(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記はめ歯歯車(12;22)が、他方の歯(13)より長い歯(13a)を有する第1の歯車(12)、および、2つの歯(23)の間に形成される溝(23a)を有する第2の歯車(22)を備え、前記より長い歯(13a)と前記溝(23a)とが、前記はめ歯歯車(12; 22)同士が係合する場合に合致し、それによって前記偏心要素(14; 24)の位置合わせを可能にすることを特徴とする、請求項1または2に記載の機構(1)。
前記はめ歯歯車(12;22)の前記軸(A1;A2)が水平であり、前記基準平面(P0)が水平であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の機構(1)。
前記はめ歯歯車(12;22)の前記軸(A1;A2)が水平であり、前記基準平面(P0)が鉛直であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の機構(1)。
前記支持体(2)が、基部(3)と、前記基部において吊り下げられるとともに前記はめ歯歯車(12;22)の前記軸(A1;A2)を支持する振り子(4)とを備え、前記軸(A1;A2)が前記振り子(4)と移動可能であり、前記偏心要素(14;24)が楕円運動を描くことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の機構(1)。
前記機械が、直列に配置される前記機構(1)に結合される連結リンクロッド(60)を備え、前記連結リンクロッド(60)が水平方向において静止し、前記機構(1)の動作の間に鉛直方向に動作可能であることを特徴とする、請求項9に記載の回転機械。
前記機械が、振り子(4)を有するいくつかの対の機構(1)を備え、前記機構が、各々の対の中で直列に置かれて同期され、前記対が並列に置かれてそれら対同士の間で同期されることを特徴とする、請求項8に記載の回転機械。
前記機械が、振り子を有する2つの機構(1)を備える2ストロークモータであり、第1の2つの偏心要素(14)が2分の1回転の間隔で置かれ、第2の2つの偏心要素(24)が2分の1回転の間隔で置かれることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載の回転機械。
前記機械が、振り子(4)を有する4つの機構(1)を備える4ストロークモータであり、第1の4つの偏心要素(14)が4分の1回転の間隔で置かれ、第2の4つの偏心要素(24)が4分の1回転の間隔で置かれることを特徴とする、請求項9から12のいずれか一項に記載の回転機械。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、エネルギーを節約することができ、回転機械の歩留まりを向上することができる機構を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的のために、本発明の対象は、1つの支持体と、第1の軸の周りで支持体に対して回転移動できる第1のはめ歯歯車と、第2の軸の周りで支持体に対して回転移動できる第2のはめ歯歯車とを備え、軸同士が水平または鉛直の基準平面内で平行であり、はめ歯歯車同士が、単一の伝達率を用いて一方を他方と係合し、相対する方向に回転移動できる、機構である。
【0007】
機構は、機構が、第1のはめ歯歯車と一体で回転し、第1の軸の周りで重力の第1のモーメントを発生する第1の偏心要素と、第2のはめ歯歯車と一体で回転し、第2の軸の周りで重力の第2のモーメントを発生する第2の偏心要素とを備えることと、偏心要素の重力のモーメントが、軸の周りでの偏心要素の角度位置に依存して両方とも可変である同じ値および同じ方向を有することと、軸の周りでのはめ歯歯車および偏心要素の各々の角度位置について、機構が静止時に平衡構成を呈することとを特徴とする。
【0008】
したがって、本発明は、偏心要素の釣り合いと、偏心要素が発生する遠心力とのおかげで、はめ歯歯車を回転駆動するために必要なエネルギーを低減することを可能にする。本発明は、いくつかの動機機構を関連付けることによって、回転機械内にエネルギーを生成することすら可能にする。したがって、機構は、後の記載において説明するように、エネルギーを節約することを可能にする。
【0009】
個別に取られる、または、組み合わせられる、本発明による機構の他の有利な特徴によれば、
− 偏心要素は同じ質量と同じ寸法とを有する。
− はめ歯歯車は、他方の歯より長い歯を有する第1の歯車、および、2つの歯の間に形成される溝を有する第2の歯車を備え、より長い歯と溝とは、はめ歯歯車同士が係合するときに合致し、それによって偏心要素の位置合わせを可能にする。
− はめ歯歯車の軸は水平である。
− 基準平面は水平である。
− 基準平面は鉛直である。
【0010】
好ましくは、支持体は、基部、および、基部において吊り下げられ、はめ歯歯車の軸を支持する1つの振り子を備える。軸は振り子とともに移動可能である。偏心要素は楕円動作に追従する。
【0011】
第1の実施形態によれば、振り子は、関節ロッドによって基部において吊り下げられる。この実施形態は、はめ歯歯車軸を含む基準平面が水平であるときに有利である。
【0012】
好ましくは、機構は、連結リンクロッドの上方の関節と位置合わせされる軸を有する伝達シャフトを備える。第1の距離が、各々の偏心要素の遠位端と、対応する回転軸との間で定められる。第2の距離が、連結する吊り下げロッド同士の中心間距離に等しいと定められる。第1の距離は、偏心要素が伝達シャフトの下を通過するために、第2の距離より小さい。
【0013】
第2の実施形態によれば、振り子は、基部において直接的に吊り下げられる。この実施形態は、はめ歯歯車軸を含む基準平面が鉛直であるときに有利である。
【0014】
好ましくは、機構は、振り子の上方の関節と位置合わせされる軸を有する伝達シャフトを備える。第1の距離が、各々の偏心要素の遠位端と、対応する回転軸との間で定められる。第2の距離が、連結する吊り下げロッド同士の中心間距離に等しいと定められる。第1の距離は、偏心要素が伝達シャフトの下を通過するために、第2の距離より小さい。
【0015】
本発明は、前述したものなどの少なくとも1つの機構を備える回転機械にも関連する。
【0016】
回転機械は、好ましくは、向上された歩留まりを呈するエネルギー生成または変換機械である。有利には、前記機械はクランクシャフトがない。
【0017】
非包括的な例として、回転機械は、モータ、発電機、混合機、遠心分離機、圧縮機、ポンプ、またはタービンであり得る。
【0018】
機械が内燃モータであるとき、機構を備え付ける偏心要素は、モータ内部のガスの燃焼に各々1つが対応する2つの最大遠心位置において結合する。
【0019】
好ましい実施形態によれば、機械は、少なくとも1つの振り子機構を備え、偏心要素は楕円動作に追従する。
【0020】
有利な実施形態によれば、機械は、直列に置かれて同期される少なくとも一対の振り子機構を備える。機構は、位置合わせされ、相対する位相で移動できる。
【0021】
各々の機構は、それ自体の伝達シャフトを備える。振り子が関節連結されたロッドによって基部において吊り下げられるとき、伝達シャフトは、関節ロッドの上方の関節と位置合わせされる軸を有する。振り子が基部において直接的に吊り下げられるとき、伝達シャフトは、振り子の上方の関節と位置合わせされる軸を有する。
【0022】
有利には、機械は、直列に置かれる機構に結合される連結リンクロッドを備える。連結リンクロッドは水平方向において静止し、機構の運動の間に鉛直方向に移動可能である。
【0023】
有利な実施形態によれば、機械は、並列に置かれて同期されるいくつかの振り子機構を備える。好ましくは、並列に配置される機構の数は偶数であり、これはそれら機構の同期を容易にする。
【0024】
機械は、列で並列に配置される様々な機構に結合される単一の伝達シャフトを備える。
【0025】
別の有利な実施形態によれば、機械は、いくつかの対の振り子機構を備える。対は、並列に置かれてそれら対同士の間で同期される。各々の対の中では、機構は直列で置かれて同期される。
【0026】
機械は、列で並列に置かれる異なる機構と各々1つが結合される2つの伝達シャフトを備える。
【0027】
別の有利な実施形態によれば、機械は、2つの振り子機構を備える2ストロークモータである。第1の2つの偏心要素は2分の1回転の間隔で置かれ、第2の2つの偏心要素は2分の1回転の間隔で置かれる。
【0028】
別の有利な実施形態によれば、機械は、4つの振り子機構を備える4ストロークモータである。第1の4つの偏心要素は4分の1回転の間隔で置かれ、第2の4つの偏心要素は4分の1回転の間隔で置かれる。
【0029】
好ましくは、機械がいくつかの振り子機構を備えるとき、基部はすべての振り子に共通である。別の言い方をすれば、振り子は同じ基部に吊り下げられる。
【0030】
同じく好ましくは、機構は、例えば、はめ歯歯車のうちの一方を回転へと駆動するように設計されるチェーンまたは歯車システムを含む、機構の始動手段を備える。
【0031】
さらに、始動手段は、機構の機械的始動のための補助始動部またはクランクのためのモータを備えてもよい。
【0032】
具体的な実施形態によれば、機械は、機構または振り子機構の専用の始動手段がない。この場合、1つまたは複数の機構の始動は、1つまたは複数の振り子を、または、偏心要素のうちの1つを単に押すことによって実現可能である。
【0033】
有利には、機械は、例えば発電機の形態で、機構が運転時にあるときにエネルギー回収手段を備える。この場合、機械は、好ましくは、モータを含む機構を始動するための手段を備える。これは、発電機の存在に結び付けられた始動において、抵抗に打ち勝つことを可能にする。
【0034】
本発明の対象は、前述したものなどの機構の実施方法にも関連し、その実施方法は、以下の順番で、
− 偏心要素の重力のモーメントが、軸の周りでの偏心要素の角度位置に応じて両方とも可変である同じ値および同じ方向を有するために、ならびに、軸の周りでのはめ歯歯車および偏心要素の各々の角度位置について、機構が静止時に平衡構成を呈するために、偏心要素の、一方の他方に対する、および、はめ歯歯車に対する、位置決めステップと、
− 軸の周りでのはめ歯歯車および偏心要素の回転始動ステップであって、機構が平衡構成を取り止め、運動を開始する、ステップと、
− 軸の周りでの偏心要素の回転が、機構内に遠心力を発生する運転ステップと
を含む。
【0035】
本発明は、本明細書に添付された略図を参照する非包括的な例として与えられているだけである以下の記載を読むことで、より良く理解されるものである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1〜
図10は、本発明の第1の実施形態によるエネルギー節約平衡機構1を示している。
【0038】
機構1は、支持体2と、第1の軸A1の周りで回転移動R1できる第1のユニット10と、第2の軸A2の周りで回転移動R2できる第2のユニット20と、機構1の始動手段40とを備えている。軸A1およびA2は、互いと平行で水平になっており、水平である基準平面P0内に置かれている。ユニット10および20は二重反転である。
【0039】
支持体2は、固定基部3と、水平に位置決めされ、角に対する4つの連結ロッド5によって基部3に吊り下げられている移動可能な振り子4とを備えている。各々の連結ロッド5は、軸A1およびA2と平行な軸旋回リンクを介して、基部3と振り子4との両方に関節接合されている。振り子4は、基部3に対して円形の並進で移動できる。
【0040】
支持体2は、2つの垂直支持体6と上部水平支柱7とを備えている。連結ロッド5は支柱7において関節接合されている。
【0041】
振り子4は、3つの縦板8と、縦板8の先端に固定された横棒9とを備えている。連結ロッド5は外側の板8に関節接合されている。振り子4の板8はユニット10および20を支持している。より正確には、ユニット10は、中間の板8と前方の板8とによって、軸受15を介して支持されており、ユニット20は、中間の板8と後方の板8とによって、軸受25を介して支持されている。軸A1およびA2は振り子4に対して固定されている。
【0042】
ユニット10は、シャフト11と、歯13が備え付けられたはめ歯歯車12と、腕部14と、軸受15とを備えている。シャフト11、歯車12、および軸受15は軸A1において中心付けられ、一方、腕部14は偏心要素を構成しており、軸A1に対して距離d1だけ偏心している重心G1を有している。歯車12および腕部14はシャフト11に備え付けられており、シャフト11は、振り子4の板8の内部に備え付けられた軸受15によって支持されている。歯車12は、軸A1の周りで振り子4に対して回転移動R1できる。
【0043】
腕部14は、歯車12と一体で回転R1し、軸A1の周りに重力P1のモーメントM1を発生する。力P1は比較的一定である。しかしながら、モーメントM1は、軸A1の周りでの腕部14の角度位置に依存して可変である値および方向(時計回りまたは反時計回り)を有する。
【0044】
ユニット20は、シャフト21と、歯23が備え付けられたはめ歯歯車22と、腕部24と、軸受25とを備えている。シャフト21、歯車22、および軸受25は軸A2において中心付けられ、一方、腕部24は偏心要素を構成しており、軸A2に対して距離d2だけ偏心している重心G2を有している。歯車22および腕部24はシャフト21に備え付けられており、シャフト21は、振り子4の板8の内部に備え付けられた軸受25によって支持されている。歯車22は、軸A2の周りで振り子4に対して回転移動R2できる。
【0045】
腕部24は、歯車22と一体で回転R2し、軸A2の周りに重力P2のモーメントM2を発生する。力P2は基本的に一定である。しかしながら、モーメントM2は、軸A2の周りでの腕部24の角度位置に依存して可変である値および方向(時計回りまたは反時計回り)を有する。
【0046】
歯車12および22は、単一の変速比を用いて互いに係合している。歯車12および22は、同じ寸法と、同じ数の歯13および23とを有している。歯車12および22は、相対する方向に回転移動R1、R2できる。別の言い方をすれば、歯車12および22は二重反転である。
【0047】
本発明の状況では、腕部14および24は、軸A1およびA2周りの腕部14および24のそれぞれの角度位置に係わらず、モーメントM1およびM2が常に同じ値と同じ方向(時計回りまたは反時計回り)とを有するために、一方が他方に対して、ならびに、歯車12および14に対して、正確に位置決めされている。
【0048】
腕部14および24の質量および寸法は、重心G1およびG2の位置に影響を与え、そのためモーメントM1およびM2の値に影響を与えるため、正確に決定される。各々の腕部14および24の質量は、一定の体積質量で、その寸法に比例している。好ましくは、腕部14および24は同じ質量および同じ寸法を有する。代替で、腕部14および24は、モーメントM1およびM2が、それらのそれぞれの角度位置に係わらず、同じ値および同じ方向(時計回りまたは反時計回り)を有する限り、異なる質量および寸法を有することができる。
【0049】
機構1の始動装置40は、機構1の平衡の状態から、ユニット10および20の回転R1およびR2を開始するように設計されている。装置40は、当該の用途に適合される任意の構成を呈することができる。
【0050】
図1および
図2の例では、装置40は、モータ41と、ベルト42と、伝達シャフト43と、はめ歯歯車44と、刻み目チェーン45と、はめ歯歯車46とを備えている。モータ41は、基部3の支柱7に置かれている。シャフト43は、基部3によってその先端が支持されており、軸A3の周りで回転移動でき、軸A3は連結ロッド5の上方の関節と鉛直に位置合わせされる。軸A3は、軸A1およびA2と平行で水平に置かれている。ベルト42は、モータ41をシャフト43につなげている。歯車44はシャフト43と一体で回転するように備え付けられており、一方、歯車46はシャフト21と一体で回転するように備え付けられている。代替で、歯車46はシャフト11と一体で回転するように備え付けられ得る。チェーン45は歯車44と46とをつなげ、歯車44および46の中心間距離は、連結ロッド5の中心間距離と等しい。別の代替によれば、はめ歯歯車44および46とチェーン45とは、自在継ぎ手のシステム、または、当該の用途に適合される任意の他の動作伝達システムによって、置き換えできる。したがって、モータ41の始動は、ユニット10および20を回転R1、R2駆動することを可能にする。
【0051】
実際には、機構1の動作は、例えば前記シャフト43を発電機と結合することによって、シャフト43の領域におけるエネルギーを回収することを可能にする。したがって、シャフト43はエネルギー回収シャフトを構成している。
【0052】
代替で、機構1を始動するために、シャフト43はクランクによって直接的に駆動されてもよい。
【0053】
別の変形によれば、機構1は、始動手段を構成している任意のモータ41およびベルト42装置がなくてもよい。この場合、機構1の始動は、振り子4の一方の側、または、腕部14および24の一方を押すだけで具現化できる。機構1を立ち上げるために必要なエネルギーは、非常に僅かである。好ましくは、機構1は、要素43、44、45、および46をすべて同じように備える。シャフト43は、エネルギーを回収するために発電機に結合され得る。
【0054】
機構1の正確な運転を可能にするために、腕部14および24の遠位端と回転軸A1またはA2との間の距離は、腕部14および24が伝達シャフト43の下を通過できるように、連結ロッド5の関節同士の間の中心間距離より小さい。
【0055】
図3〜
図10は、一回転にわたっての機構1の運転を示している。具体的には、
図3〜
図6は、腕部14および24が振り子4の右手側において移動できる間の2分の1回転を示しており、
図7〜
図10は、腕部14および24が振り子4の左手側において移動できる間の2分の1回転を示している。
【0056】
図3は、上向きに位置決めされた腕部14と、下向きに位置決めされた腕部24とを示している。機構1は平衡している。歯車12および22は静止している。モーメントM1およびM2は存在していない。
【0057】
この段階において、装置40は、腕部14および24が両方とも右へと移されるために、歯車12および22の係合で、機構1の動作を始動することができる。腕部14が傾くことで、歯車12が回転R1の方向に回るのを助け、これは歯車22を回転R2の方向に駆動することができ、したがって腕部24を持ち上げることができる。
【0058】
図4は、右手側において一回転の8分の1を各々1つが行った腕部14および24を示している。
図5は、右手側において4分の1回転を各々1つが行った腕部14および24を示している。
図6は、右手側において8分の3回転を各々1つが行った腕部14および24を示している。各々の瞬間において、モーメントM1およびM2は同じ値と同じ方向(時計回り)とを有している。腕部14および24の動きを通じて、振り子4は右から上向きに駆動される。
【0059】
図7は、
図3における初期位置に対して各々1つが2分の1回転させられた腕部14および24を示している。腕部14は下向きに位置決めされ、腕部24は上向きに位置決めされている。モーメントM1およびM2は存在していない。歯車12および22は、腕部14および24が両方とも左へと移されるように動く。腕部24が傾くことで、歯車22が回転R2の方向に回るのを助け、これは歯車12が回転R1の方向に回るのを助けることができ、したがって腕部14を持ち上げることができる。
【0060】
図8は、左手側において一回転の8分の1を各々1つが行った腕部14および24を示している。
図9は、左手側において4分の1回転を各々1つが行った腕部14および24を示している。
図10は、左手側において8分の3回転を各々1つが行った腕部14および24を示している。各々のときにおいて、モーメントM1およびM2は同じ値と同じ方向(反時計回り)とを有している。腕部14および24の動きの下で、振り子4は左へと駆動される。
【0061】
ユニット10および20が軸A1およびA2の周りに旋回するにつれて、腕部14および24は、右に位置付けられるときもあれば、左に位置付けられるときもある。実際には、腕部14および24の回転R1およびR2は機構1内で遠心力を発生する。振り子4は、右に移るときもあれば、左に移るときもある。結果として、腕部14および24は円形動作の代わりに楕円動作に追従する。
【0062】
機構1は、2相振動動作に従う。遠心力は、
図5および
図9において、腕部14および24が互いを通過するときに最大である。各々の相は、腕部14および24によって、それらの最大遠心位置の間において2分の1回転(180°)に対応する。
【0063】
上記の説明を考慮すると、軸A1およびA2の周りでのはめ歯歯車12および22ならびに腕部14および24の各々の角度位置について、機構1が静止時に平衡構成を呈することは、注目に値する。別の言い方をすれば、静止している状態での機構1を考慮すると、ユニット10および20の角度位置に係わらず、機構1はそれ自体が静止形態であることがわかる。機構1は釣り合っており、これは、ユニット10および20を回転させるために必要なエネルギーをかなり低減する。
【0064】
図11〜
図14は、第2の実施形態による機構1の運転を示している。軸A1およびA2は互いと平行で水平になっている。しかしながら、軸A1およびA2は、鉛直である基準平面P0内に置かれている。
【0065】
この実施形態においても、腕部14および24は、軸A1およびA2周りの腕部14および24のそれぞれの角度位置に係わらず、モーメントM1およびM2が常に同じ値と同じ方向(時計回りまたは反時計回り)とを有するように、一方が他方に対して、ならびに、歯車12および14に対して、正確に位置決めされている。
【0066】
右手側における腕部14および24の位置だけが
図11〜
図14に示されているが、左手側における腕部14および24の位置は、簡素化の理由のため示されていない。
【0067】
実際には、単一の機構1は、損失エネルギーに関してモータを構成することが可能ではない。それでもなお、後で詳細に説明するように、いくつかの機構1を同期して関連付けることで、モータを製造することが可能である。
【0068】
図15および
図16は、4ストロークモータの種類の、本発明による回転機械の例を示している。モータは、それ自体の振り子4が各々1つに備え付けられた4つの機構1を備えている。機構1およびそれらの振り子4は、互いに対して平行に、つまり、並んで置かれている。
【0069】
基部3はすべての機構1に共通である。別の言い方をすれば、基部3は、互いと平行に吊り下げられた振り子4の各々を支持している。基部3は、簡素化の理由のため、一部だけ図示されている。
【0070】
伝達シャフト43もすべての機構1に共通である。したがって、機構1の動作は、例えば前記シャフト43を発電機58と結合することによって、シャフト43の領域におけるエネルギーを回収することを可能にする。そのため、シャフト43はエネルギー回収シャフトを構成している。シャフト43は、簡素化のために
図15の下において一部だけ図示されており、
図16において4つのはめ歯歯車44と共に全体的に示されている。
【0071】
実際には、4つの腕部14は、1つが別のものに対して4分の1回転だけずらされている。同様に、4つの腕部24は、1つが別のものに対して4分の1回転だけずらされている。したがって、モータは、左手側または右手側において、同じ数の腕部14または24を常に有し、それによって歩留まりを向上している。各々の相は、機構1の4分の1回転(90°)に対応する。
【0072】
2つの機構1が両方で死点(モーメントM1およびM2が存在しない)にあるとき、他の2つの機構1はそれぞれ、左手側において、および、右手側において、各々の側において偏差e0で、最大遠心位置にある。発生されるエネルギーは、前記最大遠心位置または推力位置において最大である。機構1が同時に死点にはいないため、モータは死点を有していない。有利には、各々の最大遠心位置はモータ内部のガス燃焼に対応する。
【0073】
図17は、
図15の変形による、2ストロークモータの種類の、本発明による別の回転機械の例を示している。この場合、モータは、それ自体の振り子4が各々1つに備え付けられた2つの機構1を備えている。
【0074】
図15に示されているように、基部3は両方の機構1に共通であり、互いと平行に置かれた振り子4の各々を支持している。伝達シャフト43も両方の機構1に共通であり、そのため、両方の機構1の動作は、シャフトにおいてエネルギーを再生することを可能にする。簡素化の理由のため、基部3およびシャフト43は、
図17において一部だけ示されている。
【0075】
この実施形態では、2つの腕部14は、1つが別のものに対して2分の1回転だけずらされている。同様に、2つの腕部24は、1つが別のものに対して2分の1回転だけずらされている。前述のように、モータは、左手側または右手側において、同じ数の腕部14または24を常に有し、それによって歩留まりを向上している。各々の相は、機構1の2分の1回転(180°)に対応する。
【0076】
360°の回転の間、2つの機構1は同時に死点(モーメントM1およびM2が存在しない)にあり、推力位置において同時に、各々エンジンにおけるガスの燃焼に対応する。
【0077】
別の描写されていない変形によれば、回転機械は、振り子4が並列に置かれた8つの機構1を備える。1回転の間、機械は、機構1の1回転の8分の1(45°)ごとに推力を生成する。
【0078】
他の変形が、本発明の範囲から逸脱することなく実施され得る。例えば基部3および伝達シャフト43といった、機械の構成する要素の寸法は、機構1の数に応じて変わる。
【0079】
最良の結果と歩留まりとを得るためには、各々の振り子4が厳密に水平な平面内に位置決めされることが重要である。同じことは、機構1の構成に依存して厳密に水平または鉛直な平面P0に位置付けられなければならないはめ歯歯車12および22の軸A1およびA2にも当てはまる。
【0080】
図18は、本発明の具体的な好ましい実施形態を描写しており、歯車12が他の歯13より長い歯13aを有しており、歯車22が、2つの歯23の間に形成された溝23aを有している。歯13aおよび溝23aは、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる形を呈することができる。
【0081】
実際には、歯13aおよび溝23aは、はめ歯歯車12および22の係合のときに合致し、これは、偏心要素14および24の位置合わせを可能にし、したがって機構1の正確な釣り合わせを可能にする。
【0082】
例えば、はめ歯歯車12および22と偏心要素14および24とは、簡素化の理由のため、異なる図には描写されていない互いと反対に置かれた固定穴が備え付けられてもよい。したがって、歯13aおよび溝23aは、前記固定穴の位置合わせを容易にする。
【0083】
図19〜
図24は、
図17の変形による、2ストロークモータの種類の、本発明による別の回転機械の例を示している。モータは、それ自体の振り子4が各々1つに備え付けられた、本発明による2つの機構1を備えている。機構1とそれらの振り子4とは、直列に置かれている、つまり、互いの延長において位置合わせされている。
【0084】
基部3は両方の機構1に共通である。別の言い方をすれば、基部3は、直列に吊り下げられた振り子4の各々を支持している。
【0085】
各々の機構1は、連結ロッド5の上方の関節と位置合わせされる軸A3を有する、それ自体の伝達シャフト43を備える。しかしながら、1つだけのモータ41が、機構1の始動には必要である。代替で、モータ41はクランクによって置き換えられてもよい、または、機械は機構1を始動するための手段がなくてもよい。
【0086】
機械は、2つの機構1の装置40の間に中間装置50を備えている。前記装置50は、2つの装置40の間の動作の伝達のほかに、エネルギーの回収のために使用できる。
図19の例では、装置50は、2つのはめ歯歯車51と、2つの刻み目チェーン52と、1つのシャフト53と、2つのはめ歯歯車54とを備えている。シャフト53は、軸A4の周りで回転移動でき、軸A4は、軸A1、A2、およびA3と平行で水平に置かれている。シャフト53は、その先端において、例えば基部3の2つの支持体6によってなど、基部3によって支持されている。代替で、シャフト53は、その軸A4が機構1の軸A3と位置合わせされるように、支柱7によって支持されてもよい。歯車51は機構1のシャフト43と一体で回転するように備え付けられており、一方、歯車54はシャフト53と一体で回転するように備え付けられている。チェーン52は歯車51と歯車54とに連結する。したがって、様々な機構1の動作は、例えばシャフト53を発電機に結合することによって、シャフト53においてエネルギーを再生することを可能にする。したがって、シャフト53は、エネルギーを再生するためのシャフトを構成する。
【0087】
機械は、2つの機構1と結合される連結リンクロッド60も備えており、したがって、それら機構1の同期と、振動の相当の低減とを確保する。連結リンクロッド60は、その長さ方向の端に位置付けられた2つのヘッド62を連結する中央本体61を備えている。各々のヘッド62は、玉軸受64が収容されている環状部63を備えている。代替で、この環状部63は、意図された用途に適した任意の種類の軸受を備え得る。各々の玉軸受64は、外輪65と、内輪66と、玉67の列とを備えている。内輪66では、機構1のシャフト21を受け入れるための偏心開口69を備えるスリーブ68が収容されている。スリーブ68は、シャフト21と一体であり、玉軸受64で回転運動可能である。したがって、各々の機構1のシャフト21は、連結リンクロッド60のヘッド61のうちの1つにおいて、回転移動できる。
【0088】
図20および
図21では、機構1は一体に近づけられる。要素14および24は、機械の中心の方へと向かわされている。連結リンクロッド60に結合されたシャフト21は、互いと近づけられる。
【0089】
図22および
図23では、機構1は離れている。要素14および24は、機械の側方の方へと向かわされている。連結リンクロッド60に結合されたシャフト21は、離れている。
【0090】
機構1の動作の間、より具体的には、機構1のユニット10および20の動作の間、連結ロッド60は、水平において固定され、鉛直において動作可能である。連結リンクロッド60は、理論的には空間において自由に動作するにもかかわらず、2つの機構1の間での均衡における位置決めのため、水平の動作によって動かされることはない。連結リンクロッド60は、連結リンクロッド60が受ける大きな応力のため、抵抗と柔軟性との間の良好な妥協点を有する材料から作られる。
【0091】
図24では、連結リンクロッド60は、機械の運転の間、異なる位置において部分的に示されている。より具体的には、
図24は、
図19〜
図23における左手側の機構1に結合された、連結リンクロッド60の左のヘッド62を示している。右の位置に示された要素21、A2、61、および62は、より高い位置において21’、A2’、61’、および62’で参照されており、左位置において21”、A2”、61、および62で参照されており、より低い位置において21’’’、A2’’’、61’’’、および62’’’で参照されている。ヘッド62、玉軸受64、およびスリーブ68の中心軸A0が定められている。この軸A0は、機構1の動作の間、軸A2の回転の軸を構成する。一定の半径r60も、軸A0とA2との間で定められている。最後に、連結リンクロッド60の上向きおよび下向きの鉛直の偏差d60が定められている。偏差d60は半径r60と等しい。非限定的な例として、シャフト21の直径は30ミリメートルに等しく、外輪65の外径は140ミリメートルに等しく、内輪66の内径は110ミリメートルに等しく、半径r60は20ミリメートルに等しい。したがって、連結リンクロッド60の鉛直の偏差d60は、上向きで20ミリメートルに等しく、下向きで20ミリメートルに等しい。
【0092】
2つの腕部14は、互いに対して2分の1回転だけずれて配置されている。同様に、2つの腕部24は、互いに対して2分の1回転だけずれて配置されている。モータは、左側または右側において、同じ数の腕部14または24を常に有している。各々の相は、機構1の2分の1の回転(180°)に対応する。
【0093】
360°の回転の間、2つの機構1は同時に死点(モーメントM1およびM2が存在しない)にあり、同時に推力位置にあり、それぞれエンジン内のガスの燃焼に対応する。
【0094】
図25は、
図19の変形による、2ストロークエンジンの種類の、本発明による回転機械の別の例を示している。エンジンは、それ自体の振り子4が各々備え付けられた、本発明による2つの機構1を備えている。振り子4は、基部3において直接的に吊り下げられており、直列に配置されている。機構1の動作の間、より具体的には、機構1のユニット10および20の動作の間、連結リンクロッド60は、水平において固定され、鉛直において動作可能である。
【0095】
図26は、連結リンクロッド60を機構1に連結する別の方法を示している。開口69が、スリーブ68の中心に形成されており、軸A0に中心付けられている。偏心部品70が、シャフト21と連結リンクロッド60との間に介在されている。部品70は、細長い本体71と、本体71と一体である円筒形のクランクピン72とを備えている。開口73が本体71に形成されている。シャフト21は、開口73に配置されており、例えば、キー74の手段によって、または、任意の他の手段によって、本体71に固定されている。シャフト21と開口73とは、軸A2において中心付けられている。クランクピン72は、スリーブ68の開口69に配置されており、軸A0に中心付けられている。この軸A0は、機構1の動作の間、軸A2の回転の軸を構成する。
【0096】
図示されていない別の変形によれば、回転機械は、並列および直列に配置されている4つの振り子機構1を備える。2対の機構1が平行に配置され、互いと同期される。各々の対の中では、2つの機構は直列で配置されて互いと同期される。1回転の間、機械は、機構1の4分の1回転(90°)ごとに推力を生成する。
【0097】
別の描写されていない変形によれば、回転機械は、振り子4が並列および直列に置かれた振り子4を伴う8つの機構1を備える。1回転の間、機械は、機構1の1回転の8分の1(45°)ごとに推力を生成する。
【0098】
図1〜
図26では、特定の動作および距離が、簡素化の理由のため、例えば振り子4の横の偏差として強調されている。
【0099】
実際には、機構1および機械は、本発明の範囲から逸脱することなく、
図1〜
図26と異なって順応され得る。
【0100】
例えば、チェーンおよびはめ歯歯車による伝達システムは、自在継ぎ手のシステム、または、当該の用途に適合される任意の他の動作伝達システムによって、置き換えできる。
【0101】
また、前述した別々の実施形態および変形の技術的特長は、全体として、または、それらのうちの特定のものについて、一緒に組み合わされてもよい。したがって、機構1および機械は、コスト、機能性、および性能の意味において、適合され得る。