(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6462016
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】通信端末装置、基地局及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 4/70 20180101AFI20190121BHJP
H04W 16/24 20090101ALI20190121BHJP
【FI】
H04W4/70
H04W16/24
【請求項の数】17
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-5188(P2017-5188)
(22)【出願日】2017年1月16日
(65)【公開番号】特開2018-117180(P2018-117180A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2017年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(74)【代理人】
【識別番号】100128691
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 弘通
(72)【発明者】
【氏名】金沢 昇
(72)【発明者】
【氏名】長手 厚史
【審査官】
古市 徹
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2016/163356(WO,A1)
【文献】
国際公開第2015/133640(WO,A1)
【文献】
国際公開第2016/064458(WO,A1)
【文献】
国際公開第2016/163502(WO,A1)
【文献】
特表2014−531157(JP,A)
【文献】
国際公開第2016/017091(WO,A1)
【文献】
国際公開第2016/136143(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信システムに用いられる通信端末装置であって、
基地局との間でIoT(Internet of Things)用通信を行うIoT通信モードと、前記IoT通信モードで通信可能なIoT通信エリアよりも狭いエリアにおいて前記基地局との間で広帯域の通信を行う広帯域通信モードとを選択的に実行可能な無線通信部と、
前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを切り替えて前記基地局と通信するように前記無線通信部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記IoT通信モードにおいて、一定間隔で前記広帯域通信モードを起動し、前記基地局からの参照信号の受信電力又は受信品質が所定の閾値を超えたか否か又は所定の閾値以上になったか否かを判定し、前記受信電力又は受信品質が所定の閾値を超えていない場合又は所定の閾値以上になっていない場合は前記広帯域通信モードを停止して前記IoT通信モードを維持するように、前記無線通信部を制御することを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
請求項1の通信端末装置において、
当該通信端末装置で使用可能な複数のアプリケーションの実行を管理するアプリケーション実行管理部を備え、
前記アプリケーション実行管理部は、
前記広帯域通信モードのときは前記複数のアプリケーションのすべてを使用可能にし、
前記IoT通信モードのときは前記複数のアプリケーションの一部のみ使用可能に制限することを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
移動通信システムに用いられる通信端末装置であって、
基地局との間でIoT(Internet of Things)用通信を行うIoT通信モードと、前記IoT通信モードで通信可能なIoT通信エリアよりも狭い広帯域通信エリアにおいて前記基地局との間で広帯域の通信を行う広帯域通信モードとを選択的に実行可能な無線通信部と、
前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを切り替えて前記基地局と通信するように前記無線通信部を制御する制御部と、
当該通信端末装置で使用可能な複数のアプリケーションの実行を管理するアプリケーション実行管理部と、を備え、
前記アプリケーション実行管理部は、
前記広帯域通信モードのときは前記複数のアプリケーションのすべてを使用可能にし、
前記IoT通信モードのときは前記複数のアプリケーションの一部のみ使用可能に制限することを特徴とする通信端末装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかの通信端末装置において、
前記IoT通信モードで通信しているときの上り方向、下り方向または両方向のデータ転送速度が制限されることを特徴とする通信端末装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかの通信端末装置において、
前記基地局との通信状況に基づいて前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを自動で切り替える自動切替手段を備えることを特徴とする通信端末装置。
【請求項6】
請求項5の通信端末装置において、
前記通信状況は、前記基地局からの参照信号の受信電力又は受信品質で判定することを特徴とする通信端末装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかの通信端末装置において、
前記制御部は、
前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードで通信可能な広帯域通信エリアに在圏している場合は、前記広帯域通信モードを優先的に使用して前記基地局と通信し、
前記広帯域通信エリアの圏外に移動した場合は、前記広帯域通信モードから前記IoT通信モードに切り替えて前記基地局と通信し、
前記IoT通信エリアの圏外に移動した場合は一定間隔で接続可能なセルを探すセルサーチを行うように、
前記無線通信部を制御することを特徴とする通信端末装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかの通信端末装置において、
利用者の操作により前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを切り替える手動切替手段を備えることを特徴とする通信端末装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかの通信端末装置において、
前記広帯域通信モードは、移動通信の第3世代(3G)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advanced若しくはLTE−Advanced Proの標準規格に準拠した通信モード、又は5世代の移動通信で提案されている新しい無線アクセス技術(5G(New Radio))の通信モードであり、
前記IoT通信モードは、LTE−Advanced ProのeMTC(enhanced Machine−Type Communications)若しくはNB−IoT(NarrowBand−IoT)の標準規格に準拠した通信モード、又は第5世代の移動通信で提案されている大規模マシンタイプ通信(5G(mMTC:massive Machine−Type Communications))の通信モードであることを特徴とする通信端末装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかの通信端末装置において、
前記無線通信部は、前記広帯域通信モードで通信する第1無線通信部と、前記IoT通信モードで通信する第2無線通信部と、を有することを特徴とする通信端末装置。
【請求項11】
請求項10の通信端末装置において、
前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部は互いに異なる電子回路部品で構成されていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項12】
請求項10又は11の通信端末装置において、
前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部はそれぞれ、前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードでの通信状況を示すパラメータの値を出力可能に構成されていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかの通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能な基地局とを備える通信システムであって、
前記基地局は、前記通信端末装置が前記IoT通信エリアに在圏して前記IoT通信モードで自局と通信しているときに該通信端末装置に対する上り方向、下り方向または両方向のデータ転送速度を制限する手段を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項14】
請求項13の通信システムにおいて、
前記データ転送速度は、前記IoT通信モードで通信している通信端末装置での受信電力及び通信品質並びに当該基地局が前記IoT通信モードの通信に使用している無線リソースの使用量の少なくとも一つに基づいて、通信端末装置ごとに制限することを特徴とする通信システム。
【請求項15】
基地局との間でIoT(Internet of Things)用通信を行うIoT通信モードと、前記IoT通信モードで通信可能なIoT通信エリアよりも狭いエリアにおいて前記基地局との間で広帯域の通信を行う広帯域通信モードとを選択的に実行可能な通信端末装置と無線通信可能な基地局であって、
前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードの通信状況に基づいて、各通信モードで使用可能な無線リソースの比率を変更する手段と、
前記無線リソースの比率を含む制御情報を前記通信端末装置に送信する手段とを備えることを特徴とする基地局。
【請求項16】
請求項1乃至12のいずれかの通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能な基地局と、前記基地局に接続された通信網側装置とを備える通信システムであって、
前記通信網側装置は、前記通信端末装置が前記IoT通信エリアに在圏して前記IoT通信モードで通信しているときに該通信端末装置に対する上り方向、下り方向または両方向のデータ転送速度を制限する手段を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項17】
請求項16の通信システムにおいて、
前記データ転送速度は、前記IoT通信モードで通信している通信端末装置の受信電力及び通信品質並びに前記基地局が前記IoT通信モードの通信に使用している無線リソースの使用量の少なくとも一つに基づいて、通信端末装置ごとに制限することを特徴とする通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムの通信端末装置、基地局及び通信網側装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、移動通信システムの通信規格である3GPPのLTE(Long Term Evolution)−Advanced(非特許文献1参照)を発展させたLTE−AdvancedProと呼ばれる通信規格が知られている(非特許文献2参照)。このLTE−AdvancedProでは、近年のIoT(Internet of Things)向けデバイスへの通信を提供するための仕様が策定された。ここで、「IoT」はさまざまなモノがインターネットやクラウドに接続され、制御・情報通信される形態の総称である。そして、LTE−AdvancedProでは、IoTに対応するため、ユーザが使用する通信端末装置(「UE(ユーザ装置)」ともいう。)の低価格化及び基地局と通信可能なカバレッジエリアの拡張を実現すべく、新たに2つの通信規格(eMTC,NB−IoT)がサポートされている。eMTC(「eMTC:enhanced Machine−Type Communications」ともいう。)の通信端末装置では、受信帯域幅が1.4MHzに制限され、約15dBのカバレッジ拡張をサポートしている。また、NB−IoT(「NB−IoT:NarrowBand−IoT」ともいう。)の通信端末装置では、受信帯域幅が200kHzに制限され、約23dBのカバレッジ拡張をサポートし、LTEの周波数バンドでも使用できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
山間部や郊外地、地下等では基地局と通信できない圏外が存在するが、基地局を新たに設置することが困難な場合がある。この場合に圏外エリアをできるだけ少なくするように既存の基地局と通信可能なカバレッジエリアを拡大することが必要となる。
また、停電や地震などが発生した緊急時には、一部の基地局が通信不能になり、稼働している基地局が減少し、基地局のカバレッジエリアが縮小する場合がある。このような緊急時に、緊急時の通信を確保するために稼働状態の基地局と通信可能なカバレッジエリアを拡大することが必要である。
一方、通信端末装置が基地局と通信可能な通信エリア(カバレッジエリア)が拡張される場合には、基地局あたりの同時通信する端末が増加し、基地局の負荷が増大するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係る通信端末装置は、移動通信システムに用いられる通信端末装置であって、基地局との間でIoT(Internet of Things)用通信を行うIoT通信モードと、前記IoT通信モードで通信可能なIoT通信エリアよりも狭いエリアにおいて前記基地局との間で広帯域の通信を行う広帯域通信モードとを選択的に実行可能な無線通信部と、前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを切り替えて前記基地局と通信するように前記無線通信部を制御する制御部と、を備えることを特徴とするものである。
また、前記通信端末装置において、前記基地局との通信状況に基づいて前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを自動で切り替える自動切替手段を備えてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記通信状況は、前記基地局からの参照信号の受信電力又は受信品質で判定してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記制御部は、前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードで通信可能な場合は、前記広帯域通信モードを優先的に使用して前記基地局と通信し、前記広帯域通信エリアの圏外に移動した場合は、前記広帯域通信モードから前記IoT通信モードに切り替えて前記基地局と通信し、前記IoT通信エリアの圏外に移動した場合は、前記IoT通信モードによる前記基地局からの信号及び前記広帯域通信モードによる前記基地局からの信号の少なくとも一方を所定の間隔で受信するように、前記無線通信部を制御してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記制御部は、前記広帯域通信モードで測定された受信電力又は通信品質が所定の閾値を超えた場合又は該閾値以上の場合は、前記IoT通信モードから前記広帯域通信モードに切り替えて前記基地局と通信するように、前記無線通信部を制御してもよい。
また、前記通信端末装置において、利用者の操作により前記広帯域通信モードと前記IoT通信モードとを切り替える手動切替手段を備えてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記広帯域通信モードは、移動通信の第3世代(3G)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advanced若しくはLTE−Advanced Proの標準規格に準拠通信モード、又は第5世代の移動通信で提案されている新しい無線アクセス技術(5G(New Radio))の通信モードであってもよく、前記IoT通信モードは、LTE−Advanced ProのeMTC(enhanced Machine−Type Communications)若しくはNB−IoT(NarrowBand−IoT)の標準規格に準拠する通信モード、又は第5世代の移動通信で提案されている大規模マシンタイプ通信(5G(mMTC:massive Machine−Type Communications))の通信モードであってもよい。
また、前記通信端末装置において、前記無線通信部は、前記広帯域通信モードで通信する第1無線通信部と、前記IoT通信モードで通信する第2無線通信部と、を有してもよい。
また、前記通信端末装置において、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部は互いに異なる電子回路部品で構成されていてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記第1無線通信部及び前記第2無線通信部はそれぞれ、前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードでの通信状況を示すパラメータの値を出力可能に構成されていてもよい。
また、前記通信端末装置において、前記IoT通信エリアに在圏して前記IoT通信モードで前記基地局と通信しているときに起動可能なアプリケーションを制限するアプリケーション実行管理部を備えてもよい。
【0005】
また、本発明の他の態様に係る基地局は、前記いずれかの通信端末装置と無線通信可能な基地局であって、前記通信端末装置が前記IoT通信エリアに在圏して前記IoT通信モードで自局と通信しているときに該通信端末装置に対する上り方向、下り方向または両方向のデータ転送速度を制限する手段を備える。ここで、前記データ転送速度は、前記IoT通信モードで通信している通信端末装置での受信電力及び通信品質並びに当該基地局が前記IoT通信モードの通信に使用している無線リソースの使用量の少なくとも一つに基づいて、通信端末装置ごとに制限してもよい。
また、本発明の更に他の態様に係る基地局は、前記いずれかの通信端末装置と無線通信可能な基地局であって、前記広帯域通信モード及び前記IoT通信モードの通信状況に基づいて、各通信モードで使用可能な無線リソースの比率を変更する手段と、前記無線リソースの比率を含む制御情報を前記通信端末装置に送信する手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の更に他の態様に係る通信網側装置は、前記いずれかの通信端末装置と無線通信可能な基地局に接続された通信網側装置であって、前記通信端末装置が前記IoT通信エリアに在圏して前記IoT通信モードで通信しているときに該通信端末装置に対する上り方向、下り方向または両方向のデータ転送速度を制限する手段を備える。ここで、前記データ転送速度は、前記IoT通信モードで通信している通信端末装置の受信電力及び通信品質並びに前記基地局が前記IoT通信モードの通信に使用している無線リソースの使用量の少なくとも一つに基づいて、通信端末装置ごとに制限してもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、基地局との通信状況に基づいて基地局の広帯域通信エリアから拡張されたIoT通信エリアに移動したときに広帯域通信モードからIoT通信モードに切り替えて基地局と通信可能になり、しかも、広帯域通信エリアから拡張されたIoT通信エリアでは、IoT通信モードで基地局とIoT用通信を行うことによりスループットを制限して基地局の負荷を抑制できる。従って、基地局の負荷増大を抑制しつつ基地局と通信可能な通信エリアを拡大することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る移動通信システムの広帯域通信モード(第1通信モード)とIoT通信モード(第2通信モード)とのカバレッジエリアの違いを説明するための説明図。
【
図2】本実施形態に係る通信端末装置が広帯域通信モードとIoT通信モードそれぞれのカバレッジエリアで通信する状態を説明するための説明図。
【
図3】本実施形態に係る通信端末装置の概略構成の一例を示すブロック図。
【
図4】本実施形態に係る通信端末装置の無線通信部と通信モード切替部との概略構成を示すブロック図。
【
図5】本実施形態に係る通信端末装置における通信モードの切替処理時の状態遷移の一例を示す状態遷移図。
【
図6】(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、通常時、災害時、広帯域通信接続端末数が少ない時における基地局による広帯域通信とIoT通信との無線リソース比率の変化を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る移動通信システムの広帯域通信モード(第1通信モード)とIoT通信モード(第2通信モード)とのカバレッジエリアの違いを説明するための説明図である。また、
図2は、通信端末装置が広帯域通信モードとIoT通信モードそれぞれのカバレッジエリアで通信する状態を説明するための説明図である。ここで、上記IoT通信モードは、基地局との間でIoT用通信を行う通信モードであり、例えばLTE−Advanced ProのeMTC若しくはNB−IoTの標準規格(非特許文献2参照)に準拠した通信モード、又は、第5世代の移動通信で提案されている大規模マシンタイプ通信(5G(mMTC:massive Machine−Type Communications))(非特許文献3参照)の通信モードである。また、上記広帯域通信モードは、IoT通信モードで通信可能なIoT通信エリアよりも狭い広帯域通信エリアにおいて基地局との間で広帯域の通信を行う通信モードであり、例えば移動通信の第3世代(3G)、LTE、LTE−Advanced若しくはLTE−Advanced Proの標準規格に準拠する通信モード、又は、第5世代の移動通信で提案されている新しい無線アクセス技術(5G(New Radio))(非特許文献4〜12参照)の通信モードである。
【0009】
以下、上記広帯域通信モードがLTEの標準規格に準拠した通信モードであり、上記IoT通信モードがNB−IoT通信規格に準拠した通信モードである場合について説明する。
【0010】
図1に示すように、基地局20は、広帯域通信モードの通信のカバレッジエリア(広帯域通信エリア)21と、IoT通信モードの通信のカバレッジエリア(IoT通信エリア)22とを有している。IoT通信モードのカバレッジエリア22は、広帯域通信モードモードのカバレッジエリア21に比べて、例えばセル半径で3〜5倍、セルエリアで9〜25倍ほど広く設定されている。
【0011】
本実施形態に係る通信端末装置10は、広帯域通信モードとIoT通信モードとの両方のモードに対応可能に構成されている。
図2において、通信端末装置10は、広帯域通信モードのカバレッジエリア21に在圏しているときは広帯域通信モードによる通信を行う。そして、通信端末装置10が広帯域通信モードのカバレッジエリア21からIoT通信モードのカバレッジエリア22に移動した場合、通信モードが広帯域通信モードからIoT通信モードに切り替えられ、IoT通信モードによる通信を行う。
【0012】
図3は、本実施形態に係る通信端末装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この通信端末装置10は、主制御部110と無線通信部111と通信モード切替部112と音入出力部113と表示部114と操作手段としての操作部115とを備える。また、通信端末装置10は、装置本体に対して着脱可能なUICC15が装着されている。UICC15は、移動体通信サービスで用いられるUSIMとしての機能が組み込まれている。
【0013】
主制御部110は、MPU(マイクロ・プロセッシング・ユニット)、RAM、ROM等を備え、所定の基本OSやミドルウェア等のプログラムが実行されることにより、通信モード切替部112等の各部を制御したり、ソフトウェア構成上のネイティブプラットフォーム環境やアプリケーション実行環境を構築したりする。
【0014】
主制御部110は、他の無線通信部111、通信モード切替部112、操作部115等の各部と連携することにより、次の(1)〜(4)の各手段として機能することができる。
(1)広帯域通信モードとIoT通信モードとを切り替えて基地局20と通信するように無線通信部111を制御する制御部。
(2)基地局20との通信状況に基づいて広帯域通信モードとIoT通信モードとを自動でり替える自動切替手段。
(3)基地局20からの参照信号の受信電力又は受信品質で判定する手段。
(4)利用者の操作により広帯域通信モードとIoT通信モードとを切り替える手動切替手段。
【0015】
上記基地局20との通信状況は、例えば、基地局20からの参照信号の受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)又は受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)で判定してもよい。また、広帯域通信モード及びIoT通信モードでの通信状況を示すRSRPやRSRQなどのパラメータの値は、後述の第1無線通信部における広帯域通信モードのベースバンド処理部を構成する広帯域通信用(LTE通信用)チップ及び第2無線通信部におけるIoT通信モードのベースバンド処理部を構成するIoT通信用チップから、主制御部110へ出力するようにしてもよい。
【0016】
無線通信部111は、移動体通信網を介して通信するネットワーク通信手段として機能し、例えばシンセサイザ、周波数変換器、高周波増幅器などにより構成され、移動体通信網の基地局20との間で無線通信するための高周波信号処理を実行する。
【0017】
本実施形態に係る無線通信部111は、広帯域通信モードのベースバンド処理部を構成する広帯域通信用(LTE通信用)チップとIoT通信モードのベースバンド処理部を構成するIoT通信用チップとの2つのチップを備えており、通信モード切替部112で通信に使用するチップをいずれか一方に切り替えることにより通信モードの切り替えを行う(後述の
図4参照)。
【0018】
通信モード切替部112は、無線通信部111と接続されており、上述したように通信に使用するベースバンド処理部を広帯域通信用(LTE通信用)チップからなるベースバンド処理部及びIoT通信用チップからなるベースバンド処理部のいずれか一方に切り替えることにより、広帯域通信モード(LTEモード)とIoT通信モードとの切り替え処理を実行する。
【0019】
音入出力部113は、マイク、スピーカ、音信号処理部等で構成されている。マイクから出力されるアナログの音声信号は、音信号処理部でデジタル信号に変換され、主制御部110や無線通信部111等に送られる。スピーカは、音信号処理部でデジタル信号から変換されたアナログ信号が入力され、通話中の音声を出力したり、メールの着信音、電話の呼び出し音、音楽などを出力したりする。なお、スピーカは、通話中の音声を聞くための受話器用スピーカ(レシーバ)と、着信音や音楽などを出力する外部出力用スピーカとを別々に設けて構成してもいいし、これらの受話器用スピーカ及び外部出力用スピーカを兼用するように一つのスピーカで構成してもよい。
【0020】
表示部114は、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成され、主制御部110からの指令に基づいて各種画像を表示する。操作部115は、表示部114に組み込まれたタッチパネルや、各種の操作キーやボタン、電源ON/OFF手段としての電源スイッチなどで構成されている。この操作部115は、利用者が、通信モードを切り替えたり、通信端末装置10の本体電源をON/OFFしたり、通話開始、終話、メニュー選択、画面切り換え等を指示したり、情報を入力したりするときに用いられる。
【0021】
また、通信端末装置10は、位置情報取得手段としてのGPS(グローバル・ポジショニング・システム)部117、撮像手段としてのカメラ部118、センサー部119、電源供給手段としての電源供給部120、図示しない時計部等も備えている。
【0022】
GPS部117は、GPS受信モジュールやGPSアンテナ等で構成され、地球の周りに配置されている複数のGPS衛星から電波を受信し、その受信結果に基づいて通信端末装置10が位置する緯度、経度及び高度のデータを算出する。カメラ部118は、レンズや撮像デバイス等で構成され、人物や風景等を撮影する時に用いられる。撮像デバイスとしては、CCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOSカメラを用いることができる。センサー部119は、加速度センサー及び/又は地磁気センサー等で構成されている。加速度センサーは、1軸の加速度センサーであっていいし、2軸や3軸等の複数軸の加速度センサーであってもよい。また、地磁気センサーも、1軸の地磁気センサーであっていいし、2軸や3軸等の複数軸の地磁気センサーであってもよい。このセンサー部119の出力に基づいて、通信端末装置10の位置、向き、姿勢及び動きを示すデータを算出することができる。また、センサー部119の出力に基づいて、所定高度における基準位置から利用者の通信端末装置10が移動したときの加速度データや地磁気データの時間変化の情報である履歴情報から、通信端末装置10が位置している高度、角度等を示すデータを算出することができる。
【0023】
電源供給部120は、充電可能なバッテリー、バッテリーから各部に所定電圧の電力を供給する電力供給回路、バッテリーを充電する充電回路などを備えている。また、電源供給部120は、通信端末装置10における主要部すなわち音入出力部113、表示部114、操作部115の一部、GPS部117、カメラ部118及びセンサー部119への電力供給については、前述の利用者が操作可能な電源スイッチによりON/OFFできるように構成されている。なお、電源スイッチのOFF時に一部の機能を動作させるために、電源供給部120は、電源スイッチのOFF時においても無線通信部111及びUICC15への電力供給を継続して行うように構成してもよい。
【0024】
時計部はクロック回路等で構成され、正確な日時を計数し、例えば各種の更新処理等のための時刻情報を生成する。
【0025】
図4は、本実施形態に係る通信端末装置10の無線通信部111と通信モード切替部112との概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように無線通信部111は、広帯域通信モード(LTE通信モード)及びIoT通信モードそれぞれに最適化した広帯域通信用(LTE通信用)チップからなる第1のベースバンド処理部135A及びIoT通信用チップからなる第2のベースバンド処理部135Bと、広帯域通信モード及びIoT通信モードそれぞれに共用される高周波無線信号処理部136とを備える。高周波無線信号処理部136は、アンテナ130とDUP(Duplexer:送受共用器)131と受信電力増幅器133と送信電力増幅器134とを備える。また、ベースバンド処理部135A,Bには、通信モード切替部112が接続されている。
【0026】
図4に示すように、無線通信部111は第1のベースバンド処理部135Aを構成する広帯域通信用(LTE通信用)チップ及び第2のベースバンド処理部135Bを構成するIoT通信用チップの2つのチップを備え、使用する通信モードによって通信モード切替部112が使用するチップをハードウェアとして切り替える。通信モードの切り替えは、通信端末装置10が移動して在圏するカバレッジエリアが変更したときに、主制御部110からの制御信号に基づいて通信モード切替部112が使用するチップを自動的に切り替えることによって行う。このように通信モードの切り替えは自動的に行われるが、ユーザが操作部115を操作して手動で行ってもよい。また、無線通信部111のベースバンド処理部を広帯域通信(LTE通信)及びIoT通信が可能な1つのチップを用いて構成し、ソフトウェアによって通信モードを切り替える構成であってもよい。
【0027】
次に、本実施形態に係る通信端末装置10における通信モードの切替処理時の状態遷移の一例について説明する。
図5は、通信モードの切替処理時の状態遷移の一例を示すフローチャートである。
図5において、通信端末装置10は、広帯域通信モード502を起動して広帯域通信を行っているときに、その広帯域通信時の参照信号の受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を下回ったか否か又は所定の閾値以下になったか否かを判定し、受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を下回ったとき又は所定の閾値以下になった場合に、IoT通信モード504へ移行する(506)。
【0028】
また、通信端末装置10は、IoT通信モード504を起動してIoT通信を行っているときに、そのIoT通信時の参照信号の受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を超えたか否か又は所定の閾値以上になったか否かを判定し、受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を超えたときとき又は所定の閾値以上になった場合に、広帯域通信モード502へ移行する(507)。
【0029】
なお、IoT通信モードでは、一定間隔で広帯域通信モードを起動し、上記受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を超えたか否か又は所定の閾値以上になったか否かを判定してもよい。そして、上記受信電力(RSRP)又は通信品質(RSRQ)が所定の閾値を超えていない場合又は所定の閾値以上になっていない場合、広帯域通信モードを停止し、IoT通信モードを維持するにしてもよい。
【0030】
以上、本実施形態によれば、基地局20との通信状況に基づいて基地局20の広帯域通信モードのカバレッジエリア21から拡張されたIoT通信モードのカバレッジエリア22に移動したときに広帯域通信モードからIoT通信モードに切り替えて基地局20と通信可能になり、しかも、IoT通信モードのカバレッジエリア22では、広帯域通信モードよりも狭い周波数帯域幅で基地局20と通信することによりスループットを制限して基地局20の負荷を抑制できる。従って、基地局20の負荷増大を抑制しつつ基地局20と通信可能な通信エリアを拡大することが可能になる。
【0031】
なお、本実施形態に係る移動通信システムでは、基地局20による無線リソース配分を変更してもよい。例えば、カバレッジエリアに複数の通信端末装置10が在圏している場合に、通信状況に応じて全帯域幅で広帯域通信とIoT通信との使用帯域を変更してもよい。
【0032】
図6(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、通常時、災害時、広帯域通信モードで通信する広帯域通信接続端末数が少ない時における基地局20による広帯域通信とIoT通信との無線リソースの比率の変化を説明する説明図である。
【0033】
図6(a)に示すように、通常時における基地局20は、全帯域幅のうちIoT通信の割合を広帯域通信よりも少なくなるように無線リソースの比率を変化させる。
また、
図6(b)に示すように、災害時における基地局20は、全帯域幅のうちIoT通信の割合を広帯域通信よりも多くなるように無線リソースの比率を変化させる。これにより、災害時には、通常時に比べてカバレッジエリアが拡張し、より多くの通信端末装置10との間でIoT通信を行うことが可能となる。
また、
図6(c)に示すように、広帯域通信モードで通信する広帯域通信接続端末数が少ないときにおける基地局20は、全帯域幅のうちIoT通信の割合を広帯域通信よりも若干多くなるように無線リソースの比率を変化させる。これにより、広帯域通信接続端末数が少ないときには、通常時に比べてカバレッジエリアが拡張し、より多くの通信端末装置10との間でIoT通信を行うことが可能となる。
【0034】
上述した
図6(b)及び(c)の場合のように、カバレッジエリアが拡張して基地局20との間で多数の通信端末装置10の同時接続がされた場合、IoT通信モードを使用して接続する通信端末装置10に対し使用帯域幅の制限を設けることにより、スループットが制限され、ネットワークへの負荷の増大を抑制することができる。
【0035】
また、IoT通信モードのカバレッジエリア22のうち広帯域通信モードのカバレッジエリア21から拡張された拡張エリアにおいて基地局20との間で多数の通信端末装置10の同時接続がされた場合、その拡張エリアに在圏してIoT通信を行っている通信端末装置10で使用可能なアプリケーション(以下「アプリ」ともいう。)を制限することにより、ネットワークへの負荷の増大を抑制することができる。例えば、通信端末装置10を広帯域通信モードで使用する場合は全てのアプリを使用することができるのに対し、IoT通信モードで使用する場合はソフトウェアによる操作から使用可能なアプリに制限を設けて、一部のアプリ以外を使用不可としてもよい。この場合、IoT通信モードで使用可能なアプリとしては、例えば、ショートメッセージを送受信するアプリ、通話アプリ、災害用アプリなどである。
【0036】
上記広帯域通信モードで使用可能なアプリに制限を設ける方法としては、上述したソフトウェアによる操作に限らず、通信端末装置10をIoT通信モードで使用する場合に、ネットワーク側から通信端末装置10に使用制限するアプリを通知し、通信端末装置10が通知を受けたアプリの使用を制限してもよい。また、ネットワーク側のサーバにアプリ制限用のフラグを用意しておき、アプリから定期的に又は不定期的にネットワーク側のサーバへ問い合わせを行い、アプリ制限フラグが立っている場合、そのアプリの使用を制限してもよい。
【0037】
また、上記実施形態において、通信端末装置10と無線通信可能な基地局20は、通信端末装置10がIoT通信モードのカバレッジエリア22に在圏してIoT通信モードで自局と通信しているときに、その通信端末装置10に対するデータ通信速度[bps]を制限する手段を備えてもよい。例えば、IoT通信モードで通信している通信端末装置10に対する転送データレートを、上記広帯域通信モードで通信している通信端末装置に対する転送データレートよりも低くなるように制限する。また、IoT通信モードで通信している通信端末装置10に対する転送データレートを制限する手段は、基地局20が接続されたコアネットワークに設けられたコアネットワーク装置などの通信網側装置に備えてもよい。IoT通信モードで通信している通信端末装置10に対する転送データレートを制限することにより、IoT通信モードのカバレッジエリア22におけるスループットが制限され、ネットワークへの負荷の増大を抑制することができる。
【0038】
ここで、上記基地局20やコアネットワーク装置で制限する転送データレートは、IoT通信モードのカバレッジエリア22に複数の通信端末装置10が在圏している場合、カバレッジエリア22内に在圏している通信端末装置10の数に応じて設定してもよい。例えば、カバレッジエリア22内に在圏している通信端末装置10の数が多い場合は転送データレートを低めに制限し、通信端末装置10の数が少ない場合は転送データレートを高めに制限してもよい。また、上記基地局20やコアネットワーク装置で制限する転送データレートは、通信端末装置10ごとに設定してもよい。例えば、通信端末装置10ごとに、通信端末装置10で起動しているアプリの種類に応じて転送データレートを制限してもよい。より具体的には、ショートメッセージを送受信するアプリ、通話アプリ、災害用アプリなどが起動されている通信端末装置10に対しては、通信データ量が少ないため、転送データレートを低めに制限してできるだけ多くの通信端末装置10が同時に通信できるようにし、ネットワークの状況に応じて通信データ量が多いアプリを起動している通信端末装置10に対しては、当該アプリが正常に動作するように転送データレートを高めに制限してもよい。
【0039】
なお、本明細書で説明された処理工程並びに移動通信システム、基地局及び通信端末装置(ユーザ端末装置、移動局)の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
【0040】
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、NodeB、通信端末装置、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
【0041】
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる各部は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置や記憶装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
【0042】
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
【符号の説明】
【0043】
10 通信端末装置
20 基地局
21 広帯域通信モードの通信のカバレッジエリア(広帯域通信エリア)
22 IoT通信モードの通信のカバレッジエリア(IoT通信エリア)
110 主制御部
111 無線通信部
112 通信モード切替部
130 アンテナ
131 DUP(送受共用器)
133 受信電力増幅器
134 送信電力増幅器
135A,B ベースバンド処理部
136 高周波信号処理部
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0044】
【非特許文献1】3GPP TS 36.300 V10.12.0 (2014−12).
【非特許文献2】3GPP TS 36.300 V13.5.0 (2016−09).
【非特許文献3】C. Bockelmann, et al.,”Massive Machine‐type Communications in 5G: Physical and MAC‐layer solutions ”,IEEE Communications Magazine(Volume:54,Issue:9,September 2016).
【非特許文献4】G. Romano,「3GPP RAN progress on "5G"」,[online]、[平成28年12月27日検索]、インターネット(URL:http://www.3gpp.org/ftp/Information/presentations/presentations_2016/3GPP%20RAN%20Progress%20on%205G%20-%20NetFutures.pdf).
【非特許文献5】3GPP TR 38.801 V1.0.0 (2016−12).
【非特許文献6】3GPP TR 38.802 V1.0.0 (2016−11).
【非特許文献7】3GPP TR 38.803 V1.0.0 (2016−12).
【非特許文献8】3GPP TR 38.804 V0.4.0 (2016−11).
【非特許文献9】3GPP TR 38.805 V0.0.2 (2016−12).
【非特許文献10】3GPP TR 38.900 V14.1.0 (2016−09).
【非特許文献11】3GPP TR 38.912 V0.0.2 (2016−09).
【非特許文献12】3GPP TR 38.913 V14.0.0 (2016−10).