特許第6457515号(P6457515)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6457515接触装置、充電接触ユニット、及び、車両を充電ステーションに電気的に接続する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6457515
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】接触装置、充電接触ユニット、及び、車両を充電ステーションに電気的に接続する方法
(51)【国際特許分類】
   B60L 5/26 20060101AFI20190110BHJP
   B60M 1/20 20060101ALI20190110BHJP
   B60L 50/40 20190101ALI20190110BHJP
   B60L 50/50 20190101ALI20190110BHJP
   B60L 53/00 20190101ALI20190110BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20190110BHJP
   B60L 58/00 20190101ALI20190110BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   B60L5/26
   B60M1/20 Z
   B60L11/18 C
   H02J7/00 P
   H02J7/00 301B
【請求項の数】17
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-532687(P2016-532687)
(86)(22)【出願日】2014年8月7日
(65)【公表番号】特表2016-534694(P2016-534694A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(86)【国際出願番号】EP2014066983
(87)【国際公開番号】WO2015018888
(87)【国際公開日】20150212
【審査請求日】2017年6月2日
(31)【優先権主張番号】102013013201.0
(32)【優先日】2013年8月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515292532
【氏名又は名称】シュンク バーン− ウント インダストリテヒニーク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルフリート ヴァイゲル
(72)【発明者】
【氏名】ロタール シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】マティアス ドムス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトール ティールマン
(72)【発明者】
【氏名】ティモ シュタウバッハ
(72)【発明者】
【氏名】スヴェン クラウスナー
【審査官】 橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭48−102708(JP,U)
【文献】 特開平07−147703(JP,A)
【文献】 特開昭54−088509(JP,A)
【文献】 特開昭50−021413(JP,A)
【文献】 特開昭50−117110(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0235006(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102007029197(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L1/00−13/00
15/00−15/42
B60M1/00−7/00
H02J7/00−7/12
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気駆動車両、特に電気バス等のための急速充電システム(10、82、94、98)用の接触装置(11、99)であって、前記接触装置は、車両と充電接触ユニット(12、89、100)を備える据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成する役目を果たし、前記接触装置を車両(103)上に配置することができ、前記接触装置が接触器(14、83、114)を備え、前記接触器が前記充電接触ユニットと接触することができ、前記接触装置が位置決め器(15、113)を備え、前記接触器を前記位置決め器によって前記充電接触ユニットに対して位置決めすることができ、前記位置決め器がパンタグラフ又は揺動アーム(19、112)を有し、該揺動アームを用いて前記接触器を前記充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めすることができ、前記接触器は、接触要素(17、84、128)を備える接触要素支持体(16)を有し、前記接触要素は、前記充電接触ユニットの充電接触要素(18、90)と接触対を形成するように接触できる、接触装置(11、99)において、
前記位置決め器が、前記車両の走行方向に対して横方向に前記接触要素支持体を移動させることができる横方向ガイド(25、111)を有し、該横方向ガイドを用いて前記接触要素支持体を前記充電接触ユニットに対して横方向で位置決めすることができ、前記横方向ガイドは、前記パンタグラフ又は前記揺動アーム(19、112)の先端に配置されることを特徴とする接触装置(11、99)。
【請求項2】
前記接触器(14、83、114)が車両のルーフ(102)上に配置され得ることを特徴とする請求項1に記載の接触装置。
【請求項3】
前記接触要素(17、84)は、前記接触器(14、83)と前記充電接触ユニット(12、89、100)とが接合されるときに前記接触対を形成する際に前記充電接触要素(18、90)に対して所定の順序が維持されるように前記接触要素支持体(16)上に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接触装置。
【請求項4】
前記接触要素支持体(16)は、該接触要素支持体と接触するための前記充電接触ユニット(12、89、100)の接触面(45、46)と適合するようになっている2つの、好ましくは3つの位置決め面(52、54)を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の接触装置。
【請求項5】
前記接触要素支持体(16)は、前記横方向ガイド(25、111)上に自由に移動できる態様で配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の接触装置。
【請求項6】
前記接触要素(17、128)がボルト形状を成し、前記接触要素が前記接触要素支持体(16)上に弾性的に装着されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の接触装置。
【請求項7】
少なくとも2つの前記接触要素(17、128)が前記接触要素支持体(16)の表面に対して異なる高さ(H1、H2、H3)で突出することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の接触装置。
【請求項8】
電気駆動車両、特に電気バス等のための急速充電システム(10、82、94、98)用の充電接触ユニット(12、89、100)であって、前記充電接触ユニットは、接触装置(11、99)を備える車両と前記充電接触ユニットを備える据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成する役目を果たし、前記接触装置が車両(103)上に配置され、前記接触装置が接触器(14、83、114)を備え、前記接触器が前記充電接触ユニットと接触することができ、前記接触装置又は前記充電接触ユニットが位置決め器(15、113)を備え、前記接触器を前記位置決め器によって前記充電接触ユニットに対して位置決めすることができ、前記位置決め器がパンタグラフ又は揺動アーム(19、112)を有し、該揺動アームを用いて前記接触器を前記充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めすることができ、前記接触器は、接触要素(17、84、128)を備える接触要素支持体(16)を有し、前記接触要素は、前記充電接触ユニットの充電接触要素(18、90)と接触対を形成するように接触できる、充電接触ユニット(12、89、100)において、
前記充電接触ユニットが、前記車両の走行方向に対して横方向に当該充電接触ユニットを移動させることができる横方向ガイド(25、111)を有し、該横方向ガイドを用いて前記充電接触ユニットを前記接触要素支持体に対して横方向で位置決めすることができることを特徴とする充電接触ユニット(12、89、100)。
【請求項9】
前記充電接触ユニット(12、89、100)が前記横方向ガイド(25、111)上に自由に移動できる態様で配置されることを特徴とする請求項8に記載の充電接触ユニット。
【請求項10】
前記充電接触ユニット(12、89、100)が前記接触器(14、83、114)のための受け入れ開口(30)を形成し、前記接触器が前記充電接触ユニットの前記受け入れ開口内に挿入され得ることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の充電接触ユニット。
【請求項11】
前記受け入れ開口(30)は、前記接触器(14、83、114)と前記充電接触ユニット(12、89、100)とが接合されるときに前記接触器のためのガイドを形成することを特徴とする請求項10に記載の充電接触ユニット。
【請求項12】
前記充電接触ユニット(12、89、100)は、充電接触要素支持体(31)と前記充電接触要素(18、90)とから構成され、前記充電接触要素支持体がプラスチック材料から形成されることを特徴とする請求項8から11のいずれか一項に記載の充電接触ユニット。
【請求項13】
前記充電接触ユニット(12、89、100)は、前記車両(103)の走行方向(106)で配置され得る屋根形状の長手方向レールとして実現されることを特徴とする請求項8から12のいずれか一項に記載の充電接触ユニット。
【請求項14】
前記充電接触要素(18)が導体ストリップ(32、33、34、35、96)として実現されることを特徴とする請求項8から13のいずれか一項に記載の充電接触ユニット。
【請求項15】
請求項1から7のいずれか一項に記載の接触装置(11、99)及び/又は請求項8から14のいずれか一項に記載の充電接触ユニット(12、89、100)を備える急速充電システム(10、82、94、98)。
【請求項16】
接触装置(11、99)と充電接触ユニット(12、89、100)とを備える特に電気バス等の電気駆動車両用の急速充電システム(10、82、94、98)のための、車両と据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成するための方法であって、前記接触装置が車両(103)上に配置され、前記接触装置が接触器(14、83、114)を備え、前記接触器が前記充電ステーションの前記充電接触ユニットと接触させられ、前記接触装置又は前記充電接触ユニットが位置決め器(15、113)を備え、前記接触器が前記位置決め器によって前記充電接触ユニットに対して位置決めされ、前記位置決め器がパンタグラフ又は揺動アーム(19、112)を有し、該揺動アームを用いて前記接触器が前記充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めされ、前記接触器は、接触要素(17、84、128)を備える接触要素支持体(16)を有し、前記接触要素は、前記充電接触ユニットの充電接触要素(18、90)と接触対を形成するように接触させられる、方法において、
前記接触器と前記充電接触ユニットとが接合され、前記位置決め器が、前記車両の走行方向に対して横方向に前記接触要素支持体または前記充電接触ユニットを移動させることができる横方向ガイド(25、111)を有し、該横方向ガイドを用いて前記接触要素支持体が接合中に前記充電接触ユニットに対して横方向で位置決めされることを特徴とする方法。
【請求項17】
他の接触対が他の接触要素(17、84、128)と他の充電接触要素(18、90)との間で形成される前に、最初に、第1の接触対が第1の接触要素(17、84、128)と第1の充電接触要素(18、90)との間で形成されることを特徴とする請求項16に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触装置、接触装置に接続可能な充電接触ユニット及び、車両と据え置き型(常設)充電ステーションとの間で電気的な導電性を確保した接続(導電接続)を形成する方法に関し、特に、接触装置と充電接触ユニットを有する電気バス等のような電気駆動車両用の急速充電システムのための、接触装置、該接触装置に接続される充電接触ユニット、及び、車両と据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成するための方法に関するものである。
【0002】
接触装置は車両上に配置することができ、該接触装置は充電接触ユニットと接触することができる接触器を備えている。また、接触装置又は充電接触ユニットは、接触器を充電接触ユニットに対して位置決めすることができる位置決め器を備えている。位置決め器はパンタグラフ又は揺動アームを有し、該揺動アームを用いて接触器を充電接触ユニットに対して垂直方向に位置決めすることができ、接触器は、接触要素を備える接触要素支持体を有し、接触要素は、充電接触ユニットの充電接触要素と接触対を形成するように接触できる。
【背景技術】
【0003】
この種の接触装置、充電接触ユニット、及び方法は、この分野の最新技術おいて知られており、また、停留所又は停止場所で電気駆動車両を急速充電するために一般に使用される。ローカル輸送で使用される電気駆動車両、例えばバス等には、例えば高架配線を介して電気エネルギーが連続的に供給され得る。しかしながら、そのためには、高架配線システムが存在すること及びそれが維持されている必要がある。
【0004】
高架配線網を設けることなく電気駆動の利点を使用できるようにするため、バッテリ又は他の種類のエネルギー蓄積器を装備した公共輸送手段が知られている。これらは、車両の範囲が限られるという不都合、及び、比較的短い走行時間後にバッテリを再充電する必要があるという不都合な点がある。しかしながら、停止場所での車両の停止中にバッテリを急速に充電できれば車両の連続動作を確保できる。
【0005】
このような状況下、停止場所領域に固定して配置される据え置き型の充電ステーションと車両又は電気バスとの間で導電接続を形成するための様々なシステムが最新技術から知られている。例えば、接触ストリップ(接触帯)を備えるいわゆる電流コレクタを電気バスのルーフ上に配置可能であり、電気バスの走行方向に長く延びるレールが停止場所領域内の走行車線の上方で吊り下げられている。電気バスが停止場所で停止すると、電流コレクタがバスのルーフから上方へ移動されてレールと接触し、それにより、停止場所において電気バスの計画された停止期間中電気的な接続状態が形成されて、この期間中に急速充電を行なうことができる。しかしながら、具体的には、2つの相互に独立した電流コレクタとこれらに対応するレールの接触領域とが充電回路を形成することが求められる。
【0006】
また、複数の接触要素を電流コレクタに配置して接触ストリップとし、それらの複数の接触要素を電気バスの走行方向に配置されている対応する数の平行レールと接触させるという構成が知られている。このようにすると、単一の電流コレクタ又は単一の接触装置を用いて、同時により多くの数の接触対を形成することができる。このようにして充電ステーションと車両との間にさらに追加形成される電気接続ラインは、例えば充電プロセスを制御し監視するために使用することもできる。
【0007】
他の既知の急速充電システムでは、アームが電気バスのルーフ上に配置される。該アームを電気バスの走行方向に対して垂直に伸ばすことにより、接触装置を停止場所の上部構造体内又は建物内に組み込まれる充電接触ユニットに接続することができる。このようなシステムではドライバーが、電気バスと充電ステーションとの間で接続状態を形成できるように電気バスを停止場所の決められた位置に極めて正確に位置決め(停止)しなければならないことが特に不都合である。
或いは、充電ステーションの充電接触ユニットが電気バスのルーフへ向けて下降されるように急速充電システムを設計することもできる。
【0008】
その場合には、充電接触ユニットが最初に電気バスのルーフと接触させられ、その後、充電接触ユニットがルーフ上に配置されるレールへと案内されるように電気バスが走行方向で充電接触ユニットに対して位置決めされる。レールには、電気的な接続を形成するための対応する複数の接触部が設けられる。この場合、技術的に比較的複雑な位置決めができる充電接触ユニットを、バス路線の全ての停留所に設けなければならないことが特に不都合である。これと比較すると、特別な機械的移動機構を有していない据え置き型の充電接触ユニットを使用する方が、実質的な費用効果がより優れている。
【0009】
しかしながら、停止場所で停止する電気バスの上方又は側方に配置される据え置き型の充電接触ユニット又はレールでは、多くの問題も起こり得る。特に、電気バスの停止注、最大積載量に応じて、電気バスの高さが充電接触ユニットに対して低めの位置又は高目の位置となる場合もあり得る。そしてその後、乗客がバスに乗るのを助けるために電気バスが入口側で下降されると、接触装置又は使用される接触ストリップが充電接触ユニット又はレールに対して移動し、それにより、電気的な接触が遮断される場合がある。ところで、平行なレールが使用される場合にも、電気バスを停止場所の所定の領域に比較的正確に停止させる必要がある。
【0010】
電気バスの所定の停止位置から位置ずれ及び、電気バスの片側の側方の下降は、車両と充電ステーションとの間の良好な電気接触又は接続を妨げる可能性があり、かなりの潜在的なリスクである。例えば、意図していないにもかかわらず導体が不意に接触、或いは接続されて、回路の短絡が発生し、それにより、急速充電システムの構成要素を破損させ或いは近くにいる人を傷つけるかもしれない。
したがって、本発明の目的は、輸送手段の動作を高い費用効率に維持しつつ安全なに接触状態を形成することができる、接触装置、充電接触ユニット、及び、車両と充電ステーションとの間で導電接続を形成するための方法を提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この目的は、請求項1の特徴を有する接触装置、請求項8の特徴を有する充電接触ユニット、請求項15の特徴を有する急速充電システムに、または請求項16の特徴を有する方法によって達成される。
【0012】
電気駆動車両、特に電気バス等のための急速充電システム用の本発明に係る接触装置は、車両と充電接触ユニットを備える据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成する役目を果たし、接触装置を車両上に配置することができ、接触装置が接触器を備え、接触器が充電接触ユニットと接触することができ、接触装置又は充電接触ユニットが位置決め器を備え、接触器を位置決め器によって充電接触ユニットに対して位置決めすることができ、位置決め器がパンタグラフ又は揺動アームを有し、該揺動アームを用いて接触器を充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めすることができ、接触器は、接触要素を備える接触要素支持体を有し、接触要素は、充電接触ユニットの充電接触要素と接触対を形成するように接触でき、位置決め器が横方向ガイドを有し、該横方向ガイドを用いて接触要素支持体を充電接触ユニットに対して横方向で位置決めすることができ、横方向ガイドは、パンタグラフ又は揺動アームの先端に配置される。
【0013】
したがって、例えば電気バスが停止場所で停止するときに、接触器を、位置決め器を用いて移動させることができ、充電接触ユニットへ向けて好ましくは垂直方向に移動させることができ、及び、前記充電接触ユニットと接合させることができる。原理的には、充電接触ユニットが位置決め器を備えるとともに該位置決め器によって接触器の方へ移動されることも想定し得る。充電ステーションと車両との間でこのようにして形成される充電接触は少なくとも2つの接触対を備え、各接触対は、接触要素と、充電接触ユニットの関連する充電接触要素とから成る。
【0014】
本発明によると、位置決め器がパンタグラフ又は揺動アームを有し、該揺動アームを用いて接触器が充電接触ユニットに対して或いは車両に対して垂直方向で位置決めされ得る。揺動アームの場合には、接触器を充電接触ユニットに対して安定させる及び接触器を適切な方向に位置合わせする更なるリンクが設けられてもよい。パンタグラフ又は揺動アーム又は対応する機械的な駆動は、特に簡単で費用効率が高い方法でもたらされ得る。
【0015】
位置決め器が横方向ガイドを有し、該横方向ガイドを用いて接触要素支持体が充電接触ユニットに対して又は車両の走行方向に対して横方向で位置決めされ得る。横方向ガイドは、位置決め器のパンタグラフ上又は揺動アーム上に配置される。いずれの場合にも、これにより、横方向ガイド上に配置される接触要素支持体又は充電接触ユニットを車両の走行方向に対して横方向に移動させることができる。例えば、この移動可能性により、停止場所での車両の不正確な位置決めを走行方向に対して横方向で補償できる。また、乗客の乗車及び降車のための車両の片側下降に起因する車両の想定し得る動きを補償して、接触要素支持体が充電接触ユニットに対して横方向で変動しないようにすることができる。
【0016】
本発明によると、横方向ガイドがパンタグラフ又は揺動アームの先端に配置される。したがって、揺動アーム又はパンタグラフを走行方向に対して横方向にもはや移動させる必要がなく、代わりに、接触要素支持体又は充電接触ユニットを横方向ガイド上で移動させるだけで十分である。そのため、移動されるべき質量が減少される。また、より小さいトルクがパンタグラフ又は揺動アームに作用し、任意の実質的な垂直力はもはやパンタグラフ又は揺動アームに作用しない。好ましくは、横方向ガイドは、接触要素支持体が横方向ガイド上で容易に移動され得るようにパンタグラフ又は揺動アームの上側先端に直接に取り外し不能に装着され得る。
【0017】
横方向ガイドは、直線状のリニアガイドとして或いは湾曲したリニアガイドとして実現され得る。このとき、湾曲したリニアガイドは、車道の上側の横方向ガイドの高さに対応する曲線の半径を有することができる。
【0018】
1つの実施形態において、接触器は、例えば電気バス又は電車のルーフであってもよい車両のルーフ上に配置され得る。例えば、接触器が走行方向で車両のルーフのドライバー側に配置されるように車両のルーフ上に接触器を位置させることが想起されてもよい。このようにすると、接触装置又は接触装置の位置がドライバーの視線の中に入るため、接触装置を充電接触ユニットの下側に位置決めすることが車両のドライバーにとってかなり容易である。
【0019】
さらに、接触要素は、接触器と前記充電接触ユニットとが接合されるときに接触対を形成する際に充電接触要素に対して所定の順序が維持されるように接触要素支持体上に配置され得る。したがって、第1の接触対が他の接触対に先立って形成され得る。特に、接触対の形成に必然的な順序が存在するように接触要素が接触要素支持体上に配置されることが想起されてもよい。
【0020】
最新技術から知られる装置でも、接触対が遅延態様で同様に形成される場合があるが、その遅延は、意図的ではなく、或いは、接触要素支持体上の接触要素の配置に起因し得ない。したがって、接触要素支持体上の接触要素の配置は、接触器と充電接触ユニットとが接合されるときに接触対の形成の順序が常に必然的に維持されるとともに、接触要素の幾何学的な配置に起因してその順序を容易に変えることができないようにする。つまり、接触要素の配置は、接触対の形成の順序を規定し得る。このようにすると、特に、互いに属さない接触要素と充電接触要素との間で意図的でない或いは誤った接触又は接触対の形成が行なわれないようにすることもできる。
【0021】
このとき、例えば、他の接触対が形成される前又は電気エネルギーが接触対を通じて供給される前に、必要に応じて、測定技術を用いて最初に形成される接触対を最初に検査することが考えられる。或いは、第1の接触対は、電気的接続の安全性を確保するニュートラルな導体又は同様の導体に接続されるのに役立つこともできる。このようにして形成される所定の接触順序は、接触装置と充電接触ユニットとの間の接触点形成のプロセスをかなり安全にすることができる。
【0022】
接触要素支持体は、該接触要素支持体と接触するための充電接触ユニットの接触面と適合するようになっている2つの、好ましくは3つ以上の位置決め面を形成することができる。このとき、接触要素支持体の位置決め面は、接触器と充電接触ユニットとが接合されるときに接触要素支持体を充電接触ユニット内のその所定の位置へと正確に位置決めできるように充電接触ユニットの接触面に緊密に嵌合できるようになる。位置決め面は、特に、接触器及び充電接触ユニットの所定の接触位置への確実な接合が確保されるように接触面と適合する幾何学的形態又は互いに対する相対的配置を有してもよい。
【0023】
接触要素支持体が横方向ガイド上に自由に移動できる態様で配置されれば特に有益である。接触要素支持体のこの自由に移動できる配置は、車両が片側下降に起因して走行方向に対して横方向に傾動する場合の補償をかなり簡略化する。傾動の場合、位置決め器は、側方に、すなわち、走行方向に対して横方向に傾けられ、接触要素支持体は、充電接触ユニットに対して接続されたまま、横方向ガイド上で移動される。横方向ガイドは、それがガイドレールとして形成される或いは接触要素支持体のためのガイドとしての形態を備えるように設計されてもよい。
【0024】
また、接触要素支持体を横方向ガイドに中心付けること、すなわち、例えばスプリング器具を用いて接触要素支持体を静止位置で横方向ガイドに対して中心に位置合わせすることが想起されてもよい。
【0025】
接触要素がボルト形状を成すことができ、この場合、接触要素が接触要素支持体上に弾性的に装着され得る。このようにすると、接触要素の形成が特に簡単であり、1つの接触要素内で簡単な圧力スプリングを用いて弾性装着を実施できる。その結果、スプリング予張力下で充電接触要素との遅れない接触を形成できる。また、例えば給電の接触対のために複数の接触要素が設けられることが想起されてもよい。
【0026】
これは、ボルト形状の接触要素を介してより大きな電流を安全に伝えることができるように充電接触要素が比較的大きな表面を有する場合に特に都合がよい。好ましくは、2つの接触要素が、それぞれの局面ごとに、又は、それぞれの給電の接触部ごとに設けられてもよい。前述した実施形態からはずれて、接触要素支持体上の接触要素をボルト形状で実現せず、充電接触ユニットにボルト形状の充電接触要素を設けることが想起されてもよく、逆もまた同様である。
【0027】
所定の時間間隔での接触対の形成は、接触要素支持体の表面又は位置決め面に対して異なる高さで突出する少なくとも2つの接触要素を用いて特に簡単な態様で実現され得る。表面又は位置決め面に対するそれぞれの接触要素の異なる高さは、必然的に、最も高く突出する接触要素が最初に充電接触要素と接触する接触順序をもたらす。それとは無関係に、各接触要素を接触要素支持体の異なる位置決め面上に配置することができ、このとき、接触要素が必ずしも位置決め面に対して異なる高さを有する必要なく、位置決め面と接触要素との相対的な配置だけで互いに異なる接触順序をもたらすように位置決め面を互いに対して実現することができる。
【0028】
また、少なくとも1つの接触要素が1つの充電接触要素に対してロックされ得る。ロックは、それぞれの素子の形状嵌合接続及び/又は圧力嵌め接続によって行なわれてもよく、ロックは、充電接触要素に対する接触要素の動き及びその逆の動きを不可能にする。したがって、車両の意図しない動きは、接触対の分離或いは接触要素と充電接触要素との間の接続の分離のどちらも引き起こし得ない。素子のロックは、好適には、特に車両と据え置き型充電ステーションとの間の確実なデータ接続をもたらすために使用され得る。例えば、5つの接触対を有する接触装置を実現することが想起されてもよい。
【0029】
電気駆動車両、特に電気バス等のための急速充電システム用の本発明に係る充電接触ユニットは、接触装置を備える車両と充電接触ユニットを備える据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成する役目を果たし、接触装置が車両上に配置され、接触装置が接触器を備え、接触器が充電接触ユニットと接触することができ、接触装置又は充電接触ユニットが位置決め器を備え、接触器を位置決め器によって充電接触ユニットに対して位置決めすることができ、位置決め器がパンタグラフ又は揺動アームを有し、該揺動アームを用いて接触器を充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めすることができ、接触器は、接触要素を備える接触要素支持体を有し、接触要素は、充電接触ユニットの充電接触要素と接触対を形成するように接触でき、充電接触ユニットが横方向ガイドを有し、該横方向ガイドを用いて充電接触ユニットを接触要素支持体に対して横方向で位置決めすることができる。
【0030】
充電接触ユニットは、それが接触装置に接続されて導電接続を形成できるように実現される。本発明に係る充電接触ユニットの有利な効果に関しては、本発明に係る接触装置の利点の説明を参照されたい。
【0031】
充電接触ユニットが横方向ガイド上に自由に移動できる態様で配置されれば特に有益である。充電接触ユニットのこの自由に移動できる配置は、車両が片側下降に起因して走行方向に対して横方向に傾動する場合の補償をかなり簡略化する。傾動の場合、位置決め器は、側方に、すなわち、走行方向に対して横方向に傾けられ、接触要素支持体が充電接触ユニットに対して接続されたまま、充電接触ユニットが横方向ガイド上で移動される。
【0032】
横方向ガイドは、それがガイドレールとして形成される或いは充電接触ユニットのためのガイドプロファイルを備えるように設計されてもよい。また、充電接触ユニットを横方向ガイドに中心付けること、すなわち、例えばスプリング器具を用いて充電接触ユニットを静止位置で横方向ガイドに対して中心に位置合わせすることが想起されてもよい。原理的には、充電接触ユニットが位置決め器を備えるとともに位置決め器を用いて接触器へ向けて移動されることも想定し得る。
【0033】
充電接触ユニットは接触器のための受け入れ開口を形成することができ、接触器が充電接触ユニットの受け入れ開口内に挿入され得る。受け入れ開口はV形状となり得ることが好ましい。接触器と充電接触ユニットとが接合されようとしているときに接触要素支持体が受け入れ開口に対して移動する場合には、受け入れ開口のV形状によって接触要素支持体が中心付けられる。
【0034】
このようにして、受け入れ開口は、接触器と充電接触ユニットとが接合されるときに接触器のためのガイドを形成できる。したがって、接触要素支持体が受け入れ開口によって充電接触ユニットの接触位置へと案内されるという点において、停止場所で停止する車両の所定の停止位置からの想定し得る位置ずれを容易に補償できる。
【0035】
充電接触ユニットを充電接触要素支持体と充電接触要素とから構成することができ、充電接触要素支持体をプラスチック材料から形成することができる。この場合、充電接触ユニットの形成は、特に費用効率が高く、簡単である。例えば、充電接触要素支持体をプラスチックから一体に形成することもできる。この場合、充電接触要素を充電接触要素支持体内へ或いは所定のマウント内又は凹部内に挿入することができる。
【0036】
また、充電接触ユニットは、車両の走行方向で配置され得る屋根形状の長手方向レールとして実現することができる。この場合には、充電接触要素が天候の影響に直接に晒されないように充電接触要素を屋根形状の長手方向レールの下面に配置できる。また、屋根形状の長手方向レールは比較的長い形状を有することができ、それにより、停止場所での車両の正確な位置決めが不要になる。また、屋根形状の長手方向レールは、接触要素支持体を走行方向で屋根形状の長手方向レール内へ挿入して該レールから引き出すこともできるように、その端部が開放し得ることが好ましい。
【0037】
充電接触要素は、好適には、導体ストリップとして実現され得る。このようにすると、充電接触要素は、接触要素のための比較的大きい接触可能な表面を形成できる。また、導体ストリップは、例えば導体ストリップとして半製品を使用することにより、形成が簡単である。逆に、接触要素支持体上の接触要素を導体ストリップとして実現するとともに、充電接触要素をボルト形状で或いは接触要素を備える接触要素支持体の前述した実施形態に係るボルトとして実現することも可能である。
【0038】
本発明に係る急速充電システムは、請求項1から7のいずれか一項に係る接触装置及び/又は請求項8から14のいずれか一項に係る充電接触ユニットを備える。また、急速充電システムは充電ステーションを備えることもできる。特に、横方向ガイドが充電接触ユニットに存在するとともに、横方向ガイドが接触要素支持体上に存在することがそれぞれ必ずしも必要とされない。例えば、横方向ガイドが充電接触ユニットに或いは接触要素支持体に設けられれば十分である。実質的な態様は、パンタグラフへ向かう或いは揺動アームへの充電接触要素支持体の及び/又は充電接触ユニットの、走行車線よりも上側のその直接的なサスペンションに対する相対的な動きが、走行方向に対して横方向で可能にされることである。
【0039】
また、接触要素支持体上の接触要素の配置及び充電接触ユニット上の充電接触要素の配置のそれぞれ自体が所定の接触順序の原因である必要は必ずしもない。例えば、接触要素の配置及び充電接触要素の配置が対応する接触順序を引き起こすことができるが、その場合、接触装置と充電接触ユニットとの間又は接触要素と充電接触要素との間の相互作用は、適切な接触順序が達成されるようにそれらの配置に関して調整されなければならない。
【0040】
接触装置と充電接触ユニットとを備える特に電気バス等の電気駆動車両用の急速充電システムのための、車両と据え置き型充電ステーションとの間で導電接続を形成するための本発明に係る方法では、接触装置が車両上に配置され、接触装置が接触器又は充電接触ユニットを備え、接触器が充電ステーションの充電接触ユニットと接触させられ、接触装置が位置決め器を備え、接触器が位置決め器によって充電接触ユニットに対して位置決めされ、位置決め器がパンタグラフ又は揺動アームを有し、該揺動アームを用いて接触器が充電接触ユニットに対して垂直方向で位置決めされ、接触器が接触要素を備える接触要素支持体を有し、接触要素が充電接触ユニットの充電接触要素と接触対を形成するように接触させられ、接触器と充電接触ユニットとが接合され、位置決め器が横方向ガイドを有し、該横方向ガイドを用いて接触要素支持体が接合中に充電接触ユニットに対して横方向で位置決めされる。
【0041】
好ましくは、位置決めユニット及び/又は充電接触ユニットが横方向ガイドを有する。本発明に係る方法の有利な効果に関しては、本発明に係る接触装置及び充電接触ユニットの利点の説明を参照されたい。
この方法では、他の接触対が他の接触要素と他の充電接触要素との間で形成される前に、最初に、第1の接触対が第1の接触要素と第1の充電接触要素との間で形成され得る。それは別として、接触装置を充電接触ユニットから分離するときに接触対が逆の接触順序で分離される、すなわち遮断されることが想起されてもよい。
【0042】
好適には、給電の接触対に先立って、最初に、保護導体の接触対を形成できる。このような構成とすることにより、給電の接触部の想定し得る不正確な接触形成が、人に損傷を与え又は危険をもたらし得ないようにすることができる。
【0043】
また、制御導体の接触対に先立って、最初に、給電の接触対を形成することもできる。この場合、制御導体の接触対を確実に形成した後に、急速充電プロセスを起動するようにすることもできる。このようにすると、制御導体の接触対が形成されて、急速充電プロセスを制御して監視できるようになったときだけ電気エネルギーが給電の接触対を介して伝導されるため、きわめて安全な接触点の形成及び急速な充電を行なうことができる。このようにすると、給電の接触対を形成するときに想定し得るスパーク等を回避できる。
【0044】
方法の他の有利な実施形態は、独立請求項1、8に戻って言及する従属請求項から明らかになる。
以下の説明では、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】急速充電システムの一実施形態を示す側面図である。
図2図1の急速充電システムの正面図を示す。
図3図1の急速充電システムの充電接触ユニットの斜視図を示す。
図4図1の充電接触ユニットの断面図を示す。
図5図1の急速充電システムの接触装置の接触要素支持体の斜視図を示す。
図6図9の線VI−VIに沿う接触要素支持体の断面図を示す。
図7】接触要素支持体の正面図を示す。
図8】接触要素支持体の側面図を示す。
図9】接触要素支持体の平面図を示す。
図10図1の急速充電システムの接触装置の横方向ガイドの斜視図を示す。
図11】急速充電システムの第2の実施形態の正面図を示す。
図12】急速充電システムの第3の実施形態の斜視図を示す。
図13】急速充電システムの第3の実施形態の正面図を示す。
図14】急速充電システムの第4の実施形態の平面図を示す。
図15】急速充電システムの第4の実施形態を正面図で示す。
図16】急速充電システムの第4の実施形態を側面図で示す。
図17】搭載器を斜視図で示す。
図18】搭載器を側面図で示す。
図19】搭載器を底面図で示す。
図20】搭載器を正面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1及び図2の組み合わされた図は、接触装置11と充電接触ユニット12とから構成される急速充電システム10を示す。これらの図では、図を簡略化するために、搭載器が示されていないが、搭載器は存在して良い。接触装置11は、電気絶縁脚13を介して車両又は電気バス(図示せず)のルーフ上に搭載される。充電接触ユニット12は、電気バスの停止場所の領域において電気バスよりも上側でサスペンション装置(図示せず)により吊り下げられる。
【0047】
接触装置11は、充電接触ユニット12と接触できる接触器14と、位置決め器15とを備え、位置決め器15によって接触器14を充電接触ユニット12に対して位置決めできる。接触器14は、接触要素17を有する接触要素支持体16を更に備え、接触要素17は、充電接触ユニット12の充電接触要素18と接触することができる。図示する実施形態においては、位置決め器15は、接触装置11の取り付けフレーム21上のピボット軸受20を介して回動可能な揺動アーム19を有している。
【0048】
また、位置決め器15にはリンク22が設けられ、この例では、リンク22のロッド23は位置決め器15の横方向ガイド25のレバー24に接続されている。揺動アーム19が該揺動アーム19の下端26でピボット軸受20を中心に回動される際、揺動アーム19の上端27に配置されている横方向ガイド25は、リンク22を介して常に水平位置に維持される。したがって、接触要素支持体16は、回動中に水平面80に対して傾くことはない。
【0049】
接触要素支持体16は、矢印28により示される走行方向に対して横方向に自由に移動できるように横方向ガイド25上に配置される。このようにすると、電気バスの停止中に接触要素支持体16が充電接触ユニット12の垂直軸29と同一平面上に真っ直ぐに位置されなかった場合にも接触要素支持体16と充電接触ユニット12とが接合されるときに接触要素支持体16がそれ自体を垂直軸29に対して自由に位置合わせできるようにすることができる。
【0050】
接触要素支持体16を充電接触ユニット12の受け入れ開口30内に配置させて充電接触ユニット12との接触が確保された後であっても、必要に応じて電気バスを片側に下降させることにより垂直軸29に対して傾けることができ、このとき、接触要素支持体16は、横方向ガイド25上で電気バスの傾きによる移動方向に応じて横方向に自由に移動できる。特に、揺動アーム19は、下降中に垂直軸29に対して所定の角度だけ傾けられる(図示せず)。
【0051】
図3及び図4により、主として、プラスチック材料から形成される充電接触要素支持体31と充電接触要素18とから構成される充電接触ユニット12を示す。充電接触要素18自体は、導体ストリップ32、33、34、35として実現されるとともに、充電接触要素支持体31の長手方向に延びている。導体ストリップ32、33は充電電流を伝える役目を果たし、導体ストリップ34は保護導体であり、また、導体ストリップ35は制御ラインである。
【0052】
それとは別に、ケーブル(図示せず)に対する接続のための接触タブ36〜39が設けられる。充電接触要素支持体31は、実質的に一体部品として形成され、特に、補強リブ40と、ポール(図示せず)又は同様のものから充電接触要素支持体31を吊り下げるための通過開口42を有する取り付けリブ41とを有する。受け入れ開口30は、V形状であり、2つの左右対称な側部43が水平ブリッジ44を介して互いに接続されている。取り付けリブ41はブリッジ44を形成するとともに、補強リブ40は側部43を形成する。受け入れ開口30内において、充電接触ユニット12は、接触要素支持体16との接触面45、46を有している。
【0053】
側部43上の各接触面45内には、導体ストリップ32、33をそれぞれ平坦な面で受け入れるための凹部47が形成され、また、ブリッジ44の接触面46内には、導体ストリップ34、35をそれぞれ平坦な面で受け入れるための凹部48、49が形成されている。
【0054】
図5図9により、接触要素支持体16を示す。接触要素支持体16は、充電接触ユニット12の受け入れ開口30と適合するように上端50が垂直軸51に対してV形状に形成される。2つの位置決め面52が水平面53に対して傾けられた態様で形成され、これらの2つの位置決め面52は水平位置決め面54を介して互いに接続される。その結果、位置決め面52が充電接触ユニット12の接触面45と接触することができ、また、位置決め面54が充電接触ユニット12の接触面46と接触できる。2つの接触要素17が各位置決め面52内に配置され、これらの接触要素17は給電の接触要素55、56としてそれぞれ実現される。位置決め面54内には2つの接触要素17が配置され、これらの接触要素17は、保護導体の接触要素57として及び制御導体の接触要素58として実現される。
【0055】
給電の接触要素55、56は導電ボルト59を有し、保護導体の接触要素57は1つのボルト60を有し、また、制御導体の接触要素58は1つのボルト61を有する。ボルト59〜61は、長手方向に移動できる態様でスリーブ62、63、64にそれぞれ弾性的に装着される。特に、ボルト60は位置決め面54を越えて高さHで突出し、ボルト59は位置決め面52を越えて高さHで突出し、また、ボルト61は位置決め面54を越えて高さHで突出する。
【0056】
高さHは高さHよりも大きく、また、高さHは高さHよりも大きい。異なる高さH〜Hに起因して、接触装置11と充電接触ユニット12とが接合されるときに、ボルト59〜61と導体ストリップ32〜35との所定の接触順序が必然的に達成され、すなわち、接触器14が受け入れ開口30内へ挿入されると、第1の接触対が最初にボルト60と導体ストリップ34との間で形成され、その後、4つの第2の接触対がボルト59を介して導体ストリップ32、33により形成され、最後に、第3の接触対がボルト61と導体ストリップ35とにより形成される。揺動アーム19が下降されると、前記接触対が逆の順序で離間される。
【0057】
それは別として、接触器は、接続配線(図示せず)を接続するための接触タブ65、66、67を有する。導電的態様で、接触タブ65がスリーブ62に接続され、接触タブ66がスリーブ63に接続され、また、接触タブ67がスリーブ64に接続される。接触器14の下端68には、スライド脚70を有する底板69が配置される。各スライド脚70は、スライド面72を有する支持開口71を形成する。スライド脚70を介して接触器14が横方向ガイド25に接続される。
【0058】
図10は、リンク22のレバー24を備える横方向ガイド25の斜視図を示す。また、揺動アーム19に対する横方向ガイド25の回転可能な接続のためのハブ73が設けられる。横方向ガイド25は、長手方向縁部75に沿って延びるスライド脚70のためのガイドトラック(レール)76が形成されており、細長い形状74となっている。ガイドトラック76は、スライド脚70の支持開口71と適合する略円形状の断面となっている。
【0059】
したがって、支持開口71の3/4円形状により、スライド脚70がガイドトラック76にぴったりと嵌合した状態で接続されて、ガイドトラック76に沿って確実に移動することができる。細長い形状74の各端部77、78には、接触器14が横方向ガイド25から押し外されることを防止するストッパ79が取り付けられる。したがって、接触器14は、横方向ガイド25及び細長い形状74の全長に沿って自由に移動できる。
【0060】
特に、電気バスの片側下降によって横方向ガイド25の長手方向軸81が水平面80に対して所定の角度にわたって回動されれば、細長い形状74も長手方向軸81に沿って移動され、それにより、接触器を同じ量だけガイドトラック76に沿って移動させることにより移動を補償できる。
【0061】
図11は急速充電システム82の他の実施形態を示し、この急速充電システム82は、それが導体ストリップ85、86、87、88として実現される接触要素84を備える接触器83を有するという点において図1図10に記載される急速充電システムとは異なる。充電接触ユニット89は、ボルト91、92、93として実現される充電接触要素90を有する。接触は、前述した方法と同じ方法で形成され得る。
【0062】
図12及び図13は急速充電システム94の第3の実施形態を示し、この急速充電システム94は、それが他の接触要素17としてのボルト95と他の充電接触要素18としての導体ストリップ96とを有するという点において図1図10に記載される急速充電システムとは異なる。ボルト95はロック接触要素97を形成する。ロック接触要素97を用いて、据え置き型充電ステーションとの確実なデータ接続を特にもたらすことができる。
【0063】
図14図16は、接触器99と充電接触ユニット100とを備える急速充電システム98の第4の実施形態をそれぞれ異なる方向から見た図である。また、急速充電システム98は、図17図20に更に詳しく示される搭載器101を備える。図14に示されるように、接触装置99は、搭載器101と共に車両103のルーフ102上に配置される。
【0064】
充電接触ユニット100は、ポール104に支持されて、接触装置99よりも上側に位置される。車両103は、歩道の縁石105で駐車され、すなわち、矢印106により示される車両103の走行方向と平行に駐車される。接触装置99及び搭載器101は、走行方向に対して車両103の左半分107に配置され、この左半分107には車両103のための操向器(図示せず)が位置される。
【0065】
原理的に、急速充電システム98は、図1図10に記載される急速充電システムと同様に実現される。その急速充電システムとは対照的に、この場合には2つのロッド109を備えるリンク108が設けられる。各ロッド109はレバー110に回転可能に接続され、レバー110は、位置決め器113の揺動アーム112上に回動可能な態様で配置される横方向ガイド111に対して取り外し不能に接続される。
【0066】
横方向ガイド111上には、車両103の走行方向に対して横方向に自由に移動できる態様で接触器114が配置され、接触器114の垂直軸116は上側接触位置115では垂直に位置され、また、接触器114の垂直軸116は、下側搭載位置117では、車両103のルーフ102に対して傾けられる態様で位置される。揺動アーム112は略水平に方向付けられる。
【0067】
搭載器101は、実質的に、車両103のルーフ102上に搭載器101を取り付け固定するためのベースフレーム118と、案内器119と、洗浄器120とから構成される。案内器119は2つの湾曲したチューブ輪郭部121から形成され、これらのチューブ輪郭部121は、接触器114のためのV形状の受け入れ開口122が形成されるように湾曲されて配置される。
【0068】
また、搭載位置117ではリニアガイド123が垂直方向に形成される。特に、チューブ輪郭部121のチューブの一部124は、接触器114に配置されているローラ126のためのガイドトラック125を形成し、それにより、ローラ126はガイドトラック125上を転がってガイドトラック125に沿ってスライドできる。
【0069】
接触器114は、搭載位置117へと下降されているときに、接触器114が横方向ガイド111にも中心に配置されるように案内器119の中央に位置付けされる。その後、接触器114は、充電接触ユニット(図示せず)に近づけられると、再び接触器114を対応する充電接触ユニット内へ導入できるように横方向ガイド111に位置合わせされる。
【0070】
洗浄器120は実質的にブラシ127から構成され、ブラシ127は、接触要素128が搭載位置117へ移動され且つ搭載位置117から移動されて出るたびに接触要素128が搭載位置117でブラシ127と接触してブラシ127により洗浄されるようにベースフレーム118上に配置される。
図1
図2
図3
図4
図5-6】
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20