(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6461862
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】圧力センサ、および、圧力センサの製造方法
(51)【国際特許分類】
G01L 19/14 20060101AFI20190121BHJP
【FI】
G01L19/14
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-129270(P2016-129270)
(22)【出願日】2016年6月29日
(65)【公開番号】特開2018-4360(P2018-4360A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2017年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】滝本 和哉
(72)【発明者】
【氏名】平井 一徳
【審査官】
公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−224834(JP,A)
【文献】
特開2014−098685(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0033830(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00−23/32
G01L 27/00−27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力を検出するセンサチップを含むセンサユニットと、
前記センサユニットを収容するセンサユニット収容部を有するカバー部材と、
前記カバー部材のセンサユニット収容部における前記センサユニットの周囲に充填されるウレタン樹脂材料からなる封止材と、
前記カバー部材の前記センサユニット収容部に配置され、前記カバー部材の開口端から上方に向けて突出するエンドキャップと、を備え、
前記カバー部材の開口から外部に対し露出する前記封止材の端面における頂部は、前記エンドキャップの上端面近傍に接着され、該端面の裾部に対し硬化した前記封止材の収縮率に応じて上方に向けて凸状となる略円錐面状に形成されることを特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
前記センサチップに電気的に接続され、前記封止材の端面から突出するリード線は、前記センサチップに電気的に接続されている箇所が、前記封止材内に差し込まれることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ。
【請求項3】
前記封止材の端面における頂部は、該端面の裾部に対し0.5mm以上の高低差をもって形成されることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ。
【請求項4】
前記封止材の端面から突出するリード線が、4mm以上の長さをもって前記封止材内に差し込まれることを特徴とする請求項2記載の圧力センサ。
【請求項5】
圧力を検出するセンサチップを含むセンサユニットおよび該センサユニットに連結されるエンドキャップをカバー部材のセンサユニット収容部に配置し、
ウレタン樹脂材料からなる封止材を前記カバー部材のセンサユニット収容部における前記センサユニットの周囲にディスペンサにより充填することを含み、
前記ディスペンサの一端が、前記カバー部材のセンサユニット収容部におけるエンドキャップの外周縁近傍に配置され、前記カバー部材の開口から外部に対し露出する封止材の端面における頂部が、前記エンドキャップの上端面近傍に接着され、該端面の裾部に対し硬化した前記封止材の収縮率に応じて上方に向けて凸状となる略円錐面状に形成されることを特徴とする圧力センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサ、および、圧力センサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液封型の半導体圧力センサの一部を構成するセンサユニットは、例えば、特許文献1にも示されるように、カバー内のハウジングに連結される金属製の継手部の内側に形成される圧力検出室内に配されている。そのようなセンサユニットは、例えば、継手部内に支持され上述の圧力検出室と後述する液封室とを隔絶するダイヤフラムと、ダイヤフラムの上方に形成され圧力伝達媒体としてのシリコーンオイルを貯留する液封室と、液封室内に配されダイヤフラムを介しシリコーンオイルの圧力変動を検出するセンサチップと、センサチップを支持するチップマウント部材(ベース)と、センサチップからの出力信号の送出およびセンサチップへの電力供給を行う複数のリードピンとを主な要素として含んで構成されている。上述のリードピンは、チップマウント部材のハーメチックガラス内に固着されるとともに、外部リード線に電気的に接続されている。チップマウント部材を取り囲むカバーにおけるチップマウント部材の上方に形成される内側の空間には、接着剤が充填されている。これにより、充填された接着剤がカバーの内周面および外部リード線の外周部に接着されるので液体が外部からカバー内へ浸入することが回避される。
【0003】
また、チップマウント部材を取り囲むカバーにおけるチップマウント部材の上方に形成される内側の空間に加熱硬化型の樹脂が接着剤として充填される場合、特許文献2に示されるように、充填された加熱硬化型の樹脂の上端部において、硬化後、樹脂の収縮により凹部が形成される場合がある。このような場合、圧力センサの取り付け姿勢によって雰囲気中の露が、上述の凹部に溜まることを回避するためにさらに加えて封止材として凸状の被覆層を凹部を埋めるように形成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−68105号公報
【特許文献2】国際公開第2015/194105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、さらに加えて、凹部を埋めるように封止材として凸状の被覆層を形成する作業は、量産時、煩雑であり生産効率を落とす結果となる。このような場合、予め、樹脂の硬化後における樹脂の収縮量を予測して加熱硬化型の樹脂を余分に多めに充填することも考えられるが樹脂の充填量が増大するので製造コストが嵩み得策ではない。
【0006】
以上の問題点を考慮し、本発明は、圧力センサであって、封止材としての樹脂の充填量を増大させることなく、硬化後、樹脂の収縮による凹部が形成される事態を回避できる圧力センサ、および、圧力センサの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、本発明に係る圧力センサは、圧力を検出するセンサチップを含むセンサユニットと、センサユニットを収容するセンサユニット収容部を有するカバー部材と、カバー部材のセンサユニット収容部におけるセンサユニットの周囲に充填されるウレタン樹脂材料からなる封止材と、
カバー部材のセンサユニット収容部に配置され、カバー部材の開口端から上方に向けて突出するエンドキャップと、を備え、カバー部材の開口から外部に対し露出する封止材の端面における頂部は、
エンドキャップの上端面近傍に接着され、端面の裾部に対し
硬化した封止材の収縮率に
応じて上方に向けて凸状となる略円錐面状に形成されることを特徴とする。
【0008】
また、センサチップに電気的に接続され、封止材の端面から突出するリード線
は、センサチップに電気的に接続されている箇所が、封止材内に差し込まれるものであってもよい。
封止材の端面における頂部は、端面の裾部に対し0.5mm以上の高低差をもって形成されてもよい。封止材の端面から突出するリード線が、4mm以上の長さをもって封止材内に差し込まれてもよい。
【0009】
本発明に係る圧力センサの製造方法は、圧力を検出するセンサチップを含むセンサユニットおよびセンサユニットに連結されるエンドキャップをカバー部材のセンサユニット収容部に配置し、ウレタン樹脂材料からなる封止材をカバー部材のセンサユニット収容部におけるセンサユニットの周囲にディスペンサにより充填することを含み、ディスペンサの一端が、カバー部材のセンサユニット収容部におけるエンドキャップの外周縁近傍に配置され、カバー部材の開口から外部に対し露出する封止材の端面における頂部が、
エンドキャップの上端面近傍に接着され、端面の裾部に対し
硬化した封止材の収縮率に
応じて上方に向けて凸状となる略円錐面状に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る圧力センサ、および、圧力センサの製造方法によれば、カバー部材の開口から外部に対し露出する封止材の端面における頂部は、
エンドキャップの上端面近傍に接着され、端面の裾部に対し
硬化した封止材の収縮率に
応じて上方に向けて凸状となる略円錐面状に形成されるので封止材としての樹脂の充填量を増大させることなく、硬化後、樹脂の収縮による凹部が形成される事態を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る圧力センサの第1実施例における全体の構成を示す断面図である。
【
図2】本発明に係る圧力センサの第2実施例における全体の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明に係る圧力センサの第1実施例を概略的に示す。
【0013】
図1において、圧力センサは、圧力が検出されるべき流体が導かれる配管に接続される継手部材30と、継手部材30のベースプレート28に連結され後述するセンサユニットを収容しセンサチップからの検出出力信号を所定の圧力測定装置に供給するセンサユニット収容部と、を含んで構成されている。
【0014】
金属製の継手部材30は、上述の配管の接続部の雄ねじ部にねじ込まれる雌ねじ部30fsを内側に有している。雌ねじ部30fsは、矢印Pの示す方向から供給される流体を後述する圧力室28Aに導く継手部材30のポート30aに連通している。ポート30aの一方の開口端は、継手部材30のベースプレート28とセンサユニットのダイヤフラム32との間に形成される圧力室28Aに向けて開口している。
【0015】
センサユニット収容部の外郭部は、カバー部材としての円筒状の防水ケース20により形成されている。樹脂製の防水ケース20の下端部には、開口部20bが形成されている。内側となる開口部20bの周縁の段差部には、継手部材30のベースプレート28の周縁が係合されている。
【0016】
圧力室28A内には、継手部材30のポート30aを通じて流体としての空気または液体が供給される。センサユニットのハウジング12の下端面は、ベースプレート28に載置されている。
【0017】
圧力室28A内の圧力を検出し検出出力信号を送出するセンサユニットは、円筒状のハウジング12と、圧力室28Aとハウジング12の内周部とを隔絶する金属製のダイヤフラム32と、複数の圧力検出素子を有するセンサチップ16と、ガラス層を介してセンサチップ16を一端部で支持する金属製のチップマウント部材18と、センサチップ16に電気的に接続される入出力端子群40ai(i=1〜8)と、入出力端子群40aiおよびオイル充填用パイプ44をチップマウント部材18の外周面とハウジング12の内周面との間に固定するハーメチックガラス14と、を主な要素として含んで構成されている。
【0018】
ダイヤフラム32は、上述の圧力室28Aに向き合うハウジング12の一方の下端面に支持されている。圧力室28Aに配されるダイヤフラム32を保護するダイヤフラム保護カバー34は、複数の連通孔34aを有している。ダイヤフラム保護カバー34の周縁は、ダイヤフラム32の周縁とともに溶接によりステンレス鋼製のハウジング12の下端面に接合されている。
【0019】
金属製のダイヤフラム32と向かい合うセンサチップ16およびハーメチックガラス14の端面との間に形成される液封室には、例えば、圧力伝達媒体として所定量のシリコーンオイルPM、または、フッ素系不活性液体がオイル充填用パイプ44を介して充填されている。なお、オイル充填用パイプ44の一方の端部は、オイル充填後、二点鎖線で示されるように、押し潰され閉塞される。
【0020】
シリコーンオイルは、例えば、シロキサン結合と有機質のメチル基とからなるジメチルポリシロキサン構造を持つシリコーンオイルとされる。フッ素系不活性液体は、例えば、パーフルオロカーボン構造をもつ液体、および、ハイドロフルオロエーテル構造をもつ液体、または、三フッ化塩化エチレンの低重合物であって、主鎖にフッ素および塩素が結合し、両端がフッ素、塩素の構造を有するものでもよい。
【0021】
ハーメチックガラス14の端部に形成される凹部に配されるセンサチップ16とダイヤフラム32との間には、さらに、金属製の電位調整部材17がハーメチックガラス14の下端面に支持されている。電位調整部材17は、例えば、特許第3987386号公報にも示されるような、連通孔を有しセンサチップ16の回路のゼロ電位に接続される端子に接続されている。
【0022】
入出力端子群40ai(i=1〜8)は、2本の電源用端子と、1本の出力用端子と、5本の調整用端子とから構成されている。各端子の両端部は、それぞれ、上述のハーメチックガラス14の端部に形成される凹部と後述する端子台24の孔とに向けて突出している。2本の電源用端子と、1本の出力用端子とは、接続端子36を介して各リード線38の芯線38aに接続されている。各リード線38は、所定の圧力測定装置に接続される。なお、
図1においては、8本の端子うちの4本の端子だけが示されている。
【0023】
センサチップ16は、複数の圧力検出素子を有し、例えば、シリコンで略矩形状に形成されている本体部と、本体部の上端面に形成され処理回路を形成する回路層と、第1の層としての回路層の上面に積層される第2の層としての絶縁膜層と、その絶縁膜層に形成されるアルミニウム製のシールド層と、シールド層の上層部を保護する保護層とを含んで構成されている。
【0024】
なお、上述の例において、センサユニットにおけるセンサチップ16は、ハーメチックガラス14内に保持されるチップマウント部材18の一端部で支持されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、センサチップ16が、チップマウント部材18を用いることなく、上述のハーメチックガラス14の凹部を形成する平坦面に直接的に固定されるように構成されてもよい。
【0025】
入出力端子群40aiを整列させる端子台24は、樹脂材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)で成形されている。端子台24は、入出力端子群40aiが挿入される複数個の孔とともに、内側に所定の容積の空洞部を有している。端子台24の下端面は、ハーメチックガラス14の上端面を覆うようにハウジング12の上端面に、シリコーン系接着剤により接着されている。これにより、所定の厚さを有する環状の接着層がハウジング12の上端面に形成されることとなる。また、入出力端子群40aiが突出するハーメチックガラス14の上端面全体には、シリコーン系接着剤からなる被覆層が所定の厚さで形成されている。これにより、ハウジング12の上端面およびハーメチックガラス14の上端面全体には、シリコーン系接着層10が形成されることとなる。
【0026】
従って、シリコーン系接着層10が、静電気保護層として形成される。このようにシリコーン系接着剤により静電気保護層10が形成されることにより、ESD保護回路の有無に影響されることなく、センサユニットの静電気耐力が、向上することとなる。
【0027】
上述のシリコーン系接着剤は、例えば、柔軟性のある付加型の一成分系であるものが好ましい。シリコーン系接着剤は、例えば、低分子シロキサン結合を有する接着剤とされる。また、シリコーン系接着剤とシリコーンオイルとが相性がよいのでシリコーン系接着剤にシリコーンオイル等が万一混じりあった場合であっても、シリコーン系接着剤の接着性が悪化する虞がない。
【0028】
端子台24の外周面、および、端子台24に連結され上述の孔を覆うエンドキャップ22の外周面と防水ケース20の内周面との間、また、防水ケース20の内周面とハウジング12の外周面との間には、封止材26が、所定量、充填されている。端子台24およびエンドキャップ22は、上述のセンサユニットを挟んで継手部材30のベースプレート28と向き合って防水ケース20内に配置されている。
【0029】
エンドキャップ22の上端面は、防水ケース20の開口端から上方に向けて突出している。即ち、エンドキャップ22の上端面の位置は、防水ケース20の開口端面の位置よりも高い位置となる。
【0030】
封止材26は、加熱硬化型樹脂材料、例えば、ウレタン系樹脂、もしくは、エポキシ系樹脂とされる。封止材26におけるエンドキャップ22の中心軸線(即ち、防水ケース20の中心軸線)に最も近くエンドキャップ22の上端面近傍に接着される頂部26Iの位置は、エンドキャップ22の中心軸線に対し最も離隔した防水ケース20の内周面20aに対し略垂直に形成される開口端面近傍に接着される裾部26Eの位置に対し所定の高低差ΔHAをもって設定されている。高低差ΔHAは、硬化した封止材26の収縮率に応じて例えば、少なくとも0.5mm以上に設定されている。これにより、防水ケース20内に充填される封止材26の充填量を増大させることなく、露等の水滴が溜まるような凹部が、封止材26における外部に露出する上面に形成されない。その際、リード線38の芯線38aおよび被覆が、封止材26内に例えば、4mm以上差し込まれる。なお、封止材26における外部に露出する上面が、上方に向けて突出する凸面、あるいは、例えば、略円錐面で形成されてもよい。
【0031】
本発明に係る圧力センサの製造方法一例においては、上述のように、センサユニット、エンドキャップ22、および、端子台24等が、防水ケース20内に配置された後、高低差ΔHAが形成されるように封止材26が、予め設定された所定量だけ、充填される場合、封止材26を防水ケース20内に供給するディスペンサ42の先端の位置は、例えば、
図1に二点鎖線で示されるように、エンドキャップ22の上端面近傍に位置決めされる。これにより、封止材26が、充填中、防水ケース20から溢れる事態が回避される。
【0032】
なお、封止材26がウレタン系樹脂である場合、ハウジング12の外周面とウレタン系樹脂との接着性を向上させるように、ハウジング12の外周面における領域に対し粗面化処理が施されても良い。そのような粗面化処理は、例えば、本出願人による国際出願(PCT/JP2013/083351)に開示されている粗面化処理方法が用いられても良い。なお、封止材26が、加熱硬化型樹脂に代えて、常温硬化型樹脂であってもよい。
【0033】
図2は、本発明に係る圧力センサの第2実施例を概略的に示す。
【0034】
なお、
図2において、
図1に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符合を付して示しその重複説明を省略する。
【0035】
圧力センサは、圧力が検出されるべき流体が導かれる配管に接続される継手部材30と、継手部材30のベースプレート28に連結されセンサユニットを収容しセンサチップからの検出出力信号を所定の圧力測定装置に供給するセンサユニット収容部と、を含んで構成されている。センサユニット収容部の外郭部は、カバー部材としての円筒状の防水ケース21により形成されている。樹脂製の防水ケース21の下端部には、開口部21bが形成されている。内側となる開口部21bの周縁の段差部には、継手部材30のベースプレート28の周縁が係合されている。防水ケース21における中心軸線に沿った長さH2は、上述の防水ケース20における対応する長さH1に比して若干大に設定されている。
【0036】
端子台24の外周面、および、端子台24に連結され上述の孔を覆うエンドキャップ22´の外周面と防水ケース21の内周面との間、また、防水ケース21の内周面とハウジング12の外周面との間には、封止材26が、所定量、充填されている。端子台24およびエンドキャップ22´は、上述のセンサユニットを挟んで継手部材30のベースプレート28と向き合って防水ケース21内に配置されている。
【0037】
エンドキャップ22´の上端面は、防水ケース21の開口端から上方に向けて突出している。即ち、エンドキャップ22´の上端面の位置は、防水ケース21の開口端面の位置よりも高い位置となる。エンドキャップ22´内の空洞の深さ22´CHは、上述のエンドキャップ22(
図1参照)内の空洞の深さに比して大に設定されている。即ち、エンドキャップ22´の上端面における端子台24の連結部からの高さは、エンドキャップ22における対応する高さに比して大に設定されている。
【0038】
封止材26におけるエンドキャップ22´の中心軸線(即ち、防水ケース21の中心軸線)に最も近くエンドキャップ22´の上端面近傍に接着される頂部26Iの位置は、エンドキャップ22´の中心軸線に対し最も離隔した防水ケース21の内周面21aに対し略垂直に形成される開口端面近傍に接着される裾部26Eの位置に対し所定の高低差ΔHBをもって設定されている。高低差ΔHBは、硬化した封止材26の収縮率に応じて例えば、少なくとも0.5mm以上に設定されている。これにより、露等の水滴が溜まるような凹部が、封止材26における外部に露出する上面に形成されない。なお、封止材26における外部に露出する上面が、上方に向けて突出する凸面、あるいは、略円錐面で形成されてもよい。その際、リード線38の芯線38aおよび被覆が、封止材26内に例えば、4mm以上差し込まれる。
【符号の説明】
【0039】
12 ハウジング
14 ハーメチックガラス
16 センサチップ
18 チップマウント部材
20、21 防水ケース
22、22´ エンドキャップ
24 端子台
26 封止材
38 リード線
42 ディスペンサ