特許第6458002号(P6458002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社サイバー・ソリューションズの特許一覧

<>
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000002
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000003
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000004
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000005
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000006
  • 特許6458002-リモート・パッシブ型性能監視システム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6458002
(24)【登録日】2018年12月28日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】リモート・パッシブ型性能監視システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20190121BHJP
   H04L 12/70 20130101ALI20190121BHJP
【FI】
   G06F13/00 351N
   H04L12/70 100Z
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-505206(P2016-505206)
(86)(22)【出願日】2015年2月23日
(86)【国際出願番号】JP2015055062
(87)【国際公開番号】WO2015129632
(87)【国際公開日】20150903
【審査請求日】2018年2月22日
(31)【優先権主張番号】特願2014-37306(P2014-37306)
(32)【優先日】2014年2月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501175281
【氏名又は名称】株式会社サイバー・ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100088096
【弁理士】
【氏名又は名称】福森 久夫
(72)【発明者】
【氏名】キニ グレン マンスフィールド
【審査官】 安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−346238(JP,A)
【文献】 特開2011−090512(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/095506(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置Cn(n:1以上の自然数)、サーバ装置S、およびリモート監視装置Mが接続されたネットワークにおいて、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間をパッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置Mで測定しサーバ装置の負荷状態を監視するリモート監視システムであって、前記サーバ装置Sと同一セグメント上に接続され、該サーバ装置Sの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報にタイムスタンプ情報を付加して記録するパケット収集装置PSを有し、前記リモート監視装置Mは、前記パケット収集装置PSに記録されたパケット情報からクライアント装置Cnに関するパケット情報を取出す取出手段と、前記取出手段で取出したパケット情報から、IPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、およびPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定する特定手段と、前記特定手段で特定したパケット情報から、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値を前記サーバ装置Sで実行されたアプリケーション処理時間として算出する測定手段と、前記測定手段で算出したアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示する表示手段と、を有することを特徴とするリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項2】
前記パケット収集装置PSは、サーバ装置Sの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録することを特徴とする請求項1に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項3】
前記リモート監視装置Mの特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、当該パケット情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)として同じ{アプリケーション情報、Payload情報に含まれる特定情報}を有する応答パケットを特定することを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項4】
前記リモート監視装置Mの測定手段は、前記特定手段で特定した要求パケットのタイムス
タンプ情報{Time Stamp:TS1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time
Stamp:TS2}との差分値{TS2−TS1}をサーバ装置Sで実行され
たアプリケーション処理時間として算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項5】
前記リモート監視装置Mの表示手段は、前記測定手段で算出したアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示するとともに、前記アプリケーション処理時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項6】
請求項1に記載のリモート監視システムにおいて、前記クライアント装置Cnと同一セグメント上に接続され、該クライアント装置Cnの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報にタイムスタンプ情報を付加して記録するパケット収集装置PCnを有し、前記リモート監視装置Mは、前記パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報からサーバ装置Sに関するパケット情報を取出す取出手段PCと、前記取出手段PCで取出したパケット情報から、IPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、およびPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報を基クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定する特定手段PCと、前記特定手段PCで特定したパケット情報から、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値を前記サーバ装置Sで実行されたアプリケーション応答時間として算出する測定手段PCと、前記測定手段PCで算出したアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示する表示手段PCと、を有することを特徴とする請求項1に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項7】
前記パケット収集装置PCnは、クライアント装置Cnの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録することを特徴とする請求項6に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項8】
前記リモート監視装置Mの特定手段PCは、前記取出手段PCで取出したサーバ装置Sに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、当該パケット情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)として同じ{アプリケーション情報、Payload情報に含まれる特定情報}を有する応答パケットを特定することを特徴とすることを特徴とする請求項6乃至請求項7に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項9】
前記リモート監視装置Mの測定手段PCは、前記特定手段PCで特定した要求パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time
Stamp:TC2}との差分値{TC2−TC1}をサーバ装置Sで実行されたアプリケーション応答時間として算出することを特徴とする請求項6乃至請求項8に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項10】
前記リモート監視装置Mの表示手段PCは、前記測定手段PCで算出したアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示するとともに、前記アプリケーション応答時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告すること、及び前記アプリケーション応答時間と前記アプリケーション処理時間との差分値をネットワーク遅延時間として算出し、そのネットワーク遅延時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告することを特徴とする請求項6乃至請求項9に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【請求項11】
前記パケット収集装置PSおよびPCnにSNMPエージェントを実装し、前記リモート監視装置MにSNMPマネージャを実装し、前記リモート監視装置Mの取出手段および取出手段PCにおいて、SNMPマネージャがSNMPポーリングを利用して前記パケット収集装置PSおよび前記パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報を取出すことを特徴とする請求項1乃至請求項10に記載のリモート・パッシブ型性能監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置で実行されるアプリケーション処理時間をパッシブ・モニタリング方式にて測定しサーバ装置の負荷状態をリモート監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを経由して様々なサービスが提供されるようになってきており、サービスを提供するサーバ装置の負荷状態を監視することは益々重要になってきており、サーバ装置の負荷状態を監視するための多くの技術が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、監視対象となるWEBサーバに定期的に接続して応答時間を計測する「応答時間計測装置」により、WEBサーバの応答時間の変動を定期的に観測することが開示されている。
【0004】
また特許文献2では、監視対象サーバ装置に対して所定の周期で擬似サービス要求を繰り返し送信し、その応答が返信されるまでの応答時間を計測する「監視部」により、応答時間の測定結果から応答時間分布の分散を推定し、その値が閾値を超えると障害が発生したと判定することが開示されている。
【0005】
また特許文献3では、サーバが要求を受信してから応答を返信するまでの応答時間(ターンアラウンド時間)を計測し、その計測値とサーバの負荷を段階評価した負荷レベルとを時系列に分析し、負荷レベルごとの応答時間を分析する「性能分析装置」が開示されており、この「性能分析装置」は、サーバ内部に実装されるソフトウエアを想定していることが言及されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−130010
【特許文献2】特開2011−128781
【特許文献3】特開2011−186712
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら特許文献1,2のように、サーバ装置の状態を監視するために監視装置からサーバ装置に直接アクセスするアクティブ監視では、それ自体がサーバ装置の負荷となり、サーバ装置の状態を正確に判定することが難しくなる可能性がある。またアクティブ監視では、サーバ装置の応答時間にネットワーク遅延時間が含まれるため、遅延時間の変動によってサーバ装置の状態を誤って判断する可能性がある。
【0008】
また特許文献3のように、サーバ装置の状態を監視するためのプログラムをサーバ装置に組み込み実行させるアクティブ監視では、それ自体がサーバ装置の負荷となり、サーバ装置の状態を正確に判定することが難しくなる可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、クライアント装置からの要求によりサーバ装置で実行されるアプリケーション処理時間をパッシブ・モニタリング方式にて測定しサーバ装置の負荷状態をリモート監視するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、クライアント装置Cn(n:1以上の自然数)、サーバ装置S、およびリモート監視装置Mが接続されたネットワークにおいて、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間をパッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置Mで測定しサーバ装置の負荷状態を監視するリモート監視システムであって、前記サーバ装置Sと同一セグメント上に接続され、該サーバ装置Sの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報にタイムスタンプ情報を付加して記録するパケット収集装置PSを有し、前記リモート監視装置Mは、前記パケット収集装置PSに記録されたパケット情報からクライアント装置Cnに関するパケット情報を取出す取出手段と、前記取出手段で取出したパケット情報から、IPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、およびPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定する特定手段と、前記特定手段で特定したパケット情報から、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値を前記サーバ装置Sで実行されたアプリケーション処理時間として算出する測定手段と、前記測定手段で算出したアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るリモート・パッシブ型性能監視システムであって、前記パケット収集装置PSは、サーバ装置Sの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録することを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1乃至請求項2に係るリモート・パッシブ型性能監視システムであって、前記リモート監視装置Mの特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、当該パケット情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)として同じ{アプリケーション情報、Payload情報に含まれる特定情報}を有する応答パケットを特定することを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3に係るリモート・パッシブ型性能監視システムであって、前記リモート監視装置Mの測定手段は、前記特定手段で特定した要求パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS2}との差分値{TS2−TS1}をサーバ装置Sで実行されたアプリケーション処理時間として算出することを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4に係るリモート・パッシブ型性能監視システムであって、前記リモート監視装置Mの表示手段は、前記測定手段で算出したアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示するとともに、前記アプリケーション処理時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告することを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載のリモート監視システムにおいて、前記クライアント装置Cnと同一セグメント上に接続され、該クライアント装置Cnの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報にタイムスタンプ情報を付加して記録するパケット収集装置PCnを有し、前記リモート監視装置Mは、前記パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報からサーバ装置Sに関するパケット情報を取出す取出手段PCと、前記取出手段PCで取出したパケット情報から、IPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、およびPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報を基クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定する特定手段PCと、前記特定手段PCで特定したパケット情報から、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値を前記サーバ装置Sで実行されたアプリケーション応答時間として算出する測定手段PCと、前記測定手段PCで算出したアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示する表示手段PCと、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7に係る発明は、請求項6に係るリモート・パッシブ型性能監視システムであって、前記パケット収集装置PCnは、クライアント装置Cnの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録することを特徴とする。
【0017】
請求項8に係る発明は、前記リモート監視装置Mの特定手段PCは、前記取出手段PCで取出したサーバ装置Sに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、当該パケット情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP address,Destination IP address}、アプリケーション情報{Source Port,Destination Port}、及びPayload情報に含まれる、前記アプリケーション情報に対応する特定情報{例えば、RequestID,RequestContent}を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)として同じ{アプリケーション情報、Payload情報に含まれる特定情報}を有する応答パケットを特定することを特徴とする。
【0018】
請求項9に係る発明は、前記リモート監視装置Mの測定手段PCは、前記特定手段PCで特定した要求パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time
Stamp:TC2}との差分値{TC2−TC1}をサーバ装置Sで実行されたアプリケーション応答時間として算出することを特徴とする。
【0019】
請求項10に係る発明は、前記リモート監視装置Mの表示手段PCは、前記測定手段PCで算出したアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示するとともに、前記アプリケーション応答時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告すること、及び前記アプリケーション応答時間と前記アプリケーション処理時間との差分値をネットワーク遅延時間として算出し、そのネットワーク遅延時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告することを特徴とする。
【0020】
請求項11に係る発明は、前記パケット収集装置PSおよびPCnにSNMPエージェントを実装し、前記リモート監視装置MにSNMPマネージャを実装し、前記リモート監視装置Mの取出手段および取出手段PCにおいて、SNMPマネージャがSNMPポーリングを利用して前記パケット収集装置PSおよび前記パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報を取出すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
クライアント装置からの要求によりサーバ装置で実行されるアプリケーション処理時間を、パッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置で測定することで、サーバ装置に負荷をかけずにサーバ装置の負荷状態を正確に監視することが可能なる。
【0022】
さらに、クライアント装置からの要求によりサーバ装置で実行されるアプリケーション応答時間を、パッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置で測定することで、クライアント装置に負荷をかけずにアプリケーション応答時間およびネットワーク遅延状態を正確に監視することが可能なる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムを説明するネットワーク構成図の一例を示した模式図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るパケットフォーマットを説明する模式図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムにおいて、パケットデータ収集装置PSに記録されるデータの一例を示した模式図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムにおいて、パケットデータ収集装置PCnに記録されるデータの一例を示した模式図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムにおいて、リモート監視装置が実行するプロセス(アプリケーション処理時間の測定プロセス)の一例を示したフローチャート図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムにおいて、リモート監視装置が実行するプロセス(応答時間の測定プロセス)の一例を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
【0024】
S サーバ装置C1〜C2 クライアント装置M リモート監視装置PS パケット収集装置PC1〜PC2 パケット収集装置
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に述べる実施形態により限定されるものではない。
【0026】
1.第1実施形態 本発明の第1実施形態に係るリモート・パッシブ型性能監視システムについて、図1に示すネットワーク構成図を用いて説明する。図1に示すように、クライアント装置Cn(n:1以上の自然数)、サーバ装置S、およびリモート監視装置Mがネットワーク上に接続さ
れ、さらにサーバ装置Sと同一セグメント上にパケット収集装置PSが接続されている。ここでネットワークは、社内LAN/イントラネットまたはインターネットのいずれでもよい。
【0027】
本発明のリモート・パッシブ型性能監視システムは、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間を、サーバ装置Sに直接アクセスせずに(サーバ装置に負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置Mで測定してサーバ装置の負荷状態をリモート監視する。以下、詳細に説明する。
【0028】
パケット収集装置PSは、サーバ装置Sの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報、及びこのアプリケーション情報に対応するPayload情報を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録する。
【0029】
図2に示すように、パケットは、Ethernet(登録商標) Header, IP Header, TCP/UDP Header, Payloadで構成されている。IP Headerには、{Source IP Address, Destination IP Address}の情報が含まれている。TCP/UDP Headerには、{Source Port, Destination Port}の情報が含まれている。Payloadには、アプリケーション情報(Source Port / Destination Port)に応じたPayload情報{Request ID, Request Content}が含まれている。ここでPayloadは、アプリケーション毎に異なる情報で構成され、したがってRequest ID, Request Contentの情報もアプリケーション毎にユニークな情報となる。
【0030】
図3は、パケット収集装置PSに記録されるデータの一例を示したものである。パケット収集装置PSは、記録パケット情報として、IPヘッダ情報IPアドレス情報{Source IP Address, Destination IP Address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port, Destination Port}、及びこのアプリケーション情報に対応するPayload情報{Request ID, Request Content}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録する。
【0031】
図3の例では、時刻TS1に、クライアント装置C1からサーバ装置Sに対する要求パケットHTTP Request(C1→S)のパケット情報が記録されている。このときのRequest IDとして”ID1”が記録され、Request Contentとして”URL情報”が記録される。この要求パケットに対してサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットHTTP Response(S→C1)のパケット情報が時刻TS3に記録されている。このときのRequest IDとして前記と同じ”ID1”が記録され、Request Contentとして前記と同じ”URL情報”が記録される。
【0032】
同様に、時刻TS2に、クライアント装置C2からサーバ装置Sに対する要求パケットFTP Request(C2→S)のパケット情報が記録されている。このときのRequest IDとして”ID2”が記録され、Request Contentとして”File Name情報”が記録される。この要求パケットに対してサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットFTP Response(S→C2)のパケット情報が時刻TS5に記録される。このときのRequest IDとして前記と同じ”ID2”が記録され、Request Contentとして前記と同じ”File Name情報”が記録される。
【0033】
同様に、時刻TS4に、クライアント装置C1からサーバ装置Sに対する要求パケットSNMP Request(C1→S)のパケット情報が記録されている。このときのRequest IDとして”ID3”が記録され、Request Contentとして”MO Name情報”が記録される。この要求パケットに対してサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットSNMP Response(S→C1)のパケット情報が時刻TS6に記録される。このときのRequest IDとして前記と同じ”ID3”が記録され、Request Contentとして前記と同じ”MO Name情報”が記録される。
【0034】
リモート監視装置Mは、パケット収集装置PSに記録されたパケット情報からクライアント装置Cnに関するパケット情報を取出し(取出手段)、前記パケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定し(特定手段)、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値をアプリケーション処理時間として算出し(測定手段)、そのアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示する(表示手段)。すなわちリモート監視装置Mは、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間を、サーバ装置Sに直接アクセスせずに(サーバ装置Sに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にて測定する。
【0035】
前記特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、パケット情報に含まれるIPアドレス情報、アプリケーション情報、及びPayload情報を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。
【0036】
さらに前記特定手段では次の方法のいずれかを用いてパケットを特定する。(1)要求パケットにPayload情報{Request ID, Request Content}が含まれている場合、前記特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、この要求パケットと同じ{Request ID, Request Content}を有する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。(2)要求パケットにPayload情報{Request ID, Request Content}が含まれていない場合、前記特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、この要求パケットの{Destination Port}と同じ{Source Port}を有する応答パケットの中で、前記要求パケットの{Source Port}と同じ{Destination Port}を有する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。(3)TCPパケットの場合、前記特定手段は、前記取出手段で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、この要求パケットのTCPヘッダ情報の{Sequence Number, Acknowledgment Number}を用いて、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。
【0037】
次に、リモート監視装置Mが実行するプロセス(アプリケーション処理時間の測定プロセス)の一例について図5を用いて説明する。図5では、前記特定手段が上記(1)の方法を用いた場合のプロセスの一例を示している。
【0038】
取出手段101では、パケット収集装置PSに記録されたパケット情報から、クライアント装置Cnに関するパケット情報として、タイムスタンプ情報、IPアドレス情報、アプリケーション情報、及びPayload情報を取出す処理を行う。
【0039】
図3の例を用いると、取出手段101は、パケット収集装置PSに記録されたパケット情報からクライアント装置C1に関するパケット情報として、(i)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TS1}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(C1), Destination IP Address:IP(S)}、アプリケーション情報{Destination Port:80}、Payload情報{Request ID:ID1, Request Content:URL}(ii)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TS3}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(S), Destination IP Address:IP(C1)}、アプリケーション情報{Source Port:80}、Payload情報{Request ID:ID1, Request Content:URL}(iii)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TS4}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(C1), Destination IP Address:IP(S)}、アプリケーション情報{Destination Port:161}、Payload情報{Request ID:ID3, Request Content:MO Name}(iv)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TS6}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(S), Destination IP Address:IP(C1)}、アプリケーション情報{Source Port:161}、 Payload情報{Request ID: ID3, Request Content:MO Name}を取出す処理を行う。
【0040】
次に特定手段102では、取出手段101で取出したクライアント装置Cnに関するパケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、この要求パケットと同じ{Request ID, Request Content}を有する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。
【0041】
図3の例を用いると、特定手段102は、取出手段101で取出したクライアント装置C1に関するパケット情報(上記(i)〜(iv))から、同じ{Request ID, Request Content}を有するパケットとして、HTTPに関する要求パケット(i)および応答パケット(ii)を特定する。同様に、特定手段102は、取出手段101で取出したパケット情報(上記(i)〜(iv))から、同じ{Request ID, Request Content}を有するパケットとして、SNMPに関する要求パケット(iii)および応答パケット(iv)を特定する。
【0042】
次に測定手段103では、特定手段102で特定した要求パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS2}との差分値{TS2-TS1}をサーバ装置Sで実行されたアプリケーション処理時間として算出する処理を行う。
【0043】
図3の例を用いると、測定手段103は、HTTPに関する要求パケット(i)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS1}と応答パケット(ii)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS3}との差分値{TS3-TS1}をサーバ装置Sで実行されたHTTPアプリケーション処理時間として算出する。同様に、測定手段103は、SNMPに関する要求パケット(iii)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS4}と応答パケット(iv)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TS6}との差分値{TS6-TS4}をサーバ装置Sで実行されたSNMPアプリケーション処理時間として算出する。
【0044】
次に表示手段104では、測定手段103で算出したアプリケーション処理時間に関する情報をモニター表示する処理と、そのアプリケーション処理時間が予め設定された閾値を超えた(サーバ装置Sの負荷が大きくなった)場合にアラーム警告する処理を行う。
【0045】
以上から、リモート監視装置Mは、サーバ装置Sに直接アクセスせずに(サーバ装置Sに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にてサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間を正確に測定することができる。
【0046】
なお、上記で説明した例では、要求パケットおよび応答パケットが1個の場合について説明したが、送受信データが長くなりパケットが複数個になる場合がある。この場合、要求パケットについては最後のパケット、応答パケットについては先頭のパケットを使用してアプリケーション処理時間を算出する。
【0047】
また、パケット収集装置PSにSNMPエージェントを実装し、リモート監視装置MにSNMPマネージャを実装し、リモート監視装置Mの取出手段において、SNMPマネージャがSNMPポーリングを利用してパケット収集装置PSに記録されたパケット情報を取出すこともできる。
【0048】
2.第2実施形態 本発明の第2実施形態に係るリモート監視システムについて、図1に示すネットワーク構成図を用いて説明する。第1実施形態では、サーバ装置Sと同一セグメント上にパケット収集装置PSを接続し、パケット収集装置PSが記録したサーバ装置Sの送受信パケットに関する情報を基に、サーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間をパッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置Mで測定してサーバ装置の負荷状態を監視するシステムについて説明した。第2実施形態では、第1実施形態の構成を基に、クライアント装置Cnと同一セグメント上にパケット収集装置PCnが接続された構成としている。
【0049】
本発明のリモート監視システムは、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション応答時間を、ク
ライアント装置Cnに直接アクセスせずに(クライアント装置Cnに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にてリモート監視装置Mで測定しサーバ装置Sの負荷状態およびネットワーク遅延状態をリモート監視する。以下、詳細に説明する。
【0050】
パケット収集装置PCnは、クライアント装置Cnの送受信パケットをモニタリングし、該送受信パケットの情報から、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報、及びこのアプリケーション情報に対応するPayload情報を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録する。
【0051】
図4は、パケット収集装置PCnに記録されるデータの一例を示したものである。パケット収集装置PCnは、記録パケット情報として、IPヘッダ情報に含まれるIPアドレス情報{Source IP Address, Destination IP Address}、TCP/UDPヘッダ情報に含まれるアプリケーション情報{Source Port, Destination Port}、及びこのアプリケーション情報に対応するPayload情報{Request ID, Request Content}を、パケット毎にタイムスタンプ情報を付加して記録する。
【0052】
図4の例では、時刻TC11に、クライアント装置C1からサーバ装置Sに対する要求パケットHTTP Request(C1→S)のパケット情報が記録されている。このときのRequest IDとして”ID1”が記録され、Request Contentとして”URL情報”が記録される。この要求パケットに対してサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットHTTP Response(S→C1)のパケット情報が時刻TC12に記録されている。このときのRequest IDとして前記と同じ”ID1”が記録され、Request Contentとして前記と同じ”URL情報”が記録される。
【0053】
同様に、時刻TC13に、クライアント装置C1からサーバ装置Sに対する要求パケットSNMP Request(C1→S)のパケット情報が記録されている。このときのRequest IDとして”ID3”が記録され、Request Contentとして”MO Name情報”が記録される。この要求パケットに対してサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットSNMP Response(S→C1)のパケット情報が時刻TC14に記録される。このときのRequest IDとして前記と同じ”ID3”が記録され、Request Contentとして前記と同じ”MO Name情報”が記録される。
【0054】
リモート監視装置Mは、パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報からサーバ装置Sに関するパケット情報を取出し(取出手段PC)、前記パケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットと、この要求パケットによりサーバ装置Sで実行されたアプリケーションの応答パケットを特定し(特定手段PC)、前記要求パケットのタイムスタンプ情報と前記応答パケットのタイムスタンプ情報との差分値をアプリケーション応答時間として算出し(測定手段PC)、そのアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示する(表示手段PC)。すなわちリモート監視装置Mは、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション応答時間を、クライアント装置Cnに直接アクセスせずに(クライアント装置Cnに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にて測定する。
【0055】
前記特定手段PCは、前記取出手段PCで取出したサーバ装置Sに関するパケット情報から、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、パケット情報に含まれるIPアドレス情報、アプリケーション情報、及びPayload情報を基に、この要求パケットに対応する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。さらに前記特定手段PCでは、上記で述べた(1)〜(3)の方法のいずれかを用いてパケットを特定する。
【0056】
次に、リモート監視装置Mが実行するプロセス(応答時間の測定プロセス)の一例について図6を用いて説明する。図6では、前記特定手段PCが上記(1)の方法を用いた場合のプロセスの一例を示している。
【0057】
前記取出手段PCでは、パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報から、サーバ装置Sに関するパケット情報として、タイムスタンプ情報、IPアドレス情報、アプリケーション情報、及びPayload情報を取出す処理を行う。
【0058】
図4の例を用いると、取出手段PC201は、パケット収集装置PCnに記録されたパケット情報からサーバ装置Sに関するパケット情報として、(i)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TC11}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(C1),
Destination IP Address:IP(S)}、アプリケーション情報{Destination
Port:80}、Payload情報{Request
ID:ID1, Request Content:URL}(ii)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TC12}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(S),
Destination IP Address:IP(C1)}、アプリケーション情報{Source
Port:80}、Payload情報{Request
ID:ID1, Request Content:URL}(iii)タイムスタンプ情報{Time
Stamp:TC13}、IPアドレス情報{Source IP
Address:IP(C1), Destination IP Address:IP(S)}、アプリケーション情報{Destination Port:161}、Payload情報{Request ID:ID3, Request Content:MO Name}(iv)タイムスタンプ情報{Time Stamp:TC14}、IPアドレス情報{Source IP Address:IP(S), Destination IP Address:IP(C1)}、アプリケーション情報{Source Port:161}、Payload情報{Request ID:ID3, Request Content:MO Name}を取出す処理を行う。
【0059】
次に特定手段PC202では、取出手段PC201で取出したサーバ装置Sに関するパケット情報を基に、クライアント装置Cnからサーバ装置Sへの要求パケットを選定し、この要求パケットと同じ{Request ID,
Request Content}を有する応答パケット(サーバ装置Sからクライアント装置Cnへの応答パケット)を特定する。
【0060】
図4の例を用いると、特定手段PC202は、取出手段PC201で取出したサーバ装置Sに関するパケット情報(上記(i)〜(iv))から、同じ{Request ID, Request Content}を有するパケットとして、HTTPに関する要求パケット(i)および応答パケット(ii)を特定する。同様に、特定手段PC202は、取出手段PC201で取出したパケット情報(上記(i)〜(iv))から、同じ{Request
ID, Request Content}を有するパケットとして、SNMPに関する要求パケット(iii)および応答パケット(iv)を特定する。
【0061】
次に測定手段PC203では、特定手段PC202で特定した要求パケットのタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC1}と応答パケットのタイムスタンプ情報{Time
Stamp:TC2}との差分値{TC2-TC1}をサーバ装置Sで実行されたアプリケーション応答時間として算出する処理を行う。
【0062】
図4の例を用いると、測定手段PC203は、HTTPに関する要求パケット(i)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC11}と応答パケット(ii)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC12}との差分値{TC12-TC11}をサーバ装置Sで実行されたHTTPアプリケーション応答時間として算出する。同様に、測定手段PC203は、SNMPに関する要求パケット(iii)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC13}と応答パケット(iv)のタイムスタンプ情報{Time Stamp:TC14}との差分値{TC14-TC13}をサーバ装置Sで実行されたSNMPアプリケーション応答時間として算出する。
【0063】
次に表示手段PC204では、測定手段PC203で算出したアプリケーション応答時間に関する情報をモニター表示する処理と、そのアプリケーション応答時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告する処理を行う。さらに表示手段PC204では、アプリケーション応答時間と前記アプリケーション処理時間(第1実施形態)との差分値をネットワーク遅延時間として算出し、そのネットワーク遅延時間が予め設定された閾値を超えた場合にアラーム警告する処理を行うこともできる。
【0064】
以上から、リモート監視装置Mは、クライアント装置Cnに直接アクセスせずに(クライアント装置Cnに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にてサーバ装置Sの負荷状態およびネットワーク遅延状態を監視することができる。
【0065】
また、パケット収集装置PCnにSNMPエージェントを実装し、リモート監視装置MにSNMPマネージャを実装し、リモート監視装置Mの取出手段および取出手段PCにおいて、SNMPマネージャがSNMPポーリングを利用してパケット収集装置PCnに記録されたパケット情報を取出すこともできる。

【0066】
3.第3実施形態 本発明の第3実施形態に係るリモート監視システムについて説明する。第1実施形態、第2実施形態では、クライアント装置Cnからの要求によりサーバ装置Sで実行されるアプリケーション処理時間/応答時間を、リモート監視装置Mで測定するシステムについて説明したが、第3実施形態では、クライアント装置Cnの負荷状態をリモート監視装置Mで監視するリモート監視システムについて説明する。
【0067】
クライアント装置Cnにおいて定期的に(同じ時間間隔で継続して)外部と通信するアプリケーションが実行される場合、リモート監視装置Mは、パケット収集装置PCnに記録された要求パケットのパケット情報を取出し、該パケット情報に含まれるタイムスタンプ情報から要求パケットが送信された時間間隔値を測定する。
【0068】
リモート監視装置Mは、前記で測定した時間間隔値に関する情報をモニター表示する処理と、その時間間隔値の変動が予め設定された閾値を超えた(クライアント装置Cnの負荷が大きくなった)場合にアラーム警告する処理を行う。
【0069】
以上から、リモート監視装置Mは、クライアント装置Cnに直接アクセスせずに(クライアント装置Cnに負荷をかけずに)パッシブ・モニタリング方式にてクライアント装置Cnの負荷状態を監視することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6