(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ファミリーレストラン等では、数種類の野菜やドレッシングを並べ、客が自分で好みの品を取れるようにしたサラダバー等が設けられている。野菜等を取り分ける容器には、1人用のものや複数人用のものなど、種々の大きさや形状のものがある。
容器に野菜を取り分けた後、ドレッシングをかけて混ぜる際には、ドレッシングがはねて手等が汚れたり、ドレッシングがうまく全体にいきわたらないことがある。
容器に蓋をして容器を振ることも考えられる。しかし、通常、容器の容量いっぱいに野菜等が取り分けられるため内部に空間の余裕がなく、蓋をして振ったときに充分に混合することは難しい。特に大きめの容器に複数人分の野菜等を入れる場合、容器が大きくなることから容器が振りにくくなり、より混合しにくくなる。
野菜とドレッシングとの組み合わせ以外においても、複数種の材料を混ぜる場合(たとえばポップコーンと液状または粉状の調味料とを混ぜて味付けする場合等)、同様の問題がある。
【0005】
本発明は、二つの容器を密閉して連結することができ、二つの容器の組み合わせにより多品種の容量の容器を提供できる容器用連結部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
<1>それぞれ上部に開口を有し、前記開口の縁部にフランジ部が形成された第一の容器および第二の容器を連結する容器用連結部材であって、
環状であり、第一の容器が嵌合する第一の開口と、第二の容器が嵌合する第二の開口とを有する連結部材本体を備え、
前記連結部材本体の内周面に、前記第一の容器のフランジ部を係止する第一係止部と、前記第一係止部よりも前記第二の開口側に、前記第二の容器のフランジ部を係止する第二係止部と、が形成されており、
前記第一の容器の開口と前記第二の容器の開口とが対向した状態で連結されるようになっている容器用連結部材。
<2>前記第一の容器および前記第二の容器がそれぞれ、底部と、前記底部の周縁から立ち上がる胴部とを有し、前記胴部の少なくとも前記連結部材本体に嵌合する部分が、上部に向かって外径が徐々に大きくなるテーパー形状であり、
前記連結部材本体が、前記第一の開口から前記第二の開口に向かって内径が徐々に大きくなるテーパー形状であり、前記第一の開口の口径が、前記第一の容器の開口の位置での胴部の外径よりも小さくなっている<1>に記載の容器用連結部材。
<3>前記連結部材本体の第一の開口の縁部の一部から延出するつまみ部をさらに備え、
前記つまみ部を前記第二の開口側に引っ張ることで、前記つまみ部の位置から前記連結部材本体が分断されるようになっている<1>または<2>に記載の容器用連結部材。
<4>前記連結部材本体の第一の開口の縁部の一部から延出する補完部をさらに備え、
前記つまみ部および前記補完部は、それぞれ前記連結部材本体の第一の開口の縁部から内側に延出し、部分的に連結されて、相補的に前記第一の開口を覆う平面部を形成しており、
前記第一の容器の下部側を前記連結部材本体側に向けて前記第二の開口側から前記連結部材本体に挿入したときに、前記つまみ部と前記補完部とが分離するようになっている<3>に記載の容器用連結部材。
【発明の効果】
【0007】
本発明の容器用連結部材によれば、二つの容器を密閉して連結することができ、二つの容器の組み合わせにより多品種の容量の容器を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の容器用連結部材について、添付の図面を参照し、実施形態を示して説明する。ただし本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態の容器用連結部材1について、
図1〜5を参照して説明する。
図1は、容器用連結部材1の斜視図である。
図2は、容器用連結部材1により第一の容器100と第二の容器200とを連結した状態を示す側面図である。
図3は、
図2におけるIII−III断面の一部を示す部分断面図であり、
図4は、
図3の部分断面図の部分拡大図である。
本実施形態の容器用連結部材1は、第一の容器100および第二の容器200を連結するものであり、連結部材本体10を備える。
【0011】
(第一の容器、第二の容器)
第一の容器100は、いわゆるコップであり、底部110と、底部110の周縁から立ち上がる胴部130と、胴部130の上縁部に、胴部130の外周面から突出して形成されたフランジ部150とを有する。
第二の容器200も同様であり、底部210と、底部210の周縁から立ち上がる胴部230と、胴部230の上縁部に、胴部230の外周面から突出して形成されたフランジ部250とを有する。
【0012】
底部110,210および胴部130,230はそれぞれ平面視で円形状である。
また、胴部130,230は、底部110,210付近においては、外径が底部110,210の外径とほぼ同じである円筒形状に形成され、それよりも上側においては、上部に向かって外径が徐々に大きくなる円錐台形状(テーパー形状)に形成されている。
フランジ部150,250は、胴部130,230の上端から略水平に延出し、先端を下側に巻き込んだカール状に形成されている。
底部110,210と胴部130,230とフランジ部150,250とは一体的に成形されている。
【0013】
第一の容器100および第二の容器200それぞれの材質は、特に限定されず、たとえば樹脂、紙等が挙げられる。樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
第一の容器100および第二の容器200のいずれか一方または両方は、透明であることが好ましい。第一の容器100および第二の容器200が透明であれば、第一の容器100および第二の容器200を連結した状態で内容物を視認できる。
【0014】
第一の容器100および第二の容器200それぞれの容量は、特に限定されず、たとえば100〜800mL程度のものが用いられる。一度に多くのものを収容して混合できる点では、容量の大きい方が好ましく、たとえば400〜800mLが好ましい。
なお、本実施形態では、第一の容器100と第二の容器200とは、形状および大きさが同じであるが、形状、大きさまたはそれらの両方が異なってもよい。
【0015】
(容器用連結部材)
容器用連結部材1の連結部材本体10は、環状であり、第一の容器100が嵌合する第一の開口11と、第二の容器が嵌合する第二の開口12とを有する。
第一の開口11は、第一の容器100の胴部130の外形に対応した形状で形成されている。第二の開口12は、第二の容器200の胴部230の外形に対応した形状で形成されている。
【0016】
また、連結部材本体10は、第一の開口11から第二の開口12側に向かって径が徐々に大きくなる円錐台形状に形成された第一嵌合部13と、第一嵌合部13の第二の開口12側の末端から連結部材本体10の径方向の外側に延出して形成された側壁部15と、側壁部15の外側末端から第二の開口12側に向かって、連結部材本体10の軸線方向(第一の開口11の中心および第二の開口12の中心を通る直線)に沿って形成された保持部16と、保持部16の第二の開口12側に、連結部材本体10の内側に突出して形成された突起部17と、を有する。
側壁部15、保持部16および突起部17はそれぞれ、連結部材本体10の周方向に沿って連続して形成されている。
第一嵌合部13には、容器用連結部材1のスタッキングのために、第一嵌合部13の外周面上に突出する複数のリブ部14が、連結部材本体10の周方向に沿って断続的に形成されている。
【0017】
連結部材本体10は、全体的に、第一の開口11から第二の開口12に向かって内径が徐々に大きくなるテーパー形状である。
第一の開口11の口径は、第一の容器100の、上縁からの距離が第一嵌合部13の長さと等しい位置での胴部130の外径以上である。また、第一の容器100の開口170の位置での胴部130の外径よりも小さくなっている。これにより、連結部材本体10に保持された第一の容器100が、第一の開口11側からはずれにくくなっている。
側壁部15との境界の位置での第一嵌合部13の内径は、第一の容器100の開口170の位置における胴部130の外径以上である。また、フランジ部150の外径よりも小さくなっている。
保持部16の内径は、第一の容器100のフランジ部150の外径および第二の容器200のフランジ部250の外径と同じになっている。
突起部17の先端(最も内側に突出した部分)の位置での内径は、第二の容器200の開口270の位置での胴部230の外径以上である。また、フランジ部250の外径よりも小さくなっている。
第二の開口12の口径は、第一の容器100および第二の容器200それぞれのフランジ部150,250の外径以上となっている。
【0018】
連結部材本体10の内周面には、側壁部15と保持部16と突起部17とによって、係止溝20が形成されている。係止溝20は、第一の容器100のフランジ部150を係止する第一係止部と、第二の容器200のフランジ部250を係止する第二係止部とを一体的に形成したものである。
係止溝20に第一の容器100のフランジ部150を嵌合すると、フランジ部150の先端が保持部16に当接し、フランジ部150の下面が側壁部15に当接してフランジ部150が係止される。また、係止溝20に第二の容器200のフランジ部250を嵌合すると、フランジ部250の先端が保持部16に当接し、フランジ部250の先端から下面にかけての表面が突起部17の側壁部15に当接してフランジ部250が係止される。つまり側壁部15と保持部16の側壁部15側の一部が第一係止部として、突起部17と保持部16の突起部17側の一部が第二係止部として機能する。
【0019】
側壁部15と突起部17の先端(先端に幅が有る場合は最も側壁部15に近い位置)との間の距離は、第一の容器100の高さ方向におけるフランジ部150の厚みと、第二の容器200の高さ方向におけるフランジ部250の厚みとの合計と同じになっている。
これにより、係止溝20にフランジ部150およびフランジ部250の両方を嵌合させたときに、フランジ部150が、側壁部15によってフランジ部250に押し付けられ、フランジ部250が、突起部17によってフランジ部150に押し付けられて、第一の容器100の開口170の縁部と第二の容器200の開口270の縁部とが強く密着するようになっている。
【0020】
連結部材本体10の材質は、特に限定されず、たとえばポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン等が挙げられる。
【0021】
容器用連結部材1は、公知の成形方法を利用して製造できる。成形方法としては、たとえば真空成形法、圧空成形法、圧空真空成形法、射出成形法、ブロー成形法等が挙げられる。
具体例として、たとえば、真空成形法、圧空成形法等によりシートを成形して該シートに複数の容器用連結部材1を成形し、成形したシートを打ち抜きして抜き出す方法、上記のように成形したシートを裁断し、裁断したシートから容器用連結部材1を切り出す方法等が挙げられる。
【0022】
容器用連結部材1の使用時の動作について説明する。
まず、容器用連結部材1の連結部材本体10側に第一の容器100の下部側(底面110側)を向け、第二の開口12側から連結部材本体10に第一の容器100を挿入し、第一の容器100のフランジ部150が係止溝20に嵌合するまで押し込む。
このとき、フランジ部150は、連結部材本体10を弾性変形させ、突起部17を乗り越えて係止溝20に嵌合する。これにより、
図5に示すように、第一の容器100の上縁付近が連結部材本体10の第一嵌合部13に嵌合して第一の容器100が連結部材本体10に取り付けられた状態となる。
次いで、
図5に示すように、第一の容器100が取り付けられた状態の容器用連結部材1を、連結部材本体10の第二の開口12と第二の容器200の開口270とが対向するように配置し、連結部材本体10に第二の容器200を挿入し、第二の容器200のフランジ部250が係止溝20に嵌合するまで押し込む。このとき、フランジ部250は、連結部材本体10を弾性変形させ、突起部17を乗り越えて係止溝20に嵌合し、保持される。これにより、
図2に示すように、第一の容器100と第二の容器200とが、第一の容器100の開口170と第二の容器200の開口270とが対向した状態で連結されて、開口の無い1つの容器(以下、「連結容器」ともいう。)が形成される。この連結容器の容量は、第一の容器100の容量と第二の容器200の容量との合計である。
【0023】
第一の容器100が取り付けられた状態の連結部材本体10に第二の容器200を挿入する際は、第二の容器200を、開口270を上側にして台の上に配置し、その上から連結部材本体10を押し付けることが好ましい。
連結部材本体10はテーパー形状であり、第一の開口11の口径は、第一の容器100の開口170の位置での胴部130の外径よりも小さくなっているため、このように連結部材本体10を押し付けることで、第一の容器100のフランジ部150が係止溝20からはずれにくい。
一方、第一の容器100が取り付けられた状態の連結部材本体10を下側にして、上から第二の容器200を押し付けると、第一の容器100のフランジ部150が突起部17を乗り越えて係止溝20からはずれるおそれがある。
【0024】
この連結容器の用途は特に限定されないが、たとえば混合容器が挙げられる。
たとえば連結する前に予め、第一の容器100および第二の容器200のいずれか一方または両方に、複数種の被収容物を収容しておき、その後、第一の容器100と第二の容器200とを連結し、形成された連結容器を、手等で振ることで、収容した複数種の被収容物を混合することができる。この場合、複数種の被収容物の合計量は、第一の容器100および第二の容器200のいずれか一方の容量以下であることが好ましい。
連結容器は、第一の容器100の容量と第二の容器200の容量との合計の容量を有するため、一方の容器に複数種の被収容物を収容し、開口に蓋をして混合する場合に比べて、内部空間に余裕があるため、複数種の被収容物をより均一に混合できる。
また、第一の容器100および第二の容器200それぞれのフランジ部150,250が連結部材本体10の係止溝20に係止しているため、混合時に第一の容器100や第二の容器200がはずれにくい。また、被収容物として液状のものを含む場合に液漏れしにくい。
複数種の被収容物の組み合わせとしては、たとえば食品(レタス等の野菜、スナック菓子等の菓子、フライドポテト、ポップコーン、フライドチキン、チキンナゲット等)と調味料(液状ドレッシング、粉末スパイス等)との組み合わせ等が挙げられる。たとえば野菜、菓子等の食品と調味料とを収容した連結容器を振ることで、食品に味付けをすることができる。
【0025】
被収容物を混合した後、第一の容器100および第二の容器200の少なくとも一方を連結部材本体10から取り外すことにより、混合された被収容物をを取り出すことができる。たとえば第二の容器200の胴部230を手で握って凹ませ、連結容器の内圧を高めると、第一の容器100が取り付けられた状態の連結部材本体10から第二の容器200を容易に取り外すことができる。
【0026】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態の容器用連結部材2について、
図6〜7を参照して説明する。
図6は、容器用連結部材2の斜視図である。
図7は、容器用連結部材2に第一の容器100を嵌合させた状態を示す斜視図である。
なお、以下において、上述の第1実施形態で挙げた構成要素と同じの構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
容器用連結部材2は、第一の容器100および第二の容器200を連結するものであり、連結部材本体10と、つまみ部31と、補完部33と、を備える。
容器用連結部材2は、つまみ部31および補完部33をさらに備える以外は、第1実施形態の容器用連結部材2と同様である。
【0027】
つまみ部31は、略楕円形状で、連結部材本体10の第一の開口11の縁部の一部から延出している。
補完部33は、略三日月形状で、連結部材本体10の第一の開口11の縁部の、第一の開口11の中心からみてつまみ部31が延出する位置P1と反対側の位置P2から延出している。補完部33は、位置P2置以外にも部分的に、第一の開口11の縁部と連結されている。
つまみ部31および補完部33はそれぞれ、第一の開口11の縁部から内側に延出しており、つまみ部31および補完部33は、部分的に連結されて、相補的に第一の開口11を覆う平面部35を形成している。
【0028】
つまみ部31と補完部33とを連結している複数の連結部37はそれぞれ、第一の容器100の下部側を連結部材本体10側に向けて第二の開口12側から連結部材本体10に挿入したときに切断される程度の強度で形成されている。
位置P2以外で第一の開口11の縁部と補完部33とを連結している複数の連結部39もそれぞれ、第一の容器100の下部側を連結部材本体10側に向けて第二の開口12側から連結部材本体10に挿入したときに切断される程度の強度で形成されている。
連結部37が切断されることで、つまみ部31と補完部33とが分離し、つまみ部31が位置P1で折り曲げられるようになる。また、連結部39が切断されることで、補完部33が位置P2で折り曲げられるようになる。
【0029】
容器用連結部材2の使用時の動作について説明する。
まず、容器用連結部材2の連結部材本体10側に第一の容器100の下部側(底面110側)を向け、第二の開口12側から連結部材本体10に第一の容器100を挿入し、第一の容器100のフランジ部150が係止溝20に嵌合するまで押し込む。
このとき、連結部37および連結部39が切断され、つまみ部31と補完部33とが分離し、第一の容器100の挿入に伴って、分離したつまみ部31および補完部33がそれぞれ第二の開口12側とは反対側に折り曲げられる。また、フランジ部150は、連結部材本体10を弾性変形させ、突起部17を乗り越えて係止溝20に嵌合する。これにより、
図7に示すように、第一の容器100の上縁付近が連結部材本体10の第一嵌合部13に嵌合して第一の容器100が連結部材本体10に取り付けられ、容器用連結部材2のつまみ部31および補完部33がそれぞれ、第二の開口12側とは反対側に折り曲げられた状態となる。
次いで、第一の容器100が取り付けられた状態の容器用連結部材2を、第1実施形態と同様に、連結部材本体10の第二の開口12と第二の容器200の開口270とが対向するように配置し、連結部材本体10に第二の容器200を挿入し、第二の容器200のフランジ部250が係止溝20に嵌合するまで押し込む。これにより、連結容器が形成される。
この連結容器は、第1実施形態と同様に、混合容器等として利用することができる。
【0030】
容器用連結部材2にあっては、つまみ部31を、連結部材本体10の第二の開口12側に引っ張ることで、つまみ部31の位置から連結部材本体10を分断できる。
そのため、連結容器を形成している容器用連結部材2のつまみ部31を上記のように引っ張り、連結部材本体10を分断することで、連結された第一の容器100と第二の容器200とを容易に分離できる。
また、つまみ部31を一方の手で引っ張る際、他方の手で第一の容器100と一緒に補完部33を抑えることができる。第一の容器100と一緒に補完部33を抑えておくことで、分断された連結部材本体10が、つまみ部31を引っ張る際の勢いで跳ねることを防止できる。
また、平面部35があることで、製造した容器用連結部材2を、真空吸引により移送でき、移送効率に優れる。たとえば吸引口を備えた移送装置の吸引口を平面部35近くに配置し、真空吸引することで容器用連結部材2が吸引口に吸着する。この状態で吸引口を移動させることで容器用連結部材2を移送できる。容器用連結部材1のように平面部35がない場合、吸引口に吸着しにくい。
【0031】
以上、第1〜第2実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
たとえば、第1実施形態において、以下のような構成の付加、変更が可能である。このような構成の付加、変更は、第2実施形態においても可能である。
【0032】
図8に示すように、第1実施形態の容器用連結部材1において、連結部材本体10の第二の開口12の縁部から連結部材本体10の外側に向かって延出するつまみ部41をさらに備えるものとしてもよい。
つまみ部41は、先端部分が二つに分かれた、平面視でW字状の形状で形成されている。分かれた部分の一方を第一の開口11側、他方を第一の開口11側とは反対側に引っ張ることで、それらの境界付近を起点として、連結部材本体10を分断できる。
【0033】
第1実施形態においては、第一の容器のフランジ部を係止する第一係止部と、第二の容器のフランジ部を係止する第二係止部とが、係止溝20として一体的に形成されている例を示したが、第一係止部と第二係止部とが離れた位置に形成されてもよい。
この場合、第一係止部と第二係止部とが離れていることで、第一係止部と第二係止部との間で、係止するフランジの大きさや形状を異なるものとすることができる。つまり開口の口径や開口の縁部の形状が異なる容器を連結することができる。たとえば
図9に示すように、第一の容器100と、第一の容器100よりも開口の口径が大きい第二の容器300とを連結できる。
また、第一係止部と第二係止部とが離れていることで、たとえば
図10に示すように、第一の容器と第二の容器との間の距離を長くして、形成される連結容器の容量を、第一の容器100の容量と第二の容器200の容量との合計よりも大きくすることができる。
第一係止部と第二係止部とを離れた位置に形成する場合、第一係止部、第二係止部はそれぞれ、側壁部15と突起部17の先端との間の距離が異なる(つまり第一の容器の高さ方向のフランジ部の厚み、第二の容器の高さ方向のフランジ部の厚みそれぞれに対応した距離)となる以外は、係止溝20と同様の構成とすることができる。
【0034】
第1実施形態においては、第一の容器および第二の容器として、コップ状のものを連結する例を示したが、本発明の容器用連結部材により連結される第一の容器および第二の容器はこれに限定されない。開口上部に開口を有し、開口の縁部にフランジ部が形成されたものであればどのような容器であってもよい。
第1実施形態においては、容器用連結部材として平面視で円形状(円環状)のものを示したが、本発明の容器用連結部材はこれに限定されない。たとえば容器用連結部材が平面視で多角形(多角環状)であってもよい。容器用連結部材、第一の開口および第二の開口それぞれの形状は、嵌合させる第一の容器および第二の容器それぞれの形状に応じて適宜設定できる。
たとえば
図11に示すように、第一の容器および第二の容器がそれぞれ椀状の容器であってもよい。
図12に示すように、第一の容器および第二の容器がそれぞれ、平面視で四角形状の角形の容器であり、それらを連結する容器用連結部材が四角環状で、第一の開口および第二の開口それぞれの形状が四角形状であってもよい。
第一の容器および第二の容器のいずれか一方がコップ状、椀状等の平面視で円形状の容器で、他方が平面視で多角形状の容器であり、それらを連結する容器用連結部材の第一の開口および第二の開口のいずれか一方が円形状、他方が多角形状であってもよい。
容器用連結部材への嵌合させやすさの観点では、第一の容器および第二の容器はそれぞれ、平面視で円形状または四角形以上の多角形状であるものが好ましく、平面視で円形状または五〜十角形状であるものがより好ましく、平面視で円形状であるものが特に好ましい。