(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
提供しようとする作品に関する作品情報(W)と、該作品の提供先に関する宛名情報(D1)と、提供時期に関する時期情報(D2)との入力を促す受注システム(10)と、
前記宛名情報(D1)と前記時期情報(D2)と前記作品情報(W)とが保持されるデータベース(20)と、
前記時期情報(D2)に基づいて前記データベース(20)から作品情報(W)を呼び出し、前記宛名情報(D1)に従って作品を提供する作品提供システム(50)と、
作品を直ちに提供しない旨の情報が前記時期情報(D2)に含まれると判断された際に、提供時期を判定するための時期判定信号(S1)を、提供者が契約する電話番号への所定期間ごとの発信によって送出し、該電話番号の不通によって未受信信号(S2)を送出する時期判定信号送出システム(30)と、
該未受信信号(S2)の入力を受けて、前記作品情報(W)を呼び出して作品を提供することを指示する提供指示情報(D8)を前記作品提供システム(50)に送出する提供指示システム(40)と、を含む作品の適時提供システムであって、
暦年に対応付けられた状態でその時代に関する歴史記述が保持された年表メモリ(162)と、
前記誕生年に年齢を加算して得られた暦年をキーとして、前記年表メモリ(162)から歴史記述を呼び出し、該年齢の時代に生じた出来事を記述する年齢頁に、その時代の歴史記述を表示する記述手段(163)と、を備えた創作支援システム(160,260)を更に含み、
該記述手段によって出力された年齢頁を複数含んで構成された書籍を前記作品情報(W)として前記データベース(20)に保持させると共に、該作品情報(W)をもとに作品提供に要する費用を積算システム(25)において算定し、該費用の入金を受けて前記時期判定信号(S1)が送出されるように構成されたことを特徴とする作品の適時提供システム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明に係る作品の適時提供システム1の概要を示すフローチャートである。
本発明は、自身の作品を提供しようとする動機や目的が、提供者によって様々であることを前提として開発されたものであり、提供しようと思う作品の寄託を促す受注システム10と、作品提供に関わる情報を保持するデータベース20と、作品の提供時期を判定するための時期判定信号S1を所定期間ごとに送出する時期判定信号送出システム30と、その信号が受信されなかったことを示す未受信信号S2を受けた際に作品提供を指示する提供指示システム40と、宛名情報に従って作品を提供する提供システム50と、を基本構成とするものである。
【0008】
受注システム10において、作品を提供しようとする先の宛名情報D1と、提供時に関する時期情報D2と、提供しようとする作品に関する作品情報Wの入力を促す。
作品情報Wには、原作に関する情報と、複製する際の媒体、複製の部数、著作権に関する情報などの提供態様情報D3が含まれている。この作品情報Wに従って作品の複製物が作成され、宛名情報D1に従って提供される。この際、時期情報D2に、直ちに提供しない旨の情報が含まれている場合は、時期判定信号送出システム30において、その提供の時期を判定するための時期判定信号S1を所定期間ごとに送出する。
そして、時期判定信号S1が受信されなかったことを示す未受信信号S2を受けることで、作品を提供すべき時とみなす。
未受信信号S2を受けた提供指示システム40は、データベース20から作品情報Wを呼び出し、宛名情報D1に従って提供されるよう提供システム50に指示する。
【0009】
自身の作品を社会に提供しようとする目的には様々なものがある。
例えば研究者は、研究成果を論文(作品A、作品B…)として随時出版しておき、死後、その集大成としての作品C(内容はA+B)を出版し、所定の図書館に寄贈したいと考えるであろう。
小説家を目指す学生は、自身の未完成品A’をネット上で公開し、読者や専門家のアドバイスを受けながら作品Aとして完成させたいと考えるかもしれない。
自作の絵本を後世に残したいと願う主婦は、自身のアイデアaをもとに専門家の指導を受けながら作品Aとして完成させたいと思うであろう。
【0010】
他者の力を借りながら自分史を作成し、死後、完成された書籍Aを近親者に贈りたいと思う紳士もいるだろう。
独力で自分史Aを作成し、それをベースに他者の力を借りながら家族史A”へと発展させ、書籍として出版しようと考える老人もいるであろう。
自身の音楽作品(M)を随時ネット上で公開し、「いいね」の評価を多数得た場合、CDとして販売したいと考える音楽家もいる。
E−ラーニングの教師は、生徒端末に表示される電子教科書(A)とは別に、詳しく解説した紙媒体の教科書A”を、効果的なタイミングで提供したいと考えるだろう。
【0012】
このような多様な要請に応えるべく、本発明の第1実施形態に係る作品の適時提供システムは、上記システムに、作品提供に要する費用を計算する積算システム25と、作品の制作を指導する指導システム60と、を加えて構成した(
図2を参照)。
そして、時期判定信号送出システム30を、積算システムにおいて計算された費用を請求する請求システム31と、費用の入金を受けた後に指導の要否を判断する指導判断システム32と、提供時を判断する提供時判断システム33と、直ちに提供されないと判断した場合に時期判定信号D5を送出する発信システム34と、を含んで構成した。
発信システム34としては、金融機関の自動口座引き落とし(又は振込み)システムを利用し、補充的に電話システムを利用することとした。即ち、金融機関からの口座引き落とし(振り込み)不能の通知をもって未受信信号S1とみなすこととした。
さらに、多様な態様で作品を提供できるようにするために、書籍としての提供を請け負う出版システム51と、ネット上での公開を請け負う公開システム52と、によって提供システム50を構成した。
【0013】
受注システム10では、提供しようとする作品の寄託を受け付けると共に、その作品を提供しようとする先の宛名情報D1、提供時に関する時期情報D2、提供する作品に関する作品情報Wの入力を促す。
宛名情報D1には、提供先の氏名(名称)と住所(居所)とが含まれる。書店に納入する場合は、その部数も入力される。
時期情報D2には、いつ提供するか(「直ち」に提供するか、「将来」の未確定時に提供するか、「死後」提供するか、或いはその組み合わせであるか)に関する情報と、「将来」又は「死後」が選択された場合における発信システム34と、時期判定信号S1の送出間隔に関する情報が含まれる。
【0014】
この場合、発信システム34として、例えば、提供者が口座を有する金融機関名が選択された場合は、その口座種類と番号の入力が促され、電話会社名が選択された場合は、その電話番号の入力が促される。
金融機関名が選択された場合、引き落とし期間の入力が促される。
電話会社名が選択された場合は、ユーザの電話への発信をもって「時期判定信号S1の送出」とされるが、この際、何日ごとに電話をかけるか、また電話に出ない場合の対応方法の特定が求められる。
【0015】
作品情報Wには、作品を特定するための情報と共に、作品の状態や提供態様に関する態様情報D3(寄託された作品の現所有者、著作者、完成品であるか否か、複製される際の媒体、複製の部数、著作権の帰属など)が含まれる。態様情報D3の例を以下に示す。
即ち、寄託される作品には、自作の著作物、他作の著作物、自己の所持品(現物)、既成品などがあるが、現物寄託の場合は、その保管場所を示す情報、既成品の場合は製品番号などが態様情報D3として入力される。
提供の際の媒体としては、紙又は電子媒体の出版物Aとしての提供、CDなどのメディアMとしての提供、ネット上で電子データ(A)(M)として提供があり、それらを特定する情報も態様情報D3に含まれる。
【0016】
寄託される作品には、完成品のみならず、校正や修正等を要する未完成品、アイデアの段階のもの、これから創作しようとするもの等があるが、かかる「作品の完成度」に関する情報も態様情報D3に含められる。
自作の著作物のみならず、他作の著作物の寄託することができるが、自作の著作物の場合は、オリジナルのものか、或いは他者作品の二次的著作物か、などの著作権に関する情報を態様情報D3として含めることもできる。この著作権情報には、著作権の相続人、作者名(又は筆名)掲載の要否、及び改変の可否に関する情報を含むこともできる。
また、提供先において受け取りが拒否された場合や、売れ残った場合の処分方法(廃棄、著作権者に返却など)に関する情報などを態様情報D3に含めることができる。
【0017】
受注システム10を介して入力されたこれらの情報(D1,D3,W)はデータベースに登録され、これらの情報に基づいて、積算システム25において、作品提供に要する費用が計算される。
「紙媒体による出版」が選択されている場合、発効部数、書籍としての装丁や頁数、校正や修正の要否などの情報に基づいて提供費用が算出される。作品がデータとして寄託されている場合は、文字数や図面(写真)数などを変数として、予め設定された計算式に寄託作品の文字数・図面数などを当てはめることで、自動的に算出されるように設計されている。
【0018】
「インターネットでの公開」が選択されている場合は、その作品が公開用のWEBサーバにおいて占有されるデータ量に基づいて費用が算出される。
態様情報D3として、「他者作品(サンプルx)」が選択された場合はサンプル使用料が加算され、「未完成品」、「自作(アイデアa)」、「他者作品(サンプルx)」が選択された場合は、後述する指導システム60の使用料が加算される。
【0019】
算出された金額は、費用情報D4として請求システム31に送出される。請求システム31では請求書を発行し、その入金を確認する。
寄託作品の更新や提供態様などの変更は受注システム10を介して行われるが、その都度、積算システム25において費用が再計算され、新たな費用情報D4との差額が請求(又は返金)されることとなる。
【0020】
請求システム31は、積算システム25から受信した費用情報D4に基づいて費用を請求するが、所定期間内に入金がない場合は、本システムの使用が解除される。費用の入金が確認された場合は、作品情報Wが指導判断システム32へと送出される。
指導判断システム32では、寄託された作品が、完成品か否かの判断がなされる。完成品でない場合は、指導が必要である旨を示す指導指示情報D5を、後述する指導システム60へと送出する。完成品の場合は、直ちに提供するか否かを判定し、「直ちに提供する」旨の選択がなされている場合は、提供指示システム40に向けて、提供指示情報D6を送出する。
【0021】
「直ちには提供しない(将来又は死後提供する)」旨の選択がなされている場合は、提供時判断システム33に対し、時期判定信号S1の発信開始を示す発信開始情報D7を送出する。
この発信開始情報D7は、発信システム34に応じた方法(金融機関の場合は口座からの自動引き落とし依頼、電話の場合はオペレータとの契約など)によって送出される。
発信開始情報D7の入力を受けて、発信システム34は、提供時を検出するための時期判定信号S1を所定期間ごとに送出する。
【0022】
発信システム34として金融機関が指定されている場合は、提供者名義の口座番号宛てに、所定期間ごとに時期判定信号S1としての「口座振り込み(引き落とし)」が行われる。
「振り込み」または「引き落とし」の何れの方法を選ぶかは、積算システム20において算出された金額に応じて判断するのが好ましい。例えば、将来又は死後に書籍出版の形で提供しようとする場合は、出版費用として多額の入金が見込まれるが、このような当座使用されることのない金銭を運用することによって生じた利益を、配当金として振り込んでもよい。
【0023】
ホームページでの公開など、提供にかかる費用が比較的少なく、多額の入金が見込めない場合は、本システム使用料、委託作品管理料などの名目で、所定金額を口座から引き落とすのが好ましい。
いずれの場合であっても、名義人の死亡によって口座が凍結されるので、未受信信号S2としての「振り込み(又は引き落とし)不能の通知」を受け取ることができ、この通知によって、名義人が死亡した(それに類する状態にある)との判断を行うことが可能となる。
【0024】
発信システム34として電話会社が選択された場合は、提供者名義の電話番号宛てに、時期判定信号S1としての電話発信を行う。未受信信号S2としての「その番号は現在使用されていません」というメッセージが発せられた場合、そのメッセージをもって「作品提供の期日到来」とみなし、提供指示システム40に向けて提供指示情報D8を送出する。
【0025】
提供指示情報D7を受けた提供指示システム40は、データベースから、宛名情報D1と作品情報Wを呼び出し、作品情報W(態様情報D3)に即した提供システム50に、提供のための必要な情報を送出する。
この場合、提供システム50が出版社51の場合、宛名情報D1と、態様情報D3の中から抽出された所定の必要情報(即ち、発行部数や装丁など出版に関わる情報、受け取りが許否された場合の対応策などに加え、著作権の発生日や著作者名などの著作権情報)が送出される。
【0026】
次に、寄託された作品が完成品でない場合に機能される指導システム60について説明する。
指導システム60は、寄託作品に応じた指導方法を判断する指導認定システム61と、パソコン画面の指示に従って作品を完成させる自動指導システムと、人による個別的な指導を求める個別指導システムと、ネット上で公衆による指導を求める公開指導システムと、を含んで構成される。
【0027】
指導認定システム61は、寄託作品が完成品でないことを認定すると共に、如何なる指導方法が選択されているかを判定する。そして、夫々の指導システムへ寄託作品を送出する。個別指導が選択されている場合は、担当分野の指導者へ送出され、公開指導の場合は、閲覧者が評価やコメントを入力することができるように構成されたWEBサーバに送出される。自動指導が選択されている場合は、各種の著作物を容易に創作できるように構成された創作支援システムへと送出される。
創作支援システムについて以下に説明する。
【0028】
創作支援システムとは、コンピュータの画面を介した対話型処理によって、寄託作品(或いは、寄託作品を創作する上での基礎となる資料)を作成できるようにしたものであり、一例としての創作支援システムを説明する。
本実施例における創作支援システム160は、
図3に示すように、ユーザの誕生年に関する誕生年Yの入力を促すユーザ情報入力部161と、年表メモリ162と、記述手段163と、データ形式の書籍を作成するための書籍作成手段164と、を備えて構成される。
【0029】
年表メモリ162とは、例えば
図3(b)に示すテーブルに、暦年と、当時の社会を示す歴史記述Zと、を対応付けた状態で保持させたものである。
記述手段163は、誕生年Yに年齢yを加算して得られた暦年をキーとして、年表メモリ162から歴史記述ZYを呼び出し、当時の出来事を記述する頁(年齢頁Py)に出力する。例えば、1934年生まれの人が誕生した頃の年齢頁(P0)には、西暦「1934+0」年当時の歴史記述が出力され、3歳時の年齢頁(P3)には、西暦「1934+3」年当時の歴史記述が出力される(
図3(c)を参照)。
【0030】
なお、年表メモリは、表計算ソフトによって構成してもよいし、WEB上のファイルとして構成してもよい。WEBシステムとして構成する場合は、
図4に示すように、歴史記述Zyを記載したサブページの束として構成することができる。トップページとしてのユーザ情報入力部161’において選択された誕生年(暦年)に、当時の社会を記載したページが夫々リンクされる。誕生時(0歳時)の頁、幼児期(3歳時)の頁・・・と、書籍に含めるべき頁を選択することで、記述手段163’としてのブラウザの機能により、その暦年(誕生年+年齢)のページが表示される。
【0031】
書籍作成手段164によって、この表示が印刷可能な形式(PDF形式)に変換されることで、当該年齢時を示す見出部Tと、歴史記述部Zと、当時の自身の様子を記載できる自由記述部Fと、を備えた頁が作成される。各年齢頁が暦年の順に並べられるように設計することで、自身が生きた時代の様子が時系列に沿って記述された書籍が作成される。
このシステムによって作成された書籍(x’)は、作品情報Wの一部としてデータベース20に保持される。
【0032】
上記システムの変形態様である第2の創作支援システム160’を、
図5を参照して説明する。
このシステムは、
図5(b)に示すように、自分史記述部Kに自動的に文章が記述されるようにしたものであり、上記システムに、自分史作成用データベース165、自分史作成手段166と、を加えたものである。
ユーザ情報入力部161では、自身の生い立ちを説明するのに必要な情報の入力が促される。その情報にもとづいて、
図5(c)に示すような自分史作成用データベース165が作成され、それを参照することで文章が作成される。
【0033】
文章を作成するための自分史作成手段166は、表計算ソフトなどを使用する場合は、所定の部位(セル)に空欄を設けた状態の文章をシート上に表示し、その空欄に、自分作成用データベース165の情報(生年月日、出生地、親の名前など)が参照され、「私は、1934(昭和9)年、父●●、母▲▲の長女として、〇〇県〇市に生まれました。」の文章が表示されるように設計する。
【0034】
WEBシステムを利用して作成する場合は、
図6に示すように、当時の自身の様子について自由に記載できる欄fを設け、そこをクリックする(参照操作を施す)ことで、入力フォームが現れるようにしてもよい。入力フォームには、一般的な文例を表示しておき、適宜修正して記入できるようにするのが好ましい。
このようにして作成された文章f’を、自分史作成用データベース(自由記載欄用のサブページのファイル165’)に保持させておき、自分史作成手段166’としてのブラウザ機能を利用することで、歴史記述部Xに対して文章的に繋がるように表示させる。
【0035】
自分史作成用データベース165の内容は、記述される文章の内容に応じて適宜設計されるが、自分史記述部Kに挿絵を表示できるように設計してもよい。
この場合、
図7に示すシステムのように、挿絵用の多数の画像データを保持した挿絵メモリ167を設け、そのメモリからサンプルを提示し、所望の挿絵を適宜選択できるようにするのが好ましい。選択された挿絵の所在を示す情報がデータベースに保持される。或いは、自身の写真をアップロードできるようにしておき、その写真を挿入できるようにしてもよい。
【0036】
詳細な自分史を作成するために、事件メモリ168と、事件書籍作成手段169と、を加えたシステム160”としてもよい(
図8を参照)。
事件メモリ168には、
図8(b)に示すように、歴史上の事件を示す見出語に、その内容を解説する事件記述が対応付けられた状態で保持されている。
年齢頁の歴史記述部Zは、
図8(c)に示すように、所定のキーワードを選択(クリック)できるように設計されており、その選択動作によって、事件メモリ168から該当する事件記述が呼び出され、新たな画面に解説文として表示される。
【0037】
表示画面には、自由記載欄fへの記入を促す表示が含まれており、そこにコメントを入力することで、その文章f’が年齢頁に追加される。この場合、年齢頁の中の所定のスペースFに表示されるようにしてもよいし、追加頁が挿入されるようにしてもよい。
歴史上の事件と家族のエピソードとの関係が自動的に表示されるように設計してもよい。この場合、事件を解説する項目に加えて、事件に関連する家族のエピソードf”を記載した項目を有するエピソード付事件メモリ168’が作成されるように設計される(
図9を参照)。
【0038】
事件の解説が表れる表示画面には、家族エピソードの挿入を促す表示fが含まれており、そこにコメントを記入することで、エピソード付事件メモリ168’に保持される。表計算ソフトでエピソード付事件メモリ168’を構成する場合、事件メモリ168をコピーすることで専用のデータベースを作成し、関係者の夫々が、各事件にまつわるエピソードに対応づけられるように設計される(
図9(b)を参照)。
このエピソード付事件メモリ168’と歴史メモリ162を参照することで、当時の関係者のエピソードf’が歴史記述部Zに追加されるようになっている(
図9(c)を参照)。事件メモリやエピソード付事件メモリ168’も、歴史メモリと同様、WEBシステムにおけるファイル(サブページの束)として構成することができる。
【0039】
知人や家族との関係を示したメモリを設けることで、自分史を発展させて創作支援システム260としてもよい。
このシステム260は、
図10に示すように、関係者に関する情報が入力される関係者情報入力部261と、それが保持される関係者メモリ262と、家族史作成用データベース265と、を追加することによって構成される。
【0040】
関係者情報入力部261には、ユーザ(本人)と関わりのあった者を特定する関係者情報と、ユーザとの関係を示す続柄情報と、当該関係者の誕生年を示す関係者誕生年(KY)と、ユーザと関係した時期Yなどが入力される。入力された情報は、個々の関係者に対応付けられた状態で、関係者メモリ262に保持される(
図10(b)を参照)。
この関係者メモリ262を参照して、家族史作成用データベース265が作られる(
図10(c)を参照)。家族史作成用データベース265は、自分史作成用データベース165に家族等の情報を追加していくことで作成することができる。
【0041】
書籍作成手段164は、自分の年齢頁に家族用の年齢頁(例えば「父誕生」の頁)が追加されるように設計されている(
図10(d)を参照)。
そして、関係者誕生年(例えば1904年KY)からユーザの誕生年(例えば1934年Y)を減じて得られた年齢頁(ユーザが生まれる30年前のことを述べる頁)に、関係者誕生年(1904年KY)をキーとして年表メモリ162から呼び出された歴史記述Z’が表示される。このようにして、先祖代々遡って記載された家族史が作成される。
【0042】
自分史記述部Kの中に、関係者メモリ262に保持された情報(例えば職業や人柄など)が参照され、自動的に表示されるようにしてもよい。この場合、自分史作成用データベース165に参照先に関する情報を保持させておき、それが参照されて表示されるようにしてもよいし、エピソード付事件メモリ168’に保持された情報が表示されるようにしてもよい。
WEB上のファイルとしてエピソード付事件メモリ168’を構成した場合は、年齢頁の歴史記述Zの中に含まれるキーワードがクリックされることで、該当する事件記述と、その際のエピソードとが呼び出され、それが表示されるように設計する。
【0043】
なお、関係者情報の入力は、
図10(b)のような関係者メモリ262に直接入力するようにしてもよいし、
図11のような家系図に入力するようにしてもよい。
或いは、入力された関係者情報を基に、直系親族を縦方向に連結し、配偶関係や傍系親族は横方向に連結させることで、自動的に家系図が作成されるように設計してもよい。
次に、ユーザから提供された写真などを利用して自分史を作成する創作支援システム360を、
図12を参照して説明する。
【0044】
このシステムは、ユーザ情報入力部361と、様々な頁レイアウトの例を示したレイアウトメモリ362と、記述内容を引き出すための質問データベース363と、を含んで構成される。頁レイアウトとしては、見出部Tと写真gの挿入位置が示されたもので、縦書き、横書きなど、様々な例が提示され、その選択が促される。
選択された頁レイアウトを表示し、そこに挿入されるべき写真の提供を求める。適当な写真が存在しない場合は、挿絵メモリの中から選択を求める。
【0045】
質問データベース363は、生い立ちやエピソードを記述する上で必要な情報を引き出すための質問例を保持するものであり、提供された写真(または挿絵)に表れた表示物をキーワードとして、その表示物に関連する質問をデータベースから抽出し、その質問をユーザに発する。
この場合、ユーザの顔写真を予め登録しておき、ユーザとの関連で被写体が何であるかを認識するシステム364と、認識された被写体に関する質問を質問メモリから検索するシステム365とを更に設け、自動的に質問が提示されるようにしてもよい。
【0046】
ユーザからの回答は、予め作成された文章(空欄に回答を入力できるようにした文章)に、直接当てはめられ、その状態で、印刷可能な形式にされる。
質問に対する回答は、提示された回答例の中から選択させてもよい。夫々の回答例は、予め作成された文章にリンクされており、それが呼び出されて表示されるように設計する。作成された原稿は印刷可能な状態にされてデータベース20に保持される。
【0047】
次に、公衆の閲覧に供することで指導を受けようとする公開指導システムについて説明する。
寄託作品が未完成品A’の場合であって公開指導を希望する旨の情報が入っている場合、寄託作品は、未完成品A’であることが表示された状態で、ネット上で公開される。
この際、「いいね」の評価欄やコメントの記入欄が設けられており、この評価を参考に作品を改良することができる。改良された作品が寄託されることで、データベースの作品情報Wが更新される。
【0048】
寄託の際に、「直ちに提供する」旨の選択がなされている場合は、提供指示システム40に改良作品に関する作品情報Wが送出され、それ以外の場合は発信システム34へと送出される。
なお、作品提供システム50としての公開システム52に、公開指導機能を持たせてもとよい。受注システム10において、未完成品A’として作品が寄託され、「インターネットにおいて直ちに提供する」旨の選択がなされた場合は、公開システム52としてのホームページに、未完成品A’として公開する。
閲覧者からのフィードバックを得て改良したのち、完成品Aとして寄託する。この時点で、公開システム52において提供されていた未完成品A’が削除される。
「紙媒体の出版物として直ちに提供する」旨の入力を受けて、提供指示システム40に対して提供指示情報D6が送出される。
【0049】
上記構成に係る作品の適時提供システム1の使用状態を説明する。
先ず、自身の研究論文(作品A)を社会に提供しようと考えている研究者の使用例を説明する。
この者の作品Aは、既に自身のHPで公開されており、それを紙媒体の書籍として出版しようと考えている。自身のHPにおいて今後発表予定の作品Bも同様に出版し、死後、それらの作品を集めた論文集(A+B+c)を作品Cとして出版し、所定の図書館に寄贈しようと考えている。
そこで、研究の進展に応じて作品A、作品B…の出版を随時指示できるようにすると共に、死後、自身のホームページ上の全ての論文をまとめた論文集を出版し、所定の提供先に送付されるように、下記の契約を取り交わした。
【0051】
先ず、受注システム10において、提供しようとする作品Aを寄託する。この場合、作品情報W(作品Aが公開されているホームページのURL)と、提供しようとする先の宛名情報D1(書店や図書館の住所及び名称)、提供時情報D2(直ちに提供「直ち」、随時提供「将来」、死後提供「死後」など)、提供態様に関する情報D3(「出版」など)が含まれる。
【0052】
信号発信システム34として自身名義の金融機関を指定し、1か月毎に引き落とされる管理料をもって、時期判定信号S1が送出されるようにした。
受注システム10に入力されたこれらの情報は、積算システム25に送出され、作品Aを提供するのに要する費用が算出される。
この場合、書店販売用として直ちに出版するのに必要な費用と、死後、図書館に寄贈するための出版費用と、死後、本システムのHPで公開するための費用との総和として算出され、その金額が費用情報D4として送出されることとなる。
【0053】
請求システム31では、その金額を請求し、その入金を確認する。入金が確認されると、指導システム60において、寄託作品が、完成品A、未完成品A’、アイデアa、サンプルxの何れであるかを判定し、指導の要否が判断される。本件では、完成品Aである旨の判定がなされるので、次に、直ちに提供するか否かを判断がなされる。
作品Aは、書籍として直ちに出版し、論文集(作品C)としての出版は死後である旨の判定がなされ、作品Aの提供指示情報D8が提供指示システム40に向けて送出される。作品C(現時点ではC=A+c)については、時期判定信号S1が所定期間ごとに送出される。なお、作品Cを書籍化する際の「前書きc」などをデフォルトとして作品情報Wに入れておき、それに作品A,B…が順次加えられるようにしてもよい。
【0054】
新たな作品Bが寄託されると、その作品情報Wが新たなメモリに保持される。寄託作品Cは、新たな作品Bが追加されたことで、「C=A+B+c」に更新される。寄託作品の更新のたびに出版費用が再計算され、請求される。
払い込まれた費用を何らかの手段で運用し、その配当金の振り込みを時期判定信号S1とすることもできる。
振り込み不能の通知が金融機関から発せられた場合、ユーザが死亡したものと判断し、作品Cの出版が実行され、所定の図書館に寄贈される。
【0055】
次に、小説家を目指す学生が、自身の未完成品(A’)をネット上で公開し、読者や専門家のアドバイスを受けながら作品Aとして完成させ、出版したいと考えた場合の使用状態を示す。
受注システム10において、作品を未完成品A’として寄託し、本システム内の「ホームページ」において「直ち」に提供する旨の情報を入力する。加えて、メールによる個別指導が必要である旨の選択を行う。完成後、ホームページにおける公開を止め、紙媒体の書籍(完成品A)として書店で販売する旨の情報を入力する。
【0057】
提供システムとしての公開システム52では、寄託作品を「未完成品A’」として公開される。同時に、指導システム60において、指導者(あらかじめ契約された専門家)のもとに当該未完作品A’が送信される。指導者は、その作品A’を読み、電子メールを介して指導する。また、一般読者からも、電子メール等を介して感想等が寄せられる。このようにして自身の作品を完成させ、完成品Aとして寄託したのち「直ち」に出版する旨の時期情報D2を入力する。公開システム52において公開されていた未完成作品A’は削除され、完成品Aが紙媒体の書籍として出版される。
【0058】
次に、自作の絵本を残したいと願う主婦が、自身のアイデアaをもとに専門家の指導を得ながら創作する場合の使用状態を示す。この者は、自らが描いたイラストを絵本の挿絵として使いたいと考え、そのイラストをアイデアaとして寄託した。それをベースに絵本を作成して、知人や図書館に寄贈する。一週間ごとに電話を介しての個別指導を受けるようにすることで、指導者からの電話が時期判定信号S1として機能するようにした。
【0060】
受注システム10において入力されたアイデアaは、作品情報Wとしてデータベースに登録され、積算システム20において費用が算出される。
積算システム20では、書籍作成の基本料金(最低費用)に、指導料としての基本料金が加算されて請求される。費用の入金を受けて、指導システム60へと作品情報Wが送出され、指導システム60において指導計画書が作成される。
指導計画書には、面接又は電話による個別指導が実施される日時等が記載されており、それに従った教育が個別的に実施される。
このようにして完成された作品Aは寄託され、「直ちに提供する」旨の情報が送出されることで、指定の態様にて出版される。
【0061】
次に、ライフワークとして自叙伝を作成し、死後、それを遺品と共に近親者に送りたいと考えている紳士による使用状態を示す。この紳士は、四十九日などの法事の前に、サプライズで、この自叙伝を家族のもとに届けたいと考えている。また、ベッドの傍らに置かれたパソコンと携帯電話を使用し、個別指導を受けながら作品を完成させる。サンプル集から選んだ書籍例(サンプルx)をベースに作成することとする。
【0063】
先ず、受注システム10において、作成しようとする自叙伝のスタイルを選択する。選択されたサンプルxに関わる情報がデータベースに寄託作品x’として登録される。加えて、知人に贈りたい考える遺品やプレゼントpを本システムに寄託する。
本システム内には、贈物データベースが保持されており、「ハンカチ」や「花束」などの既製品を送る場合は、その製品番号を選択することで、その番号が贈物情報pとしてデータベースに登録される。遺品などを贈り物とする場合は、贈物保管システムにおいて保管される。
個別指導は、
図12に示す、写真を利用した創作支援システム360を利用して遂行される。先ず、ユーザに対して写真の提供が求められ、ユーザが選択された頁レイアウトを、電子メールの添付ファイルを介して生徒端末に表示する。そして、そこに挿入されるべき写真の提供を求める。
【0064】
指導者は、写真に写っているものを手掛かりに、質問を発する。この際、質問データベース362を参照することで、生い立ちやエピソードに関わる話をうまく聞き出すことができる。その情報を、寄託されているサンプルx’に書き加えていくことで、自叙伝としての体裁を整えることができる。
細かいことを思い出しながら自分史を作成し、その結果として、歴史資料としての価値がある文書が後世に残されることとなるので、高齢者に対して生きがいを与えることができる。
【0065】
携帯電話に出られなくなった時点で、提供期日の到来とみなし、自叙伝として出版する。それと同時に、贈物保管システム53は、提供指示情報D7を受けて、そこから贈物pを取り出し、所定の配送システムへ送る。配送システムは、完成作品Aに贈物pを添えて指定の宛名に送る。
サンプルを使用して自伝を作成するので、すばやく作品を完成させることができる。完成品として提供可能な状態にした上で、週ごとの電話指導により、内容の濃いものへと改良させていくことができる。1週間ごとの電話(時期判定信号S1)は、一人暮らしの高齢者に対し、「見守られている」という安心感を与えることができる。
【0066】
次に、音楽家が、自身の作品(M)をネット上で公開しておき、将来的にCDなどの物理的媒体として作品Mを提供しようと考える場合の使用状態について説明する。
受注システム10を介して、自身の作品Mとしての音楽ファイル(又は動画ファイル)が寄託される。時期情報D1としては、「直ちに提供」が選択され、態様情報D3としては「HPで公開」が選択される。
【0068】
寄託された作品は複製され、WEBサーバを介して電子媒体としてネット上で公開される。公開された作品は、閲覧者によって評価され、所定の評価が得られたと判断された場合は、態様情報D3に「CDでの出版」を追加する。
この場合、CDとして出版の可否を判定するシステムが設けられており、所定数の「いいね」がカウントされた際に、提供指示システム40に向けて送出される。即ち、有形物と電子媒体の双方で提供する旨の選択がなされた場合において、将来の未確定時に有形物として提供する旨の選択がなされた際には、受注システム10において、有形物として提供する際の条件を定めた閾値情報(作品(M)へのアクセス数の目標値)の入力が促されている。
【0069】
時期判定信号送出システム30は、公開システム52において提供されている公開作品(M)へのアクセス数を取得するための信号を時期判定信号S1として送出し、閾値情報として入力された目標値を越える場合に未受信信号S2が送出されるように設計されている。
この未受信信号S2の入力を受けて、提供指示システム40は、有形物としての複製作品Mを提供するよう指示する。
このように、出版時期の判断に公開システム52を利用することによって、CDとして出版した際の売れ行き予測することができる。また、自己の作品を事前に周知させることができるので、効率的なマーケティングが可能となる。
【0070】
次に、
図13に示すE−ラーニングの教師が、生徒端末70に表示される電子教科書(A)とは別に、更に詳しく解説した紙媒体の教科書(作品A”)を、効果的なタイミングで提供する場合の使用状態を説明する。
教育を提供するための教師端末2は、インターネットを介して生徒端末70に接続されている。
【0072】
教師によって作成された電子教科書(第1の作品A)は、WEBサーバを介して生徒端末70の画面上に、ウェブ情報71として表示される(
図14を参照)。このウェブ情報71の中には、詳しく解説しようとする事項を示すキーワード72と、このページのウェブ情報71の次に学ぶべき内容が記述されたページへの導入表示73とが含まれおり、それぞれにマークJ、J’が付されている。
【0073】
キーワード72に付されたマークJは、パソコン画面に表示されている内容(ウェブ情報71)を深く学ぼうとする場合、その詳細な解説が教科書80(第2の作品A”)に記載されていることを示すものである。
つまり、教科書80の見開き一方の頁Lには、パソコン画面に表示されているウェブ情報71がそのまま主学習情報81として表示され、それに隣接する他方の頁Rで、キーワード72を解説することとした。
このように、ウェブ上ではなく、教科書に解説欄82を設けたので、キーワード72について深い知識を得たい場合にのみ、パソコン画面から目を離して教科書を参照すればよくなる。このため、ユーザは、興味のあるテーマは教科書で詳しく学び、不要なテーマは飛ばして学習を先に進めることができる。
【0074】
教科書の解説欄82の後には、出題欄86が設けられている。この出題欄86は、キーワード72や解説情報(82)に関連した問題を発してその回答を求めるものである。この出題欄86の近傍に、この教科書から分離することができる領域(分離部87)を設け、その領域内に、出題事項に対する回答欄88を設けた。
さらに、その領域内に、回答欄88の記載に対する評価が記載される評価欄89を設けた。この分離部87は、切り取り線として区画づけられていてもよいし、剥離紙を台紙とする頁に着脱可能に貼付されたシールとして構成してもよい。
【0075】
ウェブ情報71の文末に、次に学ぶべき内容への導入表示73を設け、その表示にリンクが張られていることを示すマークJ’を付している。導入表示73をクリックすることで、次の学習内容を表示するページ74が現れる(
図15を参照)。
パソコン画面70に現れたサブページ74には、教科書80において、それと同一内容が記載されている頁が、頁情報75として示されている。その頁情報75に従って教科書80の頁を開けると、見開きの一方の頁Lにパソコン画面70と略同一内容の情報が現れる。
【0076】
リンク元のページ(ウェブ情報71)に相当する主頁(教科書において主学習情報81が記載された頁)は、リンク先のページ(サブページ74)に相当する従属頁84よりも前に配置される。すなわち、リンク先の情報(従学習情報)が記載されている従属頁84が、リンク元の情報(主学習情報81)が記載されている頁の後に現れるので、パソコンでの授業の流れに沿って教科書を読み進めることができる。
従属頁84を特定するための頁情報75をパソコン画面70に表示してもよいし、教科書に、該当するWEBページを特定するためのWEBページ情報表示部85を設けてもよい。
【0077】
1つのWEBページに複数の導入表示がある場合は、先に現れる第1の導入表示(73a)に相当する頁(第1の従属頁84a)を、後に現れる第2の導入表示(73b)に相当する頁(第2の従属頁84b)よりも前に配置する(
図16を参照)。
なお、学習の流れに従って学習テーマを並べ、そのテーマに学習内容が対応付けられた状態で保持された学習メモリを、
図3〜
図10に示す年表メモリ162や事件メモリ168と同様の構成にて作成しておけば、学習内容を適宜追加していっても、学習の流れに沿った教科書が自動的に作成される。
【0078】
生徒端末としてタブレット型のパソコン70’が使用される場合は、教科書80’は、画面のサイズに合わせた大きさとするのが好ましい(
図13参照)。
学習に際しては、
図17に示すように、生徒端末において所定のWEBページを表示し、それに対応する教科書80の頁を開ける。パソコン画面70に表示されたウェブ情報71を読みながら学習を進め、マークの付されたキーワード72に辿りついた際に、そのキーワードについて深く学ぶか否かを判断し、学ぶ必要がない場合は更に読み進める。
【0079】
キーワード72の解説が読みたい場合は、開いた教科書80の見開き他方の頁Rに目をやり熟読する。その際、パソコン画面70に表示されたウェブ情報71と、教科書80に表示された解説欄82の情報を読み比べることで、キーワード72の前後の文脈を把握しやすくなり、学習の効率が上がる。
サブページ74に表示された内容(従学習内容)は、リンク元のページに表示された内容(主学習内容)と何等かの関係(連続関係、補充関係、対立関係など)を有するので、ウェブ情報71の文末に現れる導入表示73に導かれながら、読み進めることで、内容の理解を一層深めることができる。
レベルに合わせて複数の教科書を作成しておき、学習者のニーズに合わせて提供することができるので、学習効果を高めることができる。
【0080】
次に、独力で自分史Aを作成し、それをベースに他者の力を借りながら家族史A”へと発展させ、書籍として出版する場合の使用状態を示す。
創作支援システムを利用して自分史Aを作成し、完成後、親戚関係の者のみがアクセス可能な公開システム52において提供する。そして、親戚関係者の情報を加えて家族史A”へと発展させる。完成された家族史を出版し、身近な人に贈ろうと考えている。
【0082】
先ず、サンプルxを寄託しておき、それをベースに創作支援システム160”を使用して自分史Aを完成させる。それを、アクセス制限のあるホームページにおいて公開し、関係者メモリ262への入力を求める(
図10を参照)。
パソコン画面70には歴史記述部Z(前記ウェブ情報71に相当)が表示されるが、その中のキーワード72をクリックすることで、その事件に関する解説が表示され、コメント記載欄が現れる。このコメント欄に家族のエピソードを追加することで、自分史を家族史へと発展させることができる。
【0083】
WEBや表計算ソフトなどのシステム上で作成された文書(A)を、紙媒体の書籍(A”)として複製する際には、サブページ74と略同一内容の頁(従属頁84)が、リンク元と同一内容の頁(歴史記述部Z)よりも後にくるように設計されている。また、歴史記述部Zの中に複数のキーワード(導入表示73a,73bに相当)が存在する場合は、先に現れる第1のキーワードに関する記述が、後に現れる第2のキーワードに関する記述よりも前の頁に記載されるように設計されている。
これによって、様々な人が情報を入力する場合でも、年齢頁(暦年頁)に沿って流れよく家族の歴史が記述される。歴史の中での家族の生き様を知ることができるので、祖先への理解を深めることができる。
【0084】
なお、本発明は、提供先や提供時に関する情報と共に作品を寄託させ、提供の時期を判定するための信号を所定期間ごとに送出し、その信号が受信されなかった際、寄託作品の提供期日が到来したものとみなして、自身の作品を所定の提供先に送る、という構成が採用されていれば如何なるものであってもよく、例えば、指導システムや公開システムが存在しないものであってもよいし、他のシステムが付加されたものであってもよい。
また、提供時期を判定するための信号発信手段は、訪問介護システムなど、公的機関によって提供されるシステムであってもよい。