(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461172
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】空気清浄機及びその送風装置
(51)【国際特許分類】
F24F 7/00 20060101AFI20190121BHJP
F04D 25/16 20060101ALI20190121BHJP
F04D 23/00 20060101ALI20190121BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20190121BHJP
F04D 29/52 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
F24F7/00 A
F04D25/16
F04D23/00 B
F04D25/08 303
F04D29/52 B
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-549293(P2016-549293)
(86)(22)【出願日】2016年6月6日
(65)【公表番号】特表2017-538908(P2017-538908A)
(43)【公表日】2017年12月28日
(86)【国際出願番号】CN2016084958
(87)【国際公開番号】WO2017054503
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2016年7月29日
(31)【優先権主張番号】201510634781.4
(32)【優先日】2015年9月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 峻
(72)【発明者】
【氏名】王 毅
(72)【発明者】
【氏名】于 卓立
(72)【発明者】
【氏名】大本 雄也
【審査官】
久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/153995(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第104456772(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/150326(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/079536(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/138199(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/00
F04D 23/00
F04D 25/08
F04D 25/16
F04D 29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の送風方向に沿って順次に離隔配置された第1のファン(1)と第2のファン(2)とを含み、
前記第1のファン(1)と前記第2のファン(2)は、同軸に設置され、モーター(3)によって同期的に駆動され、
前記第1のファン(1)の送風風圧は前記第2のファン(2)より大きく、前記第2のファン(2)の送風風量は前記第1のファン(1)より大きく、
前記第1のファン(1)の直径は、前記第2のファン(2)の直径と同一であるか、又は、前記第2のファン(2)の直径より少し小さく、
前記第1のファン(1)の第1の羽根(12)の数量は、前記第2のファン(2)の第2の羽根(22)の数量と同一であり、
隣接している前記第1の羽根(12)と前記第2の羽根(22)において、前記第2の羽根(22)は円周方向に沿って前記第1の羽根(12)の後方にずらして設置される、ことを特徴とする空気清浄機の送風装置。
【請求項2】
前記モーター(3)は2軸延伸モーター(dual−shaft extending motor)であり、当該2軸延伸モーターは前記第1のファン(1)の回転中心と前記第2のファン(2)の回転中心との間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項3】
前記第1のファン(1)の第1のハブ(11)は、前記モーター(3)の第1の回転軸(31)に接続され、
前記第2のファン(2)の第2のハブ(21)は、前記モーター(3)の第2の回転軸(32)に接続され、
前記モーター(3)のケース(33)の一部は、前記第1のハブ(11)又は第2のハブ(21)内に設置され、且つ、露出された端部には、前記空気清浄機に設置するための装着部(34)が設置されていることを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項4】
前記第1のファン(1)の第1のハブ(11)の近端中心にはガイドキャップ(4)が設置されて、気流が、円周方向に沿って前記第1のハブ(11)に離隔接続された複数の第1の羽根(12)に向かって流れるようにガイドすることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項5】
前記ガイドキャップ(4)は、アーチ形先端を有するテーパー形キャップに形成されることを特徴とする請求項4に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項6】
前記第1のファン(1)と前記第2のファン(2)との間の間隔は、4mm〜200mmであることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項7】
前記第1のファン(1)は混流ファンであり、前記第2のファン(2)は軸流ファンであることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機の送風装置。
【請求項8】
清浄機本体(5)と、当該清浄機本体(5)に設置された排気通路(6)を含む空気清浄機において、
前記排気通路(6)内に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の送風装置が設置されていることを特徴とする空気清浄機。
【請求項9】
前記排気通路6は送風方向に沿って接続された第1の空気通路(61)と第2の空気通路(62)とを含み、
前記第1の空気通路(61)は、送風方向に沿って断面が次第に増加するテーパー形構造を形成し、前記第2の空気通路(62)は柱形構造を形成し、
前記第1のファン(1)は前記第1の空気通路(61)に位置し、前記第2のファン(2)は前記第2の空気通路(62)に位置することを特徴とする請求項8に記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記第1のファン(1)の排気方向は軸方向に沿って外側へ傾斜し、前記第2のファン(2)の排気方向は軸方向に沿って延長されることを特徴とする請求項9に記載の空気清浄機。
【請求項11】
清浄機本体(5)と、当該清浄機本体(5)に設置された排気通路(6)を含む空気清浄機において、
前記排気通路(6)内に送風装置が着脱可能に設置され、
前記送風装置は、同一の送風方向に沿って順次に離隔配置された第1のファン(1)と第2のファン(2)とを含み、
前記第1のファン(1)と前記第2のファン(2)は、同軸に設置され、モーター(3)によって同期的に駆動され、前記第1のファン(1)の送風風圧は前記第2のファン(2)より大きく、前記第2のファン(2)の送風風量は前記第1のファン(1)より大きく、
前記第1のファン(1)の直径は、前記第2のファン(2)の直径と同一であるか、又は、前記第2のファン(2)の直径より少し小さく、
前記第1のファン(1)の第1の羽根(12)の数量は、前記第2のファン(2)の第2の羽根(22)の数量と同一であり、
隣接している前記第1の羽根(12)と前記第2の羽根(22)において、前記第2の羽根(22)は円周方向に沿って前記第1の羽根(12)の後方にずらして設置され、
前記モーター(3)は2軸延伸モーターであり、当該2軸延伸モーターは前記第1のファン(1)の回転中心と前記第2のファン(2)の回転中心との間に設置されることを特徴とする空気清浄機。
【請求項12】
前記第1のファン(1)の第1のハブ(11)は、前記モーター(3)の第1の回転軸(31)に接続され、
前記第2のファン(2)の第2のハブ(21)は、前記モーター(3)の第2の回転軸(32)に接続され、
前記モーター(3)のケース(33)の一部は、前記第2のハブ(21)内に設置され、前記第2のハブ(21)から露出された端部には、装着部(34)が設置され、
前記排気通路(6)内には装着リング(7)が固設され、
前記第1の回転軸(31)は、前記装着リング(7)の中央貫通孔を通過して前記第2のファン(2)と着脱可能に接続され、
前記装着部(34)は前記装着リング(7)に着脱可能に接続されることを特徴とする請求項11に記載の空気清浄機。
【請求項13】
前記第1の回転軸(31)は、前記第1のハブ(11)を通過して当該第1のハブ(11)とプロフィール面接続を形成し、
前記第1の回転軸の端部には、ガイドキャップ(4)が着脱可能に接続されることを特徴とする請求項12に記載の空気清浄機。
【請求項14】
前記第2の回転軸(32)は、前記第2のハブ(21)を通過して当該第2のハブ(21)とプロフィール面接続を形成し、
前記第2の回転軸(32)の端部には、リミットナット(8)が着脱可能に接続されることを特徴とする請求項12に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機の送風分野に関し、特に送風装置と、当該送風装置を用いた空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、空気清浄機は、一般的にファンを送風装置として送風し、ファンの構造は、空気清浄機の送風効率や発生するノイズの大きさなどの性能に対し直接に影響を与えている。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、従来技術に存在する問題を解決するための、空気清浄機及びその送風装置を提供する。
【0004】
本発明の第1の態様によれば、空気清浄機の送風装置を提供し、当該送風装置は、同一の送風方向に沿って順次に離隔配置された第1のファンと第2のファンとを含み、前記第1のファンと前記第2のファンは、同軸に設置され、モーターによって同期的に駆動される。
【0005】
本発明の第2の態様によれば、清浄機本体と、当該清浄機本体に設置された排気通路を含み、前記排気通路には本発明の例示的な実施例により提供された送風装置が設置されている空気清浄機を提供する。
【0006】
本発明に提供された技術案によれば、以下のような技術効果が奏される。
【0007】
離隔設置された2つのファンを1つのモーターを用いて同期的に駆動することにより、空気清浄機の送風効率を効果的に向上させることができ、また、構造が簡単で、実用性が強い。
【0008】
なお、前記一般的な記載及び後述の詳細な記載は、単なる例示的で解釈的な記載であり、本発明を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ここの図面は、明細書に組み入れて本明細書の一部を構成し、本発明に該当する実施例を例示するとともに、明細書とともに本発明の原理を解釈する。
【
図1】例示的な一実施例に係る空気清浄機の断面構造を示す模式図である。
【
図2】例示的な一実施例に係る送風装置の構造を示す模式図である。
【
図3】例示的な一実施例に係る第2のファンの平面構造を示す模式図である。
【
図4】例示的な一実施例に係る第1のファンの平面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、例示的な実施例を詳しく説明し、その例示を図面に示す。以下の記載が図面に関わる場合、特に別の説明がない限り、異なる図面における同一符号は、同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施形態に記載の実施例は、本発明と一致する全ての実施例を代表するものではない。即ち、それらは、特許請求の範囲に記載の本発明のある側面に一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0011】
特に別の説明がない限り、用いている方向についての用語、例えば「上、下」は一般的に本発明の例示的な実施例に提供された空気清浄機が正常に動作している状況の下で定義したものであり、具体的には、
図1と
図2に示す図面の方向を参照することができる。「内、外」は、対応する部品の輪郭の内側と外側を指す。「遠、近」は、送風方向を基準に定義したものであり、即ち、気流が近くから遠くへ流動することを意味する。
【0012】
図1から
図4に示すように、本発明の例示的な一実施例は、空気清浄機の送風装置と、当該送風装置を用いた空気清浄機を提供する。
図1と
図2に示すように、本実施例で、前記送風装置は、送風方向に沿って順次に離隔配置された第1のファン1と第2のファン2とを含み、第1のファン1と第2のファン2は、同軸に設置され、且つ、モーター3によって同期的に駆動される。ここで、2つのファンは、上下方向の配置方式を採用して、下から上への送風を実現する。他の実施例において、2つのファンを任意の角度に設置することもできる。従って、一つのモーター3で離隔設置された2つのファンを、1つのモーター3で同期的に駆動することにより、送風効率を効果的に向上させることができており、空気清浄機の浄化能力も向上させる。
【0013】
本実施例において、第1のファン1の送風風圧が第2のファン2より大きく、第2のファン2の送風風量が第1のファン1より多くなるように設けることができる。このようにする場合、第1のファン1の排気風圧がより大きいため、送風装置の吸引力を高めることができると共に、第2のファン2の空気入口側に大量の空気を集めるのに有利になり、従って、第2のファン2が大風量で空気を排出することにより、空気清浄機の送風効率の向上が実現される。ここで、前記風圧と風量の設定は、2タイプのファンを設けることにより実現することができる。例えば、例示的な実施例において、
図3と
図4に示すように、第1のファン1を混流ファンに設け、第2のファン2を軸流ファンに設けることができる。ここで、混流ファンは、軸流ファンと遠心ファンとの間にあるもので、軸流ファンと比較すると、風圧が大きく、且つ、風量は少ない特徴がある。他の実施例では、2つのファンの羽根の構造を設計するなどにより、本発明の実施例での風量と風圧に対する要求を満たすことができる。
【0014】
例示的な本実施例において、1つのモーターで2つのファンを容易に同期的に駆動させるために、モーター3は2軸延伸モーター(dual−shaft extending motor)であってもよく、即ち、互いに逆方向に延伸された2つの回転軸を備えることができる。例えば、
図1に示している第1の回転軸31と第2の回転軸32により、2つのファンの同期的な駆動を実現する。また、当該2軸延伸モーターを第1のファン1の回転中心と第2のファン2の回転中心との間に設けることにより、スペースを十分に利用して、送風装置全体の送風方向における厚さを減少することができる。本実施例において、モーター3の2つの回転軸を、同一のローターによって駆動し、即ち、2つのファンは同一方向に回転され、送風方向も同一である。他の可能な実施例において、モーター3の2つの回転軸を互いに逆方向に回転させて、2つのファンを互いに逆方向に回転させてもよく、この場合、羽根を逆方向に設置するだけで、2つのフアンが同一の送風方向を有するようにすることができる。
【0015】
例示的な一実施例として、第1のファン1の第1のハブ11は、モーター3の第1の回転軸31に接続され、第2のファン2の第2のハブ21は、モーター3の第2の回転軸32に接続されており、モーター3のケース33の一部は、第1のハブ11又は第2のハブ21内に設置され、露出された端部には、空気清浄機に設置するための装着部34が設置されている。このように、モーター3の一部を2つのハブのいずれか1つに設置することにより、2つのファンの送風方向におけるスペースを十分に利用して、送風方向における厚さの増加を避けることができる。また、露出された端部に設置された装着部34は、本実施例における送風装置を容易に空気清浄機に設置させることができる。
【0016】
図1に示すように、例示的な本実施例における空気清浄機は、清浄機本体5と、当該清浄機本体5に設置された排気通路6とを含み、ここで、清浄機本体5の内部には、フィルター、水タンクなどの空気フィルタユニット及び加湿ユニットなどが含まれ、浄化された空気を排出するために、前記送風装置は排気通路6内に設置されている。従って、本実施例における送風方向は、清浄機本体5から排気通路6への方向であり、即ち、第1のファン1は清浄機本体5に近接して設置され、第2のファン2は排気通路6に近接して設置される。本実施例において、送風装置を空気清浄機に容易に装着し、また、その後のメンテナンスのために、前記送風装置を着脱可能に排気通路6に設置する。例示的な他の実施例で、送風装置を排気通路6に永久的に固定させることもできる。
【0017】
図1に示すように、モーター3のケース33の一部は、第2のハブ21内に設置されており、前記第2のハブ21から露出された端部には装着部34が設置されており、排気通路6内には装着リング7が固設され、第1の回転軸31は、装着リング7の中央貫通孔を通過して第2のファン2と着脱可能に接続されており、装着部34は装着リング7に係合されている。これにより、排気口を通じて本実施例の送風装置を設置することができ、例えば、まず、モーター3と第2のファン2を組み立ててから、排気通路6の排気口を通じて、第1の回転軸31で装着リング7を貫通させた後、清浄機本体5の側で、第1の回転軸31と第1のファン1を組み立てることができる。
【0018】
ここで、装着リング7は、円周方向に離隔設置された接続リブによって排気通路6の中央に固定されてもよく、排気通路6に固定された環状板によって固定されてもよい。装着部34と装着リング7との着脱可能な接続方式には、様々な方式が含まれ、両者の組み立てを便利にさせる。例えば、装着部34は外周に沿って複数の固定ブロックを配置し、装置リング7に係合溝を設置し、固定ブロックが係合溝内で外周方向に回転することにより、両者の係合を実現することができで、操作が便利になる。他の実施例において、係合構造として、他の様々な方式があり、また、装着部34と装着リング7とは、ねじ込み接続方式を採用することもできる。
【0019】
本実施例で、第2のファン2と第2の回転軸32は、着脱可能な接続方式を用いてもよい。例えば、第2の回転軸32は、第2のハブ21を通過し、且つ、当該第2のハブ21とプロフィール面接続(profile surface connection)を形成し、当該プロフィール面接続は非円形断面の穴と軸との嵌合であり、軸方向への移動を制限することなく、トルクを転送することができる。例えば、第2の回転軸32の相応する部分により矩形の軸を形成したり、又は相応の嵌合型面に加工することができる。また、両者をスプライン、ねじなどにより接続することができる。軸方向を更にロックするために、第2の回転軸2の端部にリミットナット8が着脱可能に接続され、これにより第2のファン2とモーター3の組み立てを完成することができる。
【0020】
また、類似的に、第1の回転軸31が第1のハブ11を通過して、当該第1のハブ11とプロフィール面接続を形成することで、同様に両者の組み立てと分解を容易にすることができる。ここで、軸方向への位置を制限するために、第1の回転軸31の端部には、ガイドキャップ4が着脱可能に接続されている。本実施例で、ガイドキャップ4は第1のファン1の位置を制限するだけでなく、気流をガイドする役割を果たしている。
図1と
図2に示すように、当該ガイドキャップ4が第1のハブ11の近端中心に設置されているため、気流が、円周方向に沿って第1のハブ11に離隔接続された複数の第1の羽根12に向かって流れるようにガイドすることができ、送風効率を向上させると共に、ノイズも低減させることができる。ここで、気流を同時に四方へ均一にガイドするために、ガイドキャップ4はアーチ形先端をテーパー形キャップに形成される。
【0021】
また、本実施例で提供された空気清浄機において、排気通路6は送風方向に沿って接続された第1の空気通路61と第2の空気通路62とを含み、第1の空気通路61は、送風方向に沿って断面が次第に増加するテーパー形構造を形成し、第2の空気通路62は柱形構造を形成し、このような構造により、第1の空気通路61に近接する清浄機本体5の横方向におけるスペースを十分に利用して、清浄機本体5の横方向へのサイズを可能な限り減らして、敷地面積を減らすことができる。また、テーパー形構造の第1の空気通路61を介して断面がより大きな第2の空気通路62を使用することができるため、空気清浄機の送風する風量と効率を確保することができる。
【0022】
また、
図1に示すように、第1のファン1は第1の空気通路61に位置し、第2のファン2は第2の空気通路62に位置する。これにより、第1のハブ11の近端中心に位置しているガイドキャップ4のサイドエッジと、第1の空気通路61の側壁がほぼ平行になり、
図2の矢印が示すように、気流はガイドキャップ4のガイドによって順調に第1の羽根12に向かって流れて、吸入風量を確保しながらノイズを低減することができる。また、
図2の矢印が示すように、第1のファン1の排気方向は軸方向に沿って外側に傾斜し、第2のファン2の排気方向は軸方向に沿って延長される。即ち、第1のファン1の送風方向と排気方向はほぼ同一であり、第2のファン2への送風を確保しながら、ノイズをより低減することができる。ここで、第1のファン1の排気方向は、第1の羽根12を軸方向に沿って近位側へ少し傾けることで実現することができる。
【0023】
第1のファン1から提供される風量を十分に利用するために、
図1及び
図2に示すように、本実施例で第1のファン1と第2のファン2の直径は同一である。これにより、第2のファン2は第1のファン1から提供された風量をすべて送り出すことができで、送風効率を確保する。ここで、いくつかの実施形態において、例えば、前記第1のファン1の排気方向が外側へ傾斜する場合、第1のファン1の直径は第2のファン2の直径より少し小さくてもよく、当該サイズ偏差の程度は、第2のファン1の外側へ傾斜する程度によって決められる。即ち、第1のファン1の排気風量を十分に利用できる下で、第1のファン1を少し小さく設計して、第1の空気通路62のテーパー形の漸進構造によく適応して収納される。
【0024】
また、2つのファンの間の距離は送風装置から発生するノイズの大きさに関係があり、2つのファンの間の距離が遠いほどノイズは低い。しかしながら、無限大の間隔は、スペースを無駄に占めるだけでなく、2つのファンの連携を低下させる。従って、本実施例で第1のファン1と第2のファン2との間の間隔は4mm〜200mmである。
【0025】
本実施例において、離隔設置された2つのファンを、一本のより厚いファンを中間区域から切断して得られた2つのファンと見なすことができる、即ち、
図3と
図4に示すように、第1のファン1の第1の羽根12の数量は、第2のファン2の第2の羽根22の数量と同一であり、例えば、9枚である。間隔が存在する状況の下で、2つのファンが依然として1つのファンのような気流の協調性を持つようにさせるために、隣接している第1の羽根12と第2の羽根22において、第2の羽根22を円周方向に沿って後方に第1の羽根12とずらして設置する。ここで、隣接する第1の羽根12と第2の羽根22は、距離が最も短い2つの羽根を指す。前記のように設ける理由は、2つのファンの間に間隔が存在するため、前記間隔の間に流れ込んだ気流が抵抗力を受けて滞在されるからであり、従って、第2の羽根22を円周方向、即ち回転方向に沿って第1の羽根12の後方にずらして設置することにより、前記滞在された気体が順調に第2のファン2に進入して、連続で滑らかな気流を形成し、送風効率を確保するのみならず、ノイズも効果的に低減することができる。
【0026】
当業者は、明細書を検討して本発明を実施した後、本発明の他の実施例を容易に考え出すことができる。本願は、本発明のいずれの変形、用途、又は適応的な変更をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途、又は適応的な変更は、本発明の一般的な原理に従い、また、本発明は公開していない当該技術分野の公知の知識又は通常の技術手段を含む。明細書と実施例はただ例示として考慮され、本発明の本当の範囲と趣旨は以下の特許請求の範囲に記載される。
【0027】
本発明は上記に記述され、また図面で示した厳密な構成に限定されず、その範囲を逸脱しない限り多様な置換えと変更を行うことができると、理解されるべきである。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみにより限定される。
【0028】
本願は、出願番号が201510634781.4であって、出願日が2015年9月29日である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願の内容のすべてを本願に援用する。