特許第6458968号(P6458968)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6458968複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6458968
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/02 20060101AFI20190121BHJP
   D06F 29/00 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   D06F33/02 T
   D06F29/00 A
【請求項の数】20
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-529270(P2017-529270)
(86)(22)【出願日】2015年8月31日
(65)【公表番号】特表2017-536900(P2017-536900A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】CN2015088592
(87)【国際公開番号】WO2016090970
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2017年11月2日
(31)【優先権主張番号】201410772399.5
(32)【優先日】2014年12月12日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201410772932.8
(32)【優先日】2014年12月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514114622
【氏名又は名称】青島海爾滾筒洗衣机有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】李文偉
(72)【発明者】
【氏名】呉軍
(72)【発明者】
【氏名】蔡栄帥
(72)【発明者】
【氏名】王海波
(72)【発明者】
【氏名】姜文峰
【審査官】 片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭56−143199(JP,A)
【文献】 特開平10−085478(JP,A)
【文献】 特開2002−119786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/02
D06F 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1洗濯槽および第2洗濯槽を少なくとも含む、複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法であって、第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は次の通りであり、すなわち第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較し、T12<T11の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、T12≧T11の場合、第1洗濯槽の水は直接排出することを特徴とする方法。
【請求項2】
許容待ち時間T(T<T11)を設定し、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、設定した許容待ち時間Tとを比較し、T12<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、T12≧Tの場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、好ましくは、第1洗濯槽の最大待ち時間は30分間であることを特徴とする、請求項1に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項3】
第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する前に、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断し、繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する;
または第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つとき、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断し、繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用することを特徴とする、請求項1または2に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項4】
第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が取水している場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12は0であり、待つ必要はないことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項5】
第1洗濯槽が排水プログラムに達すると、第2洗濯槽が実行している、または実行しようとしているのが、最後のすすぎの取水であるかどうかを判断し、そうである場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、そうでない場合、第1洗濯槽の水を繰り返し利用するかどうかを引き続き判断することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項6】
第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する前に、第2洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第2洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出し、そうでない場合、直接第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項7】
工程2において、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出するとき、第2洗濯槽内の水位の高さを測定し、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第1洗濯槽内にまだ水がある場合、第1洗濯槽の残りの水は直接排出し;第1洗濯槽内の水を全て第2洗濯槽内に排出しても、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第2洗濯槽はきれいな水を取水することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項8】
第1洗濯槽の水を直接排出するとき、第2洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断し、脱水プログラムを実行している場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでない場合、第2洗濯槽の脱水までの時間をT32、第2洗濯槽の脱水の所要時間をT33とし、許容待ち時間Tを設定し、T32+T33<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第1洗濯槽の水は直接排出することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項9】
第1洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第2洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第1洗濯槽の洗濯回数が第2洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第1洗濯槽のすすぎ回数が第2洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができないことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項10】
第2洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第1洗濯槽が取水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間とを比較し、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまで、第2洗濯槽が待つかどうかを判断することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項11】
第1洗濯槽および第2洗濯槽を少なくとも含む、複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法であって、第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は次の通りであり、すなわち第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較し、T22≧T21の場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、T22<T21の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待つことを特徴とする方法。
【請求項12】
許容待ち時間T(T<T21)を設定し、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、設定した許容待ち時間Tとを比較し、T22<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、T22≧Tの場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、好ましくは第1洗濯槽の最大待ち時間は30分間であることを特徴とする、請求項11に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項13】
第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断し、繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する;
または、第1洗濯槽が第2洗濯槽の排水を待つとき、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断し、繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出して繰り返し利用することを特徴とする、請求項11または12に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項14】
第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水している場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22は0であり、待つ必要はないことを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項15】
第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、開始する取水プログラムが最後のすすぎの取水であるかどうかを判断し、そうである場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、そうでない場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを引き続き比較することを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項16】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する前に、第1洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行する場合、第1洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第1洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出し、そうでない場合、直接第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出することを特徴とする、請求項11〜15のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項17】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽内の水位の高さを測定し、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第2洗濯槽内にまだ水がある場合、第2洗濯槽の残りの水は直接排出し;第2洗濯槽内の水を全て第1洗濯槽内に排出しても、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第1洗濯槽はきれいな水を取水することを特徴とする、請求項11〜16のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項18】
第2洗濯槽の水を直接排出する前に、第1洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断し、脱水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでない場合、第1洗濯槽の脱水までの時間をT41、第1洗濯槽の脱水の所要時間をT44とし、許容待ち時間Tを設定し、T41+T44<Tの場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第2洗濯槽の水は直接排出することを特徴とする、請求項11〜17のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項19】
第2洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第1洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第2洗濯槽の洗濯回数が第1洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第2洗濯槽のすすぎ回数が第1洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができないことを特徴とする、請求項11〜18のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【請求項20】
第2洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第1洗濯槽が排水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間とを比較し、第1洗濯槽の排水を第2洗濯槽が待つかどうかを判断することを特徴とする、請求項11〜19のいずれか1項に記載の複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯分野に関し、特に複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場で販売されているドラム式洗濯機の多くは洗濯槽を1つしか有さない。人々の衛生意識が高まるのに伴い、次第に多くのユーザが、異なるタイプの衣類を分けて洗濯する、または少量の衣類を速やかに洗濯する必要性を感じている。
【0003】
人々の生活の質が向上するのに伴い、衛生意識も次第に高まっており、特に家庭での衣類の洗濯において、次第に多くの人が衣類を分けて洗濯している。既存の洗濯機を用いて、複数回洗濯する方式を講じる場合、洗濯時間の要求を満たすのが難しい。2台または数台の洗濯機を購入し、分けて同時に洗濯する場合、エネルギーおよび水資源の極めて大きい浪費となるだけでなく、占有空間が大きく、家庭での使用に適さない。したがって、複数槽洗濯機を用いると、上記の需要を満たすことができ、エネルギー、水、および空間の浪費となる問題を解決する。
【0004】
中国特許第201120326451.6号明細書は、少なくとも2つの洗濯槽を含む洗濯機を開示している。前記洗濯槽の間は連通管により接続され、該連通管に制御バルブおよびポンプが設置される。制御バルブおよびポンプを利用し、双方のドラムにおける洗濯水の相互利用を実現する。しかし、相互利用の制御方法は開示されていない。実際に、2つの槽の水は相互利用することができるときもあるが、相互利用することができないときもある。繰り返し利用するかどうかを人が選択することしかできない場合、洗濯機を常に観察して操作するには、人が家にいるとき以外不可能であり、操作が不便であり、さらに判断が不正確になる欠点が存在する。本発明は自動的、知能的な複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法を開発する。
【0005】
このことを考慮して、本発明を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許第201120326451.6号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は既存技術の不足を克服することであり、複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法を提供し、水を充分に繰り返し利用することを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
該目的を実現するため、本発明は以下の技術案を採用する。複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法において、前記複数槽洗濯機は少なくとも第1洗濯槽および第2洗濯槽を含む。第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、第1洗濯槽が排水プログラムに達すると、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。T12<T11の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、T12≧T11の場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0009】
許容待ち時間T(T<T11)を設定し、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、設定した許容待ち時間Tとを比較する。T12<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、T12≧Tの場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。好ましくは、第1洗濯槽の最大待ち時間は30分間である。
【0010】
第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する前に、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。
または第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つとき、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用する。
【0011】
第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が取水している場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12は0であり、待つ必要はない。
【0012】
第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定する。濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さい場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができ、そうでなければ第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができず、直接排出する。
【0013】
第1洗濯槽が排水プログラムに達すると、第2洗濯槽が実行している、または実行しようとしているのが、最後のすすぎの取水であるかどうかを判断する。そうである場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、そうでない場合、第1洗濯槽の水を繰り返し利用するかどうかを引き続き判断する。
【0014】
第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する前に、第2洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行しているかどうかを判断する。洗濯の取水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第2洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する。そうでない場合、直接第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する。
【0015】
第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出するとき、第2洗濯槽内の水位の高さを測定する。第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第1洗濯槽内にまだ水がある場合、第1洗濯槽の残りの水は直接排出する。第1洗濯槽内の水を全て第2洗濯槽内に排出しても、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第2洗濯槽はきれいな水を取水する。
【0016】
第1洗濯槽内の水を直接排出するとき、第2洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断する。脱水プログラムを実行している場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。そうでない場合、第2洗濯槽の脱水までの時間をT32、第2洗濯槽の脱水の所要時間をT33とし、許容待ち時間Tを設定する。T32+T33<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0017】
第1洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第2洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第1洗濯槽の洗濯回数が第2洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第1洗濯槽のすすぎ回数が第2洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができない。
【0018】
第2洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第1洗濯槽が取水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間とを比較し、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまで、第2洗濯槽が待つかどうかを判断する。
【0019】
複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法において、前記複数槽洗濯機は少なくとも第1洗濯槽および第2洗濯槽を含む。第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は次の通りである。第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。T22≧T21の場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、T22<T21の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待つ。
【0020】
許容待ち時間T(T<T21)を設定し、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、設定した許容待ち時間Tとを比較する。T22<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、T22≧Tの場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水する。好ましくは、第1洗濯槽の最大待ち時間は30分間である。
【0021】
第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。または、第1洗濯槽が第2洗濯槽の排水を待つとき、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出して繰り返し利用する。
【0022】
第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水している場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22は0であり、待つ必要はない。
【0023】
第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定する。濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さい場合、第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができ、そうでなければ第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができない。
【0024】
第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、開始する取水プログラムが最後のすすぎの取水であるかどうかを判断する。そうである場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、そうでない場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを引き続き比較する。
【0025】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する前に、第1洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行しているかどうかを判断する。洗濯の取水プログラムを実行している場合、第1洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第1洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する。そうでない場合、直接第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する。
【0026】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽内の水位の高さを測定する。第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第2洗濯槽内にまだ水がある場合、第2洗濯槽の残りの水は直接排出する。第2洗濯槽内の水を全て第1洗濯槽内に排出しても、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第1洗濯槽はきれいな水を取水する。
【0027】
第2洗濯槽の水を直接排出する前に、第1洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断する。脱水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。そうでない場合、第1洗濯槽の脱水までの時間をT41、第1洗濯槽の脱水の所要時間をT44とし、許容待ち時間Tを設定する。T41+T44<Tの場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0028】
第2洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第1洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第2洗濯槽の洗濯回数が第1洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第2洗濯槽のすすぎ回数が第1洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができない。
【0029】
第2洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第1洗濯槽が排水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間とを比較し、第1洗濯槽の排水を第2洗濯槽が待つかどうかを判断する。
【発明の効果】
【0030】
本発明の前記技術案を採用すると、以下の有益な効果がもたらされる。
1、本発明は、排水の待ち時間に基づき、排水プログラムに達したとき、もう1つの槽に排水するのを待ち、繰り返し使用するかどうかを判定する。簡単な判断および制御論理を有し、実際の洗濯プログラムにおいて、制御の安定性が比較的高い。さらに、水を充分に繰り返し利用することを実現し、実用的な価値が高く、より効果的に幅広く応用することができる。本発明は、取水の待ち時間に基づき、取水プログラムに達したとき、もう1つの槽の水が該槽に排出されるのを待ち、繰り返し使用するかどうかを判定する。簡単な判断および制御論理を有し、実際の洗濯プログラムにおいて、制御の安定性が比較的高い。さらに、水を充分に繰り返し利用することを実現し、実用的な価値が高く、より効果的に幅広く応用することができる。
【0031】
2、本発明は、水質の測定、制御を追加し、繰り返し利用の信頼性を保証する。
【0032】
3、本発明は、洗濯の取水かを判断する過程を追加し、洗濯の取水時、洗剤を洗い流す過程を保証する。
【0033】
4、本発明は、水位の監視工程を追加し、水が過剰に下槽に流入するのを防止する。
【0034】
5、本発明は、水を繰り返し利用することができない状況を正確に判断し、洗濯効果を保証する。
【0035】
以下、図を組み合わせて、本発明の具体的な実施方式について、さらに詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、本発明の2槽洗濯機の構造図である。
図2図2は、本発明の制御方法のフローチャートである。
図3図3は、本発明の別の実施例における制御方法のフローチャートである。
図4図4は、本発明の別の実施例における制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1に示すように、ダブルドラム洗濯機は、衣類の洗濯工程を独立して実行することができる第1洗濯槽1および第2洗濯槽2を有する。第1洗濯槽1および第2洗濯槽は、それぞれ独立して、衣類に対して取水プログラム、洗濯プログラム、排水プログラム、すすぎプログラム、脱水プログラムを順次実行することができ、これにより衣類を洗濯する目的を達成する。好ましくは、第1洗濯槽および第2洗濯槽に、それぞれ乾燥装置を取り付けることもできる。これにより脱水プログラムの後、乾燥プログラムを実行し、第1洗濯槽1および/または第2洗濯槽2中の衣類を乾燥させる目的を達成する。好ましくは、第1洗濯槽1内に内部の洗濯水を加熱する第1加熱装置が設けられ、第2洗濯槽2内に内部の洗濯水を加熱する第2加熱装置が設けられる。これにより、洗濯プログラムを実行する過程において、対応する洗濯槽中の洗濯水を加熱処理し、衣類の洗濯過程における水温を制御し、洗濯効果を高める。
【0038】
本発明において、第1洗濯槽は第2洗濯槽とつながり、第1洗濯槽の水は一定の条件を満たすと、第2洗濯槽に排出され、繰り返し利用することができる。第2洗濯槽の水は一定の条件を満たすと、第1洗濯槽に排出され、繰り返し利用することができる。繰り返し利用する条件を満たさない場合、排水管を介して直接排出される。水の利用率が向上し、水源の浪費を防止すると同時に、制御過程を追加し、水が比較的きれいなときしか繰り返し利用しないことを保証し、洗濯効果を保証する。
【実施例】
【0039】
実施例1
図2に示すように、本実施例は排水の待ち時間を判断基準として採用し、水を繰り返し利用するかどうかを判断する。排水の待ち時間に基づき、排水プログラムに達したとき、もう1つの槽に排水するのを待ち、繰り返し使用するかどうかを判定する。簡単な判断および制御論理を有し、実際の洗濯プログラムにおいて、制御の安定性が比較的高い。さらに、水を充分に繰り返し利用することを実現し、実用的な価値が高く、より効果的に幅広く応用することができる。
【0040】
第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は、以下の通りである。
複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法において、前記複数槽洗濯機は少なくとも第1洗濯槽および第2洗濯槽を含む。第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、第1洗濯槽が排水プログラムに達すると、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。T12<T11の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待つが、2つの槽の最長待ち時間は30分間である。T12≧T11の場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0041】
第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する前に、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。
または第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つとき、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出し、水を繰り返し利用する。
【0042】
具体的に次の工程を含む。工程1:第1洗濯槽が排水プログラムに達すると、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができる場合、工程2を実行し、そうでない場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。
工程2:第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。T12<T11の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用し、T12≧T11の場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。待つかどうかを判断する過程を追加し、第1洗濯槽の水を繰り返し利用する確率を大幅に高め、より多くの水を繰り返し利用することができる。
【0043】
工程1において、第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が取水している場合、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12は0である。待つ必要はなく、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用する。第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する前に、先に第2洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断することもできる。第2洗濯槽が取水プログラムを実行していない場合、さらに第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。
【0044】
工程2において、許容待ち時間T(T<T11)を設定する。T12<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用し、T12≧Tの場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。該工程により、第1洗濯槽が長い時間待つのを防止することができ、第1洗濯槽の洗濯時間を保証する前提で、水の繰り返し利用を合理的に調整する。水を繰り返し使用することのみを考慮するために、第1洗濯槽が多くの時間を浪費することはない。洗濯機が、待ち時間が過度に長く、設定した許容待ち時間を超えたと判断した場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用しない。該判断は、水の繰り返し利用をより合理的にし、待ち時間と、水の繰り返し利用との関係を最大限に調整した。
【0045】
工程1において、第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定する。濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さい場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができ、そうでなければ、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができず、直接排出する。水の濁度値または泡沫濃度値が設定範囲内にあるときしか、水は繰り返し利用することができない。
【0046】
工程1において、第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が実行している、または実行しようとしているのが、最後のすすぎの取水であるかどうかを判断する。そうである場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、そうでない場合、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを引き続き判断する。最後のすすぎの取水は、きれいな水を取水することを保証し、衣類の洗濯完了後の効果を保証する。
【0047】
工程2において、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する前に、第2洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行しているかどうかを判断する。洗濯の取水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第2洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する。そうでない場合、直接第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出する。
【0048】
工程2において、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出するとき、第2洗濯槽内の水位の高さを測定する。第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第1洗濯槽内にまだ水がある場合、第1洗濯槽の残りの水は直接排出する。第1洗濯槽内の水を全て第2洗濯槽内に排出しても、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、外部の取水口を介して第2洗濯槽にきれいな水を取水する。
【0049】
第1洗濯槽内の水を直接排出するとき、第2洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断する。脱水プログラムを実行している場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。そうでない場合、第2洗濯槽の脱水までの時間をT32、第2洗濯槽の脱水の所要時間をT33とし、許容待ち時間Tを設定する。T32+T33<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0050】
洗濯状態および洗濯回数を判断することにより、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかを判断することもできる。工程1において、第1洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第2洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第1洗濯槽の洗濯回数が第2洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第1洗濯槽の排水時および第2洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第1洗濯槽のすすぎ回数が第2洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができない。
【0051】
第2洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができる場合、第1洗濯槽が取水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間とを比較し、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまで、第2洗濯槽が待つかどうかを判断する。
【0052】
第1洗濯槽の排水口が第2洗濯槽とつながり、第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出して、繰り返し利用することができる。第1洗濯槽の排水口部分に止水バルブが設けられ、第1洗濯槽の水は止水バルブを経過して第2洗濯槽に進入することができる。第2洗濯槽に取水バルブが設けられ、外部のきれいな水は取水バルブを介して第2洗濯槽に進入することができる。前記制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程6)を実行する。
3)第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程4)を実行し、T12≧T11の場合、工程6)を実行する。
4)第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、工程5)を実行する。
5)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
6)第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0053】
前記制御方法は、第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間と、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間とを比較する前に、第2洗濯槽が取水しているかどうかを判断する過程を追加することもできる。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程7)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程6)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程5)を実行し、T12≧T11の場合、工程7)を実行する。
5)第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、工程6)を実行する。
6)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
7)第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0054】
前記制御方法は、第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つ時間を充分に有するかどうかを判断することを含むこともできる。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程8)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程5)を実行し、T12≧T11の場合、工程8)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程6)を実行し、T12≧Tの場合、工程8)を実行する。
6)第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、工程7)を実行する。
7)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
8)第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0055】
前記第1洗濯槽の水が汚い場合、繰り返し利用することはできない。または第2洗濯槽が最後のすすぎの取水であっても、繰り返し利用することはできない。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程9)を実行する。
3)第2洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程4)を実行し、そうである場合、工程9)を実行する。
4)第2洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程5)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程8)を実行する。
5)第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程6)を実行し、T12≧T11の場合、工程9)を実行する。
6)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程7)を実行し、T12≧Tの場合、工程9)を実行する。
7)第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、工程8)を実行する。
8)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
9)第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0056】
第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出するとき、第2洗濯槽が洗濯の取水である場合、洗剤ケースを洗い流す必要も、水位を測定する必要もある。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程12)を実行する。
3)第2洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程4)を実行し、そうである場合、工程12)を実行する。
4)第2洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程5)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程10)を実行する。
5)第1洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第2洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程6)を実行し、T12≧T11の場合、工程12)を実行する。
6)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程7)を実行し、T12≧Tの場合、工程12)を実行する。
7)第2洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行する場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程10)を実行する。
8)第2洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第2洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、工程9)を実行する。
9)第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、工程10)を実行する。
10)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
11)第2洗濯槽内の水位の高さを測定し、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第1洗濯槽内にまだ水がある場合、残りの水は直接排出する。第1洗濯槽内の水を全て第2洗濯槽内に排出しても、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第2洗濯槽はきれいな水を取水する。
12)第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0057】
本実施例における第1洗濯槽および第2洗濯槽は、説明を便利にするために付けた番号に過ぎない。順序関係を割り当てず、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することもできる。第2洗濯槽の排水口が第1洗濯槽とつながり、第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出して、繰り返し利用することができる。第2洗濯槽の排水口部分に止水バルブが設けられ、第2洗濯槽の水は止水バルブを経過して第1洗濯槽に進入することができる。第1洗濯槽に取水バルブが設けられ、外部のきれいな水は取水バルブを介して第1洗濯槽に進入することができる。1つの洗濯槽が排水に達し、該洗濯槽の水をもう1つの洗濯槽に排出して繰り返し利用するかどうかを判断するとき、もう1つの洗濯槽が排水に達しても、もう1つの洗濯槽の水を繰り返し利用することは考慮せず、2つの槽がいずれも待つことにより、閉鎖ループとなるのを防止する。
【0058】
制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程6)を実行する。
3)第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程4)を実行し、T12≧T11の場合、工程6)を実行する。
4)第2洗濯槽は第1洗濯槽の取水を待ち、工程5)を実行する。
5)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
6)第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0059】
前記制御方法は、第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間と、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間とを比較する前に、第1洗濯槽が取水しているかどうかを判断する過程を追加することもできる。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程7)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程6)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程5)を実行し、T12≧T11の場合、工程7)を実行する。
5)第2洗濯槽は第1洗濯槽の取水を待ち、工程6)を実行する。
6)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
7)第2洗濯槽内の水は直接排出する。
【0060】
前記制御方法は、第2洗濯槽が第1洗濯槽の取水を待つ時間を充分に有するかどうかを判断することを含むこともできる。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程8)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程5)を実行し、T12≧T11の場合、工程8)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程6)を実行し、T12≧Tの場合、工程8)を実行する。
6)第2洗濯槽は第1洗濯槽の取水を待ち、工程7)を実行する。
7)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
8)第2洗濯槽内の水は直接排出する。
【0061】
前記第2洗濯槽の水が汚い場合、繰り返し利用することはできない。または第1洗濯槽が最後のすすぎの取水であっても、繰り返し利用することはできない。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程9)を実行する。
3)第1洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程4)を実行し、そうである場合、工程9)を実行する。
4)第1洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程5)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程8)を実行する。
5)第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程6)を実行し、T12≧T11の場合、工程9)を実行する。
6)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程7)を実行し、T12≧Tの場合、工程9)を実行する。
7)第2洗濯槽は第1洗濯槽の取水を待ち、工程8)を実行する。
8)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
9)第2洗濯槽内の水は直接排出する。
【0062】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽が洗濯の取水である場合、洗剤ケースを洗い流す必要も、水位を測定する必要もある。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程12)を実行する。
3)第1洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程4)を実行し、そうである場合、工程12)を実行する。
4)第1洗濯槽がこのとき取水プログラムを実行しているかどうかを判断し、取水プログラムを実行していない場合、工程5)を実行し、取水プログラムを実行している場合、工程10)を実行する。
5)第2洗濯槽が次回の排水プログラムを実行するまでの時間をT11、第1洗濯槽が取水プログラムを実行するまでの時間をT12とする。T12<T11の場合、工程6)を実行し、T12≧T11の場合、工程12)を実行する。
6)許容待ち時間Tを設定し、T12<Tの場合、工程7)を実行し、T12≧Tの場合、工程12)を実行する。
7)第1洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行する場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程10)を実行する。
8)第1洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第1洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、工程9)を実行する。
9)第2洗濯槽は第1洗濯槽の取水を待ち、工程10)を実行する。
10)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
11)第1洗濯槽内の水位の高さを測定し、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第2洗濯槽内にまだ水がある場合、残りの水は直接排出する。第2洗濯槽内の水を全て第1洗濯槽内に排出しても、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、外部の取水口を介して第1洗濯槽に取水する。
12)第2洗濯槽内の水は直接排出する。
【0063】
実施例2
図3に示すように、本実施例は取水の待ち時間を判断基準として採用し、水を繰り返し利用するかどうかを判断する。取水の待ち時間に基づき、取水プログラムに達したとき、もう1つの槽の排水を待ち、繰り返し使用するかどうかを判定する。簡単な判断および制御論理を有し、実際の洗濯プログラムにおいて、制御の安定性が比較的高い。さらに、水を充分に繰り返し利用することを実現し、実用的な価値が高く、より効果的に幅広く応用することができる。
【0064】
第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は、以下の通りである。
複数槽洗濯機の水を繰り返し利用する制御方法において、前記複数槽洗濯機は少なくとも第1洗濯槽および第2洗濯槽を含む。第1洗濯槽および第2洗濯槽が同時に動作状態にあるとき、水を繰り返し利用する制御方法は次の通りである。第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。T22≧T21の場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、T22<T21の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待つ。しかし、2つの槽の最大待ち時間はいずれも30分間である。
【0065】
第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。または、第1洗濯槽が第2洗濯槽の排水を待つとき、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出して繰り返し利用する。
【0066】
具体的に、工程1:第1洗濯槽が取水プログラムに達すると、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。T22≧T21の場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、T22<T21の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程2を実行する。
工程2:第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出して繰り返し利用し、そうでない場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水する。待つかどうかを判断する過程を追加し、第2洗濯槽の水を繰り返し利用する確率を大幅に高め、より多くの水を繰り返し利用することができる。
【0067】
工程1において、第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が排水している場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22は0である。待つ必要はなく、直接工程2に進む。第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、先に第2洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断することもできる。第2洗濯槽が排水プログラムを実行していない場合、さらに第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する。
【0068】
工程1において、許容待ち時間T(T<T21)を設定する。T22<Tの場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程2を実行し、T22≧Tの場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水する。該工程により、第1洗濯槽が長い時間待つのを防止することができ、第1洗濯槽の洗濯時間を保証する前提で、水の繰り返し利用を合理的に調整する。水を繰り返し使用することのみを考慮するために、第1洗濯槽の多くの時間を浪費することはない。洗濯機が、待つ時間が過度に長く、設定した許容待ち時間を超えたと判断した場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の水をくり返し利用しない。該判断は、水の繰り返し利用をより合理的にし、待つ時間と、水の繰り返し利用との関係を最大限に調整した。
【0069】
工程2において、第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定する。濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さい場合、第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができ、そうでなければ第2洗濯槽の水は繰り返し利用することができない。水の濁度値または泡沫濃度値が設定範囲内にあるときしか、水は繰り返し利用することができない。
【0070】
工程1において、第1洗濯槽が取水プログラムに達したとき、開始する取水プログラムが最後のすすぎの取水であるかどうかを判断する。そうである場合、第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、そうでない場合、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを引き続き比較する。最後のすすぎの取水は、きれいな水を取水することを保証し、衣類の洗濯完了後の効果を保証する。
【0071】
工程2において、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断する。洗濯の取水プログラムを実行する場合、第1洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第1洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する。そうでない場合、直接第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出する。
【0072】
工程2において、第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽内の水位の高さを測定する。第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第2洗濯槽内にまだ水がある場合、第2洗濯槽の残りの水は直接排出する。第2洗濯槽内の水を全て第1洗濯槽内に排出しても、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第1洗濯槽はきれいな水を取水する。
【0073】
第2洗濯槽の水を直接排出するとき、第1洗濯槽がこのとき脱水プログラムを実行しているかどうかを判断する。脱水プログラムを実行している場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。そうでない場合、第1洗濯槽の脱水までの時間をT41、第1洗濯槽の脱水の所要時間をT44とし、許容待ち時間Tを設定する。T41+T44<Tの場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0074】
洗濯状態および洗濯回数を判断することにより、第2洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかを判断することもできる。工程2において、第2洗濯槽の排水時、洗濯状態であり、第1洗濯槽の取水時、すすぎ状態であるか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれも洗濯状態であり、第2洗濯槽の洗濯回数が第1洗濯槽の洗濯回数より少ないか、または第2洗濯槽の排水時および第1洗濯槽の取水時、いずれもすすぎ状態であり、第2洗濯槽のすすぎ回数が第1洗濯槽のすすぎ回数より少ない場合、第2濯槽の水は繰り返し利用することができない。
【0075】
第2洗濯槽が取水プログラムに達したとき、第1洗濯槽が排水プログラムに達する時間と、第2洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間とを比較し、第2洗濯槽が第1洗濯槽の排水を待つかどうかを判断する。
【0076】
第2洗濯槽の排水口が第1洗濯槽とつながり、第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出して、繰り返し利用することができる。第2洗濯槽の排水口部分に止水バルブが設けられ、第2洗濯槽の水は止水バルブを経過して第1洗濯槽に進入することができる。第1洗濯槽に取水バルブが設けられ、外部のきれいな水は取水バルブを介して第1洗濯槽に進入することができる。前記制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程6)を実行する。
3)第1洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第2洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程4)を実行し、T22≧T21の場合、工程6)を実行する。
4)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程5)を実行する。
5)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
6)第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0077】
前記制御方法は、第2洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第1洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、第2洗濯槽が排水しているかどうかを判断する過程を追加することもできる。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程7)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程6)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第2洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程7)を実行する。
5)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程6)を実行する。
6)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
7)第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0078】
前記制御方法は、第1洗濯槽が第2洗濯槽の排水を待つ時間を充分に有するかどうかを判断することを含むこともできる。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程8)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第2洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程8)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程8)を実行する。
6)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
8)第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0079】
前記第2洗濯槽の水が汚い場合、繰り返し利用することはできない。または第1洗濯槽が最後のすすぎの取水であっても、繰り返し利用することはできない。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程3)を実行し、そうである場合、工程9)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第2洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程9)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程9)を実行する。
6)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程9)を実行する。
8)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
9)第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0080】
第2洗濯槽の水を第1洗濯槽に排出するとき、第1洗濯槽が洗濯の取水である場合、洗剤ケースを洗い流す必要も、水位を測定する必要もある。制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程3)を実行し、そうである場合、工程12)を実行する。
3)第2洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第1洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第2洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程12)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程12)を実行する。
6)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第2洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程12)を実行する。
8)第1洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行する場合、工程9)を実行し、そうでない場合、工程10)を実行する。
9)第1洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第1洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、工程10)を実行する。
10)第2洗濯槽内の水を第1洗濯槽に排出する。
11)第1洗濯槽内の水位の高さを測定し、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第2洗濯槽内にまだ水がある場合、残りの水は直接排出する。第2洗濯槽内の水を全て第1洗濯槽内に排出しても、第1洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、外部の取水口を介して第1洗濯槽に取水する。
12)第1洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第2洗濯槽の水は直接排出する。
【0081】
本実施例における第1洗濯槽および第2洗濯槽は、説明を便利にするために付けた番号に過ぎない。順序関係を割り当てず、第1洗濯槽の水を再び利用することもできる。第2洗濯槽の取水口が第1洗濯槽の排水口とつながり、第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出して、繰り返し利用することができる。第1洗濯槽の排水口部分に止水バルブが設けられ、第1洗濯槽の水は止水バルブを経過して第2洗濯槽に進入することができる。第2洗濯槽に取水バルブが設けられ、外部のきれいな水は取水バルブを介して第2洗濯槽に進入することができる。1つの洗濯槽が取水に達し、もう1つの洗濯槽の水を該洗濯槽に排出して繰り返し利用するかどうかを判断するとき、もう1つの洗濯槽が取水に達しても、該洗濯槽の水をくり返し利用することは考慮せず、2つの槽がいずれも待つことにより、閉鎖ループとなるのを防止する。
【0082】
制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程6)を実行する。
3)第2洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第1洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程4)を実行し、T22≧T21の場合、工程6)を実行する。
4)第2洗濯槽は第1洗濯槽の排水を待ち、工程5)を実行する。
5)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
6)第2洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0083】
前記制御方法は、第1洗濯槽が排水プログラムに達する時間T22と、第2洗濯槽が次回の取水プログラムに達する時間T21とを比較する前に、第1洗濯槽が排水しているかどうかを判断する過程を追加することもできる。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程7)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程6)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第1洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程7)を実行する。
5)第2洗濯槽は第1洗濯槽の排水を待ち、工程6)を実行する。
6)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
7)第2洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0084】
前記制御方法は、第2洗濯槽が第1洗濯槽の排水を待つ時間を充分に有するかどうかを判断することを含むこともできる。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するかどうかを判断し、繰り返し利用する場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程8)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第1洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程8)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程8)を実行する。
6)第2洗濯槽は第1洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
8)第2洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0085】
前記第1洗濯槽の水が汚い場合、繰り返し利用することはできない。または第2洗濯槽が最後のすすぎの取水であっても、繰り返し利用することはできない。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程3)を実行し、そうである場合、工程9)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第1洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程9)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程9)を実行する。
6)第2洗濯槽は第1洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程9)を実行する。
8)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
9)第2洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0086】
第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出するとき、第2洗濯槽が洗濯の取水である場合、洗剤ケースを洗い流す必要も、水位を測定する必要もある。制御方法は以下の通りである。
1)第2洗濯槽が取水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽が最後のすすぎの取水を残すのみであるかどうかを判断し、そうでない場合、工程3)を実行し、そうである場合、工程12)を実行する。
3)第1洗濯槽がこのとき排水プログラムを実行しているかどうかを判断し、排水プログラムを実行していない場合、工程4)を実行し、排水プログラムを実行している場合、工程7)を実行する。
4)第2洗濯槽が次回の取水プログラムを実行するまでの時間をT21、第1洗濯槽が排水プログラムを実行するまでの時間をT22とする。T22<T21の場合、工程5)を実行し、T22≧T21の場合、工程12)を実行する。
5)許容待ち時間Tを設定し、T22<Tの場合、工程6)を実行し、T22≧Tの場合、工程12)を実行する。
6)第2洗濯槽は第1洗濯槽の排水を待ち、工程7)を実行する。
7)第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定し、濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さいかどうかを判断する。
設定値より小さい場合、工程8)を実行し、そうでない場合、工程12)を実行する。
8)第2洗濯槽が洗濯の取水プログラムを実行するかどうかを判断し、洗濯の取水プログラムを実行する場合、工程9)を実行し、そうでない場合、工程10)を実行する。
9)第2洗濯槽は先に洗剤ケースを洗い流す取水を行い、第2洗濯槽の洗剤ケースを洗い流す取水が終了した後、工程10)を実行する。
10)第1洗濯槽内の水を第2洗濯槽に排出する。
11)第2洗濯槽内の水位の高さを測定し、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達したとき、第1洗濯槽内にまだ水がある場合、残りの水は直接排出する。第1洗濯槽内の水を全て第2洗濯槽内に排出しても、第2洗濯槽内の水位が設定水位値に達しない場合、第2洗濯槽はきれいな水を取水する。
12)第2洗濯槽はきれいな水を直接取水し、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0087】
実施例3
図4に示すように、本実施例の前記複数槽洗濯機の排水制御方法において、第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽がこのとき脱水しているかどうかを判断する。脱水している場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。前記第1洗濯槽内の水はカウンタウェイトの作用を示し、洗濯機の重量を増加させることができ、減震の効果を実現する。
【0088】
第2洗濯槽がこのとき脱水していない場合、脱水の完了を待って排水するかどうかを判断する。第1洗濯槽が排水を完了したばかりで、第2洗濯槽がすぐに脱水を開始する状況において、第1洗濯槽の水が減震の効果を発揮できず、浪費となることを防止することができる。
【0089】
脱水の完了を待って排水するかどうかを判断する過程について、第2洗濯槽の脱水までの時間をT32、第2洗濯槽の脱水の所要時間をT33とし、許容待ち時間Tを設定する。T32<T−T33の場合、許容待ち時間の範囲内にあると説明でき、第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の完了を待って排水し、そうでなければ第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0090】
第1洗濯槽および第2洗濯槽の排水口は、管路を介して洗濯機の排水口と接続され、洗濯機全体に排水口を1つしか有さない。2つの洗濯槽が同時に排水すると、圧力差により洗濯水が逆流して、衣類が汚染される可能性があり、さらに1つの排水管を共用すると、同時に排水する速度は、それぞれ排水する速度と実質的に同じである。したがって、第1洗濯槽および第2洗濯槽は同時に排水することができず、第1洗濯槽が排水しようとするとき、第2洗濯槽がこのとき排水しているかどうかを判断する。第2洗濯槽がこのとき排水している場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水の終了を待って排水し、そうでなければ第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0091】
第1洗濯槽内の水を繰り返し利用するため、第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断する。繰り返し利用することができない場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、繰り返し利用することができる場合、第2洗濯槽が取水しているかどうかを判断する。取水している場合、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用し、そうでない場合、第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つかどうかを判断する。
【0092】
第1洗濯槽が第2洗濯槽の取水を待つかどうかを判断する過程について、第2洗濯槽が取水プログラムに達する時間T12と、第1洗濯槽が次回の排水プログラムに達する時間T11とを比較する。T12<T11の場合、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用し、T12≧T11の場合、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0093】
上記判断過程により、待ち時間が比較的長くなる可能性があり、このとき許容待ち時間T(T<T11)を設定することができる。T12<Tの場合、許容待ち時間の範囲内にあると説明でき、第1洗濯槽は第2洗濯槽の取水を待ち、第1洗濯槽の水を第2洗濯槽に排出して、水を繰り返し利用する。T12≧Tの場合、許容待ち時間の範囲内にないと説明でき、第1洗濯槽の水は直接排出する。
【0094】
第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを判断するとき、第1洗濯槽内の水の濁度値または泡沫濃度値を測定する。濁度値または泡沫濃度値が設定値より小さい場合、第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができ、そうでなければ第1洗濯槽の水は繰り返し利用することができず、水は直接排出する。
【0095】
第1洗濯槽が排水プログラムに達したとき、第2洗濯槽が実行している、または実行しようとしているのが最後のすすぎの取水であるかどうかを判断する。そうである場合、第1洗濯槽の水は直接排出し、そうでない場合、第1洗濯槽の水を繰り返し利用することができるかどうかを引き続き判断する。
【0096】
第1洗濯槽および第2洗濯槽は、説明を便利にするために付けた番号に過ぎず、順序関係を割り当てない。第2洗濯槽の排水時、第1洗濯槽がこのとき脱水しているかどうかを判断することもでき、脱水している場合、第2洗濯槽は第1洗濯槽の脱水の完了を待って排水する。前記第2洗濯槽内の水はカウンタウェイトの作用を示し、洗濯機の重量を増加させることができ、減震の効果を実現する。
【0097】
第1洗濯槽がこのとき脱水していない場合、脱水の完了を待って排水するかどうかを判断する。第2洗濯槽が排水を完了したばかりで、第1洗濯槽がすぐに脱水を開始する状況において、第2洗濯槽の水が減震の効果を発揮できず、浪費となるのを防止することができる。
【0098】
図4に示すように、本実施例の前記制御方法は以下の通りである。
1)第1洗濯槽が排水プログラムに達する。
2)第2洗濯槽が動作中かどうかを判断し、動作中の場合、工程3)を実行し、そうでない場合、工程8)を実行する。
3)第2洗濯槽が排水しているかどうかを判断し、排水していない場合、工程4)を実行し、排水している場合、工程7)を実行する。
4)第2洗濯槽が脱水しているかどうかを判断し、脱水していない場合、工程5)を実行し、脱水している場合、工程6)を実行する。
5)第2洗濯槽の脱水までの時間をT32、第2洗濯槽の脱水の所要時間をT33とし、許容待ち時間Tを設定する。T32<T−T33の場合、工程6)を実行し、そうでなければ工程8)を実行する。
6)第1洗濯槽は第2洗濯槽の脱水の終了を待ち、工程8)に進む。
7)第1洗濯槽は第2洗濯槽の排水の終了を待ち、工程8)に進む。
8)第1洗濯槽は排水する。
【0099】
以上の記載は本発明の好ましい実施方式に過ぎない。当業者は、本発明の原理を逸脱しない前提で、数種の変形および改良を行うこともできるが、これも本発明の保護範囲と見なすべきであると指摘しなければならない。
【符号の説明】
【0100】
1 第1洗濯槽
2 第2洗濯槽
図1
図2
図3
図4