特許第6461585号(P6461585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461585
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】排気浄化装置
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/20 20060101AFI20190121BHJP
   F01N 3/08 20060101ALI20190121BHJP
   F01N 3/28 20060101ALI20190121BHJP
   F01N 3/24 20060101ALI20190121BHJP
   F01N 3/36 20060101ALI20190121BHJP
   F01N 3/025 20060101ALI20190121BHJP
   B01D 53/34 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   F01N3/20 L
   F01N3/08 B
   F01N3/28 301F
   F01N3/24 E
   F01N3/36 D
   F01N3/36 P
   F01N3/36 B
   F01N3/025
   B01D53/34
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-249866(P2014-249866)
(22)【出願日】2014年12月10日
(65)【公開番号】特開2016-109096(P2016-109096A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2017年11月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 亮
【審査官】 小笠原 恵理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−020310(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/125207(WO,A1)
【文献】 特開2014−141923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/20
F01N 3/025
F01N 3/08
F01N 3/24
F01N 3/28
F01N 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気通路を流れる排気ガスを昇温可能なバーナーと、
第1気化部が気化した燃料を排気ガスに添加する第1添加弁と、
前記バーナーおよび前記第1添加弁の下流に位置し、前記第1添加弁の添加した燃料を還元剤として用いてNOxを還元する第1選択還元型触媒と、
前記第1選択還元型触媒の下流に位置し、第2気化部が気化した燃料を排気ガスに添加する第2添加弁と、
前記第2添加弁の下流に位置し、前記第1選択還元型触媒よりも活性温度域が高い第2選択還元型触媒であって、前記第2添加弁の添加した燃料を還元剤として用いてNOxを還元するとともにNOxの還元によりNHを生成する前記第2選択還元型触媒と、
前記第2選択還元型触媒の下流に位置し、前記第2選択還元型触媒が生成したNHを還元剤として用いてNOxを還元する第3選択還元型触媒と、
前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度未満であるときに前記バーナーを燃焼状態に制御する制御部であって、前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度に到達すると、リッチ状態で燃料を燃焼させるリッチ燃焼状態に前記バーナーを制御する前記制御部とを備える排気浄化装置。
【請求項2】
前記バーナーは、前記第1添加弁と前記第1添加弁の添加した燃料に着火する着火部とを含み、
前記制御部は、前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度以上であり、かつ、前記第2選択還元型触媒の温度が活性温度以上であるとき、前記第1添加弁の添加した燃料を燃焼させない添加状態に前記バーナーを制御する請求項に記載の排気浄化装置。
【請求項3】
前記第3選択還元型触媒の下流に位置し、排気ガス中の燃料を酸化する酸化触媒をさらに備える請求項1または2に記載の排気浄化装置。
【請求項4】
前記第1選択還元型触媒と前記第2添加弁との間に位置し、排気ガス中の粒子性物質を捕捉するフィルターをさらに備える請求項1〜のいずれか一項に記載の排気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物を浄化する排気浄化装置であって、エンジンの燃料を還元剤として用いて窒素酸化物を浄化する排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ディーゼルエンジンの排気浄化装置として、エンジンの燃料を還元剤として用いて窒素酸化物(以下、NOxという。)を選択的に還元するHC−SCR触媒(Hydro Carbon−Selective Catalytic Reduction)を用いたものがある。例えば特許文献1には、HC−SCR触媒を用いた排気浄化装置として、活性温度域が互いに異なるHC−SCR触媒を直列に配置し、各HC−SCR触媒に対して燃料を添加する排気浄化装置が開示されている。この排気浄化装置によれば、幅広い温度範囲でHC−SCR触媒によるNOxの還元が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−97724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、環境保全等の観点から、活性温度域が互いに異なるHC−SCR触媒を直列に配置した排気浄化装置においてもさらなるNOxの浄化性能の向上が求められている。
本発明は、NOxの浄化性能の向上を可能にした排気浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する排気浄化装置は、排気通路を流れる排気ガスを昇温可能なバーナーと、第1気化部が気化した燃料を排気ガスに添加する第1添加弁と、前記バーナーおよび前記第1添加弁の下流に位置し、前記第1添加弁の添加した燃料を還元剤として用いてNOxを還元する第1選択還元型触媒と、前記第1選択還元型触媒の下流に位置し、第2気化部が気化した燃料を排気ガスに添加する第2添加弁と、前記第2添加弁の下流に位置し、前記第1選択還元型触媒よりも活性温度域が高い第2選択還元型触媒であって、前記第2添加弁の添加した燃料を還元剤として用いてNOxを還元するとともにNOxの還元によりNHを生成する前記第2選択還元型触媒と、前記第2選択還元型触媒の下流に位置し、前記第2選択還元型触媒が生成したNHを還元剤として用いてNOxを還元する第3選択還元型触媒と、前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度未満であるときに前記バーナーを燃焼状態に制御する制御部とを備える。
【0006】
上記構成によれば、第1添加弁および第2添加弁から気化燃料が添加されるため、排気ガスにおける燃料の分散性が向上する。これにより、第1選択還元型触媒に流入する排気ガス、および、第2選択還元型触媒に流入する排気ガスについて燃料の分布が均一化される。そのため、第1選択還元型触媒および第2選択還元型触媒の各々においてNOxの還元が効率よく行われる。また、第1選択還元型触媒の温度が活性温度よりも低いときにバーナーが燃焼状態に制御されることにより、第1選択還元型触媒の昇温および第2選択還元型触媒の昇温が促進される。そのため、第1選択還元型触媒および第2選択還元型触媒の双方においてNOxの還元ができない期間が短縮される。すなわち、気化燃料の添加によって第1選択還元型触媒および第2選択還元型触媒の各々においてNOxの還元が効率よく行われ、かつ、バーナーによる排気ガスの昇温によって第1選択還元型触媒および第2選択還元型触媒においてNOxの還元ができない期間が短縮される。その結果、NOxの浄化性能を向上させることができる。
【0007】
上記排気浄化装置において、前記制御部は、前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度に到達すると、リッチ状態で燃料を燃焼させるリッチ燃焼状態に前記バーナーを制御することが好ましい。
【0008】
上記構成によれば、バーナーを燃焼状態に維持しつつ、バーナーにおける未燃燃料を還元剤として第1選択還元型触媒に供給することができる。そのため、第2選択還元型触媒の早期の昇温を図りつつ、第1選択還元型触媒においてNOxを還元することができる。
【0009】
上記排気浄化装置において、前記バーナーは、前記第1添加弁と前記第1添加弁の添加した燃料に着火する着火部とを含み、前記制御部は、前記第1選択還元型触媒の温度が活性温度以上であり、かつ、前記第2選択還元型触媒の温度が活性温度以上であるとき、前記第1添加弁の添加した燃料を燃焼させない添加状態に前記バーナーを制御してもよい。
【0010】
上記構成によれば、バーナーに対する燃料の供給と第1選択還元型触媒に対する燃料の供給とを第1添加弁で行うことができる。そのため、バーナーに燃料を供給する構成と第1選択還元型触媒に燃料を供給する構成とを共通化することができる。その結果、排気浄化装置の構成を簡素化することができる。
【0011】
上記排気浄化装置は、前記第3選択還元型触媒の下流に位置し、排気ガス中の燃料を酸化する酸化触媒をさらに備えることが好ましい。
上記構成によれば、外気に対する燃料の排出が抑えられることから、NOxを還元するうえで第1添加弁および第2添加弁による燃料の添加量についての自由度が向上する。
【0012】
上記排気浄化装置は、前記第1選択還元型触媒の下流であって、かつ、前記第2添加弁の上流に位置し、排気ガス中の粒子性物質を捕捉するフィルターをさらに備えてもよい。
上記構成によれば、排気ガス中の粒子性物質をフィルターで捕捉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態の排気浄化装置を搭載したエンジンシステムの概略構成を示す概略構成図である。
図2】バーナーの作動状態を選択する処理の処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図3】NOxの浄化性能を比較した結果の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1から図3を参照して排気浄化装置の一実施形態について説明する。まず、図1を参照して、排気浄化装置が搭載されたエンジンシステムの全体構成について説明する。
図1に示すように、エンジンシステムは、ディーゼルエンジン10(以下、エンジン10という。)を備える。エンジン10のシリンダーブロック11には、一列に並んだ6つのシリンダー12が形成されている。各シリンダー12には、インジェクター13から燃料が噴射される。シリンダーブロック11には、各シリンダー12に吸入空気を供給するためのインテークマニホールド14と、各シリンダー12からの排気ガスが流入するエキゾーストマニホールド15とが接続されている。
【0015】
インテークマニホールド14に接続される吸気通路16には、上流側から順に、図示されないエアクリーナー、ターボチャージャー17を構成するコンプレッサー18、インタークーラー19が設けられている。エキゾーストマニホールド15に接続される排気通路20には、コンプレッサー18に連結軸を介して連結され、ターボチャージャー17を構成するタービン22が設けられている。
【0016】
エンジンシステムは、エキゾーストマニホールド15と吸気通路16とを接続するEGR通路25を備える。EGR通路25には、EGRクーラー26が設けられ、EGRクーラー26における吸気通路16側には、EGR通路25の流路断面積を変更可能なEGR弁27が設けられている。EGR弁27が開状態にあるとき、吸気通路16には、EGR通路25を通じて排気ガスの一部がEGRガスとして導入される。
【0017】
シリンダー12には、排気ガスと吸入空気との混合気体、あるいは、吸入空気が作動ガスとして供給される。シリンダー12では、作動ガスとインジェクター13が噴射した燃料との混合気が燃焼する。シリンダー12からの排気ガスは、エキゾーストマニホールド15を通じて排気通路20へと流入し、タービン22を通過した後、排気浄化装置30に流入する。
【0018】
排気浄化装置30は、排気ガスを昇温可能なバーナー31を備える。バーナー31は、排気通路20内を流れる排気ガスに燃料を添加する第1添加部32と排気通路20内に添加された燃料に着火する着火部33とを有する。
【0019】
第1添加部32は、還元剤である燃料を貯留する燃料タンク34に接続された第1燃料通路35を備える。第1添加部32は、第1燃料通路35にポンプ36と第1調整弁37とを備える。ポンプ36は、例えばエンジンを動力源とするポンプであって、燃料タンク34内の燃料を所定圧力で第1調整弁37に圧送する。第1調整弁37は、第1燃料通路35の流路断面積を変更可能であり、第1調整弁37を通過する燃料量を調整する。第1添加部32は、第1調整弁37を通過した燃料を気化する第1気化部38を備える。第1気化部38は、例えば、エンジン10の運転中、図示されない電源装置から電力が供給されることで発熱する発熱体等で構成される。第1添加部32は、第1気化部38が気化した気化燃料を排気ガスに添加する第1添加弁39を備える。すなわち、第1添加部32は、第1調整弁37が開状態にあるときに第1添加弁39から排気ガスに気化燃料を添加し、第1調整弁37が閉状態にあるときに第1添加弁39から排気ガスに燃料そのものを添加しない。一方、着火部33は、例えばスパークプラグやグロープラグであって、図示されない電源装置から電力が供給されることで駆動し、第1添加部32が添加した気化燃料に着火する。着火された気化燃料は、排気ガスに残存する酸素を酸化剤として燃焼する。
【0020】
第1添加部32による気化燃料の添加、および、着火部33の駆動は、後述する制御装置60によって制御される。制御装置60は、第1添加部32および着火部33の制御を通じて、バーナー31の作動状態を停止状態、燃焼状態、および、添加状態のいずれかに制御する。停止状態は、第1調整弁37が閉状態にある。燃焼状態は、第1添加部32の添加した気化燃料が燃焼する状態である。燃焼状態の1つはリーン燃焼状態であり、未燃燃料がほとんど発生しないか未燃燃料が所定の許容範囲に収まる状態である。燃焼状態の1つはリッチ燃焼状態であり、未燃燃料が発生するようにリッチ状態で燃焼する状態である。添加状態は、第1添加部32の添加した燃料が燃焼しない状態である。
【0021】
なお、バーナー31は、第1添加部32が添加した燃料に対して空気を供給可能な空気供給部を備えていてもよい。こうした構成によれば、第1添加部32が添加可能な燃料量に関する自由度が向上する。
【0022】
排気浄化装置30は、排気通路20におけるバーナー31の下流に、排気ガス中の燃料を還元剤として用いてNOxを還元する第1選択還元型触媒41を備える。第1選択還元型触媒41は、セラミックあるいは金属からなるモノリス担体と、このモノリス担体にコーティングされた触媒層とを有する。触媒層は、白金アルミナあるいは白金ゼオライトを含む。触媒層が白金アルミナを含むとき、第1選択還元型触媒41は、例えば、白金を担持させたγ−アルミナの粒子、あるいは、白金を担持させたθ−アルミナの粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。触媒層が白金ゼオライトを含むとき、第1選択還元型触媒41は、例えば、白金イオンがゼオライトの含む陽イオンと置換したゼオライトの粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。こうした構成の第1選択還元型触媒41は、第1下限温度Tc1L(例えば200℃)以上であって第1上限温度Tc1H(例えば300℃)以下の温度範囲を活性温度域として有する。第1選択還元型触媒41は、後述する第2選択還元型触媒49よりも強い酸化力を有し、排気ガス中の燃料のほとんどを消費する。
【0023】
排気浄化装置30は、排気通路20における第1選択還元型触媒41の下流に、排気ガス中の粒子性物質(PM:Particulate Matter)を捕捉するフィルター42を備える。フィルター42は、例えば耐熱性に優れたセラミックやステンレスを素材としたウォール・フロー・フィルターである。フィルター42は、バーナー31によって再生温度Tfr(例えば600℃)まで昇温されると、粒子性物質が焼却されてフィルター機能が再生する。
【0024】
排気浄化装置30は、排気通路20におけるフィルター42の下流に、排気通路20内を流れる排気ガスに燃料を添加する第2添加部43を備える。第2添加部43は、第1燃料通路35におけるポンプ36と第1調整弁37との間に接続された第2燃料通路44を備える。第2添加部43は、第2燃料通路44の流路断面積を変更可能な第2調整弁45を備える。この第2調整弁45には、第1燃料通路35に設けられたポンプ36によって所定圧力の燃料が圧送される。第2添加部43は、第2調整弁45を通過した燃料を気化する第2気化部46を備える。第2気化部46は、例えば、エンジン10の運転中、図示されない電源装置から電力が供給されることにより発熱する発熱体等で構成される。第2添加部43は、第2気化部46が気化した気化燃料を排気ガスに添加する第2添加弁47を備える。すなわち、第2添加部43は、第2調整弁45が開状態にあるときに第2添加弁47から排気ガスに気化燃料を添加し、第2調整弁45が閉状態にあるときに第2添加弁47から排気ガスに燃料そのものを添加しない。
【0025】
排気浄化装置30は、排気通路20における第2添加弁47の下流に、第2添加部43が添加した気化燃料を還元剤として用いてNOxを還元する第2選択還元型触媒49を備える。第2選択還元型触媒49は、セラミックあるいは金属からなるモノリス担体と、このモノリス担体にコーティングされた触媒層とを有する。触媒層は、銀アルミナあるいは銀ゼオライトを含む。触媒層が銀アルミナを含むとき、第2選択還元型触媒49は、例えば、銀を担持させたγ−アルミナの粒子、あるいは、銀を担持させたθ−アルミナの粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。触媒層が銀ゼオライトを含むとき、第2選択還元型触媒49は、例えば、銀イオンがゼオライトの含む陽イオンと置換したゼオライトの粒子をコーティングして構成される。こうした構成の第2選択還元型触媒49は、第2下限温度Tc2L(例えば200℃)以上であって第2上限温度Tc2H(例えば650℃)以下の温度範囲を活性温度域として有し、NOxを還元する反応においてNHを生成する。このように第2選択還元型触媒49は、第1選択還元型触媒41よりも高い活性温度域を有する。なお、「活性温度域が高い」とは、活性温度域の上限値が高いことをいう。
【0026】
排気浄化装置30は、排気通路20における第2選択還元型触媒49の下流に、第2選択還元型触媒49にて生成されたNHを還元剤としてNOxを還元する第3選択還元型触媒50を備える。第3選択還元型触媒50は、セラミックあるいは金属からなるモノリス担体と、このモノリス担体にコーティングされた触媒層とを有する。触媒層は、銅ゼオライト、鉄ゼオライト、あるいは、バナジウム系酸化物を含む。触媒層が銅ゼオライトを含むとき、第3選択還元型触媒50は、例えば、銅イオンがゼオライトの含む陽イオンと置換したゼオライトの粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。触媒層が鉄ゼオライトを含むとき、第3選択還元型触媒50は、例えば、鉄イオンがゼオライトの含む陽イオンと置換したゼオライトの粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。触媒層がバナジウム系酸化物を含むとき、第3選択還元型触媒50は、例えば、バナジウム酸化物のみからなる粒子、あるいは、バナジウム酸化物にチタン酸化物およびタングステン酸化物を含有する混合酸化物を含む粒子をモノリス担体にコーティングして構成される。こうした構成の第3選択還元型触媒50は、第3下限温度Tc3L(例えば200℃)以上であって第3上限温度Tc3H(例えば650℃)以下の温度範囲を活性温度域として有する。
【0027】
排気浄化装置30は、排気通路20における第3選択還元型触媒50の下流に、第3選択還元型触媒50を通過した排気ガス中の残存燃料を酸化する酸化触媒51を備える。酸化触媒51は、セラミックあるいは金属からなるモノリス担体と、このモノリス担体にコーティングされた触媒層とを有する。触媒層は、白金ゼオライト、白金アルミナ、または、白金−パラジウムアルミナを含む。触媒層が白金ゼオライトを含むとき、酸化触媒51は、白金イオンがゼオライトの含む陽イオンと置換したゼオライトの粒子をコーティングして構成される。触媒層が白金アルミナを含むとき、酸化触媒51は、白金を担持させたγ−アルミナの粒子、あるいは、白金を担持させたθ−アルミナの粒子を含むモノリス担体にコーティングして構成される。触媒層が白金−パラジウムアルミナを含むとき、酸化触媒51は、白金及びパラジウムを担持させたγ−アルミナ粉末、あるいは、白金及びパラジウムを担持させたθ−アルミナ粉末をモノリス担体にコーティングして構成される。
【0028】
排気浄化装置30は、各種センサーを備える。排気浄化装置30は、排気通路20におけるタービン22と第1添加弁39との間を流れる排気ガスの温度である排気温度Texを検出する排気温度センサー55を備える。排気浄化装置30は、第1選択還元型触媒41の温度である第1触媒温度Tc1を検出する第1触媒温度センサー56を備える。各種センサー55,56は、各々の検出値を示す信号を制御装置60に出力する。
【0029】
制御装置60は、CPUと、各種制御プログラムおよびリーン添加量データやリッチ添加量データ等の各種データが格納されたROMと、各種演算における演算結果や各種データが一時的に格納されるRAMとを有するマイクロコンピューターを中心に構成される。制御装置60は、各種センサー等からの信号に基づき、排気温度Texおよび第1触媒温度Tc1を含む各種情報を取得する。制御装置60は、取得した各種情報とROMに格納された各種制御プログラムや各種データとに基づき、第1調整弁37と着火部33とを制御することでバーナー31の作動状態を制御するとともに、第2調整弁45を制御する。
【0030】
上述したようにバーナー31は、停止状態、燃焼状態、および、添加状態を有する。制御装置60は、次のように第1調整弁37と着火部33とを制御することにより、バーナー31の作動状態を制御する。
【0031】
停止状態は、第1調整弁37が閉状態にある。バーナー31を停止状態から燃焼状態へ制御するとき、制御装置60は、着火部33に対して所定時間だけ電力を供給するとともに第1調整弁37を閉状態から開状態に制御する。以後、制御装置60は、第1調整弁37を開状態に制御し続けることによりバーナー31を燃焼状態に維持する。バーナー31を停止状態から添加状態へ制御するとき、制御装置60は、着火部33に対する電力の供給を行わずに、第1調整弁37を閉状態から開状態に制御する。以後、制御装置60は、第1調整弁37を開状態に制御し続けることによりバーナー31を添加状態に維持する。
【0032】
バーナー31を添加状態から燃焼状態へ制御するとき、制御装置60は、着火部33に対して所定時間だけ電力を供給するとともに第1調整弁37を開状態に維持する。バーナー31を燃焼状態から添加状態へ制御するとき、制御装置60は、着火部33に対する電力の供給を行うことなく、例えば所定時間だけ第1調整弁37を閉状態に制御することにより燃料の燃焼を停止したのち、再び第1調整弁37を開状態へ制御する。
【0033】
制御装置60は、第1触媒温度Tc1と排気温度Texとに基づきバーナー31の作動状態を選択し、該選択した作動状態にバーナー31を制御する処理を繰り返し実行する。
図2に示すように、制御装置60は、第1触媒温度Tc1および排気温度Texを含む各種情報を取得する(ステップS11)。次に制御装置60は、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L未満であるか否かを判断する(ステップS12)。第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L未満であるとき(ステップS12:YES)、制御装置60は、バーナー31をリーン燃焼状態に制御する(ステップS13)。
【0034】
リーン燃焼状態において、制御装置60は、未燃燃料がほとんど発生しないか未燃燃料が所定の許容範囲に収まる量の燃料量であるリーン添加量を演算する。制御装置60は、演算したリーン添加量の分の気化燃料が第1添加弁39から添加されるように第1調整弁37を制御する。制御装置60は、例えば、第1触媒温度Tc1、吸入空気量、エンジン回転数、および、ドライバーからの要求トルク等に応じたリーン添加量が規定されたリーン添加量データをROMに格納しており、このリーン添加量データに基づいてリーン添加量を演算する。リーン燃焼状態においては、バーナー31における未燃燃料の発生を抑えつつ、第1選択還元型触媒41、第2選択還元型触媒49、および、第3選択還元型触媒50の昇温が図られる。
【0035】
一方、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L以上であるとき(ステップS12:NO)、制御装置60は、排気温度Texと判定温度Texj(例えば200℃)とを比較する(ステップS14)。判定温度Texjは、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L以上であるときの排気温度Texに基づき、第2選択還元型触媒49の温度が第2下限温度Tc2L未満であるか否かを判断するための値である。排気温度Texが判定温度Texj未満であるとき(ステップS14:YES)、制御装置60は、第2選択還元型触媒49の温度が第2下限温度Tc2L未満であり、第2選択還元型触媒49のさらなる昇温が必要と判断し、バーナー31をリッチ燃焼状態に制御する(ステップS15)。
【0036】
リッチ燃焼状態では、バーナー31におけるリッチ状態の燃焼によって未燃燃料が発生し、その未燃燃料が、活性状態にある第1選択還元型触媒41に供給される。リッチ燃焼状態において、制御装置60は、リッチ燃焼状態における燃料の添加量であるリッチ添加量を演算し、その演算したリッチ添加量の分の気化燃料が第1添加弁39から添加されるように第1調整弁37を制御する。制御装置60は、例えば、第1触媒温度Tc1、吸入空気量、エンジン回転数、および、ドライバーからの要求トルク等に応じたリッチ添加量が規定されたリッチ添加量データをROMに格納しており、このリッチ添加量データに基づいてリッチ添加量を演算する。リッチ燃焼状態においては、第2選択還元型触媒49を昇温させつつ、バーナー31における未燃燃料が第1選択還元型触媒41に供給される。第1選択還元型触媒41は、その未燃燃料を還元剤として用いてNOxを還元する。
【0037】
一方、排気温度Texが判定温度Texj以上であるとき(ステップS14:NO)、制御装置60は、第2選択還元型触媒49の温度が第2下限温度Tc2L以上であり、第2選択還元型触媒49の昇温が不要と判断し、バーナー31を添加状態に制御する(ステップS16)。
【0038】
添加状態において、制御装置60は、第1添加部32が第1選択還元型触媒41に供給する燃料量である第1供給量を演算する。制御装置60は、その演算した第1供給量の分の気化燃料が第1添加弁39から排気ガスに添加されるように第1調整弁37を制御する。制御装置60は、例えば、第1触媒温度Tc1、吸入空気量、エンジン回転数、および、ドライバーからの要求トルク等に応じた第1供給量が規定された第1供給量データをROMに格納しており、この第1供給量データに基づいて第1供給量を演算する。添加状態においては、第1添加部32の添加した気化燃料が第1選択還元型触媒41に供給される。第1選択還元型触媒41は、その基管燃料を還元剤として用いてNOxを還元する。
【0039】
また、制御装置60は、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L以上であり、かつ、排気温度Texが判定温度Texj以上であるとき、すなわちバーナー31が添加状態にあるとき、第2調整弁45を開状態に制御する。制御装置60は、第2選択還元型触媒49に供給する燃料量である第2供給量を演算し、その演算した第2供給量の分の気化燃料が第2添加弁47から排気ガスに添加されるように第2調整弁45を制御する。制御装置60は、例えば、第1触媒温度Tc1、排気温度Tex、吸入空気量、エンジン回転数、および、ドライバーからの要求トルク等に応じた第2供給量が規定された第2供給量データをROMに格納しており、この第2供給量データに基づいて第2供給量を演算する。
【0040】
制御装置60は、例えばフィルター42における圧力損失等に基づいて、フィルター42における粒子性物質の堆積量Mfを演算する。そして制御装置60は、演算した堆積量Mfが上限値を超えると、フィルター42の再生処理を優先して実行する。
【0041】
再生処理において、制御装置60は、バーナー31を燃焼状態に制御して、フィルター42の再生温度Tfrまで昇温する。この燃焼状態は、未燃燃料の発生が少ないリーン燃焼状態であり、制御装置60は、例えば、再生温度Tfrを目標値として単位時間あたりの燃料の添加量を演算し、その演算した添加量の分の燃料が排気ガスに添加されるように第1調整弁37を制御する。制御装置60は、バーナー31が燃焼状態にあるときも堆積量Mfを演算し、その堆積量Mfが下限値を下回ると再生処理を終了し、バーナー31の作動状態および第2調整弁45の制御を再開する。
【0042】
上述した構成の排気浄化装置30の作用について、エンジン10の冷間始動時を例に説明する。冷間始動時においては、第1触媒温度Tc1が外気温と等しい温度である。
エンジン10が始動すると、排気浄化装置30は、まず、第1添加弁39および第2添加弁47から気化燃料が添加可能な状態にするべく、第1気化部38および第2気化部46に対する電力の供給を開始する。
【0043】
次に排気浄化装置30は、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L未満であるため、バーナー31をリーン燃焼状態に制御し、第1選択還元型触媒41、第2選択還元型触媒49、および、第3選択還元型触媒50を昇温する。
【0044】
第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1Lに到達すると、排気浄化装置30は、バーナー31をリッチ燃焼状態に制御し、第2選択還元型触媒49を昇温させつつ、バーナー31の燃焼にともなう未燃燃料を第1選択還元型触媒41に供給する。第1選択還元型触媒41は、その未燃燃料を還元剤として用いてNOxを還元する。
【0045】
やがて排気温度Texが判定温度Texjに到達すると、排気浄化装置30は、バーナー31を添加状態に制御して第1添加部32による気化燃料の添加を開始するとともに、第2添加部43による気化燃料の添加を開始する。排気ガスは、添加された気化燃料を分散させながら進み、各選択還元型触媒41,49に流入する。第1添加部32によって気化燃料が添加された排気ガスは、第1選択還元型触媒41に流入する。第1選択還元型触媒41は、第1添加部32の添加した気化燃料を還元剤として用いてNOxを還元する。この際、第1添加部32の添加した気化燃料のほとんどが消費される。第1選択還元型触媒41を通過した排気ガスは、フィルター42において粒子性物質が捕捉された後、第2添加部43によって気化燃料が添加され、第2選択還元型触媒49、第3選択還元型触媒50、酸化触媒51の順に通過する。第2選択還元型触媒49は、第2添加部43の添加した気化燃料を還元剤としてNOxを還元するとともにその還元反応にともないNHを生成する。第3選択還元型触媒50は、第2選択還元型触媒49にて生成されたNHを還元剤として用いてNOxを還元する。そして、酸化触媒51は、第3選択還元型触媒50を通過した排気ガス中の残存燃料を酸化する。
【0046】
図3は、エンジン10をWHTCモードで運転した場合におけるNOxの浄化性能を比較した結果の一例を示すグラフである。図3において、実施例は、上述した排気浄化装置30である。また、比較例は、バーナー31に代えて液体燃料を排気ガスに添加する添加部が設けられ、第2添加部43に代えて液体燃料を排気ガスに添加する添加部が設けられた排気浄化装置である。図3に示すように、実施例の排気浄化装置30では、比較例の排気浄化装置に比べて、約10〜15%の浄化性能の向上が確認された。
【0047】
上記実施形態の排気浄化装置30によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)第1および第2添加部32,43から排気ガスに対して液体燃料ではなく気化燃料が添加される。そのため、排気ガスにおける燃料の分散性が向上し、第1および第2選択還元型触媒41,49に流入する排気ガスについて燃料の分布が均一化される。これにより、第1および第2選択還元型触媒41,49でのNOxの還元が効率よく行われる。
【0048】
(2)第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1L未満であるとき、バーナー31がリーン燃焼状態に制御される。そのため、第1および第2選択還元型触媒41,49の昇温が促進されて、第1および第2選択還元型触媒41,49の早期の活性化が図られる。
【0049】
(3)(1)(2)により、NOxの浄化性能を向上させることができる。
(4)第1添加部32が気化燃料を排気ガスに添加するため、第1添加部32が液体燃料を添加する場合に比べて、排気通路20の壁面に燃料が付着しにくい。そのため、第1添加部32の添加した燃料のうちで第1選択還元型触媒41に流入する燃料の割合が高められる。その結果、NOxを還元するために必要とされる燃料量を削減することができる。なお、第2添加部43についても同様のことがいえる。
【0050】
(5)第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1Lに到達すると、バーナー31がリッチ燃焼状態に制御される。これにより、バーナー31が燃焼状態に維持されるとともにバーナー31における未燃燃料が還元剤として第1選択還元型触媒41に供給される。その結果、第2選択還元型触媒49の昇温を図りつつ、第1選択還元型触媒41においてNOxを還元することができる。
【0051】
(6)バーナー31が添加状態に制御されることにより、バーナー31を構成する第1添加部32によって第1選択還元型触媒41に気化燃料が供給することができる。すなわち、バーナー31に燃料を供給する構成と第1選択還元型触媒41に燃料を供給する構成とが共通化される。その結果、排気浄化装置30の構成を簡素化することができる。
【0052】
(7)第1添加部32が気化燃料を供給することから、バーナー31での燃焼効率が向上する。その結果、バーナー31の燃焼に消費される燃料量を低減することができる。
(8)第3選択還元型触媒50の下流に位置する酸化触媒51によって、第3選択還元型触媒50を通過した排気ガス中の残存燃料が酸化される。これにより、外気に対する燃料の排出が抑えられることから、NOxを還元するうえで第1添加部32および第2添加部43による燃料の添加量についての自由度が向上する。
【0053】
(9)第1選択還元型触媒41の下流にフィルター42を備えていることで、排気ガス中の粒子性物質を捕捉することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・フィルター42は、例えば酸化触媒51の下流に位置していてもよいが、バーナー31による再生処理を考慮するとバーナー31の下流であって、かつ、バーナー31に近い位置が好ましい。また、フィルターは、NOxを浄化するうえでは割愛されてもよい。
【0054】
・酸化触媒51は、第3選択還元型触媒50を通過した排気ガス中の残存燃料が極少量、あるいは、許容範囲に収まるのであれば割愛されてもよい。
・第1添加部32とバーナー31に燃料を供給する構成とが各別に設けられてもよい。この場合、第1添加部32は、バーナー31と第1選択還元型触媒41との間に位置し、バーナー31は、第1添加部32による気化燃料の添加中は停止状態に制御される。
【0055】
・第2選択還元型触媒の昇温の要否は、排気温度Texに限らず、第2選択還元型触媒49の温度そのものを検出するセンサーの検出値で判断されてもよい。また、第2選択還元型触媒49を通過した直後の排気ガスの温度を検出するセンサーの検出値で判断されてもよいし、第2選択還元型触媒49に流入する直前の排気ガスの温度を検出するセンサーの検出値で判断されてもよい。
【0056】
・制御装置60は、第1触媒温度Tc1が第1下限温度Tc1Lに到達したときに、リッチ燃焼状態を経ることなくリーン燃焼状態から添加状態にバーナー31を制御してもよい。すなわち、制御装置60は、バーナー31を燃焼状態に制御することによって第1選択還元型触媒41を活性温度まで昇温させる機能を有していればよい。
【0057】
・第1触媒温度センサー56は、第1選択還元型触媒41に流入する直前の排気ガスの温度を第1触媒温度Tc1として検出してもよいし、第1選択還元型触媒41を通過した直後の排気ガスの温度を第1触媒温度Tc1として検出してもよい。
【0058】
・第1選択還元型触媒41は、排気ガス中の燃料を還元剤としてNOxを還元するものであればよく、その構造や触媒に用いられる材料は、上記実施形態に記載したものに限られない。
【0059】
・第2選択還元型触媒49は、第1選択還元型触媒41よりも高い活性温度域を有するとともに排気ガス中の燃料を還元剤としてNOxを還元し、その還元の反応においてNHを生成するものであればよい。第2選択還元型触媒49の構造や触媒に用いられる材料は、上記実施形態に記載したものに限られない。
【0060】
・第3選択還元型触媒50は、第2選択還元型触媒49が生成したNHを還元剤として用いてNOxを還元するものであればよく、その構造や触媒に用いられる材料は、上記実施形態に記載したものに限られない。
【0061】
・第1気化部38および第2気化部46は、共通する1つの発熱体で燃料を加熱する構成であってもよい。
・排気浄化装置30は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンや天然ガスを燃料とする天然ガスエンジンに適用してもよい。
【符号の説明】
【0062】
10…ディーゼルエンジン、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インジェクター、14…インテークマニホールド、15…エキゾーストマニホールド、16…吸気通路、17…ターボチャージャー、18…コンプレッサー、19…インタークーラー、20…排気通路、22…タービン、25…EGR通路、26…EGRクーラー、27…EGR弁、30…排気浄化装置、31…バーナー、32…第1添加部、33…着火部、34…燃料タンク、35…第1燃料通路、36…ポンプ、37…第1調整弁、38…第1気化部、39…第1添加弁、41…第1選択還元型触媒、42…フィルター、43…第2添加部、44…第2燃料通路、45…第2調整弁、46…第2気化部、47…第2添加弁、49…第2選択還元型触媒、50…第3選択還元型触媒、51…酸化触媒、55…排気温度センサー、56…第1触媒温度センサー、60…制御装置。
図1
図2
図3