(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461083
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】車両ランプソケットアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 33/06 20060101AFI20190121BHJP
H01R 33/965 20060101ALI20190121BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
H01R33/06
H01R33/965 Z
H01R43/00 B
【請求項の数】20
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-502090(P2016-502090)
(86)(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公表番号】特表2016-516278(P2016-516278A)
(43)【公表日】2016年6月2日
(86)【国際出願番号】US2014026272
(87)【国際公開番号】WO2014151701
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2016年4月14日
【審判番号】不服2017-15283(P2017-15283/J1)
【審判請求日】2017年10月13日
(31)【優先権主張番号】13/843,570
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518372567
【氏名又は名称】テネコ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TENNECO INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モリナロ,マーク・シィ
【合議体】
【審判長】
平田 信勝
【審判官】
尾崎 和寛
【審判官】
小関 峰夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開平2−312175(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/141630(WO,A2)
【文献】
欧州特許出願公開第0618609(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 33/06
H01R 13/52
H01R 33/965
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ランプソケットアセンブリであって、
キャビティとソケットを伴うコネクタとを有するハウジングを備え、前記ハウジングは、前記キャビティと前記ソケットとの間にわたる貫通部をさらに有し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記キャビティで前記ハウジング内に受けられる本体を備え、前記本体は、前記本体内に車両ランプを保持する少なくとも1つの保持部を有し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記貫通部に位置するとともに、前記貫通部の少なくとも一部を満たすシール材を備え、
前記シール材は、前記本体の外表面に対して硬化し、そこに封止を形成し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記貫通部および前記シール材を通って延在する端子ブレードを備え、前記シール材は、前記端子ブレードの周りに埋め込まれ、前記貫通部および前記端子ブレードにおいて封止を提供し、
前記シール材は、自己修復作用を示す材料から構成される、車両ランプソケットアセンブリ。
【請求項2】
前記本体周りにおいて前記ハウジングに対して位置するグロメットと、前記端子ブレードに接触して前記本体内に取り付けられる電気接触部とをさらに備える、請求項1に記載の車両ランプソケットアセンブリ。
【請求項3】
前記シール材はシリコーンシール材である、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項4】
前記シール材は自己修復特徴を有する、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項5】
前記シール材は、前記貫通部に隣接する前記ハウジングの内表面と前記本体の外表面と
の間にさらに位置する、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項6】
前記ハウジング内に第2の貫通部をさらに備え、前記第2の貫通部は前記キャビティと前記ソケットとの間にわたり、車両ランプアセンブリはさらに、
前記第2の貫通部に位置して前記第2の貫通部の少なくとも一部を満たす第2のシール材と、
前記第2の貫通部および前記第2のシール材を通って延在する第2の端子ブレードとをさらに備え、前記第2のシール材は、前記第2の端子ブレードの周りに埋め込まれ、前記第2の貫通部と前記第2の端子ブレードとに封止を提供する、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの保持部は、第1の指部と第2の指部とを含み、前記第1および第2の指部は、前記車両ランプの挿入時に外方向へ屈曲する、請求項1に記載の車両ランプアセンブリ。
【請求項8】
車両ランプソケットアセンブリを組み立てる方法であって、方法は、
ハウジング内の貫通部を自己修復作用を示す材料から構成されるシール材により封止するステップを備え、前記貫通部は前記ハウジングのキャビティと前記ハウジングのソケットとの間にわたり、方法はさらに、
本体を前記キャビティ内に挿入するステップと、
端子ブレードを前記貫通部に通すステップと、
前記端子ブレードを用いて前記封止を貫通させ、前記封止を通って前記端子ブレードを延在させるステップとを備え、
前記本体を前記キャビティ内に挿入するステップは、前記封止が前記本体の外表面に対して硬化する前に行なわれる、方法。
【請求項9】
前記本体と前記ハウジングとを合わせて溶接するステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記本体と前記ハウジングとを合わせて溶接するステップは、前記貫通部を封止するステップの後に行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
グロメットを前記本体の周りに置くステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
電気接触部を前記本体に結合させるステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記封止はシリコーン封止部である、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記封止は自己修復封止である、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記キャビティ内に前記本体を挿入するステップは、前記シール部が硬化する前に行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記端子ブレードを用いて前記封止部を貫通させるステップは、前記シール部が硬化した後に行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記ハウジング内の第2の貫通部を封止するステップをさらに備え、前記第2の貫通部は前記ハウジングの前記キャビティと前記ハウジングの前記ソケットとの間にわたり、方法はさらに、
前記第2の貫通部を通って第2の端子ブレードを通過させるステップと、
前記第2の端子ブレードを用いて前記第2の貫通部の前記シール部を貫通させ、前記第2の端子ブレードを前記第2の貫通部の前記シール部を通って延在させるステップとを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
車両ランプソケットアセンブリであって、
キャビティと、ソケットを伴うコネクタとを有するハウジングを備え、前記ハウジングは、第1の貫通部と第2の貫通部とをさらに有し、前記第1および第2の貫通部は、前記キャビティと前記ソケットとの間にわたり、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記ハウジング内に受けられる本体を備え、前記本体は、前記本体内に車両ランプを保持する少なくとも1つの保持部を有し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記本体と結合する電気接触部と、
前記本体の周りに位置するグロメットと、
前記第1の貫通部に位置し、前記第1の貫通部の少なくとも一部を満たす第1のシール材とを備え、前記第1のシール材は、前記ハウジングの内表面と前記本体の外表面との間にさらに位置し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記第2の貫通部に位置し、前記第2の貫通部の少なくとも一部を満たす第2のシール材を備え、前記第2のシール材は、前記ハウジングの前記内表面と前記本体の前記外表面との間にさらに位置し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記第1の貫通部および前記第1のシール材を通って延在する第1の端子ブレードを備え、前記第1の端子ブレードは、前記電気接触部に当接し、前記第1のシール材は、前記第1の端子ブレードの周りに埋め込まれ、前記第1の貫通部および前記第1の端子ブレードに第1のシールを提供し、車両ランプソケットアセンブリはさらに、
前記第2の貫通部および前記第2のシール材を通って延在する第2の端子ブレードを備え、前記第2の端子ブレードは、前記電気接触部に当接し、前記第2のシール材は、前記第2の端子ブレードの周りに埋め込まれ、前記第2の貫通部および前記第2の端子ブレードに第2のシールを提供し、
前記第1のシール材および前記第2のシール材は、自己修復作用を示す材料から構成される、車両ランプソケットアセンブリ。
【請求項19】
前記第1および第2のシール材は自己修復シール材である、請求項18に記載の車両ランプソケットアセンブリ。
【請求項20】
前記第1および第2のシール材はシリコーンシール材である、請求項18に記載の車両ランプソケットアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して車両照明に関し、特定的には外部照明の用途において使用される車両ランプソケットアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
車両には、夜間および昼間に車両の前方および後方の領域を照明するための、テールライトとして車両の左折および右折を示すための、および他の目的のための外部照明が設けられる。ランプソケットアセンブリは、多くの場合に反射器およびレンズを含む、より大きな照明アセンブリの一部として設けられる場合がある。典型的に、ランプまたはバルブがランプソケットアセンブリの一方の端部に嵌め込まれ、ランプに電力を供給するために電源がランプソケットアセンブリの他方の端部に差し込まれる。これらのタイプのランプソケットアセンブリは、商用および他の自動車においていくぶん共通しているが、船舶および航空宇宙の用途においても採用され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
一実施形態によれば、車両ランプソケットアセンブリが提供される。車両ランプソケットアセンブリは、ハウジングと、本体と、シール材と、端子ブレードとを含み得る。ハウジングは、キャビティと、ソケットを伴うコネクタとを有する。また、ハウジングは、キャビティとソケットとの間にわたってこれらと連通する貫通部も有する。本体は、ハウジング内に受け取られ、本体内に車両ランプを保持する1つ以上の保持部を有する。シール材は、貫通部に位置するとともに、貫通部の一部またはそれ以上を満たす。また、端子ブレードは、貫通部およびシール材を通って延在する。シール材は、端子ブレードの周りに埋め込まれ、貫通部および端子ブレードにおいて封止を提供する。
【0004】
他の実施形態によれば、車両ランプソケットアセンブリを組み立てる方法が提供される。方法はいくつかのステップを含み得て、ハウジング内の貫通部を封止することを含む。貫通部は、ハウジングのキャビティとハウジングのソケットとの間にわたってこれらと連通する。他のステップは、本体をキャビティ内に挿入することを含む。さらに他のステップは、端子ブレードに貫通部に通すことを含む。また、他のステップは、端子ブレードを用いて封止を貫通させ、封止を通って端子ブレードを延在させることを含む。
【0005】
他の実施形態によれば、車両ランプソケットアセンブリが提供される。車両ランプソケットアセンブリは、ハウジングと、本体と、電気接触部と、グロメットと、第1のシール材と、第2のシール材と、第1の端子ブレードと、第2の端子ブレードとを含み得る。ハウジングは、キャビティと、ソケットを伴うコネクタとを有する。また、ハウジングは、第1の貫通部と第2の貫通部とを有する。第1および第2の貫通部の各々は、キャビティとソケットとの間にわたってこれらと連通する。本体は、ハウジング内に受けられ、本体内に車両ランプを保持する1つ以上の保持部を有する。電気接触部は本体と結合し、グロメットは本体の周りに位置する。第1のシール材は、第1の貫通部に位置し、第1の貫通部の一部またはそれ以上を満たす。第1のシール材は、ハウジングの内表面と本体の外表面との間にさらに位置する。第2のシール材は、第2の貫通部に位置し、第2の貫通部の一部またはそれ以上を満たす。第2のシール材は、ハウジングの内表面と本体の外表面との間にさらに位置する。第1の端子ブレードは、第1の貫通部および第1のシール材を通って延在する。第1の端子ブレードは、電気接触部に当接し、第1のシール材は、第1の端子ブレードの周りに埋め込まれ、第1の貫通部および第1の端子ブレードに第1の封止を提供する。第2の端子ブレードは、第2の貫通部および第2のシール材を通って延在する。第2の端子ブレードは、電気接触部に当接し、第2のシール材は、第2の端子ブレードの周りに埋め込まれ、第2の貫通部および第2の端子ブレードに第2の封止を提供する。
【0006】
好ましい例示的な実施例が添付の図面と合わせて記載され、ここで同様の名称は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】車両ランプソケットアセンブリの実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的な実施形態の詳細な説明
本記載において示される車両ランプソケットアセンブリは、湿気、流体、および潜在的に起こり得る他のタイプの漏れに対する封止をその端子ブレードにおいて提供する。端子ブレードの封止により、より大きな照明アセンブリが車両に設置される前のテスト、および設置後の他の時において漏れが予め排除される。車両ランプソケットアセンブリが構成部品となるより大きな照明アセンブリは、典型的に、ランプもしくはバルブ、反射器、およびレンズも含む。照明アセンブリは、セミトレーラートラックおよびバスなどの商用自動車、車およびスポーツ用多目的車などの非商用自動車、船舶用途、および航空宇宙用途に採用され得る。これらの設置およびその他において、照明アセンブリは、ヘッドランプ、ターンシグナル、ブレーキライト、または他の外部ライトとして使用され得る。また、図面において1つの実施形態によって例示されているが、車両ランプソケットアセンブリは、示されるものとは異なる設計および構成を有し得て、その一部が以下に記載される。
【0009】
図面を参照すると、この実施形態において、車両ランプソケットアセンブリ10(以下、ソケットアセンブリ10)は、ハウジング12と、本体14と、電気接触部16と、グロメット18と、1つ以上のシール材と、1つ以上の端子ブレードとを含む、多ピース構成部品である。慣習的に、ハウジング12および本体14は好適な可塑性材料からなり、グロメット18は好適なゴム材料からなり、電気接触部16および端子ブレードは好適な金属材料からなるが、これらが常に当てはまるわけではない。
【0010】
ハウジング12は、本体14の挿入を受けるキャビティ20を有する。キャビティ20は、形状が筒状であり得て、アセンブリ内において本体14と直接的に対面する内表面22によって部分的に規定される。電源を差し込むために、ハウジング12は、内部ソケット26を伴うコネクタ24を有する。側面図に示されているが、コネクタ24およびソケット26は、前方の正面方向から見た時に共通して長方形の形状を有する。この実施形態において、ソケット26は、補足的な電源プラグと合わさる時には雌部品として機能するが、他の実施形態においては雄部品として機能し得る。さらに、フランジ28は、キャビティ20の周りで突出し、グロメット18の装着を補助する。端子ブレードの挿入を受けるために、貫通部30は、キャビティ20とソケット26との間にわたる。貫通部30は、一方側でキャビティ20に対して開き、その他方側でソケット26に対して開き、筒状の断面形状を有し得る。貫通部30は、コネクタ24の後部壁32において規定され、挿入された端子ブレードが電気接触部16にアクセスすることができるキャビティの下方部分においてキャビティ20と連通する。
【0011】
本体14は、ハウジングのキャビティ20内に挿入され、そこに嵌め込まれ得るランプの基部を受け入れる。本体14の外壁34は、キャビティ20内に置かれ、その外表面36は、内表面22に対して直接的に対面する。ひとたび合わされたハウジング12および本体14を恒久的に取り付けるために、これらは超音波溶接または他の技術によって接着され得る。ランプの基部は、異なる形態をとり得る保持部38によって本体14に嵌め込まれる。図において、保持部38は、一対の柔軟な指部40,42を含み、指部から内方向に向けて小隆起部44,46が突出し、ランプの補足的な基部構造と機械的に連結される。また、電気接触部16と端子ブレードとの当接を収容するために、様々な開口および通路が本体14内に設けられ得る。たとえば、端子ブレードは底通路48内に挿入され、ここでこれらが電気接触部16に当接し得て、電気接触部16部も底通路を通って経路設定され、開口50を通る通路から上方に挿入される。
【0012】
電気接触部16は、本体14に結合し、ランプが本体に嵌め込まれた時にランプの基部の側部を挟む。電気接触部16の上方プロング52,54は、本体14の内部の内側の指部40,42内に伸びてランプの基部を直接的に挟み、下方端部56は、本体14の底部の周りで包まれる。
【0013】
グロメット18により、より大きな照明アセンブリ内にソケットアセンブリ10を設置することが容易となり、照明アセンブリの壁に対して封止が提供され得る。グロメット18は、いくぶん環状の形状を有し得て、本体14の外側の周りに置かれ、ハウジングフランジ28の上部に対して装着される。他の実施形態において、グロメット18は、必ずしもソケットアセンブリ10の一部として設けられる必要はない。
【0014】
シール材は、キャビティ20とソケット26との間、および端子ブレードの周りにおける漏れに対する封止を提供する。特に、シール材は、キャビティとソケットとの間の貫通部もしくは連通部に設けられ得る。図において、シール材は、貫通部30に隣接する、または貫通部30に位置するシール材58を含む。シール材58の一部は、貫通部30内に挿入され得て、シール材の他の部分は、貫通部の外側でありながらその開放端の周りに残り得る。貫通部30を満たす部分は、そこに封止を提供する。なお、貫通部30の外側のシール材58は、もし設けられる場合、ハウジングの内表面22および本体の外表面36に接触し、表面とともに封止を形成し得る。また、シール材58は、端子ブレードの軸部分を埋め込んで完全に囲い、端子ブレードのその部分の周囲に封止を形成する。
【0015】
さらに、ソケットアセンブリ10は、図面に示されていないシール材のより多くの領域を含み得る。なぜなら、図面はソケットアセンブリ10の単一の断面のみを示しているからである。たとえば、ソケットアセンブリ10は、端子ブレードの挿入を受けるための、キャビティ20とソケット26との間にわたる第2の貫通部を含み得る。そして、第2のシール材が第2の貫通部に設けられ、キャビティ20とソケット26との間の漏れが事前に排除される。また、シール材58と同様に、第2のシール材の一部が第2の貫通部内に挿入され得て、第2のシール材の他の部分は、第2の貫通部の外側でありながらその開放端の周りに残り得る。第2の貫通部を満たす部分は、そこに封止を提供し得る。また、第2の貫通部の外側の第2のシール材は、設けられる場合、ハウジングの内表面22および本体の外表面36に接触し得て、表面とともに封止を形成し得る。また、第2のシール材は、挿入された端子ブレードの軸部分を埋め込んで完全に囲い、端子ブレードのその部分の周囲に封止を形成し得る。この第2のシール材は、通常は第1のシール材と同じ材料であるが、異なる場合もある。代替的に、単一のシール材料が両方の貫通部にわたって供給され得る。
【0016】
しかしながら、多くのシール材がソケットアセンブリ10に設けられ、シール材は、ソケットアセンブリ10が組み立てられた時に端子の周りに好適な密封性を維持する材料から構成され得る。たとえば、シール材は、最初に粘着性の材料として加えられて、後にその場所で硬化する材料から構成され得て、好適な封止機能性を提供する。この意味で、シール材はコーキング材であり得る。シール材は、自己修復機能を有する材料から構成され得て、以下に記載されるようにシール材が端子ブレードによって貫通された時に、それらが貫通部分の周りで自己修復し、端子ブレードを完全に包み込み、そこで確実に封止する。さまざまな材料が、記載の方法において好適な粘性、自己修復作用、または両方を示し得る。なお、シール材は、必ずしも粘性および自己修復作用を示す材料から構成される必要はない。特定の例は、シリコーン系シール材、およびシリコーン系接着剤を含む。他の例も存在し得る。
【0017】
端子ブレードは、その一方端において電源に差し込まれ、その範囲内の他の部分において電気接触部16に当接する。図において、端子ブレードは端子ブレード60を含む。電源と電気接触部16との間において、端子ブレード60は貫通部30を通過し、シール材58を通って延在する。1つ以上の掛かり部62は、端子ブレードの本体から外方向へ突出し得て、端子ブレードが貫通部30を通って不意に外れることを防止する。他の実施形態において、端子ブレードには、そこから延在する取付および挟持ワイヤが設けられ得る。また、前述のように、図はソケットアセンブリ10の単一の断面のみを示していることから、第2の端子ブレードは、ソケットアセンブリの一部として設けられ得る。
【0018】
ソケットアセンブリ10は、異なる方法で組み立てられ得る。第1の例示的な手順において、シール材58は、貫通部30および他の所望の箇所に加えられ、ハウジング12および本体14は互いに離れたままとなる。これにより、内表面22および貫通部30にシール材58を加えるのに必要なアクセスをより容易に与え得る。そして、ハウジング12および本体14が合わせられ得て、ハウジングおよび本体を取り付けるために超音波溶接ステップが行なわれ得る。超音波溶接の前に、シール材58がその場所で硬化され得る。その後、端子ブレード60が、貫通部30および硬化されたシール材58を通って挿入され得る。シール材58に接近するにつれ、端子ブレードの尖った自由端がシール材を貫通し、貫通部30およびシール材を通るブレードの挿入が継続される。シール材58が自己修復能力を有する材料から構成される場合、シール材は端子ブレード60の周りで自己修復し、封止のために端子ブレードを完全に包み込む。
【0019】
第2の例示的な手順において、ハウジング12および本体14が合わせられた後、場合によっては超音波溶接が行なわれた後に、シール材58が貫通部30に加えられる。この場合において、シール材58は、ソケット26によって加えられる。たとえば、シール材58は、ソケット26と連通する貫通部の開放端において、およびソケット側において、貫通部30に加えられ得る。ここで、端子ブレード60は、既に貫通部30を通って延在し得て、シール材58は端子ブレードの周りに加えられ得る。これは、ハウジング12および本体14が超音波溶接によって合わせて取り付けられる前または後において行なわれ得る。なお、第2の例示的な手順の代替として、シール材58は、端子ブレード60の挿入前に加えられ得て、この場合にシール材は自己修復材料から構成され得る。他の組み立て手順が存在し、これらは、加えられるシール材のタイプおよびハウジングと本体との間の取付によって決定され得る。
【0020】
自己修復シール材材料を使用するとともに、端子ブレードの挿入前に貫通部を封止することにより、この組み立て方法では、ソケットアセンブリ10の残りが作られた後に刃を挿入することができる。これにより、端子ブレードの直接的なワイヤ設置が可能になる一方、刃をハウジングに対して確実に封止することができる。
【0021】
図に示されていない他の実施形態において、車両ランプソケットアセンブリは、示されるL字形状構成の代わりに軸構成で設計および構築され得る。軸構成において、本体およびコネクタは、図に示されるような互いに相対的に垂直な状態に反し、それぞれの長さ方向の範囲が互いに整列している。
【0022】
上記は本発明の1つ以上の好ましい例示的な実施形態についての記載であることが理解される。本発明は、本願明細書において開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、以下の請求項によって独立して規定される。さらに、上記の記載に含まれる記述は、特定の実施形態に関するものであり、用語またはごくが上で明示的に定義される場合を除き、本発明の範囲または請求項において使用される用語の定義に対する限定として解釈されるものではない。様々な他の実施形態および開示の実施形態に対する様々な変更および修正は、当事者にとって明らかとなるであろう。すべてのこのような他の実施形態、変更、および修正は、添付の特許請求の範囲内となることが意図される。
【0023】
本明細書および請求項において使用される、「たとえば(for example)」、「たとえば(for instance)」、「など(such as)」、および「など(like)」の用語、ならびに「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、およびそれらの他の動詞の形態は、列挙された1つ以上の構成部分または他の項目と合わせて使用される場合、各々がオープンエンドとして解釈される。オープンエンドとは、このような列挙されたものが他追加の構成部分または項目を排除するものとして考慮されないことを意図する。他の用語は、それらが異なる解釈を必要とする文脈において使用されない限り、それらの最も広い合理的な意味で解釈される。