(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において、前記無線端末内の無線周波数回路の一部又は全部の回路に電力を供給するのを停止するステップであり、前記休眠状態は、前記無線端末が現在不連続送信(DTX)休眠期間及び不連続受信(DRX)休眠期間の双方にある状態を有するステップを有し、
前記無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間以外の全ての期間内に前記無線周波数回路の全部の回路に電力を供給するステップを更に有する電力供給制御方法。
通信ユニットを有する無線端末であり、前記通信ユニットは、電源処理回路と、無線周波数回路と、ベースバンド制御回路と、アンテナと、スイッチ回路とを有する無線端末であって、
前記無線周波数回路は、前記アンテナにより送出されたダウンリンクアナログ信号を受信し、前記ダウンリンクアナログ信号をダウンリンクデジタル信号に変換し、処理のために前記ダウンリンクデジタル信号を前記ベースバンド制御回路に送出し、また、前記ベースバンド制御回路により送出されたアップリンクデジタル信号を受信し、前記アップリンクデジタル信号をアップリンクアナログ信号に変換し、送信のために前記アップリンクアナログ信号を前記アンテナに送出するように構成され、
前記電源処理回路は、前記ベースバンド制御回路に電力を供給し、前記ベースバンド制御回路により送出された電源制御信号を受信し、前記電源制御信号に従って前記無線周波数回路に電力を供給するように構成され、
前記スイッチ回路は、前記電源処理回路から前記無線周波数回路への電力供給ラインに位置し、前記ベースバンド制御回路の切断コマンドを受信し、前記切断コマンドに従って前記無線周波数回路の一部又は全部の回路の電力供給ラインを切断するように構成され、休眠状態は、前記無線端末が現在不連続送信(DTX)休眠期間及び不連続受信(DRX)休眠期間の双方にある状態を有し、
前記ベースバンド制御回路は、前記無線周波数回路により送出されたダウンリンクデジタル信号を受信し、前記アップリンクデジタル信号を生成するために前記ダウンリンクデジタル信号を処理し、前記アップリンクデジタル信号を前記無線周波数回路に送出し、前記電源制御信号を前記電源処理回路に送出し、また、前記無線端末が前記休眠状態にある期間の一部又は全部の始めに前記切断コマンドを前記スイッチ回路に送出するように構成され、
前記ベースバンド制御回路は、前記無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間の終わりに、接続コマンドを前記スイッチ回路に送出するように更に構成され、
前記スイッチ回路は、前記接続コマンドを受信し、前記接続コマンドに従って前記無線周波数回路の全部の回路の電力供給ラインを接続するように構成される無線端末。
前記ベースバンド制御回路は、前記無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間の終わりに、前記切断コマンドを既に受信している全ての電子スイッチに接続コマンドを送出するように更に構成され、
前記電子スイッチは、前記接続コマンドを受信し、前記接続コマンドに従って、前記電子スイッチが位置する電力供給ラインを接続するように更に構成される、請求項5又は6に記載の無線端末。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例で提供される方法及び端末によれば、無線端末が休眠状態にある場合、無線周波数回路の全部に電力を供給する必要はなく、これにより、無線端末の電気エネルギー消費が低減され、スタンバイ時間が増加する。その他に、無線周波数回路が常に電力供給状態にある必要はないため、無線端末内の無線周波数回路の耐用寿命も増加する。添付図面を参照して具体的な実現方式について以下に説明する。
【0022】
本発明の全ての実施例は、無線端末がアイドル状態にある場合に適用可能であり、この場合、不連続送信のみ或いは不連続受信のみが存在すること、又は、不連続送信と不連続受信との双方が存在することが認識され得る。無線端末がアイドル状態から接続状態に切り替わる場合、実施例に記載の電力供給制御処理が終了し、無線端末は、従来技術における接続状態の処理に従って処理を実行する。
【0023】
前述の実施例における無線端末は、ネットワーク側デバイスと無線通信を実行することができる移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線モデム、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、データカード、ウェアラブルデバイス等を含む点に留意すべきである。
【0024】
本発明の実施例は、GSM(Global System of Mobile communication、移動通信用グローバルシステム)システム、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access、広帯域符号分割多元アクセス)システム、CDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多元アクセス)システム、及びLTE(Long Term Evolution、ロングタームエボリューション)システムのような、DRX周期が使用される様々な無線通信システムに適用されてもよい。
【0025】
図2に示すように、
図2は、典型的な無線通信システムを示している。無線通信システムは、ネットワーク側デバイスと、無線端末とを含み、ネットワーク側デバイスと無線端末との間の点線は、アップリンクデータ及びダウンリンクデータを送信するリンクを表す。一例としてページングメッセージを使用すると、ここでのネットワーク側デバイスは、実際の要件に従って、基地局(例えば、Node B)、無線ネットワークコントローラ等を含んでもよい。
【0026】
本発明の全ての実施例において、DRX周期又はDTX周期内で、無線端末が休眠状態にある期間は、休眠期間と呼ばれ、無線端末がアウェイク状態にある期間は、アウェイク期間と呼ばれる点に留意すべきである。従って、各DRX周期の全体の期間は、2つの期間に分割され、各DTX周期の全体の期間も、同様に2つの期間に分割される。
【0027】
図3に示すように、
図3は、本発明の実施例による無線端末の概略構成図である。無線端末は、入力ユニット、プロセッサユニット、出力ユニット、通信ユニット、記憶ユニット、周辺機器ユニット等のような構成要素を含む。これらの構成要素は、1つ以上のバスを使用することにより通信を実行する。当業者は、図面に示す無線端末の構成が本発明の限定を構成しないことを認識し得る。構成は、バス構成でもよく、スター構成でもよく、また、図面に示すものより多くの構成要素又は少ない構成要素を含んでもよく、いくつかの構成要素を組み合わせてもよく、異なる構成要素を構成してもよい。例えば、データカード又は無線モデムでは、入力ユニット又は出力ユニットは含まれなくてもよく、或いは、電源すら含まれない。ウェアラブルデバイスでは、周辺機器インタフェースは含まれなくてもよい。
【0028】
入力ユニットは、ユーザと無線端末との間の相互作用を実現するように、及び/又は無線端末に情報を入力するように構成される。例えば、入力ユニットは、ユーザ設定又は機能制御に関する信号入力を生成するために、ユーザにより入力された数字又は文字情報を受信してもよい。本発明の具体的な実現方式では、入力ユニットは、タッチパネルでもよく、実在の入力キー又はマイクロフォンのような他のヒューマンコンピュータ相互作用インタフェースでもよく、カメラのような外部情報を取得する他のデバイスでもよい。
【0029】
プロセッサユニットは、無線端末の制御センタであり、無線端末の様々な機能を実行するため及び/又はデータを処理するため、様々なインタフェース及びラインを使用することにより全体の無線端末の部分を接続し、記憶ユニットに記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ或いは実行し、記憶ユニットに記憶されたデータを呼び出す。プロセッサユニットは、集積回路(Integrated Circuit、IC)を含んでもよく、例えば、プロセッサユニットは、単一のパッケージICを含んでもよく、同じ機能又は異なる機能を有する複数のパッケージICを接続することにより形成されてもよい。例えば、プロセッサユニットは、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)のみを含んでもよく、CPUとデジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)と通信ユニット内の制御チップ(ベースバンドチップ等)との組み合わせでもよい。本発明のこの実現方式では、CPUは、単一のオペレーションコアでもよく、複数のオペレーションコアを含んでもよい。
【0030】
通信ユニットは、無線端末が通信チャネルを使用することにより遠隔サーバに接続され、遠隔サーバからデータをダウンロードするように、通信チャネルを確立するように構成される。通信ユニットは、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、略してwireless LAN)モジュール、ブルートゥースモジュール、又はベースバンド(Base Band)モジュール、通信モジュールに対応する無線周波数(Radio Frequency、略してRFモジュール)回路のような通信モジュールを含んでもよく、無線ローカルエリアネットワーク通信、ブルートゥース通信、赤外線通信、及び/又は広帯域符号分割多元アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、略してW-CDMA)及び/又は高速ダウンリンクパケットアクセス(High Speed Downlink Packet Access、略してHSDPA)のようなセルラ通信システム通信を実行するように構成される。通信モジュールは、無線端末内の構成要素の通信を制御するように構成され、ダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access)をサポートすることができる。
【0031】
本発明の異なる実現方式では、通信ユニット内の様々な通信モジュールは、一般的に集積回路チップ(Integrated Circuit Chip)の形式であり、選択的に結合されることができるが、全ての通信モジュール及び対応するアンテナグループを含む必要はない。例えば、通信ユニットは、セルラ通信システム内で通信機能を提供するために、ベースバンド制御回路、無線周波数回路及び対応するアンテナのみを含んでもよい。無線ローカルエリアネットワークアクセス又はWCDMAアクセスのような通信ユニットにより確立された無線通信接続を用いて、無線端末は、セルラネットワーク(Cellular Network)又はインターネット(Internet)に接続されてもよい。本発明の或る任意選択の実現方式では、ベースバンド制御回路のような通信ユニット内の通信モジュールは、前述のプロセッサユニットに統合されてもよく、典型的な例は、クアルコム(Qualcomm)社により提供されるAPQ+MDMシリーズのプラットフォームである。
【0032】
出力ユニットは、画像出力ユニット及び音声出力ユニットを含むが、これらに限定されない。画像出力ユニットは、テキスト、ピクチャ及び/又はビデオを出力するように構成される。画像出力ユニットは、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)、電界放出ディスプレイ(field emission display、FED)の形式で構成されたディスプレイパネルのようなディスプレイパネルを含んでもよい。或いは、画像出力ユニットは、電気泳動(electrophoretic)ディスプレイのような反射ディスプレイ、又は光の干渉変調(Interferometric Modulation of Light)が使用されるディスプレイを含んでもよい。画像出力ユニットは、単一のディスプレイ又は異なるサイズを有する複数のディスプレイを含んでもよい。
【0033】
記憶ユニットは、ソフトウェアプログラム及びモジュールを記憶するように構成されてもよい。処理ユニットは、無線端末の様々な機能アプリケーションを実行し、データ処理を実現するために、記憶ユニットに記憶されたソフトウェアプログラム及びモジュールを動作させる。記憶ユニットは、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを主に含む。音再生プログラム又は画像表示プログラムのような少なくとも1つの機能により必要なアプリケーションプログラム及びオペレーティングシステムは、プログラム記憶領域に記憶されてもよい。無線端末の使用に従って生成されたデータ(オーディオデータ及びアドレス帳等)及び他のデータは、データ記憶領域に記憶されてもよい。本発明の具体的な実現方式では、記憶ユニットは、不揮発性ダイナミックランダムアクセスメモリ(Nonvolatile Random Access Memory、略してNVRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(Phase Change RAM、略してPRAM)、又は磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(Magetoresistive RAM、略してMRAM)のような揮発性メモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、略してEEPROM)、又はNORフラッシュメモリ(NOR flash memory)若しくはNANDフラッシュメモリ(NAND flash memory)のようなフラッシュメモリのような不揮発性メモリを含んでもよい。不揮発性メモリは、処理ユニットにより実行されるオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを記憶する。処理ユニットは、不揮発性メモリから動作プログラム及びデータをメモリにロードし、デジタルコンテンツを大容量記憶デバイスに記憶する。オペレーティングシステムは、メモリ管理、記憶デバイス制御、及び電源管理のような共通のシステムタスクを制御及び管理するように構成された様々な構成要素及び/又はドライブと、様々なソフトウェア及びハードウェアの間の通信に寄与する構成要素及び/又はドライブとを含む。本発明の実現方式では、オペレーティングシステムは、Google社のAndroidシステム、Apple社により開発されたiOSシステム、Microsoft社により開発されたWindowsオペレーティングシステム、又はVxworksのような組み込みオペレーティングシステムでもよい。
【0034】
周辺機器インタフェースは、周辺機器デバイスを接続するインタフェースであり、USB(Universal Serial Bus、ユニバーサルシリアルバス)インタフェース、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)インタフェース等を含むが、これらに限定されない。
【0035】
図面の電源は、無線端末を動作させ続けるために、無線端末の異なる構成要素に電力を供給するように構成される。一般的な理解として、電源は、一般的なリチウムイオンバッテリ又はNiMHバッテリのような内蔵バッテリでもよく、無線端末に電力を直接供給する外部接続電源を含んでもよい。
【0036】
図4に示すように、
図4は、本発明の実施例による通信ユニットの概略構成図である。通信ユニットは、電源処理回路と、無線周波数回路と、ベースバンド制御回路と、アンテナと、スイッチ回路とを含む。
図4の回路の間に2種類の接続ラインが存在し、太い方の接続ラインは電力供給関係を表し、細い方の接続ラインは信号送信関係を表す。
【0037】
無線周波数回路は、アンテナにより送出されたダウンリンクアナログ信号を受信し、ダウンリンクアナログ信号をダウンリンクデジタル信号に変換し、処理のためにダウンリンクデジタル信号をベースバンド制御回路に送出し、また、ベースバンド制御回路により送出されたアップリンクデジタル信号を受信し、アップリンクデジタル信号をアップリンクアナログ信号に変換し、送信のためにアップリンクアナログ信号をアンテナに送出するように構成される。ここでの“アップリンクデジタル信号”及び“アップリンクアナログ信号”は、無線端末によりネットワーク側デバイスにより送出されるデジタル信号及びアナログ信号をそれぞれ示し、“ダウンリンクデジタル信号”及び“ダウンリンクアナログ信号”は、ネットワーク側デバイスにより無線端末に送出されるデジタル信号及びアナログ信号をそれぞれ示す点に留意すべきである。
【0038】
電源処理回路は、ベースバンド制御回路に電力を供給し、ベースバンド制御回路により送出された電源制御信号を受信し、電源制御信号に従って無線周波数回路に電力を供給するように構成される。
図4では、電源処理回路と
図3の電源との間の関係は省略されている。
図4の電源処理回路は、電源と、電源により提供された電気エネルギーを処理して割り当てる回路とを含んでもよく、電源により提供された電気エネルギーを処理して割り当てる回路のみを含んでもよいことが認識され得る。
【0039】
スイッチ回路は、電源処理回路から無線周波数回路への電力供給ラインに位置し、ベースバンド制御回路の切断コマンドを受信し、切断コマンドに従って無線周波数回路の一部又は全部の回路の電力供給ラインを切断するように構成される。休眠状態は、不連続送信DTX周期内の休眠状態及び不連続受信DRX周期内の休眠状態のうち少なくとも1つを含む。少なくとも1つのDTX周期及び少なくとも1つのDRX周期が存在する。電力は、DRX又はDTX周期内の少なくとも1つの休眠状態の期間の一部又は全部において無線周波数回路の一部又は全部の回路に供給され、電力中断期間がより柔軟且つ多様になる。
【0040】
ベースバンド制御回路は、無線周波数回路により送出されたダウンリンクデジタル信号を受信し、アップリンクデジタル信号を生成するためにダウンリンクデジタル信号を処理し、アップリンクデジタル信号を無線周波数回路に送出し、電源制御信号を電源処理回路に送出し、また、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部の始めに切断コマンドをスイッチ回路に送出するように構成される。
【0041】
具体的な実現の間に、無線端末が電力節約機能に入ったことが決定された場合(例えば、無線端末がユーザにより入力された、電力節約モードに入るコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間内に現在あることを無線端末が検出した場合若しくは無線端末が設定された位置にあることを検出した場合、又は無線端末がスタートアップ後に電力節約機能を自動的に実行した場合)、ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間の始めに、切断コマンドをスイッチ回路に送出し、切断コマンドを受信した後に、スイッチ回路は、無線周波数回路の一部又は全部への電力供給を中断するために、スイッチ回路が位置する電力供給ラインを直ちに切断する点に留意すべきである。この場合、スイッチ回路が切断コマンドを受信して切断を実行する全体の応答時間は、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される全体の期間に比べて非常に短く、従って、応答時間は無視されてもよい。明らかに、無線周波数回路の一部又は全部の回路への電力供給が停止される時間は、無線端末が休眠状態にある時間より大きくない。
【0042】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間は、以下の8個の期間を具体的に含んでもよい。
(a)無線端末のDTX周期内の休眠期間の全部、
(b)無線端末のDTX周期内の休眠期間の一部、
(c)無線端末のDRX周期内の休眠期間の全部、
(b)無線端末のDRX周期内の休眠期間の一部、
(e)(a)及び(c)の期間、
(f)(a)及び(d)の期間、
(g)(b)及び(c)の期間、並びに
(h)(b)及び(
d)の期間。
【0043】
DTX周期内の休眠期間の全部は、DTX周期内の全体の休眠期間を示し、少なくとも1つのDTX周期が存在する。DTX周期内の休眠期間の一部は、DTX周期内の休眠期間の一部を示し、例えば、1つのDTX周期内の休眠期間の前の2分の1、全てのDTX周期内の休眠期間の前の3分の1を示し、少なくとも1つのDTX周期が存在する。
【0044】
DRX周期内の休眠期間の全部は、DRX周期内の全体の休眠期間を示し、少なくとも1つのDRX周期が存在する。DRX周期内の休眠期間の一部は、DRX周期内の休眠期間の一部を示し、例えば、1つのDRX周期内の休眠期間の前の2分の1、全てのDRX周期内の休眠期間の前の3分の1を示し、少なくとも1つのDRX周期が存在する。
【0045】
任意選択で、本発明のこの実施例では、前述の8個の期間内に無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することは、8個の期間内にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することを示す。一例として(a)を使用すると、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給は、無線端末のDTX周期内の休眠期間の全部においてのみ停止され、DTX周期内の休眠期間の全部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。この場合は、残りの(b)〜(h)についても同様であり、詳細はここで再び説明しない。無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させることは、具体的に、無線端末内の無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、ベースバンド制御回路により、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、切断コマンドを既に受信しているスイッチ回路に接続コマンドを送出することでもよい。スイッチ回路が接続コマンドを受信し、次に接続を実行する全体の処理で費やされる応答時間は、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間及び無線周波数回路の全部の回路への電力供給が維持される期間に比べて非常に短く、従って、応答時間は無視されてもよい。
【0046】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間は、1つのみの連続的な期間、例えば、1つのDRX周期内の休眠期間の前の2分の1又は前の3分の1を含んでもよく、複数の不連続的な期間、例えば、各DRX周期内の休眠期間の全部、又は各DTX周期内の休眠期間の前の2分の1、又は(a)〜(h)の場合の組み合わせを含んでもよいことが認識され得る。
【0047】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間が(e)〜(h)の場合である場合、無線端末が不連続送信及び不連続受信の双方を現在実行するとき、特別な場合が存在してもよい。すなわち、無線端末は、現在DRX休眠期間にあるが、DTX休眠期間にない、或いは、無線端末は、現在DTX休眠期間にあるが、DRX休眠期間にない。不連続送信又は不連続受信の通常の進行を確保するため、無線周波数回路の関係する回路への電力供給は維持される必要があり、設計を簡単にするために、無線端末が現在DTX休眠期間及びDRX休眠期間の双方にある場合にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止されることが設計されてもよい。換言すると、(e)における“(a)及び(c)”は、(a)及び(c)の双方が満たされることを意味する。(f)〜(h)の意味も同様である。
【0048】
本発明の他の実施例は、前述の通信ユニットを使用する無線端末を更に提供する。前述の通信ユニットに加えて、無線端末はまた、例えば、必要に応じて
図3に示す他のユニットを含んでもよい。通信ユニットと他のユニットとの間のデータ送信又は接続関係については、
図3の説明に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しない。
【0049】
この実施例で提供される通信ユニットが無線端末により使用される場合、無線端末が休眠状態にあるとき、無線周波数回路の全部に電力を供給する必要はなく、これにより、無線端末の電気エネルギー消費が低減され、スタンバイ時間が増加する。その他に、電力が長期間に無線周波数回路に供給される場合に無線周波数回路の信頼性が次第に減少し、従って、本発明のこの実施例では無線端末内の無線周波数回路の耐用寿命も増加する。
【0050】
任意選択で、不連続送信DTX周期内の休眠状態は、具体的に、全部のDTX周期内の休眠状態又は一部のDTX周期内の休眠状態であり、不連続受信DRX周期内の休眠状態は、具体的に、全部のDRX周期内の休眠状態又は一部のDRX周期内の休眠状態である。
【0051】
これは、電力供給が停止される前述の期間(a)〜(h)に基づいて更なる詳細を提供するために、無線周波数回路の一部又は全部の回路への電力供給が以下の8個の期間内に停止されてもよいことを意味する。
(1)無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(2)無線端末の一部のDTX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(3)無線端末の各DRX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(4)無線端末の一部のDRX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(5)(1)及び(3)の期間、
(6)(2)及び(4)の期間、
(7)(1)及び(4)の期間、及び
(8)(2)及び(3)の期間。
【0052】
(2)の一部のDTX周期及び(4)の一部のDRX周期を選択する複数の方式が存在し、例えば、1つの周期が2つ毎の連続的な周期から選択され、或いは1つ又は2つの周期が3つ毎の連続的な周期から選択され、或いは前の2つの周期が4つ毎の連続的な周期から選択される。適切な“一部の周期”は、アルゴリズムの複雑性、電力節約効率等に基づいて選択中に選択されてもよく、選択方式は、本発明への限定を構成しない。合計の電力中断時間が長くなる場合、電力節約効果はより明白になり、電力節約の合計時間が比較的短い場合、電力節約効果は比較的弱いが、ベースバンド制御回路及びスイッチ回路の作業負荷が比較的小さいことが認識され得る。
【0053】
期間は、前述の8個の場合に分類されるが、(1)〜(4)のそれぞれの場合は、2つの場合、すなわち、“全部”又は“一部”を実際に含み、(5)〜(8)のそれぞれの場合は、4つの場合、すなわち、“DTX周期の全部+DRX周期の一部”、“DTX周期の全部+DRX周期の全部”、“DTX周期の一部+DRX周期の一部”、及び“DTX周期の一部+DRX周期の
全部”を実際に含み、前述の8個の場合(1)〜(8)の分割は説明を簡略化するためのみのものであることが認識され得る。
【0054】
任意選択で、本発明のこの実施例では、前述の8個の期間内に無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することは、8個の期間内にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することを示す。一例として(1)を使用すると、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給は、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部においてのみ停止される。具体的に、電力供給が無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部において停止される場合、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。電力供給が無線端末の各DTX周期内の休眠期間の一部において停止される場合、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の一部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させることは、具体的に、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、ベースバンド制御回路により、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、切断コマンドを既に受信しているスイッチ回路に接続コマンドを送出することでもよい。
【0055】
(2)〜(8)の期間内に無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給を中断することが選択された場合、実現方式は同様であり、詳細はここで再び説明しない。
【0056】
任意選択で、(1)〜(8)の期間内に無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給を中断することは、単一の電力節約対策、例えば、各DRX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の全部の回路への電力供給を停止することとして認識され得るだけでなく、複数の電力節約対策の組み合わせ、例えば、各DRX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の全部の回路への電力供給を中断し、各DTX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路内の1つの回路への電力供給を中断すること、他の例では、2つ毎の連続的なDRX周期内の1つのDRX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の2つの回路への電力供給を中断し、3つ毎の連続的なDTX周期内の1つのDTX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の1つの回路への電力供給を中断することとして認識され得る。同様に、当業者は、複数の電力節約対策及びこれらの組み合わせを理解してもよく、詳細はここで再び説明しない。
【0057】
具体的な実現の間に、適切な電力節約期間((1)〜(8)に記載の期間等)及び電力節約範囲(無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路)が必要に応じて設計されてもよい。
【0058】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間が(5)〜(8)の場合である場合、無線端末が不連続送信及び不連続受信の双方を現在実行するとき、特別な場合が存在してもよい。すなわち、無線端末は、現在DRX休眠期間にあるが、DTX休眠期間にない、或いは、無線端末は、現在DTX休眠期間にあるが、DRX休眠期間にない。不連続送信又は不連続受信の通常の進行を確保するため、無線周波数回路の関係する回路への電力供給は維持される必要があり、設計を簡単にするために、無線端末が現在DTX休眠期間及びDRX休眠期間の双方にある場合にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止されることが設計されてもよい。換言すると、(5)における“(1)及び(3)”は、(1)及び(3)の双方が満たされることを意味する。(6)〜(8)の意味も同様である。
【0059】
対応して、ベースバンド制御回路は、無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間以外の全ての期間内に無線周波数回路の全部の回路の電力供給ラインを接続するようにスイッチ回路を制御するために、接続コマンドをスイッチ回路に送出するように更に構成され、スイッチ回路は、接続コマンドを受信し、接続コマンドに従って無線周波数回路の全部の回路の電力供給ラインを接続するように構成される。この対策は、無線端末において、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、無線周波数回路が電力供給を取得して通常に動作することができることを確保する。ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、接続コマンドをスイッチ回路に送出することが認識され得る。
【0060】
具体的に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給が各DRX周期の休眠期間の全部に中断される場合、ベースバンド制御回路は、タイミングを保持し、第NのDRX周期の休眠期間の始めに、ベースバンド制御回路は、切断コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路は、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を中断し、第NのDRX周期の休眠期間の終わりに(すなわち、第NのDRX周期のアウェイク期間の始めに)、ベースバンド制御回路は、接続コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路は、無線周波数回路内の全部の回路の電力供給をオンにし、第NのDRX周期のアウェイク期間の終わりに(すなわち、第(N+1)のDRX周期の休眠期間の始めに)、ベースバンド制御回路は、切断コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路は、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を中断し、以下は類推される。Nは正の整数であり、第NのDRX周期内で、無線端末は、無線端末により処理される必要があるメッセージ(ページングメッセージ等)を受信しないことが仮定される。この場合、第NのDRX周期が終わった後に、処理は第(N+1)のDRX周期に進む。第NのDRX周期内で、無線端末が無線端末により処理される必要があるメッセージ(ページングメッセージ等)を受信した場合、無線端末は、アイドル状態から接続状態に切り替わり、従来技術の方式でページングメッセージを処理し、無線端末がアイドル状態に再び入った場合に前述の電力供給制御処理を続け、DRX周期に従って不連続受信を実行し続ける。
【0061】
図5aに示すように、
図5aは、本発明の他の実施例による通信ユニットの概略構成図である。
図4に基づいて、
図5aは、無線周波数回路の具体的な実現について更なる詳細を提供する。回路の間に2種類の接続ラインが存在し、太い方の接続ラインは電力供給関係を表し、細い方の接続ラインは信号送信関係を表す。
【0062】
図4の実施例の前述の説明に加えて、この実施例の新たに追加された内容は、無線周波数回路が送信処理回路と、受信処理回路と、アンテナスイッチとを含むことを含む。
【0063】
送信処理回路は、ベースバンド
制御回路のコマンドに従って、アップリンクでベースバンド制御回路により送出されたアップリンクデジタル信号をアップリンクアナログ信号に変換し、アップリンクアナログ信号をアンテナスイッチに送出するように構成される。
【0064】
受信処理回路は、アンテナスイッチにより送出されたダウンリンクアナログ信号を受信し、ダウンリンクアナログ信号をダウンリンクデジタル信号に変換し、処理のためにダウンリンクデジタル信号をベースバンド制御回路に送出するように構成される。
【0065】
アンテナスイッチは、時系列要求に従って、アンテナにより送出されたダウンリンクアナログ信号を受信し、ダウンリンクアナログ信号を受信処理回路に送出し、また、時系列要求に従って、送信処理回路により送出されたアップリンクアナログ信号を受信し、アップリンクアナログ信号をアンテナに送出するように構成される。前述の様々なアップリンクデータ及びダウンリンクデータについて、前述の実施例の説明に参照が行われてもよい。
【0066】
スイッチ回路は、電子スイッチを含み、電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン、電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、及び電源処理回路からアンテナスイッチへの電力供給ラインのうち少なくとも1つに設定される。
【0067】
電子スイッチは、切断コマンドに従って、電子スイッチが位置する電力供給ラインを切断するように構成される。
【0068】
ベースバンド制御回路は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部の始めに切断コマンドを電子スイッチのうち少なくとも1つに送出するように具体的に構成される。この機能は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において、切断コマンドを受信した電子スイッチが位置する電力供給ラインを切断するように、切断コマンドを受信した電子スイッチを制御するためのものである。
【0069】
本発明の他の実施例は、前述の通信ユニットが使用される無線端末を更に提供する。前述の通信ユニットに加えて、無線端末はまた、例えば、必要に応じて
図3に示す他のユニットを含んでもよい。通信ユニットと他のユニットとの間のデータ送信又は接続関係については、
図3の説明に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しない。
【0070】
この実施例で提供される通信ユニットが無線端末により使用される場合、無線端末が休眠状態にあるとき、無線周波数回路の全部に電力を供給する必要はなく、これにより、無線端末の電気エネルギー消費が低減され、スタンバイ時間が増加し、無線端末内の無線周波数回路の耐用寿命も増加する。その他に、この実施例では、1つ以上の電子スイッチがスイッチ回路内で使用されるため、全体の対策が簡単、効果的且つ柔軟になり、ハードウェアコストが比較的低い。
【0071】
図5aのスイッチ回路は、3つの電子スイッチを含む。3つの電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン、電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、及び電源処理回路からアンテナスイッチへの電力供給ラインにそれぞれ位置する。無線端末が電力節約機能に入ったことが決定された場合(例えば、無線端末がユーザにより選択されたコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間若しくは設定された位置を検出した場合)、ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、切断コマンドを3つの電子スイッチのうち少なくとも1つに送出し、切断コマンドを受信した電子スイッチは、無線周波数回路の一部又は全部への電力供給を中断するために、電子スイッチが位置する電力供給ラインを直ちに切断する。3つの電子スイッチは、3つの電力供給ラインをそれぞれ制御するため、電力中断は照準を絞りやすくなり、電力中断対策はより柔軟になる。或る電子スイッチが故障した場合、故障していない残りの電子スイッチは、依然として電力中断を実現することができ、このことは、対策の安定性を改善する。
【0072】
図5bに示すように、
図5bは、本発明の他の実施例による通信ユニットの概略構成図である。
図5aと異なり、
図5bのスイッチ回路は、1つの電子スイッチを含む。電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン、電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、及び電源処理回路からアンテナスイッチへの電力供給ラインの全部に位置し、3つの電力供給ラインは、電子スイッチのオン又はオフを用いて同時に制御される。無線端末が電力節約機能に入ったことが決定された場合(例えば、無線端末がユーザにより選択されたコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間若しくは設定された位置を検出した場合)、ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、切断コマンドを電子スイッチに送出し、切断コマンドを受信した後に、電子スイッチは、無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、電子スイッチが位置する電力供給ラインを直ちに切断する。この対策では、1つのみの電子スイッチが使用され、このことは、3つのラインを同時に切断することができ、これにより、電力中断効率がより高くなり、ハードウェアコストがより低くなる。
【0073】
任意選択で、前述の電子スイッチはまた、他の実現方式で実現されてもよい。例えば、3つのライン、すなわち、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン、電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、及び電源処理回路からアンテナスイッチへの電力供給ラインのうち2つは、1つの電子スイッチを共有し、1つの電子スイッチは、他のラインで使用される。ベースバンド制御回路は、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、切断コマンドを2つの電子スイッチのうち少なくとも1つに送出し、切断コマンドを受信した電子スイッチは、無線周波数回路の一部又は全部への電力供給を中断するために、電子スイッチが位置する電力供給ラインを直ちに切断する。この対策では、2つの電子スイッチが存在し、一方の電子スイッチが故障したとしても、故障していない他方の電子スイッチが電力の中断を完了するために使用されてもよく、対策はより大きい安定性を提供する。その他に、2つのラインが1つの電子スイッチを共有するため、電力中断効率がより高くなり、ハードウェアコストがより低くなる。
【0074】
任意選択で、前述の電子スイッチはまた、合計で4つの電子スイッチを含んでもよい。スイッチの1つは、3つのライン、すなわち、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン、電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、及び電源処理回路からアンテナスイッチへの電力供給ラインのメインスイッチとして機能し、他の3つの電子スイッチは、分岐スイッチであり、3つのラインにそれぞれ位置する。ベースバンド制御回路は、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、切断コマンドをメインスイッチに送出する、或いは無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、切断コマンドを3つの分岐スイッチに同時に送出する、或いは無線周波数回路の一部への電力供給を中断するために、切断コマンドを3つの分岐スイッチのうち1つ又は2つに送出する。この対策では、メインスイッチのみならず分岐スイッチも構成され、電力中断対策は、必要に応じて柔軟に選択されることができ、或る電子スイッチが故障したとしても、故障していない電子スイッチが電力中断を完了するために使用されてもよく、従って、対策はより大きい安定性を提供する。
【0075】
図5c及び
図5dの実施例の説明では、無線周波数回路の組成の分割は、主に機能に基づく点に留意すべきであ
る。実際の製品では、1つの回路の機能は、複数のチップにより実現されてもよく、或いは複数の回路は1つのチップに実現されてもよく、例えば、受信処理回路、送信処理回路、及びアンテナスイッチは、1つのチップに結合されてもよい。
【0076】
図5cに示すように、
図5cは、本発明の他の実施例による通信ユニットの概略構成図である。
図4に基づいて、
図5cは、無線周波数回路の具体的な実現について更なる詳細を提供する。回路の間に2種類の接続ラインが存在し、太い方の接続ラインは電力供給関係を表し、細い方の接続ラインは信号送信関係を表す。
【0077】
図4の実施例の前述の説明に加えて、この実施例の新たに追加された内容は、無線周波数回路が送信処理回路と、受信処理回路とを含むことを含む。
【0078】
送信処理回路は、ベースバンド
制御回路のコマンドに従って、アップリンクでベースバンド制御回路により送出されたアップリンクデジタル信号をアップリンクアナログ信号に変換し、アップリンクアナログ信号をアンテナに送出するように構成される。
【0079】
受信処理回路は、アンテナにより送出されたダウンリンクアナログ信号を受信し、ダウンリンクアナログ信号をダウンリンクデジタル信号に変換し、処理のためにダウンリンクデジタル信号をベースバンド制御回路に送出するように構成される。
【0080】
スイッチ回路は、電子スイッチを含み、電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン及び電源処理回路から受信処理回路への電力供給ライン、のうち少なくとも1つに設定される。
【0081】
電子スイッチは、切断コマンドに従って、電子スイッチが位置する電力供給ラインを切断するように構成される。
【0082】
ベースバンド制御回路は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部の始めに切断コマンドを電子スイッチのうち少なくとも1つに送出するように具体的に構成される。この機能は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において、切断コマンドを受信した電子スイッチが位置する電力供給ラインを切断するように、切断コマンドを受信した電子スイッチを制御するためのものである。
【0083】
本発明の他の実施例は、前述の通信ユニットが使用される無線端末を更に提供する。前述の通信ユニットに加えて、無線端末はまた、例えば、必要に応じて
図3に示す他のユニットを含んでもよい。通信ユニットと他のユニットとの間のデータ送信又は接続関係については、
図3の説明に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しない。
【0084】
この実施例で提供される通信ユニットが無線端末により使用される場合、無線端末が休眠状態にあるとき、無線周波数回路の全部に電力を供給する必要はなく、これにより、無線端末の電気エネルギー消費が低減され、スタンバイ時間が増加し、無線端末内の無線周波数回路の耐用寿命も増加する。その他に、この実施例では、1つ以上の電子スイッチがスイッチ回路内で使用されるため、全体の対策が簡単、効果的且つ柔軟になり、ハードウェアコストが低い。
【0085】
図5cのスイッチ回路は、2つの電子スイッチを含む。2つの電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン及び電源処理回路から受信処理回路への電力供給ラインにそれぞれ位置する。無線端末が電力節約機能に入ったことが決定された場合(例えば、無線端末がユーザにより選択されたコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間若しくは設定された位置を検出した場合)、ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、切断コマンドを2つの電子スイッチのうち少なくとも1つに送出し、切断コマンドを受信した電子スイッチは、無線周波数回路の一部又は全部への電力供給を中断するために、電子スイッチが位置する電力供給ラインを直ちに切断する。2つの電子スイッチは、2つの電力供給ラインをそれぞれ制御するため、電力中断は照準を絞りやすくなり、電力中断対策はより柔軟になる。1つの電子スイッチが故障した場合、故障していない残りの電子スイッチは、依然として電力中断を実現することができ、このことは、対策の安定性を改善する。
【0086】
図5dに示すように、
図5dは、本発明の他の実施例による通信ユニットの概略構成図である。
図5cと異なり、
図5dのスイッチ回路は、1つの電子スイッチを含む。電子スイッチは、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン及び電源処理回路から受信処理回路への電力供給ラインの双方に位置し、
2つの電力供給ラインは、電子スイッチのオン又はオフを用いて同時に制御される。無線端末が電力節約機能に入ったことが決定された場合(例えば、無線端末がユーザにより選択されたコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間若しくは設定された位置を検出した場合)、ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、切断コマンドを電子スイッチに送出し、切断コマンドを受信した後に、電子スイッチは、無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、電子スイッチが位置する電力供給ラインを直ちに切断する。この対策では、1つのみの電子スイッチが使用され、このことは、
2つのラインを同時に切断することができ、これにより、電力中断効率がより高くなり、ハードウェアコストがより低くなる。
【0087】
任意選択で、前述の電子スイッチはまた、合計で3つの電子スイッチを含んでもよい。スイッチの1つは、2つのライン、すなわち、電源処理回路から送信処理回路への電力供給ライン及び電源処理回路から受信処理回路への電力供給ラインのメインスイッチとして機能し、他の2つの電子スイッチは、分岐スイッチであり、2つのラインにそれぞれ位置する。ベースバンド制御回路は、無線周波数回路への電力供給が停止される期間(すなわち、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部)の始めに、無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、切断コマンドをメインスイッチに送出する、或いは無線周波数回路の全部への電力供給を中断するために、切断コマンドを2つの分岐スイッチに同時に送出する、或いは無線周波数回路の一部への電力供給を中断するために、切断コマンドを2つの分岐スイッチのうち1つに送出する。この対策では、メインスイッチのみならず分岐スイッチも構成され、電力中断対策は、必要に応じて柔軟に選択されることができ、或る電子スイッチが故障したとしても、故障していない電子スイッチが電力中断を完了するために使用されてもよく、従って、対策はより大きい安定性を提供する。
【0088】
任意選択で、無線端末の全ての前述の実施例に基づいて、ベースバンド制御回路は、無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間の終わりに、無線端末がアウェイク状態にある場合に、少なくとも1つの電子スイッチが位置する電力供給ラインを接続するように、少なくとも1つの電子スイッチを制御するため、接続コマンドを電力供給ラインに設定された少なくとも1つの電子スイッチに送出するように更に構成される。
【0089】
図5c及び
図5dの実施例の説明では、無線周波数回路の分割は、主に機能分割に基づく点に留意すべきである。実際の製品では、1つの回路の機能は、複数のチップにより実現されてもよく、或いは複数の回路は1つのチップに実現されてもよく、例えば、受信処理回路及び送信処理回路は、1つのチップに結合されてもよい。
【0090】
任意選択で、
図5a〜
図5dの前述の実施例において、ベースバンド制御回路は、無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間の終わりに、切断コマンドを既に受信している全ての電子スイッチに接続コマンドを送出するように更に構成される。この機能は、無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給が中断される期間以外の全ての期間内に、接続コマンドを受信した電子スイッチが位置する電力供給ラインを接続するように、接続コマンドを受信した電子スイッチを制御するためのものである。電子スイッチは、接続コマンドを受信し、接続コマンドに従って、電子スイッチが位置する電力供給ラインを接続するように更に構成される。この対策は、無線端末において、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間以外の期間内に、無線周波数回路が電力供給を取得して通常に動作することができることを確保する。ベースバンド制御回路への電力供給は常に維持されてもよく、ベースバンド制御回路はタイミングを保持し、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、
切断コマンドを既に受信している電子スイッチに接続コマンドを送出することが認識され得る。
【0091】
任意選択で、全体の電力供給制御処理において、無線端末がユーザにより送出された、電力節約モードを出るコマンドを受信した場合、又は無線端末がシャットダウンした場合、又は無線端末の残りの電気量が設定された閾値より高い場合、又は無線端末が特定の期間に入った場合、又は無線端末が特定の位置にある場合、又は無線端末がアイドル状態から接続状態に切り替わった場合、又は他の設定された条件で、この方法は直ちに終了する。電力供給制御処理は、ユーザにより入力された、電力節約モードに入るコマンドが再び受信された場合、又は他のトリガー条件が存在する場合にのみ実行される。具体的に、無線端末内のプロセッサユニットは、監視を実行してもよく、前述の終了条件が発生したことを検出した場合、プロセッサユニットは、通信ユニット内のベースバンド制御回路に対して、現在実行されている前述の電力供給制御処理を停止するように命令する。切断コマンドが既に送出されているが、接続コマンドがまだ送出されていない場合、接続コマンドは、切断コマンドを受信したスイッチ回路に直ちに送出され、切断コマンドは、電力供給制御手順が再開される前に再び送出されない。切断コマンドが送出された後に接続コマンドが既に送出されている場合、切断コマンドは、電力供給制御手順が再開される前に再び送出されない。
【0092】
本発明の実施例は、電力供給制御方法を更に提供する。この方法は、休眠状態に入ってもよい無線端末に適用可能である。この方法は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において、無線端末内の無線周波数回路の一部又は全部の回路に電力を供給するのを停止することを含む。休眠状態は、不連続送信DTX周期内の休眠状態及び不連続受信DRX周期内の休眠状態のうち少なくとも1つを含む。電力は、DRX又はDTX周期内の少なくとも1つの休眠状態の期間の一部又は全部において無線周波数回路の一部又は全部の回路に供給されてもよく、電力中断期間がより柔軟且つ多様になる。
【0093】
本発明は、無線端末により実行されてもよく、無線端末のベースバンド制御回路により実行されてもよい。
【0094】
無線周波数回路の一部又は全部の回路への電力供給が停止される時間は、無線端末が休眠期間にある時間より大きくないことが認識され得る。
【0095】
前述の説明を参照して、無線端末がDTX周期内で休眠状態にある場合、無線端末は、ネットワーク側デバイスにより送出されたメッセージを受信せず、無線端末の一部の回路は、この時点で低電力消費状態になる。無線端末がDTX周期内で休眠状態にある場合、無線端末は、メッセージをネットワーク側デバイスに送出せず、無線端末の一部の回路は、この時点で低電力消費状態になる。
【0096】
この方法の実行は、無線端末がユーザにより選択されたコマンドを受信した場合、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出した場合、又は無線端末が設定された期間に現在あることを検出した場合若しくは無線端末が設定された位置にあることを検出した場合等にトリガーされてもよい。
【0097】
この実施例の無線周波数回路の意味については、前述の装置の実施例における無線周波数回路の説明に参照が行われてもよい。
【0098】
この実施例の説明によれば、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間は、以下の8個の期間を具体的に含んでもよい。
(a)無線端末のDTX周期内の休眠期間の全部、
(b)無線端末のDTX周期内の休眠期間の一部、
(c)無線端末のDRX周期内の休眠期間の全部、
(b)無線端末のDRX周期内の休眠期間の一部、
(e)(a)及び(c)の期間、
(f)(a)及び(d)の期間、
(g)(b)及び(c)の期間、並びに
(h)(b)及び(
d)の期間。
【0099】
DTX周期内の休眠期間の全部は、DTX周期内の全体の休眠期間を示し、少なくとも1つのDTX周期が存在する。DTX周期内の休眠期間の一部は、DTX周期内の休眠期間の一部を示し、例えば、1つのDTX周期内の休眠期間の前の2分の1、全てのDTX周期内の休眠期間の前の3分の1を示し、少なくとも1つのDTX周期が存在する。
【0100】
DRX周期内の休眠期間の全部は、DRX周期内の全体の休眠期間を示し、少なくとも1つのDRX周期が存在する。DRX周期内の休眠期間の一部は、DRX周期内の休眠期間の一部を示し、例えば、1つのDRX周期内の休眠期間の前の2分の1、全てのDRX周期内の休眠期間の前の3分の1を示し、少なくとも1つのDRX周期が存在する。
【0101】
本発明のこの実施例の方法によれば、無線端末が休眠状態にあるとき、無線周波数回路の全部に電力を供給する必要はなく、これにより、無線端末の電気エネルギー消費が低減され、スタンバイ時間が増加する。その他に、電力が長期間に無線周波数回路に供給される場合に無線周波数回路の信頼性が次第に減少し、従って、本発明のこの実施例では無線端末内の無線周波数回路の耐用寿命も増加する。
【0102】
任意選択で、本発明のこの実施例では、前述の8個の期間内に無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することは、8個の期間内にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することを示す。一例として(a)を使用すると、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給は、無線端末のDTX周期内の休眠期間の全部においてのみ停止され、DTX周期内の休眠期間の全部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。この場合は、残りの(b)〜(h)についても同様であり、詳細はここで再び説明しない。無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させることは、具体的に、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、ベースバンド制御回路により、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、切断コマンドを既に受信しているスイッチ回路に接続コマンドを送出することでもよい。
【0103】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間が(e)〜(h)の場合である場合、無線端末が不連続送信及び不連続受信の双方を現在実行するとき、特別な場合が存在してもよい。すなわち、無線端末は、現在DRX休眠期間にあるが、DTX休眠期間にない、或いは、無線端末は、現在DTX休眠期間にあるが、DRX休眠期間にない。不連続送信又は不連続受信の通常の進行を確保するため、無線周波数回路の関係する回路への電力供給は維持される必要があり、設計を簡単にするために、無線端末が現在DTX休眠期間及びDRX休眠期間の双方にある場合にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止されることが設計されてもよい。換言すると、(e)における“(a)及び(c)”は、(a)及び(c)の双方が満たされることを意味する。(f)〜(h)の意味も同様である。
【0104】
任意選択で、不連続送信DTX周期内の休眠状態は、具体的に、全部のDTX周期内の休眠状態又は一部のDTX周期内の休眠状態であり、不連続受信DRX周期内の休眠状態は、具体的に、全部のDRX周期内の休眠状態又は一部のDRX周期内の休眠状態である。
【0105】
これは、電力供給が停止される前述の期間(a)〜(h)に基づいて更なる詳細を提供するために、無線周波数回路の一部又は全部の回路への電力供給が以下の8個の期間内に停止されてもよいことを意味する。
(1)無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(2)無線端末の一部のDTX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(3)無線端末の各DRX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(4)無線端末の一部のDRX周期内の休眠期間の全部又は一部、
(5)(1)及び(3)の期間、
(6)(2)及び(4)の期間、
(7)(1)及び(4)の期間、及び
(8)(2)及び(3)の期間。
【0106】
(2)の一部のDTX周期及び(4)の一部のDRX周期を選択する複数の方式が存在し、例えば、1つの周期が2つ毎の連続的な周期から選択され、或いは1つ又は2つの周期が3つ毎の連続的な周期から選択され、或いは前の2つの周期が4つ毎の連続的な周期から選択される。適切な“一部の周期”は、アルゴリズムの複雑性、電力節約効率等に基づいて選択中に選択されてもよく、選択方式は、本発明への限定を構成しない。合計の電力中断時間が長くなる場合、電力節約効果はより明白になり、電力節約の合計時間が比較的短い場合、電力節約効果は比較的弱いが、電力供給制御の役目をする無線端末のモジュールの作業負荷が比較的小さいことが認識され得る。
【0107】
本発明の実施例で提供される他の方法の実施例では、期間は、前述の8個の場合に分類されるが、(1)〜(4)のそれぞれの場合は、2つの場合、すなわち、“全部”又は“一部”を実際に含み、(5)〜(8)のそれぞれの場合は、4つの場合、すなわち、“全部+一部”、“全部+全部”、“一部+一部”、及び“一部+全部”を実際に含み、前述の8個の場合の分割は説明を簡略化するためのみのものであることが認識され得る。
【0108】
任意選択で、本発明のこの実施例では、前述の8個の期間内に無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することは、8個の期間内にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路に電力を供給するのを停止することを示す。一例として(1)を使用すると、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給は、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部においてのみ停止される。具体的に、電力供給が無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部において停止される場合、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の全部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。電力供給が無線端末の各DTX周期内の休眠期間の一部において停止される場合、無線端末の各DTX周期内の休眠期間の一部以外の全ての期間内に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給は復旧する。
【0109】
任意選択で、(1)〜(8)の期間内に無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路への電力供給を中断することは、単一の電力節約対策、例えば、各DRX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の全部の回路への電力供給を停止することとして認識され得るだけでなく、複数の電力節約対策の組み合わせ、例えば、各DRX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路の全部の回路への電力供給を中断し、各DTX周期の休眠期間の全部において無線周波数回路内の一部の回路への電力供給を中断することとして認識され得る。具体的な実現の間に、適切な電力節約期間((1)〜(8)に記載の期間等)及び電力節約範囲(無線周波数回路の全部の回路又は一部の回路)が必要に応じて設計されてもよい。
【0110】
無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止される期間が(5)〜(8)の場合である場合、無線端末が不連続送信及び不連続受信の双方を現在実行するとき、特別な場合が存在してもよい。すなわち、無線端末は、現在DRX休眠期間にあるが、DTX休眠期間にない、或いは、無線端末は、現在DTX休眠期間にあるが、DRX休眠期間にない。不連続送信又は不連続受信の通常の進行を確保するため、無線周波数回路の関係する回路への電力供給は維持される必要があり、設計を簡単にするために、無線端末が現在DTX休眠期間及びDRX休眠期間の双方にある場合にのみ、無線周波数回路の全部又は一部の回路への電力供給が停止されることが設計されてもよい。換言すると、(5)における“(1)及び(3)”は、(1)及び(3)の双方が満たされることを意味する。(6)〜(8)の意味も同様である。
【0111】
具体的に、無線周波数回路の全部の回路への電力供給が各DRX周期の休眠期間の全部に中断される場合、無線端末(具体的に、ベースバンド制御回路でもよい)は、タイミングを保持し、第NのDRX周期の休眠期間の始めに、無線端末は、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を中断し(このことは、具体的に、ベースバンド制御回路が、切断コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路が、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を中断することでもよい)、第NのDRX周期の休眠期間の終わりに(すなわち、第NのDRX周期のアウェイク期間の始めに)、無線端末は、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を復旧させ(このことは、具体的に、ベースバンド制御回路が、接続コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路が、無線周波数回路内の全部の回路の電力供給をオンにすることでもよい)、第NのDRX周期のアウェイク期間の終わりに(すなわち、第(N+1)のDRX周期の休眠期間の始めに)、無線端末は、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を再び中断し(このことは、具体的に、ベースバンド制御回路が、切断コマンドをスイッチ回路に送出し、スイッチ回路が、無線周波数回路内の全部の回路への電力供給を中断することでもよい)、以下は類推される。Nは正の整数であり、第NのDRX周期内で、無線端末は、無線端末により処理される必要があるメッセージ(ページングメッセージ等)を受信しないことが仮定される。この場合、第NのDRX周期が終わった後に、処理は第(N+1)のDRX周期に進む。第NのDRX周期内で、無線端末が無線端末により処理される必要があるメッセージ(ページングメッセージ等)を受信した場合、無線端末は、アイドル状態から接続状態に切り替わり、従来技術の方式でページングメッセージを処理し、無線端末がアイドル状態に再び入った場合に前述の電力供給制御処理を続け、DRX周期に従って不連続受信を実行し続ける。
【0112】
本発明の実施例で提供される他の方法の実施例では、無線端末の無線周波数回路は、送信処理回路と、受信処理回路と、アンテナスイッチとを含む。3つの構成要素の説明については、
図5a及び
図5bの関係する実施例の前述の説明に参照が行われてもよい。
【0113】
無線端末内の無線周波数回路の一部の回路に電力を供給するのを停止することは、送信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、受信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、及びアンテナスイッチの電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断することのうち1つ又は2つを具体的に含む。
【0114】
無線端末内の無線周波数回路の全部の回路に電力を供給するのを停止することは、送信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、
受信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、及びアンテナスイッチの電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断することを具体的に含む。
【0115】
少なくとも1つの電子スイッチが存在し、電子スイッチの位置については、
図5a及び
図5bの前述の具体的な実施例に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しないことが認識され得る。この実施例は、無線周波数回路が柔軟に制御される電力供給対策を提供し、無線周波数回路内の特定の部分への電力供給は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において必要に応じて中断される点に留意すべきである。
【0116】
無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させることは、具体的に、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、ベースバンド制御回路により、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、切断コマンドを既に受信している電子スイッチに接続コマンドを送出することでもよい。従って、電力中断が終了した後に、無線端末が通常の電力供給及び通常の動作を復旧させることが確保される。
【0117】
本発明の実施例で提供される他の方法の実施例では、無線周波数回路は、送信処理回路と、受信処理回路とを含む。
2つの構成要素の説明については、
図5c及び
図5dの関係する実施例の前述の説明に参照が行われてもよい。
【0118】
無線端末内の無線周波数回路の一部の回路に電力を供給するのを停止することは、送信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、又は受信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断することを具体的に含む。
【0119】
無線端末内の無線周波数回路の全部の回路に電力を供給するのを停止することは、送信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断すること、及び受信処理回路の電力供給ラインに位置する電子スイッチを切断することを具体的に含む。
【0120】
少なくとも1つの電子スイッチが存在し、電子スイッチの位置については、
図5c及び
図5dの前述の具体的な実施例に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しないことが認識され得る。この実施例は、無線周波数回路が柔軟に制御される電力供給対策を提供し、無線周波数回路内の特定の部分への電力供給は、無線端末が休眠状態にある期間の一部又は全部において必要に応じて中断される点に留意すべきである。
【0121】
無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させることは、具体的に、無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間の終わりに、ベースバンド制御回路により、以前に切断された電力供給ラインを接続するために、切断コマンドを既に受信している電子スイッチに接続コマンドを送出することでもよい。従って、電力中断が終了した後に、無線端末が通常の電力供給及び通常の動作を復旧させることが確保される。
【0122】
任意選択で、この方法の全体の実行処理において、無線端末がユーザにより送出された、電力節約モードを出るコマンドを受信した場合、又は無線端末がシャットダウンした場合、又は無線端末の残りの電気量が設定された閾値より高い場合、又は無線端末が特定の期間に入った場合、又は無線端末が特定の位置にある場合、又は無線端末がアイドル状態から接続状態に切り替わった場合、又は他の設定された条件が満たされた場合、この方法は直ちに終了する。電力供給制御方法は、ユーザにより入力された、電力節約モードに入るコマンドが再び受信された場合、又は他のトリガー条件が存在する場合にのみ実行される。
【0123】
図6に示すように、
図6は、本発明の実施例による電力供給制御方法のフローチャートである。この方法は、無線端末により実行される。無線端末の無線周波数回路の回路の電力供給回路は、スイッチ回路を使用することにより切断又は接続されてもよい。この方法は以下のステップを含む。
【0124】
601:ユーザにより入力された、電力節約モードに入るコマンドを受信する。
【0125】
ユーザが電力節約モードに入るコマンドを入力した場合、電力供給制御方法の実行がトリガーされる。ここでの電力節約モードは、無線端末の従来技術の電力節約モードと統合されてもよい。例えば、従来技術の電力節約モードに基づいてサブオプションが追加され、サブオプションが選択された場合、電力供給制御方法がトリガーされる。或いは、電力供給制御方法は、従来技術の電力節約モードが選択された場合に直接トリガーされる。電力節約モードに入るコマンドは、無線端末の入力ユニットを使用することにより入力されてもよい。詳細については、
図3の入力ユニットの説明に参照が行われてもよく、詳細はここで再び説明しない。前述の実施例に記載のように、ここでの601はまた、無線端末が設定された位置に現在あること若しくは設定された期間に現在あることを無線端末が検出すること、又は残りの電気量が閾値未満であることを無線端末が自動的に検出したことと置換されてもよく、詳細はここで再び説明しない。
【0127】
ここでの電力節約データは、切断される無線周波数回路の回路、及び無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間等を含む。無線端末内の無線周波数回路への電力供給は、次に電力節約データに従って制御される。この実施例では、電力中断範囲は、無線周波数回路の全部の回路であり、任意選択で、無線周波数回路の一部の回路でもよい。詳細については、前述の実施例の説明に参照が行われてもよい。
【0128】
603:電力中断期間に入ったか否かを決定し、そうである場合、604を実行し続け、そうでない場合、603を実行し続ける。
【0129】
ここで、ベースバンド制御回路は、タイミングを実行してもよい。電力中断期間(無線端末内の無線周波数回路の一部の回路への電力供給が停止される期間、例えば、全てのDRX周期内の休眠期間)に入った場合、604が次にトリガーされ、電力中断期間に到達していない場合、タイミングが続けられる。
【0130】
604:無線周波数回路の全部の回路への電力供給を中断する。
【0131】
ここで、ベースバンド制御回路は、無線周波数回路の全部の回路への電力供給を中断するために、切断コマンドをスイッチ回路に送出してもよい。
【0132】
605:電力中断期間が終了したか否かを決定し、そうである場合、606を実行し続け、そうでない場合、605を実行し続ける。
【0133】
ここで、ベースバンド制御回路は、タイミングを保持してもよく、電力中断期間が終了した場合、処理は606に進み、或いは電力中断期間がまだ終了していない場合、ベースバンド制御回路はタイミングを続ける。
【0134】
606:無線周波数回路の全部への電力供給を復旧させ、603を実行し続ける。
【0135】
ここで、ベースバンド制御回路は、無線周波数回路の全部の回路への電力供給を復旧させるために、接続コマンドをスイッチ回路に送出してもよい。
【0136】
任意選択で、電力供給が復旧した後に、ベースバンド制御回路は、タイミングを保持し、電力節約期間に再び入ったか否かを決定してもよい。この場合は、電力中断期間が1つの連続的な期間の代わりに複数の不連続的な期間を含む場合にのみ適用可能である。全体の処理において、無線端末がアイドル状態から接続状態に切り替わった場合、無線端末は、従来技術における接続状態で関係するメッセージを処理し、無線端末がアイドル状態に再び入った場合又は他のトリガー条件が満たされた場合、電力供給制御方法を実行し続ける。
【0137】
詳細については、前述の実施例の説明に参照が行われてもよく、例えば、電力中断期間は、各DRX周期内の休眠期間の全部であり、この場合、電力中断は、各DRX周期内に1回実行される必要がある。
【0138】
任意選択で、この方法の全体の実行処理において、無線端末がユーザにより送出された、電力節約モードを出るコマンドを受信した場合、又は無線端末がシャットダウンした場合、又は無線端末の残りの電気量が設定された閾値より高い場合、又は無線端末が特定の期間に入った場合、又は無線端末が特定の位置にある場合、又は無線端末がアイドル状態から接続状態に切り替わった場合、又は他の設定された条件が満たされた場合、この方法は直ちに終了する。601の後のステップは、ユーザにより入力された、電力節約モードに入るコマンドが再び受信された場合に再び実行され、或いは、601の後のステップは、無線端末が再開した後に自動的に実行される。
【0139】
この実施例で提供される方法は、具体的な電力供給制御対策を提供する。無線周波数回路の全部への電力供給は、中断期間に従って中断されることができ、これにより、電気エネルギー消費が明らかに低減されることが可能になり、無線周波数回路のスタンバイ時間及び耐用寿命が増加する。
【0140】
従来技術における電子スイッチは、本発明の実施例に記載の電子スイッチとして選択されてもよい点に留意すべきである。特に、電力供給制御精度を改善するために、応答時間が比較的短い電子スイッチが選択される必要がある。更に、電子スイッチが接続された時点で次のレベルのデバイスへの電力供給がデバイスの定格入力電圧を超えないことを確保するために、電子スイッチ内の電源出力の前に高瞬間電圧を吸収するコンデンサを設定することが考慮されてもよい。
図7に示すように、
図7は、本発明の実施例で使用される電子スイッチの概略構成図である。電子スイッチは、ソフトスタート回路と、スイッチの主回路と、フィルタ回路とを含み、3つの回路は電気的に順に接続される。太い方の矢印は電気エネルギー送信関係を表し、細い方の矢印は信号送信関係を表す。ソフトスタート回路は、電源処理回路に電気的に接続され、フィルタ回路は、無線周波数回路に電気的に接続され、ベースバンド制御回路により送出された接続コマンド又は切断コマンドは、実行のためにスイッチの主回路に送出される。ソフトスタート回路は、電流のソフトスタートアップを実現するように構成され、スイッチの主回路は、接続コマンドに従って電気接続を実現し、切断コマンドに従って電気切断を実現するように構成され、フィルタ回路は、スイッチの主回路が開いた時点及びスイッチの主回路が閉じた時点で生成されたノイズをフィルタ除去するように構成される。前述の3つの回路は、従来技術における様々な方式で実現されてもよく、このことはここでは限定されない。
【0141】
本発明の具体的な実施例について前述し、本発明の方法は、具体的な状況の具体的な要求を満たすために、具体的な実現処理において適切に改善されてもよい。従って、本発明の具体的な実現方式は、例示的な役目を果たすに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するために使用されないことが理解できる。