【実施例】
【0029】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
下記のクレアチニン測定試薬の第一試薬に、TEMPOを試薬中終濃度で0.1mmol/L〜10mmol/Lになるように調製して測定試薬とした。
試料として、液状ネスコールN(アルフレサファーマ社)に試料中終濃度が20μg/mLとなるようにエタンシラートを加え、エタンシラートを加えていない液状ネスコールNを対照として影響度を確認した。
比較例として、TEMPOを添加していないクレアチニン測定試薬で同様の検討を行なった。
【0030】
(試薬の調製)
下記組成からなるクレアチニン測定試薬をそれぞれ調製した。
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.4
アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製ASO−311) 3U/mL
ザルコシンオキシダーゼ(東洋紡社製SAO−351) 10U/mL
クレアチンアミジノヒドロラーゼ(東洋紡社製CRH−229) 40U/mL
カタラーゼ(東洋紡社製CAO−509) 130U/mL
N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン 0.14g/L
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.4
クレアチニンアミドヒドロラーゼ(東洋紡社製CNH−311) 400U/mL
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−302) 10U/mL
4−アミノアンチピリン 0.6g/L
【0031】
(測定法)
日立7180形自動分析機を用いた。試料2.7μLに第一試薬 120μL添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後第二試薬を40μL添加し5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で546nmにおける吸光度を測定した。
クレアチニン濃度未知試料のクレアチニン濃度の算出は、精製水および5mg/dLクレアチニン水溶液の測定吸光度より算出して求めた。
【0032】
【表1】
【0033】
結果を表1に示す。すべての実施例(TEMPOの添加量が0.1mmol/L以上10mmol/L以下)で比較例よりエタンシラートの影響が低減した。
【0034】
(実施例2)
実施例1に記載のクレアチニン測定試薬の第一試薬に、TEMPOを試薬中終濃度で0.3mmol/Lとなるように調製して測定試薬とし、調製直後、35℃・7日間保存後および35℃・14日間保存後の試薬について下記測定条件で測定した。
試料としては精製水およびクレアチニン5mg/dL水溶液を測定し、試薬ブランク(精製水測定吸光度)および感度(クレアチニン5mg/dL水溶液測定吸光度より精製水測定吸光度を差し引いた吸光度)を求めた。
また、実施例1と同様に試料として、液状ネスコールN(アルフレサファーマ社)に試料中終濃度が20μg/mLとなるようにエタンシラートを加え、エタンシラートを加えていない液状ネスコールNを対照として影響度を確認した。
比較例として、TEMPOを添加していないクレアチニン測定試薬で同様の検討を行なった。
【0035】
(測定法)
日立7180形自動分析機を用いた。試料2.7μLに第一試薬 120μL添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後第二試薬を40μL添加し5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で546nmにおける吸光度を測定した。
クレアチニン濃度未知試料のクレアチニン濃度の算出は、精製水および5mg/dLクレアチニン水溶液の測定吸光度より算出して求めた。
【0036】
【表2】
【0037】
結果を表2に示す。TEMPOを添加した場合、エタンシラートの影響については、35℃、7日間および14日間保存後も影響を回避できる結果であった。
実施例のブランク値および感度は、35℃、7日間および14日間保存後も良好であった。
【0038】
(実施例3)
実施例2に用いた各試薬について、第一試薬中の各酵素の安定性について確認した。各酵素は下記測定法にて測定した。
調製直後試薬の測定値を100%として35℃・7日間、14日間保存後の試薬中の成分活性または残量を確認した。
【0039】
【表3】
【0040】
結果を表3に示す。TEMPOを添加した実施例の方が、無添加の比較例に比べ各酵素とも35℃保存試薬中の酵素活性が高い結果となった。特にアスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼについてはTEMPO添加により保存安定性が著しく向上する結果であった。
【0041】
(酵素活性測定法)
アスコルビン酸オキシダーゼ(ASO)
下記条件下で1分間に1マイクロモルのアスコルビン酸を酸化する酵素量を1単位(U)とする。
試薬
(A)1.0mMアスコルビン酸溶液〔10mMのL−アスコルビン酸溶液を1.0mM EDTAを含む0.2M KH
2PO
4溶液で10倍希釈する〕(用時調製)
10mMのL−アスコルビン酸溶液は176mgのL−アスコルビン酸(試薬特級,MW=176.13)を精秤し1.0mM EDTAを含む1.0mM HCl溶液100mLに溶解して調製する。
(B)10mM Na
2HPO
4溶液
(C)0.2N HCl溶液
被検酵素溶液:酵素を含む標品を予め氷冷した蒸留水で溶解(60U/mL以上)し、分析直前に0.05%BSAを含む10mM Na
2HPO
4溶液(氷冷)で0.15〜0.25U/mLに希釈する。
手順
(1)試験管に下記反応混液を調製し、30℃で約5分間予備加温する。
0.5mL 基質溶液(A)
0.5mL Na
2HPO
4溶液(B)
(反応混液のpHは5.6)
(2)被検酵素溶液0.1mLを加え、反応を開始する。
(3)30℃で正確に5分間反応させた後、HCl溶液(C)3.0mLを加えて反応を停止させる。この液につき245nmにおける吸光度を測定する(OD
test)。
(4)盲検は反応混液(1)を30℃で5分間放置後、HCl溶液(C)3.0mLを加えて混和し,次いで酵素溶液0.1mLを加えて調製する。以下同様に吸光度を測定する(OD
blank)。
計算式
U/mL=(ΔOD(OD
blank−OD
test)×4.1(mL)×希釈倍率)/(10.0×1.0×5(分)×0.1(mL))=ΔOD×0.82×希釈倍率
10.0:アスコルビン酸の上記測定条件下(pH1.0)でのミリモル分子吸光係数(F/micromole)
1.0:光路長(cm)
【0042】
ザルコシンオキシダーゼ(SAO)
下記条件下で1分間に1マイクロモルのH
2O
2を生成する酵素量を1単位(U)とする。
試薬
(A)0.2Mサルコシン溶液〔1.78gのサルコシン(MW=89.09)を80mLの0.125%Triton X−100を含む0.125M Tris−HCl緩衝液(pH8.0)に溶解後、1.0NのNaOHあるいはHClでpHを8.0に調整(25℃)し,蒸留水で100mLとする〕
(B)0.1%4−AA水溶液(100mgの4−アミノアンチピリンを100mLの蒸留水に溶解する)
(C)0.1%フェノール水溶液(100mgのフェノールを100mLの蒸留水に溶解する)
(D)ペルオキシダーゼ水溶液〔25mgのペルオキシダーゼ(POD)(110プルプロガリン単位/mg)を蒸留水100mLに溶解する〕
(E)0.25%SDS水溶液〔1.25gのsodium dodecylsulfate(SDS)を500mLの蒸留水に溶解する〕
被検酵素溶液:酵素を含む標品を予め氷冷した2.0mM EDTAを含む20mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0)で溶解し、分析直前に同緩衝液で0.07−0.17U/mLに希釈する。
手順
(1)下記反応混液を調製する(褐色瓶にて氷冷保存)。
50mL サルコシン溶液(A)
10mL 4−AA水溶液(B)
20mL フェノール水溶液(C)
20mL ペルオキシダーゼ水溶液(D)
(2)反応混液1.0mLを試験管に採り,37℃で約5分間予備加温する。
(3)被検酵素溶液0.05mLを加え,反応を開始する。
(4)37℃で正確に10分間反応させた後,SDS水溶液(E)2.0mLを加えて反応を停止させる。この液につき500nmにおける吸光度を測定する(OD
test)。
(5)盲検は酵素溶液の代わりに酵素希釈液(2.0mM EDTAを含む20mM Tris−HCl緩衝液(pH8.0))を用い、上記同様に操作を行って吸光度を測定する(OD
blank)。
計算式
U/mL=(ΔOD(OD
test−OD
blank)×3.05(mL)×希釈倍率)/(13.3×(1/2)×1.0×10(分)×0.05(mL))=ΔOD×0.917×希釈倍率
13.3:Quinoneimine色素の上記測定条件下でのミリモル分子吸光係数(F/micromole)
1/2:酵素反応で生成したH
2O
2の1分子から形成するQuinoneimine色素は1/2分子である事による係数
1.0:光路長(cm)
【0043】
クレアチンアミジノヒドロラーゼ(CRH)
下記条件下で1分間に1マイクロモルの黄色色素を生成する酵素量を1単位(U)とする。
試薬
(A)0.1Mクレアチン溶液〔1.49gのクレアチン(ナカライテスク製)を50mMリン酸緩衝液pH7.5に溶解し、100mLとする〕
(B)DAB溶液(2.0gのp−ジメチルアミノベンズアルデヒドを100Pのジメチルスルホキシドに溶解させた後、濃塩酸15mLを加える)
被検酵素溶液:酵素を含む標品を予め氷冷した50mMリン酸緩衝液(pH7.5)で溶解し、分析直前に同緩衝液で2.0〜3.0U/mLに希釈する。
手順
(1)試験管に基質溶液(A)1.0mLを採り、37℃で約5分間予備加温する。
(2)被検酵素溶液0.1mLを加え、反応を開始する。
(3)37℃で正確に10分間反応させた後、DAB溶液(B)2.0mLを加えて反応を停止させる。
(4)25℃で20分間放置後、435nmにおける吸光度を測定する(OD
test)。
(5)盲検は基質溶液(A)1.0mLを37℃で10分間放置後、DAB溶液(B)2.0mLを加えて混和し、次いで酵素溶液0.1mLを加えて調製する。以下同様に25℃で20分間放置後吸光度を測定する(OD
blank)。
計算式
U/mL=(ΔOD(OD
test−OD
blank)×3.1(mL)×希釈倍率)/(0.321×1.0×10(分)×0.1(mL))=ΔOD×9.65×希釈倍率
0.321:黄色色素のミリモル分子吸光係数(F/micromole)
1.0:光路長(cm)
【0044】
カタラーゼ(CAO)
下記条件下で1分間に1マイクロモルのH
2O
2を加水分解する酵素量を1単位(U)とする。
試薬
(A)10mMリン酸緩衝液 pH7.0(25℃における)
(B)H
2O
2溶液 16mM(0.182mlの30%(W/V)を100mLの(A)で溶解する。))
(C)チタン試薬 1.0gのTiO
2と10gのK
2SO
4とを150mLの濃硫酸とともに、マントルヒーター上で180−220℃で2−3時間混ぜる。混合液を冷却して、溶液部分を水で1.5Lに希釈する。
(D)酵素希釈液 (A)を用いる。
手順
(1)試験管に基質溶液(B)0.25mLを採り、25℃で約5分間予備加温する。
(2)被検酵素溶液0.25mLを加えて混ぜる。
(3)25℃で正確に5分間反応させた後、チタン試薬(C)2.5mLを加えて反応を停止させる。
(4)410nmにおける吸光度を測定する(OD
test)。
(5)盲検は基質溶液(B)0.25mLを25℃で5分間放置後、チタン試薬(C)2.5mLを加えて混和し、次いで酵素溶液0.25mLを加えて調製する。(OD
blank)。
計算式
U/mL=(ΔOD(OD
test−OD
blank)×3.0(mL)×希釈倍率)/(F×1.0×5(分)×0.25(mL))=ΔOD×2.4×(1/F)×希釈倍率
F:1.0mMのH
2O
2の存在により生じるTitaniu color productの吸光係数(普通は約7.0であるが、既知濃度のH
2O
2の濃度を用いて、各々のロットにおいて決める。)
1.0:光路長(cm)
【0045】
(実施例4)
下記の尿酸測定試薬(UA)、中性脂肪測定試薬(TG)、総コレステロール測定試薬(TC)、HDL−C測定試薬(HDL)、LDL−C測定試薬(LDL)の各々の第一試薬に、TEMPOを試薬中終濃度で0.3mmol/Lになるように調製して測定試薬とした。
試料として、液状ネスコールN(アルフレサファーマ社)に試料中終濃度が200μg/mLとなるようにエタンシラートを加え、エタンシラートを加えていない液状ネスコールNを対照として影響度を確認した。
比較例として、TEMPOを添加していない各測定試薬で同様の検討を行なった。
【0046】
(試薬の調製)
尿酸測定試薬(UA)
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.0
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−301) 2U/mL
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.0
N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン(同仁化学社製) 0.4g/L
ウリカーゼ(東洋紡社製UAO−211) 0.8U/mL
中性脂肪測定試薬(TG)
第一試薬
PIPES−NaOH 100mM pH6.6
MgCl
2 1mmol/L
アデノシン3リン酸2Na塩 1mmol/L
4−アミノアンチピリン 0.4mmol/L
フラビンアデニンジヌクレオチド2Na塩 8μmol/L
グリセロールキナーゼ(東洋紡社製GYK−311) 3U/mL
カタラーゼ(東洋紡社製) 200U/mL
グリセロリン酸オキシダーゼ(東洋紡社製G3O−321) 3U/mL
ASO(東洋紡績製ASO−311) 1U/mL
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.4
クレアチニンアミドヒドロラーゼ(東洋紡社製CNH−311) 400U/mL
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−302) 10/mL
4−アミノアンチピリン 0.6g/L
総コレステロール測定試薬(TC)
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.0
アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製ASO−311) 3U/mL
コレステロールエステラーゼ(東洋紡社製COE−311) 2U/mL
コール酸ナトリウム 5g/L
N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン 0.14g/L
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.0
コレステロールオキシダーゼ(東洋紡社製COO−321) 2U/mL
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−302) 10/mL
4−アミノアンチピリン 0.6g/L
HDL−C測定試薬(HDL)
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH6.5
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.2mmol/L
塩化マグネシウム 5mmol/L
塩化カルシウム 0.1mmol/L
N,N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピル)デオキシコラミド(同仁化学社製) 0.1%
ジギトニン(同仁化学社製) 0.01%
コレステロールエステラーゼ(東洋紡社製COE−301) 2U/mL
コレステロールオキシダーゼ(東洋紡社製COO−321) 3U/mL
カタラーゼ(東洋紡社製CAO−509) 100U/mL
N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(同仁化学社製) 0.1g/L
第二試薬
MOPS−NaOH 100mM pH7.5
エチレンジアミン四酢酸ニナトリウム塩 0.2mmol/L
塩化カルシウム 0.1mmol/L
エマルゲン120(花王社製) 0.3%
化学修飾コレステロールエステラーゼ(東洋紡社製COE−313) 1U/mL
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−301) 8U/mL
4−アミノアンチピリン 0.4g/L
LDL−C測定試薬(LDL)
第一試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.5
エチレンジアミン四酢酸ニナトリウム塩 0.2mmol/L
塩化マグネシウム 10mmol/L
塩化カルシウム 0.1mmol/L
N,N−ビス(3−D−グルコンアミドプロピル)デオキシコラミド(同仁化学社製) 0.2%
化学修飾コレステロールエステラーゼ(東洋紡社製COE−313) 0.5U/mL
未修飾コレステロールオキシダーゼ(東洋紡社製COO−321) 3U/mL
カタラーゼ(東洋紡社製CAO−509) 100U/mL
4−アミノアンチピリン 0.1g/L
第二試薬
PIPES−NaOH 50mM pH7.5
エチレンジアミン四酢酸ニナトリウム塩 0.2mmol/L
塩化マグネシウム 10mmol/L
塩化カルシウム 0.1mmol/L
ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレンデシルエーテル(エマレックスDAPE0207:日本エマルジョン社製) 0.3%
ペルオキシダーゼ(東洋紡社製PEO−301) 8U/mL
N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(同仁化学社製) 0.4g/L
【0047】
(測定法)
日立7180形自動分析機を用いた。試料に第一試薬を添加し37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後第二試薬を添加し5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で所定の波長における吸光度を測定した。
各々以下のサンプル(S)、試薬量(R1、R2)、測定波長を用いた。(S/R1、R2/測定波長)
UA 2.7μL /120μL、60μL/ 600nm
TC 1.5μL /120μL、60μL/ 600nm
TG 1.5μL /120μL、60μL/ 600nm
HDL 1.6μL /150μL、50μL/ 600nm
LDL 1.6μL /150μL、50μL/ 600nm
濃度の算出は、精製水および各項目の標準液の測定吸光度より算出して求めた。
各項目の標準液濃度は以下を用いた。
UA 6.9mg/dL
TC 221mg/dL
TG 124mg/dL
HDL 89mg/dL
LDL 91mg/dL
【0048】
【表4】
【0049】
結果 表4に示す。比較例と比較し、いずれの試薬もTEMPOを添加した実施例では、エタンシラートの影響を低減できる結果であった。
【0050】
(実施例5)
実施例3と同様の実験を、TEMPOの濃度を0.1〜1mmol/Lの範囲で表5に記載のように変え、調製直後試薬の測定値を100%として35℃・14日間保存後の試薬中の成分活性または残量を確認した。
【0051】
【表5】
【0052】
結果を表5に示す。すべての実施例(TEMPOの添加量が0.1mmol/L以上1mmol/L以下)で、TEMPO無添加の比較例に比べ各酵素とも35℃保存試薬中の酵素活性が高い結果となった。特にアスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼについてはTEMPO添加により保存安定性が著しく向上する結果であった。