特許第6458826号(P6458826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6458826
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】ゲート駆動回路
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/08 20060101AFI20190121BHJP
   H02M 1/38 20070101ALI20190121BHJP
   H03K 17/687 20060101ALI20190121BHJP
   H03K 17/16 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   H02M1/08 A
   H02M1/38
   H03K17/687 A
   H03K17/16 L
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-104706(P2017-104706)
(22)【出願日】2017年5月26日
(65)【公開番号】特開2018-201297(P2018-201297A)
(43)【公開日】2018年12月20日
【審査請求日】2017年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000106276
【氏名又は名称】サンケン電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 正宏
(72)【発明者】
【氏名】井上 隆
【審査官】 佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−199705(JP,A)
【文献】 特開2000−324850(JP,A)
【文献】 特開平11−69808(JP,A)
【文献】 特開昭63−7171(JP,A)
【文献】 特開昭63−167679(JP,A)
【文献】 特開昭62−295443(JP,A)
【文献】 特開2017−17917(JP,A)
【文献】 特開平5−199769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/08,1/38,3/00,7/48
H03K 17/16,17/687
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源の両端にハイサイドの第1スイッチング素子と第1ダイオードとローサイドの第2スイッチング素子とが直列に接続された直列回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の第1主電極と前記第1ダイオードのアノードとに接続され他端が負荷に接続されたリアクトルと、
カソードが前記リアクトルの一端に接続されアノードが基準電位に接続された還流ダイオードと、
一端が前記直流電源の一端と前記第1スイッチング素子の第2主電極に接続され他端が前記第1ダイオードのカソードと前記第2スイッチング素子の第2主電極に接続されたインピーダンス素子と、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを所定のデットタイムを設けて交互にオンオフさせる制御回路と、
を備えることを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項2】
前記負荷は、第1コンデンサを有し、
前記インピーダンス素子は、第1抵抗又は前記第1抵抗と第2コンデンサとの直列回路又は前記第1抵抗と前記第2コンデンサとの並列回路であることを特徴とする請求項1記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
直流電源の両端にハイサイドの第1スイッチング素子と第1ダイオードとローサイドの第2スイッチング素子とが直列に接続された直列回路と、
一端が前記第1スイッチング素子の第1主電極と前記第1ダイオードのアノードとに接続され他端が負荷に接続されたリアクトルと、
カソードが前記リアクトルの一端に接続されアノードが基準電位に接続された還流ダイオードと、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを所定のデットタイムを設けて交互にオンオフさせる制御回路と、
を備え、
前記第1ダイオードは、前記リアクトルと前記負荷に有するコンデンサと前記第2スイッチング素子の第2主電極及び制御電極間の寄生容量とによる共振現象における高周波において、順方向インピーダンスが増大することを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項4】
前記第1ダイオードは、ファストリカバリダイオードからなることを特徴とする請求項3記載のゲート駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子を交互にオンオフさせるとともに、ローサイドのスイッチング素子のドレイン及びゲート間の容量によるゲート電位の上昇を抑制するゲート駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲート駆動回路として、特許文献1に記載されたゲートドライブ回路が知られている。このゲートドライブ回路は、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子のデットタイムを調整し、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子との同時オンを防止することで、貫通電流を防止している。
【0003】
図7に示すゲート駆動回路は、直流電源Vin、ハイサイドのスイッチング素子SW1、PN接合されたダイオードDi1、ローサイドのスイッチング素子SW2、還流ダイオードDi2、リアクトルL、コンデンサC1、電子制御ユニット(ECU)11、制御回路12を備えている。スイッチング素子SW1,SW2は、N型のMOSFETからなる。
【0004】
直流電源Vinの両端にはスイッチング素子SW1とダイオードDi1とスイッチング素子SW2との直列回路が接続され、スイッチング素子SW1のソースとダイオードDi1のアノードには、リアクトルLの一端と還流ダイオードDi2のカソードが接続されている。リアクトルLの他端は、コンデンサC1の一端に接続され、還流ダイオードDi2のアノードとコンデンサの他端とは接地されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−34030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、負荷に接続される中点電位V1が共振動作により高周波発振することがある。この高周波発振現象を図8に示すタイミングチャートを用いて説明する。ここで、V1はダイオードDi1のアノードの電位、V2はダイオードDi1のカソードの電位を示す。
【0007】
まず、時刻t10において、スイッチング素子SW1がオンすると、Vin→SW1→L→C1と電流が流れる。このため、電圧V1,V2は所定電圧となる。時刻t11において、スイッチング素子SW2がオンすると、C1→L→Di1→SW2と電流が流れる。このため、電圧V1,V2は零電圧となる。
【0008】
次に、時刻t12において、スイッチング素子SW1がオンすると、Vin→SW1→L→C1と電流が流れるが、時刻t13〜t14において、負荷が接続される中点電位V1が共振現象により発振動作に至る。
【0009】
スイッチング素子SW2のドレインとゲート間電圧と寄生容量Cdsにより、寄生容量Cdsを介してスイッチング素子SW2のドレインからゲートに流れる電流iG+とゲートからドレインに流れる電流iG-が発生する。
【0010】
逆方向電流ブロック素子であるダイオードDi1がドレインに接続されているため、電流iG-が電位V2から先に流れる経路がない。このため、共振現象による発振動作により、iG+=iG-の関係が維持できず、iG+>iG-となる。
【0011】
このため、スイッチング素子SW2のゲート電圧が上昇し、時刻t17において、スイッチング素子SW2のゲート電圧がしきい値電圧Vthを超えるため、スイッチング素子SW2がオンしてしまう。このため、スイッチング素子SW1,SW2が同時にオンするため、貫通電流が流れてしまう。
【0012】
本発明の課題は、ローサイドのスイッチング素子のドレイン及びゲート間の容量によるゲート電位の上昇を抑制して、意図しないスイッチング素子のオン動作をなくすゲート駆動回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るゲート駆動回路は、直流電源の両端にハイサイドの第1スイッチング素子と第1ダイオードとローサイドの第2スイッチング素子とが直列に接続された直列回路と、一端が前記第1スイッチング素子の第1主電極と前記第1ダイオードのアノードとに接続され他端が負荷に接続されたリアクトルと、カソードが前記リアクトルの一端に接続されアノードが基準電位に接続された還流ダイオードと、一端が前記直流電源の一端と前記第1スイッチング素子の第2主電極に接続され他端が前記第1ダイオードのカソードと前記第2スイッチング素子の第2主電極に接続されたインピーダンス素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを所定のデットタイムを設けて交互にオンオフさせる制御回路とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、直流電源の両端にハイサイドの第1スイッチング素子と第1ダイオードとローサイドの第2スイッチング素子とが直列に接続された直列回路と、一端が前記第1スイッチング素子の第1主電極と前記第1ダイオードのアノードとに接続され他端が負荷に接続されたリアクトルと、カソードが前記リアクトルの一端に接続されアノードが基準電位に接続された還流ダイオードと、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを所定のデットタイムを設けて交互にオンオフさせる制御回路とを備え、前記第1ダイオードは、前記リアクトルと前記負荷に有するコンデンサと前記第2スイッチング素子の前記第2主電極及び制御電極間の寄生容量とによる共振現象における高周波において、順方向インピーダンスが増大することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一端が直流電源の一端と第1スイッチング素子の第2主電極に接続され他端が第1ダイオードのカソードと第2スイッチング素子の第2主電極に接続されたインピーダンス素子を設けたので、第2スイッチング素子の第2主電極の電位が直流電源の電位に保持される。
【0016】
このため、1回目の第2スイッチング素子の制御電極から第2主電極への電流iG-が抑制される。1回目の電流iG-が流れないことで、2回目以降の電流iG+が流れる動作が抑制され、第2スイッチング素子の制御電極の電位の上昇が無くなる。この動作により、意図しない第2スイッチング素子のオン動作が無くなる。
【0017】
また、本発明では、第1ダイオードが、リアクトルと負荷に有するコンデンサと第2スイッチング素子の第2主電極及び制御電極間の寄生容量とによる共振現象における高周波において、順方向インピーダンスが増大するので、第2スイッチング素子の第2主電極に発生する発振動作を抑制する。
【0018】
このため、1回目の第2スイッチング素子の制御電極から第2主電極への電流iG-が抑制される。1回目の電流iG-が流れないことで、2回目以降の電流iG+が流れる動作が抑制され、第2スイッチング素子の制御電極の電位の上昇が無くなる。この動作により、意図しない第2スイッチング素子のオン動作が無くなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の回路構成図である。
図2】本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図3】本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の第1の変形例の回路構成図である。
図4】本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の第2の変形例の回路構成図である。
図5】本発明の実施例2に係るゲート駆動回路の回路構成図である。
図6】本発明の実施例2に係るゲート駆動回路のファストリカバリダイオードの高周波信号の順方向電圧に対する順方向電流の特性を示す図である。
図7】従来のゲート駆動回路の回路構成図である。
図8】従来のゲート駆動回路の各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態のゲート駆動回路について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の回路構成図である。図1に示す実施例1に係るゲート駆動回路は、図7に示す従来のゲート駆動回路に対して、さらに、一端がスイッチング素子SW2のドレインとダイオードDi1のカソードとに接続され、他端が直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとに接続された抵抗Rを備えたことを特徴とする。
【0022】
スイッチング素子SW1は、本発明の第1スイッチング素子に対応する。スイッチング素子SW1のソースは、本発明の第1主電極に対応し、スイッチング素子SW1のドレインは、本発明の第2主電極に対応する。
【0023】
スイッチング素子SW2は、本発明の第2スイッチング素子に対応する。スイッチング素子SW2のソースは、本発明の第1主電極に対応し、スイッチング素子SW2のドレインは、本発明の第2主電極に対応する。
【0024】
ダイオードDi1は、本発明の第1ダイオードに対応し、PN接合ダイオードであり、逆方向電流をブロックする機能を有する。抵抗Rは、本発明のインピーダンス素子で且つ第1抵抗に対応する。コンデンサC1は、負荷であり、本発明の第1コンデンサに対応する。グランドは、本発明の基準電位に対応する。基準電位は、グランドではない固定電位でも良い。
【0025】
制御回路12は、スイッチング素子SW1とスイッチング素子SW2とを所定のデットタイムを設けて交互にオンオフさせる。
【0026】
なお、図1に示す実施例1に係るゲート駆動回路のその他の構成は、図7に示す従来のゲート駆動回路の構成と同一であり、同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0027】
次に、このように構成された実施例1に係るゲート駆動回路の動作を図2に示すタイミングチャートを用いて説明する。なお、図2に示すスイッチング素子SW1,SW2のゲート信号の周波数は、例えば、300kHzであり、発振動作する高周波は、例えば5MHzである。
【0028】
まず、時刻toにおいて、スイッチング素子SW1がオンすると、Vin→SW1→L→C1と電流が流れる。このため、電圧V1,V2は、直流電源Vinの電圧と略同一電圧となる。
【0029】
次に、時刻t1において、スイッチング素子SW2がオンすると、Vin→R→SW2と電流が流れる。すると、抵抗Rを直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとに接続しドレインとソースとは短絡しているので、電位V2はほぼ零電圧になる。
【0030】
このとき、L→C1→Diと電流が流れて、コンデンサC1が放電される。このため、リアクトルLとコンデンサC1のエネルギーがなくなり、電圧V1は零電圧となる。このとき、ダイオードDi1は、オフされる。
【0031】
次に、時刻t2において、スイッチング素子SW1がオンすると、Vin→SW1→L→C1と電流が流れ、時刻t3において、スイッチング素子SW1がオフする。即ち、スイッチング素子SW1もスイッチング素子SW2もオフである。すると、抵抗Rを直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとに接続しているので、直流電源Vinの電圧が抵抗Rを介してスイッチング素子SW2のドレインに印加される。このため、電位V2はVinに保持される。
【0032】
このため、1回目のスイッチング素子SW2のゲートからドレインへの電流iG-が抑制される。1回目の電流iG-が流れないことで、2回目以降の電流iG+が流れる動作が抑制され、スイッチング素子SW2のゲートの電位の上昇が無くなる。
【0033】
このため、時刻t3〜t4、t6〜t7においても、スイッチング素子SW2のゲート電圧は、しきい値Vthに達しない。これにより、意図しないスイッチング素子SW2のオン動作が無くなる。
【0034】
(実施例1の第1の変形例)
図3は、本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の第1の変形例の回路構成図である。第1の変形例は、図3に示すように、一端がスイッチング素子SW2のドレインとダイオードDi1のカソードとに接続され、他端が直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとに接続された抵抗RとコンデンサC2との直列回路を備えたことを特徴とする。
【0035】
このように、第1の変形例のように、直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとの間に、抵抗RとコンデンサC2との直列回路を接続しても、直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとの間に抵抗Rを接続した場合と同様な効果が得られる。
【0036】
(実施例1の第2の変形例)
図4は、本発明の実施例1に係るゲート駆動回路の第2の変形例の回路構成図である。第2の変形例は、図4に示すように、一端がスイッチング素子SW2のドレインとダイオードDi1のカソードとに接続され、他端が直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとに接続された抵抗RとコンデンサC2との並列回路を備えたことを特徴とする。
【0037】
このように、第2の変形例のように、直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとの間に、抵抗RとコンデンサC3との並列回路を接続しても、直流電源Vinの正極とスイッチング素子SW2のドレインとの間に抵抗Rを接続した場合と同様な効果が得られる。
【0038】
(実施例2)
図5は、本発明の実施例2に係るゲート駆動回路の回路構成図である。実施例2に係るゲート駆動回路は、図7に示す従来のゲート駆動回路のダイオードDi1に代えて、ファストリカバリダイオードFRDを用いたことを特徴とする。
【0039】
図6は、本発明の実施例2に係るゲート駆動回路のファストリカバリダイオードの高周波信号の順方向電圧に対する順方向電流の特性を示す図である。
【0040】
通常のダイオードは、図6に示すように、低周波において、順方向電圧に対する順方向電流が二次曲線のように増大する。実施例1で説明した逆方向電流ブロックのダイオードDi1は、図6に示すように、高周波動作においても、順方向インピーダンスは一定の値を維持する。
【0041】
ここで、高周波は、図2に示す時刻t3〜t4、t6〜t7においての電圧V1の発振動作の周波数である。この周波数は、リアクトルLとコンデンサC1とスイッチング素子SW2のドレイン及びゲート間の容量Ddgとによる共振現象における高周波である。
【0042】
これに対して、実施例2に係るゲート駆動回路で用いられるファストリカバリダイオードFRDが、リアクトルLとコンデンサC1とスイッチング素子SW2のドレイン及びゲート間の容量Ddgとによる共振現象における高周波において、図6に示すように、順方向インピーダンスが増大する。
【0043】
このため、スイッチング素子SW2のドレインに発生する発振動作を抑制することができる。このため、1回目のスイッチング素子SW2のゲートからドレインへの電流iG-が抑制される。1回目の電流iG-が流れないことで、2回目以降の電流iG+が流れる動作が抑制され、スイッチング素子SW2のゲートの電位の上昇が無くなる。この動作により、意図しないスイッチング素子SW2のオン動作が無くなる。
【0044】
なお、実施例2に係るゲート駆動回路では、ファストリカバリダイオードFRDを例示したが、リアクトルLとコンデンサC1とスイッチング素子SW2のドレイン及びゲート間の容量Ddgとによる共振現象における高周波において、順方向インピーダンスが増大する素子であれば、その他の素子であっても良い。
【符号の説明】
【0045】
11 ECU
12 制御回路
Vin 直流電源
SW1,SW2 スイッチング素子
Di1 ダイオード
Di2 還流ダイオード
FRD ファストリカバリダイオード
L リアクトル
C1,C2,C3 コンデンサ
R,R1 抵抗
Cds 寄生容量
Vth しきい値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8