【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって本発明は、第1の態様において、全身性炎症反応もしくはSIRSを発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた患者における死亡リスクを評価する方法であって:前記患者から得た生体サンプル、別名試験サンプル中のsCD127の発現を測定する工程と、sCD127の発現を参照値と比較した後に死亡リスクの増加があるかどうか結論する工程とを含むか、それらのみからなる方法を提供する。
【0014】
本発明の方法は、in vitroまたはex vivoで実施される方法である。本方法は、例えば、SOFAおよびSAPSII重症度スコアとは対照的に、直接測定可能なマーカーを提供することによって、特に集中治療室に入院しているか救急の患者において死亡リスクを容易に評価可能になるという長所を有し、測定は患者のベッドサイドやそのそばの検査室において実施することができる。マーカーの測定は、自動分析機械によってまたは迅速試験として公知の試験方法によって実施するのに十分に適している。
【0015】
sCD127は、CD127、つまりIL−7受容体の可溶性または血漿形態である。CD127、またはIL−7受容体のα鎖は、造血成長因子受容体スーパーファミリーのメンバーである75キロダルトン(kDa)の糖タンパク質である。それは、CD132(共通γc鎖)と共同して膜において発現されて、IL−7受容体を形成する。この受容体は、分化、生存およびリンパ球増殖において重要な役割を果たす。CD127は、細胞外の219アミノ酸(aa)部分、25aa膜貫通部分、および195aa細胞質内部分によって構成される。CD127をコードしているmRNAの選択的スプライシングによって生成されるsCD127と表示される可溶性/血漿形態の存在は、1990年にGoodwin RGら(Cell、1990年、23、941〜951頁)によって記述されているが、今のところその生物学的機能はほとんど理解されていない。
【0016】
本発明の文脈において、用語「sCD127」は、IL−7受容体もしくはIL7Rのα鎖またはIL7R−αまたはIL7RAまたはCDW127としても公知である、IL−7受容体の可溶性または循環性形態(血漿もしくは血清形態としても知られる)を意味するために使用され、特にGoodwinら(Cell、1990年、23、941〜951頁)に記述され、Crawleyら(Journal of Immunology、2010年、184、4679〜4687頁)によってアッセイされている。
【0017】
特に、本発明によるCD127の、したがってsCD127の参照核酸配列は、好ましくは以下の通りである:Ensembl:ENSG00000168685、HPRD−ID:00893およびヌクレオチド配列:NM_002185.2、VEGA遺伝子:OTTHUMG00000090791。
【0018】
さらに、本発明によるCD127の、したがってsCD127の参照タンパク質配列は、好ましくは以下の通りである:NP_002176 XP_942460;バージョン:NP_002176.2 GI:28610151。
【0019】
本発明の方法の文脈において試験しようとするサンプルは、死亡リスクを評価しようとする患者から採取される生体サンプルである。特に、この型の生体サンプルは、マーカーsCD127を含有可能なサンプルから選択される。
【0020】
本発明の文脈において、用語「全身性炎症反応」または「SIRS」は、以下の基準のうち少なくとも2つと関連する応答を意味することを意図する:温度>38℃または<36℃、心拍数>90回/分、呼吸数>20回/分またはpaCO
2<32mmHg、白血球>12000個/mm
3または<4000個/mm
3(Boneら、Chest、1992年、1644〜1655頁)。
【0021】
本発明は、SEPSIS、特に重度SEPSISを示す患者らにおける好ましい用途を示す。特に好ましい方式において、本発明の方法は、敗血症ショックの状態にある患者における死亡リスクを評価するのに特に有利である。感染後にSIRSを示す敗血症状態(SEPSIS、重度SEPSIS、および敗血症ショック)の患者らにおいて、感染は様々な起源、特に細菌、ウイルスまたは真菌起源であり得る。
【0022】
第1の好ましい実施において、本発明の方法を利用して、第1の参照値と比較して試験サンプルにおいてsCD127の過剰発現が実証される場合に、患者の死亡リスクの増加があると結論することができる。
【0023】
用語「過剰発現」は、参照値に対する発現レベルの有意な増加を意味する。当業者は、実施しようとする比較、例えば複数のサンプル集団もしくは異なる型のサンプルの比較、1つのサンプル集団もしくは同じ型のサンプルにおける経時的変化の比較、などに応じて、sCD127の発現レベルと比較されるべき参照値を決定するために、使用すべき統計的試験を決定することができる。また、試験されるサンプルの型(例えば血漿、血清、または血液)、実施される免疫学的分析の型(例えばブロット、ELISA)または使用される分析機器の型などに応じて、sCD127の発現レベルの有意な増加を決定することができる。
【0024】
この実施において、第1の参照値は、生存したことが分かっている全身性炎症反応を発生する傷害または感染を受けた患者、特に生存したことが分かっているSEPSISを示す患者、および好ましくは生存したことが分かっている敗血症ショックの患者から得られる生体サンプルにおいて測定されるsCD127の発現レベルに対応し得る。
【0025】
参照サンプルが、試験サンプルを採取する時刻より早い時刻に採取された場合であっても、この状況において、第1の参照値を構成するsCD127の発現の測定は、死亡リスクを評価しようとする患者から得られるサンプルで実施されるsCD127の発現の測定と並行して、すなわち同時に、は実施されることが好ましい。
【0026】
この第1の参照値は、生存したことが分かっている全身性炎症反応(SIRS)を発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた複数の患者、特に生存したことが分かっているSEPSISを示す複数の患者、好ましくは生存したことが分かっている敗血症ショックの状態にある複数の患者から得られるサンプルのプールで測定されるsCD127の発現レベルの平均値に対応し得る。「プール」される参照サンプルが、試験サンプルを採取する時刻より早い時刻に採取された場合であっても、この状況において、第1の参照値を構成するsCD127の発現の測定は、死亡リスクを評価しようとする患者から得られるサンプルで実施されるsCD127の発現を測定する前に、は実施されることが好ましい。
【0027】
この第1の好ましい実施において、特に敗血症ショックの状態にある患者の死亡リスクを評価するために、試験サンプル、および必要に応じて、第1の参照値を得るために使用される生体サンプルにおけるsCD127の発現の測定は、敗血症ショック後4日以内もしくは4日目(D4)、好ましくは敗血症ショック後3日以内もしくは3日目(D3)、より好ましくは敗血症ショック後2日以内もしくは2日目(D2)、特に好ましくは敗血症ショック後のその日のうちもしくは1日目(D1)に実施される。換言すれば、この第1の参照値は、敗血症ショック後4日以内、3日以内、2日以内、その日のうちにまたは敗血症ショックの4日目、3日目、2日目、1日目に作製される。本発明のこの第1の実施の特に有利な実施によると、第1の参照値は、敗血症ショック後2日以内もしくはその日のうちに、または2日目もしくは1日目に作製され、それは、試験される患者の死亡リスクを非常に早期に決定できることを意味する。
【0028】
第2の好ましい実施によると、本発明の方法を使用して、試験サンプルにおいて測定されるsCD127の発現が第2の参照値と比較して有意に減少しない場合に、患者における死亡リスクの増加があると結論することができる。当業者は、パーセンテージの有意な減少を決定することができ、その減少は、試験サンプルの型(例えば血漿、血清または血液)、または免疫学的分析の型(例えばブロット、ELISA)、または分析を行う機器などによって決まる。一般に、試験サンプルにおいて測定されるsCD127の発現が、この第2の参照値と比較して30%を超えて減少しない、好ましくは25%を超えて減少しない、特に20%を超えて減少しない、またはこの第2の参照値と比較して15%を超えてもしくは10%を超えて減少しなかった場合、死亡リスクの増加が結論される。
【0029】
この第2の参照値は、事前にサンプル採取される、前記同じ患者から得られる生体サンプルにおいて、すなわち死亡リスクを評価しようとする患者から得られ、試験サンプルの時刻より早い時刻に得られる生体サンプルにおいて測定されるsCD127の発現レベルに対応し得る。用語「早い」または「前に」は、時間的により早いことを意味するために使用される。好ましくは、第2の参照値は、試験サンプルの直前、すなわち、患者から採取されるサンプルの順序において試験サンプルに先行する生体サンプルにおいて測定されるsCD127の発現レベルに対応する。
【0030】
この第2の好ましい実施において、特に敗血症ショックの状態にある患者の死亡リスクを評価するために、試験サンプルにおけるsCD127の発現は、敗血症ショックの7日後(D7)もしくは約7日後、より好ましくは敗血症ショックの4日後もしくは約4日後、特に敗血症ショックの約3日後または3日後、さらにより好ましくは敗血症ショックの約2日後または2日後に測定される。
【0031】
例として、早いサンプルは、敗血症ショック後48時間以内もしくは48時間後、および試験サンプルの少なくとも24時間前に採取することができ、好ましくは、早いサンプルは、敗血症ショック後48時間以内もしくは48時間後に採取され、試験サンプルは、早いサンプルを採取した後48時間以内または早いサンプルを採取した48時間後に採取される。
【0032】
したがって、本発明の方法は、全ての状況において、試験サンプルを採取した患者における死亡リスクの増加の有無を結論するために、試験サンプルにおけるsCD127の発現を測定する前に、試験サンプルにおいて検出されるべき発現レベルと比較するための参照値(第1の参照値か第2の参照値かにかかわらず)を早い時間に得る工程を含むことができる。
【0033】
したがって、これらの参照値は、それらが第1の参照値かもしくは第2の参照値か、事前にまたは同時に得られたかにかかわらず、試験サンプルにおいて測定されるsCD127の発現の値と比較される。
【0034】
試験サンプルとも称される本発明の方法が実施されるサンプルは、動物またはヒト起源であってもよく、好ましくはヒト起源である。
【0035】
試験サンプルは、生体液、例えば血液、特に静脈から採取される全血(すなわち白血球、赤血球、血小板および血漿を含有する)、血清、血漿、ならびに気管支肺胞洗浄液から選択することができる。
【0036】
好ましくは、前記患者から得られる試験サンプルは、血漿または血清のサンプルである。
【0037】
参照値(それらが第1の参照値かまたは第2の参照値かにかかわらず)を決定できるサンプル、別名「参照サンプル」は、試験サンプル(生体液)に関し、異なる性質、特に上述の生物学的性質、のものであってもよい。有利なことに、これらの生体サンプルは、試験しようとする生体サンプルと同じ性質のものであり、または、少なくともsCD127の発現の検出および/もしくは定量化に関して参照値を構成することに適合する性質のものである。
【0038】
特に、第1の参照値を得るために、これらのサンプルは、死亡リスクを評価しようとする対象もしくは患者のものと、特に同じ性別、および/または、類似か同一の年齢、および/または、同じ民族的出身など、同じ特徴もしくは共通の特徴を多く有する個体から得られることが好ましい。この場合、参照サンプルは、生存したことが分かっている全身性炎症反応(SIRS)を発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた複数の患者、特に生存したことが分かっているSEPSISを示す複数の患者、および好ましくは生存したことが分かっている敗血症ショックの状態にある複数の患者から得られる生体サンプルのプールにおいて測定されるレベルに対応するsCD127の平均値を含有するように調整された任意の生物学的もしくは非生物学的サンプルによって構成されてもよい。この状況、および特に好ましい変形において、参照サンプルは、その患者/患者たちが生存したことが分かっている敗血症ショックの状態にある1名以上の患者から得られる。
【0039】
特に、第2の参照値を得るためには、参照サンプルは、死亡リスクを評価しようとしており、かつ試験サンプルを採取した患者から得られ生体サンプルであることが好ましく、ただし、試験サンプルの時刻より早い時刻に採取されたサンプルから得られる。好ましくは、第2の参照値は、試験サンプルの時刻の直前の時刻に採取された生体サンプル、すなわちサンプルが患者から採取される順序において試験サンプルに先行するサンプルから得られる。
【0040】
特定の実施において、本発明の方法は、SOFAおよび/またはSAPSII重症度スコアのうち少なくとも一方を推定することと組み合わせて、sCD127の発現を測定して、全身性炎症反応(SIRS)を発生する傷害または感染を受けた患者、特に敗血症ショックの状態にある患者の死亡リスクを評価する工程を含む。この実施において、SOFAスコアは、好ましくは、D.L.Vincentら、Intensive Care Med.1996年;22:707〜710頁に記述されるように算出され、かつ/あるいは、SAPSIIスコアは、好ましくは、D.R.Le Gallら、JAMA、1993年;270:2957〜63頁に記述されるように算出される。
【0041】
本発明の文脈において、用語「発現を測定する」は、in vitroまたはex vivo測定を意味することを意図する。さらに、この用語は、sCD127の、好ましくはタンパク質レベルでの、検出および定量化を意味することを意図する。
【0042】
この点において、sCD127タンパク質発現の存在決定および/または測定に関係するか否かにかかわらず、当業者によく知られている検出および/または定量化の任意の方法を使用して、本発明を実施することができる。sCD127タンパク質の発現を測定する方法の例として、特に、Crawleyら、Journal of Immunology、2010年、184、4679〜4687頁に記述されているものを挙げることができる。
【0043】
特に、sCD127の発現レベルは、sCD127に特異的な手段もしくは試薬の補助により測定され、その手段もしくは試薬を使用して、直接的または間接的に発現の存在を決定しおよび/または発現レベルを定量化することができる。
【0044】
sCD127を検出および/または定量化することが可能であり、言及することができる手段もしくは試薬の例は特異的抗体であり、その抗体はポリクローナルもしくはモノクローナル、好ましくはモノクローナル、またはそのフラグメントもしくは誘導体、例えばFab、F(ab)’2、Sv、scFvフラグメント、あるいは抗体類似体、特に競合特性を持つ親和性タンパク質であってもよい(Nanofitins[商標])。
【0045】
これらの手段または試薬の好ましい例は、IL−7受容体の可溶形態に特異的な、すなわちこの受容体の不溶性の細胞/膜形態のCD127を認識しないものである。しかしながら、分析されるサンプルの性質(例えば血漿または血清対細胞または全血を含有する生体サンプル)など他の何らかの手段によってこれら2つの形態を区別することが可能な限り、可溶形態またはsCD127とIL−7受容体の細胞形態またはCD127の両方を認識する手段または試薬を使用してもよい。
【0046】
sCD127がタンパク質レベルで検出および/または定量化される場合、ウェスタンブロット、ELISA、RIA、IRMA、FIA、CLIA、ECL、フローサイトメトリーもしくは免疫細胞学など標準的な技術を使用することができる。
【0047】
特に有利には、sCD127の発現は、タンパク質レベルで、好ましくはELISA技術の補助により測定される。
【0048】
本発明において、特にこの特定の実施において、sCD127の発現レベルは、抗sCD127抗体の補助により測定されることが好ましく、その抗体はモノクローナルまたはポリクローナル、特に抗sCD127モノクローナル抗体であってもよい。例として、Beckman Coulter(登録商標)から販売されているR34.34抗ヒトCD127モノクローナル抗体または、R&D Systems(登録商標)から販売されている抗CD127ポリクローナル抗体を使用することができる。
【0049】
sCD127の発現の測定に関する上記の指示および選好の全ては、試験サンプルおよび参照サンプルにおけるこの発現の測定に等しく適用できる。
【0050】
第2の態様において、本発明は、全身性炎症反応もしくはSIRSを発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた患者、特にSEPSIS、特に重度SEPSISを示す患者における死亡リスクを評価するための、sCD127発現のin vitro測定またはex vivo測定の使用も提供する。
【0051】
好ましくは、この使用は、敗血症ショックの状態にある患者における死亡リスクを評価するのに特に有利である。
【0052】
さらに、本発明の使用の文脈において、sCD127の発現は、タンパク質レベルで、特にELISA技術の補助により好ましくは測定される。
【0053】
特に、sCD127の発現は、モノクローナルまたはポリクローナル抗sCD127抗体、好ましくはモノクローナル抗sCD127抗体を使用して測定できる。上記の抗体は、本発明のこの第2の態様において使用することもできる。
【0054】
より広い態様において、本方法およびその組合せに関する上記の好ましい実施の全ては、使用に関する好ましい実施も構成する。より具体的には、本発明による使用は、特に、SOFAおよび/またはSAPSII重症度スコアの少なくとも一方の推定値と組み合わせてsCD127の発現を測定して、全身性炎症反応(SIRS)を発生する傷害または感染を受けた患者、特に敗血症ショックの状態にある患者における死亡リスクを評価する工程を含むことができる。
【0055】
第3の態様において、本発明は:前記生体サンプルにおいてsCD127の発現を測定するための特異的手段または試薬と、生存したことが分かっている患者からのサンプルのプールにおいて測定される量の平均に相当する量のsCD127を含有するように調整されたサンプルである陽性対照サンプル、および/または、生存しなかったことが分かっている患者からのサンプルのプールにおいて測定される量の平均に相当する量のsCD127を含有するように調整されたサンプルである陰性対照サンプルを含む、生体サンプルにおけるsCD127の発現をin vitroまたはex vivo測定するためのキットも提供する。
【0056】
したがって本発明によるキットは、前記生体サンプルにおけるsCD127の発現、および少なくとも1つの対照サンプルを測定するための特異的手段または試薬を含む。
【0057】
特に、本発明のキットを使用して、全身性炎症反応(SIRS)を発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染の対象となった入院患者、特に敗血症ショックの状態にある患者における死亡リスクを評価することができる。
【0058】
好ましくは、生体サンプル中のsCD127の発現を測定するために使用でき、本発明のキット中に存在する特異的手段または試薬を使用して、sCD127の発現を、好ましくはタンパク質レベルで検出および/または定量化することができる。
【0059】
特に好ましい実施形態において、本発明のキットは、測定しようとする前記生体サンプルにおけるsCD127の発現を可能にする特異的手段または試薬として、モノクローナルまたはポリクローナル抗sCD127抗体、特にモノクローナル抗体を含有する。
【0060】
別の陽性対照サンプルは、生存したことが分かっている少なくとも1名の患者から得られる生体サンプルであってもよい。同様に、別の陰性対照サンプルは、生存しなかったことが分かっている少なくとも1名の患者から得られる生体サンプルでもよい。それが陽性対照か陰性対照かにかかわらず、この型の対照サンプルは、全身性炎症反応(SIRS)を発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた1名以上の患者、特にSEPSISを示す1名以上の患者、好ましくは敗血症ショックの状態にある1名以上の患者から特に得られる。
【0061】
好ましくは、キットは陽性対照サンプルと陰性対照サンプルの両方を含み、特にそれぞれは上で定義した調整されたサンプルから選択される。
【0062】
本発明は、本発明の方法を実施するための、特に、全身性炎症反応(SIRS)を発生する手術、熱傷、外傷などの傷害または感染を受けた患者、特にSEPSIS、特に重度SEPSISを示す患者における死亡リスクを評価するための本発明のキットの使用も包含する。好ましくは、本発明のキットを使用することにより、敗血症ショックの状態にある患者における死亡リスクを評価することが可能になる。
【0063】
本方法およびその組合せに関する上記の好ましい実施の全ては、本発明のキットおよびその使用の好ましい実施形態も構成する。
【0064】
非限定的な例として、本発明の主題の実施を示す添付の図を参照して作成される以下の説明から、他の様々な特徴が明らかになる。