(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記細長いフィンガは、前記略円筒形の側壁にポストが設置される前に測定される初期角度、及び、前記略円筒形の側壁に前記ポストが設置された後に測定される最終角度を有し、前記初期角度は前記最終角度と異なる、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
前記細長いフィンガは、前記細長いフィンガと前記略円筒形の側壁との間で軸方向に測定される最大軸方向間隙距離、及び、前記細長いフィンガと前記略円筒形の側壁との間で円周方向に測定される最大円周方向間隙距離を定め、前記最大軸方向間隙距離は前記最大円周方向間隙距離と異なる、請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
前記複数の細長いフィンガのうちの第一の細長いフィンガは、第一の方向に前記略円筒形の側壁から延在し、前記複数の細長いフィンガのうちの第二の細長いフィンガは、前記第一の方向と異なる第二の方向に前記略円筒形の側壁から延在する、請求項9又は10に記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明は、図面と組み合わさって、本願記載の教授の理解を補助するために提供される。以下の説明は、教授の特定の実施及び実施形態に焦点を当てる。焦点は、教授の説明を補助するために提供され、教授の範囲や適用可能性を制限するものとして解釈されてはならない。しかしながら、本願に記載するように、教授に基づいて他の実施形態が使用されてもよい。
【0012】
ポストの可動範囲を説明するために本願で使用するように、「調節長さ」といった用語は、ロック可能な係合を維持しながらポストがシートバックに、また、シートバックから移動することができる最大距離を説明する。特定の態様では、「調節長さ」は、ヘッド拘束組立体がその最大高さにあるときにシートバックから露出されるヘッド拘束ポストのセグメントの長さとして定義され得る。この意味で、ポストの「調節長さ」は、ポストの全軸方向長さ未満でもよい。更に、本願に記載するように、ポストはその調節長さに沿った任意の位置でロックされ得る。
【0013】
「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」といった用語、又は、その全ての他の変形語は、非排他的包含を網羅することを意図している。例えば、一覧の特徴を備える方法、アーチクル、又は、機器は、これらの特徴だけに必ずしも制限されず、明確に列挙されていない又は該方法、アーチクル、又は、機器に特有でない他の特徴を含んでもよい。更に、明確に記載されない限り、「又は」は、包含的な「又は」であり、排他的な「又は」ではない。例えば、条件A又はBは、次の内の何れか一つによって満たされる。Aは、真(又は有)でありBは偽(又は無)である、Aは偽(又は無)でありBは真(又は有)である、及び、A及びBは共に真(又は有)である。
【0014】
冠詞の使用は、本願記載の素子や構成要素を説明するために用いられる。これは、便宜上、且つ、発明の範囲の一般的な要旨を提供するためだけに行われる。本説明は、別の意味があることが明らかでない限り、一つ、少なくとも一つ、又、単数が複数も含み、或いは、その逆もあると理解されるべきである。例えば、本願で単一のアイテムが記載されている場合、二つ以上のアイテムが単一のアイテムの代わりに使用されてもよい。同様にして、本願で二つ以上のアイテムが記載されている場合、単一のアイテムが該二つ以上のアイテムと置換されてもよい。
【0015】
特に定義されない限り、本願で使用する全ての他の技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術分野において当業者が一般的に理解する意味と同じ意味を持つ。材料、方法、及び、実施例は、例示的に過ぎず、制限的であることは意図されない。本願で記載されない程度では、特定の材料や処理動作に関する多くの詳細は、従来通りであり、ヘッド拘束部の技術に関する教科書や他のソースで見つけられるであろう。
【0016】
本ヘッド拘束組立体は、一貫した摺動抵抗及び調節性を提供するよう適応される。この概念は、本発明の範囲を例示し、制限しない、以下に説明する実施形態を考慮してより良く理解されるであろう。
【0017】
図2を最初に参照するに、車両シート2が部分的に示される。シート2は、車両内に搭載されるシート底部(図示せず)を含み得る。シート2は、シート底部又は車両の一方に搭載されるシートバック4も含み得る。シートバック4は、更に、ヘッド拘束組立体1を含み得る。ヘッド拘束組立体1は、シートバック4の上表面6と係合され得る。ヘッド拘束組立体1は、シートバック4に対して移動するよう適応され得る。これに関して、ヘッド拘束組立体1は、様々な身長の乗員に合うよう調節され得る。
【0018】
図1乃至
図3Bを参照するに、ヘッド拘束組立体1は、一般的に、本体(例えば、ヘッドクッション)2、ヘッドクッション2から延在される第一のポスト100及び第二のポスト102、第一のポスト100と係合される第一の案内スリーブ200、及び、第二のポスト102と係合される第二の案内スリーブ202を含む。第一の案内スリーブ200は、更に、第一及び第二の遠位端部を有する第一の軸受300、及び、ロック機構400を含み得る。同様にして、第二の案内スリーブ202は、更に、第一及び第二の遠位端部を有する第二の軸受300を含み得る。第一及び第二の軸受300、302は、それぞれ第一の端部306及び第二の端部308を有し得、このとき、第二の端部308は第一の端部306と略同じ形状を有する。ロック機構400は、第一の端部306と係合され得る。
【0019】
特定の実施形態では、ヘッドクッション2は、発泡ポリマー材料よりなり得、内部骨組を有し得る。ヘッドクッション2は、更に、例えば、ビニール、織物、皮、又は、その組み合わせ等、発泡プラスチックを覆うよう選択される外側材料を含み得る。内部骨組は、ヘッドクッション8を支持するに十分な任意の剛体材料を有し得る。内部骨組は、一緒に取り付けられた幾つかの軸方向部材又は単一の片から形成され得る。第一及び第二のポスト100及び102は内部骨組から延在され得る。ポスト100、102は、骨組と一体でもよく、又は、当業者に認識可能な任意の方法で骨組に取り付けられてもよい。例えば、ポスト100、102は、骨組に溶接されてもよい。代替的には、ポスト100、102は、機械的に変形されて骨組と係合されてもよい(例えば、ポスト100、102は骨組の周りでクリンプされる又は曲げられる)。代替的には、ポスト100、102は、螺合又は他の同様のタイプの留め具によって骨組に取り付けられ得る。
【0020】
特定の実施形態では、第一及び第二のポスト100、102は、ヘッドクッション2から略平行な配向で延在され得る。更なる実施形態では、第一及び第二のポスト100、102は、平行にヘッドクッション2から延在され得る。本願で使用されるように、「略平行」とは、二本の線又は二枚の面の間で形成される10°以下、例えば、5°以下、又は、1°以下等の相対角度を意味する。本願で使用されるように、「平行」とは、二本の線又は二枚の面の間で形成される0.1°以下の相対角度を意味する。
【0021】
ポスト100、102は、直径D
P、円周C
P、及び、長さL
Pを有し得る。特定の実施形態では、ポスト100、102は、等しい又は可変の長さとなるようサイズが決められ得る。ポスト100、102は、金属、合成物、ポリマー、セラミック、又は、車両動作中に与えられる横方向の力及び軸方向の力の両方に耐えるに十分な剛性及び強度を有する全ての他の材料から選択される材料よりなり得る。
【0022】
特定の実施形態では、ポスト100、102の少なくとも一部分は、真っ直ぐな円筒ロッドから形成され得る。より特定の実施形態では、ポスト100、102は、その内部に一つ以上の半径方向の曲げ104を有し得る。半径方向の曲げ104により、ヘッドクッション2はシートバック4からオフセットすることができる。更なる別の実施形態では、ポスト100、102は、それぞれシートバック4に対するヘッドクッション2の回転調節を可能にするよう関節継手を含み得る。これについて、ヘッドクッション2は、ポスト100、102の上部の周りで回転可能に連結され得る。関節継手は、ヘッドクッション2内に位置され得る。
【0023】
特定の態様では、ポスト100、102の少なくとも一つは、止め特徴108を有し得る(
図4)。止め特徴108は、シートバック4に取り付けられた補完的なロック機構(以下に説明する)と係合するよう適応され得る。特定の態様では、止め特徴108は、円周C
Pの周りに少なくとも部分的に延在される半径方向の溝又はチャネルでもよい。
【0024】
ある実施形態では、ポスト100、102は、外部刻み、外部ノッチ、溝、及び/又は、チャネルのない滑らかな外表面を有し得る。ポスト100、102は、ヘッド拘束組立体1が最大高さにあるときにシートバック4から露出されるポスト100、102のセグメントの長さによって測定される調節長さL
Aを有し得る。
【0025】
これに関して、調節長さL
Aは、L
Pの長さを相応じて増加させることで増加され得る。別の態様では、L
Aは、止め特徴108をポスト100、102の先端106により近く再位置決めすることで増加され得る。
【0026】
特定の実施形態では、L
P:L
Aの比は、4.0以下、例えば、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、1.5以下、1.25以下、又は、1.1以下等でもよい。L
P:L
Aの比は、1.0より大きい、例えば、1.1より大きい、1.2より大きい、1.3より大きい、1.4より大きい、1.5より大きい、1.6より大きい、1.7より大きい、1.8より大きい、1.9より大きい、又は、2.0より大きくてもよい。加えて、L
P:L
Aの比に対する値は、上記に定義した範囲内の値から選択され得る。
【0027】
止め特徴108は、先端106と止め特徴108の最も近い表面との間で測定される長さL
SFだけポスト100、102の先端106から離間され得る。特定の態様では、L
P:L
SFの比は、100以下、例えば、75以下、50以下、25以下、又は、10以下等でもよい。L
P:L
SFの比は、0.5以上、例えば、1以上、5以上、10以上、20以上、30以上、40以上、又は、50以上等でもよい。加えて、L
P:L
SFの比に対する値は、上記に定義した範囲内の値から選択され得る。
【0028】
特定の実施形態では、案内スリーブ200、202は、ポスト100、102の止め特徴108と係合するよう適応される止め特徴204を追加的に含み得る。止め特徴108、204は、ポスト100、102が案内スリーブ200、202の案内から解放されることを防止するよう適応され得る。止め特徴108、204は、二つの略同心の構成要素の軸方向の解放を防止する、当業者に認識可能な任意の特徴を有し得る。
【0029】
例えば、
図4に示されるように、止め特徴108、204の一方は、止め特徴108、204の他方における対応する凹み208と係合するよう適応される半径方向突出部206を有し得る。特定の態様では、半径方向突出部206は、対応する凹み208に向かってばね付勢され得る。これについて、半径方向突出部206は、対応する凹み208と係合され得、ポスト100、102が案内スリーブ200、202から解放されることを防止し得る。
【0030】
代替的には、止め特徴108、204は、ポスト100、102の一方の上に係合可能となるよう適応されるモリーを有し得る。モリーは、案内スリーブ200、202を通ってポスト100、102が挿入された後にモリーが案内スリーブ200、202を超えて半径方向外方に拡張又は延長されるよう、ばね付勢され得る。拡張又は延長により、止め特徴108、204は固定され、ポスト100、102が案内スリーブ200、202から解放されることが防止される。
【0031】
図1乃至
図3を再び参照するに、第一及び第二の軸受300、302は、第一及び第二のポスト100、102それぞれの周りに係合するよう適応され得る。特定の実施形態では、ポスト100、102及び軸受300、302は、軸受300、302内でポスト100、102を整列することを補助するためにポカヨケ又は他の機構を有し得る。本願で使用するように、「ポカヨケ」は、部品間の意図しない動きを防止することを補助し、より簡単な組立を容易にするためにポスト100、102及び軸受300、302それぞれに位置される補完的な成形特徴を意味する。例えば、ポカヨケは、ポスト100、102及び軸受300、302の軸方向長さに沿って延在する舌部及び溝を有してもよい。特定の実施形態では、ポカヨケは、ポスト100、102及び軸受300、302の一方に形成される連動リブ、及び、ポスト100、102及び軸受300、302の他方に形成されるチャネル、ピン及び溝、又は、構成要素のより精密で欠陥のない組立を可能にする全ての他の補完的な係合構造を含み得る。
【0032】
ここで
図5及び
図6を参照するに、特定の実施形態では、軸受300、302は軸方向両端部306、308及び円周方向端部310、312を有する、一片304の弾力材、例えば、ばね鋼より形成され得る。片304は、未変形部分316及び少なくとも一列の波構造318を含み得る。波構造318は、片304に押圧形成、例えば、スタンプ付けされ得る。本願で使用するように、「未変形部分」とは、波構造が突起する軸受の環状側壁を意味する。特に、「未変形部分」は、環状又は円筒形状の形成中以外は変形されない片304の部分を含み得る、例えば、未変形部分には波構造が設けられない。本願で使用するように、「未変形部分」は、軸受の内径又は外径の少なくとも一つを定める軸受の環状側壁を含み得る。
【0033】
特定の実施形態では、
図7A乃至
図7Dに例示されるように、各波構造318は、軸受300、302の円周の周りでより均一な半径方向の圧縮を可能にするよう、大きさ及び形状が略同一でもよい。特定の実施形態では、波構造318は、軸方向端部306、308間で少なくとも部分的に延在する長さL
WSを有し得る。別の実施形態では、波構造318は、軸方向端部306、308と平行に延在され得る。更なる実施形態では、波構造318は、軸方向端部306、308に対して任意の角度配向で延在され得る。
【0034】
例えば、
図8A乃至
図8Dに例示されるように、波構造318は、端部306、308に対して平行に形成され得る。更なる実施形態では、各波構造318は、固有の又は類似していない特性を有し得る。特定の態様では、波構造318は、略直方体の形状でもよい。別の態様では、
図9A乃至
図9Dに示されるように、波構造318は、略ピラミッドの形状でもよい。更なる態様では、
図10A乃至
図10Dに例示されるように、波構造318は、半球形のくぼみでもよい。更なる別の態様では、波構造318は、円錐形でもよい。追加的には、波構造318は、内側のポスト100、102と係合することができる全ての他の突出面を有して形成され得る。
【0035】
特定の実施形態では、波構造318は、均一の突出距離D
WPを有し得る。他の実施形態では、波構造318は、可変の突出距離D
WPを有し得る。
【0036】
特定の態様では、軸受300、302の周りで多数の波構造N
WSが周囲に位置されてもよい。N
WSは、少なくとも3、例えば、N
WSは少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、又は、少なくとも16でもよい。N
WSは、40以下、例えば、35以下、30以下、25以下、20以下、15以下、又は、10以下でもよい。N
WSは上述の値の何れかを含むその間の範囲内でもよい。
【0037】
更に、各波構造318は、多数の列(円周方向に延在する)N
SWSのより小さい波構造318を含み得る。N
SWSは、少なくとも2、例えば、少なくとも3、又は、少なくとも4でもよい。N
SWSは、6以下、例えば、5以下、4以下、又は、3以下でもよい。N
SWSは、上述の何れかの値を含むその間の範囲内でもよい。
【0038】
本態様では、本願の波構造318への全ての参照が、単一の波構造318、又は、上述の定められた範囲内の任意の数の波構造N
SWSの一方を含み得ることは理解されるであろう。更に、各波構造318が同一の又は可変の寸法的且つ物理的特性を有し得ることも理解されるであろう。特定の態様では、波構造318は、軸受300、302の円周の周りで形状及び寸法的大きさが可変であってもよい。別の態様では、全ての波構造318が略同一でもよい。
【0039】
更に、波構造318が、
図5に例示されるように直線的に、又は、
図11に例示されるように非直線的に片304に沿って配置され得る。後者の実施形態では、波構造318は、波構造318が軸方向に整列されないよう片304の周りに交互に設けられてもよい。これに関して、波構造318は、軸受300、302内のポスト100、102に対して略等しい半径方向内方の圧縮力を与えるよう適応され得る。軸受300、302の長さに沿って見ると、各軸受300、302は、軸受300、302の周りに円周方向に配置される、少なくとも三つの波構造、例えば、少なくとも四つの波構造、少なくとも五つの波構造、又は、少なくとも六つの波構造を有し得る。
【0040】
図12A乃至
図12Cに例示されるように、特定の実施形態では、軸受300、302は角度が付けられたポスト100、102をその内部に受容するよう適応され得る。波構造318は、この角度係合に合うよう可変の突出距離D
WPを有し得る。更なる実施形態では、
図13A乃至
図13Cに例示されるように、軸受300、302は軸受300、302と同心的に整列されない中心がずれたポスト100、102を受容するよう適応され得る。これに関して、波構造318は、波構造318が軸方向に略同一であるが、円周方向に増加又は減少するように形成され得る。
【0041】
特定の実施形態では、軸受300、302を形成するために、片304は、円周方向端部310、312を互いに向かって近付けることで環状リングを形成するよう湾曲されてもよい。結果となる軸受300、302は、それぞれ中央軸322、及び、波構造の最内部分320に接する最良適合の円によって円周方向に測定される機能的円周C
Fを有し得る。特定の実施形態では、片304は、軸受300、302が合わせることができる寸法的範囲を増加するために端部310、312間に重なりを形成するよう湾曲されてもよい。
【0042】
図14Aに例示されるように、特定の態様では、軸受300、302は、ポスト100、102との係合前に二つの反対側の波構造318、318の内表面320間で測定される機能的内径ID
Fを有し得る。ポスト100、102は、外径D
Pを有し得る。特定の態様では、D
P:ID
Fの比は、1.5以下、例えば、1.45以下、1.4以下、1.35以下、1.3以下、1.25以下、1.2以下、1.15以下、1.1以下、1.05以下、又は、1.025以下等でもよい。D
P:ID
Fの比は、1.005以上、例えば、1.01以上、1.02以上、1.03以上、1.04以上、1.05以上、1.06以上、1.07以上、1.08以上、1.09以上、又は、1.1以上等でもよい。追加的には、D
P:ID
Fの比は、上述の比の値のいずれかの値を含むその間の範囲内でもよい。特定の態様では、D
P:ID
Fの比が増加すると、波構造318はポスト100、102に対してより大きい半径方向の力を与えることができる。
【0043】
軸受300、302は、更に、ポスト100、102が中に挿入される前に軸受300、302の未変形部分316の内表面336に沿った最良適合の円によって測定され得る全円周C
Tを更に有し得る。
【0044】
特定の実施形態では、軸受300、302は、端部310、312間に初期間隙314を有し得る。初期間隙314は、軸受200、203へのポスト100、102の挿入前の端部310、312間の間隙として定義され得る。初期間隙314は、端部310、312間で垂直に測定される初期幅W
GIを有し得る。W
GI:C
Tの比は、0.30以下、例えば、0.25以下、0.20以下、0.15以下、0.10以下、0.05未満、又は、0.04未満等でもよい。W
GI:C
Tの比は、0.01以上、例えば、0.02以上、0.03以上、0.04以上、0.05以上、0.06以上、0.07以上、0.08以上、0.09以上、又は、0.10以上等でもよい。W
GI:C
Tの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。本願で使用するように、C
Tは、軸受300、302の内表面336の円周方向の長さ及び間隙314の長さW
GIの両方を含むと理解され得る。
【0045】
更に、特定の実施形態では、
図14Bに例示されるように、軸受300、302にポスト100、102が挿入される際、端部310、312間の幅は増加して幅W
GOを有する動作的間隙338を形成し得る。W
GO:W
GIの比は、0.01以上、例えば、0.02以上、0.03以上、0.04以上、0.05以上、0.10以上、0.15以上、0.20以上、0.25以上、0.30以上、0.35以上、又は、0.40以上等でもよい。W
GO:W
GIの比は、0.75以下、例えば、0.70以下、0.65以下、0.60以下、0.55以下、0.50以下、0.45以下、0.40以下、0.35以下、0.30以下、0.25以下、0.20以下、0.15以下、0.10以下、又は、0.05以下等でもよい。W
GO:W
GIの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0046】
更なる実施形態では、軸受300、302は、ポスト100、102との軸受300、302の係合後に二つの反対側の波構造318、318の内表面320間で測定され得る動作的内径ID
Oを有し得る。特定の態様では、ID
O:ID
Fの比は、1.05以上、例えば、1.10以上、1.15以上、1.20以上、1.25以上、1.30以上、1.35以上、1.40以上、1.45以上、1.50以上、1.55以上、又は、1.60以上等でもよい。ID
O:ID
Fの比は、2.00以下、例えば、1.75以下、1.50以下、1.25以下、又は、1.10以下等でもよい。ID
O:ID
Fの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0047】
特定の態様では、軸受300、302はポスト100、102が中に挿入された後に軸受300、302の未変形部分316に沿った最良適合円によって測定される機能的円周を有し得る。C
T:C
Fの比は、少なくとも1.025、少なくとも1.05、少なくとも1.1、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.75、又は、少なくとも2.0でもよい。C
T:C
Fの比は、5未満、4未満、3未満、2未満、又は、1.5未満でもよい。C
T:C
Fの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0048】
特定の態様では、各波構造318は、片304の未変形部分316から波構造318の内表面320に垂直方向に測定される曲率半径R
WSの弓状の断面を有し得る。波構造318が可変の曲率(例えば、放物形)を有する場合では、R
WSは、波構造318内の最良適合の円に応じて測定される。軸受300、302は、軸受300、302の中央軸322から未変形部分316まで垂直方向に測定され得る本体半径R
Bを有してもよい。
【0049】
更に、特定の態様では、R
WSは、0.50R
B以下、例えば、0.45R
B以下、0.40R
B以下、0.35R
B以下、0.30R
B以下、0.25R
B以下、0.20R
B以下、0.15R
B以下、0.10R
B以下、又は、0.05R
B以下等でもよい。更に、R
WSは、少なくとも0.01R
B、例えば、少なくとも0.02R
B、少なくとも0.03R
B、少なくとも0.04R
B、少なくとも0.05R
B、少なくとも0.10R
B,少なくとも0.15R
B、又は、少なくとも0.20R
Bでもよい。R
BとR
WSの関係は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0050】
特定の実施形態では、
図15に例示されるように、軸受300、302は、材料304の片だけを含み得る。別の実施形態では、
図16に例示されるように、軸受300、302は、更に、ポスト100、102に対する向上された摺動特性を提供することができる低摩擦層324を含み得る。低摩擦層324は、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、又は、その任意の組み合わせ等のポリマーを含む材料を有し得る。
【0051】
ある実施例では、ポリマー材料は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンゾイミダゾール、その派生物、又は、その組み合わせを含む。特定の実施例では、熱可塑性材料は、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、その派生物、又は、その組み合わせ等のポリマーを含む。更なる実施例では、材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、その派生物、又は、その組み合わせ等のポリケトンを含む。追加の実施例では、熱可塑性ポリマーは、超高分子量ポリエチレンでもよい。
【0052】
模範的なフルオロポリマーは、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、PTFE、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及び、フッ化ビニリデン(THV)のターポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、又は、その任意の組み合わせを含む。フルオロポリマーは、特定の実施形態に応じて使用される。
【0053】
追加的には、軸受300、302は、軸受300、202とポスト100、102との間の摺動特性を更に向上させるために潤滑油を含み得る。模範的な潤滑油は、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、グラフェム、膨張グラファイト、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又は、任意の組み合わせを含み得る。追加的には、潤滑油は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、珪灰石、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、色素、又は、任意の組み合わせを有し得る。
【0054】
低摩擦層324の低摩擦/潤滑特性と軸受300、302のばね特性の組み合わせにより、低摩擦摺動面が提供され得る。
【0055】
特定の実施形態では、片304は、厚さT
Sを有し、低摩擦層324は厚さT
LFLを有し得る。T
S:T
LFLの比は、少なくとも1、例えば、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも3.5、少なくとも4、少なくとも4.5、又は、少なくとも5等でもよい。T
S:T
LFLの比は、50以下、例えば、40以下、30以下、20以下、又は、10以下等でもよい。追加的には、T
S:T
LFLの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0056】
特定の実施形態では、低摩擦層324は、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、0.1mm以上、0.2mm以上、0.3mm以上、0.4mm以上、0.5mm以上、0.6mm以上、0.7mm以上、0.8mm以上、0.9mm以上、又は、1mm以上等の厚さを有し得る。低摩擦層324の厚さは、10mm以下、例えば、9mm以下、8mm以下、7mm以下、6mm以下、5mm以下、4mm以下、3mm以下、2mm以下、又は、1mm以下等でもよい。追加的には、低摩擦層324の厚さは、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0057】
幾つかの実施形態では、低摩擦層324は、軸受300、302の内表面336に積層され得る。他の実施形態では、低摩擦層224は、化学的処理によって軸受300、302の内表面336に固定され得る。更なる別の実施形態では、低摩擦層224は、機械的変形により軸受300、302の内表面336に固定され得る。更なる他の実施形態では、低摩擦層324は、技術において公知の任意の方法によって軸受300、302に取り付けられ得る。低摩擦層324が軸受300、302の片304に取り付けられた後、結果として得られる構造はスタンプ付けされ得、例えば、好適に成形された型、回転式波形成等を用いて押圧されて波構造318が形成される。それにより、波構造318は、弾力材304の片及び低摩擦層324の両方から形成され得る。
【0058】
特定の実施形態では、軸受300、302は、案内スリーブ200、202内のポスト100、102の摩擦抵抗を減少することができ、それにより、ヘッド拘束組立体1はシートバック4に対して簡単に移動することが可能となる。別の実施形態では、軸受300、302は、案内スリーブ200、202とポスト100、102との間にゼロクリアランス嵌合を提供し得る。更なる実施形態では、軸受300、302は、ポスト100、102が案内スリーブ200、202に対して移動された場合に組立体1のこすれ音を排除又は実質的に減少することができる。
【0059】
特定の実施形態では、軸受300、302は、間に「ゼロクリアランス」嵌合を形成するために、ポスト100、102に対して半径方向内方の力を与えるよう適応され得る。これに関して、ゼロクリアランス嵌合は、軸受300、302とポスト100、102との間に形成され得る。本願で使用されるように、「ゼロクリアランス」といった用語は、軸受内に設置されたポストを0度、45度、90度、135度、180度、225度、及び、270度の位置において静止状態で保持しながら、軸受の中央軸に対して垂直方向に軸受に対して力が印可される際に認知できる半径方向の遊び又は動きが実質的にはない、軸受とポストとの間の係合によって定義される。
【0060】
特定の態様では、軸受300、302内でポスト100、102の低軸方向摺動力を同時に可能にしながら、軸受300、302がポスト100、102に高度の半径方向剛性を提供することが望ましい。これに関して、ヘッド拘束組立体1は、最小限の軸方向荷重が付与された際に軸受300、302内でポスト100、102の移動を同時に可能にしながら、高い通常荷重を支持することができる。
【0061】
特定の実施形態では、軸受300、302は、軸受300、302が約30N以下の軸方向摺動力でポストが移動することを同時に可能にしながら約2,000N/mm以上の半径方向剛性をポスト100、102に提供し得るよう、ポスト100、102と締まりばめを形成することができる。更なる実施形態では、軸受300、302は、約2,250N/mm以上、約2,500N/mm以上、約2,750N/mm以上、約3.000N/mm以上、約3,500N/mm以上、又は、約4,000N/mm以上の半径方向剛性をポストに提供することができる。軸受300、302の半径方向剛性は、軸受300、302にポスト100、102が挿入された後いつでも決定することができる。例えば、前述したようにポスト100、102の一方が軸受300、302の一方に挿入された後、ポスト100、102及び軸受300、302の事前組立体の半径方向剛性はポスト100、102又は軸受300、302の一方を固定し、ポスト100、102又は軸受300、302の他方に垂直方向の法線力を加えることで決定され得る。ポスト100、102又は軸受300、302の一方の半径方向の動きに影響を与えるに必要な力は、軸受300、302の半径方向剛性を決定し得る。
【0062】
特定の実施形態では、軸受300、302は、約29N以下、約28N以下、約27N以下、約26N以下、約25N以下、約24N以下、約23N以下、約22N以下、約21N以下、約20N以下、約19N以下、約18N以下、約17N以下、約16N以下、約15N以下、約14N以下、約13N以下の軸方向摺動力が加えられる際に軸受内でのポスト100、102の軸方向移動を同時に可能にしながら、所望の半径方向剛性を提供することができる。これに関して、軸受300、302は、最小限の長手軸方向の力が加えられた際にポスト100、102の軸方向移動を可能にしながら、半径方向の動きに対して影響ある抵抗を提供することができる。
【0063】
特定の態様では、軸受300、302とポスト100、102との間のゼロクリアランスは、軸受300、302の壁から半径方向内方に延在され、内側の波面320に接する最良適合の円に沿ってポスト100、102に対して圧縮される軸受300、302の波構造318によって生成され得る。特定の実施形態では、波面320それぞれは、最良適合の円に沿ってポスト100、102と接触するよう適応される点接触位置を定め得る。別の実施形態では、波面320は、ポスト100、102と軸受300、302との間に面接触位置を提供するよう適応される平面部分を定め得る。これに関して、ポスト100、102と軸受300、302との間の接触は、点接触でも面接触でもよい。
【0064】
特定の実施形態では、波構造318それぞれは、ポスト100、102の設置前に最良適合の円の直径によって測定される初期直径D
I、及び、ポスト100、102の設置後に最良適合の円の直径によって測定される動作直径D
Oを有する最良適合の円を有し得る。本願で考えられるように、軸受300、302とポスト100、102との間のゼロクリアランス嵌合は、D
OがD
Iより大きいことを必要とする。これに関して、D
I:D
Oの比は、0.999以下、0.995以下、0.990以下、0.985以下、0.980以下、0.975以下、0.970以下、0.950以下、0.925以下、0.900以下でもよい。D
I:D
Oの比は、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、0.95以上、0.96以上、0.97以上、0.98以上、0.99以上でもよい。更に、D
O:D
Iの比は、上述の比の値のいずれかを含む、例えば、0.95と0.99の間の範囲でもよい。
【0065】
特定の態様では、D
I:D
Oの比は、所望の外径D
Pを有するポスト100、102を選択することで調節され得る。D
PがD
Oに対して増加されるため、結果となるD
Iはポスト100、102と軸受300、302との間の相対的なゼロクリアランス嵌合に影響を与えるよう増加され得る。
【0066】
更なる実施形態では、案内スリーブ200、202の軸受300、302の少なくとも一つは、以下により詳細に説明するように、バイモーダル半径方向剛性プロフィールを有し得る。更なる他の実施形態では、両方の軸受300、302がバイモーダル半径方向剛性プロフィールを有してもよい。
【0067】
このようにして、軸受300、302は、ポスト100、102が挿入される前に測定される初期の未組立時の半径方向剛性、及び、ポスト100、102が挿入された後に測定される組立後の半径方向剛性を有し得る。特定の実施形態では、軸受300、302は、組立後の半径方向剛性が初期の未組立時の半径方向剛性と異なるように形成され得る。
【0068】
例えば、
図34に示すように、軸受は、ポストが軸受に挿入される前に初期の未組立時の半径方向剛性(線部分600で示す)を有し得る。軸受は、ポストが軸受に挿入された後に測定される組立後の半径方向剛性(線部分602で示す)を有し得る。ポストの挿入中、軸受の半径方向剛性プロフィールは、移行期間604から分かるように、増加され得る。移行期間604から分かるように軸受の半径方向剛性プロフィールが例示的に過ぎず、任意の輪郭(例えば、弓状、線形、等)、持続時間、及び/又は、傾斜を有してもよいことは理解されるであろう。従って、移行期間604は、任意の数のパラメータ、例えば、軸受の材料選択、本願で記載した特性の幾何学的形状や配向、組立中に使用される力によって影響を及ぼされ得る。
【0069】
図34に示すバイモーダル半径方向剛性プロフィールにより、比較的高い組立後の半径方向剛性(例えば、約1000N/mm以上、例えば、約1500N/mm以上又は約2000N/mm以上等)を軸受が発揮することを同時に可能にしながら、低い軸方向力(例えば、約100N未満、例えば、約90N未満、約80N未満、又は、約75N未満等)が加えられた際に軸受にポストが挿入されることを可能にする。
【0070】
これに関して、特定の実施形態では、軸受は、約100N以下の初期の組立力を必要する一方で、約1,000N/mm以上の組立後の半径方向剛性を有し得る。更なる実施形態では、軸受は、約1100N/mm以上、例えば、約1200N/mm以上、約1300N/mm以上、約1500N/mm以上、約1700N/mm以上、約2000N/mm以上、約2100N/mm以上、約2200N/mm以上、約2300N/mm以上、約2400N/mm以上、約2500N/mm以上、約3000N/mm以上、約3500N/mm以上、又は、約4000N/mm以上等の組立後の半径方向剛性を有し得る。更なる他の実施形態では、軸受は、約7500N/mm以下、例えば、約7000N/mm以下、約6500N/mm以下、約6000N/mm以下、約5500N/mm以下、又は、約5000N/mm以下等の組立後の半径方向剛性を有し得る。更に、軸受の組立後の半径方向剛性は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約4500N/mmと約4800N/mmの間でもよい。
【0071】
特定の実施形態では、軸受は、約100N以下、例えば、約95N以下、約90N以下、約85N以下、約80N以下、又は、約75N等の組立力を同時に有する一方で上述の範囲内の組立後の半径方向剛性を有するよう適応され得る。
【0072】
ある実施形態では、軸受は、バイモーダル波構造の結果としてバイモーダル剛性プロフィールを有し得る。これに関して、少なくとも一つの軸受の少なくとも一つの波構造は、初期の未組立時の半径方向剛性及び組立後の半径方向剛性を有するバイモーダル半径方向剛性プロフィールを有し得る。
【0073】
更なる実施形態では、少なくとも三つの波構造、少なくとも四つの波構造、又は、少なくとも五つの波構造等、波構造のうちの少なくとも二つは、バイモーダル半径方向剛性プロフィールを有し得る。別の実施形態では、少なくとも一つの軸受上の全ての波構造は、バイモーダル半径方向剛性構成を有し得る。更なる実施形態では、波構造は、異なるバイモーダル半径方向剛性構成、例えば、どの二つの波構造も同じバイモーダル半径方向剛性プロフィールを有さないよう各波構造に対して固有のバイモーダル半径方向剛性構成を有し得る。
【0074】
軸受又は波構造の少なくとも一つのバイモーダル半径方向剛性は、少なくとも三つの利点を有する。第一に、軸受又はポストを損傷することなく軸受とポストとの間でよりきつい半径方向の嵌合が実現され得る。第二に、組立力が減少され得、軸受へのポストのより迅速かつ簡単な組立を可能にする。第三に、軸受へのポストの挿入中に摩擦滑りによって生ずる粒子生成は、バイモーダル半径方向剛性構成を有さない組立体と比較して、必要な軸方向力を減少させることで最小化され得る。
【0075】
特定の実施形態では(例えば、
図35A乃至40Bに示すように)、軸受300、302の少なくとも一つの波構造318のうちの少なくとも一つはサイジング特徴606を有し得る。サイジング特徴606は、例えば、少なくとも一つの波構造318の少なくとも一部分を通って延在するアパーチャ608(
図35A乃至37E及び
図39A乃至39Eに示す)、減少された厚さ610を有する波構造318の一部分(
図38A及び
図38Bに示す)、くぼみ部分612(
図40A及び
図40Bに示す)、又は、その任意の組み合わせを有し得る。
【0076】
ある実施形態では、少なくとも1つの波構造のサイジング特徴により、少なくとも1つの軸受はポストが挿入される前に波構造の最内部分に接する最良適合の円に沿って測定される初期内径D
Iを有し得る。サイジング特徴により、軸受は、更に、ポストが挿入された後に波構造の最内部分に接する最良適合の円に沿って測定される動作直径D
Oを有し得る。D
O:D
Iの比は、1.0以上、例えば、約1.01以上、約1.02以上、約1.03以上、約1.04以上、約1.05以上、又は、約1.10以上等でもよい。更に、特定の実施形態では、D
O:D
Iの比は、約2.0以下、例えば、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、又は、約1.6以下等でもよい。D
O:D
Iの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約1.05と約1.10の間でもよい。
【0077】
図35A乃至
図36Cをここで参照するに、特定の実施形態では、波構造318のうちの少なくとも一つは、アパーチャ608を含み得る。より特定の実施形態では、アパーチャ608は、少なくとも一つの波構造318の内表面614に少なくとも部分的に位置決めされ得る。
【0078】
アパーチャ608は、波構造318の内表面614から見たときに任意の形状、例えば、略多角形の開口部、略楕円形の開口部、又は、その組み合わせを画成し得る。特定の実施形態では、アパーチャ608は、卵形でもよい(例えば、
図36A乃至
図36C)。他の実施形態では、アパーチャ608は、端部618にテーパが付けられるようピンチされてもよい(例えば、
図35A乃至
図35E)。
【0079】
図35A、
図35B、及び、
図35Dは、初期の未組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入前)における波構造318の一実施形態を示す。これに関して、アパーチャ608は開位置にある。開位置では、波構造318の半径方向剛性は、軸受へのポストの挿入をより簡単にするよう減少される(即ち、波構造318の組立後の半径方向剛性より小さい)。図示するように、組立前状態では(即ち、ポストの挿入前)、アパーチャ608は波構造318の幅に沿って少なくとも部分的に延在され得る。アパーチャ608は、波構造318の長さに対して垂直にアパーチャ608が延在する最大距離によって測定される最大幅W
Aを有し得る。
【0080】
軸受へのポストの挿入中、アパーチャ608は、少なくとも部分的に閉じられ得、それにより、波構造318の半径方向剛性が向上される。
【0081】
図35C及び
図35Eは、組立状態(即ち、ポストの挿入後)における波構造318を示す。
図35C及び
図35Eでは、アパーチャ608が組立状態で誇張されて(即ち、僅かに開けられて)示され、一定の縮尺で示されていないことは理解されるであろう。実際には、アパーチャ608は、開口部がない外見的には連続した内表面614となるよう組立状態では完全に閉じられていてもよい。
【0082】
他の実施形態では、アパーチャ608は、波構造318の内表面614に沿って小開口部が残るよう、組立状態では略閉じられていてもよい。
【0083】
組立状態では(例えば、
図35C及び
図35E)、波構造318の半径方向の最内表面614は放物線状のアーチとして機能し、波構造318の側面616に沿ってポストによって与えられる半径方向の力を軸受の未変形部分316に移動する。反対に、組立前状態では、波構造318には連続的な放物線状のアーチがなく、波構造318は未変形部分316に顕著な力を移動することなく閉じられた又は部分的に閉じられた組立状態に偏向される。このようにして、軸受へのポストの挿入中に最小限の力が波構造318の未変形部分316に移動され得る。
【0084】
図36A及び
図36Bは、初期の未組立状態(即ち、ポストの挿入前)における波構造318の別の実施形態を示す。これに関して、アパーチャ608は、開位置にある。開位置では、波構造318の半径方向剛性は減少され、軸受へのポストの挿入が容易となる。図示するように、組立前状態(即ち、ポストの挿入前)では、アパーチャ608は波構造318の長さに沿って少なくとも部分的に延在され得る。軸受300、302へのポスト100、102の挿入中、アパーチャ608は少なくとも部分的に閉じられ得、それにより、波構造318の剛性が向上される。
【0085】
図36Cは、組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入後)における
図36A及び
図36Bの波構造318を示す。
図36Cでは、アパーチャ608が組立状態で誇張されて(即ち、僅かに開けられて)示され、一定の縮尺で示されていないことは理解されるであろう。実際には、アパーチャ608は、開口部が全くない連続した内表面614となるよう組立状態では完全に閉じられていてもよい。
【0086】
他の実施形態では、アパーチャ608は、波構造318の内表面614に沿って小開口部が残るよう、組立状態では略閉じられていてもよい。
【0087】
組立状態では(例えば、
図36C)、波構造318の半径方向の最内表面614は放物線状のアーチとして機能し、波構造318の側面616に沿ってポストによって与えられる半径方向の力を軸受の未変形部分316に移動する。反対に、組立前状態では、波構造318には連続的な放物線状のアーチがなく、波構造318は未変形部分316に顕著な力を移動することなく閉じられた又は部分的に閉じられた組立状態に偏向される。このようにして、軸受へのポストの挿入中に最小限の力が波構造318の未変形部分316に移動され得る。
【0088】
図37A、
図37B、及び、
図37Dは、初期の未組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入前)における波構造318の更なる実施形態を示す。これに関して、アパーチャ608は、開位置にある。開位置では、波構造318の半径方向剛性は減少され、軸受へのポストの挿入が容易となる。図示するように、組立前状態(即ち、軸受へのポストの挿入前)では、アパーチャ608は波構造318の幅に沿って少なくとも部分的に延在され得る。軸受へのポストの挿入中、アパーチャ608は少なくとも部分的に閉じられ得、それにより、波構造318の剛性が向上される。
【0089】
図37C及び
図37Eは、組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入後)における
図37A、
図37B、及び、
図37Dの波構造318を示す。
図37C及び
図37Eでは、アパーチャ608が組立状態で誇張されて(即ち、僅かに開けられて)示され、一定の縮尺で示されていないことは理解されるであろう。実際には、アパーチャ608は、開口部が全くない連続した内表面614となるよう組立状態では完全に閉じられていてもよい。
【0090】
他の実施形態では、アパーチャ608は、波構造318の内表面614に沿って小開口部が残るよう、組立状態では略閉じられていてもよい。
【0091】
組立状態では(例えば、
図37C及び
図37E)、波構造318の半径方向の最内表面614はアーチとして機能し、波構造318の側面616に沿ってポストによって与えられる半径方向の力を軸受の未変形部分316に移動する。反対に、組立前状態では、波構造318には連続的な放物線状のアーチがなく、波構造318は未変形部分316に顕著な力を移動することなく閉じられた又は部分的に閉じられた組立状態に偏向される。このようにして、軸受へのポストの挿入中に最小限の力が波構造318の未変形部分316に移動され得る。
【0092】
図39A乃至
図39Eに例示されるように、ある実施形態では、少なくとも一つの波構造318が側面616のうちの少なくとも一つに沿って位置決めされるアパーチャ608を含み得る。このようにして、波構造318は、軸受の側壁の未変形部分から少なくとも部分的に切り離され得る。非例示的な実施形態では、波構造318は少なくとも三辺に沿ってアパーチャを含み得る。このようにして、波構造は、三辺の少なくとも一部分、例えば、タインに沿って側壁から切り離されてもよい。ある実施形態では、タインは、曲げられるか、さもなければ、半径方向に偏向される。これにより、ポストで測定される波構造318の半径方向荷重が増加される又は減少される。
【0093】
アパーチャ608は、波構造318の側面616から見たときに任意の形状、例えば、略多角形の開口部、略楕円形の開口部、又は、その組み合わせを画成し得る。特定の実施形態では、アパーチャ608は、卵形でもよい。他の実施形態では、アパーチャ608はピンチされてもよい。
【0094】
図39A、
図39B、及び、
図39Dは、初期の未組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入前)における波構造318の更なる実施形態を示す。これに関して、アパーチャ608は、開位置にある。開位置では、波構造318の半径方向剛性は減少され、軸受へのポストの挿入が容易となる。図示するように、組立前状態(即ち、軸受へのポストの挿入前)では、アパーチャ608は波構造318の長さに沿って少なくとも部分的に延在され得る。軸受へのポストの挿入中、アパーチャ608は少なくとも部分的に閉じられ得、それにより、波構造318の剛性が向上される。
【0095】
図39C及び
図39Eは、組立状態(即ち、軸受へのポストの挿入後)における波構造318を示す。
図39C及び
図39Eでは、アパーチャ608が組立状態で誇張されて(即ち、僅かに開けられて)示され、一定の縮尺で示されていないことは理解されるであろう。実際には、アパーチャ608は、開口部が全くない連続した側面616となるよう組立状態では完全に閉じられていてもよい。
【0096】
他の実施形態では、アパーチャ608は、波構造318の側面616に沿って小間隙が残るよう、組立状態では略閉じられていてもよい。
【0097】
組立状態では(例えば、
図39C及び
図39E)、波構造318の半径方向の最内表面614はアーチとして機能し、波構造318の側面616に沿ってポストによって与えられる半径方向の力を未変形部分に移動する。反対に、組立前状態では、波構造318には連続的な側壁616がなく、波構造318は未変形部分316に顕著な力を移動することなく閉じられた又は部分的に閉じられた組立状態に偏向される。このようにして、軸受へのポストの挿入中に最小限の力が波構造318の未変形部分316に移動され得る。
【0098】
特定の実施形態では(例えば、
図35A、
図35B、及び、
図35D)、アパーチャ608は、アパーチャ608に対して垂直な方向に見たときに少なくとも一つのテーパ付き端部618を有し得る。テーパ付き端部618は、約45度未満、例えば、約40度未満、約35度未満、約30度未満、約25度未満、約20度未満、約15度未満、又は、約10度未満等の鋭角A
Aを定め得る。
【0099】
更なる実施形態では、アパーチャ608は、最大長さL
Aと、L
Aに対して垂直に測定される最大幅W
Aを有し得る。特定の実施形態では、L
A:W
Aの比は、約1.0以上、例えば、約1.5以上、約2.0以上、約2.5以上、約3.0以上、約4.0以上、約5.0以上、約6.0以上、約7.0以上、約8.0以上、約9.0以上、約10.0以上、約15.0以上、約20.0以上、約25.0以上、又は、約30.0以上等でもよい。更なる実施形態では、L
A:W
Aの比は、約500以下、例えば、約400以下、約300以下、約200以下、約100以下、約75以下、約50以下、又は、約40以下等でもよい。更に、L
A:W
Aの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約12.0でもよい。
【0100】
特定の実施形態では、L
W:L
Aの比は、約1.25以下、例えば、約1.0以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、又は、約0.60以下等でもよい。L
W:L
Aの比は、約0.01以上、例えば、約0.10以上、約0.20以上、約0.30以上、又は、約0.40以上等でもよい。更に、L
W:L
Aの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約0.90でもよい。
【0101】
更なる実施形態では、W
W:W
Aの比は、約1.25以下、例えば、約1.0以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、又は、約0.60以下等でもよい。更なる実施形態では、W
W:W
Aの比は、約0.01以上、例えば、約0.10以上、約0.20以上、約0.30以上、又は、約0.40以上等でもよい。更に、W
W:W
Aの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約0.4でもよい。
【0102】
図38A及び
図38Bをここで参照するに、特定の実施形態では、少なくとも1つの波構造318のサイジング特徴606は、減少された厚さを有する波構造318の部分610を追加的に/代替的に有してもよい。これに関して、未変形部分316は、平均厚さT
UPを有し得、波構造318は減少された半径方向厚さT
Pを有する部分610を有し得る。T
P:T
UPの比は、約0.99以下、例えば、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下、約0.55以下、約0.50以下、約0.40以下、約0.30以下、又は、約0.20以下等でもよい。更なる実施形態では、T
P:T
UPの比は、約0.05以上、例えば、約0.10以上、約0.15以上、又は、約0.20以上等でもよい。更に、T
P:T
UPの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約0.85でもよい。
【0103】
T
P:T
UPの比が減少すると、初期の未組立時の半径方向剛性と組立後の半径方向剛性との間の差の大きさが増加し、要求される組立力が減少する。ポストが軸受に挿入されるため、
図38Aの波構造は倒れ、減少された厚さを有する波構造318の部分610はより厚くなり得る。
【0104】
これについて、減少された厚さを有する波構造318の部分610は、初期の未組立時の半径方向剛性S
1(
図38Aに示す)、組立後の半径方向剛性S
2(
図38Bに示す)を有し、このとき、S
2はS
1より大きい。特定の実施形態では、S
2:S
1の比は、約1.01以上、例えば、約1.05以上、約1.10以上、約1.20以上、約1.30以上、約1.40以上、約1.50以上、約1.75以上、又は、約2.00以上等でもよい。更なる実施形態では、S
2:S
1の比は、約20以下、例えば、約15以下、約10以下、約5以下、又は、約3以下等でもよい。更に、S
2:S
1の比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約2.1と約2.5の間である。
【0105】
特定の実施形態では、減少された厚さを有する部分610は、波構造318の外表面に沿って測定される表面積A
Pを有し得、波構造318は全表面積A
Wを有し得る。特定の実施形態では、A
P:A
Wの比は、約0.05以上、例えば、約0.10以上、約0.15以上、約0.20以上、約0.25以上、約0.30以上、約0.35以上、約0.40以上、約0.45以上、約0.50以上、約0.60以上、約0.70以上、約0.80以上、又は、約0.90以上等でもよい。更なる実施形態では、A
P:A
Wの比は、約0.99以下、例えば、0.98以下、約0.97以下、約0.96以下、約0.95以下、約0.94以下、約0.93以下、約0.92以下、約0.91以下、又は、約0.90以下等でもよい。更に、A
P:A
Wの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約0.45でもよい。
【0106】
図40A及び
図40Bを参照するに、更なる他の実施形態では、少なくとも一つの波構造318のサイジング特徴606は、くぼみ部分612を追加的に/代替的に有してもよい。くぼみ部分612は、ひだ、凹凸、刻み、又は、軸受へのポストの挿入中に変形(倒れる)するよう適応される全ての同様の構造を含み得る。特定の態様では、くぼみ部分612は、挿入前の半径方向剛性と比較して、軸受にポストが挿入された後により大きい半径方向剛性を有するよう適応され得る。
【0107】
特定の実施形態では、くぼみ部分612は、ひだ620を有し得る。更に、より特定の実施形態では、ひだ620は、更に、複数のひだを含み得る。ある実施形態では、ひだ620は、波構造318の内表面614に沿って又は部分的に沿って位置決めされ得る。
【0108】
更なる実施形態では、くぼみ部分612は、ミシン目622を有し得る。特定の実施形態では、ミシン目622は、更に、複数のミシン目を有し得る。ミシン目622により、波構造318は全体的に初期の未組立時の半径方向剛性S
1、及び、組立後の半径方向剛性S
2を有し得る。特定の実施形態では、S
2:S
1の比は、約1.01以上、例えば、約1.05以上、約1.10以上、約1.20以上、約1.30以上、約1.40以上、約1.50以上、約1.75以上、又は、約2.00以上等でもよい。更なる実施形態では、S
2:S
1の比は約20以下、例えば、約15以下、約10以下、約5以下、又は、約3以下等でもよい。更に、S
2:S
1の比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、約2.1と約2.5の間でもよい。
【0109】
図1乃至
図3Bを再び参照するに、案内スリーブ200、202はロック機構400を含み得る。ロック機構400は、ポスト100、102のシートバック4に対する望ましくない移動を防止するようシートバック4と係合され得る。ロック機構400には、ポスト100、102の一方を受容するよう適応される内部ボア402が形成され得る。特定の実施形態では、組立体1は、追加的に、第二のポスト102を受容するよう適応される内部ボア402を含み、ロック機構400と略同じ形状及び特徴を有する構成要素456を有し得る。
【0110】
特定の実施形態では、組立体1は、第一及び第二のポスト100、102の一方と係合するよう適合される案内スリーブ200、202を含み得る。
図17に示すように、第一の案内スリーブ200は、ロック機構400及び軸受300を含み得る。案内スリーブ200、202の他方は、軸受302及び構成要素456を含み得る。
【0111】
別の実施形態では、各案内スリーブ200、202は、二つの実質的に同一のロック機構400、即ち、第一の軸受300と係合される第一のロック機構400、及び、第二の軸受302と係合される第二のロック機構400を含み得る。
【0112】
図17乃至
図20を参照するに、ロック機構400は、軸方向空洞418を中に画成するボアを有する筐体404を含む。軸方向空洞418は、ロック機構400の底端部422からロック機構400の上端部424まで延在する中央軸420を有し得る。
【0113】
特定の実施形態では、筐体404は高さH
H及び主直径D
Hを有する円筒形でもよい。中央軸420は、筐体404の外表面426と平行に延在され得る。軸方向空洞418は直径D
Cを有し得、D
H:D
Cの比は、少なくとも1.1、例えば、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、少なくとも2.0、少なくとも2.5、又は、少なくとも3等でもよい。D
H:D
Cの比は、5.0以下、例えば、4.5以下、4.0以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、又は、2.0以下等でもよい。D
H:D
Cの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内、例えば、1.1と5.0の間でもよい。
【0114】
D
C:D
Pの比は、2.0以下、例えば、1.5以下、1.25以下、1.2以下、1.1以下、1.05以下、又は、1.025以下等でもよい。D
C:D
Pの比は、1.001以上、例えば、1.005以上、1.01以上、1.025以上、1.05以上、又は、1.75以上等でもよい。更には、D
C:D
Pの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。D
C:D
Pの比が特定の点を超えて減少すると、ポスト100、102とロック機構400の筐体404との間の摩擦抵抗が増加し得る。増加する摩擦抵抗は、車両の乗員がヘッド拘束組立体1を調節する容易さに影響を与え得る。
【0115】
更なる実施形態では、筐体404は、第一の円筒部分428及びその下に係合される第二の円筒部分430により形成され得る。第一の円筒部分428は外径OD
H1を有し得、第二の円筒部分430は外径OD
H2を有し得る。OD
H1:OD
H2の比は、0.5以上、例えば、0.75以上、1.0以上、1.25以上、1.5以上、又は、2.0以上等でもよい。OD
H1:OD
H2の比は、5.0以下、例えば、4.5以下、4.0以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、又は、1.5以下等でもよい。追加的には、OD
H1:OD
H2の比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。更なる実施形態では、OD
H1:OD
H2の比は約2である。これに関して、第二の円筒部分430は、第一の円筒部分428の外径の約半分の外径を有し得る。
【0116】
第一の円筒部分428は、高さH
H1を有し得、第二の円筒部分430は高さH
H2を有し得、H
H1:H
H2の比は、0.25以上、例えば、0.5以上、0.75以上、1.0以上、1.5以上、又は、2.0以上等でもよい。H
H1:H
H2の比は、5.0以下、例えば、4.5以下、4.0以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、又は、1.5以下等でもよい。更には、H
H1:H
H2の比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0117】
筐体404は、軸方向及び長手軸方向の力に耐える十分な剛性を有する全ての好適な材料よりなり得る。特定の実施形態では、筐体404は、射出成形ポリマーを含み得る。別の実施形態では、筐体404は機械加工処理を通じて形成される金属又は合金を有し得る。更なる別の実施形態では、筐体404は、セラミック又は全ての他の好適な材料よりなる。筐体404は、単一の部分、二つの部分、又は、溶接、接着剤、留め具、ねじ切り、又は、全ての他の好適な締結手段によって一緒に合せられる幾つかの部分から形成され得る。
【0118】
特定の態様では、筐体404は、第一の円筒部分の底部がシートバック4の上面6と同一平面となるよう嵌合され得る。これに関して、筐体404は、車両内で乗員に部分的に可視でもよい。更なる態様では、筐体404はシートバック4の上面6の上に搭載され得る。
【0119】
特定の態様では、
図21に例示されるように、軸受300、302は筐体404の軸方向空洞418内に嵌まるよう適応され得る。この点について、軸方向空洞418は、内径ID
ACを有し得、軸受300、302は外径OD
Bを有し得る。ID
AC:OD
Bの比は、1.20以下、例えば、1.15以下、1.10以下、1.09以下、1.08以下、1.07以下、1.06以下、1.05以下、1.04以下、1.03以下、1.02以下、又は、1.01以下等でもよい。ID
AC:OD
Bの比は、1より大きい、例えば、1.01より大きい、1.02より大きい、1.03より大きい、1.04より大きい、1.05より大きい、又は、1.10よりも大きくてもよい。更には、ID
AC:OD
Bの比は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0120】
軸受300、302の一方をロック機構400と係合させ、軸受300、302の他方を構成要素456と係合させるために、軸受300、302の第一の端部306は筐体404の空洞418に挿入され得る。軸受300、302は、空洞418の中央軸420が軸受300、302の中央軸322と整列されるよう、ロック機構400及び構成要素456と整列され得る。特定の態様では、軸受300、302は、筐体404と固定されるよう係合構造326を更に含んでもよい。案内中央軸306は、空洞418の第一の中央軸420と平行で付随されてもよい。
【0121】
図22に例示される特定の実施形態では、係合構造は、軸受300、302それぞれに少なくとも一つのL字形状のカットアウト326を有し得る。L字形状のカットアウト326それぞれは、軸受300、302の第一の端部306から軸方向内方に延在する開口部328、開口部328の基部におけるヒール330、ヒール330から延在する摺動ロック面332、及び、摺動ロック面332の終端側における端部334を有し得る。筐体404の内表面は、更に、中心軸420に対して略垂直に、空洞418に半径方向内方に延在する少なくとも一つのタブ408を含み得る。筐体404に軸受300、302を設置するために、軸受300、302それぞれは、タブ408が軸受300、302の開口部328内に嵌るよう整列され得る。軸受300、302は、各L字形状のカットアウト326のヒール330が各タブ408と接触するまで空洞418に促され得る。タブ408がヒール330と接触された後、軸受300、302は、タブ408がL字形状のカットアウト326の端部334と接触するまでタブ408が摺動ロック面332上を移動するよう回転され得る。
【0122】
軸受300、302は、当業者に認識可能な任意の方法で筐体404に固定され得る。例えば、他の実施形態では、軸受300、302は、筐体404に螺合され得る。軸受300、302それぞれは、第一のスレッドを含み、筐体404は補完的な第二のスレッドを含み得る。別の実施形態では、軸受300、302は接着剤によって筐体404に固定され得る。更なる実施形態では、軸受300、302は、締まりばめによって筐体404に固定され得る。更なる実施形態では、軸受300、302はピン又は留め具によって筐体404に固定され得る。更なる実施形態では、軸受300、302は、バイオネット接続によって筐体404に固定され得る。
【0123】
図17乃至
図20を再び参照するに、ロック機構400は、筐体404内に位置決めされるロック部材432を更に含み得る。
【0124】
図23乃至
図25を例示されるように、ロック部材432は、中央軸436を有する開口部434、及び、第一及び第二の表面438及び440を有し得る。更に、ロック部材432は、ロック部材432の第二の表面440から延在する少なくとも一つの付勢素子442を追加的に含み得る。付勢素子442は、中央軸436と比較的平行に付勢力を与えるよう適応され得る。付勢素子442はばねでもよい。特定の実施形態では、付勢素子442は、ロック部材432の第二の表面440から延在するリーフばねでもよい。特定の態様では、リーフばね442は、ロック部材432から一体的に形成され得る。リーフばね442は、ロック部材432からのカットアウトから形成され得る。表面は、ロック部材432の第二の表面440から離れるよう回転され得る。表面は、リーフばね442と筐体404との間の向上された係合を容易にするよう少なくも一つの曲げを有し得る。
【0125】
更に、ロック部材432は、角度A
Fでロック部材432から突出する先端フランジ446を更に含み得る。特定の態様では、A
Fは、45度以上、例えば、50度以上、55度以上、60度以上、65度以上、70度以上、75度以上、80度以上、85度以上、90度以上、95度以上、100度以上、105度以上、又は、110度以上等でもよい。A
Fは、170度以下、例えば、165度以下、160度以下、155度以下、150度以下、145度以下、140度以下、135度以下、130度以下、125度以下、120度以下、115度以下、110度以下、105度以下、100度以下、95度以下、又は、90度以下等でもよい。更には、A
Fは、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0126】
更なる実施形態では、ロック部材432は、フランジ446と反対側のロック部材432の第一の表面438から延在するレバー448を含み得る。特定の態様では、レバー448は、ロック部材432のエッジを該部材自体上で巻くことで形成され得る。これに関して、レバー448は、ロック部材432から一体的に形成され得、レバー448の強度を増加させる一方で溶接又は接合の必要性を同時に減少させる。他の実施形態では、レバー448は、溶接又は接着剤によってロック部材に取り付けられる材料から形成され得る。更なる別の実施形態では、レバー448は、フランジ446と同様に形成され得る。レバー448は、略直角に曲げられるロック部材432の表面から形成され得る。動作において、レバー448は、下に位置決めされた場合に角度A
Cでロック部材432を傾けるよう適応される。当業者に明らかとなるように、相対的な傾斜角度A
Cを有するロック部材432は、ポスト100、102の少なくとも一方との締まりばめを容易にするよう適応され得る。ロック部材432が係合されるポスト100、102に対して傾けられるため、ロック部材432は、開口部434内のポスト100又は102の軸方向の移動を防止することができる。
【0127】
特定の実施形態では、A
Cは、1度以上、例えば、2度以上、3度以上、4度以上、5度以上、10度以上、15度以上、20度以上、25度以上、30度以上、35度以上、又は、40度以上等でもよい。A
Cは、60度以下、例えば、55度以下、50度以下、45度以下、40度以下、35度以下、30度以下、25度以下、20度以下、15度以下、又は、10度以下等でもよい。A
Cは、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。A
Cは、上述の範囲内になるよう選択され得る一方で、選択される値は開口部434の直径及びポスト100、102の直径に直接依存している。
【0128】
ロック部材432が、レバー448がロック部材432と下の表面との間に接触点を形成するよう水平面に置かれた場合、ロック部材432は表面とそこから最も遠い上点458との間の距離によって定められる最大高さH
LMを有し得る。
【0129】
ロック部材432の開口部434は、直径D
Oを有し得、D
OはD
Cよりも大きい。特定の態様では、D
O:D
Cの比は、少なくとも1.05、例えば、少なくとも1.1、少なくとも1.15、少なくとも1.2、少なくとも1.25、少なくとも1.3、少なくとも1.35、少なくとも1.4、少なくとも1.45、又は、少なくとも1.5等でもよい。D
O:D
Cの比は、2.0以下、例えば、1.9以下、1.8以下、1.7以下、1.6以下、1.5以下、1.4以下、1.3以下、1.2以下、又は、1.1以下等でもよい。追加的には、D
O:D
Cの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。D
O:D
Cの比は、本開示を考慮して当業者には明らかであろう。
【0130】
図26、
図27A、及び、
図27Bに例示されるように、ロック部材432は、筐体404におけるスロット409内に位置決めされ得る。特定の実施形態では、スロット409は、空洞418の中央軸420に対して略垂直に方向付けられ得る。スロット409は、上壁412及び底壁414を有し、三つの側壁416を含み得る。スロット409は、高さH
S、長さL
S、及び、幅W
Sを有する略長方形の立方体を形成し得る。
【0131】
特定の実施形態では、スロット409は、上壁410、底壁412、及び、少なくとも二つの側壁416を含み得る。本実施形態では、ロック部材432は、側壁416を含まない立方形のスロット409の両側から筐体404を通じて可視となる。
【0132】
特定の態様では、H
S:H
LMの比は、少なくとも0.9、例えば、少なくとも0.95、少なくとも1.0、少なくとも1.01、少なくとも1.02、少なくとも1.03、少なくとも1.04、少なくとも1.05、少なくとも1.06、少なくとも1.07、少なくとも1.08、少なくとも1.09、少なくとも1.10、少なくとも1.15、または、少なくとも1.2等でもよい。H
S:H
LMの比は、1.4以下、例えば、1.35以下、1.3以下、1.25以下、1.2以下、1.15以下、1.1以下、1.05以下、1.04以下、1.03以下、1.02以下、1.01以下、又は、1.0以下等でもよい。H
S:H
LMの比は、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。H
S:H
LMの比が1.0未満の値を有する場合、ロック部材432は、上点458がレバー448に向かって促されるようスロット409の上壁412によってスロット409内に圧縮され得る。レバー448に向かう上点458への力の印可は、ポスト100、102とのロック部材432の保持特性を向上し得る。特に、上点458に対して印可される力が増加されると、中に配置されるポスト100又は102に対してロック部材432によって発揮される相対的な保持力が増加され得る。
【0133】
図28に例示されるように、ロック部材432は、中央軸420に対して角度を付けて位置決めされ得、結果として、中央軸420と中央軸436との間で相対的な鋭角が形成される。
図29に例示されるように、鋭角は、ロック部材432の傾斜角度A
Cに等しくてもよい。特定の実施形態では、ロック部材432がより高い角度A
C1で傾けられると、中央軸420、436間の角度は等しい値で増加される。角度A
C1が増加されると、ロック部材432は、ポスト100、102と締まりばめを形成するよう適応され得る。締まりばめは、ポスト100、102がいずれかの鉛直方向(即ち、上方又は下方)に空洞418の中央軸436に沿って移動することを防止し得る。
【0134】
図30に例示されるように、ロック部材432は、空洞418の中央軸420が開口部434の中央軸436と略整列されるよう適応され得る。この位置では、ロック部材432はより小さい角度A
C2で傾けられる。該位置では、ロック部材432は、ポスト100、102がいずれかの鉛直方向(即ち、上方又は下方)に空洞418内で移動することができるよう適応され得る。角度A
C2は、
図31に示される。
【0135】
図32及び
図33に示されるように、ロック機構400は、筐体404とロック部材432のフランジ446との間でスロット409に少なくとも部分的に係合される作動部材450を更に有し得る。
【0136】
特定の実施形態では、作動部材450は、中央軸420に対して略垂直な方向に移動するよう適応され得る。作動部材450は中央軸420に向かって半径方向内方に移動されるため、作動部材450はロック機構400のフランジ446と係合し、レバー448の周りでロック部材432を角度回転させ、フランジ446を中央軸420と平行な方向に変位させる。ロック部材432がレバー448の周りで回転されるため、角度A
Cは減少され、それにより、第一及び第二の軸420及び436はより密接して整列されることになる。
【0137】
特定の態様では、作動部材450は、ロック部材432のフランジ446と係合するよう適応される角度が付けられたプランジャ面454を有するプランジャを含み得る。プランジャ面454は、プランジャ角度A
Pを有し得る。特定の態様では、A
Pは、30度より大きい、例えば、35度より大きい、40度より大きい、45度より大きい、50度より大きい、55度より大きい、60度より大きい、65度より大きい、70度より大きい、75度より大きい、80度より大きい、85度より大きい、90度より大きい、95度より大きい、又は、100度より大きくてもよい。A
Pは、150度未満、例えば、145度未満、140度未満、135度未満、130度未満、125度未満、120度未満、115度未満、110度未満、105度未満、100度未満、95度未満、又は、90度未満等でもよい。更に、A
Pは、上述の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0138】
特定の実施形態では、プランジャ面454は、中央軸420に向かって移動される際プランジャ面454がフランジを上方に変位させるようフランジ446と嵌められ得る。反対に、これは、A
Cを減少させ、ロック部材432の開口部434の中央軸436を筐体404の空洞418の中央軸420と整列させると理解され得る。
【0139】
図24乃至
図31を再び参照するに、ロック部材432は、角度A
C1が最大のときに第一の位置にあることが理解され得る。反対に、ロック部材432は、角度A
C2が最小のときに第二の位置にあることが理解され得る。
【0140】
動作において、ポスト100、102の一方は、筐体404の空洞418内及びロック部材432の開口部434内に同時に嵌合されるよう適応され得る。第一の位置にあるとき、ロック部材432は、
図1に線500によって示されるように、ポスト100、102が第一の方向に移動することを防止し得る。ロック機構400は、500ニュートン(N)の第一の方向における印可力が五秒間加えられた際に、第一の方向(線500によって示される)へのポスト100、102の移動を防止し得る。
【0141】
ポスト100、102は、空洞418とロック部材432の開口部434との間に形成される干渉によって第一の方向に移動することが防止され得る。より具体的には、干渉は、中央軸420、436間に形成され得る。空洞418の中央軸420が開口部434の中央軸436に対して傾けられると、ロック部材432の咬合エッジ458はポスト100、102と係合され得る。ロック部材432が方向付けられる方向における開口部434を通るポスト100、102の軸方向の移動を咬合エッジ458が防止し得ることが理解され得るであろう。特定の実施形態では、ポスト100、102は、五秒間持続される、500N未満の力が加えられた際に咬合エッジ106に向かう方向に軸方向に移動することが防止され得る。
【0142】
特定の態様では、咬合エッジ458は、半径方向内方に延在する歯を有し得る。別の態様では、咬合エッジ458は粗面を有し得る。更なる態様では、咬合エッジ458は、ポスト100、102の外表面に溝又はチャネルを形成することができる鋭いリップを有し得る。別の態様では、咬合エッジ458は、ロック部材432の巻かれた表面460を有し得る。
【0143】
ロック部材432が第一の位置で方向付られると、45N以下、例えば、40N以下、35N以下、30N以下、25N以下、20N以下、15N以下、10N以下、又は、5N以下等の力が加えられた際に、ポスト100、102は
図1に線502によって示される第二の方向に移動することができる。
【0144】
ロック部材432は、500N以下の第一の方向における力の印可の際に第一の方向(線500によって示される)における筐体404の空洞418内でのポスト100、102の相対的な軸方向の移動を防止し、同時に、45N以下の第二の方向(線502によって示される)における力の印可の際に筐体404の空洞418内でのポスト100、102の移動を可能にするよう適応され得る。
【0145】
特定の態様では、ロック部材432が第二の位置で方向付けられているとき、ポスト100、102は、第一又は第二の方向の両方において45N以下の力が加えられた際に空洞418内で軸方向に移動することができる。第二の位置では、軸420、436間の締まりばめが減少され、中央軸436に沿った空洞418内でのポスト100、102の実質的に自由な軸方向の移動が可能となる。
【0146】
図41をここで参照するに、別の態様では、ロック機構400は、略円筒形の側壁702、及び、略円筒形の側壁702にそれぞれ少なくとも部分的に結合される一つ以上の細長いフィンガ704を有する軸受700に取り付けられ得る。
【0147】
各細長いフィンガ704は、円周方向に測定される幅に対する軸方向の長さによって測定されるアスペクト比を定め得る。実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、少なくとも1:1:1、例えば、少なくとも1:5:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、又は、少なくとも10:1等のアスペクト比を有し得る。実施形態では、アスペクト比は、100:1以下、例えば、50:1以下、又は、25:1以下等でもよい。
【0148】
図42を参照するに、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、その第一の辺(破線706で示す)に沿って略円筒形の側壁702に結合され得る。実施形態では、少なくとも一つの細長いフィンガ704は、残りの辺に沿って略円筒形の側壁702から連続的に切り離され得る。例えば、少なくとも一つの細長いフィンガ704は、第三の辺(第一の辺706の反対側)全体、及び、対向する第二及び第四の辺(それぞれ第一及び第三の辺の間で延在する)の少なくとも一部分から連続的に切り離され得る。本願で使用されるように、「連続的に切り離される」とは、細長いフィンガ704と略円筒形の側壁702との間の単一の分離又は間隙を意味する。このようにして、細長いフィンガ704は、一辺に沿ってだけ略円筒形の側壁702に取り付けられ得る。
【0149】
特定の実施形態では、少なくとも一つの細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702と一体でもよく、即ち、細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702と単一の構成を有する。別の特定の実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、略円筒形の側壁702に取り付けられる別個の構成要素を有してもよい。例えば、別個の構成要素は、接着剤、溶接、圧接、又は、技術において認識可能な全ての他の好適な処理によって略円筒形の側壁702に取り付けられてもよい。
【0150】
細長いフィンガ704は、例えば、スタンプ付け、押圧、又は、切断のような処理によって形成されてもよい。実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、略円筒形の側壁702が形成される前、例えば、平らなシートが略円筒形の側壁702に丸められる前に形成されてもよい。実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、略円筒形の側壁702が形成された後、例えば、平らなシートが略円筒形の側壁702に丸められた後に形成されてもよい。
【0151】
実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、弓状のプロフィールを有してもよい。細長いフィンガ704は、少なくとも一つの略弓状のエッジを含んでもよい。別の実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは多角形状のプロフィールを有してもよい。細長いフィンガ704は、少なくとも一つの多角形角度を含んでもよい。例えば、細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702から延在する三角形又は四角形を含んでもよい。更なる別の実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、弓状部分及び多角形状部分を有してもよい。
【0152】
実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも二つは互いと比べて同じ幾何学的形状又はサイズを有する。更なる実施形態では、全ての細長いフィンガ704は、互いと比べて同じ幾何学的形状又はサイズを有してもよい。別の実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも二つは、互いと比べて異なる幾何学的形状又はサイズを有してもよい。更なる実施形態では、全ての細長いフィンガ704は、互いと比べて異なる幾何学的形状又はサイズを有してもよい。
【0153】
図41を再び参照するに、より特定の実施形態では、軸受700は、略円筒形の側壁702に少なくとも部分的に結合された複数の細長いフィンガ704を含んでもよい。複数のフィンガ704は、(第一の)細長いフィンガ708及び(第二の)細長いフィンガ710を含んでもよい。
【0154】
実施形態では、複数の細長いフィンガ704は略円筒形の側壁702の周りで円周方向に離間され得る。より特定の実施形態では、複数の細長いフィンガ704それぞれは、略円筒形の側壁702の円周の周りで測定されるように等距離で互いと離間されてもよい。
【0155】
実施形態では、複数の細長いフィンガ704は、少なくとも二列の円周方向に延在する列に配置され得る。このような配置は、軸方向に接点を離間させることで軸受700内に配置されるポストの安定性を増加し得る。特定の実施形態では、複数の細長いフィンガ704は、少なくとも三列の円周方向に延在する列、例えば、少なくとも四列の円周方向に延在する列、少なくとも五列の円周方向に延在する列、又は、少なくとも六列の円周方向に延在する列等に配置されてもよい。別の実施形態では、複数の細長いフィンガ704は25列以下の円周方向に延在する列、例えば、15列以下の円周方向に延在する列、十列以下の円周方向に延在する列、又は、七列以下の円周方向に延在する列等に配置され得る。
【0156】
実施形態では、細長いフィンガ708及び710は、異なる方向に略円筒形の側壁702から延在され得る。より特定の実施形態では、細長いフィンガ708及び710は反対方向に延在され得る。実施形態では、細長いフィンガ708及び710は互いから離れるよう延在してもよく、即ち、細長いフィンガ708及び710の接続された辺706(
図42)は細長いフィンガ708及び710のどの他の部分よりも近くにある。
【0157】
実施形態では、細長いフィンガ704は、それぞれ軸方向の二等分線を定め得る。実施形態では、細長いフィンガ704のうちの少なくとも二つの軸方向の二等分線は平行に方向付けられ得、即ち、少なくとも二つの細長いフィンガ704は互いに対して平行に方向付けられる。より特定の実施形態では、全ての細長いフィンガ704は、互いに対して平行に方向付けられ得る。
【0158】
細長いフィンガ704は、それぞれ円周方向(線42−42に対して垂直)に略円筒形の側壁702に対して測定される最大円周方向間隙距離G
C、及び、軸方向(線42−42に沿う)に略円筒形の側壁702に対して測定される最大軸方向間隙距離G
Aを定め得る。実施形態では、G
AはG
Cと異なってもよい。
【0159】
特定の実施形態では、最大軸方向間隙距離G
Aは、最大円周方向間隙距離G
Cよりも大きくてもよい。例えば、G
Aは少なくとも105%G
C、例えば、少なくとも110%G
C、少なくとも120%G
C、少なくとも120%G
C、又は、少なくとも145%G
C等でもよい。別の実施形態では、G
Aは、500%G
C以下、例えば、400%G
C以下、300%G
C以下、又は、200%G
C以下等でもよい。
【0160】
図43及び
図44を参照するに、細長いフィンガ704のうちの少なくとも一つは、軸受700にポストを設置する前に軸受700の中央軸712に対して傾けられてもよい。ある実施形態では、G
C及びG
Aは、中央軸に対して細長いフィンガ704を傾ける前は等しくてもよい。
【0161】
各細長いフィンガ704は、半径方向最内表面716、及び、略円筒形の側壁702に半径方向最内表面716を接続するブリッジ部分718を定め得る。ブリッジ部分718の最良適合線は、中央軸712に対して傾けられ得る。ブリッジ部分718は、例えば、軸受700にポストを設置する前に、未組立又は未荷重状態で測定される略円筒形の側壁702に対する角度724を形成し得る。非制限的な実施形態により、未荷重状態におけるブリッジ部分718と略円筒形の側壁702との間の角度724は、少なくとも2°、例えば、少なくとも3°、少なくとも4°、少なくとも5°、又は、少なくとも10°等でもよい。別の実施形態では、角度724は、45°以下、例えば、40°以下、35°以下、30°以下、25°以下、又は、20°以下等でもよい。
【0162】
細長いフィンガ704の円周方向に延在する列の最内表面716によって形成される最良適合の円は、軸受700にポストを設置する前に測定される略円筒形の側壁702の内径未満の直径を有し得る。ポストが設置されると、細長いフィンガ704の円周方向に延在する列の最内表面716の最良適合の円の直径は増加し得る。
【0163】
軸受700にポストが設置された後、ブリッジ部分718の角度724は略円筒形の側壁702に対して減少し得る。設置後の角度724は、軸受700に対するポストの相対直径に依存してもよい。従って、軸受700は、略円筒形の側壁702の内径未満であり、細長いフィンガ704の円周方向に延在する列の最内表面716によって形成される最良適合の円よりも大きい外径を有するポストと結合され得る。
【0164】
特定の実施形態では、各細長いフィンガ704は、最内表面716から半径方向外方に延在する端部分720を更に含み得る。端部分720は、ブリッジ部分718と反対側の最内表面716から延在され得る。一実施形態では、細長いフィンガ704の端部分720の一部分は、略円筒形の側壁702の外表面722を超えて半径方向外方に延在し得る。別の実施形態では、端部分720の外表面は、略円筒形の側壁702の外表面722と同じ面に沿ってもよい。更なる実施形態では、端部分720の外表面は、略円筒形の側壁702の外表面722の半径方向内側で終端され得る。外表面722の半径方向内側での端部分720の終端は、外表面722を超える端部分720の半径方向外方の偏向を制限する外側部材(以下に説明する)に軸受700が入れられる場合に特に好適である。
【0165】
実施形態では、細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702の曲率半径と異なる、軸受700の円周方向に測定される曲率半径を有してもよい。より特定の実施形態では、細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702と比べて大きい曲率半径を有してもよい。これについて、細長いフィンガ704は、略円筒形の側壁702よりもより平坦に見え得る。
【0166】
実施形態では、軸受700は複合材料を含み得る。例えば、軸受700は基板及び低摩擦材料を含み得る。低摩擦材料は、基板の少なくとも一部分、中でも、細長いフィンガ704に沿った基板の一部分に結合され得る。更なる実施形態では、低摩擦材料は、略円筒形の側壁の主表面全体、例えば、略円筒形の側壁の半径方向内側又は半径方向外側の表面に結合され得る。特定の実施形態では、低摩擦材料は、挿入されるポストと低摩擦界面を形成するよう基板の半径方向内表面と結合され得る。
【0167】
特定の実施形態では、基板は、金属を少なくとも部分的に含み得る。特に、基板は、ステンレス鋼のような鋼を少なくとも部分的に含み得る。例えば、基板は、301ステンレス鋼を少なくとも部分的に含み得る。301ステンレス鋼は、焼きなましされる、1/4硬質、1/2硬質、3/4硬質、又は、完全に硬質でもよい。
【0168】
一実施形態では、低摩擦材料は、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、又は、任意の組み合わせ等のポリマーを含む材料を有し得る。
【0169】
ある実施例では、低摩擦材料は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンゾイミダゾール、その派生物、又は、その組み合わせを含む。特定の実施例では、低摩擦材料は、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、その派生物、又は、その組み合わせ等のポリマーを含む。更なる実施例では、低摩擦材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、その派生物、又は、その組み合わせ等のポリケトンを含む。追加の実施例では、低摩擦材料は、超高分子量ポリエチレンでもよい。
【0170】
模範的なフルオロポリマーは、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、PTFE、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及び、フッ化ビニリデン(THV)のターポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、又は、任意の組み合わせを含む。フルオロポリマーは、特定の実施形態に応じて使用される。
【0171】
実施形態では、略円筒形の側壁702は、0.2mm乃至25mmの範囲の厚さを有し得る。より特定の実施形態では、略円筒形の側壁702は、0.2mm乃至1mmの範囲、例えば、0.25mm乃至1mmの範囲、0.3mm乃至1mmの範囲、0.35mm乃至1mmの範囲、0.4mm乃至1mmの範囲、0.45mm乃至1mmの範囲、0.5mm乃至1mmの範囲、0.55mm乃至1mmの範囲、0.6mm乃至1mmの範囲、0.65mm乃至1mmの範囲、0.7mm乃至1mmの範囲、0.75mm乃至1mmの範囲、0.8mm乃至1mmの範囲、0.85mm乃至1mmの範囲、0.9mm乃至1mmの範囲、又は、0.95mm乃至1mmの範囲等の厚さを有し得る。別の実施形態では、厚さは、0.2mm乃至0.95mmの範囲、例えば、0.2mm乃至0.9mmの範囲、0.2mm乃至0.85mmの範囲、0.2mm乃至0.8mmの範囲、0.2mm乃至0.75mmの範囲、0.2mm乃至0.7mmの範囲、0.2mm乃至0.65mmの範囲、0.2mm乃至0.6mmの範囲、0.2mm乃至0.6mmの範囲、0.2mm乃至0.55mmの範囲、0.2mm乃至0.5mmの範囲、0.2mm乃至0.45mmの範囲、0.2mm乃至0.4mmの範囲、0.2mm乃至0.35mmの範囲、0.2mm乃至0.3mmの範囲、又は、0.2mm乃至0.25mmの範囲等でもよい。より特定の実施形態では、略円筒形の側壁702は、0.35mm乃至0.65mmの厚さを有し得る。
【0172】
実施形態では、低摩擦層は、0.1mm乃至0.4mmの範囲、例えば、0.15mm乃至0.35mmの範囲、又は、0.2mm乃至0.3mmの範囲等の厚さを有し得る。本実施形態では、基板は、略円筒形の側壁702の残りの厚さの全て又は略全てを形成し得る。
【0173】
実施形態では、略円筒形の側壁702の厚さは均一でもよく、即ち、略円筒形の側壁702の第一の場所の厚さはそれに沿った第二の場所の厚さと等しくてもよい。別の実施形態では、略円筒形の側壁702の厚さは変化してもよく、即ち、略円筒形の側壁702の第一の場所の厚さはそれに沿った第二の場所の厚さと異なってもよい。
【0174】
実施形態では、細長いフィンガ704の少なくとも一つの平均厚さは、略円筒形の側壁704の厚さに略等しくてもよい。例えば、少なくとも一つの細長いフィンガ704の平均厚さは、略円筒形の側壁702の厚さの10%以内でもよい。別の実施形態では、細長いフィンガ704の少なくとも一つの平均厚さは、略円筒形の側壁704の厚さと異なってもよく、即ち、細長いフィンガ704の平均厚さは、略円筒形の側壁の厚さと10%よりも大きく異なってもよい。
【0175】
実施形態では、軸受700は、支持部材(図示せず)によって少なくとも部分的に包まれてもよい。支持部材は、軸受700の外面722の少なくとも一部分を外接してもよい。支持部材は、軸受700に支持を提供してもよい。特定の実施形態では、支持部材は、弾力材を含んでもよい。更なる実施形態では、支持部材はポリマーを含み得る。特定の実施形態では、少なくとも1つの細長いフィンガ704の端部分720の半径方向外表面は支持部材の内面と接触してもよい。特に、支持部材は端部分720を支持し得る。軸受700にポストが挿入される際、細長いフィンガ704は動的に偏向されてもよい。更に、端部分720は支持部材の内面に沿って摺動されてもよい。
【0176】
図45に例示されるように、別の態様では、ロック機構400は支持部材802を通じて一つ以上の軸受800に取り付けられ得る。支持部材802は、中央アパーチャ804を画成する本体を含み得る。本体は、ポリマーのような弾力材から形成され得る。少なくとも一つの軸受800がアパーチャ804内に配置され得る。実施形態では、少なくとも二つの軸受800、例えば、少なくとも三つの軸受、少なくとも四つの軸受、又は、少なくとも五つの軸受等がアパーチャ804内に配置され得る。
【0177】
図46を参照するに、各軸受800は、略円筒形の側壁806、及び、略円筒形の側壁806に少なくとも部分的に結合される少なくとも一つの細長いフィンガ808を有し得る。細長いフィンガ808は、
図41乃至
図44に例示される細長いフィンガ704と比較して任意の同様の特性を有し得る。例えば、各細長いフィンガ808は、半径方向の最内表面及び略円筒形の側壁806に半径方向の最内表面を接続するブリッジ部分を定め得る。
【0178】
実施形態では、軸受800は、略円筒形の側壁806の周りで円周方向に離間される複数の細長いフィンガ808を含み得る。特に、複数の細長いフィンガ808は、略円筒形の側壁806の円周の周りで測定されるように等距離で離間されてもよい。
【0179】
実施形態では、複数の細長いフィンガ808は、少なくとも一列の円周方向に延在する列に配置され得る。更なる実施形態では、複数の細長いフィンガ808は、少なくとも二列の円周方向に延在する列、例えば、少なくとも三列の円周方向に延在する列、少なくとも四列の円周方向に延在する列、少なくとも五列の円周方向に延在する列、又は、少なくとも六列の円周方向に延在する列等に配置されてもよい。別の実施形態では、複数の細長いフィンガ808は25列以下の円周方向に延在する列、例えば、15列以下の円周方向に延在する列、十列以下の円周方向に延在する列、又は、七列以下の円周方向に延在する列等に配置され得る。
【0180】
実施形態では、軸受800は、軸方向両端部の間で延在する間隙810を更に含み得る。
【0181】
図45を参照するに、実施形態では、軸受800は、第一の軸受の細長いフィンガが第一の方向に延在し、第二の軸受の細長いフィンガが第一の方向と反対の第二の方向に延在するよう方向付けられ得る。このようにして、細長いフィンガは、荷重条件を軸方向に分散することができる。これにより、軸受内に配置されるポストの軸方向の安定性が改善され、ポストの傾きが防止され得る。
【0182】
図41乃至
図43を再び参照するに、軸受700は、略円筒形の側壁702から突出する一つ以上の延長特徴726を更に含んでもよい。延長特徴726は、半径方向内方又は半径方向外方に突出され得る。実施形態では、延長特徴726は、略円筒形の側壁702の曲げ部分から形成され得る。特定の実施形態では、延長特徴726のうちの少なくとも二つは円周方向に延在する列に配置され得る。延長特徴726は、ロック機構400の補完部分と係合され得る(
図41)。特定の実施形態では、延長特徴726は、ロック機構400に対する軸受700の円周方向の回転の際にロック機構400の補完部分と連動され得る。別の特定の実施形態では、延長特徴726は、ロック機構400にある距離挿入された場合にロック機構400の補完部分と連動され得る。例えば、延長特徴726は、ロック機構400への軸受700の軸方向の移動の一部分の際に半径方向に圧縮され、より広い部分に到達した際に広げられてもよい。延長特徴726は、軸受700の解放を防止するためにロック機構400の表面に対して設けられてもよい。
【0183】
実施形態では、軸受700は、略円筒形の側壁702の第一の軸方向端部に沿って配置される第一の複数の延長特徴728、及び、略円筒形の側壁702の第二の軸方向端部に沿って配置される第二の複数の延長特徴730を含んでもよい。これに関して、軸受700の方向付けは逆にされてもよく、例えば、軸受は反射型対称である又は一略反射型対称である。代替的には、第一の複数の延長特徴728がロック機構400と係合されると、第二の複数の延長特徴730は、軸受700への追加的な構成要素の取り付けを可能にし得る。
【0184】
図42及び
図43に例示されるように、第一及び第二の複数の延長特徴728及び730は、互いと円周方向にオフセットされ得る。これに関して、第一の複数の延長特徴728の延長特徴のうちの一つを二等分する軸方向線は、第二の複数の延長特徴730の延長特徴のうちの一つの上にはならない。同様にして、第二の複数の延長特徴730の延長特徴のうちの一つを二等分する軸方向線は、第一の複数の延長特徴728の延長特徴のうちの一つの上にはならない。
【0185】
代替的には、別の実施形態では、第一及び第二の複数の延長特徴728及び730は、第一の複数の延長特徴728の延長特徴のうちの一つを二等分する軸方向線が第二の複数の延長特徴730の延長特徴のうちの一つを軸方向に二等分するよう軸方向に位置合わせされ得る。
【0186】
特定の態様では、本願記載の実施形態によるヘッド拘束組立体1間の差異を最小化することができる。先の調節可能なヘッド拘束組立体は、ヘッド拘束ポストが意図的にずらされ、互いと平行に方向付けられないよう製造された。このずれにより、ポストは、シートバックと締まりばめを形成することができる。ずれは、幾つかの意図しない結果をもたらす。特に、先の組立体は、公差及び摺動性において高い基準の偏差を示し得る。その結果、上下方向に垂直に組立体を摺動する力は、組立体間で相当変化し得る。更には、先の調節可能なヘッド拘束組立体は、ポストがシートバックに対して半径方向に移動し、シートバックに対してガタガタするため車両の動作中にガタガタし、こすれ音すら生ずる。
【0187】
実施形態は、組立体の商業ロット間の標準偏差を最小化することができる。具体的には、様々な実施形態がポストとシートバックとの間に締まりばめを形成するためにポストのずれに頼らないため、ヘッドレスト組立体のロットそれぞれを上下方向に垂直に移動するに必要な力は、5ニュートン(N)以下、例えば、4N以下、3N以下、2以下、又は、1N以下等の標準偏差を有し得る。その結果、組立体間の差異が減少され得る。
【0188】
更には、半径方向の偏向への反応は、中央軸420に垂直に20Nの力が加えられた際にクッション8の内部骨組み10の偏向が5mm以下となるようにされる。ヘッドレストクッション8の骨組み10の偏向は、4mm以下、3mm以下、又は、2mm以下等で変化し得る。従って、偏向の標準偏差は、1.8mm以下、例えば、1.6mm以下、1.5mm以下、1.4mm以下、1.3mm以下、1.2mm以下、1.1mm以下、1mm以下、0.9mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.6mm以下、0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、又は、0.1mm以下等となり得る。追加的には、標準偏差は、上述の比の値のいずれかを含むその間の範囲内でもよい。
【0189】
特定の態様では、差異について試験される商業ロットは、少なくとも30個の組立体、例えば、少なくとも50個の組立体、少なくとも100個の組立体、少なくとも200個の組立体、少なくとも500個の組立体、少なくとも1000個の組立体等を含み得る。
【0190】
多数の異なる態様及び実施形態が可能である。これら態様及び実施形態の幾つかを以下に説明する。本明細書を読んだ後、当業者にはこれら態様及び実施形態が例示的に過ぎず、本発明の範囲を制限するものではないことが理解されるであろう。実施形態は、以下に列挙する付記のうちの任意の一つ以上の付記によるものでもよい。
【0192】
付記1:側壁を含む略円筒形の本体を有する軸受を備え、前記側壁が未変形部と、前記未変形部から半径方向内方に突出される複数の波構造と、前記軸受に結合されるロック機構とを含み、前記ロック機構はポストと係合するよう適応される案内スリーブ。
【0193】
付記2:部材及び該部材から延在する第一及び第二のポストを有するヘッド拘束部と、該ヘッド拘束部を受容するフレームであって、該第一及び第二のポストのための第一及び第二の搭載固定部を含むフレームと、請求項1記載の第一の案内スリーブであって、該第一の搭載固定部に付けられ、該第一のポストと摺動可能に係合される第一の案内スリーブと、第二の案内スリーブであって、該第二の搭載固定部に付けられ、該第二のポストと摺動可能に係合される第二の案内スリーブと、を備える調節可能なヘッド拘束組立体。
【0194】
付記3:該本体は軸方向長さを有し、該本体は該本体の軸方向長さ全体に沿って延在する間隙を更に有し、該間隙は該本体に割れを確立する、付記1又は2記載の案内スリーブ。
【0195】
付記4:該間隙は、該本体に割れを確立し、第一の端部及び第二の端部を定める、付記4記載の案内スリーブ。
【0196】
付記5:該軸受の該中央軸に対して垂直な断面で見ると、少なくとも三つの波構造が該本体の周りに円周方向に延在する、付記1乃至4のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0197】
付記6:各波構造は長さL
WSを有し、該軸受は軸方向長さL
Bを有し、L
WSは少なくとも0.3L
Bである、付記1乃至5のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0198】
付記7:少なくとも二列の波構造が設けられ、該波構造の列は少なくとも0.1L
Bだけ離れている、付記6記載の案内スリーブ。
【0199】
付記8:該波構造は該側壁上で軸方向に交互に設けられる、付記1乃至7のうちのいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0200】
付記9:該軸受は複合構造を有する、付記1乃至8のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0201】
付記10:該軸受はバッキング及び低摩擦層を有する、付記1乃至9のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0202】
付記11:該バッキングは、金属基板である、付記10記載の案内スリーブ。
【0203】
付記12:該低摩擦層はポリマーを有する、付記10及び11のうちのいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0204】
付記13:該低摩擦層はフルオロポリマーを有する、付記10乃至12のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0205】
付記14:該低摩擦層はPTFEを有する、付記10乃至13のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0206】
付記15:該低摩擦層は該バッキングの半径方向内側に位置決めされる、付記10乃至14のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0207】
付記16:該ロック機構は、半径方向内方に延在する少なくとも一つのタブを更に有し、該軸受は溝を有し、該ロック機構の該タブは該軸受の該溝と係合するよう適応される、付記1乃至15のうちいずれか一つに記載の案内スリーブ。
【0208】
付記17:該溝はL字形状を有する、付記16記載の案内スリーブ。
【0209】
付記18:該案内スリーブそれぞれは該搭載固定部それぞれに溶接される、接着される、又は、機械的に連動される、付記2乃至17のうちいずれか一つに記載の組立体。
【0210】
付記19:該第一及び第二のポストは互いと略平行である、付記1乃至18のうちいずれか一つに記載の組立体。
【0212】
付記1:少なくとも20個の組立体を有するヘッド拘束組立体の商業ロットであって、各組立体は、本体及び該本体から延在する第一及び第二のポストを有するヘッド拘束部と、該ヘッド拘束部を受容するフレームであって、該第一及び第二のポストそれぞれのための第一及び第二の搭載固定部を含むフレームと、該第一のポストと該第一の搭載固定部との間に嵌合される第一の軸受と、該第二のポストと該第二の搭載固定部との間に嵌合される第二の軸受とを有し、垂直方向上方に該ヘッド拘束部それぞれを移動するに必要な力は45ニュートン(N)以下であり、該商業ロットにおいて5N以下の標準偏差で力が変化される、ヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0213】
付記2:該ヘッド拘束部それぞれは、平面軸に垂直に20Nの力が加えられると、2.5mm以下偏向される、付記1記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0214】
付記3:該標準偏差は、4.5N以下、4N以下、3.5N以下、3N以下、2.5N以下、2N以下、1.5N以下、又は、1N以下である、付記1又は2記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0215】
付記4:該商業ロットは少なくとも30個の組立体、例えば、少なくとも50個の組立体、少なくとも100個の組立体、少なくとも200個の組立体、少なくとも500個の組立体、又は、少なくとも1000個の組立体等を含む、付記1乃至3のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0216】
付記5:該第一及び第二の軸受は金属を有する、付記1乃至4のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0217】
付記6:該第一及び第二の軸受は、該軸受と係合される低摩擦層を更に有し、該低摩擦層は該軸受の内表面を形成する、付記1乃至5のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0218】
付記7:該低摩擦層はポリマーを有する、付記6記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0219】
付記8:該低摩擦層は、PTFE等のフルオロポリマーを有する、付記7−7のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0220】
付記9:ロック部材であって、該第一及び第二の軸受の一方と結合されるロック部材を更に有し、該ロック部材は少なくとも一つの軸方向における該第一及び第二の軸受に対する該ポストの軸方向の移動を防止するよう適応される、付記1乃至8のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0221】
付記10:中央軸を含む開口部を有するロック部材を更に備え、該ロック部材は該ポストを受容するよう適応され、該ポストは中央軸を有し、該ロック部材は第一の位置と第二の位置との間で移動可能となるよう適応され、該第一の位置において該ロック部材の該中央軸及び該ポストの該中央軸は非平行であり、鋭角A
Iで交差し、該第二の位置においてA
Iは該第一の位置におけるA
Iより小さい、付記1乃至9のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0222】
付記11:該軸受は複数の波構造を更に有する、付記1乃至10のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0223】
付記12:該波構造は半径方向内方に突出する、付記11記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0224】
付記13:該第一の軸受は、該第一のポストとゼロクリアランス嵌合を形成し、該第二の軸受は該第二のポストとゼロクリアランス嵌合を形成する、付記1乃至12のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束組立体の商業ロット。
【0226】
付記1:中央軸を有する軸方向空洞を画成するボアを含む筐体と、該筐体内に位置決めされるロック部材を備え、前記ロック部材は該空洞の該中央軸に対して傾けられるよう付勢されるヘッド拘束部高さ調節装置。
【0227】
付記2:中央軸を有する軸方向空洞を画成するボアを含む筐体と、該筐体内に位置決めされるロック部材であって、中央軸を含む開口部を有し、該開口部が該ボアと開連通され、第一の位置と第二の位置との間で移動可能となるよう適応されるロック部材を備え、該第一の位置では該中央軸が非平行であり鋭角A
I1で交差し、該第二の位置では該中央軸が角度A
I2で交差し、A
I2がA
I1未満であるヘッド拘束部高さ調節装置。
【0228】
付記3:中央軸を有する軸方向空洞を画成するボアを含む筐体と、該筐体内に位置決めされるロック部材であって、中央軸を含む開口部を有し、該開口部が該ボアと開連通され、第一の位置と第二の位置との間で移動可能となるよう適応されたロック部材を備え、該第一の位置では該中央軸が非平行であり鋭角A
I1で交差し、該第二の位置では該中央軸が角度A
I2で交差し、A
I2がA
I1未満であり、該ロック部材はポストを受容するよう適応され、該ロック部材は該ロック部材が該第一の位置にあるときに五秒間500ニュートンの力が加えられた際に該ポストが垂直方向下方に移動することを防止するよう適応される、ヘッド拘束部高さ調節装置。
【0229】
付記4:該ロック部材を該第一の位置と該第二の位置との間で移動させるよう適応される作動部材を更に備える、付記2又は3記載の装置。
【0230】
付記5:該第一及び第二のポストの少なくとも一方には外部ノッチが設けられない、付記3又は4記載の装置。
【0231】
付記6:各ポストは、該装置が最大高さにあるときに可視となる該ポストの長さによって定められる調節長さを有し、該ロック部材は該調節長さに沿った任意の位置で該ポストと係合するよう適応される、付記3乃至5のうちいずれか一つに記載の装置。
【0232】
付記7:A
I1は、少なくとも1度、例えば、少なくとも2度、少なくとも3度、少なくとも4度、少なくとも5度、少なくとも10度、少なくとも15度、少なくとも20度、少なくとも25度、少なくとも30度、少なくとも35度、少なくとも40度、又は、少なくとも45度等である、付記2乃至6のうちいずれか一つに記載の装置。
【0233】
付記8:A
I2は、A
I2よりも少なくとも1度小さい、例えば、少なくとも2度小さい、少なくとも3度小さい、少なくとも4度小さい、少なくとも5度小さい、少なくとも6度小さい、少なくとも7度小さい、少なくとも8度小さい、少なくとも9度小さい、少なくとも10度小さい、少なくとも15度小さい、又は、少なくとも20度小さい、付記2乃至7のうちいずれか一つに記載の装置。
【0234】
付記9:A
I2は、10度未満、例えば、5度未満、4度未満、3度未満、2度未満、又は、1度未満等である付記2乃至8のうちいずれか一つに記載の装置。
【0235】
付記10:A
I2は約0度である、付記2乃至9のうちいずれか一つに記載の装置。
【0236】
付記11:該ボアは内径ID
Bを有し、該ボアは外径OD
Pを有するポストを受容するよう適応され、ID
BはOD
Pより大きい、付記1乃至10のうちいずれか一つに記載の装置。
【0237】
付記12:ID
B:OD
Pの比は、少なくとも1.01、例えば、少なくとも1.1、少なくとも1.15、少なくとも1.2、少なくとも1.25、又は、少なくとも1.3等である、付記11記載の装置。
【0238】
付記13:ID
B:OD
Pの比は、1.5以下、例えば、1.4以下、1.3以下、1.2以下、又は、1.1以下等である、付記11又は12記載の装置。
【0239】
付記14:該ロック部材が該第一の位置にあるときよりも該第二の位置にあるときの方が、該空洞の該中央軸に沿って見た際のロックリングの開口部の面積は大きい、付記2乃至13のうちいずれか一つに記載の装置。
【0240】
付記15:該空洞の該中央軸に沿って見たとき、該ロック部材の該開口部は第一の知覚可能な面積A
LM1を有し、該空洞の該中央軸に沿って見たとき、該ロック部材の該開口部は第二の知覚可能な面積A
LM2を有し、A
LM1はA
LM2未満である、付記2乃至14のうちいずれか一つに記載の装置。
【0241】
付記16:A
LM1:A
LM2の比は、0.99未満、例えば、0.95未満、0.90未満、0.85未満、0.80未満、0.75未満、0.70未満、0.65未満、又は、0.60未満等である、付記15記載の装置。
【0242】
付記17:A
LM1:A
LM2の比は、0.45より大きい、例えば、0.50より大きい、0.55より大きい、0.60より大きい、0.65より大きい、0.70より大きい、0.75より大きい、又は、0.80より大きい付記15又は16記載の装置。
【0243】
付記18:該ロック部材は付勢素子によって該第一の位置に付勢される、付記2乃至17のうちいずれか一つに記載の装置。
【0244】
付記19:該付勢素子はリーフばねである、付記18記載の装置。
【0245】
付記20:本体及び該本体から延在する第一及び第二のポストを含むヘッド拘束部であって、少なくとも該第一のポストには外部ノッチが設けられないヘッド拘束部と、調節長さに沿って該第一のポストと係合するよう適応されるロック部材を備え、ロック位置では該ロック部材は該第一のポストの下方への軸方向の移動を防止し、アンロック位置では該ロック部材は該第一のポストの上方及び下方への軸方向の移動を可能にするヘッド拘束部高さ調節装置。
【0246】
付記21:該ロック部材は、該アンロック位置では、45ニュートン以下の力が加えられると該ポストが上方及び下方に自由に移動され、該ロック位置では、五秒間500ニュートンの力が加えられると該ポストの下方への移動が防止されるよう、該第一のポストと係合されるよう適応される、付記20記載のヘッド拘束部高さ調節装置。
【0247】
付記22:シートバックであって、付記1乃至21のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部高さ調節装置を有するシートバックと、該ヘッド拘束装置の該ボア内に係合される第一のポストと、第二のポストと、該第一及び第二のポストと係合され該第一及び第二のポストを接続するヘッドクッションと、を備える自動車シートバック組立体。
【0249】
付記1:ポストを受容するよう適応されるヘッド拘束部案内スリーブであって、約2000N/mm以上の半径方向剛性を有し、該案内スリーブ内に締まりばめされる該ポストが約30N以下の軸方向の摺動力で軸方向に移動するよう適応される、ヘッド拘束部案内スリーブ。
【0250】
付記2:約2250N/mm以上、約2500N/mm以上、2750N/mm以上、約3000N/mm以上、3500N/mm以上、約4000N/mm以上の半径方向剛性を与えるよう適応される、付記1記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0251】
付記3:29N以下、28N以下、27N以下、約26N以下、約25N以下、約24N以下、約23N以下、約22N以下、約21N以下、約20N以下、約19N以下、約18N以下、約17N以下、約16N以下、約15N以下、約14N以下、約13N以下、の軸方向の摺動力で該ポストが軸方向に移動するよう適応される、付記1又は2記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0252】
付記4:金属基板及び低摩擦層を有する、付記1乃至3のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0253】
付記5:該低摩擦層はPTFEを含むフルオロポリマー等のポリマーを有する、付記4記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0254】
付記6:該低摩擦層は該金属基板と溶接される、接着される、又は、機械的に連動される、付記4又は5記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0255】
付記7:複数の波構造を更に備える、付記1乃至6のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0256】
付記8:該複数の波構造それぞれは半径方向内方に延在する、付記7記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0257】
付記9:中央軸を有し、該案内スリーブの該中央軸に対する断面で見たときに該案内スリーブの一部分が少なくとも三つの波構造を有する、付記1乃至8のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0258】
付記10:軸方向長さL
GSを有し、
(i)各波構造が軸方向長さL
WSを有し、L
WSが約0.25L
GS以上である、又は、
(ii)少なくとも二列の波構造が設けられる、
の特徴から選択される少なくとも一つの特徴を有する、付記7乃至9のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0259】
付記11:該複数の波構造それぞれは、頂点を定める略弓状の形状を有する、付記7乃至10のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0260】
付記12:各頂点は、点接触位置となるよう適応される、付記11記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0261】
付記13:各頂点は、面接触位置となるように適応される平面部分を有する、付記11記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0262】
付記14:初期直径D
Iを有し、動作直径D
Oを有し、D
OがD
I未満である、付記1乃至13のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0263】
付記15:D
I:D
Oの比は、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、0.95以上、0.96以上、0.97以上、0.98以上、0.99以上である、付記14記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0264】
付記16:D
I:D
Oの比は、0.999以下、0.995以下、0.990以下、0.985以下、0.980以下、0.975以下、0.970以下、0.950以下、0.925以下、0.900以下である、付記14又は15記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0265】
付記17:該ポストは外径D
Pを有し、D
P:D
Iの比は、1.005以上、1.006以上、1.007以上、1.008以上、1.009以上、1.010以上、1.011以上、1.012以上、1.013以上、1.014以上、1.015以上、1.020以上、1.025以上、1.030以上である、付記14乃至16のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0266】
付記18:D
P:D
Iの比は、1.30以下、1.25以下、1.20以下、1.15以下、1.10以下である、付記17記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0267】
付記19:本体及び該本体から延在する第一及び第二のポストを有するヘッド拘束部と、
該第一のポストと係合される第一の案内スリーブと、
該第二のポストと係合される第二の案内スリーブとを備えるヘッド拘束事前組立体であって、
該第一の案内スリーブは約2000N/mm以上の半径方向剛性を有し、該第一のスリーブは約30N以下の力が加えられると該第一のポストに沿って摺動可能である、ヘッド拘束事前組立体。
【0268】
付記20:該第一及び第二の案内スリーブは金属基板及び低摩擦層を有する、付記19記載のヘッド拘束事前組立体。
【0269】
付記21:該低摩擦層は、PTFEを含むフルオロポリマー等のポリマーを有する、付記20記載のヘッド拘束事前組立体。
【0270】
付記22:該低摩擦層は該金属基板と溶接される、接着される、又は、機械的に連動される、付記20又は21記載のヘッド拘束事前組立体。
【0271】
付記23:該案内スリーブは、複数の波構造を更に有する、付記20乃至22のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束事前組立体。
【0272】
付記24:該複数の波構造それぞれは半径方向内方に延在する、付記23記載のヘッド拘束事前組立体。
【0273】
付記25:該案内スリーブは中央軸を有し、該案内スリーブの該中央軸に対する断面で見たときに該案内スリーブの一部分が少なくとも三つの波構造を有する、付記19乃至24のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束事前組立体。
【0274】
付記26:該案内スリーブは軸方向長L
GSを有し、
該案内スリーブは、
(i)各波構造が軸方向長さL
WSを有し、L
WSが約0.25L
GS以上である、又は、
(ii)少なくとも二列の波構造が設けられる、
の特徴から選択される少なくとも一つの特徴を有する、付記19乃至25のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束事前組立体。
【0275】
付記27:該複数の波構造それぞれは、頂点を定める略弓状の形状を有する、付記19乃至26のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束事前組立体。
【0276】
付記28:各頂点は、点接触位置となるよう適応される、付記27記載のヘッド拘束事前組立体。
【0277】
付記29:各頂点は、面接触位置となるよう適応される平面部分を有する、付記27記載のヘッド拘束事前組立体。
【0278】
付記30:該案内スリーブは初期直径D
Iを有し、該案内スリーブは動作直径D
Oを有し、D
OがD
I未満である、付記19乃至29のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束事前組立体。
【0279】
付記31:D
I:D
Oの比は、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、0.95以上、0.96以上、0.97以上、0.98以上、0.99以上である、付記30記載のヘッド拘束事前組立体。
【0280】
付記32:D
I:D
Oの比は、0.999以下、0.995以下、0.990以下、0.985以下、0.980以下、0.975以下、0.970以下、0.950以下、0.925以下、0.900以下である、付記30又は31記載のヘッド拘束事前組立体。
【0281】
付記33:該ポストは外径D
Pを有し、D
P:D
Iの比は、1.005以上、1.006以上、1.007以上、1.008以上、1.009以上、1.010以上、1.011以上、1.012以上、1.013以上、1.014以上、1.015以上、1.020以上、1.025以上、1.030以上である、付記30乃至32のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0282】
付記34:D
P:D
Iの比は、1.30以下、1.25以下、1.20以下、1.15以下、1.10以下である、付記33記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0284】
付記1:ポストを受容するよう適応されるヘッド拘束部案内スリーブであって、約1000N/mm以上の組立後の半径剛性を有するよう適応され、該ポストは約100N以下の力が印可されると該案内スリーブ内に最初に設置されるよう適応される、ヘッド拘束部案内スリーブ。
【0285】
付記2:略円筒形の側壁と、該略円筒形の側壁から延在する複数の波構造とを有する、付記1記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0286】
付記3:該複数の波構造の各波構造は該略円筒形の側壁から内方に延在する、付記2記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0287】
付記4:略円筒形の側壁と、該側壁から内方に延在する複数の波構造とを備えるヘッド拘束部案内スリーブであって、約1000N/mm未満の初期の未組立時の半径方向剛性を有し、ポストが該案内スリーブに挿入された後に測定される約1000N/mm以上の組立後の半径方向剛性を有するよう適応される、ヘッド拘束部案内スリーブ。
【0288】
付記5:本体及び該本体から延在する第一及び第二のポストを含むヘッド拘束部と、該第一のポストと係合するよう適応される第一の案内スリーブと、該第二のポストと係合するよう適応される第二の案内スリーブとを備えるヘッド拘束部事前組立体であって、該第一の案内スリーブは略円筒形の側壁及び該略円筒形の側壁から内方に延在する複数の波構造を有し、該案内スリーブは約1000N/mm未満の初期の未組立時の半径方向剛性を有し、該案内スリーブは該ポストが該第一の案内スリーブに挿入された後に測定される約1000N/mm以上の組立後の半径方向剛性を有するよう適応されるヘッド拘束事前組立体。
【0289】
付記6:本体及び該本体から延在する第一及び第二のポストを含むヘッド拘束部と、該第一のポストと係合するよう適応される第一の案内スリーブと、該第二のポストと係合するよう適応される第二の案内スリーブとを備えるヘッド拘束部事前組立体であって、該第一の案内スリーブは略円筒形の側壁及び該略円筒形の側壁から内方に延在する複数の波構造を有し、該複数の波構造のうちの少なくとも一つの波構造は該ポストが該案内スリーブに挿入される前に少なくとも一つの特徴を含み、該特徴は(i)該少なくとも一つの波構造の少なくとも一部分を通って延在するアパーチャ、(ii)減少された厚さを有する部分、又は、(iii)くぼみ部分よりなる群から選択される、ヘッド拘束部事前組立体。
【0290】
付記7:該ポストは、約95N以下、約90N以下、約85N以下、約80N以下、約75N以下の力が印可されると該案内スリーブ内に設置されるよう適応される、付記1乃至6のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0291】
付記8:該案内スリーブは約1100N/mm以上、約1200N/mm以上、約1300N/mm以上、約1500N/mm以上、約1700N/mm以上、約2000N/mm以上、約2100N/mm以上、約2200N/mm以上、約2300N/mm以上、約2400N/mm以上、約2500N/mm以上、約3000N/mm以上、約3500N/mm以上、約4000N/mm以上の組立後の半径方向剛性を有する、付記1乃至7のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0292】
付記9:該案内スリーブは、該ポストが該案内スリーブに挿入される前に該案内スリーブの最内表面と接する最良適合の円に沿って測定される、初期の内径D
Iを有し、該案内スリーブは、該ポストが該案内スリーブに挿入された後に該案内スリーブの最内表面と接する最良適合の円に沿って測定される、動作直径D
Oを有し、D
IはD
Oより大きい、付記1乃至8のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0293】
付記10:D
O:D
Iの比は、約1.0以上、約1.01以上、約1.02以上、約1.03以上、約1.04以上、約1.05以上、約1.10以上である、付記9記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0294】
付記11:該案内スリーブは、該組立後の半径方向剛性を維持しながら該ポストとの角度的ずれを吸収するよう適応され、該角度的ずれは該ポストと該案内スリーブの中央軸との間の角度によって測定されるずれ角度A
Mによって定められ、該案内スリーブは約10°まで、約9°まで、約8°まで、約7°まで、約6°まで、約5°まで、約4°まで、約3°まで、約2°まで、約1°までのA
Mを吸収するよう適応される、付記1乃至10のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0295】
付記12:該複数の波構造の少なくとも一つの波構造は、該ポストが該案内スリーブに挿入される前に少なくとも一つの特徴を有し、該特徴は(i)該少なくとも一つの波構造の少なくとも一部分を通って延在するアパーチャ、(ii)減少された厚さを有する部分、又は、(iii)くぼみ部分よりなる群から選択される、付記2乃至5又は7乃至10のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0296】
付記13:該アパーチャは、該ポストが該第一の案内スリーブに挿入された後に少なくとも部分的に閉じられるよう適応される、付記6乃至11のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0297】
付記14:該アパーチャは、該複数の波構造のうちの該少なくとも一つの波構造の最内表面上に少なくとも部分的に設けられる、付記6乃至12のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0298】
付記15:該アパーチャは、該複数の波構造のうちの該少なくとも一つの波構造の最内表面上に設けられない、付記6乃至12のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0299】
付記16:該アパーチャは、該複数の波構造のうちの該少なくとも一つの波構造の側面に沿って延在する、付記6乃至12又は14のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0300】
付記17:該アパーチャは略多角形である、付記6乃至15のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0301】
付記18:該アパーチャは略楕円形である、付記6乃至15のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0302】
付記19:該アパーチャは第一のテーパ付き端部及び該第一のテーパ付き端部と反対側の第二のテーパ付き端部を有し、該第一及び第二のテーパ付き端部はそれぞれ、該アパーチャに対して垂直に見たときに鋭角A
Aを有し、A
Aは約45度未満、約30度未満、約25度未満、約20度未満、約15度未満、約10度未満である、付記6乃至17のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0303】
付記20:該アパーチャは最大長さL
A及びL
Aに対して垂直に測定される最大幅W
Aを有する、付記6乃至18のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0304】
付記21:L
A:W
Aの比は、約1.0以上、約1.5以上、約2.0以上、約2.5以上、約3.0以上、約4.0以上、約5.0以上、約6.0以上、約7.0以上、約8.0以上、約9.0以上、約10.0以上、約15.0以上、約20.0以上、約25.0以上、約30.0以上である、付記20記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0305】
付記22:L
A:W
Aの比は、約500以下、約400以下、約300以下、約200以下、約100以下、約75以下、約50以下、約40以下である、付記20又は21記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0306】
付記23:該複数の波構造の各波構造は、最大長さL
Wを有し、L
W:L
Aの比は、約1.25以下、約1.0以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下である、付記20乃至22のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0307】
付記24:L
W:L
Aの比は、約0.01以上、約0.10以上、約0.20以上、約0.30以上、約0.40以上である、付記23記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0308】
付記25:該複数の波構造の各波構造は最大幅W
Wを有し、W
W:W
Aの比は、約1.25以下、約1.0以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下である、付記20乃至24のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0309】
付記26:W
W:W
Aの比は、約0.01以上、約0.10以上、約0.20以上、約0.30以上、約0.40以上である、付記25記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0310】
付記27:該複数の波構造の各波構造は全表面積A
Wを有し、該減少された厚さの部分は表面積A
Pを有し、A
P:A
Wの比は、約0.05以上、約0.10以上、約0.15以上、約0.20以上、約0.25以上、約0.30以上、約0.35以上、約0.40以上、約0.45以上、約0.50以上、約0.60以上、約0.70以上、約0.80以上、約0.90以上である、付記6乃至26のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0311】
付記28:該略円筒形の側壁は厚さT
SWを有し、該減少された厚さを有する部分は厚さT
Pを有し、T
P:T
SWの比は、約0.99以下、約0.95以下、約0.90以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.70以下、約0.65以下、約0.60以下、約0.55以下、約0.50以下、約0.40以下、約0.30以下、約0.20以下である、付記6乃至27のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0312】
付記29:T
P:T
SWの比は、約0.05以上、約0.10以上、約0.15以上、約0.20以上である、付記28記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0313】
付記30:該減少された厚さを有する部分は、該ポストが該案内スリーブに挿入された後により大きい半径方向剛性を有するよう適応される、付記6乃至29のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0314】
付記31:該減少された厚さを有する部分は初期の未組立時の半径方向剛性S
1を有し、該減少された厚さを有する部分は該ポストが該案内スリーブに挿入された後に組立後の剛性S
2を有し、S
2:S
1の比は、約1.01以上、約1.05以上、約1.10以上、約1.20以上、約1.30以上、約1.40以上、約1.50以上、約1.75以上、約2.00以上である、付記6乃至30のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0315】
付記32:該くぼみ部分は該ポストが該案内スリーブに挿入された後により大きい半径方向剛性を有するよう適応される、付記6乃至31のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0316】
付記33:該くぼみ部分はひだを有する、付記6乃至32のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0317】
付記34:該くぼみ部分は複数のひだを有する、付記6乃至33のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0318】
付記35:該くぼみ部分はミシン目を有する、付記6乃至34のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0319】
付記36:該くぼみ部分は複数のミシン目を有する、付記6乃至35のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0320】
付記37:該くぼみ部分は該少なくとも一つの波構造の最内表面から内方に延在する、付記6乃至36のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ又は事前組立体。
【0322】
付記1:略円筒形の側壁と、
細長いフィンガであって、該細長いフィンガの第一の辺に沿って該略円筒形の側壁に少なくとも部分的に結合され、残りの辺に沿って該略円筒形の側壁から連続的に切り離される、細長いフィンガと、を備えるヘッド拘束部案内スリーブであって、
該細長いフィンガの少なくとも一部分は該略円筒形の側壁の中央軸に向かって傾けられる、ヘッド拘束部案内スリーブ。
【0323】
付記2:支持部材と、
該支持部材の半径方向内側に配置される略円筒形の側壁と、
第一の辺に沿って該略円筒形の側壁に少なくとも部分的に結合され、残りの辺に沿って該略円筒形の側壁から連続的に切り離される細長いフィンガと、を備えるヘッド拘束部案内スリーブ。
【0324】
付記3:該略円筒形の側壁の半径方向外側に配置される支持部材を更に備える、付記1記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0325】
付記4:該略円筒形の側壁は複合構造を有する、付記1乃至3のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0326】
付記5:該略円筒形の側壁は、基板に結合される低摩擦材料を有する、付記1乃至4のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0327】
付記6:シート内に配置され、ポストを受容するよう適応される、付記1乃至5のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0328】
付記7:該細長いフィンガは、該略円筒形の側壁にポストが設置される前に測定される初期角度、及び、該略円筒形の側壁に該ポストが設置された後に測定される最終角度を有し、該初期角度は該最終角度と異なる、付記1乃至6のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0329】
付記8:該細長いフィンガは、該細長いフィンガと該略円筒形の側壁との間で軸方向に測定される最大軸方向間隙距離、及び、該細長いフィンガと該略円筒形の側壁との間で円周方向に測定される最大円周方向間隙距離を定め、該最大軸方向間隙距離は該最大円周方向間隙距離と異なる、付記1乃至7のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0330】
付記9:該最大軸方向間隙距離は、該最大円周方向間隙距離よりも大きい、付記8記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0331】
付記10:該細長いフィンガは、
半径方向の最内表面、
該略円筒形の側壁と該半径方向の最内表面との間で延在する第一の部分、及び、
該第一の部分と反対側で該半径方向の最内表面から延在する第二の部分を含む、付記1乃至9のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0332】
付記11:該細長いフィンガは、該略円筒形の側壁の周りで円周方向に離間される複数の細長いフィンガを有する、付記1乃至10のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0333】
付記12:該複数の細長いフィンガは、少なくとも二つの円周方向に延在する列に配置される、付記11記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0334】
付記13:該複数の細長いフィンガのうちの第一の細長いフィンガは、第一の方向に該略円筒形の側壁から延在し、該複数の細長いフィンガのうちの第二の細長いフィンガは、該第一の方向と異なる第二の方向に該略円筒形の側壁から延在する、付記11又は12記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0335】
付記14:該複数の細長いフィンガのうちの少なくとも二つの細長いフィンガは互いに対して平行に方向付けられる、付記11乃至13のうちいずれ一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0336】
付記15:該細長いフィンガはそれぞれ最内表面を有し、該最内表面は最良適合の円を定め、該最良適合の円の直径は、該ポストが該案内スリーブに設置される前は該略円筒形の側壁の内径未満である、付記11乃至14のうちいずれか一つに記載のヘッド拘束部案内スリーブ。
【0338】
ヘッド拘束組立体の半径方向剛性は、最初にポストを軸受に挿入することで試験される。ポストは、垂直方向の法線力が第二の長手方向の位置において軸受の外表面に加えられた状態で、第一の長手方向の位置において静止状態で保持される。法線力は、1000Nに徐々に増加され(例えば、100N、200N、300N、400N等)、結果として生ずるポストに対する軸受の半径方向の変位が測定される。
【0339】
サンプル1は、本発明による軸受及びポストを有する。特に、軸受は、軸受とポストとの間の金属対金属の接触を防止するために、PTFEを含む外側のフルオロポリマーの摺動層、鋼基板、及び、薄い内側摺動層を有する多層複合材料(即ち、三層)から形成される。軸受は、更に、半径方向内方に延在する四つの波構造を有する。突出部は、軸受の内面から測定される1.0mmの半径方向長さを有し、四つの接触場所でポストと係合される。波構造の内側接触表面に接する最良適合の円によって測定される軸受の初期直径は約13.78mmである。ポストは、鋼から形成され、14mmの直径を有する。法線力は、0.3mm/分の速度で軸受に対して加えられる。
【0340】
サンプル2は、カットアウトタインが半径方向内方に延在される円筒形の本体を有する、プラスチックから形成される軸受を有する。タインは、円筒形の本体に隣接するプラスチック材料よりなる。軸受の初期内径は約20.60mmであり、タインそれぞれは約0.93mmの最大半径方向距離だけ半径方向内方に最初突出される。ポストは、軸受に挿入される。ポストは、鋼から形成され、19.60mmの直径を有する。法線力は、0.3mm/分の速度で軸受に対して加えられる。結果を表1に示す。
【0342】
表1に示すように、サンプル1は4421N/mmの半径方向剛性を有し、サンプル2は943N/mmの半径方向剛性を有する。そのため、サンプル1の組立体は、サンプル2の組立体と比べて、半径方向剛性が少なくとも468%増加される。
【0343】
軸方向摺動力(即ち、軸受内でポストを軸方向に移動するために必要な力)は、最初にポストを軸受に少なくとも部分的に挿入する(即ち、ポストが軸受の突出部と係合するよう)ことで試験される。軸受が静止状態で保持される一方で、ポストの長さに沿って軸方向に方向付けられる力がポストの軸方向端部に対して印可される。力は、軸受内でポストが長手軸方向に移動し始めるまで増加され、移動中に必要とされる結果として生ずる力が測定される。結果を表2に示す。ここで、組立体が静止摩擦と関連する影響を克服することを要求されるとき、動きの初期段階で最大の軸方向力が得られることに注意する。
【0345】
表2に示すように、サンプル1は27.50Nの動きを発揮するために最大軸方向力を必要とする一方で、サンプル2は53.63Nの最大軸方向力を必要とする。そのため、サンプル1は、サンプル2のポストを移動するために要求される最大軸方向力の52%未満の最大軸方向力により、軸受内で移動することができる。
【0346】
表2に示すように、サンプル1は、12.8Nの平均的軸方向力を摺動中に必要とし、サンプル2は39.62Nの平均的軸方向力を摺動中に必要とした。そのため、サンプル1は、サンプル2のポストを移動するために要求される平均的軸方向力の33%未満の平均的軸方向力により軸受内で自由に移動することができる。多数の異なる態様及び実施態様が可能である。これら態様及び実施形態の幾つかを以下に説明する。本明細書を読んだ後、当業者にはこれら態様及び実施形態が例示的に過ぎず、本発明の範囲を制限するものではないと理解されるであろう。実施形態は、以下に列挙する付記のうちの任意の一つ以上の付記によるものでもよい。
【0347】
概要で説明したアクティビティ又は実施例の全てが必ずしも必要でなく、特定のアクティビティの一部分が必要でない、また、記載したアクティビティに加えて一つ以上の更なるアクティビティが実施されてもよいことに注意する。更には、アクティビティが列挙される順番は、必ずしもアクティビティが実施される順番ではない。
【0348】
恩恵、他の利点、及び、問題に対する解決策を具体的な実施形態に関して上述した。しかしながら、恩恵、利点、問題に対する解決策、及び、任意の恩恵、利点、又は、解決策が得られる或いはそれらをより明白にする全ての特徴は、任意の又は全ての請求項の重要、必要、又は、必須の特徴として解釈されてはならない。
【0349】
本願記載の実施形態の明細書及び図は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図している。明細書及び図は、本願記載の構造又は方法を用いる装置及びシステムの全ての要素及び特徴の包括的且つ総合的な説明となることを意図していない。別個の実施形態は単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよく、反対に、簡略化のために、単一の実施形態と関連して説明した様々な特徴は別個に又は任意のサブ組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲について記載する値の参照は、該範囲内の全ての各値を含む。当業者には、本明細書を読んだ後にのみ、多数の他の実施形態が明らかとなるであろう。構造的置換、論理的置換、又は、任意の変更が本開示の範囲から逸脱することなくなされ得るよう、他の実施形態が使用され、本開示から導かれてもよい。従って、本開示は、限定的でなく例示的と考えられるべきである。