(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切り替え部は、前記第1ファームウェアと前記第2ファームウェアとが同一であって、前記第1設定情報と前記第2設定情報とが異なる場合に、前記第2設定情報を前記第1設定情報に切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載の切り替えシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について、
図1を用いて説明する。
【0015】
図1は、第1の実施の形態の切り替えシステムを説明するための図である。
切り替えシステム10は、切り替え管理装置20と、投票装置30とが互いに通信可能に接続されており、第2公営競技用として用いられている投票装置30を第1公営競技用として用いられるように切り替えるものである。
【0016】
切り替え管理装置20は、保持部21を備える。
保持部21は、投票装置30を第1公営競技用として動作させるための第1動作情報21aを保持する。
【0017】
また、投票装置30は、制御部31と、受付部32と、取得部33と、切り替え部34とを備える。
制御部31は、投票装置30自身を第2公営競技用として動作させるための第2動作情報31aに基づき、投票装置30自身を制御する。例えば、第2公営競技が競馬である場合には、制御部31は、投票装置30を競馬用として動作させる。
【0018】
受付部32は、第1動作情報21aの選択を受け付ける。受付部32は、例えば、オペレータからの操作入力に応じて、第1動作情報21aの選択を受け付ける。
取得部33は、選択された第1動作情報21aを切り替え管理装置20から取得する。
【0019】
切り替え部34は、第2動作情報31aから切り替えた、取得した第1動作情報21aに基づき、第1公営競技用として投票装置30自身を制御部31に制御させる。
なお、第1動作情報21a、第2動作情報31aは、例えば、投票装置30のファームウェア、投票装置30の初期設定のための設定情報を含むものである。
【0020】
また、投票装置30の制御部31と、受付部32と、取得部33と、切り替え部34とは、投票装置30が備える図示しないCPU(Central Processing Unit)によって所定の切り替え処理プログラムが実行されることにより、その処理機能が実現される。
【0021】
次に、このような切り替えシステム10で実行される切り替え処理方法について、説明する。
まず、投票装置30は、制御部31により、第2公営競技(例えば、競馬)用として動作するように制御されている。
【0022】
次いで、受付部32は、オペレータから、第1公営競技(例えば、競輪)用の第1動作情報21aへの切り替えの選択を受け付ける。そして、受け付けた、切り替えの選択の情報を切り替え管理装置20に送信する。切り替え管理装置20では、受信した、切り替えの選択の情報に応じて第1動作情報21aを選択し、選択した第1動作情報21aを投票装置30に送信する。
【0023】
すると、取得部33は、選択された第1動作情報21aを切り替え管理装置20から取得する。そして、切り替え部34は、第2動作情報31aから、取得した第1動作情報21aに切り替えて、第1動作情報21aに基づき、第1公営競技用として投票装置30自身を制御部31に制御させる。
【0024】
これにより、投票装置30は、第2公営競技用から切り替えた第1公営競技用として用いることができるようになる。
上記切り替えシステム10では、切り替え管理装置20と投票装置30とを備える。投票装置30は、投票装置30自身を第2公営競技用として動作させるための第2動作情報31aに基づき、投票装置30自身を制御する制御部31と、第1動作情報21aの選択を受け付ける受付部32と、選択された第1動作情報21aを切り替え管理装置20から取得する取得部33と、第2動作情報31aから、取得した第1動作情報21aに切り替え、切り替えた第1動作情報21aに基づき、第1公営競技用として投票装置30自身を制御部31に制御させる切り替え部34と、を有する。切り替え管理装置20は、投票装置30を第1公営競技用として動作させるための第1動作情報21aを保持する保持部21を有する。
【0025】
このような切り替えシステム10では、投票装置30で、切り替える第1公営競技に対応する第1動作情報21aを選択するだけで、第2公営競技用として用いられる投票装置30が切り替えられて第1公営競技用として用いられるようになる。したがって、第1動作情報21aが記憶された記憶媒体を手動で交換し、初期設定を行う等の煩雑な作業が発生せず、また、投票装置30の台数分の記憶媒体の購入費を削減できる。
【0026】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態についてより具体的に説明する。
まず、第2の実施の形態の投票システムについて
図2を用いて説明する。
【0027】
図2は、第2の実施の形態の投票システムの一例を示す図である。
投票システム100は、投票券の発券、オッズの表示と集計、配当金の計算、投票券の払い戻し等を管理するものである。このような投票システム100は、投票装置が設定された、複数の競技場110と、センター120とが、ネットワーク130を介して通信可能に接続されている。
【0028】
なお、センター120内にはホストコンピュータ121が設置されている。ホストコンピュータ121は、競技場110とネットワーク130を介して通信を行い、競技場110内に設定された投票装置(後述)が行う投票券の発券や投票券の払い戻し等を管理する。また、ホストコンピュータ121は、オッズの計算、配当金の計算等を行う。
【0029】
次に、競技場110の詳細について、
図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施の形態の競技場内の切り替えシステムの一例を示す図である。
競技場110内には、複数の投票装置200(
図3では1台のみ図示)と、切り替え管理装置300とがネットワーク130を介して通信可能に接続されている切り替えシステム140が構成されている。
【0030】
投票装置200は、投票券発券口227aと、投票券投入口227bと、投票カード投入/排出口224aと、紙幣投入/排出口225aと、硬貨投入口226aと、硬貨排出口226bと、ディスプレイ220と、タッチパネル222とが外装されている。
【0031】
投票券発券口227aは、発券された投票券の排出口である。
投票券投入口227bは、払い戻しをする投票券の投入口である。
投票カード投入/排出口224aは、投票カードの投入口であり、また、返却する投票カードの排出口でもある。
【0032】
紙幣投入/排出口225aは、紙幣の投入口であり、また、返却する紙幣又は釣札とする紙幣の排出口でもある。
硬貨投入口226aは、硬貨の投入口である。
【0033】
硬貨排出口226bは、返却する硬貨または釣銭とする硬貨の排出口である。
ディスプレイ220は、タッチパネル222の下層に配置されており、操作案内、レース案内、投票カードの投票内容等の情報を表示する。ディスプレイ220は、例えば液晶ディスプレイである。
【0034】
タッチパネル222は、透過型のタッチパネルであり、各種の入力や投票内容の修正等の際に操作される。ディスプレイ220により表示された情報は、タッチパネル222を透過して、投票者から視認可能である。投票者は、ディスプレイ220により表示された情報を見ながら、タッチパネル222に対するタッチ操作を行うことができる。
【0035】
また、切り替え管理装置300は、投票装置200がある公営競技用として用いられている場合に、投票装置200を別の公営競技用として切り替える際のファームウェア等を保持して、切り替え処理を管理するものである。
【0036】
なお、第2の実施の形態では、このような切り替え管理装置300は、競技場110内に設けられている場合を例示している。しかし、切り替え管理装置300は、競技場110の外に設置されてもよく、例えば、センター120内に設置されて、ネットワーク130を介して、各投票装置200に通信可能に接続されていても構わない。
【0037】
次に、切り替えシステム140を構成する投票装置200のハードウェア構成例について、
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施の形態の投票装置のハードウェア構成例を示す図である。
【0038】
投票装置200は、制御ユニット210と、ディスプレイ220と、管理者用ディスプレイ221と、タッチパネル222と、管理者用タッチパネル223と、投票カード読取ユニット224と、紙幣処理ユニット225と、硬貨処理ユニット226と、投票券発券ユニット227と、払戻投票券読取ユニット228とを有する。
【0039】
制御ユニット210は、投票装置200全体を制御するものである。このような制御ユニット210は、CPU211と、RAM(Random Access Memory)212と、HDD(Hard Disk Drive)213と、グラフィックインタフェース214と、通信インタフェース215と、入出力インタフェース216とがバス217を介して通信可能に接続されている。
【0040】
CPU211は、RAM212及びHDD213といった記録媒体に記憶された各種プログラムを実行することにより、投票装置200全体を統括的に制御する。
RAM212は、CPU211によって実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に格納する。また、RAM212は、CPU211による処理に必要な各種データ(例えば投票内容のデータ等)を格納する。
【0041】
HDD213は、OSやアプリケーションプログラムを格納する。
グラフィックインタフェース214は、ディスプレイ220、管理者用ディスプレイ221が接続されている。グラフィックインタフェース214は、CPU211の制御の下に、各種の情報をディスプレイ220、管理者用ディスプレイ221の画面に表示させる。なお、管理者用ディスプレイ221(並びに後述する管理者用タッチパネル223)は、投票装置200の裏面側に設けられる管理者向けのディスプレイである。
【0042】
通信インタフェース215は、ネットワーク130(
図2,3)に接続され、例えば、ホストコンピュータ121との間でデータ(各種の情報、電文、通知等)の送受信を行う。
【0043】
なお、CPU211によって実行されるOSのプログラムやアプリケーションプログラムは、図示しない外部装置から、ネットワーク130及び通信インタフェース215を介して、例えばRAM212に格納されて、CPU211によって実行されてもよい。また、後述する可搬型記録媒体230に格納され、後述の入出力インタフェース216を介して、例えば、RAM212に格納されて、CPU211によって実行されてもよい。
【0044】
入出力インタフェース216には、タッチパネル222と、管理者用タッチパネル223と、投票カード読取ユニット224と、紙幣処理ユニット225と、硬貨処理ユニット226、投票券発券ユニット227と、払戻投票券読取ユニット228とが接続されている。また、入出力インタフェース216は、可搬型記録媒体230に対する情報の書込み及び読出しが可能な可搬型記録媒体インタフェース(図示を省略)と接続可能になっている。また、入出力インタフェース216は、タッチパネル222と、管理者用タッチパネル223と、投票カード読取ユニット224と、紙幣処理ユニット225と、硬貨処理ユニット226と、投票券発券ユニット227と、払戻投票券読取ユニット228と、可搬型記録媒体インタフェース(図示を省略)と、から送られてくる信号を、バス217を介してCPU211に送信する。また、入出力インタフェース216は、CPU211から送られてくる制御信号を、バス217を介して対応するユニット(タッチパネル222と、管理者用タッチパネル223と、投票カード読取ユニット224と、紙幣処理ユニット225と、硬貨処理ユニット226と、投票券発券ユニット227と、払戻投票券読取ユニット228と、可搬型記録媒体インタフェース)へ送信する。
【0045】
投票カード読取ユニット224は、投票カードから投票内容を読み取る。
紙幣処理ユニット225は、紙幣の受け入れ、紙幣の真贋の鑑別、紙幣の収納、紙幣の返却、釣札の排出を行う。
【0046】
硬貨処理ユニット226は、硬貨の受け入れ、硬貨の真贋の鑑別、硬貨の収納、硬貨の返却、釣銭の排出を行う。
投票券発券ユニット227は、投票内容を印刷して投票券を発券する。
【0047】
払戻投票券読取ユニット228は、投票券を受け入れて投票内容を読み取る。
なお、投票装置200において、制御ユニット210は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)等のモジュールを含む構成とすることもできる。この場合、制御ユニット410は、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカード等)を含み、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリには、可搬型記録媒体230、或いは通信インタフェース215を介してファームウェアを書き込むことができる。このように制御ユニット210は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0048】
次に、切り替え管理装置300のハードウェア構成例について説明する。
なお、切り替え管理装置300のハードウェア構成例の図示については省略する。
切り替え管理装置300も、投票装置200の制御ユニット210に含まれるCPU211と、RAM212と、HDD213とを少なくとも備えている。また、必要に応じて、グラフィックインタフェース214と、入出力インタフェース216を備え、ディスプレイ220と、タッチパネル222とが接続されている。
【0049】
次に、投票装置200が保持する記憶装置(RAM213またはHDD213)に記憶されている記憶内容の内部構造について、
図5を用いて説明する。
図5は、第2の実施の形態の投票装置が保持する記憶装置の内部構造の一例を示す図である。
【0050】
投票装置200の記憶装置には、
図5に示されるように、OS212aと、各ユニットに対応したドライバ212bと、ミドルウェア212cとが所定の領域にそれぞれ格納され、また、ログ保存領域212iと、空き領域212jとにより構成されている。
【0051】
さらに、投票装置200の記憶装置は、現在のファームウェアに切り替える前に導入されていたファームウェア(前回)212dと、当該ファームウェア(前回)212dに対して導入されていた設定情報(前回)212eとが所定の領域にそれぞれ格納されて構成されている。なお、ファームウェアの切り替えが行われていない場合には、ファームウェア(前回)212dと設定情報(前回)212eとが格納されている領域には何も格納されていないことになる。
【0052】
また、投票装置200の記憶装置は、現在導入されているファームウェア212fと、当該ファームウェア212fに対して導入されている設定情報212gとが所定の領域にそれぞれ格納されて構成されている。さらに、投票装置200の記憶装置は、導入されたファームウェアの起動履歴に関する起動履歴情報212hが所定の領域に格納されて構成されている。
【0053】
次に、切り替え管理装置300が保持するファームウェア及び設定情報について、
図6を用いて説明する。
図6は、第2の実施の形態の切り替え管理装置が備える公営競技ファームウェアと、設定情報との一例を示す図である。
【0054】
なお、
図6(A)は、公営競技ファームウェア保持部310を、
図6(B)は、設定情報保持部320をそれぞれ表している。また、これらの公営競技ファームウェア保持部310と設定情報保持部320とは、例えば、切り替え管理装置300のRAM212内に設けられる。
【0055】
公営競技ファームウェア保持部310には、投票装置200を動作させるための、例えば、中央競馬ファームウェア、地方競馬ファームウェア、競輪ファームウェア、競艇ファームウェア、オートレースファームウェアといった公営競技に関するファームウェアを保持する。例えば、中央競馬ファームウェアが導入された投票装置200は、中央競馬用として用いられる。
【0056】
設定情報保持部320には、ファームウェアが導入された投票装置200に対する初期設定を行うための各設定情報を保持する。なお、設定情報は、顧客(競技場)ごとに、様々な版数が定められている。
【0057】
次に、このような切り替えシステム140により実行される投票装置200におけるファームウェアの業種の切り替え処理について
図7及び
図8〜
図13を用いて説明する。
図7は、第2の実施の形態の切り替えシステムの投票装置で実行される切り替え処理を示すフローチャートである。
【0058】
図8は、第2の実施の形態の投票装置で表示されるファームウェア切り替え・登録受け付け画面の一例を示す図である。
図9は、第2の実施の形態の投票装置で表示される公営競技のファームウェア選択受け付け画面の一例を示す図である。
【0059】
図10は、第2の実施の形態の投票装置で表示される公営競技の設定情報選択受け付け画面の一例を示す図である。
図11は、第2の実施の形態の投票装置で表示されるダウンロード待機画面の一例を示す図である。
【0060】
図12は、第2の実施の形態の投票装置で表示されるダウンロード完了画面の一例を示す図である。
図13は、第2の実施の形態の投票装置で表示される競馬に関する再起動時の投票受け付け画面の一例を示す図である。
【0061】
まず、オペレータは、ファームウェアの切り替え対象である投票装置200に電源を投入すると、投票装置200は現在導入されている公営競技のファームウェアに基づき起動する。
【0062】
次いで、オペレータは、投票装置200の管理者用ディスプレイ221と管理者用タッチパネル223とに対して操作して、管理者用ディスプレイ221に画面223a(
図8)を表示させる。画面223aには、「ファームウェア切り替え」を実行するためのボタン223a1と、「ファームウェア登録」を実行するためのボタン223a2と、操作を「終了」するためのボタン223a3とが備えられている。
【0063】
そして、オペレータは、「ファームウェア切り替え」のボタン223a1をタッチすると、
図7に示されるファームウェアの業種の切り替え処理が実行される。
なお、
図7は、切り替えシステム140における投票装置200で実行される処理のフローチャートを示している。
【0064】
[ステップS11] 投票装置200の制御ユニット210は、管理者用ディスプレイ221に公営競技の業種ごとにファームウェアを選択するための画面223b(
図9)を表示させる。
【0065】
画面223bは、投票装置200を、「中央競馬」用に切り替えるためのボタン223b1と、「地方競馬」用に切り替えるためのボタン223b2と、「競艇」用に切り替えるためのボタン223b3と、「競輪」用に切り替えるためのボタン223b4と、「オートレース」用に切り替えるためのボタン223b5とを備える。また、画面223bには、前画面に「戻る」ためのボタン223b6を備える。
【0066】
[ステップS12] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS11で表示した画面223b(
図9)に対する公営競技の業種の選択の受け付けをオペレータから待ち受ける。
【0067】
投票装置200の制御ユニット210は、画面223bのボタン223b1〜223b5のいずれかに対する操作入力を検知すると、ステップS13の処理を実行する。
[ステップS13] 投票装置200の制御ユニット210は、管理者用ディスプレイ221に設定情報を選択するための画面223c(
図10)を表示させる。
【0068】
画面223cは、各設定情報を選択するためのボタン223c1〜223c6と、当該ボタン223c1〜223c6(
図6(B)参照)の表示をスクロールさせるためのボタン223c7と、前画面に「戻る」ためのボタン223c8とを備える。
【0069】
[ステップS14] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS13で表示した画面223c(
図10)における設定情報の選択の受け付けをオペレータから待ち受ける。
【0070】
投票装置200の制御ユニット210は、画面223cのボタン223c1〜223c6のいずれかに対する操作入力を検知すると、ステップS15の処理を実行する。
[ステップS15] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS12で選択されたファームウェアの公営競技の業種が、現在導入されているファームウェアの公営競技の業種と一致するか否かを判定する。
【0071】
投票装置200の制御ユニット210は、ステップS12で選択されたファームウェアの公営競技の業種が、現在導入されているファームウェアの公営競技の業種と一致しない場合には、ステップS16の処理を実行し、一致する場合には、ステップS17の処理を実行する。
【0072】
[ステップS16] 投票装置200の制御ユニット210は、切り替え管理装置300と通信を行って、切り替え管理装置300から、ステップS12,S14で選択した公営競技のファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを取得する。
【0073】
この際、投票装置200の制御ユニット210は、切り替え管理装置300からファームウェアと設定情報とを受信(ダウンロード)している間には、ファームウェアと設定情報との受信状況を示す画面223d(
図11)を表示する。なお、画面223dは、当該受信の「中止」を行うためのボタン223d1を備えている。
【0074】
また、投票装置200の制御ユニット210は、切り替え管理装置300からファームウェアと設定情報との受信(ダウンロード)が完了すると、受信完了を表す画面223e(
図12)を表示する。なお、画面223eは、当該受信完了の「確認」のためのボタン223e1を備えている。
【0075】
投票装置200の制御ユニット210は、このようにして受信したファームウェアと設定情報とに基づき、更新する。
なお、ステップS16の処理の詳細については後述する。
【0076】
[ステップS17] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS14で選択された設定情報が、現在導入されているファームウェアに対する設定情報と一致するか否かを判定する。
【0077】
投票装置200の制御ユニット210は、ステップS14で選択された設定情報が、現在導入されているファームウェアに対する設定情報と一致しない場合には、ステップS18の処理を実行し、一致する場合には、ステップS19の処理を実行する。
【0078】
[ステップS18] 投票装置200の制御ユニット210は、切り替え管理装置300と通信を行って、切り替え管理装置300から、ステップS14で選択した設定情報を取得して、更新する。
【0079】
なお、ステップS18の処理の詳細については後述する。
[ステップS19] 投票装置200の制御ユニット210は、投票装置200を再起動して、ステップS16で更新したファームウェアを新たに起動する。そして、投票装置200の制御ユニット210は、更新したファームウェアに対する設定情報に基づき設定される。
【0080】
このようにして再起動された投票装置200では、(例えば、競馬の)ファームウェアに基づき起動すると、各競馬場で実行されるレースに対して投票を受け付けるための画面223f(
図13)をディスプレイ220に表示する。
【0081】
以上により、ファームウェアの業種の切り替え処理が終了する。
次に、ファームウェア・設定情報更新処理(ステップS16)の処理の詳細について、
図5及び
図14を用いて説明する。
【0082】
図14は、第2の実施の形態の切り替えシステムで実行されるファームウェア・設定情報更新処理を示すフローチャートである。
[ステップS21] 投票装置200の制御ユニット210は、起動時の現在のファームウェア212fに対して導入されている設定情報212g(
図5)をファイル化する。
【0083】
[ステップS22] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS21でファイル化した設定情報212gを切り替え管理装置300に送信する。
なお、この際、投票装置200の制御ユニット210は、ファームウェア212fと設定情報212gとをコピーして、コピーしたファームウェア212fと設定情報212gとにより、ファームウェア(前回)212dと設定情報(前回)212eとが格納されている領域をそれぞれ更新する。
【0084】
[ステップS23] 切り替え管理装置300は、投票装置200から、ファイル化された設定情報212gを受信して設定情報保持部320に保持する。
なお、切り替え管理装置300では、公営競技の業種の各種ファームウェアは保持しており、投票装置200からの設定情報212gを保持することで、投票装置200のファームウェアと設定情報212gとを管理することができるようになる。
【0085】
[ステップS24] 投票装置200の制御ユニット210は、ファームウェア(前回)212dに基づき再起動して、ファームウェア212fが格納されている領域を初期化する。
【0086】
[ステップS25] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS12で選択された業種の公営競技のファームウェアの送信要求を切り替え管理装置300に通知する。
【0087】
[ステップS26] 切り替え管理装置300は、ステップS25で通知された、ステップS12で選択された業種のファームウェアの送信要求を受信する。
[ステップS27] 切り替え管理装置300は、ステップS26で受信した送信要求に基づき、要求された業種のファームウェアを公営競技ファームウェア保持部310(
図6(A))から選択する。切り替え管理装置300は、選択した業種のファームウェアを投票装置200に送信する。
【0088】
[ステップS28] 投票装置200は、切り替え管理装置300から、ステップS27で選択された業種のファームウェアを受信する。
[ステップS29] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS28で受信したファームウェアにより、ファームウェア212fが格納されている領域を更新する。
【0089】
[ステップS30] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS14で選択された業種の公営競技のファームウェアに対する設定情報の送信要求を切り替え管理装置300に通知する。
【0090】
[ステップS31] 切り替え管理装置300は、ステップS30で通知された、ステップS14で選択された設定情報の送信要求を受信する。
[ステップS32] 切り替え管理装置300は、ステップS31で受信した送信要求に基づき、要求された設定情報を設定情報保持部320(
図6(B))から選択する。切り替え管理装置300は、選択した設定情報を投票装置200に送信する。
【0091】
[ステップS33] 投票装置200は、切り替え管理装置300から、ステップS32で選択された設定情報を受信する。
[ステップS34] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS33で受信した設定情報により、設定情報212gが格納されている領域を更新する。
【0092】
以上により、
図7のファームウェア・設定情報更新処理(ステップS16)が実行される。
次に、設定情報更新処理(ステップS18)の処理の詳細について、
図5及び
図15を用いて説明する。
【0093】
図15は、第2の実施の形態の切り替えシステムで実行される設定情報更新処理を示すフローチャートである。
[ステップS41] 投票装置200の制御ユニット210は、起動時のファームウェア212fに対して導入されている設定情報212g(
図5)をファイル化する。
【0094】
[ステップS42] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS41でファイル化した設定情報212gを切り替え管理装置300に送信する。
なお、この際、投票装置200の制御ユニット210は、設定情報212gをコピーして、コピーした設定情報212gにより、設定情報(前回)212eが格納されている領域を更新する。
【0095】
[ステップS43] 切り替え管理装置300は、投票装置200から、ファイル化された設定情報212gを受信して設定情報保持部320に保持する。
[ステップS44] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS14で選択された業種の公営競技のファームウェアに対する設定情報の送信要求を切り替え管理装置300に通知する。
【0096】
[ステップS45] 切り替え管理装置300は、ステップS44で通知された、ステップS14で選択された設定情報の送信要求を受信する。
[ステップS46] 切り替え管理装置300は、ステップS45で受信した送信要求に基づき、要求された設定情報を設定情報保持部320(
図6(B))から選択する。切り替え管理装置300は、選択した設定情報を投票装置200に送信する。
【0097】
[ステップS47] 投票装置200は、切り替え管理装置300から、ステップS46で選択された設定情報を受信する。
[ステップS48] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS47で受信した設定情報により、設定情報212gが格納されている領域を更新する。
【0098】
以上により、
図7の設定情報更新処理(ステップS18)が実行される。
上記切り替えシステム140では、投票装置200と、切り替え管理装置300とを備える。切り替え管理装置300は、公営競技の各業種のファームウェアを保持する公営競技ファームウェア保持部310と、各ファームウェアに対する設定情報を保持する設定情報保持部320とを有する。また、投票装置200は、オペレータにより選択された業種の公営競技のファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを、切り替え管理装置300から受信して、受信したファームウェアと設定情報とを用いることで、選択された業種の公営競技の投票装置200に切り替えることができる。
【0099】
このような切り替えシステム140では、投票装置200で、切り替える業種の公営競技に対応するファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを選択するだけで、選択した業種の公営競技用として用いられる投票装置200に切り替えられて用いられるようになる。
【0100】
また、上記切り替えシステム140では、投票装置200に対して設定情報のみを更新したい場合には、オペレータにより選択されたファームウェアに対する設定情報を、切り替え管理装置300から受信して、受信した設定情報を用いることで、選択された設定情報の公営競技の投票装置200に切り替えることができる。
【0101】
さらには、従来行っていた、切り替えたい業種の公営競技に対応したファームウェアが記憶された記憶媒体を手動で交換しないため、初期設定を行う等の煩雑な作業が発生せずに、また、投票装置200の台数分の記憶媒体の購入費を削減できる。なお、本開示の技術は、ファームウェアやプログラムの変更により対応が可能となり、ハードウェアは変更する必要が無いため、ハードウェアの流用が可能となり、顧客(システム使用)側にとって、費用を安く抑えることが可能となる。
【0102】
また、例えば、一般的に、ホストコンピュータ121は、公営競技ごとにそれぞれ設置されるものであり、このようなホストコンピュータ121に、公営競技ファームウェア保持部310と、設定情報保持部320とを保持させることは難しい。仮に、ホストコンピュータ121に、公営競技ファームウェア保持部310と、設定情報保持部320とを保持させたとしても、各公営競技の管理者の承諾を取り、また、各公営競技間で調整が発生する等の煩雑な手続きを要する。一方、このような切り替えシステム140では、切り替え管理装置300が別途備えられているために、各公営競技の管理者の承諾を取り、また、各公営競技間で調整が発生する等の煩雑な手続きを行う必要がない。また、各ファームウェアと設定情報との更新等を切り替え管理装置300で一括して容易に行うことができる。
【0103】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、例えば、投票装置200を新たに設置した場合に、当該投票装置200に導入されているファームウェア(並びに設定情報)を切り替え管理装置300に登録することについて説明する。
【0104】
なお、第3の実施の形態でも、第2の実施の形態と同様の切り替えシステム140が利用される。
まず、切り替えシステム140で実行される業種登録処理について、
図16及び
図17〜
図20を用いて説明する。
【0105】
図16は、第3の実施の形態の切り替えシステムで実行される登録処理を示すフローチャートである。
図17は、第3の実施の形態の投票装置で表示される登録データ選択画面の一例を示す図である。
【0106】
図18は、第3の実施の形態の投票装置で表示されるアップロード待機画面の一例を示す図である。
図19は、第3の実施の形態の投票装置で表示されるアップロード完了画面の一例を示す図である。
【0107】
図20は、第3の実施の形態の投票装置で表示される競艇に関する再起動時の投票受け付け画面の一例を示す図である。
まず、オペレータは、投票装置200に電源を投入すると、投票装置200は現在導入されている公営競技のファームウェアに基づき起動する。
【0108】
次いで、オペレータは、投票装置200の管理者用ディスプレイ221と管理者用タッチパネル223とに対して操作して、管理者用ディスプレイ221に画面223a(
図8)を表示させる。
【0109】
そして、オペレータは、「ファームウェア登録」のボタン223a2をタッチすると、
図16に示される処理が実行される。
[ステップS51] 投票装置200の制御ユニット210は、管理者用ディスプレイ221に、切り替え管理装置300に登録するためのファームウェアまたは設定情報の少なくとも一方を選択するための画面223f(
図17)を表示させる。
【0110】
画面223fは、切り替え管理装置300に「ファームウェア」を登録するためのボタン223f1と、切り替え管理装置300に「設定情報」を登録するためのボタン223f2とを備える。また、画面223fは、「ファームウェア」または「設定情報」の少なくともいずれか一方を選択した後に「確認」するためのボタン223f3と、前画面に「戻る」ためのボタン223f4とを備える。
【0111】
[ステップS52] 投票装置200の制御ユニット210は、登録対象として「ファームウェア」または「設定情報」をオペレータから待ち受ける。
投票装置200の制御ユニット210は、少なくとも「ファームウェア」の登録を受け付けた場合には、ステップS53の処理を実行し、「設定情報」の登録を受け付けた場合には、ステップS56の処理を実行する。
【0112】
[ステップS53] 投票装置200の制御ユニット210は、起動しているファームウェアと、当該ファームウェアの登録要求を、切り替え管理装置300に送信する。
この際、投票装置200の制御ユニット210は、管理者用ディスプレイ221に、ファームウェアの送信(アップロード)状況を示す画面223g(
図18)を表示させる。
【0113】
なお、画面223gは、送信を「中止」するためのボタン223g1を備えている。
[ステップS54] 切り替え管理装置300は、ステップS53で送信されたファームウェアの登録要求に基づき、ファームウェアを、公営競技ファームウェア保持部310に登録する。
【0114】
なお、切り替え管理装置300は、図示を省略するものの、登録が完了したら、登録完了通知を投票装置200に送信する。
[ステップS55] 投票装置200の制御ユニット210は、登録対象として、さらに、「設定情報」を受け付けているか否かを判定する。
【0115】
投票装置200の制御ユニット210は、「設定情報」を受け付けていることを判定した場合には、ステップS56の処理を実行し、「設定情報」を受け付けていないことを判定した場合には、ステップS59の処理を実行する。
【0116】
[ステップS56] 投票装置200の制御ユニット210は、現在の起動しているファームウェアに対して導入されている設定情報をファイル化する。
[ステップS57] 投票装置200の制御ユニット210は、ステップS55でファイル化した設定情報と、当該設定情報の登録要求を、切り替え管理装置300に送信する。
【0117】
[ステップS58] 切り替え管理装置300は、ステップS56で送信された、設定情報の登録要求に基づき、設定情報を、設定情報保持部320に登録する。
なお、切り替え管理装置300は、図示を省略するものの、登録が完了したら、登録完了通知を投票装置200に送信する。
【0118】
[ステップS59] 投票装置200の制御ユニット210は、例えば、現在導入されているファームウェアが競艇に対応するものである場合、当該ファームウェアに基づき、各競艇場におけるレースに対して投票を受け付けるための画面223i(
図20)をディスプレイ220に表示する。
【0119】
以上により、投票装置200に導入されているファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを切り替え管理装置300に登録することができる。
上記切り替えシステム140は、投票装置200と、切り替え管理装置300とを備える。切り替え管理装置300は、公営競技の各業種のファームウェアを保持する公営競技ファームウェア保持部310と、各ファームウェアに対する設定情報を保持する設定情報保持部320とを有する。投票装置200は、オペレータからの操作入力に応じて、現在起動しているファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを、切り替え管理装置300に送信して、切り替え管理装置300の公営競技ファームウェア保持部310と設定情報保持部320とにそれぞれ登録させることができる。
【0120】
これにより、切り替えシステム140では、切り替え管理装置300の公営競技ファームウェア保持部310と設定情報保持部320とに、投票装置200の現在起動しているファームウェアと、当該ファームウェアに対する設定情報とを効率よく集めることができる。
【0121】
また、例えば、一般的に、ホストコンピュータ121は、公営競技ごとにそれぞれ設置されるものであり、このようなホストコンピュータ121に、公営競技ファームウェア保持部310と、設定情報保持部320とを保持させることは難しい。仮に、ホストコンピュータ121に、公営競技ファームウェア保持部310と、設定情報保持部320とを保持させたとしても、各公営競技の管理者の承諾を取り、また、各公営競技間で調整が発生する等の煩雑な手続きを要する。一方、このような切り替えシステム140では、切り替え管理装置300が別途備えられているために、各公営競技の管理者の承諾を取り、また、各公営競技間で調整が発生する等の煩雑な手続きを行う必要がない。また、各ファームウェアと設定情報とを切り替え管理装置300で一括して集めることができる。
【0122】
上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、コンピュータが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0123】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記憶媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、HDD(Hard Disk Drive)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記憶媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のフラッシュメモリがある。
【0124】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0125】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0126】
また、プログラムで記述された処理の一部または全てを、電子回路に置き換えることが可能である。例えば、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0127】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成及び応用例に限定されるものではない。