特許第6461514号(P6461514)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6461514医用撮像システムのためのグラフィカルユーザーインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461514
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】医用撮像システムのためのグラフィカルユーザーインターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/044 20060101AFI20190121BHJP
   A61B 5/0402 20060101ALI20190121BHJP
   A61B 5/0492 20060101ALI20190121BHJP
   A61B 5/0478 20060101ALI20190121BHJP
   A61B 5/0408 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   A61B5/04 314Z
   A61B5/04 310M
   A61B5/04 300J
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-166404(P2014-166404)
(22)【出願日】2014年8月19日
(65)【公開番号】特開2015-39631(P2015-39631A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2017年8月1日
(31)【優先権主張番号】61/867,664
(32)【優先日】2013年8月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・マーション
(72)【発明者】
【氏名】モシェ・インゲル
(72)【発明者】
【氏名】リアブ・モシェ・アディ
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアルド・フィリポブ
【審査官】 永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−106633(JP,A)
【文献】 特表2014−506171(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0274582(US,A1)
【文献】 特表2014−523776(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0235989(US,A1)
【文献】 米国特許第06049732(US,A)
【文献】 特表2011−520516(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0280366(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/04 − 5/0472
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理システムであって、
プロセッサと、
視覚的表示画面と、
プログラム及びデータオブジェクトを内部に記憶する、該プロセッサにアクセス可能なメモリと、を含み、該プログラムは、グラフィカル情報を該視覚的表示画面に提示するよう構成されているグラフィカルユーザーインターフェースジェネレータを含み、該プログラムの実行により、該プロセッサは、
心臓カテーテルを用いて心臓からの電気生理学的データを取得しながら、一連の視覚的表示を提示する工程であって、該表示は、該心臓と該心臓カテーテルの遠位部分との各現在の画像を含み、該心臓カテーテルの該遠位部分を表すカテーテルのアイコンを更に含み、該カテーテルのアイコンは、該心臓の該画像と分離されており、該カテーテルのアイコンは、該心臓カテーテルの機能的要素を表す印を有する、工程を行い、
前記カテーテルのアイコンは、前記現在の画像における前記心臓カテーテルの遠位部分よりも、拡大または鮮明化されている、データ処理システム。
【請求項2】
前記カテーテルのアイコンが、前記心臓内の前記心臓カテーテルの前記遠位部分の現在の向きと一致する向きを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記一連の視覚的表示を提示する工程が、前記心臓の前記画像に対して前記カテーテルのアイコンを拡大する工程を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記一連の視覚的表示を提示する工程が、各視覚的キューを前記カテーテルのアイコンの前記印に適用する工程を含み、該視覚的キューが、前記心臓カテーテルの各機能的要素の状態を符号化する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つに関連付けられた、色及びパターンのうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた数値記述子を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた形状を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つのデエンファシスを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記心臓の前記画像が、機能的な電気解剖学的画像を含む、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第61/867664号の利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、医用撮像システムに関する。より詳細には、本発明は、心臓カテーテル法の改良に関する。
【背景技術】
【0003】
心房細動などの心不整脈は、心臓組織の諸区域が、隣接組織に、電気信号を異常に伝導することによって、正常な心周期を阻害し、非同期的な律動を引き起こす場合に発生する。
【0004】
不整脈を治療するための処置には、不整脈を発生させる信号の発生源の位置を特定し、その発生源を外科的に遮断すること、並びにかかる信号の伝導経路を遮断することが挙げられる。カテーテルを介してエネルギーを適用することにより、心臓組織の選択的アブレーションを行うことによって、心臓の一部分から別の部分への、望ましくない電気信号の伝播を、阻止又は変更することが可能な場合もある。このアブレーション処理は、非導電性の損傷部位を形成することによって望ましくない電気経路を破壊するものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
心臓内の電気活動は、通常、複数電極カテーテルを前進させることにより測定し、心腔の複数のポイントにおける電気活動を同時に測定する。心臓カテーテル法をモニタするための現代の撮像システムに統合されたグラフィカルユーザーインターフェースは、動的に変化する多くの情報を、複数電極から操作者に提示し、操作者による情報の効率的な処理を促進する。
【0006】
本発明の実施形態による医療処置のガイドをするための方法が提供されており、この方法は、心臓カテーテルを生存被験者の心臓内に挿入した後、心臓カテーテルから心臓に関連する電気生理学的データを取得することによって実行する。電気生理学的データを取得する一方、この方法は、一連の視覚的表示を提示することによって更に実行され、この表示は、心臓とその内部の心臓カテーテルの遠位部分との各現在の画像を含み、心臓カテーテルの遠位部分を表すカテーテルのアイコンを更に含み、このカテーテルのアイコンは、表示における心臓の画像と分離している。カテーテルのアイコンは、心臓カテーテルの機能的要素を表す印を有する。
【0007】
方法の一態様によると、カテーテルのアイコンは、心臓内の心臓カテーテルの遠位部分の現在の向きと一致する向きである。
【0008】
方法の別の態様によると、一連の視覚的表示を提示する工程は、心臓の画像に対してカテーテルのアイコンを拡大する工程を含む。
【0009】
方法の更なる態様によると、一連の視覚的表示を提示する工程は、各視覚的キューを、カテーテルのアイコンの印に適用する工程を含み、視覚的キューは、心臓カテーテルの各機能的要素の状態を符号化する。
【0010】
方法の更に別の態様によると、視覚的キューは、機能的要素の1つと関連付けられた、色及びパターンのうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
方法の更に別の態様によると、視覚的キューは、機能的要素の1つと関連付けられた数値記述子を含む。
【0012】
方法のまた別の態様によると、視覚的キューは、機能的要素の1つと関連付けられた形状を含む。
【0013】
方法の追加の態様によると、視覚的キューは、機能的要素の1つのデエンファシスを含む。
【0014】
方法のまた別の態様によると、心臓の画像は、機能的な電気解剖学的画像である。
【0015】
本発明の実施形態によるデータ処理システムが更に提供され、データ処理システムは、プロセッサと、視覚的表示画面と、プログラム及びデータオブジェクトをプロセッサ内に記憶するプロセッサにアクセス可能なメモリと、を備え、プログラムは、グラフィカル情報を視覚的表示画面に提示するよう構成されているグラフィカルユーザーインターフェースジェネレータを含み、プログラムの実行により、プロセッサが、一連の視覚的表示を提示し、この表示は、心臓及び心臓カテーテルの遠位部分の各現在の画像を含み、心臓カテーテルの遠位部分を表すカテーテルのアイコンを更に含み、カテーテルのアイコンは、心臓の画像と分離されており、カテーテルのアイコンは、心臓カテーテルの機能的要素を表す印を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明をより深く理解するため、発明を実施するための形態を例として参照すると、発明を実施するための形態は、同様の要素に同様の参照番号を付した以下の図面と併せ読むべきものである。
図1】本発明の実施形態に従う医療処置を行うためのシステムのイラスト図である。
図2】本発明の実施形態に従う画面表示の図である。
図3】本発明の実施形態に従う画面表示の図である。
図4】本発明の代替実施形態に従う画面表示の図である。
図5】本発明の代替実施形態に従う画面表示の図である。
図6】本発明の代替実施形態に従う画面表示の図である。
図7】本発明の代替実施形態に従う画面表示の図である。
図8】本発明の代替実施形態に従う画面表示の図である。
図9】本発明の代替実施形態に従う、心臓カテーテル法の間に生成される例示的な画面表示の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明では、本発明の様々な原理の深い理解を促すため、多くの具体的な詳細について記載する。しかしながら、これらのすべての詳細が本発明の実施に必ずしも必要ではないことが、当業者には理解されよう。この場合、一般的な概念を不要に曖昧にすることのないよう、周知の回路、制御論理、並びに従来のアルゴリズム及び処理に対するコンピュータプログラム命令の詳細については、詳しく示していない。
【0018】
本発明の態様は、通常、コンピュータ可読媒体などの永久記憶装置内に保持される、ソフトウェアプログラミングコードの形態で具体化することができる。クライアント/サーバー環境において、かかるソフトウェアプログラミングコードは、クライアント又はサーバーに記憶される。ソフトウェアプログラミングコードは、USBメモリ、ハードドライブ、電子媒体、又はCD−ROMなどの、データ処理システムと共に使用するための様々な既知の非一時的媒体のうちのいずれに対しても具現化され得る。コードは、このような媒体上で配布でき、あるいは1つのコンピュータシステムのメモリ又は記憶装置から、ある種のネットワークを介して、別のコンピュータシステムのユーザーが使用するために、該別のシステム上の記憶装置に配布できる。
【0019】
開示される実施形態は、特に、心臓内カテーテル、及びアブレーション処置に関連するが、本発明の原理は、実質的にあらゆる種類の侵襲性熱治療において使用するために、必要であれば変更を加えて、他の種類のプローブに同様に適用され得る。
【0020】
概論
ここで図面を参照し、図1を最初に参照すると、この図1は、開示される本発明の実施形態に従って構築され、動作する、生存被験者の心臓12に対して診断的又は治療的処置を実行するためのシステム10のイラスト図である。このシステムは、患者の血管系を通して、心臓12の心腔又は血管構造内に操作者16によって経皮的に挿入されるカテーテル14を備えている。通常、医師である操作者16は、カテーテルの遠位先端部18を、心臓壁のアブレーション標的部位と接触させる。それらの開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,226,542号及び同第6,301,496号、並びに本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,892,091号に開示される方法に基づいて、機能的な電気解剖学的マップ、例えば、電気的活性化マップを作製することができる。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.(3333 Diamond Canyon Road,Diamond Bar,CA 91765)より入手可能な、CARTO(登録商標)3システムとして入手可能である。このシステムは、本明細書に記載される本発明の原理を具現化するように、当業者によって変更することができる。
【0021】
例えば、電気的活性化マップの評価によって異常と判定された領域は、例えば、心筋に高周波エネルギーを加える遠位先端部18の1つ又は2つ以上の電極に、カテーテル内のワイヤーを通して高周波電流を流すことなどにより熱エネルギーを加えることによってアブレーションを行うことができる。エネルギーは、組織に吸収され、それを電気的興奮性が恒久的に失われる点(通常、約50℃)に加熱する。支障なく行われた場合、この処置によって心臓組織に非伝導性の損傷部位が形成され、この損傷部位が不整脈を引き起こす異常な電気経路を遮断する。本発明の原理を異なる心腔に適用することによって多くの異なる心不整脈を治療することができる。
【0022】
カテーテル14は、通常、アブレーションを行うために、操作者16が、所望により、カテーテルの遠位端の方向転換、位置決め、及び方向決めを行うことを可能にする、好適な制御部を有するハンドル20を備えている。操作者16を支援するために、カテーテル14の遠位部分は、コンソール24内に設置された位置プロセッサ22に信号を提供する、位置センサー(図示せず)を収容する。
【0023】
アブレーションエネルギー及び電気信号を、遠位先端部18に、又は遠位先端部18に又はその付近に設置された、1つ又は2つ以上の電極32を通して、コンソール24に至るケーブル34を介し、心臓12へ及び心臓12から、搬送することができる。ペーシング信号及び他の制御信号は、コンソール24から、ケーブル34及び電極32を通して、心臓12へと搬送することができる。やはりコンソール24に接続された、1つ又は2つ以上の検知電極33が、アブレーション電極32の近くに配置され、ケーブル34に接続されている。
【0024】
コンソール24は、ワイヤー接続35によって身体表面電極30、及び位置決定サブシステムの他の構成要素と接続されている。電極32及び身体表面電極30は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,536,218号(Govariら)に教示されるように、アブレーション部位での組織のインピーダンスを測定するために使用することができる。熱電対31などの温度センサは、アブレーション電極32上又はその近辺、必要に応じて感知電極33の近辺に実装され得る。熱電対31は、更なる詳細を後述するように、電極回路に接続されている。
【0025】
コンソール24には、通常、1つ又は2つ以上のアブレーション電力発生装置25が収容されている。カテーテル14は、例えば、高周波エネルギー、超音波エネルギー、及びレーザー生成光エネルギーなどの任意の既知のアブレーション技術を用いて、心臓にアブレーションエネルギーを伝導するように、適合させることができる。かかる方法は、参照により本明細書に組み込まれる本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,814,733号、同第6,997,924号、及び同第7,156,816号に開示されている。
【0026】
位置決めプロセッサ22は、カテーテル14の場所及び方向座標を測定するシステム10における位置決めサブシステムの要素である。
【0027】
一実施形態において、この位置決めサブシステムは、磁場生成コイル28を使用して、既定の作業体積内に磁場を生成し、カテーテルにおけるこれらの磁場を検知することによって、カテーテル14の位置及び向きを判定する、磁気位置追跡の配置構成を含む。位置決めサブシステムは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,756,576号、及び上記の米国特許第7,536,218号に教示されているインピーダンス測定を採用することができる。
【0028】
上述したように、カテーテル14は、コンソール24に連結され、これにより操作者16が、カテーテル14の機能を観察及び調節できるようになっている。コンソール24は、プロセッサ、好ましくは適切な信号処理回路を有するコンピュータを含む。プロセッサは、モニタ29を駆動することにより、後述の視覚的表示を生成するよう動作するグラフィカルユーザーインターフェースプログラムを実行するように、連結されている。信号処理回路は、通常、カテーテル14の遠位側に設置された上述のセンサ及び複数の場所検知電極(図示せず)によって生成される信号を含むカテーテル14からの信号を、受信、増幅、フィルタリング、及びデジタル化する。デジタル化された信号は、コンソール24及び位置決めシステムによって受信かつ使用され、カテーテル14の位置及び向きを計算し、電極からの電気信号を分析する。
【0029】
簡略化のため図には示されていないが、通常、システム10には、他の要素も含まれる。例えば、システム10は、心電図(ECG)モニタ−を含むことができ、このECGモニタ−は、1つ又は2つ以上の身体表面電極から信号を受信するように連結され、ECG同期信号をコンソール24に提供する。また、上述の通り、システム10は、通常、患者の身体の外側に取り付けられた外部から貼付された参照パッチ、又は心臓12内に挿入され、心臓12に対して固定位置に維持されている、体内に置かれたカテーテルのいずれかにおいて、参照位置センサをも備える。カテーテル14にアブレーション部位を冷却するための液体を通して循環させるための従来のポンプ及びラインが設けられている。
【0030】
組織に対して正確なアブレーションを行うために、例えば、その中で組織温度が重要な変数である既知の手順に従って、実際の動作におけるアブレーションカテーテルの動きを理解しかつモデル化することが望ましい。
【0031】
心臓カテーテル法をモニタするために用いられる現代の撮像システムにより、動的に変化する、ますます多くの情報が操作者に提示され、操作者によって情報を効率的に処理することが妨げられるほどになっている。現代のナビゲーション及びアブレーションカテーテルは、通常、複数のセンサ、検知電極、及びアブレーション電極を有し、多くの組み合わせにおいて稼働できる。これらのそれぞれは、特有の時変状態を有し、このことは、操作者が、心機能に関する広範な電気解剖学的情報と同時に評価するのに重要である。図9の例におけるグラフィカル画像は、既知の撮像システムを使用する操作者が直面する問題の本質を示している。カテーテルのアイコン表現は、心臓の電気解剖学的又は機能的マップの中に埋まっている。カテーテルは、例えば、センサ及び電極といった複数の要素を有する。番号が付けられた要素もあれば、要素の上に押した円及び幾何学パターンなどの視覚的キューで強調された要素もある。視覚的キューは、特定の要素の現状を符号化し、操作者にとって有意義である。しかしながら、キューは、機能的マップによって部分的に不鮮明になっており、操作者による認識が難しい場合もある。
【0032】
ユーザーインターフェース
ここで図2を参照すると、図2は、本発明の実施形態に従う画面表示37である。この画面表示、及び次の画面表示が、カテーテル法処置の間、モニタ29に出現し得る。心臓39の輪郭は、破線で示されている。カテーテル41の遠位部分の表現を、特定の場所及び向きの心臓39内部に示す。別個のアイコン43が、画面の左上部分に出現し、カテーテル41の遠位部分の拡大カテーテル画像45を含んでいる。図2において、カテーテル画像45は、カテーテル41の向きと観点とを一致させる。しかしながら、これは、必須ではない。操作者は、操作のフリーホイールモードを選択することができ、この場合、カテーテル画像45は、カテーテル41の向きとは関係なく、操作者が選択する向きに対するいずれの軸においても回転可能である。
【0033】
カテーテル41及びアイコン43が、心臓39の画像と分離しているため、アイコン43は、心臓によって不鮮明にならない。これは、画面表示37の中央部における心臓39の重畳画像内にあるカテーテル41の詳細を認識するのが難しいのと、対照的である。上記の通り、このことは、心臓39内の解剖学的構造及び電気的事象を表すことが求められ得る、カテーテル41の機能的要素の状態に関する情報に、特に当てはまる。かかる情報は、提示を明瞭にするため、図において見られないが、実際は、かなり広範で詳細な、例えば、疑似カラー、データポイント、数値情報であり得る。心臓39の提示は、望ましく、本当に必要であるが、それにもかかわらず、その詳細な状態情報を操作者に提示しなければならないカテーテル41を不鮮明にする。カテーテル41とアイコン43との一致する向きは、三次元座標系47を基準としてもよい。
【0034】
左上隅のアイコン43の位置は、例示的なものである。実際の位置及び倍率は、操作者によって構成可能又は制御可能であり、アイコン43は、便利な位置に置かれ、なお、心臓の表現を妨げない。図2で網掛け領域49によって示す、任意選択の視覚的強調を設け、アイコン43が、操作者を支援するようにしてもよい。
【0035】
アイコン43内のカテーテル画像45の生成は、1回目にカテーテルをメインウインドウに表示して(心臓39の三次元ビューの内部)、続いて2回目にカテーテルをアイコン43内部のカテーテル画像45として表示し、その軸回転及び長手方向の向きを維持することによって、達成する。カテーテル画像45の拡大縮小は、カテーテルの境界ボックス(カテーテル41の境界ボックスの最大主対角線)が、アイコンビュー内部に収まるようにする。
【0036】
ここで図3を参照すると、図3は、本発明の実施形態に従う画面表示51である。カテーテル41の向きが座標系47に対して異なる点を除いて、画面表示51は、画面表示37(図2)と同様である。新しい向きは、アイコン55におけるカテーテル41の遠位部分の、カテーテル画像53の向きにおいて反映される。
【0037】
第1の代替実施形態
ここで図4を参照すると、図4は、本発明の実施形態に従う画面表示57である。アイコン63内のカテーテル画像61において最も良く見られるように、カテーテル59が、複数の環状電極を有するループ又はラッソである点を除いて、画面表示51は、画面表示37(図2)と同様である。環状電極65、67(細かい線のパターンで示す)は、二極式センサとして稼働して使用中であることが、視覚的に明白である。
【0038】
ここで図5を参照すると、図5は、本発明の実施形態に従う画面表示69である。カテーテル59の向きが異なり、部分的に螺旋状のねじれがある点を除いて、画面表示69は、画面表示57(図4)と同様である。アイコン73内のカテーテル画像71において、1つの環状電極75が、現在、稼働中であり、ここでは細かい線のパターンにより示した視覚効果により、その同類のものと容易に識別される。状態情報(328.3)は、別の環状電極77に関して表示される。かかる細部がカテーテル59においてのみ示された場合、操作者にとってもっと見づらいであろうことは、理解されよう。
【0039】
第2の代替実施形態
ここで図6を参照すると、図6は、本発明の代替実施形態に従う画面表示79である。現在、アイコン81で、カテーテル画像83における環状電極65、67が、視覚的キュー(円)によって視覚的に強調されている点を除いて、本実施形態は、図5に示す実施形態と同様である。あるいは、キューの対象となる要素が、センサである場合、かかるキューは、正常又は異常な機能的状態、例えば、不十分又は過剰な圧力又は温度を示し得る。電極及びセンサの状態は、処置の間、動的に変化するため、操作者が異常な状況の警告を受けることが重要である。
【0040】
第3の代替実施形態
ここで図7を参照すると、図7は、本発明の代替実施形態に従う画面表示85である。本実施形態は、図4に示す実施形態と同様である。アイコン87は、カテーテル画像89を含むが、環状電極91、93、95、97、99は、現在、数字と関連付けられている。この種の数値的印は、画面表示の外部の表の情報などと相関し得る。加えて、あるいはその代わりに、かかる数字は、センサの実際の示度又はアブレーション電極を通過する電流を示し得る。多種の有用なセンサをカテーテルに組み込み、センサの状況をカテーテル画像89上で表してもよい。
【0041】
第4の代替実施形態
ここで図8を参照すると、図8は、本発明の代替実施形態に従う画面表示101である。アイコン103は、カテーテル画像105を含む。本実施形態は、図7に示す実施形態と同様である。環状電極91、93、95、97、99は、図7のように、数値的印と関連付けられている。環状電極107は、図6のように、視覚的キューによって強調されている。本実施形態は、アイコン103を提示するときに可能な多様性を示している。当業者は、例えば、ハイライト表示、点滅、グレーアウト表示によるデエンファシスによるカテーテルの強調など、他の多くの視覚的キューに想到するであろう。
【実施例】
【0042】
ここで図9を参照すると、図9は、本発明の実施形態に従う、心臓カテーテル法の間の、上記CARTO 3システムによって生成される例示的な画面表示109である。心臓の機能的な電気解剖学的マップは、疑似カラーで表示され、マップ中、図9における異なる細かい線のパターン及び陰影のパターンによって、局部的活性化時間(local activation times)を表す。画面表示109は、本発明の実施形態に従うアイコン111及びカテーテル画像113を含む。心臓117内部のラッソカテーテル115は、電気解剖学的マップの詳細、及びカテーテル115の環状電極によるマッピングの間、先に取得したデータポイントクラウド(点119)によって、部分的に不鮮明になっている。カテーテル115の向き、及びその環状電極の状態の表示は、カテーテル画像113における向き及び様々な視覚的キューによって認識可能である。
【0043】
当業者であれば、本発明は、以上で具体的に示し、説明したものに限定されない点は、理解するところであろう。むしろ、本発明の範囲は、以上で述べた様々な特徴の組み合わせ及び一部の組み合わせ、並びに上記の説明を読むことで当業者が想到するであろう、従来技術にはない特徴の変形及び改変をも含むものである。
【0044】
〔実施の態様〕
(1) 医療処置を誘導するための方法であって、
心臓カテーテルを生存被験者の心臓内に挿入する工程であって、該心臓カテーテルは、その遠位部分に配置された機能的要素を有する、工程と、
その後、該心臓カテーテルから該心臓に関する電気生理学的データを取得する工程と、
電気生理学的データを取得しながら、一連の視覚的表示を提示する工程であって、該表示は、該心臓とその内部の該心臓カテーテルの該遠位部分との、それぞれの現在の画像を含み、該心臓カテーテルの該遠位部分を表すカテーテルのアイコンを更に含み、該カテーテルのアイコンは、該心臓の該画像と分離されており、該カテーテルのアイコンは、該心臓カテーテルの該機能的要素を表す印を有する、工程と、を含む、方法。
(2) 前記カテーテルのアイコンが、前記心臓内の前記心臓カテーテルの前記遠位部分の現在の向きと一致する向きを有する、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記一連の視覚的表示を提示する工程が、前記心臓の前記画像に対して前記カテーテルのアイコンを拡大する工程を含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記一連の視覚的表示を提示する工程が、各視覚的キューを、前記カテーテルのアイコンの前記印に適用する工程を含み、該視覚的キューが、前記心臓カテーテルの各機能的要素の状態を符号化する、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた、色及びパターンのうちの少なくとも1つを含む、実施態様4に記載の方法。
【0045】
(6) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた数値記述子を含む、実施態様4に記載の方法。
(7) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた形状を含む、実施態様4に記載の方法。
(8) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つのデエンファシスを含む、実施態様4に記載の方法。
(9) 前記心臓の前記画像が、機能的な電気解剖学的画像を含む、実施態様1に記載の方法。
(10) データ処理システムであって、
プロセッサと、
視覚的表示画面と、
プログラム及びデータオブジェクトを内部に記憶する、該プロセッサにアクセス可能なメモリと、を含み、該プログラムは、グラフィカル情報を該視覚的表示画面に提示するよう構成されているグラフィカルユーザーインターフェースジェネレータを含み、該プログラムの実行により、該プロセッサは、
心臓カテーテルを用いて心臓からの電気生理学的データを取得しながら、一連の視覚的表示を提示する工程であって、該表示は、該心臓と該心臓カテーテルの遠位部分との各現在の画像を含み、該心臓カテーテルの該遠位部分を表すカテーテルのアイコンを更に含み、該カテーテルのアイコンは、該心臓の該画像と分離されており、該カテーテルのアイコンは、該心臓カテーテルの機能的要素を表す印を有する、工程を行う、データ処理システム。
【0046】
(11) 前記カテーテルのアイコンが、前記心臓内の前記心臓カテーテルの前記遠位部分の現在の向きと一致する向きを有する、実施態様10に記載のシステム。
(12) 前記一連の視覚的表示を提示する工程が、前記心臓の前記画像に対して前記カテーテルのアイコンを拡大する工程を含む、実施態様10に記載のシステム。
(13) 前記一連の視覚的表示を提示する工程が、各視覚的キューを前記カテーテルのアイコンの前記印に適用する工程を含み、該視覚的キューが、前記心臓カテーテルの各機能的要素の状態を符号化する、実施態様10に記載のシステム。
(14) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つに関連付けられた、色及びパターンのうちの少なくとも1つを含む、実施態様13に記載のシステム。
(15) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた数値記述子を含む、実施態様13に記載のシステム。
【0047】
(16) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つと関連付けられた形状を含む、実施態様13に記載のシステム。
(17) 前記視覚的キューが、前記機能的要素の1つのデエンファシスを含む、実施態様13に記載のシステム。
(18) 前記心臓の前記画像が、機能的な電気解剖学的画像を含む、実施態様10に記載のシステム。
図1
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図9