特許第6457593号(P6457593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6457593
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月23日
(54)【発明の名称】ゲームプログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20190110BHJP
   A63F 13/25 20140101ALI20190110BHJP
   A63F 13/5252 20140101ALI20190110BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20190110BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20190110BHJP
【FI】
   G06T19/00 F
   A63F13/25
   A63F13/5252
   G09G5/00 510A
   G09G5/02 B
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-139375(P2017-139375)
(22)【出願日】2017年7月18日
【審査請求日】2018年3月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1−1.ソフトウェアのダウンロード販売による公開 ・販売日 別紙1記載の通り ・販売場所 別紙1記載の通り 1−2.パッケージソフトウェアの販売による公開 (1)特許を受ける権利を有する者による販売 ・販売日 平成29年1月26日 ・販売場所 オンラインサイト「イーカプコン」(URL:http://www.e−capcom.com/shop/g/gB61331310/) (2)特許を受ける権利を有する者以外の者による販売 ・販売日 別紙2記載の通り ・販売場所 別紙2記載の通り
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 寛
(72)【発明者】
【氏名】阿久澤 陽菜
【審査官】 千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−102298(JP,A)
【文献】 特開2012−141819(JP,A)
【文献】 特開2012−15777(JP,A)
【文献】 特開2009−162747(JP,A)
【文献】 特開2007−140842(JP,A)
【文献】 特開平7−155464(JP,A)
【文献】 “「バイオハザード7」体験版「ミッドナイトバージョン」に密着!!”,[online],2016年12月28日,[平成30年11月29日検索], インターネット<URL:https://www.jp.playstation.com/blog/detail/4305/20161228-biohazard7.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
A63F 13/25
A63F 13/5252
G09G 5/00
G09G 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左目用表示部及び右目用表示部を有するバーチャルリアリティ(以下、VR)用のヘッドマウントディスプレイを備えるコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
前記コンピュータを、
仮想空間を生成する仮想空間生成手段、
前記仮想空間内を移動するキャラクタを制御するキャラクタ制御手段、
前記キャラクタの所定の位置に仮想の左カメラと右カメラとを離して配置すると共に、前記左カメラと前記右カメラとの間に仮想の中間カメラを配置するカメラ配置手段、
前記中間カメラの位置情報に基づき、前記中間カメラで撮影した画像の色要素を調整するためのパラメータを取得するパラメータ取得手段、及び、
前記左目用表示部及び前記右目用表示部にそれぞれ表示される互いに視差を有するVR用の画像を生成するために、前記パラメータ取得手段により取得したパラメータに基づき、前記左カメラ及び前記右カメラで撮影した各画像の色要素を調整する色調整手段、として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記パラメータは、カメラの露出の度合いを調整するための露出パラメータ及び画像の色調を調整するための色調パラメータの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記色調整手段は、非VR用の画像を生成するために、前記パラメータ取得手段により取得したパラメータに基づき、前記中間カメラで撮影した画像の色要素を調整する、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記仮想空間は、複数のエリアに画定され、前記複数のエリアのそれぞれに対して、前記パラメータの値が対応して設定されており、
前記パラメータ取得手段は、前記中間カメラが前記複数のエリアのうちの一つから別のエリアに移動したときに、移動後のエリアに対応するパラメータを取得する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えた、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間に配置された仮想カメラから視える画像を表示するゲームを実現するゲームプログラム及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、三次元の仮想空間を生成すると共に、その中に配置された仮想カメラから視える画像をゲーム画面として表示するゲームシステムが普及している。このようなゲームシステムには、仮想カメラから視た画像に対して輝度や色調などを調整してからゲーム画面として表示するものが知られている。例えば、現実世界では人間が明るい屋外から暗い屋内に入ると、人間の目は入ってくる光の量を調節するが、このような調節に対応する色調整を、仮想カメラに対して設定された所定のパラメータを変更することにより行う。これにより、ゲームをプレイするユーザに仮想空間に入り込んだような没入感を与えることができる。
【0003】
このような色調整のためのパラメータは、仮想カメラの位置情報、例えば仮想空間内のどの領域に仮想カメラが位置するかという情報や、所定のオブジェクトに対する仮想カメラの相対位置情報などに応じて変更する場合がある。例えば特許文献1には、仮想カメラから遠くなるほどフォグ濃度を濃くするために、仮想カメラからの距離パラメータ(Z値)に基づいて色調整情報(α値)を設定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−140842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、左目用と右目用の表示部を有するヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を装着したユーザがバーチャルリアリティ(以下、VR)を体験できるゲーム(以下、VR対応ゲーム)が実現されている。VR対応ゲームでは、三次元の仮想空間に2つの仮想カメラを配置する。これら2つの仮想カメラは、仮想空間内のキャラクタの左目と右目に対応してそれぞれ配置されており、これら2つの仮想カメラで撮影した画像は、HMDの左目用表示部と右目用表示部にそれぞれ表示される。
【0006】
上述したような仮想カメラの位置情報に応じた画像の色調整を、VR対応ゲームで実行した場合、左目用表示部と右目用表示部に色調や明るさなどが異なる画像が表示される場合が生じる。これは、ユーザに違和感や酔いを生じさせることにつながるおそれがある。
【0007】
そこで本発明は、VR対応ゲームに適した、色調整のためのパラメータの設定を実現することができるゲームプログラム及びゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームプログラムは、左目用表示部及び右目用表示部を有するVR用のHMDを備えるコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、仮想空間を生成する仮想空間生成手段、前記仮想空間内を移動するキャラクタを制御するキャラクタ制御手段、前記キャラクタの所定の位置に仮想の左カメラと右カメラとを離して配置すると共に、前記左カメラと前記右カメラとの間に仮想の中間カメラを配置するカメラ配置手段、前記中間カメラの位置情報に基づき、前記中間カメラで撮影した画像の色要素を調整するためのパラメータを取得するパラメータ取得手段、及び、前記左目用表示部及び前記右目用表示部にそれぞれ表示される互いに視差を有するVR用の画像を生成するために、前記パラメータ取得手段により取得したパラメータに基づき、前記左カメラ及び前記右カメラで撮影した各画像の色要素を調整する色調整手段、として機能させる。
【0009】
上記のゲームプログラムによれば、左カメラ及び右カメラで撮影した各画像の色要素を調整するためのパラメータを、中間カメラの位置に応じた取得したパラメータに統一する。このため、明るさや色調が同じ画像が左目用表示部及び右目用表示部にそれぞれ表示されるため、ユーザに違和感や酔いが生じるのを抑制することができる。
【0010】
例えば、前記パラメータは、カメラの露出の度合いを調整するための露出パラメータ及び画像の色調を調整するための色調パラメータの少なくとも1つを含む。
【0011】
上記のゲームプログラムにおいて、前記色調整手段は、非VR用の画像を生成するために、前記パラメータ取得手段により取得したパラメータに基づき、前記中間カメラで撮影した画像の色要素を調整してもよい。このゲームプログラムによれば、中間カメラで撮影した画像も色要素を調整して非VR用画像として表示することができる。例えば、HMDにVR用の画像を表示させ、HMDとは別のディスプレイに非VR用の画像を表示させる場合に、HMDを通じてユーザが視るVR用の画像と、HMDを装着したユーザ以外の人が視る非VR用の画像の色調や明るさなどを同じにすることができる。
【0012】
上記のゲームプログラムにおいて、前記仮想空間は、複数のエリアに画定され、前記複数のエリアのそれぞれに対して、前記パラメータの値が対応して設定されており、前記パラメータ取得手段は、前記中間カメラが前記複数のエリアのうちの一つから別のエリアに移動したときに、移動後のエリアに対応するパラメータを取得してもよい。このゲームプログラムによれば、エリア移動があったときのみパラメータを取得するため、パラメータの取得に要する処理負荷を軽減することができる。
【0013】
また、本発明に係るゲームシステムは、上記のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、VR対応ゲームに適した、色調整のためのパラメータの設定を実現することができるゲームプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係るゲームシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図1に示すゲーム装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】非VRモードでの仮想カメラの配置を模式的に示したキャラクタの平面図及び側面図である。
図4】VRモードでの仮想カメラの配置を模式的に示したキャラクタの平面図及び側面図である。
図5】キャラクタが屋外から屋内に入る様子を模式的に示した仮想空間の平面図である。
図6】VRモード用の色調整処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
[ハードウェア構成]
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、ゲーム装置2及びサーバ装置3を備えている。ゲーム装置2は、他のゲーム装置2及びサーバ装置3との間で、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。また、ゲーム装置2には、HMD40、光検出装置46、ディスプレイ47、スピーカ48が接続されている。
【0018】
ゲーム装置2は、その動作を制御するCPU10を備え、このCPU10にはバス11を介して、ディスクドライブ12、メモリカードスロット13、記憶部を成すHDD14及びROM15、並びにRAM16が接続されている。
【0019】
ディスクドライブ12には、DVD−ROM等のディスク型記録媒体30が装填可能である。該ディスク型記録媒体30には、本実施の形態に係るゲームプログラム30a及びゲームデータ30bが記録されている。本実施形態に係るゲームプログラム30aは、HMD40を装着したユーザがVRを体験できるVR対応ゲームを実現するプログラムである。ゲームデータ30bには、仮想空間の形成に必要なデータ、及び、ゲーム中で再生されるサウンドデータなど、本ゲームの進行に必要な各種のデータが含まれる。また、メモリカードスロット13にはカード型記録媒体31が装填でき、ゲームの途中経過等のプレイ状況を示すセーブデータを、CPU10からの指示に応じて記録可能である。
【0020】
HDD14はゲーム装置2が内蔵する大容量記録媒体であって、ディスク型記録媒体30から読み込んだゲームプログラム30a及びゲームデータ30b、更にはセーブデータ等を記録する。ROM15は、マスクROM又はPROMなどの半導体メモリであり、ゲーム装置2を起動する起動プログラムや、ディスク型記録媒体30が装填されたときの動作を制御するプログラムなどを記録している。RAM16は、DRAM又はSRAMなどから成り、CPU10が実行すべきゲームプログラム30aや、その実行の際に必要になるゲームデータ30bなどを、ゲームのプレイ状況に応じてディスク型記録媒体30又はHDD14から読み込んで一時的に記録する。
【0021】
また、CPU10には更に、バス11を介して、HMD40と接続するためのHMD用インタフェース17、光検出装置46と接続するための光検出装置用インタフェース18、グラフィック処理部19、オーディオ合成部20、スピーカ48と接続するためのオーディオインタフェース21、無線通信制御部22、及びネットワークインタフェース23が接続されている。
【0022】
HMD40は、ユーザの頭部に装着可能である。HMD40は、一対の表示部41(41a,41b)、加速度センサ42、ジャイロセンサ43、光放出部44及び制御部45を備える。HMD40がユーザの頭部に装着されることにより、当該ユーザの左目と右目の前方には、左目用の表示部41aと右目用の表示部41bとが夫々配置される。
【0023】
加速度センサ42及びジャイロセンサ43は、ユーザの頭部のモーションを検出するモーション検出システムを構成する。加速度センサ42は、例えば重力方向に対するHMD40の向き、即ちユーザの頭部の傾きを検出する。ジャイロセンサ43は、例えばHMD40の角速度、即ちユーザが頭部を傾けたり回転したりする速さを検出する。加速度センサ42及びジャイロセンサ43から得られたモーション情報は、グラフィック処理部19及びオーディオ合成部20に送られる。
【0024】
HMD40の光放出部44は、光検出装置46と共に、ユーザの頭部の位置を検出する位置検出システムを構成する。本実施形態では、光放出部44は、例えば互いに離間してHMD40に設けられた複数のLEDライトである。光検出装置46は、例えばユーザの前方に固定的に配置され、HMD40の光放出部44から放たれる光の位置を検出する。光検出装置46は、光放出部44から放たれる光の位置を検出することにより、該光検出装置46に対するユーザの頭部の位置情報を取得する。当該位置情報は、上述のモーション情報を補正するために用いられてもよい。光検出装置46から得られた位置情報は、光検出装置用インタフェース18を介して、グラフィック処理部19及びオーディオ合成部20に送られる。
【0025】
なお、ユーザの頭部の位置を検出する位置検出システムは、これに限定されない。例えば、HMD40側に光センサを設けて、ユーザの周りに配置された光放出装置から放たれた光を、当該光センサで検出することにより、ユーザの頭部の位置を検出してもよい。
【0026】
制御部45は、加速度センサ42及びジャイロセンサ43からゲーム装置2へのデータの送信や光放出部44への信号の送信など、HMD40が有する各種機器の制御を行う。
【0027】
グラフィック処理部19は、CPU10の指示に従って三次元の仮想ゲーム空間等を含むゲーム画像を描画する。グラフィック処理部19は、ゲームのモードに応じたゲーム画像を生成する。
【0028】
例えば、ユーザがVRを体験しながらゲームを進行させるモード(以下、VRモード)でゲームがプレイされる場合、グラフィック処理部19は、HMD40を装着したユーザが三次元の仮想空間を立体視できるよう、互いに視差を有する一対の仮想二次元画像を生成する。即ち、グラフィック処理部19は、仮想三次元空間に配置された一対の仮想カメラの夫々で撮影した互いに視差を有する左目用及び右目用の仮想二次元画像を生成する。そして、この一対の仮想二次元画像は、動画形式に変換されて、HMD40に送られ、左目用の表示部41aと右目用の表示部41bの夫々に表示される。また、グラフィック処理部19は、ユーザに仮想空間内に入り込んだような臨場感を与えるよう、HMD40及び光検出装置46から送られたユーザに関するモーション情報及び位置情報に合わせて、リアルタイムで上述の一対の仮想カメラの向きや位置を変化させる。
【0029】
また、上記のVRモード以外のモード(以下、非VRモード)、例えばユーザがテレビモニタなどの非VR用のディスプレイ47の画面を視ながらゲームを進行させるモードでゲームがプレイされる場合、グラフィック処理部19は、仮想三次元空間に配置された1つの仮想カメラで撮影した仮想二次元画像を生成する。そして、この仮想二次元画像は、動画形式に変換されて、ディスプレイ47に送られ、その表示部に表示される。なお、ディスプレイ47の代わりに、HMD40に送ってもよく、一対の表示部41a,41bの夫々に、同じ仮想二次元画像を表示してもよい。
【0030】
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従って、ゲームデータ30bに含まれるデジタル形式のサウンドデータを再生及び合成する。オーディオ合成部20にて再生及び合成されたサウンドデータは、アナログ形式にデコードされた後、スピーカ48に送られ出力される。その結果、本ゲームをプレイしているユーザは、再生されたサウンドを聴取することができる。スピーカ48は、HMD40と一体的に構成されてもよい。また、オーディオ合成部20は、ユーザに仮想空間内に入り込んだような臨場感を与えるよう、HMD40及び光検出装置46から送られたモーション情報及び位置情報に合わせて、リアルタイムでスピーカ48から出力される音響を変化させてもよい。オーディオインタフェース21には、スピーカ48の代わりに又は加えて、ヘッドホンが接続されてもよいし、
無線通信制御部22は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ49との間で無線により接続され、データの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ49に設けられたボタン等の操作部を操作することにより、ゲーム装置2へ信号を入力することができる。
【0031】
ネットワークインタフェース23は、インターネット又はLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続するものであり、他のゲーム装置2及びサーバ装置3との間で通信可能である。そして、ゲーム装置2を、通信ネットワークNWを介して他のゲーム装置2と接続し、互いにデータを送受信することにより、同一の仮想空間内で同期してゲームを進行させるマルチプレイが可能になっている。
【0032】
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、ゲームシステム1が備えるゲーム装置2の機能的な構成を示すブロック図である。ゲーム装置2は、本発明のゲームプログラム30aを実行することで、仮想空間生成手段51、キャラクタ制御手段52、モード設定手段53、カメラ配置手段54、パラメータ取得手段55、パラメータ設定手段56、及び色調整手段57として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には図1に示すCPU10,HDD14,ROM15,RAM16,グラフィック処理部19,オーディオ合成部20,無線通信制御部22等から構成されている。
【0033】
仮想空間生成手段51は、所定の広がりを有する三次元の仮想空間を生成する。この仮想空間には、三次元の直交座標系XYZ(ワールド座標系)が設定されている。仮想空間には、様々なオブジェクトやキャラクタが配置されている。例えば、仮想空間には、コントローラ49の操作によりユーザが直接的にその動作を制御することのできるプレイヤキャラクタが存在する。
【0034】
キャラクタ制御手段52は、仮想空間内を移動するプレイヤキャラクタを制御する。具体的には、キャラクタ制御手段52は、コントローラ49の操作に応じて、仮想空間内におけるプレイヤキャラクタの移動や向き、姿勢などを制御する。なお、キャラクタ制御手段52は、コントローラ49の操作の代わりに又は加えて、HMD40が装着されたユーザの頭部の動きに応じて、仮想空間内におけるプレイヤキャラクタを制御してもよい。
【0035】
モード設定手段53は、ユーザがゲームをプレイするモードとして、HMD40に互いに視差を有する一対の画像を送るVRモードとそれ以外のモードである非VRモードのいずれかを設定する。本実施形態では、ゲーム開始時にHMD40及びディスプレイ47の少なくとも一方に表示される所定のゲーム画面にて、コントローラ49に対するユーザの操作により、VRモードのオン/オフを選択可能となっている。但し、モード設定手段53によるモードの設定は、ユーザの選択によらなくてもよい。例えば、HMD40が起動していない場合やHMD40がゲーム装置2に接続されていない場合、モード設定手段53は、ユーザがゲームをプレイするモードを自動的に非VRモードに設定してもよい。
【0036】
カメラ配置手段54は、仮想空間の所定の位置に仮想のカメラを配置する。カメラ配置手段54は、モード設定手段53により設定されたモードがVRモードであるか非VRモードであるかに応じて、仮想カメラの配置方法を変更する。
【0037】
(非VRモードのカメラ配置)
図3は、モード設定手段53により設定されたモードが非VRモードである場合のプレイヤキャラクタPに対する仮想カメラCNの配置を模式的に示しており、図3(A)は、プレイヤキャラクタPの平面図であり、図3(B)は、プレイヤキャラクタPの側面図である。図3(A)及び(B)では、プレイヤキャラクタPを破線で示し、仮想カメラCNを実線で示す。なお、図3では、仮想空間Sの上下方向(鉛直方向)がY軸として設定され、プレイヤキャラクタPがZ軸方向を向いている。
【0038】
図3に示すように、非VRモードでは、カメラ配置手段54は、プレイヤキャラクタPの前方に広がる仮想空間Sを撮影するように、プレイヤキャラクタPの所定の位置に1つの仮想のカメラ(以下、「非VR用カメラ」と呼ぶ。)CNを配置する。非VR用カメラCNは、プレイヤキャラクタPの頭部に追従するように仮想空間Sを移動したり、向きを変更したりする。例えば、非VR用カメラCNの所定の点(例えば非VR用カメラCNのレンズの中心に対応する点)Pcnは、仮想空間S内におけるプレイヤキャラクタPの頭部の移動に応じて変化する。
【0039】
非VR用カメラCNは、プレイヤキャラクタPの前方に広がる仮想空間Sを撮影する。非VR用カメラCNで撮影された画像は、非VRモード用の色調整処理により色要素を調整された後、例えばディスプレイ47の表示部に表示される。
【0040】
本実施形態では、非VR用カメラCNは、その所定の点Pcnが、図3(A)に示すように、プレイヤキャラクタPの左右方向中央、且つ前後方向中央に位置し、図3(B)に示すように、プレイヤキャラクタPの目の高さに位置するように配置される。但し、プレイヤキャラクタPに対する非VR用カメラCNの配置はこれに限定されず、例えば非VR用カメラCNの点Pcnが、プレイヤキャラクタPの頭部前側に位置してもよい。また、非VR用カメラCNは、プレイヤキャラクタPに対して必ずしも固定的でなくてもよく、例えばプレイヤキャラクタPに対してその上下方向に多少変位してもよいし、例えばプレイヤキャラクタPに対してその前後方向に多少変位してもよい。
【0041】
(VRモードのカメラ配置)
図4は、モード設定手段53により設定されたモードがVRモードである場合のプレイヤキャラクタPに対する3つの仮想カメラCL,CR,CMの配置を模式的に示しており、図4(A)は、プレイヤキャラクタPの平面図であり、図4(B)は、プレイヤキャラクタPの側面図である。図4(A)及び(B)では、プレイヤキャラクタPを破線で示し、仮想カメラCL,CR,CMを実線で示す。なお、図4では、仮想空間Sの上下方向(鉛直方向)がY軸として設定され、プレイヤキャラクタPがZ軸方向を向いている。
【0042】
図4に示すように、VRモードでは、カメラ配置手段54は、プレイヤキャラクタPの所定の位置に仮想の左カメラCLと右カメラCRとを離して配置すると共に、左カメラCLと右カメラCRとの間に仮想の中間カメラCMを配置する。左カメラCL、右カメラCR及び中間カメラCMは、いずれもプレイヤキャラクタPの前方を撮影するように、プレイヤキャラクタPの頭部に配置される。
【0043】
左カメラCL、右カメラCR及び中間カメラCMは、プレイヤキャラクタPの頭部に追従するように仮想空間Sを移動したり、向きを変更したりする。例えば、左カメラCLの所定の点(例えば左カメラCLのレンズの中心点)Pcl、右カメラCRの所定の点(例えば右カメラCRのレンズの中心点)Pcr、並びに、中間カメラCMの所定の点(例えば中間カメラCMのレンズの中心点)Pcmは、いずれも仮想空間S内におけるプレイヤキャラクタPの頭部の移動に応じて変化する。
【0044】
左カメラCLと右カメラCRは、プレイヤキャラクタPの前方に広がる仮想空間Sを撮影して、互いに視差を有する一対の仮想二次元画像を生成するためのものである。左カメラCLと右カメラCRで撮影された画像は、後述の色調整処理により色要素を調整された後、HMD40の左目用の表示部41aと右目用の表示部41bの夫々に表示される。
【0045】
左カメラCLと右カメラCRは、図4(A)及び(B)に示すように、それぞれプレイヤキャラクタPの左目と右目の位置に配置される。左カメラCLと右カメラCRの相対的な位置関係、即ち左カメラCLと右カメラCRの間隔や相対的な向きは、ゲーム中、一定に保たれている。言い換えれば、左カメラCLと右カメラCRは、相対的な位置および向きが固定された状態で、仮想空間S内を一体的に移動する。例えば、左カメラCLと右カメラCRの相対的な位置関係は、HMD40が装着されたユーザに応じて最適化されるよう設定されてもよい。
【0046】
中間カメラCMは、HMD40を通じてユーザが視ているゲーム画面と同様の画面を、ディスプレイ47に表示させるために利用される。即ち、HMD40を装着したユーザ以外の人も、ディスプレイ47を視てゲームを楽しむことが可能である。
【0047】
プレイヤキャラクタPに対する中間カメラCMの配置は、上述したプレイヤキャラクタPに対する非VR用カメラCNの配置と同じである。言い換えれば、非VRモードで仮想空間Sに配置される非VR用カメラCNは、VRモードでも中間カメラCMとして仮想空間Sに配置される。
【0048】
(色調整処理)
図2に示したパラメータ取得手段55、パラメータ設定手段56、及び色調整手段57は、左カメラCL及び右カメラCRで撮影した各画像の色要素を調整するための色調整処理を実行する。
【0049】
本実施形態では、パラメータ設定手段56が、左カメラCL、右カメラCR及び中間カメラCMのそれぞれに対して、撮影した画像の色要素を調整するためのパラメータを設定する。そして、色調整手段57が、各カメラに設定されたパラメータに基づき、当該カメラで撮影した画像の色要素を調整する。
【0050】
ここで、「色要素を調整するためのパラメータ」(以下、「調整用パラメータ」という。)は、以下のパラメータ(a)〜(k)の少なくとも1つを含む。なお、以下に挙げたパラメータ(a)〜(k)は、互いに重複し得る。
(a)カメラの露出(カメラに入る光の総量)の度合いを調整するための露出パラメータ(露出値:Exposure Value)
(b)画像の明暗の差を調整するためのパラメータ(コントラスト値)
(c)画像の色調を調整するための色調パラメータ(カラーコレクト値)
(d)画像の明度を調整するためのパラメータ
(e)画像の彩度を調整するためのパラメータ
(f)画像の色相を調整するためのパラメータ
(g)画像の諧調を自然にするためのパラメータ
(h)特定の色が強く表現するなどカラーバランスを調整するためのパラメータ
(i)フィルタ処理など画像に対するエフェクト処理に用いるパラメータ
(j)画像に対するトーンマッピングに用いられるパラメータ
(k)フォグ濃度を調整するためのパラメータ
各カメラCL,CR,CMに対する調整用パラメータの設定方法について、図5を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、左カメラCLに対して設定される調整用パラメータを「左カメラパラメータ」と呼び、右カメラCRに対して設定される調整用パラメータを「右カメラパラメータ」と呼び、中間カメラCMに対して設定される調整用パラメータを「中間カメラパラメータ」と呼ぶこととする。
【0051】
図5(A)及び(B)には、プレイヤキャラクタPがある建物オブジェクトAの外から中に入る様子が時系列順に示されている。本実施形態では、仮想空間Sが、複数のエリアに画定されており、当該複数のエリアのそれぞれに対して、調整用パラメータの値が対応して設定されている。互いに隣接する画定されたエリアは、互いに異なる値の調整用パラメータが設定されている。図5(A)及び(B)に示した例では、建物オブジェクトAの外のエリアR1と中のエリアR2で異なる値の調整用パラメータが設定されている。なお、図5(A)に、エリアR1,R2に設定された調整用パラメータの一例として、エリアR1に露出値「15」が設定されており、エリアR2に露出値「5」が設定されていることが示されている。
【0052】
本実施形態では、上述のパラメータ取得手段55が、中間カメラCMが位置するエリアに設定された調整用パラメータを取得する。図5(A)では、中間カメラCMの所定の点Pcmの位置座標がエリアR1内にあるため、パラメータ取得手段55は、エリアR1に設定された露出値「15」を取得する。
【0053】
次に、パラメータ設定手段56は、パラメータ取得手段55により取得した調整用パラメータを、中間カメラパラメータとして設定する。さらに、パラメータ設定手段56は、中間カメラパラメータを、左カメラパラメータと右カメラパラメータに複製する。図5(A)では、中間カメラパラメータ、左カメラパラメータ及び右カメラパラメータがいずれも、エリアR1に設定された調整用パラメータと同じ値(即ち、露出値「15」)に設定される。
【0054】
即ち、図5(A)に示すように、左カメラCLがエリアA2に入っている場合でも、中間カメラCMがエリアA1にある限り、左カメラパラメータには、エリアA2の調整用パラメータではなく、エリアA1の調整用パラメータが設定される。
【0055】
そして、図5(B)に示したように、パラメータ取得手段55は、中間カメラCMがエリアR1から別のエリアR2に移動したときに、移動後のエリアR2に対応する調整用パラメータを取得する。その後、パラメータ設定手段56は、パラメータ取得手段55により取得した調整用パラメータを、中間カメラパラメータとして設定すると共に、中間カメラパラメータを、左カメラパラメータと右カメラパラメータに複製する。一度設定された中間カメラパラメータ、左カメラパラメータ及び右カメラパラメータは、中間カメラCMのエリア移動がない限り、維持される。
【0056】
次に、VRモード用の色調整処理の流れについて、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。色調整処理は、HMD40に互いに視差を有する一対の画像を表示される間、毎フレーム又は数フレームおきに実行される。
【0057】
色調整処理が開始されると、パラメータ取得手段55は、中間カメラCMが位置するエリアが変わったか否かを判定する(ステップS1)。
【0058】
中間カメラCMが位置するエリアが変わったと判定された場合(ステップS1:Yes)、パラメータ取得手段55は、中間カメラCMが位置するエリアに設定された調整用パラメータを取得し、パラメータ設定手段56は、取得された調整用パラメータを中間カメラパラメータとして設定する(ステップS2)。なお、ステップS1で、ゲーム開始時など中間カメラパラメータが未設定である場合にも、ステップS2に進む。
【0059】
ステップS2で中間カメラパラメータを設定した後、パラメータ設定手段56は、中間カメラパラメータを、左カメラパラメータと右カメラパラメータに複製する(ステップS3)。
【0060】
その後、左目用表示部41aに表示される画像を生成するために、色調整手段57が、左カメラパラメータに基づき、左カメラCLで撮影した画像の色要素を調整する(ステップS4)。そして、右目用表示部41bに表示される画像を生成するために、色調整手段57が、右カメラパラメータに基づき、右カメラCRで撮影した画像の色要素を調整し(ステップS5)、色調整処理を終了する。
【0061】
ステップS5の後に、ディスプレイ47の表示部に表示される画像を生成するために、色調整手段57が、中間カメラパラメータに基づき、中間カメラCMで撮影した画像の色要素を調整してもよい。
【0062】
ステップS1で、中間カメラCMが位置するエリアが変わったと判定されなかった場合(ステップS1:No)、既に設定された中間カメラパラメータ、左カメラパラメータ及び右カメラパラメータを維持し、ステップS4に進む。
【0063】
なお、非VRモード用の色調整処理は、上述の中間カメラCMで撮影した画像に対して行う色調整処理と同様のものとなる。具体的には、パラメータ取得手段55が、非VR用カメラCNが位置するエリアに設定された調整用パラメータを取得し、当該取得した調整用パラメータに基づき、色調整手段57が、非VR用カメラCNで撮影した画像の色要素を調整する。
【0064】
以上に示したように、本実施形態に係るゲームシステム1では、左カメラCL及び右カメラCRで撮影した各画像の色を調整するためのパラメータを、中間カメラCMの位置に応じて取得したパラメータに統一する。このため、明るさや色調が同じ画像が左目用表示部41a及び右目用表示部41bにそれぞれ表示されるため、ユーザに違和感や酔いが生じるのを抑制することができる。
【0065】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0066】
例えば、上記実施形態で説明されたハードウェアの構成も一例にすぎず、互いに視差を有する一対の仮想二次元画像を表示するHMD40を備えた構成であればよい。当該構成を実現できれば、HMD40が有する加速度センサ42、ジャイロセンサ43及び光放出部44や光検出装置46のいずれかが、なくてもよい。また、ゲーム装置2にディスプレイ47が接続されていなくてもよい。
【0067】
また、左カメラCL及び右カメラCRの配置方法は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、上記実施形態では、左カメラCLと右カメラCRが、それぞれプレイヤキャラクタPの左目と右目の位置に配置されたが、左カメラCLと右カメラCRは、プレイヤキャラクタPの前後方向中央に位置してもよい。また、左カメラCLと右カメラCRは、プレイヤキャラクタPに対して必ずしも固定的でなくてもよく、例えばプレイヤキャラクタPに対してその上下方向に多少変位してもよいし、例えばプレイヤキャラクタPに対してその前後方向に多少変位してもよい。
【0068】
また、中間カメラCMの配置方法は、上記実施形態で説明されたものに限定されない。例えば、上記実施形態では、中間カメラCMと非VR用カメラCNとは、プレイヤキャラクタPに対して同じ位置に配置されたが、プレイヤキャラクタPに対して互いに異なる位置に配置されてもよい。左カメラCL及び右カメラCRに対する中間カメラCMの相対位置は、一定でなくてもよい。また、プレイヤキャラクタPの頭部への追従性が、左カメラCL及び右カメラCRと中間カメラCMとの間で異なってもよい。例えば、プレイヤキャラクタPが頭部を回転する際の加速度が、左カメラCL及び右カメラCRと中間カメラCMとの間で異なってもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、非VRモードでは、カメラ配置手段54が、プレイヤキャラクタPの所定の位置に1つの非VR用カメラCNを配置したが、非VRモードでも、VRモードと同様、プレイヤキャラクタPに対し、3つのカメラCL,CR,CMを配置してもよい。この場合、非VR用カメラCNとして、例えば中間カメラCMを使用してもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、パラメータ設定手段56が、左カメラCL、右カメラCR及び中間カメラCMのそれぞれに対して、調整用パラメータを設定したが、このようにカメラごとに調整用パラメータを管理しなくてもよい。即ち、パラメータ取得手段55により取得した調整用パラメータを、左カメラCL、右カメラCR及び中間カメラCMに共有の調整用パラメータとして管理してもよい。
【0071】
また、図5(A)及び(B)では、屋外と屋内とで互いに異なる値の調整用パラメータが設定されたが、エリアの画定方法は特に限定されない。例えば、建物内の部屋とそれに隣接する別の部屋とで互いに異なる値の調整用パラメータが設定されてもよいし、あるオブジェクトから一定の範囲内の領域とその範囲外の領域とで互いに異なる値の調整用パラメータが設定されてもよい。また、各エリアに設定される調整用パラメータの値は、固定でなくてもよく、所定の条件が満たされることにより変化してもよいし、経時的に変化してもよい。
【符号の説明】
【0072】
40 :HMD
41a :左目用表示部
41b :右目用表示部
47 :ディスプレイ
51 :仮想空間生成手段
52 :キャラクタ制御手段
53 :モード設定手段
54 :カメラ配置手段
55 :パラメータ取得手段
56 :パラメータ設定手段
57 :色調整手段
CL :左カメラ
CR :右カメラ
CM :中間カメラ
CN :非VR用カメラ
P :プレイヤキャラクタ
S :仮想空間
【要約】
【課題】VR対応ゲームに適した、色調整のためのパラメータの設定を実現するゲームプログラム及びゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームプログラムは、コンピュータを、仮想空間を生成する仮想空間生成手段、仮想空間内を移動するキャラクタを制御するキャラクタ制御手段、キャラクタの所定の位置に仮想の左カメラと右カメラとを離して配置すると共に、左カメラと右カメラとの間に仮想の中間カメラを配置するカメラ配置手段、中間カメラの位置情報に基づき、中間カメラで撮影した画像の色要素を調整するためのパラメータを取得するパラメータ取得手段、及び、左目用表示部及び右目用表示部にそれぞれ表示される互いに視差を有するVR用の画像を生成するために、パラメータ取得手段により取得したパラメータに基づき、左カメラ及び右カメラで撮影した各画像の色要素を調整する色調整手段、として機能させる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6