(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461346
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】海水式気化器用海水供給装置
(51)【国際特許分類】
F17C 9/02 20060101AFI20190121BHJP
【FI】
F17C9/02
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-530101(P2017-530101)
(86)(22)【出願日】2014年12月16日
(65)【公表番号】特表2018-506684(P2018-506684A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】KR2014012398
(87)【国際公開番号】WO2016098916
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2017年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】517191895
【氏名又は名称】韓国ガス公社
【氏名又は名称原語表記】KOREA GAS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】キム ホヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク グィソン
(72)【発明者】
【氏名】カン ソンイル
(72)【発明者】
【氏名】チョ ソンクン
【審査官】
加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭52−010911(JP,A)
【文献】
実開平02−139929(JP,U)
【文献】
実開平01−077200(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水式気化器に海水を供給する海水供給管部と、
前記海水供給管部に備えられる海水供給ポンプと、
前記海水式気化器で散水された海水を集めて集水する集水部と、
前記集水部で集水された海水を再び海に放流する海水放流管部と、
前記海水放流管部と前記海水供給管部とを連結して、前記海水放流管部の海水を再び前記海水供給管部内に供給する海水循環管部と、
前記海水放流管部の流路を開閉する放流ゲートとを含み、
前記海水供給管部は、
前記海水供給ポンプと前記海水式気化器とを連結する第1供給管部材と、
前記海水供給ポンプと海とを連結する第2供給管部材とを含み、
前記海水放流管部は、前記集水部および前記海水循環管部に連結される第1放流管部材と、
前記第1放流管部材に連結され、前記放流ゲートによって流路が開閉され、近隣海まで延びた第2放流管部材とを含み、
近隣海から前記第2供給管部材に供給される海水の温度を感知する海水温度感知センサと、
前記海水温度感知センサ、前記放流ゲートに連結され、前記海水温度感知センサにより感知された温度に応じて前記放流ゲートの作動を制御するゲート制御部とをさらに含む、
ことを特徴とする、海水式気化器用海水供給装置。
【請求項2】
前記海水循環管部は、前記海水供給ポンプに連結された、
ことを特徴とする請求項1に記載の海水式気化器用海水供給装置。
【請求項3】
前記ゲート制御部は、
前記海水温度感知センサで感知された海水の温度が8℃以上の場合、前記放流ゲートで前記第2放流管部材の流路を閉じて、前記第1放流管部材の海水を前記海水循環管部材を介して前記第1供給管部材の内部に供給し、
前記海水温度感知センサで感知された海水の温度が8℃未満の場合、前記放流ゲート
で前記第2放流管部材の流路を開けて、前記集水部の水を前記第2放流管部材を介して海に放流すること、
を特徴とする、請求項1に記載の海水式気化器用海水供給装置。
【請求項4】
前記海水放流管部は、底面と、該底面の両側にそれぞれ互いに対向して立てられた側面とを含み、前記底面および両側面により流路が形成され、
前記放流ゲートは、上下移動して前記海水放流管部の流路を開閉すること、
を特徴とする、請求項1に記載の海水式気化器用海水供給装置。
【請求項5】
前記海水放流管部の両側面にはそれぞれ、前記放流ゲートの上下移動を案内するゲート案内レールが設けられ、
前記ゲート案内レールには、前記放流ゲートを上下移動させるゲート作動部が装着されたこと、
を特徴とする、請求項4に記載の海水式気化器用海水供給装置。
【請求項6】
前記ゲート作動部は、
一端が前記放流ゲートの上部に回転可能にヒンジ結合される第1作動リンク部と、
一端が前記第1作動リンク部と回転可能にヒンジ結合され、他端が前記ゲート案内レールに回転可能にヒンジ結合する第2作動リンク部と、
一端が前記第2作動リンク部に回転可能にヒンジ結合し、他端が前記ゲート案内レールに回転可能にヒンジ結合する油圧シリンダとを含むこと、
を特徴とする、請求項5に記載の海水式気化器用海水供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水式気化器用海水供給装置に関し、より詳細には、海水式気化器の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を最小化し、好ましくは、海水式気化器の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を必要としないようにする海水式気化器用海水供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、天然ガス(NG)は石炭または石油よりクリーンな化石燃料であって、次第に使用が拡大する傾向にあり、通常、天然ガスは液化状態を意味する液化天然ガス(LNG)で、LNG船を利用して輸送される。
【0003】
LNGの占める体積は、同量の天然ガスが気体状態で占める体積の1/600程度のみを占めるため、天然ガスを液化させて輸送するとより経済的な輸送が可能である。
【0004】
韓国の場合、天然ガスをほとんど輸入に頼っており、大型LNG船を利用して輸出国から輸入し、大型貯蔵施設すなわち、LNG貯蔵タンクに液体状態で貯蔵した後、気化器を介して気化させた後、計量設備を経て送出し、各ガス供給所に供給している。そして、各ガス供給所から各使用先に天然ガスを供給する。
【0005】
前記LNGは、大気式気化器、燃焼式気化器、海水式気化器を用いて、定められた圧力でLNGの温度をLNGの沸点以上に上昇させることにより気化している。
【0006】
前記海水式気化器(Open Rack Vaporizer)は、海水を利用して液化天然ガスを気化するための設備で、気化器の熱交換管の表面に海水を散水し、液化天然ガスを熱交換管の内部に通過させて、海水の顕熱を利用して液化天然ガスを気化させる。
【0007】
前記海水式気化器は、海水供給装置から海水を受けて気化器の熱交換管の表面に散水し、前記海水式気化器で熱交換管の表面に散水された海水は集水されて再び海に放出されている。
【0008】
一方、前記海水供給装置は、前記海水式気化器に海水を供給するにあたり、海水の温度が7℃以上の場合に塩素溶液を注入している。
【0009】
これは、前記海水式気化器に供給される海水の温度が7℃以上の場合、海水式気化器の設備内に海洋生物の生息環境を提供して海水の供給に障害が発生する問題があり、前記海水式気化器設備内で成長した海洋生物の除去のための作業が必要になる問題を解決するためである。
【0010】
すなわち、前記海水供給装置は、温度が7℃以上の場合、前記海水式気化器に供給される海水に次亜塩素酸ナトリウム溶液のような塩素溶液を注入して、前記海水式気化器設備内に海洋生物が生息し成長するのを防止している。
【0011】
しかし、前記海水式気化器で散水された海水は、海水放流口を通して再び海に放流されるため、海水に塩素溶液が注入された場合、海を汚染させる問題があった。
【0012】
特に、海水放流口を通して塩素溶液が注入された海水が再び海に放流されると海水が塩素溶液によって汚染し、近隣海洋の生態系に悪影響を及ぼすだけでなく、近隣海洋の養殖場に大きな被害を発生させる問題がある。
【0013】
また、前記海水供給装置に海水に塩素溶液を供給する別の塩素溶液供給設備を備えなければならないため、設備製造費用が多くかかり、海水式気化器を作動させるのにかかる費用、前記海水式気化設備を維持管理するのにかかる費用などが多く費やされる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、海水式気化器の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を最小化し、好ましくは、海水式気化器の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を必要としないようにした海水式気化器用海水供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の本発明の課題は、
海水式気化器に海水を供給する海水供給管部と、
前記海水供給管部に備えられる海水供給ポンプと、
前記海水式気化器で散水された海水を集めて集水する集水部と、
前記集水部で集水された海水を再び海に放流する海水放流管部と、
前記海水放流管部と前記海水供給管部とを連結して、前記海水放流管部の海水を再び前記海水供給管部内に供給する海水循環管部と、
前記海水放流管部の流路を開閉する放流ゲートとを含
み、
前記海水供給管部は、
前記海水供給ポンプと前記海水式気化器とを連結する第1供給管部材と、
前記海水供給ポンプと海とを連結する第2供給管部材とを含み、
前記海水放流管部は、前記集水部および前記海水循環管部に連結される第1放流管部材と、
前記第1放流管部材に連結され、前記放流ゲートによって流路が開閉され、近隣海まで延びた第2放流管部材とを含み、
近隣海から前記第2供給管部材に供給される海水の温度を感知する海水温度感知センサと、
前記海水温度感知センサ、前記放流ゲートに連結され、前記海水温度感知センサにより感知された温度に応じて前記放流ゲートの作動を制御するゲート制御部とをさらに含む海水式気化器用海水供給装置を提供することにより、解決される。
【0017】
本発明において、前記海水循環管部は、前記海水供給ポンプに連結される。
【0019】
本発明において、前記ゲート制御部は、前記海水温度感知センサで感知された海水の温度が8℃以上の場合、前記放流ゲートで前記第2放流管部材の流路を閉じて、前記第1放流管部材の海水を前記海水循環管部材を介して前記第1供給管部材の内部に供給し、前記海水温度感知センサで感知された海水の温度が8℃未満の場合、前記放流ゲートで前記第2放流管部材の流路を開けて、前記集水部の水を前記第2放流管部材を介して海に放流する。
【0020】
本発明において、前記海水放流管部は、底面と、該底面の両側にそれぞれ互いに対向して立てられた側面とを含み、前記底面および両側面により流路が形成され、前記放流ゲートは、上下移動して前記海水放流管部の流路を開閉する。
【0021】
本発明において、前記海水放流管部の両側面にはそれぞれ、前記放流ゲートの上下移動を案内するゲート案内レールが設けられ、前記ゲート案内レールには、前記放流ゲートを上下移動させるゲート作動部が装着される。
【0022】
本発明において、前記ゲート作動部は、一端が前記放流ゲートの上部に回転可能にヒンジ結合される第1作動リンク部と、一端が前記第1作動リンク部と回転可能にヒンジ結合され、他端が前記ゲート案内レールに回転可能にヒンジ結合する第2作動リンク部と、一端が前記第2作動リンク部に回転可能にヒンジ結合し、他端が前記ゲート案内レールに回転可能にヒンジ結合する油圧シリンダとを含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、海水式気化器の作動時、海水式気化器に供給される海水の温度を海洋生物が生息しにくい温度以下に維持させることで、海水式気化器の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を必要としないようにする効果がある。
【0024】
本発明は、海水式気化器の作動時に使用される海水に塩素溶液が注入されず、海水式気化器の作動時に使用された海水による近隣海洋の環境汚染問題を防止し、近隣海洋の養殖場などに被害が発生しないようにする効果がある。
【0025】
本発明は、海水式気化器の作動時、海水に塩素溶液を注入する別の設備を必要とせず設備費用を節減し、海水式気化器の作動時にかかる運転費用および維持管理費用を大きく節減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明に係る海水式気化器用海水供給装置を示す概略図である。
【
図2】本発明に係る海水式気化器用海水供給装置における海水の放流ゲートの一例を示す図である。
【
図3】本発明に係る海水式気化器用海水供給装置における海水の放流ゲートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を添付した図面を参照して詳細に説明する。ここで、繰り返される説明、本発明の要旨を不必要にあいまいにし得る公知の機能、および構成に関する詳細な説明は省略する。本発明の実施形態は、当業界における平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0028】
図1は、本発明に係る海水式気化器用海水供給装置を示す概略図であり、
図1を参照すれば、本発明に係る海水式気化器用海水供給装置は、海水式気化器1に海水を供給する海水供給管部10を含む。
【0029】
前記海水供給管部10は、前記海水式気化器1内で気化器の熱交換管1bの表面に海水を散水する海水噴射ヘッダ1aに連結され、前記海水噴射ヘッダ1aに海水を供給する。
【0030】
前記海水噴射ヘッダ1aは、前記LNGが通過する熱交換管1bの表面に海水を噴射して、前記熱交換管1bを通過するLNGを気化する構成であり、これは通常の海水式気化器1の構造と同一であるので、より詳細な説明は省略することを明らかにする。
【0031】
前記海水供給管部10は、前記海水式気化器1が設けられた位置から近隣海まで延び、前記海の海水を海水供給ポンプ20の作動で前記海水式気化器1すなわち、前記海水式気化器1の海水噴射ヘッダ1aに供給するものである。
【0032】
前記海水供給ポンプ20は、前記海水供給管部10に装着され、海水を前記海水供給管部10を介して前記海水式気化器1内に供給する。
【0033】
前記海水供給管部10は、前記海水供給ポンプ20と前記海水式気化器1とを連結する第1供給管部材11と、前記海水供給ポンプ20と海とを連結する第2供給管部材12とを含む。
【0034】
前記海水式気化器1内で前記海水噴射ヘッダ1aを介してLNGが通過する熱交換管1bの表面に散水された海水は、集水部30により集められて貯蔵される。
【0035】
前記集水部30に集まる海水は、前記LNGが通過する熱交換管1bと熱交換によりLNGを気化した後、冷却して7℃以下の温度を保つようになる。
【0036】
前記集水部30は、前記海水式気化器1が設けられた位置から近隣海まで延びる海水放流管部40に連結され、前記海水放流管部40は、前記集水部30に集められた海水を近隣海に放流する。
【0037】
前記海水放流管部40は、放流ゲート60の作動により流路が開閉され、海水の放流を制御する。
【0038】
前記海水放流管部40と前記海水供給管部10とは、海水循環管部50で連結される。
【0039】
前記海水循環管部50は、前記海水放流管部40を介して移動する海水すなわち、前記海水式気化器1で散水され集水された海水を再び前記海水供給管部10に供給して、海水を循環させる管である。
【0040】
前記海水循環管部50は、前記集水部30と前記放流ゲート60との間で前記海水放流管部40に連結される。
【0041】
前記放流ゲート60は、前記海水放流管部40の流路を開閉して、前記海水放流管部40を介して移動する海水を、前記海水循環管部50を介して海水を再び前記海水供給管部10に供給させたり、近隣海に放流させる。
【0042】
前記海水循環管部50は、前記海水供給ポンプ20の作動で前記海水供給管部10に前記海水放流管部40を介して移動する海水を再び供給する。
【0043】
前記海水放流管部40は、前記集水部30および前記海水循環管部50に連結される第1放流管部材41と、前記第1放流管部材41に連結され、前記放流ゲート60によって流路が開閉され、近隣海まで延びた第2放流管部材42とを含む。
【0044】
前記海水循環管部50は、前記海水供給ポンプ20に連結され、前記海水供給ポンプ20の作動により前記第1供給管部材11に供給される。
【0045】
前記第2供給管部材12は、前記海水供給ポンプ20から近隣海まで延びた流路であり、前記第1放流管部材41は、前記集水部30から前記海水循環管部50まで延びた流路である。
【0046】
前記海水供給ポンプ20は、前記第1供給管部材11を介して予め設定された流量の海水すなわち、目標流量の海水を持続的に供給するように作動する。
【0047】
前記海水供給ポンプ20の作動で前記第2供給管部材12を介して近隣海の海水を前記第1供給管部材11に供給するために必要な吸入力より、前記第1放流管部材41の海水を前記海水循環管部50を介して前記第1供給管部材11に供給するための吸入力がより少なくて済む。
【0048】
したがって、前記放流ゲート60で前記第2放流管部材42の流路を閉じた後、前記海水供給ポンプ20の作動時、前記第1供給管部材11に供給される目標海水流量の大部分を前記海水循環管部50から供給し、前記第1供給管部材11に供給される残りの流量が前記第2供給管部材12から供給される。
【0049】
すなわち、前記放流ゲート60を閉じると、前記海水式気化器1を経て冷却された海水全量が、前記海水供給ポンプ20の作動で前記海水循環管部50を介して前記第1供給管部材11に供給されるのである。
【0050】
本発明に係る海水式気化器用海水供給装置は、近隣海から前記海水供給管部10に供給される海水の温度を感知する海水温度感知センサ70と、前記海水温度感知センサ70、前記放流ゲート60に連結され、前記海水温度感知センサ70により感知された温度に応じて前記放流ゲート60の作動を制御するゲート制御部80とをさらに含む。
【0051】
前記海水温度感知センサ70は、前記第2供給管部材12または前記海水供給ポンプ20内に装着され、前記第2供給管部材12を介して供給される近隣海の海水の温度を感知する。
【0052】
前記ゲート制御部80は、前記海水温度感知センサ70で感知された海水の温度が8℃以上の場合、前記放流ゲート60で前記海水放流管部40すなわち、前記第2放流管部材42の流路を閉じる。
【0053】
前記放流ゲート60が前記第2放流管部材42の流路を閉じると、前記海水放流管部40を介して近隣海に放出される海水すなわち、前記海水式気化器で散水され前記集水部30に集められた海水が全量前記第1放流管部材41、前記海水循環管部50を介して前記第1供給管部材11に供給されるのである。
【0054】
前記海水循環管部50を介して前記第1供給管部材11に供給される海水は、前記海水式気化器1でLNGを気化させながら冷却された海水で、海水の温度が8℃以下である。
【0055】
前記ゲート制御部80は、前記海水温度感知センサ70で感知された海水の温度が8℃未満の場合、前記放流ゲート60で前記海水放流管部40すなわち、前記第2放流管部材42の流路を開けて、前記第2放流管部材42を介して前記海水式気化器1で使用された海水を近隣海に放流する。
【0056】
前記海水温度感知センサ70で感知された海水の温度が8℃未満の場合、前記海水式気化器1でLNGを気化させながら冷却されると温度がさらに低くなり、これを前記海水循環管部50で前記第1供給管部材11に循環して再使用する場合、前記海水式気化器1でLNGを円滑に気化させにくい問題がある。
【0057】
すなわち、前記ゲート制御部80は、前記第2供給管部材12を介して前記第1供給管部材11に供給される海水の温度が海洋生物の生息できる8℃以上の場合、前記放流ゲート60で前記第2放流管部材42の流路を閉じて、前記海水式気化器1で使用されて冷却された8℃以下の海水を前記第1供給管部材11に供給して、海水式気化器1の気化に使用させる。
【0058】
また、前記ゲート制御部80は、前記第2供給管部材12を介して前記第1供給管部材11に供給される海水の温度が海洋生物の生息できる8℃未満の場合、前記放流ゲート60で前記第2放流管部材42の流路を開けて、前記海水式気化器1で使用されて冷却された海水を再び近隣海に放流し、前記第2供給管部材12を介して前記第1供給管部材11に海水を供給させる。
【0059】
したがって、前記第1供給管部材11には、季節にかかわらず海洋生物が生息しにくい8℃未満の海水のみ供給されて、前記海水式気化器設備内に海洋生物が生息するのを防止するための別の塩素溶液の供給を必要としないのである。
【0060】
一方、
図3および
図4を参照すれば、前記海水放流管部40は、底面40aと、該底面40aの両側にそれぞれ互いに対向して立てられた側面40bとを含み、前記底面40aおよび両側面40bにより流路40cが形成され、前記放流ゲート60は、上下移動して前記海水放流管部40の流路40cを開閉することを例とする。
【0061】
より詳細に説明すれば、前記海水放流管部40の両側面40bにはそれぞれ、前記放流ゲート60の上下移動を案内するゲート案内レール61が設けられ、前記ゲート案内レール61には、前記放流ゲート60を上下移動させるゲート作動部90が装着される。
【0062】
前記ゲート作動部90は、一端が前記放流ゲート60の上部に回転可能にヒンジ結合される第1作動リンク部91と、一端が前記第1作動リンク部91と回転可能にヒンジ結合され、他端が前記ゲート案内レール61に回転可能にヒンジ結合する第2作動リンク部92と、一端が前記第2作動リンク部92に回転可能にヒンジ結合し、他端が前記ゲート案内レール61に回転可能にヒンジ結合する油圧シリンダ93とを含む。
【0063】
前記油圧シリンダ93は、シリンダ本体93aと、前記シリンダ本体93a内に流入する油圧によって直線移動するピストンロッド93bとを含み、前記シリンダ本体93aは、前記第2作動リンク部92の下で前記ゲート案内レール61に回転可能にヒンジ結合し、前記ピストンロッド93bの端部は、前記第2作動リンク部92の下部に回転可能にヒンジ結合することを例とする。
【0064】
すなわち、前記油圧シリンダ93の作動により前記ピストンロッド93bが前進または後進し、前記第1作動リンク部91と前記第2作動リンク部92との間を広げたり狭めながら前記放流ゲート60を上下移動させて、前記海水放流管部40の流路40cを開閉するのである。
【0065】
前記ゲート作動部90は、一対で備えられ、前記放流ゲート60を安定的に上下移動させることが好ましい。
【0066】
本発明は、海水式気化器1の作動時、海水式気化器1に供給される海水の温度を海洋生物が生息しにくい温度以下に維持させることで、海水式気化器1の作動時に供給される海水に塩素溶液の注入を必要としないようにする。
【0067】
本発明は、海水式気化器1の作動時に使用される海水に塩素溶液が注入されず、海水式気化器1の作動時に使用された海水による近隣海洋の環境汚染問題を防止し、近隣海洋の養殖場などに被害が発生しないようにする。
【0068】
本発明は、海水式気化器1の作動時、海水に塩素溶液を注入する別の設備を必要とせず設備費用を節減し、海水式気化器1の作動時にかかる運転費用および維持管理費用を大きく節減する。
【0069】
このような本発明の基本的な技術的思想の範疇内で、当業界における通常の知識を有する者にとっては他の多くの変形が可能であることはもちろんであり、本発明の権利範囲は添付した特許請求の範囲に基づいて解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0070】
1:海水式気化器
10:海水供給管部
11:第1供給管部材
12:第2供給管部材
20:海水供給ポンプ
30:集水部
40:海水放流管部
40a:底面
40b:側面
40c:流路
41:第1放流管部材
42:第2放流管部材
50:海水循環管部
60:放流ゲート
61:ゲート案内レール
70:海水温度感知センサ
80:ゲート制御部
90:ゲート作動部
91:第1作動リンク部
92:第2作動リンク部
93:油圧シリンダ
93a:シリンダ本体
93b:ピストンロッド