【実施例1】
【0029】
[構成の説明]
図1に示すように、本実施例の回胴式遊技機1の前面には表示窓2(3×3の停止図柄の有効領域を表示可能とする)を備えた表示パネル3が設置されている。
【0030】
表示窓2の背後には3本のリール4(左から順に左リール4L,中リール4C,右リール4R)を有する図示しない回胴機構部が配されており、各リール4に設けられている図柄の中の3図柄を表示窓2から視認できる。また、表示窓2の周囲にはベットランプ5や、複数のデジタル表示装置6等が配されている。
【0031】
表示窓2の下方には、ベットスイッチ7,始動レバー8,3個の停止ボタン9(左から順に左停止ボタン9L,中停止ボタン9C,右停止ボタン9R)と、メダル投入口10等を備える操作部11が設けられている。そして、最下部には、受皿12やスピーカボックス13等を備える下部構造部14が設けられている。
【0032】
なお、左停止ボタン9L,中停止ボタン9C,右停止ボタン9Rは、それぞれ、左リール4L,中リール4C,右リール4Rに対応している。
また、表示窓の上方には、各種演出を行うための表示画面(演出画像表示装置33)が設けられている。
【0033】
図2には、回胴式遊技機1の電気的構成を示すブロック図が記載されており、主制御基板20は、ワンチップマイコン,入力ポート,出力ポート等を備えている。
主制御基板20には、ベットスイッチ7の操作信号,精算スイッチ16の操作信号,メダル投入口10に設けられたメダル検出スイッチ10aのメダル検出信号,始動レバー8の操作信号,停止ボタン9L〜9Rの操作信号,各リール4の位置を検出する位置検出センサ21の信号等が入力される。
【0034】
また、主制御基板20の出力側には、メダルの払出を行うためのゲートソレノイド22や、クレジット表示装置23や、ベット数表示装置24や、払出メダル数表示装置25や、リール4を回転させる駆動モータ26L〜26Rや、投光ランプ27L〜27Rや、中継基板30が接続されている(なお、クレジット表示装置23,ベット数表示装置24,払出メダル数表示装置25は、上述したデジタル表示装置6として構成されている)。
【0035】
主制御基板20は、マイコンがプログラムに従って動作することにより、上述のベットスイッチ7の操作信号等に基づいて、クレジット表示装置23,ベット数表示装置24,払出メダル数表示装置25の表示や、駆動モータ26の回転,停止や、投光ランプ27の点灯,消灯等を制御する。
【0036】
中継基板30には、音・ランプ制御基板31が接続されており、主制御基板20は、中継基板30経由で音・ランプ制御基板31にコマンドを送ることで、効果音等の音声出力と電飾類の点灯,消灯を制御する。なお、主制御基板20から中継基板30に対する一方向の通信のみ可能な構成としても良い。
【0037】
また、音・ランプ制御基板31には、演出画像表示装置33を制御するための演出画像制御基板32が接続されている。演出画像制御基板32は、主制御基板20が中継基板30に送信したコマンドを、音・ランプ制御基板31を経由して受信すると共に、該コマンドに基づいて音・ランプ制御基板31が生成したデータを受信し、これに従って演出画像表示装置33を制御する。
【0038】
なお、払出メダル数表示装置25を廃して、その表示を演出画像表示装置33にて行ってもよい。
また、主制御基板20には、払出制御基板40が双方向通信回路として接続されており、払出制御基板40は、主制御基板20から受信した払出要求データに基づいて獲得メダル払出装置41を稼働させてメダルの払出を行う。その際、払出制御基板40は、払出検出スイッチ42の検出信号に基づいて払出されるメダルの枚数を計数する。
【0039】
また、各リール4L〜4Rには、例えば21個の図柄が描かれており、これらの図柄は、一例として、“BB(ビックボーナス)図柄”,“スイカ図柄”,“チェリー図柄”,“ベル図柄”,“リプレイ図柄”の5種類となっている。
【0040】
[動作の説明]
次に、本実施形態の回胴式遊技機1の動作について説明する。
この回胴式遊技機1では、内部抽選により当選する役として、BBと、小役であるベルA〜F,スイカ,チェリー,リプレイとが設けられており、内部抽選でこれらの役に当選しなかった場合には、ハズレとなる(
図3参照)。なお、以後、内部抽選により当選した役を当選役とも記載すると共に、表示窓2に形成された有効ライン上に対応する図柄が並び、遊技価値が付与される状態となった役を成立役とも記載する。
【0041】
本実施形態では、ベルA〜Fは、それぞれ、停止ボタン9を操作する順番(押順)が固有に設定された押順小役として構成されており、当選役がベルA〜Fとなった場合には、対応する押順で停止ボタン9が操作されると、停止ボタン9を押すタイミングに関らず有効ライン上に必ずベル図柄が並び、役が成立する。
【0042】
また、この回胴式遊技機1では、内部抽選でベルに当選すると、対応する押順を報知する押順ナビ演出が行われるAT(アシストタイム)が設けられており、レア小役であるチェリーが当選したときに実行されるアシストタイム開始抽選における当選を契機として、ATが作動する。
ATの作動に係る制御としての本実施形態のAT作動処理は、本発明の要部であるため、後で詳述する。
【0043】
また、本実施形態では、通常状態(BBまたはATでない状態)中は、順押(左,中,右の順で停止ボタン9を操作すること)或いは挟み押(左,右,中の順で停止ボタン9を操作すること)以外の押順で停止ボタン9を操作すること(変則押し)が禁止されている。変則押しがなされた場合、一定期間にわたりATが作動しなくなるというペナルティー(詳細は後述する)が科せられる。
【0044】
以下では、ATが作動する際の動作を中心に、回胴式遊技機1の動作について詳しく説明する。
(1)メイン処理について
まず、主制御基板20にて行われるメイン処理について、
図4に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、回胴式遊技機1の稼動中、周期的(例えば2ms周期)に実行される。
【0045】
S100では、主制御基板20は、メダルの投入を受け付けると共に、メダルの投入やベットスイッチ7の操作に応じてメダルのベットを行う。
すなわち、主制御基板20は、メダル検出スイッチ10aからの検出信号によりメダルの投入を検出し、MAXベット(3枚のメダルのベット)されていない状態では、投入されたメダルを順次ベットすると共に、MAXベットされた状態では、メダルが投入される度にクレジット枚数を1加算する。なお、クレジット枚数が50に達すると、メダルを投入してもクレジット枚数は加算されず、該メダルは受皿12に排出される。
【0046】
また、ベットスイッチ7の操作を検出した場合には、MAXベットを行い、クレジット枚数から3を減算する(クレジット枚数が3枚未満の場合には、クレジットされている全てのメダルをベットする)。
【0047】
なお、本実施形態では、MAXベットが行われた状態でのみゲームを行うことが可能となっているが、これに限らず、1枚或いは2枚のメダルがベットされた状態であってもゲームを行うことができる構成としても良い。
【0048】
続くS105では、主制御基板20は、始動レバー8の操作に応じてゲームを開始させ、内部抽選等を行う当否判定処理を行い、S110に処理を移行する。
S110では、主制御基板20は、停止ボタン9の操作に応じてリール4の回転を停止させるリール停止処理を行い、S115に処理を移行する。
【0049】
S115では、主制御基板20は、当選した小役に対応する図柄が有効ライン上に並び、該小役が成立役となった場合に、遊技者に対し、該小役に対応する枚数のメダル(賞メダル)を遊技者に付与するメダル払出処理を行い、S120に処理を移行する。
【0050】
なお、賞メダルを付与する際、クレジット枚数が50枚以下である場合には、賞メダルの枚数がクレジット枚数に加算され、クレジット枚数が50枚を越えると、賞メダルが受皿12に排出される。
【0051】
S120では、主制御基板20は、BBを開始或いは終了させる遊技状態制御処理を行い、S100に処理を移行する。
遊技状態制御処理では、BBが成立役となった場合には、BBを開始させると共に、BB中の賞メダルが予め定められた枚数に達した場合には、BBを終了させる。
【0052】
(2)当否判定処理について
次に、始動レバー8の操作に応じて内部抽選等を行う当否判定処理について、
図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メイン処理からコールされる。
【0053】
S150では、主制御基板20は、始動レバー有効条件(メダルの投入又はベットスイッチ7の操作によりMAXベットされたか、或いは、前回のゲームでリプレイが成立したという条件)が満たされているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S150:Yes)、S155に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S150:No)、本処理を終了する。
【0054】
S155では、主制御基板20は、始動レバー8が操作されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S155:Yes)、S160に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S155:No)、本処理を終了する。
【0055】
S160では、主制御基板20は、内部抽選に用いる当否乱数を抽出し、抽出した当否乱数を用いて当選役内部抽選処理を行う(S165)。
続くS170では、主制御基板20は、リール4L〜4Rの回転を開始させるリール変動開始処理を行い、本処理を終了する。
【0056】
なお、リール変動開始処理では、主制御基板20は、最初に、前回のゲームにおけるリール4L〜4Rの回転開始時から4.1秒が経過しているか否かを判定する。そして、4.1秒が経過している場合には、駆動モータ26L〜26Rを作動させてリール4L〜4Rの回転を開始し、4.1秒が経過していない場合には、前回の回転開始から4.1秒が経過するまで待ち、その後、リール4L〜4Rの回転を開始する。
【0057】
また、停止ボタン9は、全てのリール4の回転速度が一定となった後に有効化される。
(3)当選役内部抽選処理について
次に、当否乱数に基づき内部抽選を行う当選役内部抽選処理について、
図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、当否判定処理からコールされる。
【0058】
S200では、主制御基板20は、BBへの当選を示す当選役フラグであるボーナスフラグを参照し、BBに当選した状態か否かを判定する。そして、BBに当選していない状態である場合(ボーナスフラグ=0の場合)には(S200:Yes)、S205に処理を移行すると共に、BBに当選した状態である場合には(S200:No)、S215に処理を移行する。
【0059】
S205では、主制御基板20は、当否乱数がBBの当り値か否か(BBに当選したか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S205:Yes)、S210に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S205:No)、S215に処理を移行する。
【0060】
S210では、主制御基板20は、ボーナスフラグをセットし、S260に処理を移行する。
S215では、主制御基板20は、当否乱数がチェリーの当り値か否か(チェリーに当選したか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S215:Yes)、S220に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S215:No)、S225に処理を移行する。
【0061】
S220では、主制御基板20は、チェリーへの当選を示す当選役フラグであるチェリーフラグをセットし、S260に処理を移行する。
S225では、主制御基板20は、当否乱数がスイカの当り値か否か(スイカに当選したか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S225:Yes)、S230に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S225:No)、S235に処理を移行する。
【0062】
S230では、主制御基板20は、スイカへの当選を示す当選役フラグであるスイカフラグをセットし、S260に処理を移行する。
S235では、主制御基板20は、当否乱数がベルA〜Fの当り値か否か(ベルA〜Fに当選したか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S235:Yes)、S240に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S235:No)、S245に処理を移行する。
【0063】
S240では、主制御基板20は、ベルへの当選を示す当選役フラグであるベルフラグをセットし、S260に処理を移行する。なお、ベルフラグには、ベルA〜Fに対応してベルAフラグ〜ベルFフラグの6種類が設けられており、当選したベルの種類に対応するベルフラグがセットされる。
【0064】
S245では、主制御基板20は、当否乱数がリプレイの当り値か否か(リプレイに当選したか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S245:Yes)、S250に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S245:No)、S255に処理を移行する。
【0065】
S250では、主制御基板20は、リプレイへの当選を示す当選役フラグであるリプレイフラグをセットし、S260に処理を移行する。
一方、S255では、主制御基板20は、ハズレフラグをセットし、S260に処理を移行する。
【0066】
S260では、主制御基板20は、中継基板30を介して、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32に対し、当選役の有無と、当選役の種類を示すコマンドである当選役情報を送信し、本処理を終了する。
【0067】
(4)リール停止処理について
次に、停止ボタン9の操作に応じてリール4の回転を停止させるリール停止処理について、
図7〜10に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メイン処理からコールされる。
【0068】
S300では、主制御基板20は、リール4L〜4Rのうちの少なくとも一つが回転中であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S300:Yes)、S302に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S300:No)、本処理を終了する。
【0069】
S302では、主制御基板20は、停止ボタン9が有効化されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S302:Yes)、S308に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S302:No)、S304に処理を移行する。
【0070】
S304では、主制御基板20は、全リール4L〜4Rの回転速度が一定となったか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S304:Yes)、S306に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S304:No)、本処理を終了する。
【0071】
S306では、主制御基板20は、停止ボタン9を有効化し、S308に処理を移行する。
S308では、主制御基板20は、左停止ボタン9LがON状態(押下された状態)であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S308:Yes)、S310に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S308:No)、S322に(
図8)処理を移行する。
【0072】
S310では、主制御基板20は、左停止ボタン9Lが有効か否か(左リール4Lが回転中か否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S310:Yes)、S312に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S310:No)、本処理を終了する。
【0073】
S312では、主制御基板20は、左リール4Lを停止させる左リール停止処理を行う。この左リール停止処理では、所謂引き込み制御が行われ、内部抽選に当選している場合には、当選役フラグが示す当選役に対応する図柄が有効ライン上に並ぶよう、左リール4Lの停止位置が調整される。
【0074】
具体的には、当選役がリプレイである場合には、左リール4Lのリプレイ図柄が必ず有効ライン上に停止され、当選役がベルである場合には、押順が適切であれば、左リール4Lのベル図柄が必ず有効ライン上に停止される。また、当選役がリプレイ,ベル以外である場合には、左停止ボタン9Lの操作タイミングに、左リール4Lの対応する図柄が有効ラインから予め定められたコマ数の範囲内に位置する場合には、該図柄が有効ライン上に停止される。
【0075】
続くS314では、主制御基板20は、左停止ボタン9LがOFF状態(押下が解除された状態)であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S314:Yes)、S316に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S314:No)、S314に処理を移行する。
【0076】
S316では、主制御基板20は、左停止ボタン9Lの操作を無効化し、S318に処理を移行する。
S318では、主制御基板20は、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32に対し、左リール4Lが停止されたことと、各有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである左リール停止信号を送信し、S320に処理を移行する。
【0077】
S320では、主制御基板20は、回転中のリール4が存在するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S320:Yes)、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には(S320:No)、S350(
図10)に処理を移行する。
【0078】
一方、左停止ボタン9LがON状態でない場合に移行するS322(
図8)では、主制御基板20は、中停止ボタン9CがON状態であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S322:Yes)、S324に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S322:No)、S336に(
図9)処理を移行する。
【0079】
S324では、主制御基板20は、中停止ボタン9Cが有効か否か(中リール4Cが回転中か否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S324:Yes)、S326に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S324:No)、本処理を終了する。
【0080】
S326では、主制御基板20は、中リール4Lを停止させる中リール停止処理を行う。この中リール停止処理では、左リール4Lと同様、引き込み制御により、当選役に対応する図柄が有効ライン上に並ぶよう中リール4Cの停止位置が調整される。
【0081】
続くS328では、主制御基板20は、中停止ボタン9CがOFF状態であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S328:Yes)、S330に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S328:No)、S328に処理を移行する。
【0082】
S330では、主制御基板20は、中停止ボタン9Cの操作を無効化し、S332に処理を移行する。
S332では、主制御基板20は、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32に対し、中リール4Cが停止されたことと、各有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである中リール停止信号を送信し、S334に処理を移行する。
【0083】
S334では、主制御基板20は、回転中のリール4が存在するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S334:Yes)、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には(S334:No)、S350(
図10)に処理を移行する。
【0084】
また、中停止ボタン9CがON状態でない場合に移行するS336(
図9)では、主制御基板20は、右停止ボタン9RがON状態であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S336:Yes)、S338に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S336:No)、本処理を終了する。
【0085】
S338では、主制御基板20は、右停止ボタン9Rが有効か否か(右リール4Rが回転中か否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S338:Yes)、S340に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S338:No)、本処理を終了する。
【0086】
S340では、主制御基板20は、右リール4Rを停止させる右リール停止処理を行う。この右リール停止処理では、他のリールと同様、引き込み制御により、当選役に対応する図柄が有効ライン上に並ぶよう右リール4Rの停止位置が調整される。
【0087】
続くS342では、主制御基板20は、右停止ボタン9RがOFF状態であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S342:Yes)、S344に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S342:No)、S342に処理を移行する。
【0088】
S344では、主制御基板20は、右停止ボタン9Rの操作を無効化し、S346に処理を移行する。
S346では、主制御基板20は、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32に対し、右リール4Rが停止されたことと、各有効ライン上に停止された図柄を示すコマンドである右リール停止信号を送信し、S348に処理を移行する。
【0089】
S348では、主制御基板20は、回転中のリール4が存在するか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S348:Yes)、本処理を終了すると共に、否定判定が得られた場合には(S348:No)、S350(
図10)に処理を移行する。
【0090】
全てのリールが停止した際に移行するS350(
図10)では、主制御基板20は、成立役が発生したか否かを判定する(有効ライン上に当選役に対応する図柄が並んだか否かを位置検出センサ21による検出結果に基づいて判定する)。そして、肯定判定が得られた場合には(S350:Yes)、S352に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S350:No)、S354に処理を移行する。
【0091】
S352では、主制御基板20は、小役の成立に基づく賞メダルの設定や、リプレイの成立に基づく前回のゲームと同BET数の設定等、成立役に対応する処理を行い、S354では、ハズレに対応する処理を行う。
【0092】
続くS356では、主制御基板20は、中継基板30を介して、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32に対し、成立役の有無、及び、成立役の種類を示すコマンドである成立役情報を送信し、S358に処理を移行する。
【0093】
なお、音・ランプ制御基板31や演出画像制御基板32では、成立役情報に基づき、各種ランプ類31a,スピーカ31bや演出画像表示装置33を介して、各種演出が行われる。
【0094】
S358では、主制御基板20は、ボーナスフラグ以外の他の当選役フラグをクリアし、本処理を終了する。
(5)リール変動開始演出処理について
次に、始動レバー8の操作によりゲームが開始された後に、当選役の有無や当選役の種類に応じて各種演出を行うリール変動開始演出処理について、
図11に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、演出画像制御基板32にて定期的に実行される。
【0095】
S400では、演出画像制御基板32は、主制御基板20から、当選役情報を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S400:Yes)、S405に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S400:No)、本処理を終了する。
【0096】
S405では、演出画像制御基板32は、受信した当選役情報が正常であるか否かを判定する。具体的には、例えば、該当選役情報の値が予め定められた範囲でない場合や、該当選役情報の受信時に通信エラーが生じていた場合等には、該当選役情報を異常とみなす。そして、肯定判定が得られた場合には(S405:Yes)、S410に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S405:No)、本処理を終了する。
【0097】
S410では、演出画像制御基板32は、当選役情報を受信したことを示す当選役フラグをセットすると共に、続くS415にて当選役情報をRAMに保存し、S420に処理を移行する。
【0098】
S420では、演出画像制御基板32は、AT中か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S420:Yes)、S425に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S420:No)、S445に処理を移行する。
【0099】
S445では、演出画像制御基板32は、非当選期間カウンタのカウント値のカウントアップ処理を実行して、S435に処理を移行する。
非当選期間カウンタは、チェリー図柄が当選しなかったゲーム数(期間)を累積して計数するカウンタである。すなわち、非当選期間カウンタは、本処理において、当選役情報を受信し(S400:Yes)、且つ、アシストタイム中ではないと判断された場合(S420:No)、その都度、カウントアップする。なお、S400にて受信したか否かを判定する当選役情報は、チェリーだけではなく、ボーナス、スイカ、ベル、リプレイ、及びハズレに関しても、上述した当選役内部抽選処理(
図6)のS260にて送信されるように構成されている。そして、本処理では、チェリーに限らず上記何れかの当選役に係る情報を受信した場合であって、しかも、現在の遊技状態がアシストタイム中でない場合に、非当選期間カウンタがカウントアップするように構成されている。
なお後述するが、チェリーが当選した場合、AT作動処理のS560にて、該非当選期間カウンタはクリアされる。よって、非当選期間カウンタのカウント値は、チェリーを引き当てていない連続して累積された総ゲーム数に相当する。
また、アシストタイムへの移行つまり開始は、チェリーの当選を契機として抽選が実行され、これに当選することで行われるが、アシストタイム中には非当選期間カウンタのカウントアップは行われない。図示しないが、アシストタイムの終了に基づいて、カウントアップを開始するように構成しても良い。
【0100】
なお、本実施形態では、S445の非当選期間カウントアップ処理は、S420の否定判定時すなわち非アシストタイム中にのみ実行される構成となっている。しかし、アシストタイム中にもカウントアップを行う構成としても良い。
このように構成することで、遊技者は有利なアシストタイムの消化に夢中になっている間に、カウントアップが実行され、アシストタイムが所定の期間の到達によって終了しても、その時点では既に相当の回数のカウントアップがの実行されており、再度、比較的早い段階でアシストタイム開始抽選の抽選確率が高い状態となり、有利な状態が連続することで興趣が向上する。
【0101】
S425では、演出画像制御基板32は、当選役がベルであるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S425:Yes)、S430に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S425:No)、S435に処理を移行する。
【0102】
S430では、演出画像制御基板32は、当選役であるベルの種類に対応する押順を判別すると共に、演出画像表示装置33にて該押順を表示する押順ナビ演出を行い、本処理を終了する。
【0103】
一方、S435では、演出画像制御基板32は、演出画像表示装置33にて、当選役情報が示す当選役の有無や種類に応じた内容の演出を行い、本処理を終了する。なお、AT中は、演出画像制御基板32は、ベル以外の当選役が生じた場合には、該当選役の種類を告知する告知演出を行っても良い。
【0104】
(6)AT作動処理について
次に、レア小役であるチェリーが当選したときに実行されるアシストタイム開始抽選における当選を契機にATを作動させるAT作動処理について、
図12乃至
図14に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、演出画像制御基板32にて定期的に実行される。
【0105】
S500では、演出画像制御基板32は、主制御基板20から成立役情報を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S500:Yes)、S505に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S500:No)、本処理を終了する。
【0106】
S505では、演出画像制御基板32は、受信した成立役情報の内容を判断して、当選役がチェリーか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S505:Yes)、S510に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S505:No)、本処理を終了する。
【0107】
S510では、演出画像制御基板32は、現在の遊技状態がアシストタイム(通常アシストタイム又は特別アシストタイム)中か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S510:Yes)、S515に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S510:No)、つまり通常アシストタイム又は特別アシストタイムの何れかの実行中であると判断された場合にはS585に処理を移行する。
【0108】
S515では、演出画像制御基板32は、現在のモードが、高確率モードか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S515:Yes)、S535に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S515:No)、つまり低確率モードであると判断された場合にはS520に処理を移行する。
【0109】
S520では、演出画像制御基板32は、非成立ゲーム数が100ゲーム以上であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S520:Yes)、つまり比較的多くのゲーム数に亘って(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的高い数値となるまで)チェリーの当選が発生しなかった場合には、S530に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S520:No)、つまり比較的少ないゲーム数で(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的低い数値で)チェリーの当選が発生した場合には、S525に処理を移行する。
【0110】
なお、該S520及び、後述するS535の判定は、上述したリール変動開始演出処理(
図11)のS445においてカウントアップ処理を行う非当選期間カウンタのカウント値を参照することで、つまり該カウント値が100以上であるか否かによって判定を行う。
【0111】
S525では、演出画像制御基板32は、第1抽選テーブルを参照して設定されたアシストタイム開始抽選確率(例えば、10/100)に基づいてアシストタイム開始抽選を実行し、当選した場合には通常アシストタイム又は特別アシストタイムへの振分け処理を併せて実行して、S550に処理を移行する。
【0112】
S530では、演出画像制御基板32は、第2抽選テーブルを参照して設定されたアシストタイム開始抽選確率(例えば、30/100)に基づいてアシストタイム開始抽選を実行し、当選した場合には通常アシストタイム又は特別アシストタイムへの振分け処理を併せて実行して、S550に処理を移行する。
【0113】
S535では、演出画像制御基板32は、非成立ゲーム数が100ゲーム以上であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S535:Yes)、つまり比較的多くのゲーム数に亘って(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的高い数値となるまで)チェリーの当選が発生しなかった場合には、S540に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S535:No)、つまり比較的少ないゲーム数で(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的低い数値で)チェリーの当選が発生した場合には、S545に処理を移行する。
【0114】
S545では、演出画像制御基板32は、第3抽選テーブルを参照して設定されたアシストタイム開始抽選確率(例えば、30/100)に基づいてアシストタイム開始抽選を実行し、当選した場合には通常アシストタイム又は特別アシストタイムへの振分け処理を併せて実行して、S550に処理を移行する。
【0115】
S540では、演出画像制御基板32は、第4抽選テーブルを参照して設定されたアシストタイム開始抽選確率(例えば、90/100)に基づいてアシストタイム開始抽選を実行し、当選した場合には通常アシストタイム又は特別アシストタイムへの振分け処理を併せて実行して、S550に処理を移行する。
【0116】
図13を参照して、S550では、演出画像制御基板32は、アシストタイム開始抽選に当選したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S550:Yes)、S555に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S550:No)、S565に処理を移行する。
【0117】
S555では、演出画像制御基板32は、アシストタイム(AT)発生設定処理を実行し、S560に処理を移行する。
すなわち、アシストタイムの開始抽選に当選した場合、該抽選時において通常アシストタイムと特別アシストタイムの何れに振り分けられたかの結果に応じて、アシストタイムの発動に係る設定処理を行う。
このとき、図示しないが、アシストタイム実行カウンタを設定する。アシストタイム実行カウンタは、ゲーム毎にカウントアップする構成とし、アシストタイムの所定のゲーム数に到達したとき、アシストタイムの終了の契機となる。
【0118】
S565では、演出画像制御基板32は、現状が高確率モードであるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S565:Yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S565:No)、S570に処理を移行する。
S570では、演出画像制御基板32は、非成立ゲーム数が100ゲーム以上であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S570:Yes)、つまり比較的多くのゲーム数に亘って(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的高い数値となるまで)チェリーの当選が発生しなかった場合には、S575に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S570:No)、つまり比較的少ないゲーム数で(換言すれば非当選期間カウンタのカウント値が比較的低い数値で)チェリーの当選が発生した場合には、S580に処理を移行する。
【0119】
S580では、演出画像制御基板32は、高確率モードへの移行可能性の比較的に低い第2移行抽選処理を実行し、S560に処理を移行する。
また、S575では、演出画像制御基板32は、高確率モードへの移行可能性が第2移行抽選処理よりも高い第1移行抽選処理を実行し、S560に処理を移行する。
【0120】
S560では、演出画像制御基板32は、非当選期間カウンタのカウント値を0にクリアする処理を行い、本処理を終了する。
【0121】
図14を参照して、アシストタイム中に移行する、S585では、演出画像制御基板32は、現状のアシストタイムが、通常アシストタイムであるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S585:Yes)、S590に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S585:No)、S595に処理を移行する。
【0122】
S590では、演出画像制御基板32は、ゲーム数の上乗せの可能性が比較的に低い第2上乗せ抽選処理を実行し、当選すれば所定のゲーム数をアシストタイムの現状のゲーム残数に加算して、本処理を終了する。通常アシストタイムで実行される第2上乗せ抽選処理では、上乗せ抽選確率は、例えば10/100にて抽選される(
図15(b)参照)。
また、S595では、演出画像制御基板32は、ゲーム数の上乗せの可能性が第2上乗せ抽選処理よりも比較的に高い第1上乗せ抽選処理を実行し、当選すれば所定のゲーム数をアシストタイムの現状のゲーム残数に加算して、本処理を終了する。特別アシストタイムで実行される第1上乗せ抽選処理では、上乗せ抽選確率は、例えば90/100にて抽選される(
図15(b)参照)。
なお、上記当選した場合の、所定のゲーム数をアシストタイムの現状のゲーム残数に加算する処理は、例えば非当選期間カウンタのカウント値から所定のゲーム数に対応したカウント値を減算することになる。本実施形態では、非当選期間カウンタのカウント値はゲーム実行毎にカウント値をカウントアップさせ、カウント値が予め定められたアシストタイムの実行ゲーム数に対応したカウント値に到達したときに、アシストタイムを終了する構成となっている。このため、上乗せが行われると、現状のカウント値から上乗せゲーム数に対応したカウント値を減算する処理が行われることになる。
本実施形態のAT作動処理は、上述したような制御により実行されるものであるが、該処理にて参照される第1乃至第4抽選テーブルについて、
図15(a)を参照して説明する。
【0123】
図15(a)に示すように、本実施形態におけるアシストタイム開始抽選確率は、各種抽選テーブルによって、個々に設定されている。
各種抽選テーブルは、低確率モードにおいて非当選期間カウンタのカウント値が100未満すなわち100ゲーム未満の場合に参照される第1抽選テーブルと、同じく低確率モードにおいて非当選期間カウンタのカウント値が100以上すなわち100ゲーム以上の場合に参照される第2抽選テーブルと、高確率モードにおいて非当選期間カウンタのカウント値が100未満すなわち100ゲーム未満の場合に参照される第3抽選テーブルと、同じく高確率モードにおいて非当選期間カウンタのカウント値が100以上すなわち100ゲーム以上の場合に参照される第4抽選テーブルと、で構成されている。
【0124】
アシストタイム開始抽選確率は、第1抽選テーブルには10/100が、第2抽選テーブルには30/100が、第3抽選テーブルには30/100が、第4抽選テーブルには90/100が、設定されている。
なお、各種抽選テーブルにおける、通常アシストタイム及び特別アシストタイムの振分けについて説明すると、第1抽選テーブルのアシストタイム開始抽選確率である10/100で抽選して当選となったとき、当選となった10/100の内の、8/100が通常アシストタイムに、また、2/100が特別アシストタイムに振り分けられる。
また、第2抽選テーブルのアシストタイム開始抽選確率である30/100で抽選して当選となったとき、当選となった30/100の内の、18/100が通常アシストタイムに、また、12/100が特別アシストタイムに振り分けられる。
また、第3抽選テーブルのアシストタイム開始抽選確率である30/100で抽選して当選となったとき、当選となった30/100の内の、24/100が通常アシストタイムに、また、6/100が特別アシストタイムに振り分けられる。
さらに、第4抽選テーブルのアシストタイム開始抽選確率である90/100で抽選して当選となったとき、当選となった90/100の内の、54/100が通常アシストタイムに、また、36/100が特別アシストタイムに振り分けられる。
【0125】
続いて、
図15(a)を参照しつつ本実施形態の要部を説明する。
先ず、本実施形態では、アシストタイム開始抽選確率が比較的低確率である低確率モードと、該低確率モードよりも高確率に設定される高確率モードが設けられている。そして、低確率モードから、高確率モードへの移行は、チェリーが当選したことに基づいて実行される上述した第1移行抽選処理(S575)又は第2移行抽選処理(S580)の抽選にて、これに当選することで実行される。さらに、高確率モードへの移行可能性について、第1移行抽選処理は第2移行抽選処理よりも高く設定されている。具体的には、移行抽選に係る抽選確率を、第1移行抽選処理(50/100)は第2移行抽選処理(10/100)より高い確率で設定されている。これによって、チェリーが当選したときの非当選期間カウンタの示唆するゲーム数が、100ゲーム未満の第2移行抽選処理よりも、同じく100ゲーム以上の第1移行抽選処理の方が、換言すれば、非当選期間が長いほど、アシストタイム抽選確率の高いモードに移行し易くなっている。
【0126】
また、本実施形態では、アシストタイムとして、上記、通常アシストタイムと特別アシストタイムを備えている。特別アシストタイムは、通常アシストタイムよりも、アシストタイムを実行する期間(例えば、ゲーム数)を延長し易い構成となっている。つまり
図15(b)を参照して上述したように、上乗せ抽選確率は、通常アシストタイムにおいては10/100であるのに対して、特別アシストタイムにおいては90/100となっている。
そして、AT作動処理(
図12)における、S525、S530、S540、及びS545で実行されるアシストタイム開始抽選で当選した場合、これに併せて、通常アシストタイムと特別アシストタイムの何れかへの振分け抽選処理が実行される。このとき、本実施形態では、非当選期間カウンタのカウント値すなわち、チェリーの非当選ゲーム数が多いほど、つまり非当選期間が長いほど、通常アシストタイムよりも特別アシストタイムに振り分けられる確率が高く設定されている。更に換言すれば、非アシストタイムから、特別アシストタイムへ移行し易く構成されている。
より詳述すると、例えばS515の判定処理で、低確率モードであると判定(S515:No)されたとき、非当選ゲーム数が100ゲーム未満の場合に参照する第1抽選テーブルでは、アシストタイム開始抽選に当選した場合の内、8/100が通常アシストタイムに、また2/100が特別アシストタイムに振り分けられ、結果としてアシストタイムに当選した内の20%が特別アシストタイムに振分けられる。これに対して、非当選ゲーム数が100ゲーム以上の場合に参照する第2抽選テーブルでは、アシストタイム開始抽選に当選した場合の内、18/100が通常アシストタイムに、また12/100が特別アシストタイムに振り分けられ、結果としてアシストタイムに当選した内の40%が特別アシストタイムに振分けられる。このように、低確率モードにおいて、非当選ゲーム数が多いほど、より特別アシストタイムへ振分けられ易い構成となっている。
また、例えばS515の判定処理で、高確率モードであると判定(S515:Yes)されたとき、非当選ゲーム数が100ゲーム未満の場合に参照する第3抽選テーブルでは、アシストタイム開始抽選に当選した場合の内、24/100が通常アシストタイムに、また6/100が特別アシストタイムに振り分けられ、結果としてアシストタイムに当選した内の20%が特別アシストタイムに振分けられる。これに対して、非当選ゲーム数が100ゲーム以上の場合に参照する第4抽選テーブルでは、アシストタイム開始抽選に当選した場合の内、54/100が通常アシストタイムに、また36/100が特別アシストタイムに振り分けられ、結果としてアシストタイムに当選した内の40%が特別アシストタイムに振分けられる。このように、高確率モードにおいても、非当選ゲーム数が多いほど、より特別アシストタイムへ振分けられ易い構成となっている。
【0127】
また、上述したように、アシストタイム開始抽選確率は、低確率モードにおいて非当選ゲーム数が100ゲーム未満の場合に参照する第1抽選テーブルでは10/100であるのに対して、同じく低確率モードにおいて非当選ゲーム数が100ゲーム以上の場合に参照する第2抽選テーブルでは30/100が設定されている。
また同様に、アシストタイム開始抽選確率は、高確率モードにおいて非当選ゲーム数が100ゲーム未満の場合に参照する第3抽選テーブルでは30/100であるのに対して、同じく高確率モードにおいて非当選ゲーム数が100ゲーム以上の場合に参照する第4抽選テーブルでは90/100が設定されている。
すなわち、非当選期間カウンタのカウント値すなわち非当選ゲーム数が多いほど、アシストタイム開始抽選確率が高くなるように構成されている。
更にいえば、本実施形態では、非当選期間カウンタのカウント値すなわち非当選ゲーム数が多いほど、アシストタイムへの移行に係る有利度合いが高くなるように構成されている。
【0128】
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明してきたが、本発明の技術思想に逸脱しない限り、他の実施の形態であっても構わない。
例えば、上述した実施形態に対して、所謂RT(リプレイタイム)やART(アシストリプレイタイム)等の機能を付加した構成であっても良い。このように構成することにより、遊技性に深みを持たせることが出来、興趣の向上を図ることが出来る。
【0129】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
【0130】
リール4を構成する左リール4L,中リール4C,及び右リール4Rが、複数の回胴に相当する。
また、チェリーが、特定の役に、ベルが、押順小役に相当する。
【0131】
第1移行抽選処理(S575)及び第2移行抽選処理(S580)が、昇格抽選手段に相当する。
【0132】
主制御基板20が主制御装置に、演出画像制御基板32がサブ制御装置に相当する。
また、メイン処理のS115,S120が、付与手段に相当する。
また、当否判定処理のS160が乱数抽出手段に、S165が内部抽選手段に、S170が回転開始手段に相当する。
【0133】
また、当選役内部抽選処理のS260が当選役送信手段に相当する。
また、リール停止処理のS312,S326,S340が回転停止手段に、S356が成立役送信手段に相当する。
【0134】
また、AT作動処理のS505が、当選役判定手段に相当する。
また、リール変動開始演出処理のS445による非当選期間カウンタのカウントアップ処理が、非当選期間カウント手段に相当する。
【0135】
また、AT作動処理のS555が、開始手段に相当する。
また、AT作動処理が、有利度上昇手段に相当する。
【0136】
また、当選役信号が当選役情報に、成立役信号が成立役情報に相当し、押順ナビ演出が告知演出に相当する。