【実施例】
【0325】
以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
また、実施例中、略号は以下のとおりである。
WSC・HCl: 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
HOBt・H
2O:1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール1水和物
DMSO:ジメチルスルホキシド
M:mol/L
【0326】
[製造例1]
N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-86)の合成
【0327】
【化78】
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【0328】
(1)2-クロロ-4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0329】
【化79】
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【0330】
アルゴン雰囲気下、4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸(2.0 g, 9.6 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(3.5 g, 19 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(1.1 g, 0.96 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(14 ml, 29 mmol)のトルエン(20 ml)懸濁液を100℃にて、3.5時間撹拌した。室温にて、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=19/1から4/1)にて精製することにより表題化合物(2.3 g, 収率77%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.06 (9H, s), 3.68 (2H, s), 4.14 (3H, s), 6.94-7.02 (2H, m), 8.42-8.46 (2H, m).
【0331】
(2)(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}フェニル)メタノール
【0332】
【化80】
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【0333】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(2.3 g, 7.4 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(1.7 g, 8.9 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.61 g, 0.74 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(15 ml, 30 mmol)の1,4-ジオキサン(23 ml)懸濁液を100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1から1/1)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率43%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.06 (9H, s), 1.75 (1H, t, J = 5.9 Hz), 3.69 (2H, s), 4.19 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 5.9 Hz), 6.98-7.03 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.52-8.58 (2H, m).
【0334】
(3)tert-ブチル N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0335】
【化81】
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【0336】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}フェニル)メタノール(1.3 g, 3.2 mmol)及びトリエチルアミン(0.58 ml, 4.2 mmol)のテトラヒドロフラン(13 ml)溶液に、氷冷下、メタンスルホニルクロリド(0.29 ml, 3.8 mmol)を加え、室温に昇温した。0.5時間撹拌後、この反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(13 ml)溶液に、炭酸セシウム(3.1 g, 9.5 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.83 g, 3.8 mmol)を加え、3時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1から7/3)にて精製することにより表題化合物(1.6 g, 収率82%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.06 (9H, s), 1.48 (18H, s), 3.69 (2H, s), 4.18 (3H, s), 4.83 (2H, s), 6.96-7.01 (2H, m), 7.39 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.98 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.51-8.57 (2H, m).
【0337】
(4)4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジルアミン塩酸塩
【0338】
【化82】
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【0339】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(1.3 g, 2.2 mmol)の1,4-ジオキサン(2.8 ml)溶液に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(11 ml)を加え、3時間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.97 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 1.03 (9H, s), 3.76 (2H, s), 4.10-4.18 (2H, m), 4.14 (3H, s), 7.11-7.17 (2H, m), 7.72 (2H, d, J = 0.9 Hz), 8.13 (1H, br s), 8.40-8.58 (5H, m).
【0340】
(5)N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0341】
【化83】
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【0342】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた、4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジルアミン塩酸塩(0.97 g, 2.2 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.41 g, 2.6 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、室温にて、HOBt・H
2O(0.43 g, 2.8 mmol)、WSC・HCl(2.8 g, 2.8 mmol)及びトリエチルアミン(0.91 ml, 6.5 mmol)を加え、3.5時間撹拌した。3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.067 g, 0.43 mmol)、HOBt・H
2O(0.066 g, 0.43 mmol)及びWSC・HCl(0.082 g, 0.43 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1から7/3)にて精製することにより表題化合物(0.97 g, 収率81%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.07 (9H, s), 1.44 (6H, s), 3.69 (2H, s), 4.19 (3H, s), 4.55 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.22 (1H, br s), 6.96-7.03 (2H, m), 7.34 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.50-8.57 (2H, m).
【0343】
(6)N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-86)
【0344】
【化84】
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【0345】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた、N-(4-クロロ-3-{4-[4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.97 g, 1.76 mmol)のメタノール(10 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(3.5 ml, 14 mmol)を加え、65℃にて、1.5時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2M塩酸(7.0 ml, 14 mmol)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.87 g, 収率92%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 1.02 (9H, s), 1.37 (6H, s), 3.73 (2H, s), 4.35 (2H, d, J = 5.8 Hz), 7.08 (2H, d, J = 9.1 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.62 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.29 (2H, d, J = 9.1 Hz), 8.62 (1H, t, J = 5.8 Hz), 13.13 (1H, s).
【0346】
[製造例2]
1-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(実施例番号1-258)の合成
【0347】
【化85】
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【0348】
(1)2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン
【0349】
【化86】
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【0350】
製造例1の(1)及び(2)と同様の方法で、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸、及び4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えてフェニルボロン酸を用いて、[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]メタノールを得た。
アルゴン雰囲気下、得られた[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]メタノール(0.47 g, 1.4 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.56 g, 2.1 mmol)のクロロホルム(4.5 ml)溶液に、氷冷下、四臭化炭素(0.71 g, 2.1 mmol)を加えた。この反応混合物を室温にて、10分間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1から9/1)にて精製することにより表題化合物(0.49 g, 収率87%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 4.22 (3H, s), 4.53 (2H, s), 7.45-7.64 (5H, m), 8.06 (1H, br s), 8.57-8.63 (2H, m).
【0351】
(2)1-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン
【0352】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
アルゴン雰囲気下、3,3-ジメチルインドリン-2-オン(0.050 g, 0.31 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(0.012 g, 60重量%オイルディスパージョン)を加えた。30分間攪拌後、上記(1)で得られた2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(0.10 g, 0.26 mmol)を加え、室温にて、30分間攪拌した。この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/2)にて精製することにより表題化合物(0.11 g, 収率89%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.44 (6H, s), 4.18 (3H, s), 4.98 (2H, s), 6.72-6.76 (1H, m), 7.02-7.08 (1H, m), 7.13-7.19 (1H, m), 7.21-7.25 (1H, m), 7.31-7.36 (1H, m), 7.46-7.53 (3H, m), 7.55-7.61 (1H, m), 8.00 (1H, br s), 8.51-8.58 (2H, m).
【0354】
(3)1-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(実施例番号1-258)
【0355】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた、1-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-3,3-ジメチル-1,3-ジヒドロインドール-2-オン(0.11 g, 0.23 mmol)のメタノール(10 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.34 ml, 1.4 mmol)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10重量%クエン酸水溶液(1.4 ml)及び水(7.0 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.10 g, 収率96%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 1.34 (6H, s), 4.99 (2H, s), 6.97 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.05 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.20 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 7.55 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.59-7.68 (2H, m), 7.75 (1H, d, J = 1.8 Hz), 8.29 (2H, d, J = 7.6 Hz), 13.32 (1H, br s).
【0357】
[製造例3]
N-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-263)の合成
【0358】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
(1)[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]エチルアミン
【0360】
【化90】
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【0361】
アルゴン雰囲気下、製造例2の(1)と同様の方法で得られた2-(5-ブロモメチル-2-クロロフェニル)-4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(0.20 g, 0.51 mmol)に、室温にて、2Mエチルアミンテトラヒドロフラン(2.5 ml)溶液を加え、1時間撹拌した。この反応混合物に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。粗生成物として、表題化合物(0.28 g)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.14 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.70 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.86 (2H, s), 4.22 (3H, s), 7.44 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.48-7.55 (3H, m), 7.57-7.62 (1H, m), 7.97 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.58-8.64 (2H, m).
【0362】
(2)N-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0363】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]エチルアミン(0.18 g, 0.38 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.12 g, 0.76 mmol)のクロロホルム(2.0 ml)溶液に、室温にて、WSC・HCl(0.15 g, 0.76 mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(0.93 mg, 0.76 mmol)を加え、16時間撹拌した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=8/3)にて精製することにより表題化合物(0.086 g, 収率46%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.20 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.55 (6H, s), 3.47 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.21 (3H, s), 4.71 (2H, s), 7.24-7.30 (1H, m), 7.45-7.63 (4H, m), 7.88 (1H,br s), 8.56-8.64 (2H, m).
【0365】
(3)N-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-263)
【0366】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られたN-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-N-エチル-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.086 g, 0.17 mmol)のメタノール(1.5 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.26 ml, 1.0 mmol)を加えた。65℃にて、2時間撹拌した。室温にて、10重量%クエン酸水溶液(1.2 ml)及び水(6 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより粗生成物を得た。この粗生成物の酢酸エチル(1.5 ml)懸濁液にn-ヘキサン(1.5 ml)を加え、30分間撹拌した。固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.067 g, 収率80%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ:1.13 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.50 (6H, s), 3.42 (2H, br s), 4.66 (2H, s), 7.41 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 7.56 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.61-7.69 (3H, m), 8.34 (2H, d, J = 7.9 Hz), 13.33 (1H, br s).
【0368】
[製造例4]
7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン(実施例番号1-266)の合成
【0369】
【化93】
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【0370】
(1)1-ベンジロキシメチル-4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル
【0371】
【化94】
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【0372】
アルゴン雰囲気下、4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.46 g, 2.3 mmol)のテトラヒドロフラン(2.5 ml)溶液に、-78℃にて、リチウムジイソプロピルアミドの2M ヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン溶液(1.4 ml, 2.8 mmol)を5分かけて滴下した。1時間撹拌後、ベンジルクロロメチルエ−テル(0.38 ml, 2.8 mmol)を1分かけて滴下した。氷冷下、1時間撹拌した。この反応混合物に、10重量%クエン酸水溶液(3.0 ml)及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1)にて精製することにより表題化合物(0.49 g, 収率66%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体として得られたが、その相対配置は未決定である。具体的には、tert-ブチル基に対してメトキシカルボニル基がシス/トランスのいずれであるか未決定である。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 0.81 (9H, s), 0.88-0.99 (1H, m), 1.00-1.21 (4H, m), 1.68 (2H, d, J = 12.0 Hz), 2.29 (2H, d, J = 12.0 Hz), 3.36 (2H, s), 3.69 (3H, s), 4.48 (2H, br s), 7.22-7.38 (5H, m).
【0373】
(2)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル
【0374】
【化95】
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【0375】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた1-ベンジロキシメチル-4-tert-ブチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.49 g, 1.5 mmol)のメタノール(5.5 ml)溶液に、室温にて、ASCA-2(活性炭担持の4.5%パラジウム-0.5%白金触媒(エヌ・イーケムキャット(株)製、ファインケミカル2002年10月1日号、5-14ページ参照), 0.20 g)を加えた。1気圧水素下、4時間撹拌した。アルゴン雰囲気下、この反応混合物をセライトろ過し、酢酸エチルで溶出した。ろ液を減圧濃縮することにより、表題化合物(0.27 g, 収率75%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3)δ:0.83 (9H, s), 0.91-1.17 (5H, m), 1.64-1.78 (3H, m), 2.20-2.31 (2H, m), 3.53 (2H, d, J = 6.0 Hz), 3.73 (3H, s).
【0376】
(3)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸
【0377】
【化96】
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【0378】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた、4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸メチル(0.27 g, 1.2 mmol)のメタノール(1.7 ml)溶液に、室温にて、テトラヒドロフラン(1.7 ml)及び4M水酸化ナトリウム水溶液(1.7 ml, 7.0 mmol)を加え、65℃にて、1.5時間撹拌した。メタノール(1.7 ml)、テトラヒドロフラン(1.7 ml)及び4M水酸化ナトリウム水溶液(1.7 ml, 7.0 mmol)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2M塩酸(7.5 ml, 15 mmol)及び水を加え、撹拌した。酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=12/1)にて精製することにより表題化合物(0.24 g, 収率94%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 0.80 (9H, s), 0.86-1.12 (5H, m), 1.53-1.66 (2H, m), 2.00-2.13 (2H, m), 3.31 (2H, s).
【0379】
(4)4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸 4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミド
【0380】
【化97】
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【0381】
製造例1の(1)から(4)と同様の方法で、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸、及び4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えてフェニルボロン酸を用いて、4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミン塩酸塩を得た。
アルゴン雰囲気下、得られた4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミン塩酸塩(0.90 g, 0.25 mmol)及び上記(3)で得られた、4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸(0.080 g, 0.37 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、HOBt・H
2O(0.057 g, 0.37 mmol)、WSC・HCl(0.071 g, 0.37 mmol)及びトリエチルアミン(0.10 ml, 0.74 mmol)を加え、13時間撹拌した。この反応混合物に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2から1/3)にて精製することにより表題化合物(0.11 g, 収率81%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 0.78 (9H, s), 0.94-1.22 (5H, m), 1.66-1.75 (2H, m), 2.22-2.30 (2H, m), 2.42 (1H, t, J = 5.0 Hz), 3.52 (2H, d, J = 5.0 Hz), 4.21 (3H, s), 4.57 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.46 (1H, t, J = 5.8 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.47-7.55 (3H, m), 7.57-7.62 (1H, m), 7.97 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.57-8.62 (2H, m).
【0382】
(5)7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン
【0383】
【化98】
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【0384】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-tert-ブチル-1-ヒドロキシメチル-シクロヘキサンカルボン酸 4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジルアミド(0.11 g, 0.20 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.080 g, 0.30 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 ml)溶液に、室温にて、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル) (0.071 g, 0.30 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製することにより表題化合物(0.068 g, 収率66%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、tert-ブチル基の相対配置は未決定である。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 0.81-1.77 (7H, m), 0.87 (9H, s), 2.03-2.12 (2H, m), 2.87 (2H, br s), 4.21 (3H, s), 4.40 (2H, br s), 7.30-7.37 (1H, m), 7.48-7.64 (4H, m), 7.90 (1H, br s), 8.57-8.63 (2H, m).
【0385】
(6)7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン(実施例番号1-266)
【0386】
【化99】
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【0387】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた7-tert-ブチル-2-[4-クロロ-3-(4-メトキシ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)ベンジル]-2-アザスピロ[3.5]ノナン-1-オン(0.068 g, 0.13 mmol)のメタノール(1.2 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.20 ml, 0.81 mmol)を加えた。65℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に10重量%クエン酸水溶液(0.82 ml)及び水(4.0 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.062 g, 収率94%)を得た。表題化合物は、単一の立体異性体であるが、tert-ブチル基の相対配置は未決定である。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 0.83 (9H, s), 0.90-0.99 (1H, m), 1.41-1.67 (6H, m), 1.96-2.03 (2H, m), 2.92 (2H, s), 4.38 (2H, s), 7.47 (1H, dd, J = 8.3, 1.8 Hz), 7.56 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.63-7.69 (3H, m), 8.34 (2H, d, J = 7.6 Hz), 13.34 (1H, br s).
【0388】
[製造例5]
4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オール塩酸塩(実施例番号2-98)の合成
【0389】
【化100】
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【0390】
(1)2-ブロモ-1-メトキシメトキシ-3-トリフルオロメチル-ベンゼン
【0391】
【化101】
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【0392】
アルゴン雰囲気下、2-ブロモ-3-フルオロベンゾトリフルオリド(6.0 g, 25 mmol)及び2-(メチルスルホニル)エタノール(4.3 g, 35 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(2.8 g, 60重量%オイルディスパージョン)を3回に分けて加えた。室温にて、10分間撹拌後、氷冷下、クロロメチルメチルエーテル(5.3 ml, 69 mmol)を滴下した。30分間撹拌後、室温にて、15分間撹拌した。氷冷下、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=12/1)にて精製することにより表題化合物(5.0 g, 収率70%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 3.53 (3H, s), 5.29 (2H, s), 7.31-7.38 (3H, m).
【0393】
(2)2-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
【0394】
【化102】
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【0395】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-ブロモ-1-メトキシメトキシ-3-トリフルオロメチル-ベンゼン(4.9 g, 17 mmol)のテトラヒドロフラン(90 ml)溶液に、-78℃にて、n-ブチルリチウム(1.6 M n-ヘキサン溶液, 11 ml, 17 mmol)を30分で滴下した。2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(3.5 ml, 17 mmol)を15分で滴下し、室温に昇温後、2時間撹拌した。この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)にて精製することにより表題化合物(2.8 g, 収率48%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.39 (12H, s), 3.47 (3H, s), 5.18 (2H, s), 7.20 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.24-7.28 (1H, m), 7.36-7.42 (1H, m).
【0396】
(3)2-(4-ベンジロキシフェニル)-4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン
【0397】
【化103】
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【0398】
製造例1の(1)と同様の方法で、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン及び4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えて4-(ベンジロキシ)フェニルボロン酸を用いて、2-(4-ベンジロキシフェニル)-4-クロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジンを得た。
アルゴン雰囲気下、得られた2-(4-ベンジロキシフェニル)-4-クロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(3.0 g, 9.2 mmol)及び上記(2)で得られた2-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.8 g, 8.4 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(25 ml)溶液に、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(1.4 g, 1.7 mmol)、ヨウ化銅(I)(0.48 g, 2.5 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(13 ml, 25 mmol)を加え、115℃にて、45分間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、撹拌後、不溶物をセライトろ過で取り除き、酢酸エチルで溶出した。ろ液を分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/2)にて精製することにより表題化合物(2.0 g, 収率47%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 3.39 (3H, s), 4.14 (3H, s), 5.13 (2H, s), 5.15 (2H, s), 7.02-7.08 (2H, m), 7.30-7.46 (7H, m), 7.48-7.55 (1H, m), 8.47-8.52 (2H, m).
【0399】
(4)4-[4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェノール
【0400】
【化104】
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【0401】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られた2-(4-ベンジロキシフェニル)-4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン(2.0 g, 4.0 mmol)の酢酸エチル(10 ml)溶液に、室温にて、メタノール(10 ml)及び10重量%パラジウム炭素(0.49 g)を加えた。1気圧水素下、2時間撹拌した。アルゴン雰囲気下、この反応混合物をセライトろ過し、酢酸エチルで溶出した。ろ液を減圧濃縮することにより、表題化合物(1.6 g, 収率97%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl
3)δ:3.39 (3H, s), 4.14 (4H, s), 5.13 (2H, s), 5.39 (1H, br s), 6.87-6.93 (2H, m), 7.40-7.45 (2H, m), 7.48-7.55 (1H, m), 8.43-8.48 (2H, m).
【0402】
(5)トリフルオロメタンスルホン酸 4-[4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニルエステル
【0403】
【化105】
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【0404】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-[4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェノール(1.6 g, 3.9 mmol)のピリジン(15 ml)溶液に、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13 ml, 7.7 mmol)を滴下した。室温にて、30分間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製することにより表題化合物(2.0 g, 収率95%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3)δ: 3.39 (3H, s), 4.17 (3H, s), 5.13 (2H, s), 7.37-7.48 (4H, m), 7.51-7.58 (1H, m), 8.61-8.67 (2H, m).
【0405】
(6)2-メトキシ-4-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン
【0406】
【化106】
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【0407】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたトリフルオロメタンスルホン酸 4-[4-メトキシ-6-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニルエステル(0.50 g, 0.93 mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.098 g, 0.139 mmol)、ヨウ化銅(I)(0.053 g, 0.28 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0 ml)溶液に、トリエチルアミン(0.39 ml, 2.8 mmol)及びエチニルベンゼン(0.51 ml, 4.6 mmol)を加え、65℃にて、2.5時間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、1時間撹拌後、不溶物をセライトろ過により取り除き、酢酸エチルで溶出した。ろ液を分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1から4/1)にて精製することにより表題化合物(0.45 g, 収率98%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 3.40 (3H, s), 4.17 (3H, s), 5.14 (2H, s), 7.34-7.39 (3H, m), 7.42-7.47 (2H, m), 7.50-7.59 (3H, m), 7.62-7.67 (2H, m), 8.50-8.55 (2H, m).
【0408】
(7)2-[4-メトキシ-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-トリフルオロメチルフェノール
【0409】
【化107】
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【0410】
アルゴン雰囲気下、上記(6)で得られた2-メトキシ-4-(2-メトキシメトキシ-6-トリフルオロメチルフェニル)-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン(0.45 g, 0.92 mmol)のメタノール(4.5 ml)溶液に、室温にて、1,4-ジオキサン(4.5 ml)及びメタンスルホン酸(0.030 ml, 0.46 mmol)を加えた。70℃にて、5時間撹拌した後、室温にて、この反応混合物にトリエチルアミン(0.13 ml, 0.92 mmol)を加えた。この反応混合物に水(45 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、乾燥することにより表題化合物(0.38 g, 収率93%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 4.23 (3H, s), 7.25-7.30 (1H, m), 7.36-7.40 (3H, m), 7.43-7.47 (1H, m), 7.50-7.60 (3H, m), 7.67-7.72 (2H, m), 8.48-8.52 (2H, m), 12.43 (1H, br s)
【0411】
(8)2-メトキシ-4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン
【0412】
【化108】
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【0413】
アルゴン雰囲気下、上記(7)で得られた2-[4-メトキシ-6-(4-フェニルエチニルフェニル)- 1,3,5-トリアジン-2-イル]-3-トリフルオロメチルフェノール(0.24 g, 0.54 mmol)、6-メチル-2-ピリジンメタノール(0.099 g, 0.80 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.21 g, 0.80 mmol)のテトラヒドロフラン(6.0 ml)溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.19 g, 0.80 mmol)を3回に分けて加えた。反応混合物を20分間撹拌後、室温にて、20時間撹拌した。その後、この反応混合物に6-メチル-2-ピリジンメタノール(0.099 g, 0.80 mmol)、トリフェニルホスフィン(0.21 g, 0.80 mmol)を加え、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.19 g, 0.80 mmol)を2回に分けて加えた。20分間撹拌後、室温にて、反応混合物を10分間撹拌した。この反応混合物に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/3)にて精製することにより表題化合物(0.28 g, 収率95%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 2.51 (3H, s), 4.17 (3H, s), 5.21 (2H, s), 6.96-7.01 (1H, m), 7.02-7.07 (1H, m), 7.20-7.25 (1H, m), 7.33-7.42 (5H, m), 7.47-7.59 (3H, m), 7.62-7.68 (2H, m), 8.52-8.57 (2H, m).
【0414】
(9)4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オール
【0415】
【化109】
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【0416】
アルゴン雰囲気下、上記(8)で得られた2-メトキシ-4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン(0.28 g, 0.52 mmol)のメタノール(4.6 ml)懸濁液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.77 ml, 3.1 mmol)及びテトラヒドロフラン(0.46 ml)を加えた。65℃にて、この反応混合物を3.5時間撹拌した。室温にて、この反応混合物に10重量%クエン酸水溶液(3.2 ml)及び水(16 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.27 g, 収率95%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 2.43 (3H, s), 5.31 (2H, s), 7.07-7.17 (2H, m), 7.43-7.49 (3H, m), 7.50-7.68 (5H, m), 7.69-7.82 (3H, m), 8.32-8.38 (2H, m), 13.63 (1H, br s).
【0417】
(10)4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オール塩酸塩(実施例番号2-98)
【0418】
【化110】
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【0419】
アルゴン雰囲気下、上記(9)で得られた4-[2-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシ)-6-トリフルオロメチルフェニル]-6-(4-フェニルエチニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-オール(0.27 g, 0.49 mmol)の1,4-ジオキサン(5.3 ml)溶液に、室温にて、4M塩化水素/1,4-ジオキサン溶液(0.37 ml, 1.5 mmol)を加えた。この反応混合物にn-ヘキサン(21 ml)を加え、30分間撹拌した。析出した固体をろ取し、n-ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することにより表題化合物(0.26 g, 収率91%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ: 2.48 (3H, s), 5.37 (2H, s), 7.23 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.28 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.48-7.45 (3H, m), 7.56 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.64-7.59 (2H, m), 7.67 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.82-7.72 (4H, m), 8.35 (2H, dd, J = 6.8, 2.0 Hz).
【0420】
[製造例6]
2-[4-クロロ-2-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)ベンジロキシ]テトラヒドロピランの合成
【0421】
(1)4-クロロ-5-ヨード-2-メチル安息香酸
【0422】
【化111】
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【0423】
アルゴン雰囲気下、4-クロロ-2-メチル安息香酸(1.9 g, 11 mmol)に氷冷下、濃硫酸(16 ml)及びN-ヨードこはく酸イミド(2.7 g, 12 mmol)を加え、室温にて、4時間撹拌した。この反応液を、注意深く氷水に注ぎ、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(3.3 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.58 (3H, s), 7.38 (1H, br s), 8.50 (1H, s).
【0424】
(2)(4-クロロ-5-ヨード-2-メチルフェニル)メタノール
【0425】
【化112】
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【0426】
アルゴン雰囲気下、4-クロロ-5-ヨード-2-メチル安息香酸(2.4 g, 8.1 mmol)のテトラヒドロフラン(12 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(1.2 ml, 8.9 mmol)及びクロロギ酸イソブチル(1.2 ml, 8.9 mmol)を加え、30分間撹拌した。室温にて、ろ過により不溶物を取り除き、テトラヒドロフラン(36 ml)で洗浄した。このろ液を氷冷にて調製した水素化ホウ素ナトリウム(0.92 g, 24 mmol)の水(4.5 ml)溶液に10分かけて滴下した。室温にて、2時間撹拌後、この反応混合物に水素化ホウ素ナトリウム(0.30 g, 8.1 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=100/0から95/5)にて精製することにより表題化合物(2.0 g, 収率88%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl
3) δ: 1.60 (1H, t, J = 5.7 Hz), 2.26 (3H, s), 4.63 (2H, d, J = 5.6 Hz), 7.25-7.26 (1H, m), 7.84 (1H, br s).
【0427】
(3)2-(4-クロロ-5-ヨード-2-メチルベンジロキシ)テトラヒドロピラン
【0428】
【化113】
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【0429】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた(4-クロロ-5-ヨード-2-メチルフェニル)メタノール(2.0 g, 7.1 mmol)のクロロホルム(20 ml)溶液に、室温にて、ピリジニウム p-トルエンスルホナート(0.27 mg, 1.1 mmol)及び3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(0.97 ml, 11 mmol)を加え、16時間撹拌した。この反応混合物を減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)にて精製することにより表題化合物(2.6 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.51-1.92 (6H, m), 2.26 (3H, s), 3.52-3.59 (1H, m), 3.85-3.91 (1H, m), 4.38 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.67-4.72 (2H, m), 7.25 (1H, br s), 7.82 (1H, br s).
【0430】
(4)2-[4-クロロ-2-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)ベンジロキシ]テトラヒドロピラン
【0431】
【化114】
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【0432】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた2-(4-クロロ-5-ヨード-2-メチルベンジロキシ)テトラヒドロピラン(2.3 g, 6.2 mmol)の1,4-ジオキサン(23 ml)溶液に、室温にて、ビフェニル-2-イル-ジシクロヘキシルホスフィン(0.43 g, 1.2 mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.070 g, 0.31 mmol)、トリエチルアミン(3.4 ml, 25 mmol)及び4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.7 ml, 18 mmol)を加え、80℃にて、5時間撹拌した。氷冷下、この反応混合物に水を滴下し、酢酸エチルを加えた。分液した後、有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=98/2から80/20)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率60%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.36 (12H, s), 1.47-1.90 (6H, m), 2.34 (3H, s), 3.52-3.59 (1H, m), 3.88-3.95 (1H, m), 4.42 (1H, d, J = 11.6 Hz), 4.67 (1H, t, J = 3.5 Hz), 4.74 (1H, d, J = 11.6 Hz), 7.18 (1H, br s), 7.63 (1H, br s).
【0433】
[製造例7]
tert-ブチル-(4-クロロ-3-ヨード-2-メチルベンジロキシ)ジメチルシランの合成
【0434】
(1)3-(tert-ブチル-ジメチルシラニロキシメチル)-6-クロロ-2-メチルフェニルアミン
【0435】
【化115】
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【0436】
アルゴン雰囲気下、3-(tert-ブチルジメチルシラニロキシメチル)-2-メチル-フェニルアミン(0.91 g, 3.6 mmol)のテトラヒドロフラン(5.0 ml)溶液に、室温にて、N-クロロコハク酸イミド(0.48 g, 3.6 mmol)を加えた。22時間撹拌し、この反応混合物にn-ヘキサン(10 ml)を加え、ろ過により不溶物を取り除いた。ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製することにより表題化合物(0.18 g, 収率17%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl
3)δ:0.08 (6H, s), 0.92 (9H, s), 2.11 (3H, s), 4.01 (2H, br s), 4.60-4.69 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.11 (1H, d, J = 8.4 Hz).
【0437】
(2)tert-ブチル-(4-クロロ-3-ヨード-2-メチルベンジロキシ)ジメチルシラン
【0438】
【化116】
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【0439】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた3-(tert-ブチル-ジメチルシラニロキシメチル)-6-クロロ-2-メチルフェニルアミン(0.18 g, 0.63 mmol)のアセトニトリル(2.0 ml)溶液に、室温にて、ヨウ素(0.19 g, 0.76 mmol)及び亜硝酸tert-ブチル(0.11 ml, 0.94 mmol)を加え、65℃にて、30分間撹拌した。室温にて、この反応混合物に水及び酢酸エチルを加えた。分液した後、有機層を飽和重曹水、10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=40/1)にて精製することにより表題化合物(0.099 g, 収率40%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl
3)δ:0.10 (6H, s), 0.93 (9H, s), 2.47 (3H, s), 4.68 (2H, s), 7.30 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.1 Hz).
【0440】
[製造例8]
2-(6-クロロ-2-メトキシメトキシ-3-メチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロランの合成
【0441】
(1)4-クロロ-2-メトキシメトキシ-1-メチルベンゼン
【0442】
【化117】
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【0443】
アルゴン雰囲気下、5-クロロ-2-メチルフェノール(1.0 g, 7.0 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20 ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(0.34 g, 60重量%オイルディスパージョン)を加えた。15分間撹拌後、室温にて、30分間撹拌した。氷冷下、クロロメチルメチルエーテル(0.64 ml, 8.4 mmol)を加え、30分間撹拌した。この反応混合物に水及びジエチルエーテルを加え、室温にて、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/ジエチルエーテル=25/1)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率96%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl
3)δ:2.20 (3H, s), 3.48 (3H, s), 5.18 (2H, s), 6.89 (1H, dd, J = 7.9, 2.0 Hz), 7.03-7.07 (2H, m).
【0444】
(2)2-(6-クロロ-2-メトキシメトキシ-3-メチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン
【0445】
【化118】
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【0446】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた4-クロロ-2-メトキシメトキシ-1-メチルベンゼン(0.75 g, 4.0 mmol)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液に、-78℃にて、n-ブチルリチウム(1.6M n-ヘキサン溶液, 2.5 ml, 4.0 mmol)を5分かけて滴下した。30分間撹拌後、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.81 ml, 4.0 mmol)を加えた。2時間撹拌後、撹拌を停止し、室温に昇温した。13時間後、この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=12/1)にて精製することにより表題化合物(0.20 g, 収率15%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.40 (12H, s), 2.27 (3H, s), 3.55 (3H, s), 5.03 (2H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.07-7.11 (1H, m).
【0447】
[製造例9]
N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-51)の合成
【0448】
【化119】
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【0449】
(1)2-クロロ-4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0450】
【化120】
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【0451】
アルゴン雰囲気下、4-(2-メチルプロピル)フェニルボロン酸(35 g, 200 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(46 g, 260 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.3 g, 2.0 mmol)及び炭酸ナトリウム(63 g, 590 mmol)のトルエン(280 ml)及び蒸留水(280 ml)懸濁液を70℃にて、3.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水、酢酸エチル、及びn-ヘキサンを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。粗生成物として表題化合物(60 g)を得た。
【0452】
(2){4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0453】
【化121】
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【0454】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジンの粗生成物(60 g)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(44 g, 240 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(3.2 g, 3.9 mmol)及びフッ化セシウム(90 g, 590 mmol)のアセトニトリル(440 ml)及び蒸留水(130 ml)の懸濁液を67℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/3から6/4)にて精製することにより表題化合物(57 g)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.93 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.77 (1H, t, J = 6.1 Hz), 1.90-1.97 (1H, m), 2.57 (2H, d, J = 7.3 Hz), 4.21 (3H, s), 4.77 (2H, d, J= 6.1 Hz), 7.29 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 8.3, 2.1 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.01 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.51 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0455】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0456】
【化122】
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【0457】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.25 g, 0.64 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.25 g, 0.96 mmol)のクロロホルム(2.4 ml)溶液に、氷冷下、四臭化炭素(0.32 g, 0.96 mmol)を加えた。この反応液を室温にて、10分間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1から10/1)にかけた後、減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液を、氷冷下、イミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.140 g, 0.64 mmol)及び水素化ナトリウム(0.026 g, 60重量%オイルディスパージョン)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に加え、室温にて、15分間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製することにより表題化合物(0.27 g, 収率72%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.93 (6H, d, J= 6.6 Hz), 1.47 (18H, s), 1.88-1.98 (1H, m), 2.57 (2H, d, J = 7.3 Hz), 4.19 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.28 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 8.4, 2.3 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.50 (2H, dt, J = 8.4, 1.8 Hz).
【0458】
(4)4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0459】
【化123】
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【0460】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.27 g, 0.46 mmol)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)を加え、30分間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物を粗生成物(0.16 g)として得た。
【0461】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0462】
【化124】
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【0463】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩の粗生成物(0.035 g)、HOBt・H
2O(0.019 g, 0.12 mmol)及びWSC・HCl(0.024 g, 0.13 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、室温にて、2,2-ジメチルプロピオン酸(0.014 ml, 0.12 mmol)及びトリエチルアミン(0.035 ml, 0.25 mmol)を加え、3時間撹拌した。この反応液に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2)にて精製することにより表題化合物(0.030 g)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.93 (6H, d, J= 6.6 Hz), 1.24 (9H, s), 1.88-1.99 (1H, m), 2.57 (2H, d, J = 7.1 Hz), 4.20 (3H, s), 4.50 (2H, d, J = 6.0 Hz), 5.98 (1H, br s), 7.29 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 8.2, 2.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.50 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0464】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソブチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-51)
【0465】
【化125】
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【0466】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.030 g, 0.064 mmol)のメタノール(10 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.096 ml)を加え、室温にて、16時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.38 ml)及び水(2.3 ml)を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することにより、表題化合物(0.026 g, 収率90%)を得た。表題化合物(0.030 g)のDME(0.60 ml)懸濁液を室温にて撹拌後、固体をろ取し、乾燥することで、表題化合物の結晶(0.026 g)を得た。
【0467】
[製造例10]
N-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-81)の合成
【0468】
【化126】
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【0469】
(1)2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0470】
【化127】
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【0471】
アルゴン雰囲気下、3-フルオロ-4-メチルフェニルボロン酸(0.43 g, 2.8 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(1.0 g, 5.6 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.16 g, 0.14 mmol)のトルエン(8 ml)懸濁液に、室温にて、2Mリン酸三カリウム水溶液(4.0 ml)を加え、100℃にて、3時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄し分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/クロロホルム=2/3から1/2)にて精製することにより表題化合物(0.58 g, 収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.37 (3H, d, J= 2.1 Hz), 4.17 (3H, s), 7.32 (1H, t, J= 7.9 Hz), 8.12 (1H, dd, J = 10.7, 1.7 Hz), 8.19 (1H, dd, J= 7.9, 1.7 Hz).
【0472】
(2){4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0473】
【化128】
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【0474】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.58 g, 2.3 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.51 g, 2.7 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.18 g, 0.23 mmol)の1,4-ジオキサン(9.0 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(4.5 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/3)にて精製することにより表題化合物(0.44 g, 収率53%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.76 (1H, t, J= 5.8 Hz), 2.37 (3H, d, J = 1.9 Hz), 4.21 (3H, s), 4.78 (2H, d, J= 5.8 Hz), 7.33 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.02 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.23 (1H, dd, J = 10.7, 1.6 Hz), 8.29 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz).
【0475】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0476】
【化129】
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【0477】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.44 g, 1.2 mmol)のテトラヒドロフラン(13 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.22 ml, 1.6 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.10 ml, 1.3 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液を、室温にて、イミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.32 g, 1.5 mmol)及び炭酸セシウム(1.2 g, 3.6 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0 ml)溶液に加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製することにより表題化合物(0.64 g, 収率94%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.48 (18H, s), 2.37 (3H, d, J = 1.6 Hz), 4.19 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.31 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.4, 2.3 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 10.7, 1.6 Hz), 8.28 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz).
【0478】
(4)4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0479】
【化130】
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【0480】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.64 g, 1.1 mmol)の1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(6.0 ml)を加え、2時間撹拌した。この反応液に、n-ヘキサン(32 ml)を加え、45分間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.45 g, 収率99%)として得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.36 (3H, d, J= 1.4 Hz), 4.13-4.19 (2H, m), 4.17 (3H, s), 7.55 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 8.1, 2.1 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.16-8.20 (2H, m), 8.27 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz), 8.38 (3H, br s).
【0481】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0482】
【化131】
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【0483】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.070 g, 0.18 mmol)、HOBt・H
2O(0.041 g, 0.27 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.042 g, 0.27 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、室温にて、WSC・HCl(0.051 g, 0.27 mmol)及びトリエチルアミン(0.037 ml, 0.027 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を飽和重曹水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製することにより表題化合物(0.080 g, 収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.45 (6H, s), 2.37 (3H, d, J = 1.9 Hz), 4.20 (3H, s), 4.55 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.23 (1H, br s), 7.30-7.37 (2H, m), 7.52 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.93 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 10.7, 1.6 Hz), 8.28 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz).
【0484】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-81)
【0485】
【化132】
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【0486】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.077 g, 0.16 mmol)のメタノール(1.4 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.23 ml)を加え、60℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.070 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.070 g, 収率92%)を得た。
【0487】
[製造例11]
N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソプロピルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-98)の合成
【0488】
【化133】
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【0489】
(1)2-クロロ-4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0490】
【化134】
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【0491】
アルゴン雰囲気下、4-イソプロピルフェニルボロン酸(0.30 g, 1.7 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.23 g, 1.4 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.11 g, 0.14 mmol)の1,4-ジオキサン(4.0 ml)懸濁液に、室温にて、2M炭酸ナトリウム水溶液(2.0 ml)を加え、100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製することにより表題化合物(0.21 g, 収率57%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.29 (6H, d, J= 7.1 Hz), 2.99-3.02 (1H, m), 4.16 (3H, s), 7.34-7.38 (2H, m), 8.39-8.43 (2H, m).
【0492】
(2){4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0493】
【化135】
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【0494】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.21 g)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.15 g, 0.80 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.066 g, 0.080 mmol)の1,4-ジオキサン(2.4 ml)懸濁液に、室温にて、2M炭酸ナトリウム水溶液(1.2 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/3)にて精製することにより表題化合物(0.15 g, 収率51%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.30 (6H, d, J= 7.1 Hz), 1.77 (1H, t, J = 6.1 Hz), 2.95-3.07 (1H, m), 4.20 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 6.1 Hz), 7.35-7.39 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 2.2, 0.4 Hz), 8.50-8.54 (2H, m).
【0495】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0496】
【化136】
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【0497】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.15 g, 0.41 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.16 g, 0.62 mmol)のクロロホルム(1.5 ml)溶液に、氷冷下、四臭化炭素(0.20 g, 0.62 mmol)を加え、室温にて、10分間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1から10/1)にかけた後、減圧濃縮した。
この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(1.5 ml)溶液を、氷冷下、イミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.089 g, 0.41 mmol)及び水素化ナトリウム(0.016 g, 60重量%オイルディスパージョン)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.70 ml)溶液に加え、室温にて、15分間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製することにより表題化合物(0.20 g, 収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.30 (6H, d, J= 7.0 Hz), 1.47 (18H, s), 2.94-3.05 (1H, m), 4.19 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.34-7.41 (3H, m), 7.48 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.49-8.53 (2H, m).
【0498】
(4)4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0499】
【化137】
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【0500】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.20 g, 0.35 mmol)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)を加え、1時間撹拌した。この懸濁液を減圧濃縮し、酢酸エチル共沸を2回行うことにより表題化合物を粗生成物(0.14 g)として得た。
【0501】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0502】
【化138】
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【0503】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩の粗生成物(0.10 g)、HOBt・H
2O(0.052 g, 0.34 mmol)及びWSC・HCl(0.066 g, 0.34 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.042 g, 0.27 mmol)及びトリエチルアミン(0.069 ml, 0.49 mmol)を加え、4時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製することにより表題化合物(0.054 g)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.30 (6H, d, J= 6.8 Hz), 1.44 (6H, s), 2.95-3.05 (1H, m), 4.18 (3H, s), 4.53 (2H, d, J = 5.7 Hz), 6.34 (1H, br s), 7.30-7.39 (3H, m), 7.50 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.49-8.53 (2H, m).
【0504】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソプロピルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-98)
【0505】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0506】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-イソプロピルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.050 g, 0.099 mmol)のメタノール(0.50 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.20 ml)を加え、60℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.40 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.043 g, 収率89%)を得た。
【0507】
[製造例12]
N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-109)の合成
【0508】
【化140】
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【0509】
(1)2-クロロ-4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0510】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0511】
アルゴン雰囲気下、4-イソブトキシフェニルボロン酸(0.50 g, 2.58 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.93 g, 5.15 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.15 g, 0.129 mmol)及び炭酸ナトリウム(0.819 g, 7.73 mmol)のトルエン(5.0 ml)懸濁液に蒸留水(3.5 ml)を加え、86℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(0.606 g, 収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.05 (6H, d, J= 6.7 Hz), 2.07-2.17 (1H, m), 3.81 (2H, d, J = 6.5 Hz), 4.14 (3H, s), 6.95-7.00 (2H, m), 8.42-8.46 (2H, m).
【0512】
(2){4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0513】
【化142】
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【0514】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.60 g, 2.0 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.57 g, 3.1 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.083 g, 0.10 mmol)及びリン酸三カリウム(1.3 g, 6.1 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.0 ml)懸濁液を60℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄し分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2)にて精製することにより表題化合物(0.32 g, 収率39%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.05 (6H, d, J= 6.7 Hz), 1.77 (1H, t, J = 5.9 Hz), 2.08-2.18 (1H, m), 3.82 (2H, d, J= 6.5 Hz), 4.19 (3H, s), 4.77 (2H, d, J= 5.9 Hz), 6.98-7.01 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.00 (1H, d, J= 2.2 Hz), 8.55 (2H, m).
【0515】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0516】
【化143】
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【0517】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.24 g, 0.61 mmol)のテトラヒドロフラン(2.0 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.11 ml, 0.79 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.052 ml, 0.67 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(1.5 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(0.59 g, 1.8 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.16 g, 0.73 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製することにより表題化合物(0.34 g, 収率92%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.05 (6H, d, J= 6.7 Hz), 1.47 (18H, s), 2.08-2.18 (1H, m), 3.82 (2H, d, J = 6.5 Hz), 4.18 (3H, s), 4.82 (2H, s), 6.96-7.00 (2H, m), 7.39 (1H, dd, J= 8.3, 2.3 Hz), 7.48 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.99 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.52-8.56 (2H, m).
【0518】
(4)4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0519】
【化144】
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【0520】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.34 g, 0.56 mmol)の1,4−ジオキサン溶液(1.0 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(3.0 ml)を加え、2.5時間撹拌した。この反応液にn-ヘキサン(20 ml)を加え、撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.24 g, 収率95%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.01 (6H, d, J= 6.8 Hz), 2.01-2.11 (1H, m), 3.88 (2H, d, J = 6.4 Hz), 4.14 (3H, s), 4.12-4.17 (2H, m), 7.12-7.15 (2H, m), 7.72 (2H, br s), 8.13 (1H, br s), 8.40-8.51 (5H, m).
【0521】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0522】
【化145】
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【0523】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.065 g, 0.14 mmol)、HOBt・H
2O(0.033 g, 0.22 mmol)及び3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.034 g, 0.22 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.70 ml)溶液に、室温にて、WSC・HCl(0.042 g, 0.22 mmol)及びトリエチルアミン(0.030 ml, 0.22 mmol)を加え、5時間撹拌した。この反応液に、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.034 g, 0.22 mmol)、WSC・HCl(0.042 g, 0.22 mmol)、HOBt・H
2O(0.033 g, 0.22 mmol)及びトリエチルアミン(0.030 ml, 0.22 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製することにより表題化合物(0.068 g, 収率86%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.06 (6H, d, J= 6.8 Hz), 1.44 (6H, br s), 2.08-2.18 (1H, m), 3.82 (2H, d, J = 6.6 Hz), 4.19 (3H, s), 4.55 (2H, d, J = 5.7 Hz), 6.21 (1H, br s), 6.97-7.01 (2H, m), 7.34 (1H, dd, J= 8.3, 2.3 Hz), 7.51 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.53-8.55 (2H, m).
【0524】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-109)
【0525】
【化146】
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【0526】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.066 g, 0.12 mmol)のメタノール(1.1 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.18 ml)を加え、60℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.55 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.057 g, 収率88%)を得た。表題化合物(0.030 g)のアセトニトリル(0.60 ml)懸濁液を室温にて撹拌後、固体をろ取し、乾燥することで、表題化合物の結晶(0.011 g)を得た。
【0527】
[製造例13]
N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-122)の合成
【0528】
【化147】
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【0529】
(1)2-クロロ-4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン
【0530】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0531】
アルゴン雰囲気下、4-プロポキシフェニルボロン酸(1.0 g, 5.6 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(2.0 g, 11 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.65 g, 0.56 mmol)のトルエン(25 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(8.4 ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製することにより表題化合物(1.1 g, 収率70%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.06 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.83-1.87 (2H, m), 4.02 (2H, t, J = 6.6 Hz), 4.14 (3H, s), 6.96-6.99 (2H, m), 8.43-8.45 (2H, m).
【0532】
(2){4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0533】
【化149】
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【0534】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(0.75 g, 2.7 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.60 g, 3.2 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.22 g, 0.27 mmol)の1,4-ジオキサン(15 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(5.4 ml)を加え、100℃にて、3時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄した後分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(0.95 g, 収率91%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.07 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.77 (1H, t, J = 5.8 Hz), 1.84-1.87 (2H, m), 4.02 (2H, t, J= 6.6 Hz), 4.19 (3H, s), 4.77 (2H, d, J= 5.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.00 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.55 (2H, d, J = 8.7 Hz).
【0535】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0536】
【化150】
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【0537】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.95 g, 2.5 mmol)のテトラヒドロフラン(13 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.45 ml, 3.2 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.23 ml, 3.0 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(13 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(2.4 g, 7.4 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.64 g, 3.0 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率90%)を得た。
【0538】
(4)4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0539】
【化151】
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【0540】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(1.3 g, 2.2 mmol)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(5.0 ml)を加え、30分間撹拌した。この反応液に1,4-ジオキサン(2.0 ml)及びn-ヘキサン(5.0 ml)を加え、45分間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.68 g, 収率73%)として得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.00 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.73-1.83 (2H, m), 4.06 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.12-4.18 (2H, m), 4.14 (3H, s), 7.12-7.16 (2H, m), 7.69-7.74 (2H, m), 8.13 (1H, br s), 8.44 (3H, br s), 8.45-8.50 (2H, m).
【0541】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0542】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0543】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.10 g, 0.24 mmol)、HOBt・H
2O(0.054 g, 0.36 mmol)及びWSC・HCl(0.068 g, 0.36 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.5 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.056 g, 0.36 mmol)及びトリエチルアミン(0.099 ml, 0.71 mmol)を加え、4時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/3)にて精製することにより表題化合物(0.096 g, 収率78%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.00 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.39 (6H, s), 1.73-1.83 (2H, m), 4.05 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.11 (3H, s), 4.39 (2H, d, J = 5.9 Hz), 7.10-7.14 (2H, m), 7.44 (1H, dd, J = 8.1, 2.3 Hz), 7.61 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.86 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.42-8.47 (2H, m), 8.66 (1H, t, J = 5.9 Hz).
【0544】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-122)
【0545】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0546】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.094 g, 0.18 mmol)のメタノール(0.94 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.27 ml)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.54 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.069 g, 収率75%)を得た。表題化合物(0.050 g)のアセトン(1.0 ml)懸濁液を加熱還流下溶解し、室温にて固体をろ取し、乾燥することで、表題化合物の結晶(0.012 g)を得た。
【0547】
[製造例14]
N-(4-クロロ-3-{4-ヒドロキシ-6-[4-(1-メチルシクロプロピルメトキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-128)の合成
【0548】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
(1)2-クロロ-4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン
【0550】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0551】
アルゴン雰囲気下、4-(メトキシメトキシ)フェニルボロン酸(1.0 g, 5.5 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(2.0 g, 11 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.64 g, 0.55 mmol)のトルエン(25 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(8.3 ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1から10/1)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率84%)を得た。
【0552】
(2){4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0553】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0554】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(1.3 g, 4.4 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.99 g, 5.3 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.36 g, 0.44 mmol)の1,4-ジオキサン(25 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(8.8 ml)を加え、100℃にて、3時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した。有機層を水で洗浄後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(0.98 g, 収率56%)を得た。
【0555】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0556】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0557】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.78 g, 2.0 mmol)のテトラヒドロフラン(7.8 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.36 ml, 2.6 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.19 ml, 2.4 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(2.0 g, 6.0 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.53 g, 2.4 mmol)を加え、2時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(0.80 g, 収率68%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.42 (18H, s), 3.41 (3H, s), 4.12 (3H, s), 4.77 (2H, s), 5.32 (2H, s), 7.18-7.23 (2H, m), 7.45 (1H, dd, J = 8.2, 2.3 Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.91 (1H, d, J= 2.3 Hz), 8.43-8.47 (2H, m).
【0558】
(4)4-[4-(5-アミノメチル-2-クロロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェノール塩酸塩
【0559】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.40 g, 0.68 mmol)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)を加え、1時間撹拌した。この反応液にn-ヘキサン(3.0 ml)を加え、45分間撹拌した。この懸濁液より固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物を粗生成物(0.26 g)として得た。
【0561】
(5)3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸 4-(4-{2-クロロ-5-[(3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオニルアミノ)メチル]フェニル}-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル
【0562】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0563】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-[4-(5-アミノメチル-2-クロロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェノール塩酸塩の粗生成物(0.10 g)、HOBt・H
2O(0.061 g, 0.40 mmol)及びWSC・HCl(0.076 g, 0.40 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.5 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.066 g, 0.40 mmol)及びトリエチルアミン(0.11 ml, 0.79 mmol)を加え、2時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=10/1)にて精製することにより表題化合物(0.090 g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.39 (6H, s), 1.59 (6H, s), 4.15 (3H, s), 4.40 (2H, d, J = 6.0 Hz), 7.39-7.47 (3H, m), 7.62 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.55-8.60 (2H, m), 8.66 (1H, t, J = 6.0 Hz).
【0564】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0565】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸 4-(4-{2-クロロ-5-[(3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオニルアミノ)メチル]フェニル}-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル(0.070 g, 0.15 mmol)のメタノール(0.70 ml)溶液に、室温にて、5Mナトリウムメトキシド/メタノール溶液(0.032 ml)を加え、1時間撹拌した。この反応液に、氷冷下、2N塩酸を加え、pH=2とした。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=4/1)にて精製することにより表題化合物(0.036 g, 収率51%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.38 (6H, s), 4.10 (3H, s), 4.39 (2H, d, J = 6.2 Hz), 6.91-6.95 (2H, m), 7.42 (1H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.84 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.34-8.39 (2H, m), 8.65 (1H, t, J = 6.2 Hz), 10.38 (1H, br s).
【0567】
(7)N-(4-クロロ-3-{4-メトキシ-6-[4-(1-メチルシクロプロピルメトキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0568】
【化161】
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【0569】
アルゴン雰囲気下、上記(6)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.036 g, 0.075 mmol)、1-メチル-シクロプロパンメタノール(0.0087 ml, 0.090 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.024 g, 0.090 mmol)のテトラヒドロフラン(0.50 ml)溶液に、氷冷下、1.9Mアゾジカルボン酸ジエチル/トルエン溶液(0.051 ml, 0.098 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液を室温にて、1時間撹拌後、1.9Mアゾジカルボン酸ジエチル/トルエン溶液(0.028 ml, 0.053 mmol)を加えた。この反応液を室温にて、1時間撹拌後、プレパラティブ薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸エチル=19/1)にて精製することにより表題化合物(0.029 g, 収率70%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 0.42 (2H, dd, J= 5.6, 4.0 Hz), 0.56 (2H, dd, J= 5.4, 4.2 Hz), 1.20 (3H, s), 1.39 (6H, s), 3.88 (2H, s), 4.11 (3H, s), 4.39 (2H, d, J = 5.9 Hz), 7.09-7.14 (2H, m), 7.43 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.85 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.41-8.46 (2H, m), 8.66 (1H, t, J = 5.9 Hz).
【0570】
(8)N-(4-クロロ-3-{4-ヒドロキシ-6-[4-(1-メチルシクロプロピルメトキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-128)
【0571】
【化162】
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【0572】
アルゴン雰囲気下、上記(7)で得られたN-(4-クロロ-3-{4-メトキシ-6-[4-(1-メチルシクロプロピルメトキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.028 g, 0.051 mmol)のメタノール(0.28 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.077 ml)を加え、60℃にて、1時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.16 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.019 g, 収率69%)を得た。
【0573】
[製造例15]
N-{4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-129)の合成
【0574】
【化163】
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【0575】
(1)2-クロロ-4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0576】
【化164】
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【0577】
アルゴン雰囲気下、3-クロロ-4-メチルフェニルボロン酸(0.47 g, 2.8 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(1.0 g, 5.6 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.32 g, 0.28 mmol)のトルエン(5.0 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(4.2 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=97/3から94/6)にて精製することにより表題化合物(0.61 g, 収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.47 (3H, s), 4.17 (3H, s), 7.37 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.28 (1H, dd, J = 8.0, 1.8 Hz), 8.47 (1H, d, J = 1.8 Hz).
【0578】
(2){4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0579】
【化165】
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【0580】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.61 g, 2.3 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.51 g, 2.7 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.19 g, 0.23 mmol)の1,4-ジオキサン(6.0 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(4.5 ml)を加え、100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=8/2から6/4)にて精製することにより表題化合物(0.61 g, 収率71%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.81 (1H, t, J= 5.9 Hz), 2.47 (3H, s), 4.21 (3H, s), 4.78 (2H, d, J = 5.9 Hz), 7.37 (1H, d, J= 7.9 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.01 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.38 (1H, dd, J = 7.9, 1.8 Hz), 8.57 (1H, d, J = 1.8 Hz).
【0581】
(3)4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0582】
【化166】
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【0583】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.61 g, 1.6 mmol)のテトラヒドロフラン(6.0 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.29 ml, 2.1 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.15 ml, 1.9 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(6.0 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(1.6 g, 4.8 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.42 g, 1.9 mmol)を加え、2時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5から80/20)にて精製した。アルゴン雰囲気下、この精製物の1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(8.0 ml)を加え、2.5時間撹拌した。この反応液にn-ヘキサンを加え、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.67 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.46 (3H, s), 4.12-4.21 (5H, m), 7.62 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.73-7.75 (2H, m), 8.17 (1H, br s), 8.38 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 8.47 (1H, d, J = 1.6 Hz) , 8.48 (3H, br s).
【0584】
(4)N-{4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0585】
【化167】
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【0586】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られた4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.070 g, 0.17 mmol)、HOBt・H
2O(0.039 g, 0.26 mmol)及びWSC・HCl(0.049 g, 0.26 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.70 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.037 g, 0.24 mmol)及びトリエチルアミン(0.071 ml, 0.51 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1から8/2)にて精製することにより表題化合物(0.072 g, 収率82%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.45 (6H, s), 2.47 (3H, s), 4.21 (3H, s), 4.56 (2H, d, J = 5.6 Hz), 6.24 (1H, br s), 7.34-7.39 (2H, m), 7.52 (1H, d, J= 8.2 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.38 (1H, dd, J = 8.2, 1.8 Hz), 8.56 (1H, d, J = 1.8 Hz).
【0587】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-129)
【0588】
【化168】
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【0589】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.072 g, 0.14 mmol)のメタノール(0.70 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.28 ml)を加え、60℃にて、1時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.56 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.057 g, 収率82%)を得た。
【0590】
[製造例16]
N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-130)の合成
【0591】
【化169】
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【0592】
(1)4-ベンジロキシ-2-ブロモ-1-トリフルオロメチルベンゼン
【0593】
【化170】
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【0594】
アルゴン雰囲気下、2-ブロモ-4-フルオロ-1-トリフルオロメチルベンゼン(1.5 g, 6.2 mmol)及び水素化ナトリウム(0.74 g, 60重量%オイルディスパージョン)のN,N-ジメチルホルムアミド(15 ml)溶液に、氷冷下、ベンジルアルコール(0.64 ml, 6.2 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液を60℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=99/1から98/2)にて精製することにより表題化合物(1.3 g, 収率69%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 5.08 (2H, s), 6.93 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 7.30 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.33-7.41 (5H, m), 7.57 (1H, d, J = 8.8 Hz).
【0595】
(2)4-ベンジロキシ-2-イソプロぺニル-1-トリフルオロメチルベンゼン
【0596】
【化171】
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【0597】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた4-ベンジロキシ-2-ブロモ-1-トリフルオロメチルベンゼン(1.3 g, 3.9 mmol)の1,4-ジオキサン(13 ml)溶液に、室温にて、2-イソプロペニル-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(0.99 g, 5.9 mmol)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.32 g, 0.39 mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(5.9 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=99/1から97/3)にて精製することにより表題化合物(1.1 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.04 (3H, s), 4.88 (1H, br s), 5.08 (2H, s), 5.18 (1H, br s), 6.82 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.89 (1H, dd, J = 8.8, 2.6 Hz), 7.31-7.42 (5H, m), 7.54 (1H, d, J= 8.8 Hz).
【0598】
(3)3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェノール
【0599】
【化172】
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【0600】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた4-ベンジロキシ-2-イソプロぺニル-1-トリフルオロメチルベンゼン(1.2 g, 3.9 mmol)のテトラヒドロフラン(12 ml)溶液に、室温にて、10重量%パラジウム炭素(0.23 g)を加え、1気圧水素雰囲気下、5時間撹拌した。窒素雰囲気下、この反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで溶出した。ろ液を減圧濃縮することにより、表題化合物(0.76 g, 収率96%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.23 (6H, d, J= 6.7 Hz), 3.24-3.35 (1H, m), 5.04 (1H, br s), 6.66 (1H, dd, J = 8.6, 2.6 Hz), 6.87 (1H, d, J = 2.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz).
【0601】
(4)トリフルオロメタンスルホン酸3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル
【0602】
【化173】
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【0603】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られた3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェノール(0.77 g, 3.8 mmol)のクロロホルム(8.0 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.58 ml, 4.1 mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.67 ml, 4.0 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及びクロロホルムを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=98/2)にて精製することにより表題化合物(0.78 g, 収率62%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.28 (6H, d, J= 6.7 Hz), 3.34-3.46 (1H, m), 7.19 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 7.34 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.70 (1H, d, J= 8.8 Hz).
【0604】
(5)2-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン
【0605】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られたトリフルオロメタンスルホン酸3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル(0.78 g, 2.3 mmol)のDMSO(8.0 ml)溶液に、室温にて、ビス(ピナコラート)ジボロン(0.71 g, 2.8 mmol)、酢酸カリウム(0.68 g, 7.0 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.095 g, 0.12 mmol)を加え、80℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=98/2)にて精製することにより表題化合物(0.48 g, 収率66%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.29 (6H, d, J= 7.0 Hz), 1.36 (12H, s), 3.29-3.40 (1H, m), 7.57 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.88 (1H, br s).
【0607】
(6)2-クロロ-4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0608】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた2-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(0.48 g, 1.5 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.69 g, 3.8 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.13 g, 0.15 mmol)の1,4-ジオキサン(5.0 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(3.1ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=97/3から94/6)にて精製することにより表題化合物(0.36 g, 収率71%)を得た。
【0610】
(7){4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0611】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0612】
アルゴン雰囲気下、上記(6)で得られた2-クロロ-4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.36 g, 1.1 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.25 g, 1.3 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.089 g, 0.11 mmol)の1,4-ジオキサン(3.6 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(2.2 ml)を加え、100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=8/2から1/1)にて精製することにより表題化合物(0.30 g, 収率62%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.36 (6H, d, J= 6.8 Hz), 1.79 (1H, t, J = 6.0 Hz), 3.37-3.48 (1H, m), 4.24 (3H, s), 4.79 (2H, d, J = 6.0 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 8.4, 2.2 Hz), 7.57 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.75 (1H, d, J= 8.4 Hz), 8.07 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.47 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.73 (1H, br s).
【0613】
(8)4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0614】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
アルゴン雰囲気下、上記(7)で得られた{4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.30 g, 0.68 mmol)のテトラヒドロフラン(3.0 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.12 ml, 0.89 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.063 ml, 0.82 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(3.0 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(0.67 g, 2.0 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.18 g, 0.82 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5から80/20)にて精製した。アルゴン雰囲気下、この精製物の1,4−ジオキサン溶液(1.0 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(4.0 ml)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液にn-ヘキサンを加え、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.24 g, 収率74%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.33 (6H, d, J= 6.7 Hz), 3.28-3.40 (1H, m), 4.13-4.22 (5H, m), 7.73 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.20 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.35 (3H, br s), 8.48 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.70 (1H, s).
【0616】
(9)N-{4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0617】
【化178】
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【0618】
アルゴン雰囲気下、上記(8)で得られた4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.080 g, 0.17 mmol)、HOBt・H
2O(0.039 g, 0.26 mmol)及びWSC・HCl(0.049 g, 0.26 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.80 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.037 g, 0.24 mmol)及びトリエチルアミン(0.071 ml, 0.51 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=19/1から8/2)にて精製することにより表題化合物(0.077 g, 収率79%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.35 (6H, d, J= 6.0 Hz), 1.44 (6H, br s), 3.37-3.49 (1H, m), 4.23 (3H, s), 4.56 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.25 (1H, br s), 7.37 (1H, dd, J = 8.4, 2.3 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.74 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.96 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.46 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.72 (1H, br s).
【0619】
(10)N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-130)
【0620】
【化179】
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【0621】
アルゴン雰囲気下、上記(9)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(3-イソプロピル-4-トリフルオロメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.077 g, 0.13 mmol)のメタノール(0.80 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.27 ml)を加え、60℃にて、1時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.54 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.066 g, 収率88%)を得た。
【0622】
[製造例17]
N-{3-[4-(4-ブトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-4-クロロベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-131)の合成
【0623】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0624】
(1)N-{3-[4-(4-ブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-4-クロロベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0625】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
アルゴン雰囲気下、上記[製造例14]の(6)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.10 g, 0.21 mmol)、n-ブタノール(0.023 ml, 0.25 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.066 g, 0.25 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 ml)溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.059 g, 0.25 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に、n-ブタノール(0.019 ml, 0.21 mmol)、トリフェニルホスフィン(0.055 g, 0.21 mmol)及びアゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.049 g, 0.21 mmol)を加え、室温にて、2時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製することにより表題化合物(0.096 g, 収率85%)を得た。
【0627】
(2)N-{3-[4-(4-ブトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-4-クロロベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-131)
【0628】
【化182】
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【0629】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られたN-{3-[4-(4-ブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-4-クロロベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.096 g, 0.18 mmol)のメタノール(0.96 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.27 ml)を加え、65℃にて、2時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.54 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.086 g, 収率93%)を得た。
【0630】
[製造例18]
N-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-135)の合成
【0631】
【化183】
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【0632】
(1)2-クロロ-4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0633】
【化184】
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【0634】
アルゴン雰囲気下、2-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン(0.59 g, 2.2 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.81 g, 4.5 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.18 g, 0.22 mmol)の1,4-ジオキサン(3.0 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(3.4 ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=25/1から20/1)にて処理することにより表題化合物の粗生成物(0.44 g)を得た。
【0635】
(2){4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0636】
【化185】
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【0637】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジンの粗生成物(0.44 g)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.31 g, 1.6 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.11 g, 0.13 mmol)の1,4-ジオキサン(5.4 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(2.7 ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/3)にて精製することにより表題化合物(0.32 g)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.83-0.88 (2H, m), 1.01-1.07 (2H, m), 1.79 (1H, t, J = 6.0 Hz), 2.10-2.19 (1H, m), 4.20 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 6.0 Hz), 7.13 (1H, t, J = 9.2 Hz), 7.47 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.01 (1H, br s), 8.20 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.38-8.41 (1H, m).
【0638】
(3)tert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート
【0639】
【化186】
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【0640】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.32 g, 0.82 mmol)のテトラヒドロフラン(3.3 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.15 ml, 1.1 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.076 ml, 0.98 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(3.3 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(0.80 g, 2.5 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.21 g, 0.98 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過により硫酸マグネシウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/1)にて精製することにより表題化合物(0.40 g, 収率83%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.84-0.88 (2H, m), 1.01-1.07 (2H, m), 1.47 (18H, s), 2.09-2.18 (1H, m), 4.18 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.11 (1H, dd, J = 9.7, 8.6 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 8.3, 2.2 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.00 (1H, d, J= 2.2 Hz), 8.19 (1H, dd, J = 7.5, 2.2 Hz), 8.36-8.41 (1H, m).
【0641】
(4)4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0642】
【化187】
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【0643】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られたtert-ブチル N-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-N-(tert-ブトキシカルボニル)カーバメート(0.40 g, 0.68 mmol)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(3.3 ml)を加え、1時間撹拌した。この反応液に酢酸エチル(35 ml)を加え、撹拌した。その後、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.26 g, 収率89%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 0.78-0.83 (2H, m), 1.05-1.10 (2H, m), 2.10-2.19 (1H, m), 4.16 (3H, s), 4.16 (2H, s), 7.39 (1H, dd, J = 9.9, 8.7 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 8.4, 2.1 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.13 (1H, dd, J = 7.7, 2.1 Hz), 8.16 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.35-8.37 (4H, m).
【0644】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0645】
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0646】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.070 g, 0.17 mmol)、HOBt・H
2O(0.033 g, 0.22 mmol)及びWSC・HCl(0.041 g, 0.22 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.034 g, 0.22 mmol)及びトリエチルアミン(0.069 ml, 0.48 mmol)を加え、3時間撹拌した。この反応液に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/3)にて精製することにより表題化合物(0.082 g, 収率94%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.82-0.87 (2H, m), 1.01-1.05 (2H, m), 1.43 (6H, s), 2.10-2.16 (1H, m), 4.18 (3H, s), 4.54 (2H, d, J = 5.6 Hz), 6.21 (1H, br s), 7.11 (1H, t, J = 9.2 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.90 (1H, s), 8.18 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.36-8.40 (1H, m).
【0647】
(6)N-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-135)
【0648】
【化189】
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【0649】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.082 g, 0.16 mmol)のメタノール(1.8 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.24 ml)を加え、60℃にて、3時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(1.0 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.065 g, 収率81%)を得た。
【0650】
[製造例19]
(R)-N-{4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(実施例番号1-136)の合成
【0651】
【化190】
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【0652】
(1)(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸ベンジル
【0653】
【化191】
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【0654】
アルゴン雰囲気下、(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸(2.2 g, 14 mmol)及び炭酸カリウム(2.3 g, 16 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30 ml)懸濁液に、室温にて、ベンジルブロミド(1.8 ml, 15 mmol)を加え、4時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製することにより表題化合物(3.0 g, 収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.60 (3H, s), 3.78 (1H, s), 5.31 (2H, s), 7.33-7.42 (5H, m).
【0655】
(2)(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸ベンジル
【0656】
【化192】
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【0657】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸ベンジル(3.4 g, 14 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(40 ml)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(0.60 g, 60重量%オイルディスパージョン)を加え、1時間撹拌した。この反応液に、ヨウ化メチル(1.3 ml, 20 mmol)を加え、室温にて、2時間撹拌した。この反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=15/1)にて精製することにより表題化合物(2.8 g, 収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.59 (3H, s), 3.40 (3H, s), 5.26 (2H, s), 7.31-7.37 (5H, m).
【0658】
(3)(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸
【0659】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0660】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸ベンジル(2.8 g, 11 mmol)の酢酸エチル(50 ml)溶液に、室温にて、10重量%パラジウム炭素(0.23 g)を加え、1気圧水素雰囲気下、5時間撹拌した。窒素雰囲気下、この反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで溶出した。ろ液を減圧濃縮することにより、表題化合物(1.4 g, 収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.68 (3H, s), 3.54 (3H, s).
【0661】
(4)2-クロロ-4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0662】
【化194】
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【0663】
アルゴン雰囲気下、4-クロロ-3-メチルフェニルボロン酸(0.47 g, 2.8 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(1.0 g, 5.6 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.32 g, 0.28 mmol)のトルエン(5.0 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(4.2 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=98/2から95/5)にて精製することにより表題化合物(0.50 g, 収率48%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.47 (3H, s), 4.17 (3H, s), 7.47 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 8.4, 2.1 Hz), 8.36 (1H, d, J = 2.1 Hz).
【0664】
(5){4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0665】
【化195】
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【0666】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られた2-クロロ-4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.50 g, 1.3 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.30 g, 1.6 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.11 g, 0.13 mmol)の1,4-ジオキサン(5.0 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(2.6 ml)を加え、100℃にて、1.5時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=8/2から6/4)にて精製することにより表題化合物(0.40 g, 収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.79 (1H, t, J= 5.3 Hz), 2.48 (3H, s), 4.21 (3H, s), 4.78 (2H, d, J = 5.3 Hz), 7.45-7.50 (2H, m), 7.54 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.01 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.37 (1H, dd, J = 8.4, 2.1 Hz), 8.46 (1H, d, J = 2.1 Hz).
【0667】
(6)4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0668】
【化196】
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【0669】
アルゴン雰囲気下、上記(5)で得られた{4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.40 g, 1.1 mmol)のテトラヒドロフラン(4.0 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.19 ml, 1.4 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.098 ml, 1.3 mmol)を加え、1時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、炭酸セシウム(1.0 g, 3.2 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.37 g, 1.7 mmol)を加え、3時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5から80/20)にて精製した。アルゴン雰囲気下、この精製物の1,4−ジオキサン溶液(2.0 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(4.0 ml)を加え、2時間撹拌した。この反応液にn-ヘキサンを加え、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.43 g, 収率99%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.47 (3H, s), 4.13-4.19 (5H, m), 7.67 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.71-7.76 (2H, m), 8.16 (1H, d, J = 1.6 Hz), 8.35 (1H, dd, J = 8.3, 1.6 Hz), 8.41-8.50 (4H, m).
【0670】
(7)(R)-N-{4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド
【0671】
【化197】
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【0672】
アルゴン雰囲気下、上記(6)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.070 g, 0.17 mmol)、HOBt・H
2O(0.039 g, 0.26 mmol)及びWSC・HCl(0.049 g, 0.26 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.70 ml)溶液に、室温にて、上記(3)で得られた(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸(0.038 g, 0.22 mmol)及びトリエチルアミン(0.071 ml, 0.51 mmol)を加え、18時間撹拌した。この反応液に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2)にて精製することにより表題化合物(0.058 g, 収率65%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.66 (3H, s), 2.48 (3H, s), 3.45 (3H, s), 4.20 (3H, s), 4.48 (1H, dd, J = 15.1, 5.8 Hz), 4.63 (1H, dd, J = 15.1, 6.5 Hz), 7.16 (1H, br s), 7.37 (1H, dd, J= 8.3, 2.3 Hz), 7.48 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 8.3, 2.0 Hz), 8.46 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0673】
(8)(R)-N-{4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(実施例番号1-136)
【0674】
【化198】
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【0675】
アルゴン雰囲気下、上記(7)で得られた(R)-N-{4-クロロ-3-[4-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(0.058 g, 0.11 mmol)のメタノール(1.3 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.17 ml)を加え、60℃にて、3時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.68 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.051 g, 収率88%)を得た。
【0676】
[製造例20]
(R)-N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(実施例番号1-137)の合成
【0677】
【化199】
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【0678】
(1)(R)-N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド
【0679】
【化200】
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【0680】
アルゴン雰囲気下、[製造例13]の(4)で得られた4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.80 g, 0.19 mmol)、HOBt・H
2O(0.044 g, 0.28 mmol)及びWSC・HCl(0.055 g, 0.28 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0 ml)溶液に、室温にて、[製造例19]の(3)で得られた(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸(0.046 g, 0.27 mmol)及びトリエチルアミン(0.080 ml, 0.57 mmol)を加え、18時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=8/2から3/2)にて精製することにより表題化合物(0.084 g, 収率82%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.07 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.66 (3H, br s), 1.81-1.90 (2H, m), 3.45 (3H, br s), 4.02 (2H, t, J = 6.5 Hz), 4.19 (3H, s), 4.50 (1H, dd, J = 15.0, 5.8 Hz), 4.59 (1H, dd, J = 15.0, 6.3 Hz), 6.97-7.02 (2H, m), 7.14 (1H, br s), 7.35 (1H, dd, J= 8.3, 2.3 Hz), 7.51 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.52-8.56 (2H, m).
【0681】
(2)(R)-N-{4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(実施例番号1-137)
【0682】
【化201】
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【0683】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた(R)-N-{4-クロロ-3-[4-メトキシ-6-(4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-メチルプロピオンアミド(0.084 g, 0.16 mmol)のメタノール(0.80 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.30 ml)を加え、65℃にて、1.5時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.60 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.072 g, 収率89%)を得た。
【0684】
[製造例21]
N-{4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-150)の合成
【0685】
【化202】
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【0686】
(1)2-クロロ-4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0687】
【化203】
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【0688】
アルゴン雰囲気下、3,4-ジメチルベンゼンボロン酸(0.42 g, 2.8 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(1.0 g, 5.6 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.32 g, 0.28 mmol)のトルエン(8.4 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(4.2 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製することにより表題化合物(0.64 g, 92%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 2.35 (6H, s), 4.16 (3H, s), 7.26 (3H, d, J = 7.8 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 7.8, 2.1 Hz), 8.25 (1H, d, J = 2.1 Hz).
【0689】
(2){4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0690】
【化204】
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【0691】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(0.64 g, 2.6 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(0.57 g, 3.1 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.21 g, 0.26 mmol)の1,4-ジオキサン(10 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(5.1 ml)を加え、100℃にて、1時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/3)にて精製することにより表題化合物(0.54 g, 収率59%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.87 (1H, t, J= 5.0 Hz), 2.35 (3H, s), 2.36 (3H, s), 4.20 (3H, s), 4.76 (2H, d, J = 5.0 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.99 (1H, d, J = 1.6 Hz), 8.33 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.35 (1H, br s).
【0692】
(3)4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0693】
【化205】
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【0694】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(0.54 g, 1.5 mmol)のテトラヒドロフラン(5.5 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.28 ml, 2.0 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.14 ml, 1.8 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(5.5 ml)溶液に、氷冷下、炭酸セシウム(1.5 g, 4.6 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(0.40 g, 1.8 mmol)を加え、室温にて、1時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/1)にて精製した。アルゴン雰囲気下、この精製物に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(6.5 ml)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液に酢酸エチルを加え、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(0.56 g, 収率94%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 2.34 (3H, s), 2.35 (3H, s), 4.12-4.19 (5H, m), 7.38 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.69-7.75 (2H, m), 8.12 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.26 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz), 8.29 (1H, br s), 8.44 (3H, br s).
【0695】
(4)N-{4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0696】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0697】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られた4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.070 g, 0.18 mmol)、HOBt・H
2O(0.035 g, 0.23 mmol)及びWSC・HCl(0.044 g, 0.23 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオン酸(0.036 g, 0.23 mmol)及びトリエチルアミン(0.075 ml, 0.54 mmol)を加え、4時間撹拌した。この反応液に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製することにより表題化合物(0.075 g, 収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 1.44 (6H, s), 2.36 (3H, s), 2.37 (3H, s), 4.20 (3H, s), 4.55 (2H, d, J = 5.7 Hz), 6.22 (1H, br s), 7.27 (3H, d, J = 7.8 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.91 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.32 (1H, dd, J = 7.8, 1.7 Hz), 8.35 (1H, br s).
【0698】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-150)
【0699】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0700】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(3,4-ジメチルフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.075 g, 0.15 mmol)のメタノール(1.8 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.23 ml)を加え、60℃にて、4時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(1.0 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.063 g, 収率86%)を得た。
【0701】
[製造例22]
N-{4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-トリフルオロメチルプロピオンアミド(実施例番号1-169)の合成
【0702】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【0703】
(1)2-クロロ-4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン
【0704】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0705】
アルゴン雰囲気下、4-(シクロプロピルメトキシ)ベンゼンボロン酸(2.5 g, 13 mmol)、2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(4.7 g, 26 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.5 g, 1.3 mmol)のトルエン(25 ml)懸濁液に、2M炭酸ナトリウム水溶液(20 ml)を加え、100℃にて、2時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=90/10から80/20)にて精製することにより表題化合物(3.0 g, 79%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.36-0.41 (2H, m), 0.65-0.71 (2H, m), 1.25-1.36 (1H, m), 3.90 (2H, d, J = 7.0 Hz), 4.14 (3H, s), 6.96-7.00 (2H, m), 8.42-8.47 (2H, m).
【0706】
(2){4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール
【0707】
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
【0708】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた2-クロロ-4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン(3.0 g, 10 mmol)、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(2.3 g, 12 mmol)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(0.84 g, 1.0 mmol)の1,4-ジオキサン(30 ml)溶液に2M炭酸ナトリウム水溶液(21 ml)を加え、100℃にて、3時間撹拌した。室温にて、この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=8/2から1/1)にて精製することにより表題化合物(2.9 g, 収率71%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.37-0.41 (2H, m), 0.65-0.71 (2H, m), 1.27-1.36 (1H, m), 1.76 (1H, t, J = 6.0 Hz), 3.90 (2H, d, J = 6.7 Hz), 4.19 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 6.0 Hz), 6.98-7.02 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J= 8.1, 1.9 Hz), 7.53 (1H, d, J= 8.1 Hz), 8.00 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.53-8.57 (2H, m).
【0709】
(3)4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩
【0710】
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
【0711】
アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られた{4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]フェニル}メタノール(2.9 g, 7.3 mmol)のテトラヒドロフラン(29 ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(1.3 ml, 9.5 mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.68 ml, 8.7 mmol)を加え、0.5時間撹拌した。この反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。この残渣のN,N-ジメチルホルムアミド(29 ml)溶液に、氷冷下、炭酸セシウム(7.1 g, 22 mmol)及びイミノジカルボン酸ジ-tert-ブチル(1.9 g, 8.7 mmol)を加え、室温にて、2時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5から70/30)にて精製した。アルゴン雰囲気下、この精製物の1,4−ジオキサン溶液(9.3 ml)に、室温にて、4M塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(37 ml)を加え、3時間撹拌した。この反応液に酢酸エチルを加え、固体をろ取し、減圧乾燥することにより表題化合物(3.1 g, 収率97%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 0.34-0.39 (2H, m), 0.57-0.63 (2H, m), 1.21-1.32 (1H, m), 3.95 (2H, d, J = 7.0 Hz), 4.11-4.18 (5H, m), 7.11-7.15 (2H, m), 7.70-7.74 (2H, m), 8.13 (1H, br s), 8.42-8.53 (5H, m).
【0712】
(4)N-{4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-トリフルオロメチルプロピオンアミド
【0713】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0714】
アルゴン雰囲気下、上記(3)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.080 g, 0.18 mmol)、HOBt・H
2O(0.037 g, 0.24 mmol)及びWSC・HCl(0.046 g, 0.24 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0 ml)溶液に、室温にて、2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸(0.050 g, 0.24 mmol)及びトリエチルアミン(0.077 ml, 0.55 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液に、HOBt・H
2O(0.037 g, 0.24 mmol)、WSC・HCl(0.046 g, 0.24 mmol)、2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸(0.050 g, 0.24 mmol)及びトリエチルアミン(0.077 ml, 0.55 mmol)を加えて、2時間撹拌した。この反応液に、HOBt・H
2O(0.037 g, 0.24 mmol)、WSC・HCl(0.046 g, 0.24 mmol)、2,2-ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸(0.050 g, 0.24 mmol)及びトリエチルアミン(0.077 ml, 0.55 mmol)を加えて、1.5時間撹拌した。この反応液に飽和重曹水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製することにより表題化合物(0.045 g, 収率41%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.36-0.41 (2H, m), 0.65-0.71 (2H, m), 1.26-1.35 (2H, m), 1.70 (3H, s), 3.90 (2H, d, J= 6.7 Hz), 4.19 (3H, s), 4.61 (2H, d, J= 5.8 Hz), 6.49 (1H, br s), 6.98-7.02 (2H, m), 7.32 (1H, dd, J = 8.5, 2.1 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.52-8.56 (2H, m).
【0715】
(5)N-{4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-トリフルオロメチルプロピオンアミド(実施例番号1-169)
【0716】
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【0717】
アルゴン雰囲気下、上記(4)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-シクロプロピルメトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-トリフルオロメチルプロピオンアミド(0.045 g, 0.076 mmol)のメタノール(0.70 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.11 ml)を加え、60℃にて、4時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.50 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.039 g, 収率89%)を得た。
【0718】
[製造例23]
1-トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸 4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミド(実施例番号1-178)の合成
【0719】
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【0720】
(1)1-トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸 4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミド
【0721】
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0722】
アルゴン雰囲気下、[製造例12]の(4)で得られた4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミン塩酸塩(0.10 g, 0.23 mmol)、HOBt・H
2O(0.049 g, 0.32 mmol)及びWSC・HCl(0.061 g, 0.32 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.75 ml)溶液に、室温にて、1-トリフルオロメチルシクロプロパン-1-カルボン酸(0.050 g, 0.32 mmol)及びトリエチルアミン(0.064 ml, 0.46 mmol)を加え、1.5時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1、その後クロロホルム/酢酸エチル=9/1)にて精製することにより表題化合物(0.068 g, 収率55%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D
6) δ: 1.01 (6H, d, J= 6.9 Hz), 1.23-1.27 (2H, m), 1.30-1.36 (2H, m), 2.00-2.11 (1H, m), 3.87 (2H, d, J = 6.4 Hz), 4.12 (3H, s), 4.37 (2H, d, J = 5.9 Hz), 7.11-7.15 (2H, m), 7.43 (1H, dd, J = 8.2, 2.1 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.85 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.43-8.47 (2H, m), 8.50 (1H, t, J= 5.9 Hz).
【0723】
(2)1-トリフルオロメチル-シクロプロパンカルボン酸 4-クロロ-3-[4-ヒドロキシ-6-(4-イソブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミド(実施例番号1-178)
【0724】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0725】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた1-トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸 4-クロロ-3-[4-(4-イソブトキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジルアミド(0.065 g, 0.12 mmol)のメタノール(1.0 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.12 ml)を加え、60℃にて、3時間撹拌した。この反応液に、室温にて、2N塩酸(0.24 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.060 g, 収率94%)を得た。
【0726】
[製造例24]
N-(4-クロロ-3-{4-[4-((S)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-184)の合成
【0727】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0728】
(1)N-(4-クロロ-3-{4-[4-((S)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0729】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
アルゴン雰囲気下、上記[製造例14]の(6)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.080 g, 0.17 mmol)、(1R)-1-シクロプロピルエタン-1-オール(0.029 g, 0.33 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.087 g, 0.33 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 ml)溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.078 g, 0.33 mmol)を加え、室温にて、17時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製することにより表題化合物(0.079 g, 収率86%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.28-0.36 (1H, m), 0.38-0.45 (1H, m), 0.53-0.63 (2H, m), 1.12-1.21 (1H, m), 1.41 (3H, d, J= 6.0 Hz), 1.44 (6H, s), 3.95-4.05 (1H, m), 4.18 (3H, s), 4.54 (2H, d, J = 5.6 Hz), 6.20 (1H, br s), 6.95-7.00 (2H, m), 7.34 (1H, dd, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.91 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.50-8.55 (2H, m).
【0731】
(2)N-(4-クロロ-3-{4-[4-((S)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-184)
【0732】
【化219】
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【0733】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られた、N-(4-クロロ-3-{4-[4-((S)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.079 g, 0.14 mmol)のメタノール(1.3 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.22 ml)を加え、65℃にて、4時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.90 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.072 g, 収率93%)を得た。
【0734】
[製造例25]
N-(4-クロロ-3-{4-[4-((R)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-185)の合成
【0735】
【化220】
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【0736】
(1)N-(4-クロロ-3-{4-[4-((R)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド
【0737】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
【0738】
アルゴン雰囲気下、上記[製造例14]の(6)で得られたN-{4-クロロ-3-[4-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]ベンジル}-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.080 g, 0.17 mmol)、(1S)-1-シクロプロピルエタン-1-オール(0.029 g, 0.33 mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.087 g, 0.33 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 ml)溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル)(0.078 g, 0.33 mmol)を加え、室温にて、17時間撹拌した。この反応液に水及び酢酸エチルを加え、分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過により硫酸ナトリウムを取り除き、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製することにより表題化合物(0.038 g, 収率41%)を得た。
1H-NMR (CDCl
3) δ: 0.28-0.36 (1H, m), 0.38-0.45 (1H, m), 0.53-0.63 (2H, m), 1.12-1.21 (1H, m), 1.41 (3H, d, J= 6.0 Hz), 1.44 (6H, s), 3.95-4.05 (1H, m), 4.18 (3H, s), 4.54 (2H, d, J = 5.6 Hz), 6.20 (1H, br s), 6.95-7.00 (2H, m), 7.34 (1H, dd, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.91 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.50-8.55 (2H, m).
【0739】
(2)N-(4-クロロ-3-{4-[4-((R)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(実施例番号1-185)
【0740】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
【0741】
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得られたN-(4-クロロ-3-{4-[4-((R)-1-シクロプロピルエトキシ)フェニル]-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル}ベンジル)-3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロピオンアミド(0.038 g, 0.069 mmol)のメタノール(0.62 ml)溶液に、室温にて、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.10 ml)を加え、65℃にて、4時間撹拌した。この反応液に、室温にて、10%クエン酸水溶液(0.42 ml)及び水を加え、撹拌した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物(0.034 g, 収率91%)を得た。
【0742】
上記製法に準じて実施例1-1から1-267、実施例2-1から2-130、及び実施例3-1から3-23の化合物を得た。表1−1から1−34、表2−1から2−15、及び表3−1から3−3に実施例化合物の構造式及び物性データを示す。表中の注釈は以下の内容を表す。
【0743】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
【0744】
注釈1(実施例番号1-188、1-189)
2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸に替えて4-フルオロ-3-メチルフェニルボロン酸、及び2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸に替えて5-アセチル-2-クロロフェニルボロン酸を用いて、製造例1の(1)及び(2)と同様の方法で、化合物Aを得た。
化合物Aのカルボニル基を水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、ラセミ体の化合物Bを得た。
化合物Bを製造例1の(3)及び(4)と同様の方法でラセミ体の化合物Dを得た。
ラセミ体の化合物Dを純粋なエナンチオマーの化合物Eと反応させることにより、ジアステレオマー混合物の化合物Fを得た。
化合物Fをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、低極性ジアステレオマーの化合物F1(Merck TLC Silica gel 60G F254 25 Glassplates、展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)と高極性ジアステレオマーの化合物F2を得た。化合物F1と化合物F2はそれぞれ単一の立体異性体であるが、ベンジル位の不斉炭素の絶対立体配置は未決定である。
製造例1の(6)と同様の方法で、化合物F1の加水分解反応により、実施例番号1-188の化合物を得た。同様に化合物F2から実施例番号1-189の化合物を得た。実施例番号1-188の化合物と1-189の化合物はそれぞれ単一の立体異性体であるが、ベンジル位の不斉炭素の絶対立体配置は未決定である。
【0745】
【化224】
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【0746】
注釈2(実施例番号1-200、1-201)
2,4-ジクロロ-6-メトキシ-1,3,5-トリアジン、4-(2,2-ジメチルプロポキシ)フェニルボロン酸、及び2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニルボロン酸に替えて5-アセチル-2-クロロフェニルボロン酸を用いて、製造例1の(1)及び(2)と同様の方法で、化合物Jを得た。
化合物Jのカルボニル基を水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、ラセミ体の化合物Kを得た。
化合物Kを製造例1の(3)及び(4)と同様の方法でラセミ体の化合物Mを得た。
ラセミ体の化合物Mを純粋なエナンチオマーの化合物Eと反応させることにより、ジアステレオマー混合物の化合物Nを得た。
化合物Nを注釈1と同様の方法によりシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、製造例1の(6)と同様の方法で、低極性ジアステレオマーの化合物N1(Merck TLC Silica gel 60G F254 25 Glassplates、展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)から実施例番号1-200の化合物を得て、高極性ジアステレオマーの化合物N2から実施例番号1-201の化合物を得た。実施例番号1-200の化合物と1-201の化合物はそれぞれ単一の立体異性体であるが、ベンジル位の不斉炭素の絶対立体配置は未決定である。
【0747】
注釈3(実施例番号1-256, 1-257)
単一の立体異性体であるが、その相対配置は未決定である。
【0748】
注釈4(実施例番号1-266)
単一の立体異性体であるが、tert-ブチル基の相対配置は未決定である。
【0749】
注釈5(実施例番号1-267)
単一の立体異性体であるが、メトキシ基の相対配置は未決定である。
【0750】
【表1-1】
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【0751】
【表1-2】
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【0752】
【表1-3】
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【0753】
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0754】
【表1-5】
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【0755】
【表1-6】
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【0756】
【表1-7】
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【0757】
【表1-8】
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【0758】
【表1-9】
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【0759】
【表1-10】
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【0760】
【表1-11】
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【0761】
【表1-12】
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【0762】
【表1-13】
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【0763】
【表1-14】
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【0764】
【表1-15】
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【0765】
【表1-16】
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【0766】
【表1-17】
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【0767】
【表1-18】
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【0768】
【表1-19】
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【0769】
【表1-20】
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【0770】
【表1-21】
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【0771】
【表1-22】
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【0772】
【表1-23】
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【0773】
【表1-24】
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【0774】
【表1-25】
[この文献は図面を表示できません]
【0775】
【表1-26】
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【0776】
【表1-27】
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【0777】
【表1-28】
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【0778】
【表1-29】
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【0779】
【表1-30】
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【0780】
【表1-31】
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【0781】
【表1-32】
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【0782】
【表1-33】
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【0783】
【表1-34】
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【0784】
【表2-1】
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【0785】
【表2-2】
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【0786】
【表2-3】
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【0787】
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0788】
【表2-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0789】
【表2-6】
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【0790】
【表2-7】
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【0791】
【表2-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0792】
【表2-9】
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【0793】
【表2-10】
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【0794】
【表2-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0795】
【表2-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0796】
【表2-13】
[この文献は図面を表示できません]
【0797】
【表2-14】
[この文献は図面を表示できません]
【0798】
【表2-15】
[この文献は図面を表示できません]
【0799】
【表3-1】
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【0800】
【表3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0801】
【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0802】
試験例1:ヒトmPGES-1酵素阻害活性の評価
被験物質のヒトmPGES-1酵素阻害活性は、Xuらの報告に準じて評価した(XU, D et al. MF63 [2-(6-chloro-1H-phenanthro[9,10-d]imidazol-2-yl)-isophthalonitrile], a selective microsomal prostaglandin E synthase-1 inhibitor, relieves pyresis and pain in preclinical models of inflammation. J Pharmacol Exp Ther. Sep 2008, Vol.326, No.3, pages 754-763.)。すなわち、被験物質存在下でヒトmPGES-1により産生されるPGE2量を、HTRF(homogeneous time resolved fluorescence)法で測定することにより、被験物質のヒトmPGES-1酵素阻害活性を求めた。
【0803】
1)ヒトmPGES-1発現細胞のミクロソーム画分の調製
PCR(Polymerase Chain Reaction)法により、自社で調製したヒトmPGES-1発現プラスミドDNA(pME-18S/iPGES-1)を鋳型として、翻訳開始コドンの直前にBamHI認識切断配列を、翻訳終止コドンの直下にEcoRI認識切断配列を付加したヒトmPGES-1を含むDNA断片を増幅した。精製したDNA断片をBamHI及びEcoRIで消化し、同様にBamHI及びEcoRIで消化したpcDNA3.1(+)(Invitrogen、型番V790-20)にDNA Ligation kit ver.2.1(タカラバイオ、型番6022)を用いて連結した。得られたLigation産物で形質転換した大腸菌DH5α(TOYOBO、型番DNA-903)から、ヒトmPGES-1発現プラスミドDNAを単離した。ベクターにクローニングしたヒトmPGES-1の塩基配列を、BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(Applied Biosystems、品番4337455)を用いたDye Terminator法によって決定した。決定した配列はNCBI Reference Databaseに登録されているヒトmPGES-1(Accession number NM_004878)の蛋白質翻訳領域の配列と同一であった。
ヒトmPGES-1発現プラスミドDNAを、遺伝子導入試薬(FreeStyle MAX Reagent(Invitrogen、品番16447-100))を用いてチャイニーズハムスター卵巣由来細胞(FreeStyle CHO-S Cell、Invitrogen、品番R800-07)にトランスフェクションし、8 mmol/L L-グルタミンを含む培地(GIBCO FreeStyle CHO Expression Medium、Invitrogen、品番12651-022)で48時間振盪培養した(8% CO
2、37℃)。
CHO-S細胞をHomogenate Buffer(100 mmol/L リン酸カリウム(pH7.4)、250 mmol/L Sucrose、100 mmol/L EDTA、コンプリート EDTA free(Roche、品番1873580))に懸濁した。Ultrasonic disruptor UD-201(トミー精工)を用いて、output:3、duty cycle:50で30秒間、懸濁した細胞を破砕した。遠心分離(1,000×g、5分、4℃)で沈殿を除去した後、上清を遠心分離(5,000×g、10分、4℃)した。その上清に対してさらに遠心分離(105,000×g、60分、4℃)を行った。得られた沈殿をResuspension Buffer(100 mmol/L リン酸カリウム(pH 7.4)、250 mmol/L スクロース、100 mmol/L EDTA、10% グリセロール)で懸濁し、ミクロソーム画分とした。
ミクロソーム画分のタンパク質濃度は、Bradford法(Protein Assay Kit、Bio-Rad)で測定した。ミクロソーム画分は、液体窒素を用いて急速凍結した後、-80℃で保存した。ラビット抗mPGES-1ポリクローナル抗体(ThermoFisher Scientific、品番PA1-10264)を用いたWestern Blotにより、ミクロソーム画分のヒトmPGES-1を検出した。
【0804】
2)ヒトmPGES-1酵素阻害活性の評価
96穴V底プレート(Corning、品番3363)に、0.1 mol/L リン酸カリウム、pH 7.4(以下KPBと記載する)で希釈した被験物質溶液もしくはDMSO(ナカライテスク、品番13407-45)を5μL/wellずつ添加した。反応時における最終DMSO濃度は2%(v/v)とした。更に、還元型GSH(12.5 mmol/L KPB溶液、SIGMA、品番G6529-25G)で、タンパク濃度が5μg/mLとなるように希釈した、ヒトmPGES-1を発現させたCHO-S細胞のミクロソーム画分を20μL/wellずつ添加した。用いたミクロソーム画分量は、以下に示す反応条件下で産生されるPGE2量と用いるミクロソーム画分量が直線性を示す範囲内のミクロソーム画分量である。ブランクには、還元型GSH(12.5 mmol/L KPB溶液)を20μL/wellずつ添加した。室温で10分間静置した後、PGH2(冷却したアセトンで100μg/mLに溶解したPGH2を、10μg/mLになるようにD-PBS(-)(日研生物医学研究所、品番CM6201)で希釈したもの、Cayman Chemical、品番17020)を25μL/wellずつ添加し、室温で45秒間静置した。塩化スズ(II)二水和物(2 mg/mL 10 mmol/Lクエン酸溶液、和光純薬工業、品番204-01562)を50μL/wellずつ添加し、プレートを軽く振盪し、酵素反応を停止させた。
上記酵素反応液中のPGE2濃度を、Prostaglandin E2 assay(CISbio Bioassays、品番62P2APEC)を用いて、取扱い説明書に従い、測定した。検量線用標品は、PGE2(Cayman Chemical、品番14010)を用いた。RUBYstar(BMG Labtech)を用いて、337 nmの励起光に対する620 nmと665 nmの時間分解蛍光を測定した。PGE2濃度はPGE2検量線から外挿した。各処置をしたウェルのPGE2濃度の平均値をデータとした。
被験物質のmPGES-1酵素阻害活性(%)は、下記式1に従い、算出した。
[式1]
mPGES-1酵素阻害活性(%)=(PGE2
A - PGE2
X)/(PGE2
A - PGE2
B)× 100
PGE2
A:媒体溶液処置ウェルのPGE2濃度
PGE2
B:ブランクウェルのPGE2濃度
PGE2
X:被験物質処置ウェルのPGE2濃度
被験物質のIC
50値(50%阻害濃度)は、下記式2に従い、算出した。
[式2]
IC
50値=10
{log10(D / E) × (50 - G) / (F - G) + log10(E)}
D:50%阻害を挟む2点のうち、50%以上の阻害活性を示した被験物質濃度
E:50%阻害を挟む2点のうち、50%以下の阻害活性を示した被験物質濃度
F:被験物質濃度がDの時のmPGES-1酵素阻害活性(%)
G:被験物質濃度がEの時のmPGES-1酵素阻害活性(%)
結果を表4−1から4−9に示した。
【0805】
【表4-1】
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【0806】
【表4-2】
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【0807】
【表4-3】
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【0808】
【表4-4】
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【0809】
【表4-5】
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【0810】
【表4-6】
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【0811】
【表4-7】
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【0812】
【表4-8】
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【0813】
【表4-9】
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【0814】
試験例2:mPGES-1阻害剤のカニクイザルの正常眼圧に対する作用評価
本試験は、雄性カニクイザルを用いて行った。個体間差及び投与日間差の影響を排除するため、表5に示すように、クロスオーバー試験にて評価した。
【0815】
【表5】
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【0816】
残留した被験物質の影響を排除するため、各試験の間に1週間のウォッシュアウト期間を設けた。試験日の給餌は最終測定後に行った。
被験物質(実施例2-98の化合物)は、0.5%メチルセルロース(和光純薬工業)に懸濁し、ポリプロピレン製注射筒(滅菌済ディスポーザブル製品、ニプロ株式会社)及び胃カテーテル(ネラトンA型9号、株式会社イズモヘルス)を用い、強制経口投与した。投与量は、個体ごとに投与前日の体重を基準として、10 mg/kg/5mL(N=1)又は30 mg/kg/5mL(N=4)とした。対照物質群には、被験物質と同様の方法で媒体(0.5%メチルセルロース(MC))を投与した。陽性対照物質としてキサラタン(登録商標)点眼液0.005%(Pfizer社、一般名:ラタノプロスト)を用いた。陽性対照物質は、マイクロピペットを用いて一眼あたり20μLを点眼投与した。点眼後、約15秒間下眼瞼を軽く押さえて涙嚢部を軽く固定した。反対眼も同様に処理した。眼圧測定は、投与直前、投与2、4、8、12及び24時間後に実施した。眼圧測定前は、動物をモンキーチェアに固定し、眼科用表面麻酔剤(ベノキシール(登録商標)点眼液0.4%、参天製薬株式会社、一般名:オキシブプロカイン塩酸塩)を点眼投与して局所麻酔した。開瞼器(株式会社はんだや)を装着後、空圧圧平式眼圧計(Model30 Classic、ライカート社)を用いて両目の眼圧を測定した。
被験物質の消失を確認するため、第3クール投与24時間後の眼圧測定後、無麻酔にてヘパリンナトリウムで処理したポリプロピレン製注射筒及び23ゲージの注射針(いずれも滅菌済ディスポーザブル製品)を用いて大腿静脈より1 mLの採血を行い、被験物質の血漿中未変化体濃度を測定した。
測定眼ごとに、各測定時点における投与直前値からの眼圧差(ΔmmHg;小数点第1位まで)を求めた後、左右眼の平均値を算出してその個体の評価データとした。群ごとに眼圧差の平均値及び標準偏差(小数点第2位まで)を算出し、対照物質群と、被験物質投与群又は陽性対照物質投与群について、F検定による等分散性の検定(有意水準5%)を行い、分散が等しい場合はStudentのt検定を、分散が等しくない場合はAspin-Welchのt検定を行った。また、各群で最大眼圧下降幅(ΔmmHg;投与直前値からの最大下降値、小数点第1位まで)を求め、同様に群間で比較した。検定はいずれも両側で、有意水準5%で対照物質群との差が認められた場合に有意な変動とし、
図1中には5%と1%に区別して示した。なお、被験物質10 mg/kg投与群は1頭であることから、統計学的解析から除外した。
【0817】
本試験に用いたカニクイザルの被験物質投与前における眼圧は、19.6±1.7 mmHgであった。第3クール投与24時間後の眼圧測定後において、対照物質群及び陽性対照物質投与群の血漿中被験物質の未変化体濃度は検出下限未満であった。結果を
図1に示した。
【0818】
試験例3:モルモット房水中プロスタグランジン組成に対する作用評価
被験物質を0.5%ポリソルベート80(フルカ)を含有した生理食塩水に溶解し、0.003%点眼溶液(pH 7.0〜8.0)を調製した。マイクロピペットを用いてHartley系雄性モルモットに一眼あたり20 μLを点眼投与した。点眼後、約15秒間下眼瞼を軽く押さえて涙嚢部を軽く固定した。反対眼も同様に処理した。対照物質群には、被験物質と同様の方法で媒体(0.5%ポリソルベート含有生理食塩水)を投与した。点眼23時間後にモルモットの両眼にミドリンP(登録商標)0.5%点眼液(参天製薬株式会社、一般名:トロピカミド/フェニレフリン塩酸塩)を一滴ずつ滴下し、散瞳させた。モルモットをエスカイン(登録商標)吸入麻酔薬(Pfizer社、一般名:イソフルラン)で麻酔し、両眼の角膜を30Gの注射針で穿刺し、漏出した房水(一次房水)を採取した。さらに1時間後(点眼投与24時間後)に再度モルモットをイソフルランで麻酔し、同様にして二次房水を採取した。各群4匹8眼より得た二次房水中のプロスタグランジン類の濃度をLC/MS/MS システム(超高速液体クロマトグラフ:株式会社島津製作所社製Nexera(登録商標)、質量分析計:AB SCIEX社製QTRAP(登録商標)5500)にて測定し、全プロスタグランジンの濃度の和に対する各プロスタグランジンの濃度比を算出した。結果を表6に示した。
【0819】
【表6】
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【0820】
試験例4:mPGES-1阻害剤のカニクイザルの正常眼圧に対する作用評価
本試験は、雄性カニクイザルを用いて行う。個体間差及び投与日間差の影響を排除するため、表7に示すように、クロスオーバー試験にて評価する。
【0821】
【表7】
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【0822】
残留した被験物質の影響を排除するため、各試験の間に1週間のウォッシュアウト期間を設ける。試験日の給餌は最終測定後に行う。
被験物質は、0.5%ポリソルベート80(フルカ)を含有した生理食塩水に溶解し、0.1%点眼溶液(pH 7.9〜8.1)を調製する。対照物質群には、被験物質と同様の方法で媒体(0.5%ポリソルベート含有生理食塩水)を投与する。陽性対照物質としてキサラタン(登録商標)点眼液0.005%(Pfizer社、一般名:ラタノプロスト)を用いる。被験物質は、マイクロピペットを用いて一眼あたり30μLを5分間隔で5回点眼投与した後に媒体を1回投与する(一眼あたり計6回点眼)。媒体群及び陽性対照物質群は各々を1回投与後に,媒体を5回投与する(一眼あたり計6回点眼)。被験物質と陽性対照物質の併用群は陽性対照物質を点眼後に被験物質を5回点眼する(一眼あたり計6回点眼)。各回の点眼後、約15秒間下眼瞼を軽く押さえて涙嚢部を軽く固定する。反対眼も同様に処理する。眼圧測定は、投与直前、投与2、4、8、12及び24時間後に実施する。眼圧測定前は、動物をモンキーチェアに固定し、眼科用表面麻酔剤(ベノキシール(登録商標)点眼液0.4%、参天製薬株式会社、一般名:オキシブプロカイン塩酸塩)を点眼投与して局所麻酔する。開瞼器(株式会社はんだや)を装着後、空圧圧平式眼圧計(Model30 Classic、ライカート社)を用いて両目の眼圧を測定する。
測定眼ごとに、各測定時点における投与直前値からの眼圧差(ΔmmHg;小数点第1位まで)を求めた後、左右眼の平均値を算出してその個体の評価データとする。群ごとに眼圧差の平均値及び標準偏差(小数点第2位まで)を算出し、対照物質群と、被験物質投与群又は陽性対照物質投与群について、F検定による等分散性の検定(有意水準5%)を行い、分散が等しい場合はStudentのt検定を、分散が等しくない場合はAspin-Welchのt検定を行う。また、各群で最大眼圧下降幅(ΔmmHg;投与直前値からの最大下降値、小数点第1位まで)を求め、同様に群間で比較する。検定はいずれも両側で、有意水準5%で対照物質群との差が認められた場合に有意な変動とする。
【0823】
本発明の製剤例としては、例えば下記の製剤が挙げられる。しかしながら、本発明はこれら製剤例によって限定されるものではない。
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1-86の化合物 30 mg
2)微結晶セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
1)、2)、3)及び4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1-86の化合物 10 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルメロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1)、2)、3)の全量及び30 gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14 gの4)及び1 gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1-86の化合物10 mgを含有する錠剤1000錠を得る。
製剤例3(点眼剤の製造)
点眼剤100 mL中
1)実施例1-86の化合物 100 mg
2)ポリソルベート80 500 mg
3)塩化ナトリウム 900 mg
4)水酸化ナトリウム 適量
5)滅菌精製水 適量
以上の成分を無菌的に混和してpH 7.9〜8.1とし、点眼剤とする。
製剤例4(点眼剤の製造)
点眼剤100 mL中
1)実施例1-86の化合物 100 mg
2)ポリソルベート80 100 mg
3)リン酸二水素ナトリウム二水和物 100 mg
4)塩化ナトリウム 900 mg
5)塩化ベンザルコニウム 5 mg
6)水酸化ナトリウム 適量
7)滅菌精製水 適量
以上の成分を無菌的に混和してpH 7.9〜8.1とし、点眼剤とする。
製剤例5(点眼剤の製造)
点眼剤100 mL中
1)実施例1-86の化合物 100 mg
2)ホウ酸 700 mg
3)ホウ砂 適量
4)塩化ナトリウム 500 mg
5)エデト酸ナトリウム 0.05 mg
6)塩化ベンザルコニウム 0.0005 mg
7)滅菌精製水 適量
以上の成分を無菌的に混和してpH 7.9〜8.1とし、点眼剤とする。