【実施例】
【0138】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特に断らないかぎり質量基準である。
以下において、化合物の構造は質量分析(LC;Agilent製1200型、MASS;Agilent製LC/MSD型またはNMR(JMM−ECA−500;日本電子(株)製)で確認した。
【0139】
実施例においては、下記の酸化防止剤を用いた。
(J−1):(テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ−t−ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン (アデスカタブ(登録商標)AO−60、(株)ADEKA製) (J−2):2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート (スミライザー(登録商標)GM、住友化学(株)製)
(J−3):1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン (アデスカタブ(登録商標)AO−20、(株)ADEKA製)
(J−4):1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン (アデスカタブ(登録商標)AO−30、(株)ADEKA社製)
(J−5):1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン (アデスカタブ(登録商標)AO−330、(株)ADEKA製)
(J−6):4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール) (スミライザー(登録商標)BBM-S、住友化学(株)製)
(J−7):トリフェニルフォスフェート (アデスカタブ(登録商標)TPP、(株)ADEKA製)
(J−8):6−tert−ブチル−4−[3−[(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]プロピル]−2−メチルフェノール (スミライザー(登録商標)GP、住友化学(株)製)
【0140】
合成例1
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム36.3部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)45.7部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。
次いで、室温下クロロ酢酸35.3部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−1)で表される化合物を52.0部得た。収率50%
【0141】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−1)で表される化合物9.3部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。さらに青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−1)で表される化合物を19.8部得た。収率100%
【0142】
式(A−II−1)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 601.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 636.3
【0143】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.5部、およびN,N−ジメチルホルムアミド100.0部を投入した後、50〜60℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水2000.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−1)で表される化合物を11.3部得た。収率82%
【0144】
式(A−I−1)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=628nmで吸光度2.9(任意単位)を示した。
【0145】
合成例2
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、1−メトキシ−2−プロピルアセテート371部を入れ、攪拌しながら85℃まで加熱した。次いで、該フラスコ内に、アクリル酸54部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8又は/及び9−イルアクリレートの混合物(商品名「E−DCPA」、株式会社ダイセル製)225部、ビニルトルエン(異性体混合物)81部、1−メトキシ−2−プロピルアセテート80部の混合溶液を4時間かけて滴下した。
一方、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を1−メトキシ−2−プロピルアセテート160部に溶解した溶液を5時間かけて滴下した。開始剤溶液の滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、B型粘度(23℃)で測定した粘度は246mPasであった。樹脂(B−1)溶液の固形分は37.5重量%、固形分換算の酸価は115mg−KOH/gであった。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは10600、分散度2.01であった。樹脂(B−1)は、以下の構造単位を有する。
【0146】
【0147】
樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法により以下の条件で行った。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
【0148】
合成例3
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、ドデシルベンゼンスルホン酸(ソフト型)(和光純薬(株)社製)5.1部、およびN,N−ジメチルホルムアミド100.0部を投入した後、50〜60度で3時間攪拌した。次いで、反応マスを室温に冷却した後、水道水2000.0部へ一時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−2)で表される化合物を12.7部得た。収率87%
【0149】
式(A−I−2)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=629nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
【0150】
合成例4
水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製)2.00部にメタノール50部を加え、溶解させた。さらに、2,6−ジヒドロキシ安息香酸(東京化成工業(株)製)15.41部とホウ酸(和光純薬工業(株)製)3.09部を加え、65℃で8.5時間撹拌した。
該混合液を室温まで冷却した後、析出物を吸引濾過で取得し、イオン交換水237部で洗浄し、式(BC−1−Na)で表される化合物を10.90部得た。
【0151】
【0152】
合成例5
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、式(BC−1−Na)で表される化合物5.3部、およびN,N−ジメチルホルムアミド100.0部を投入した後、50〜60℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水2000.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−3)で表される化合物を12.0部得た。収率83%
【0153】
式(A−I−3)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=628nmで吸光度2.6(任意単位)を示した。
【0154】
合成例6
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、タングストケイ酸水和物(SIGMA-ALDRICH社製)14.1部、およびN,N−ジメチルホルムアミド100.0部を投入した後、50〜60℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水2000.0部へ一時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−4)で表される化合物を17.3部得た。収率83%
【0155】
式(A−I−4)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=638nmで吸光度1.5(任意単位)を示した。
【0156】
合成例7
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、COOMASSIE BLUE B(ICI社製)5.3部、およびN,N−ジメチルホルムアミド100.0部を投入した後、50〜60度で3時間攪拌した。次いで、反応マスを室温に冷却した後、水道水2000.0部へ一時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−5)で表される化合物を11.4部得た。収率79%
【0157】
式(A−I−5)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=632nmで吸光度2.4(任意単位)を示した。
【0158】
合成例8
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−1)で表される化合物10.0部、デモール N(花王(株)社製)3.8部、およびジメチルスルホキシド100.0部を投入した後、50〜60度で3時間攪拌した。次いで、反応マスを室温に冷却した後、水道水2000.0部へ一時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−6)で表される化合物を11.1部得た。収率86%
【0159】
式(A−I−6)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=636nmで吸光度2.6(任意単位)を示した。
【0160】
合成例9
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム32.2部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−フルオロ安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)40.5部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸31.3部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−7)で表される化合物を49.9部得た。収率51%
【0161】
合成例10
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−7)で表される化合物9.9部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−7)で表される化合物を17.2部得た。収率85%
【0162】
式(A−II−7)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 619.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 654.3
【0163】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−7)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)5.7部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−7)で表される化合物を11.9部得た。収率86%
【0164】
式(A−I−7)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=630nmで吸光度3.1(任意単位)を示した。
【0165】
合成例11
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム23.3部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−ブロモ安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)29.3部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸22.6部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−8)で表される化合物を41.6部得た。収率45%
【0166】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−8)で表される化合物12.9部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−8)で表される化合物を17.6部得た。収率80%
【0167】
式(A−II−8)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 679.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 714.2
【0168】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−8)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)5.2部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−8)で表される化合物を12.9部得た。収率96%
【0169】
式(A−I−7)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=632nmで吸光度2.6(任意単位)を示した。
【0170】
合成例12
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム33.0部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−メチル安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)41.6部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸32.1部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−9)で表される化合物を40.5部得た。収率41%
【0171】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−9)で表される化合物9.7部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−9)で表される化合物を15.1部得た。収率75%
【0172】
式(A−II−9)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 615.4[M−Cl]
+
Exact Mass: 650.3
【0173】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−8)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)5.7部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−8)で表される化合物を13.2部得た。収率96%
【0174】
式(A−I−9)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=627nmで吸光度2.7(任意単位)を示した。
【0175】
合成例13
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム24.5部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−トリフルオロメチル安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)30.8部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸23.8部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−10)で表される化合物を31.1部得た。収率36%
【0176】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−10)で表される化合物11.4部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−10)で表される化合物を15.2部得た。収率70%
【0177】
式(A−II−10)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 669.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 704.3
【0178】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−10)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.1部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−10)で表される化合物を11.4部得た。収率85%
【0179】
式(A−I−10)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=631nmで吸光度1.9(任意単位)を示した。
【0180】
合成例14
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム33.0部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−メチル安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、ジブチルアミン(東京化成(株)社製)39.7部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸32.1部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−11)で表される化合物を70.0部得た。収率72%
【0181】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−11)で表される化合物9.6部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−11)で表される化合物を19.7部得た。収率98%
【0182】
式(A−II−11)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 609.4[M−Cl]
+
Exact Mass: 644.4
【0183】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−11)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.4部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−11)で表される化合物を11.7部得た。収率85%
【0184】
式(A−I−11)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=613nmで吸光度3.0(任意単位)を示した。
【0185】
合成例15
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム29.2部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2−クロロ安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、ビス(2−エトキシエチル)アミン(東京化成(株)社製)43.8部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸28.4部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−12)で表される化合物を45.0部得た。
収率44%
【0186】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−12)で表される化合物10.6部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−12)で表される化合物を21.3部得た。収率99%
【0187】
式(A−II−12)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 661.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 696.3
【0188】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−12)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.1部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−12)で表される化合物を11.4部得た。収率85%
【0189】
式(A−I−12)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=625nmで吸光度2.5(任意単位)を示した。
【0190】
合成例16
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、2−ブロモ−4’−(メチルスルホニル)アセトフェノン(東京化成(株)社製)5.0部および50%イソプロパノール水溶液50.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。
次いで、チオシアン酸カリウム2.6部を10分かけて添加した。添加終了後、さらに室温下で3時間攪拌した。次いで、水道水50.0部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。析出した黄色固体をろ別した後、得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−II−13)で表される化合物を1.0部得た。収率22%
【0191】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−II−13)で表される化合物5.0部およびエタノール50.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、ピペリジン(東京化成(株)社製)2.5部および氷酢酸1.2部をそれぞれ10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに加熱還流下で2時間攪拌した。反応用液を室温まで放冷した後、水道水70.0部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。析出した黄色固体をろ別した後、得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−13)で表される化合物を3.8部得た。収率61%
【0192】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−13)で表される化合物10.2部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−13)で表される化合物を6.8部得た。収率33%
【0193】
式(A−II−13)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 629.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 664.3
【0194】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−13)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.7部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−13)で表される化合物を11.4部得た。収率80%
【0195】
式(A−I−13)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=636nmで吸光度2.5(任意単位)を示した。
【0196】
合成例17
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、4−クロロフェナシルブロミド(東京化成(株)社製)5.0部および50%イソプロパノール水溶液50.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、チオシアン酸カリウム3.1部を10分かけて添加した。滴下終了後、さらに室温下で3時間攪拌した。次いで、水道水50.0部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。析出した黄色固体をろ別した後、得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。
精製した黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−II−14)で表される化合物を4.0部得た。収率89%
【0197】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−II−14)で表される化合物5.0部およびエタノール50.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、ピペリジン(東京化成(株)社製)3.0部および氷酢酸1.4部をそれぞれ10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに加熱還流下で2時間攪拌した。反応用液を室温まで放冷した後、水道水70.0部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。析出した黄色固体をろ別した後、得られた黄色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−14)で表される化合物を3.7部得た。収率57%
【0198】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−14)で表される化合物8.8部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−14)で表される化合物を5.3部得た。収率26%
【0199】
式(A−II−14)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 585.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 620.3
【0200】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−14)で表される化合物10.0部、カリウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(セントラル硝子(株)社製)8.0部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−14)で表される化合物を13.6部得た。収率85%
【0201】
式(A−I−14)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=623nmで吸光度2.7(任意単位)を示した。
【0202】
合成例18
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム33.0部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−イソプロピルアニリン(東京化成(株)社製)41.6部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸32.1部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−15)で表される化合物を44.8部得た。収率47%
【0203】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−15)で表される化合物9.3部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成(株)社製)10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン14.8部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−15)で表される化合物を20.5部得た。収率100%
【0204】
式(A−II−15)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 601.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 636.3
【0205】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−15)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)5.9部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−15)で表される化合物を11.7部得た。収率85%
【0206】
式(A−I−15)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=626nmで吸光度2.8(任意単位)を示した。
【0207】
合成例19
4,4’−ジクロロベンゾフェノン(東京化成(株)社製)(10g、90mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)溶液を氷浴で冷却し、水素化ナトリウム(60%、4.3g、90mmol)を加え、しばらく攪拌後、化合物2(6.5g、30mmol)を少しずつ添加した。室温で5時間攪拌後、水を加え、ジクロロメタン抽出を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して式(BP2)で表される化合物(3.1g、収率24%)を得た。
【0208】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−7)で表される化合物7.6部、式(BP2)で表される化合物10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン11.4部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−16)で表される化合物を17.8部得た。
収率100%
【0209】
式(A−II−16)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 715.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 750.3
【0210】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−16)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)5.0部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−16)で表される化合物を11.9部得た。収率90%
【0211】
式(A−I−16)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=622nmで吸光度2.9(任意単位)を示した。
【0212】
合成例20
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、チオシアン酸カリウム28.9部およびアセトン160.0部を投入した後、室温下で30分攪拌した。次いで、2,6−ジフルオロ安息香酸クロリド(東京化成(株)社製)50.0部を10分かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温下で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、N−エチル−o−トルイジン(東京化成(株)社製)36.4部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷した後、30%水酸化ナトリウム水溶液34.2部を滴下した。滴下終了後、さらに室温下で30分攪拌した。次いで、室温下クロロ酢酸28.1部を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で7時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温まで放冷した後、反応溶液を水道水120.0部の中に注いだ後、トルエン200部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を一規定塩酸200部で洗浄し、次いで水道水200部で洗浄し、最後に飽和食塩水200部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した淡黄色液体を減圧下60℃で乾燥し、式(B−I−17)で表される化合物を25.2部得た。収率27%
【0213】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(B−I−17)で表される化合物8.1部、式(BP2)で表される化合物10.0部およびトルエン20.0部を投入した後、次いで、オキシ塩化リン11.4部を加えて95〜100℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、イソプロパノール170.0部で希釈した。次いで、希釈した反応溶液を飽和食塩水300.0部の中に注いだ後、トルエン100部を加えて30分攪拌した。ついで攪拌を停止し、30分静置したところ、有機層と水層に分離した。水層を分液操作で廃棄した後、有機層を飽和食塩水300部で洗浄した。有機層へ適当量のボウショウを加えて30分攪拌した後、ろ過して乾燥された有機層を得た。得られた有機層をエバポレーターで溶媒留去して、青紫色固体を得た。得られた青紫色固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。精製した青紫色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−II−17)で表される化合物を18.3部得た。収率100%
【0214】
式(A−II−17)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z= 733.3[M−Cl]
+
Exact Mass: 768.3
【0215】
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A−II−17)で表される化合物10.0部、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(東京化成(株)社製)4.9部、およびN,N−ジメチルホルムアミド30.0部を投入した後、40℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却した後、水道水500.0部へ1時間攪拌しながら滴下すると、暗青色懸濁液が得られた。得られた懸濁液をろ過すると、青緑色固体を得られた。さらに青緑色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−17)で表される化合物を11.5部得た。収率87%
【0216】
式(A−I−17)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm
3とし、そのうちの2cm
3をイオン交換水で希釈して体積を100cm
3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=626nmで吸光度2.6(任意単位)を示した。
【0217】
合成例21
式(K1)で表される化合物50.0部、イソプロピルアルコール(和光純薬工業(株)製)350部を室温で混合し、混合物にジエチルアミン(東京化成工業(株)製)18.1部を20℃を超えない温度で滴下し、20℃で3時間攪拌した。反応液を10%塩酸2100部に投入した。得られた析出物を吸引濾過の残渣として取得し、イオン交換水373部で洗浄後乾燥し、式(K3)で表される化合物23.6部を得た。収率は43%であった。
【0218】
【0219】
式(K3)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI
+: m/z= [M+H]
+ 442.1
Exact Mass: 441.1
【0220】
合成例22
式(K3)で表される化合物5.0部、N−メチルピロリドン(和光純薬工業(株)製)35部を室温で混合し、混合物にジプロピルアミン(東京化成工業(株)製)3.4部を20℃を超えない温度で滴下し、80℃に昇温して3時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、濃塩酸3.4部を加え、得られた混合物を飽和食塩水315部に投入した。得られた析出物を吸引濾過の残渣として取得し、イオン交換水630部で洗浄後乾燥し、式(1−31)で表される化合物3.9部を得た。収率は69%であった。
【0221】
式(1−31)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI
+: m/z= [M+H]
+ 507.7
Exact Mass: 506.7
【0222】
合成例23
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン4.98部とメタノール28.1部とを混合した。得られた混合物に、撹拌しながら、10℃以下で、3−エトキシ−3−イミノピロピオン酸エチル塩酸塩8.18部を徐々に加えた。得られた混合物を10℃以下で7時間、室温で24時間、60℃で24時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過により取り出した。取り出した結晶をメタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(pt1)で表される化合物6.77部を得た。
【0223】
式(pt1)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 473.1
Exact Mass: 472.1
【0224】
合成例24
2,4−ジメチルアニリン42.4部、トリエチルアミン35.4部およびN,N−ジメチルホルムアミド132部を混合し、50℃で撹拌した。この混合物の温度を50〜60℃に保ちながら、1−ブロモオクタン70.2部を加え、その後、60℃で65時間撹拌した。この混合物を室温まで放冷した後、水1000部とトルエン433部を加え、トルエン層を分離した。トルエン層を飽和塩化ナトリウム水溶液1000部で3回洗浄した後、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(pt2−2)で表される化合物50.6部を得た。
【0225】
式(pt2−2)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 234.2
Exact Mass: 233.2
【0226】
合成例25
窒素雰囲気下で、式(pt2−2)で表される化合物46.7部、3−ブロモアニソール37.4部、酢酸パラジウム(II)1.35部、カリウム tert−ブトキシド33.7部、2,8,9−トリイソプロピル−2,5,8,9−テトラアザ−1−ホスファビシクロ[3.3.3]ウンデカン(1.0Mトルエン溶液)3.42部およびトルエン520部を混合し、100℃で6時間撹拌した。得られた混合物を室温まで放冷した後、水1000部に加えた。得られた混合物をろ過した後、トルエン層を分離した。トルエン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過した。
ろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(pt3−2)で表される化合物30.9部を得た。
【0227】
式(pt3−2)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 340.3
Exact Mass: 339.3
【0228】
合成例26
窒素雰囲気下で、式(pt3−2)で表される化合物17.0部とジクロロメタン199部を混合した。この混合液を15〜23℃に保ちながら、三臭化ホウ素(1.0Mジクロロメタン溶液)を、式(pt3−2)で表される化合物と等モル数となる量加えた。その後、この混合液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物を氷水250部に加え、ジクロロメタン層を分離した。ジクロロメタン層を水250部で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、ろ過した。得られたろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(pt4−2)で表される化合物13.9部を得た。
【0229】
式(pt4−2)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 326.3
Exact Mass: 325.2
【0230】
合成例27
式(pt4−2)で表される化合物13.9部とN,N−ジメチルホルムアミド26.4部を混合した。この混合物を23〜55℃に保ちながら、塩化ホスホリル13.1部を加えた。その後、この混合物を60℃で6時間撹拌した。この混合物を室温まで放冷後、氷水150部に加え、48%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。この混合物に酢酸エチル300部加えて、ろ過し、得られたろ液から酢酸エチル層を分離した。この酢酸エチル溶液を水300部で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過した。得られたろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(pt5−2)で表される化合物11.6部を得た。
【0231】
<式(pt5−2)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 354.2
Exact Mass: 353.2
【0232】
合成例28
窒素雰囲気下で、式(pt5−2)で表される化合物9.65部、式(pt1)で表される化合物6.14部、ピペリジン0.553部およびトルエン51.1部を混合した。
この混合物を100℃下で19時間撹拌した。この混合液をメタノール231部に加えた。上澄み液を除去することにより、発生した沈殿物を取り出した。沈殿物にメタノール231部を加えて撹拌した後、この混合液を吸引ろ過した。得られた残渣をメタノール20部で洗浄し、吸引ろ過の残渣として得た。この残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−17)で表される化合物9.10部を得た。
【0233】
式(I−17)で表される化合物の同定
1H-NMR (CDCl
3, 270 MHz) δ 0.88 (6H), 1.28-1.32 (20H), 1.72 (4H), 2.07 (6H), 2.38 (6H), 3.44 (2H), 3.77 (2H), 6.39 (4H), 6.99 (2H), 7.12 (2H), 7.17 (2H), 7.34 (2H), 7.66 (2H), 7.96 (2H), 8.39 (2H), 8.62 (2H)
【0234】
〔着色硬化性樹脂組成物の調製〕
実施例1
着色剤(A):式(A−I−1)で表される染料 20.7部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)50部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 50部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 344部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 4部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 4部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0235】
比較例1
着色剤(A):Basic Blue 7(東京化成工業(株)) 12部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)37.6部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 37.6部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 11.3部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 369部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 246部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部
並びに
酸化防止剤(J−8):スミライザー(登録商標)GP 1.5部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0236】
比較例2
着色剤(A):式(A−I−1)で表される染料 20.8部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)50部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 50部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 346部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 328部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 0.5部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 8部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0237】
比較例3
着色剤(A):式(A−I−1)で表される染料 20.7部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)30部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 70部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 357部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 4部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 4部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0238】
比較例4
着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、比較例2と同様にして着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0239】
比較例5
着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、比較例3と同様にして着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0240】
比較例6
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.4部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.1部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)50部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 50部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 334部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 321部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 6部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 0.1部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0241】
比較例7
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.7部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)80部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 20部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 322部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 4部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 4部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0242】
比較例8
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.8部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)80部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 20部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 322部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 0.1部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 8部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0243】
比較例9
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.8部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.2部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)20部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 80部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 363部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 0.1部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 8部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0244】
比較例10
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.4部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.1部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)80部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 20部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 314部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 321部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 6部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 0.1部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0245】
比較例11
着色剤(A):式(A−I−7)で表される染料 20.4部;
着色剤(A):式(3−11)で表される染料 5.1部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算)20部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 80部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 354部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 321部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.14部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 6部
並びに
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 0.1部
を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
【0246】
〔カラーフィルタの作製〕
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)上に、該着色硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークして着色組成物層を形成した。冷却後、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm
2の露光量(365nm基準)で露光した。尚、フォトマスクは使用しなかった。露光後の着色組成物層をオーブン中、230℃で20分間ポストベークを行うことにより、カラーフィルタ(膜厚2.5μm)を作製した。
【0247】
〔耐熱性評価〕
着色感光性樹脂組成物の塗布膜を230℃で2時間加熱し、塗布膜の加熱前後の色差(ΔEab*)を測色機(OSP−SP−200;OLYMPUS社製)を用いて測定した。ΔEab値の小さいほうが耐熱性がよい。実施例1で得られた塗布膜について以上の耐熱性評価を実施した結果、色差(ΔEab*)は7.6であった。また、比較例1についても同様に耐熱性評価を実施した結果、比較例1は色差(ΔEab*)は106.3、比較例2は色差(ΔEab*)は16.5、比較例3は色差(ΔEab*)は11.9、比較例4の色差(ΔEab*)は24.7、比較例5の色差(ΔEab*)は43.3、比較例6の色差(ΔEab*)は58.8、比較例7の色差(ΔEab*)は42.2、比較例8の色差(ΔEab*)は46.6、比較例9の色差(ΔEab*)は23.8であり、本発明の耐熱性が優れていることが分かった。
【0248】
実施例2
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−2)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は10.5であった。
【0249】
実施例3
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−3)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.0であった。
【0250】
実施例4
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−4)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は12.1であった。
【0251】
実施例5
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−5)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.3であった。
【0252】
実施例6
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−6)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は11.7であった。
【0253】
実施例7
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.1であった。
【0254】
実施例8
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−8)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は6.7であった。
【0255】
実施例9
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−9)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.3であった。
【0256】
実施例10
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−10)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は12.9であった。
【0257】
実施例11
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−11)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.1であった。
【0258】
実施例12
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−12)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.1であった。
【0259】
実施例13
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−13)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.6であった。
【0260】
実施例14
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−14)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は9.4であった。
【0261】
実施例15
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−15)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.0であった。
【0262】
実施例16
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−16)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.2であった。
【0263】
実施例17
実施例1の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−17)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.7であった。
【0264】
実施例18
実施例1の酸化防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5−ジ−t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(J−2)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.7であった。
【0265】
実施例19
実施例1の酸化防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5−ジ−t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(J−3)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.9であった。
【0266】
実施例20
実施例1の酸化防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5−ジ−t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を〔1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン〕(J−4)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)7.5であった。
【0267】
実施例21
実施例1の酸化防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5−ジ−t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(J−5)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.5であった。
【0268】
実施例22
実施例1の酸化防止剤(テトラキス[メチレン-3-(3,5−ジ−t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(J−6)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は7.9であった。
【0269】
実施例23
実施例18の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は9.8であった。
【0270】
実施例24
実施例19の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は9.8であった。
【0271】
実施例25
実施例20の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.7であった。
【0272】
実施例26
実施例21の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は8.8であった。
【0273】
実施例27
実施例22の着色剤(A−I−1)を着色剤(A−I−7)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は10.7であった。
【0274】
実施例28
着色剤(A):式(1−31)で表される染料 41.1部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算) 50部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 50部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 509部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 265.5部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 3部
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 2部
並びに
顔料組成物1 152.9部;を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.3であった。
【0275】
実施例29
実施例28の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(J−2)に変更する以外は、実施例29と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.6であった。
【0276】
実施例30
実施例28の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)-1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(J−3)に変更する以外は、実施例29と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.6であった。
【0277】
実施例31
実施例28の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を〔1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(J−4)〕に変更する以外は、実施例29と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.5であった。
【0278】
実施例32
実施例28の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(J−5)に変更する以外は、実施例29と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.6であった。
【0279】
実施例33
実施例28の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(J−6)に変更する以外は、実施例29と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.4であった。
【0280】
実施例34
着色剤(A):式(I−17)で表される染料 77.5部;
アルカリ可溶性樹脂(B):樹脂(B−1)(固形分換算) 50部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 50部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 10部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 685部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 306部;
レベリング剤(H):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.22部;
酸化防止剤(J−1):(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン 4部
酸化防止剤(J−7):トリフェニルフォスフェート 4部
並びに
顔料組成物2 192.1部;を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は4.1であった。
【0281】
実施例35
実施例34の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(J−2)に変更する以外は、実施例34と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は5.2であった。
【0282】
実施例36
実施例34の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(J−3)に変更する以外は、実施例34と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は5.1であった。
【0283】
実施例37
実施例34の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を〔1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン〕(J−4)に変更する以外は、実施例34と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は4.5であった。
【0284】
実施例38
実施例34の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(J−5)に変更する以外は、実施例34と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は4.6であった。
【0285】
実施例39
実施例34の(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ゛−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(J−1)を4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(J−6)に変更する以外は、実施例34と同様にして着色組成物の塗布膜を作成し、耐熱性評価を実施した結果、着色組成物の塗布膜の色差(ΔEab*)は5.5であった。
【0286】
ただし顔料組成物1は、以下のように調製した。
(顔料組成物1の調製)
顔料;C.I.ピグメントレッド254 17.8部
樹脂(B);樹脂(B−1)(固形分換算) 7.7部
顔料分散剤(D);アクリル系顔料分散剤 5.0部
溶剤(E);プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 122.3部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料組成物1を得た。
【0287】
ただし顔料組成物2は、以下のように調製した。
(顔料組成物2の調製)
顔料 ;C.I.ピグメントグリーン7 21.1部
樹脂(B);樹脂(B−1)(固形分換算) 8.5部
顔料分散剤(D);アクリル系顔料分散剤 6.3部 溶剤(E);プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 156.2部を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料組成物2を得た。
【0288】
〔着色パターンの作製〕
5cm角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークして着色組成物層を形成した。放冷後、着色組成物層が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm
2の露光量(365nm基準)で光照射した。フォトマスクとしては、100μmラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。光照射後の着色組成物層を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で60秒間浸漬現像し、流水で20秒間リンスした後、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行い、着色パターンを得た。
【0289】
<形成パターンの観察>
現像後、水洗した基板を、顕微鏡(倍率500倍;VF−7510;(株)キーエンス製)を用いて観察し、着色感光性樹脂組成物層の露光部と未露光部に相当する部分の剥離片に由来する異物を観察した。パターンがきれいに形成・維持され、かつ異物が認められなかった場合は○、パターンは形成・維持されても異物が認められた場合は△、パターンが剥がれる、かつ異物が認められた場合は×として、表2及び表3に示した。
【0290】
【表2】
【0291】
【表3】