(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一対の連結部の各連結部が支柱を備えており、前記モータの電気的始動により前記支柱が屈曲して、追随軸を中心に前記スライダ台が移動する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の2段始動屈曲部。
前記一対の連結部の各連結部が、前記一対のバネアームの対応するバネアームから内方に延在する外側支柱と、前記舌状部から外方に延在する内側支柱とを備えており、前記内側および外側支柱のそれぞれが前記バネアームと前記舌状部との間にそれぞれ位置する一対のモータ台の対応するモータ台と接続しており、前記モータが前記一対のモータ台にそれぞれ装着されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の2段始動屈曲部。
各補強材が、それぞれに接着剤からなる層を有する複数の接着剤層によって、補強材を搭載するモータに接合されており、前記複数の接着剤層の各接着剤層が異なる種類の接着剤から成り、かつ、補強材の異なる領域下に配置されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の2段始動屈曲部。
前記モータにそれぞれ搭載される追加の一対の補強材をさらに備えており、前記一対の補強材が前記モータの上側にそれぞれ搭載されており、前記追加の一対の補強材が前記モータの下側にそれぞれ搭載されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の2段始動屈曲部。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本開示の第1の実施形態(すなわち、ステンレス鋼側バージョン)に係る近接配置された、あるいはジンバルベースの2段始動(DSA)構造14を備えた屈曲部12を有するサスペンション10のロードビーム側の等角図である。
図2は、サスペンション10の遠位端の詳細等角図である。
図3は、
図2に示す側と反対側である、サスペンション10の遠位端の屈曲部側の詳細等角図である。
図1に示すように、サスペンション10は、近位搭載構造として底板16を含む。
図1にさらに示すように、サスペンション10は、バネまたはヒンジ領域22に沿って底板16に連結される剛体またはビーム領域20を有するロードビーム18を含む。ロードビーム18はステンレス鋼製とすることができる。
【0014】
屈曲部12は、その遠位端にジンバル24を含む。DSA構造14は、ロードビーム18の遠位端に近接してジンバル24に配置される。
図2に最も良く示すように、サスペンション10はジンバルリミッタ26を含み、ジンバルリミッタ26は、ロードビーム18の停止部30と係合するように構成されるタブ28を備えている。ヘッドスライダ32は、ロードビーム18の反対側のサスペンション10側で、ジンバル24のスライダ台または舌状部33に搭載される。DSA構造14は、例示の実施形態におけるPZTまたは他の圧電アクチュエータであり、ロードビーム18とヘッドスライダ32間の屈曲部12のジンバル24に搭載されるモータ34を含む。以下でより詳細に説明するように、モータ34に印加される電気駆動信号に応答して、モータは略水平の追随軸を中心に、舌状部33とスライダ32とを含むジンバル24の部分を駆動させる。本願で使用する近位と遠位はサスペンションの長軸に沿った相対的方向を指し、横はサスペンションの長軸に直交する左方向および/または右方向を指す。たとえば、底板16はロードビーム18の近位であり、モータ34の対向端は横方向に延在する。
【0015】
図4Aおよび4Bは、
図1に示す屈曲部12とDSA構造14のステンレス鋼側の等角図である。モータ34は
図4Bには示さず、舌状部33をさらに詳細に示す。
図5A〜5Fは、屈曲部12とDSA構造14のトレース側(すなわち、
図4Aおよび4Bに示す側と反対側)の等角図である。具体的には、
図5A〜5Fは、屈曲部12とDSA構造14とを備えている各種層を示す。
図5Bは
図5Aと同じ図だが、舌状部33の細部を示すためにヘッドスライダ32が取り外されている。
図5Cは
図5Bと同じ図だが、トレース60と、ポリイミドカバーレイ46の下の導電性材料層に形成されるその他の構造とを含む導電性材料層44を露出させるために、ポリイミドカバーレイ46が取り外されている。
図5Dは
図5Cと同じ図だが、導電性材料層44の下の誘電体層42を露出させるために導電性材料層44が取り外されている。
図5Eは
図5Dと同じ図だが、ステンレス鋼層40とモータ34のみを示すために誘電体層42が取り外されている。
図5Fは
図5Eと同じ図だが、屈曲部12のステンレス鋼層40のみを示すためにモータ34が取り外されている。ステンレス鋼層40は他の金属または剛体材料で作製することもできると理解される。
【0016】
図5A〜5Fに示すように、屈曲部12は、ステンレス鋼層40などのバネ金属、ポリイミドまたは他の誘電体層42、銅または他の導電性材料層44、ポリイミドカバーレイ46を載せることで形成される。誘電体層42は通常、導電性材料層44に形成される構造をステンレス鋼層40の隣接部から電気的に隔離する。カバーレイ46は通常、導電性材料層44に形成される構造を被覆し、保護する。ジンバル24はバネアーム52と舌状部33を含む。バネアーム52はベース部50から延在する。舌状部33の一部であるスライダ台54は、バネアーム52の遠位端部で支持領域58から延在する一対の支柱56によって、バネアーム52間で支持される。スライダ32は、スライダ台54に沿って舌状部33に(たとえば、接着剤で)装着することができる。いくつかの実施形態では、一対の支柱56は、バネアーム52間の舌状部33を接続する、あるいはその他の形で支持するステンレス鋼層40の唯一の部分である。具体的には、支柱56は、バネアーム52と舌状部33間の唯一の構造連結部とすることができる。また、支柱56は、舌状部33と組み合わせて、ベース部50の遠位のバネアーム52間を接続するステンレス鋼層40の唯一の部分とすることができる。図示するように、支柱56は、屈曲部12の長軸に関して相互にオフセットされる、あるいは追随軸を中心にバネアーム52に対してスライダ台54を回転させるように構成することができる。
図8Bに最も良く示すように(さらに後述)、一対の支柱56のうち一方の支柱56はモータ34の近位に配置され、他方の支柱56はモータ34の遠位に配置されるため、モータ34は一対の支柱56間に位置する。各支柱56は、サスペンション10の長軸に略垂直に延在する長軸を有する。支柱56の長軸は平行に延在し、支柱56が応力を受けていないとき(たとえば、屈曲していないとき)には交差しない、あるいはその他の形で重複しない。
図5Fに示すように、支柱56はそれぞれ(
図8Bの上部から見て)X−Y面においてステンレス鋼層40で最も細い部分であり得るが、ステンレス鋼層40の厚さは屈曲部12に沿って一定とすることができる。
【0017】
図4Aおよび5Eに最も良く示すように、モータ34の対向端は、(たとえば、エポキシなどの構造的接着剤により)バネアーム52の支持領域58に装着される。このように、支持領域58はモータ搭載パッドとしての役割を果たすことができる。
図4Bでは、誘電体層42の部分は支柱56の下を延在する。
図5Cに示すように、導電性材料層44に形成される複数のトレース60は、誘電体層42に形成されるフレキシブル回路62にわたってベース部50と舌状部33との間を延在する。いくつかのトレース60は舌状部33の遠位領域内の位置を終端とし、スライダ32の読取/書込ヘッド(図示せず)の端子に電気的に装着されるように構成される。他のトレース60は、モータ34の下方の舌状部33上の銅パッド64などの接点を終点とする。例示の実施形態では、銅パッド64はバネアーム52間の略中心に位置する。
図4Bに最も良く示すように、誘電体層42はパッド64上に開口部を有する。たとえば導電性接着剤を使用して、銅パッド64とモータ34の電気端子とが構造的および機械的に接続される。モータ34の端子(たとえば、接地端子)への他の電気的接続は、窪み36を介して行われる(すなわち、窪み36はモータ34の端子と電気的に接触する)。他の実施形態では、モータ34への電気的接続は、他のアプローチおよび構造によって行うことができる。
【0018】
図5Aおよび5Bに示すように、スライダ32は舌状部33のカバーレイ46に載る。カバーレイ46はトレース60を保護する。
図5A〜5Cは、フレキシブル回路62の部分が屈曲部12の長手方向に関してオフセットされることを示しており、屈曲部12の反対側のトレース60の部分は、支柱56と同様に互いにオフセットされる(たとえば、例示の実施形態ではトレースの部分が支柱を覆う)。この種のオフセットトレースは、DSA構造14のストローク性能を向上させることができる。その他の各種実施形態(図示せず)はオフセットトレースを有していない。なお、いくつかの実施形態では、フレキシブル回路62は支柱56に対するごくわずかの機械的支持を舌状部33に提供することができる。
【0019】
図6および7はサスペンション10の側面図であり、ジンバル24とDSA構造14を示す。図示するように、窪み36は、ロードビーム18を形成するステンレス鋼材料に形成され、ロードビーム18から延在する構造であるが、モータ34と係合し、モータ34が屈曲部12のベース部50に対して面外接続されるジンバル24の部分を推進することによって、ロードポイントとしての機能を果たす。屈曲部12の屈曲または変位は、窪み36によるジンバル24の推進のために、バネアーム52に沿った任意の所望の位置で発生させることができる。窪み36は、窪みが係合するモータ34の部分で端子(図示せず)との電気接点を提供することもできる。たとえば、ステンレス鋼ロードビーム18が電気的に接地される、あるいはその他の形で電気回路の一部である場合、窪み36はモータ34の端子に接地電位または電気接続を提供することができる。その他の各種実施形態(図示せず)は、これらの機能を提供する板状構造などのその他の他の窪み構造を含む。窪み36は金などの導電性材料でメッキして、同じく金などの導電性材料でメッキすることのできるモータ34の端子との電気的接続を強化することができる。さらに他の実施形態(図示せず)は窪み36以外の構造を使用して、モータ34への接地またはその他の電気接続を提供する。上記1実施形態では、たとえば、支持領域58の一方の端部に他の銅パッドを設け、モータ34の端子と屈曲部12の支持領域上の導電性材料パッドとの間の導電性接着剤などの構造によって、電気的接続(たとえば、接地接続)を達成することができる。いくつかの実施形態では、モータ34は、舌状部33の対向側端部間の位置で舌状部33に構造的に装着される。上記実施形態では、モータ34は、バネアーム52の支持領域58に装着されることに加えて、ジンバル24の舌状部33にも装着される。
【0020】
DSA構造14の動作は、屈曲部12のジンバル24のステンレス鋼側の平面図である
図8A〜8Cを参照して説明することができる。
図8Bに示すように、DSA構造14と舌状部33は中間の非駆動状態にあり、追随駆動信号がモータ34に印加されていないとき、舌状部33はバネアーム52間の略中間に位置する。
図8Aに示すように、第1の電位(たとえば、正)追随駆動信号がモータ34に印加されると、モータの形状が変化し、その長さが拡張される。この形状変化により、
図8Aに示すように支持領域58間の距離が増大し、連結支柱56の機械的動作と併せて、追随軸を中心に舌状部33をバネアーム52に対して第1の方向に移動または回転させる。図示するように、モータ34を拡張させると、ジンバル24が横方向に伸張して、支柱56を屈曲(たとえば、内方に湾曲)させる。支柱56のオフセット配置のため、支柱56は、舌状部33が第1の方向に回転するように屈曲する。
【0021】
図8Cに示すように、第2の電位(たとえば、負)追随駆動信号がモータ34に印加されると、モータの形状が変化し、その長さが概して収縮する。この形状変化により、
図8Cに示すように支持領域58間の距離が減少して、連結支柱56の機械的動作と併せ、追随軸を中心に舌状部33をバネアーム52に対して第2の方向に移動または回転させる。第2の方向は第1の方向の反対である。図示するように、モータ34を縮小させると、ジンバル24が横方向に圧縮されて支柱56を屈曲させる(たとえば、外方に湾曲させる)。支柱56のオフセット配置のため、支柱56は、舌状部33が第2の方向に回転するように屈曲する。上述したようなDSA構造14の追随動作中、比較的小さいがいくらかの面外運動がジンバル24の他の部分で生成される。本開示の本実施形態では、バネアーム52が静止状態にある、あるいはほとんど移動しないとき、舌状部33上のスライダ台はバネアーム52に対して回転する。
【0022】
図9は、本開示の第2の実施形態に係る(すなわち、トレース側バージョン)近接配置された、あるいはジンバルベースの2段始動(DSA)構造114を備えた屈曲部112を有するサスペンション110のロードビーム側の等角図である。サスペンション110の部品は、特段明記または図示しない限り上述のサスペンション10と同様に構成することができる。
図10は、サスペンション110の遠位端の等角図である。
図11は、
図10に示す側と反対側である、サスペンション110の遠位端の屈曲部側の等角図である。
図10に示すように、サスペンション110は近位搭載構造として底板116を含む。さらに
図11に示すように、サスペンション110は、バネまたはヒンジ領域122に沿って底板116に連結される剛体またはビーム領域20を有するロードビーム118を含む。ロードビーム18はステンレス鋼製とすることができる。屈曲部112は遠位端にジンバル124を含む。DSA構造114は、ロードビーム118の遠位端に隣接するジンバル124に配置される。サスペンション110の例示の実施形態は、ロードビーム118の停止部130と係合するように構成されるタブ128を備えているジンバルリミッタ126も含む。DSA構造114は、例示の実施形態においてPZTアクチュエータであり、屈曲部112のロードビーム118の反対側で舌状部133のモータ搭載領域に搭載されるモータ134を含む。ヘッドスライダ132は、モータ134の屈曲部112と反対の側に搭載される。以下で詳述するように、モータ134に印加される電気駆動信号に応答して、モータは略水平追随軸を中心に舌状部133、モータ134、スライダ132を含むジンバル124の部分を駆動させる。
【0023】
図12は、
図9に示す屈曲部112とDSA構造14のステンレス鋼側の詳細等角図である。
図13A〜13Fは、
図12に示す側と反対側を示す屈曲部112と、DSA構造114の等角図である。具体的には、
図13A〜13Fは、屈曲部112とDSA構造114を備えている各種層を示す。
図13Bは
図13Aと同じ図だが、舌状部133のモータ134の細部をさらに示すためにヘッドスライダ132が取り外されている。
図13Cは
図13Bと同じ図だが、舌状部133の細部を露出させるためにモータ134が取り外されている。
図13Dは
図13Cと同じ図だが、トレース160と導電性材料層144に形成されるその他の構造とを含む導電性材料層144を露出させるために、カバーレイ146が取り外されている。
図13Eは
図13Dと同じだが、誘電体層142をさらに露出させるために導電性材料層144が取り外されている。
図13Fは
図13Eと同じだが、屈曲部112のステンレス鋼層140のみを示すために誘電体層142が取り外されている。なお、ステンレス鋼層140は他の金属または剛体材料から作製することもできる。図示するように、屈曲部112は、ステンレス鋼層140などのバネ金属、ポリイミドまたは他の誘電体層142、銅または他の導電性材料層144、カバーレイ146を載せることによって形成される。誘電体層142は通常、導電性材料層144に形成される構造をステンレス鋼層140の隣接部分から電気的に隔離する。カバーレイ146は通常、導電性材料層144に形成される構造を被覆し保護する。
【0024】
ジンバル124は、バネアーム152と舌状部133とを含む。ベース部150、バネアーム152、中央領域154はそれぞれステンレス鋼層140から形成される。バネアーム152はベース部150から延在する。舌状部133の中央部である中央領域154はバネアーム152の遠位端に接続され、バネアーム152間で支持される。ステンレス鋼層140には一対の支柱153も形成される。各支柱153は中央領域154の対向横側面の一方から延在し、外方端にモータ搭載フラグまたはパッド155を有する。図示するように、支柱153は、屈曲部112の長軸に対して相互にオフセットされる、あるいは追随軸を中心に中央領域154に対してモータ134およびモータ134に搭載されるヘッドスライダ132を回転させるように構成される。各支柱153は、サスペンション110の長軸に略垂直に延在する長軸を備えている。支柱153の長軸は平行に延在し、支柱153が応力を受けていない(たとえば、屈曲していない)ときは、交差しない、あるいは相互に重複しない。支柱153は、中央領域154とパッド155間の唯一の構造連結部とすることができる(たとえば、中央領域154とパッド155とを接続するステンレス鋼層140の唯一の部分は支柱153であり、パッド155毎に1つの支柱153が設けられる)。
図13Fに示すように、各支柱153は、(
図16B1の上部から見て)X−Y面においてステンレス鋼層140で最も細い部分であり得るが、ステンレス鋼層140の厚さは屈曲部112に沿って一定とすることができる。
【0025】
図13Dに示すように、複数のトレース160は導電性材料層144に形成され、誘電体層142に形成されるフレキシブル回路162にわたって、バネアーム152の外側を略横方向に経路に沿ってベース部150と舌状部133間を延在する。いくつかのトレース160は舌状部133の遠位領域の隣接位置を終端とし、スライダ132の読取/書込ヘッド端子(図示せず)に電気的に装着されるように構成される。モータ134に電力を供給する一対のパワートレース161も導電性材料層144に形成され、誘電体層142に形成されるフレキシブル回路162にわたって、バネアーム152の略内側を経路に沿ってベース部150と舌状部133の近位部間を延在する。モータパワートレース161は、一方のモータ搭載パッド155上の第1のモータ端子パッド167を終端とする。第2のモータ端子パッド169は、他方のモータ搭載パッド155上の導電性材料層144に形成され、モータ搭載パッド155間の位置で舌状部133上に示される導電性バイア173にトレース171によって連結される。
図13Dに最も良く示すように、バイア173は誘電体層142の開口部175(
図13Eに示す)を通って延在し、屈曲部112のステンレス鋼層140に電気的に接触する。モータ端子パッド169は、トレース171とバイア173によってステンレス鋼層140で接地電位に電気的に接続することができる。
図12に示すように、ステンレス鋼層140のタブ157などの構造はステンレス鋼層の面外に形成され、トレースフレキシブル回路162の遠位部と係合してトレース161の端子端部を押し下げることで、モータ134の厚さに適応しつつ、スライダ132の端子を(たとえば、半田接合により)トレースに正確に電気的に接続することができる。
図13Eは、導電性バイアと組み合わせて使用され、導電性材料層144のトレースおよびその他の構造をステンレス鋼層140に電気的に接続する(たとえば、接地)ことのできる誘電体層の他の孔も示す。他の実施形態では、他のアプローチおよび構造を使用して、追随駆動信号をモータ134の端子に接続することができる。
【0026】
モータ134の電気端子は同じ側(たとえば、上側または下側)だが、モータ134の対向縦端部に配置することができる。
図13Bおよび13Cに示すように、モータ134は導電性接着剤を用いて、モータ134の電気端子をモータ端子パッド167、169に接合することによってジンバル124に装着することができる。このアプローチにより、モータ134はジンバル124に構造的にも電気的にも接続される。
図13Cに示すように、モータ端子パッド167、169はカバーレイ146の開口部を通じて露出されて、導電性接着剤へのアクセスを提供する。
【0027】
図14および15はサスペンション110の側面図であり、ジンバル124とDSA構造114を示す。図示するように、ロードビーム118のステンレス鋼に形成され、ロードビーム118から突出する構造である窪み136は、舌状部133のモータ134の反対側でステンレス鋼層140の中央領域154と係合する。窪み136は、モータ134が屈曲部112のベース部150に対して面外接続されるジンバル124の部分を推進することによってロードポイントとしての役割を果たす。例示の実施形態では、モータ134は、舌状部133とヘッドスライダ132間に位置する(たとえば、モータ134が垂直軸で挟まれる)。
図14および15に示すように、スライダ132は、屈曲部112とスライダ132間の唯一の構造連結部がモータ134を通過する、あるいはその他の形でモータ134を含むようにモータ134によって構造的に支持される。
図15は、ステンレス鋼タブ157が、トレース160の端子端部を伴う誘電体層142の部分を正確なz高に、読取/書込ヘッド端子を含むヘッドスライダ132の部分に隣接して位置決めする様子を示す。
【0028】
DSA構造114の動作を、屈曲部112のジンバル124の平面図である
図16A1、16A2、16B1、6B2、16C1、16C2を参照して説明することができる。
図16A1、16B1、16C1は屈曲部112のステンレス鋼側を示し、
図16A2、16B2、16C2は屈曲部112のトレース側を示し、モータ134とヘッドスライダ132も示されている。
図16B1および16B2に示すように、DSA構造114および舌状部133と、モータ搭載パッド155と支柱153によって形成される連結部上のモータ134は中間の非駆動状態にあり、追随駆動信号がモータ134に印加されていないとき、ヘッドスライダは屈曲部112の長軸に略平行に位置する。支柱153はこの状態で屈曲していない、あるいは応力を受けていない。
図16A1および16A2に示すように、第1の電位(たとえば、正)追随駆動信号がモータ134に印加されると、モータの形状が変化し、その長さが略拡張する。この形状変化によりモータ搭載パッド155間の距離が増大して、連結支柱153の機械的動作と併せて、モータ134とモータに搭載されるヘッドスライダ132とを追随軸を中心に屈曲部112の長軸に対して第1の方向に移動または回転させる。図示するように、モータ134を拡張させると、支柱153が横方向に伸張して、支柱153を屈曲(たとえば、内方に湾曲)させる。支柱153のオフセット配置のため、支柱153は、モータ134とヘッドスライダ132が第1の方向に回転するように屈曲する。
【0029】
図16C1および16C2に示すように、第2の電位(たとえば、負)追随駆動信号がモータ134に印加されると、モータの形状は変化し、長さが概して収縮する。この形状変化によりモータ搭載パッド155間の距離が低減されて、支柱153を含む連結部の機械的動作と併せて、モータ134とモータに搭載されるヘッドスライダ132とを追随軸を中心に屈曲部112の長軸に対して第2の方向に移動または回転させる。第2の方向は第1の方向の反対である。図示するように、モータ134を縮小させると、支柱153が横方向に圧縮されて、支柱153を屈曲(たとえば、外方に湾曲)させる。支柱153のオフセット配置のため、支柱153は、モータ134とヘッドスライダ132が第2の方向に回転するように屈曲する。
【0030】
DSA構造114の追随動作中、比較的小さいがいくらかの面外運動がジンバル124の他の部分で生じる場合がある。支柱153によって提供される連結がモータ134の運動を吸収するため、この追随動作中、舌状部133の残りの部分は屈曲部112の長軸と整合したままである。たとえば、モータ134とスライダ132は回転するが、中央領域154(またはより広範には舌状部133)は全く、あるいはごくわずかな量しか回転しない。
【0031】
図17は、本開示の他の実施形態に係るサスペンション210の図である。図示するように、サスペンション210は、近接配置された、あるいはジンバルベースのDSA構造214とロードビームまたは底板型DSA構造290とを含む。このように、サスペンション210は3段始動サスペンションである。1実施形態では、DSA構造214は、特段明記または図示されない限り、上述のDSA構造114と略同一である(たとえば、上述した側面で、あるいは
図9〜16C2に示すように構成される)。別の実施形態では、DSA構造214は、特段明記または図示されない限り、上述のDSA構造114と略同一である(たとえば、上述した側面で、あるいは
図1〜8Cに示すように構成される)。サスペンション210の他の実施形態は他のジンバルベースのDSA構造を含む。DSA構造290は、背景技術の項で上述したような任意の既知のまたは従来のDSA構造とすることができる。
【0032】
湾曲、ねじれ、および/または非対称屈曲が、上述したような各種サスペンションで発生する可能性がある。たとえば、
図1〜8Cのサスペンションに戻ると、サスペンション10のモータ34は、拡張するように始動すると、モータ34の側端がモータ34の中央部に対して、ジンバル24のスライダ32とステンレス鋼層40に向かって移動するように湾曲することでモータ34は垂直に撓む。言い換えると、拡張時、モータ34の側端は下方に屈曲する、および/または、モータ34の中央部は上方に屈曲する。このようなモータ34の撓みは、ジンバル24によって提供される抵抗によるものであり得る。たとえば、モータ34の一方の側にあるジンバル24は、モータ34の他方の側が拘束されていないとき、モータ34の拡張に抵抗することで、装着されたジンバル24と共にモータ34を垂直に撓ませる。逆に、モータ34は、逆極性で電気的に始動されて収縮すると、モータ34の側端が、スライダ32およびステンレス鋼層40に向かって移動するモータ34の中央部に対して、ジンバル24のスライダ32およびステンレス鋼層40から遠ざかるように反対方向に湾曲することで撓むことができる。言い換えると、拡張時、モータ34の側端は上方に屈曲する、および/または、モータ34の中央部は下方に屈曲する。このようなモータ34の撓みも、モータ34の一方の側でジンバル24によって提供される抵抗による。この垂直方向の屈曲は、モータ34のストローク効率を低減させる可能性がある。たとえば、モータ34は、垂直に屈曲しているときに長軸に沿って十分に拡張または収縮することができず、いくらかのストローク範囲が失われる。さらに、拡張および収縮中、モータ34は長軸(通常はジンバル24上で水平に配向)を中心にねじれることがある。このねじれはオフセットされたジンバル支柱56の非対称屈曲剛性によって生じ得る。また、非対称屈曲およびねじれは、ジンバルモード(固有周波数)の増大を招き、共振性能の問題を引き起こしかねない。共振性能が低下すると、サスペンションを組み込むディスクドライブのサーボ帯域幅が減少する可能性がある。その結果、ディスク上の個々のトラック間の距離が増大して、ディスク面に積載できるデータ量が減少する。
【0033】
本開示の各種実施形態は、モータのある側(たとえば、上側または自由側)に接合またはその他の形で装着される補強材部品を含む。このような補強材は、モータ始動中、モータおよび/またはジンバルの屈曲を制限することができる。
図18〜32Bは、モータに搭載される補強材を有する、上述の問題に対応するサスペンションの各種実施形態を示す。
【0034】
図18は、屈曲部212のステンレス鋼側の等角図である。
図19は屈曲部212の側面図である。屈曲部212は、上述のDSA構造14または指摘された部分を除き、本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造214の一部である。屈曲部12と同一または類似の屈曲部212の特徴には類似の参照符号を付す。補強材280はモータ234に搭載される。補強材280は、補強材280とモータ234間に配置される接着剤282によってモータ234に装着される。具体的には、接着剤282は、補強材280の下側とモータ234の上側とに接合される接着剤層とすることができる。
図18に示す実施形態では、補強材280は、モータ234の上面または自由面全体(すなわち、舌状部233に面するモータ234の下側に対向するモータ234の表面)にわたって配置される。図示するように、補強材280の4つの縁部(横側面、前、後)は、モータ234の4つの縁部(横側面、前、後)に位置合わせされる。
【0035】
補強材280は通常、モータ234の運動に抵抗し、ストロークを低減する屈曲をもたらしているジンバル224の部分の剛性を少なくとも部分的にオフセットするのに十分な剛性を有する。いくつかの実施形態では、補強材280はステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、またはその他の構造金属などの金属から成る。その他の各種実施形態では、補強材280はポリマー材料から成る。ポリマー補強材は所望の屈曲剛性を得るために(金属製補強材よりも)厚くすることができる。補強材280はたとえばエッチング、切断、あるいはその他の方法でシート状またはフィルム状の原料から形成することができる。いくつかの実施形態では、補強材280の厚さは約10〜25μmとすることができる。他の実施形態では、補強材をより厚く、または薄くすることができる。
【0036】
図18の実施形態は、補強材280の中心に薄肉領域284をさらに含む。このようにして、あるいは別の方法で、補強材は補強材の第1の部分に沿って第1の厚さを有し、補強材の第2の部分に沿って第2の部分を有し、第2の厚さを第1の厚さよりも薄くすることができる。薄肉領域284は、ロードビーム(図示せず)のロードポイント窪みと接触するように配置および構成される補強材280の表面とすることができる。窪みとの接触位置で補強材280の厚さを低減することで、窪みは薄肉領域284によって形成される空隙内へ延在することができ、ロードビームが屈曲部212に近づくことができるのでサスペンション210の全体高が低減される。その他の各種実施形態は薄肉領域284を含んでいない。薄肉領域のその他の構造をさらに説明する。
【0037】
接着剤282は、モータ234と補強材280との間に比較的薄い材料層(たとえば、いくつかの実施形態では約2〜25μm)を形成する。いくつかの実施形態では、接着剤282は比較的低い弾性係数を有して、DSA構造214の動作を促進させる。弾性係数の低い接着剤282は、DSA構造214の屈曲剛性を強化しつつ、モータ234の拡張および収縮に対する補強材280の抵抗を低減させることができる。約100MPaの弾性係数を有する接着剤282を伴った屈曲部212の実施形態は、性能向上を実証している。他の実施形態は、異なる弾性係数の接着剤282を有することができる。
【0038】
モータ234は、一対のコネクタ245に接続されることによって屈曲部212に搭載される。コネクタ245は、モータ234の陽極端子および陰極端子のそれぞれと接続することができる。コネクタ245は、屈曲部212に沿って延在するトレースと接続し、モータ234を電気的に始動することもできる。コネクタ245は、電極の接続を形成するため、半田、導電性エポキシ(たとえば、銀充填)、またはその他の材料を含むことができる。コネクタ245は、モータ234を屈曲部212に構造的に装着することができる。具体的には、一対のコネクタ245は、モータ234の側端を一対のバネアーム252にそれぞれ接続することができる。スライダ232は舌状部233のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ232を装着することができる舌状部233の表面である。モータ234の始動によって舌状部333を回転させると、スライダ台が回転し、追随軸を中心にスライダ332が回転する。
【0039】
図20は、屈曲部212の等角図であり、モータ234が電気的に始動されて拡張状態へと拡張されたときの屈曲部212の状態の1例を示す。図示するように、モータ234は補強材280の方に(すなわち、モータ234が補強材280なしで拡張する際に同じ屈曲部212の実施形態における屈曲方向と反対方向に)屈曲するため、スライダ232およびステンレス鋼層240に向かって移動するモータ234の中央に対して、モータ234の側端はスライダ232およびステンレス鋼層240から離れるように移動する。言い換えると、補強材280によって拘束されながら拡張すると、モータ234の側端は上方へ屈曲し、モータ234の中央は下方に屈曲し、これは補強材280がモータ234に装着されていない場合と反対の屈曲プロファイルである。逆に、
図21は、モータ234が電気的に始動されて収縮するときの
図20と同じ屈曲部212の等角図である。図示するように、モータ234は補強材280から遠ざかるように(すなわち、モータ234が補強材280なしで収縮する際に同じ屈曲部212の実施形態における屈曲方向と反対方向に)屈曲するため、スライダ232およびステンレス鋼層240から遠ざかるモータ234の中央に対して、モータ234の側端はスライダ232およびステンレス鋼層240に向かって移動する。言い換えると、補強材280によって拘束されながら収縮すると、モータ234の側端は下方に屈曲し、モータ234の中央部は上方に屈曲し、これは補強材280がモータ234に装着されていない場合と反対の屈曲プロファイルである。しかしながら、すべての実施形態がこのように限定されるわけではなく、補強材280は追加のまたは別の形で屈曲部212の屈曲プロファイルを変更することができる。
【0040】
なお、モータ234に補強材280が存在することで、収縮時にモータ234の撓み量を変更することができる。この屈曲作用は、補強材280とモータ234の総剛性が、補強材280に対するモータ234の他方の側の屈曲部212の対応部分(たとえば、具体的にはステンレス鋼層240)の剛性よりも高いために生じる。このように、補強材280はモータ234に関する屈曲部212の剛性とバランスをとる、あるいは対抗することで、垂直撓みを制御または制限することができる。垂直方向への撓みを制限することによって、モータ234は、モータ234が屈曲部212に装着される箇所を押す、あるいは引く軸に沿ってより完全に拡張または収縮し、舌状部233およびスライダ232を移動させることができるため、ストロークが増大する。モータ234のストロークが増大すると、DSA構造214の回転ストロークが増大する。いくつかの実施形態では、補強材280は、(たとえば、補強材280なしの類似の屈曲部の実施形態と比較して)ストロークを70%超増大させることができる。このように、補強材280の存在および構造(たとえば、形状、弾性係数)は、屈曲部212の機構とバランスをとって、モータ234および屈曲部212の屈曲を最小限に抑える、モータ234の長手方向ストロークを最大化する、および/または、モータ234の屈曲プロファイルを反転させることができる。
【0041】
図20および21に示すように、低係数の接着剤282は、このモータ234の始動中、剪断変形する。
図18に示すようにモータ234が始動していないときは補強材280のプロファイルがモータ234のプロファイルと一致するが、
図20の実施形態ではモータ234は補強材280の側端を超えて延在し拡張するため、補強材280とモータ234のプロファイルはもはや一致しない。
図20は、比較的大きいプロファイルのモータ234と、比較的小さいプロファイルの補強材280との間で伸張する接着剤282を示す。
図21は、比較的小さいプロファイルのモータ234と、比較的大きいプロファイルの補強材280との間で伸張する接着剤282を示す。比較的低い弾性係数を有する接着剤282は、補強材280とモータ234のプロファイル間の変動によって生成される剪断力に適応するように伸張することができる。比較的係数の高い接着剤282(図示せず)は低係数の接着剤ほど剪断変形できず、そのためにモータ234の拡張量が低減して、補強材280によるストロークの増大を減少させる。したがって、性能上の利点は、接着剤282の弾性係数と補強材280の弾性係数とのバランスをとることによって達成される。接着剤282の弾性係数は、補強材280を形成する材料の係数の約2000分の1である場合がある。
【0042】
始動中、モータ234は、その長軸を中心にねじれることがある。また、補強材280も、モータ234の始動によって補強材280の長軸を中心にねじれる可能性がある。しかしながら、補強材280の存在は、モータ234の長軸を中心にしたモータ234のねじれ度を制限することができる。いくつかの実施形態では、ねじれは屈曲部212による抵抗から生じることもあるため、上述したように屈曲部212の反対のモータ234側に補強材280が存在することで、補強材280なしの実施形態と比べてねじれの方向を反転させることができる。このように、補強材280の存在および構造(たとえば、形状、弾性係数)は、屈曲部212の構造とバランスをとって、ねじれを最小限に抑える、モータ234の長手方向ストロークを最大化する、および/または、モータ234のねじれプロファイルを反転させることができる。
【0043】
図22〜24は、本開示の他の実施形態に係る非対称補強材380を備えたDSA構造314を有する屈曲部312を示す。屈曲部312は、上述のDSA構造214または指摘された部分を除き、本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造314の一部である。他の屈曲部の特徴と同一または類似する屈曲部312の特徴には、類似の参照符号を付す。ジンバル324とモータ334は、
図22では中間すなわち未始動状態、
図23では収縮始動状態、
図24では拡張始動状態で示す。補強材380は接着剤382でモータ334に装着することができる。図示するように、補強材380は、中央部387と、第1のアーム388および第2のアーム389を含む一対のアームとを有する。第1のアーム388は、中央部387から遠ざかるように横方向に第1の方向(すなわち、ジンバル324の長軸に直交し、モータ334の長軸に平行である左方向)に延在する。第2のアーム389は、中央部387から遠ざかるように横方向に第1の方向の逆の第2の方向(すなわち、ジンバル324の長軸に直交し、モータ334の長軸に平行である右方向)に延在する。
【0044】
補強材380は、中央部387の縦軸と横軸の両方に関して非対称である。たとえば、第1のアーム388は第1の長軸に沿って延在し、第2のアーム389は第2の長軸に沿って延在し、第1の長軸は第2の長軸からオフセットされる。図示するように、第1のアーム388は第2のアーム389よりも近位に位置する。第1のアーム388と第2のアーム389のオフセット関係は、支柱356のオフセット関係を模すことができる。なお、支柱356を
図22〜24に示すが、支柱356の構造は
図4Bに示す支柱56の構造と同一にすることができる。たとえば、屈曲部312の右側の第1の支柱356は、屈曲部312の左側の第2の支柱356の近位に位置することができ、補強材380の右側の第1のアーム388は、補強材380の左側の第2のアーム389に位置する。補強材380は、(たとえば、平面から見て、あるいは屈曲部312と同一平面である面に沿って)支柱356の間に配置することができる。支柱356のオフセットプロファイルに対応する第1のアーム388と第2のアーム389のオフセットプロファイルにより、第1のアーム388は近位支柱356と機械的に相互作用し、第2のアーム389は遠位支柱356と機械的に相互作用することができる。いくつかの実施形態では、第1のアーム388の幅は第2のアーム389の幅と異なる(たとえば狭い)。他の実施形態(図示せず)では、補強材は他の非対称形状をとる、あるいは中央部387に関して対称である。
【0045】
補強材380は、モータ334が拡張(たとえば、
図24に示すように)および収縮する(たとえば、
図23に示すように)とき、モータ334の屈曲と均等にバランスをとり対抗するのに十分な剛性を提供することができる。この作用は少なくとも一部には、小量、ひいては低剛性(たとえば、上述した補強材280を有する実施形態と比較して)の材料により提供される。補強材380の存在および構造(たとえば、形状、弾性係数、支柱356との整合)は屈曲部312の機構とバランスをとって、モータ334および屈曲部312の屈曲を最小化する、モータ334の長手方向ストロークを最大化する、および/または、モータ334の屈曲プロファイルを反転させることができる。1実施形態では、補強材380は、補強材を持たない屈曲部の類似の実施形態よりもストローク長を約30%も増大させる。また、モータの始動中、補強材380は、モータ334の長軸に沿ってさほどねじれない。モータ334のねじれを最小化することによって、屈曲部アームおよびトレースの運動を抑え、屈曲部共振モードによる励磁を低減させることができる。
【0046】
コネクタ345は、モータ334を屈曲部312に電気的および機械的に接続する。より具体的には、コネクタ345は、屈曲部312のトレースとモータ334の端子とを電気的に接続する。コネクタ345は、モータ334をバネアーム352に装着することもできる。スライダ332は舌状部333のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ332を装着することができる舌状部333の表面とすることができる。舌状部333をモータ334の始動によって回転させると、スライダ台が回転し、追随軸を中心にスライダ332も回転する。
【0047】
図25は、本開示の他の実施形態に係る補強材480を備えたDSA構造414を有する屈曲部412の遠位端のステンレス鋼側の詳細等角図である。
図26は、
図25に示す屈曲部412の遠位端図である。
図27は、モータ434が拡張状態に始動されるときの
図25に示す屈曲部412の図である。屈曲部412は、上述のDSA構造214または指摘された部分を除き、本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造414の一部である。他の屈曲部と同一または類似の屈曲部412の特徴には類似の参照符号を付す。図示するように、補強材480は中央部487と一対の対向側部488、489を有する。側部488および側部489はそれぞれ、開口部491によって中央部487から分離される。各開口部491は、補強材480の第1の側から第1の側の反対の補強材480の第2の側まで延在する補強材480内の空隙である。各開口部491は、横方向(すなわち、左と右)と近位方向と遠位方向に補強材面に沿って仕切られる。もしくは、開口部491は、横側、遠位側、および/または近位側のいずれに開放させることもできる。
【0048】
補強材480は複数の接着剤層482
1〜482
2によってモータ434に装着される。図示するように、複数の接着剤層482
1〜482
2は別個の層であり、相互に接触しない。接着剤層482
1〜482
2はそれぞれ異なる種類の接着剤であるため、各層が異なる弾性係数を有する。例示の実施形態では、たとえば、補強材480の中央部487が第1の接着剤482
1によってモータ434に装着され、側部488、489が第2の接着剤482
2によって装着される。第1の接着剤482
1の弾性係数が第2の接着剤482
2の弾性係数よりも低くなるように、第1の接着剤482
1が比較的低い弾性係数を有する一方、第2の接着剤482
2が比較的高い弾性係数を有することができる。第1の接着剤482
1は、たとえば上述の接着剤282と同一の特性を有する(たとえば、約100MPaの弾性係数を有する)ことができる。第2の接着剤482
2は、たとえば、約2800MPaの弾性係数を有することができる。他の補強材、および他の弾性係数を有する接着剤などの他の接着剤も使用することができ、本開示の範囲に含まれる。第2の接着剤482
2はほぼモータ434の横側面に限定されるため、高い弾性係数の第2の接着剤482
2は、比較的制限された長さにわたって拡張および収縮を抑制する。
図27に示すように、比較的高い係数を有する第2の接着剤482
2は、比較的低い弾性係数を有する接着剤(たとえば、
図20に示すように)ほど剪断変形しない。第2の接着剤482
2は比較的硬いままであり、モータ434が拡張したとき補強材480に向かうモータ434の屈曲を増大させることができる。これによりモータ434からの伸張量が増えて、補強材480なしの類似のジンバルのストロークよりもストロークを増大させる(たとえば、100%以上)。
【0049】
コネクタ445は、モータ434を屈曲部412に電気的および機械的に接続する。より具体的には、コネクタ445は、屈曲部412のトレースとモータ434の端子とを電気的に接続させる。コネクタ445は、モータ434をバネアーム452に装着することもできる。スライダ432は舌状部433のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ432を装着することのできる舌状部433の表面とすることができる。モータ434の始動によって舌状部433を回転させることで、スライダ台が回転して追随軸を中心にスライダ432を回転させる。
【0050】
図28は、モータ534に搭載される補強材580を備えたDSA構造514を有する屈曲部512の遠位端のステンレス鋼側の詳細等角図である。
図29は、
図28に示す屈曲部512の遠位端の詳細側面図である。屈曲部512は、上述のDSA構造214または指摘された部分を除き、本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造514の一部である。他の屈曲部と同一または類似の屈曲部512の特徴には類似の参照符号を付す。補強材580は上述の補強材480と類似するが、補強材580は複数の厚さを有する。具体的には、補強材580は、中央部587の遠位端と近位端の薄肉部593と側部588、589とを有する。たとえば、補強材580の遠位端と近位端は、補強材580の中央部よりも薄い。このように、薄肉部593は補強材580の周囲に沿って延在する。図示するように、中央部587と側部588、589間を橋渡しする補強材580の部分は、中央部587と側部588、589の中央部よりも薄い。複数の接着剤582
1、582
2がモータ534および補強材580に接着される。接着剤582
1、582
2は上述の接着剤482
1、482
2と同一または類似の物とすることができる。接着剤582
1は中央部587の真下に位置し、側部588、589の真下の接着剤582
2よりも低い弾性係数を有することができる。他の実施形態(図示せず)は、異なる厚さの3つ以上の部分(たとえば、異なる厚さの3つの部分)および/または異なる厚さのその他の構造を有することができる。
【0051】
コネクタ545は、モータ534を屈曲部512に電気的および機械的に接続する。より具体的には、コネクタ545は屈曲部512のトレースとモータ534の端子とを電気的に接続する。コネクタ545はモータ534をバネアーム552に装着することもできる。スライダ532は舌状部533のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ532を装着することのできる舌状部533の表面とすることができる。モータ534の始動によって舌状部533を回転させると、スライダ台が回転し、追随軸を中心にスライダ532も回転する。
【0052】
図30は、複数の接着剤682
1、682
2でモータ634に装着される非対称補強材680を備えたDSA構造614を有する屈曲部612の遠位端のステンレス鋼側の詳細等角図である。屈曲部612は、上述のDSA構造214または指摘された部分を除き本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造614の一部である。他の屈曲部と同一または類似の屈曲部612の特徴には類似の参照符号を付す。図示するように、補強材680の側部688、689はそれぞれ、中央部687から横方向に延在する接続部693と接続部693の端部から長手方向(たとえば、近位方向または遠位方向)に延在する長手部694とを含む「L」字状アームを形成する。図示するように、接続部693は中央部687および長手部694に直交して延在する。補強材680の単独の接続部693は中央部687と各長手部694間を延在する。図示するように、接続部693の第1の部分は接続部693の第2の部分に対して近位に位置する。接続部693のオフセット関係は支柱656のオフセット関係を模すことができる。なお、支柱656を
図30に示すが、支柱656の構造は
図4Bに示す支柱56と同一にすることができる。たとえば、屈曲部612の右側の第1の支柱656は、屈曲部612の左側の第2の支柱656の近位に配置し、補強材680の右側の接続部693の第1の部分は、補強材680の左側の接続部693の第2の部分の近位に配置することができる。補強材680は、(たとえば、平面から見て、あるいは屈曲部612と同一平面である面に沿って)支柱656の間に配置することができる。支柱656のオフセットプロファイルに対応する接続部693のオフセットプロファイルにより、接続部693は支柱656と機械的に相互作用することができる。補強材680の非対称構造は、拡張および収縮中のモータ634のねじれを低減することができる。例示の実施形態では、中央部687、長手部694、接続部693はモータ634の遠位縁と近位縁を超えて延在する。その他の各種実施形態(図示せず)では、補強材680はモータ634の上面を完全に覆い、モータ634の遠位縁および/または近位縁を超えて延在する。さらに他の実施形態(図示せず)では、補強材680はモータ634の形状および寸法に対してさらに別の形状および寸法を有する。
【0053】
コネクタ645は、モータ634を屈曲部612に電気的および機械的に接続する。より具体的には、コネクタ645は、屈曲部612のトレースとモータ634の端子とを電気的に接続する。コネクタ645は、モータ634をバネアーム652に装着することもできる。スライダ632は舌状部633のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ632を装着することのできる舌状部633の表面とすることができる。舌状部633をモータ634の始動によって回転させることで、スライダ台を回転させ、追随軸を中心にスライダ632を回転させる。
【0054】
図31は、本開示の他の実施形態に係る非対称補強材780を備えたDSA構造714を有する屈曲部712の図である。屈曲部712は、上述のDSA構造214または指摘された部分を除き本願で言及したその他のDSA構造と類似するDSA構造714の一部である。他の屈曲部と同一または類似の屈曲部712の特徴には類似の参照符号を付す。図示するように、補強材780は、中央部787と逆に延在する第1のアーム788および第2のアーム789とを有する。補強材780の一方の側の第1のアーム788は、補強材780の他方の側の第2のアーム789よりも幅(すなわち、屈曲部712の長軸方向)が狭い。第1のアーム788の幅は第2のアーム789の幅の約半分とすることができる。なお、第2のアーム789の幅が第1のアーム788の幅よりも小さくなるように、第1および第2のアーム788、789の相対幅を反転させることができる。類似の実施形態は他の相対的寸法を有することができる。もしくは、第1および第2のアーム788、789は、同一の幅を有することができる。なお、第1のアーム788は第2のアーム789に対して近位に位置する。補強材780の非対称性により、DSA構造714は(長軸に対して)対向横側で異なる屈曲特性を有することができる。第1および第2のアーム788、789のオフセット関係は、支柱756のオフセット関係を模すことができる。なお、支柱756を
図31〜32Bに示しているが、支柱756の構造は、
図4Bに示す支柱56の構造と同一にすることができる。たとえば、屈曲部712の右側の第1の支柱756は、屈曲部712の左側の第2の支柱756の近位に位置し、補強材780の右側の第1のアーム788は、補強材780の左側の第2のアーム789の近位に位置する。補強材780は、(たとえば、平面視で、あるいは屈曲部712と同一平面である面に沿って)支柱756の間に配置することができる。支柱756のオフセットプロファイルに対応する第1および第2のアーム788、789のオフセットプロファイルにより、第1および第2のアーム788、789は、支柱756と機械的に相互作用することができる。
【0055】
図32Aおよび32Bは、モータ734が収縮状態と拡張状態にそれぞれ始動されたときの
図31に示す屈曲部712の図である。図示するように、第2のアーム789の方が広いために第1のアーム788の剛性が比較的低くなることから、第1のアーム788を有する屈曲部712の側は第2のアーム789を有する屈曲部712の側よりも大きく屈曲する。横方向の屈曲量の差は、第1および第2のアーム788、789間の剛性の差に関連する。DSA構造714の回転中心は、第1および第2のアーム788、789の相対幅または厚さ、ひいては相対剛性を含む各種変数を調節することによって、補強材780を介して変更および調整することができる。
【0056】
コネクタ745は、モータ734を屈曲部712に電気的および機械的に接続する。より具体的には、コネクタ745は、屈曲部712のトレースとモータ734の端子とを電気的に接続する。コネクタ745は、モータ734をバネアーム752に装着することもできる。スライダ732は舌状部733のスライダ台に搭載される。スライダ台は、エポキシなどの接着剤を使用するなどしてスライダ732を装着することができる舌状部733の表面とすることができる。モータ734の始動によって舌状部733を回転させると、スライダ台が回転して、追随軸を中心にスライダ732を回転させる。
【0057】
補強材を備えたDSA構造を有する屈曲部は、重要な利点を提供することができる。モータが動作中に拡張および収縮する際、補強材がPZTモータの変形形状を変化させる。この形状変化は、アクチュエータアセンブリのストローク量を増大させるように調整して、モータへの同じ入力電圧でより大きなストロークを達成することができる。もしくは、補強材なしの実施形態と比べて、同じストロークをより低い電圧で維持することができる。補強材のもう1つの利点は、モータのねじれまたは非対称屈曲が補強材の設計によって最小化できることである。モータが移動中にモータがスライダに近接して配置されるとき、生来の機械的欠点のために高ストロークを達成するのが困難であるため、ストローク性能の向上は、近接配置された2段アクチュエータにとっては特に有益である。低ストロークのため、ジンバルアクチュエータの設計は、簡易な単層の低コストモータとは対照的に高額な多層PZTモータを使用する必要がある。ストローク性能を向上させることによって、補強材は設計に必要なPZTモータ層の数を低減し、さらには単層PZTモータの使用でストローク目標を達成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、モータ、舌状部、および/またはスライダの回転中心は、始動中のモータを補強材でどのように屈曲させるかを調整することによって調節することができる。たとえば、回転中心は、窪みロードポイント(たとえば、窪みが補強材に接触する場所)を通って延在するように位置決めすることができる。アクチュエータの回転中心が窪みロードポイントに直接位置しない場合、共振性能が低下することがある。上記のように補強材の設計を調整して、モータの変形具合を変更することによって回転中心を移動させることができる。
【0059】
補強材は、脆いモータを覆う保護被覆も提供する。たとえば、補強材は、窪みが押圧する箇所に設けられる。モータに直接印加される窪みからの等価圧力は、モータに損傷を負わせる可能性がある。補強材は、窪みと窪み箇所での衝撃荷重による機械的摩耗からモータ表面を保護することができる。衝撃荷重は補強材によって分散される。さらに、補強材はモータの電気的絶縁を提供することができる。たとえば、ロードビームはいくつかの実施形態では電気接地としての役割を果たすことができ、この場合、モータは補強材によってロードビームの窪みを通じた電気的接続から絶縁されることができる。補強材が導電性金属製であれば、補強材とモータ間の接着剤層は電気的絶縁体としての役割を果たすことができる。
【0060】
各種ジンバル屈曲部の実施形態と関連させて補強材の使用を説明したが、補強材は、本願で言及したどの屈曲部とも一緒に使用することができる。たとえば、
図9〜16C2の実施形態では、補強材はモータ134に配置し、スライダ132は(たとえば、エポキシ接着剤で)補強材に接着する、および/または、スライダ132は補強材に覆われない部分でモータ134に装着することができる。
【0061】
図33Aは、補強材880を有する2モータ近接配置DSA構造814を備えた屈曲部812のトレース側の等角図である。
図33Bは、屈曲部812のステンレス鋼側(すなわち、
図33Aの反対側)の等角図である。屈曲部812、DSA構造814、またはその他の構成要素は、指摘される場合を除き、上述される、あるいは本明細書の他の箇所で言及される屈曲部、DSA構造、またはその他の構成要素と類似させることができる。他の実施形態の特徴と同一または類似の特徴には、類似の参照符号を付す。屈曲部812は、ステンレス鋼層840(またはその他のバネ金属)、ポリイミドまたはその他の誘電体層842、銅またはその他の導電性材料層844、カバーレイ846をこの順番で重ねることによって形成することができる。通常、誘電体層842は、導電性材料層844に形成される構造をステンレス鋼層840の隣接部と電気的に絶縁する。通常、カバーレイ846は、導電性材料層844に形成される構造を被覆し、電気的に絶縁し、保護する。
【0062】
ジンバル824は、ベース部850、バネアーム852、支柱856、舌状部833を含む。ベース部850、バネアーム852、支柱856、舌状部833はそれぞれステンレス鋼層840から形成することができる。バネアーム852はベース部850から延在する。舌状部833は、支柱856によってバネアーム852間で支持される。外側支柱856は、バネアーム852から内方へ延在して近位モータ台858に達する。スライダ832は、舌状部833のスライダ台854で(たとえば、接着剤で)舌状部833に装着することができる。近位モータ台858はモータ834用の近位台としての役割を果たす。内側支柱856は、近位モータ台858から内方に延在して、舌状部833と接続する。このように、支柱856と近位モータ台858は、バネアーム852と舌状部833間の連結部を形成する。いくつかの実施形態では、支柱856は、バネアーム852間で舌状部833を機械的に支持するステンレス鋼層840の唯一の部分である。具体的には、支柱856は、バネアーム852と舌状部833間の唯一の構造連結部であり、(舌状部833に装着される)内側支柱856と(バネアーム852に装着される)外側支柱856の仲介として近位モータ台858を含んでいてもいなくてもよい。トレースを含むフレキシブル回路862は、ステンレス鋼層840と比較して最小限度にまたは無視できる程度に舌状部833を機械的に支持することができる。また、支柱856は舌状部833と組み合わせて、ベース部850の遠位でバネアーム852間を接続するステンレス鋼層840の唯一の部分とすることができる。図示するように、支柱856はX−Y面(頭上から見て)においてステンレス鋼層840の最も狭い部分である一方、ステンレス鋼層840の厚さは屈曲部812に沿って一定とすることができる。例示の実施形態では、支柱856と近位モータ台858とによって形成される連結部分は、舌状部833の近位部から略横方向に延在する。
【0063】
一対の遠位モータ台859は、近位モータ台858から遠位の位置で舌状部833から略横方向に延在する。各モータ834の対向端は、(たとえば、エポキシなどの構造的接着剤で)近位モータ台858と遠位モータ台859に装着される。近位モータ台858はバネアーム852を舌状部833に接続する支柱856間の連結部の一部であり、遠位モータ台859は舌状部833からタブとして延在するが、この配置は逆転させることができる。たとえば、遠位モータ台がバネアーム852を舌状部833に接続する連結部の一部であり、近位モータ台が舌状部833からタブとして延在してもよい。その他の構成も可能である。
【0064】
モータ834は平行に配置される。たとえば、各モータ834は長軸を有し、モータ834の長軸は相互に平行に延在し、スライダ832と屈曲部812の長軸に平行である。図示するように、モータ834は、スライダ832の対向側(たとえば、左側と右側)で屈曲部812に配置される。
【0065】
複数のトレース860が導電性材料層844に形成され、誘電体層842に形成されるフレキシブル回路862に沿ってベース部850と舌状部833との間を延在する。いくつかのトレース860は、舌状部833の遠位領域の位置を終端とし、スライダ832上の読取/書込ヘッド(図示せず)の端子に電気的に装着され、読取/書込機能をサポートするように構成される。他のトレース860は、モータ834の下にある、またはモータ834に隣接する舌状部833の接点(図示せず)を終端とし、モータ834の端子に電気的に装着され、モータ834を電気的に始動するように構成される。端子はモータ834の上側および/または下側に配置し、たとえば半田または導電性接着剤を介してトレースに電気的に接続することができる。モータ834への追加のまたはその他の電気的接続は、接地など、モータ834の電気端子をステンレス鋼層840に接続することによって行うことができる。その他のいくつかの実施形態では、モータ834への電気的接続は、他のアプローチまたは構造(たとえば、他の実施形態に関連して本明細書で説明したアプローチを含む)によって行うことができる。
【0066】
補強材880は、他の実施形態に関連して本明細書で説明した補強材(たとえば、補強材280)と類似の構造を有することができ、上述したように接着剤882またはその他のアプローチを用いてモータ834に装着することができる。図示するように、補強材880は、ステンレス鋼層840と反対側のモータ834の側(たとえば、上側)の自由面に搭載される。補強材880は、追加または代替としてステンレス鋼層840に面するモータ834の各面に搭載することができる。上記実施形態では、各モータ834の第1の側または下側の面は屈曲部812(たとえば、近位モータ台858と遠位モータ台859の両方)に装着され、補強材880も各モータ834の第1の側または下側の面に装着される。
【0067】
ジンバル824およびDSA構造814の動作を、
図34Aおよび
図34Bを参照してさらに説明する。
図34Aは、中立または非始動状態で、始動駆動信号がモータ834に印加されていない状態における
図33Aおよび
図33BのDSA構造814の平面図である。
図34Bは、第1の始動状態における
図33Aおよび
図33BのDSA構造814の平面図である。通常、モータ834は、第1の極性始動駆動信号が一方のモータ834の陽極端子と他方のモータ834の陰極端子に印加されて、一方のモータ834が拡張し、他方のモータ834が収縮するように対向配置して配向される。屈曲部812の対向側におけるこのようなモータ834の拡張収縮により、舌状部833上のスライダ台854(およびその上のスライダ832)が追随軸を中心に回転する。同様に、舌状部833は、第2の極性始動駆動信号をモータ834に印加することによって反対方向に回転させることができる。たとえば、
図34Bは、長手方向に沿った拡張を含む右側モータ834の拡張と、長手方向に沿った収縮を含む左側モータ834の収縮を示す。このような移動は、近位モータ台858と遠位モータ台859とに装着されるモータ834の拡張収縮を介してバネアーム852の舌状部833を回転させる。舌状部833の回転追随運動は、支柱856の屈曲によって促進される。先の実施形態の支柱はオフセットされるが、内側および外側支柱856は横方向に並べられ、屈曲部812の長軸に沿って同一の位置にそれぞれ配置される。
【0068】
面外撓み、ねじり、および/または非対称屈曲が、本明細書で説明および例示するようにモータ834の始動後に発生する可能性がある。しかしながら、補強材880は、本明細書で説明するようにモータ834および/またはジンバル824の屈曲を制限または解除することができる。たとえば、補強材880は、モータ834周囲の屈曲部812の剛性に対して均衡をとる、あるいは対抗して、縦方向偏向を制御または制限することができる。補強材880は、始動ストローク中のモータ834の屈曲を実質上低減することができる。DSA構造814のストローク効率は、補強材880を用いて大幅に(たとえば、15〜75%)向上させることができる。接着剤882は、上述したように補強材880とモータ834との間で変形(たとえば、剪断変形)させることができる。先の実施形態で説明したように、複数種類の接着剤を補強材880下に塗布することができる。複数種類の接着剤は、各補強材880の別々の場所で、異なる弾性係数などの異なる特性を発揮することができる。
【0069】
図33Aおよび
図33Bに示す補強材880は、補強材880を搭載するモータ834の面と同じ形状および区域を有する。たとえば、補強材880はモータ834の上側を完全に覆う。他の実施形態では、補強材は(たとえば、上述したように)異なる寸法、形状、厚さを有することができ、補強材の寸法、形状、厚さは、モータ834によって生成されるはずの屈曲に特別な所望の機械的影響を及ぼすように調整することができる。
また、一対の補強材880のそれぞれは、モータ834をそれぞれ搭載するジンバル824の部分よりも堅い。
【0070】
図35Aは、2モータ近接配置DSA構造914を有する屈曲部912のトレース側の等角図である。
図35Bは、屈曲部912のステンレス鋼側(すなわち、
図35Aの反対側)の等角図であり、補強材980がモータ934に搭載されている。屈曲部912、DSA構造914、またはその他の構成要素は、指摘される場合を除き、上述される、あるいは本明細書の他の箇所で言及される屈曲部、DSA構造、またはその他の構成要素と類似させることができる。他の実施形態の特徴と同一または類似の特徴には、類似の参照符号を付す。
【0071】
屈曲部912はジンバル924を含む。モータ834はジンバル924に搭載される。図示するように、モータ934は近位モータ台958と遠位モータ台959とに搭載される。モータ834とスライダ832とは
図33Aおよび
図33Bに示す実施形態では屈曲部812の同じ側に搭載されるが、モータ934とスライダ932は
図35Aおよび
図35Bに示す実施形態では屈曲部912の反対側に搭載される。モータ934とスライダ932とを屈曲部912の反対側に搭載することを除けば、
図35Aおよび
図35Bの実施形態の構成要素は
図33Aおよび
図33Bの実施形態の構成要素と同じ構造を有することができる。
【0072】
図36Aは、2モータ近接配置DSA構造1014を有する屈曲部1012のトレース側の等角図である。
図36Bは、屈曲部1012のステンレス鋼側(すなわち、
図36Aの反対側)の等角図であり、補強材1081がモータ1034に搭載されている。
図37は、屈曲部1012のトレース側の等角図であるが、追加の細部を示すためにモータ1034を取り除いている。屈曲部1012、DSA構造1014、またはその他の構成要素は、指摘される場合を除き、上述される、あるいは本明細書の他の箇所で言及される屈曲部、DSA構造、またはその他の構成要素と類似させることができる。他の実施形態の特徴と同一または類似の特徴には、類似の参照符号を付す。
【0073】
屈曲部1012は、ステンレス鋼層1040(またはその他のバネ金属)、ポリイミドまたはその他の誘電体層1042、銅またはその他の導電性材料層1044、カバーレイ1046をその順序で重ねることによって形成することができる。屈曲部1012はジンバル1024を含む。モータ1034はジンバル1024に搭載される。ジンバル1024は、バネアーム1052、支柱1056、舌状部1033を含む。バネアーム1052、支柱1056、舌状部1033はそれぞれステンレス鋼層1040から形成することができる。舌状部1033の一部であるスライダ台1054は、支柱1056によってバネアーム1052間に支持される。外側支柱1056はバネアーム1052から近位モータ台1058へ内方に延在する。スライダ1032は、スライダ台1054で(たとえば、接着剤で)舌状部1033に装着することができる。近位モータ台1058はモータ1034用の近位台としての役割を果たす。内側支柱1056は近位モータ台1058から内方に延在して、舌状部1033と接続する。このように、支柱1056と近位モータ台1058は、バネアーム852と舌状部833間の連結部を形成する。いくつかの実施形態では、支柱1056は、バネアーム1052間で舌状部1033を接続する、あるいはその他の方法で支持するステンレス鋼層1040の唯一の部分である。具体的には、支柱1056は、バネアーム1052と舌状部1033間の唯一の構造上の連結部とすることができる。また、支柱1056は舌状部1033と組み合わせて、ベース部1050の遠位でバネアーム1052間を接続するステンレス鋼層1040の唯一の部分とすることができる。図示するように、支柱1056はそれぞれ(頭上から見て)X−Y面においてステンレス鋼層1040の最も狭い部分である一方、ステンレス鋼層1040の厚さは屈曲部1012に沿って一定にすることができる。例示の実施形態では、支柱1056と近位モータ台1058とによって形成される連結部分は、舌状部1033の近位部から略横方向に延在する。
【0074】
一対の遠位モータ台1059は、近位モータ台1058から遠位の位置で舌状部1033から略横方向または側方向に延在する。遠位モータ台1059は舌状部1033から延在するタブとすることができる。各モータ1034の対向端は、スライダ1032と同じ屈曲部1012の側で(たとえば、エポキシなどの構造的接着剤によって)近位モータ台1058と遠位モータ台1059に装着される。モータ1034の電気的始動により、本明細書に記載するように(たとえば、
図34Aおよび
図34Bに示すように)追随軸に沿ってスライダ1032を移動させることができる。近位モータ台1058はバネアーム1052を舌状部1033に接続する支柱1056間の連結部の一部であり、遠位モータ台1059は舌状部1033からタブとして延在するが、この配置は逆転させることができる。たとえば、遠位モータ台がバネアーム1052を舌状部1033に接続する支柱間の連結部の一部であり、一方、近位モータ台が舌状部1033からタブとして延在してもよい。
【0075】
上記各種実施形態では、補強材は、通常は各モータの一面のみに完全に配置され、他の要素とは接続されない(たとえば、補強材をモータに接合する接着剤以外)。しかしながら、
図36Bおよび
図37に示すように、補強材1081は、他の要素の一部とする、あるいは他の方法で他の要素に装着することができる。図示するように、補強材1081は屈曲部1012から延在するタブである。より具体的には、補強材1081はステンレス鋼層1040から形成される。補強材1081は舌状部1033から分岐する。各補強材1081はコネクタ1083によって舌状部1033に装着される。各コネクタ1083はステンレス鋼層1040の一部である。図示するように、コネクタ1083は舌状部1033および補強材1081よりも狭くすることができる。コネクタ1083を狭くすることで、コネクタ1083を補強材1081と舌状部1033との間で屈曲させることができる。コネクタ1083は、近位モータ台1058と遠位モータ台1059との間の各位置で舌状部1033から分岐する。同様に、補強材1081は近位モータ台1058と遠位モータ台1059との間に配置される。補強材1081は、補強材1081とモータ1034との間の接着剤1082によってモータ1034に装着される。たとえば、接着剤層1082は、補強材1081を形成するステンレス鋼層1040の部分の面に装着することができ、屈曲部1012に面するモータ1034の面にさらに装着することができる。補強材1081は略楕円形である。補強材1081は、モータ1034の屈曲を低減またはその他の形で制御するように調整されたその他の形状、寸法、厚さを有することができる。補強材1081は、本明細書で説明するように始動ストローク中のモータ1034の屈曲と屈曲部1012の屈曲とを実質上低減することができる。
【0076】
モータ1034とスライダ1032は、屈曲部1012の同じ側(たとえば、ステンレス鋼層1040側と反対のトレース側)に位置する。補強材1081は、屈曲部1012に面する各モータ1034の面に配置される。モータ1034は、
図36A〜
図37に示す実施形態では、屈曲部1012(たとえば、具体的にはステンレス鋼層1040)から離れたモータ1034の側に補強材を備えていないが、本明細書で開示するように、図示する補強材1081の代わりに、あるいは補強材1081に加えて、モータ1034のこれらの側に補強材を設けることができる。
【0077】
図38Aは、2モータ近接配置DSA構造114を有する屈曲部1112のトレース側の等角図である。
図38Bは、屈曲部1112のステンレス鋼側(すなわち、
図38Aと反対側)の等角図であり、補強材1180がモータ1134に搭載されている。屈曲部1112、DSA構造1114、またはその他の構成要素は、指摘される場合を除き、上述される、あるいは本明細書の他の箇所で言及される屈曲部、DSA構造、またはその他の構成要素と類似させることができる。他の実施形態の特徴と同一または類似の特徴には、類似の参照符号を付す。
【0078】
屈曲部1112はジンバル1124を含む。モータ1134はジンバル1124に搭載される。図示するように、モータ1134は、スライダ1132の反対の舌状部1133の側で近位モータ台1158と遠位モータ台1159とに搭載される。モータ1034とスライダ1032とは
図36A〜
図37の実施形態では屈曲部1012の同じ側に搭載されるが、モータ1134とスライダ1132とは
図38Aおよび
図38Bの実施形態では屈曲部1112の反対側に搭載される。モータ1134とスライダ1132とを屈曲部1112の反対側に搭載することを除けば、
図38Aおよび
図38Bの実施形態の構成要素は、
図36A〜
図37の実施形態の構成要素と同じ構造を有することができる。
【0079】
本明細書に記載の実施形態のいずれも、共同所有である2013年9月13日に提出された米国特許出願第14/026,427号「近接配置ジンバルベースの2段始動ディスクドライブサスペンション」、2013年10月2日に提出された米国特許出願第14/044,238号「モータ補強材を有する近接配置ジンバルベースの2段始動ディスクドライブサスペンション」、2013年8月21日に提出された米国特許出願第13/972,137号「オフセットモータを有する近接配置ジンバルベースの2段始動ディスクドライブサスペンション」のいずれかに記載の特徴を考慮に入れて変更することができ、これらの各々が、参照により全体に組み込まれる。同様に、上記出願に記載の実施形態のいずれも、本開示の特徴によって変更することができる。
【0080】
本発明を好適な実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱せずに形態や詳細に変更を行うことができると認識するであろう。たとえば、特定の近接配置されたDSA構造に関して説明したが、本願に記載する補強材とその関連する特徴は、他の近接配置されたDSA構造などの他のDSA構造上のモータと組み合わせて使用することができる。さらに、各種実施形態において様々な特徴について説明したが、これらの実施形態に限定するものではない。したがって、いずれの実施形態も他の実施形態の特徴によって変更することができる。