【文献】
北村 充弘,Auto-ID Solution,月刊自動認識,日本,日本工業出版株式会社,2011年 4月10日,第24巻,第4号,p.37−41
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信端末装置が当該通信端末装置を利用する端末利用者に座るように割り当てられた座席又は当該座席の周辺に設けられた無線通信装置から発信された当該無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信した場合に当該通信端末装置の固有識別情報又は前記端末利用者の固有識別情報を座席管理サーバに送信し、前記座席管理サーバが当該座席管理サーバに予め記憶された座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを在席に変更し、在席する座席に相当する在圏基地局識別子を在席基地局識別子として保持する一方、前記通信端末装置が前記無線通信装置の固有識別情報を含む前記近距離無線信号を受信できなくなると離席を前記座席管理サーバに送信し、前記離席を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における座席部のステータスを離席に変更する座席情報管理システムにおいて、前記座席部のステータスが離席の場合には、離席を判断した後、前記通信端末装置が在圏している基地局の在圏基地局識別子が変化する度に、前記変化した在圏基地局識別子と前記在席基地局識別子との変化を検知し、前記在圏基地局識別子の変化が前記通信端末装置に予め記憶された閾値以上になると前記通信端末装置が外出を座席管理サーバに送信し、前記外出を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを外出に変更することを特徴とする座席情報管理システム。
前記在圏基地局識別子の変化が前記通信端末装置に予め記憶された閾値以上になると、前記通信端末装置が前記端末利用者に対して座席に戻るように前記通信端末装置に通知することを特徴とする請求項1記載の座席情報管理システム。
前記在圏基地局識別子の変化が前記通信端末装置に予め記憶された閾値以上になると、前記通信端末装置が当該通信端末装置の操作部を使用不可にすることを特徴とする請求項1記載の座席情報管理システム。
通信端末装置が当該通信端末装置を利用する端末利用者に座るように割り当てられた座席又は当該座席の周辺に設けられた無線通信装置から発信された当該無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信した場合に当該通信端末装置の固有識別情報又は前記端末利用者の固有識別情報を座席管理サーバに送信し、前記座席管理サーバが当該座席管理サーバに予め記憶された座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを在席に変更する座席情報管理システムにおいて、前記通信端末装置が前記無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信できなくなりかつ通信端末装置に予め記憶された前記端末利用者における自宅周辺における基地局の当該基地局を特定する自宅基地局識別子を検知すると帰宅を座席管理サーバに送信し、前記帰宅を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを帰宅に変更することを特徴とする座席情報管理システム。
前記通信端末装置又は前記通信端末装置以外の通信端末装置が座席管理サーバに座席表を要求すると、座席管理サーバが当該要求元の通信端末装置に座席表を送信し、前記要求元の通信端末装置が受信した座席表のステータスを表示することを特徴とする請求項1又は4に記載の座席情報管理システム。
通信端末装置が当該通信端末装置を利用する端末利用者に座るように割り当てられた座席又は当該座席の周辺に設けられた無線通信装置から発信された当該無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信した場合に当該通信端末装置の固有識別情報又は前記端末利用者の固有識別情報を座席管理サーバに送信し、前記座席管理サーバが当該座席管理サーバに予め記憶された座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを離席から在席に変更し、在席する座席に相当する在圏基地局識別子を在席基地局識別子として保持する一方、前記通信端末装置が前記無線通信装置の固有識別情報を含む前記近距離無線信号を受信できなくなると離席を前記座席管理サーバに送信し、前記離席を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における座席部のステータスを離席に変更する座席情報管理方法において、前記座席部のステータスが離席の場合には、離席を判断した後、前記通信端末装置が在圏している基地局の在圏基地局識別子が変化する度に、前記変化した在圏基地局識別子と前記在席基地局識別子との変化を検知するステップと、前記在圏基地局識別子の変化が前記通信端末装置に予め記憶された閾値以上になると前記通信端末装置が外出を座席管理サーバに送信するステップと、前記外出を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを外出に変更するステップと、を備えたことを特徴とする座席情報管理方法。
通信端末装置が当該通信端末装置を利用する端末利用者に座るように割り当てられた座席又は当該座席の周辺に設けられた無線通信装置から発信された当該無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信した場合に当該通信端末装置の固有識別情報又は前記端末利用者の固有識別情報を座席管理サーバに送信し、前記座席管理サーバが当該座席管理サーバに予め記憶された座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを在席に変更し、在席する座席に相当する在圏基地局識別子を保持する一方、前記通信端末装置が前記無線通信装置の固有識別情報を含む前記近距離無線信号を受信できなくなると離席を前記座席管理サーバに送信し、前記離席を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における座席部のステータスを離席に変更する座席情報管理方法において、前記通信端末装置が前記無線通信装置の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信できなくなりかつ前記通信端末装置に予め記憶された前記端末利用者における自宅周辺における基地局の当該基地局を特定する自宅基地局識別子を検知するステップと、前記自宅基地局識別子を検知すると帰宅を座席管理サーバに送信するステップと、前記帰宅を受信した前記座席管理サーバが前記座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを帰宅に変更するステップと、を備えたことを特徴とする座席情報管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(座席情報管理システムのシステム構成)
図1を用いて、発明の実施形態に係る座席情報管理システム101について説明する。
図1に示した座席情報管理システム101は、無線通信装置102、通信端末装置103、通信網104、座席管理サーバ105を備える。そして、座席情報管理システム101は、通信端末装置103が通信端末装置103を利用する端末利用者に割り当てられた座席又は当該座席の周辺に設けられた無線通信装置102から定期的に発信された無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信した場合に通信端末装置103の固有識別情報又は端末利用者の固有識別情報の一方又は両方を座席管理サーバ105に送信し、座席管理サーバ105が当該座席管理サーバ105に予め記憶された座席表における座席に相当する座席部のステータスを在席とする一方、通信端末装置103が無線通信装置102から発信された固有識別情報を含む近距離無線信号を受信できなくなると離席を座席管理サーバ105に送信し、通信端末装置103から離席を受信した座席管理サーバ105が当該座席管理サーバ105に予め記憶された座席表における前記座席に相当する座席部のステータスを離席に変更し、前記座席部のステータスが離席の場合において、離席を判断した後、通信端末装置103が在圏している基地局の在圏基地局識別子が変化する度に、変化した在圏基地局識別子と在席する座席の在席基地局識別子との変化を検知し、基地局の在圏基地局識別子の変化が通信端末装置103に予め記憶された閾値以上になると通信端末装置103が外出を座席管理サーバ105に送信し、当該外出を受信した座席管理サーバ105が座席表における座席に相当する座席部のステータスを外出に変更するようになっているか、又は、通信端末装置103が前記固有識別情報を含む近距離無線信号を受信できなくなり、通信端末装置103が通信端末装置103に予め記憶された端末利用者の自宅周辺における基地局の当該基地局を特定する自宅基地局識別子を検知すると帰宅を座席管理サーバ105に送信し、帰宅を受信した座席管理サーバ105が座席表における座席に相当する座席部のステータスを帰宅に変更するようになっている。
【0011】
無線通信装置102は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)ビーコン、赤外線通信の通信モジュールなどから構成され、
図3のように複数個の座席からなる座席群に設置されている。
【0012】
通信端末装置103は、通信網104を介して、座席管理サーバ105と情報を送受することのできる機器である。通信端末装置103は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。通信端末装置103としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを例示することができる。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。通信端末装置103は、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術又は分散型ネットワークを利用して、情報を格納してもよい。
【0013】
通信網104は、無線通信の伝送路である。通信網104は、WCDMA(登録商標)及びCDMA2000などの第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、及び第5世代(5G)以降の通信方式等の他、Wifi(登録商標)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、VPNなどの無線通信ネットワークを含んでもよい。
【0014】
座席管理サーバ105は、サーバ装置が単数又は複数により構成され、各サーバ装置の機能は、各種情報処理を実行するサーバコンピュータ或いはその機能を持ったソフトウエアで実現される。この座席管理サーバ105には、サーバ用のアプリケーションソフトウェアを実行するサーバコンピュータ、若しくはそのようなコンピュータ上でのアプリケーションの実行を管理補助するミドルウェアで構成されたアプリケーションサーバが含まれる。
【0015】
(各装置の構成)
次いで、各装置の構成について詳述する。次いで、
図2を用いて発明の実施形態に係る無線通信装置102の構成、
図3を用いて発明の実施形態に係る無線通信装置102と座席群との配置、
図4を用いて発明の実施形態に係る通信端末装置103の構成、
図6を用いて発明の実施形態に係る座席管理サーバ105の構成について詳述する。
【0016】
(無線通信装置の構成)
図2に示すように、本実施形態において無線通信装置102は、識別情報保持部201、送信部202、電源部203、電源スイッチ204、制御部205、を備えている。
【0017】
識別情報保持部201は、無線通信装置102の固有識別情報(ビーコンIDと称される場合がある。)を保持している。識別情報保持部201は、制御部205の制御の下、固有識別情報を送信部202へ出力する。
【0018】
送信部202は、制御部205による制御の下で無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を通信端末装置103に送信する。近距離通信無線信号としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、iBeacon(登録商標)、ZigBee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、光ビーコン、音声ビーコンなどの近距離無線通信規格を含んでもよい。近距離無線通信規格を使用することで、狭いエリアごと(例えば、テーブルごと)に端末利用者の在席、離席を、判定することができる。
【0019】
電源部203は、電力を
図2に記載された構成図内の識別情報保持部201、送信部202、制御部205、に供給する。なお、識別情報保持部201、送信部202、制御部205、への電源供給は、電源スイッチ204により制御され、電源スイッチ204は、識別情報保持部201、送信部202、制御部205、への電源の供給を制御する。つまり、電源スイッチがオン状態になると、識別情報保持部201、送信部202、制御部205、が電源部203から供給された電力で動作を開始し、電源スイッチ204がオフ状態になると、前記電源部203から識別情報保持部201、送信部202、制御部205、への電力の供給が停止し、識別情報保持部201、送信部202、制御部205、が動作を停止する。
【0020】
制御部205は、電源部203から電力の供給で識別情報保持部201、送信部202を制御し、前記電源部203から電力の供給の停止で前記識別情報保持部201、送信部202に対する制御を停止する。
【0021】
図3を用いて、発明を実施するための形態に係る無線通信装置102の座席301から304まで又は座席301から304までの周辺への配置ついて説明する。
図3では無線通信装置102が複数個の座席301と302と304及び304からなる1つの座席群305又は当該座席群305の周辺に対し1つ設けられた場合を例示したが、無線通信装置102が301から304のうちの1つの座席又は当該1つの座席の周辺に対し1つずつ配置されても適用可能である。この無線通信装置102が設けられる座席301から304までは、通信端末装置103を利用する端末利用者が座るように当該端末利用者に割り当てられて建物の内部又は外部における所定の場所に設けられている。
図3では、座席301は端末利用者Aさんが座るべき席、座席302は端末利用者Bさんが座るべき席、座席303は端末利用者Cさんが座るべき席、座席304は端末利用者Dさんが座るべき席として、それぞれの座席301から304までが互いに寄せ合わせて1つの座席群305を構成し、当該座席群305の中心部に1つの無線通信装置102が設けられ、この無線通信装置102が当該無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を座席301から304までを含む所定の発信エリアに定期的に発信している。1つの座席群305を構成する座席の個数は4個に限定されるものではなく、2個又は3個又は5個以上であっても適用可能である。又、1つの座席に1つの無線通信装置102が設けられ態様と1つの座席群305に1つの無線通信装置102が設けられた態様とが混在した場合でも適用可能である。
【0022】
(通信端末装置の構成)
図4に示すように、本実施形態において通信端末装置103は、端末電源部401、電源スイッチ402、端末制御部403、端末表示部404、操作部405、記憶部406、端末受信部407、判断部408、判定部409、基地局識別子保持部410、在圏基地局識別子取得部411、検知部412、端末送信部413、端末通信部414、通知部415、ディスプレイ416、を備えている。
【0023】
端末電源部401は、電力を端末制御部403、端末表示部404、操作部405、記憶部406、端末受信部407、判断部408、判定部409、基地局識別子保持部410、在圏基地局識別子取得部411、検知部412、端末送信部413、端末通信部414、通知部415、ディスプレイ416、に供給する。なお、端末制御部403からディスプレイ416までへの電源供給は、電源スイッチ402により制御され、電源スイッチ402は、端末制御部403からディスプレイ416までへの電源の供給を制御する。つまり、電源スイッチ402がオン状態になると、端末制御部403からディスプレイ416までが端末電源部401から供給された電力で動作を開始し、電源スイッチ402がオフ状態になると、前記端末電源部401から端末制御部403からディスプレイ416までへの電力の供給が停止し、端末制御部403からディスプレイ416までのそれぞれが動作を停止する。
【0024】
端末制御部403は、端末電源部401からの電力の供給で端末表示部404、操作部405、記憶部406、端末受信部407、判断部408、判定部409、基地局識別子保持部410、在圏基地局識別子取得部411、検知部412、端末送信部413、端末通信部414、通知部415、ディスプレイ416、を制御し、前記端末電源部401からの電力の供給の停止で端末表示部404、操作部405、記憶部406、端末受信部407、判断部408、判定部409、基地局識別子保持部410、在圏基地局識別子取得部411、検知部412、端末送信部413、端末通信部414、通知部415、ディスプレイ416、に対する制御を停止する。
【0025】
端末表示部404は、端末制御部403から入力された座席表と座席表の判定情報をディスプレイ416に表示させてよい。端末表示部404は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(electro luminescence)ディスプレイ等である。また、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイはタッチパネル機能を含んでもよい。
【0026】
操作部405は、端末利用者から操作された場合に、当該操作に相当する入力信号を端末制御部403に出力するものであり、例えば、ボタン又はキー又はディスプレイに表示されたタッチセンサ等で構成される。操作部405は、通信端末装置103に無線通信装置102の固有識別情報と、端末利用者の固有識別情報を入力し、端末制御部403による制御の下で記憶部406に受け渡される。操作部405より受け渡された、無線通信装置102の固有識別情報(Beacon IDと称される場合がある。)と端末利用者の固有識別情報(利用者ID、社員IDと称される場合がある。)とを記憶部406で記憶する。
【0027】
Beacon IDとしては、無線通信装置102を識別することができる情報が用いられることが好ましい。例えば、特定の無線通信装置102のIDとして、重複のないユニークな符号列が付与される。符号列は、通信端末装置103のそれぞれに固有の符号列であってもよく、複数の通信端末装置103の間で再利用されてもよい。
【0028】
端末利用者の固有識別情報としては、端末利用者に振り分けられた識別情報であり、重複のないユニークな符号列が付与される。
【0029】
端末受信部407は、通信端末装置103が無線通信装置102の発信エリアに入ると、端末制御部403による制御の下、通信端末装置103から発信エリアに発信された無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を端末制御部403による制御の下で受信し、受信した前記固有識別情報を含む近距離無線信号を判断部408に出力する。
【0030】
判断部408は、端末受信部407から入力された無線通信装置102の固有識別情報を記憶部406に予め登録された無線通信装置102の固有識別情報と比較し、上記入力された固有識別情報が上記登録された固有識別情報と一致すれば、端末利用者が座るべき座席の周辺に居ると判断した信号を判定部409に出力し、上記入力された固有識別情報が上記登録された固有識別情報と不一致ならば、端末利用者が座るべき座席の周辺にいないと判断した信号を判定部409に出力する。
【0031】
基地局識別子保持部410には、通信端末装置103が無線通信装置102から発信された近距離無線信号を受信して在席となった際に、端末利用者の座席の存在する基地局の当該基地局を特定する在圏基地局識別子を在席基地局識別子として保持されている。基地局識別子保持部410に保持される在席基地局識別子の個数は、単数でも複数でも適用可能であるが、基地局における発信エリアの辺境、又は、都心などの高密度な発信エリアでは、通信端末装置103が移動しなくても通信端末装置103の在圏する在圏基地局識別子が変化する可能性がある。このため、1つの基地局識別子の変化だけで判断せず、在席基地局識別子を複数個とし、これら複数個の比較で、通信端末装置103が端末利用者の座席の存在する発信エリアからの離脱を判断するように工夫をしている。
【0032】
さらに、基地局識別子保持部410は、在席基地局識別子以外で複数の日数、長時間同じ基地局に在圏している場合は、その基地局を自宅基地局識別子として記憶してもよい。
【0033】
在圏基地局識別子取得部411は、通信端末装置103が無線通信装置102から発信された近距離無線信号を受信できなくなって離席となった直近の過去に基地局識別子保持部410に保持された在圏基地局識別子を基地局識別子保持部410から取得して、端末制御部403による制御の下で検知部412へ受け渡される。
【0034】
検知部412は、通信端末装置103が無線通信装置102から発信された無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信できなくなって離席となった際に、在圏基地局識別子取得部411から受け渡された在圏基地局識別子を通信端末装置103が無線通信装置102から発信された無線通信装置102の固有識別情報を含む近距離無線信号を受信して在席となった際に基地局識別子保持部410に保持された在席基地局識別子と比較し、在圏基地局識別子が在席基地局識別子より検知部412に予め設定された閾値(例えば、基地局識別子が単数又は複数個)以上変化したことを検知する。例えば、端末利用者が外出している場合を想定する。端末利用者の通信端末装置が、在圏している基地局の基地局識別子が変化する度に、その端末利用者の在席時に保持した在席基地局識別子との変化を比較して、基地局が閾値以上変化したことを検知部は検知する。基地局識別子は、例えば基地局識別子(E−UTRAN Cell Grobal Id)や、緯度経度情報などを含んでもよい。
【0035】
判定部409は、判断部408から受けた情報と検知部412から受けた情報とから、端末利用者の在席、離席、外出または帰宅(以下、判定情報と示す)を判定し、端末制御部403の制御の下、判定情報を端末送信部413に渡す。具体的には、判定部409が判断部408から端末利用者の座るべき座製の周辺に居ると判断した信号を受けると判定部409が在席と判定し、判定部409が判断部408から端末利用者の座るべき座製の周辺に居ないと判断した信号を受けると判定部409が離席と判定し、判定部409が検知部412から座席基地局識別子が閾値以上変化したことを検出した信号を受けると判定部409が外出と判定し、判定部409が検知部412から自宅基地局識別子を検出した信号を受けると判定部409が帰宅と判定し、判定部409が、端末制御部403の制御の下、判定情報を端末送信部413に渡す。
【0036】
端末送信部413は、判定部409の判定情報と、記憶部406に記憶された端末利用者の固有識別情報を座席管理サーバ105へ送信する。
【0037】
通知部415は、検知部412により閾値以上基地局が変化したことを検知した場合、通信端末装置103を座席に戻すよう促す旨の通知を、端末制御部403による制御の下で端末表示部404に出力する。また、端末制御部403は通信端末装置103の操作をする操作部405をロックし、使用不可にさせる。前記操作部405のロックにより、例えば、通信端末装置103が社内で持ち出し禁止等利用が制限されている場合における当該通信端末装置103の操作部405を使用不可にすることができる。
【0038】
(通信端末装置の外出に対する座席ステータス判定手順)
図5を用いて、発明の実施形態に係る通信端末装置の外出に関する判定手順について説明する。
まず、端末利用者の通信端末装置においてアプリケーションを起動する。通信端末装置は、ステップ502で自席の無線通信装置の電波を受信したか否かを判定し、受信結果が肯定的であった場合、ステップ503へ進み、座席表のステータスを在席と判定し、在席と判定すると同時に在席する座席の在圏基地局識別子を在席基地局識別子として保存する(ステップ504)。自席の無線通信装置の電波を受信し続けている場合、ステップ505を繰り返す。端末利用者が席を外し、自席の無線通信装置の電波の受信が否定的であった場合、ステップ506へ進み、座席表のステータスを離席と判定する。
【0039】
座席表のステータスが離席と判断され、さらにステップ507で自席の無線通信装置の電波を受信したか否かを判定し、受信結果が肯定的であった場合、ステップ503へ戻り、座席表のステータスは在席と判定される。受信が否定的であった場合、ステップ508へ進み、在圏する基地局の基地局識別子を取得する。ステップ508は座席表のステータスが離席となった後、取得した在圏基地局識別子が変化したことを検知し、変化が検知された場合、ステップ509へ進み、変化が検知されなかった場合、ステップ506へ戻る。ステップ509では取得した在圏基地局識別子とステップ504で保存した在席基地局識別子との比較を行い、ステップ510へ進む。
【0040】
ステップ510では、比較結果が閾値以上であるか否かを判定する。比較結果が閾値以上であった場合、ステップ511へ進み、座席表のステータスは外出と判定される。比較結果が閾値以下であった場合、ステップ506へ戻り座席表のステータスは離席と判定される。
【0041】
図6を用いて、発明の実施形態に係る通信端末装置の帰宅に関する判定手順について説明する。
図6に示した端末利用者の通信端末装置におけるアプリケーションが起動した後のステップ601から606までの処理は、
図5に示したステップ501から506までの処理と同じである。そして、
図6に示したステップ606における受信が否定的であった場合、ステップ607へ進む。ステップ607において自宅基地局識別が検知されたかを判断し、自宅基地局識別子が検知されなかった場合はステップ606に戻り、自宅基地局識別子が検知された場合はステップ608に進む。ステップ608において座席表のステータスは帰宅と判定され、通信端末装置が帰宅を座席管理サーバに送信し、当該帰宅を受信した座席管理サーバが座席表における座席に相当する座席部のステータスを帰宅に変更する。
【0042】
(座席管理サーバの構成)
図7に示すように、本実施形態において座席管理サーバ105は、サーバ制御部701、サーバ電源部702、電源スイッチ703、サーバ受信部704、座席特定部705、座席記憶部706、ステータス変更部707、サーバ送信部708、サーバ通信部709を備えている。
【0043】
サーバ制御部701は、サーバ電源部702から電力の供給を受けて、サーバ受信部704、座席特定部705、座席記憶部706、ステータス変更部707、サーバ送信部708、サーバ通信部709を制御し、前記サーバ電源部702から電力の供給が停止すると、サーバ受信部704、座席特定部705、座席記憶部706、ステータス変更部707、サーバ送信部708、サーバ通信部709に対する制御を停止する。
【0044】
サーバ電源部702は、電力をサーバ受信部704、座席特定部705、座席記憶部706、ステータス変更部707、サーバ送信部708、サーバ通信部709に供給する。なお、サーバ受信部704からサーバ通信部709までへの電源供給は、電源スイッチ703により制御され、電源スイッチ703は、サーバ受信部704からサーバ通信部709までへの電源の供給を制御する。つまり、電源スイッチ703は、オン状態にされた場合に、サーバ受信部704からサーバ通信部709まではサーバ電源部702から供給された電力で動作を開始する。
【0045】
サーバ受信部704は、通信端末装置103の端末送信部413より送信された判定情報と、端末記憶部406に記憶された端末利用者の固有識別情報を受信し、サーバ制御部701による制御の下で座席特定部705へ受け渡される。
【0046】
座席特定部705は、座席記憶部706に予め記憶している各端末利用者の固有識別情報に紐づいた座席表と、サーバ受信部704より受信した端末利用者の固有識別情報とを紐づけて、端末利用者の座席を特定する。
【0047】
ステータス変更部707は、座席特定部705にて特定された端末利用者の座席情報に判定情報を付加することを更新し続け、判定情報が変化した際にステータスを変更する。
【0048】
サーバ送信部708は、通信端末装置103又は通信端装置103以外の図示のされていない通信端末装置のいずれから座席表の要求を受けると、判定情報を付加した座席表の一部又は全部を要求元の通信端末装置103又は通信端装置103以外の図示のされていない通信端末装置のいずれに送信する。
【0049】
(座席管理サーバの座席表ステータス変更手順)
図8を用いて、発明の実施形態に係る座席管理サーバ105の座席表のステータスを変更する手順について説明する。
まず、ステップ801では、通信端末装置103において座席表のステータスが判定された判定情報と端末利用者の固有識別情報を通信端末装置103から受信する。
【0050】
ステップ802では、通信端末装置103から受信した端末利用者の固有識別情報と、座席管理サーバ105の座席記憶部706に記憶された各端末利用者の固有識別情報と紐づいた座席表とに基づいて、受信した端末利用者の座席を特定し、ステップ803へ進む。
【0051】
ステップ803は、ステップ802にて特定した座席と、受信した判定情報とを紐づけて、座席表のステータスを変更する。座席表のステータスを変更した後、ステップ804へ進み、座席管理サーバ105に対して通信端末装置103又は通信端末装置103以外の通信端末装置から座席表の要求があった際、要求元の通信端末装置103又は通信端末装置103以外の通信端末装置に送信する。
【0052】
図9を用いて、発明の実施形態に係る座席表のステータスの変更前と変更後とについて説明する。
図9に示した座席表905は、
図3に示した座席群305に対応する態様である。
図9のA図に示すように、ステータス変更前の座席表は座席901から904までが在席を白または緑等の予め設定された色で表しているものとする。
図9のA図の状態から
図9のB図に示すように通信端末装置103を利用する端末利用者であるAさんが座席901から離席または、離席して外出または帰宅した場合に、端末利用者であるAさんに割り当てられた座席901の色が
図9のA図における予め設定された色から別の色に変化し離席または外出または帰宅したことを表している(
図9のB図では、座席901を網掛け表示とした。)。例えば、通信端末装置を利用する端末利用者であるAさんが座席901から離席した場合は、
図9のB図に示す座席901の色が黄色に変化し、通信端末装置103を利用する端末利用者であるAさんが座席901から離席して外出した場合は、
図9のB図に示す網掛け表示された座席901が灰色に変化するというに、離席を表す色と外出を表す色を互いに別々の色で表現することが考えられる。又は、離席を表す色と外出を表す色と帰宅を表す色と在席を表す色から別の1つの例えば黄色とし、例えば、離席を表す黄色が模様の無い態様で表現し、外出を表す黄色が模様の有る態様で表現することも、又は、在席、離席、外出、帰宅を表す色を同じ色とし、例えば、在席を表す色が模様の無い態様で表現し、離席を表す色が模様の有る態様で表現し、外出を表す色が離席を表す模様以外の模様の有る態様で表現することも適用可能である。つまり、在席、離席、外出、帰宅を色の変化又は模様の変化で可視化できるようにすればよい。座席表905の座席の色の変化又は模様の変化に「在席」「離席」「外出」「帰宅」といった文字を追加してもよい。また、前記色又は前記模様を使用せずに「在席」「離席」「外出」「帰宅」といった文字で表現してもよい。
【0053】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。