(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来のコンタクトレンズは、上記に簡潔に述べた様々な視力の問題を解消するための特定の形状を有するポリマー構造である。高い機能性を達成するために、種々の回路及び構成要素が、これらのポリマー構造に一体化されてもよい。例えば、制御回路、マイクロプロセッサ、通信装置、電力供給装置、電力管理回路、センサ、アクチュエータ、発光ダイオード、及び小型アンテナを特別に設計された光電子素子を介してコンタクトレンズに組み込むことで、視力を補正するだけでなく、視力を向上させ、さらに本明細書に述べられるような更なる機能性を与えることができる。電子及び/又は電動式コンタクトレンズは、ズームイン及びズームアウト機能により、又は単純にレンズの屈折能力を変化させることにより、視力を向上させるように設計することができる。電子及び/又は電動式コンタクトレンズは、色及び解像度を向上させ、文字情報を表示し、会話をリアルタイムで字幕に翻訳し、ナビゲーションシステムからの視覚的キューを与え、画像処理及びインターネットアクセスを与えるように設計することができる。こうしたレンズは装用者が低光量条件下でも見えるように設計することもできる。適切に設計された電子部品及び/又はレンズ上の電子機器の適切な配置により、可変焦点光学レンズを用いることなく、例えば網膜に画像を投影することが可能となり、新規な画像ディスプレイを提供し、さらには目覚ましアラートを提供することも可能となる。これらの機能若しくは同様の機能のいずれかに代えるか、又はこれに加えて、コンタクトレンズに装用者のバイオマーカー及び健康指標を非侵襲的に監視するための要素を組み込むこともできる。例えば、レンズに組み込まれたセンサによって涙膜の成分を分析することにより、糖尿病患者が血液を採取する必要をなくして、血糖値を監視することが可能となり得る。さらに、適切に構成されたレンズには、コレステロール、ナトリウム及びカリウムの濃度、並びに他の生物学的マーカーを監視するためのセンサを組み込むことができる。これを無線データ送信器と組み合わせることにより、医師が患者の血液成分をほぼ即時に把握することが可能となり、患者が検査機関に赴いて血液を採取するために時間を浪費する必要がなくなる。さらに、レンズに組み込まれたセンサを利用して眼に入射する光を検出することにより、周辺光条件を補償する、又は瞬きのパターンを調べることができる。
【0017】
本発明の例示的実施形態に係る電動式又は電子コンタクトレンズは、上述した視力障害の内の1又は2以上を有する患者の視力を補正及び/又は向上させるか、又は何らかの方法で有用な眼科的機能を行ううえで必要な構成要素を有する。加えて、電子コンタクトレンズは、単に正常な視力を向上させるためか、又は上述の通り幅広く多様な機能性を提供するために利用されてもよい。電子コンタクトレンズは、コンタクトレンズに埋め込まれるか又は任意の適当な機能性を与えるためにレンズなしで電子部品を単純に埋め込んだ、組み立てられた前方光学素子である可変焦点光学レンズとして構成することができる。本発明の電子レンズは、上述したような任意の数のコンタクトレンズに組み込むことができる。さらに、眼内レンズには、本明細書に述べるような様々な構成要素及び機能性を組み込むこともできる。しかしながら、説明を簡単にするため、本開示では、1回使用、1日使い捨ての視力障害補正用の電子コンタクトレンズについて主に述べる。
【0018】
電子又は電動式眼科用レンズの制御は、携帯型遠隔装置などの、レンズと通信する手動式の外部の装置によって行うことができる。例えば、フォブは、装用者からの手動入力に基づいて電動式レンズと無線通信を行うことができる。また、電動式眼科用レンズの制御は、装用者からの直接的なフィードバック又は制御信号によって行うこともできる。例えば、レンズ内に構築されたセンサは、瞬き及び/又は瞬きパターンを検知してもよい。瞬きのパターン又はシーケンスに基づいて、電動式眼科用レンズは、近くの物体又は遠くの物体のいずれかに焦点を合わせるために、例えばその屈折力等の状態を変化させてもよい。
【0019】
本発明は、可変焦点光学、又は実行され得る任意の数の様々な機能を実行するように構成された任意の1つ又は複数の他のデバイスを作動させる電子システムを備える電動式眼科用レンズ又は電動式コンタクトレンズに採用されてもよい。電子システムは、1又は2以上の電池又は他の電源、電力管理回路、1又は2以上のセンサ、クロック発生回路、制御アルゴニズム及び回路、並びにレンズ駆動回路を含む。これらの要素の複雑度は、必要とされる又は望ましいレンズの機能に応じて変わり得る。本発明の起動回路はさらに、この種の機能を必要とする任意の回路又はシステムで使用されてもよい。
【0020】
本発明によると、電子システムはさらに、電池の保管期間及び動作寿命を可能な限り伸ばすことを目的に、保管中に電池からのリーク電流を最小に抑えるため、電池又はその他エネルギー貯蔵装置を電子システムの少なくとも一部から切断又は分離するために使用可能な起動回路を有する。起動回路は、必要に応じて電池若しくはその他電力供給源又は電源を、電子システムの残りの部分に結合又は再接続するように構成してもよい。一部の例示的実施形態では、電子システムは、電池スイッチ又はスイッチング要素と、フォトダイオード又はその他センサと、保管モード又は状態とアクティブモード又は状態を持つ起動回路とを有する。説明を簡単かつ一貫したものとするため、本明細書ではタームモードを取り扱わず、保管状態とアクティブ状態についてのみに言及するものとする。電池スイッチはアクティブ状態において閉じており、保管状態において開いている。起動回路は、一定期間強い明りに照らされると、又はフォトダイオードが照らされると、保管状態からアクティブ状態に切り替わるように構成される。光は、構成に応じて、特定の光源又は単純に外光からのものであってもよい。フォトダイオードは、光を浴びると光電流を生成する。無線通信又はセンサ応答のような外部刺激、所定の遅延時間経過、若しくは電動式レンズ又はその他適切な装置の動作に望ましいその他条件に応じて、電子システム内の制御回路により起動回路は保管状態に戻される。
【0021】
図1に、本発明の第1例示的実施形態に係る電子システム100のブロック図を示す。電子システム100は、VBATTノードに結合され、システム内のその他構成要素に電力を供給する電池110と、起動論理回路120と、フォトダイオード130と、VBATパワーオンリセット(POR)回路又はジェネレータ140、機能電子装置150と、電池スイッチ160とを有する。なお、説明を簡潔かつ容易にするため、全ての接地は
図1には示されていない。後に詳述する電池スイッチ160は、電池110を、機能電子装置150から電子的に絶縁するよう機能する。ここで、電子的に絶縁、分離、切断及び/又は結合及び接続は全て何らかの形の直接的又は間接的接続又はその切断を意味するものである。ここでは電池110が図示、説明されるが、あらゆる適切な電源が使用可能であることを留意することが重要である。例えば、様々な貯蔵要素及び/又は誘導コイルが使用可能であり、それらを何らかの理由でその他電子装置から分離する必要が生じ得る。さらに、フォトダイオード130が図示、説明されるが、あらゆる適切なセンサが使用可能である。例えば、センサは、赤外線センサ、ホール効果又はリードセンサ、圧電圧力センサ、加速度センサ、又はその他任意の適切な電子機械又は電子化学変換器を含んでよい。フォトダイオード130は、信号線/入力pd_cathodeを介して、起動論理回路120に接続されている。電池スイッチ160は、起動論理回路120の制御の下、VBATTノードを、スイッチ後電池ノードVBATTSWに対して選択的に結合/分離するように構成される。
【0022】
図1に示すように、電池スイッチ160は、P型MOSFETを有してもよい。P型MOSFETは、ゲート端子の電圧が、MOSFETのソース端子に結合されたVBATTノード電圧よりも低く、その差が装置固有閾値電圧を超えると閉スイッチとなる。起動論理回路120は、電池スイッチ160 MOSFETのゲート端子の電圧を制御するための出力信号vbattsw_en_bを提供するように構成される。機能電子装置150は、電動式レンズの所望の機能と特徴を提供するものであり、起動論理回路120に指示信号を提供するものである。機能電子装置150は、VBATTSWパワーオンリセット(POR)回路又はジェネレータ170と、デジタル制御部180と、所定の機能を提供する一般的回路185とを有する。VBATTSW POR回路170は、デジタル制御部180と起動回路120にvbattsw_rst_n信号を提供するように構成される。パワーオンリセット回路140及び170は、本分野で周知であり、結合された回路が正しい初期状態で起動することを保証するものである。ただし、後述するようにパワーオンリセット回路には常に所定の時間又は遅延が関連付けられるということに留意することが重要である。VBAT POR回路140はVBATTノードに結合され、VBATTノードの電圧が所定の閾値より高い状態が所定時間又は遅延の間続くとハイになり、その他の状態ではローとなる出力vbatt_rst_nを起動論理回路120に提供するように構成される。一般的な閾値としては1.0〜2.0ボルトの間となり得る。したがって、vbatt_rst_n信号は、従来技術の通り電池電源で動作するラッチやフリップ・フロップのような連続論理要素をリセットするため、負論理リセット信号を提供するために使用してもよい。VBAT POR回路140は、起動論理回路120の起動又は安定化時間より長い遅延を提供するように構成してもよい。これにより、起動論理回路120が所望の起動状態で安定した後、出力vbatt_rst_nがデアサートされる。VBATSW POR回路170は、切替供給ノードVBATTSWに結合され、VBATTSWノードの電圧が所定の閾値より高い状態が所定時間又は遅延の間続くとハイになり、その他の状態ではローとなる出力vbattsw_rst_nを提供するように構成される。一般的な閾値としては1.0〜2.0ボルトの間となり得る。したがって、vbattsw_rst_n信号は、デジタル制御部180のような、VBATTSW供給ノードから動作されるラッチやフリップ・フロップのような連続論理要素をリセットするため、負論理リセット信号を提供するために使用してもよい。リセットされると、デジタル制御部180は、起動論理回路120に入力されるプリチャージ信号の値をローにし、stay_active信号の値をハイにするように構成される。デジタル制御部180は、無線通信又はセンサ応答のような外部刺激、所定の遅延時間経過、又は電動式レンズの動作に望ましいその他条件に応じてプリチャージ信号をハイとするかstay_active信号をローにすることで、システムをSTORAGE状態にするように構成してもよい。
【0023】
電子システム100は、STORAGE状態において、機能電子装置150を電池110から切断/分離することで、電池110から引き出す電流を最小に抑えるように構成される。さらに、起動論理回路120、VBAT POR回路140、電池スイッチ160は常に電池110に接続又は結合されているため、あらゆる状況下で引き出す電流を最小に抑えるように構成される。これら回路は、相補型MOS(CMOS)装置と実装される場合、長いゲート長及び最小限のゲート幅とすることなどの本分野で周知の技術で、引き出す電流を最小に抑えるように構成してもよい。
【0024】
図2は、本発明に係る電子システム200の第2例示的実施形態のブロック図を示す。電子システム200は、システム内のその他構成要素に電力を供給するためVBATTノードに結合された電池210と、起動論理回路220と、フォトダイオード230と、VBATパワーオンリセット(POR)回路又はジェネレータ240と、機能電子装置250とを有する。VBATパワーオンリセット(POR)回路240は、
図1を参照に上述したVBATパワーオンリセット(POR)回路140と同様の動作を行う。機能電子装置250は、電動式レンズの所望の機能と特徴を提供するものであり、起動論理回路220に指示信号を提供するものである。ここでも、説明を簡潔かつ容易にするため、全ての接地は
図2に示していないことに留意されたい。機能電子装置250は、ノードVREGに調整電圧を提供するように構成される電圧調整器260と、VREGパワーオンリセット(POR)回路270と、デジタル制御部280と、所定の機能を提供する一般回路285と、レベルシフタ290回路とを有する。VREG POR回路270はVREGノードに結合され、VREGノードの電圧が所定の閾値より高い状態が所定時間又は遅延の間続くとハイになり、その他状況ではローとなる出力vreg_rst_nを提供するように構成される。一般的な閾値としては0.5〜1.0ボルトの間となり得る。したがって、vreg_rst_n信号は、デジタル制御部280内のラッチやフリップ・フロップのような連続論理要素をリセットするため、負論理リセット信号を提供するよう使用してもよい。リセットされると、デジタル制御部280は、プリチャージ信号の値をローにし、stay_active信号の値をハイにするように構成される。デジタル制御部280は、外部コマンド、センサ応答、時間遅延経過、又は電動式レンズの動作に望ましいその他条件に応じてプリチャージ信号をハイとするかstay_active信号をローにするように構成してもよい。
【0025】
電子システム200は、機能電子装置250を電池210から切断/分離することで、STORAGE状態の時、電池210から引き出す電流を最小に抑えるように構成される。これは電圧調整器260を停止することで可能となる。本分野で周知のように、電圧調整器260は動作可能状態となった際にVBATTノードをVREGノードに結合するための単一のトランジスタを有してもよく、動作可能状態となるとVREGノード電圧を所望の範囲内に維持するためにトランジスタのベース又はゲート電圧を調整するように構成してもよく、停止状態となるとトランジスタを切ることで残りの機能電子装置250を電池210から分離するように構成してもよい。起動論理回路220は、起動回路220の状態に応じて、電圧調整器260を動作可能とする又は停止させるため、電圧調整器260に出力vreg_enを提供するように構成される。電圧調整器260及びvreg_en信号の機能が、
図1の電池スイッチ160及びvbattsw_en_b信号に対応することに留意されたい。さらに、起動論理回路220、VBAT POR回路240、電圧調整器260は常に電池210に接続されているため、あらゆる状況下で引き出す電流を最小に抑えるように構成される。これら回路及び電圧調整器260内のトランジスタは、相補型MOS(CMOS)装置と実装される場合、長いゲート長及び最小限のゲート幅とすることなどの本分野で周知の技術で引き出す電流を最小に抑えるように構成してもよい。レベルシフタ290は、本分野で一般的に行われるように、VREG POR 270回路及びデジタル制御部280の出力信号の電圧レベルを、VBATT電圧レベルに変換することで、起動論理回路220に「レール・ツー・レール」又はCMOSレベル信号を提供するように構成してもよい。例えば、レベルシフタ290は、VREGレベル信号vreg_rst_n、precharge、stay_activeのレベルシフトした版のそれぞれ対応するvreg_rst_n_vb、precharge_vb、stay_active_vbを起動論理回路220に出力する。
【0026】
図1、2を参照に上述した通り、様々な装置で電池、光検出器やその他回路を代替可能である。例えば、電圧調整器260は電池スイッチ160の代わりに使用される。電圧調整器260が、電池スイッチ160と同様の動作、利点を提供しながら提供するスイッチ機能は、異なる態様で実現されることは明らかである。上述の通り、様々な接地接続が省略されたのと同様、
図1、2の両方で説明を容易にするため構成要素間の様々な接続が省略されていることに留意することも重要である。
【0027】
ここで説明されるデジタル制御部180及び280並びに回路185及び285は、視力を矯正するだけでなく、視力向上、さらには上述のような更なる機能を提供する電子装置の一部である。
【0028】
図3は、本発明の例示的実施形態に係る起動論理回路300を概略的に示す。起動論理回路300は、プルアップ抵抗器310と、フォトダイオードスイッチ320と、シュミットトリガー330と、ラッチ340と、供給許可論理回路350と、設定論理回路360と、リセット論理回路370と、プリチャージ論理回路380と、プリチャージスイッチ390とを有する。起動論理回路300はさらに、論理入力precharge、vreg_rst_n、vbat_rst_n、stay_activeと、論理出力vreg_enと、フォトダイオード接続端子pd_cathodeとを有する。ラッチ340の状態は電子システムの状態に対応する。ラッチ340が設定されると、システムはACTIVE状態となる。ラッチ340が設定されていないと、システムはSTORAGE状態又は中間状態となってもよい。ラッチ340は、ラッチが設定されると正論理値となり、ラッチが設定されていないと負論理値となるACTIVE出力を有する。ラッチ340はさらに、ACTIVE出力が反転したものに等しい値を持つACTIVE_b出力をさらに有する。本分野では一般的なことだが、ここで信号名及び論理記述に付される符号_bは、当該符号のない信号名の反転したものを示すものとする。ラッチ340は、それぞれローの際にラッチを設定又はリセット(又はクリア)するように構成されたset_b論理入力及びrst_b論理入力を有する。プルアップ抵抗器310の第1端子は、
図1、2に示すような電池の正端子に対応するVBATTノードに結合され、プルアップ抵抗器310の第2端子はフォトダイオードスイッチ320の第1端子と、シュミットトリガー330の入力に結合される。シュミットトリガー330の出力は、ノードphotocurrent_bに結合される。本分野で一般的に行われるとおり、シュミットトリガー330は、その入力の電圧が所定の高閾値を超えた場合、所定の低閾値を下回った場合、それぞれその出力を高、低電圧にするように構成される。フォトダイオードスイッチ320の第2端子は、
図1、2に示すようpd_cathodeと称される端子を介してフォトダイオードのカソード端子に結合される。プルアップ抵抗器310は、フォトダイオードスイッチ320から少量の電流が引き出される際、プルアップ抵抗器310の第2端子の電圧をVBATTノード電圧又はその近傍に保つよう動作又は機能する。フォトダイオードスイッチ320が閉じられ、プリチャージスイッチ390が開放していると、pd_cathode端子に結合されたフォトダイオードにより引き出された電流は、抵抗器310の第2端子の電圧をVBATT電圧から離れて接地電圧に近づける。これにより、シュミットトリガー330の出力が、フォトダイオードに電流が存在することを示すよう、photocurrent_bノードを低電圧とする。光強度閾値又は光電流閾値は、フォトダイオードの反応性、プルアップ抵抗器310の値、シュミットトリガー330の低閾値により定まる。同様に、フォトダイオードの代わりに又は代替として別のセンサが使用されると、対応する閾値は当該特定のセンサ、プルアップ抵抗器310の値、シュミットトリガー330の低閾値により定まる。
【0029】
光強度閾値は、いくつかの理由で調整可能であってもよい。製品は、透明保管パッケージ、パッケージ内の起動回路を含む装置、装置にアクセスするための取り外し可能カバーとして実現してもよい。本例では、起動回路は、カバーが取り外され、例えば100〜500ルクスのようなバスルーム内の典型的な外光へ曝露されることで起動するような閾値を有してもよい。別の製品構成として、例えば1000ルクスのようなより高い光レベルでなければ越えられない起動閾値を必要としてもよい。より高い起動閾値は、STORAGEモードでの電流消費削減、製造の際の起動の防止、電子システムが規定の明るい光に曝露されるまでSTORAGEモードにとどまることを保証することの内の1つ以上に対し有用となり得る。したがって、プルアップ抵抗器310の値と、シュミットトリガーの低閾値が、ハードウェア又はソフトウェア変更、例えば半導体製造で一般的な電子トリム又はヒューズ動作を介して、外部装置からデジタル制御部180又は280への通信を介して、あるいは電子システムの部品又は回路の製造中に調整可能としてもよい。光強度閾値のプログラミング又はソフトウェア変更は、電子ヒューズ、EEPROM、FLASHメモリ又はその他適切な種類のメモリに記憶され、電子システムがSTORAGEモードに戻された際にも変更値が保たれる。
【0030】
論理回路350、360、370、380は、以下の機能を実現するように構成される。供給許可論理回路350は、vbat_rst_nがハイで、光電流が存在するかラッチ340がアクティブ状態の際、vreg_en出力をハイとする。それ以外の状況ではvreg_en出力はローとなるように構成される。したがって、電池電圧が高く、光電流が存在するかラッチ340がACTIVE状態の際、vreg_en出力を使用して、電池スイッチを閉じるか、電圧調整器を動作可能としてもよい。設定論理回路360は、vreg_rst_n信号とstay_active信号がハイで、ラッチ340がACTIVE状態でない場合、set_b信号をローとする。それ以外の状況ではset_b信号はハイとなるように構成される。リセット論理回路370は、set_b信号がアクティブではない(ハイ)で、電子システムが最初に電池に接続されることを示すようvbat_rst_n信号がローであるか、ラッチ340がACTIVE状態で、stay_active信号がローの場合、rst_b信号をローにしてラッチ340をリセット(又はクリア)するように構成される。プリチャージ論理回路380は、プリチャージスイッチ390及びフォトダイオードスイッチ320に結合される。プリチャージ論理回路380は、プリチャージ入力信号がハイの場合、プリチャージスイッチ390を閉じるように構成される。プリチャージ論理回路380はさらに、プリチャージ入力信号がハイ又はラッチ340がACTIVE状態でない場合、フォトダイオードスイッチ320を閉じるように構成される。プリチャージスイッチ390及びフォトダイオードスイッチ320は、これら条件が満たされなければ開放している。
【0031】
図3は、論理回路350、360、370、380と、本分野で一般的に使用されるブール論理ゲート信号を使用するラッチ340の実現可能な態様を示す。本分野で一般的知識を有する者には、設定論理回路360及びリセット論理回路370が、設定及びリセット信号set_b及びrst_bの両方が同時にアクティブ(ロー)値になって、図示の単純な交差結合ラッチが破壊されてしまうことを防ぐように構成されることが理解されよう。フォトダイオードスイッチ320は、ACTIVE状態で、VBATTからフォトダイオードが引き出す電流を最小に抑え、ACTIVE状態でフォトダイオードはその他目的に使用されてもよいことが理解されよう。また、起動論理回路300は、刺激状態に応じて電流を落とすよう構成されるか、適切なインターフェース回路と協働して刺激状態に応じて電流を落とすその他種類のセンサと共に使用してもよいことが理解されよう。
【0032】
図4は、概して起動論理回路300に対応した、本発明の例示的実施形態に係る状態遷移
図400を示す。図示の状態は、ラッチ340の状態と対応し得る、システムの取り得る状態に対応する。システムは、STORAGE状態410と、ACTIVE状態440という2つの主状態をとる。STORAGE状態410は、STORAGE(調整器OFF)420と、STORAGE(調整器動作可能)430という2つの副状態を含むものとすることができる。電池又はその他電源を接続することで、システムが最初に起動されると、システムはSTORAGE(調整器OFF)状態420となる。VBATT POR140又はVBATT POR 240のようなVBATT PORは、ラッチ340をリセットするためのリセット信号vbatt_rst_nを提供してもよい。STORAGE(調整器OFF)状態420では、vreg_en出力はローとなり、フォトダイオードスイッチ320が閉じる。システムは、光電流が検知されると、STORAGE(調整器OFF)状態420から、STORAGE(調整器動作可能)状態430に遷移する。STORAGE(調整器動作可能)状態430では、vreg_en出力がハイとなり、電池スイッチが閉じられるか、電圧調整器が動作可能となる。システムは、光電流が検知され、stay_active信号がハイで、vreg_rst_n信号がローの場合、ACTIVE状態440に遷移する。これら条件は、フォトダイオード内に光電流が流れていること、デジタル制御部180又は280がACTIVE状態への遷移を要求していること、VBATTSW POR 170又はVREG POR 270がデジタル制御部180又は280への供給電圧がstay_active信号の有効な値とするのに十分な程高いことを示すことに対応する。vreg_rst_n信号がハイになる前に光電流が検知されなくなると、システムはSTORAGE(調整器OFF)状態420に戻る。ACTIVE状態では、vreg_en信号がハイ値となり、起動論理回路300はフォトダイオードスイッチ320を開放するよう制御し、プリチャージスイッチ390をプリチャージ信号がローかハイかに応じてそれぞれ開放する、又は閉じる。stay_active信号がロー値に設定されると、システムはSTORAGE(調整器OFF)状態420に戻る。
【0033】
図5は、本発明の例示的実施形態に係るタイミング
図500を示し、概して電子システム200、起動論理回路300、状態
図400に対応する。
【0034】
時刻510の前、かつ電池又はその他電源がVBATノードに結合された後、VBATT POR 240は初期状態としてvbatt_rst_n信号をローレベルとする(又はアサートする)。時刻510後の短い遅延の後、VBATT POR 240はvbatt_rst_n信号をハイレベルとする(又はデアサートする)。VBATT POR 240がvbatt_rst_nリセット信号をデアサートした後、ラッチ340及び電子システム200はSTORAGE状態410、より具体的にはSTORAGE(調整器OFF)状態420となる。
【0035】
時刻520で、フォトダイオード230は光で照らされ、光電流がプルアップ抵抗器310の第2端子を引き下げ、シュミットトリガー330がphotocurrent_bノードをローとする。vreg_en論理回路350はvreg_en信号をハイとし、電圧調整器260を動作可能とする。これはSTORAGE(調整器動作可能)状態430に対応する。
【0036】
短い遅延の後、時刻530で、VREG POR 270はvreg_rst_n信号をハイにし、これによりVREG電圧がVREG POR 270の閾値を超えていることを示し、デジタル制御部280がstay_active信号をハイにする。電子システム200は、この時刻530でACTIVE状態440に遷移する。光電流が存在する、vreg_rst_n信号がハイ、stay_active信号がハイという3つの条件が満たされているためである。これら3つの条件が満たされることでのみACTIVE状態440に遷移するようにすることで、電子システム200がフォトダイオード230への短期間の光パルスで起動することがなく、VREG供給電圧が安定するまでACTIVE状態440に遷移することはないことが理解されよう。
【0037】
また、ACTIVE状態440でフォトダイオードスイッチ320は開放しており、photocurrent_b信号は抵抗器310により引き上げられて値がハイに戻る。
【0038】
時刻540では、フォトダイオード230はもう光に照らされていない。電子システム200及びラッチ340はACTIVE状態440のままである。
【0039】
時刻550で、デジタル制御部280は「シャットダウン」コマンドを受信する。これは外部コマンド、センサ示度、時間遅延経過、又は電動式レンズの動作に求められたその他条件のような所定の条件の1つ以上に対応し、プリチャージ信号をハイにする。これに応じて、プリチャージ論理回路380は、フォトダイオードスイッチ320が開いた状態としたままプリチャージスイッチ390を閉じ、これによりフォトダイオード230のカソード(及び関連した容量)がVBATT電圧までプリチャージされる。時間遅延後、時刻570でデジタル制御部280はstay_active信号をローとする(又はstay_active信号を「デアサートする」)。これにより、リセット論理回路370はラッチ340をリセット(又はクリア)し、したがってACTIVE信号がローとなり、電子システム200がSTORAGE状態410に戻る。これにより、供給許可論理回路350はvreg_en信号をローにして、電圧調整器260をシャットダウンする。デジタル制御部280による時間遅延により、フォトダイオード230が赤外線又は可視光通信に使用可能となり、例えば、stay_active信号をデアサートすると関連した光電流が存在しなくなり、これによりSTORAGE状態410に遷移した直後に、誤ってACTIVE状態440に戻ってしまうことが防止される。時間遅延は、1サイクル以上の遅延後のステートマシン遷移、RC遅延回路、又はその他本分野で公知の適切な手段により提供され得る。
【0040】
したがって、本発明は保管状態において最小限の電流を消費し、外部装置に直接機械的又は電気的接触しなくともアクティブ動作可能となる電子装置を有する電動式レンズを提供する。さらに、本発明によると、装置が組立て、テスト後に低電流保管状態に戻ることを可能にする。
【0041】
上述のように、本発明の起動回路は、多数の構成要素を有するコンタクトレンズのような電動式眼科用レンズに使用可能である。構成要素の適当な組み合わせにより、潜在的に無制限の機能性が提供され得るが、コンタクトレンズを構成する光学等級のポリマーの小片上に余分な要素を組み込むには多くの困難をともなう。一般的に、こうした要素をレンズ上に直接製造すること、及び非平面状の表面に平面状の装置を実装して相互に接続することは、多くの理由により困難である。一定の縮尺及び形状で製造することも困難である。レンズ上又はレンズ内に配置される要素は、眼の液体環境からこうした要素を保護する一方で、小型化され、わずか1.5平方センチメートル、より詳細には17平方ミリメートル足らずの透明なポリマー上に集積化される必要がある。追加の構成要素による付加的な厚さを有するコンタクトレンズを、装用者にとって心地よくかつ安全なものにすることも困難である。
【0042】
上記に述べたサイズに関する要求条件以外に、コンタクトレンズに組み込まれる電子装置は、基本的に水性の環境中において丈夫で安全に使用できるものでなければならない。涙のpHは約7.4であり、約98.2%が水分であり、1.8%がナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及び塩化物などの電解質を含む固形分である。これは、電子素子を導入するにはいささか過酷な環境である。また、コンタクトレンズは、少なくとも4時間、好ましくは8時間以上にわたって装用されるように一般的に設計されている。電子素子はエネルギーを必要とする。このエネルギーは、内蔵式電池などの任意の数の電源から供給することができる。電池及び他の可能なエネルギー源はこれらのサイズでは性能が限定されるため、本発明の起動回路が使用される。さらに、全ての電子素子は、所定の期間(貯蔵寿命)にわたってアイドリング状態に置かれた後でも所定の時間にわたって装用することができるよう、消費電力ができるだけ小さくなるように設計されることが好ましい。最後に、電子コンタクトレンズの全ての要素は、生体適合性を有し、安全なものでなければならない。したがって、コンタクトレンズに組み込まれる全ての電子部品は、上記の設計上のパラメータ、すなわち、サイズ、水溶液中での耐久性、消費電力及び安全性の全てを満たさなければならない。
【0043】
例示的な一実施形態では、電子部品及び電子相互接続はコンタクトレンズの光学領域ではなく、周辺領域に作製される。一般的に、コンタクトレンズは、視力矯正及び/又は向上のための1つ以上の電力を持つ光学領域と、レンズが機械的に安定するよう光学領域を囲う周辺領域とを有する。別の例示的実施形態に基づけば、電子部品の配置はコンタクトレンズの周辺領域に限定される必要はない点に留意することが重要である。本明細書に述べられる全ての電子素子は、薄膜技術及び/又は透明な材料を用いて製造することができる。これらの技術が用いられる場合、電子素子は光学素子と適合性を有する限り、任意の適当な位置に配置することができる。
【0044】
本明細書において述べた回路は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせとして実施することができる点に留意することが重要である。さらに、本明細書に述べられる回路基板は、柔軟なポリイミド基板上の銅トレースにニッケル/金の表面仕上げを施したものを含む、任意の適当な基板を含み得る。
【0045】
次に
図6を参照すると、本発明の例示的実施形態に係る電子インサートを有する例示的なコンタクトレンズが示されている。例示的なコンタクトレンズ600が、電子インサート604を含む軟らかいプラスチック部分602を有している。この電子インサート604が、例えば作動に応じて近く又は遠くに焦点を合わせる本明細書に述べられる電子部品によって作動又は制御されるレンズ606を有している。回路608がインサート604に実装され、1以上の電気相互接続トレース612を介して電池などの電源610に接続されている。電気相互接続トレース612を介して更なる回路を接続することもできる。回路608が、起動回路を含む、本明細書に記載される要素のいずれをも含み得る。
【0046】
図示及び説明されたものは、最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるが、説明及び図示した特定の設計及び方法からの変更がそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、説明及び図示される特定の構造に限定されるものではないが、付属の特許請求の範囲に含まれ得る全ての改変例と一貫性を有するものとして解釈されるべきである。
【0047】
〔実施の態様〕
(1) 体上又は体内の少なくとも一方で使用されるように構成された起動回路(wake circuit)を有する電子システムであって、
デジタル制御部及び追加回路を含む機能電子装置と、
前記機能電子装置に電力を供給する電源と、
保管状態とアクティブ状態とを有し、前記保管状態にあるときに前記電源からのリーク電流を最小に抑えるため、前記電源を前記機能電子装置から分離するように構成された起動論理回路(wake logic circuit)と、
前記電源と、前記起動論理回路と、前記機能電子装置に結合されるスイッチング素子と、
前記起動論理回路に結合されるセンサとを有し、前記起動論理回路は、前記センサが起動されると、前記保管状態から前記アクティブ状態に切り替わるように構成される、電子システム。
(2) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記電源は電池である、電子システム。
(3) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記スイッチング素子はトランジスタを含む、電子システム。
(4) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記スイッチング素子は電圧調整器を含む、電子システム。
(5) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記センサは光検出器を含む、電子システム。
【0048】
(6) 実施態様5に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記光検出器はフォトダイオードを含む、電子システム。
(7) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記システムは眼科用装置に組み込まれる、電子システム。
(8) 実施態様7に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記眼科用装置はコンタクトレンズを含む、電子システム。
(9) 実施態様7に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記眼科用装置は眼内レンズを含む、電子システム。
(10) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記機能電子装置の一部と、前記起動論理回路と、前記スイッチング素子と、センサは、集積回路に実装される、電子システム。
【0049】
(11) 実施態様10に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記集積回路は、回路基板上に組み込まれるか又は回路基板内に組み込まれるかの少なくとも一方である、電子システム。
(12) 実施態様11に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は環状リングとして構成され、かつコンタクトレンズに組み込まれるように円錐部分に形成されている、電子システム。
(13) 実施態様11に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は環状リングとして構成され、かつ眼内レンズに組み込まれるように円錐部分に形成されている、電子システム。
(14) 実施態様11に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は、金属化トレースを有するポリマーインサート又はプラスチックインサートの少なくとも一方を備える、電子システム。
(15) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記電源と前記起動論理回路との間に結合され、起動時に前記起動論理回路が正しい初期状態になることを保証するように構成された第1パワーオンリセット回路をさらに有する、電子システム。
【0050】
(16) 実施態様15に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記第1パワーオンリセット回路は、前記起動回路を少なくとも前記起動論理回路の起動安定期間の間リセット状態に保つように構成される、電子システム。
(17) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記スイッチング素子と前記機能電子装置との間に結合され、起動時に前記機能電子装置が正しい初期状態になることを保証するように構成された第2パワーオンリセット回路をさらに有する、電子システム。
(18) 実施態様5に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記起動論理回路は、前記光検出器が所定の閾値を超える強度の光に照らされたことに応じて、前記アクティブ状態に遷移する、電子システム。
(19) 実施態様18に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記所定の閾値は、前記電子システムの製造中に調整可能なトリム値により少なくとも部分的に決定される、電子システム。
(20) 実施態様18に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記所定の閾値は、前記電子システムとの通信を通じて調整可能なプログラム可能値により少なくとも部分的に決定される、電子システム。
【0051】
(21) 実施態様18に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記起動論理回路は、前記第2パワーオンリセット回路の出力に応じて前記アクティブ状態に遷移する、電子システム。
(22) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記機能電子装置は、前記起動論理回路を前記保管状態とするように構成された制御部をさらに有する、電子システム。
(23) 実施態様22に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記制御部は、さらに、センサ示度に応じて前記起動論理回路を前記保管状態とするように構成される、電子システム。
(24) 実施態様22に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記制御部は、さらに、無線通信を介して受信したコマンドに応じて前記起動論理回路を前記保管状態とするように構成される、電子システム。
(25) 実施態様22に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記制御部は、さらに、所定の時間遅延の後、前記起動論理回路を前記保管状態とするように構成される、電子システム。
【0052】
(26) 実施態様1に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記機能電子装置の一部と、前記起動論理回路と、前記スイッチング素子と、センサは、2つ又は3つ以上の集積回路に実装される、電子システム。
(27) 実施態様26に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記2つ又は3つ以上の集積回路は、回路基板上に組み込まれるか又は回路基板内に組み込まれるかの少なくとも一方である、電子システム。
(28) 実施態様27に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は環状リングとして構成され、かつコンタクトレンズに組み込まれるように円錐部分に形成されている、電子システム。
(29) 実施態様27に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は環状リングとして構成され、かつ眼内レンズに組み込まれるように円錐部分に形成されている、電子システム。
(30) 実施態様27に記載の起動回路を有する電子システムであって、
前記回路基板は、金属化トレースを有するポリマーインサート又はプラスチックインサートの少なくとも一方を備える、電子システム。