特許第6457273号(P6457273)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立国際電気の特許一覧

<>
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000002
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000003
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000004
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000005
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000006
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000007
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000008
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000009
  • 特許6457273-通信システム及び通信装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6457273
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】通信システム及び通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/04 20060101AFI20190110BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20190110BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20190110BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20190110BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   H04M11/04
   H04W4/06
   G08B25/04 K
   G08B25/10 A
   G08B27/00 C
【請求項の数】5
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-1591(P2015-1591)
(22)【出願日】2015年1月7日
(65)【公開番号】特開2016-127528(P2016-127528A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2017年9月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(72)【発明者】
【氏名】田中 総一
【審査官】 塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−128726(JP,A)
【文献】 特開2003−208681(JP,A)
【文献】 特開2000−163682(JP,A)
【文献】 特開2003−141669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/04
G08B 25/04
G08B 25/10
G08B 27/00
H04W 4/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基地局と第2の基地局を備えた上位局と、前記上位局と無線通信を行う下位局とを備えた通信システムであって、
前記下位局は、
前記第1の基地局から無線送信された信号を受信する第1の無線機と、
前記第1の無線機に接続され、前記第2の基地局と無線通信を行う第2の無線機とを備え、
前記第2の無線機は、ユーザによる操作部の操作に基づいて前記上位局の前記第2の基地局に通知信号を送信し、
前記上位局は、前記第2の無線機から前記通知信号を受信すると応答信号を前記第2の基地局から送信し、
前記第2の無線機は、前記応答信号を受信すると前記第1の無線機に前記通知信号の正常送信を示す情報を送信し、
前記第1の無線機は、前記正常送信を示す情報を受信するとその旨を報知することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記第1の無線機は、自身の状態情報を前記第2の無線機に通知するように構成され、前記第2の無線機は前記状態情報に応じて前記正常送信を示す情報を送信するか否かを決定することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記第2の無線機は、前記応答信号を受信した際、前記第1の無線機の前記状態情報が放送中である場合には前記正常送信を示す情報の送信を抑止し、前記状態情報が待機中に変化すると前記正常送信を示す情報を送信することを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信システムにおいて、
前記第2の無線機は、前記正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機から応答を受信した後に前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化すると、前記応答を受信してから前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化するまでの時間に応じて、前記正常送信を示す情報を再送信するか否かを決定することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
第1の基地局と第2の基地局を備えた上位局と無線通信を行う下位局としての通信装置であって、
前記第1の基地局から無線送信された信号を受信する第1の無線機と、
前記第1の無線機に接続され、前記第2の基地局と無線通信を行う第2の無線機とを備え、
前記第2の無線機は、ユーザによる操作部の操作に基づいて前記第2の基地局に通知信号を送信し、前記上位局の前記第2の基地局から前記通知信号に対する応答信号を受信すると、前記第1の無線機に前記通知信号の正常送信を示す情報を送信し、
前記第1の無線機は、前記正常送信を示す情報を受信するとその旨を報知することを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、市町村が、各地区内の住民に種々の情報を伝達するために、各家庭に戸別受信機を設置しておき、地区放送の親局から無線により送信される放送音声を戸別受信機で受信してスピーカ出力する地区放送(地域振興)システムが構築されている。
【0003】
従来、基地局から無線送信される放送音声の信号(放送信号)を受信して放送音声をスピーカ出力する無線受信機として、例えば防災無線システムにおける戸別受信機がある。従来から、防災無線システムでは、戸別受信機を各家庭に設置して、種々の連絡事項を地域住民へ伝達することが行われている。このような戸別受信機に関し、これまでに種々の発明が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−71821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、地区放送システムや防災無線システムなどの通信システムにおいて、下位局が上位局に通知信号を送信した場合に、通知信号の送信が正常に完了した旨を下位局が確実に報知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る無線通信システムは、第1の基地局と第2の基地局を備えた上位局と、前記上位局と無線通信を行う下位局とを備えた通信システムであって、前記下位局は、前記第1の基地局から無線送信された信号を受信する第1の無線機と、前記第1の無線機に接続され、前記第2の基地局と無線通信を行う第2の無線機とを備え、前記第2の無線機は、ユーザによる操作部の操作に基づいて前記上位局の前記第2の基地局に通知信号を送信し、前記上位局は、前記第2の無線機から前記通知信号を受信すると応答信号を前記第2の基地局から送信し、前記第2の無線機は、前記応答信号を受信すると前記第1の無線機に前記通知信号の正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機は、前記正常送信を示す情報を受信するとその旨を報知することを特徴としている。
【0007】
なお、前記第1の無線機は、自身の状態情報を前記第2の無線機に通知するように構成され、前記第2の無線機は前記状態情報に応じて前記正常送信を示す情報を送信するか否かを決定することが好ましい。
また、前記第2の無線機は、前記応答信号を受信した際、前記第1の無線機の前記状態情報が放送中である場合には前記正常送信を示す情報の送信を抑止し、前記状態情報が待機中に変化すると前記正常送信を示す情報を送信することが好ましい。
さらに、前記第2の無線機は、前記正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機から応答を受信した後に前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化すると、前記応答を受信してから前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化するまでの時間に応じて、前記正常送信を示す情報を再送信するか否かを決定することが好ましい。
【0008】
本発明に係る通信装置は、第1の基地局と第2の基地局を備えた上位局と無線通信を行う下位局としての通信装置であって、前記第1の基地局から無線送信された信号を受信する第1の無線機と、前記第1の無線機に接続され、前記第2の基地局と無線通信を行う第2の無線機とを備え、前記第2の無線機は、ユーザによる操作部の操作に基づいて前記第2の基地局に通知信号を送信し、前記上位局の前記第2の基地局から前記通知信号に対する応答信号を受信すると、前記第1の無線機に前記通知信号の正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機は、前記正常送信を示す情報を受信するとその旨を報知することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、下位局は通知信号の送信が正常に完了した旨を確実に報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例に係る通信システムのブロック図である。
図2】本発明の一実施例である戸別応答装置を説明するための図である。
図3】本発明の一実施例である通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
図4】本発明の一実施例である戸別応答装置が通知応答を受信できない場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図5】本発明の一実施例である戸別受信機が放送中時の戸別応答装置できない場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図6】本発明の一実施例である戸別応答装置が通知応答を受信できない場合で、戸別受信機が放送中時の戸別応答装置できない場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図7】本発明の一実施例である通信システムがポーリング収集中時の動作を説明するためのシーケンス図である。
図8】本発明の一実施例である通信システムがポーリング収集中時の他の動作を説明するためのシーケンス図である。
図9】本発明の一実施例である通信システムの戸別応答装置ID情報テーブルを説明するため図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例に係る通信システムのブロック図である。
図1において、地区放送の通信システムは、地区放送設備30と、n個の戸別設備50−1〜50−n(戸別設備50−1〜50−nを代表する場合は戸別設備50と称する)を備えている。
各設備の設置場所は、例えば、センター設備10が市町村役場であり、地区放送設備30が公民館であり、戸別設備50が各家庭である。ここでセンター設備10、地区放送設備30、及び、中継装置60は上位局であり、戸別設備50が下位局としての通信装置である。
【0012】
センター設備10と地区放送設備30との間はネットワーク20で接続され、地区放送設備30と戸別設備50との間は無線回線40−1〜40−n(無線回線40−1〜40−nを代表する場合は無線回線40と称する)で接続されている。さらに、センター設備10と地区放送設備30とは、本出願人が出願した特開2013-150297号公報に記載のように無線回線で接続されていてもよい。
なお、地区放送設備30と戸別設備50との間は、中継装置60を介して通信(無線回線70)してもよい。
無線回線40は基地局36からの電波であり例えば400MHz帯である。また、無線回線70は、基地局35、中継装置60、戸別応答装置50からの電波であり、例えば920MHz帯である。ここで基地局36と戸別受信機52との間の無線回線40を用いた通信方式と、基地局35、中継装置60、戸別応答装置51との間の無線回線70を用いた通信方式とは異なっている。
一般に、基地局装置(本一実施例では、地区放送設備30)から戸別設備50−1〜50−nなどへの通信の方向を下りと言い、戸別設備50−1〜50−nなどから基地局装置(本実施例では、地区放送設備30)への通信の方向を上りと言う。
【0013】
センター設備10は、扱者により操作されて各種の指令などを受け付ける操作卓11と、戸別設備50からの情報を収集してデータベース等に記憶する情報収集装置12と、ネットワーク20との通信を行う通信装置13が備えられている。
【0014】
地区放送設備30は、扱者により操作されて各種の指令などを受け付ける放送卓34と、人により遠隔地の電話端末から公衆回線網等のネットワークを介し操作されて、各種の指令などを受け付ける遠隔操作装置33と、戸別設備50からの情報を収集してデータベース等に記憶する情報収集装置32と、ネットワーク20との通信を行う通信装置31と、制御部や無線部やアンテナを有して無線通信を行う基地局35、36が備えられている。
基地局35は、情報収集装置12あるいは情報収集装置32からの情報を戸別応答装置51に送信するとともに、戸別応答装置51から送信された情報を受信する。一方、基地局36は放送卓34からの放送を戸別受信機52に対して無線送信する。
なお、情報収集装置12と情報収集装置32は、PC(Personal Computer)等でもよい。
また、通信装置13と通信装置31は、例えば、ルーター等である。
【0015】
戸別設備50は、戸別受信機52と、戸別応答装置51が備えられている。
戸別受信機52は、基地局36から送信された無線信号を受信する受信部と、人に対して音声を出力するスピーカと、文字情報等の画像を表示する表示部と、戸別応答装置51とのインターフェースと、戸別受信機52を制御する制御部とが備えられている。
【0016】
次に、戸別応答装置51について、図2を用いて説明する。
戸別応答装置51は、緊急通報ボタンである表示灯付き助けてボタン5101と、確認ボタン5102と、表示灯5103と、図示していない基地局35との通信装置およびボタン操作履歴や戸別受信機52との通信記録やコマンドに対応した音声データを記憶している記憶部等を備えている。
【0017】
次に、戸別応答装置ID情報テーブルについて、図9を用いて説明する。
図9の戸別応答装置ID情報テーブルは、例えばセンター設備10の情報収集装置12と、地区放送設備30の情報収集装置32に記憶されている。
戸別応答装置ID(Identifier)情報テーブルは、戸別応答装置IDに地域番号、地域代表者名、名前等の名称等を対応付けたテーブルである。
戸別応答装置ID情報テーブルは、例えば、戸別応答装置IDが“***004”には、地域番号が“A”、地域代表者名が“○○消防団”、名称が“酒井”が対応付け付けられている。
情報収集装置12または32は、戸別応答装置51から助けて信号を受信すると、戸別応答装置IDテーブルに基づいて、地域代表に記入がある場合には当該地域代表に助けて信号を転送する。例えば、“酒井”及び“遠藤”から助けて信号を受信すると、その旨を“○○消防団”及び“△△会長”の戸別応答装置51にそれぞれ送信する。
【0018】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図3を用いて説明する。
図3は本発明の一実施例である通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
図3において、例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(301)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させ(302)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”(通知信号)を通知する(303)。
【0019】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
情報収集装置32は、図示していない表示部に「助けて送信者名“田中”等」を表示する(304)。なお、情報収集装置32は遠隔操作装置33等に“助けて信号”を出力して表示させてもよい。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(305)。
【0020】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12または操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(306)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(307)。
【0021】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(308)。
【0022】
戸別応答装置51は、“助けて信号通知応答信号”を受信し、“助けて信号通知応答確認通知信号”を地区放送設備30に無線回線70で送信する(309)。
【0023】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答確認通知信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号通知応答確認通知信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に伝送する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答確認通知信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
通信装置31は、“助けて信号通知応答確認通知信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(310)。
さらに、情報収集装置32は、“助けて送信者名消去指示信号”を通信装置31に出力すると共に図示していない表示部に表示されている「助けて送信者名“田中”」等をクリア(消去)する(319)。
通信装置31は、“助けて送信者名消去指示信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(318)。
【0024】
センター設備10は、“助けて送信者名消去指示信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて送信者名消去指示信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、扱者が行った確認ボタン押下の操作を受け付けた場合(317)、図示していない表示部に表示されている「助けて送信者名“田中”」等をクリア(消去)する(320)。
【0025】
戸別応答装置51は、“助けて信号通知応答確認通知信号”を送信した後、助けてボタン5101の表示灯を点灯させる(311)と共に戸別受信機52に“助けて信号”が正常に送信されたことを示す情報として“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(312)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号02の“呼出信号送信成功”である。
【0026】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(313)と共に図示していないスピーカから“呼出信号送信成功”を音声として出力する(314)。これにより、助けてボタンを押下したユーザは、助けて信号(緊急信号)がセンター設備に正常に届いたことを認識することができる。
【0027】
戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を消灯させる(316)。
なお、戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を点灯後、5秒程度後に消灯させてもよい(315)。
【0028】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図4を用いて説明する。
図4は本発明の一実施例である戸別応答装置が通知応答を受信できない場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図4において、例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(301)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させ(302)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知する(303)。
【0029】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(305)。
【0030】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(306)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(307)。
【0031】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(308)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の障害、混信等で“助けて信号通知応答信号”が受信できない場合がある(401)。
【0032】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知後(303)、図示していない再送タイマーを作動させ(403)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知(再送1回目)する(402)。
【0033】
地区放送設備30は、“助けて信号”(再送1回目)を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”(再送1回目)を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”(再送1回目)の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”(再送1回目)を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”(再送1回目)をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(404)。
【0034】
センター設備10は、“助けて信号”(再送1回目)を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”(再送1回目)を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”(再送1回目)を図示していない表示部に反映しない(405)。
情報収集装置12は、“助けて信号”(再送1回目)の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて“信号通知応答信号”(通知2回目)を出力する。
通信装置13は、助けて“信号通知応答信号”(通知2回目)をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(406)。
【0035】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(407)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の混信等で“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)が再度受信できない場合がある(408)。
【0036】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”(再送1回目)を通知後(402)、図示していない再送タイマーを作動させ(409)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知(再送2回目)する(410)。
【0037】
地区放送設備30は、“助けて信号”(再送2回目)を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”(再送2回目)を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”(再送2回目)の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”(再送2回目)を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”(再送2回目)をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(411)。
【0038】
センター設備10は、“助けて信号”(再送2回目)を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”(再送2回目)を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”(再送2回目)を図示していない表示部に反映しない(412)。
情報収集装置12は、“助けて信号”(再送2回目)の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて“信号通知応答信号”(通知3回目)を出力する。
通信装置13は、助けて“信号通知応答信号”(通知3回目)をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(413)。
【0039】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(414)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の混信等で“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)が再々度受信できない場合がある(415)。
【0040】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”(再送2回目)を通知後(410)、図示していない再送タイマーを作動させ(416)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(417)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号03の“呼出信号送信失敗”である。
さらに、戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を消灯させる(418)。
なお、戸別応答装置51は、“助けて信号”の再送回数を本例では2回としているが何回でもよい。
【0041】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(419)と共に図示していないスピーカから“助けて信号失敗”を音声として出力する(420)。
【0042】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図5を用いて説明する。
図5は本発明の一実施例である戸別受信機が放送中で通知応答のガイダンス要求ができない場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図5において、例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(301)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させ(302)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知する(303)。
【0043】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(305)。
【0044】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(306)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(307)。
【0045】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(308)。
【0046】
ここで、戸別設備50は助けて信号通知応答を受信する前に、操作卓11または放送卓34からの放送を下り通報として無線回線40で受信すると(501)、戸別受信機52は通報内容を図示していないスピーカから音声出力(放送中)(502)すると共に戸別応答装置51に“戸別受信機状態通知(動作状態=放送中)”を送信する(503)。
【0047】
そして、戸別応答装置51は、戸別受信機52が放送中に“助けて信号通知応答信号”を受信すると(308)、助けてボタン5101の表示灯を点灯させ(504)、5秒程度経過後(505)、助けてボタン5101の表示灯を消灯させる(506)。しかし、このとき戸別応答装置51は戸別受信機52が放送中であるため、ガイダンス鳴動要求の送信を抑止し待機する。
【0048】
このように、戸別応答装置51は、戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=放送中)”を受信すると、地区放送設備30から“助けて信号通知応答信号”を受信しても、戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”を受信するまでガイダンス鳴動要求は送信せずに待機する。換言すると、戸別受信機52は自身の状態情報を戸別応答装置51に通知するように構成され、戸別応答装置51は戸別受信機52の状態情報に応じて正常送信を示す情報(ガイダンス鳴動要求)を送信するか否かを決定する。
【0049】
そして、戸別応答装置51は、戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”を受信すると(507)、地区放送設備30から受信した“助けて信号通知応答信号”に基づいて戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(508)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号02の“呼出信号送信成功”である。
【0050】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(509)。ここで戸別受信機52が呼出信号送信成功の通知を完了すれば処理は終了するが、図5の例では再度下り回線40で通報を受信した場合を示す。
【0051】
戸別受信機52は、ガイダンス鳴動応答を送信後すぐに下り回線40で通報を受信すると(510)、通報内容を図示していないスピーカから音声出力(放送中)(511)すると共に戸別応答装置51に“戸別受信機状態通知(動作状態=放送中)”を送信する(512)。
【0052】
そして、戸別応答装置51は、戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”を受信すると(513)、呼出信号送信成功のガイダンスが正常に完了したか否かを判断する(514)。
具体的には、戸別応答装置51は、戸別受信機52から受信した“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”(509)と、“戸別受信機状態通知(動作状態=放送中)”(512)の受信時間差から戸別受信機52の図示していないスピーカから“呼出信号送信成功”音声の鳴動が完了しているか否かを判定する(514)。例えば、戸別応答装置51は、戸別受信機52が呼出信号送信成功のガイダンスを再生するのに必要な時間以上を閾値として予め保持しており、ステップ509と512の間の時間が、かかる閾値より長いか否かを判断する。閾値より長ければガイダンスは正常完了したと判断し(514のYES)、閾値以下であれば正常完了していないと判断する(514のNO)。
戸別応答装置51は、鳴動が完了している場合(514のYES)には処理を終了し、鳴動が完了していない場合(514のNO)には戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を再度戸別受信機52に出力する(515)。
このように、戸別応答装置51は、ガイダンス鳴動応答信号を受信した後に戸別受信機52の状態情報(動作状態)が放送中に変化すると、ガイダンス鳴動応答信号を受信してから状態情報が放送中に変化するまでの時間に応じて、ガイダンス鳴動要求を再送信するか否かを決定する。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号02の“呼出信号送信成功”である。
【0053】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力(516)すると共に図示していないスピーカから“呼出信号送信成功”を音声として出力する(517)。
【0054】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図6を用いて説明する。
図6は本発明の一実施例である戸別応答装置が通知応答を受信できない場合で、戸別受信機が放送中時の場合の動作を説明するためのシーケンス図である。
図6において、例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(301)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させ(302)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知する(303)。
【0055】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(305)。
【0056】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(306)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(307)。
【0057】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(308)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の混信等で“助けて信号通知応答信号”が受信できない場合がある(401)。
【0058】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知後(303)、図示していない再送タイマーを作動させ(403)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知(再送1回目)する(402)。
【0059】
地区放送設備30は、“助けて信号”(再送1回目)を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”(再送1回目)を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”(再送1回目)の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”(再送1回目)を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”(再送1回目)をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(404)。
【0060】
センター設備10は、“助けて信号”(再送1回目)を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”(再送1回目)を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”(再送1回目)を図示していない表示部に反映しない(405)。
情報収集装置12は、“助けて信号”(再送1回目)の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて“信号通知応答信号”(通知2回目)を出力する。
通信装置13は、助けて“信号通知応答信号”(通知2回目)をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(406)。
【0061】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(407)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の混信等で“助けて信号通知応答信号”(通知2回目)が再度受信できない場合がある(408)。
【0062】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”(再送1回目)を通知後(402)、図示していない再送タイマーを作動させ(409)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知(再送2回目)する(410)。
【0063】
地区放送設備30は、“助けて信号”(再送2回目)を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”(再送2回目)を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”(再送2回目)の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
遠隔操作装置33は、“助けて信号”(再送2回目)を放送卓34に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”(再送2回目)をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(411)。
【0064】
センター設備10は、“助けて信号”(再送2回目)を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”(再送2回目)を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”(再送2回目)を図示していない表示部に反映しない(412)。
情報収集装置12は、“助けて信号”(再送2回目)の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて“信号通知応答信号”(通知3回目)を出力する。
通信装置13は、助けて“信号通知応答信号”(通知3回目)をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(413)。
【0065】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(414)。
しかし、戸別応答装置51は無線回線70の混信等で“助けて信号通知応答信号”(通知3回目)が再々度受信できない場合がある(415)。
【0066】
戸別応答装置51は、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”(再送2回目)を通知後(410)、図示していない再送タイマーを作動させ(416)、所定時間である例えば、30秒後までに“助けて信号通知応答信号”を受信しない場合には戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(417)。
【0067】
戸別受信機52は、防災無線システム等から下り回線で通報を受信すると(601)、通報内容を図示していないスピーカから音声出力(放送中)(602)すると共に戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答(受付結果=受付不可)”を送信する(603)。
【0068】
戸別応答装置51は、“ガイダンス鳴動応答(受付結果=受付不可)”を受信すると、 戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”を受信するまで待機する。
そして、戸別応答装置51は、戸別受信機52から“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”を受信すると(604)、戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(605)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号03の“呼出信号送信失敗”である。
戸別応答装置51が“ガイダンス鳴動要求信号(ガイダンス番号03)”を出力する条件は、“戸別受信機状態通知(動作状態=待受中)”の受信と、“ガイダンス鳴動応答(受付結果=受付不可)”ありの場合である。
【0069】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(606)と共に図示していないスピーカから“助けて信号失敗”を音声として出力する(607)。
【0070】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図7を用いて説明する。
図7は本発明の一実施例である通信システムがポーリング収集中時の動作を説明するためのシーケンス図である。
図7において、戸別応答装置51、戸別受信機52、地区放送設備30、センター設備10はポーリングにより情報収集中である(701)。
【0071】
例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(702)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させ(703)、操作者が行った確認ボタン5102の押下の操作を受け付けた場合(704)、確認ボタン5102の表示灯を点灯させる(705)と共に地区放送設備30に無線回線70で“ポーリング収集要求信号”を出力する(706)。
【0072】
地区放送設備30は、“ポーリング収集要求信号”を基地局35で受信し、受信した“ポーリング収集要求信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“ポーリング収集応答信号”を通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“ポーリング収集応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(707)。
さらに、情報収集装置32は、内蔵しているデータベース(DB)に記憶している“応答結果情報”を通信装置31に出力する(708)。
通信装置31は、“応答結果情報”をネットワーク20を介してセンター設備10に送信する(709)。
【0073】
センター設備10は、“応答結果情報”を通信装置13で受信し、受信した“応答結果情報”を情報収集装置12に伝送する。
情報収集装置12は、内蔵しているデータベース(DB)に“応答結果情報”をコピーする(710)。
【0074】
戸別応答装置51は、所定間隔で地区放送設備30または中継装置60から送信される“助けて信号用ポーリング信号”を受信すると(711)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知する(712)。
【0075】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(713)。
【0076】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(714)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(715)。
【0077】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(716)。
なお、情報収集装置32は、ポーリング収集中に“助けて信号通知応答信号”を受信した場合、次のポーリング対象の送信に“助けて信号通知応答信号”を割り込ませる、または元々のポーリング対象番号に空きを設け、次のポーリングの送信用に“助けて信号通知応答信号”を割り込ませる等を行う。
【0078】
戸別応答装置51は、“助けて信号通知応答信号”を受信すると、助けてボタン5101の表示灯を点灯させる(717)と共に戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(718)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号02の“呼出信号送信成功”である。
【0079】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(719)と共に図示していないスピーカから“呼出信号送信成功”を音声として出力する(720)。
【0080】
戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を消灯させる(722)。
なお、戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を点灯後、5秒程度後に消灯させてもよい(721)。
【0081】
次に、本発明の一実施例である通信システムの動作について、図8を用いて説明する。
図8は本発明の一実施例である通信システムがポーリング収集中時の他の動作を説明するためのシーケンス図である。
図8において、戸別応答装置51、戸別受信機52、地区放送設備30、センター設備10はポーリングにより情報収集中である(801)。
【0082】
戸別応答装置51は、操作者が行った確認ボタン5102の押下の操作を受け付けた場合(802)、確認ボタン5102の表示灯を点灯させる(803)。
さらに、戸別応答装置51は、地区放送設備30から“ポーリング収集要求信号”を受信すると(804)、地区放送設備30に“ポーリング収集応答信号(確認押下情報)”を送信する(805)。
【0083】
地区放送設備30は、“ポーリング収集応答信号(確認押下情報)”を基地局35で受信し、受信した“ポーリング収集応答信号(確認押下情報)”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、内蔵しているデータベース(DB)に記憶している“応答結果情報”を通信装置31に出力する(806)。
通信装置31は、“応答結果情報”をネットワーク20を介してセンター設備10に送信する(807)。
【0084】
センター設備10は、“応答結果情報”を通信装置13で受信し、受信した“応答結果情報”を情報収集装置12に伝送する。
情報収集装置12は、内蔵しているデータベース(DB)に“応答結果情報”をコピーする(808)。
【0085】
例えば、戸別応答装置IDが“***002”の戸別応答装置51は、操作者が行った緊急ボタンである助けてボタン5101の長押下(長押し)の操作を受け付けた場合(808)、助けてボタン5101の表示灯を点滅させる(810)。
さらに、戸別応答装置51は、所定間隔で地区放送設備30または中継装置60から送信される“助けて信号用ポーリング信号”を受信すると(811)、地区放送設備30に無線回線70で“助けて信号”を通知する(812)。
【0086】
地区放送設備30は、“助けて信号”を基地局35で受信し、受信した“助けて信号”を通信装置31を経由して情報収集装置32に通知する。
情報収集装置32は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に遠隔操作装置33と通信装置31に出力する。
通信装置31は、“助けて信号”をネットワーク20を介してセンター設備10に通知する(813)。
【0087】
センター設備10は、“助けて信号”を通信装置13で受信し、受信した“助けて信号”を情報収集装置12と操作卓11に伝送する。
操作卓11または情報収集装置12は、“助けて信号”を図示していない表示部に戸別応答装置ID“***002”の戸別応答装置51から“助けて信号”が送信された旨(助けて送信者名“田中”等)を表示する(814)。
情報収集装置12は、“助けて信号”の受信情報を記憶すると共に通信装置13に助けて信号通知応答信号を出力する。
通信装置13は、“助けて信号通知応答信号”をネットワーク20を介して地区放送設備30に送信する(815)。
【0088】
地区放送設備30は、“助けて信号通知応答信号”を通信装置31で受信し、受信した“助けて信号通知応答信号”を情報収集装置32に出力する。
情報収集装置32は、“助けて信号通知応答信号”を記憶すると共に通信装置31を介して基地局35に出力する。
基地局35は、“助けて信号通知応答信号”を戸別応答装置51に無線回線70で送信する(816)。
なお、情報収集装置32は、ポーリング収集中に“助けて信号通知応答信号”を受信した場合、次のポーリング対象の送信に“助けて信号通知応答信号”を割り込ませる、または元々のポーリング対象番号に空きを設け、次のポーリングの送信用に“助けて信号通知応答信号”を割り込ませる等を行う。
【0089】
戸別応答装置51は、“助けて信号通知応答信号”を受信すると、助けてボタン5101の表示灯を点灯させる(817)と共に戸別受信機52に“ガイダンス鳴動要求信号”を出力する(818)。
戸別応答装置51が出力する“ガイダンス鳴動要求信号”は、例えば、ガイダンス番号02の“呼出信号送信成功”である。
【0090】
戸別受信機52は、戸別応答装置51に“ガイダンス鳴動応答信号(受付結果=OK)”を出力する(819)と共に図示していないスピーカから“呼出信号送信成功”を音声として出力する(820)。
【0091】
戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を消灯させる(822)。
なお、戸別応答装置51は、助けてボタン5101の表示灯を点灯後、5秒程度後に消灯させてもよい(821)。
【0092】
上述の実施例により、本発明の無線通信システムは、戸別応答装置で助けて緊急ボタンが押下された場合、戸別受信機の状態が放送中や再生中の状態の場合には、応答ガイダンスの鳴音を待機し、その後、戸別受信機の待受状態通知を戸別応答装置が受信後に、戸別応答装置からガイダンスの鳴音を送信する。
このことにより、戸別応答装置の緊急ボタンが押下された場合、必ず応答を戸別受信機から音声通知することができる。
【0093】
上述した実施形態では少なくとも以下の特徴を有する。
つまり、第1の基地局と第2の基地局を備えた上位局と、前記上位局と無線通信を行う下位局とを備えた通信システムであって、前記下位局は、前記第1の基地局から無線送信された信号を受信する第1の無線機と、前記第1の無線機に接続され、前記第2の基地局と無線通信を行う第2の無線機とを備え、前記第2の無線機は、ユーザによる操作部の操作に基づいて前記上位局の前記第2の基地局に通知信号を送信し、前記上位局は、前記第2の無線機から前記通知信号を受信すると応答信号を前記第2の基地局から送信し、前記第2の無線機は、前記応答信号を受信すると前記第1の無線機に前記通知信号の正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機は、前記正常送信を示す情報を受信するとその旨を報知することを特徴としている。
これにより、操作者であるユーザは上位局への通知が正常に完了したことを確実に知ることができる。
【0094】
なお、前記第1の無線機は、自身の状態情報を前記第2の無線機に通知するように構成され、前記第2の無線機は前記状態情報に応じて前記正常送信を示す情報を送信するか否かを決定することが好ましい。
これにより、第1の無線機が正常送信を報知できない状態であるときに第2の無線機が正常送信を示す情報を送信してしまい、報知が実施できなくなることを防止できる。
【0095】
また、前記第2の無線機は、前記応答信号を受信した際、前記第1の無線機の前記状態情報が放送中である場合には前記正常送信を示す情報の送信を抑止し、前記状態情報が待機中に変化すると前記正常送信を示す情報を送信することが好ましい。
これにより、第1の無線機が放送中で報知できない状態であるときは第2の無線機が正常送信を示す情報を送信せず、第1の無線機が待機中で報知を実行できる状態になったら正常送信を示す情報を送信するので、確実に報知を実施できる。
【0096】
さらに、前記第2の無線機は、前記正常送信を示す情報を送信し、前記第1の無線機から応答を受信した後に前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化すると、前記応答を受信してから前記第1の無線機の前記状態情報が放送中に変化するまでの時間に応じて、前記正常送信を示す情報を再送信するか否かを決定することが好ましい。
これにより、第2の無線機が正常送信を示す情報を送信してもその後すぐに第1の無線機が別の放送を実施してしまい、正常送信の報知が実施されないことを防止でき、より確実に報知を実現できる。
【0097】
以上本発明について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された通信システムに限定されるものではなく、上記以外の通信システムに広く適用することができることは言うまでもない。
また、上述した実施形態では、通知信号として助けてボタン押下による助けて信号を例に挙げて説明したが、本発明の通知信号はこれに限られるものでないことは言うまでもない。本発明の通知信号は受信確認のための確認ボタンの押下による確認信号であってもよいし、その他下位局から上位局へ通知すべきすべての信号に適用することができる。
【0098】
さらに、上述した実施形態では、戸別受信機52のガイダンスとして音声報知を例として説明したが、戸別受信機52による正常送信完了を示す報知は音声に限られず、表示部における文字表示やLED点灯などであってもよい。
【0099】
また、上述した実施形態では、下位局としての戸別設備50の戸別応答装置51と戸別受信機52とは別筐体である例をあげて説明したが、それに限られるものではない。こららが一体装置であってもよく、戸別応答装置51と戸別受信機52とが少なくとも接続されていればよい。
【符号の説明】
【0100】
10:センター設備、11:操作卓、12,32:情報収集装置、13,31:通信装置、20:ネットワーク、30:地区放送設備、33:遠隔操作設備、34:放送卓、35、36:基地局、50−1〜50−n:戸別設備、51:戸別応答装置、52:戸別受信機、60:中継装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9