特許第6462024号(P6462024)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6462024転がり軸受を備えたターボコンプレッサトレイン及び関連する組み上げ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6462024
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】転がり軸受を備えたターボコンプレッサトレイン及び関連する組み上げ方法
(51)【国際特許分類】
   F02C 3/08 20060101AFI20190121BHJP
   F02C 6/08 20060101ALI20190121BHJP
   F02C 3/107 20060101ALI20190121BHJP
   F02C 7/06 20060101ALI20190121BHJP
   F01D 3/04 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   F02C3/08
   F02C6/08
   F02C3/107
   F02C7/06 D
   F01D3/04
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-35729(P2017-35729)
(22)【出願日】2017年2月28日
(62)【分割の表示】特願2014-522082(P2014-522082)の分割
【原出願日】2012年7月25日
(65)【公開番号】特開2017-141835(P2017-141835A)
(43)【公開日】2017年8月17日
【審査請求日】2017年3月1日
(31)【優先権主張番号】CO2011A000031
(32)【優先日】2011年7月28日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】505347503
【氏名又は名称】ヌオーヴォ ピニォーネ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ランディ,ジャコモ
(72)【発明者】
【氏名】ピーノ,グイド
(72)【発明者】
【氏名】カマッティ,マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】ナルディ,ロレンツォ
【審査官】 西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−011634(JP,A)
【文献】 特開2007−278283(JP,A)
【文献】 特開昭61−187539(JP,A)
【文献】 特開2003−056307(JP,A)
【文献】 特開昭61−121740(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/076668(WO,A2)
【文献】 特開昭61−226524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC F01D 1/00−15/12,
23/00−25/36
F02C 3/08, 6/06, 7/06,
7/32, 7/36,
F04D 25/04,29/063
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーを力学的エネルギーに変換するように構成されたガスタービンと、
ガスタービンのシャフトに接続されたシャフトを有する遠心性コンプレッサと、
ガスタービンのシャフトに接続し、合成油によって動作するように構成された補助ギアボックスと、
前記ガスタービンと前記遠心性コンプレッサに合成油を供給するように構成された単一のリューブポンプと、
を備える、ターボコンプレッサトレインであって、
前記ガスタービン、前記遠心性コンプレッサ、および単一のリューブポンプのそれぞれは、前記単一のリューブポンプによって潤滑される転がり軸受のみを有し、
前記ターボコンプレッサトレインはさらに、前記転がり軸受のアキシャル方向スラストに対するスラスト均衡システムを有する、
ターボコンプレッサトレイン。
【請求項2】
前記ガスタービンは、
空気を圧縮するように構成されたコンプレッサと、
コンプレッサから圧縮空気を受け取り、該圧縮空気を燃料と混合した後にこれに点火するように構成された燃焼室と、
燃焼室から高温気体を受け取り該高温気体の熱エネルギーを回転運動に変換するように構成されたエキスパンダと、
を備えている、請求項1に記載のトレイン。
【請求項3】
該トレインのあらゆる構成要素で鉱物油が用いられていない、請求項1または2に記載のトレイン。
【請求項4】
前記ガスタービンはアキシャルエキスパンダを含む、請求項1から3のいずれかに記載のトレイン。
【請求項5】
ガスタービンのシャフトと遠心性コンプレッサのシャフトを機械的に接続するように構成されたギアボックスをさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載のトレイン。
【請求項6】
熱エネルギーを力学的エネルギーに変換するように構成されたガスタービンと、
ガスタービンのシャフトに接続されたシャフトを有する発電機と、
ガスタービンのシャフトと接続している補助ギアボックスであって、合成油によって動作するように構成された補助ギアボックスと、
前記ガスタービンと前記発電機に合成油を供給するように構成された単一のリューブポンプと、
を備える、ターボコンプレッサトレインであって、
前記ガスタービン、前記発電機、および単一のリューブポンプのそれぞれは、前記単一のリューブポンプによって潤滑される転がり軸受のみを有し、
前記ターボコンプレッサトレインはさらに、前記転がり軸受のアキシャル方向スラストに対するスラスト均衡システムを有する、
ターボコンプレッサトレイン。
【請求項7】
ターボコンプレッサトレインを組み上げるための方法であって、
ガスタービンを遠心性コンプレッサに機械的に接続する工程と、
ガスタービンのシャフトを補助ギアボックスに接続する工程と、
前記ガスタービンと前記遠心性コンプレッサに、合成油を供給するように構成された単一のリューブポンプを接続する工程と、
ガスタービン、遠心性コンプレッサ、および単一のリューブポンプの各々に、前記単一のリューブポンプによって潤滑される転がり軸受のみを提供する工程と、
前記転がり軸受のアキシャル方向スラストに対するスラスト均衡システムを提供する工程と、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示した主題の実施形態は全般的には、ターボコンプレッサトレイン全体に対して単一のリューブポンプ及び/または単一の潤滑油媒介物を提供するための方法及びシステムに関し、またより具体的にはそのメカニズム及び技法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、軍事から発電に至るまでの多くの産業分野で用いられている。これらは主に、電気エネルギーを産生するために用いられる。しかしある種のガスタービンは、様々な輸送手段、飛行機、船舶、その他の推進のために用いられている。石油及びガスの分野では、コンプレッサ、ポンプ及び/または発電機の駆動のためにガスタービンを用いている。図1に示したようにガスタービン12は、コンプレッサや発電機14に対してかつ補助装置16に対して接続されることがある。ガスタービン12とコンプレッサや発電機14との間にはギアボックス18やその他の装置を設けることがある。これらすべての要素によって1つのターボコンプレッサトレイン10が形成されている。
【0003】
ガスタービン12は、入力22の位置で気体(例えば、空気)を受け取り、出力24の位置で所定の圧力まで圧縮してこの気体を提供するように構成されたコンプレッサ20を含むことがある。この圧縮気体は次いで、燃焼器26に入力され、ここでこれがライン28から提供される燃料と混合される。この気体と燃料の混合体に点火し、エキスパンダ32の入力30に対して高温気体が高圧力で提供される。その排気ガスは次いでエキスパンダ32の出力34の位置で放出される。
【0004】
エキスパンダ32を介した高温気体の膨張によって、ギアボックス18を介してコンプレッサ14のシャフトに結合された回転部分(図示せず)の回転が決定される。したがってコンプレッサ14はエキスパンダ32によって駆動される。ターボコンプレッサトレイン10の構成要素のうちの1つまたは幾つかは、高速で回転する重量が大きい回転部分(例えば、シャフト、羽根車、その他)を含む。これらの構成要素の回転運動を促進するため並びにその摩擦を最小限にするために、トレイン内に様々な軸受ユニットが設けられている。幾つかの方式について次に検討することにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1930553号公報
【特許文献2】米国特許第4834622号明細書
【特許文献3】米国特許第4669263号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/140672号明細書
【発明の概要】
【0006】
図2A〜Cは、その要素の幾つかが転がり軸受を有しかつその残りの要素が流体軸受を有している図1のトレイン10を表している。転がり軸受を有する要素をAで示し、また流体軸受を有する要素をBで示している。さらに、転がり軸受は合成油の使用を必要とする一方、流体軸受は鉱物油の使用を必要とすることに留意されたい。したがって、図2A及び2Bに示した方式では2つのリューブポンプ(各軸受タイプごとに1つ)を必要とするが、図2Cに示した方式では1つのリューブポンプ及び鉱物油を利用している。これらの方式は2重リューブポンプであるため重量及びメンテナンスコストがより大きくなり、これらは大きな占有面積を有すると共にプラントの複雑性の上昇を要する。図2Cに示した構成の欠点の1つは、流体軸受のために必要となるリューブ油消費がより多いことである。
【0007】
したがって、前述の問題点及び欠点を回避するようなシステム及び方法を提供することが望ましい。
【0008】
例示的な一実施形態では、熱エネルギーを力学的エネルギーに変換するように構成されたガスタービンと、ガスタービンのシャフトに接続されたシャフトを有する遠心性コンプレッサと、ガスタービン及び遠心性コンプレッサに合成油を提供するように構成された単一のリューブポンプと、を含んだターボコンプレッサトレインを提供する。ガスタービン、遠心性コンプレッサ及び単一のリューブポンプのそれぞれは、転がり軸受のみを有する。
【0009】
別の例示的実施形態では、熱エネルギーを力学的エネルギーに変換するように構成されたガスタービンと、ガスタービンのシャフトに接続されたシャフトを有する発電機と、ガスタービン及び発電機に合成油を提供するように構成された単一のリューブポンプと、を含んだターボコンプレッサトレインを提供する。ガスタービン、発電機及び単一のリューブポンプのそれぞれは、転がり軸受のみを有する。
【0010】
さらに別の例示的実施形態では、ターボコンプレッサトレインを組み上げるための方法を提供する。本方法は、ガスタービンを遠心性コンプレッサに機械的に接続する工程と、ガスタービンにリューブポンプを機械的または電気的に接続する工程と、ガスタービン、遠心性コンプレッサ及びリューブポンプの各々に転がり軸受のみを提供する工程であって、該リューブポンプは合成油をポンピングするように構成されている提供工程と、を含む。
【0011】
本明細書に組み入れられると共にその一部を成す添付の図面は、1つまたは複数の実施形態を例証すると共に、本説明と一緒になってこれらの実施形態を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来式ターボコンプレッサトレインの概要図である。
図2A】2つのリューブポンプを有する従来式ターボコンプレッサトレインの概要図である。
図2B】2つのリューブポンプを有する従来式ターボコンプレッサトレインの概要図である。
図2C】鉱物油のみの供給を受ける従来式ターボコンプレッサトレインの概要図である。
図3】転がり軸受の概要図である。
図4】流体軸受の概要図である。
図5】例示的な一実施形態に従った単一のリューブポンプを有するターボコンプレッサトレインの概要図である。
図6】例示的な一実施形態に従った単一のリューブポンプをそれと電気的に接続させて有するターボコンプレッサトレインの概要図である。
図7】遠心性コンプレッサの概要図である。
図8】例示的な一実施形態に従った単一のリューブポンプを有する別のターボコンプレッサトレインの概要図である。
図9】例示的な一実施形態に従った単一のリューブポンプを有するターボコンプレッサトレインを組み上げるための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示的実施形態に関する以下の説明では添付の図面を参照するものとする。異なる図面において同じ参照番号によって同じ要素または同様の要素を示している。以下の詳細な説明は本発明を限定するものではない。むしろ本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定されるものである。以下の実施形態については単純化するために、コンプレッサや発電機に接続されるガスタービンシステムの用語及び構造に関連して検討することにする。しかし次に検討する実施形態はこれらのシステムに限定されるものではなく、互いに接続されると共にその各々がそれ自身の軸受システムを有する複数の機械を有する別のシステムに適用することができる。
【0014】
本明細書の全体を通じて「一実施形態」や「ある実施形態」に対する言及は、ある実施形態と連携して記載したある具体的な特徴、構造または特性が開示した主題の少なくとも1つの実施形態内に含まれることを意味している。したがって、明細書の全体を通じて様々な箇所に「一実施形態では」や「ある実施形態では」というフレーズが登場するが、これは必ずしも同じ実施形態に対する言及とは限らない。さらに当該の特徴、構造または特性を、1つまたは複数の実施形態において適当な任意の方式で組み合わせることができる。
【0015】
例示的な一実施形態では、ターボコンプレッサトレイン全体の構成要素は転がり軸受を備えている。したがって構成要素のうち流体軸受を有するものはなく、このことはそのコンプレッサが流体軸受を有するような従来式トレインと異なる。この点において、転がり軸受による解決法ではアキシャル方向スラスト(thrust)の補償がより複雑であるために従来式遠心性コンプレッサは転がり軸受を有していないことに留意されたい。さらに、転がり軸受を備えたコンプレッサの動的挙動は剛性の上昇によるマイナスの影響を受けるが、流体軸受による解決法では減衰がさらに大きい。この例示的実施形態では、構成要素のすべてについて単一のリューブポンプを用いており、これによってトレインの重量が軽減され、機械コストが低減され、占有面積が小さくなりかつ、信頼度が上昇することになる。流体軸受用の鉱物リューブ油ポンプが排除されることによって、その機械によっては250kWまでのエネルギーを節約することができる。したがってこの例示的実施形態では、トレインのすべての構成要素で合成油を用いている。この単一のランプ(lump)ポンプはトレインの一部とすることがあり、あるいはトレインの補助構成要素とすることがある。このランプポンプはトレインと機械的または電気的に接続されることがある。
【0016】
この新式トレインの方式の検討に先立って、転がり軸受、流体軸受、鉱物油及び合成油についての簡単な説明をこの順序で登場させることにする。一般的な転がり軸受50を図3に示している。転がり軸受50は、外部軌道輪52と内部軌道輪54という2つの軌道輪を有する。この2つの軌道輪は転がり要素56をガイドしている。転がり要素56は図示したようなボールとすることがあり、あるいは別の形状(例えば、円筒その他)を有することがある。これらは、テーパ付きとすることやテーパ付きとしないことがある。転がり要素を互いから所望の距離に維持するためにケージ58を用いることがある。別のタイプの転がり軸受が存在しており、このことは当技術分野で知られている。
【0017】
図3に示した転がり軸受50は、その用途に応じて合成油またはグリースによって従来式に潤滑されている。合成油は、人工的に製造した(合成した)化合物を含む潤滑材である。合成潤滑材は原油ではなく化学修飾した石油成分を用いて製造することが可能であるが、別の原材料から合成することも可能である。合成油は温度限界で動作させる際に石油から精製した潤滑材の代替油として用いられる、というのもその提供する機械的特性及び化学的特性が一般に従来の鉱物油で得られるものよりも優れているからである。
【0018】
一般的な流体軸受60は、その各々が作用表面64aを有する複数のパッド64を保持するように構成されたリング62を含む。パッド64は、リング62の内部でシャフト(図示せず)を回転方向Aに回転させたときに回転方向Aへのズレを防止するように阻止プレート66によって保持されている。アキシャル方向の位置ズレを防止するために、対応する保持プレート68がリング62の近傍でパッド64を保持している。リング62、阻止プレート66及び保持プレート68によって1つの所定の体積が規定され、その内部においてパッド64を保持ヘッド(図示せず)の周りでピボット動作させることができる。回転シャフト(図示せず)とパッド64の間に油膜が形成されるように作用表面64a上に鉱物油が提供される。
【0019】
鉱物油は、ガソリンや原油から得られる石油ベースの別の産生物を生産するための石油の蒸留の液体副産物である。鉱物油は、アルカン(典型的には、炭素数が15〜40)及び環状パラフィン(石油ゼリー(「白色ワセリン」とも呼ぶ)に関連する)を主に含む。
【0020】
上で検討したように例示的な一実施形態ではターボコンプレッサトレインを、転がり軸受のみを有しかつ流体軸受を有さないように構成させている。したがって、ターボコンプレッサトレイン内のコンプレッサが遠心性コンプレッサである場合に、流体軸受を全く使用していない。この点において従来式の遠心性コンプレッサは、転がり軸受を使用せず流体軸受のみを使用することに留意されたい。
【0021】
図5は、すべての構成要素が転がり軸受を備えかつ流体軸受を全く備えないようなターボコンプレッサトレイン100の例示的な一実施形態を表している。ターボコンプレッサトレイン100は、燃料と空気が一緒に混合されて点火される場所である燃焼室104と流体接続されたコンプレッサ102を含む。その高温気体は、そのシャフトが高温気体の膨張による回転を受けているエキスパンダ106に提供される。エキスパンダ106はアキシャルエキスパンダとすることがある。エキスパンダ106のシャフト108は、遠心性コンプレッサ112のシャフト110に対してまたさらにコンプレッサ102に対して接続されることがある。コンプレッサ102のシャフトは、ポンプ116のシャフトに対して回転運動を伝達するように構成した補助ギアボックス114に接続されることがある。ポンプ116は、ターボコンプレッサトレインの様々な構成要素の転がり軸受に必要となる合成油用のリューブポンプとすることがある。
【0022】
図6に示した例示的な一実施形態ではトレイン200は、トレイン100に関して図5に示した構成要素のすべてを含む(ただし、ポンプ216はトレインの一部ではない)。さらに、ポンプ216はトレインと機械的に(回転運動)接続されていない。この例示的実施形態ではそのポンプに対して、例えば電源218(例えば、トレインの電力グリッドまたは電力発生機)からの電気的パワーを供給している。この点において、本明細書(例えば、図5及び8)で検討した実施形態のすべては機械的または電気的のいずれかによってトレインと接続されたポンプを有し得ることに留意されたい。さらにポンプはその用途に応じて、トレインの一部とすることや一部としないことがある。
【0023】
例示的な一実施形態では、ポンプ116、補助ギアボックス114、コンプレッサ102、エキスパンダ106及び遠心性コンプレッサ112のそれぞれが転がり軸受を有する。したがってこの例示的実施形態では、単一のリューブポンプが使用されると共に、使用される油は合成油だけである。ある用途では、遠心性コンプレッサ112を発電機で置き換えることがある。この場合にその発電機は、転がり軸受を有しかつ流体軸受を有していない。転がり軸受は流体軸受と比較してアキシャル方向スラストに対する支持が十分でないことがあるため、専用のスラスト均衡システム(本発明の譲受人によって開発されたシステム)を必要とすることがある。
【0024】
図7には、上の検討に従った修正をした一般的な遠心性コンプレッサ140を示していると共に、空気取り込みがX方向に沿った位置142で羽根車144に到達していること並びに羽根車144を通過する遠心性運動により空気速度を上昇させた後にY方向に沿った位置146から出ることによって該遠心性コンプレッサは規定されている。羽根車144は、転がり軸受148及び150によって支持されたシャフト110に接続されるように図示している。
【0025】
図5に戻ると、必要とする合成油を供給するためにターボコンプレッサトレインの構成要素の各々に対して配管170によってリューブポンプ116を接続していることに留意されたい。図8に示した例示的な一実施形態では、エキスパンダ106のシャフト108と遠心性コンプレッサまたは発電機112のシャフト110の間にギアボックス180を設けることがある。この際にそのギアボックス180は、合成油とまた必要な場合に転がり軸受とを用いるように構成させている。
【0026】
図9に示した例示的実施形態では、上で検討したようなトレインを組み上げるための方法については記載していない。本方法は、ガスタービンを遠心性コンプレッサに機械的に接続する工程900と、ガスタービンにリューブポンプを機械的または電気的に接続する工程902と、ガスタービン、遠心性コンプレッサ及びリューブポンプの各々に転がり軸受のみを提供する工程であって該リューブポンプは合成油をポンピングするように構成されている提供工程904と、を含む。
【0027】
開示した例示的な実施形態は、ターボコンプレッサ並びにターボコンプレッサの各構成要素に転がり軸受を設けるための方法を提供している。本説明は本発明の限定を目的としないことに留意すべきである。それどころかこれらの例示的実施形態は、添付の特許請求の範囲に規定したような本発明の精神及び趣旨内に包含される代替形態、修正形態及び等価形態を含むように意図している。さらにこれらの例示的実施形態の詳細な説明では、特許請求する発明に対する包括的な理解を提供するために多くの具体的な詳細を列挙している。しかし、こうした多くの具体的な詳細を伴うことなく様々な実施形態を実施し得ることは当業者であれば理解されよう。
【0028】
本例示的実施形態の特徴及び要素について本実施形態において具体的に組み合わせて記載してきたが、各特徴や要素は実施形態の別の特徴及び要素を伴うことなく単独で用いることや、本明細書に開示した別の特徴及び要素と様々に組み合わせてまたは組み合わせずに用いることが可能である。
【0029】
ここに記載した説明では、任意のデバイスやシステムの製作及び利用並びに組み込んだ任意の方法の実行を含む当業者による開示した主題の実施を可能にするために例を使用している。本主題の特許性のある範囲は特許請求の範囲によって規定していると共に、当業者により行われる別の例を含むことができる。こうした別の例も本特許請求の範囲の域内にあるように意図している。
【符号の説明】
【0030】
10 ターボコンプレッサトレイン
12 ガスタービン
14 コンプレッサ、発電機
16 補助装置
18 ギアボックス
20 コンプレッサ
22 入力
24 出力
26 燃焼器
28 ライン
30 入力
32 エキスパンダ
34 出力
50 転がり軸受
52 外部軌道輪
54 内部軌道輪
56 転がり要素
58 ケージ
60 流体軸受
62 リング
64 パッド
64a 作用表面
66 阻止プレート
68 保持プレート
100 ターボコンプレッサトレイン
102 コンプレッサ
104 燃焼室
106 エキスパンダ
108 シャフト
110 シャフト
112 遠心性コンプレッサ
114 補助ギアボックス
116 ポンプ
140 遠心性コンプレッサ
142 X方向の位置
144 羽根車
146 Y方向の位置
148 転がり軸受
150 転がり軸受
170 配管
180 ギアボックス
200 トレイン
216 ポンプ
218 電源
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9