(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6462829
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の自動化可能なまたは自動化された検出方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/00 20060101AFI20190121BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20190121BHJP
G03F 9/02 20060101ALI20190121BHJP
B29C 64/268 20170101ALI20190121BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20190121BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20190121BHJP
B29C 64/232 20170101ALI20190121BHJP
B29C 64/236 20170101ALI20190121BHJP
B22F 3/105 20060101ALI20190121BHJP
B22F 3/16 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
G01B11/00 H
G03F7/20 505
G03F9/02 Z
B29C64/268
B33Y10/00
B33Y30/00
B29C64/232
B29C64/236
B22F3/105
B22F3/16
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-215158(P2017-215158)
(22)【出願日】2017年11月8日
(65)【公開番号】特開2018-77227(P2018-77227A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2017年11月8日
(31)【優先権主張番号】10 2016 121 649.6
(32)【優先日】2016年11月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506154834
【氏名又は名称】ツェーエル・シュッツレヒツフェアヴァルトゥングス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】マルクス・シュタルク
(72)【発明者】
【氏名】フローリアーン・ベックマン
(72)【発明者】
【氏名】ファービアン・ツォイルナー
【審査官】
齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2007/043535(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0175935(US,A1)
【文献】
特開2010−199453(JP,A)
【文献】
特開2015−128898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00
B22F 3/105
B22F 3/16
B29C 64/232
B29C 64/236
B29C 64/268
B33Y 10/00
B33Y 30/00
G03F 7/20
G03F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元の対象物を積層造形するための装置(1)の露光装置(6)によって発生させたレーザービーム(2)の焦点位置の自動化可能なまたは自動化された検出方法であって、前記装置(1)が、水平に方向づけられた第1の機械軸によって規定されるx軸と、水平に方向づけられた第2の機械軸によって規定されるy軸と、鉛直に方向づけられた第3の機械軸によって規定されるz軸とを有しており、以下の、
− 基体(10)が基準点(11)に対する1つの特定のz軸ポジションに配置される第1の露光ポジション(z1)に前記基体(10)を配置し、かつ前記第1の露光ポジション(z1)で少なくとも1つの露光ベクトル(13)で前記基体(10)を露光し、少なくとも一つの露光ベクトル(13)が、線状に二つの点の間に延びるステップ、
− 前記基体(10)がそれぞれ前記基準点(11)に対するさらなる1つの特定のz軸ポジション(zn)に配置される複数のさらなる露光ポジションに前記基体(10)を移動させ、かつそれぞれの前記さらなる露光ポジション(zn)で少なくとも1つの露光ベクトル(13)で前記基体(10)をそれぞれ露光し、相次ぐ露光ポジションでの前記露光ベクトル(13)が、異なるz軸ポジションに割り当てられており、前記基体(10)上には、それぞれの前記露光ベクトル(13)に応じて露光された基体領域によって規定される露光パターン(12)が形成されるステップ、
− 前記露光パターン(12)内の光学的に捕捉可能な異なるコントラスト領域を捕捉することにより、前記露光パターン(12)を光学的に評価するステップ、
− 捕捉された前記光学的コントラスト領域に基づいてレーザービーム(2)の焦点位置を検出するステップ
を含む検出方法。
【請求項2】
前記レーザービーム(2)が前記基体(10)にデフォーカスして当たるかまたはフォーカスして当たるかに応じて、前記基体(10)上の前記露光パターン(12)内に異なる色の色領域またはコントラスト領域が形成され、前記露光パターン(12)内の比較的明るい色領域または弱いコントラスト領域が、前記レーザービーム(2)がそれぞれの前記露光ポジションでデフォーカスしていることを示しており、かつ比較的暗い色領域または強いコントラスト領域が、前記レーザービーム(2)がそれぞれの前記露光ポジションでフォーカスしていることを示していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記露光パターン(12)が、特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴(14)を備えて形成され、それぞれの割当て特徴(14)が、1つの特定の露光ポジションおよび/または1つの特定のz軸ポジションに割り当てられることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ジグザグ状またはギザギザ状の露光パターン(12)が形成され、この場合、それぞれのジグザグまたはギザギザの先端が、それぞれ1つの特定の露光ポジションおよび/または1つの特定のz軸ポジションが割り当てられた特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴(14)として使用されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
光学的に捕捉可能な割当て特徴(16)が形成され、前記割当て特徴が、前記露光パターン(12)の始まりに割り当てられることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記露光ポジションが、そのそれぞれのz軸ポジションに関し、0.5〜1mmの間の範囲内の、又は0.1mmの変位分だけ変位していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つの露光ベクトル(13)が、平行に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
前記露光ベクトル(13)が、そのそれぞれのx軸ポジションおよび/またはy軸ポジションに関し、0.1〜1mmの間の範囲内の、又は0.2mmの変位分だけ変位して配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
検出された前記レーザービーム(2)の焦点位置に基づき、選択的に露光すべき前記装置(1)の構成フィールドに対する前記露光装置(6)の配置の適合が行われることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
前記基体(10)が、前記装置(1)の、積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物を支持するために構成されたキャリア装置(5)の、前記z軸に沿って可動に据えられたキャリア要素(9)上に配置または形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
前記露光パターン(12)内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による前記露光パターン(12)の光学的評価のため、および捕捉された前記光学的コントラスト領域に基づく前記レーザービーム(2)の焦点位置の検出のために、装置側に存在する捕捉および検出装置(16)が使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
前記露光パターン(12)内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による前記露光パターン(12)の光学的評価のため、および捕捉された前記光学的コントラスト領域に基づく前記レーザービーム(2)の焦点位置の検出のために、モバイル端末機器、スマートフォンまたはタブレットに存在する捕捉および検出装置が使用されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
装置(1)の構成フィールドに向けられたレーザービーム(2)を発生させるための露光装置を含む、三次元の対象物の積層造形のための装置(1)であって、請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法を実施するために構成されていることを特徴とする装置(1)。
【請求項14】
前記露光パターン(12)内の光学的に捕捉可能な異なるコントラスト領域の捕捉による前記露光パターン(12)の光学的評価のため、および捕捉された前記光学的コントラスト領域に基づく前記レーザービーム(2)の焦点位置の検出のために構成された捕捉および検出装置(16)を特徴とする請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元の対象物を積層造形するための装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の自動化可能なまたは自動化された検出方法に関し、この装置は、水平に方向づけられた第1の機械軸によって規定されるx軸と、水平に方向づけられた第2の機械軸によって規定されるy軸と、鉛直に方向づけられた第3の機械軸によって規定されるz軸とを有している。
【背景技術】
【0002】
実施可能なまたは実施された三次元の対象物の積層造形の枠内で、三次元の対象物を積層造形するための付加装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の検出は、重要な工程である。レーザービームの焦点位置の検出と、その後の、付加造形工程または積層造形工程の実施時に選択的に硬化すべき構成材料層を選択的に硬化するためのフォーカスレーザービームの使用とは、構成材料の所望の硬化のため、したがってそれぞれの積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物の構造上の特性のために不可欠である。
【0003】
今日までレーザービームの焦点位置は、基体、例えばアルミニウム薄板を、この基体の異なるz軸ポジションで露光することにより、基体上にある特定の露光パターンを発生させるようにして決定するのが通常である。発生させた1つまたは複数の露光パターンが技術者によって鑑定される。最も細い露光ベクトルでの露光パターンを示すそのz軸ポジションを、レーザービームがフォーカスしている「零位地」と決定する。このやり方は、一つにはあまり厳密でなく、もう一つには自動化できないので手間がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の基礎となる課題は、これに対してとりわけ厳密さおよび自動化可能性に関して改善された、三次元の対象物を積層造形するための装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の検出方法を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1による、三次元の対象物を積層造形するための装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の自動化可能なまたは自動化された検出方法によって解決される。請求項1の従属請求項は、この方法の可能な実施形態に関する。
【0006】
ここで説明する方法は、三次元の対象物を積層造形するための装置(「装置」)の、つまりとりわけ選択的レーザ溶融方法、略してSLM方法を実施するために構成された装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の自動化可能なまたは自動化された検出に用いられる。露光装置は、典型的には、特定のビーム特性の、つまり例えばある特定の波長のレーザービームを発生させるために構成されたレーザービームレーザービーム発生装置と、レーザービームレーザービーム発生装置によって発生させたレーザービームを(選択的に)露光すべき表面へと的確に偏向するために構成されたスキャナー装置とも呼び得るまたはみなし得るビーム偏向装置とを含んでいる。
【0007】
この装置は、水平に方向づけられた第1の機械軸によって規定されるx軸と、水平に方向づけられた第2の機械軸によって規定されるy軸と、鉛直に方向づけられた第3の機械軸によって規定されるz軸とを有している。挙げたこれらの軸は、デカルト座標系に倣って互いに直行に配置するまたは方向づけることができる。x軸とy軸によって規定される平面は、構成フィールドを含むのが典型的であり、この構成フィールド内では、装置の運転の枠内で行われる選択的な露光と、それと同時に生じる、相応のレーザ放射線により硬化可能な構成材料から成る構成材料層の選択的な硬化とが行われる。
【0008】
ここで説明する方法は、以下により詳しく説明するステップを含んでいる。
【0009】
本方法の第1のステップでは、基体が基準点に対する1つの特定のz軸ポジションに配置される第1の露光ポジションへの基体の配置と、第1の露光ポジションでの少なくとも1つの露光ベクトルでの基体の露光とが行われる。
【0010】
それゆえ本方法の自動化可能なまたは自動化された第1のステップでは、基体、つまり例えば(アルマイト処理された)アルミニウム薄板、スチールフィルム、または感光紙の、少なくとも1つの露光ベクトルでの露光が行われる。露光ベクトルは、2つの点によって規定されており、したがって典型的には(直)線状の軌道を有している。もちろん、露光パターンまたはこの露光パターンの一部を形成している複数の露光ベクトルで基体を露光することが可能である。基体の露光は、基体が基準点に対する1つの特定のz軸ポジションに配置される、つまり基体が基準点に対してz方向にある特定の間隔で配置される第1の露光ポジションで行われる。基準点は、例えば露光装置のレーザービーム出発点、つまりレーザービームが装置の露光装置、つまり典型的にはビーム偏向装置から(不活化可能な)プロセスチャンバー内に出ていく点であることができる。基体は、装置の、積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物を支持するために構成されたキャリア装置の、z軸に沿って可動に据えられたキャリア要素上に配置または形成されるのが典型的である。
【0011】
本方法のその後の第2のステップでは、基体がそれぞれ基準点に対するさらなる1つの特定のz軸ポジションに配置される複数のさらなる露光ポジションへの、とりわけ少しずつのまたは段階的な基体の移動と、それぞれのさらなる露光ポジションでの少なくとも1つの露光ベクトルでの基体のそれぞれの露光とが行われ、その際、基体上には、それぞれの露光ベクトルに応じて露光された基体領域によって規定される露光パターンが形成され、相次ぐ露光ポジションでの露光ベクトルが、異なるz軸ポジションに割り当てられている。
【0012】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第2のステップは、複数の部分ステップに区分することができる。それぞれの部分ステップでは、基体が基準点に対する1つの特定の(その前のz軸ポジションとは相違する)z軸ポジションに配置される、つまり基体が基準点に対してz方向にある特定の間隔で配置される、すぐ前の露光ポジションとは相違する1つの特定の露光ポジションに基体を配置し、かつ少なくとも1つの露光ベクトルで露光する。これらのさらなる露光ポジションは、そのそれぞれのz軸ポジションに関し、例えば0.5〜1mmの間の範囲内の変位分だけ、とりわけ0.1mmの変位分だけ変位していることができ、それゆえこれらの露光ポジションは、z方向に、例えば0.5〜1mmの間の範囲内の変位分だけ互いに離隔していることができる。
【0013】
それぞれのさらなる露光ポジションで基体を露光する露光ベクトルは、互いに離隔させて配置するまたは方向づけるのが典型的であり、例えば平行に配置するまたは方向づけることができる。それぞれの露光ポジションまたは基準点に対するz軸ポジションへの基体の移動は、積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物を支持するために構成されたキャリア装置の構成要素を形成しているキャリア要素を、それぞれの露光ポジションに対応するz軸ポジションに相応に移動させることによって行われ、言及したように基体は、装置の、積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物を支持するために構成されたキャリア装置の、z軸に沿って可動に据えられたキャリア要素上に配置または形成されるのが典型的である。
【0014】
それぞれの露光ベクトルに応じて露光された基体領域により、基体上に規定の露光パターンが形成される。この露光パターンは、基体を異なる露光ポジションで露光した露光ベクトルを含んでいるか、または基体を異なる露光ポジションで露光した露光ベクトルによって形成されている。基体をそれぞれの露光ポジションで、または基体を相次ぐもしくは異なる露光ポジションで露光するこれらの露光ベクトルは、それぞれの相次ぐまたは異なるz軸ポジションに割り当て可能であるかまたは割り当てられている。
【0015】
本方法の第3のステップでは、本方法の第2のステップで形成された露光パターンの光学的評価が、露光パターン内の光学的に捕捉可能な異なる色領域またはコントラスト領域の捕捉によって行われる。
【0016】
それゆえ本方法の第3のステップでは、露光パターンの、一般的には基体または露光された基体表面の、自動化可能なまたは自動化された光学的調査を、露光によって発生した色領域もしくはコントラスト領域または色差もしくはコントラスト差に関して行う。光学的に捕捉可能な色領域もしくはコントラスト領域または光学的に捕捉可能な色差もしくはコントラスト差とは、とりわけ、露光パターン内の、光学的に捕捉可能な色差またはコントラストが生じている領域のことである。これは典型的には、光学的に厳密に捕捉可能な明・暗領域、つまり露光パターンが、一般的には基体または露光された基体表面が、(より)明るいおよび(より)暗い領域を有する領域である。基体をそれぞれの露光ポジションで、または基体を相次ぐもしくは異なる露光ポジションで露光する露光ベクトルが、相次ぐまたは異なるz軸ポジションに割り当て可能であるかまたは割り当てられていることにより、露光パターン内で光学的に捕捉された色領域またはコントラスト領域を、それぞれの露光ポジションまたはz軸ポジションに割り当てることも可能である。
【0017】
本方法の第4のステップでは、捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービームの焦点位置の検出が行われる。
【0018】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第4のステップでは、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービームの焦点位置を検出する。この場合、より明るい領域が、典型的にはレーザービームがフォーカスしていないことを示しており、かつ(比較的)(より)暗い領域が、典型的にはレーザービームがフォーカスしていることを示していることを利用し、すなわち、レーザービームが基体にデフォーカスして当たるかまたはフォーカスして当たるかに応じて、基体上には異なる色の色領域またはコントラスト領域が形成され、その際、比較的明るい色領域またはコントラスト領域は、典型的にはレーザービームがそれぞれの露光ポジションでデフォーカスしていることを示しており、かつ比較的暗い色領域またはコントラスト領域は、典型的にはレーザービームがそれぞれの露光ポジションでフォーカスしていることを示している。前述の、露光パターン内で光学的に捕捉された色領域またはコントラスト領域をそれぞれの露光ポジションまたはz軸ポジションに割り当て得ることにより、どの露光ポジションまたはz軸ポジションで、レーザービームがフォーカスしているかを厳密に検出することができる。
【0019】
本方法のあり得る第5のステップでは、検出されたレーザービームの焦点位置に基づき、必要であれば、選択的な造形工程の実施の枠内で選択的に露光すべきこの装置の構成フィールドに対する露光装置の配置および/または方向づけの、とりわけ自動化された適合を行うことができる。
【0020】
したがって、厳密さおよび自動化可能性に関して改善された、三次元の対象物の積層造形のための装置の露光装置によって発生させたレーザービームの焦点位置の検出方法が提示されている。
【0021】
本方法の自動化可能なまたは自動化された実施は、装置の本方法の実施に必要な相応の機能コンポーネントと通信する制御装置を介して実現されるのが典型的である。制御装置は、相応の制御命令を生成するために構成されている。
【0022】
露光パターンを、特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴を備えて形成することができ、それぞれの割当て特徴は、1つの特定の露光ポジションおよび/または1つの特定のz軸ポジションに割り当てられる。相応の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴を的確に発生させることにより(これに関しそれぞれの割当て特徴は、1つの特定の露光ポジションおよび/または1つの特定のz軸ポジションに割り当てられている)、z軸方向のスケール(zスケール)を形成することができ、このスケールは、前述のレーザービームの焦点位置の検出の枠内で行われる、相応の色領域またはコントラスト領域の、1つの特定の露光ポジションまたは1つの特定のz軸ポジションへの割り当てを(かなり)簡単にする。
【0023】
相応の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴を有する露光パターンは、例えばジグザグ状またはギザギザ状の露光パターンであることができる。したがって、ジグザグ状またはギザギザ状の露光パターンを形成することができる。この場合、例えばそれぞれのジグザグまたはギザギザの先端を、それぞれ1つの特定の露光ポジションおよび/または1つの特定のz軸ポジションが割り当てられた特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴として使用することができる。相応にジグザグ状またはギザギザ状の露光パターンの形成は、平行に配置されたまたは方向づけられた露光ベクトル(その長さが異なっており、これによりジグザグ状またはギザギザ状の露光パターンが生じる)を発生させることで行うことができる。もちろん、ジグザグ状またはギザギザ状の露光パターンだけでなく、幾何的に異なる、つまり例えば縁領域がアーチ状に延びており、相応の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴を有する露光パターンも考えられる。
【0024】
露光パターンを、光学的に捕捉可能な割当て特徴を備えて形成することができ、その割当て特徴は、露光パターンの始まりを規定するかまたは露光パターンの始まりに割り当てられる。このような割当て特徴は、例えば、それ以外の露光パターンの寸法から、少なくとも1か所、場合によっては複数か所で突き出ている線であることができる。相応の割当て特徴により、後に光学的に評価すべき露光パターンの始まりを簡単に規定または捕捉することができる。
【0025】
それぞれのさらなる露光ポジションで基体を露光する露光ベクトルは、互いに離隔させて配置するまたは方向づけるのが典型的であることに言及した。例えば、露光ベクトルを平行に配置するまたは方向づけることができる。したがって少なくとも2つの露光ベクトルを、とりわけx軸またはy軸の方向に、平行に配置するまたは方向づけることができる。露光ベクトルは、そのそれぞれのx軸ポジションおよび/またはy軸ポジションに関し、例えば0.1〜1mmの間の範囲内の変位分だけ、とりわけ0.2mmの変位分だけ変位させて配置することができる。それゆえ露光ベクトルは、x方向および/またはy方向に、例えば0.1〜1mmの間の範囲内の変位分だけ互いに離隔していることができる。基本的に露光ベクトルの間隔は、検出すべきまたは検出されたレーザービームの焦点位置で、これらの露光ベクトルが、まっすぐに、まだ個々の露光ベクトルとして捕捉可能である程度に狭く選択するのが望ましい。
【0026】
露光パターン内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による露光パターンの光学的評価のため、および捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービームの焦点位置の検出のために、装置側に存在する捕捉および/または検出検出装置を使用することができる。捕捉および/または検出検出装置は、露光パターン内の異なる光学的コントラスト領域を捕捉するための少なくとも1つの光学的捕捉手段、とりわけカメラと、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービームの焦点位置を検出するための少なくとも1つの評価手段とを含むことができる。捕捉および/または検出検出装置は、適切な捕捉および/または検出アルゴリズム、とりわけ光学的評価アルゴリズムを備えることができる。
【0027】
ただしその代わりにまたはそれに加えて、露光パターン内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による露光パターンの光学的評価のため、および捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービームの焦点位置の検出のために、使用者または利用者側のモバイル端末機器、とりわけスマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどに存在する捕捉および検出検出装置を使用することもできる。この捕捉および/または検出検出装置は、装置側に存在する捕捉および/または検出検出装置に相似して、露光パターン内の異なる光学的コントラスト領域を捕捉するための少なくとも1つの光学的捕捉手段、とりわけカメラと、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービームの焦点位置を検出するための少なくとも1つの評価手段とを含むことができる。この捕捉および/または検出検出装置は、適切な捕捉および/または検出アルゴリズム、とりわけ光学的評価アルゴリズムを備えることができ、例えばいわゆる「App」として実装することができる。
【0028】
この方法と共に、本発明は、三次元の対象物の積層造形のための装置に関する。この装置は、付加造形工程を実施するためのいつもの必要な機能コンポーネントだけでなく、装置の構成フィールドに向けられたレーザービームを発生させるための露光装置を含んでおり、かつ前述の方法を実施するために構成されていることを特色とする。装置はこのために、露光パターン内の光学的に捕捉可能な異なるコントラスト領域の捕捉による露光パターンの光学的評価のため、および捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービームの焦点位置の検出のために構成された捕捉および検出検出装置を含むことができる。方法に関連するすべての実施形態が、相似して装置に当てはまる。
【0029】
図での例示的実施形態に基づいて本発明をより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】1つの例示的実施形態による装置の原理図である。
【
図2】1つの例示的実施形態による露光パターンの原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、1つの例示的実施形態による装置1の原理図を示している。
図1では装置1のうち、以下に述べる原理の説明に重要な部分だけを示している。
【0032】
例えば、SLM装置、つまり選択的溶融方法(SLM方法)を実施するための装置である装置1は、硬化可能な構成材料、つまり例えば金属粉末から成る構成材料層の、レーザービーム2を用いた、連続的で層ごとの選択的な露光と、それと同時に生じる硬化とによる、三次元の対象物の、つまりとりわけ技術的部品または技術的部品群の積層造形に用いられる。それぞれの硬化すべき構成材料層の選択的な硬化は、物体に関する造形データに基づいて行われる。相応の造形データは、それぞれ積層造形すべき物体の幾何的なまたは幾何的・構造的な形状を表している。相応の造形データは例えば、製造すべき物体の「スライスされた」CADデータを内容として含むことができる。
【0033】
装置1は、水平に方向づけられた第1の機械軸によって規定されるx軸と、水平に方向づけられた第2の機械軸によって規定されるy軸と、鉛直に方向づけられた第3の機械軸によって規定されるz軸とを有している。x軸とy軸によって規定される平面は、構成フィールドを含むのが典型的であり、この構成フィールド内では、装置1の運転の枠内で行われる選択的な露光と、それと同時に生じる、相応のレーザ放射線により硬化可能な構成材料から成る構成材料層の選択的な硬化とが行われる。
【0034】
装置1は、不活化可能なプロセスチャンバー3を含んでおり、このプロセスチャンバー3内で、それぞれの物体の本来の積層造形が行われる。プロセスチャンバー3内には、付加造形工程を実施するために必要な機能コンポーネントの少なくとも一部、つまりとりわけ、造形面内に硬化すべき構成材料層を形成するために構成されており、水平に方向づけられた双方向矢印P1によって示唆したように可動に据えられた層形成装置4が配置または形成されている。
【0035】
積層造形すべきまたは製造された三次元の対象物を支持するために構成されたキャリア装置5は、プロセスチャンバー3の下に配置されている。キャリア装置5は、鉛直に方向づけられた双方向矢印P2によって示唆したようにz軸に沿って可動に据えられたキャリア要素9を含んでいる。キャリア要素9は、プロセスチャンバー3に嵌め込み可能なモジュール(図示せず)、とりわけ造形モジュールの底を形成することができるか、またはプロセスチャンバー3に嵌め込み可能なモジュール、とりわけ造形モジュールの底と連結することができる。
【0036】
装置1は、露光装置6を含んでいる。露光装置6は、特定のビーム特性の、つまり例えばある特定の波長のレーザービーム2を発生させるために構成されたレーザービームレーザービーム発生装置7と、レーザービームレーザービーム発生装置7によって発生させたレーザービーム2を(選択的に)露光すべき表面へと、つまり付加造形工程の実施の枠内で選択的に露光すべきまたは選択的に硬化すべき構成材料層へと的確に偏向するために構成されたスキャナー装置とも呼び得るまたはみなし得るビーム偏向装置8とを含んでいる。
【0037】
装置1を用いて、露光装置6によって発生させたレーザービーム2の焦点位置を検出するための自動化可能なまたは自動化された方法を実現することができ、この方法を、以下により詳しく記載する。本方法の自動化可能なまたは自動化された実施は、装置1の本方法の実施に必要な相応の機能コンポーネントと通信する制御装置(図示せず)を介して実現される。制御装置は、相応の制御命令を生成するために構成されている。
【0038】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第1のステップでは、基体10、つまり例えば(アルマイト加工された)アルミニウム薄板、スチールフィルム、または感光紙の、少なくとも1つの露光ベクトル13での露光が行われる。基体10は、装置1のキャリア装置5のキャリア要素9上に配置されている。基体10の露光は、基体10が基準点11に対する1つの特定のz軸ポジションに配置される、つまり基体10が基準点11に対してz方向にある特定の間隔で配置される第1の露光ポジションz
1で行われる。基準点11は、例えば露光装置6のレーザービーム出発点、つまりレーザービーム2が装置1の露光装置6からプロセスチャンバー3に入る点である。
【0039】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第2のステップは、複数の部分ステップに区分することができる。それぞれの部分ステップでは、基体10が基準点11に対する1つの特定の(その前のz軸ポジションとは相違する)z軸ポジションに配置される、つまり基体10が基準点11に対してz方向にある特定の間隔で配置される、すぐ前の露光ポジションz
1とは相違する1つの特定の露光ポジションz
nに基体10を配置し、かつ少なくとも1つの露光ベクトル13で露光する。これらのさらなる露光ポジションz
nは、そのそれぞれのz軸ポジションに関し、例えば0.5〜1mmの間の範囲内にある変位だけ、とりわけ0.1mmの変位分だけ変位しており、それゆえこれらの露光ポジション(z
1〜z
n)は、z方向に、例えば0.5〜1mmの間の範囲内の変位分だけ互いに離隔している。
図1では見やすさの理由から、単なる例として2つの露光ポジションz
1、z
nだけに基体10を示しており、そのうち1つは破線で、および1つは実線で描いている。
【0040】
それぞれのさらなる露光ポジションz
nで基体10を露光する露光ベクトル13は、さらに下で
図2に示した露光パターン12の記載との関連で説明するように、x方向および/もしくはy方向でも、またはx軸とy軸によって張られた平面内でも、互いに離隔して配置されまたは方向づけられている。それぞれの露光ポジションz
nまたは基準点11に対するz軸ポジションへの基体10の移動は、キャリア要素9を、それぞれの露光ポジションに対応するz軸ポジションに相応に移動させることによって行われる。
【0041】
それぞれの露光ベクトル13に応じて露光された基体領域により、基体10上に規定の露光パターン12(
図2を参照)が形成される。この露光パターン12は、基体10を異なる露光ポジションz
1〜z
nで露光した露光ベクトル13を含んでいるか、または基体10を異なる露光ポジションz
1〜z
nで露光した露光ベクトル13によって形成されている。基体10をそれぞれの露光ポジションz
1〜z
nで、または基体10を相次ぐもしくは異なる露光ポジションz
1〜z
nで露光するこれらの露光ベクトル13は、それぞれの相次ぐまたは異なるz軸ポジションに割り当て可能であるかまたは割り当てられている。
【0042】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第3のステップでは、露光パターン12の自動化可能なまたは自動化された光学的調査を、露光によって発生した色領域もしくはコントラスト領域または色差もしくはコントラスト差に関して行う。光学的に捕捉可能な色領域もしくはコントラスト領域または光学的に捕捉可能な色差もしくはコントラスト差とは、露光パターン12内の、光学的に捕捉可能な色差またはコントラストが生じている領域のことである。これは典型的には、光学的に厳密に捕捉可能な明・暗領域、つまり露光パターン12または基体10または露光された基体表面が(より)明るいおよび(より)暗い領域を有する領域である。基体10をそれぞれの露光ポジションz
1〜z
nで、または基体10を相次ぐもしくは異なる露光ポジションz1〜znで露光する露光ベクトル13が、相次ぐまたは異なるz軸ポジションに割り当て可能であるかまたは割り当てられていることにより、露光パターン12内で光学的に捕捉された色領域またはコントラスト領域を、それぞれの露光ポジションz
1、z
nまたはz軸ポジションに割り当てることも可能である。
【0043】
本方法の自動化可能なまたは自動化された第4のステップでは、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービーム2の焦点位置を検出する。この場合、より明るい領域が、レーザービーム2がフォーカスしていないことを示しており、かつ(比較的)(より)暗い領域(ハッチングで強調した領域15を参照)が、レーザービーム2がフォーカスしていることを示していることを利用する。前述の、露光パターン12内で光学的に捕捉された色領域またはコントラスト領域をそれぞれの露光ポジションz
1、z
nまたはz軸ポジションに割り当て得ることにより、どの露光ポジションまたはz軸ポジションで、レーザービーム2がフォーカスしているかを厳密に検出することができる。
【0044】
本方法のあり得る第5のステップでは、検出されたレーザービーム2の焦点位置に基づき、必要であれば、選択的な造形工程の実施の枠内で選択的に露光すべきこの装置1の構成フィールドに対する露光装置6の配置および/または方向づけの、とりわけ自動化された適合が行われる。
【0045】
図2は、1つの例示的実施形態による露光パターン12の原理図を平面図で示している。
【0046】
図2に基づき、露光パターン12を、特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴14を備えて形成し得ることが明らかであり、それぞれの割当て特徴14は、1つの特定の露光ポジションz
1、z
nおよび/または1つの特定のz軸ポジションに割り当てられる。相応の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴14を的確に発生させることにより、z軸方向のスケール(zスケール)を形成することができ、このスケールは、前述のレーザービーム2の焦点位置の検出の枠内で行われる、相応の色領域またはコントラスト領域の、1つの特定の露光ポジションz
1、z
nまたは1つの特定のz軸ポジションへの割り当てを(かなり)簡単にする。
【0047】
図2に示した例示的実施形態では、露光パターン12は、ジグザグ状の幾何形状またはジグザグ状の(外)輪郭を有している。特定の光学的に捕捉可能な幾何的な割当て特徴14として、例えば、それぞれ1つの特定の露光ポジションz
1、z
nおよび/または1つの特定のz軸ポジションが割り当てられたジグザグの先端を使用する。相応にジグザグ状の露光パターン12の形成は、平行に配置されたまたは方向づけられた露光ベクトル13(その長さが異なっており、これによりジグザグ状の露光パターン12が生じる)を発生させることで行うことができる。平行に配置された露光ベクトル13は、例示的実施形態ではx軸の方向に、平行に配置されており、かつ露光ベクトル13のそれぞれのx軸ポジションに関し、0.1〜1mmの間の範囲内の変位分だけ、とりわけ0.2mmの変位分だけ変位して配置されている。露光ベクトル13の間隔は、検出すべきまたは検出されたレーザービーム2の焦点位置で、これらの露光ベクトル13が、まっすぐに、まだ個々の露光ベクトル13として捕捉可能である程度に狭く選択される。
【0048】
図2に基づき、露光パターン12が、光学的に捕捉可能な割当て特徴16を備えて形成されることがさらに明らかであり、その割当て特徴16は、露光パターン12の始まりを規定するかまたは露光パターン12の始まりに割り当てられる。割当て特徴16は、
図2による例示的実施形態では、それ以外の露光パターン12の寸法から、光学的に捕捉可能に突き出ている線である。この線は、比較的長い露光ベクトル13によって形成された。割当て特徴16により、光学的に評価すべき露光パターン12の始まりを簡単に規定または捕捉することができる。
【0049】
露光パターン12内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による露光パターン12の光学的評価のため、および捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービーム2の焦点位置の検出のために、装置側に存在する捕捉および/または検出検出装置16を使用する。捕捉および/または検出検出装置16は、露光パターン12内の異なる光学的コントラスト領域を捕捉するための光学的捕捉手段17、とりわけカメラと、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービーム2の焦点位置を検出するための評価手段18とを含むことができる。捕捉および/または検出検出装置16は、適切な捕捉および/または検出アルゴリズム、とりわけ光学的評価アルゴリズムを備えることができる。
【0050】
ただしその代わりにまたはそれに加えて、露光パターン12内の異なる光学的コントラスト領域の捕捉による露光パターン12の光学的評価のため、および捕捉された光学的コントラスト領域に基づくレーザービーム2の焦点位置の検出のために、使用者または利用者側のモバイル端末機器、とりわけスマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどに存在する捕捉および検出検出装置を使用することもできる。この捕捉および/または検出検出装置は、装置側に存在する捕捉および/または検出検出装置16に相似して、露光パターン12内の異なる光学的コントラスト領域を捕捉するための光学的捕捉手段、とりわけカメラと、捕捉された光学的コントラスト領域に基づいてレーザービーム2の焦点位置を検出するための評価手段とを含むことができる。この捕捉および/または検出検出装置は、適切な捕捉および/または検出アルゴリズム、とりわけ光学的評価アルゴリズムを備えることができ、例えばいわゆる「App」として実装することができる。