特許第6458984号(P6458984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6458984
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】天井埋込型空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20190121BHJP
   F24F 1/0047 20190101ALI20190121BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   F24F1/00 401E
   F24F1/00 426
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-209379(P2014-209379)
(22)【出願日】2014年10月10日
(65)【公開番号】特開2016-80209(P2016-80209A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100083404
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 拓也
(72)【発明者】
【氏名】中本 壮彦
【審査官】 石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−074900(JP,A)
【文献】 中国実用新案第2430645(CN,Y)
【文献】 国際公開第2009/031683(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/20
F24F 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面の中央に空気吸込口を有し、上記空気吸込口の周囲に空気吹出口を有する天井埋め込み型のケーシング本体を有し、上記ケーシング本体の内部に、ターボファンと、上記ターボファンの外周側に配置された熱交換器とが設けられ、上記熱交換器の通風方向上流側の一部分に沿って電装品箱が配置されている天井埋込型空気調和機において、
上記ケーシング本体は、第1ないし第4の側板を有する四角形状であって、上記熱交換器は、上記第1ないし第4の各側板に沿って折り曲げられた第1ないし第4の熱交換部を有し、上記第1熱交換部および上記第4熱交換部の各端部が所定の間隔をもって上記ケーシング本体の四隅のうちの配管接続用の隅部に配置されており、
上記電装品箱は、第1および第2収納部が互いに直交するように連結されたL字状に形成されており、上記第1収納部と上記第2収納部の直交する連結部分が上記第1熱交換部および上記第4熱交換部の各端部の間の上記熱交換部が存在しない上記配管接続用の隅部に配置され、上記第1収納部は上記配管接続用の隅部から上記第1熱交換部に沿って平行に配置され、上記第2収納部は上記配管接続用の隅部から上記第4熱交換部に沿って平行に配置されており、
上記第1収納部はその長さが上記第1熱交換器よりも短く、上記第2収納部はその長さが上記第4熱交換器よりも短いことを特徴とする天井埋込型空気調和機。
【請求項2】
上記第1収納部と上記第2収納部は同じ長さを有していることを特徴とする請求項1に記載の天井埋込型空気調和機。
【請求項3】
上記第1熱交換部の長さをL1、上記第4熱交換部の長さをL2、上記第1収納部の長さをL3、上記第2収納部の長さをL4としたとき、上記電装品箱は、
L3≦1/2×L1
L4≦1/2×L2
を満足するように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の天井埋込型空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井埋込型空気調和機に関し、さらに詳しく言えば、電装品箱の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
天井埋込型空気調和機は、内部に熱交換器および送風機(ターボファン)を備えたケーシング本体を有し、ケーシング本体が天井スラブと天井パネルとの間に形成された空間に埋設されている。ケーシング本体の下面には、扁平な四角形状の化粧パネルが取り付けられ、そこに空気吸込口と空気吹出口が設けられている。
【0003】
空気吸込口は、化粧パネルの中央に配置され、空気吸込口の四辺を囲むように長方形状をなす空気吹出口が配置されている。化粧パネルの空気吸込口には、除塵フィルタを有する吸込グリルが設けられている。
【0004】
特許文献1において、ケーシング本体は直方体形状であって、その中央にターボファンが配置され、ターボファンの外周を囲むように熱交換器が配置されている。空気吸込口とターボファンとの間には、ベルマウスが設けられており、空気吸込口からケーシング本体内に取り込まれた空気をターボファンの内側に案内するようになっている。
【0005】
ベルマウスは、空気吸込口の形状に合わせて四角形状に形成された基部と、基部の中央からターボファンの内側に向かってラッパ状に形成された吸込案内部とを有し、基部の一部に、内部に電装品を収納する電装品箱が配置されている(特許文献1の図2参照)。
【0006】
しかしながら、従来の電装品箱は、細長い直方体形状に形成され、ケーシング本体の1つの側面に沿って吸込案内部に一部を露出させて配置されていた。そのため、基部の電装品箱が設けられていない3辺の近傍に対し電装品箱が設けられている辺の近傍の通風抵抗が著しく大きくなり、熱交換器を通過する空気のバランスが悪くなるという課題があった。
【0007】
また、これとは別に特許文献2では、送風抵抗の増加による熱交換効率の低下の影響を受けにくいベルマウスの角部(熱交換器の折曲部)に電装品箱をレイアウトする方法も開示されているが、角部にも熱交換器が配置されているため、熱交換器と電装品箱とが重なり合う量(オーバーラップ量)は変わらず、熱交換器を通過する空気のバランスは悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−78266号公報
【特許文献1】特開2013−164219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の目的は、電装品箱の構造とその取付位置の最適化を図り、熱交換器を通過する空気のバランスがよく、熱交換効率の低下を抑えた天井埋込型空気調和機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明は、下面の中央に空気吸込口を有し、上記空気吸込口の周囲に空気吹出口を有する天井埋め込み型のケーシング本体を有し、上記ケーシング本体の内部に、ターボファンと、上記ターボファンの外周側に配置された熱交換器とが設けられ、上記熱交換器の通風方向上流側の一部分に沿って電装品箱が配置されている天井埋込型空気調和機において、上記ケーシング本体は、第1ないし第4の側板を有する四角形状であって、上記熱交換器は、上記第1ないし第4の各側板に沿って折り曲げられた第1ないし第4の熱交換部を有し、上記第1熱交換部および上記第4熱交換部の各端部が所定の間隔をもって上記ケーシング本体の四隅のうちの配管接続用の隅部に配置されており、上記電装品箱は、第1および第2収納部が互いに直交するように連結されたL字状に形成されており、上記第1収納部と上記第2収納部の直交する連結部分が上記第1熱交換部および上記第4熱交換部の各端部の間の上記熱交換部が存在しない上記配管接続用の隅部に配置され、上記第1収納部は上記配管接続用の隅部から上記第1熱交換部に沿って平行に配置され、上記第2収納部は上記配管接続用の隅部から上記第4熱交換部に沿って平行に配置されており、上記第1収納部はその長さが上記第1熱交換器よりも短く、上記第2収納部はその長さが上記第4熱交換器よりも短いことを特徴としている。
【0012】
本発明において、上記第1熱交換部の長さをL1、上記第4熱交換部の長さをL2、上記第1収納部の長さをL3、上記第2収納部の長さをL4としたとき、上記電装品箱は、
L3≦1/2×L1
L4≦1/2×L2
を満足するように形成されていることが好ましい。
【0013】
さらに、上記電装品箱の天面と、上記通風側に露出する側面との角部には、テーパー面が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、熱交換器の端部同士が所定の間隔をもって配置されたケーシング本体の隅部を起点として、そこから電装品箱を、熱交換器の熱交換部に沿ってL字状に配置したことにより、電装品箱の熱交換部に重なる部分を左右に振り分けることで、熱交換器を通過する空気のバランスが向上し、その結果、熱交換効率の低下を抑えることができる。
【0015】
また、電装品箱を第1および第2収納部が互いに直交するL字状に形成し、第1収納部を隅部から第1熱交換部に沿って平行に配置し、第2収納部を隅部から第4熱交換部に沿って平行に配置したことにより、熱交換器を通過する空気のバランスがよくなり、熱交換部に与える影響を最小限に抑えることができる。
【0016】
さらに、第1熱交換部の長さをL1、第4熱交換部の長さをL2、第1収納部の長さをL3、第2収納部の長さをL4とし、電装品箱を
L3≦1/2×L1、L4≦1/2×L2
を満足するように形成することで、電装品箱としての必要な大きさを確保しつつ、熱交換部に与える影響を最小限に抑えることができる。
【0017】
また、上記電装品箱の天面と、上記通風側に露出する側面との角部には、テーパー面が設けられていることにより、電装品箱を通過する空気の送風抵抗を抑え、熱交換効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る天井埋込型空気調和機のケーシング本体を下側から見た斜視図。
図2図1のケーシング本体の化粧パネルを取り外した状態の斜視図。
図3】上記ケーシング本体の内部構造を示す断面図。
図4】熱交換器と電装品箱の取付位置の位置関係を説明する底面図。
図5】上記電装品箱の斜視図。
図6図5の上記電装品箱のA−A線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】
図1図4に示すように、この天井埋込型空気調和機1は、天井スラブと天井パネルとの間に形成された空間に収納される直方体形状のケーシング本体2を備えている。ケーシング本体2は、角部が面取りされた正方形状の天板21と、同天板21の各辺から下方に延在する4枚の側板22a〜22d(以下、第1側板〜第4側板22a〜22dとする)とを有し、底面20(図1では下面)が開放された箱形容器からなる。この実施形態において、ケーシング本体2の角部は、天板21の形状に合わせて面取りされている。
【0021】
ケーシング本体2の底面20は、室内に向けて開放されており、中央には断面が四角形状の空気吸込通路23が形成されている。ケーシング本体2の底面20には、空気吸込通路23の四辺を囲むように空気吹出通路24が形成されている。
【0022】
ケーシング本体2の底面20には、化粧パネル3がネジ止めされている。化粧パネル3は、合成樹脂製の扁平な正方形であって、中央にケーシング本体2の空気吸込通路23に連通する四角形状の空気吸込口31が設けられている。空気吸込口31の周りには、長方形状をなす空気吹出口32が、空気吸込口31の各辺に沿って4箇所に配置されている。空気吹出口32の背面側(天井面側)は、空気吹出通路24に連通している。
【0023】
空気吸込口31には、吸込グリル4が空気吸込口31を覆うように設けられている。吸込グリル4は、合成樹脂の成形品からなり、ケーシング本体2の底面を覆う扁平な正方形状に形成されている。
【0024】
この実施形態において、各空気吹出口32は、それぞれ電動開閉式の風向板321によって覆われており、化粧パネル3の背面側に設けられた図示しない回動手段によって空調運転時に開かれ、空気吹出口32が現れるようになっている。
【0025】
ケーシング本体2の内部には、送風ファンとしてのターボファン5と、熱交換器6とが収納されており、空気吸込口31からターボファン5に至る空気吸込通路23には、空気吸込口31から吸い込まれた空気をターボファン5に導くベルマウス7が配置されている。
【0026】
ターボファン5は、中心に駆動モータ51の回転軸511が固定されるハブ521を有する主板52と、主板52に対して回転軸511の軸線方向に対向させて配置されるシュラウド53と、主板52とシュラウド53の間に配置される複数枚のブレード54とを備えている。シュラウド53の中央には、ベルマウスの一部をターボファンの内側に差し込むための開口部531が設けられている。
【0027】
ターボファン5は、ケーシング本体2内のほぼ中央に配置されており、天板21に設置されたファンモータ51によって吊り持ちされている。これによれば、ターボファン5の回転駆動に伴い、ベルマウス7の空気吸込口31側(図3では下面側)が負圧となり、空気吸込口31から吸い込まれた空気は、ベルマウス7を通ってターボファン5の内側に吸い込まれ、ブレード54を通って、外周方向に向かって吹き出される。
【0028】
図3図4に示すように、熱交換器6は、天板21から底面開口に向かって垂直に延在し、第1側板22aに沿って平行に配置された第1熱交換部6aと、第2側板22bに沿って平行に配置された第2熱交換部6bと、第3側板22cに沿って平行に配置された第3熱交換部6cと、第4側板22dに沿って平行に配置された第4熱交換部6dとを有し、ターボファン3を取り囲むように四角い枠型に形成されている。
【0029】
この実施形態において、熱交換器6は、短冊状の放熱フィンを所定間隔をもって多数配置した放熱フィン群61を有し、放熱フィン群の中に多数の伝熱管62が互いに平行に挿通された長尺の板状体からなり、4箇所を折曲加工することにより四角形状に形成されている。
【0030】
熱交換器6は、4箇所の折曲部6e〜6hを有し、そのうち、第1熱交換部6aおよび第2熱交換部6bの間に形成された第1折曲部6eと、第2熱交換部6bおよび第3熱交換部6cの間に形成された第2折曲部6fとは、それぞれ直角に折り曲げられている。
【0031】
第3熱交換部6cおよび第4熱交換部6dの間に位置する第3折曲部6gおよび第4折曲部6hは、ドレンポンプ(図示しない)の設置スペースを確保するため、第3折曲部6gおよび第4折曲部6hの2つの折曲部6g、6hを合わせて直角に折り曲げられている。なお、第4折曲部6hを設けず、第3折曲部6gのみで直角に折り曲げられてもよい。
【0032】
熱交換器6の両端部63,64には、伝熱管62の端部が引き出されており、一方の端部63には、U字管(図示しない)が接続されている。他方の端部64には、ガス側と液側とが、それぞれ1つの集合管にまとめられ、ガス側配管Gと液側配管Lに接続されるようになっている。
【0033】
この実施形態において、熱交換器6は、1つの熱交換器を折り曲げ加工して、図6の平面視で四角形状に形成しているが、4つの小型の熱交換器の端部同士を繋ぎ合わせて形成してもよい。
【0034】
このように、熱交換器6は、第1〜第4折曲部6e〜6hでそれぞれ折り曲げられることにより、熱交換器6が四角形状に折り曲げられ、その端部63,64同士が、所定の間隔をもって配置されている。
【0035】
この実施形態において、図4に示すように、端部63,64は、ケーシング本体2の右上の隅部Aに配置されており、ケーシング本体2の隅部Aからガス側配管Gと液側配管Lが外に引き出されている。
【0036】
熱交換器6は、図示しない冷房運転と暖房運転とが可能な可逆式の冷凍サイクル回路に接続されており、冷房運転時には蒸発器として機能して空気を冷却し、暖房運転時には凝縮器として機能して空気を加熱する。
【0037】
熱交換器6の下端側には、熱交換器6で生成される結露水を受け止めるドレンパン8が設けられている。ドレンパン8は、熱交換器6の下端側が収納される樋部81を有し、熱交換器6から滴下する結露水が樋部81で受け止められ、図示しないドレンポンプによって汲み上げられるようになっている。
【0038】
図2および図3を参照して、ベルマウス7は、合成樹脂製の成形品からなり、正面7A側(図4(a)の平面側)には、空気吸込口31の形状に合わせて四角形状に形成された基部71と、基部71の中央からターボファン5の内側に向かってラッパ状に形成された吸込案内部72とを備え、ドレンパン8にネジ止めされている。
【0039】
基部71は、空気吸込口31の形状に合わせて四角形状に形成された凹部であって、その一部には後述する電装品箱9が配置される収納凹部73が形成されている。収納凹部73は、ケーシング本体2の隅部Aの上に位置する隅部を中心とし、そこから第1熱交換部6aと第4熱交換部6dとに平行に延在する凹部であって、そこに電装品箱9が収納されるようになっている。
【0040】
図5および図6を参照して、電装品箱9は、内部に基板や電装品(ともに図示しない)が収納される上面が開放された箱本体91と、同箱本体91の開放面を塞ぐ蓋92とからなる。この実施形態において、電装品箱9は金属板を折り曲げ加工したものからなる。
【0041】
箱本体91は、第1および第2収納部91a,91bを有し、それらが互いに直交するようなL字状に形成されている。第1収納部91aの吸込案内部72に対向する側壁部には、温湿度センサー93が突設されている。
【0042】
蓋部92は、箱本体91の開口部に合わせてL字状に形成されており、第1収納部91aを覆う第1蓋部92aと、第2収納部91bを覆う第2蓋部92bとを備えている。蓋部92は、箱本体91の開放面に沿って合致する水平な天面921を有し、蓋部92の天面921と、吸込案内部72に露出する箱本体91の側面911との角部にはテーパー面94が形成されている。
【0043】
テーパー面94は、電装品箱9が収納凹部73に配置されたとき、蓋部92の天面921と、吸込案内部72に露出する箱本体91の側面911との角部が、通風方向の上流側から下流側に向かって、その高さ(図6では上下方向の高さ)が徐々に小さくなる傾斜面からなる。これによれば、電装品箱9の表面に沿って流れる空気が、テーパー面94を通ってスムーズにベルマウス7に向かって案内される。
【0044】
図4を参照して、電装品箱9は、第1熱交換部6aの長さをL1、第4熱交換部6dの長さをL2、第1収納部91aの長さをL3、第2収納部91bの長さをL4としたとき、
L3≦1/2×L1、L4≦1/2×L2
を満足するように形成されている。
【0045】
これによれば、第1熱交換部6aと第1収納部91aとのオーバーラップ量、ならびに、第4熱交換部6dと第2収納部91bとのオーバーラップ量がそれぞれ50%以下となることにより、電装品箱としての必要な大きさを確保しつつ、熱交換器を通過する空気のバランスが良くなり、熱交換効率を高めることができる。
【0046】
この収納凹部73に沿って電装品箱9が配置されることにより、第1収納部91aは、隅部Aから第1熱交換部6aの対向面65aに沿って平行に配置され、第2収納部91bは、隅部Aから第4熱交換部6dの対向面65dに沿って平行に配置されている。
【0047】
これによれば、電装品箱9の中心を熱交換にほとんど寄与しない隅部Aを起点とし、電装品箱9が第1熱交換部6aの対向面65aおよび第4熱交換部6dの対向面65dに沿ってL字状に配置されることにより、熱交換器を通過する空気のバランスがよくなる。
【0048】
この実施形態において、電装品箱9は、第1収納部91aと第2収納部91bとの長さが同じ(L3:L4=1:1)であるが、長さ比は上述した条件(L3≦1/2×L1、L4≦1/2×L2)を満足していれば、仕様に応じて任意に変更可能である。
【0049】
以上説明したように、本発明によれば、熱交換器の端部同士が所定の間隔をもって配置されたケーシング本体の隅部を起点として、そこから電装品箱を、熱交換器の熱交換部に沿ってL字状に配置したことにより、電装品箱が熱交換部に重なる部分を左右に振り分けることで、熱交換器を通過する空気のバランスが向上し、その結果、熱交換効率の低下を抑えることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 天井埋込型空気調和機
2 ケーシング本体
20 底面
21 天板
22a 第1側板
22b 第2側板
22c 第3側板
22d 第4側板
23 空気吸込通路
24 空気吹出通路
3 化粧パネル
31 空気吸込口
32 空気吹出口
321 風向板
4 吸込グリル
5 送風ファン
6 熱交換器
6a 第1熱交換部
6b 第2熱交換部
6c 第3熱交換部
6d 第4熱交換部
6e 第1折曲部
6f 第2折曲部
6g 第3折曲部
6h 第4折曲部
61 放熱フィン群
62 伝熱管
63,64 端部
7 ベルマウス
71 基部
72 吸込案内部
8 ドレンパン
9 電装品箱
91 箱本体
91a 第1収納部
91b 第2収納部
92 蓋
92a 第1蓋部
92b 第2蓋部
93 温湿度センサ
94 テーパー面
図1
図2
図3
図4
図5
図6