特許第6461625号(P6461625)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6461625猫用爪研ぎ具の固定具および猫用爪研ぎ具の固定構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461625
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】猫用爪研ぎ具の固定具および猫用爪研ぎ具の固定構造
(51)【国際特許分類】
   A01K 13/00 20060101AFI20190121BHJP
【FI】
   A01K13/00 G
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-14187(P2015-14187)
(22)【出願日】2015年1月28日
(65)【公開番号】特開2016-136891(P2016-136891A)
(43)【公開日】2016年8月4日
【審査請求日】2017年7月7日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成27年1月14日に株式会社ヤマヒサが開催した「2015年春の新商品発表会」における展示公開
(73)【特許権者】
【識別番号】516371922
【氏名又は名称】株式会社ペティオ
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】名田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】永井 俊和
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−050419(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3103949(JP,U)
【文献】 特開2010−120393(JP,A)
【文献】 特開2014−097011(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3174534(JP,U)
【文献】 特開2015−188408(JP,A)
【文献】 特開2002−327555(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3054384(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/106018(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0000558(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールの波形中芯およびライナーを積層して厚さ2.5〜4cmの短冊ブロック状にスライスしてなる猫用爪研ぎ具を、猫用ケージを構成する格子状のケージパネルの内側に添え当てて固定するための固定具であって、
前記ケージパネルの内側に配置される押さえ部材と、前記ケージパネルの外側に配置される締結部材とを対にして、それらの間に前記爪研ぎ具を挟み込むように構成され、
前記押さえ部材は、扁平で丸みのあるオモテ面と、角部のない曲線的な周縁と、平坦なウラ面と、を有する押さえ板の該ウラ面の中央付近に、前記爪研ぎ具の厚さよりも長い1本の金属製ボルト部材を該ウラ面から直立するように結合して形成され、該ウラ面にはドット状をなす複数個の小突起が突設される一方、
前記締結部材は、前記押さえ板よりも厚みが大きく前記ケージパネルの線材ピッチよりも直径が大きくて、指先で摘持して回動させ得る断面角丸正多角形状の周面と、丸みのある頂面と、平坦なウラ面とを有するハンドルノブを備え、該ハンドルノブのウラ面に、前記ボルト部材に螺合し得る1個の金属製ナット部材が結合されるとともに、該ナット部材に螺合されて突出するボルト部材の軸部を収容し得る筒状空洞部が形成された
ことを特徴とする猫用爪研ぎ具の固定具。
【請求項2】
請求項1に記載された猫用爪研ぎ具の固定具を二組用いて、前記爪研ぎ具を、前記猫用ケージを構成する格子状のケージパネルの内側に縦向きに添え当てて固定する猫用爪研ぎ具の固定構造であって、
前記猫用ケージの内側から前記爪研ぎ具の上下両端に前記押さえ部材を押し当て、前記ボルト部材を前記爪研ぎ具の上端または下端に添わせるか、または爪研ぎ具に突き刺して、前記ケージパネルの間から前記猫用ケージの外側に突出させ、その突出した前記ボルト部材に前記猫用ケージの外側から前記締結部材の前記ナット部材を締め付けることにより、前記押さえ部材と前記締結部材との間に厚さ2.5〜4cmの段ボール製爪研ぎ具と前記ケージパネルとを挟み込んで固定する
ことを特徴とする猫用爪研ぎ具の固定構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、猫用爪研ぎ具を猫用ケージ等に固定するための固定具と、該固定具を用いた猫用爪研ぎ具の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
室内で飼育している猫に爪を研がせるための爪研ぎ具(爪みがき)としては、多数枚、積層した段ボールを短冊ブロック状にスライスし、そのフルート面(ライナーおよび波形中芯の端面)を爪で引っ掻くようにしたものがよく利用されている。その種の爪研ぎ具は通常、床面に置いた状態で、猫がその上に乗って引っ掻くといった態様で利用される。あるいは、爪研ぎ具を適宜のケースに収容するなどして壁面等に立てかけ、猫が立ち上がった姿勢で引っ掻くといった態様で利用されることもある。
【0003】
しかし、そのような利用態様では爪研ぎ具が安定せず、容易に動いてしまうので、猫が爪を研ぎにくい。設置状態を安定させるには、爪研ぎ具自体やその収容ケース等を必要以上に大きなものにせざるを得ず、省スペース性や経済性の面で無駄が大きくなる。
【0004】
ところで近年では、警戒心の強い猫が安心できるテリトリーの確保、留守中の事故防止、排泄の躾、乳幼児や来客への配慮など、安全面や衛生面を考慮して、室内飼いの猫でも一時的にケージ内で飼育することが増えている。そのための猫用ケージとして、底面の大きさに比べて背が高めで、内側に数枚の踏み板を段違い状に取り付けられるようにしたものが種々、市販されている。
【0005】
このような事情を背景として、猫用ケージの側面を構成する格子状のケージパネルに爪研ぎ具を固定できるようにした固定具が、特許文献1に提案されている。同文献の図7図10に記載された固定具は、段ボールからなる短冊ブロック状の爪研ぎ具を縦向きにして上下から挟み込むように、2個一組で使用される。1個の固定具は、平らな金属板と金属線材とを組み合わせて爪研ぎ具の端面に嵌装できるようにした略角形トレー状の部材で、平行に延設された線材の端部がボルトになっている。この固定具を爪研ぎ具の端面に嵌装して猫用ケージの内側に添え当て、ケージパネルの間からボルトを外側に突出させ、外側からボルトに帯状プレートを挿装してナットを締結すると、爪研ぎ具がケージパネルの内側に押し当てられた状態で固定される。
【0006】
また、特許文献2には、短冊状の板体に麻紐等の爪研ぎ線材を巻きつけた爪研ぎ具を、板体に埋め込んだボルト状の連結部材と、該連結部材に挿装する板状の支持部材と、連結部材に螺合されて支持部材を締め付ける蝶ナット状の位置決め部材とによって、特許文献1に記載された固定具と同様に、ケージパネルを挟み込むように固定する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2012−50419号公報
【特許文献2】登録実用新案第3174534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された猫用爪研ぎ具の固定手段は、以下のような点で改善の余地がある。
(1)金属板および金属線材が爪研ぎ具の上下両端に嵌装されるように形成されているので、使用できる爪研ぎ具の大きさや形状が限定される。
(2)1個の固定具をケージパネルに固定するためには、2カ所のボルト・ナットを締結する必要があり面倒である。
(3)ナットを締結する際にスパナ等の工具を要する。
(4)ケージの外側にボルトの先端が突出するので、飼い主等が室内を動き回る際にボルトに接触して怪我をする危険がある。
(5)金属板および金属線材が角張った形状に加工されているので、猫にとっても体をぶつけて怪我をする危険がある。
【0009】
また、特許文献2に記載された猫用爪研ぎ具の固定手段も、以下のような点で改善の余地がある。
(6)特許文献1記載の固定手段と同様に、ケージの外側にボルト状の連結部材が突出するので、室内に設置してあると、該連結部材に接触して怪我をする危険がある。
(7)板体にボルト状の連結部材が埋め込まれて一体化されているので、爪研ぎ面だけを交換することができず、不経済である。
(8)板体にボルト状の連結部材を埋め込んで一体化する構成は、比較的安価な段ボール製の爪研ぎ具に適用するのが難しいので、この点でも不経済である。
【0010】
本発明は、前記従来の爪研ぎ具の固定具における前述のような問題点を改善するためになされたもので、特に段ボール製の爪研ぎ具を、その大きさや形状に制約されることなく猫用ケージの側面に容易に固定することができ、猫にとっても飼い主にとっても安全で使い勝手に優れる固定具と、該固定具を用いた猫用爪研ぎ具の固定構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の目的を達成するため、本発明の猫用爪研ぎ具の固定具は、段ボールの波形中芯およびライナーを積層して厚さ2.5〜4cmの短冊ブロック状にスライスしてなる猫用爪研ぎ具を、猫用ケージを構成する格子状のケージパネルの内側に添え当てて固定するための固定具であって、前記ケージパネルの内側に配置される押さえ部材と、前記ケージパネルの外側に配置される締結部材とを対にして、それらの間に前記爪研ぎ具を挟み込むように構成され、前記押さえ部材は、扁平で丸みのあるオモテ面と、角部のない曲線的な周縁と、平坦なウラ面と、を有する押さえ板の該ウラ面の中央付近に、前記爪研ぎ具の厚さよりも長い1本の金属製ボルト部材を該ウラ面から直立するように結合して形成され、該ウラ面にはドット状をなす複数個の小突起が突設される一方、前記締結部材は、前記押さえ板よりも厚みが大きく前記ケージパネルの線材ピッチよりも直径が大きくて、指先で摘持して回動させ得る断面角丸正多角形状の周面と、丸みのある頂面と、平坦なウラ面とを有するハンドルノブを備え、該ハンドルノブのウラ面に、前記ボルト部材に螺合し得る1個の金属製ナット部材が結合されるとともに、該ナット部材に螺合されて突出するボルト部材の軸部を収容し得る筒状空洞部が形成されたものとして特徴づけられる。
【0012】
また、本発明の猫用爪研ぎ具の固定構造は、前記固定具を二組用いて、前記爪研ぎ具を、前記猫用ケージを構成する格子状のケージパネルの内側に縦向きに添え当てて固定する猫用爪研ぎ具の固定構造であって、前記猫用ケージの内側から前記爪研ぎ具の上下両端に前記押さえ部材を押し当て、前記ボルト部材を前記爪研ぎ具の上端または下端に添わせるか、または爪研ぎ具に突き刺して、前記ケージパネルの間から前記猫用ケージの外側に突出させ、その突出した前記ボルト部材に前記猫用ケージの外側から前記締結部材の前記ナット部材を締め付けることにより、前記押さえ部材と前記締結部材との間に厚さ2.5〜4cmの段ボール製爪研ぎ具と前記ケージパネルとを挟み込んで固定するものとして特徴づけられる。
【0013】
さえ板は、その平坦なウラ面で一般的な爪研ぎ具の端縁を安定的に押さえることができる程度の大きさに形成される
【0014】
また、押さえ板のウラ面に複数個のドット状をなす小突起を突設したことで、爪研ぎ面に対する固定力が増大する
【0015】
押さえ板のウラ面から直立するボルト部材は、一般的な爪研ぎ具の厚さよりもやや長くなるように形成される。ボルト部材は、爪研ぎ具の外縁に沿って取り付けてもよいし、段ボール製の爪研ぎ具に突き刺して取り付けることもできる。
【0016】
ボルト部材にナット部材を締結するためのハンドルノブは、工具を使用せずに指先で摘持して回動させ得る形状に形成される。より具体的には、断面が角丸正多角形状(いわゆる角丸の星形も含む)をなす周面と、丸みのある頂面とを有するようにして、安全性を高めるのが好ましい。ハンドルノブの最大幅(直径)は、一般的なケージパネルを構成する線材のピッチよりも十分に大きい寸法に形成される。また、ハンドルノブの厚みを押さえ板の厚みよりも大きくして、ハンドルノブの厚みの中にボルト部材の螺合深さを確保すると、ハンドルノブを締めこんでも、ハンドルノブの頂面からボルト部材が突出するのを防ぐことができるので、さらに安全性が向上する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の猫用爪研ぎ具の固定具は、ウラ面の平坦な押さえ部材と締結部材との間に爪研ぎ具を挟み込むように構成されているので、爪研ぎ具の大きさや形状を問わずに使用することができ、その交換も容易で、段ボール製以外の爪研ぎ具でも使用可能である。
【0018】
さらに、本発明の猫用爪研ぎ具の固定具は、押さえ部材と締結部材とが一組のボルト・ナット締結によって結合され、かつ、締結部材は指先で摘持して回せるように形成されているので、工具類を使用せずとも容易に爪研ぎ具を固定することができる。段ボール製の爪研ぎ具にボルト部材を突き刺すようにして固定すれば、一組のボルト・ナットであっても、爪研ぎ具をぐらつくことなく、しっかりと固定することができる。
【0019】
さらに、本発明の猫用爪研ぎ具の固定具は、押さえ板の周縁およびオモテ面が曲線的、曲面的に形成されているので、猫が押さえ板にぶつかっても怪我をするおそれがない。同様に、ハンドルノブの周面および頂面も曲線的、曲面的に形成されており、ボルト部材の先端も突出しないので、室内の居住者等が猫用ケージに接触しても怪我をするおそれがなく、きわめて安全である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係る固定具を用いて爪研ぎ具をケージパネルに固定した状態を示す斜視図である。
図2】前記固定状態の側面図である。
図3】前記固定具を構成する押さえ部材のウラ面側の斜視図である。
図4】前記押さえ部材のオモテ面側の正面図である。
図5】前記押さえ部材のウラ面側の正面図である。
図6】前記固定具を構成する締結部材のウラ面側の斜視図である。
図7】前記締結部材のオモテ面側の正面図である。
図8】前記締結部材のウラ面側の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0022】
図1および図2は、一実施形態に係る固定具1を用いて、爪研ぎ具2を猫用ケージの内側面に固定した状態を示す。例示の爪研ぎ具2は、段ボールの波形中芯およびライナーを多数枚、積層して短冊ブロック状にスライスしたもので、そのフルート面を猫用ケージの内側に向け、猫用ケージを構成する格子状のケージパネル3の内側に縦向きに添え当てられて、二組の固定具1、1により上端および下端がケージパネル3に固定されている。
【0023】
上下の固定具1、1は同一のものであり、以下、その一方について詳述する。固定具1は、押さえ部材4と締結部材5とを対にして構成され、通常は猫用ケージの内側に押さえ部材4、外側に締結部材5がそれぞれ配置される。
【0024】
押さえ部材4は、図3図5に示すように、押さえ板41に1本のボルト部材42を結合して形成される。押さえ板41は、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂その他の合成樹脂材料、あるいは木質材料や軽合金材料等からなる部材で、角部のない曲線的な周縁43と、扁平で丸みのあるオモテ面44と、平坦なウラ面45とを有する形状に形成されている。ここでの「扁平」とは、正面から見た縦横寸法に比して厚みが十分に小さい、という意味である。また、「平坦」なウラ面45とは、必ずしもまったく起伏のない平面というわけでなく、側面視形状が略直線的になる、という意味である。このウラ面45で爪研ぎ具2の端部を押さえることになるので、押さえ板41の最大幅は、一般的な爪研ぎ具2の幅(10〜15cm程度)を考慮して、概ね数cm以上、好ましくは7cm〜10cm程度に設計される。
【0025】
そして、押さえ板41のウラ面45の中央付近に、適宜形状の頭部を有する1本のボルト部材42が、該頭部を該ウラ面45に埋入させて該ウラ面45から直立するように結合されている。ボルト部材42の長さは、一般的な爪研ぎ具2の厚さ(2.5cm〜4cm)よりもやや長く、好ましくは5cm程度に設計される。
【0026】
例示の押さえ板41は、薄肉の合成樹脂成形品で、ウラ面45は格子状に交差するリブ46によって形成されており、中央付近に筒状部47が形成されて、筒状部47に金属製の六角ボルトの頭部がインサート成形されている。また、リブ46の端縁には、高さ1mm程度の小突起48が多数、形成されている。
【0027】
締結部材5は、図6図8に示すように、ハンドルノブ51に1個のナット部材52を結合して形成される。ハンドルノブ51は、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂その他の合成樹脂材料、あるいは木質材料や軽合金材料等からなる部材で、指先で摘持して回動させ得る形状をなすように形成されている。例示の形態では、周面53の軸直交断面が正八角形に近い角丸の星形をなし、頂面54は略半球状をなすように形成されている。ハンドルノブ51のウラ面55は、押さえ板41のウラ面45と同様に、平坦に形成されている。この「平坦」も、側面視形状が略直線的になる、という意味である。このウラ面55でケージパネル3を押さえることになるので、ハンドルノブ51の最大幅(直径)は、一般的なケージパネル3を構成する線材のピッチ(3cm程度)よりもやや大きく、好ましくは4cm〜5cm程度に設計される。
【0028】
また、ハンドルノブ51の全体の厚み(軸方向の全長)は、押さえ板41の厚みよりも大きくなっている。そして、ウラ面55の中心部分に、ボルト部材42に螺合し得る1個のナット部材52が、該ウラ面55に埋入した状態で結合されている。例示の形態では、合成樹脂製のハンドルノブ51に金属製の六角ナットがインサート成形されている。ハンドルノブ51のウラ面55は放射状のリブ56によって形成されており、軸心部分には、ナット部材52から突出したボルト部材42の軸部を収容するための筒状空洞部57が形成されている。
【0029】
この固定具1を用いて爪研ぎ具2を固定する際には、猫用ケージの側面を構成するケージパネル3の内側に爪研ぎ具2を縦向きにして添え当て、爪研ぎ具2の上下両端に、ボルト部材42を添わせるようにして押さえ板41を押し当てる。爪研ぎ具2が段ボール製であれば、ボルト部材42を爪研ぎ具2に突き刺して貫通させてもよい。そして、爪研ぎ具2を片手で支えつつ、ボルト部材42をケージパネル3の間から外側に突出させ、ケージパネル3の外側からボルト部材42に締結部材5のナット部材52を締め付ける。すると、押さえ部材4と締結部材5との間に爪研ぎ具2およびケージパネル3が挟み込まれて、爪研ぎ具2が固定される。押さえ部材4のウラ面45に突設された小突起48は、爪研ぎ具2の爪研ぎ面に食い込んで、爪研ぎ具2を動きにくくする。
【0030】
このようにして、任意の形状の爪研ぎ具2を、猫用ケージの任意の位置に、特別な工具を要することなく簡単に固定することができる。爪研ぎ具2を猫用ケージの内側に設置すれば、研ぎカスも猫用ケージの内側に落ちるので掃除がし易くなる。
【0031】
この固定具1を利用すれば、猫用ケージだけでなく、例えば金属線材を格子状に加工するなどして形成された衝立パネルや収納家具等にも爪研ぎ具2を固定することができる。垂直面だけでなく、傾斜面や水平面にも適用可能である。締結部材5を緩めて押さえ部材4と分離すれば、容易に爪研ぎ具2の交換や移動ができるので、爪研ぎ具2の爪研ぎ面が痛んできたら上下を逆さまにしたり、猫の好みや成長に応じて爪研ぎ具2の位置を移動したりするといった面でも、非常に使い勝手が良い。
【0032】
なお、例示した固定具1の構成は一例であり、前述と同様の作用効果が得られる範囲において、押さえ板41およびハンドルノブ51の形状は多少、改変されてもよい。押さえ板41とボルト部材42との結合、ハンドルノブ51とナット部材52との結合については、適宜公知の技術的手段を採用することができるが、押さえ板41とボルト部材42、ハンドルノブ51とナット部材52を、それぞれ同じ材質で一体的に成形してもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 固定具
2 爪研ぎ具
3 ケージパネル
4 押さえ部材
41 押さえ板
42 ボルト部材
43 周縁
44 オモテ面
45 ウラ面
48 小突起
5 締結部材
51 ハンドルノブ
52 ナット部材
53 周面
54 頂面
55 ウラ面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8