【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度、独立行政法人科学技術振興機構 研究成果展開事業 センター・オブ・イノベーションプログラム『活力ある生涯のためのLast 5X イノベーション』委託研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなモータを用いた構成の場合、モータのサイズは当該モータによって回転駆動される光学系の重量に依存する。したがって、レーザレンジファインダの小型化が困難であるという問題がある。
【0007】
また、モータを用いた構成に代わり、レーザ光の出射方向を調整するスキャナミラー(マイクロミラーとも呼ぶ)を用いる構成が提案されている。
【0008】
しかしながら、小型で且つ高速に駆動するスキャナミラーの場合、有効径は1〜3mm程度と小さく、当該スキャナミラーにおいて入光量が制限されることにより受光素子で受光できる光量が微弱となる。よって、当該場合には、モータを用いた構成と比較して、遠方の対象物から十分な測定光の強度を得ることが難しい。一方、遠方の対象物から十分な測定光の強度を得るためには、スキャナミラーの有効径を例えば数十mmレベル程度にすることが要求される。よって、レーザレンジファインダの小型化が困難となる。
【0009】
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、小型、かつ、遠方の対象物の距離計測を行うことができるレーザレンジファインダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るレーザレンジファインダは、対象物までの距離を測定するレーザレンジファインダであって、レーザ光を出射する光源と、所定方向に延びる揺動軸を中心に揺動することにより、前記光源からのレーザ光を走査する揺動ミラーと、前記揺動ミラーからのレーザ光の前記対象物からの反射光である第1反射光の光路上に配置され、当該第1反射光を前記揺動ミラーに集光する第1光学部材と、前記第1光学部材によって集光された前記第1反射光の前記揺動ミラーからの反射光である第2反射光の光路上に配置され、当該第2反射光を集光する第2光学部材と、前記第2光学部材によって集光された前記第2反射光を受光する受光素子とを備え、前記第1光学部材及び前記第2光学部材は、前記光源から出力された前記レーザ光が前記レーザレンジファインダの外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されている。
【0011】
これにより、対象物からの反射光を受光素子に集光するための第1光学部材及び第2光学部材による、対象物へ照射されない透過光又は反射光の一部の戻り光の発生を抑制することができるので、遠方の対象物の距離計測を行うことができる。さらに、揺動ミラーによってレーザ光を走査することにより、小型化を実現できる。つまり、本態様に係るレーザレンジファインダは、小型、かつ、遠方の対象物の距離計測を行うことができる。
【0012】
例えば、前記光源から出射されたレーザ光は、透過型の光学部材を通ることなく前記レーザレンジファインダの外部に出射されてもよい。
【0013】
これにより、対象物へ照射されない透過光又は反射光の一部の戻り光を、より確実に低減することができる。
【0014】
また、前記第1光学部材と前記第2光学部材とは、前記所定方向において、前記揺動ミラーからのレーザ光の光路に対して互いに反対側に配置されていてもよい。
【0015】
また、前記第1光学部材と前記第2光学部材とは、前記所定方向の異なる位置に配置され、前記揺動ミラーからのレーザ光は、前記第1光学部材と前記第2光学部材との間に形成された空隙を通過して前記レーザレンジファインダの外部に出射されてもよい。
【0016】
これにより、レーザレンジファインダを一層小型化することができる。つまり、揺動ミラーから光源、第1光学部材及び第2光学部材の各々を見た方向を、所定方向から見て略同一とすることができるので、これらが当該方向から見て互いに異なる方向に配置されている場合と比較して、レーザレンジファインダを一層小型化することができる。
【0017】
また、前記光源からのレーザ光は、前記空隙を通過して前記揺動ミラーに到達してもよい。
【0018】
また、前記第2光学部材は、前記光源からのレーザ光を通過させて前記揺動ミラーに到達させる貫通孔を有してもよい。
【0019】
これにより、所定方向においてレーザ光の光路よりも第1集光部材側の光を集光することができる。つまり、広範囲の光を集光することで受光素子に導く反射光の光量を大きくすることができる。したがって、一層遠方に位置された対象物の距離計測を行うことができる。
【0020】
また、前記揺動ミラーから前記第1光学部材を見た方向と、前記揺動ミラーから前記第2光学部材を見た方向とは、前記所定方向から見て互いに異なり、前記レーザレンジファインダは、前記第1光学部材と前記第2光学部材とからなる組を複数組備え、当該複数組のうち第1の組と第2の組とは、前記所定方向において、前記揺動ミラーの反射面の法線を中心とした線対称に配置されていてもよい。
【0021】
このように、同一光学系を対象に複数組配置することにより、対象物からの反射光を一層大きく受光できる。よって、一層遠方に位置する対象物の距離計測を行うことができる。
【0022】
また、例えば、前記第2光学部材は、前記第2反射光を透過することにより集光する第2集光レンズであってもよい。
【0023】
また、例えば、前記第2光学部材は、前記第2反射光を反射することにより集光する反射ミラーであってもよい。
【0024】
また、前記第2光学部材は、前記所定方向において、前記第2反射光を正の作用で屈折させることにより平行光を出射し、前記レーザレンジファインダは、さらに、前記第2光学部材から出射された平行光を前記受光素子に集光する第3光学部材を備えてもよい。
【0025】
これにより、第2光学部材と第3光学部材との間に、光源から出射されたレーザ光の波長を含む狭帯域の波長の光を透過し、他の光を抑制するバンドパスフィルタ(BPF:Band Pass Filter)を設けることができる。よって、本態様では、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。ここで、誘電体多層膜により構成されたBPFでは、透過率が入射角依存性を有する。そこで、第2光学部材が平行光を出射することにより、誘電体多層膜により構成されたBPFを用いた場合であっても、透過率を同等にすることができるので、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。
【0026】
また、例えば、前記第1光学部材は、前記所定方向、及び、当該所定方向に直交する直交方向のうち、前記所定方向のみに集光作用を有するトロイダルレンズであってもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、小型、かつ、遠方の対象物の距離計測を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。各図は、必ずしも各寸法または各寸法比等を厳密に図示したものではない。
【0030】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1に係るレーザレンジファインダについて、
図1〜
図6を用いて説明する。
【0031】
[1.レーザレンジファインダの全体構成]
まず、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の構成について、
図1を用いて説明する。
【0032】
図1は、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1の概略構成の一例を示す斜視図である。なお、
図1にはレーザレンジファインダ1によって、当該レーザレンジファインダ1からの距離が測定される対象物2も示されている。また、
図1は、レーザレンジファインダ1の筐体11を透視して筐体11内方を示した図となっている。また、
図1では、Z軸方向をレーザレンジファインダ1の走査軸(基準方向)に平行な軸として示しており、Y軸を垂直方向(設置状態での重力の作用する方向)として示している。以下ではY軸方向を垂直方向として説明するが、使用態様によってはY軸方向が垂直方向にならない場合も考えられるため、Y軸方向は垂直方向となることには限定されない。以下の図においても、同様である。
【0033】
また、以下において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示しており、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向やZ軸方向についても同様である。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、筐体11の内部に配置された次の構成部材を備える。具体的には、レーザレンジファインダ1は、光源10と、スキャナミラー20と、第1集光レンズ30と、第2集光レンズ40と、固定ミラー50と、第3集光レンズ60と、受光素子70とを備える。また、図示しないが、レーザレンジファインダ1は、さらに、光源10から出射されたレーザ光と受光素子70で受光された光との位相差を用いて、対象物2までの距離を求める信号処理部を備える。
【0035】
光源10は、レーザ光101を出射する、例えば、レーザダイオード(LD:(Laser Diode))である。この光源10は、具体的には、出射するレーザ光101の光軸が、スキャナミラー20の揺動軸Jに垂直な面に対して傾くように配置され、レーザ光101をスキャナミラー20へ向けて出射する。また、光源10は、さらに、LDから出射された発散光をコリメート光(平行光)に変換するコリメートレンズを備え、平行光であるレーザ光101を出射する。
【0036】
スキャナミラー20は、
図1に示すように、所定方向(本実施の形態では垂直方向)に延びる揺動軸Jを中心に揺動することにより、光源10からのレーザ光101を走査する揺動ミラーの一例である。つまり、スキャナミラー20は、光源10からのレーザ光101を、レーザレンジファインダ1のスキャン用のレーザ光102として反射する。これにより、レーザ光102はスキャンエリアを走査される。このスキャナミラー20は、例えば、電子回路を形成するシリコン基板上に、微小な機械部品であるミラーを形成して構成されるMEMSミラーである。
【0037】
第1集光レンズ30は、スキャナミラー20からのレーザ光102の対象物2からの反射光である第1反射光(本実施の形態では反射光103)の光路上に配置され、当該第1反射光(反射光103)をスキャナミラー20に集光する第1光学部材の一例である。この第1集光レンズ30は、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1の外部に出射されるまで(筐体11外部に出射されるまで)の光路と異なる位置に配置されている。第1集光レンズ30の詳細については、後述する。
【0038】
第2集光レンズ40は、第1集光レンズ30によって集光された第1反射光(本実施の形態では反射光104)のスキャナミラー20からの反射光である第2反射光(本実施の形態では、反射光105)の光路上に配置され、当該第2反射光(反射光105)を集光する第2光学部材の一例である。この第2集光レンズ40は、上記第1集光レンズ30と同様に、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1の外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されている。第2集光レンズ40の詳細については、後述する。
【0039】
ここで、「集光する」とは、正のパワーを有する光学部材で屈折させる、又は、反射させることを示す。つまり、集光作用を有する光学部材とは、正のパワーを有する光学部材である。具体的には、上記第1集光レンズ30は、平行光又は発散光である対象物2からの反射光103を集光することによりスキャナミラー20に集光する反射光104を出射するのに対し、上記第2集光レンズ40は、スキャナミラー20からの発散光である反射光105を集光することにより平行光106を出射する。
【0040】
固定ミラー50は、平行光106の光路上に配置され、当該平行光106を反射することにより平行光107を出射する略平板状のミラーである。
【0041】
第3集光レンズ60は、第2集光レンズ40から出射された平行光106を受光素子70に集光する第3光学部材の一例である。具体的には、当該第3集光レンズは、平行光107の光路上に配置され、固定ミラー50から出射された平行光107を受光素子70に集光することにより、平行光106を受光素子70に集光する。第3集光レンズ60の詳細については、後述する。
【0042】
受光素子70は、第2集光レンズ40によって集光された反射光105を受光する、例えば、フォトダイオード(PD;Photodiode)、又は、当該フォトダイオードよりも高感度なアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)で構成されている。具体的には、受光素子70は、第2集光レンズ40によって集光された反射光105である平行光106を、固定ミラー50及び第3集光レンズ60を介して受光する。
【0043】
信号処理部(図示せず)は、光源10から出射されたレーザ光に含まれた変調信号と、受光素子70が受光した光に含まれる変調信号との位相差を用いて、レーザレンジファインダ1から対象物2までの距離を算出する。つまり、信号処理部は、当該位相差を用いて、レーザ光が光源10から出射されてから受光素子70で受光されるまでの時間を算出する。この時間は、レーザ光が光源10から測定対象物までを往復するのにかかる時間である。したがって、信号処理部は、当該時間の1/2に光の速さを乗算することにより、当該距離を求めることができる。
【0044】
以上、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の構成について説明した。
【0045】
ここで、レーザ光101、102は、光強度が比較的大きな直線偏光の光である。これに対し、対象物2からの反射光103は、レーザ光102が対象物2によって拡散反射されることにより、光強度の非常に小さな拡散光となる。
【0046】
そこで、本実施の形態では、拡散光である反射光103を、第1集光レンズ30によって反射光104としてスキャナミラー20に集光する。また、スキャナミラー20によって反射光104が反射された光、つまり当該スキャナミラー20から発散する反射光105を、第2集光レンズ40によって集光して受光素子70に導く。これにより、本実施の形態では、受光素子70が検知できるだけの十分な光量を確保することができる。
【0047】
さらに、本実施の形態では、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40を、光源10から出力されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1の外部に出射されるまでの光路(以下、出射光の光路と記載する場合あり)と異なる位置に配置することにより、受光素子70が検知できるだけの十分な光量を確実に確保することができる。つまり、対象物2が遠方に位置することにより、当該対象物2からの反射光103の光強度が非常に小さい場合であっても、距離計測を行うことができる。
【0048】
具体的には、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40が出射光の光路上に配置されている場合、光源10から出射されたレーザ光101の一部が第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40によって反射される場合がある。つまり、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40による、対象物2へ照射されない透過光又は反射光の一部の戻り光の発生により、レーザレンジファインダから出射されるレーザ光102の光強度が光源10から出射されたレーザ光101の光強度よりも小さくなる場合がある。このような場合には、対象物2からの反射光103も小さくなってしまうため、遠方の対象物2の距離計測ができなくなる恐れがある。
【0049】
これに対して、本実施の形態では、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40を出射光の光路と異なる位置に配置することにより、戻り光の発生を抑制することができるので、遠方の対象物2の距離計測を行うことができる。
【0050】
[2.光学系]
次に、上記説明した本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の光路、及び、光学系の部品の構成について、
図2〜
図6を用いて詳細に説明する。なお、以下では、当該レーザレンジファインダ1の光学系の部品のうち、第1集光レンズ30、第2集光レンズ40、及び、第3集光レンズ60の構成について詳述し、他の光学系の部品については説明を省略する。
【0051】
[2−1.受光光路]
まず、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の対象物2からの反射光103の受光光路について、
図2を用いて説明する。
図2は、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1の対象物2からの反射光103の受光光路を示す光路図である。なお、同図では、説明の都合上、スキャナミラー20に入射するまでの反射光(反射光103、104)の光路と、スキャナミラー20で反射されてからの反射光(反射光105、平行光106、及び、平行光107)の光路とを、スキャナミラー20を中心に反転させて示している。
【0052】
同図に示すように、対象物2からの反射光103は、第1集光レンズ30によってスキャナミラー20に集光する反射光104となる。したがって、スキャナミラー20によって反射された反射光104は、当該スキャナミラー20から発散する光である反射光105となる。反射光105は、第2集光レンズ40によって集光されて平行光106となって当該第2集光レンズ40から出射される。その後、平行光106は、固定ミラー50によって反射されることで平行光107となって第3集光レンズ60へ導かれた後に第3集光レンズ60によって受光素子70に集光される。
【0053】
このような受光光路を構成するために、各レンズ(第1集光レンズ30、第2集光レンズ40及び第3集光レンズ60)は次のような機能を有することが求められる。
【0054】
すなわち、第1集光レンズ30は、スキャナミラー20の走査角度範囲において、当該スキャナミラー20の揺動軸Jと平行な方向(本実施の形態では垂直方向)に正のパワーを有することが求められる。また、第2集光レンズ40は、当該揺動軸Jと平行な方向に正のパワーを有することが求められる。また、第3集光レンズ60は、正のパワーを有することが求められる。
【0055】
このような機能を実現する各レンズの面形状としては、垂直方向に平行な断面において、次のように構成されていることが好ましい。具体的には、第1集光レンズ30では、反射光103の入射側面が凸面、かつ、反射光104の出射面が平面で構成され、第2集光レンズ40では、反射光105の入射面が平面、かつ、平行光106の出射面が凸面で構成され、第3集光レンズ60では、平行光107の入射面が凸面、かつ、出射面が平面又は凸面であることが好ましい。なお、以下では、各レンズの面形状をこのように説明するが、この面形状は、比較的少ないレンズ枚数(例えば、3枚のレンズ)で収差を良好に補正するための一例であり、上述したような機能を有するパワー配置を実現できる構成であれば、各レンズの面形状はこれに限定されない。
【0056】
[2−2.配置]
次に、上述したような機能を有する第1集光レンズ30と第2集光レンズ40との配置について、
図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1のYZ平面における光路図である。
【0057】
同図に示すように、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40は、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1の外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されている。すなわち、光源10から出射されたレーザ光101は、透過型の光学部材を通ることなくレーザレンジファインダ1の外部に出射される。
【0058】
具体的には、
図1及び
図3に示すように、第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とは、垂直方向の異なる位置に配置されている。ここで、光源10からのレーザ光101及びスキャナミラー20からのレーザ光102は、第1集光レンズ30と第2集光レンズ40との間に形成された空隙を通過して、レーザレンジファインダ1の外部に出射される。
【0059】
ここで、
図3に示すように、反射光103の光路a1、a2は、スキャナミラー20に入射する前では光路a1の高さ(Y軸方向プラス側の位置)が光路a2の高さよりも高いが、スキャナミラー20で反射された後では光路a1の高さが光路a2の高さよりも低くなる。
【0060】
[2−3.構成]
次に、本実施の形態における各レンズ(第1集光レンズ30、第2集光レンズ40、及び、第3集光レンズ60)の構成について、説明する。
【0061】
[2−3−1.第1集光レンズ]
まず、第1集光レンズ30の構成について、
図4A及び
図4Bを用いて説明する。
図4Aは、本実施の形態における第1集光レンズ30の構成を示す上面図である。具体的には、同図は、当該第1集光レンズ30をY軸方向プラス側から見た構成を示す上面図である。
図4Bは、
図4AのA−A’断面及びB−B’断面における第1集光レンズ30の光路図である。なお、
図4A及び
図4Bには、説明の都合上、スキャナミラー20も図示されている。
【0062】
図4Aに示すように、第1集光レンズ30は、水平方向(XZ平面に平行な方向)については、集光作用を有していない。具体的には、第1集光レンズ30は、水平方向において、厚みが略同等である。
【0063】
また、
図4Bに示すように、第1集光レンズ30は、垂直方向に集光作用を有し、入射した反射光103をスキャナミラー20の中心付近に集光する。ここで、
図4AのA−A’断面で切断した場合の断面形状と、
図4AのB−B’断面で切断した場合の断面形状とは、略同一となっている。なお、
図4AのA−A’断面及びB−B’断面以外の第1集光レンズ30の断面形状も、
図4Bと略同一である。
【0064】
第1集光レンズ30は、レーザ光102の光路の上方(Y軸方向プラス側)に配置され、当該第1集光レンズ30の光軸上に、当該第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とで形成される空隙が位置するように形成されている。
【0065】
このような第1集光レンズ30としては、例えば、垂直方向及び水平方向(XZ平面に平行な方向)のうち、垂直方向のみに集光作用を有するトロイダルレンズを用いることができる。このトロイダルレンズは、具体的には、円をその中心を通らない直線を軸として回転したときに生ずる曲面であるトロイダル面を有し、XZ平面で切断した場合の断面形状の曲率と、YZ平面で切断した場合の断面形状の曲率とが互いに異なっている。
【0066】
[2−3−2.第2集光レンズ]
次に、第2集光レンズ40の構成について、
図5を用いて説明する。
図5は、本実施の形態における第2集光レンズ40のYZ平面における光路図である。なお、同図には、説明の都合上、スキャナミラー20も図示されている。
【0067】
同図に示すように、第2集光レンズ40は、垂直方向に集光作用を有し、スキャナミラー20から拡がり角を有して当該第2集光レンズ40に入射された反射光105を集光することにより、平行光106を出射する。
【0068】
第2集光レンズ40は、レーザ光101の光路の下方(Y軸方向マイナス側)に配置され、当該第2集光レンズ40の光軸上に、第1集光レンズ30と当該第2集光レンズ40とで形成される空隙が位置するように形成されている。
【0069】
このような第2集光レンズ40としては、例えば、垂直方向に集光作用を有するシリンドリカルレンズを用いることができる。このシリンドリカルレンズは、具体的には、X軸方向と平行な回転軸を有する円柱がX軸方向と平行な平面で分割された形状を有する。
【0070】
このような第2集光レンズ40から出射された平行光106は、固定ミラー50で反射されることにより、当該反射光105と光軸が異なる平行光107となって第3集光レンズ60に入射される。
【0071】
[2−3−3.第3集光レンズ]
次に、第3集光レンズ60の構成について、
図6を用いて説明する。
図6は、本実施の形態における第3集光レンズ60のYZ平面における光路図である。なお、同図には、説明の都合上、受光素子70も図示されている。
【0072】
第3集光レンズ60は、X軸方向及びZ軸方向のいずれにも集光作用を有し、固定ミラー50から入射した平行光107を受光素子70の受光面の中心付近に集光する。なお、
図6は、YZ平面で切断した場合の第3集光レンズ60の断面形状が図示されているが、XY平面で切断した場合の第3集光レンズ60の断面形状も、
図6と略同一である。
【0073】
このような第3集光レンズ60としては、例えば、一般的な光軸回転対称の凸レンズを用いることができる。
【0074】
[3.効果等]
以上説明したように、本実施の形態では、光源10からのレーザ光101を走査するスキャナミラー20を備え、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40は、出射光の光路と異なる位置に配置されている。
【0075】
これにより、対象物2からの反射光103を受光素子70に集光するための第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40による、対象物2へ照射されない透過光又は反射光の一部の戻り光の発生を抑制することができるので、遠方の対象物2の距離計測を行うことができる。さらに、スキャナミラー20によってレーザ光102を走査することにより、小型化を実現できる。つまり、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、小型、かつ、遠方の対象物2の距離計測を行うことができる。
【0076】
また、本実施の形態では、光源10から出射されたレーザ光101は、透過型の光学部材を通ることなくレーザレンジファインダ1の外部に出射されている。
【0077】
これにより、光源10から出射されたレーザ光101の戻り光の発生を、より確実に抑制することができる。
【0078】
また、本実施の形態では、第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とは、垂直方向において、スキャナミラー20からのレーザ光101の光路に対して互いに反対側に配置されている。具体的には、第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とは、所定方向の異なる位置に配置され、スキャナミラー20からのレーザ光101は、第1集光レンズ30と第2集光レンズ40との間に形成された空隙を通過してレーザレンジファインダ1の外部に出射される。
【0079】
これにより、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1を一層小型化することができる。つまり、スキャナミラー20から光源10、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40の各々を見た方向を、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て略同一とすることができるので、これらが当該方向から見て互いに異なる方向に配置されている場合と比較して、レーザレンジファインダ1を一層小型化することができる。
【0080】
また、本実施の形態では、第2集光レンズ40は、反射光105を正の作用で屈折させることにより平行光を出射し、レーザレンジファインダ1は、さらに、第2集光レンズ40から出射された平行光を受光素子70に集光する第3集光レンズ60を備える。
【0081】
これにより、第2集光レンズ40と第3集光レンズ60との間に、光源10から出射されたレーザ光101の波長を含む狭帯域の波長の光を透過し、他の光を抑制するBPFを設けることができる。よって、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ1は、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。ここで、誘電体多層膜により構成されたBPFでは、透過率が入射角依存性を有する。そこで、第2集光レンズ40が平行光を出射することにより、誘電体多層膜により構成されたBPFを用いた場合であっても、透過率を同等にすることができるので、外乱光の影響を抑制して高い測距精度を確保できる。
【0082】
(実施の形態1の変形例1)
以下、実施の形態1の変形例1に係るレーザレンジファインダについて、
図7及び
図8を用いて説明する。
【0083】
図7は、実施の形態1の変形例1に係るレーザレンジファインダ1Aの概略構成の一例を示す斜視図である。なお、
図7は、レーザレンジファインダ1Aの筐体11を透視して筐体11内方を示した図となっている。同図では、固定ミラー50、第3集光レンズ60及び受光素子70については、図示を省略している。
図8は、実施の形態1の変形例1における、スキャナミラー20、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40の配置を示す上面図である。具体的には、同図は、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見た場合のスキャナミラー20、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40の配置が示されている。
【0084】
本変形例に係るレーザレンジファインダ1Aは、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1とほぼ同様であるが、次の点で異なる。
【0085】
具体的には、上記実施の形態1では、スキャナミラー20から第1集光レンズ30を見た方向と、スキャナミラー20から第2集光レンズ40を見た方向とが、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て実質的に同一であった。つまり、上記実施の形態1では、第1集光レンズ30の光軸と第2集光レンズ40の光軸とは、当該垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て実質的に同一であった。
【0086】
これに対して、本変形例では、
図7及び
図8に示すように、スキャナミラー20から第1集光レンズ30を見た方向と、スキャナミラー20から第2集光レンズ40を見た方向とが、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て互いに異なる。つまり、本変形例では、第1集光レンズ30の光軸と第2集光レンズ40の光軸とは、当該垂直方向から見て互いに異なっている。
【0087】
以上のように構成された本変形例に係るレーザレンジファインダ1Aも、上記実施の形態1と同様に、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40が、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1Aの外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されていることにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0088】
また、スキャナミラー20から第1集光レンズ30を見た方向と、スキャナミラー20から第2集光レンズ40を見た方向とが、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て互いに異なることにより、第1集光レンズ30及び第2集光レンズ40の配置の自由度が向上する。
【0089】
(実施の形態1の変形例2)
以下、実施の形態1の変形例2に係るレーザレンジファインダについて、
図9及び
図10を用いて説明する。
【0090】
図9は、実施の形態1の変形例2に係るレーザレンジファインダ1Bの概略構成の一例を示す斜視図である。なお、同図は、レーザレンジファインダ1Bの筐体11を透視して筐体11内方を示した図となっている。また、同図では、光源10、固定ミラー50、第3集光レンズ60及び受光素子70については、図示を省略している。
図10は、実施の形態1の変形例2における、スキャナミラー20、第1集光レンズ30A、30B及び第2集光レンズ40A、40Bの配置と、光路a1〜a4とを示す図である。なお、同図では、説明の都合上、スキャナミラー20に入射する光の光路とスキャナミラー20で反射されて出射される光の光路とを、スキャナミラー20を中心に反転させて示している。また、第1集光レンズ30A、30Bについては、レーザ光101の光路を含む垂直方向に切断した場合の断面形状を示し、第2集光レンズ40A、40Bについては、レーザ光102の光路を含む垂直方向に切断した場合の断面形状を示している。
【0091】
図9及び
図10に示すように、本変形例に係るレーザレンジファインダ1Bは、実施の形態1の変形例1における第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とを2組備えた構成である。なお、本実施の形態における第1集光レンズ30A、30Bは、上記実施の形態1の変形例1における第1集光レンズ30に相当し、第2集光レンズ40A、40Bは、上記実施の形態1の変形例1における第2集光レンズ40に相当する。
【0092】
つまり、本変形例では、垂直方向(Y軸方向プラス側)から見て、スキャナミラー20から見た方向が互いに異なる第1集光レンズ30と第2集光レンズ40とからなる組を複数組(本変形例では2組)備える。具体的には、本変形例に係るレーザレンジファインダ1Bは、第1集光レンズ30Aと第2集光レンズ40Aとからなる第1の組と、第1集光レンズ30Bと第2集光レンズ40Bとからなる第2の組とを備える。
【0093】
ここで、当該第1の組と当該第2の組とは、垂直方向において、スキャナミラー20の反射面の法線を中心とした線対称に配置されている。言い換えると、本変形例に係るレーザレンジファインダ1Bは、同一光学系を上下対象に配置した構成を有する。具体的には、対象物2からの反射光103A、103Bは、各組(第1の組及び第2の組)の第1集光レンズ30A、30Bによってスキャナミラー20に集光される。スキャナミラー20で反射されることによりスキャナミラー20から拡がり角を有して出射された光は、各組(第1の組及び第2の組)の第2集光レンズ40A、40Bで集光されることにより、平行光106A、106Bとなって当該第2集光レンズ40A、40Bから出射されて、固定ミラー(図示せず)及び第3集光ミラー(図示せず)を介して受光素子(図示せず)に導かれる。
【0094】
このように、本変形例では、同一光学系を上下対象に複数組配置することにより、対象物2からの反射光を一層大きく受光できる。よって、一層遠方に位置する対象物2の距離計測を行うことができる。
【0095】
ここで、
図3に示すように、反射光103Aの光路a1、a2及び反射光103Bの光路a3、a4の高さ(Y軸方向プラス側の位置)は、スキャナミラー20に入射する前では高い順に光路a1、光路a2、光路a3、及び、光路a4となっているが、スキャナミラー20で反射された後では、高い順に光路a4、光路a3、光路a2、及び、光路a1となっている。
【0096】
以上のように構成された本変形例に係るレーザレンジファインダ1Bも、上記実施の形態1と同様に、第1集光レンズ30A、30B及び第2集光レンズ40A、40Bが、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ1Bの外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されていることにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0097】
なお、本変形例では、同一光学系を2組配置した構成を例に説明したが、これに限らず、同一光学系を3組以上配置した構成であってもよい。
【0098】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2に係るレーザレンジファインダについて、
図11〜
図14を用いて説明する。
【0099】
図11は、実施の形態2に係るレーザレンジファインダ201の概略構成の一例を示す斜視図である。なお、
図11にはレーザレンジファインダ201による対象物2も示されている。また、
図11は、レーザレンジファインダ201の筐体11を透視して筐体11内方を示した図となっている。
図12は、実施の形態2における集光ミラー240(後述する)の構成を示す斜視図である。
【0100】
図11に示すように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201は、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1とほぼ同様であるが、第2集光レンズ40に代わり集光ミラー240を備える点が異なる。以下、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201について、実施の形態1に係るレーザレンジファインダ1と異なる点を中心に説明する。
【0101】
集光ミラー240は、第1集光レンズ30によって集光された第1反射光(本実施の形態では反射光104)のスキャナミラー20からの反射光である第2反射光(本実施の形態では、反射光105)の光路上に配置され、当該第2反射光(反射光105)を集光する第2光学部材の一例である。この集光ミラー240は、
図11及び
図12に示すように、光源10からのレーザ光101を通過させてスキャナミラー20に到達させる貫通孔241を有する。集光ミラー240としては、例えば、垂直方向に集光作用を有するシリンドリカル凹面ミラーに貫通孔241が形成された構成を用いることができる。
【0102】
次に、第1集光レンズ30と集光ミラー240との配置について、
図11及び
図13を用いて説明する。
図13は、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201のYZ平面における光路図である。
【0103】
図11及び
図13に示すように、第1集光レンズ30及び集光ミラー240は、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ201の外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されている。すなわち、光源10から出射されたレーザ光101は、透過型の光学部材を通ることなくレーザレンジファインダ201の外部に出射される。
【0104】
具体的には、
図11及び
図13に示すように、第1集光レンズ30と集光ミラー240とは、垂直方向の異なる位置に配置されている。ここで、光源10からのレーザ光101は、実施の形態1と異なり、集光ミラー240に形成された貫通孔241を通過してスキャナミラー20に到達する。一方、スキャナミラー20からのレーザ光102は、実施の形態1と同様に、第1集光レンズ30と集光ミラー240との間に形成された空隙を通過して、レーザレンジファインダ201の外部に出射される。
【0105】
また、集光ミラー240は、垂直方向に集光作用を有し、スキャナミラー20から拡がり角を有して当該第2集光レンズ40に入射された反射光105を集光することにより、平行光206を出射する。
【0106】
以上説明したように、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201によれば、第1集光レンズ30及び集光ミラー240が、光源10から出射されたレーザ光101がレーザレンジファインダ201の外部に出射されるまでの光路と異なる位置に配置されていることにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0107】
また、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201によれば、集光ミラー240が、光源10からのレーザ光101を通過させてスキャナミラー20に到達させる貫通孔241を有する。これにより奏される効果について、
図14を用いて説明する。
図14は、実施の形態2に係るレーザレンジファインダ201が奏する効果について説明する図である。具体的には、同図は、本実施の形態における集光ミラー240のYZ平面における光路図である。
【0108】
同図に示すように、集光ミラー240は、スキャナミラー20からの反射光105のうち、レーザ光101の光路よりも下方(Y軸方向マイナス側)の光路a1、a2を通る反射光に加え、さらに、レーザ光101の光路よりも上方(Y軸方向プラス側)の光路a3を通る反射光を集光することができる。つまり、受光素子70に導く平行光206の光量を大きくすることができる。したがって、本実施の形態に係るレーザレンジファインダ201によれば、一層遠方に位置された対象物2の距離計測を行うことができる。
【0109】
なお、集光ミラー240の第1集光レンズ30側の端部は、レーザ光102の走査領域に近接した水平面であってもよい。つまり、集光ミラー240の第1集光レンズ30側の端面は、水平面(YZ平面に平行な面)によって形成されていてもよい。
【0110】
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態に係るレーザレンジファインダについて説明したが、本発明は、これら実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
【0111】
例えば、上記説明では、光源10から出射されたレーザ光101を、スキャナミラー20に直接到達させたが、当該レーザ光101を、ミラー及びプリズム等の光学部材を介してスキャナミラー20に到達させてもよい。つまり、レーザ光101をスキャナミラー20に間接的に到達させてもよい。
【0112】
ただし、レーザ光101をスキャナミラー20に直接到達させることにより、測距信号のノイズの要因となる光学部品の表面反射による迷光を抑えることができる。
【0113】
また、上記説明では、反射光103をスキャナミラー20に集光する第1光学部材として第1集光レンズを例に説明したが、当該第1光学部材はこれに限らない。例えば、第1光学部材として、上述したトロイダル面を反射面とするミラーを用いる、或いは、複数枚のミラーを組み合わせても構わない。
【0114】
また、上記説明では、平行光107を集光する第3光学部材として第3集光レンズ60を例に説明したが、当該第3光学部材はこれに限らない。例えば、第3光学部材として、平行光を反射することにより受光素子70に集光するミラーを用いても構わない。
【0115】
また、上記説明では、反射光105を第2光学部材で正のパワーで屈折させることにより平行光106とした後に第3集光レンズ60によって受光素子70に集光したが、第3集光レンズ60を設けずに、第2光学部材によって、受光素子70に集光してもよい。
【0116】
さらに、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。