特許第6457554号(P6457554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6457554
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】発光性グレージングアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/18 20060101AFI20190110BHJP
   G09F 19/14 20060101ALI20190110BHJP
   B32B 7/023 20190101ALI20190110BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20190110BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   G09F13/18 N
   G09F19/14
   B32B7/02 103
   F21S2/00 438
   F21S2/00 435
   E06B7/28 C
【請求項の数】26
【全頁数】91
(21)【出願番号】特願2016-568141(P2016-568141)
(86)(22)【出願日】2015年2月9日
(65)【公表番号】特表2017-514181(P2017-514181A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】FR2015050306
(87)【国際公開番号】WO2015118280
(87)【国際公開日】20150813
【審査請求日】2018年1月9日
(31)【優先権主張番号】1451016
(32)【優先日】2014年2月10日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】PI2014001989
(32)【優先日】2014年7月3日
(33)【優先権主張国】MY
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】アンネ ジーレンス
(72)【発明者】
【氏名】リシャール ウォルフ
(72)【発明者】
【氏名】カメル シャーブーヌ
(72)【発明者】
【氏名】チーンウェイ ジャーン
【審査官】 池谷 香次郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−110411(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3151738(JP,U)
【文献】 特開2002−040261(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0285274(US,A1)
【文献】 実開平03−033472(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/080453(WO,A1)
【文献】 特表2012−507136(JP,A)
【文献】 特開平8−315621(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/167832(WO,A1)
【文献】 特表2010−509175(JP,A)
【文献】 特開2007−328810(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/168659(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/18
G09F 19/14
F21S 2/00
B32B 7/02
E06B 7/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’)であって、以下のもの、すなわち、
・内側面(11)及び外側面(12)と称する主要面(12)と、第一の端面(13)とを有する、屈折率n1の第一のグレージングペイン(1)、
・第一の端面を介して第一のグレージングペインと光学結合されている第一の光源(4)であって、これにより第一のグレージングペインが第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は動的に制御されて、それにより時点t0でλ1と称する第一の波長で第一の主発光を発光し、且つ好ましくは切換可能であって、それにより時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長で第二の主発光を発光する、第一の光源(4)、
・第一のグレージングペインと結合された第一の光取り出し手段(5)であって、第一の取り出し領域(50)の境界を画定している1つ以上の第一の取り出し用表面構造を含み、取り出された光は外側面側で視認可能であって、該第一の取り出し手段は、取り出される光が前記t0でC1と称する第一の色であり、そして好ましくは、前記t’でC1とは区別されるC2と称する第二の色であるようなものである、第一の光取り出し手段(5)、
・内側面側から取り出される光をマスキングするための第一の手段(6)であって、これらの手段は内側面側に配置されて、内側面を部分的に覆っており、そして以下の手段のうちの少なくとも1つ、すなわち、
・第一の取り出し手段と合同であり、内側面から第一の取り出し手段よりも遠くに離れていて、好ましくは第一の取り出し手段上にある、不透明手段、及び、
・第一の取り出し手段に面しており、好ましくは第一の取り出し手段の上にあり、第一のグレージングペインから第一の取り出し手段よりも遠くに離れている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つから選択される、内側面側から取り出される光をマスキングするための第一の手段(6)、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、結合面(11’)及び外部面(12’)と称する主要面と、第二の端面と称する端面(13’)とを有し、該結合面は前記内側面に面している、屈折率n’1の第二のグレージングペイン(1’)、
・第二の端面を介して第二のグレージングペインと光学結合されている第二の光源(4’)であって、これにより第二のグレージングペインが第二の光源により発光された光を導波し、該第二の光源は静的に又は動的に制御されて、それにより前記時点t0でλ1とは区別され、そして好ましくはλ2と実質的に等しい、λ3と称する波長で第三の主発光を発光し、且つ好ましくは、前記時点t’で好ましくはλ3とは区別されるλ4と称する波長で第四の主発光を発光する、第二の光源(4’)、
・第二のグレージングペインと結合された第二の光取り出し手段(5’)であって、第二の取り出し領域(50’)の境界を画定している1つ以上の第二の取り出し用表面構造を含み、取り出された光は外部面側で視認可能であって、該第二の光取り出し手段は、取り出される光がt0でC1とは区別されるC3と称する色であり、且つ好ましくは、前記t’でC2とは区別されるC4と称する色であるようなものである、第二の光取り出し手段(5’)、
・結合面側から取り出される光をマスキングするための第二の手段(6’)であって、これらの手段は結合面側に配置されて、結合面を部分的に覆っており、そして以下の手段のうちの少なくとも1つ、すなわち、
・第二の取り出し手段と合同であり、結合面から第二の取り出し手段よりも遠くに離れていて、好ましくは第二の取り出し手段上にある、不透明手段、及び、
・第二の取り出し手段に面しており、好ましくは第二の取り出し手段の上にあり、第二のグレージングペインから第二の取り出し手段よりも遠くに離れている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つから選択される、結合面側から取り出される光をマスキングするための第二の手段(6’)、
・第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間の、第一の光アイソレータと称する透明な光アイソレータ(2)であって、その屈折率n2が、第一の光源の波長でn1−n2が少なくとも0.08であるようなものであり、そして該光アイソレータは内側面に面し、第一の端面と第一の取り出し領域との間及び/又は第一の取り出し用表面構造間で、好ましくは第一の取り出し領域を覆っており、該第一の光アイソレータは第一のグレージングペインに第一の積層中間層(3)を用いて積層されており、該第一の積層中間層は、第一の光源の波長でn3−n1が絶対値として0.05未満であるような屈折率n3を有する第一の透明なポリマーで製作されている、透明な光アイソレータ(2)、及び、
・第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間にあって、第一の光アイソレータと合体されるか、又は別個であって第二の取り出し手段により近い、第二の光アイソレータと称する透明な光アイソレータ(2,2’)であって、その屈折率n’2が、第二の光源の波長でn’1−n’2が少なくとも0.08であるようなものであり、そして該光アイソレータは結合面に面しており、第二の端面と第二の取り出し領域との間及び/又は第二の取り出し用表面構造間で、好ましくは第二の取り出し領域を覆っている、透明な光アイソレータ(2,2’)、
を含み、
そして該第二の光アイソレータ(2,2’)が第二のグレージングペインに第二の積層中間層(3’)を用いて積層されており、該第二の積層中間層が、第二の光源の波長でn’3−n’1が絶対値として0.05未満であるような屈折率がn’3を有する第二の透明なポリマーで製作されている、発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’)。
【請求項2】
第一の取り出し手段(5)が内側面(11)上にあり、第一のマスキング手段(6)が、第一の取り出し手段と合同であって且つその上にある不透明な又は反射性の層を含むこと、及び、第二の取り出し手段(5’)が好ましくは結合面(12)上にあり、第二のマスキング手段(6’)が、第二の取り出し手段と合同であって且つその上にある不透明な又は反射性の層を含むことを特徴とする、請求項1記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’)。
【請求項3】
第一の取り出し手段(5)が内側面上に散乱性エナメル層を含み、第一のマスキング手段(6)が散乱性エナメル層と合同であって且つその上にある不透明エナメル層を含み、第二の取り出し手段(5’)が結合面(11’)上の散乱性エナメル層を含み、第二のマスキング手段(6’)が散乱性エナメル層と合同であって且つその上にある不透明エナメル層を含むことを特徴とする、請求項1又は2記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’)。
【請求項4】
第一の光アイソレータ(2)が、無機ガラス製である第三の透明グレージングペイン(1”)の1つの主要面上の少なくとも400nmの厚さe2の第一の多孔性シリカ層を含み、前記面は内側面側に向けられており、そして好ましくは、第二の光アイソレータが、第三のグレージングペインの別の主要面上の少なくとも400nmの厚さe’2の第二の多孔性シリカ層であって、その屈折率n’2が第二の光源(4’)の波長でn’1−n’2が少なくとも0.08であるようなものである第二の多孔性シリカ層を含み、前記面が結合面側に向けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(400,500,900)。
【請求項5】
・内側面(11)及び外側面(12)と称する主要面(12)と、第一の端面(13,14)とを有する、屈折率n1の第一のグレージングペイン(1)、
・第一の端面を介して第一のグレージングペインと光学結合されている第一の光源(4)であって、これにより第一のグレージングペインが第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は動的に制御されて、それにより時点t0でλ1と称する第一の波長で第一の主発光を発光し、且つ好ましくは切換可能であって、それにより時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長で第二の主発光を発光する、第一の光源(4)、
・第一のグレージングペインと結合された第一の光取り出し手段(5)であって、第一の取り出し領域(50)の境界を画定している1つ以上の第一の取り出し用表面構造を含み、取り出された光は外側面側で視認可能であって、該第一の取り出し手段は、取り出される光が前記t0でC1と称する第一の色であり、又は好ましくは、前記t’でC1とは区別されるC2と称する第二の色であるようなものである、第一の光取り出し手段(5)、
・内側面側から取り出される光をマスキングするための第一の手段(60)であって、これらの不透明又は反射性の手段は内側面側に配置され、少なくとも第一の取り出し手段に面しており、且つ好ましくは第一の取り出し領域(50)を覆い、さらには実質的に内側面を覆っている、内側面側から取り出される光をマスキングするための第一の手段(60)、
・第一の取り出し手段と第一のマスキング手段との間の、第一の光源(4)の波長でn1−n2が少なくとも0.08であるような屈折率n2の第一の透明な光アイソレータ(2)であって、内側面に面しており、第一の端面と第一の取り出し領域との間及び/又は第一の取り出し用表面構造間で好ましくは第一の取り出し領域を覆っている、第一の透明な光アイソレータ(2)、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、結合面(11’)及び外部面(12’)と称する主要面と、第二の端面と称する端面(13’)とを有し、該結合面は前記内側面に面している、屈折率n’1の第二のグレージングペイン(1’)、
・第二の端面を介して第二のグレージングペインと光学結合している第二の光源(4’)であって、これにより第二のグレージングペインが第二の光源により発光された光を導波し、該第二の光源は静的に又は動的に制御されて、それにより前記時点t0でλ1とは区別されるλ3と称する波長で第三の主発光を発光し、且つ好ましくは前記時点t’でλ3とは区別されるλ4と称する波長で第四の主発光を発光する、第二の光源(4’)、
・第二のグレージングペインと結合された第二の光取り出し手段(5’)であって、該第二の取り出し手段は1つ以上の第二の取り出し用表面構造を含みそして第二の取り出し領域(50’)の境界を画定しており、第二のグレージングペインから取り出された光は外部面側で視認可能であり、そして該第二の光取り出し手段は、取り出される光がt0でC1とは区別されるC3と称する色であり、且つ好ましくは、前記t’でC3とは区別されるC4と称する色であるようなものである、第二の光取り出し手段(5’)、
・結合面側から取り出される光をマスキングするための第二の手段(60)であって、これらの不透明な又は反射性の手段は結合面側に配置され、少なくとも第二の取り出し手段に面しており、そして好ましくは第二の取り出し領域を覆っており、そしてさらに結合面を実質的に覆っている、結合面側から取り出される光をマスキングするための第二の手段(60)、及び、
・第二の取り出し手段と第二のマスキング手段との間の、第二の光源の波長でn’1−n’2が少なくとも0.08であるような屈折率n’2の第二の透明な光アイソレータ(2’)であって、結合面に面しており、第二の端面と第二の取り出し領域との間及び/又は第二の取り出し用表面構造間で好ましくは第二の取り出し領域を覆っている、第二の透明な光アイソレータ(2’)、
を含んでいて、
第一の光アイソレータが内側面側に第一の主要表面及び結合面側に第二の主要表面を有し、該第一の主要表面は内側面上にあり、又は第一の光アイソレータが第一の主要表面を介して第一のグレージングペインに第一の積層中間層(3)を用いて積層されていて、該第一の積層中間層は屈折率n3の第一の透明なポリマーで製作され、n3は第一の光源の波長でn3−n1が絶対値として0.05未満であるようなものであり、
第二の光アイソレータが結合面側に第三の主要表面を有し、該第三の主要表面は結合面上にあり、又は第二の光アイソレータが第三の主要表面を介して第二のグレージングペインに第二の積層中間層(3’)を用いて積層されていて、該第二の積層中間層は屈折率n’3の第二の透明なポリマーで製作され、n’3は第二の光源(4’)の波長でn’3−n’1が絶対値として0.05未満であるようなものであり、
そして該グレージングアセンブリは、第一の光アイソレータと第二の光アイソレータとの間に、第三のポリマーと称するポリマーで製作された中央積層中間層(3”)と称するものを含んでいる、
発光性グレージングアセンブリ(800,900)。
【請求項6】
第二の取り出し手段(5’)が第一の取り出し手段(5)と合同である場合及び/又は第一のマスキング手段(60)が内側面及び結合面を実質的に覆っている場合に、第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段(60)が合体されていることを特徴とする、請求項5記載の発光性グレージングアセンブリ(800,900)。
【請求項7】
第一のマスキング手段(60)が不透明コーティング、例えばインク、塗料又はエナメルなどを、特に中央積層中間層上又は、特にプラスチックもしくは無機ガラス製の、追加の支持体上に含むことを特徴とする、請求項5又は6記載の発光性グレージングアセンブリ(800,900)。
【請求項8】
・t0で、第一の光源(4)が515〜535nmの範囲のλ1にて緑で発光し、第二の光源(4’)が615nmと635nmの間の範囲のλ3にて赤で発光し、そして、
・好ましくは、t’で、第一の光源が615nmと635nmの間の範囲のλ2にて赤で発光し、そして好ましくは第二の光源が515〜535nmの範囲のλ4にて緑で発光する、
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項9】
t0で、第一の光源(4)が515〜535nmの範囲のλ1にて緑で発光する第一の発光ダイオードを含み、そしてt’で、第一の光源が615nmと635nmの間の範囲のλ2にて赤で発光する第二の発光ダイオードを含み、第一のダイオードの電気回路が、第一のダイオードにより発光されたフラックスF1が第二のダイオードにより発光されたフラックスF2の0.8倍より小さくなるように調整されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項10】
好ましくは1cmと3cmの間の距離Wまで外部面及び外側面を覆ってに延在し、第一の光源(4)及び場合により第二の光源を包囲又は支持している、好ましくは金属の異形材(7)を、第一の端面の周囲に含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300d,400,500,600,700,800)。
【請求項11】
第一の光源(4)が、λ1にて前記第一の主発光を提供する第一の発光ダイオード(4)及びλ2にて前記第二の主発光を提供する第二の発光ダイオードを含み、そして第一のダイオード及び第二のダイオードの各々が第一の端面(13)から間隔を開けて離れており、且つ、第一のダイオード及び第二のダイオードの各々により発光された光束の少なくとも80%が−α1とα1の間の発光コーン内に含まれ、ここで、α1=Arsin(n1・sin(α2))であり、α2=(π/2)−Arsin(n2/n1)は第一のグレージングペインにおける屈折角に相当すること、及び、
第二の光源(4’)が、λ3の前記第三の主発光を提供する第三の発光ダイオードを含み、そして場合により、λ4の前記第四の主発光を提供する第四の発光ダイオードを含み、そして第三のダイオード及び、該当するならば、場合により存在する第四のダイオードが、第二の端面(13’,14’)から間隔を開けて離れており、且つ、第三のダイオード及び場合により存在する第四のダイオードの各々により発光された光束の少なくとも80%が−α’1とα’1の間の発光コーンに含まれ、ここで、α’1=Arsin(n1・sin(α’2))であり、α’2=(π/2)−Arsin(n’2/n’1)は第二のグレージングペインにおける屈折角に相当すること、
を特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,600,700’,800,900)。
【請求項12】
第一のいわゆる混合防止バンド(8,81,82,6a)が、内側面の周囲上で第一の端面から延在し、内側面と光学結合しており、このバンドは少なくとも0.8Dminに等しく、好ましくは2cmより小さい、幅D0を有し、ここで、Dmin=d1/tan((π/2)−arsin(n2/n1))であり、d1は第一の光源と内側面との間の距離であり、この第一のバンドは不透明材料製であって、そして第一の端面からさらに遠くに離れている第一のマスキング手段及び第一の取り出し手段からオフセットされており、あるいはこの第一のバンドは不透明な第一のマスキング手段の表面構造により形成されていること、及び、好ましくは、第二のいわゆる混合防止バンド(8’,81’,82’,6’a)が、結合面の周囲上で第二の端面から延在し、結合面と光学結合しており、この不透明材料のバンドは少なくとも0.8D’minに等しく、好ましくは2cmより小さい、幅D’0を有し、ここで、D’min=d’1/tan((π/2)−arsin(n’2/n’1))であり、d’1は第二の光源と結合面との間の距離であり、この不透明材料の第二のバンドは、第二の端面からさらに離れている第二のマスキング手段及び第二の取り出し手段からオフセットされており、あるいはこの第二のバンドは不透明な第二のマスキング手段の表面構造により形成されていること、を特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’)。
【請求項13】
透明ゾーン(17)を含むこと、そしてこの透明ゾーンに面する端面が好ましくは光源を含まないこと及び/又は第一の取り出し領域(50)が全体として透明性を有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項14】
第一の取り出し領域が、以下のもの、すなわち、
・不連続の散乱性表面構造(5)の第一のアレイであって、これらの表面構造は最大で1cmの幅l1を有し、最大で1cmのピッチp1で間隔を開けて離れており、前記幅及びピッチが好ましくは全体としての透明性を得るように調整されている、不連続の散乱性表面構造(5)の第一のアレイ、
・及び/又は、最大で5cmであるセンチメートルサイズの幅l2の第一の散乱性装飾性表面構造(5c)であって、好ましくは不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている、第一の散乱性装飾性表面構造(5c)、
・及び/又は、各々が最大で5cmの幅l3を有しそして最大で1cmのピッチp3で間隔を開けて離れている、例えばロゴなどの、記号(5b)の第一の散乱性アセンブリであって、好ましくは不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている、記号(5b)の第一の散乱性アセンブリ、
を含むこと、及び、
第二の取り出し領域が、好ましく第一の取り出し手段に面しており、そしてさらにそれと合同であって、そして以下のもの、すなわち、
・第一のアレイと合同である不連続な散乱性表面構造(5’)の第二のアレイであって、これらの表面構造は最大で1cmの幅l’1を有し、最大で1cmのピッチp’1で間隔を開けて離れており、前記幅及びピッチは好ましくは全体としての透明性を得るように調整されている、不連続な散乱性表面構造(5’)の第二のアレイ、
・及び/又は、最大で5cmのセンチメートルサイズの幅l2の第二の散乱性装飾性表面構造(5’c)であって、好ましくは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲され、そして第一の散乱性装飾性表面構造と合同であり、又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面している、第二の散乱性装飾性表面構造(5’c)、
・及び/又は、例えばロゴなどの記号(5’c)の第二の散乱性アセンブリであって、該記号は各々、最大で5cmの幅l’3を有し、最大で1cmのピッチp’3で間隔を開けて離れており、好ましくは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲され、そして記号の第一の散乱性アセンブリと合同であり、又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面している、記号(5’c)の第二の散乱性アセンブリ、
を含むこと、
を特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項15】
第一の光アイソレータ(2)が、フルオロポリマーをベースとする材料で製作された第一のいわゆる低屈折率フィルムを含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300e,600,700,700’,800)。
【請求項16】
第一の低屈折率フィルム(2)の各々の主要表面が好ましくはコロナ処理である接着促進処理により処理されたものであることを特徴とする、請求項15記載の発光グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,600,700,700’,800)。
【請求項17】
フルオロポリマー(2)がETFE又はFEPであることを特徴とする、請求項15又は16記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,600,700,700’,800)。
【請求項18】
第一の光アイソレータ(2)が少なくとも400nmの厚さe2の第一の多孔性シリカ層を含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(400,500,900)。
【請求項19】
第一の多孔性シリカ層が第一の透明な無機の保護コーティング(2a)によりコーティングされており、該コーティングは好ましくは、50nmより大きく好ましくは100nmより大きい厚さe4で、屈折率n4が550nmで少なくとも1.4であるシリカ層であることを特徴とする、請求項18記載の発光グレージングアセンブリ(400,500,900)。
【請求項20】
第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインが第一の端面と第二の端面との間に中央端面と称する端面を含む積層グレージングユニットを形成しており、ここで、該グレージングアセンブリは共通分割手段(75)と称するものを含み、該手段は特に不透明(75a,75b)又は反射性であり、そして特に金属製であって、第一の光源と第二の光源とが特に積層グレージングユニットの、グレージングアセンブリの同じ側に配置されている場合に、第一の光源と第二の光源との間に配置されて、第一の光源により発光された光の屈折を中央端面で完全に又は部分的に防止し、且つ第二の光源により発光された光の屈折を中央端面で完全に又は部分的に防止し、
あるいは、第一の光源及び第二の光源がグレージングアセンブリの2つの別個の側、特に相対する側に配置されており、そして該グレージングアセンブリが第一の分割手段(75)称するものを含み、該手段は特に不透明(75a)又は反射性であり、特に金属製であって、第一の光源により発光された光の屈折を中央端面で完全に又は部分的に防止し、そして該グレージングアセンブリは第二の分割手段(75)と称するものを含み、該手段は特に不透明(75b)又は反射性であり、特に金属製であって、第二の光源により発光された光の屈折を中央端面で完全に又は部分的に防止する、請求項1〜19のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(300a〜300’e,400,500)。
【請求項21】
第一の光源(4)が第一のPCB支持体(41)と称するプリント回路板上の発光ダイオードの第一のアセンブリであり、該ダイオードは第一の端面に結合されており、且つ好ましくは、第二の光源(4’)が第二のPCB支持体(41’)と称するプリント回路板上の発光ダイオードの第二のアセンブリであり、該ダイオードは第二の端面に結合されていて、該第二の端面は好ましくは第一の端面と位置合せされており、あるいは第一の端面と反対側の端面と位置合わせされているか又はそれからオフセットされており、第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体が間隔を開けて離れているか、隣接しているか、又は共通のPCB支持体である、請求項1〜20のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項22】
第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインが積層グレージングユニットを形成しており、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び発光ダイオードの第二のアセンブリが積層グレージングユニットの同一の側に配置されており、そして上面発光型ダイオードであって、そして第一の及び/又は第二のPCB支持体、又は第一の及び第二のPCB支持体を形成している1つのいわゆる共通PCB支持体が、第一の端面及び第二の端面に面した主要面を有し、そして該共通PCB支持体は共通パーティションと称するもの、好ましくは不透明な部分もしくは2つの不透明コーティング(75a,75b)を含む部分、又は反射性の特に金属の部分を、第一のアセンブリの側及び第二のアセンブリの側で支持しており、該部分は、発光ダイオードの第一のアセンブリと発光ダイオードの第二のアセンブリの間で、積層グレージングユニットに対して実質的に平行に位置しており、該共通パーティションが積層グレージングユニットの内側面と外部面との間の端部でダイオードの第一のアセンブリにより発光された光の屈折を完全に又は部分的に防止し、且つ積層グレージングユニットの結合面と外側面との間の端部でダイオードの第二のアセンブリにより発光された光の屈折を完全に又は部分的に防止し、該共通パーティションが好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリに対して、第一の端面及び第二の端面の方向に突出している、請求項21記載の発光性グレージングアセンブリ(300a〜300’e)。
【請求項23】
第一の光源(4)が、光学接着剤又は透明両面接着テープで第一の端面への接着結合により第一の端面に結合された、又は最大で5mmだけ第一の端面から間隔を開けて離れている、発光ダイオードの第一のアセンブリである、請求項1〜22のいずれか1項記載の発光グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)。
【請求項24】
第一の光源及び第二の光源が相対する側にあり、第二のグレージングペインが第一の端面を越えて突出して第一の突出ゾーン(11a)を形成しており、且つ好ましくは、第一のグレージングペインが第二の端面を越えて突出して第二の突出ゾーン(11’a)を形成していること、及び、第一の光源が、第一の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第一の突出ゾーン位置しそして第二の端面(13’)を越えて突出していない第一の支持体(41)上にあり、且つ好ましくは、第二の光源が、第二の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第二の突出ゾーンに位置しそして第一の端面を越えて突出していない第二の支持体(41’)上にあることを特徴とする、請求項1〜23のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(700,700’)。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)を、特に屋外と建物との間に、あるいは建物の、又は陸上、水上もしくは航空輸送機関の、公共輸送機関の駅の、2つのゾーンの間に、あるいは2つの屋外ゾーンの間に取り込んだアクセスドア(1000,2000)。
【請求項26】
請求項1〜24のいずれか1項記載の発光性グレージングアセンブリ(100,100’,200,300a〜300’e,400,500,600,700,700’,800,900)を取り込んだ、分離手段、シート又はウィンドー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明の分野に関し、より詳細には、ガラスシートにおいて導波された光を取り出すことにより発光性とされるグレージングアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードのアセンブリなどの光源によりガラスシートを端面を介して照射することにより発光性グレージングユニットを形成することが知られている。このように入射された光は、周囲材料との屈折率のコントラストのためにこのガラスシート内部での全内部反射により導波される。この光は、その後、慣習的に散乱層である信号形成手段を用いて取り出される。
【0003】
当然、ダイオードは、色をも変更できる連続又は点滅発光領域を散乱性表面構造により生じるように制御することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
出願人は、グレージングユニットの第一の側のみから視認することができる第一の色の第一の発光領域、及びグレージングユニットの他方の側のみから視認することができる第二の異なる色の第二の発光領域を同時に見ることを可能にしながら、端面を介して照射される光導波性ガラスシートをベースとする利用可能な発光性グレージングユニットの範囲を広げることを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明の第一の対象は、好ましくは第一の空間と第二の空間との間のアクセスドアのための、発光性グレージングアセンブリであって、
・屈折率n1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、より好ましくは1.53以下であり、好ましくは1.5〜1.53である、(むき出しの又は事前にコーティングされた)無機及びさらには強化又はさらには(好ましくは硬質の)有機ガラスから好ましく製作された第一の(透き通った、好ましくは透明で、さらには超透明である)グレージングペインであって、内側面及び外側面と称する主要面ならびに第一の端面を有する第一のグレージングペイン、
・第一の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上にストリップの形で整列した)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第一の端面を介して、又は第一の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第一のグレージングペインと光学結合された第一の(可視)光源、
ここで、第一のグレージングペインは第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、時点t0でλ1と称する第一の波長(好ましくは緑色)で第一の主発光(好ましくは緑色)を発光し、且つ好ましくは切換可能であり、時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ2は好ましくは赤色である)で第二の主発光(好ましくは赤色)を発光し、そして場合により、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第一及び/又は第二の主発光と区別される(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第一のグレージングペインと結合した第一の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、第一の取り出し領域(内側面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第一の光源と光学結合している側にある第一の周辺ゾーンの外側にあり、特に第一の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第一の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第一の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含み、ここで、取り出される光は外側面側で視認可能であり、第一の取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光が前記t0ではC1(C1は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ1に等しい主発光λ’1のC1)と称する第一の色であり、そして好ましくは、前記t’では第一の色C1とは区別されるC2と称する第二の色(C2は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、及び/又は、主発光λ’2のC2は実質的にλ2に等しい)であるようなものであり、第一の光取り出し手段、
これらの第一の光取り出し手段は特に好ましくは、内側面側(好ましくは内側面上、さらには第一の積層中間層の中又はその上に)、及び/又は外側面側(さらに好ましくは外側面上に)、及び/又は第一のグレージングペインのバルク中に位置し、場合により光を集める、散乱性手段を含んでおり、
・内側面側から(第一の取り出し手段により)取り出された光をマスキングするための第一の手段であって、これらの手段は内側面側に配置され、そして内側面を部分的に覆っており、そして以下の手段、すなわち、
・第一の取り出し手段と一致している(同一形状、同一サイズで一致している)(好ましくは)不透明の(主として吸収性であるという意味で)手段、特にC1及び/又はC2(及び/又は下記に規定されるC3及び/又はC4)の主要波長で少なくとも吸収性であり、内側面から第一の取り出し手段よりも遠くに離れており、好ましくは第一の取り出し手段上にある、不透明の手段、及び、
・第一の取り出し手段に面している(好ましくは鏡面反射性の)反射性手段であって、それは好ましくは第一の取り出し手段の(直ぐ)上にあり、第一のグレージングペインから第一の取り出し手段よりも遠くに離れており、好ましくは第一の取り出し手段(第一の取り出し用表面構造を含む)と合同であり、又は場合により、(第一の取り出し用表面構造の)第一の取り出し手段を越えて側方に、特に最大で2mm、さらには1mm未満だけ突出しており、特に第一の取り出し領域及び第一の取り出し領域の周囲を最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ覆っている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つ(及びそれらの組み合わせ)から選択されている手段、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、特に(好ましくは)1つ以上の層により分離されており、又は別形態として第一のグレージングペインから間隔を開けている、第二のグレージングペイン(好ましくは、透き通った、好ましくは透明又は超透明である無機又はさらには(硬質)有機ガラス、そしてさらには強化ガラスから製作されている)であって、屈折率n’1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はより好ましくはなおも550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下、好ましくは1.5〜1.53であり、結合面(この結合面は内側面に面している)と称する主要面及び外部面と称する主要面を有するとともに、第二の端面と称する端面(該端面は第一の端面と位置合わせされており、又はそれからグレージングアセンブリの外側に向けてオフセットされて、第一の端面又は第一の端面とは反対側の端面を越えて突出している結合面の周囲バンドを残している)を有する、第二のグレージングペイン、
・第二の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上にストリップの形で整列した、好ましくは第一の光源と同一の)、又は主要光源(ダイオード)を用いた取り出し用光ファイバーであって、第二の端面を介して、又は第二の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第二のグレージングペインと光学結合された第二の(可視)光源、
ここで、第二のグレージングペインは第二の光源により発光された光を導波し(第二の端面は第一の端面と同一の側にあって位置合わせされており又はグレージングアセンブリの内側に向けてオフセットされているか、あるいは第一の端面と反対側にあり)、
該第二の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、前記時点t0で、λ1とは区別され、そして好ましくはλ2と実質的に等しい、λ3と称する波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ3は好ましくは赤である)の第三の主発光(好ましくは赤色)を発光し、且つ好ましくは、前記時点t’で、λ3とは区別され、且つλ2とも区別され、そして好ましくはλ1と実質的に等しい、λ4と称する波長(好ましくはλ3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ4は好ましくは赤色である)で第四の主発光(好ましくは緑色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第三及び/又は第四の主発光と区別される(さらに第一及び/又は第二の主発光とも区別される)(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第二のグレージングペインと結合した第二の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、第二の取り出し領域(結合面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第二の光源と光学結合している側にある第二の周辺ゾーンの外側にあり、特に第二の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第二の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第二の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含み、ここで、こうして取り出される光は外側面側で視認可能であり、第二の光取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光がt0ではC1とは区別されるC3(C3は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、実質的にλ3に等しく且つλ’1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、好ましくは赤である、主発光λ’3のC3)と称する色であり、好ましくはC2と実質的に等しく(λ’3はλ’2と実質的に等しい)、そして好ましくは、前記t’では色C3と区別されるC4と称する色(C4は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ4に等しく且つλ’3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なる主発光λ’4のC4)であって、さらにC2と区別され、好ましくは実質的にC1と等しい色(λ’4は実質的にλ’1と等しい)であるようなものである、第二の光取り出し手段、及び、
・結合面側から(第二の取り出し手段により)取り出された光をマスキングするための第二の手段であって、これらの手段は結合面側に配置され、そして結合面を部分的に覆っており、そして以下の手段、すなわち、
・第二の取り出し手段と合同である(好ましくは)不透明の(主として吸収性であるという意味で)手段、特にC3及び/又はC4(及び/又は前記不透明な第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2)の主要波長で少なくとも吸収性であり、不透明な第一のマスキング手段/不透明な第二のマスキング手段で構成される一対は好ましくは、少なくともC1とC3及びそのほかの可能な色C2、C4等の主波長で吸収性であり、これらの手段は結合面から第二の取り出し手段よりも遠くに離れており、そして好ましくは第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある、不透明の手段、及び、
・第二の取り出し手段に面している(好ましくは鏡面反射性の)反射性(主として反射性であるという意味で)手段であって、それは好ましくは第二の取り出し手段の(直ぐ)上にあり、第二のグレージングペインから第二の取り出し手段よりも遠くに離れており、この反射性手段は好ましくは第二の取り出し手段と合同であり、又は場合により、第二の取り出し手段を越えて側方に、特に最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ突出しており、特に第二の取り出し領域及び第二の取り出し領域の周囲を最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ実質的に覆っている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つ(及びそれらの組み合わせ)から選択されている手段、
を含む発光性グレージングアセンブリである。
【0006】
このグレージングアセンブリは、さらに、第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間に、また必要ならば第一のマスキング手段と該第一のマスキング手段とは区別される第二のマスキング手段との間に、第一の光アイソレータと呼ばれる、(好ましくは連続であり、平坦な又は湾曲している)透明な光アイソレータ(一体構造の)であって、屈折率n2が第一の光源(及び好ましくは、1つのアイソレータのみが存在するならば第二の光源)の波長(より好ましくは全可視スペクトルの波長)で、n1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3(好ましくは、1つのアイソレータのみが存在する場合、n’1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3である)となるようなものである光アイソレータを含み、該アイソレータは、
・少なくとも第一の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第一の取り出し領域を覆って、内側面に面し、及び/又は(好ましくは)、結合する第一の端面と第一の取り出し領域(の隣接端部)との間で内側面に面し、且つ好ましくは、第一の取り出し領域と第一の端面とは反対側の端面との間で、内側面に面しており、好ましくは内側面を実質的に覆って(第一の光源との光学結合が行われる側に配置された第一のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
・そして第一のアイソレータが唯一のアイソレータである場合、少なくとも、第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆って、及び/又は(好ましくは)第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)の間で、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で、好ましくは結合面に面して、この場合には好ましくは結合面を実質的に覆って(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
配置されている。
【0007】
第一の主要表面及び第二の主要表面を有する第一の光アイソレータは、第一の主要表面を介して第一のグレージングペイン(内側面側に第一のマスキング手段及びさらに好ましくは下に第一の取り出し手段を含む)に第一の積層中間層により積層されており、該第一の積層中間層は第一の透明な、好ましくは熱可塑性又は熱硬化性のポリマー製であって、該ポリマーの屈折率n3は第一の光源の波長で、好ましくは可視スペクトルのすべてにおいて、n3−n1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるようなものである。別形態として、第一の光アイソレータは空気である。
【0008】
グレージングアセンブリは、さらに、第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間に、必要ならば第一のマスキング手段と該第一のマスキング手段とは間隔を開けて離れている第二のマスキング手段との間に、第二の光アイソレータと称する(好ましくは連続でありそして平坦である)透明な光アイソレータ(一体構造の)であって、該第二の光アイソレータは第一の光アイソレータと合体され、あるいは第二の取り出し手段と分離されてその近くにあり、その屈折率n’2が、第二の光源の(好ましくは全可視スペクトルの)波長でn’1−n’2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3であるようなものである光アイソレータを含み、該アイソレータは、
・少なくとも第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆っており、及び/又は(好ましくは)第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)との間で、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で、結合面に面しており、この場合、前記第二の光アイソレータは好ましくは結合面を実質的に覆って(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
配置されている。
【0009】
第二の光アイソレータは(第一の光アイソレータと合体されているならば、第一の光アイソレータの第二の表面を介して)、第二のグレージングペインに(そしてその結果、結合面側で、第二のマスキング手段及びさらに好ましくは第二の取り出し手段に)、第二の積層中間層を用いて積層され、該第二の積層中間層は第二の透明な(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)ポリマー製であり(該第二のポリマーは好ましくは第一のポリマーと同一であるか又は類似のポリマーから製作される)、該ポリマーの屈折率n’3は第二の光源の波長で(好ましくは全可視スペクトルにおいて)n’3−n’1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるものようなものである。
【0010】
マスキング手段と組み合わされた1つ以上の光アイソレータは、2つの光の独立性を保証し、それらの光は特にアクセスドアの信号、すなわち、
・時点t0において、第一の側で緑色などのアクセスカラー、及び第二の側で赤色などの待機カラー、
・時点t’において、信号を逆転し、第一の側で停止カラー、及び第二の側で進行カラー、
を生じさせるように切換可能である。
【0011】
標識用途において、列車の客室用には、「自由」を片側に緑色で表記し、そして「指定」を反対側に赤色で表記してもよく、又は、ファミリースペース又は通常スペースを分離するために、ファミリー側では光で子供向けパターン(幾何学形状、色など)を形成し、そして通常側では光をよりソフト(及び/又は1つ以上のより暗いパターン)にする、例えば温かい感じの白色にすることができる。第一の光アイソレータが第一のグレージングペインよりも第二のグレージングペインから遠くに離れており、及び/又はその位置又は範囲のために第二の光源から来る光線を(十分に)アイソレートしない場合には、第二の光アイソレータを使用することが望ましいことがある。
【0012】
装飾用途では、例えば2つのオフィス間の仕切り用に、各人が飾り付けの色を選択することができる。
【0013】
(建築物、屋外、輸送機関、特に公共交通機関などの)2つの空間の間のパーティション用途では、適切な装飾性又は(より)機能的な(照明)機能及び/又は1色以上の、適切にオン及びオフが切り換えられる(そして適切な形状の)発光パターンを各空間に提供することができる。
【0014】
例えば、それは、2つのオフィス間の、2つの寝室間の、又はシャワー室内の又は店舗の他の空間のパーティションでもよく、空間、特に通路、例えばトーテム、又はさらには試着室、を分離するために使用されるパーティションでもよい。
【0015】
本発明による不透明な第一のマスキング手段は、(暗)黒色又はグレイ又はさらには白色(典型的には、第一の取り出し手段の厚さを増加させることにより得られる)であることができる。不透明な第一のマスキング手段はまた、すべての主波長で不透明であるか又は特定の主波長においてのみ不透明であるように着色され且つ十分に厚くてもよい。
【0016】
(好ましくは不透明な又は反射性の)第一のマスキング手段は、
・内側面側の面上にある第一の光アイソレータ上に、特に低屈折率フィルム上に、あることができ、
・好ましくは内側面側の面上の、第一の中間層上にあることができ、
・内側面上に、又は内側面側の面上の第一の取り出し手段上にあることができる。
【0017】
それらは、好ましくは、第一の取り出し手段のできるかぎり近くに配置される。
【0018】
(好ましくは不透明な又は反射性の)第二のマスキング手段は、
・結合面側の面上の第二の光アイソレータ上、特に低屈折率フィルム上に、
・好ましくは結合面側の面上の、第二の中間層上に、
・結合面上に、又は結合面側の面上の第二の取り出し手段上に、
重なって存在することができる。
【0019】
それらは、好ましくは、第二の取り出し手段のできるかぎり近くに配置される。
【0020】
好ましくは、第一の取り出し手段(特に散乱層、好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)は内側面上にあり、第一のマスキング手段は不透明な又は反射性の層(好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)を含み、第一の取り出し手段と合同でありそしてその(直ぐ)上にあり、アセンブリを備えた第一のグレージングペインは第一のマスキング手段に面している内側面側で、
・少なくとも80%、そしてさらには少なくとも90%の吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長及びさらにはすべての可視範囲で)、
・最大で2%、さらには1%又は0.5%の透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長及びさらにはすべての可視範囲で)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のTL)、
・及び/又は少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0021】
好ましくは、第二の取り出し手段(特に散乱層、好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)は結合面上にあり、第二のマスキング手段は不透明な又は反射性の層(好ましくはエナメル又はインクの層)を含み、第二の取り出し手段と合同でありそしてその(直ぐ)上にあり、第二のグレージングペイン上のアセンブリは結合面側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにC1及び/又はC4の主波長で)、
・最大で2%、さらに1%又は0.5%の透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにC1及び/又はC4の主波長で)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のTL)、
・及び/又は少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0022】
第一の及び/又は不透明な第二のマスキング手段は、取り出し手段に向けられた面を反射性層、例えば薄膜金属層でライニングされていてもよく、アセンブリが上記の光学密度、透過率及び吸収率を有していれば十分である。
【0023】
あるいは、第一のマスキング手段は(主として)反射性であり、そして内側面上に位置することができ、そして第一の取り出し手段が外側面側に位置することができる。好ましくは、第一のマスキング手段は、内側面上にある第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0024】
反射性の第一のマスキング手段を有する第一のグレージングペインは、透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長で及びさらにはすべての可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%、又は最大で0.5%であり(特にTLが最大で2%、さらには最大で1%であり)、RLが少なくとも90%であることができる。TL及びRLは反射性の第一の手段に面する内側面側で測定される。
【0025】
同様に、第二のマスキング手段は(主として)反射性であり(第一のマスキング手段と同様に)、結合面側に位置することができ、そして第二の取り出し手段が外側面側に位置することができる。好ましくは、第二のマスキング手段は、結合面上にある第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0026】
反射性の第二のマスキング手段を有する第二のグレージングペインは、透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2の主波長での)が最大で2%であり、さらには最大で1%、又は最大で0.5%であり(特にTLが最大で2%であり、さらには最大で1%であり)、RLが少なくとも90%であることができる。TL及びRLは反射性の第二の手段に面する結合面側で測定される。
【0027】
反射性の第一のマスキング手段は、第一の表面構造の(直ぐ)上又はそれらの間に存在することができ、それゆえ第一の取り出し領域を実質的に取り囲む非開口ゾーンに存在することができる。これらの手段が第一の取り出し用表面構造(第一の取り出し領域で非開口層を形成している)の間に及び/又は光学結合ゾーンに存在する場合、反射は鏡面反射である。
【0028】
好ましくは、反射性の第一のマスキング手段は、
・第一の取り出し領域及び結合ゾーンの全体的な透明性を保持する(第一の端面に最も近い取り出し用表面構造の前で)ように、
・及び/又は、特に第一の光アイソレータを用いて、全内部反射による導波を保持し、それにより鏡面反射よりも良好な取り出し効率を得ることができるように、
第一の取り出し手段と合同であり、且つさらにその(直ぐ)上にあるか、あるいはそれから側方への突出が2mmを超えておらず、さらには1mm未満である。
【0029】
同じことが第二のマスキング手段にも当てはまる。好ましくは、反射性の第二のマスキング手段は第二の取り出し手段と合同であり、且つさらにその(直ぐ)上にあるか、あるいはそこから側方への突出が2mmを超えず、さらには1mm未満である。
【0030】
好ましくは、第一の(第二の)反射性又は不透明なマスキング手段は、(それぞれ)第一の(第二の)光アイソレータ、特に多孔性層と、(それぞれ)直接接触しない。
【0031】
反射性の第一のマスキング手段は、第一の取り出し手段の、又は内側面(外側面上の第一の取り出し手段)の、又は内側面側又はさらに結合面側に向いた第一の積層中間層の、又は追加の(透明な)支持体(例えばプラスチック又はガラスのフィルム)の、(直ぐ)上のコーティング(銀めっきコーティング、又は少なくとも1つの機能性金属層、例えば銀及び/又はアルミニウム及び/又は銅及び/又は金の層、を含む薄膜の単層もしくは多層)であることができる。
【0032】
(好ましくは不透明な、又は反射性の)第二のマスキング手段は好ましくは、上記の第一の手段と同一の材料で製作され、そしてさらには合同である。
【0033】
第一のグレージングペイン/第一の取り出し手段/第一のマスキング手段からなるアセンブリは、好ましくは、第二のグレージングペイン/第二の取り出し手段/第二のマスキング手段からなるアセンブリと同一であることができる。
【0034】
好ましくは、低屈折率フィルム(下記に詳述する)である第一の光アイソレータと内側面との間に、上記の構成要素以外の構成要素を追加しない。好ましくは、低屈折率フィルム(下記に詳述する)である第二の光アイソレータと結合面との間に、上記の構成要素以外の構成要素を追加しない。
【0035】
(特に不透明な)第一の及び第二のマスキング手段は、第二の散乱性表面構造が第一の散乱性表面構造と合同である場合に合体させてもよく、
・好ましくは、不透明な第一のマスキング手段はC1及びC3(及び必要ならばC2又はさらにC4)の主波長を吸収し、特に黒色又は過剰厚(白色など)であり、
・あるいは第一のマスキング手段はC1及びC3(及び必要ならばC2又はさらにはC4)の主波長を反射する。
【0036】
換言すると、第二の取り出し手段から距離があり、そして好ましくは第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある第一のマスキング手段は、この場合、第一のグレージング側及び第二のグレージング側の両方で単一方向の視認性を生じるように機能する。しかしながら、確かに、この合同(同一形状、同一サイズで、一致している)の構成では、
・不透明性を強化するように(不透明な第一の手段のTLがなおも高すぎる場合に)、
・又は、光の反射性を強化するように(反射性の第一の手段のTLがなおも高すぎる場合に)、
別個の(不透明な)第二のマスキング手段を追加するのが好ましい。
【0037】
特に取り出し手段と合同である、エナメル、インク又は塗料などの不透明コーティングが好ましい。
【0038】
第二のマスキング手段は、不透明性の観点から第一の手段と同一であり、又は、すべての主波長C1、C3(C2、C4及び場合によりその他のもの)で、好ましくは第一及び第二の光源により発光されるすべての波長で、不透明性が得られるよう第一の手段と相補的である。第一又は第二のマスキング手段に面する内側面側又は結合面側において、各主波長での透過率は好ましくは最大で1%であり、又はさらには最大で0.5%である。
【0039】
有利には、第一の取り出し手段は内側面上にあり、第一のマスキング手段は、第一の取り出し手段と合同でありそしてそれの(直ぐ)上にある不透明な又はさらには反射性の層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4(好ましくは赤及び緑)の主波長及び好ましくは全可視範囲での、第一のマスキング手段に面する内側面側での透過率は、好ましくは最大で1%又はさらには最大で0.5%であり、そして好ましくは、第二の取り出し手段は結合面上にあり、第二のマスキング手段は、第二の取り出し手段と合同でありそしてそれの(直ぐ)上にある不透明又はさらには反射性の層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長(好ましくは赤及び/又は緑であり、好ましくは第一のマスキング手段と相補的であり、又はそれを強化する)及び好ましくは全可視範囲での、第二のマスキング手段に面する結合面側での透過率は、好ましくは最大で1%又はさらには最大で0.5%である。
【0040】
さらに、第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、そしてさらにそこに配置することさえでき、第一のマスキング手段及び取り出し手段は場合によっては、第二のマスキング手段及び取り出し手段と合同である。
【0041】
1つの好ましい実施形態において、第一の取り出し用表面構造及び第二の取り出し用表面構造の各々の単一方向の視認性を生じさせるために、第一の取り出し手段は内側面上に、好ましくは白色無機顔料を特に含有する、散乱性エナメル層を含み(該層からなり)、第一のマスキング手段は、散乱性エナメル層と合同でその(直ぐ)上にある、(黒色又は有色又はさらには白色の)無機顔料を特に含有する、不透明エナメル層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4(好ましくは緑及び/又は赤)の主波長及び好ましくは可視範囲での、第一のマスキング手段に面する内側面上での透過率は好ましくは最大で1%(さらには最大で0.5%)である。
【0042】
さらに、第二の取り出し手段は結合面上に、無機顔料を特に含有している、散乱性エナメル層を含み(該層からなり)、(任意選択的である)第二のマスキング手段は、散乱性エナメル層と合同でその(直ぐ)上にある、(黒色又は有色又はさらには白色の)無機顔料を特に含有している、不透明なエナメル層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長(好ましくは、第一のマスキング手段と相補的であり又はそれを強化し、好ましくは緑及び/又は赤である)及び好ましくは可視範囲での、第二のマスキング手段に面する結合面側での透過率は好ましくは最大で1%(さらには最大で0.5%)である。
【0043】
さらに、第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、そして好ましくは、第一のマスキング手段及び取り出し手段は第二のマスキング手段及び取り出し手段と合同であることができる。
【0044】
散乱層は好ましくは、少なくとも50の明度L*により規定される白色である。好ましくは、無機顔料は、それが白色となるように選択される。この顔料は特に酸化チタンTiO2である。有利には、この白色無機顔料は、第一のグレージングペインについて測定して65〜85の範囲にある、CIE Lab (1931)色空間で規定されるような明度L*を有する。
【0045】
明度L*は、D65光源を用いCIE (1931)プロトコールに記載される条件下で、SCEモード(鏡面反射成分を除く)の拡散角8°にて、10°で観察(ミノルタ社のCM 600)して、測定することができる。
【0046】
散乱性エナメル層の(湿潤又は最終)厚さは好ましくは、(直ぐ)上にある不透明エナメル層の厚さよりも大きい。
【0047】
第一の(そしてさらには第二の)マスキング手段のためには、無機顔料を黒色を得ることを可能にする顔料から選択するのが好ましい。例えば、クロム、鉄、マンガン、銅及び/又はコバルトをベースとする、特に酸化物又は硫化物の形をした、顔料を挙げることができる。クロムをベースとする顔料は強い黒色を得るのを可能にするとは言え、その潜在的な毒性及びリサイクル性に関係する問題のために好ましくない。このため、好ましくは、無機顔料はクロムを含まない。
【0048】
有利には、黒色無機顔料は、マスク側で測定して15以下、好ましくは10以下である、CIE Lab (1931)色空間において規定されるような明度L*を有する。
【0049】
マスクのために使用される無機顔料は黒色以外の色でよく、例えば、Cr23(緑色)、Co34(青色)、コバルトブルー、又は酸化鉄Fe23 (褐色)をベースとする。
【0050】
散乱性層のガラスフリットは、環境保護に関する理由から、酸化鉛PbOを含まない。
【0051】
好ましくは、ガラスフリットは酸化ビスマスBi23及び/又は酸化亜鉛ZnOをベースとするホウケイ酸塩である。例えば、Bi23ベースのガラスフリットは、35〜75質量%のSiO2及び20〜40質量%、有利には25〜30%のBi23を含む。例えば、ZnOベースのガラスフリットは35〜75質量%のSiO2及び4〜10質量%のZnOを含む。
【0052】
ガラスフリットは、例えば次の組成(質量%)、すなわち、54% SiO2、28.5% Bi23、8% Na2O、3.5% Al23、及び3% TiO2、残部がBaO、CaO、K2O、P25、SrO及びZnOからなる組成を有する。
【0053】
個別の黒色/白色表面構造(本発明による散乱性/不透明表面構造に対して反転した形態を有する)のアセンブリの製造は、国際公開第2012/172269号あるいは欧州特許出願公開第1549498号明細書に記載されている。
【0054】
外側の(外部の)面は好ましくは(それぞれ)、任意選択的な第一の取り出し手段(第二の取り出し手段)を(それぞれ)除いて、フリーである(コーティング又は被覆層を有しない)。
【0055】
ほとんどの光線は、空気と外側面との界面及び第一の中間層と第一の光アイソレータとの界面での全反射により導波される。第一の(第二の)光アイソレータ及び第一の(第二の)積層中間層は透明であり、そして導波される光線の伝播に適切な屈折率を有する。屈折されて第一の光アイソレータに到達する光線のほとんどは反射されるが、しかし光学結合領域の近傍にある第一の周辺ゾーンと称するゾーンに入る大きな角度の光線は、下記で詳細に説明するように反射されない。少なくとも1cm、好ましくは最大で5cm、より好ましくは3cmの幅Wにわたって、ホットスポットが異形材により隠されるのが好ましい。
【0056】
第一の光源及び第二の光源は、第一の端面及び第二の端面とは反対側の端面が可視である場合、グレージングアセンブリの同一の側に配置される(第一の端面及び第二の端面が同一の側にある)のが好ましい。発光性グレージングアセンブリは、第一の端面及び第二の端面の周囲に異形材を含むことができ、該異形材は特に、少なくとも一部分が金属で製作されたものであり、好ましくは1cmと3cmの間の距離Wだけ外側面を越えて延在しており、第一の光源及び第二の光源を囲むか又は支持している。異形材は、こうして、視界からホットスポットをマスクする役割を果たすことができる。
【0057】
異形材は、必ずしも外側面と光学的に接触していない。
【0058】
異形材は、
・大きな角度の光線を吸収する不透明な接着剤又は両面接着テープにより接着結合させること、
・あるいは、透明な接着剤又は両面接着テープにより接着結合させて、大きな角度の光線を反射性の異形材により反射させてさらに先の方へ抜け出させ、又は不透明な異形材(異形材のうちの不透明にした領域)により吸収すること、
ができる。
【0059】
本発明の第二の対象は、特に第一の空間と第二の空間との間のアクセスドアのための、発光性グレージングアセンブリであって、
・屈折率n1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はさらに好ましくは550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下であり、好ましくは1.5〜1.53である、無機及びさらには強化又はさらには有機ガラスから好ましく製作された第一の(透き通った、透明、超透明且つ好ましくは強化された)グレージングペインであって、内側面及び外側面と称する主要面ならびに第一の端面を有する第一のグレージングペイン、
・第一の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上にストリップの形で整列した)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第一の端面を介して、又は第一の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第一のグレージングペインと光学結合された第一の(可視)光源、
ここで、第一のグレージングペインは第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、時点t0でλ1と称する第一の波長(λ1は好ましくは緑色)で第一の主発光(好ましくは緑色)を発光し、且つ好ましくは切換可能であり、時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そして特に少なくとも80nm異なり、λ2は好ましくは赤色である)で第二の主発光(好ましくは赤色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第一及び/又は第二の主発光と区別される(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第一のグレージングペインと結合した第一の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、1つ以上の第一の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含むとともに、第一の取り出し領域(内側面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第一の光源と光学結合している側にある第一の周辺ゾーンの外側にあり、特に第一の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第一の周辺ゾーンを除く)の境界を画定しており、ここで、取り出される光は外側面側で視認可能であり、第一の取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光が前記t0ではC1(C1は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ1に等しい主発光λ’1のC1)と称する第一の色であり、そして好ましくは、前記t’では第一の色C1とは区別されるC2と称する第二の色(C2は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、そして主発光λ’2のC2は実質的にλ2に等しい)であるようなものである、第一の光取り出し手段、
ここで、該第一の光取り出し手段は特に好ましくは、内側面側(好ましくは内側面上、さらには第一の積層中間層の中又はその上等に)、及び/又は外側面側(さらに好ましくは外側面上に)、及び/又は第一のグレージングペインのバルク中に位置し、場合により光を集める、散乱性手段を含んでおり、
・内側面側から取り出された(第一の取り出し手段の)光をマスキングするための第一の手段であって、これらの不透明な(主として吸収性の)、特にC1及び/又はC2(及び/又は下記に規定されるC3及び/又はC4)の主要波長で少なくとも吸収性である、又は反射性の(主として反射性の)手段は、第一の取り出し手段に少なくとも面した内側面側に配置されそして好ましくは第一の取り出し手段及びさらには内側面を覆っている、マスキングするための第一の手段、
・第一の取り出し手段と第一のマスキング手段との間の、第一の透明な光アイソレータであって、その屈折率n2が、第一の光源の波長で(より好ましくは全可視スペクトルで)、n1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、又は好ましくは0.3であるようなものであり、該光アイソレータは、少なくとも第一の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又は近接しているが開口部を備えた表面構造のくぼみ)で、好ましくは第一の取り出し領域を覆って、内側面に面し、及び/又は(好ましくは)、結合する第一の端面と第一の取り出し領域(の隣接端部)との間で内側面に面し、且つ好ましくは、第一の取り出し領域と第一の端面とは反対側の端面との間で内側面に面しており、場合により内側面を実質的に覆っている(第一の光源との光学結合が行われる側に配置された第一のいわゆる周辺ゾーンを場合によっては除いて)、第一の透明な光アイソレータ、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、特に1つ以上の層により分離されている、第二のグレージングペイン(好ましくは、透き通った、透明、超透明で、好ましくは強化された無機の、さらには強化された又は有機の(特に硬質の)ガラスで製作されている)であって、屈折率n’1が550nmで特に1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はより好ましくはなおも550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下、好ましくは1.5〜1.53であり、結合面(この結合面は内側面に面している)と称する主要面及び外部面と称する主要面を有するとともに、第二の端面と称する端面(該端面は第一の端面に位置合わせされており、又はそれからグレージングアセンブリの外側に向けてオフセットされて、第一の端面又は第一の端面とは反対側の端面を越えて突出している結合面の周囲バンドを残している)を有する、第二のグレージングペイン、
・第二の光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上にストリップの形で整列した、好ましくは第一の光源と同一の)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第二の端面を介して、又は第二の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第二のグレージングペインと光学結合された第二の(可視)光源、
ここで、第二のグレージングペインは第二の光源により発光された光を導波し(第二の端面は第一の端面と同一の側にあって位置合わせされており又はグレージングアセンブリの内側に向けてオフセットされているか、あるいは第一の端面と反対側にあり)、
該第二の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、前記時点t0で、λ1とは区別され、そして好ましくはλ2と実質的に等しい、λ3と称する波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ3は好ましくは赤である)の第三の主発光(好ましくは赤色)を発光し、且つ好ましくは、前記時点t’で、λ3とは区別され、且つλ2とも区別され、そして好ましくはλ1と実質的に等しい、λ4と称する波長(好ましくはλ3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ4は好ましくは緑色である)で第四の主発光(好ましくは緑色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第三及び/又は第四の主発光と区別される(さらに第一及び/又は第二の主発光とも区別される)(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第二のグレージングペインと結合した第二の光取り出し手段であって、第二の取り出し領域(結合面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第二の光源と光学結合している側にある第二の周辺ゾーンの外側にあり、特に第二の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第二の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第二の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含む、第二の光取り出し手段、
ここで、第二のグレージングペインから取り出した光は外側面側で視認可能であり、第二の取り出し領域は好ましくは第一の取り出し領域に面し、さらにはそれと合同であり、これら第二の光取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50であるL*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光がt0ではC1とは区別されるC3(C3は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、実質的にλ3に等しく且つλ’1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、好ましくは赤である、主発光λ’3のC3)と称する色であり、好ましくはC2と実質的に等しく(λ’3はλ’2と実質的に等しい)、そして好ましくは、前記t’ではC3と区別されるC4と称する色(C4は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ4に等しく且つλ’3と少なくとも20nm、さらには40nm又は80nm異なる主発光λ’4のC4)であって、好ましくは実質的にC1と等しい色(λ’4は実質的にλ’1と等しい)であるようなものであり、
・結合面側から取り出された光をマスキングするための第二の手段であって、これらの不透明な(主として吸収性の)又は反射性(主として反射性)の手段は少なくとも第二の取り出し手段に面している結合面側に配置され、そして好ましくは第二の取り出し領域及びさらには結合面を部分的に覆っている、マスキングするための第二の手段、及び、
・第二の取り出し手段と第二のマスキング手段との間の、第二の透明な光アイソレータであって、その屈折率n’2が、第二の光源の波長で(好ましくは全可視スペクトルで)、n’1−n’2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2又は0.3であるようなものであり、該光アイソレータは、少なくとも第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又は閉じているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆って、結合面に面し、及び/又は、好ましくは、結合する第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)との間で結合面に面し、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で結合面に面しており、場合により結合面を実質的に覆っている(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーンを場合によっては除いて)、第二の透明な光アイソレータ、
を含む発光性グレージングアセンブリである。
【0060】
第一のアイソレータは内側面側に第一の主要表面を有し(そして結合面側に第二の主要表面を有し)、
・第一の主要表面は内側面の(直ぐ)上にあり(場合により、局所的に、内側面側の第一の取り出し手段上にあり)、
・又は、第一のアイソレータは、第一の主要表面を介して、第一のグレージングペインに、第一の積層中間層を用いて積層され、該第一の積層中間層は第一の(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)透明ポリマーで製作され、該ポリマーの屈折率n3は第一の光源の波長で、n3−n1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるようなものである。
【0061】
結合面側に第三の主要表面を有する(そして内側面側に第四の主要表面を有する)第二の光アイソレータでは、
・第三の主要表面は結合面の(直ぐ)上にあり(場合により、局所的に、結合面側の第二の取り出し手段上にあり)、
・又は、第二の光アイソレータは、該第三の主要表面を介して、第二のグレージングペインに、第二の積層中間層を用いて積層され、該第二の積層中間層は第二の(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)透明ポリマー(好ましくは第一のポリマーと同一の又はそれに類似の)で製作され、該ポリマーの屈折率n’3は、第二の光源の波長で、n’3−n’1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるものようなものである。
【0062】
さらに、グレージングアセンブリは、第一の光アイソレータと第二の光アイソレータとの間に、特に第一のマスキング手段及び/又は第二のマスキング手段を結合するために、第三のポリマーと称するポリマー製の中央積層中間層と称するものを含み、該中間層は特に透明である(好ましくは、熱可塑性又はさらには熱硬化性で、好ましくは第一のポリマーと同一であるか又はそれに類似している)。
【0063】
ここで、各グレージングペインの一方向の視認性のために、第一の及び第二の積層されたマスキング手段(下記で説明するように合体されていてよい手段)の側面に配置して、2つの光アイソレータが使用されて、
・第一のアイソレータが、特に第一の光源から最も遠い、特定の第一の散乱性表面構造から、別の状況であれば取り出される第一の及び(任意選択的な)第二の主発光を第一のマスキング手段が吸収するのを妨げることが、大きく制限され、
・第二のアイソレータが、特に第二の光源から最も遠い、特定の第二の散乱性表面構造から、別の状況であれば取り出される第三の及び(任意選択的な)第四の主発光を第二のマスキング手段が吸収するのを妨げることが、大きく制限される。
【0064】
第二の取り出し領域は好ましくは、第一の取り出し領域に面しており、そしてさらに、
・第一の取り出し領域と(完全に)合同であり、
・又は、第一の取り出し領域と合同である1つのゾーン及び第一の取り出し領域からオフセット(水平及び/又は垂直に)されている別のゾーンを少なくとも有し、第二のマスキング手段を見るのを可能にしており、
・又は、第一の取り出し領域よりもサイズが小さくて、且つ第一の取り出し領域内に内接しており、そして第一の取り出し領域のゾーンと合同である(第一のマスキング手段の一部は見ることができるままである)。
【0065】
第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、及び/又は、第一のマスキング手段及び第一の取り出し手段は第二のマスキング手段及び第二の取り出し手段と合同であることができる。
【0066】
本発明(第一の対象及び第二の対象の両方のための)によると、「第一の取り出し領域と合同である第二の取り出し領域」という表現は、同一の形状(同一の全体的外形)、同一サイズで、正確に一致しているか又は最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致している領域を意味するものと理解される。第一の領域及び第二の領域は、一般に、不連続である領域である。取り出し領域内において、第二の取り出し用表面構造は好ましくは第一の取り出し用表面構造と合同である。
【0067】
本発明によると、「第一の取り出し用表面構造と合同である第一の不透明表面構造」という表現は、非開口領域において、各不透明表面構造が同一の形状及び同一のサイズであり、最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致していることを意味するものと理解される。
【0068】
本発明によると、「第一の取り出し用表面構造と合同である第二の取り出し用表面構造」という表現は、非開口領域において、各第二の表面構造が同一の形状及び同一のサイズを有し、そして最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致していることを意味するものと理解される。
【0069】
例えば、ディスク形状の第一の表面構造及び正方形の第二の表面構造は、それらが上記の方位分解能を満足するならば、合同であると見なされる。ディスク形状の第一の表面構造及びより小さいディスク形状の第二の表面構造は、上記の方位分解能であれば合同であると見なされる。
【0070】
第二の領域は第一の取り出し領域よりも大きくてもよく、そして合同ゾーン(好ましくは第二の取り出し用表面構造が第一の取り出し用表面構造と合同である)及び第一の取り出し領域からオフセットされたゾーンを含むことができる。
【0071】
第二の領域は第一の取り出し領域よりも小さくて、その中に内接されていてもよく、それゆえ、合同ゾーンを有することができる(好ましくは第二の取り出し用表面構造が第一の取り出し用表面構造と合同である)。第一の領域はそれゆえ、第二の取り出し領域に面していないマスクされた取り出しゾーンを有することができる。
【0072】
安全性、特にアクセスドアについての安全性を上げるために、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを積層し、そしてこれらのグレージングペインと光学接触させた第一の(及び第二の)光アイソレータを使用することを選択することが好ましい。別形態として、特に第一の対象に関して言えば、第一の光アイソレータ及び第二の光アイソレータならびに第一の積層中間層及び第二の積層中間層をなくして、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを空気により間隔を開けて離し(理想的な光アイソレータ)、そしてたとえば二層グレージングユニット(断熱性又は真空グレージングユニット)などのように、周囲で、好ましくはスペーサを用いて、結合させる(シールする)。第一のマスキング手段は好ましくは第二のマスキング手段と合同であり、そしてそれと間隔を開けて離れている。
【0073】
グレージングアセンブリの端面には、第一の(そしてさらには第二の)端面と反対側で、ポリマーシールを追加してもよく、このシールは、例えば、黒色エラストマー製である。このシールは光の導波を妨害せず、且つ好ましくは外側面(さらには外部面)と光学接触せず、幅が3cm未満であって、そして他の光学結合した光源を収容することができる。このシールは、グレージングアセンブリを取り付けるための(又は光源を保持するための)異形材、たとえばU字状の金属異形材などに、追加してもよい。
【0074】
第二の対象においては、第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段を、第二の取り出し取り出し手段(表面構造)が第一の取り出し手段と合同である場合、及び/又は第一のマスキング手段が内側面及び結合面(特に、光学結合と密接に関係している1つ以上の周辺ゾーン以外のすべて)を(実質的に)覆い、特に、不透明(黒色、有色、さらには白色)コーティング又はさらには不透明フィルムを含み又はそれからなる場合に、合体されることができる。
【0075】
第二の対象においては、第一のマスキング手段は、中央の積層中間層(内側面又は結合面側の)上に、好ましくは不透明のコーティング、例えばインク、塗料又はエナメルなど、特にインク(印刷した)又は塗料を含み(好ましくはそれからなり)、あるいは、場合により第一のグレージングペインに接着結合され又は積層された、(可撓性の)追加の、特にプラスチックもしくは無機ガラスの支持体(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート又は(超)薄型のガラスシート)上に、不透明なコーティングを含む(好ましくはそれからなる)。例えば、それは、出願人が提供している製品のPlanilaque Evolution又はDecolaqueなどの、少なくとも3mmのラッカー付きガラスシートを、中央の積層中間層を介して積層したものである。
【0076】
当然、第一の発光は第一の所与のスペクトル範囲を有する。当然、第二の発光は第二の所与のスペクトル範囲を有する。
【0077】
「第一の(第二の)主発光」という表現は、本発明によると、第一の光源により(それぞれ)時点t0で(t’で)発光されたスペクトル範囲の最も強い発光を意味するものと理解される。さらに、「第三の(第四の)主発光」という表現は、本発明によると、第二の光源により(それぞれ)時点t0で(t’で)発光されたスペクトル範囲の最も強い発光を意味するものと理解される。
【0078】
好ましくは、第一の発光のスペクトル範囲は狭く、最大で50nmであり、そして第二の、これもやはり狭い、発光のスペクトル範囲と重ならず、又は0.15未満の正規化強度について50nm未満だけ重なり、例えば、赤とコハク色の間、又は緑と青の間で重なる。
【0079】
好ましくは、現在一般に使用されている信号伝達用の色が使用される。それゆえ、
・t0において、第一の光源は515nm〜535nmの範囲の、好ましくは50nm未満の半値スペクトル幅の、λ1の緑色で発光し(取り出される光のC1は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ1’で取り出される第一の主発光により規定される緑色である)、そして、
第二の光源は615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ3の赤色で発光し(取り出される光のC3は、λ3と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ3’で取り出される第三の主発光により規定される赤色である)、又はさらには白色であり、そして、
t’において、第一の光源は615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ2の赤色で発光し(取り出される光のC2は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ1’で取り出される第二の主発光により規定される赤色である)、そして、
好ましくは、第二の光源は515nm〜535nmの範囲の、好ましくは50nm未満の半値スペクトル幅の、λ4の緑色で発光し(取り出される光のC4は、λ4と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される緑色である)、あるいはその代わりに、第一の光源は、615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ4の赤色で発光し続ける(取り出される光のC4は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される赤色である)。
【0080】
さらに、好ましくは、
・第一の取り出し手段は外側面を艶消し処理することにより得られる散乱手段であり、そして第二の取り出し手段は外部面を艶消し処理することにより得られる散乱手段であり、
・又は、より好ましくは、第一の取り出し手段は、好ましくは内側面側に、(白色の、エナメルの)散乱層を含み、そして第二の取り出し手段は、好ましくは結合面側に、(白色の、エナメルの)散乱層を含む。
【0081】
別の構成において、例えば、t3において、各光源は緑又は白色で発光する。光源のうちの1つをオフにすることも可能である(その結果、以下の構成、すなわち、赤色及びオフ状態、緑色及びオフ状態、白色及びオフ状態、の構成となる)。別個の色の特定数の装飾性ゾーンを設けてもよい。
【0082】
有利には、第一の光源は発光ダイオードのアセンブリであり、該発光ダイオードは第一のPCB支持体(好ましくはストリップ)と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第一の端面に結合されており、そして第二の光源は発光ダイオードのアセンブリであり、該発光ダイオードは第二のPCB支持体と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第二の端面に結合されており、この端面は好ましくは第一の端面に位置合わせされ(さらにはそれからオフセットされ)ているか、又は第一の端面とは反対側の端面に位置合わせされ又はそれからオフセットされている。
【0083】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、例えばサーマル接着剤で金属異形材に結合された、間隔を開けて離れた、隣接する、又は共通の、PCB支持体(第一の端面及び第二の端面が同一側にある)である。
【0084】
第一の(第二の)PCB支持体又は共通支持体は、金属(アルミニウム、銅など)製又はガラス繊維で強化した(エポキシ)樹脂複合材(多くの場合、FR−4ボードと称される)製である。それは好ましくは、ミリメートルサイズの厚さ(好ましくは10mm未満)であり、又は最大で1mmの厚さである。
【0085】
当然、グレージングアセンブリは静的モードで動作することができ、すなわち、C1及びC3の組み合わせ(又はC1及びオフ状態のC2、又はC3及びオフ状態の任意選択的C4)を提供することができる。この場合、第一の光源はλ1の第一のダイオードのみを含むことができ、そして第二の光源はλ3の第三のダイオードのみを含むことができる。
【0086】
t0において、第一の光源は515nm〜535nmの範囲のλ1の緑色で発光する第一のダイオードを含み、そしてt’において、第一の光源は615nm〜635nmの範囲のλ2の赤色で発光する第二のダイオードを含む。
【0087】
目の応答は赤色よりも緑色でより良好であり、さらに、(無機又は有機)ガラスは緑色よりも赤色を多く吸収する。それゆえ、観察される赤色は必要以上に弱いことがある。
【0088】
したがって、好ましくは、第一のダイオードの電気回路を調節して(適切な抵抗体などで)、それにより、第一のダイオードから放射されるフラックスF1(又はパワー)が第二のダイオードにより放射されるフラックスF2(又はパワー)の0.8倍より小さく、さらには0.7倍又は0.6倍以下になるようにする。好ましくは、t0で赤色を発光し、その後t’で緑色を発光する第二の光源にも同様のことが言える。
【0089】
F2よりも小さいフラックスF1を得るためには、赤色ダイオードの光強度を緑色ダイオードのそれよりも大きくなるように調節してもよく、及び/又は、第一のPCB支持体についてPCB支持体の単位長さ当たりの赤色ダイオードの数をPCB支持体の単位長さ当たりの緑色ダイオードの数よりも多くしてもよい。
【0090】
好ましくは、t0で赤を発光し、その後t’で緑を発光する第二の光源について同様のことが言える。
【0091】
例えば、第一の(第二の、それぞれの)PCB支持体について、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n個使用することができ、nは1以上の整数である。
【0092】
共通のPCB支持体の場合には、
・ダイオードの第一のアセンブリについて、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n個使用することができ、nは1以上の整数であり、
・ダイオードの第二のアセンブリについて、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n’個使用することができ、n’は1以上の整数であり、好ましくはnに等しい。
【0093】
C1が緑である(又はC2が赤である)ときの外側面側(外部面側)に対して(それぞれ)垂直の輝度値は、特にアクセスドアのためには、好ましくは少なくとも80cd/m2 である。外側面側(外部面側)に対して(それぞれ)垂直の輝度値は、好ましくは±10cd/m2まで均一である。
【0094】
t0において、C1が緑であるときの外側面側に対して垂直の輝度値は、特にアクセスドアのためには、目の応答を考慮するために、C2が外側面側で赤であるときの外側面側に対して垂直の輝度値よりも低くてよい。
【0095】
第一の光源及び第二の光源は好ましくは、(特にもし反対側の端面をフリーにしておく場合には)グレージングアセンブリの同一の側に配置され、そして特に、第一の光源及び第二の光源をも有することができるグレージングアセンブリの取り付け用異形材によりマスキングされる。
【0096】
第一の光源は好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリであり、該発光ダイオードは第一のPCB支持体と称するプリント回路板(好ましくはストリップ)上に、好ましくは整列して、位置し、そして光学接着剤又は透明両面接着テープにより第一の端面に接着結合させることにより第一の端面に結合されており、又は、第一の端面から最大で5mm、さらには最大で2mm間隔を開けて、空気(真空)により離されている。さらに、第二の光源は好ましくは、発光ダイオードの第二のアセンブリであり、該発光ダイオードは第二のPCB支持体と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第二の端面に、
・ダイオードが一次封止材を有する場合には、光学接着剤又は透明両面接着テープ(厚さ50μm未満)により第二の端面に接着結合することにより、
・又は、特にダイオードが一次封止材を有しない場合には、最大で5mm、さらには最大で2mmだけ第二の端面から、空間により、空気(又は真空)により、間隔を開けて離して、
結合されている。
【0097】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、第一の端面及び第二の端面が同一の側にあり、そして好ましくは(ダイオードと第一の端面又は第二の端面との間に最大で5mm、さらには最大で2mmの距離をあけて)実質的に整列している場合には、共通のPCB支持体上にあることができる。
【0098】
それゆえ、上面発光型ダイオード(慣用的なダイオード)の場合、共通のPCB支持体は、ダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリを支持するため十分に広くてよい。共通のPCB支持体(及びダイオード)は、とりわけダイオードが一次封止材を有する場合、光学接着剤又は透明な両面接着テープ によりグレージングアセンブリの第一の端面及び第二の端面にさらに結合されてもよい。
【0099】
側面発光型ダイオードの場合には、共通の支持体は第一の主要面上で第一のアセンブリを支持し、反対面上で第二のアセンブリを支持する。この場合、放熱の理由から金属のPCBが好ましい。あるいは、PCBは、例えば、接着結合されるか又は金属部品により間隔を開けて離される。
【0100】
第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインは、積層グレージングユニット(中間層及びフィルム光アイソレータ又はガラス上に被着した光アイソレータを含む)を形成し、第一の端面と第二の端面との間及び内側面と結合面との間に中央端面と称するものを含む。
【0101】
とりわけそれらの発光パターンが広い(例えば、半値幅での発光半角が少なくとも50°であり、さらには少なくとも60°である)場合、そしてさらに発光面が端面から最大で5mm、さらには最大で2mmの距離だけ離れている場合には、金属(例えばアルミニウム等)などの反射性部品又は両面に2つの反射性の(金属などの)コーティングを含む部品、又は不透明の、両側に2つの不透明性コーティングを含む部品である、共通パーティションと称するものを配備することができ、この共通パーティションは、第一の光源及び第二の光源(好ましくはダイオード)がグレージングアセンブリ、特に積層グレージングユニットの同一の側に配置される場合(特に第一の端面と第二の端面との間に1mmより大きい顕著なオフセットがない場合)に、第一の光源と第二の光源(好ましくはダイオード)との間に位置し、この共通パーティションは、第一の光源(ダイオード)により中央端面で発光される光の屈折を完全に又は部分的に防止し、且つ第二の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止する。
【0102】
第一の及び/又は第二のPCB支持体、又はさらには第一及び第二のPCB支持体を形成している共通PCB支持体と称するものは、例えば、第一の端面及び第二の端面に面している主要面を有し、そして第一の及び/又は第二のPCB支持体、あるいは共通PCB支持体は、共通パーティションを支持する。
【0103】
特に光源(ダイオード)が別々の(隣接しさらには向かい合った)側、特に積層グレージングユニットの相対する側に配置されている(それゆえ、積層グレージングユニットの2つの別々の側の、特に相対する側の、第一の端面及び第二の端面に配置されている)場合は、第一のパーティション手段と称するものを装備し、それは反射性(例えば、金属の、特にアルミニウムなどの、部品)であり、又は反射性(金属など)のコーティングを含む部品であり、又は不透明である、あるいは不透明なコーティングを含む部品であって、第一の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止するものであり、また、第二のパーティション手段と称するものを装備し、それは反射性(例えば、金属の、特にアルミニウムなどの、部品)であり、又は反射性(金属など)のコーティングを含む部品であり、又は不透明(特に不透明コーティングを含む部品)であって、第二の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止するものである。
【0104】
好ましくは、第一の(第二の)パーティションは(それぞれ)、第一の(第二の)光源の、例えば緑色で(それぞれ)放射されて、第一の(第二の)端面へと(それぞれ)導波されず、そして中央端面へと導波されて例えば赤色の光を取り出すことが意図された第二の(第一の)の取り出し手段を(それぞれ)介して取り出されかねない、何よりも横方向に向かう光線(のすべて、又は一部、少なくともほとんど)を反射及び/又は吸収する。
【0105】
共通パーティションは、好ましくは、
・第一の端面へと導波されずに、そして中央端面へと導波されて例えば赤色の光を取り出すことが意図された第二の取り出し手段を介して取り出されかねない、第一の光源の、例えば緑色で発光される、何よりも横方向に向かう光線、及び、
・第二の端面へと導波されずに、そして中央端面へと導波されて例えば緑色の光を取り出すことが意図された第一の取り出し手段を介して取り出されかねない、第二の光源(ダイオード)の、例えば赤色で発光される、何よりも横方向に向かう光線、
(のすべて又は一部、少なくともほとんど)を反射及び/又は吸収する。
【0106】
本発明によれば、共通パーティションは、積層グレージングユニットの平面に対して平行であり、中央端面に接している、不透明(及び/)又は金属の部品でよく、特にアルミニウム製の部品でよい。
【0107】
本発明によれば、共通パーティションは、第一の光源(ダイオード)側にあり、第一のグレージングユニットの平面に(実質的に)平行な不透明コーティング、及び第二の光源(ダイオード)側にあり、第二のグレージングユニットの平面に(実質的に)平行な不透明コーティングを含む部品でもよい。
【0108】
第一の不透明パーティションは、
・吸収率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にTLが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0109】
第二の不透明パーティションは、
・吸収率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にTLが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0110】
不透明の共通パーティションは、
・吸収率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にTLが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4であり、
且つ、
・吸収率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にTLが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0111】
必要とあれば、低TL(可視範囲の透過率が2%未満)の散乱性パーティションを選択することができるが、光線の一部はなおも誤ったところへ行く(ガラス中へと導波され、そして混合防止バンドにより吸収されない)ことがある。
【0112】
(不透明)パーティションの一例としては、被着物(エナメル、塗料など)を含む部品、又は(パーティションが共通パーティションであるならば)部品の2つの側面上の不透明な片面もしくは両面接着テープを挙げることができる。
【0113】
共通パーティション(第一のパーティション又は第二のパーティション)は、(それぞれ)拡散性又は鏡面反射性の反射体であることができる。
【0114】
好ましくは、共通の(第一の)パーティション、例えば不透明コーティングを含む部品又は(金属の)反射性部品などは、(それぞれ)第一の(第二の)端面を越えて(それぞれ)突出せず、又は1mm未満だけ突出している。
【0115】
共通の特に反射性の(第一及び/又は第二の)のパーティションは(それぞれ)、厚さが内側面と結合面との間の厚さ以下であり、又はいわゆる中央端面の厚さ以下であるのが好ましい。
【0116】
共通の特に反射性又はさらには金属の(それぞれ第一及び/又は第二のパーティション)のパーティションは、いわゆる中央端面に接して又は最大で1mm、さらには最大で0.5mm間隔を開けて好ましく配置されている部品を含む。
【0117】
好ましくは、共通の特に反射性の(金属の)パーティションと中央端面との間に接着剤又は他の任意の締結手段は存在しない。
【0118】
共通パーティション、例えば金属製の、又は1つ以上の反射性又は不透明のコーティングを含む部品(ストリップ)などは、共通のPCB支持体又は別の部品(例えば異形材)に又はそのノッチに締結(接着結合)させることができる。
【0119】
共通パーティションは、第一の端面及び第二の端面の方向で第一の光源(ダイオード)及び第二の光源(ダイオード)に対して好ましくは突出している部品(反射性金属部品、又はさらには不透明もしくは反射性のコーティングにより被覆された部品)を含むことができる。
【0120】
好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び発光ダイオードの第二のアセンブリは、例えば、積層グレージングユニットの同一の側に配置されており、ダイオードは上面発光型ダイオードであり、第一の端面及び第二の端面は同一の側にあり、そして共通PCB支持体と称するPCB支持体が第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体を形成し、この共通PCB支持体は、第一の端面及び第二の端面に面していて好ましくは反射性(金属、例えばアルミニウム)の又は不透明なパーティションを支持する主面を有し、該パーティションは特に言えば、2つの反射性又は不透明性コーティングを含む部品であり、該パーティションは好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリに対して第一の端面及び第二の端面の方向で突出している。
【0121】
それゆえ、第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、第一の端面及び第二の端面が同一の側にある場合には共通PCB支持体上に位置してよく、そして好ましくは実質的に位置合わせすることができる(好ましくは、ダイオードと第一の端面又は第二の端面との間の距離は最大で5mm、さらには最大で2mmである)。
【0122】
共通PCB支持体(及びダイオード)は、ダイオードが一次封止材を有する場合に、とりわけ光学接着剤又は透明両面接着テープによりグレージングアセンブリの第一の端面及び第二の端面に結合させてもよい。
【0123】
それゆえ、(特に第一の端面及び第二の端面の間に顕著な、1mmを超える、オフセットがない場合に)、積層グレージングユニットの同一の側に配置されたダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリの間に共通パーティションを備えることができ、該共通パーティションは、
・(本質的に)反射性(金属)の又は不透明な部品であるか、又は、1つ以上の反射性又は不透明コーティングを含む部品であって、異形材(任意選択的に、グレージングアセンブリを取り付けるための又は第一の光源を第一の端面に固定するための異形材であって、この固定用異形材は取り付け用異形材により画定される内部容積内に位置している)に付加された(任意の手段により固定された)、あるいは共通PCB支持体に、又は第一のもしくは第二の別個のPCB支持体のうちの1つに付加された部品、
・あるいは、異形材(グレージングアセンブリを取り付けるための又は第一の光源を第一の端面に固定するためのものであり、この固定用異形材は取り付け用異形材により画定される内部容積内に位置している)の、例えばE字状又は二重のC字状又はF字状又はさらには90°回転したT字状断面を有する異形材の、反射性(金属製)もしくは不透明である、又は1つ以上の反射性(金属製)又は不透明性コーティングを含む部品、
・あるいは、ダイオードが側面発光型ダイオードである場合、反射性もしくは不透明である、又は反射性の(金属の)もしくは不透明なコーティングを含む、PCB支持体であって、特に第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインの間の溝(特に、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインの間の構成要素、例えば第一の中間層、第一のアイソレータ及び第二の中間層などを後退させることにより形成される)中に位置するPCB支持体、
である。
【0124】
グレージングアセンブリを(支持ユニット、システムなどに)取り付けるための異形材はU字状(グレージングアセンブリの端面に面するとともに、各々の側で2つの側方フランジが外側面及び外部面に面しているウェブ)、あるいは、グレージングアセンブリ(又は積層グレージングユニット)から1mm未満で距離を置く(間隔を開けて離れている)か又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝内に延在しているEの字の中央アームを有するE字状であることができる。それは金属及び/又は(硬質)プラスチック(PVC)及び/又は木材で製作することができる。それは金属製でよい(それがサーマル接着剤などにより特にPCB光源を支持する場合には放熱の理由から好ましい)。
【0125】
ウェブは、第一の端面(及び第二の端面)から、好ましくは最大で3cm、さらには最大で1cm、間隔を開けて離れていることができる。
【0126】
第一のフランジは金属で製作することができ、そして場合により不透明コーティング(黒色の片面接着テープ、黒色の被着物など)を含むことができ、該コーティングは内側にあり、すなわち第一の光源と同一の側にある。さらに、第二のフランジは金属から製作することができ、そして場合により不透明コーティング(黒色の片面接着テープ、黒色の被着物など)を含むことができ、該コーティングは内側にあり、すなわち第二の光源と同一の側にある。
【0127】
第一の(及び/又第二の)光源を第一の(及び/又は第二の)端面に固定するための異形材は、T字状もしくはU字状断面を有する異形材又は矩形ウェブ(ストリップ)であることができ(ウェブはグレージングアセンブリの端面に面するとともに、各々の側で2つの側方フランジが、例えば外側面又は外部面に面している)、あるいは、グレージングアセンブリ(又は積層グレージングユニット)から1mm未満で距離を置く(又は離れている)か又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝中に延在しているEの字の中央アームを有するE字状断面を有する異形材であることができる。それは金属製(それが特にPCB光源をサーマル接着剤などにより支持している場合に放熱性の理由から好ましい)でもよく、及び/又はプラスチック製でもよい。固定用の異形材は、好ましくは、
・グレージングアセンブリの取り付け用異形材中に、それと間隔を開け又はそれに固定されて、位置するか、
・又は取り付け用異形材と合体される。
【0128】
さもなければ、ダイオードの第一の(第二の)アセンブリを備えた(好ましくは金属の)第一の(第二の)PCB支持体を、第一の(第二の)端面に光学接着剤又は透明な両面接着テープにより固定することができ、追加の固定用異形材は使用されない。
【0129】
特に、第一の光源及び第二の光源が反対側にある構成では、第二のグレージングペイン(好ましくは第一のグレージングペインと同一のサイズであるか又は類似のサイズである)は第一の端面を越えて突出して第一の突出ゾーンを形成しており、そして好ましくは、第一のグレージングペインは第二の端面を越えて突出して第二の突出ゾーンを形成しているいて、且つ、第一の光源(PCB支持体上のダイオード)は、第一の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第一の突出ゾーンに位置し第二の端面を越えて突出していない(金属の)第一の支持体(ストリップ又はU字状もしくはL字状の異形材など)上にあり、そして好ましくは、第二の光源(PCB支持体上のダイオード)は、第二の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第二の突出ゾーン内に位置し第一の端面を越えて突出していない(金属の)第二の支持体(ストリップ又はU字状もしくはL字状の異形材など)上にある。
【0130】
同様に、好ましくは不透明である第一のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、内側面上の第一の突出領域に位置し、そして別の第一のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第一の面上の第一の突出ゾーン内に位置しており、そして好ましくは不透明な第二のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第二の突出領域内に位置し、そして別の好ましくは不透明な第二のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第二の面上の第二の突出領域に位置する。
【0131】
第一のグレージングペインは、
・周囲の凹部(第一の端面の側方又は長手方向長さの一部分にわたって局所的な)を含むことができ、
・又は好ましくは、第二のグレージングペインが第一の端面を越えて突出して、第一の突出ゾーンを形成し、
・そして第一の光源(好ましくはダイオードのアセンブリ)が第一の支持体、例えば第一のPCB(ダイオード)支持体と称するプリント回路板など、により保持され、該支持体は(第一の光源とともに)周囲の凹部内に位置するか、又は好ましくは第一の突出ゾーンに位置し、そして第二の端面を越えて突出せずさらに外部面の平面を越えて突出しない。
【0132】
さらに、(PCBの)第一の光源支持体は好ましくは、
・第一の突出ゾーンにおいて結合面に((直接)又はベースを介して)固定されるか又は周囲の凹部に配置され、
・及び/又は、特に第一の光源(ダイオード)が側面発光型の光源である場合には、内側面と結合面との間の溝中に配置され、
・及び/又は、光学接着剤又は透明な両面接着テープにより第一の端面に固定される。
【0133】
第二のグレージングペインは第一のグレージングペインからオフセットされてよく、それにより第一の端面を越えて突出することができ、その一方好ましくは同一又は類似のサイズを有し、それにより反対側で、第一のグレージングペインは第二のグレージングペインからオフセットされ、それにより第二の端面を越えて突出して第二の突出ゾーンを形成する。第二の支持体により、例えば第二のPCB(ダイオード)支持体と称するプリント回路板などにより支持された第二の光源(好ましくはダイオードのアセンブリ)は、第二の突出ゾーンに位置し、そしてグレージングペインの第一の端面を越えて突出しておらず、さらに外側面の平面を越えて突出していない。
【0134】
さらに、(PCBの)第二の光源支持体は好ましくは、
・第二の突出ゾーンにおいて内側面に((直接)又はベースを介して)固定され(又は周囲の凹部に配置され)、
・及び/又は、特に第二の光源(ダイオード)が側面発光型の光源である場合、内側面と結合面との間の溝中に配置され、
・及び/又は、光学接着剤又は透明両面接着テープにより第二の端面に固定される。
【0135】
金属の第一のPCB支持体(第二のPCB支持体)が、放熱の理由から(それぞれ)好ましいことがあり、該支持体の後ろには好ましくは第二の端面(第一の端面)とさらには外部面(外側面)の平面とを越えて(それぞれ)突出していない金属ベースが固定されている。このベースは、L字状又はさらにはU字状の断面のストリップであることができる。
【0136】
不透明な第一の及び(任意選択的な)の第二のマスキング手段は、1つのグレージングペインから取り出された光が他方のグレージングペインへ進入することを防止する。
【0137】
好ましくは、不透明な第一のマスキング手段を有する第一のグレージングペインは、マスクに面して且つ第一のグレージングペインから最も遠いマスクの側で、
・吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長、さらにはすべての可視範囲での)が少なくとも80%、さらには少なくとも90%であり、
透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長、さらにはすべての可視範囲での)が最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にTLが最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%)であり、
・及び/又は光学密度が少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0138】
不透明マスキング手段(不透明コーティング)が、取り出し手段に向けられた面を、反射性層で、例えば薄い金属層で被覆される場合には、アセンブリが上記の光学密度、透過率及び吸収率を有するのに十分である。
【0139】
第一の対象又は第二の対象について言えば、本発明による不透明な第一の手段、例えば少なくとも1種の無機顔料をベースとする手段(例えば上述のもの)、又は好ましくは不透明エナメル層などは、(暗い)黒色又はグレイ色であることができるが、それらが不透明な第二の手段とは別個であり、そして合同である場合には、有色であってもよい。したがって、
・第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段を各々黒色(黒色顔料)又はグレイ色にしてもよく、
・第一のマスキング手段を着色して緑色の光を吸収させてもよく(これらの手段は特に赤をベースとし、赤褐色、紫、オレンジ、ピンク色である)、
・そして第二のマスキング手段を着色して赤色の光を吸収させてもよく(これらの手段は特に緑色であるか又は赤をベースとしない別の色、例えば青色、黄色、緑色である)、
・第一のマスキング手段を白色(又は任意の他の色)とするが、例えば第一の取り出し手段を形成する白色(又は任意の他の色)の散乱性エナメルを過度に厚くすることにより、吸収性とするのに十分な厚さとし、また第二のマスキング手段を白色(又は任意の他の色)とするが、例えば第二の取り出し手段を形成する白色の散乱性エナメルを過度に厚くすることにより、吸収性とするのに十分な厚さとしてもよい。
【0140】
第一の(及びさらには第二の)マスキング手段が見えるのを防止することが望ましいことがあり、そのため、特に第一の対象のためには、あるいはマスキング手段が完全に覆っていない(見られる領域において)場合に第二の対象においては、第二の取り出し手段は好ましくは第一の取り出し手段と合同である。この場合、第一のマスキング手段は、第二の取り出し手段により、あるいは第二のマスキング手段が第一のマスキング手段から分離されている(間隔を開けて離れている)場合には第二のマスキング手段により、視界から隠される。
【0141】
特に第一の対象のためには、あるいはマスキング手段が完全に覆っていない(見られる領域において)場合に第二の対象においては、第一の光源により発光される大きな角度の光線は第一の周囲ゾーン(取り出し手段なし)に入りそして第二のグレージングペインに進入し、そうして外側面を介して(直接)出ていくことができよう。これらのホットスポットは、例えば、好ましくは金属、さらにはプラスチック又は木材の、不透明及び/又は反射性の第一の(取り付け用もしくは固定用)異形材(例えば上記のような)により、隠蔽することができ、該異形材は好ましくは、第二のグレージングペインの外部面と(その表面の不規則性により)光学接触せず、あるいは光学接触するならば接着結合されて光線を吸収する。
【0142】
同様に、第二の光源により発光される大きな角度の光線は第二の周囲ゾーン(取り出し手段のない)に入りそして第一のグレージングペインに進入し、そうして外部面を介して(直接)出ていくことができよう。これらのホットスポットは、例えば、好ましくは金属、さらにはプラスチック又は木材の、不透明及び/又は反射性の第二の(取り付け用もしくは固定用)異形材(例えば上記のような)により、隠蔽することができ、該異形材は好ましくは、第一のグレージングペインの外部面と(その表面の不規則性により)光学接触せず、あるいは光学接触するならば接着結合されて光線を吸収する。
【0143】
当然、第一の及び第二の(取り付け用もしくは締結用)異形材(例えば上記のような)は、第一の端面及び第二の端面がグレージングアセンブリの同一の側にあるならば、合体されてよい。
【0144】
典型的に、ホットスポットは少なくとも1cm、そして好ましくは最大で5cm、より好ましくは3.5cmの幅Wにわたって隠蔽される。
【0145】
さらに、コストを節約しそして取り出し効率を上げるために、グレージングアセンブリの縁を1cmと3cmの間の幅Wにわたって、第一の端面の周囲で、好ましくは外部面及び外側面を覆って延在する金属異形材(取り付け用異形材、締結用異形材など)により、隠蔽しようとする場合には、(散乱性の、白色又は艶消しの)第一の取り出し用表面構造を第一の端面から少なくとも距離W(ホットスポットを含むゾーンの幅)だけ間隔を開けて離してよく、それゆえそれはグレージング領域が始まるところで始まる。
【0146】
とりわけ(取り付け又は固定用)異形材でのマスキング(シールなど)がない場合には、対照的に、端部のできるかぎり近くで取り出しを(そのマスキングとともに)開始することが望ましいであろう。
【0147】
しかしながら、異形材があっても又はなくても、好ましくは、混合防止バンドが下記に詳述するように取り出し手段上のマスキング手段により形成される。
【0148】
さらに、第一の端面から出発する、Wよりも小さい幅D0の周囲バンドにおいて、第一の光源からの光線を内側面側の第一の積層中間層中へ、第一の光アイソレータ(その屈折率はなおも過度に高い)中へ、そして第二の積層中間層中へと屈折させ、その後結合面で、
・外部面に位置する第二の取り出し手段を介して直接取り出すこと、
・又は、結合面上の第二の取り出し手段を介して(特に、第二の端面に最も近い表面構造により)直接取り出すこと、
・又は、外部面と空気との界面での全内部反射により第二のグレージングペイン内で導波して、その後結合面上の第二の取り出し手段により(特に、第二の端面に最も近い表面構造により)取り出すこと、
ができよう。
【0149】
第二の取り出し手段に到達したときのこれらの光線は、第一の対象の場合に、あるいはマスキング手段がこの周囲バンドにない場合には第二の対象において、色C3を汚染する。色C1は対称的に汚染されうる。このゾーンは、第一のグレージングペインの場合には第一の周辺ゾーンと呼ばれ、第二のグレージングペインの場合には第二の周辺ゾーンと呼ばれる。
【0150】
このように、好ましくは第一の対象について、第一の「混合防止」形態と称するものにおいて、ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上で整列したもの)を含む第一の光源は、λ1の、好ましくは緑の、前記第一の主発光を有する第一の発光ダイオードと、λ2の、好ましくは赤の、前記第二の主発光を有する第二の発光ダイオードとを含み、第一のダイオード及び第二のダイオードの各々は空間、空気により第一の端面から間隔(好ましくは5mm未満、さらには最大で2mm)を開けて離れており、そして第一のダイオード及び第二のダイオードの各々により放出される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α1とα1の間の発光コーン内に含まれ、ここで、α1=Arsin(n1・sin(α2))であり、α2=(π/2)−Arsin(n2/n1)は、特に第一のコリメート手段(発光チップ上の)による、第一のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0151】
さらに、ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上で整列した)を含む第二の光源は、λ3の、好ましくは赤の、前記第三の主発光を有する第三の発光ダイオードを含み、場合により、λ4の、好ましくは緑の、前記第四の主発光を有する第四の発光ダイオードを含み、第三の及びさらには任意選択的な第四のダイオードは空間により、空気により、第二の端面から間隔(好ましくは5mm未満、さらには最大で2mm)を開けて離れており、そして第三のダイオード及び第四のダイオードの各々により放出される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α’1とα’1の発光コーン内に含まれ、ここで、α’1=Arsin(n’1・sin(α’2))であり、α’2=(π/2)−Arsin(n’2/n’1)は、特に第二のコリメート手段による、第二のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0152】
大きな角度を含むすべての角度について、第一の光アイソレータとの界面で全内部反射が起こることが望ましい。
【0153】
Arsin(n2/n1)は、第一の光アイソレータとの界面での全反射の角度に実質的に相当する(α’2はこの全反射の余角である)。より正確には、使用される量はArsin(n2/n3)であるべきであるが、n3がn1に非常に近いので、影響は無視できる。
【0154】
下記の表Iは、α1、n1が1.5に等しい場合のn2の関数としてのαr、の例を示しており、ここでのαrは反射角である。
【0155】
【表1】
【0156】
下記の表I’は、α1(全反射の場合の発光角)、n1が1.5又は1.52に等しい場合のn2の関数としてのα2(第一の光アイソレータの界面で全反射の場合の屈折角)の例を示す。それは参照用の表として使用できる。
【0157】
【表2】
【0158】
n2=1.15を下回ると、さらにn2=1.2を下回っても、コリメート手段なしの通常のダイオードを選択することができる。
【0159】
好ましくは、最もそしてより好ましくは、第一の光源及び第二の光源のダイオードのすべては、特にコリメート手段を使用しているので、このような狭い発光パターンを有する。
【0160】
コリメーションは個別であるか、又は各光源の複数のダイオード(緑のダイオード、赤のダイオード、さらには赤及び緑のダイオード)などに共通である。
【0161】
当然、λ1で発光するダイオード及びλ2で発光するダイオードを要求されるだけたくさん使用し、そしてその分布(数、間隔)を第一の取り出し領域の端面に沿って延在するように調節する。λ1及びλ2を交互にし、又は交互にしないことを選択してもよい。
【0162】
他のダイオード(青又は白で発光する)は追加して他の色の光又は機能を提供してもよく、好ましくはその発光パターンも狭くなるよう選択する。
【0163】
第二の対象では、マスキング手段がこれらの周辺ゾーンに存在しない場合に、これらの狭い発光パターンがとりわけ有効である。
【0164】
各々の主要光源のために取り出し用光ファイバーを選択する場合には、狭い発光パターンを選択することもできる。
【0165】
このように、第二の「混合防止」形態では、(開口のない)第一の、いわゆる混合防止バンドが備えられ、該混合防止バンドは内側面の周囲で第一の端面(第一の光源が光学結合する端面)から第一の端面に沿って延在して内側面と光学結合しており、このバンドは少なくとも0.8Dminに等しく、好ましくはDminに等しい幅D0を有し(ここで、Dmin=d1/tan((π/2)−arsin(n2/n1))であり、d1は第一の光源と内側面との間の距離である)、好ましくは2cmより小さく、さらには1cmより小さい幅(そして好ましくはWより小さい幅)である。
【0166】
不透明材料で製作された第一のバンドは、第一のマスキング手段及び第一の取り出し手段から(完全に又は部分的に)オフセットされており、それらは第一の端面からさらに離れており、あるいは第一のバンドは、内側面上の取り出し用表面構造の(直ぐ)上に位置する不透明な第一のマスキング手段の表面構造により形成されている。それゆえ、第一の取り出し領域(のすべて又は一部)は第一の端面から始まっている。
【0167】
好ましくは、第一の光源(各ダイオード)は、第一のグレージングペインの厚さよりも小さい程度のW0(発光面の幅)であり、W0は一般には最大で5mmであり、そして第一の光源(各ダイオード)は第一の端面に対して実質的に中央にあり、d1は1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。
【0168】
d’については、内側面から最も遠い第一の光源の端部が好ましく選ばれる。
【0169】
予防的措置として、好ましくは、第一の混合防止バンドと合同で(例えばそれと同一の材料で製作されている)別の第一の混合防止バンドを、外側面側に(さらには外側面上に)追加することもできる。それは例えば、(黒色などの)不透明なエナメル又は不透明な片面又は両面接着テープである。
【0170】
さらに、(開口のない)第二の、いわゆる混合防止バンドが、好ましくは、結合面の周囲で、第二の端面(第二の光源が光学結合している端面)から延在して結合面と光学結合しており、このバンドは少なくとも0.8D’minに等しく、好ましくはD’minに等しい幅D’0を有し(ここで、D’min=d’1/tan((π/2)−arsin(n2/n’1))であり、d’1は第二の光源と結合面との間の距離である)、好ましくは2cmより小さく、さらには1cmより小さい幅(且つ好ましくはWより小さい幅)である。不透明材料で製作された第二のバンドは、第二のマスキング手段及び第二の取り出し領域から(完全に又は部分的に)オフセットされており、それらは第二の端面からさらに離れており、あるいは、第二のバンドは不透明な第二のマスキング手段のいわゆるマスキング表面構造(好ましくは結合面上の取り出し用表面構造の(直ぐ)上に位置するもの)により形成されている。それゆえ、第二の取り出し領域(のすべて又は一部)は第二の端面から始まっている。
【0171】
好ましくは、第二の光源(各ダイオード)は、第二のグレージングペインの厚さよりも小さい程度のW’0(発光面の幅)であり、W’0は一般には最大で5mmであり、そして第二の光源(各ダイオード)は第二の端面に対して実質的に中央にあり、d’1は1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。
【0172】
d’については、結合面から最も遠い第二の光源の端部が好ましく選ばれる。
【0173】
予防的措置として、(第一の及び第二の)混合防止バンドの幅は過度に多くの光線(導波可能な光線を含む)を除去しないように制限される。
【0174】
予防的措置として、好ましくは、第二の混合防止バンドと合同で(好ましくはそれと同一の材料で製作されている)別の第二の混合防止バンドを、外側面側に(さらには外側面上に)追加することもできる。それは例えば、(黒色などの)不透明なエナメル又は不透明な片面又は両面接着テープである。
【0175】
下記の表IIは、n2とn1ならびにd1の関数としてのDminの例を提供する。それは参照用の表として使用できる。
【0176】
【表3】
【0177】
第一のバンド(第二のバンドと同様であり、好ましくは同一又は類似の特性で、グレージングペインに対して完全に同じく又は同じように配置される)は、以下のとおりであることができる。
・好ましくは、内側面と光学接触し、より好ましくは内側面の(直ぐ)上に位置する、不透明コーティング。
・インク(例えば、内側面上にあり、又は内側面側の第一の積層中間層上もしくは反対面上に印刷されたもの)。
・エナメル(第一の好ましくは無機のグレージングペインの内側面上の)。
・例えば内側面上の、塗料。
・不透明接着剤、不透明接着バンド。
・内側面に接着結合された支持体上の不透明コーティング。この支持体は特に、(軟質の)透明な(透明又は着色)プラスチック(例えばPETなど)、薄いガラスシート、又は金属製、プラスチック製もしくは木製の部品、又は第一の光源の側面発光型ダイオードのPCB支持体(特に金属又はプラスチック又は木製の取り付け又は固定用異形材の部品)である。
・さらに、内側面に接着結合された不透明部品(上記にとおりの金属又はプラスチック又は木製の取り付け又は固定用異形材の部品)であり、第一のグレージングペインと第二のグレージングペインとの間の溝中に位置するもの。
【0178】
第二のバンドは好ましくは、上記と同一の材料で製作される。
【0179】
外側面及び外部面上の混合防止バンドは各々、例えば、(金属、特に反射性の)異形材を接着結合するための不透明な片面接着テープ(異形材の下の)又は両面接着テープである。
【0180】
同一のグレージングペイン及び同一の光アイソレータを選択する場合には、DminとD’minは等しい。単純化のために、D0とD’0は等しい。
【0181】
第一の混合防止バンド及び第二の混合防止バンドは、第一の端面及び第二の端面が位置合わせされている場合、向かい合っていることができる。第一のバンドが第一の光源及び第二の光源の発光のすべてに不透明であり、第二の光源により放出された光線にとって十分な幅のものでもある場合、第二のバンドを第一のバンドと合体させてもよい。予防的措置として、該手段に被覆を施すことが好ましい。単一のバンドを使用することを選択する場合には、最も大きいDmin及びD’minを選択するのが好ましい。第一のバンド及び第二のバンドは向き合っていて、さらには合同であることができ、さもなければグレージングアセンブリの向かい合った側にあってもよい。
【0182】
第一の混合防止バンドのゾーン、いわゆる第一の周辺ゾーンにおいて、第一の中間層及び/又は第一の光アイソレータはなくてもよく、それゆえそれらは少なくともD0だけ第一の端面に対して後退していてもよい。
【0183】
第二の混合防止バンドのゾーン、いわゆる第二の周辺ゾーンにおいて、第二の中間層及び/又は第二の光アイソレータはなくてもよく、それゆえそれらは少なくともD’0だけ第二の端面に対して後退していてもよい。
【0184】
第一のグレージングペインは、第二のグレージングペインを越えて突出していてもよく(第一の端面側で、第二の端面は好ましくはグレージングアセンブリの反対側にある)、それにより第一の混合防止バンドはこの突出ゾーンにあって、このバンドの領域は場合によりフリーであり又は異形材の下に位置する。第一の混合防止バンド及び内側面側の混合防止バンドは、例えば、異形材を結合するための不透明な片面接着テープ(異形材の下の)又は両面接着テープである。
【0185】
第一の混合防止バンドのゾーンでは(さらには向き合っている第二のバンドのゾーンでは)、第一の及び(第二の)中間層又は第一の(及び第二の)光アイソレータがなく、そして場合により第一の混合防止バンドを形成するための不透明コーティングを有する部品を有する、第一の及び第二のグレージングペインの間に、溝が存在してもよい。不透明部品は、その厚さ(第一のグレージングペインと第二のグレージングペインとの間の距離よりも小さい)が最大で0.8mmであり、さらに最大で0.5mmである場合に、より容易に挿入することができる。
【0186】
第二の混合防止バンドのゾーンでは(例えば、グレージングアセンブリの第一のバンドと反対の側において)、第一の及び(第二の)中間層又は第一の(及び第二の)光アイソレータがなく、そして場合により第一の混合防止バンドを形成するための不透明コーティングを有する部品を有する、第一の及び第二のグレージングペインの間に、溝が存在してもよい。不透明部品は、その厚さ(グレージングペイン間の距離)が最大で0.8mmであり、さらに最大で0.5mmである場合に、より容易に挿入することができる。
【0187】
本発明によると、第一の混合防止バンドを有する第一のグレージングペインは、前記第一のバンドに面している第一のグレージングペインから最も遠い側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長での、さらにはすべての可視範囲での)、
・最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%の透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長での、そしてさらにはすべての可視範囲での)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のTL)、
・及び/又は、少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0188】
本発明によると、第二の混合防止バンドを有する第二のグレージングペインは、前記第二のバンドに面している第二のグレージングペインから最も遠い側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにはC1及び/又はC2の主波長での)、
・最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%の透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2の主波長での)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のTL)、
・及び/又は、少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0189】
さらに、不透明な混合防止バンドは好ましくは、主波長で最大で5%の制限された光反射率を有する。
【0190】
マスキング手段に関して言うと、本発明による第一の及び第二の混合防止バンドは(暗い)黒色又はグレイ色でよいが、それらが合同である場合には着色されていてもよく、
・各々が黒(特に黒色顔料)又はグレイ色でよく、
・第一のバンドが緑色を吸収する色、特に赤をベースとする、赤褐色、紫、オレンジ、ピンク色でよく、
・第二のバンドが赤色を吸収する色、特に緑であるか又は赤をベースとしない別の色、例えば青、黄、緑色でよく、
・さもなければ、第一のバンドが白色又は別の色であるが、吸収性とするのに十分な厚さであることができ、そして第二のバンドが白色又は別の色であるが、吸収性とするのに十分な厚さであることができる。
【0191】
例えば、黒又は有色エナメルのバンドをスクリーン印刷することが可能である。
【0192】
第二の対象では、マスキング手段がこれらの周辺ゾーンに存在しない場合に、これらの狭い発光パターンがとりわけ有用である。
【0193】
第一の取り出し領域(発光ゾーン)は、領域の一部を覆い、このようにして少なくとも1つの第一の暗いゾーン、すなわち非発光ゾーンを残すことができ、該ゾーンは領域の一部を覆い、このようにして少なくとも1つの第一のゾーンを残すことができ、その暗いゾーンは透明ゾーン(グレージング領域など)、さらには装飾性ゾーン(透明及び/又は有色コーティング)、さらには反射性ゾーン、特に、例えば銀めっきにより形成され、保護塗料により被覆されたミラー、から選ばれる。
【0194】
第一の取り出し領域(発光ゾーン)は、第一の端面から延在して、例えば少なくとも1つのバンド又は表面構造を形成することができる。
【0195】
1つの実施形態において、グレージングアセンブリは透明ゾーンを含み、それゆえ第一の及び第二の取り出し手段及びマスキング手段のないゾーンを含み(第一の取り出し領域及び第二の取り出し領域は第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを部分的に覆っている)、そして透明ゾーンに面している端面には好ましくは光源がなく、及び/又は第一の取り出し領域(場合により、向き合っている第二の取り出し領域を含み、該第二の取り出し領域は合同のゾーンを有することもできる)は全体として透明性を有し(グレージングアセンブリを通して見ることが可能である)、例えば、2mmと4mmの間の間隔を有し、幅が最大で5cm又は3cm、さらには5mmである表面構造(例えば均一な光のための不連続の表面構造)から得られる。
【0196】
第一の光源、特にダイオードのアセンブリは、この場合好ましくは第一の端面の一部分のみに配置され、この部分は第一の取り出し領域に面している。第二の光源、特にダイオードのアセンブリは、この場合好ましくは第二の端面の一部分のみに配置され、この部分は第二の取り出し領域に面している。
【0197】
透明ゾーン及び複数の透明ゾーンのすべては、第一のグレージングペインの面積の少なくとも20%、さらには少なくとも50%を占めることができる。
【0198】
好ましくは、透明ゾーンにおけるTLは少なくとも85%であり、さらには少なくとも88%である。曇り度は好ましくは最大で2.5%である。
【0199】
(透明ゾーンが存在せず、それゆえそれからの取り出し用表面構造が存在しない場合でも、)特定の又はすべての第一の取り出し用表面構造のサイズ及び間隔を第一の取り出し領域のすべて又は一部で全体としての透明性が得られるように調節することが望ましいであろう。このサイズ及び間隔は、これらの第一の表面構造を含む第一の取り出し領域の範囲に応じて調節される。
【0200】
さらに、特定の又はすべての第二の取り出し用表面構造のサイズ及び間隔を第二の取り出し領域のすべて又は一部で全体としての透明性が得られるように調節することが望ましいであろう。
【0201】
第二の取り出し領域は第一の取り出し領域から少なくとも部分的にオフセットされてもよく、第二の取り出し領域の非重複ゾーンは第二のマスキング手段の一部分を含む。
【0202】
第一の端面の反対側の端面は、研磨されており(且つ真っ直ぐであり)、又は散乱性であることができる。第二の端面の反対側の端面は、研磨されており又は散乱性であることができる。好ましくは、相対する端面が可視性である(それらをマスキングする取り付け用又は固定用異形材又はさらにはポリマーシールがない)用途向けには、第一の端面及び第二の端面はグレージングアセンブリの同一の側にあり、さらには位置合わせされており、そしてさらには相対する端面は光学結合されていない。
【0203】
しかしながら、グレージングアセンブリは特に、
・第一の光源と同一であり且つそれと対向している第三の光源を含むことができ、ここで、前記第三の光源は第一の光源と同期されており、第一の取り出し領域が少なくとも450mmの光の伝播軸に沿って(第一の光源から離れて延在している)特徴的な寸法を有する場合において特に、第一の端面とは反対側の端面で(好ましくは)動的に制御され、
・そして好ましくは、第二の光源と同一であり且つそれと対向している第四の光源を含み、ここで、前記第四の光源は第二の光源と同期されており、第二の取り出し領域が少なくとも450mmの光の伝播軸に沿って(第二の光源から離れて延在している)特徴的な寸法を有する場合において特に、第二の端面とは反対側の端面で好ましくは動的に制御される。
【0204】
後者の場合には、第一の光源と同様に、第三の光源は好ましくは取り付け用異形材により隠蔽され、該取り付け用異形材は好ましくは金属(又は硬質プラスチック、木材)から製作されており及び/又はU字状断面を有し、そしてもし必要ならば、第二の光源と同様に、第四の光源は取り付け用異形材により隠蔽されており、該取り付け用異形材は例えば、金属(又はプラスチック又は木材)から製作されており及び/又はU字状断面を有する。
【0205】
特に、グレージングアセンブリは取り付け用フレーム、例えば、金属又は(硬質)プラスチック製(ポリ塩化ビニル(PVC)又は木材製)であり及び/又はU字状断面を有する異形材、を含み、そして光源は取り付け用フレームと、端面を介して(例えば固定用異形材により)該フレームに固定された又はグレージングペインに固定された2つの垂直の支柱上の端面との間の内部体積内に位置している。
【0206】
後者の場合には、第三の光源は、取り付けた形態において2つのグレージングアセンブリ(可動板)が間隔を開けて離れて配置されておりそして側方が開いている(スライドなど)場合において特に、(暗い、黒色など)のポリマーシール、例えばエラストマー(エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)など)製のシール、により隠蔽することができる。このシールは光導波を妨害せず、一般に光学的な接触をおこなわず、そして好ましくは幅が3cmより小さく、そして第一のグレージングペイン上に配置されて、例えば、可動板が(通行者に対して)が過度に素早く閉止する場合に快適性を増加させる。
【0207】
取り出し領域は種々の形状及びサイズであることができる。第一の取り出し領域は単一の、好ましくは散乱性の、表面構造を含み、該表面構造は、例えば、開口のない、閉止した、さらには開口のある、又はリング状のものである。凹部(開口部)では、第一の光アイソレータは好ましくは内側面に面している。
【0208】
散乱性の取り出し用表面構造は、例えば幾何学的形状、すなわち直線的な又は曲線状のバンド、同心円、L字形などである。表面構造は同一であるか又は異なり、互いに平行であり又は平行でなく、そして同一の間隔で分離されていても又はそうでなくてもよい。
【0209】
光を取り出すために、散乱性手段が好ましく使用され、これらの手段はガラスの表面のサンドブラスト又は酸エッチングなどの処理によるか、エナメル又は散乱性ペーストの被着によるか、又はガラスのバルクのレーザエッチングなどの処理により形成される。
【0210】
取り出し手段は集光することができ(指向性の発光)、例えば、
・仏国特許出願公開第2989176号明細書に記載されるような、(散乱性)取り出し手段の各々に面していて、取り出し光線を所与の方向に反射することができる反射性手段、
・国際公開第2005/018283号に記載されるようなレンズ、
である。
【0211】
光を取り出すために、散乱性手段が使用され、これらの手段はガラスの表面のサンドブラスト又は酸エッチングなどの処理によるか、エナメル又は散乱性ペースト又は塗料の被着によるか、又はガラスのバルクのレーザエッチングなどの処理により形成される。
【0212】
1つの特徴によると、第一の(及び/又は第二の)取り出し手段は、明度L*が少なくとも50である白色の散乱性層であり、特にエナメル又は塗料である。この色は、そのL*、a*及びb*パラメータによって既知の方法により規定され、そして分光比色計により測定される。
【0213】
第一の及び/又は第二の取り出し手段のための散乱性層(エナメル、塗料、インクなど)、特に白色の散乱層の光学密度は、2.5未満、2未満、さらには1.5未満、あるいは1未満であることができる。
【0214】
散乱性層、特にエナメルの散乱性層は、連続表面層であることができ、その幅は200mmより小さく、さらには100mmより小さく、さらにより好ましくは50mm以下であり、あるいは不連続であって薄い表面構造のアセンブリを形成してもよい。
【0215】
1つの好ましい実施形態において、散乱性層(取り出し手段のすべて又は一部)はバインダ中の凝集粒子からなり、該粒子は平均直径が0.3μmと2μmの間に含まれ、該バインダは10体積%と40体積%の間に含まれる割合であり、そして粒子はサイズが0.5μmと5μmの間に含まれる凝集体を形成している。この好ましい散乱性層は国際公開第01/90787号に詳しく記載されている。
【0216】
粒子は半透明粒子から選ぶことができ、そして好ましくは酸化物、窒化物及び炭化物などの無機粒子から選ぶことができる。粒子は好ましくは、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタン、セリウムの酸化物から、又はこれらの酸化物のうちの少なくとも2種の混合物から選ばれる。
【0217】
1つの特徴によると、取り出し用のエナメルは、
・20質量%と60質量%の間のSiO2
・10〜45質量%の特にミクロンサイズの耐火性顔料、特にTiO2、及び、
・好ましくは20質量%以下のアルミナ及び/又は酸化亜鉛、
という組成を有する。
【0218】
TiO2顔料はエナメルを十分に不透明にし(エナメルをオフ状態で見ることができる)、そしてTLを低下させる。取り出し用のエナメル組成物の例としては、FERRO社により販売されるFerro 194011と称するエナメル、JM社により販売される呼称番号AF5000のエナメル、及びPemco社により販売される呼称番号VV30−244−1のエナメルが挙げられ、これらは非常に白く、輝度が20より高く、そして光透過率が低く、40%未満である。
【0219】
好ましくは、それは複数の好ましくは散乱性である表面構造である(好ましくは不連続散乱性層により形成される)。
【0220】
第一の取り出し手段は、上記から判るように、できるかぎり均一となることが望ましい大きいサイズの発光ゾーン用の場合において特に、散乱性アレイと称する散乱性表面構造のアセンブリであることができる。
【0221】
好ましくは、第一の(第二の)、特にエナメルの、散乱性取り出し手段によりコーティングされた第一の(第二の)グレージングペインは、光透過率が(外側)外部面側において45%より低く、さらには40%より低く、あるいは35%より低い。
【0222】
特にエナメルの、第一の手段は、例えば、ガラスシートの1つの面の全体にわたって不連続に、あるいは曲線及び/又は直線に沿って配置された疎らな幾何学形状を形成するように、延在する。この取り出し手段は、例えば、フラクタルの幾何学形状を有する。
【0223】
別の特徴によると、第一の取り出し手段は不連続に延在し、そして暗いゾーンの境界を画定しており、特に、曲線及び/又は直線に沿って配置された幾何形状の、特に少なくともセンチメートルサイズの長さ(最も長い寸法)の、疎らな表面構造の境界を画定している。
【0224】
同一であるか又は異なる第一の表面構造は、例えば、えぐられた図形、文字(発音区別符号を含む)、数字、英数記号、句読点及び/又は記号であって、フレーム及び/又はバンドを形成するように配置されたものである。
【0225】
第一の取り出し領域は、直線又は曲線の輪郭を有することができ、幾何学形状(矩形)であることができ、第一のグレージングペインよりも幅が小さくてよく、そして高さ又は長さ(第一の端面に沿った)が第一のグレージングペインの高さ又は長さよりも小さくてよい。
【0226】
好ましくは、第一のグレージングペインは(第二のグレージングペインと同様に)矩形であり、そしてその幅は一旦取り付けられると地面(床面)に対して垂直になっている。
【0227】
第一の取り出し領域は、以下のもの、すなわち、
・不連続の散乱性表面構造の、特に幾何形状(正方形、円形など)の特に同一の形状の表面構造の、第一のアレイであって、幅l1(光の伝播軸に沿った幅)が場合により可変であり(光源が反対側にないならば第一の光源からの距離とともに大きくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mm、さらには最大で2.5mmであり、該表面構造はピッチp1で間隔を開けて離れており、該ピッチは場合により可変であり(光源が反対側にないならば第一の光源からの距離とともに小さくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mmであり、該表面構造のピッチと幅は、特に全体としての透明性(この第一の取り出し領域において第一のグレージングペインを通して見ることができるという意味で)を得るように調整されている第一のアレイ、
・及び/又は、第一の散乱性装飾性表面構造であって、幅l2(光の伝播軸に沿った幅)がセンチメートルサイズであり、最大で5cmであり、好ましくは第一のアレイにより包囲される(さらにはそれとインターレースされる)第一の散乱性装飾性表面構造、
・及び/又は、第一の散乱性アセンブリ、例えばロゴ及び/又は文字及び/又は数字などであって、各々の幅l3(光の伝播軸Xに沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは最大で1cm、好ましくは最大で5mmのピッチp3により間隔を開けて離れており、そして好ましくは不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている第一の散乱性アセンブリ、
を含む。
【0228】
さらに、第一の取り出し手段は好ましくは内側面上にあり、そして第一のマスキング手段は第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0229】
さらに、第二の取り出し領域は好ましく第一の取り出し領域に面しており、さらにはそれと合同であり、そして以下のもの、すなわち、
・不連続の散乱性表面構造の、特に幾何形状(正方形、円形など)の特に同一の形状の表面構造の、第二のアレイであって、幅l’1(光の伝播軸に沿った幅)が場合により可変であり(光源が反対側にないならば第二の光源からの距離とともに小さくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mm、さらには最大で2.5mmであり、該表面構造はピッチp’1で間隔を開けて離れており、該ピッチは場合により可変であり(光源が反対側にないならば第二の光源からの距離とともに大きくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mmであり、該表面構造のピッチと幅は、全体としての透明性(好ましくは第一の領域と合同である、この第二の取り出し領域において第二のグレージングペインを通して見ることができるという意味で)を得るように調整されている第二のアレイ、
・及び/又は、第二の散乱性装飾性表面構造であって、幅l’2(光の伝播軸に沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは第二のアレイにより包囲され(さらにはそれとインターレースされ)、そして第一の散乱性装飾性表面構造と合同であり、又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面して(さらには第二の散乱性装飾性表面構造を覆って)いる第二の散乱性装飾性表面構造、
・及び/又は、ロゴ及び/又は文字及び/又は数字などの記号の第二の散乱性アセンブリであって、各々の幅l’3(光の伝播軸Xに沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは最大で1cm、更には最大で5mmのピッチp’3により間隔を開けて離れており、そして好ましくは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲されていて、且つ第一の散乱性アセンブリと合同であり又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面して(さらには第二の散乱性アセンブリを覆って)いる第二の散乱性アセンブリ、
を含む。
【0230】
さらに、第二の取り出し手段は結合面上にあり、そして第二のマスキング手段は第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0231】
光源としては、発光側の面を有する取り出し用光ファイバー(一般にダイオードである主要光源に結合されている)を選択することができる。例えば、3M社からの3M(商標) Precision Lighting Elementsと称する光ファイバーが使用される。
【0232】
第一の光源のためには、好ましくはストリップ状の、そしてグレージングアセンブリ及びさらには第一のグレージングペインよりも場合により幅が狭い、第一のプリント回路板PCB上に整列した発光ダイオードが好ましい。
【0233】
ダイオードは、(事前に)封止されていてもよく、すなわち半導体チップと該チップを封止するパッケージ(例えばエポキシ樹脂又はPMMA製)を含むことができる。
【0234】
ダイオードは、さらに好ましくは単一の半導体チップを含むことができ、チップの幅W0は例えば約100μm、又は1〜5mmである。第一の光源の各ダイオードの幅は、好ましくは第一のグレージングペインの厚さよりも小さい。第二の光源の各ダイオードの幅は、好ましくは第二のグレージングペインの厚さよりも小さい。
【0235】
ダイオードは、場合により、取扱い時のチップを保護し又はチップの材料と他の材料との適合性を改良するために(一時的又は恒久的な)保護パッケージを含むことができる。
【0236】
第一の光源(第二の光源)の各ダイオードは、以下の発光ダイオードのうちの少なくとも1つ、すなわち、
・側面発光型ダイオード、すなわち、その電気接点(の面)に対して平行に発光し、発光面が第一の(第二の)PCB支持体に対して側方に位置しているダイオード、及び、
・主発光方向がチップの発光面に対して垂直であるか又は傾斜しているダイオード、
のうちの少なくとも1つから特に選択することができる。
【0237】
ダイオードは、好ましくはガウシアン(タイプ)のスペクトルを有する。
【0238】
ダイオードの発光パターンは、標準的にランバーティアンであり、発光半角は60°である。
【0239】
好ましくは、チップ(又は存在する場合にはコリメート手段)と第一の結合端面(第二の結合端面)との間の距離は(それぞれ)5mm以下であり、さらには2mm以下である。
【0240】
第一の取り出し手段により取り出される光は、点滅するものとしてもよく、そしてまた、第一の光源を制御するための手段により色を変化させることもでき、該手段は、例えば、交互に赤及び緑の光、且つ好ましくは白色の光(赤、緑及び白色の交互の光)を発光するダイオードのアセンブリである。
【0241】
チケット、パス又は識別の手段で開かれるアクセスドアである場合であって、t0ではチケット、パス又は識別の手段が認識されていない場合、第一の光源は緑から赤に変わり、そしてさらに所与の時間(10秒未満)、例えば1〜5秒間、点滅し、その後再び緑になる(第二の光源は赤のままである)。
【0242】
第一の積層中間層及び好ましくはすべての積層中間層を作るためには、エチレン酢酸ビニル(EVA)又はさらにはポリウレタン(PU)又はポリビニルブチラール(PVB)製の熱可塑性シートを特に選択することができる。このようなシートは好ましくは、熱硬化性(エポキシ、PU)又はUV硬化性(エポキシ、アクリル樹脂)のいずれかである多成分又は単一成分の樹脂から製造される。
【0243】
第一の積層中間層は、例えば、サブミリメートルサイズであり、アセンブリ中の1つ以上のシートで製作される。第一の積層中間層(及び好ましくはすべての積層中間層)は透明、超透明であることができ、そして中間色を有することができる。
【0244】
第一の積層中間層は、好ましくはEVA又はPVBで製作される。好ましくは、各積層中間層は、例えばEVA又はPVB中間層の場合のように、曇り度(曇り度計で従来のように測定される)が最大で1.5%、さらには最大で1%である。このことは透明ゾーンにおける取り出し用表面構造間の散乱量を低減させる。EVA又はPVBの場合、n3(n’3)は一般に約1.49である。
【0245】
第一の(及び好ましくは第二の)光アイソレータは、好ましくは平らな構成要素(又は第一のグレージングペインの曲率に従う構成要素)である。それは好ましくは連続であることができるが、同一の材料又は異なる材料の多数の個片で製作してもよい。
【0246】
第一の光アイソレータ(第二の対象では第二の光アイソレータ)は(それぞれ)、被着された層(被着物)に付加した構成要素(フィルム)であることができる。
【0247】
1つの第一の実施形態において、本発明による第一の光アイソレータは第一のフルオロポリマーをベースとする、好ましくはフルオロポリマーの、フィルムを含み(好ましくはそれからなり)、該フィルムは特に、厚さe2が少なくとも600nmであり、e2は好ましくはミクロンサイズであって、さらには少なくとも10μm又は50μmであり、そして(とりわけ第二の対象については)、本発明による第二の光アイソレータは好ましくは、別のフルオロポリマーをベースとする、好ましくはフルオロポリマーの、フィルムを含み(好ましくはそれからなり)、該フィルムは特に、厚さe’2が少なくとも600nmであり、e’2は好ましくはミクロンサイズであって、さらには少なくとも10μm又は50μmであり、該フィルムは第一のフルオロポリマーフィルムと同一である。
【0248】
低屈折率のフルオロポリマーフィルムは、実施が簡単であり、設計の融通性(フィルムを単純に切断する)を可能にし、そして任意のサイズ(大サイズを含む)のアセンブリのために使用することができる。
【0249】
好ましくはEVA製の、第一の積層中間層は、第一のフィルムに満足な光学的接触が得られる十分な機械的強度を提供する。
【0250】
最終製品において、低屈折率フルオロポリマーのフィルム(第一の中間層を介して集成される)と湿潤処理により被着されるフルオロポリマーの層又は被着物とは区別されることが好ましい。フルオロポリマー層は特別な溶媒の使用を必要とし、接着性とするのが非常に問題となることがある。
【0251】
積層のためには、従来の熱サイクルを使用してもよく、又はさらにより好ましくは、プラスチックフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)など)を用いた積層グレージングユニットで使用される熱サイクルを使用してもよい。
【0252】
好ましくは、n2は1.45以下でよく、さらには1.4以下であってもよい。
【0253】
第一の光アイソレータは、好ましくは、第一の低屈折率フィルムからなる。
【0254】
単純化のために、第一の低屈折率フィルムは第一の積層中間層のすべてに覆って延在し、第一の積層中間層自体は第一のグレージングペインの実質的にすべてを覆って延在しているが、それは場合によっては第一の端面から後退しており、例えば上記の混合防止ゾーンには存在しない。
【0255】
好ましくは、第一の積層中間層(及びさらには第一の低屈折率フィルム)は、第一の端面から後退して、周囲ゾーン(又はバンド)をフリーにし、すなわち空気と接触させている。第一の光源の支持体(特にPCB又はPCB支持体)は、この周囲ゾーンに面して配置することができる。
【0256】
第一のフルオロポリマーフィルム(及び場合により第二のもの)は、下記の材料のうちの1つ、すなわち、
・ペルフルオロアルコキシ(PFA)、特にn2が約1.3のもの、
・ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、特にn2が約1.4のもの、
・エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、
・エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、より正確にはポリ(エチレン−コ−テトラフルオロエチレン)、特にn2が約1.4のもの、
・フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、特にn2が約1.3のもの、及び、
・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、特にn2が約1.3のもの(但し、これは積層するのが最も困難である)、
のうちの1つをベースとすることができ、又はそれから製作することができる。
【0257】
ETFEがより好ましい。と言うのは、それは熱可塑性の第一の積層中間層に積層するのが最も容易であるからである。それは好ましくは曇り度が最大で2%である。FEPが好ましいこともある。と言うのは、その屈折率が低く又は最大で2%というより低い曇り度のためであり、それが許容可能な積層性能を提供するからである。
【0258】
ポリシロキサンは他の低屈折率材料であるが、その機械的特性は十分でない。
【0259】
フルオロポリマーフィルムは、50μm超で広く利用可能である。
【0260】
ガラスを含むより良好なアセンブリを得るためには、第一の低屈折率フィルムの主要表面を接着促進表面処理、好ましくはコロナ処理で、処理することができる。
【0261】
第二の光アイソレータが第一の光アイソレータと異なる場合には、同一の又は類似の低屈折率フィルムを選択することも好ましい。
【0262】
第一の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが合同であるゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、下記の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/不透明又は反射性の層から構成され、好ましくは第一の取り出し手段と合同である第一のマスキング手段/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/低屈折率フィルムから構成される第一の光アイソレータ/第二の(好ましくはEVAの)積層中間層/不透明又は反射性の層から構成され、好ましくは第一のマスキング手段と合同である第二のマスキング手段/散乱層から構成され、第一の取り出し手段と合同である第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、特に同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0263】
第二の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域が対向しているゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/低屈折率フィルムから構成される第一の光アイソレータ/中央の(好ましくはEVAの)中間層/不透明(開口なしの面)又は反射性層から構成され、好ましくは中央中間層上のコーティングである、第一のマスキング手段/別の中央中間層/低屈折率フィルムから構成される第二の光アイソレータ/第二の(好ましくはEVAの)積層中間層/散乱層から構成される第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、さらに好ましくは同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0264】
本発明による別の光アイソレータの実施形態において、第一の光アイソレータは、厚さe2が少なくとも400nmである第一の多孔性シリカ層を含み(好ましくはそれからなり)、該多孔性シリカ層は、
・第一の対象の場合は、第三の透明無機ガラスのグレージングペインの1つの主面上に位置し、該面は内側面側に向けられており、
・第二の対象の場合は、内側面上に位置する。
【0265】
さらに、第二の光アイソレータは好ましくは、(少なくとも400nmの)厚さe’2の第二の多孔性シリカ層を含む(より好ましくはそれからなる)ことができる。
【0266】
第一の対象の場合、第一の光アイソレータは好ましくは、第三の透明無機ガラスのグレージングペインの、内側面側に向けられた主要面上に、厚さe2が少なくとも400nmである第一の多孔性シリカ層を含むことができ、該層は好ましくは、第一の透明な無機の保護コーティングによりコーティングされており、該コーティングは好ましくは、厚さe4が50nmより大きく、好ましくは100nmよりも大きくて、550nmでの屈折率n4が少なくとも1.4であるシリカ層である。さらに、グレージングアセンブリはまた、第三のグレージング基材の、結合面側に向けられた別の主要面上に、厚さe’2が少なくとも400nmであって第二の光アイソレータを形成する第二の多孔性シリカ層を含むこともでき、該層は好ましくは、第二の透明な無機の保護コーティングによりコーティングされており、該コーティングは好ましくは、厚さe’4が50nmより大きく、好ましくは100nmよりも大きくて、550nmでの屈折率n’4が少なくとも1.4であるシリカ層である。
【0267】
n2(全可視スペクトルにおける)は、最大で1.35、好ましくは最大で1.25、さらには1.2未満であることができる。同じことがn’2にも当てはまる。
【0268】
(好ましくは)保護コーティングを有する、第一の多孔性ゾルゲル層のみを使用することが可能であるが、中央の板のミリメートルサイズの厚さ1”を考慮すると、導波される光線の経路長が増加し、これにより取り出し効率が低下することがある(そしてさらに、場合によってはより多くの光線が不透明な第一のマスキング手段により吸収される)。
【0269】
国際公開第2008/059170号に、ダイオードを含む照明用積層グレージングユニットにおいて光アイソレータとして多孔性低屈折率層を使用することが提案されている。この層は、着色された最も外側の第二のグレージングペインから第一のグレージングペインを光学的に分離する。記載された製造条件を、e2(e’2)を調節するために利用することができる。
【0270】
表皮厚さを考慮した光学分離のためには、好ましくは、
・n2(n’2)が1.3以下である場合、e2(e’2)は少なくとも600nmであり、
・n2(n’2)が1.25以下である場合、e2(e’2)は少なくとも500nmであり、そして、
・n2(n’2)が1.2以下である場合、e2(e’2)は少なくとも400nmである。
【0271】
確実にするには、e2(e’2)は少なくとも600nm、さらには少なくとも700nm又少なくとも800nmであるように選択される。
【0272】
多孔性シリカ層は、例えばゾルゲル法により得られる、シリカナノ粒子の緻密スタックでもよく、あるいは好ましくは、細孔を有するシリカマトリックス(シリカアレイとも称する)を含み、好ましくはゾルゲル法により得られる、シリカ層でもよい。より詳細には、(本質的に)連続の固体相を含み、それゆえ緻密な細孔の壁を形成している多孔性層の方が、(ナノ)粒子又は結晶子の形態を主として取っている固体相よりも好ましい。
【0273】
多孔性ゾルゲル層を作るために使用することができる種々の細孔形成剤が存在する。例えば、欧州特許出願公開第1329433号明細書には、濃度が5g/lと50g/lの間のポリエチレングリコールtert−フェニルエーテル(Tritonと呼ばれる)をベースとする細孔形成剤を含む酸性媒体中で加水分解されたテトラエトキシシラン(TEOS)ゾルから作製される多孔性シリカ層が開示されている。この細孔形成剤の500℃での燃焼により細孔が形成される。この非局在細孔形成剤は不定形であり、そして構造体を通して制御不能に分布する。
【0274】
例えば、溶液中の、場合によっては加水分解形態の、カチオン性界面活性剤のミセル、又は、アニオンもしくはノニオン性界面活性剤、又は両性分子、例えばブロックコポリマーの、ミセルなどの、他の細孔形成剤が知られている。このような化学物質は、2nmと5nmの間の小さいサイズの狭い通路の形をした細孔又は比較的に丸い細孔を生じさせる。
【0275】
好ましくは、多孔性シリカ層は、その役割として細孔のサイズのより良好な制御を可能とし、特に大きい細孔サイズを得ることを可能とし、また細孔の組織化のより良好な制御を可能とし、特に均一な分布を得ることを可能とし、且つまた層中の細孔の数の良好な制御及びより良好な再現性を可能とする特定の細孔形成剤、例えばポリマービーズなど、を用いて得られる。ポリマービーズは、ポリマーのコアと無機物のシェルとを有することができる。
【0276】
細孔の最も小さい特性寸法は、より好ましくは30nm以上であり、そして好ましくは120nm未満、より好ましくは100nm未満である。さらに、やはり好ましくは、細孔の最も大きな特性寸法は、より好ましくは30nm以上であり、そして好ましくは120nm未満であり、より好ましくは100nm未満である。
【0277】
アスペクト比、すなわち最も大きい寸法を最も小さい寸法でわったものは、2未満でよく、さらには1.5未満でよい。
【0278】
1つの好ましい実施形態において、多孔性シリカ層は、その体積中に独立細孔(好ましくはシリカで製作される壁を境とする)を有し、そして特にその表面に開放細孔を有するシリカのマトリックスであり、該独立細孔は特に、実質的に楕円形又は実質的に球形を有し、各々が少なくとも30nmの最小寸法と最大で120nmの最大寸法を有し、好ましくは75nmと100nmの間である。
【0279】
その体積中に独立細孔を含むこの多孔性層は機械的に安定であり、高い細孔濃度であっても崩壊しない。細孔はお互いどうし容易に分離され、さらに個別化することができる。
【0280】
細孔は長尺であることができ、特に米粒のような形状であることができる。より好ましくは、細孔は実質的に球形又は楕円形を有することができる。好ましくは、独立細孔のほとんど、さらにはその少なくとも80%は、所与の実質的に同一な、特に長尺の形状、あるいは実質的に球形又は楕円形状である。
【0281】
独立細孔のほとんど(さらには80%又は95%、さらにはすべて)は好ましくは、75nmと100nmの間の最も小さい特性寸法、且つ好ましくは同様に最も大きな寸法、を有することができる。
【0282】
多孔性層において、好ましくはないけれども、細孔は異なるサイズであってもよい。
【0283】
さらに、細孔のサイズは単分散であることができ、この場合の細孔サイズは、30nm、好ましくは40nm、そしてさらに好ましくは50nmの最小値に設定されるが、好ましくは120nmを超えない。
【0284】
単位体積当たりの細孔の割合は好ましくは50%を超え、さらには65%を超えるが、好ましくは85%未満である。
【0285】
しかしながら、単位体積当たりの最大の割合は、サイズがどうであれ、74%、すなわち同一サイズの球のスタックで得られる最大理論値であることが注記される。
【0286】
出願人は、第一の多孔性シリカ層を第一の積層中間層に(直接)適用した場合には、光アイソレータとしてのその機能が影響を受けることを観察した。多孔性層の細孔、特に表面の開放細孔は、製作の過程で汚染され、そして汚染物は熱処理(積層熱処理)後にも細孔に捕捉されたままである可能性がある。
【0287】
このため、有利には、第一の多孔性シリカ層を第一の透明な無機の保護コーティングにより被覆し、該コーティングは好ましくは、厚さe4が50nmより大きく、好ましくは100nmより大きく、さらには180nmより大きくて、550nm(より好ましくはλ1、λ2、λ3、λ4及びさらにはすべての可視範囲)での屈折率n4が少なくとも1.4であるシリカ層である。
【0288】
保護コーティングの透明性は、特にそれを通して見えることを可能にする。
【0289】
試験の間に、出願人は、多孔性シリカ層の汚染物に対して形成される50nmより小さい厚さのバリアでは不十分であることを観察した。
【0290】
緻密シリカ層は、(ナノ)粒子又は結晶子の形態を主として取る固体相よりも(本質的に)連続の固体相を含む。
【0291】
緻密シリカ層(特に意図的に多孔性とされていないもの)は標準的に、550nmでの屈折率が、物理気相成長により被着される場合には約1.45であり、ゾルゲル法により得られる場合には1.42と1.46の間である。
【0292】
ゾルゲル層(及び保護コーティング)を有するグレージングペインは、450℃以上、好ましくは600℃以上の温度で熱処理されていてもよく、そして特に強化又は曲げ加工されたグレージングペインである。
【0293】
多孔性シリカ(及び保護コーティング)は無機であることができ、又は無機/有機複合材であることができる。シリカにはドープしてもよい。ドーパントの元素は好ましくは、Al、Zr、B、Sn、Znから選択することができる。ドーパントは、場合により且つ好ましくは10%に達し、さらにより好ましくは5%程度に達するモル百分率でSi原子を置き換えるように導入される。
【0294】
第一の(第二の)多孔性シリカ層はゾルゲル層であることができ、第一の(第二の)保護コーティングはシリカのゾルゲル層であることができる。
【0295】
発光性積層グレージングユニットの導波用グレージングペインと着色グレージングペインとの間で光アイソレータとして働く多孔性シリカ層の製作は、国際公開第2008/059170号に記載されている。
【0296】
第一の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが向き合うゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一の取り出し手段と合同である第一のマスキング手段/第一の(好ましくはPVBの)積層中間層/(第一の保護コーティング(シリカ層))/多孔性シリカ層から構成される第一の光アイソレータ/中央の(特に薄い)グレージングペイン/多孔性シリカ層から構成される第二の光アイソレータ/(第二の保護コーティング(シリカ層))/第二の(好ましくはPVBの)積層中間層/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一のマスキング手段と合同である第二のマスキング手段/散乱層から構成され、第一の取り出し手段と合同である第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、
第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、さらに好ましくは同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0297】
第二の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが向き合うゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一の散乱性取り出し手段(艶消し材又は層)/第一のグレージングペイン/多孔性シリカ層から構成される第一の光アイソレータ/(第一の保護コーティング(シリカ層))/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一の中間層上にあってそれを覆うコーティングである、第一のマスキング手段/(第二の保護コーティング(シリカ層))/多孔性シリカ層から構成される第二の光アイソレータ/第二のグレージングペイン/第二の散乱性取り出し手段(艶消し材又は層)、
を含むことができる。
【0298】
外側(外部)面は(それぞれ)、場合により第一の取り出し手段(第二の取り出し手段)を(それぞれ)除いて、好ましくはフリーである(コーティング、覆いがない)。
【0299】
本発明によると、「グレージングペイン」という表現は一体式のガラスシートを意味するものと理解される。
【0300】
好ましくは、強化無機ガラス製の第一のグレージングペインは4〜6.5mmの厚さであり、そして強化無機ガラス製の第二のグレージングペインは4〜6.5mmの厚さであって、これらの2つの厚さは特に同一である。第一の(第二の)取り出し手段及びさらには不透明な第一の(第二の)マスキング手段は(それぞれ)エナメルで製作され、エナメルを形成するための焼成に次いで、焼き戻し操作(のみ)を行うことができる。
【0301】
第二のグレージングペインは、(好ましくは硬質又は半硬質の)有機ガラス製でもよく、例えばPUの積層中間層を含むことが好ましいポリメチルメタクリレート(PMMA)、又はPVBの積層中間層を含むことが好ましいポリカーボネート(PC)などで製作することができる。
【0302】
第一の(第二の)グレージングペインは、任意のタイプの平坦(又は場合により湾曲)ガラスでよい(ガラスは、湾曲表面をコーティングする場合に、当業者に知られた曲げ加工処理により曲げられる)。それは一体式のグレージングペインであり、すなわち無機ガラスの単一シートから構成されるグレージングペインであって、完全に平坦でかつ滑らかなシートを得るのを可能にするフロート法により、又は引き抜き法もしくは圧延法により製造することができる。
【0303】
グレージング材料の例としては、通常のソーダ石灰組成、ホウケイ酸アルミニウム、ホウケイ酸ナトリウム又は他の任意の組成を有し、場合により化学的もしくは熱的に硬化又は強化された、フロートガラスを挙げることができる。
【0304】
第一の及び第二のグレージングペインのガラスは、透明又は超透明であることができ、非常に少量の酸化鉄を含有する。それは例えば、サン−ゴバン・グラス社により“DIAMANT”シリーズで販売されるグレージングペインでよい。
【0305】
第一の及び第二のグレージングペインのためには、
・550nmで、あるいは好ましくは全可視範囲で、91%以上、さらには92%以上、あるいはさらに93%又は94%以上の、発光光線の透過率、
・及び/又は、550nmで、あるいは好ましくは全可視範囲で、7%以下、さらには4%以下の、発光光線の反射率、
を場合により示す、特に超透明な、ソーダ石灰シリカガラス製のグレージングペインを選択することができる。
【0306】
各々の光学結合端面は、特に直線形状に加工し、そして研磨することができる。
【0307】
ガラスは、450℃以上、好ましくは600℃以上の温度で熱処理されていてよく、そして特に言えば強化又は湾曲したグレージングペインである。
【0308】
第一のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは4mmと10mmの間、特に5mmと9mmの間に含まれる。第二のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは4mmと10mmの間、特に5mmと9mmの間に含まれる。2つのグレージングペインの厚さは等しいことが好ましいであろう。
【0309】
任意選択的な第三のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは2mmと4mmの間に含まれる。3つのグレージングペインは厚さが等しい(さらには2つのグレージングペインの場合よりも小さい)ことが好ましく、例えば約4mm/約4mm/約4mmである。
【0310】
第二(第三)のグレージングペインは、好ましくは第一のグレージングペインと同一のサイズであることができる。
【0311】
第一の(第二の、さらには第三の)無機ガラスグレージングペインについて、n1(n’1、n”1)は(それぞれ)一般的には1.50〜1.53である。
【0312】
静的操作時には、第一の及び/又は第二の取り出し領域はオン状態で所与の色である(点灯している)。動的操作時には、第一の及び/又は第二の取り出し領域はオン状態で所与の色である(点灯している)が、その強度は変化可能であり又は点滅可能である。さらに、動的及び切り替え可能な操作時には、オン状態の色が変化することができる。
【0313】
本発明は、より詳細には、上記のような第一の発光性グレージングアセンブリ及びさらには上記のような第二のグレージングアセンブリ(第一のアセンブリと同一の又は異なる取り出し領域を有する)を取り込んだ、信号、好ましくは通行者向けの信号、及び/又は輸送機関のアクセスドアを提供するために使用され、これらの第一の及び第二のアセンブリは数mmの間隔を開けており、そして2つの支持ユニットの間にある。
【0314】
設置後に、第一の(及び第二の)発光性グレージングアセンブリは、
・建築物の外側及び内側の間の、
・建築物の、アクセスが制限されているか又は支払いを必要とするギャラリー及び/又は部屋における、2つのゾーンの間の、
・公共輸送機関(地下鉄)の駅の、
・2つの外側ゾーンの間(路面列車又は公園、特にテーマパーク、野外映画、有料エリアへの外部アクセス)の、
アクセスドア(通行用の)を形成し、及び/又は、
・陸上(列車など)、水上(ボート)又は航空輸送機関の内部又は外部アクセスドア、
を形成する。
【0315】
好ましくは、各々の側は一般的な制御手段により制御され、そして好ましくは同時に切り替えられる。
【0316】
アクセスドアは、1つ又は2つ(又はそれ以上)の同一の発光性グレージングアセンブリで構成して同一の又は相補的な一方向の照明を提供することができ、
・第一のグレージングアセンブリ又は各グレージングアセンブリはレール上の引き戸の形態を取り、又は、
・グレージングアセンブリ(可動板)は回転軸を中心に動くことができる。
【0317】
当然、ドアを開ける(グレージングアセンブリを動かす)ための条件を好ましく満たす(識別手段又はチケットを使用する)ことが必要であろう。アクセスドアは、チケットを受け入れ、チケットを読み取り、そして通路を開けるために1つ以上の可動板を作動させるための手段を含むことができる。
【0318】
「ドア」という用語は一般的な意味を有し、そしてドアは必ずしもフロア上に配置されず、例えば水平の支柱を介して配置される。それはフロアから間隔を開けて離れていてもよく(水平の底部及び/又は上部の支柱なし)、そして支持ユニット(フロア面(地面))設置又は配置されシステム)に横向きに取り付けられていてもよい。「フロア」という用語は、純粋のフロア又は輸送機関(ボート、列車など)の床部分を意味するものと理解される。ドアはまた、隣接する石造建築物にしっかり固定されたドアフレーム内にあることもできる。
【0319】
支持ユニットはさらに、通常の発光性サイン(緑の矢印、赤の十字マークなど)を含むことができ、あるいはこれらの通常のサインは省略されてもよい。第一の及び第二の取り出し領域は、特に視力の低下した人によって、より容易に見られる。
【0320】
本発明は、グレージングアセンブリの2つの分離された側で所与の時間に相異なる色の発光性信号及び/又は装飾を現出(又はさらには機能性照明を提供)するためにより広く使用され、各信号又は装飾は、好ましくは自動式(周囲光などにより)に又は使用者により手動式に、独立して切り替え可能である。それは、第一のアクセス可能な空間(通行者又は車両交通機関の)と第二のアクセス可能な空間(通行者又は交通機関の)との間の任意のグレージングアセンブリに、例えばパーティション、ウィンドー又はさらにはフロアタイル、吊り床の車両などに、応用可能である。
【0321】
グレージングアセンブリ(又は第一の光源及び/又は第二の光源を固定するための)取り付け用異形材は、1mm未満だけ積層アセンブリから間隔を開けているか又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝中に延在しているU字状又はEの字の中央アームを有するE字状であることができる。
【0322】
好ましくは、第一の取り出し領域が複数の取り出し用表面構造(不連続の、特に白色の、層から形成される散乱性表面構造など)を含む場合には、隣接した表面構造(区別される表面構造、記号、装飾など)間の最大距離は最大で1cm、さらには最大で5mm(且つ好ましくは少なくとも1mm)である。当然、第一のグレージングペインは複数の第一の取り出し領域、特に水平又は垂直のバンドを含むことができ、それらは、好ましくはグレージング領域(周囲の取り付け、混合防止又はホットスポットゾーンの外側)に透明ゾーンを残す(マスク付きの第二の取り出し領域もなしに)ために、好ましくは少なくとも2cm、5cm、さらには少なくとも10cmの間隔を開けている。
【0323】
当然、第二のグレージングペインは複数の第二の取り出し領域、特に水平又は垂直バンドを含むことができ、それらは、好ましくはグレージング領域(周囲の取り付け、混合防止又はホットスポットゾーンの外側)に透明ゾーンを残す(マスク付きの第二の取り出し領域なしに)ために、好ましくは少なくとも5cm又は10cmの間隔を開けている。
【0324】
好ましくは、第二の取り出し領域が複数の取り出し用表面構造(不連続の、特に白色の、層などにより形成される散乱性表面構造)を含む場合には、隣接した表面構造(不連続の表面構造、記号、装飾など)の間の最大距離は最大で1cm、さらには最大で0.5mmである。
【0325】
第一の取り出し領域により覆われたゾーンに多数の第二の取り出し領域があってもよい。
【0326】
好ましくは、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、少なくとも3cm、5cm又はさらには10cmの幅を有し、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、面積が少なくとも25cm2(5×5cm2)又はさらには少なくとも100cm2(10×10cm2)であり、そして少なくとも1m又はさらには2m又は10mの距離から見ることができるサイズであり、
・及び/又は、第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、全体として透明性を有し(グレージングアセンブリを通して見ることができ)、2mm〜4mmの範囲のピッチを有するのが好ましい表面構造を含み、
・第一の及び第二の取り出し領域は合同であり、そしてそれらの取り出し用表面構造は好ましくは合同であり、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、実質的にすべてのグレージング領域を占めることができ、又は透明ゾーンにより分離されたゾーンに配置することができる。
【0327】
本発明の詳細及び有利な特徴は、以下の非限定的な例及び図面から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0328】
図1】地下鉄駅の2つの一方向信号を含むアクセスゲートを示す図である。
図1a-1d】可動板の発光ゾーンと第一の光源及び第二の光源の配置の例を示す図である。
図2】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
図2a】別形態として、取り出し手段上における反射性手段の使用を示す図である。
図3a】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図3b】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図3c】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図3d】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図3e】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図3e-1】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの取り付け形態を示す部分模式断面図である。
図4】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
図5】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの部分模式断面図である。
図6a】本発明による1つ以上の発光性グレージングアセンブリを含むエントランススライドドアの模式正面図である。
図6b】本発明による発光性グレージングアセンブリを含むエントランススライドドアの模式部分図である。
図7】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
図7a図7の発光性グレージングアセンブリの部分図である。
図7-1】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
図8】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
図8a図8の別形態による第一のグレージングペインの取り出し領域の外側面側の正面図である。
図8b図8の別形態による第一のグレージングペインの取り出し領域の外側面側の正面図である。
図9】本発明の実施形態による発光性グレージングアセンブリの模式断面図である。
【0329】
これらの図面は原寸に比例していない。
【実施例】
【0330】
図1は、地下鉄駅内のチケット読み取り機側コンコース1001と列車側スペース1002(線路により示している)との間の一連の4つのアクセスゲート1000を示しており、各々は2つの独立した動的な(光源を制御するための慣用手段(記載せず)による)発光信号(コンコース側/列車側の一方向画像)を提供する。チケット又はパスを読み取るための手段は図示せず、それは可動板を開放させる手段と同様の通常のものである。
【0331】
3つのアクセスゲートは、2つの、例えば平行六面体の金属の、支持ユニット70の間に、2つの矩形タイプの可動板100(長さ方向を垂直に配置し、幅は好ましくは450mm未満)を含み、該可動板は数cmだけ間隔を開けて離れており、側方端面は支持ユニットからの距離に応じ曲率半径を有している。側方端面(縁の外側)及び支持ユニットの反対側の端面は接続されておらず、連続しており、研磨され又は散乱性である。第四の(最も右側の)ゲートは、支持ユニットに(場合により壁、グレージング昇降機などに)結合された単一の可動板を有する。
【0332】
各可動板100は、第一の、好ましくは強化した(平坦又は湾曲)グレージングペイン(任意の可能な一般形状のもの)を含み、該第一のグレージングペインは第一の端面と、内側面及び外側面と称する主要面とを有し、該グレージングペインは第二の(平坦又は湾曲)グレージングペイン(任意の可能な一般形状で、第一のグレージングペインと同一のもの)に積層されており、該第二のグレージングペインは第二の端面と、結合面及び外部面と称する主要面とを有し、この第二のグレージングペインは第一のグレージングペインと同一のサイズであり且つそれと合同である(同一形状、同一サイズ、面及び端面の一致)。第一の端面及び第二の端面(支持ユニットにおける)は同一の側にあり、位置合わせされているか、又は1mm未満だけオフセットされている。
【0333】
時点t0において、第一のゲート及び第三のゲートは各々、右側のコンコース側支持ユニットに、可動板100に向けられている緑の信号矢印s1を含み、各ゲートは、そのグレージング領域(可視ゾーン)に、コンコース側のバンド50の形をした緑の発光ゾーンを有し、該バンドはここでは水平であり、第一のグレージングペインを部分的に覆い、その他の箇所を透明のままとしており、それは(離れたところから)実質的に均一に見え、そしてバンド50では、グレージング領域を覆っている不連続の散乱性表面構造の第一のアレイを用いることにより全体としての透明性を維持していて、該散乱性表面構造はサブセンチメートルサイズのピッチで間隔を開けて離れているサブセンチメートル幅のディスクであり、該ディスクは、内側面上の不透明な(又は反射性の)不連続なマスキング用表面構造の第一のアレイによりマスクされていて、内側面上に配置された散乱性表面構造の第一のアレイと合同であり(好ましくはそれと実質的に合同であり)且つ好ましくはその直ぐ上にある。チケット又はパスが無効である場合には、緑の領域は赤になり、さらに所与の短い時間(10秒未満)、例えば1〜5秒間点滅してから、その後に再び緑になる。
【0334】
第二のゲート100(左側から数えて)は、右側のコンコース1001側の支持ユニットに、赤の信号矢印s2を含み、そしてそのグレージング領域に、バンド50の形をしたコンコース側の赤の発光ゾーンをに有し、該バンドはここでは水平であり、第二のグレージングペインを部分的に覆い、その他の箇所を透明のままとしており、それは(離れたところから)実質的に均一に見え、そしてこのバンド50では、グレージング領域を覆っている不連続の散乱性表面構造の(第二の)アレイを用いることにより全体としての透明性を維持し、該散乱性表面構造は、例えば、サブセンチメートルサイズのピッチで間隔を開けて離れているサブセンチメートルの幅のディスクであり、該ディスクは、結合面上の不透明な(又は反射性の)不連続なマスキング用表面構造の(第二の)アレイによりマスクされていて、結合面上に配置された散乱性表面構造の(第二の)アレイと合同であり(好ましくはそれと実質的に合同であり)、且つ好ましくはその直ぐ上にある。
【0335】
反対側(図示せず)では、時点t0において、第一の及び第三のゲートは各々、左側の列車側1002の支持ユニットに、赤の信号矢印を含み、そして各々は、そのグレージング領域に、第二のグレージングペインを部分的に覆い、その他の箇所を透明のままとし、そして第一のグレージングペイン側のバンドと合同である水平バンドの形をした列車側の赤の発光ゾーンをに有し、それは(離れたところから)実質的に均一に見え、そしてグレージング領域を覆っている不連続の散乱性表面構造の第二のアレイを用いることにより全体としての透明性を維持していて、該散乱性表面構造は、散乱性表面構造の第一のアレイと合同のピッチで間隔を開けて離れているサブセンチメートル幅のディスクであり、該ディスクは、結合面上の不透明な又は反射性の不連続なマスキング用表面構造の第二のアレイによりマスクされていて、散乱性表面構造の第二のアレイと合同であり、好ましくは結合面上に配置された散乱性表面構造の第二のアレイの(直ぐ)上にある。
【0336】
反対側では、時点t0において、第二のゲートは、左側の列車側支持ユニットに、可動板に向けられた緑の信号矢印を含み、可動板の各々は、列車側のグレージング領域に、列車側の緑の発光ゾーンを有し、それは(離れたところから)実質的に均一に見え、そしてグレージング領域を覆っている不連続の散乱性表面構造の第一のアレイを用いることにより全体としての透明性を維持していて、該散乱性表面構造は、例えばサブセンチメートルサイズのピッチで間隔を開けて離れているサブセンチメートル幅のディスクである。
【0337】
各々好ましくは白色の散乱性表面構造は、外側面又は外部面上で赤又は緑の光を取り出すことを可能にし、この光は、支持ユニット70でもって隠蔽された第一の光源及び第二の光源(可動板当たりに2つのダイオードアセンブリ、又は取り出し用光ファイバー)により放出され導波された発光に由来しており、第一の光源は第一の端面に光学結合され、そして第二の光源は第二の端面に光学結合されている。
【0338】
続く図1a、1b、1c及び1dは、可動板の発光ゾーンと第一の光源及び第二の光源の配置の他の例を示している。
【0339】
図1aは、右側の列車側可動板及び左側のコンコース側可動板の正面図を示す。
【0340】
コンコース側では、3つの水平で矩形のバンド、すなわちトップバンド50a、中央バンド50b及びボトムバンド50c、から構成された第一の発光ゾーンが示されており、該バンドは正方形又は矩形の透明バンド17により間隔を開けて離れており、該透明バンドは例えば10cmの高さ(ここでは幅)を有する。列車側では、第一の発光ゾーンと合同(同一のサイズ及び同一の形状)である、3つの水平で矩形のバンド50’a、50’b及び50’cから構成された第二の発光ゾーンが示されており、該バンドは透明バンド17’により間隔を開けて離れており、該透明バンドは高さ(ここでは幅)が例えば10cmである。
【0341】
第一のトップ垂直バンド50aは、内側面上に、
・不連続の散乱性表面構造5の第一のアレイであり、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れている不連続散乱性表面構造5の第一のアレイ、及び、不連続の不透明表面構造の第一のアレイ(図示せず)であり、その表面構造の幅l’1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp’1で間隔を開けて離れており、そして散乱性表面構造の第一のアレイと合同であって、且つ(直ぐ)上にある不連続の不透明表面構造の第一のアレイであって、ともに第一の表面構造5aが2つの他のバンドと同様に第一の端面12からWだけ(Wは、例えば約3cmである)離れているもの、
・各々の幅l3が最大で5cmであり、最大で1cmのピッチp3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号5bの第一の散乱性アセンブリであり、該アセンブリは不連続の散乱性表面構造5の第一のアレイにより包囲されている第一の散乱性アセンブリ、及び、ロゴなどの記号の第一の不透明アセンブリ(図示せず)であり、各々の幅l’3は最大で5cmであり、そして最大で1cmのピッチp3で間隔を開けて離れており、該記号は記号の第一の散乱性アセンブリと合同であり、且つ(直ぐ)上にある、第一の不透明アセンブリ、及び、
・不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている、最大で5cmのセンチメートルサイズの幅(そしてここではさらに外側直径)l2の第一の装飾性散乱性表面構造5c(2つの同心円)、及び、最大で5cmのセンチメートルサイズの幅l’2であり、第一の装飾性散乱性表面構造と合同であり、且つ(直ぐ)上にある、第一の不透明表面構造(同心円)、
を含む。
【0342】
第二のトップバンド50’aは、第一のトップバンド50と合同であり、そして結合面上に、
・不連続の散乱性表面構造の第二のアレイであり、その表面構造の幅m1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチr’1で間隔を開けて離れており、該アレイは散乱性表面構造の第一のアレイと合同である、不連続の散乱性表面構造の第二のアレイ、及び、不連続の不透明表面構造の第二のアレイであり、その表面構造の幅m’1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチr1で間隔を開けて離れており、そして散乱性表面構造の第二のアレイと合同であり、且つ(直ぐ)上にある(そして不透明表面構造の第一のアレイと合同である)、不連続の不透明表面構造の第二のアレイ、
・最大で5cmのセンチメートルサイズの幅m2の第二の装飾性散乱性表面構造(同心円)であり、不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲されており、第一の装飾性散乱性表面構造と合同である第二の装飾性散乱性表面構造、及び、最大で5cmのセンチメートルサイズの幅m’2の第二の装飾性不透明表面構造であり、第二の散乱性表面構造と合同であり、且つ(直ぐ)上にある(そして第一の装飾性不透明表面構造と合同である)第二の装飾性不透明表面構造、及び、
・各々の幅m3が最大で5cmであり、最大で1cmのピッチr3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号の第二の散乱性アセンブリであり、該アセンブリは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲され、記号の第一の散乱性アセンブリと合同である(それゆえ前記ロゴは反転されている)、第二の散乱性アセンブリ、及び、各々の幅m’3が最大で5cmであり、そして最大で1cmのピッチr’3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号の第二の不透明アセンブリであり、該アセンブリは第二の散乱性アセンブリと合同であり、且つ(直ぐ)上にある(そして第一の不透明アセンブリと合同である)、第二の不透明アセンブリ、
を含む。
【0343】
第一の中央バンド50bは、内側面上に、
・不連続の散乱性表面構造5’の第一のアレイであり、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れている、不連続の散乱性表面構造の第一のアレイ、及び、不連続の不透明表面構造の第一のアレイであり、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れており、散乱性表面構造の第一のアレイと合同であり、且つ(直ぐ)上にある、不連続の不透明表面構造の第一のアレイ、及び、
・各々の幅l3が最大で5cmであり、最大で1cmのピッチp3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号5b’の第一の散乱性アセンブリであり、該アセンブリは不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている、第一の散乱性アセンブリ、及び、各々の幅l3が最大で5cmであり、そして最大で1cmのピッチp3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号の第一の不透明アセンブリであり、該記号は第一の散乱性アセンブリと合同であり、且つ(直ぐ)上にある、第一の不透明アセンブリ、
を含む。
【0344】
第二の中央バンド50’bは、第一の中央バンドと合同である。それは、結合面上に、
・不連続の散乱性表面構造5’の第二のアレイであり、その表面構造の幅m1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチr’1で間隔を開けて離れており、散乱性表面構造の第一のアレイと合同である、不連続の散乱性表面構造の第二のアレイ、及び、不連続の不透明表面構造の第二のアレイであり、その表面構造の幅m’1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチr1で間隔を開けて離れており、該表面構造は散乱性表面構造の第二のアレイと合同であり、(直ぐ)上にある(そして不透明表面構造の第一のアレイと合同である)、不連続の不透明表面構造の第二のアレイ、及び、
・各々の幅m3が最大で5cmであり、最大で1cmのピッチr3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号5’bの第二の散乱性アセンブリであり、該アセンブリは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲され、前記アセンブリは記号の第一の不透明アセンブリと合同である(それゆえロゴは反転されている)、第二の散乱性アセンブリ、及び、各々の幅m’3が最大で5cmであり、そして最大で1cmのピッチr’3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号の第二の不透明アセンブリであり、該アセンブリは第二の散乱性アセンブリと合同であり、かつ(直ぐに)上にある(そして第一の不透明アセンブリと合同である)、第二の不透明アセンブリ、
を含む。
【0345】
第一のボトムバンド50cは、内側面上に、
・不連続の散乱性表面構造5の第一のアレイであり、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れている、不連続の散乱性表面構造5の第一のアレイ、及び、内側面上の、不連続の不透明表面構造の第一のアレイであり、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れており、散乱性表面構造の第一のアレイと合同である、不連続の不透明表面構造の第一のアレイ、及び、
・各々の幅m3が最大で5cmであり、最大で1cmのピッチr3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号5bの第二の散乱性アセンブリであり、該アセンブリは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲されており、記号の第一の散乱性アセンブリと合同である(それゆえロゴは反転している)、第二の散乱性アセンブリ、及び、各々の幅m’3が最大で5cmであり、そして最大で1cmのピッチr’3で間隔を開けて離れている、ロゴなどの記号の第二の不透明アセンブリであり、該アセンブリは第二の散乱性アセンブリと合同であり、かつ(直ぐ)上にある(そして第一の不透明アセンブリと合同である)、第二の不透明アセンブリ、
を含む。
【0346】
第二のボトムバンド50’cは、第一のボトムバンドと合同であり、そして結合面上に、不連続の散乱性表面構造の第二のアレイを含み、その表面構造の幅l’1は最大で1cmであり、該表面構造は最大で1cmのピッチp’1で間隔を開けて離れており、一部の表面構造は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイの表面構造と合同であり、そしてその他は、それをマスクするようロゴによって覆われた領域(ここでは破線により透視して示されている)において、不連続の不透明表面構造の第二アレイと合同であって、その表面構造の幅l1は最大で5mmであり、該表面構造は最大で5mmのピッチp1で間隔を開けて離れており、そして散乱性表面構造の第二のアレイと合同であり且つ(直ぐ)上にある。
【0347】
不連続の表面構造は、例えば、ディスク(又は正方形又は矩形等)などの幾何学形状である。
【0348】
長さ256mm、幅(「高さ」)144mmの水平バンドでは、不連続の表面構造は直径1mmで、4mmの間隔を開けて離れているディスクである。「ロゴ」の表面構造の各記号は、ディスクから7mmの間隔を開けている(ディスクにより包囲されている)。ロゴの表面構造は、記号に応じて長さが100mmであり、幅が25mmと35mmの間である。装飾性表面構造の大きい円は、内径が25mmであり、そしてディスクから7mmの間隔を開けている(ディスクにより包囲されている)。この発光バンドは全体として透明性を有する(グレージングアセンブリを通して見ることができる)。
【0349】
不透明表面構造を反射性表面構造により置き換えることにより、その幅を増加させることができ、そしてそれらは好ましくは最大で2mm且つ1mm未満だけグレージングペイン上に突出することができる。
【0350】
各々の片側視認性発光バンドで、ストリップの形態を取り、一部のものはt0又はt’で赤を発光し、その他のものはt’又はt0で緑(あるいは白又は別の色、青など)を発光するダイオード4の列は、ここでは個別のものであり、あるいは3つのバンドに共通である。PCB支持体41は、各グレージングペインごとに個別であり、あるいは幅がより広く共通であって、第一のグレージングペインの第一の端面及び第二のグレージングペインの第二の端面に結合されている。
【0351】
散乱性表面構造を有さず、ダイオードが省略され又は電力が供給されない透明ゾーンでは、光を導波しないことが好ましい。
【0352】
単一のPCBが、第一のグレージングペイン(及び/又は第二のグレージングペイン)の3つの(トップ、中央及びボトム)バンドに共通であってもよい。
【0353】
1つの発光ゾーンは、例えば矢印などの、薄い表面構造を含むことができ、あるいは、閉止されるか又は開口(幾何学的輪郭など)があってもよい。
【0354】
発光ゾーンは、信号及び/又は装飾用に、任意の形状及び広さであることができる。
【0355】
図1cは、2信号(又は2つの装飾)の片側発光ゾーンの別の例を示しており、該発光ゾーンは透明バンド17の間のトップバンド、中央バンド及び、ボトム部の2つの信号図形又は「矢印」を含んでいる。
【0356】
トップバンド50a(コンコース側及び列車側(図示せず))は、ロゴ及び装飾性表面構造がない点で図1aのものと異なる。中央バンド50b (コンコース側及び列車側(図示せず))は、ロゴがない点で図1cのものと異なる。
【0357】
ボトム部には、内側面上(合同である結合面上)に(それぞれ)、
・90°回転したV字形(光源及び第一のグレージングペインの結合端面13から離れる方向に先端がある)を有する第一の発光性バンド50cが存在し、該バンドは第一の散乱性表面構造5のアセンブリをセンチメートルサイズの幅、例えば6cmの幅の合同の第一の不透明表面構造のアセンブリによりコーティングすることにより形成されており、及び、
・90°回転したV字形を有する第二の発光性バンド50dが存在し、該バンドはより細く且つより小さて、最大で3cmの幅の、開口なしの散乱性表面構造から構成されている。
【0358】
これらの2つの「矢印」は、他の発光バンドと同様にt0では緑でよく、そして他の発光バンドと同様にt’では赤であるか又は点灯していない。
【0359】
各グレージングペインについて、すべての緑及び赤のダイオード4のために単一のPCB41が使用される。
【0360】
図1dは、両面発光の信号(又は装飾)の別の例を示し、トップバンド、中央バンド及びボトムバンドがカバリングバンド50により置き換えられている。
【0361】
上記のように、そして図1a〜1dに関して下記に詳述するように、不透明表面構造により覆われている散乱性表面構造は、関係する光学結合端面13、13’から距離Wのところで開始する。というのは、このゾーン(破線の境界線)に、例えば断面がU字状であってPCBのダイオードを支持し、そしてまたホットスポットをマスキングするのを可能にする、(金属、硬質プラスチック、木材などの)取り付け用異形材がグレージングユニットを取り付けるために加えられるからである。反対側の端面14、14’はフリーである。
【0362】
下記に詳述するように、内側面上に、赤と緑の色の混合を防止する、幅D0の第一の周囲混合防止バンドをさらに装備することができ、そして結合面上に、幅D’0の第二の周囲混合防止バンドをさらに装備することができる。
【0363】
アセンブリを備えた第一の(第二の)グレージングペインは、第一の(第二の)マスキング手段に面している内側面(結合面)側で、
・吸収率(赤及び緑の、さらには全可視範囲の)が少なくとも80%、さらには少なくとも90%であり、そして、
・透過率(赤及び緑の、さらには全可視範囲の)が少なくとも1%、さらには0.5%であり、及び/又は光学密度が少なくとも3である。
【0364】
図2は、第二の実施形態による2つの一方向発光ゾーンを含むグレージングアセンブリ200の部分断面図をより詳細に示しており、該グレージングアセンブリは、
・第一のグレージングペイン1であり、ここでは、矩形(例えば垂直に沿った長さ、そして例えば250mmの幅)であって、550nmでの屈折率n1が約1.5で、TLが少なくとも90%の、強化透明又は超透明ソーダ石灰シリカガラス(例えば厚さが約6mmで、強化されているもの、特に出願人により提供されるPlaniluxと称するガラス)製の、平坦であり、又は別形態として、湾曲(強化)されている第一のグレージングペインであって、内側面と称する第一の主要面11、外側面と称する第二の主要面12、及び取り付けられた位置において垂直である第一の端面13とその反対側の端面14(ここでは、端部が4つの端面により形成され、第一の端面が長手方向にある)を含んでいる第一のグレージングペイン1、
・第一の光源4であって、ここでは第一のPCB支持体41と称するプリント回路板上に整列した赤及び緑の発光ダイオード4のアセンブリである光源であり、該光源は第一の端面13に光学結合されており、第一のグレージングペイン1が、ここでは第一の端面13から好ましくは最大で1mmだけ間隔を開けて離れている該ダイオードにより発光された光を導波し、該光源は好ましくは第一の端面の中央にあり、その幅は第一のグレージングペイン1の厚さよりも小さく、例えば各ダイオードの幅W0が4mmである、第一の光源4、
・第一のグレージングペインとここでは内側面12の(直ぐ)上で結合されている第一の光取り出し手段5、5a、5bの(輪郭)により境界が画定される第一の取り出し領域50(好ましくは、全体としての透明性を得るように調整されている)であって、該手段は、明度L*が少なくとも50である第一の不連続白色散乱層であり、この層はここでは、白色無機顔料及び溶融ガラスフリットを含む白色散乱性エナメルであり、種々のサイズ(幅及び/又は長さ)の第一の散乱性表面構造の形態を取っていて、全体としての透明性を得るように調整されている不連続の表面構造5a、5のアレイと、1つ以上の装飾性表面構造5b(ここでは、アレイの表面構造5、及び/又は別形態として記号(ロゴなど)のアセンブリにより包囲されている)とを含んでいる、第一の取り出し領域50、及び、
・無機顔料及び溶融ガラスフリットを含有している黒、グレイ又は有色(赤、緑又は別の色)のエナメルの第一の不透明層である不透明の第一のマスキング手段6、6a、6bであって、種々のサイズの第一の不透明表面構造6の形態を取っており、第一の散乱性表面構造と合同であり且つその(直ぐ)上にあって、それゆえ不連続の不透明表面構造6、6a、装飾性表面構造の上の1つ以上の表面構造6bのアレイ(及び/又は別形態として、散乱性記号(ロゴなど)のアセンブリ上の不透明な記号のアセンブリ)である、不透明の第一のマスキング手段6、6a、6b、
を含んでいる。
【0365】
第一の散乱性表面構造5aは、第一の端面13からWだけ離れている。最も広い表面構造5bは装飾性表面構造であり、例えば3cm幅の幾何学形状である。不連続の表面構造5は、例えばディスクなどの幾何学形状である。
【0366】
長さ256mm(水平に沿って)の第一の取り出し領域50では、不連続の表面構造は例えば直径1mmのディスクであり、4mmの間隔を開けて離れている。装飾性表面構造5bは、ディスク5から7mm離れて(それにより包囲されて)いる。
【0367】
第一の例の製造手順では、ガラスフリット、白色無機顔料及び有機媒体を含む第一の液状散乱性エナメル組成物を内側面11に(又は別形態として外側面に)スクリーン印刷することにより不連続に適用して、第一の散乱性表面構造5、5a、5bの領域を形成して乾燥させ、そしてガラスフリットを含まずに、黒色無機顔料(又は別形態として、グレイ又は有色の無機顔料)及び有機媒体を含む第二の液状組成物を適用して、散乱性組成物の表面構造5、5a、5bの間及び領域上で、内側面12のすべてを被覆する。アセンブリを乾燥及び焼成し、そして焼成した第二の組成物を散乱性表面構造の間から容易に除去する。
【0368】
より正確に言えば、第一のエナメル組成物は、ガラスフリットと、TiO2顔料(FERRO社により呼称番号194100で販売される)と、有機媒体(Prince Minerals社から呼称番号801022で販売される)を、200ポアズの粘度(上記の条件下で測定)を得るのを可能にする量で含む。
【0369】
最初の被着層の平均厚さ(湿潤時)は35μmに等しい。
【0370】
ガラス(外側面)側で、白色はL=63.08、a=−1.92、b=0.69(焼成後)により規定される。マスク(内側面)側では、白色はL=82.35、a=−1.24、b=−0.46(焼成後)で規定される。白色散乱性エナメルの光学密度は、焼成後に0.9(ガラス側)である。
【0371】
第一の層のために使用されるスクリーン印刷用のスクリーンは、1cm当たり43本の糸を含む直径80μmのポリエステル糸の織布からなり、これは特に、4mmの間隔を開けて離れている直径1mmのディスクの形態を取る複数の不連続の表面構造及び幅2cmの装飾性表面構造、例えばディスク又は符号など、を形成することを可能にする。
【0372】
第二の層のために使用されるスクリーン印刷のスクリーンは、全面への被着のために、1cm当たり90本の糸を含む直径48μmのポリエステルス糸の織布からなる。
【0373】
第二の液状組成物は、黒色顔料(Ferro社により呼称番号TDF8874で販売される)と有機媒体(Prince Minerals社により呼称番号801022で販売される)を、約90ポアズ(Haake社のVT550粘度計を使用し、回転速度23.2rpmで測定)の粘度を得るのを可能にする量で含む。
【0374】
第一の層の上に被着されるこの顔料の層の平均厚さ(湿潤時)は16μmに等しい。
【0375】
マスク(内側面)側で、黒色はL=25.73、a=0.55、b=−1.63により規定される。
【0376】
次に、このようにコーティングした第一のグレージングペインを約145〜155℃の温度で操作する赤外線ランプを装備した乾燥装置に入れ、それにより有機媒体を除去し、層を固める。
【0377】
その後、コーティングした第一のグレージングペインをオーブン内で655℃の温度に加熱し、それによりガラスフリットを溶融させ、そして顔料粒子を固めるエナメルを生じさせる。
【0378】
固められていない顔料を、ブラッシング及び水での洗浄によって除去する。
【0379】
第一の組成物の厚さ(湿潤時)は、ガラス(外側面)側の白色をできるかぎり良好に維持するために、第二の組成物の厚さよりも大きい。
【0380】
こうして得たコーティングした第一のグレージングペインについて、アセンブリの明度L*を、明らかに黒色の表面構造と同じ高さで(外側面側又は反対側でガラスを通して)及び白色表面構造と同じ高さで(外側面側又は反対側でガラスを通して)測定する。
【0381】
ガラス(外側面)側で、白色+黒色の表面構造の色は、L=61.88、a=−2.17、b=0.12により規定される。TLは0.15%である。
【0382】
マスク(内側面)側の、色、不透明度及び透過率のデータを下記の表1aに列挙する。
【0383】
【表4】
【0384】
第二の例の製造手順では、黒色顔料の代わりに緑を吸収する赤色ベース(「赤褐色」)の顔料を使用する。
【0385】
より正確に言えば、第二の液体組成物は、赤褐色顔料、すなわち酸化鉄(Prince Minerals社により呼称番号VV33/19/4で販売される)と、有機媒体(Prince Minerals社により呼称番号243で販売される)を、約90ポアズの粘度(Haake社のVT550粘度計を回転速度23.2rpmで使用して測定)を得ることを可能にする量で含む。
【0386】
ガラス上に被着させた顔料の層の平均厚さ(湿潤時)は15μmに等しい(第一の白色組成物では45μm)。
【0387】
マスク(内側面)側の色、不透明度及び透過率データを下記の表2aに列挙する。
【0388】
【表5】
【0389】
第二のグレージングペインでは、赤の光を吸収するように着色された、例えば青色顔料、特にコバルトブルーなど又は他の既知の顔料で着色された第二のマスキング表面構造を、第一の赤色マスキング表面構造と合同に配置する。
【0390】
別形態として、白色散乱性エナメルは、例えば、下記の組成、すなわち、
・20質量%と60質量%の間のSiO2
・10〜45質量%の特にミクロンサイズの耐火性顔料(TiO2を含む)、及び、
・20質量%以下のアルミナ及び/又は酸化亜鉛、
という組成を有する。
【0391】
エナメル組成物の例としては、FERRO社により販売されるFerro 194011と称するエナメル、JM社により販売される呼称番号AF5000のエナメル、及びPemco社により販売される呼称番号VV30−244−1のエナメルが挙げられる。
【0392】
内側面11及び第一の不透明表面構造6、6a、6bは、
・透き通っており、さらには透明なサブミリメートルサイズの熱可塑性物質の、ここではEVAの、0.38mmのシートで製作した、第一の積層中間層3であって、(単独での)曇り度が最大で1.5%、さらには1%であり、可視スペクトルでの屈折率n3が、n3−n1が絶対値として0.05未満となるようなものである(ここでは、n3は約1.49に等しい)、第一の積層中間層3、
・面21を介して第一の積層中間層3と接着して接触し、第一の(ここでは唯一の)光アイソレータを形成している、50μm厚さの低屈折率フルオロポリマーの、好ましくはETFE又はFEPの、フィルム2であって、コロナ処理により処理された第一の主要面及び第二の主要面21、22を有し、曇り度が1.5%と2%の間であるような、フィルム2、例えば、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton ETFEという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が1.4に等しい製品、又は、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton FEPという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が約1.34に等しい製品、
・透き通った、透明な熱可塑性材料、好ましくはEVAで製作された第二の積層中間層3’であって、第一の積層中間層と同一(特性、厚さ、シート)であり、低屈折率フィルム2の面22と接着して接触している、屈折率n’3の、第二の積層中間層3’、及び、
・第一のグレージングペインと同一であり、合同であり、且つ一致している第二の無機ガラスグレージングペイン1’であって、第二の積層中間層3’と同一の側にある第一の主要結合面11’と、外部面12’と称する反対面と、第二の端面13’及びその反対側の端面14’とを有し、550nmでの屈折率n’1が約1.5であり、TLが少なくとも90%であり、そして可視スペクトルでのn’3−n’1が絶対値として0.05未満となるようなn’3を有している(ここでは、n’3は約1.49に等しい)、第二の無機ガラスグレージングペイン1’、
により(直接)覆われている。
【0393】
グレージングアセンブリ200はさらに、
・ここでは第二のPCB支持体41’と称するプリント回路板上に整列した赤及び緑の発光ダイオードのアセンブリである、第二の光源4’であって、該光源は第二の端面13’に光学結合されており、第二のグレージングペイン1’がこれらのダイオード4’により発光された光を導波し、該ダイオードは好ましくは最大で1mmだけ第二の端面から距離があり(ここでは、間隔を開けて離れており)、そして該光源は好ましくは第二の端面の中央にあり、そして幅が第二のグレージングペイン1’の厚さより小さく、例えば各ダイオードは4mmの幅W’0である、第二の光源4’、
・第一の取り出し領域50と合同(同一のサイズ、同一の形状又は輪郭)である第二の取り出し領域50’であって、該第二の取り出し領域は、第二のグレージングペインと結合された、ここでは結合面12’の(直ぐ)上の、第二の光取り出し手段5’、5’a、5’bにより境界が画定(その輪郭により)されており、該手段は、明度L*が少なくとも50であり、好ましくは白色無機顔料及び溶融ガラスフリットを含む散乱性白色エナメルであって、ここでは第一の散乱層5と(実質的に)同一の特性及びさらには厚さの、全体としての透明性を得るように調整された不連続の表面構造5’、5a’のアレイ、及び/又は、記号及び/又は装飾性表面構造5’bのアセンブリから選択される種々のサイズの第二の散乱性表面構造の形態を取っている第二の白色の不連続散乱層であり、ここでは、第二の散乱性表面構造は第一の散乱性表面構造5、5a、5bと同一であり、且つ合同である、第二の取り出し領域50’、及び、
・黒色(別形態として、着色された赤又は別の色)のエナメルで製作された第二の不透明層である、不透明な第二のマスキング手段6’、6’a、6’bであって、第二の散乱性表面構造と合同でありそして(直ぐ)上にある、種々のサイズの第二の不透明表面構造の形態を取っている(第一の不透明表面構造及び第二の不透明表面構造6、6’、そして散乱性表面構造5、5’は、それゆえすべて合同である)、不透明な第二のマスキング手段6’、6’a、6’b、
を含む。
【0394】
エナメルで製作された第一の不透明層が赤であるか、赤をベースとするか、又は緑を吸収する別の色である(及び/又はそれを吸収するために十分な厚さである)場合には、第二の不透明エナメル層は少なくとも赤を吸収する色、例えば、青色、黄色又はさらには緑色である。
【0395】
このように二つ重なった散乱性白色エナメル/黒色(もしくは有色)不透明エナメル層によりコーティングされた第二のグレージングペインは、第一のグレージングペインに関して説明したのと同様にして製造される。
【0396】
表面構造5、5’の間(透明ゾーン15)で、グレージングアセンブリは透明であり(不透明及び/又は散乱性コーティングがない)、TLが少なくとも85%である。第一の(第二の)端面と第一の表面構造5(5’)との間には(それぞれ)、ここではやはり透明である(不透明及び/又は散乱性コーティングのない)ゾーン16が存在する。
【0397】
下記の表IIIは、選択された約0.38mm厚さのEVAに関し、透明ゾーン(外側面側)のTL及び曇り度の例を示している。
【0398】
【表6】
【0399】
曇り度は曇り度計を用いて測定される。
【0400】
各中間層は、曇り度を低減するために好ましくは単一シートである。
【0401】
あるいは、曇り度が1.5%未満である2つのRB41 PVBシート(Solutia社により販売される)を用いた場合には、透明ゾーン(外側面側)においてTLは87%であり、そして曇り度は約2.5%である。
【0402】
第一の光源4は、それゆえ、動的に制御されて、時点t0で第一の一連のダイオード4により、λ1と称する第一の波長で第一の主発光を発光し、そして時点t’≠t0で第二の一連のダイオード4により、λ1とは区別されるλ2と呼ばる第二の波長で第二の主発光を発光する。
【0403】
第二の光源4’は、それゆえ、動的に制御されて、時点t0で第三の一連のダイオード4’により、λ1と区別されるλ3と称する第三の波長で第三の主発光を発光し、そして時点t’≠t0で第四の一連のダイオード4’により、λ1とは区別されるλ4と称する第四の波長で第四の主発光を発光する。
【0404】
t0において、
・第一の光源は、515nm〜535nmの範囲にあり、50nm未満の半値スペクトル幅であるλ1にて緑色で発光し(そして取り出される光のC1は、λ1と実質的に等しく、最大で10nm又は5nmだけ異なり、30nm未満の半値スペクトル幅のλ1’で取り出される第一の主発光により規定される緑色であり)、そして、
・第二の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ3にて赤色で発光し(そして取り出される光のC3は、λ3と実質的に等しく、最大で10nm又は5nmだけ異なり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ3’で取り出される第三の主発光により規定される赤色であり)、又はさらには白色で発光する。
【0405】
t’において、
・第一の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ2にて赤色で発光し(そして取り出される光のC2は、λ1と実質的に等しく、最大で10nm又は5nmだけ異なり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ1’で取り出される第二の主発光により規定される赤色であり)、そして、
・第二の光源は、515nm〜535nmの範囲にあり、50nm未満の半値スペクトル幅であるλ4にて緑色で発光する(そして取り出される光のC4は、λ4と実質的に等しく、最大で10nm又は5nmだけ異なり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ4’で取り出される第四の主発光により規定される緑色である)。
【0406】
あるいはまた、第一の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ4にて赤色で発光し続ける(そして取り出される光のC4は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、半値スペクトル幅が好ましくは30nm未満であるλ4’で取り出される第四の主発光により規定される赤色である)。
【0407】
別の構成において、例えばt3において、各光源4、4’は緑又は白で発光する。光源の1つをオフにする(それゆえ、赤及びオフ状態、緑及びオフ状態、白及びオフ状態の構成とする)ことも可能である。
【0408】
第二の取り出し領域において緑と赤の色の混合を防止するために、第一の光源4の各ダイオード4は、狭い発光パターンを確保するコリメート光学素子42を含む。第一の光源4の各ダイオード4は、第一の端面13から最大で1mm(又はそれ以下)の空間で隔てられ、そして各ダイオードから発光される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は−α1とα1の間の発光コーン内に封じ込められ、ここで、α1=Arsin(n1・sin(α2))であり、α2=π/2−Arsin(n2/n1)は、詳細図に示されるとおり、第一のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0409】
第一の取り出し領域において緑と赤の色の混合を防止するために、第二の光源4の各ダイオードは、狭い発光パターンを確保するコリメート光学素子42’を含む。第二の光源4’の各ダイオード4’は、第二の端面13’から最大で1mm(又はそれ以下)の空間で隔てられ、そして各ダイオードから発光される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は−α’1とα’1の間の発光コーン内に封じ込められ、ここで、α’1=Arsin(n1・sin(α’2))であり、α’2=π/2−Arsin(n’2/n’1)は第二のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0410】
可視スペクトルにおけるn2=1.5(ETFEの屈折率)及びn1=1.5では、α2は21°であり、そしてα1は33°である。可視スペクトルにおけるn2=1.35(FEPの屈折率)及びn1=1.5では、α2は26°であり、そしてα1は41°である。
【0411】
ダイオードとしては、Avago社からの4mm幅のALMDダイオードを選択することができ、各ダイオードから発光される光束の100%は−30°と30°の間の発光コーン内に封じ込められる。特に、AlInGaPをベースとする赤色ダイオードで、ALMD−EG3D−VX002と称するものを使用することができ、それは主要波長が626nmであり、スペクトル幅が618nmと630nmの間である。
【0412】
特に、InGaNをベースとする緑色ダイオードで、ALMD−CM3D−XZ002と称するものを使用してもよく、それは主要波長が525nmでり、スペクトル幅が519nmと539nmの間である。
【0413】
各PCB支持体は矩形ストリップであり、それはグレージングアセンブリの端面から突出しておらず、そして赤と緑のLEDを交互に含む。同一の色のダイオード間の最大間隔は、最大で20mmとなるよう選択される。
【0414】
第一の光源(第二の光源)のダイオードは各々、第一の端面(第二の端面)に(それぞれ)実質的に平行である、例えば5°以内の、所与の主発光方向を有する。
【0415】
外側面又は外部面上で表面構造5aに対して垂直である緑又は赤の光の発光は、約100cd/m2(±10cd/m2)である。この垂直の発光は均一(±10cd/m2まで)である。
【0416】
緑で発光する各「緑色」ダイオードの電気回路は、この「緑色」ダイオードから発光される光束F1が赤で発光する「赤色」ダイオードにより発光される光束F2よりも0.8倍、さらには0.5倍小さくなるように調節される。
【0417】
例えば、同一の長さの第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体では、2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードなどのシーケンスを、各支持体において繰り返すことができる。
【0418】
ここで、グレージングアセンブリ200は低屈折率フィルム3の両側で対称であるが、第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段が各々緑及び赤の光を吸収する(黒色、グレー色であり、又は十分に厚いなど)ならば、マスクを有する第一の取り出し領域及び第二の取り出し領域50、50’はオフセットされ及び/又は異なるサイズ及び形状であることができよう。
【0419】
しかしながら、第一のマスキング手段が着色されて赤褐色であり、そして第二のマスキング手段が緑の光を吸収するために例えば青である場合には、合同であることが望ましい。
【0420】
あるいはまた、第一のマスキング手段は、吸収性であるのに十分に厚いことを条件に、赤(又は緑又は黒)の塗料、あるいは任意の色の塗料であることができる。塗料の例として、本出願人の提供するPlanilaque Evolutionシリーズの塗料Rouge Opera(Planilaque Evolutionシリーズの黒)を挙げることができる。第二のマスキング手段は、緑(又は赤又は黒)の塗料であることができる。塗料の例として、本出願人の提供するPlanilaque Evolutionシリーズの塗料Vert Mintを挙げることができる。この場合には、第一の(第二の)取り出し手段は好ましくは、(それぞれ)外側面(外部面)上の白色塗料であることができる。塗料の例として、TiO2が主要な顔料である、本出願人の提供するPlanilaque Evolutionシリーズの塗料Extrablancを挙げることができる。厚さは、一般に40μmと60μmの間である。
【0421】
塗料配合物は、カーテンプロセスを用いて被着させることができる。溶媒はキシレン、又は別形態として水である。それを乾燥させた後に、ラッカーは例えば下記の成分、すなわち、
・アクリル系スチレンを重合することにより得られるヒドロキシル化アクリル系樹脂の、非芳香族イソシアネートによる硬化により得られるポリウレタン樹脂の形態を取るバインダー、及び、
・55質量%の量の無機材料(顔料及びフィラー)、
を含む。
【0422】
図2aに示されるように、別形態として、不透明な第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段は反射性の第一の手段及び第二の手段で置き換えられる。該反射性の手段は、例えば、銀めっきにより作られる、不連続の銀層であり、それは各散乱性表面構造5a、5’aの両側から最大で1mm突き出すことができる。あるいは、これらの反射性の第一の及び第二の手段6、6’、及びさらには場合により存在する第一の及び第二の取り出し手段(散乱性層、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインの艶消し部)は、他の側で、外側面及び外部面に配置される。
【0423】
第一の及び第二のPCB支持体41、41’は、好ましくは金属(アルミニウム、ラッカー塗りスチール、又は別形態として、プラスチック(PVCなど))の又はさらには木製のU字状断面の取り付け用異形材7中の内側体積74中に配置され、該異形材は、
・グレージングアセンブリ200の端面(第一の及び第二の端面13、13’、低屈折率フィルムならびに第一の及び第二の積層中間層3、3’の端面を含む)に面しているウェブ72であって、ここではこの金属ウェブは第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体41、41’を支持していて、そして例えば放熱する役割を果たし、第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体が、例えば、サーマル接着剤(図示せず)によりウェブに結合される、ウェブ72、及び、
・ウェブ72の両側で、それぞれ外側面12及び外部面12’を覆って延在していて、導波を妨害しないよう3cmの幅Wにわたりそれらと光学結合していない、第一のフランジ及び第二のフランジ71、73、
を含む。
【0424】
面12’は発光性グレージングペインのフリーの表面であり、視認可能であり、そしてアクセス可能(接触可能)であることができる。グレージングアセンブリは、必要ならば、断熱性グレージングユニット又は真空グレージングユニットに組み込むことができよう。
【0425】
第一の端面及び第二の端面13、13’は直線であり、そして研磨されている。反対側の端面14、14’は直線であり、研磨されており、又はさらには散乱性である。
【0426】
他のダイオードを、特に広い第一の取り出し領域及び/又は複数の別個のセンチメートルサイズの表面構造を有するグレージングペインの場合に、反対側の端面に追加してもよい(ここでは図示せず)。
【0427】
例えば、可動板が通行者に対して過度に急速に閉止するならば、快適性を向上させるために、この反対側の端面にポリマーシールを配置してもよい。
【0428】
別形態として、例えば仕切り又は窓では、第一の光アイソレータ及び第二の光アイソレータと第一の積層中間層及び第二の積層中間層をなくし、そして第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを空気(理想的な光アイソレータ)により隔て、そして例えば二層グレージングユニット(断熱性又は真空グレージングユニット)のように、周囲を、好ましくはスペーサにより、接合する(シールする)。
【0429】
図3aは、第二の実施形態の別形態である第三の実施形態における発光性グレージングアセンブリ300aの部分断面図を示している。
【0430】
第二の実施形態と比較して相違点のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ300aは、グレージングアセンブリ200とは下記のように異なる。
【0431】
例えばコリメート光学素子を含まず、そしてさらに(事前の)封止を行っておらず、大きな角度の発光パターンを有し、例えばランバート発光パターンを有する(例えば、120°の半値角度を有する)、従来型のダイオード4、4’を選択する。
【0432】
ダイオードとしては、日亜社により販売されている幅WOが3mmのNSSM124Tダイオードを選択することができ、第一の端面上の中央に配置する。予防措置として、図2の例のダイオードをそのままにしておくことを選択することもできる。
【0433】
黒色エナメル又は黒色塗料から製作された、第一のいわゆる混合防止バンド8で、第二のグレージングペイン1’に向かって進む大きな角度の光線と交差するように幅D0にわたって内側面11を覆う。第一のバンド8は、第一の端面13からさらに離れている第一のマスキング手段6a及び第一の取り出し領域50からオフセットされている。混合防止バンド及び第一のマスキング手段は、同一の組成物を用いて同時に製作することができる。
【0434】
D0は少なくとも0.8Dminと等しく、2cm未満そしてさらには1cm未満であり、ここで、Dmin=d1/tan(π/2−arsin(n2/n1))であり、d1は第一の光源の各ダイオードの最も遠い端部と内側面11との間の、又は不透明な第一のマスキング手段の表面構造により形成される、距離である。それゆえ、d1が5mmに等しく、n2=1.4及びn1=1.5である場合には、Dminは13mmである。
【0435】
幅D01がD0に等しい別の同一の第一の混合防止バンド8aを、フランジ71から反射された後に第二のグレージングペイン1’に向かって進む大きな角度の光線と交差するように、外側面12に好ましく追加してもよい。例えば、さらに、片面又は両面接着テープである黒色接着テープが選択される(任意選択的な接着剤18の下で、取り付け用接着剤などを置き換える)。フランジ71は、他方の第一の混合防止バンド8aを越えて突出している。
【0436】
黒色エナメル又は黒色塗料から製作された、第二のいわゆる混合防止バンド8’で、第一のグレージングペイン1に向かって進む大きな角度の光線と交差するように幅D0にわたって結合面11’を覆う。第二のバンド8’は、第二の端面13’からさらに離れている第二のマスキング手段6’a及び第二の取り出し領域50からオフセットされている。塗料(ラッカー)を使用することが選択される場合には、第二の混合防止バンドは第二のマスキング手段と同時に製作することができる。
【0437】
D’0は少なくとも0.8D’minと等しく、2cm未満であり、ここで、D’min=d’1/tan(π/2−arsin(n2/n’1))であり、d’1は第二の光源4’の各ダイオード41’の最も遠い端部と結合面11’との間の、又は不透明な第一のマスキング手段の表面構造により形成される、距離である。それゆえ、d’1が5mmに等しく、n’2=1.4及びn’1=1.5である場合には、D’minは13mmである。
【0438】
ここでは、第一の及び第二のバンドは同一であるように選択される。これらの混合防止バンドはとりわけ、n2(n’2)が少なくとも1.2である場合に有用である。
【0439】
幅D02がD’0に等しい別の同一の第二の混合防止バンド8’aを、フランジ73から反射された後に第一のグレージングペイン1に向かって進む大きな角度の光線と交差するように、外部面12’に好ましく追加してもよい。例えば、さらに、片面又は両面テープである黒色接着テープが選択される(任意選択的な接着剤18の下で、取り付け用接着剤などを置き換える)。フランジ73は、他方の第二の混合防止バンド8’aを越えて突出している。
【0440】
さらに、内部体積74内の第一のダイオード4からの光の第二のグレージングペインへの側方漏洩(第一のグレージングペインに結合されていない光線)、特に第一の中間層又はさらには第二の端面での屈折、に起因する、及び/又は、内部体積74’内の第二のダイオード4’からの光の第一のグレージングペインへの側方漏洩(第二のグレージングペインに結合されていない光線)、特に第二の中間層又はさらには第一の端面13での屈折、に起因する、いかなる色の混合も防止することが望ましい。
【0441】
したがって、支持体7は、U字状断面よりもむしろE字状断面を有する異形材であり、不透明(又は反射性)のEの字の中央アーム75がパーティションとして作用し、そして第一の光源及び第二の光源からの光を吸収し(又は反射し)、前記アームは例えば、(積層グレージングユニットの)グレージングアセンブリの(位置合わせされた)端面に接して又はそこから1mm未満だけ間隔を開けて離して配置される。異形材又は少なくともこの中央アーム75は、内側面と結合面との間の厚さ以下の厚さであり、例えば0.8mm未満、そしてさらには0.5mm未満の厚さである。
【0442】
異形材7は一体式であるか、あるいは不透明(吸収性)の中央アーム75がウェブ72に付加(結合)される。
【0443】
異形材7のすべて(又は少なくとも内側)は、不透明(例えば浴中に浸漬されたもの)であることができる。
【0444】
不透明コーティングを有する第一の側方領域75aは、好ましくは第一の端面13に向けて又はそれを越えて突出していない。
【0445】
不透明コーティングを有する第二の側方領域75bは、好ましくは第二の端面13’に向けて又はそれを越えて突出していない。
【0446】
好ましくは、1mm未満、さらには0.5mm未満の不透明コーティングが選択される。
【0447】
それは例えば、黒色塗料又は黒色接着剤であり、例として、
・片面接着テープ: Norton社からの製品NORFIX T333(ポリエチレン発泡体及びアクリル系接着剤)、厚さ0.5mm、
・両面接着テープ: 日東社からの製品D5395B、厚さ0.05mm(黒色ポリエステル及びアクリル系接着剤)、又はD9625、厚さ0.100μm(黒色ポリエチレン及びアクリル系接着剤)、
・片面接着テープ: 日東社からの製品61313B、厚さ0.05mm(黒色ポリエステル及びアクリル系接着剤)、又は、
・両面接着テープ: Lohmann社からの製品521−12μm、厚さ12μm、
などが挙げられる。
【0448】
中央アームと中央端面との間には、接着剤又はいかなる他の締結手段も存在しない。
【0449】
別形態として、不透明(吸収性)中央アーム75は別個の部品(上述の不透明コーティングを有する)であり、それはウェブ72に、ノッチなどを介して、接着剤18により付加(結合)される。予防措置として、内側空間74と同一の側に、例えば黒色両面又は片面接着テープ8aを延在させることにより、フランジ71上に不透明側方領域75aに面して不透明コーティング8bが形成される。
【0450】
予防措置として、内側空間74’と同一の側に、例えば黒色両面又は片面接着テープ8’aを延在させることによりフランジ73上に不透明側方領域75bに面して不透明コーティング8’bが形成される。
【0451】
あるいはまた、中央アーム75が(ウェブ72及びフランジ71及びさらにはフランジ73と同様に)反射性であり、そして例えばアルミニウムなどの、金属で製作されている場合には、それがパーティションの役割を果たすことができる。内部空間74、74’に面して(不透明)コーティングがない、例えばアルミニウム製の、反射性金属異形材7も十分であることができる。
【0452】
図3bは、第三の実施形態の第一の別形態における、発光性グレージングアセンブリ300bの部分断面図を示す。
【0453】
第三の実施形態と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ300bは、グレージングアセンブリ300aと下記のように相違する。
【0454】
第一のバンド及び第二のバンド81、81’は各々、中間層3、3’の厚さよりも小さい厚さ(0.76mm、さらには0.38mm)の片面又は両面不透明接着バンド(接着テープ)であり、例えば、先の例の中央アーム75に関して説明したようなバンドである。これらの接着剤バンド81、81’はフリーの表面を有する。と言うのは、積層中間層3、3’及び第一の光アイソレータ2が第一の端面及び第二の端面13、13’から後退されて、D0(D’0)から始まっているからである。
【0455】
異形材7は、U字状の断面を有する。不透明コーティング75a、75bを含む部品75がウェブ72に接着結合されており、そしてこれはグレージングペイン1、1’の間の溝から1mm未満だけ間隔を開けて離れている。それは溝の中に入り込んでもよい。
【0456】
あるいはまた、中央アーム75が(ウェブ72及びフランジ71及びさらにはフランジ73と同様に)反射性であり、そしてアルミニウムなどの金属で製作されている場合には、それがパーティションの役割を果たすことができる。内部空間74、74’に面して(不透明)コーティングがない、例えばアルミニウム製の、反射性金属異形材7も十分であることができる。
【0457】
図3cは、第三の実施形態の第二の別形態における、発光性グレージングアセンブリ300cの部分断面図を示す。
【0458】
第一の別形態と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ300cは、グレージングアセンブリ300bと下記のように相違する。
【0459】
第一のバンド及び第二のバンド82、82’は各々、中央アーム75の主要表面上の不透明な、例えば黒色の、コーティング(インクなど)であり、そしてそれは中間層3、3’及び光アイソレータ2の端面のところまで、グレージングペイン1、1’の間に入り込んでいる。
【0460】
これらの不透明コーティング82、82’は、光学接着剤により、又は透明両面接着テープ82a,82b、例えばアクリル系接着剤で両面をコーティングしたポリエステル支持体など、例として日東社から提供されるD9605と称される製品などにより、内側面及び結合面11、11’に接着結合された外側表面82、82’を有する。
【0461】
不透明な側方表面75a、75bを形成するために、黒色片面接着テープであるように選択された不透明コーティング82、82’を、E字状断面の異形材の中央アーム75上へ延在させることができる。
【0462】
あるいはまた、中央アーム75が(ウェブ72及びフランジ71及びさらにはフランジ73と同様に)反射性であり、そして金属製、例えばアルミニウム製である場合には、それがパーティションの役割を果たすことができる。内部空間74、74’に面した(不透明)コーティングがない、例えばアルミニウム製の、反射性金属異形材7も十分であることができる。
【0463】
図3dは、第三の実施形態の別形態における、発光性グレージングアセンブリ300dの部分断面図を示す。
【0464】
第三の実施形態と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ300dは、グレージングアセンブリ300aと下記のように相違する。
【0465】
第一の及び第二のPCB支持体41、41’は、共通の金属異形材7’上に、例えばT字状断面のストリップ上にあり、それゆえ、光源4、4’を分離しそして方向を誤った光線を吸収するために不透明コーティング75a、75bを含む突出部75を有しており、該ストリップの幅はグレージングアセンブリの端面の厚さ以下である。
【0466】
この異形材7’は、グレージングアセンブリの取り付け用異形材7に固定されておらず、それは例えば1つの支持ユニットにより保持されている。
【0467】
第一の光源4(第二の光源4’)の各ダイオードは、(それぞれ)一次封止材43、43’を含み、そして例えば外部に向かってグレージングアセンブリの端面を越えて突出していない透明両面接着テープ44、44’により、例えばアクリル系接着剤で両面をコーティングしたポリエステル支持体など、例として日東社から提供されるD9605と称される製品などにより、第一の端面13(第二に端面14’)に接着結合されている。
【0468】
あるいはまた、中央アーム7’が反射性であり、そして金属製、例えばアルミニウム製である場合には、それがパーティションの役割を果たすことができる。ダイオードに面した(不透明)コーティングがない、例えばアルミニウム製の、反射性金属異形材7も十分であることができる。
【0469】
共通の異形材をなくし、その結果各光源4、4’に接着結合されている1つの異形材(矩形の又はさらにはU字状もしくはL字状断面のストリップ)を使用することも可能である。2つのU字状又はL字状異形材を間隔を開けて配置してもよく、又はパーティションをなくすことなく一緒に接着結合又は固定してもよい。このように、グレージングアセンブリの相対する側で端面に接着結合された2つの異形材が存在することもできる。
【0470】
図3eは、第三の実施形態の別形態における、発光性グレージングアセンブリ300eの部分断面図を示す。
【0471】
第三の実施形態と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ300eは、グレージングアセンブリ300aと下記のように相違する。
【0472】
幅がD0の第一の混合防止バンドはもはや単純な不透明コーティングではなく、第一の散乱性表面構造5a(白色エナメル)の下にある第一の不透明表面構造6a(黒色又は有色エナメル)で置き換えられている。取り出しは第一の端面13から始まる。この積層側の混合防止バンドの実施形態は、製造するのが最も容易である。幅がD’0の第二の混合防止バンドはもはや単純なコーティングではなく、第二の散乱性表面構造5’a(白色エナメル)の下にある第二の不透明表面構造6’a(黒色又は有色エナメル)で置き換えられている。
【0473】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体41、41’は、グレージングアセンブリの端面に面するウェブ72を有し、そして各々の側の2つのフランジ71、73を有する共通の金属異形材7上にある。この異形材7は、それゆえU字状であり、そして不透明コーティング75a、75bを含む部分75がウェブ72に結合(例えば接着結合)されている。第一の取り出し用表面構造5a、5’は、フランジ71、73によりマスクされている。あるいはまた、上記の部分75は、例えばアルミニウムの部品などの反射性金属の部品(不透明コーティングを含まない)であるか、又は不透明の部品である。
【0474】
第一の光源(第二の光源)のダイオードの各々は、一次封止材43、43’を(それぞれ)含み、そして第一の端面13(第二の端面14’)に光学接着剤44、44’又は透明両面接着テープにより(それぞれ)接着結合されている。
【0475】
このように、異形材7はE字状であることができる(それは好ましくは外部面及び外側面を越えて突出していない)。
【0476】
図3e−1は、先行の実施形態の別形態における、発光性グレージングアセンブリ300’eの部分断面図を示す。
【0477】
この発光性グレージングアセンブリ300’eは、先行のグレージングアセンブリ300eと下記のように相違する。
【0478】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体41、41’は、例えば矩形ストリップなどの、共通PCB支持体410により形成され、該支持体はグレージングアセンブリの端面の厚さ以下の幅を有する。この共通PCB支持体は、サーマル接着剤18によりU字状異形材7の金属ウェブ72に接着結合されている。
【0479】
不透明コーティング75a、75bを含む部分が、接着剤18(又はノッチ)により共通PCB支持体410に結合されている。あるいはまた、部分75は反射性の金属の部分、例えばアルミニウムの部分(不透明コーティングを含まない)であり、あるいは不透明な部分である。
【0480】
やはり上面発光型ダイオードであるダイオードは、第一の端面及び第二の端面13、13’から間隔を開けて離れている。接着剤44、44’は省略される。
【0481】
別形態として、不透明バンド8及び8’(ここではエナメル層)をなくさない(不透明バンド8a及び8’aは好ましくは、上述の不透明両面又は片面接着テープなどの追加のフィルムである)。
【0482】
図4は、第四の実施形態における発光性グレージングアセンブリ400の部分断面図を示す。
【0483】
第三の実施形態300aと比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ400は、グレージングアセンブリ300aと下記のように相違する。
【0484】
低屈折率フィルムをもはや使用しない。例えば第一の及び第二のグレージングペイン1、1’と同一である、第三のグレージングペイン1”を挿入する。各ペインの厚さは約4mmまで減少させることができ、この場合d1(d1’)は4mmに等しい。
【0485】
第三のグレージングペイン1”は、
・内側面11と同一の側の面11”を、第一の低屈折率層によりコーティングされており、該低屈折率層は、好ましくゾルゲル法により得られた、多孔性シリカの層であり、そしてこの層は厚さが600nm、好ましくは800nmであり、必要ならばその上に第一の透明保護コーティング2aが載置されていて、該保護コーティングはゾルゲル法により得られた(緻密な)シリカ層で構成され、厚さが300nm又はそれより大きく、そして550nmでの屈折率n4が少なくとも1.4であり、且つ、
・結合面11’と同一の側の面12”を、第二の低屈折率層によりコーティングされており、該低屈折率層は、好ましくゾルゲル法により得られた、多孔性シリカの層であり、そしてこの層は厚さが600nm、好ましくは800nmであって、好ましくは第一の低屈折率層と同一であり、そして必要ならばその上に第二の透明保護コーティング2’aが載置されており、該保護コーティングはゾルゲル法により得られた(緻密な)シリカ層で構成され、厚さが300nm又はそれより大きく、そして好ましくは第一の保護コーティング2aと同一である。
【0486】
取り付け用異形材7は、U字状である(又は別形態として、光を分割しそして吸収するための不透明側方表面を有するE字状のままである)。ウェブ72は、例えば接着剤18により接着結合された不透明側方表面75a、75bを有する部分75を支持している。あるいはまた、部分75は例えばアルミニウムの部品などの反射性の金属の部品であり(不透明コーティングを含まない)、又は不透明の部分である。
【0487】
好ましくは、別の第一の混合防止バンド8aが外側面12に付加され、そして別の第二の混合防止バンド8’aが外部面12’に付加され、これらのバンドは、例えば、上記のような片面又は両面黒色接着テープである。
【0488】
第一の及び第二のフランジ71、73の内側の壁74、74’に、不透明コーティング8b、8’bがさらに付加される。
【0489】
n2(n’2)は、単位体積当たりの細孔の割合に応じて変動し、そして容易に1.4〜1.15の範囲とすることができる。単位体積当たりの細孔の割合は、好ましくは50%を超え、さらには65%を超えるが、層の耐性を高くするために好ましくは85%未満である。
【0490】
各多孔性シリカ層2、2’は、その体積中に独立細孔(好ましくはシリカで構成される壁を境界とする)を有するシリカのマトリックスである。
【0491】
n2が1.2を下回るまで低下する場合(n’2が1.2を下回るまで低下する場合)には、第一の(第二の)混合防止バンド8、8’及び他の任意の混合防止バンドをなくすことができる。
【0492】
さらに、多孔性はサイズ的に単分散であることができ、この場合には細孔サイズを検量することができる。80%以上の細孔が独立であり、そして形状が球形(又は楕円形)であり、直径が75nmと100nmの間である。
【0493】
別形態として、第一の多孔性ゾルゲルシリカ層のみを(好ましくは)その保護コーティング2aとともに含み、反対面が第二の積層中間層と接触しているガラス板1”を使用することが可能であるが、中央の第三の板1”のミリメートルサイズの厚さを考慮すると、導波された光線の経路長が増加し、そしてこれは取り出し効率を低下させかねない(さらには、場合によってより多量の光線が不透明な第一のマスキング手段6により吸収される)。
【0494】
多孔性シリカ層を製作するための例となる手順は、国際公開第2008/059170号に記載されている。好ましくは、緻密なシリカ層を乾燥した多孔性シリカ層上に湿潤被着後に高温の焼成を行う。
【0495】
図5は、第五の実施形態における発光性グレージングアセンブリ500の部分断面図を示す。
【0496】
第四の実施形態400と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ500は、グレージングアセンブリ400と下記のように相違する。
【0497】
異形材7はE字状であり、好ましくは金属から製作され、そして例えば厚さが最大で5mm(この厚さは結合面と内側面との距離以下である)であって、該異形材7は光源4及び4’を分離し、そして内側面11と結合面11’との中間にある中央アーム75を有する。中間層3、3’、低屈折率層2、2’とその保護コーティング2a、2b、及び中央のガラス板1”は、グレージングアセンブリの端面(第一の及び第二の端面13、13’を含む)からD0(D’0はD0と等しい)だけ後退されている。この中央アーム75には、片側に第一のPCB支持体41が配置され、そして他方の側に第二のPCB支持体41’が配置されている。
【0498】
ダイオード4、4’は、側面発光型ダイオードである。第一の光源4の(第二の光源4’の)各々の発光面は、(それぞれ)第一の(第二の)PCB支持体41に垂直である。
【0499】
発光面の幅は例えば1mmであり、そしてd1は約2.5mmである(4mm厚のガラスで、ダイオードが中央にある場合)。
【0500】
別の第一の混合防止バンド8aが外側面12に付加され、そして別の第二の混合防止バンド8’aが外部面12’に付加される。
【0501】
PCB支持体41、41’は、光の混合防止性の分割に関与することができる。したがって、第一のPCB支持体41は不透明であり(又は面74上に不透明コーティングを有し)、そして第一の不透明パーティションを形成し、且つ、第二のPCB支持体41’は不透明であり(又は面74’上に不透明コーティングを有し)、そして第二の不透明パーティションを形成する。
【0502】
好ましくは、第一のPCB支持体41(その端面)は、第一端面13を越えて突出しておらず、そして第二のPCB支持体41’(その端面)は、第二の端面13’を越えて突出していない。
【0503】
各PCB支持体41、41’は、接着剤(図示せず)により、例えば不透明であることができるサーマル接着剤により、中央アーム75の表面に接着結合されている。
【0504】
あるいはまた、後退はなしである。この場合、PCB支持体41、41’(及びそれらを支持している中央アーム75)は中央の端面に接している。
【0505】
あるいはまた、PCB支持体41、41’は、取り付け用異形材7のフランジ71、73に結合されている。
【0506】
図6は、第六の実施形態による2つの発光性グレージングアセンブリ100’を含む、一組の一方向発光性の2信号及び/又は装飾グレージングドア2000の部分正面図を示す。図6aはそのうちの1つの拡大正面図である。第二の実施形態200と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ600は、グレージングアセンブリ200と下記のように相違する。
【0507】
各グレージングアセンブリ100’は、5つの第一の取り出し領域50a〜50eを含み、該取り出し領域は矩形水平バンドの形態を取っていて、それらの幅(高さ)はフロア方向に増加している。第四番目(トップから数えて)の第一の取り出し領域は、ロゴの形態を取る記号のアセンブリを含み、その不透明又は反射性マスクは合同であり(図示せず)、このロゴは上記のものと類似の第一の不連続の散乱性表面構造5により包囲されており、その不透明又は反射性マスクはやはり合同である(図示せず)。その他の第一の取り出し領域は、上記のものと類似している第一の不連続の散乱性表面構造5のみを含む(図6a参照)。不透明又は反射性の第二のマスキング手段を有する第二の取り出し領域(図示せず)は、第一の取り出し領域と合同である。取り出し用のバンド50a〜50eの間及びトップ部分及びボトム部分には、透明ゾーン17が存在する。
【0508】
各グレージングアセンブリ100’は、取り付け用フレーム7a、7b、7c、7dを含み、それは例えば、(一体式であるか又は複数の部分から構成されており)、金属製又はプラスチック(PVCなど)製又は木製であって、そして例えばU字状断面を有する。存在する取り出し領域と同じ数の、例えば赤又は緑及びさらには青又は白又は琥珀色などの少なくとも2つの区別される色のダイオード4aのアセンブリが、第一のグレージングペインのために、第一の端面側にある垂直の取り付け用異形材7aの内部体積中の第一の共通の(又は個別の)PCB支持体41a上に配置される。同じことが第二のグレージングペインにも当てはまる。
【0509】
各取り出し用バンドは長さが450mmを超え、それゆえ、存在する取り出し領域と同じ数の、例えば赤又は緑及びさらには青又は白又は琥珀色などの少なくとも2つの区別される色のダイオード4bの追加のアセンブリが、第一のグレージングペインのために、第一の端面の反対側にある端面の垂直の取り付け用異形材7bの内部体積中の別の共通の(又は個別の)PCB支持体41b上に配置されるのが好ましい。同じことが第二のグレージングペインにも当てはまる。
【0510】
各グレージングアセンブリ100’はレール上に取り付けられ、そして通過を自由にするためにスライドされる。ドアを開けるためにチケット又は識別手段などを必要としてもよい。
【0511】
図7は、第七の実施形態における発光性グレージングアセンブリ700の部分断面図を示す。
【0512】
第三の実施形態300aと比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ700は、グレージングアセンブリ300aと下記のように相違する。
【0513】
第二の光源4’は、グレージングアセンブリの第一の光源4とは反対側にある。第二の端面13’はそれゆえ、グレージングアセンブリの第一の端面13とは反対側にある。同様に、第二の混合防止バンド8’(例えば黒色両面接着テープ)は、グレージングアセンブリの第一の混合防止バンド8(例えば黒色両面接着テープ)とは反対側にある。第一の及び第二のグレージングペインはやはり同一サイズであるが、側方にオフセットされている。
【0514】
ダイオード4を保持しているPCB41を第一のグレージングペインに結合するための異形材7’は、U字状(又はL字状)の断面を有し、そして第一のグレージングペインに(グレージングペインのオフセットのために内側面11aの突出ゾーン12aにおいて)取り付けられている。ダイオード4’を保持しているPCB41’を第二のグレージングペインに結合するための別の異形材7”は、U字状(又はL字状)の断面を有し、そして第二のグレージングペインに(グレージングペインのオフセットのために結合面11の突出ゾーン11’aにおいて)取り付けられている。
【0515】
混合防止バンド8及び8’は、突出ゾーン11a、11’aに配置されている。好ましくは、別の第一の混合防止バンド8aが外側面12上にも存在し、そして別の第二の混合防止バンド8’aが外部面12’上にも存在している。それらは突出ゾーン11a、11’aに位置している。
【0516】
結合用の異形材7が不透明でない場合には、不透明コーティングを内部体積74内でフランジ71’、73’上に設けることができる。結合用の異形材7’が不透明でない場合には、不透明コーティングを内部体積74’内でフランジ71”、73”上に設けることができる。
【0517】
例えば結合用異形材7、7’を取り囲む、グレージングアセンブリの取り付け用異形材(図示せず)を、グレージングアセンブリの厚さ全体にわたり、各側に加えて、フレームを形成してもよい。
【0518】
別形態として、図7aに(部分図)示されるように、サーマル接着剤18により接着結合された第一のPCB支持体を支持しているウェブ72と、外側面12及び外部面12’上のフランジ71、72とを含むU字状断面を有する取り付け用異形材7が、金属で製作される。不透明の第一のバンド8は、例えば片面接着テープであり、そしてそれはフリーの表面を有する。
【0519】
同じことが第二の端面側にも当てはまる。
【0520】
図7−1は、第七の実施形態の別形態における発光性グレージングアセンブリ700の部分断面図を示す。
【0521】
第七の実施形態700と比較した差異のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ700’は、グレージングアセンブリ700と下記のように相違する。
【0522】
結合用の異形材7’はグレージングアセンブリの厚さを増加させない。と言うのは、それが第二のグレージングペイン1’の突出ゾーン11’aに面して位置するからである。それはさらに、そのフランジ73を介してこの突出ゾーンに(第二の取り出し領域50’の外側で)結合することができる。他方の異形材7”も、グレージングアセンブリの厚さを増加させない。と言うのは、それが第一のグレージングペイン1’の突出ゾーン12aに面して位置するからである。それはさらに、そのフランジ73’を介してこの突出ゾーンに(第一の取り出し領域50の外側で)結合することができる。
【0523】
混合防止バンドは省略される。ダイオードは、狭い発光パターンを得るためにレンズ42、42’を含み、あるいはそれに代わるものとして、n2が1.2未満である低屈折率層(保護コーティングを含む)を光アイソレータとして使用する。
【0524】
図8は、一実施形態による2つの一方向発光ゾーン(装飾及び/又は信号)を含む発光性グレージングアセンブリ800の部分断面図を示し、該アセンブリは、
・第一のグレージングペイン1であり、ここでは、平坦であるか又は別形態として湾曲された(強化された)、矩形(垂直に沿った長さが例えば1m、そして幅が例えば250mm)であり、550nmでの屈折率n1が約1.5、そしてTLが少なくとも90%の強化透明又は超透明ソーダ石灰シリカガラス(例えば厚さが約6mmであって強化された、特に本出願人から供給されるPlaniluxと称するガラス)で製作された第一のグレージングペインであって、内側面と呼ばれる第一の主要面11と、外側面と呼ばれる第二の主要面12と、取り付け位置において垂直である第一の端面13とその反対側の端面14(ここでは、端部が4つの端面により形成され、第一の端面が長手方向である)とを含む、第一のグレージングペイン1、
・第一の光源4であり、ここでは第一のPCB支持体41と称するプリント回路板上に整列した赤及び緑の発光ダイオード4のアセンブリである、第一の光源4であって、前記光源は第一の端面13に光学結合されており、ここでは第一のグレージングペイン1が好ましくは第一の端面13から最大で1mmの空間を開けて離れているダイオードにより発光された光を導波し、そして該光源は好ましくは第一の端面の中央にあり、幅が第一のグレージングペイン1の厚さよりも小さく、例えば各ダイオードが4mmの幅W0を有している、第一の光源4、及び、
・第一のグレージングペインと結合した、ここでは内側面12の(直ぐ)上で、第一の光取り出し手段5、5a、5b(の輪郭)により境界が画定されている第一の取り出し領域50であって、該手段は明度L*が少なくとも50である第一の不連続白色散乱層であり、該層はここでは、白色無機顔料及び溶融ガラスフリットを含む白色の散乱性エナメルであって、種々のサイズの第一の散乱性表面構造の形態を取っており、不連続の表面構造5a、5のアレイ及び1つ以上の装飾性表面構造5b及び/又は別形態として記号のアセンブリ(ロゴなど)を含んでいる、第一の取り出し領域50、
を含む。
【0525】
第一の散乱性表面構造5aは、第一の端面13からWだけ距離を置いている。最も広い表面構造5bは装飾性表面構造であり、例えば3cm幅の幾何学形状である。不連続の表面構造は、例えばディスクなどの幾何学形状である。
【0526】
長さ256mm(水平に沿って)の第一の取り出し領域では、不連続の表面構造は、例えば4mm間隔を開けて離れている直径1mmのディスクである。装飾性表面構造は、ディスクから7mm間隔を開けて離れ(ディスクにより包囲され)ている。
【0527】
第一の例の製造手順では、ガラスフリット、白色無機顔料及び有機媒体を含む第一の液状散乱性エナメル組成物を内側面11に(又は別形態として外側面に)、スクリーン印刷により不連続的に適用して、第一の散乱性表面構造5、5a、5bのフィールドを形成し、そして乾燥させる。
【0528】
より正確に言うと、第一のエナメル組成物は、ガラスフリットとTiO2顔料(FERRO社により呼称番号194100で販売される)、及び有機媒体(Prince Minerals社により呼称番号801022で販売される)を、200ポアズの粘度(上記の条件下で測定)を得ることを可能にする量で含む。
【0529】
被着する第一の層の平均厚さ(湿潤時)は35μmに等しい。
【0530】
ガラス(外側面)側で、白色はL=63.08、a=−1.92、b=0.69(焼成後)により規定される。
【0531】
マスク(内側面)側では、白色はL=82.35、a=−1.24、b=−0.46(焼成後)により規定される。
【0532】
白色の散乱性エナメルの光学密度は、焼成後に0.9(ガラス側)である。
【0533】
第一の層のために使用するスクリーン印刷用のスクリーンは、1cm当たり43本の糸を含む直径80μmのポリエステル糸の織布からなり、これは特に、4mmの間隔を開けて離れている直径1mmのディスクの形態を取る複数の不連続の表面構造及び幅2cmの装飾性表面構造、例えばディスク又は符号など、を形成することを可能にする。
【0534】
被着後に、このようにコーティイングされた第一のグレージングペインを約145〜155℃の温度で運転する赤外線ランプを備えた乾燥装置に入れ、それにより有機媒体を除去し、そして層を固化させる。その後、コーティングされた第一のグレージングペインをオーブン内で655℃の温度に加熱して、ガラスフリットを溶融させ、エナメルを生じさせる。
【0535】
別形態として、エナメル5は、例えば下記の組成、すなわち、
・20質量%と60質量%の間のSiO2
・10〜45質量%の、特にミクロンサイズの耐火性顔料(TiO2を含む)、及び、
・20質量%以下のアルミナ及び/又は酸化亜鉛、
という組成を有する。
【0536】
エナメル組成物の例としては、FERRO社により販売されるFerro 194011と称するエナメル、JM社により販売される呼称番号AF5000のエナメル、及びPemco社により販売される呼称番号VV30−244−1のエナメルが挙げられる。
【0537】
別形態として、白色塗料を選択してもよい。塗料の例として、TiO2が主要顔料である、本出願人から提供されるPlanilaque Evolutionシリーズの塗料Extrablancを挙げることができる。厚さは、一般に40μmと60μmの間である。
【0538】
塗料配合物は、カーテン法を用いて被着させてもよい。溶媒はキシレンであり、又は別形態として水である。それを乾燥後に、ラッカーは、例えば下記の成分、すなわち、
・アクリル系スチレンを重合させることにより得られるヒドロキシル化アクリル系樹脂の、非芳香族イソシアネートを用いた硬化により得られるポリウレタン樹脂の形態を取るバインダー、及び、
・55質量%の量の無機材料(顔料及びフィラー)、
を含む。
【0539】
内側面11及び第一の散乱性表面構造5、5a、5bは、以下のものによって(直接)覆われる。
・熱可塑性物質、ここではEVAの、透き通っており、さらには透明なサブミリメートルサイズである0.38mmのシートで製作された第一の積層中間層3であって、(単独での)曇り度が最大で1.5%、さらには1%であり、屈折率n3が、n3−n1が絶対値として0.05未満(ここでは可視スペクトルでのn3は約1.49に等しい)となるようなものである、第一の積層中間層3。
・第一の積層中間層3と接着して接触している、50μm厚の低屈折率フルオロポリマー、好ましくはETFE又はFEPの、フィルム2であって、コロナ処理により処理された第一の主要面及び第二の主要面を有し、曇り度が1.5〜2%であるフィルム2、例えば、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton ETFEという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が1.4に等しい製品、又は、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton FEPという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が約1.34に等しい製品。
・熱可塑性材料、好ましくはEVAで製作された中央の積層中間層3”であって、第一の積層中間層3と同一(特性、厚さ、シート)であるが、場合により着色されており、低屈折率フィルム2と接着して接触している、中央の積層中間層3”。
・中央の透明支持体1”であって、それはここでは第一のグレージングペインと同一である(とは言え場合によってはそれより薄い)が、場合により着色されている、無機ガラスのグレージングペイン(又はPETなどのプラスチックのフィルム)であり、この支持体の1つの面のすべては不透明な第一のマスキング手段60によりコーティングされており、該マスキング手段は、ここでは黒、グレイ又は有色(赤、緑又は別の十分に吸収性である色)のエナメルで製作された、不透明な第一のコーティングであり、このエナメルは無機顔料及び溶融ガラスフリットを含み、該不透明層はここでは結合面11’と同一の側に位置しているが、別形態としてそれは内側面11と同一の側に配置されていてもよい、中央の透明支持体1”。
・第一の積層中間層3と同一(特性、厚さ、シート)であるが、場合により着色されており、不透明コーティング30と接着して接触を形成している、熱可塑性物質、好ましくはEVAで製作された、別の中央積層中間層3”’。
・他の積層中間層3”’3と接着して接触している、50μm厚の低屈折率フルオロポリマー、好ましくはETFE又はFEPの、フィルム2であって、該フィルムはコロナ処理により処理された第一の主要面及び第二の主要面を有し、曇り度が1.5%と2%の間であり、好ましくは第一の光アイソレータ2と同一であるフィルム2、例えば、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton ETFEという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が1.4に等しい製品、又は、Saint Gobain Performance Plastics社から提供されるNorton FEPという呼称の、曇り度が1.5%と2%の間、そして屈折率n2が約1.34に等しい製品。
・好ましくは透き通った、透明な熱可塑性材料、好ましくはEVAで製作された第二の積層中間層3”であって、第一の積層中間層と同一(特性、厚さ、シート)であり、第二の低屈折率フィルム2’と接着して接触しており、屈折率n’3を有する、第二の積層中間層3”。
・第一のグレージングペインと同一であり、合同である(又は別形態として、それからオフセットしている)第二の無機ガラスのグレージングペイン1’であって、該グレージングペインは第二の積層中間層3’と同一の側にある第一の主要結合面11’と、外部面12’と称する反対側の面と、第二の端面13’及びその反対側の端面14’とを有し、550nmでの屈折率n’1が約1.5、TLが少なくとも90%であり、そして可視スペクトルでn’3−n’1が絶対値として0.05未満となる(ここではn’3は約1.49に等しい)ようなn’3を有する、第二の無機ガラスのグレージングペイン1’。
【0540】
グレージングアセンブリ800は、さらに下記のものを含む。
・第二の光源4’であって、それはここでは第二のPCB支持体41’と称するプリント回路板上に整列した赤及び緑の発光ダイオードのアセンブリであり、該光源は第二の端面13’に光学結合されており、第二のグレージングペイン1’がこれらのダイオード4’により発光された光を導波し、該ダイオードはここでは好ましくは第二の端面から最大で1mmだけ間隔を開けて離れており、該光源は好ましくは第二の端面の中央にあり、そして幅が第二のグレージングペイン1’の厚さより小さく、例えばダイオード幅W’0は4mmである、第二の光源4’。
・例えばここでは第一の取り出し領域50と合同(同一のサイズ、同一の形状又は輪郭)である、第二の取り出し領域50’であって、該第二の取り出し領域50’は第二のグレージングペインと結合された、ここでは結合面12’の直ぐ上の、第二の光取り出し手段5’、5’a、5’bにより(その輪郭により)境界が画定されたており、該手段は明度L*が少なくとも50の第二の白色不連続散乱層、好ましくは白色無機顔料及び溶融ガラスフリットを含む散乱性白色エナメルであり、該層はここでは第一の散乱層5と(実質的に)同一の特性及びさらには厚さであって、不連続の表面構造5’、5a’のアレイ、及び/又は、記号及び/又は装飾性表面構造5’bのアセンブリから選択される、種々のサイズの、第二の散乱性表面構造の形態を取っており、例えば第一の散乱性表面構造5、5a、5bと合同である、第二の取り出し領域50’。
【0541】
別形態として、不透明なマスキングコーティング(エナメル、塗料、インクなど)が赤であり、又は赤をベースとし、又は緑で吸収性である別の色である(又は緑の光を吸収するのに十分な厚さである)場合、少なくとも赤で吸収性である色、例えば、青色、黄色又はさらには緑色の第二の不透明マスキングコーティングが、例えば中央のガラス板1”の内側面11側に加えられる。
【0542】
散乱性白色エナメル層5によりコーティングされた第二のグレージングペイン1は、第一のグレージングペインについて説明したのと同様に製造される。
【0543】
第一の取り出し領域50(及び第二の取り出し領域50’、ここでは合同である)は、不透明コーティング60と同様に、第一のグレージングペイン(その周辺部分を除く)の全長さにわたって延在し、そしてこれを実質的に覆うことができる。
【0544】
図8aにおける別形態として示されるように、複数のバンド形状の第一の取り出し領域50a、50b、例えば2つの水平バンドを使用してもよく、一方は不連続の表面構造5、5aから構成され、もう一方の不連続の表面構造はロゴ5bを包囲しており、これらのバンドは透明ゾーン17により間隔を開けて離れており、且つ透明ゾーン17により側方の端面から間隔を開けて離れている。
【0545】
このように、2つの間隔を開けて離れている不透明コーティングゾーン60a、60bが存在し、各々が取り出しバンドを覆っている。
【0546】
図8bにおける別形態として示されるように、複数のバンド形状の第一の取り出し領域50a、50b、例えば2つの水平バンドを使用してもよく、一方は不連続の表面構造5から構成されて、第一のグレージングペインよりも幅が狭く、例えば中心から右に位置しており、そしてもう一方は不連続の表面構造5から構成されて、第一のグレージングペインよりも幅が狭く、例えば中心から左に位置しており、これらのバンドは透明ゾーン17により間隔を開けて離れており、且つ透明ゾーン17により側方端面から間隔を開けて離れている。
【0547】
このように、2つの間隔を開けて離れている不透明コーティングゾーン60a、60bが存在し、第一のものが第一の取り出しバンドを覆い、そして第二のものが第二の取り出しバンドを覆って、グレージングペインの幅にわたって延在しており、それにより例えば、積層アセンブリにおけるインデント又はステップを防止している。
【0548】
第一の光源4は、それゆえ、動的に制御されて、時点t0で第一の一連のダイオード4を介して、λ1と称する第一の波長で第一の主発光を発光し、そして時点t’≠t0で第二の一連のダイオード4を介して、λ1とは区別されるλ2と称する第二の波長で第二の主発光を発光する。
【0549】
第二の光源4’は、それゆえ、動的に制御されて、時点t0で第三の一連のダイオード4’を介して、λ3と称する第三の波長で第三の主発光を発光し、そして時点t’≠t0で第四の一連のダイオード4’を介して、λ1とは区別されるλ4と称する第四の波長で第四の主発光を発光する。
【0550】
t0において、
・第一の光源は、515nm〜535nmの範囲にあり、50nm未満の半値スペクトル幅であるλ1にて緑で発光し(そして取り出される光のC1はλ1と実質的に等しく、最大で10nm又は5nm異なる、λ1’で取り出される第一の主発光により規定される緑であり、半値スペクトル幅が30nm未満であり)、そして、
・第二の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ3にて赤で発光し(そして取り出される光のC3はλ3と実質的に等しく、最大で10nm又は5nm異なる、λ3’で取り出される第三の主発光により規定される赤であり、半値スペクトル幅が30nm未満であり)、又はさらには白色で発光する。
【0551】
t’において、
・第一の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ2にて赤で発光し(そして取り出される光のC2はλ1と実質的に等しく、最大で10nm又は5nm異なる、λ1’で取り出される第二の主発光により規定される赤であり、半値スペクトル幅が30nm未満であり)、そして、
・第二の光源は、515nm〜535nmの範囲にあり、50nm未満の半値スペクトル幅であるλ4にて緑で発光する(そして取り出される光のC4はλ4と実質的に等しく、最大で10nm又は5nm異なる、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される緑であり、半値スペクトル幅が30nm未満である)。
【0552】
あるいは、第一の光源は、615nm〜635nmの範囲にあり、30nm未満の半値スペクトル幅であるλ4にて赤で発光し続ける(そして取り出される光のC4はλ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nm異なる、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される赤であり、好ましくは半値スペクトル幅が30nm未満である)。
【0553】
別の構成において、例えば、t3において、各光源4、4’は緑又は白で発光する。光源の1つをオフにする(それゆえ、赤及びオフ状態、緑及びオフ状態、白及びオフ状態の構成となる)ことも可能である。
【0554】
緑及び赤の色の混合を防止するために、とりわけ不透明コーティング60が第一の端面及び第二の端面の周囲からなくなっている(例えば後退している)場合には、第一の光源4の各ダイオード4は場合により、狭い発光パターンを確保するコリメート光学素子42を含む。第一の光源4の各ダイオード4は、第一の端面から空間により(最大で2mm)間隔を開けて離れており、そして各ダイオードから発光される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α1とα1の間の発光コーン内に封じ込められ、ここで、α1=Arsin(n1・sin(α2))であり、そして詳細図に示されるとおり、α2=π/2−Arsin(n2/n1)は第一のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0555】
可視スペクトルにおけるn2=1.5(ETFEの屈折率)及びn1=1.5では、α2は21°であり、そしてα1は33°である。可視スペクトルにおけるn2=1.35(FEPの屈折率)及びn1=1.5では、α2は26°であり、そしてα1は41°である。
【0556】
緑及び赤の色の混合を防止するために、とりわけ不透明コーティング60が第一の端面及び第二の端面の周囲からなくなっている(後退している)場合には、第二の光源4’の各ダイオードは場合により、狭い発光パターンを確保するコリメート光学素子42’を含む。第二の光源4’の各ダイオードは、第二の端面から最大で約1mmの空間により間隔を開けて離れており、そして各ダイオードから発光される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α’1とα’1の間の発光コーン内に封じ込められており、ここで、α’1=Arsin(n1・sin(α’2))であり、α’2=π/2−Arsin(n2/n’1)は第二のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0557】
ダイオードとして、Avago社から供給される幅4mmのALMDダイオードを選択することができ、各ダイオードから発光される光束の100%は−30°と30°の間の発光コーン内に含まれる。特に、AlInGaPをベースとする赤色ダイオードで、呼称番号がALMD−EG3D−VX002のものを使用することができ、それは主波長が626nmであり、スペクトル幅が618nmと630nmの間である。
【0558】
特に、InGaNをベースとする緑色ダイオードで、呼称番号がALMD−CM3D−XZ002のものを使用することができ、それは主要波長が525nmでり、スペクトル幅が519nmと539nmの間である。
【0559】
各PCB支持体は矩形ストリップであり、それはグレージングアセンブリの端面を越えて突出しておらず、そして赤及び緑のLEDを交互に含む。同一の色のダイオード間の最大間隔は、最大で20mmであるように選択される。
【0560】
第一の光源(第二の光源)のダイオードは(それぞれ)、第一の端面(第二の端面)に(それぞれ)実質的に平行である、例えば5°以内までの、所与の主発光方向を有する。それらの発光パターンはガウシアンである。
【0561】
別形態として、従来型のダイオードを選択し、これらのダイオードを、例えばE字状の取り付け用異形材(又はE字状の結合用異形材又は2つのL字状異形材)により、分離する。
【0562】
外側面又は外部面上で表面構造5aに対して垂直な緑又は赤の光の輝度は、約100cd/m2(±10cd/m2)である。この垂直方向の輝度は均一(±10cd/m2まで)である。
【0563】
緑で発光する各「緑色」ダイオードの電気回路は、この「緑色」ダイオードから発光される光束F1が赤で発光する「赤色」ダイオードにより発光される光束F2よりも0.8倍小さくなるように調整される。
【0564】
この場合において、第一の(第二の)取り出し手段は好ましくは、(それぞれ)外側面(外部面)上においても、(それぞれ)白色塗料であることができる。塗料の例として、本出願人から供給されるPlanilaque Evolutionシリーズの、TiO2が主要な顔料である、塗料Extrablancを挙げることができる。厚さは、一般に40μmと60μmの間である。
【0565】
塗料配合物は、カーテン法を用いて被着させることができる。溶媒はキシレンであり、又は別形態として水である。それを乾燥後に、ラッカーは、例えば下記の成分、すなわち、
・アクリル系スチレンを重合させることにより得られるヒドロキシル化アクリル系樹脂の、非芳香族イソシアネートを用いた硬化により得られるポリウレタン樹脂の形態を取るバインダー、及び、
・55質量%の量の無機材料(顔料及びフィラー)、
を含む。
【0566】
第一の及び第二のPCB支持体41、41’は、U字状断面の、好ましくは金属(アルミニウム、ラッカー塗りされた鋼材、あるいは別形態としてプラスチック(PVCなど))の又はさらには木製の取り付け用異形材7の内部体積中に配置され、該取り付け用異形材は、
・グレージングアセンブリ200の端面(第一の端面及び第二の端面13、13’、低屈折率フィルムと第一の積層中間層及び第二の積層中間層3、3’の端面を含む)に面しているウェブ72であって、このウェブ金属はここでは、第一の及び第二のPCB支持体41、41’を支持しており、そして例えば放熱する役割を果たす、ウェブ72、及び、
・ウェブ72の各々の側の、それぞれ外側面12及び外部面12’を覆って3cmの幅Wにわたり、導波を妨害しないようにそれらと光学接触することなく延在している、第一のフランジ及び第二のフランジ71、73、
を含む。
【0567】
面12’は発光性グレージングペインのフリーな表面であり、可視性であって、さらにはアクセス可能(接触可能)であることができる。グレージングアセンブリは、必要ならば断熱性グレージングユニット又は真空グレージングユニットへ組み立てることができよう。
【0568】
第一の端面及び第二の端面13、13’はまっすぐで、研磨されている。反対側の端面14、14’ はまっすぐで、研磨されており、又はさらには散乱性である。
【0569】
特に広い第一の取り出し領域及び/又は複数の別個のセンチメートルサイズの表面構造を有するグレージングペインの場合には、他のダイオードを反対側の端面に追加してもよい(ここでは図示せず)。
【0570】
可動板が通行者に対して素早く閉止する場合には、例えば快適性を増加させるために、ポリマーシールをこの反対側の端面に配置してもよい。
【0571】
図9は、最後の実施形態の1つの別形態において2つの一方向発光ゾーンを含む発光性グレージングアセンブリ900の部分断面図を示す。
【0572】
最後の実施形態800と比較した相違のみを説明する。この発光性グレージングアセンブリ900は、下記のようにグレージングアセンブリ800と相違する。
【0573】
第一の積層中間層及び第二の積層中間層、中央のグレージングペイン、及び他の中央の積層中間層は省略されている。
【0574】
第一の光アイソレータは、もはやフルオロポリマーフィルムでなく、多孔性ゾルゲルシリカの第一の層2であって、それは厚さが600nm、又は好ましくは800nmであり、緻密なゾルゲルシリカ層2aから構成された第一の保護コーティングを有するのが好ましく、該シリカ層は厚さが300nm又はこれより大きく、550mでの屈折率n4が少なくとも1.4である。第一の多孔性ゾルゲルシリカ層2は内側面11上にあり、そして第一の光取り出し手段5は外側面12上にあって、そして例えば、第一の、例えば中央の、取り出し領域50において艶消し材の形態を取っている(装飾性表面構造、非開口表面構造、開口表面構造などを形成している)。
【0575】
第二の光アイソレータ2’は、もはやフルオロポリマーフィルムでなく、多孔性ゾルゲルシリカの第二の層2’であって、それは厚さが600nm、又は好ましくは800nmであり、緻密なゾルゲルシリカ層2’aから構成された第二の保護コーティングを有するのが好ましく、該シリカ層は厚さが300nm又はこれより大きく、550mでの屈折率n’4が少なくとも1.4である。第二の多孔性ゾルゲルシリカ層2’は結合面上にあり、そして第二の光取り出し手段5’は外側面12’上にあって、そして例えば、第一の取り出し領域50と合同である、第二の、例えば中央の、取り出し領域50’において艶消し材の形態を取っている(装飾性表面構造、非開口表面構造、開口表面構造などを形成している)。
【0576】
n2(n’2)は単位体積当たりの細孔の割合に応じて変動し、そして容易に1.4〜1.15の範囲とすることができる。単位体積当たりの細孔の割合は、好ましくは50%より大きく、さらには65%より大きいが、層の耐性を高くするために好ましくは85%未満である。
【0577】
各多孔性シリカ層2、2’は、その体積中に独立細孔(好ましくはシリカで構成される壁を境界とする)を有するシリカのマトリックスである。
【0578】
さらに、多孔性はサイズ的に単分散であることができ、この場合には細孔サイズを検量することができる。80%以上の細孔が独立であり、そして形状が球形(又は楕円形)であり、直径が75nmと100nmの間である。
【0579】
多孔性シリカ層を作製するための例となる手順は、国際公開第2008/059170号に記載されている。好ましくは、緻密なシリカ層を乾燥した多孔性シリカ層上に湿潤被着後に高温の焼成を行う。
【0580】
不透明コーティング60は、ここでは、好ましくはPVB中央積層中間層上に印刷され、そしてそれは(60の範囲を限定する1つ以上の透明な無色のゾーンのないことが求められる場合には)着色されていてもよい。
【0581】
当然、上記の種々の実施形態で説明したようなグレージングアセンブリは、静的モードで機能することもでき、すなわちC1及びC3の組み合わせのみ(あるいはC1及びオフ状態、又はC3及びオフ状態)を提供することもできる。この場合には、第一の光源はλ1の第一のダイオードのみを含み、そして第二の光源はλ3の第三のダイオードのみを含む。グレージングアセンブリはまた、発光性の仕切版(室内の、オフィス間の)としても、フロアタイルとして又はさらには窓としても、使用することができる。
図1
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図2a
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3e-1】
図4
図5
図6a
図6b
図7
図7-1】
図7a
図8
図8a
図8b
図9