【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明の第一の対象は、好ましくは第一の空間と第二の空間との間のアクセスドアのための、発光性グレージングアセンブリであって、
・屈折率n1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、より好ましくは1.53以下であり、好ましくは1.5〜1.53である、(むき出しの又は事前にコーティングされた)無機及びさらには強化又はさらには(好ましくは硬質の)有機ガラスから好ましく製作された第一の(透き通った、好ましくは透明で、さらには超透明である)グレージングペインであって、内側面及び外側面と称する主要面ならびに第一の端面を有する第一のグレージングペイン、
・第一の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上にストリップの形で整列した)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第一の端面を介して、又は第一の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第一のグレージングペインと光学結合された第一の(可視)光源、
ここで、第一のグレージングペインは第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、時点t0でλ1と称する第一の波長(好ましくは緑色)で第一の主発光(好ましくは緑色)を発光し、且つ好ましくは切換可能であり、時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ2は好ましくは赤色である)で第二の主発光(好ましくは赤色)を発光し、そして場合により、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第一及び/又は第二の主発光と区別される(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第一のグレージングペインと結合した第一の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、第一の取り出し領域(内側面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第一の光源と光学結合している側にある第一の周辺ゾーンの外側にあり、特に第一の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第一の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第一の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含み、ここで、取り出される光は外側面側で視認可能であり、第一の取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L
*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光が前記t0ではC1(C1は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ1に等しい主発光λ’1のC1)と称する第一の色であり、そして好ましくは、前記t’では第一の色C1とは区別されるC2と称する第二の色(C2は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、及び/又は、主発光λ’2のC2は実質的にλ2に等しい)であるようなものであり、第一の光取り出し手段、
これらの第一の光取り出し手段は特に好ましくは、内側面側(好ましくは内側面上、さらには第一の積層中間層の中又はその上に)、及び/又は外側面側(さらに好ましくは外側面上に)、及び/又は第一のグレージングペインのバルク中に位置し、場合により光を集める、散乱性手段を含んでおり、
・内側面側から(第一の取り出し手段により)取り出された光をマスキングするための第一の手段であって、これらの手段は内側面側に配置され、そして内側面を部分的に覆っており、そして以下の手段、すなわち、
・第一の取り出し手段と一致している(同一形状、同一サイズで一致している)(好ましくは)不透明の(主として吸収性であるという意味で)手段、特にC1及び/又はC2(及び/又は下記に規定されるC3及び/又はC4)の主要波長で少なくとも吸収性であり、内側面から第一の取り出し手段よりも遠くに離れており、好ましくは第一の取り出し手段上にある、不透明の手段、及び、
・第一の取り出し手段に面している(好ましくは鏡面反射性の)反射性手段であって、それは好ましくは第一の取り出し手段の(直ぐ)上にあり、第一のグレージングペインから第一の取り出し手段よりも遠くに離れており、好ましくは第一の取り出し手段(第一の取り出し用表面構造を含む)と合同であり、又は場合により、(第一の取り出し用表面構造の)第一の取り出し手段を越えて側方に、特に最大で2mm、さらには1mm未満だけ突出しており、特に第一の取り出し領域及び第一の取り出し領域の周囲を最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ覆っている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つ(及びそれらの組み合わせ)から選択されている手段、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、特に(好ましくは)1つ以上の層により分離されており、又は別形態として第一のグレージングペインから間隔を開けている、第二のグレージングペイン(好ましくは、透き通った、好ましくは透明又は超透明である無機又はさらには(硬質)有機ガラス、そしてさらには強化ガラスから製作されている)であって、屈折率n’1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はより好ましくはなおも550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下、好ましくは1.5〜1.53であり、結合面(この結合面は内側面に面している)と称する主要面及び外部面と称する主要面を有するとともに、第二の端面と称する端面(該端面は第一の端面と位置合わせされており、又はそれからグレージングアセンブリの外側に向けてオフセットされて、第一の端面又は第一の端面とは反対側の端面を越えて突出している結合面の周囲バンドを残している)を有する、第二のグレージングペイン、
・第二の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上にストリップの形で整列した、好ましくは第一の光源と同一の)、又は主要光源(ダイオード)を用いた取り出し用光ファイバーであって、第二の端面を介して、又は第二の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第二のグレージングペインと光学結合された第二の(可視)光源、
ここで、第二のグレージングペインは第二の光源により発光された光を導波し(第二の端面は第一の端面と同一の側にあって位置合わせされており又はグレージングアセンブリの内側に向けてオフセットされているか、あるいは第一の端面と反対側にあり)、
該第二の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、前記時点t0で、λ1とは区別され、そして好ましくはλ2と実質的に等しい、λ3と称する波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ3は好ましくは赤である)の第三の主発光(好ましくは赤色)を発光し、且つ好ましくは、前記時点t’で、λ3とは区別され、且つλ2とも区別され、そして好ましくはλ1と実質的に等しい、λ4と称する波長(好ましくはλ3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ4は好ましくは赤色である)で第四の主発光(好ましくは緑色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第三及び/又は第四の主発光と区別される(さらに第一及び/又は第二の主発光とも区別される)(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第二のグレージングペインと結合した第二の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、第二の取り出し領域(結合面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第二の光源と光学結合している側にある第二の周辺ゾーンの外側にあり、特に第二の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第二の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第二の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含み、ここで、こうして取り出される光は外側面側で視認可能であり、第二の光取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L
*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光がt0ではC1とは区別されるC3(C3は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、実質的にλ3に等しく且つλ’1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、好ましくは赤である、主発光λ’3のC3)と称する色であり、好ましくはC2と実質的に等しく(λ’3はλ’2と実質的に等しい)、そして好ましくは、前記t’では色C3と区別されるC4と称する色(C4は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ4に等しく且つλ’3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なる主発光λ’4のC4)であって、さらにC2と区別され、好ましくは実質的にC1と等しい色(λ’4は実質的にλ’1と等しい)であるようなものである、第二の光取り出し手段、及び、
・結合面側から(第二の取り出し手段により)取り出された光をマスキングするための第二の手段であって、これらの手段は結合面側に配置され、そして結合面を部分的に覆っており、そして以下の手段、すなわち、
・第二の取り出し手段と合同である(好ましくは)不透明の(主として吸収性であるという意味で)手段、特にC3及び/又はC4(及び/又は前記不透明な第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2)の主要波長で少なくとも吸収性であり、不透明な第一のマスキング手段/不透明な第二のマスキング手段で構成される一対は好ましくは、少なくともC1とC3及びそのほかの可能な色C2、C4等の主波長で吸収性であり、これらの手段は結合面から第二の取り出し手段よりも遠くに離れており、そして好ましくは第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある、不透明の手段、及び、
・第二の取り出し手段に面している(好ましくは鏡面反射性の)反射性(主として反射性であるという意味で)手段であって、それは好ましくは第二の取り出し手段の(直ぐ)上にあり、第二のグレージングペインから第二の取り出し手段よりも遠くに離れており、この反射性手段は好ましくは第二の取り出し手段と合同であり、又は場合により、第二の取り出し手段を越えて側方に、特に最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ突出しており、特に第二の取り出し領域及び第二の取り出し領域の周囲を最大で2mm、好ましくは1mm未満だけ実質的に覆っている、反射性手段、
のうちの少なくとも1つ(及びそれらの組み合わせ)から選択されている手段、
を含む発光性グレージングアセンブリである。
【0006】
このグレージングアセンブリは、さらに、第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間に、また必要ならば第一のマスキング手段と該第一のマスキング手段とは区別される第二のマスキング手段との間に、第一の光アイソレータと呼ばれる、(好ましくは連続であり、平坦な又は湾曲している)透明な光アイソレータ(一体構造の)であって、屈折率n2が第一の光源(及び好ましくは、1つのアイソレータのみが存在するならば第二の光源)の波長(より好ましくは全可視スペクトルの波長)で、n1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3(好ましくは、1つのアイソレータのみが存在する場合、n’1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3である)となるようなものである光アイソレータを含み、該アイソレータは、
・少なくとも第一の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第一の取り出し領域を覆って、内側面に面し、及び/又は(好ましくは)、結合する第一の端面と第一の取り出し領域(の隣接端部)との間で内側面に面し、且つ好ましくは、第一の取り出し領域と第一の端面とは反対側の端面との間で、内側面に面しており、好ましくは内側面を実質的に覆って(第一の光源との光学結合が行われる側に配置された第一のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
・そして第一のアイソレータが唯一のアイソレータである場合、少なくとも、第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆って、及び/又は(好ましくは)第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)の間で、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で、好ましくは結合面に面して、この場合には好ましくは結合面を実質的に覆って(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
配置されている。
【0007】
第一の主要表面及び第二の主要表面を有する第一の光アイソレータは、第一の主要表面を介して第一のグレージングペイン(内側面側に第一のマスキング手段及びさらに好ましくは下に第一の取り出し手段を含む)に第一の積層中間層により積層されており、該第一の積層中間層は第一の透明な、好ましくは熱可塑性又は熱硬化性のポリマー製であって、該ポリマーの屈折率n3は第一の光源の波長で、好ましくは可視スペクトルのすべてにおいて、n3−n1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるようなものである。別形態として、第一の光アイソレータは空気である。
【0008】
グレージングアセンブリは、さらに、第一のマスキング手段と第二の取り出し手段との間に、必要ならば第一のマスキング手段と該第一のマスキング手段とは間隔を開けて離れている第二のマスキング手段との間に、第二の光アイソレータと称する(好ましくは連続でありそして平坦である)透明な光アイソレータ(一体構造の)であって、該第二の光アイソレータは第一の光アイソレータと合体され、あるいは第二の取り出し手段と分離されてその近くにあり、その屈折率n’2が、第二の光源の(好ましくは全可視スペクトルの)波長でn’1−n’2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.3であるようなものである光アイソレータを含み、該アイソレータは、
・少なくとも第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又はさらには、近接しているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆っており、及び/又は(好ましくは)第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)との間で、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で、結合面に面しており、この場合、前記第二の光アイソレータは好ましくは結合面を実質的に覆って(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーン及びさらには他の周囲ゾーンを場合によっては除いて)、
配置されている。
【0009】
第二の光アイソレータは(第一の光アイソレータと合体されているならば、第一の光アイソレータの第二の表面を介して)、第二のグレージングペインに(そしてその結果、結合面側で、第二のマスキング手段及びさらに好ましくは第二の取り出し手段に)、第二の積層中間層を用いて積層され、該第二の積層中間層は第二の透明な(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)ポリマー製であり(該第二のポリマーは好ましくは第一のポリマーと同一であるか又は類似のポリマーから製作される)、該ポリマーの屈折率n’3は第二の光源の波長で(好ましくは全可視スペクトルにおいて)n’3−n’1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるものようなものである。
【0010】
マスキング手段と組み合わされた1つ以上の光アイソレータは、2つの光の独立性を保証し、それらの光は特にアクセスドアの信号、すなわち、
・時点t0において、第一の側で緑色などのアクセスカラー、及び第二の側で赤色などの待機カラー、
・時点t’において、信号を逆転し、第一の側で停止カラー、及び第二の側で進行カラー、
を生じさせるように切換可能である。
【0011】
標識用途において、列車の客室用には、「自由」を片側に緑色で表記し、そして「指定」を反対側に赤色で表記してもよく、又は、ファミリースペース又は通常スペースを分離するために、ファミリー側では光で子供向けパターン(幾何学形状、色など)を形成し、そして通常側では光をよりソフト(及び/又は1つ以上のより暗いパターン)にする、例えば温かい感じの白色にすることができる。第一の光アイソレータが第一のグレージングペインよりも第二のグレージングペインから遠くに離れており、及び/又はその位置又は範囲のために第二の光源から来る光線を(十分に)アイソレートしない場合には、第二の光アイソレータを使用することが望ましいことがある。
【0012】
装飾用途では、例えば2つのオフィス間の仕切り用に、各人が飾り付けの色を選択することができる。
【0013】
(建築物、屋外、輸送機関、特に公共交通機関などの)2つの空間の間のパーティション用途では、適切な装飾性又は(より)機能的な(照明)機能及び/又は1色以上の、適切にオン及びオフが切り換えられる(そして適切な形状の)発光パターンを各空間に提供することができる。
【0014】
例えば、それは、2つのオフィス間の、2つの寝室間の、又はシャワー室内の又は店舗の他の空間のパーティションでもよく、空間、特に通路、例えばトーテム、又はさらには試着室、を分離するために使用されるパーティションでもよい。
【0015】
本発明による不透明な第一のマスキング手段は、(暗)黒色又はグレイ又はさらには白色(典型的には、第一の取り出し手段の厚さを増加させることにより得られる)であることができる。不透明な第一のマスキング手段はまた、すべての主波長で不透明であるか又は特定の主波長においてのみ不透明であるように着色され且つ十分に厚くてもよい。
【0016】
(好ましくは不透明な又は反射性の)第一のマスキング手段は、
・内側面側の面上にある第一の光アイソレータ上に、特に低屈折率フィルム上に、あることができ、
・好ましくは内側面側の面上の、第一の中間層上にあることができ、
・内側面上に、又は内側面側の面上の第一の取り出し手段上にあることができる。
【0017】
それらは、好ましくは、第一の取り出し手段のできるかぎり近くに配置される。
【0018】
(好ましくは不透明な又は反射性の)第二のマスキング手段は、
・結合面側の面上の第二の光アイソレータ上、特に低屈折率フィルム上に、
・好ましくは結合面側の面上の、第二の中間層上に、
・結合面上に、又は結合面側の面上の第二の取り出し手段上に、
重なって存在することができる。
【0019】
それらは、好ましくは、第二の取り出し手段のできるかぎり近くに配置される。
【0020】
好ましくは、第一の取り出し手段(特に散乱層、好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)は内側面上にあり、第一のマスキング手段は不透明な又は反射性の層(好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)を含み、第一の取り出し手段と合同でありそしてその(直ぐ)上にあり、アセンブリを備えた第一のグレージングペインは第一のマスキング手段に面している内側面側で、
・少なくとも80%、そしてさらには少なくとも90%の吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長及びさらにはすべての可視範囲で)、
・最大で2%、さらには1%又は0.5%の透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長及びさらにはすべての可視範囲で)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のT
L)、
・及び/又は少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0021】
好ましくは、第二の取り出し手段(特に散乱層、好ましくはエナメル又はインクあるいは塗料の層)は結合面上にあり、第二のマスキング手段は不透明な又は反射性の層(好ましくはエナメル又はインクの層)を含み、第二の取り出し手段と合同でありそしてその(直ぐ)上にあり、第二のグレージングペイン上のアセンブリは結合面側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにC1及び/又はC4の主波長で)、
・最大で2%、さらに1%又は0.5%の透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにC1及び/又はC4の主波長で)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のT
L)、
・及び/又は少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0022】
第一の及び/又は不透明な第二のマスキング手段は、取り出し手段に向けられた面を反射性層、例えば薄膜金属層でライニングされていてもよく、アセンブリが上記の光学密度、透過率及び吸収率を有していれば十分である。
【0023】
あるいは、第一のマスキング手段は(主として)反射性であり、そして内側面上に位置することができ、そして第一の取り出し手段が外側面側に位置することができる。好ましくは、第一のマスキング手段は、内側面上にある第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0024】
反射性の第一のマスキング手段を有する第一のグレージングペインは、透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長で及びさらにはすべての可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%、又は最大で0.5%であり(特にT
Lが最大で2%、さらには最大で1%であり)、R
Lが少なくとも90%であることができる。T
L及びR
Lは反射性の第一の手段に面する内側面側で測定される。
【0025】
同様に、第二のマスキング手段は(主として)反射性であり(第一のマスキング手段と同様に)、結合面側に位置することができ、そして第二の取り出し手段が外側面側に位置することができる。好ましくは、第二のマスキング手段は、結合面上にある第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0026】
反射性の第二のマスキング手段を有する第二のグレージングペインは、透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2の主波長での)が最大で2%であり、さらには最大で1%、又は最大で0.5%であり(特にT
Lが最大で2%であり、さらには最大で1%であり)、R
Lが少なくとも90%であることができる。T
L及びR
Lは反射性の第二の手段に面する結合面側で測定される。
【0027】
反射性の第一のマスキング手段は、第一の表面構造の(直ぐ)上又はそれらの間に存在することができ、それゆえ第一の取り出し領域を実質的に取り囲む非開口ゾーンに存在することができる。これらの手段が第一の取り出し用表面構造(第一の取り出し領域で非開口層を形成している)の間に及び/又は光学結合ゾーンに存在する場合、反射は鏡面反射である。
【0028】
好ましくは、反射性の第一のマスキング手段は、
・第一の取り出し領域及び結合ゾーンの全体的な透明性を保持する(第一の端面に最も近い取り出し用表面構造の前で)ように、
・及び/又は、特に第一の光アイソレータを用いて、全内部反射による導波を保持し、それにより鏡面反射よりも良好な取り出し効率を得ることができるように、
第一の取り出し手段と合同であり、且つさらにその(直ぐ)上にあるか、あるいはそれから側方への突出が2mmを超えておらず、さらには1mm未満である。
【0029】
同じことが第二のマスキング手段にも当てはまる。好ましくは、反射性の第二のマスキング手段は第二の取り出し手段と合同であり、且つさらにその(直ぐ)上にあるか、あるいはそこから側方への突出が2mmを超えず、さらには1mm未満である。
【0030】
好ましくは、第一の(第二の)反射性又は不透明なマスキング手段は、(それぞれ)第一の(第二の)光アイソレータ、特に多孔性層と、(それぞれ)直接接触しない。
【0031】
反射性の第一のマスキング手段は、第一の取り出し手段の、又は内側面(外側面上の第一の取り出し手段)の、又は内側面側又はさらに結合面側に向いた第一の積層中間層の、又は追加の(透明な)支持体(例えばプラスチック又はガラスのフィルム)の、(直ぐ)上のコーティング(銀めっきコーティング、又は少なくとも1つの機能性金属層、例えば銀及び/又はアルミニウム及び/又は銅及び/又は金の層、を含む薄膜の単層もしくは多層)であることができる。
【0032】
(好ましくは不透明な、又は反射性の)第二のマスキング手段は好ましくは、上記の第一の手段と同一の材料で製作され、そしてさらには合同である。
【0033】
第一のグレージングペイン/第一の取り出し手段/第一のマスキング手段からなるアセンブリは、好ましくは、第二のグレージングペイン/第二の取り出し手段/第二のマスキング手段からなるアセンブリと同一であることができる。
【0034】
好ましくは、低屈折率フィルム(下記に詳述する)である第一の光アイソレータと内側面との間に、上記の構成要素以外の構成要素を追加しない。好ましくは、低屈折率フィルム(下記に詳述する)である第二の光アイソレータと結合面との間に、上記の構成要素以外の構成要素を追加しない。
【0035】
(特に不透明な)第一の及び第二のマスキング手段は、第二の散乱性表面構造が第一の散乱性表面構造と合同である場合に合体させてもよく、
・好ましくは、不透明な第一のマスキング手段はC1及びC3(及び必要ならばC2又はさらにC4)の主波長を吸収し、特に黒色又は過剰厚(白色など)であり、
・あるいは第一のマスキング手段はC1及びC3(及び必要ならばC2又はさらにはC4)の主波長を反射する。
【0036】
換言すると、第二の取り出し手段から距離があり、そして好ましくは第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある第一のマスキング手段は、この場合、第一のグレージング側及び第二のグレージング側の両方で単一方向の視認性を生じるように機能する。しかしながら、確かに、この合同(同一形状、同一サイズで、一致している)の構成では、
・不透明性を強化するように(不透明な第一の手段のT
Lがなおも高すぎる場合に)、
・又は、光の反射性を強化するように(反射性の第一の手段のT
Lがなおも高すぎる場合に)、
別個の(不透明な)第二のマスキング手段を追加するのが好ましい。
【0037】
特に取り出し手段と合同である、エナメル、インク又は塗料などの不透明コーティングが好ましい。
【0038】
第二のマスキング手段は、不透明性の観点から第一の手段と同一であり、又は、すべての主波長C1、C3(C2、C4及び場合によりその他のもの)で、好ましくは第一及び第二の光源により発光されるすべての波長で、不透明性が得られるよう第一の手段と相補的である。第一又は第二のマスキング手段に面する内側面側又は結合面側において、各主波長での透過率は好ましくは最大で1%であり、又はさらには最大で0.5%である。
【0039】
有利には、第一の取り出し手段は内側面上にあり、第一のマスキング手段は、第一の取り出し手段と合同でありそしてそれの(直ぐ)上にある不透明な又はさらには反射性の層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4(好ましくは赤及び緑)の主波長及び好ましくは全可視範囲での、第一のマスキング手段に面する内側面側での透過率は、好ましくは最大で1%又はさらには最大で0.5%であり、そして好ましくは、第二の取り出し手段は結合面上にあり、第二のマスキング手段は、第二の取り出し手段と合同でありそしてそれの(直ぐ)上にある不透明又はさらには反射性の層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長(好ましくは赤及び/又は緑であり、好ましくは第一のマスキング手段と相補的であり、又はそれを強化する)及び好ましくは全可視範囲での、第二のマスキング手段に面する結合面側での透過率は、好ましくは最大で1%又はさらには最大で0.5%である。
【0040】
さらに、第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、そしてさらにそこに配置することさえでき、第一のマスキング手段及び取り出し手段は場合によっては、第二のマスキング手段及び取り出し手段と合同である。
【0041】
1つの好ましい実施形態において、第一の取り出し用表面構造及び第二の取り出し用表面構造の各々の単一方向の視認性を生じさせるために、第一の取り出し手段は内側面上に、好ましくは白色無機顔料を特に含有する、散乱性エナメル層を含み(該層からなり)、第一のマスキング手段は、散乱性エナメル層と合同でその(直ぐ)上にある、(黒色又は有色又はさらには白色の)無機顔料を特に含有する、不透明エナメル層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4(好ましくは緑及び/又は赤)の主波長及び好ましくは可視範囲での、第一のマスキング手段に面する内側面上での透過率は好ましくは最大で1%(さらには最大で0.5%)である。
【0042】
さらに、第二の取り出し手段は結合面上に、無機顔料を特に含有している、散乱性エナメル層を含み(該層からなり)、(任意選択的である)第二のマスキング手段は、散乱性エナメル層と合同でその(直ぐ)上にある、(黒色又は有色又はさらには白色の)無機顔料を特に含有している、不透明なエナメル層を含み(該層からなり)、C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長(好ましくは、第一のマスキング手段と相補的であり又はそれを強化し、好ましくは緑及び/又は赤である)及び好ましくは可視範囲での、第二のマスキング手段に面する結合面側での透過率は好ましくは最大で1%(さらには最大で0.5%)である。
【0043】
さらに、第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、そして好ましくは、第一のマスキング手段及び取り出し手段は第二のマスキング手段及び取り出し手段と合同であることができる。
【0044】
散乱層は好ましくは、少なくとも50の明度L
*により規定される白色である。好ましくは、無機顔料は、それが白色となるように選択される。この顔料は特に酸化チタンTiO
2である。有利には、この白色無機顔料は、第一のグレージングペインについて測定して65〜85の範囲にある、CIE Lab (1931)色空間で規定されるような明度L
*を有する。
【0045】
明度L
*は、D
65光源を用いCIE (1931)プロトコールに記載される条件下で、SCEモード(鏡面反射成分を除く)の拡散角8°にて、10°で観察(ミノルタ社のCM 600)して、測定することができる。
【0046】
散乱性エナメル層の(湿潤又は最終)厚さは好ましくは、(直ぐ)上にある不透明エナメル層の厚さよりも大きい。
【0047】
第一の(そしてさらには第二の)マスキング手段のためには、無機顔料を黒色を得ることを可能にする顔料から選択するのが好ましい。例えば、クロム、鉄、マンガン、銅及び/又はコバルトをベースとする、特に酸化物又は硫化物の形をした、顔料を挙げることができる。クロムをベースとする顔料は強い黒色を得るのを可能にするとは言え、その潜在的な毒性及びリサイクル性に関係する問題のために好ましくない。このため、好ましくは、無機顔料はクロムを含まない。
【0048】
有利には、黒色無機顔料は、マスク側で測定して15以下、好ましくは10以下である、CIE Lab (1931)色空間において規定されるような明度L
*を有する。
【0049】
マスクのために使用される無機顔料は黒色以外の色でよく、例えば、Cr
2O
3(緑色)、Co
3O
4(青色)、コバルトブルー、又は酸化鉄Fe
2O
3 (褐色)をベースとする。
【0050】
散乱性層のガラスフリットは、環境保護に関する理由から、酸化鉛PbOを含まない。
【0051】
好ましくは、ガラスフリットは酸化ビスマスBi
2O
3及び/又は酸化亜鉛ZnOをベースとするホウケイ酸塩である。例えば、Bi
2O
3ベースのガラスフリットは、35〜75質量%のSiO
2及び20〜40質量%、有利には25〜30%のBi
2O
3を含む。例えば、ZnOベースのガラスフリットは35〜75質量%のSiO
2及び4〜10質量%のZnOを含む。
【0052】
ガラスフリットは、例えば次の組成(質量%)、すなわち、54% SiO
2、28.5% Bi
2O
3、8% Na
2O、3.5% Al
2O
3、及び3% TiO
2、残部がBaO、CaO、K
2O、P
2O
5、SrO及びZnOからなる組成を有する。
【0053】
個別の黒色/白色表面構造(本発明による散乱性/不透明表面構造に対して反転した形態を有する)のアセンブリの製造は、国際公開第2012/172269号あるいは欧州特許出願公開第1549498号明細書に記載されている。
【0054】
外側の(外部の)面は好ましくは(それぞれ)、任意選択的な第一の取り出し手段(第二の取り出し手段)を(それぞれ)除いて、フリーである(コーティング又は被覆層を有しない)。
【0055】
ほとんどの光線は、空気と外側面との界面及び第一の中間層と第一の光アイソレータとの界面での全反射により導波される。第一の(第二の)光アイソレータ及び第一の(第二の)積層中間層は透明であり、そして導波される光線の伝播に適切な屈折率を有する。屈折されて第一の光アイソレータに到達する光線のほとんどは反射されるが、しかし光学結合領域の近傍にある第一の周辺ゾーンと称するゾーンに入る大きな角度の光線は、下記で詳細に説明するように反射されない。少なくとも1cm、好ましくは最大で5cm、より好ましくは3cmの幅Wにわたって、ホットスポットが異形材により隠されるのが好ましい。
【0056】
第一の光源及び第二の光源は、第一の端面及び第二の端面とは反対側の端面が可視である場合、グレージングアセンブリの同一の側に配置される(第一の端面及び第二の端面が同一の側にある)のが好ましい。発光性グレージングアセンブリは、第一の端面及び第二の端面の周囲に異形材を含むことができ、該異形材は特に、少なくとも一部分が金属で製作されたものであり、好ましくは1cmと3cmの間の距離Wだけ外側面を越えて延在しており、第一の光源及び第二の光源を囲むか又は支持している。異形材は、こうして、視界からホットスポットをマスクする役割を果たすことができる。
【0057】
異形材は、必ずしも外側面と光学的に接触していない。
【0058】
異形材は、
・大きな角度の光線を吸収する不透明な接着剤又は両面接着テープにより接着結合させること、
・あるいは、透明な接着剤又は両面接着テープにより接着結合させて、大きな角度の光線を反射性の異形材により反射させてさらに先の方へ抜け出させ、又は不透明な異形材(異形材のうちの不透明にした領域)により吸収すること、
ができる。
【0059】
本発明の第二の対象は、特に第一の空間と第二の空間との間のアクセスドアのための、発光性グレージングアセンブリであって、
・屈折率n1が550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で好ましくは1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はさらに好ましくは550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下であり、好ましくは1.5〜1.53である、無機及びさらには強化又はさらには有機ガラスから好ましく製作された第一の(透き通った、透明、超透明且つ好ましくは強化された)グレージングペインであって、内側面及び外側面と称する主要面ならびに第一の端面を有する第一のグレージングペイン、
・第一の(可視)光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上にストリップの形で整列した)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第一の端面を介して、又は第一の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第一のグレージングペインと光学結合された第一の(可視)光源、
ここで、第一のグレージングペインは第一の光源により発光された光を導波し、該第一の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、時点t0でλ1と称する第一の波長(λ1は好ましくは緑色)で第一の主発光(好ましくは緑色)を発光し、且つ好ましくは切換可能であり、時点t’≠t0でλ1とは区別されるλ2と称する第二の波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そして特に少なくとも80nm異なり、λ2は好ましくは赤色である)で第二の主発光(好ましくは赤色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第一及び/又は第二の主発光と区別される(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第一のグレージングペインと結合した第一の光取り出し手段(導波により送られた光を取り出すためのもの)であって、1つ以上の第一の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含むとともに、第一の取り出し領域(内側面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第一の光源と光学結合している側にある第一の周辺ゾーンの外側にあり、特に第一の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第一の周辺ゾーンを除く)の境界を画定しており、ここで、取り出される光は外側面側で視認可能であり、第一の取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50である明度L
*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光が前記t0ではC1(C1は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ1に等しい主発光λ’1のC1)と称する第一の色であり、そして好ましくは、前記t’では第一の色C1とは区別されるC2と称する第二の色(C2は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、そして主発光λ’2のC2は実質的にλ2に等しい)であるようなものである、第一の光取り出し手段、
ここで、該第一の光取り出し手段は特に好ましくは、内側面側(好ましくは内側面上、さらには第一の積層中間層の中又はその上等に)、及び/又は外側面側(さらに好ましくは外側面上に)、及び/又は第一のグレージングペインのバルク中に位置し、場合により光を集める、散乱性手段を含んでおり、
・内側面側から取り出された(第一の取り出し手段の)光をマスキングするための第一の手段であって、これらの不透明な(主として吸収性の)、特にC1及び/又はC2(及び/又は下記に規定されるC3及び/又はC4)の主要波長で少なくとも吸収性である、又は反射性の(主として反射性の)手段は、第一の取り出し手段に少なくとも面した内側面側に配置されそして好ましくは第一の取り出し手段及びさらには内側面を覆っている、マスキングするための第一の手段、
・第一の取り出し手段と第一のマスキング手段との間の、第一の透明な光アイソレータであって、その屈折率n2が、第一の光源の波長で(より好ましくは全可視スペクトルで)、n1−n2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2、又は好ましくは0.3であるようなものであり、該光アイソレータは、少なくとも第一の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又は近接しているが開口部を備えた表面構造のくぼみ)で、好ましくは第一の取り出し領域を覆って、内側面に面し、及び/又は(好ましくは)、結合する第一の端面と第一の取り出し領域(の隣接端部)との間で内側面に面し、且つ好ましくは、第一の取り出し領域と第一の端面とは反対側の端面との間で内側面に面しており、場合により内側面を実質的に覆っている(第一の光源との光学結合が行われる側に配置された第一のいわゆる周辺ゾーンを場合によっては除いて)、第一の透明な光アイソレータ、
・第一のグレージングペインと光学接触しており、特に1つ以上の層により分離されている、第二のグレージングペイン(好ましくは、透き通った、透明、超透明で、好ましくは強化された無機の、さらには強化された又は有機の(特に硬質の)ガラスで製作されている)であって、屈折率n’1が550nmで特に1.6未満であり、そしてさらには550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.55未満、又はより好ましくはなおも550nm(より好ましくは全可視スペクトル)で1.53以下、好ましくは1.5〜1.53であり、結合面(この結合面は内側面に面している)と称する主要面及び外部面と称する主要面を有するとともに、第二の端面と称する端面(該端面は第一の端面に位置合わせされており、又はそれからグレージングアセンブリの外側に向けてオフセットされて、第一の端面又は第一の端面とは反対側の端面を越えて突出している結合面の周囲バンドを残している)を有する、第二のグレージングペイン、
・第二の光源、好ましくは発光ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上にストリップの形で整列した、好ましくは第一の光源と同一の)、又は主要光源(ダイオード)を備えた取り出し用光ファイバーであって、第二の端面を介して、又は第二の端面の周囲における面の1つ(特にダイオードのための場所が提供されている場合において)を介して、第二のグレージングペインと光学結合された第二の(可視)光源、
ここで、第二のグレージングペインは第二の光源により発光された光を導波し(第二の端面は第一の端面と同一の側にあって位置合わせされており又はグレージングアセンブリの内側に向けてオフセットされているか、あるいは第一の端面と反対側にあり)、
該第二の光源は静的に又は(好ましくは)動的に制御されて、前記時点t0で、λ1とは区別され、そして好ましくはλ2と実質的に等しい、λ3と称する波長(好ましくはλ1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ3は好ましくは赤である)の第三の主発光(好ましくは赤色)を発光し、且つ好ましくは、前記時点t’で、λ3とは区別され、且つλ2とも区別され、そして好ましくはλ1と実質的に等しい、λ4と称する波長(好ましくはλ3と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、λ4は好ましくは緑色である)で第四の主発光(好ましくは緑色)を発光し、そして特に、t3≠t0且つt3≠t’で、より好ましくはなおも第三及び/又は第四の主発光と区別される(さらに第一及び/又は第二の主発光とも区別される)(装飾又は機能性の)主発光(白色、赤色、又は緑色、青色)を発光し、
・第二のグレージングペインと結合した第二の光取り出し手段であって、第二の取り出し領域(結合面のすべて又は一部を占め、好ましくは、第二の光源と光学結合している側にある第二の周辺ゾーンの外側にあり、特に第二の端面から反対側の端面まで延在しているゾーン、例えばバンドなどのゾーンを占めるが、好ましくは前記第二の周辺ゾーンを除く)の境界を画定している1つ以上の第二の(好ましくは散乱性の)取り出し用表面構造を含む、第二の光取り出し手段、
ここで、第二のグレージングペインから取り出した光は外側面側で視認可能であり、第二の取り出し領域は好ましくは第一の取り出し領域に面し、さらにはそれと合同であり、これら第二の光取り出し手段(特に、好ましくは少なくとも50であるL
*によって規定される、白色散乱層)は、前記取り出される光がt0ではC1とは区別されるC3(C3は好ましくは赤であり、アクセスドアの閉止状態に対応し、実質的にλ3に等しく且つλ’1と少なくとも20nm、40nm、そしてさらには少なくとも80nm異なり、好ましくは赤である、主発光λ’3のC3)と称する色であり、好ましくはC2と実質的に等しく(λ’3はλ’2と実質的に等しい)、そして好ましくは、前記t’ではC3と区別されるC4と称する色(C4は好ましくは緑であり、アクセスドアの開放状態に対応し、実質的にλ4に等しく且つλ’3と少なくとも20nm、さらには40nm又は80nm異なる主発光λ’4のC4)であって、好ましくは実質的にC1と等しい色(λ’4は実質的にλ’1と等しい)であるようなものであり、
・結合面側から取り出された光をマスキングするための第二の手段であって、これらの不透明な(主として吸収性の)又は反射性(主として反射性)の手段は少なくとも第二の取り出し手段に面している結合面側に配置され、そして好ましくは第二の取り出し領域及びさらには結合面を部分的に覆っている、マスキングするための第二の手段、及び、
・第二の取り出し手段と第二のマスキング手段との間の、第二の透明な光アイソレータであって、その屈折率n’2が、第二の光源の波長で(好ましくは全可視スペクトルで)、n’1−n’2が少なくとも0.08であり、さらには少なくとも0.2又は0.3であるようなものであり、該光アイソレータは、少なくとも第二の取り出し用表面構造の間(1つより多く存在するならば、又は閉じているが開口部を備えた表面構造の開口部)で、好ましくは第二の取り出し領域を覆って、結合面に面し、及び/又は、好ましくは、結合する第二の端面と第二の取り出し領域(の隣接端部)との間で結合面に面し、且つ好ましくは、第二の取り出し領域と第二の端面とは反対側の端面との間で結合面に面しており、場合により結合面を実質的に覆っている(第二の光源との光学結合が行われる側に配置された第二のいわゆる周辺ゾーンを場合によっては除いて)、第二の透明な光アイソレータ、
を含む発光性グレージングアセンブリである。
【0060】
第一のアイソレータは内側面側に第一の主要表面を有し(そして結合面側に第二の主要表面を有し)、
・第一の主要表面は内側面の(直ぐ)上にあり(場合により、局所的に、内側面側の第一の取り出し手段上にあり)、
・又は、第一のアイソレータは、第一の主要表面を介して、第一のグレージングペインに、第一の積層中間層を用いて積層され、該第一の積層中間層は第一の(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)透明ポリマーで製作され、該ポリマーの屈折率n3は第一の光源の波長で、n3−n1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるようなものである。
【0061】
結合面側に第三の主要表面を有する(そして内側面側に第四の主要表面を有する)第二の光アイソレータでは、
・第三の主要表面は結合面の(直ぐ)上にあり(場合により、局所的に、結合面側の第二の取り出し手段上にあり)、
・又は、第二の光アイソレータは、該第三の主要表面を介して、第二のグレージングペインに、第二の積層中間層を用いて積層され、該第二の積層中間層は第二の(好ましくは熱可塑性又はさらには熱硬化性の)透明ポリマー(好ましくは第一のポリマーと同一の又はそれに類似の)で製作され、該ポリマーの屈折率n’3は、第二の光源の波長で、n’3−n’1が絶対値として0.05未満であり、さらには0.03未満であるものようなものである。
【0062】
さらに、グレージングアセンブリは、第一の光アイソレータと第二の光アイソレータとの間に、特に第一のマスキング手段及び/又は第二のマスキング手段を結合するために、第三のポリマーと称するポリマー製の中央積層中間層と称するものを含み、該中間層は特に透明である(好ましくは、熱可塑性又はさらには熱硬化性で、好ましくは第一のポリマーと同一であるか又はそれに類似している)。
【0063】
ここで、各グレージングペインの一方向の視認性のために、第一の及び第二の積層されたマスキング手段(下記で説明するように合体されていてよい手段)の側面に配置して、2つの光アイソレータが使用されて、
・第一のアイソレータが、特に第一の光源から最も遠い、特定の第一の散乱性表面構造から、別の状況であれば取り出される第一の及び(任意選択的な)第二の主発光を第一のマスキング手段が吸収するのを妨げることが、大きく制限され、
・第二のアイソレータが、特に第二の光源から最も遠い、特定の第二の散乱性表面構造から、別の状況であれば取り出される第三の及び(任意選択的な)第四の主発光を第二のマスキング手段が吸収するのを妨げることが、大きく制限される。
【0064】
第二の取り出し領域は好ましくは、第一の取り出し領域に面しており、そしてさらに、
・第一の取り出し領域と(完全に)合同であり、
・又は、第一の取り出し領域と合同である1つのゾーン及び第一の取り出し領域からオフセット(水平及び/又は垂直に)されている別のゾーンを少なくとも有し、第二のマスキング手段を見るのを可能にしており、
・又は、第一の取り出し領域よりもサイズが小さくて、且つ第一の取り出し領域内に内接しており、そして第一の取り出し領域のゾーンと合同である(第一のマスキング手段の一部は見ることができるままである)。
【0065】
第一の取り出し領域は第二の取り出し領域と合同であることができ、及び/又は、第一のマスキング手段及び第一の取り出し手段は第二のマスキング手段及び第二の取り出し手段と合同であることができる。
【0066】
本発明(第一の対象及び第二の対象の両方のための)によると、「第一の取り出し領域と合同である第二の取り出し領域」という表現は、同一の形状(同一の全体的外形)、同一サイズで、正確に一致しているか又は最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致している領域を意味するものと理解される。第一の領域及び第二の領域は、一般に、不連続である領域である。取り出し領域内において、第二の取り出し用表面構造は好ましくは第一の取り出し用表面構造と合同である。
【0067】
本発明によると、「第一の取り出し用表面構造と合同である第一の不透明表面構造」という表現は、非開口領域において、各不透明表面構造が同一の形状及び同一のサイズであり、最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致していることを意味するものと理解される。
【0068】
本発明によると、「第一の取り出し用表面構造と合同である第二の取り出し用表面構造」という表現は、非開口領域において、各第二の表面構造が同一の形状及び同一のサイズを有し、そして最大で500μm、さらには100μmのサブミリメートルオーダーの方位分解能で一致していることを意味するものと理解される。
【0069】
例えば、ディスク形状の第一の表面構造及び正方形の第二の表面構造は、それらが上記の方位分解能を満足するならば、合同であると見なされる。ディスク形状の第一の表面構造及びより小さいディスク形状の第二の表面構造は、上記の方位分解能であれば合同であると見なされる。
【0070】
第二の領域は第一の取り出し領域よりも大きくてもよく、そして合同ゾーン(好ましくは第二の取り出し用表面構造が第一の取り出し用表面構造と合同である)及び第一の取り出し領域からオフセットされたゾーンを含むことができる。
【0071】
第二の領域は第一の取り出し領域よりも小さくて、その中に内接されていてもよく、それゆえ、合同ゾーンを有することができる(好ましくは第二の取り出し用表面構造が第一の取り出し用表面構造と合同である)。第一の領域はそれゆえ、第二の取り出し領域に面していないマスクされた取り出しゾーンを有することができる。
【0072】
安全性、特にアクセスドアについての安全性を上げるために、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを積層し、そしてこれらのグレージングペインと光学接触させた第一の(及び第二の)光アイソレータを使用することを選択することが好ましい。別形態として、特に第一の対象に関して言えば、第一の光アイソレータ及び第二の光アイソレータならびに第一の積層中間層及び第二の積層中間層をなくして、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを空気により間隔を開けて離し(理想的な光アイソレータ)、そしてたとえば二層グレージングユニット(断熱性又は真空グレージングユニット)などのように、周囲で、好ましくはスペーサを用いて、結合させる(シールする)。第一のマスキング手段は好ましくは第二のマスキング手段と合同であり、そしてそれと間隔を開けて離れている。
【0073】
グレージングアセンブリの端面には、第一の(そしてさらには第二の)端面と反対側で、ポリマーシールを追加してもよく、このシールは、例えば、黒色エラストマー製である。このシールは光の導波を妨害せず、且つ好ましくは外側面(さらには外部面)と光学接触せず、幅が3cm未満であって、そして他の光学結合した光源を収容することができる。このシールは、グレージングアセンブリを取り付けるための(又は光源を保持するための)異形材、たとえばU字状の金属異形材などに、追加してもよい。
【0074】
第二の対象においては、第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段を、第二の取り出し取り出し手段(表面構造)が第一の取り出し手段と合同である場合、及び/又は第一のマスキング手段が内側面及び結合面(特に、光学結合と密接に関係している1つ以上の周辺ゾーン以外のすべて)を(実質的に)覆い、特に、不透明(黒色、有色、さらには白色)コーティング又はさらには不透明フィルムを含み又はそれからなる場合に、合体されることができる。
【0075】
第二の対象においては、第一のマスキング手段は、中央の積層中間層(内側面又は結合面側の)上に、好ましくは不透明のコーティング、例えばインク、塗料又はエナメルなど、特にインク(印刷した)又は塗料を含み(好ましくはそれからなり)、あるいは、場合により第一のグレージングペインに接着結合され又は積層された、(可撓性の)追加の、特にプラスチックもしくは無機ガラスの支持体(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート又は(超)薄型のガラスシート)上に、不透明なコーティングを含む(好ましくはそれからなる)。例えば、それは、出願人が提供している製品のPlanilaque Evolution又はDecolaqueなどの、少なくとも3mmのラッカー付きガラスシートを、中央の積層中間層を介して積層したものである。
【0076】
当然、第一の発光は第一の所与のスペクトル範囲を有する。当然、第二の発光は第二の所与のスペクトル範囲を有する。
【0077】
「第一の(第二の)主発光」という表現は、本発明によると、第一の光源により(それぞれ)時点t0で(t’で)発光されたスペクトル範囲の最も強い発光を意味するものと理解される。さらに、「第三の(第四の)主発光」という表現は、本発明によると、第二の光源により(それぞれ)時点t0で(t’で)発光されたスペクトル範囲の最も強い発光を意味するものと理解される。
【0078】
好ましくは、第一の発光のスペクトル範囲は狭く、最大で50nmであり、そして第二の、これもやはり狭い、発光のスペクトル範囲と重ならず、又は0.15未満の正規化強度について50nm未満だけ重なり、例えば、赤とコハク色の間、又は緑と青の間で重なる。
【0079】
好ましくは、現在一般に使用されている信号伝達用の色が使用される。それゆえ、
・t0において、第一の光源は515nm〜535nmの範囲の、好ましくは50nm未満の半値スペクトル幅の、λ1の緑色で発光し(取り出される光のC1は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ1’で取り出される第一の主発光により規定される緑色である)、そして、
第二の光源は615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ3の赤色で発光し(取り出される光のC3は、λ3と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ3’で取り出される第三の主発光により規定される赤色である)、又はさらには白色であり、そして、
t’において、第一の光源は615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ2の赤色で発光し(取り出される光のC2は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ1’で取り出される第二の主発光により規定される赤色である)、そして、
好ましくは、第二の光源は515nm〜535nmの範囲の、好ましくは50nm未満の半値スペクトル幅の、λ4の緑色で発光し(取り出される光のC4は、λ4と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される緑色である)、あるいはその代わりに、第一の光源は、615nm〜635nmの範囲の、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅の、λ4の赤色で発光し続ける(取り出される光のC4は、λ1と実質的に等しく、例えば最大で10nm又は5nmだけ異なり、好ましくは30nm未満の半値スペクトル幅である、λ4’で取り出される第四の主発光により規定される赤色である)。
【0080】
さらに、好ましくは、
・第一の取り出し手段は外側面を艶消し処理することにより得られる散乱手段であり、そして第二の取り出し手段は外部面を艶消し処理することにより得られる散乱手段であり、
・又は、より好ましくは、第一の取り出し手段は、好ましくは内側面側に、(白色の、エナメルの)散乱層を含み、そして第二の取り出し手段は、好ましくは結合面側に、(白色の、エナメルの)散乱層を含む。
【0081】
別の構成において、例えば、t3において、各光源は緑又は白色で発光する。光源のうちの1つをオフにすることも可能である(その結果、以下の構成、すなわち、赤色及びオフ状態、緑色及びオフ状態、白色及びオフ状態、の構成となる)。別個の色の特定数の装飾性ゾーンを設けてもよい。
【0082】
有利には、第一の光源は発光ダイオードのアセンブリであり、該発光ダイオードは第一のPCB支持体(好ましくはストリップ)と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第一の端面に結合されており、そして第二の光源は発光ダイオードのアセンブリであり、該発光ダイオードは第二のPCB支持体と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第二の端面に結合されており、この端面は好ましくは第一の端面に位置合わせされ(さらにはそれからオフセットされ)ているか、又は第一の端面とは反対側の端面に位置合わせされ又はそれからオフセットされている。
【0083】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、例えばサーマル接着剤で金属異形材に結合された、間隔を開けて離れた、隣接する、又は共通の、PCB支持体(第一の端面及び第二の端面が同一側にある)である。
【0084】
第一の(第二の)PCB支持体又は共通支持体は、金属(アルミニウム、銅など)製又はガラス繊維で強化した(エポキシ)樹脂複合材(多くの場合、FR−4ボードと称される)製である。それは好ましくは、ミリメートルサイズの厚さ(好ましくは10mm未満)であり、又は最大で1mmの厚さである。
【0085】
当然、グレージングアセンブリは静的モードで動作することができ、すなわち、C1及びC3の組み合わせ(又はC1及びオフ状態のC2、又はC3及びオフ状態の任意選択的C4)を提供することができる。この場合、第一の光源はλ1の第一のダイオードのみを含むことができ、そして第二の光源はλ3の第三のダイオードのみを含むことができる。
【0086】
t0において、第一の光源は515nm〜535nmの範囲のλ1の緑色で発光する第一のダイオードを含み、そしてt’において、第一の光源は615nm〜635nmの範囲のλ2の赤色で発光する第二のダイオードを含む。
【0087】
目の応答は赤色よりも緑色でより良好であり、さらに、(無機又は有機)ガラスは緑色よりも赤色を多く吸収する。それゆえ、観察される赤色は必要以上に弱いことがある。
【0088】
したがって、好ましくは、第一のダイオードの電気回路を調節して(適切な抵抗体などで)、それにより、第一のダイオードから放射されるフラックスF1(又はパワー)が第二のダイオードにより放射されるフラックスF2(又はパワー)の0.8倍より小さく、さらには0.7倍又は0.6倍以下になるようにする。好ましくは、t0で赤色を発光し、その後t’で緑色を発光する第二の光源にも同様のことが言える。
【0089】
F2よりも小さいフラックスF1を得るためには、赤色ダイオードの光強度を緑色ダイオードのそれよりも大きくなるように調節してもよく、及び/又は、第一のPCB支持体についてPCB支持体の単位長さ当たりの赤色ダイオードの数をPCB支持体の単位長さ当たりの緑色ダイオードの数よりも多くしてもよい。
【0090】
好ましくは、t0で赤を発光し、その後t’で緑を発光する第二の光源について同様のことが言える。
【0091】
例えば、第一の(第二の、それぞれの)PCB支持体について、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n個使用することができ、nは1以上の整数である。
【0092】
共通のPCB支持体の場合には、
・ダイオードの第一のアセンブリについて、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n個使用することができ、nは1以上の整数であり、
・ダイオードの第二のアセンブリについて、次の系列、すなわち2つの赤色ダイオード/1つの緑色ダイオードという系列などを、n’個使用することができ、n’は1以上の整数であり、好ましくはnに等しい。
【0093】
C1が緑である(又はC2が赤である)ときの外側面側(外部面側)に対して(それぞれ)垂直の輝度値は、特にアクセスドアのためには、好ましくは少なくとも80cd/m
2 である。外側面側(外部面側)に対して(それぞれ)垂直の輝度値は、好ましくは±10cd/m
2まで均一である。
【0094】
t0において、C1が緑であるときの外側面側に対して垂直の輝度値は、特にアクセスドアのためには、目の応答を考慮するために、C2が外側面側で赤であるときの外側面側に対して垂直の輝度値よりも低くてよい。
【0095】
第一の光源及び第二の光源は好ましくは、(特にもし反対側の端面をフリーにしておく場合には)グレージングアセンブリの同一の側に配置され、そして特に、第一の光源及び第二の光源をも有することができるグレージングアセンブリの取り付け用異形材によりマスキングされる。
【0096】
第一の光源は好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリであり、該発光ダイオードは第一のPCB支持体と称するプリント回路板(好ましくはストリップ)上に、好ましくは整列して、位置し、そして光学接着剤又は透明両面接着テープにより第一の端面に接着結合させることにより第一の端面に結合されており、又は、第一の端面から最大で5mm、さらには最大で2mm間隔を開けて、空気(真空)により離されている。さらに、第二の光源は好ましくは、発光ダイオードの第二のアセンブリであり、該発光ダイオードは第二のPCB支持体と称するプリント回路板上に、好ましくは整列して、位置し、そして第二の端面に、
・ダイオードが一次封止材を有する場合には、光学接着剤又は透明両面接着テープ(厚さ50μm未満)により第二の端面に接着結合することにより、
・又は、特にダイオードが一次封止材を有しない場合には、最大で5mm、さらには最大で2mmだけ第二の端面から、空間により、空気(又は真空)により、間隔を開けて離して、
結合されている。
【0097】
第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、第一の端面及び第二の端面が同一の側にあり、そして好ましくは(ダイオードと第一の端面又は第二の端面との間に最大で5mm、さらには最大で2mmの距離をあけて)実質的に整列している場合には、共通のPCB支持体上にあることができる。
【0098】
それゆえ、上面発光型ダイオード(慣用的なダイオード)の場合、共通のPCB支持体は、ダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリを支持するため十分に広くてよい。共通のPCB支持体(及びダイオード)は、とりわけダイオードが一次封止材を有する場合、光学接着剤又は透明な両面接着テープ によりグレージングアセンブリの第一の端面及び第二の端面にさらに結合されてもよい。
【0099】
側面発光型ダイオードの場合には、共通の支持体は第一の主要面上で第一のアセンブリを支持し、反対面上で第二のアセンブリを支持する。この場合、放熱の理由から金属のPCBが好ましい。あるいは、PCBは、例えば、接着結合されるか又は金属部品により間隔を開けて離される。
【0100】
第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインは、積層グレージングユニット(中間層及びフィルム光アイソレータ又はガラス上に被着した光アイソレータを含む)を形成し、第一の端面と第二の端面との間及び内側面と結合面との間に中央端面と称するものを含む。
【0101】
とりわけそれらの発光パターンが広い(例えば、半値幅での発光半角が少なくとも50°であり、さらには少なくとも60°である)場合、そしてさらに発光面が端面から最大で5mm、さらには最大で2mmの距離だけ離れている場合には、金属(例えばアルミニウム等)などの反射性部品又は両面に2つの反射性の(金属などの)コーティングを含む部品、又は不透明の、両側に2つの不透明性コーティングを含む部品である、共通パーティションと称するものを配備することができ、この共通パーティションは、第一の光源及び第二の光源(好ましくはダイオード)がグレージングアセンブリ、特に積層グレージングユニットの同一の側に配置される場合(特に第一の端面と第二の端面との間に1mmより大きい顕著なオフセットがない場合)に、第一の光源と第二の光源(好ましくはダイオード)との間に位置し、この共通パーティションは、第一の光源(ダイオード)により中央端面で発光される光の屈折を完全に又は部分的に防止し、且つ第二の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止する。
【0102】
第一の及び/又は第二のPCB支持体、又はさらには第一及び第二のPCB支持体を形成している共通PCB支持体と称するものは、例えば、第一の端面及び第二の端面に面している主要面を有し、そして第一の及び/又は第二のPCB支持体、あるいは共通PCB支持体は、共通パーティションを支持する。
【0103】
特に光源(ダイオード)が別々の(隣接しさらには向かい合った)側、特に積層グレージングユニットの相対する側に配置されている(それゆえ、積層グレージングユニットの2つの別々の側の、特に相対する側の、第一の端面及び第二の端面に配置されている)場合は、第一のパーティション手段と称するものを装備し、それは反射性(例えば、金属の、特にアルミニウムなどの、部品)であり、又は反射性(金属など)のコーティングを含む部品であり、又は不透明である、あるいは不透明なコーティングを含む部品であって、第一の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止するものであり、また、第二のパーティション手段と称するものを装備し、それは反射性(例えば、金属の、特にアルミニウムなどの、部品)であり、又は反射性(金属など)のコーティングを含む部品であり、又は不透明(特に不透明コーティングを含む部品)であって、第二の光源(ダイオード)により発光される光の中央端面での屈折を完全に又は部分的に防止するものである。
【0104】
好ましくは、第一の(第二の)パーティションは(それぞれ)、第一の(第二の)光源の、例えば緑色で(それぞれ)放射されて、第一の(第二の)端面へと(それぞれ)導波されず、そして中央端面へと導波されて例えば赤色の光を取り出すことが意図された第二の(第一の)の取り出し手段を(それぞれ)介して取り出されかねない、何よりも横方向に向かう光線(のすべて、又は一部、少なくともほとんど)を反射及び/又は吸収する。
【0105】
共通パーティションは、好ましくは、
・第一の端面へと導波されずに、そして中央端面へと導波されて例えば赤色の光を取り出すことが意図された第二の取り出し手段を介して取り出されかねない、第一の光源の、例えば緑色で発光される、何よりも横方向に向かう光線、及び、
・第二の端面へと導波されずに、そして中央端面へと導波されて例えば緑色の光を取り出すことが意図された第一の取り出し手段を介して取り出されかねない、第二の光源(ダイオード)の、例えば赤色で発光される、何よりも横方向に向かう光線、
(のすべて又は一部、少なくともほとんど)を反射及び/又は吸収する。
【0106】
本発明によれば、共通パーティションは、積層グレージングユニットの平面に対して平行であり、中央端面に接している、不透明(及び/)又は金属の部品でよく、特にアルミニウム製の部品でよい。
【0107】
本発明によれば、共通パーティションは、第一の光源(ダイオード)側にあり、第一のグレージングユニットの平面に(実質的に)平行な不透明コーティング、及び第二の光源(ダイオード)側にあり、第二のグレージングユニットの平面に(実質的に)平行な不透明コーティングを含む部品でもよい。
【0108】
第一の不透明パーティションは、
・吸収率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にT
Lが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0109】
第二の不透明パーティションは、
・吸収率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にT
Lが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0110】
不透明の共通パーティションは、
・吸収率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ1、さらにはλ2、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にT
Lが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4であり、
且つ、
・吸収率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が少なくとも80%であり、さらには少なくとも90%又は少なくとも95%であり、透過率(主波長λ3、さらにはλ4、さらには全可視範囲での)が最大で2%であり、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にT
Lが最大で2%、さらには1%又は0.5%)であり、
・及び/又は、光学密度が少なくとも2であり、好ましくは少なくとも2.5、さらには3であり、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0111】
必要とあれば、低T
L(可視範囲の透過率が2%未満)の散乱性パーティションを選択することができるが、光線の一部はなおも誤ったところへ行く(ガラス中へと導波され、そして混合防止バンドにより吸収されない)ことがある。
【0112】
(不透明)パーティションの一例としては、被着物(エナメル、塗料など)を含む部品、又は(パーティションが共通パーティションであるならば)部品の2つの側面上の不透明な片面もしくは両面接着テープを挙げることができる。
【0113】
共通パーティション(第一のパーティション又は第二のパーティション)は、(それぞれ)拡散性又は鏡面反射性の反射体であることができる。
【0114】
好ましくは、共通の(第一の)パーティション、例えば不透明コーティングを含む部品又は(金属の)反射性部品などは、(それぞれ)第一の(第二の)端面を越えて(それぞれ)突出せず、又は1mm未満だけ突出している。
【0115】
共通の特に反射性の(第一及び/又は第二の)のパーティションは(それぞれ)、厚さが内側面と結合面との間の厚さ以下であり、又はいわゆる中央端面の厚さ以下であるのが好ましい。
【0116】
共通の特に反射性又はさらには金属の(それぞれ第一及び/又は第二のパーティション)のパーティションは、いわゆる中央端面に接して又は最大で1mm、さらには最大で0.5mm間隔を開けて好ましく配置されている部品を含む。
【0117】
好ましくは、共通の特に反射性の(金属の)パーティションと中央端面との間に接着剤又は他の任意の締結手段は存在しない。
【0118】
共通パーティション、例えば金属製の、又は1つ以上の反射性又は不透明のコーティングを含む部品(ストリップ)などは、共通のPCB支持体又は別の部品(例えば異形材)に又はそのノッチに締結(接着結合)させることができる。
【0119】
共通パーティションは、第一の端面及び第二の端面の方向で第一の光源(ダイオード)及び第二の光源(ダイオード)に対して好ましくは突出している部品(反射性金属部品、又はさらには不透明もしくは反射性のコーティングにより被覆された部品)を含むことができる。
【0120】
好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び発光ダイオードの第二のアセンブリは、例えば、積層グレージングユニットの同一の側に配置されており、ダイオードは上面発光型ダイオードであり、第一の端面及び第二の端面は同一の側にあり、そして共通PCB支持体と称するPCB支持体が第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体を形成し、この共通PCB支持体は、第一の端面及び第二の端面に面していて好ましくは反射性(金属、例えばアルミニウム)の又は不透明なパーティションを支持する主面を有し、該パーティションは特に言えば、2つの反射性又は不透明性コーティングを含む部品であり、該パーティションは好ましくは、発光ダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリに対して第一の端面及び第二の端面の方向で突出している。
【0121】
それゆえ、第一のPCB支持体及び第二のPCB支持体は、第一の端面及び第二の端面が同一の側にある場合には共通PCB支持体上に位置してよく、そして好ましくは実質的に位置合わせすることができる(好ましくは、ダイオードと第一の端面又は第二の端面との間の距離は最大で5mm、さらには最大で2mmである)。
【0122】
共通PCB支持体(及びダイオード)は、ダイオードが一次封止材を有する場合に、とりわけ光学接着剤又は透明両面接着テープによりグレージングアセンブリの第一の端面及び第二の端面に結合させてもよい。
【0123】
それゆえ、(特に第一の端面及び第二の端面の間に顕著な、1mmを超える、オフセットがない場合に)、積層グレージングユニットの同一の側に配置されたダイオードの第一のアセンブリ及び第二のアセンブリの間に共通パーティションを備えることができ、該共通パーティションは、
・(本質的に)反射性(金属)の又は不透明な部品であるか、又は、1つ以上の反射性又は不透明コーティングを含む部品であって、異形材(任意選択的に、グレージングアセンブリを取り付けるための又は第一の光源を第一の端面に固定するための異形材であって、この固定用異形材は取り付け用異形材により画定される内部容積内に位置している)に付加された(任意の手段により固定された)、あるいは共通PCB支持体に、又は第一のもしくは第二の別個のPCB支持体のうちの1つに付加された部品、
・あるいは、異形材(グレージングアセンブリを取り付けるための又は第一の光源を第一の端面に固定するためのものであり、この固定用異形材は取り付け用異形材により画定される内部容積内に位置している)の、例えばE字状又は二重のC字状又はF字状又はさらには90°回転したT字状断面を有する異形材の、反射性(金属製)もしくは不透明である、又は1つ以上の反射性(金属製)又は不透明性コーティングを含む部品、
・あるいは、ダイオードが側面発光型ダイオードである場合、反射性もしくは不透明である、又は反射性の(金属の)もしくは不透明なコーティングを含む、PCB支持体であって、特に第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインの間の溝(特に、第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインの間の構成要素、例えば第一の中間層、第一のアイソレータ及び第二の中間層などを後退させることにより形成される)中に位置するPCB支持体、
である。
【0124】
グレージングアセンブリを(支持ユニット、システムなどに)取り付けるための異形材はU字状(グレージングアセンブリの端面に面するとともに、各々の側で2つの側方フランジが外側面及び外部面に面しているウェブ)、あるいは、グレージングアセンブリ(又は積層グレージングユニット)から1mm未満で距離を置く(間隔を開けて離れている)か又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝内に延在しているEの字の中央アームを有するE字状であることができる。それは金属及び/又は(硬質)プラスチック(PVC)及び/又は木材で製作することができる。それは金属製でよい(それがサーマル接着剤などにより特にPCB光源を支持する場合には放熱の理由から好ましい)。
【0125】
ウェブは、第一の端面(及び第二の端面)から、好ましくは最大で3cm、さらには最大で1cm、間隔を開けて離れていることができる。
【0126】
第一のフランジは金属で製作することができ、そして場合により不透明コーティング(黒色の片面接着テープ、黒色の被着物など)を含むことができ、該コーティングは内側にあり、すなわち第一の光源と同一の側にある。さらに、第二のフランジは金属から製作することができ、そして場合により不透明コーティング(黒色の片面接着テープ、黒色の被着物など)を含むことができ、該コーティングは内側にあり、すなわち第二の光源と同一の側にある。
【0127】
第一の(及び/又第二の)光源を第一の(及び/又は第二の)端面に固定するための異形材は、T字状もしくはU字状断面を有する異形材又は矩形ウェブ(ストリップ)であることができ(ウェブはグレージングアセンブリの端面に面するとともに、各々の側で2つの側方フランジが、例えば外側面又は外部面に面している)、あるいは、グレージングアセンブリ(又は積層グレージングユニット)から1mm未満で距離を置く(又は離れている)か又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝中に延在しているEの字の中央アームを有するE字状断面を有する異形材であることができる。それは金属製(それが特にPCB光源をサーマル接着剤などにより支持している場合に放熱性の理由から好ましい)でもよく、及び/又はプラスチック製でもよい。固定用の異形材は、好ましくは、
・グレージングアセンブリの取り付け用異形材中に、それと間隔を開け又はそれに固定されて、位置するか、
・又は取り付け用異形材と合体される。
【0128】
さもなければ、ダイオードの第一の(第二の)アセンブリを備えた(好ましくは金属の)第一の(第二の)PCB支持体を、第一の(第二の)端面に光学接着剤又は透明な両面接着テープにより固定することができ、追加の固定用異形材は使用されない。
【0129】
特に、第一の光源及び第二の光源が反対側にある構成では、第二のグレージングペイン(好ましくは第一のグレージングペインと同一のサイズであるか又は類似のサイズである)は第一の端面を越えて突出して第一の突出ゾーンを形成しており、そして好ましくは、第一のグレージングペインは第二の端面を越えて突出して第二の突出ゾーンを形成しているいて、且つ、第一の光源(PCB支持体上のダイオード)は、第一の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第一の突出ゾーンに位置し第二の端面を越えて突出していない(金属の)第一の支持体(ストリップ又はU字状もしくはL字状の異形材など)上にあり、そして好ましくは、第二の光源(PCB支持体上のダイオード)は、第二の突出ゾーンに取り付けられ及び/又は第二の突出ゾーン内に位置し第一の端面を越えて突出していない(金属の)第二の支持体(ストリップ又はU字状もしくはL字状の異形材など)上にある。
【0130】
同様に、好ましくは不透明である第一のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、内側面上の第一の突出領域に位置し、そして別の第一のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第一の面上の第一の突出ゾーン内に位置しており、そして好ましくは不透明な第二のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第二の突出領域内に位置し、そして別の好ましくは不透明な第二のマスキングバンド、特に不透明な接着剤が、第二の面上の第二の突出領域に位置する。
【0131】
第一のグレージングペインは、
・周囲の凹部(第一の端面の側方又は長手方向長さの一部分にわたって局所的な)を含むことができ、
・又は好ましくは、第二のグレージングペインが第一の端面を越えて突出して、第一の突出ゾーンを形成し、
・そして第一の光源(好ましくはダイオードのアセンブリ)が第一の支持体、例えば第一のPCB(ダイオード)支持体と称するプリント回路板など、により保持され、該支持体は(第一の光源とともに)周囲の凹部内に位置するか、又は好ましくは第一の突出ゾーンに位置し、そして第二の端面を越えて突出せずさらに外部面の平面を越えて突出しない。
【0132】
さらに、(PCBの)第一の光源支持体は好ましくは、
・第一の突出ゾーンにおいて結合面に((直接)又はベースを介して)固定されるか又は周囲の凹部に配置され、
・及び/又は、特に第一の光源(ダイオード)が側面発光型の光源である場合には、内側面と結合面との間の溝中に配置され、
・及び/又は、光学接着剤又は透明な両面接着テープにより第一の端面に固定される。
【0133】
第二のグレージングペインは第一のグレージングペインからオフセットされてよく、それにより第一の端面を越えて突出することができ、その一方好ましくは同一又は類似のサイズを有し、それにより反対側で、第一のグレージングペインは第二のグレージングペインからオフセットされ、それにより第二の端面を越えて突出して第二の突出ゾーンを形成する。第二の支持体により、例えば第二のPCB(ダイオード)支持体と称するプリント回路板などにより支持された第二の光源(好ましくはダイオードのアセンブリ)は、第二の突出ゾーンに位置し、そしてグレージングペインの第一の端面を越えて突出しておらず、さらに外側面の平面を越えて突出していない。
【0134】
さらに、(PCBの)第二の光源支持体は好ましくは、
・第二の突出ゾーンにおいて内側面に((直接)又はベースを介して)固定され(又は周囲の凹部に配置され)、
・及び/又は、特に第二の光源(ダイオード)が側面発光型の光源である場合、内側面と結合面との間の溝中に配置され、
・及び/又は、光学接着剤又は透明両面接着テープにより第二の端面に固定される。
【0135】
金属の第一のPCB支持体(第二のPCB支持体)が、放熱の理由から(それぞれ)好ましいことがあり、該支持体の後ろには好ましくは第二の端面(第一の端面)とさらには外部面(外側面)の平面とを越えて(それぞれ)突出していない金属ベースが固定されている。このベースは、L字状又はさらにはU字状の断面のストリップであることができる。
【0136】
不透明な第一の及び(任意選択的な)の第二のマスキング手段は、1つのグレージングペインから取り出された光が他方のグレージングペインへ進入することを防止する。
【0137】
好ましくは、不透明な第一のマスキング手段を有する第一のグレージングペインは、マスクに面して且つ第一のグレージングペインから最も遠いマスクの側で、
・吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長、さらにはすべての可視範囲での)が少なくとも80%、さらには少なくとも90%であり、
透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長、さらにはすべての可視範囲での)が最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%(特にT
Lが最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%)であり、
・及び/又は光学密度が少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4である。
【0138】
不透明マスキング手段(不透明コーティング)が、取り出し手段に向けられた面を、反射性層で、例えば薄い金属層で被覆される場合には、アセンブリが上記の光学密度、透過率及び吸収率を有するのに十分である。
【0139】
第一の対象又は第二の対象について言えば、本発明による不透明な第一の手段、例えば少なくとも1種の無機顔料をベースとする手段(例えば上述のもの)、又は好ましくは不透明エナメル層などは、(暗い)黒色又はグレイ色であることができるが、それらが不透明な第二の手段とは別個であり、そして合同である場合には、有色であってもよい。したがって、
・第一のマスキング手段及び第二のマスキング手段を各々黒色(黒色顔料)又はグレイ色にしてもよく、
・第一のマスキング手段を着色して緑色の光を吸収させてもよく(これらの手段は特に赤をベースとし、赤褐色、紫、オレンジ、ピンク色である)、
・そして第二のマスキング手段を着色して赤色の光を吸収させてもよく(これらの手段は特に緑色であるか又は赤をベースとしない別の色、例えば青色、黄色、緑色である)、
・第一のマスキング手段を白色(又は任意の他の色)とするが、例えば第一の取り出し手段を形成する白色(又は任意の他の色)の散乱性エナメルを過度に厚くすることにより、吸収性とするのに十分な厚さとし、また第二のマスキング手段を白色(又は任意の他の色)とするが、例えば第二の取り出し手段を形成する白色の散乱性エナメルを過度に厚くすることにより、吸収性とするのに十分な厚さとしてもよい。
【0140】
第一の(及びさらには第二の)マスキング手段が見えるのを防止することが望ましいことがあり、そのため、特に第一の対象のためには、あるいはマスキング手段が完全に覆っていない(見られる領域において)場合に第二の対象においては、第二の取り出し手段は好ましくは第一の取り出し手段と合同である。この場合、第一のマスキング手段は、第二の取り出し手段により、あるいは第二のマスキング手段が第一のマスキング手段から分離されている(間隔を開けて離れている)場合には第二のマスキング手段により、視界から隠される。
【0141】
特に第一の対象のためには、あるいはマスキング手段が完全に覆っていない(見られる領域において)場合に第二の対象においては、第一の光源により発光される大きな角度の光線は第一の周囲ゾーン(取り出し手段なし)に入りそして第二のグレージングペインに進入し、そうして外側面を介して(直接)出ていくことができよう。これらのホットスポットは、例えば、好ましくは金属、さらにはプラスチック又は木材の、不透明及び/又は反射性の第一の(取り付け用もしくは固定用)異形材(例えば上記のような)により、隠蔽することができ、該異形材は好ましくは、第二のグレージングペインの外部面と(その表面の不規則性により)光学接触せず、あるいは光学接触するならば接着結合されて光線を吸収する。
【0142】
同様に、第二の光源により発光される大きな角度の光線は第二の周囲ゾーン(取り出し手段のない)に入りそして第一のグレージングペインに進入し、そうして外部面を介して(直接)出ていくことができよう。これらのホットスポットは、例えば、好ましくは金属、さらにはプラスチック又は木材の、不透明及び/又は反射性の第二の(取り付け用もしくは固定用)異形材(例えば上記のような)により、隠蔽することができ、該異形材は好ましくは、第一のグレージングペインの外部面と(その表面の不規則性により)光学接触せず、あるいは光学接触するならば接着結合されて光線を吸収する。
【0143】
当然、第一の及び第二の(取り付け用もしくは締結用)異形材(例えば上記のような)は、第一の端面及び第二の端面がグレージングアセンブリの同一の側にあるならば、合体されてよい。
【0144】
典型的に、ホットスポットは少なくとも1cm、そして好ましくは最大で5cm、より好ましくは3.5cmの幅Wにわたって隠蔽される。
【0145】
さらに、コストを節約しそして取り出し効率を上げるために、グレージングアセンブリの縁を1cmと3cmの間の幅Wにわたって、第一の端面の周囲で、好ましくは外部面及び外側面を覆って延在する金属異形材(取り付け用異形材、締結用異形材など)により、隠蔽しようとする場合には、(散乱性の、白色又は艶消しの)第一の取り出し用表面構造を第一の端面から少なくとも距離W(ホットスポットを含むゾーンの幅)だけ間隔を開けて離してよく、それゆえそれはグレージング領域が始まるところで始まる。
【0146】
とりわけ(取り付け又は固定用)異形材でのマスキング(シールなど)がない場合には、対照的に、端部のできるかぎり近くで取り出しを(そのマスキングとともに)開始することが望ましいであろう。
【0147】
しかしながら、異形材があっても又はなくても、好ましくは、混合防止バンドが下記に詳述するように取り出し手段上のマスキング手段により形成される。
【0148】
さらに、第一の端面から出発する、Wよりも小さい幅D0の周囲バンドにおいて、第一の光源からの光線を内側面側の第一の積層中間層中へ、第一の光アイソレータ(その屈折率はなおも過度に高い)中へ、そして第二の積層中間層中へと屈折させ、その後結合面で、
・外部面に位置する第二の取り出し手段を介して直接取り出すこと、
・又は、結合面上の第二の取り出し手段を介して(特に、第二の端面に最も近い表面構造により)直接取り出すこと、
・又は、外部面と空気との界面での全内部反射により第二のグレージングペイン内で導波して、その後結合面上の第二の取り出し手段により(特に、第二の端面に最も近い表面構造により)取り出すこと、
ができよう。
【0149】
第二の取り出し手段に到達したときのこれらの光線は、第一の対象の場合に、あるいはマスキング手段がこの周囲バンドにない場合には第二の対象において、色C3を汚染する。色C1は対称的に汚染されうる。このゾーンは、第一のグレージングペインの場合には第一の周辺ゾーンと呼ばれ、第二のグレージングペインの場合には第二の周辺ゾーンと呼ばれる。
【0150】
このように、好ましくは第一の対象について、第一の「混合防止」形態と称するものにおいて、ダイオードのアセンブリ(第一のPCB支持体上で整列したもの)を含む第一の光源は、λ1の、好ましくは緑の、前記第一の主発光を有する第一の発光ダイオードと、λ2の、好ましくは赤の、前記第二の主発光を有する第二の発光ダイオードとを含み、第一のダイオード及び第二のダイオードの各々は空間、空気により第一の端面から間隔(好ましくは5mm未満、さらには最大で2mm)を開けて離れており、そして第一のダイオード及び第二のダイオードの各々により放出される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α1とα1の間の発光コーン内に含まれ、ここで、α1=Arsin(n1・sin(α2))であり、α2=(π/2)−Arsin(n2/n1)は、特に第一のコリメート手段(発光チップ上の)による、第一のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0151】
さらに、ダイオードのアセンブリ(第二のPCB支持体上で整列した)を含む第二の光源は、λ3の、好ましくは赤の、前記第三の主発光を有する第三の発光ダイオードを含み、場合により、λ4の、好ましくは緑の、前記第四の主発光を有する第四の発光ダイオードを含み、第三の及びさらには任意選択的な第四のダイオードは空間により、空気により、第二の端面から間隔(好ましくは5mm未満、さらには最大で2mm)を開けて離れており、そして第三のダイオード及び第四のダイオードの各々により放出される光束の少なくとも80%(好ましくは少なくとも90%、さらには少なくとも95%)は、−α’1とα’1の発光コーン内に含まれ、ここで、α’1=Arsin(n’1・sin(α’2))であり、α’2=(π/2)−Arsin(n’2/n’1)は、特に第二のコリメート手段による、第二のグレージングペインにおける屈折角に相当する。
【0152】
大きな角度を含むすべての角度について、第一の光アイソレータとの界面で全内部反射が起こることが望ましい。
【0153】
Arsin(n2/n1)は、第一の光アイソレータとの界面での全反射の角度に実質的に相当する(α’2はこの全反射の余角である)。より正確には、使用される量はArsin(n2/n3)であるべきであるが、n3がn1に非常に近いので、影響は無視できる。
【0154】
下記の表Iは、α1、n1が1.5に等しい場合のn2の関数としてのαr、の例を示しており、ここでのαrは反射角である。
【0155】
【表1】
【0156】
下記の表I’は、α1(全反射の場合の発光角)、n1が1.5又は1.52に等しい場合のn2の関数としてのα2(第一の光アイソレータの界面で全反射の場合の屈折角)の例を示す。それは参照用の表として使用できる。
【0157】
【表2】
【0158】
n2=1.15を下回ると、さらにn2=1.2を下回っても、コリメート手段なしの通常のダイオードを選択することができる。
【0159】
好ましくは、最もそしてより好ましくは、第一の光源及び第二の光源のダイオードのすべては、特にコリメート手段を使用しているので、このような狭い発光パターンを有する。
【0160】
コリメーションは個別であるか、又は各光源の複数のダイオード(緑のダイオード、赤のダイオード、さらには赤及び緑のダイオード)などに共通である。
【0161】
当然、λ1で発光するダイオード及びλ2で発光するダイオードを要求されるだけたくさん使用し、そしてその分布(数、間隔)を第一の取り出し領域の端面に沿って延在するように調節する。λ1及びλ2を交互にし、又は交互にしないことを選択してもよい。
【0162】
他のダイオード(青又は白で発光する)は追加して他の色の光又は機能を提供してもよく、好ましくはその発光パターンも狭くなるよう選択する。
【0163】
第二の対象では、マスキング手段がこれらの周辺ゾーンに存在しない場合に、これらの狭い発光パターンがとりわけ有効である。
【0164】
各々の主要光源のために取り出し用光ファイバーを選択する場合には、狭い発光パターンを選択することもできる。
【0165】
このように、第二の「混合防止」形態では、(開口のない)第一の、いわゆる混合防止バンドが備えられ、該混合防止バンドは内側面の周囲で第一の端面(第一の光源が光学結合する端面)から第一の端面に沿って延在して内側面と光学結合しており、このバンドは少なくとも0.8Dminに等しく、好ましくはDminに等しい幅D0を有し(ここで、Dmin=d1/tan((π/2)−arsin(n2/n1))であり、d1は第一の光源と内側面との間の距離である)、好ましくは2cmより小さく、さらには1cmより小さい幅(そして好ましくはWより小さい幅)である。
【0166】
不透明材料で製作された第一のバンドは、第一のマスキング手段及び第一の取り出し手段から(完全に又は部分的に)オフセットされており、それらは第一の端面からさらに離れており、あるいは第一のバンドは、内側面上の取り出し用表面構造の(直ぐ)上に位置する不透明な第一のマスキング手段の表面構造により形成されている。それゆえ、第一の取り出し領域(のすべて又は一部)は第一の端面から始まっている。
【0167】
好ましくは、第一の光源(各ダイオード)は、第一のグレージングペインの厚さよりも小さい程度のW0(発光面の幅)であり、W0は一般には最大で5mmであり、そして第一の光源(各ダイオード)は第一の端面に対して実質的に中央にあり、d1は1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。
【0168】
d’については、内側面から最も遠い第一の光源の端部が好ましく選ばれる。
【0169】
予防的措置として、好ましくは、第一の混合防止バンドと合同で(例えばそれと同一の材料で製作されている)別の第一の混合防止バンドを、外側面側に(さらには外側面上に)追加することもできる。それは例えば、(黒色などの)不透明なエナメル又は不透明な片面又は両面接着テープである。
【0170】
さらに、(開口のない)第二の、いわゆる混合防止バンドが、好ましくは、結合面の周囲で、第二の端面(第二の光源が光学結合している端面)から延在して結合面と光学結合しており、このバンドは少なくとも0.8D’minに等しく、好ましくはD’minに等しい幅D’0を有し(ここで、D’min=d’1/tan((π/2)−arsin(n2/n’1))であり、d’1は第二の光源と結合面との間の距離である)、好ましくは2cmより小さく、さらには1cmより小さい幅(且つ好ましくはWより小さい幅)である。不透明材料で製作された第二のバンドは、第二のマスキング手段及び第二の取り出し領域から(完全に又は部分的に)オフセットされており、それらは第二の端面からさらに離れており、あるいは、第二のバンドは不透明な第二のマスキング手段のいわゆるマスキング表面構造(好ましくは結合面上の取り出し用表面構造の(直ぐ)上に位置するもの)により形成されている。それゆえ、第二の取り出し領域(のすべて又は一部)は第二の端面から始まっている。
【0171】
好ましくは、第二の光源(各ダイオード)は、第二のグレージングペインの厚さよりも小さい程度のW’0(発光面の幅)であり、W’0は一般には最大で5mmであり、そして第二の光源(各ダイオード)は第二の端面に対して実質的に中央にあり、d’1は1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。
【0172】
d’については、結合面から最も遠い第二の光源の端部が好ましく選ばれる。
【0173】
予防的措置として、(第一の及び第二の)混合防止バンドの幅は過度に多くの光線(導波可能な光線を含む)を除去しないように制限される。
【0174】
予防的措置として、好ましくは、第二の混合防止バンドと合同で(好ましくはそれと同一の材料で製作されている)別の第二の混合防止バンドを、外側面側に(さらには外側面上に)追加することもできる。それは例えば、(黒色などの)不透明なエナメル又は不透明な片面又は両面接着テープである。
【0175】
下記の表IIは、n2とn1ならびにd1の関数としてのDminの例を提供する。それは参照用の表として使用できる。
【0176】
【表3】
【0177】
第一のバンド(第二のバンドと同様であり、好ましくは同一又は類似の特性で、グレージングペインに対して完全に同じく又は同じように配置される)は、以下のとおりであることができる。
・好ましくは、内側面と光学接触し、より好ましくは内側面の(直ぐ)上に位置する、不透明コーティング。
・インク(例えば、内側面上にあり、又は内側面側の第一の積層中間層上もしくは反対面上に印刷されたもの)。
・エナメル(第一の好ましくは無機のグレージングペインの内側面上の)。
・例えば内側面上の、塗料。
・不透明接着剤、不透明接着バンド。
・内側面に接着結合された支持体上の不透明コーティング。この支持体は特に、(軟質の)透明な(透明又は着色)プラスチック(例えばPETなど)、薄いガラスシート、又は金属製、プラスチック製もしくは木製の部品、又は第一の光源の側面発光型ダイオードのPCB支持体(特に金属又はプラスチック又は木製の取り付け又は固定用異形材の部品)である。
・さらに、内側面に接着結合された不透明部品(上記にとおりの金属又はプラスチック又は木製の取り付け又は固定用異形材の部品)であり、第一のグレージングペインと第二のグレージングペインとの間の溝中に位置するもの。
【0178】
第二のバンドは好ましくは、上記と同一の材料で製作される。
【0179】
外側面及び外部面上の混合防止バンドは各々、例えば、(金属、特に反射性の)異形材を接着結合するための不透明な片面接着テープ(異形材の下の)又は両面接着テープである。
【0180】
同一のグレージングペイン及び同一の光アイソレータを選択する場合には、DminとD’minは等しい。単純化のために、D0とD’0は等しい。
【0181】
第一の混合防止バンド及び第二の混合防止バンドは、第一の端面及び第二の端面が位置合わせされている場合、向かい合っていることができる。第一のバンドが第一の光源及び第二の光源の発光のすべてに不透明であり、第二の光源により放出された光線にとって十分な幅のものでもある場合、第二のバンドを第一のバンドと合体させてもよい。予防的措置として、該手段に被覆を施すことが好ましい。単一のバンドを使用することを選択する場合には、最も大きいDmin及びD’minを選択するのが好ましい。第一のバンド及び第二のバンドは向き合っていて、さらには合同であることができ、さもなければグレージングアセンブリの向かい合った側にあってもよい。
【0182】
第一の混合防止バンドのゾーン、いわゆる第一の周辺ゾーンにおいて、第一の中間層及び/又は第一の光アイソレータはなくてもよく、それゆえそれらは少なくともD0だけ第一の端面に対して後退していてもよい。
【0183】
第二の混合防止バンドのゾーン、いわゆる第二の周辺ゾーンにおいて、第二の中間層及び/又は第二の光アイソレータはなくてもよく、それゆえそれらは少なくともD’0だけ第二の端面に対して後退していてもよい。
【0184】
第一のグレージングペインは、第二のグレージングペインを越えて突出していてもよく(第一の端面側で、第二の端面は好ましくはグレージングアセンブリの反対側にある)、それにより第一の混合防止バンドはこの突出ゾーンにあって、このバンドの領域は場合によりフリーであり又は異形材の下に位置する。第一の混合防止バンド及び内側面側の混合防止バンドは、例えば、異形材を結合するための不透明な片面接着テープ(異形材の下の)又は両面接着テープである。
【0185】
第一の混合防止バンドのゾーンでは(さらには向き合っている第二のバンドのゾーンでは)、第一の及び(第二の)中間層又は第一の(及び第二の)光アイソレータがなく、そして場合により第一の混合防止バンドを形成するための不透明コーティングを有する部品を有する、第一の及び第二のグレージングペインの間に、溝が存在してもよい。不透明部品は、その厚さ(第一のグレージングペインと第二のグレージングペインとの間の距離よりも小さい)が最大で0.8mmであり、さらに最大で0.5mmである場合に、より容易に挿入することができる。
【0186】
第二の混合防止バンドのゾーンでは(例えば、グレージングアセンブリの第一のバンドと反対の側において)、第一の及び(第二の)中間層又は第一の(及び第二の)光アイソレータがなく、そして場合により第一の混合防止バンドを形成するための不透明コーティングを有する部品を有する、第一の及び第二のグレージングペインの間に、溝が存在してもよい。不透明部品は、その厚さ(グレージングペイン間の距離)が最大で0.8mmであり、さらに最大で0.5mmである場合に、より容易に挿入することができる。
【0187】
本発明によると、第一の混合防止バンドを有する第一のグレージングペインは、前記第一のバンドに面している第一のグレージングペインから最も遠い側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長での、さらにはすべての可視範囲での)、
・最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%の透過率(C1及び/又はC2及び/又はC3及び/又はC4の主波長での、そしてさらにはすべての可視範囲での)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のT
L)、
・及び/又は、少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0188】
本発明によると、第二の混合防止バンドを有する第二のグレージングペインは、前記第二のバンドに面している第二のグレージングペインから最も遠い側で、
・少なくとも80%、さらには少なくとも90%の吸収率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてさらにはC1及び/又はC2の主波長での)、
・最大で2%、さらには最大で1%又は最大で0.5%の透過率(C3及び/又はC4及び/又は第一のマスキング手段に応じてC1及び/又はC2の主波長での)(特に、最大で2%、さらには1%又は0.5%のT
L)、
・及び/又は、少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、さらには3、より好ましくは2.8〜4.5、特に3〜4の光学密度、
を有する。
【0189】
さらに、不透明な混合防止バンドは好ましくは、主波長で最大で5%の制限された光反射率を有する。
【0190】
マスキング手段に関して言うと、本発明による第一の及び第二の混合防止バンドは(暗い)黒色又はグレイ色でよいが、それらが合同である場合には着色されていてもよく、
・各々が黒(特に黒色顔料)又はグレイ色でよく、
・第一のバンドが緑色を吸収する色、特に赤をベースとする、赤褐色、紫、オレンジ、ピンク色でよく、
・第二のバンドが赤色を吸収する色、特に緑であるか又は赤をベースとしない別の色、例えば青、黄、緑色でよく、
・さもなければ、第一のバンドが白色又は別の色であるが、吸収性とするのに十分な厚さであることができ、そして第二のバンドが白色又は別の色であるが、吸収性とするのに十分な厚さであることができる。
【0191】
例えば、黒又は有色エナメルのバンドをスクリーン印刷することが可能である。
【0192】
第二の対象では、マスキング手段がこれらの周辺ゾーンに存在しない場合に、これらの狭い発光パターンがとりわけ有用である。
【0193】
第一の取り出し領域(発光ゾーン)は、領域の一部を覆い、このようにして少なくとも1つの第一の暗いゾーン、すなわち非発光ゾーンを残すことができ、該ゾーンは領域の一部を覆い、このようにして少なくとも1つの第一のゾーンを残すことができ、その暗いゾーンは透明ゾーン(グレージング領域など)、さらには装飾性ゾーン(透明及び/又は有色コーティング)、さらには反射性ゾーン、特に、例えば銀めっきにより形成され、保護塗料により被覆されたミラー、から選ばれる。
【0194】
第一の取り出し領域(発光ゾーン)は、第一の端面から延在して、例えば少なくとも1つのバンド又は表面構造を形成することができる。
【0195】
1つの実施形態において、グレージングアセンブリは透明ゾーンを含み、それゆえ第一の及び第二の取り出し手段及びマスキング手段のないゾーンを含み(第一の取り出し領域及び第二の取り出し領域は第一のグレージングペイン及び第二のグレージングペインを部分的に覆っている)、そして透明ゾーンに面している端面には好ましくは光源がなく、及び/又は第一の取り出し領域(場合により、向き合っている第二の取り出し領域を含み、該第二の取り出し領域は合同のゾーンを有することもできる)は全体として透明性を有し(グレージングアセンブリを通して見ることが可能である)、例えば、2mmと4mmの間の間隔を有し、幅が最大で5cm又は3cm、さらには5mmである表面構造(例えば均一な光のための不連続の表面構造)から得られる。
【0196】
第一の光源、特にダイオードのアセンブリは、この場合好ましくは第一の端面の一部分のみに配置され、この部分は第一の取り出し領域に面している。第二の光源、特にダイオードのアセンブリは、この場合好ましくは第二の端面の一部分のみに配置され、この部分は第二の取り出し領域に面している。
【0197】
透明ゾーン及び複数の透明ゾーンのすべては、第一のグレージングペインの面積の少なくとも20%、さらには少なくとも50%を占めることができる。
【0198】
好ましくは、透明ゾーンにおけるT
Lは少なくとも85%であり、さらには少なくとも88%である。曇り度は好ましくは最大で2.5%である。
【0199】
(透明ゾーンが存在せず、それゆえそれからの取り出し用表面構造が存在しない場合でも、)特定の又はすべての第一の取り出し用表面構造のサイズ及び間隔を第一の取り出し領域のすべて又は一部で全体としての透明性が得られるように調節することが望ましいであろう。このサイズ及び間隔は、これらの第一の表面構造を含む第一の取り出し領域の範囲に応じて調節される。
【0200】
さらに、特定の又はすべての第二の取り出し用表面構造のサイズ及び間隔を第二の取り出し領域のすべて又は一部で全体としての透明性が得られるように調節することが望ましいであろう。
【0201】
第二の取り出し領域は第一の取り出し領域から少なくとも部分的にオフセットされてもよく、第二の取り出し領域の非重複ゾーンは第二のマスキング手段の一部分を含む。
【0202】
第一の端面の反対側の端面は、研磨されており(且つ真っ直ぐであり)、又は散乱性であることができる。第二の端面の反対側の端面は、研磨されており又は散乱性であることができる。好ましくは、相対する端面が可視性である(それらをマスキングする取り付け用又は固定用異形材又はさらにはポリマーシールがない)用途向けには、第一の端面及び第二の端面はグレージングアセンブリの同一の側にあり、さらには位置合わせされており、そしてさらには相対する端面は光学結合されていない。
【0203】
しかしながら、グレージングアセンブリは特に、
・第一の光源と同一であり且つそれと対向している第三の光源を含むことができ、ここで、前記第三の光源は第一の光源と同期されており、第一の取り出し領域が少なくとも450mmの光の伝播軸に沿って(第一の光源から離れて延在している)特徴的な寸法を有する場合において特に、第一の端面とは反対側の端面で(好ましくは)動的に制御され、
・そして好ましくは、第二の光源と同一であり且つそれと対向している第四の光源を含み、ここで、前記第四の光源は第二の光源と同期されており、第二の取り出し領域が少なくとも450mmの光の伝播軸に沿って(第二の光源から離れて延在している)特徴的な寸法を有する場合において特に、第二の端面とは反対側の端面で好ましくは動的に制御される。
【0204】
後者の場合には、第一の光源と同様に、第三の光源は好ましくは取り付け用異形材により隠蔽され、該取り付け用異形材は好ましくは金属(又は硬質プラスチック、木材)から製作されており及び/又はU字状断面を有し、そしてもし必要ならば、第二の光源と同様に、第四の光源は取り付け用異形材により隠蔽されており、該取り付け用異形材は例えば、金属(又はプラスチック又は木材)から製作されており及び/又はU字状断面を有する。
【0205】
特に、グレージングアセンブリは取り付け用フレーム、例えば、金属又は(硬質)プラスチック製(ポリ塩化ビニル(PVC)又は木材製)であり及び/又はU字状断面を有する異形材、を含み、そして光源は取り付け用フレームと、端面を介して(例えば固定用異形材により)該フレームに固定された又はグレージングペインに固定された2つの垂直の支柱上の端面との間の内部体積内に位置している。
【0206】
後者の場合には、第三の光源は、取り付けた形態において2つのグレージングアセンブリ(可動板)が間隔を開けて離れて配置されておりそして側方が開いている(スライドなど)場合において特に、(暗い、黒色など)のポリマーシール、例えばエラストマー(エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)など)製のシール、により隠蔽することができる。このシールは光導波を妨害せず、一般に光学的な接触をおこなわず、そして好ましくは幅が3cmより小さく、そして第一のグレージングペイン上に配置されて、例えば、可動板が(通行者に対して)が過度に素早く閉止する場合に快適性を増加させる。
【0207】
取り出し領域は種々の形状及びサイズであることができる。第一の取り出し領域は単一の、好ましくは散乱性の、表面構造を含み、該表面構造は、例えば、開口のない、閉止した、さらには開口のある、又はリング状のものである。凹部(開口部)では、第一の光アイソレータは好ましくは内側面に面している。
【0208】
散乱性の取り出し用表面構造は、例えば幾何学的形状、すなわち直線的な又は曲線状のバンド、同心円、L字形などである。表面構造は同一であるか又は異なり、互いに平行であり又は平行でなく、そして同一の間隔で分離されていても又はそうでなくてもよい。
【0209】
光を取り出すために、散乱性手段が好ましく使用され、これらの手段はガラスの表面のサンドブラスト又は酸エッチングなどの処理によるか、エナメル又は散乱性ペーストの被着によるか、又はガラスのバルクのレーザエッチングなどの処理により形成される。
【0210】
取り出し手段は集光することができ(指向性の発光)、例えば、
・仏国特許出願公開第2989176号明細書に記載されるような、(散乱性)取り出し手段の各々に面していて、取り出し光線を所与の方向に反射することができる反射性手段、
・国際公開第2005/018283号に記載されるようなレンズ、
である。
【0211】
光を取り出すために、散乱性手段が使用され、これらの手段はガラスの表面のサンドブラスト又は酸エッチングなどの処理によるか、エナメル又は散乱性ペースト又は塗料の被着によるか、又はガラスのバルクのレーザエッチングなどの処理により形成される。
【0212】
1つの特徴によると、第一の(及び/又は第二の)取り出し手段は、明度L
*が少なくとも50である白色の散乱性層であり、特にエナメル又は塗料である。この色は、そのL
*、a
*及びb
*パラメータによって既知の方法により規定され、そして分光比色計により測定される。
【0213】
第一の及び/又は第二の取り出し手段のための散乱性層(エナメル、塗料、インクなど)、特に白色の散乱層の光学密度は、2.5未満、2未満、さらには1.5未満、あるいは1未満であることができる。
【0214】
散乱性層、特にエナメルの散乱性層は、連続表面層であることができ、その幅は200mmより小さく、さらには100mmより小さく、さらにより好ましくは50mm以下であり、あるいは不連続であって薄い表面構造のアセンブリを形成してもよい。
【0215】
1つの好ましい実施形態において、散乱性層(取り出し手段のすべて又は一部)はバインダ中の凝集粒子からなり、該粒子は平均直径が0.3μmと2μmの間に含まれ、該バインダは10体積%と40体積%の間に含まれる割合であり、そして粒子はサイズが0.5μmと5μmの間に含まれる凝集体を形成している。この好ましい散乱性層は国際公開第01/90787号に詳しく記載されている。
【0216】
粒子は半透明粒子から選ぶことができ、そして好ましくは酸化物、窒化物及び炭化物などの無機粒子から選ぶことができる。粒子は好ましくは、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタン、セリウムの酸化物から、又はこれらの酸化物のうちの少なくとも2種の混合物から選ばれる。
【0217】
1つの特徴によると、取り出し用のエナメルは、
・20質量%と60質量%の間のSiO
2、
・10〜45質量%の特にミクロンサイズの耐火性顔料、特にTiO
2、及び、
・好ましくは20質量%以下のアルミナ及び/又は酸化亜鉛、
という組成を有する。
【0218】
TiO
2顔料はエナメルを十分に不透明にし(エナメルをオフ状態で見ることができる)、そしてT
Lを低下させる。取り出し用のエナメル組成物の例としては、FERRO社により販売されるFerro 194011と称するエナメル、JM社により販売される呼称番号AF5000のエナメル、及びPemco社により販売される呼称番号VV30−244−1のエナメルが挙げられ、これらは非常に白く、輝度が20より高く、そして光透過率が低く、40%未満である。
【0219】
好ましくは、それは複数の好ましくは散乱性である表面構造である(好ましくは不連続散乱性層により形成される)。
【0220】
第一の取り出し手段は、上記から判るように、できるかぎり均一となることが望ましい大きいサイズの発光ゾーン用の場合において特に、散乱性アレイと称する散乱性表面構造のアセンブリであることができる。
【0221】
好ましくは、第一の(第二の)、特にエナメルの、散乱性取り出し手段によりコーティングされた第一の(第二の)グレージングペインは、光透過率が(外側)外部面側において45%より低く、さらには40%より低く、あるいは35%より低い。
【0222】
特にエナメルの、第一の手段は、例えば、ガラスシートの1つの面の全体にわたって不連続に、あるいは曲線及び/又は直線に沿って配置された疎らな幾何学形状を形成するように、延在する。この取り出し手段は、例えば、フラクタルの幾何学形状を有する。
【0223】
別の特徴によると、第一の取り出し手段は不連続に延在し、そして暗いゾーンの境界を画定しており、特に、曲線及び/又は直線に沿って配置された幾何形状の、特に少なくともセンチメートルサイズの長さ(最も長い寸法)の、疎らな表面構造の境界を画定している。
【0224】
同一であるか又は異なる第一の表面構造は、例えば、えぐられた図形、文字(発音区別符号を含む)、数字、英数記号、句読点及び/又は記号であって、フレーム及び/又はバンドを形成するように配置されたものである。
【0225】
第一の取り出し領域は、直線又は曲線の輪郭を有することができ、幾何学形状(矩形)であることができ、第一のグレージングペインよりも幅が小さくてよく、そして高さ又は長さ(第一の端面に沿った)が第一のグレージングペインの高さ又は長さよりも小さくてよい。
【0226】
好ましくは、第一のグレージングペインは(第二のグレージングペインと同様に)矩形であり、そしてその幅は一旦取り付けられると地面(床面)に対して垂直になっている。
【0227】
第一の取り出し領域は、以下のもの、すなわち、
・不連続の散乱性表面構造の、特に幾何形状(正方形、円形など)の特に同一の形状の表面構造の、第一のアレイであって、幅l
1(光の伝播軸に沿った幅)が場合により可変であり(光源が反対側にないならば第一の光源からの距離とともに大きくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mm、さらには最大で2.5mmであり、該表面構造はピッチp
1で間隔を開けて離れており、該ピッチは場合により可変であり(光源が反対側にないならば第一の光源からの距離とともに小さくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mmであり、該表面構造のピッチと幅は、特に全体としての透明性(この第一の取り出し領域において第一のグレージングペインを通して見ることができるという意味で)を得るように調整されている第一のアレイ、
・及び/又は、第一の散乱性装飾性表面構造であって、幅l
2(光の伝播軸に沿った幅)がセンチメートルサイズであり、最大で5cmであり、好ましくは第一のアレイにより包囲される(さらにはそれとインターレースされる)第一の散乱性装飾性表面構造、
・及び/又は、第一の散乱性アセンブリ、例えばロゴ及び/又は文字及び/又は数字などであって、各々の幅l
3(光の伝播軸Xに沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは最大で1cm、好ましくは最大で5mmのピッチp
3により間隔を開けて離れており、そして好ましくは不連続の散乱性表面構造の第一のアレイにより包囲されている第一の散乱性アセンブリ、
を含む。
【0228】
さらに、第一の取り出し手段は好ましくは内側面上にあり、そして第一のマスキング手段は第一の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0229】
さらに、第二の取り出し領域は好ましく第一の取り出し領域に面しており、さらにはそれと合同であり、そして以下のもの、すなわち、
・不連続の散乱性表面構造の、特に幾何形状(正方形、円形など)の特に同一の形状の表面構造の、第二のアレイであって、幅l’
1(光の伝播軸に沿った幅)が場合により可変であり(光源が反対側にないならば第二の光源からの距離とともに小さくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mm、さらには最大で2.5mmであり、該表面構造はピッチp’
1で間隔を開けて離れており、該ピッチは場合により可変であり(光源が反対側にないならば第二の光源からの距離とともに大きくなる)、最大で1cm、好ましくは最大で5mmであり、該表面構造のピッチと幅は、全体としての透明性(好ましくは第一の領域と合同である、この第二の取り出し領域において第二のグレージングペインを通して見ることができるという意味で)を得るように調整されている第二のアレイ、
・及び/又は、第二の散乱性装飾性表面構造であって、幅l’
2(光の伝播軸に沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは第二のアレイにより包囲され(さらにはそれとインターレースされ)、そして第一の散乱性装飾性表面構造と合同であり、又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面して(さらには第二の散乱性装飾性表面構造を覆って)いる第二の散乱性装飾性表面構造、
・及び/又は、ロゴ及び/又は文字及び/又は数字などの記号の第二の散乱性アセンブリであって、各々の幅l’
3(光の伝播軸Xに沿った幅)がセンチメートルサイズであって、最大で5cmであり、好ましくは最大で1cm、更には最大で5mmのピッチp’
3により間隔を開けて離れており、そして好ましくは不連続の散乱性表面構造の第二のアレイにより包囲されていて、且つ第一の散乱性アセンブリと合同であり又は不連続の散乱性表面構造の第一のアレイに面して(さらには第二の散乱性アセンブリを覆って)いる第二の散乱性アセンブリ、
を含む。
【0230】
さらに、第二の取り出し手段は結合面上にあり、そして第二のマスキング手段は第二の取り出し手段の(直ぐ)上にある。
【0231】
光源としては、発光側の面を有する取り出し用光ファイバー(一般にダイオードである主要光源に結合されている)を選択することができる。例えば、3M社からの3M(商標) Precision Lighting Elementsと称する光ファイバーが使用される。
【0232】
第一の光源のためには、好ましくはストリップ状の、そしてグレージングアセンブリ及びさらには第一のグレージングペインよりも場合により幅が狭い、第一のプリント回路板PCB上に整列した発光ダイオードが好ましい。
【0233】
ダイオードは、(事前に)封止されていてもよく、すなわち半導体チップと該チップを封止するパッケージ(例えばエポキシ樹脂又はPMMA製)を含むことができる。
【0234】
ダイオードは、さらに好ましくは単一の半導体チップを含むことができ、チップの幅W0は例えば約100μm、又は1〜5mmである。第一の光源の各ダイオードの幅は、好ましくは第一のグレージングペインの厚さよりも小さい。第二の光源の各ダイオードの幅は、好ましくは第二のグレージングペインの厚さよりも小さい。
【0235】
ダイオードは、場合により、取扱い時のチップを保護し又はチップの材料と他の材料との適合性を改良するために(一時的又は恒久的な)保護パッケージを含むことができる。
【0236】
第一の光源(第二の光源)の各ダイオードは、以下の発光ダイオードのうちの少なくとも1つ、すなわち、
・側面発光型ダイオード、すなわち、その電気接点(の面)に対して平行に発光し、発光面が第一の(第二の)PCB支持体に対して側方に位置しているダイオード、及び、
・主発光方向がチップの発光面に対して垂直であるか又は傾斜しているダイオード、
のうちの少なくとも1つから特に選択することができる。
【0237】
ダイオードは、好ましくはガウシアン(タイプ)のスペクトルを有する。
【0238】
ダイオードの発光パターンは、標準的にランバーティアンであり、発光半角は60°である。
【0239】
好ましくは、チップ(又は存在する場合にはコリメート手段)と第一の結合端面(第二の結合端面)との間の距離は(それぞれ)5mm以下であり、さらには2mm以下である。
【0240】
第一の取り出し手段により取り出される光は、点滅するものとしてもよく、そしてまた、第一の光源を制御するための手段により色を変化させることもでき、該手段は、例えば、交互に赤及び緑の光、且つ好ましくは白色の光(赤、緑及び白色の交互の光)を発光するダイオードのアセンブリである。
【0241】
チケット、パス又は識別の手段で開かれるアクセスドアである場合であって、t0ではチケット、パス又は識別の手段が認識されていない場合、第一の光源は緑から赤に変わり、そしてさらに所与の時間(10秒未満)、例えば1〜5秒間、点滅し、その後再び緑になる(第二の光源は赤のままである)。
【0242】
第一の積層中間層及び好ましくはすべての積層中間層を作るためには、エチレン酢酸ビニル(EVA)又はさらにはポリウレタン(PU)又はポリビニルブチラール(PVB)製の熱可塑性シートを特に選択することができる。このようなシートは好ましくは、熱硬化性(エポキシ、PU)又はUV硬化性(エポキシ、アクリル樹脂)のいずれかである多成分又は単一成分の樹脂から製造される。
【0243】
第一の積層中間層は、例えば、サブミリメートルサイズであり、アセンブリ中の1つ以上のシートで製作される。第一の積層中間層(及び好ましくはすべての積層中間層)は透明、超透明であることができ、そして中間色を有することができる。
【0244】
第一の積層中間層は、好ましくはEVA又はPVBで製作される。好ましくは、各積層中間層は、例えばEVA又はPVB中間層の場合のように、曇り度(曇り度計で従来のように測定される)が最大で1.5%、さらには最大で1%である。このことは透明ゾーンにおける取り出し用表面構造間の散乱量を低減させる。EVA又はPVBの場合、n3(n’3)は一般に約1.49である。
【0245】
第一の(及び好ましくは第二の)光アイソレータは、好ましくは平らな構成要素(又は第一のグレージングペインの曲率に従う構成要素)である。それは好ましくは連続であることができるが、同一の材料又は異なる材料の多数の個片で製作してもよい。
【0246】
第一の光アイソレータ(第二の対象では第二の光アイソレータ)は(それぞれ)、被着された層(被着物)に付加した構成要素(フィルム)であることができる。
【0247】
1つの第一の実施形態において、本発明による第一の光アイソレータは第一のフルオロポリマーをベースとする、好ましくはフルオロポリマーの、フィルムを含み(好ましくはそれからなり)、該フィルムは特に、厚さe2が少なくとも600nmであり、e2は好ましくはミクロンサイズであって、さらには少なくとも10μm又は50μmであり、そして(とりわけ第二の対象については)、本発明による第二の光アイソレータは好ましくは、別のフルオロポリマーをベースとする、好ましくはフルオロポリマーの、フィルムを含み(好ましくはそれからなり)、該フィルムは特に、厚さe’2が少なくとも600nmであり、e’2は好ましくはミクロンサイズであって、さらには少なくとも10μm又は50μmであり、該フィルムは第一のフルオロポリマーフィルムと同一である。
【0248】
低屈折率のフルオロポリマーフィルムは、実施が簡単であり、設計の融通性(フィルムを単純に切断する)を可能にし、そして任意のサイズ(大サイズを含む)のアセンブリのために使用することができる。
【0249】
好ましくはEVA製の、第一の積層中間層は、第一のフィルムに満足な光学的接触が得られる十分な機械的強度を提供する。
【0250】
最終製品において、低屈折率フルオロポリマーのフィルム(第一の中間層を介して集成される)と湿潤処理により被着されるフルオロポリマーの層又は被着物とは区別されることが好ましい。フルオロポリマー層は特別な溶媒の使用を必要とし、接着性とするのが非常に問題となることがある。
【0251】
積層のためには、従来の熱サイクルを使用してもよく、又はさらにより好ましくは、プラスチックフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)など)を用いた積層グレージングユニットで使用される熱サイクルを使用してもよい。
【0252】
好ましくは、n2は1.45以下でよく、さらには1.4以下であってもよい。
【0253】
第一の光アイソレータは、好ましくは、第一の低屈折率フィルムからなる。
【0254】
単純化のために、第一の低屈折率フィルムは第一の積層中間層のすべてに覆って延在し、第一の積層中間層自体は第一のグレージングペインの実質的にすべてを覆って延在しているが、それは場合によっては第一の端面から後退しており、例えば上記の混合防止ゾーンには存在しない。
【0255】
好ましくは、第一の積層中間層(及びさらには第一の低屈折率フィルム)は、第一の端面から後退して、周囲ゾーン(又はバンド)をフリーにし、すなわち空気と接触させている。第一の光源の支持体(特にPCB又はPCB支持体)は、この周囲ゾーンに面して配置することができる。
【0256】
第一のフルオロポリマーフィルム(及び場合により第二のもの)は、下記の材料のうちの1つ、すなわち、
・ペルフルオロアルコキシ(PFA)、特にn2が約1.3のもの、
・ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、特にn2が約1.4のもの、
・エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、
・エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、より正確にはポリ(エチレン−コ−テトラフルオロエチレン)、特にn2が約1.4のもの、
・フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、特にn2が約1.3のもの、及び、
・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、特にn2が約1.3のもの(但し、これは積層するのが最も困難である)、
のうちの1つをベースとすることができ、又はそれから製作することができる。
【0257】
ETFEがより好ましい。と言うのは、それは熱可塑性の第一の積層中間層に積層するのが最も容易であるからである。それは好ましくは曇り度が最大で2%である。FEPが好ましいこともある。と言うのは、その屈折率が低く又は最大で2%というより低い曇り度のためであり、それが許容可能な積層性能を提供するからである。
【0258】
ポリシロキサンは他の低屈折率材料であるが、その機械的特性は十分でない。
【0259】
フルオロポリマーフィルムは、50μm超で広く利用可能である。
【0260】
ガラスを含むより良好なアセンブリを得るためには、第一の低屈折率フィルムの主要表面を接着促進表面処理、好ましくはコロナ処理で、処理することができる。
【0261】
第二の光アイソレータが第一の光アイソレータと異なる場合には、同一の又は類似の低屈折率フィルムを選択することも好ましい。
【0262】
第一の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが合同であるゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、下記の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/不透明又は反射性の層から構成され、好ましくは第一の取り出し手段と合同である第一のマスキング手段/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/低屈折率フィルムから構成される第一の光アイソレータ/第二の(好ましくはEVAの)積層中間層/不透明又は反射性の層から構成され、好ましくは第一のマスキング手段と合同である第二のマスキング手段/散乱層から構成され、第一の取り出し手段と合同である第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、特に同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0263】
第二の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域が対向しているゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/低屈折率フィルムから構成される第一の光アイソレータ/中央の(好ましくはEVAの)中間層/不透明(開口なしの面)又は反射性層から構成され、好ましくは中央中間層上のコーティングである、第一のマスキング手段/別の中央中間層/低屈折率フィルムから構成される第二の光アイソレータ/第二の(好ましくはEVAの)積層中間層/散乱層から構成される第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、さらに好ましくは同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0264】
本発明による別の光アイソレータの実施形態において、第一の光アイソレータは、厚さe2が少なくとも400nmである第一の多孔性シリカ層を含み(好ましくはそれからなり)、該多孔性シリカ層は、
・第一の対象の場合は、第三の透明無機ガラスのグレージングペインの1つの主面上に位置し、該面は内側面側に向けられており、
・第二の対象の場合は、内側面上に位置する。
【0265】
さらに、第二の光アイソレータは好ましくは、(少なくとも400nmの)厚さe’2の第二の多孔性シリカ層を含む(より好ましくはそれからなる)ことができる。
【0266】
第一の対象の場合、第一の光アイソレータは好ましくは、第三の透明無機ガラスのグレージングペインの、内側面側に向けられた主要面上に、厚さe2が少なくとも400nmである第一の多孔性シリカ層を含むことができ、該層は好ましくは、第一の透明な無機の保護コーティングによりコーティングされており、該コーティングは好ましくは、厚さe4が50nmより大きく、好ましくは100nmよりも大きくて、550nmでの屈折率n4が少なくとも1.4であるシリカ層である。さらに、グレージングアセンブリはまた、第三のグレージング基材の、結合面側に向けられた別の主要面上に、厚さe’2が少なくとも400nmであって第二の光アイソレータを形成する第二の多孔性シリカ層を含むこともでき、該層は好ましくは、第二の透明な無機の保護コーティングによりコーティングされており、該コーティングは好ましくは、厚さe’4が50nmより大きく、好ましくは100nmよりも大きくて、550nmでの屈折率n’4が少なくとも1.4であるシリカ層である。
【0267】
n2(全可視スペクトルにおける)は、最大で1.35、好ましくは最大で1.25、さらには1.2未満であることができる。同じことがn’2にも当てはまる。
【0268】
(好ましくは)保護コーティングを有する、第一の多孔性ゾルゲル層のみを使用することが可能であるが、中央の板のミリメートルサイズの厚さ1”を考慮すると、導波される光線の経路長が増加し、これにより取り出し効率が低下することがある(そしてさらに、場合によってはより多くの光線が不透明な第一のマスキング手段により吸収される)。
【0269】
国際公開第2008/059170号に、ダイオードを含む照明用積層グレージングユニットにおいて光アイソレータとして多孔性低屈折率層を使用することが提案されている。この層は、着色された最も外側の第二のグレージングペインから第一のグレージングペインを光学的に分離する。記載された製造条件を、e2(e’2)を調節するために利用することができる。
【0270】
表皮厚さを考慮した光学分離のためには、好ましくは、
・n2(n’2)が1.3以下である場合、e2(e’2)は少なくとも600nmであり、
・n2(n’2)が1.25以下である場合、e2(e’2)は少なくとも500nmであり、そして、
・n2(n’2)が1.2以下である場合、e2(e’2)は少なくとも400nmである。
【0271】
確実にするには、e2(e’2)は少なくとも600nm、さらには少なくとも700nm又少なくとも800nmであるように選択される。
【0272】
多孔性シリカ層は、例えばゾルゲル法により得られる、シリカナノ粒子の緻密スタックでもよく、あるいは好ましくは、細孔を有するシリカマトリックス(シリカアレイとも称する)を含み、好ましくはゾルゲル法により得られる、シリカ層でもよい。より詳細には、(本質的に)連続の固体相を含み、それゆえ緻密な細孔の壁を形成している多孔性層の方が、(ナノ)粒子又は結晶子の形態を主として取っている固体相よりも好ましい。
【0273】
多孔性ゾルゲル層を作るために使用することができる種々の細孔形成剤が存在する。例えば、欧州特許出願公開第1329433号明細書には、濃度が5g/lと50g/lの間のポリエチレングリコールtert−フェニルエーテル(Tritonと呼ばれる)をベースとする細孔形成剤を含む酸性媒体中で加水分解されたテトラエトキシシラン(TEOS)ゾルから作製される多孔性シリカ層が開示されている。この細孔形成剤の500℃での燃焼により細孔が形成される。この非局在細孔形成剤は不定形であり、そして構造体を通して制御不能に分布する。
【0274】
例えば、溶液中の、場合によっては加水分解形態の、カチオン性界面活性剤のミセル、又は、アニオンもしくはノニオン性界面活性剤、又は両性分子、例えばブロックコポリマーの、ミセルなどの、他の細孔形成剤が知られている。このような化学物質は、2nmと5nmの間の小さいサイズの狭い通路の形をした細孔又は比較的に丸い細孔を生じさせる。
【0275】
好ましくは、多孔性シリカ層は、その役割として細孔のサイズのより良好な制御を可能とし、特に大きい細孔サイズを得ることを可能とし、また細孔の組織化のより良好な制御を可能とし、特に均一な分布を得ることを可能とし、且つまた層中の細孔の数の良好な制御及びより良好な再現性を可能とする特定の細孔形成剤、例えばポリマービーズなど、を用いて得られる。ポリマービーズは、ポリマーのコアと無機物のシェルとを有することができる。
【0276】
細孔の最も小さい特性寸法は、より好ましくは30nm以上であり、そして好ましくは120nm未満、より好ましくは100nm未満である。さらに、やはり好ましくは、細孔の最も大きな特性寸法は、より好ましくは30nm以上であり、そして好ましくは120nm未満であり、より好ましくは100nm未満である。
【0277】
アスペクト比、すなわち最も大きい寸法を最も小さい寸法でわったものは、2未満でよく、さらには1.5未満でよい。
【0278】
1つの好ましい実施形態において、多孔性シリカ層は、その体積中に独立細孔(好ましくはシリカで製作される壁を境とする)を有し、そして特にその表面に開放細孔を有するシリカのマトリックスであり、該独立細孔は特に、実質的に楕円形又は実質的に球形を有し、各々が少なくとも30nmの最小寸法と最大で120nmの最大寸法を有し、好ましくは75nmと100nmの間である。
【0279】
その体積中に独立細孔を含むこの多孔性層は機械的に安定であり、高い細孔濃度であっても崩壊しない。細孔はお互いどうし容易に分離され、さらに個別化することができる。
【0280】
細孔は長尺であることができ、特に米粒のような形状であることができる。より好ましくは、細孔は実質的に球形又は楕円形を有することができる。好ましくは、独立細孔のほとんど、さらにはその少なくとも80%は、所与の実質的に同一な、特に長尺の形状、あるいは実質的に球形又は楕円形状である。
【0281】
独立細孔のほとんど(さらには80%又は95%、さらにはすべて)は好ましくは、75nmと100nmの間の最も小さい特性寸法、且つ好ましくは同様に最も大きな寸法、を有することができる。
【0282】
多孔性層において、好ましくはないけれども、細孔は異なるサイズであってもよい。
【0283】
さらに、細孔のサイズは単分散であることができ、この場合の細孔サイズは、30nm、好ましくは40nm、そしてさらに好ましくは50nmの最小値に設定されるが、好ましくは120nmを超えない。
【0284】
単位体積当たりの細孔の割合は好ましくは50%を超え、さらには65%を超えるが、好ましくは85%未満である。
【0285】
しかしながら、単位体積当たりの最大の割合は、サイズがどうであれ、74%、すなわち同一サイズの球のスタックで得られる最大理論値であることが注記される。
【0286】
出願人は、第一の多孔性シリカ層を第一の積層中間層に(直接)適用した場合には、光アイソレータとしてのその機能が影響を受けることを観察した。多孔性層の細孔、特に表面の開放細孔は、製作の過程で汚染され、そして汚染物は熱処理(積層熱処理)後にも細孔に捕捉されたままである可能性がある。
【0287】
このため、有利には、第一の多孔性シリカ層を第一の透明な無機の保護コーティングにより被覆し、該コーティングは好ましくは、厚さe4が50nmより大きく、好ましくは100nmより大きく、さらには180nmより大きくて、550nm(より好ましくはλ1、λ2、λ3、λ4及びさらにはすべての可視範囲)での屈折率n4が少なくとも1.4であるシリカ層である。
【0288】
保護コーティングの透明性は、特にそれを通して見えることを可能にする。
【0289】
試験の間に、出願人は、多孔性シリカ層の汚染物に対して形成される50nmより小さい厚さのバリアでは不十分であることを観察した。
【0290】
緻密シリカ層は、(ナノ)粒子又は結晶子の形態を主として取る固体相よりも(本質的に)連続の固体相を含む。
【0291】
緻密シリカ層(特に意図的に多孔性とされていないもの)は標準的に、550nmでの屈折率が、物理気相成長により被着される場合には約1.45であり、ゾルゲル法により得られる場合には1.42と1.46の間である。
【0292】
ゾルゲル層(及び保護コーティング)を有するグレージングペインは、450℃以上、好ましくは600℃以上の温度で熱処理されていてもよく、そして特に強化又は曲げ加工されたグレージングペインである。
【0293】
多孔性シリカ(及び保護コーティング)は無機であることができ、又は無機/有機複合材であることができる。シリカにはドープしてもよい。ドーパントの元素は好ましくは、Al、Zr、B、Sn、Znから選択することができる。ドーパントは、場合により且つ好ましくは10%に達し、さらにより好ましくは5%程度に達するモル百分率でSi原子を置き換えるように導入される。
【0294】
第一の(第二の)多孔性シリカ層はゾルゲル層であることができ、第一の(第二の)保護コーティングはシリカのゾルゲル層であることができる。
【0295】
発光性積層グレージングユニットの導波用グレージングペインと着色グレージングペインとの間で光アイソレータとして働く多孔性シリカ層の製作は、国際公開第2008/059170号に記載されている。
【0296】
第一の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが向き合うゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一のグレージングペイン/散乱層から構成される第一の取り出し手段/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一の取り出し手段と合同である第一のマスキング手段/第一の(好ましくはPVBの)積層中間層/(第一の保護コーティング(シリカ層))/多孔性シリカ層から構成される第一の光アイソレータ/中央の(特に薄い)グレージングペイン/多孔性シリカ層から構成される第二の光アイソレータ/(第二の保護コーティング(シリカ層))/第二の(好ましくはPVBの)積層中間層/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一のマスキング手段と合同である第二のマスキング手段/散乱層から構成され、第一の取り出し手段と合同である第二の取り出し手段/第二のグレージングペイン、
を含むことができ、
第一の光源及び第二の光源、好ましくはダイオードのアセンブリは、さらに好ましくは同一の側にある(第一の端面及び第二の端面はさらに位置合わせされている)。
【0297】
第二の対象の好ましい実施形態において、第一の取り出し領域と第二の取り出し領域とが向き合うゾーンは、グレージングアセンブリの厚さにわたって、以下の一連のもの、すなわち、
・第一の散乱性取り出し手段(艶消し材又は層)/第一のグレージングペイン/多孔性シリカ層から構成される第一の光アイソレータ/(第一の保護コーティング(シリカ層))/第一の(好ましくはEVAの)積層中間層/不透明層又は反射層から構成され、好ましくは第一の中間層上にあってそれを覆うコーティングである、第一のマスキング手段/(第二の保護コーティング(シリカ層))/多孔性シリカ層から構成される第二の光アイソレータ/第二のグレージングペイン/第二の散乱性取り出し手段(艶消し材又は層)、
を含むことができる。
【0298】
外側(外部)面は(それぞれ)、場合により第一の取り出し手段(第二の取り出し手段)を(それぞれ)除いて、好ましくはフリーである(コーティング、覆いがない)。
【0299】
本発明によると、「グレージングペイン」という表現は一体式のガラスシートを意味するものと理解される。
【0300】
好ましくは、強化無機ガラス製の第一のグレージングペインは4〜6.5mmの厚さであり、そして強化無機ガラス製の第二のグレージングペインは4〜6.5mmの厚さであって、これらの2つの厚さは特に同一である。第一の(第二の)取り出し手段及びさらには不透明な第一の(第二の)マスキング手段は(それぞれ)エナメルで製作され、エナメルを形成するための焼成に次いで、焼き戻し操作(のみ)を行うことができる。
【0301】
第二のグレージングペインは、(好ましくは硬質又は半硬質の)有機ガラス製でもよく、例えばPUの積層中間層を含むことが好ましいポリメチルメタクリレート(PMMA)、又はPVBの積層中間層を含むことが好ましいポリカーボネート(PC)などで製作することができる。
【0302】
第一の(第二の)グレージングペインは、任意のタイプの平坦(又は場合により湾曲)ガラスでよい(ガラスは、湾曲表面をコーティングする場合に、当業者に知られた曲げ加工処理により曲げられる)。それは一体式のグレージングペインであり、すなわち無機ガラスの単一シートから構成されるグレージングペインであって、完全に平坦でかつ滑らかなシートを得るのを可能にするフロート法により、又は引き抜き法もしくは圧延法により製造することができる。
【0303】
グレージング材料の例としては、通常のソーダ石灰組成、ホウケイ酸アルミニウム、ホウケイ酸ナトリウム又は他の任意の組成を有し、場合により化学的もしくは熱的に硬化又は強化された、フロートガラスを挙げることができる。
【0304】
第一の及び第二のグレージングペインのガラスは、透明又は超透明であることができ、非常に少量の酸化鉄を含有する。それは例えば、サン−ゴバン・グラス社により“DIAMANT”シリーズで販売されるグレージングペインでよい。
【0305】
第一の及び第二のグレージングペインのためには、
・550nmで、あるいは好ましくは全可視範囲で、91%以上、さらには92%以上、あるいはさらに93%又は94%以上の、発光光線の透過率、
・及び/又は、550nmで、あるいは好ましくは全可視範囲で、7%以下、さらには4%以下の、発光光線の反射率、
を場合により示す、特に超透明な、ソーダ石灰シリカガラス製のグレージングペインを選択することができる。
【0306】
各々の光学結合端面は、特に直線形状に加工し、そして研磨することができる。
【0307】
ガラスは、450℃以上、好ましくは600℃以上の温度で熱処理されていてよく、そして特に言えば強化又は湾曲したグレージングペインである。
【0308】
第一のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは4mmと10mmの間、特に5mmと9mmの間に含まれる。第二のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは4mmと10mmの間、特に5mmと9mmの間に含まれる。2つのグレージングペインの厚さは等しいことが好ましいであろう。
【0309】
任意選択的な第三のグレージングペインの厚さは、好ましくは2mmと19mmの間、より好ましくは2mmと4mmの間に含まれる。3つのグレージングペインは厚さが等しい(さらには2つのグレージングペインの場合よりも小さい)ことが好ましく、例えば約4mm/約4mm/約4mmである。
【0310】
第二(第三)のグレージングペインは、好ましくは第一のグレージングペインと同一のサイズであることができる。
【0311】
第一の(第二の、さらには第三の)無機ガラスグレージングペインについて、n1(n’1、n”1)は(それぞれ)一般的には1.50〜1.53である。
【0312】
静的操作時には、第一の及び/又は第二の取り出し領域はオン状態で所与の色である(点灯している)。動的操作時には、第一の及び/又は第二の取り出し領域はオン状態で所与の色である(点灯している)が、その強度は変化可能であり又は点滅可能である。さらに、動的及び切り替え可能な操作時には、オン状態の色が変化することができる。
【0313】
本発明は、より詳細には、上記のような第一の発光性グレージングアセンブリ及びさらには上記のような第二のグレージングアセンブリ(第一のアセンブリと同一の又は異なる取り出し領域を有する)を取り込んだ、信号、好ましくは通行者向けの信号、及び/又は輸送機関のアクセスドアを提供するために使用され、これらの第一の及び第二のアセンブリは数mmの間隔を開けており、そして2つの支持ユニットの間にある。
【0314】
設置後に、第一の(及び第二の)発光性グレージングアセンブリは、
・建築物の外側及び内側の間の、
・建築物の、アクセスが制限されているか又は支払いを必要とするギャラリー及び/又は部屋における、2つのゾーンの間の、
・公共輸送機関(地下鉄)の駅の、
・2つの外側ゾーンの間(路面列車又は公園、特にテーマパーク、野外映画、有料エリアへの外部アクセス)の、
アクセスドア(通行用の)を形成し、及び/又は、
・陸上(列車など)、水上(ボート)又は航空輸送機関の内部又は外部アクセスドア、
を形成する。
【0315】
好ましくは、各々の側は一般的な制御手段により制御され、そして好ましくは同時に切り替えられる。
【0316】
アクセスドアは、1つ又は2つ(又はそれ以上)の同一の発光性グレージングアセンブリで構成して同一の又は相補的な一方向の照明を提供することができ、
・第一のグレージングアセンブリ又は各グレージングアセンブリはレール上の引き戸の形態を取り、又は、
・グレージングアセンブリ(可動板)は回転軸を中心に動くことができる。
【0317】
当然、ドアを開ける(グレージングアセンブリを動かす)ための条件を好ましく満たす(識別手段又はチケットを使用する)ことが必要であろう。アクセスドアは、チケットを受け入れ、チケットを読み取り、そして通路を開けるために1つ以上の可動板を作動させるための手段を含むことができる。
【0318】
「ドア」という用語は一般的な意味を有し、そしてドアは必ずしもフロア上に配置されず、例えば水平の支柱を介して配置される。それはフロアから間隔を開けて離れていてもよく(水平の底部及び/又は上部の支柱なし)、そして支持ユニット(フロア面(地面))設置又は配置されシステム)に横向きに取り付けられていてもよい。「フロア」という用語は、純粋のフロア又は輸送機関(ボート、列車など)の床部分を意味するものと理解される。ドアはまた、隣接する石造建築物にしっかり固定されたドアフレーム内にあることもできる。
【0319】
支持ユニットはさらに、通常の発光性サイン(緑の矢印、赤の十字マークなど)を含むことができ、あるいはこれらの通常のサインは省略されてもよい。第一の及び第二の取り出し領域は、特に視力の低下した人によって、より容易に見られる。
【0320】
本発明は、グレージングアセンブリの2つの分離された側で所与の時間に相異なる色の発光性信号及び/又は装飾を現出(又はさらには機能性照明を提供)するためにより広く使用され、各信号又は装飾は、好ましくは自動式(周囲光などにより)に又は使用者により手動式に、独立して切り替え可能である。それは、第一のアクセス可能な空間(通行者又は車両交通機関の)と第二のアクセス可能な空間(通行者又は交通機関の)との間の任意のグレージングアセンブリに、例えばパーティション、ウィンドー又はさらにはフロアタイル、吊り床の車両などに、応用可能である。
【0321】
グレージングアセンブリ(又は第一の光源及び/又は第二の光源を固定するための)取り付け用異形材は、1mm未満だけ積層アセンブリから間隔を開けているか又は第一のグレージングペインと第二のグレージングペインの間の溝中に延在しているU字状又はEの字の中央アームを有するE字状であることができる。
【0322】
好ましくは、第一の取り出し領域が複数の取り出し用表面構造(不連続の、特に白色の、層から形成される散乱性表面構造など)を含む場合には、隣接した表面構造(区別される表面構造、記号、装飾など)間の最大距離は最大で1cm、さらには最大で5mm(且つ好ましくは少なくとも1mm)である。当然、第一のグレージングペインは複数の第一の取り出し領域、特に水平又は垂直のバンドを含むことができ、それらは、好ましくはグレージング領域(周囲の取り付け、混合防止又はホットスポットゾーンの外側)に透明ゾーンを残す(マスク付きの第二の取り出し領域もなしに)ために、好ましくは少なくとも2cm、5cm、さらには少なくとも10cmの間隔を開けている。
【0323】
当然、第二のグレージングペインは複数の第二の取り出し領域、特に水平又は垂直バンドを含むことができ、それらは、好ましくはグレージング領域(周囲の取り付け、混合防止又はホットスポットゾーンの外側)に透明ゾーンを残す(マスク付きの第二の取り出し領域なしに)ために、好ましくは少なくとも5cm又は10cmの間隔を開けている。
【0324】
好ましくは、第二の取り出し領域が複数の取り出し用表面構造(不連続の、特に白色の、層などにより形成される散乱性表面構造)を含む場合には、隣接した表面構造(不連続の表面構造、記号、装飾など)の間の最大距離は最大で1cm、さらには最大で0.5mmである。
【0325】
第一の取り出し領域により覆われたゾーンに多数の第二の取り出し領域があってもよい。
【0326】
好ましくは、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、少なくとも3cm、5cm又はさらには10cmの幅を有し、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、面積が少なくとも25cm
2(5×5cm
2)又はさらには少なくとも100cm
2(10×10cm
2)であり、そして少なくとも1m又はさらには2m又は10mの距離から見ることができるサイズであり、
・及び/又は、第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、全体として透明性を有し(グレージングアセンブリを通して見ることができ)、2mm〜4mmの範囲のピッチを有するのが好ましい表面構造を含み、
・第一の及び第二の取り出し領域は合同であり、そしてそれらの取り出し用表面構造は好ましくは合同であり、
・第一の(第二の)取り出し領域は(それぞれ)、実質的にすべてのグレージング領域を占めることができ、又は透明ゾーンにより分離されたゾーンに配置することができる。
【0327】
本発明の詳細及び有利な特徴は、以下の非限定的な例及び図面から明らかになろう。