(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
R部分の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、1−n−ブチル、2−n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチルのようなアルキル部分;n−ヘキシルのようなヘキシル部分;n−ヘプチルのようなヘプチル部分;n−オクチル、イソオクチル部分および2,2,4−トリメチルペンチルのようなオクチル部分;n−ノニルのようなノニル部分;n−デシルのようなデシル部分;n−ドデシルのようなドデシル部分;n−オクタデシルのようなオクタデシル部分;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘキシル部分のようなシクロアルキル部分;ビニル、1−プロペニルおよび2−プロペニルのようなアルケニル部分;フェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリルのようなアリール部分;o−、m−、p−トリルのようなアルカリール部分;キシリル部分およびエチルフェニル部分;ならびにベンジル、α−フェニルエチルおよびβ−フェニルエチルのようなアラルキル部分である。
【0017】
置換されたR部分の例は、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロイソプロピルおよびヘプタフルオロイソプロピルのようなハロアルキル部分、ならびにo−、m−およびp−クロロフェニルのようなハロアリール部分である。
【0018】
R部分は、好ましくは、ハロゲンで置換されていてもよい、1から6個の炭素原子を有する一価のヒドロカルビル部分、より好ましくは1または2個の炭素原子を有するアルキル部分、特にメチルを含む。
【0019】
R
1部分の例は、水素原子、Rに対して示された部分、および窒素、リン、酸素、硫黄、炭素またはカルボニル基を介して炭素原子と結合された、置換されていてもよいヒドロカルビル部分である。
【0020】
R
1部分は、より好ましくは、水素原子、および1から20個の炭素原子を有するヒドロカルビル部分を含み、特に水素原子を含む。
【0021】
R
2部分の例は、水素原子およびR部分に対して示された例である。
【0022】
好ましくは、R
2部分は、水素原子、または1から10個の炭素原子を有するアルキル部分、より好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル部分、特にメチルおよびエチルを含む。
【0023】
ポリマー部分Yは、任意のポリマー基を表し、ここで、本発明の目的では、主鎖中のすべての結合の少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%およびより好ましくは少なくとも90%は、炭素−炭素、炭素−窒素または炭素−酸素結合である。
【0024】
ポリマー部分Yの例は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリアルキレンおよびポリアクリラート部分である。
【0025】
ポリマー部分Yは、好ましくは、ポリマー鎖が、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレンコポリマーのようなポリオキシアルキレン;ポリイソブチレンおよびポリイソブチレンとイソプレンとのコポリマーのような炭化水素ポリマー;ポリクロロプレン;ポリイソプレン;ポリウレタン;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリラート;ポリメタクリラート;ビニルポリマーおよびポリカーボナートを含む有機ポリマー部分を含み、ここで、−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基への結合は、好ましくは、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)O−、−NH−C(=O)−NH−、−NR’−C(=O)−NH−、NH−C(=O)−NR’−、−NH−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−S−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−S−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−S−C(=O)−S−、−C(=O)−、−S−、−O−、−NR’−を介しており、ここでR’は、出現する毎に同一であっても異なっていてもよく、Rに対して列挙された意味を有し、または−CH(COOR”)−CH
2−COOR”基を表し、ここで、R”は、出現する毎に同一であっても異なっていてもよく、Rに対して列挙された意味を有する。
【0026】
R’部分は、好ましくは、−CH(COOR”)−CH
2−COOR”基または1から20個の炭素原子を有する、置換されていてもよいヒドロカルビル部分を含み、より好ましくは1から20個の炭素原子を有する、直鎖、分枝もしくは環状アルキル基を含み、または6から20個の炭素原子を有する、ハロゲンで置換されていてもよいアリール基を含む。
【0027】
R’部分の例は、シクロヘキシル、シクロペンチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt−ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはヘプチルの様々な立体異性体、ならびにフェニルである。
【0028】
R”部分は、好ましくは、1から10個の炭素原子を有するアルキル基を含み、より好ましくは、メチル、エチルまたはプロピルを含む。
【0029】
説明されたように結合された−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基は、ポリマー鎖の任意の所望の位置で、成分(A)中に、例えば、内部におよび/または末端に存在してもよい。
【0030】
Y部分は、好ましくは、ポリウレタン部分またはポリオキシアルキレン部分を含み、より好ましくは、それぞれが末端に結合された−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基を有する、0から3個の分岐部位を有するカテナリーポリウレタン部分またはカテナリーポリオキシアルキレン部分を含み、分岐部位という用語は、本発明の目的では、複数の炭素原子によって主鎖から分かれる任意の分岐を意味するものと理解され、一方、部分および指数はそれぞれが上記で定義された通りである。
【0031】
式(I)におけるY部分は、特に、末端に結合された−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基を有する分岐部位を有さない、カテナリーポリウレタン部分またはカテナリーポリオキシアルキレン部分を含み、ここで、部分および指数はそれぞれが上記で定義された通りである。
【0032】
Y部分は、好ましくは、その鎖端が、−NH−C(=O)O−、−NH−C(=O)−NH−、−NR’−C(=O)−NH−もしくは−NH−C(=O)−NR’−、特に、−O−C(=O)−NH−もしくは−NH−C(=O)−NR’−を介して、−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基に結合されたポリウレタン部分を含み、ここで、すべての部分および指数は、それぞれが上記で定義された通りである。ポリウレタン部分Yは、好ましくは、線状または分岐ポリオキシアルキレンから、特にポリプロピレングリコール、およびジ−またはポリイソシアナートから得られる。Y部分は、好ましくは400から30000g/mol、より好ましくは4000から20000g/molの平均モル質量M
n(数平均)を有する。対応する成分(A)を調製する適した方法ならびに成分(A)それ自体の例は、とりわけ、EP 1093482B1(パラグラフ[0014]〜[0023]、[0039]〜[0055]ならびに実施例1および比較例1)、またはEP 1641854B1(パラグラフ[0014]〜[0035]、実施例4および6ならびに比較例1および2)に記載されており、これらは、本出願の開示の一部を構成する。
【0033】
この数平均モル質量M
nは、本発明の範囲内では、THF中、60℃において、1.2ml/minの流量およびWaters Corp. 米国製のStyragel HR3−HR4−HR5−HR5カラムセットによる屈折率(RI)検出で、100μlの注入体積を用いて、ポリスチレン標準に対するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定される。
【0034】
ポリオキシアルキレン部分Yは、好ましくは線状または分岐ポリオキシアルキレン部分を含み、より好ましくは、その鎖端が−O−C(=O)−NH−または−O−を介して−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基と好ましくは結合されたポリオキシプロピレン部分を含み、ここで、部分および指数はそれぞれが上記で定義された通りである。−O−C(=O)−NH−を介して−[(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a]基と結合されているものは、すべての鎖端の好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、特に少なくとも95%である。ポリオキシアルキレン部分Yは、4000から30000g/mol、好ましくは8000から20000g/molの平均モル質量M
nを好ましくは有する。対応する成分(A)を製造する方法ならびに成分(A)それ自体の例は、とりわけ、EP 1535940B1(パラグラフ[0005]〜[0025]ならびに実施例1〜3および比較例1〜4)、またはEP 1896523B1(パラグラフ[0008]〜[0047])に記載されており、これらは、本出願の開示の一部を構成する。
【0035】
本発明により使用される化合物(A)の末端基は、好ましくは、一般式
−NH−C(=O)−NR’−(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a (IV)、
−O−C(=O)−NH−(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a (V)または
−O−(CR
12)
b−SiR
a(OR
2)
3−a (VI)、
を含み、
ここで、部分および指数は、それぞれが上記で定義された通りである。
【0036】
化合物(A)がポリウレタンを含む、好ましい場合、これらのポリウレタンは、好ましくは1種以上の末端基
−NH−C(=O)−NR’−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、
−NH−C(=O)−NR’−(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、
−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、または
−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3
を有し、ここで、R’は上記で定義された通りである。
【0037】
化合物(A)がポリプロピレングリコールを含む、特に好ましい場合、これらのポリプロピレングリコールは、好ましくは1種以上の末端基
−O−(CH
2)
3−Si(CH
3)(OCH
3)
2、
−O−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、
−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、
−O−C(=O)−NH−CH
2−Si(CH
3)(OC
2H
5)
2、
−O−C(=O)−NH−CH
2−Si(OCH
3)
3、
−O−C(=O)−NH−CH
2−Si(CH
3)(OCH
3)
2、または
−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3
を有し、ここで、最後に挙げた2つの末端基が特に好ましい。
【0038】
化合物(A)の平均分子量M
nは、好ましくは少なくとも400g/mol、より好ましくは少なくとも4000g/mol、特に少なくとも10000g/mol、および好ましくは最大30000g/mol、より好ましくは最大20000g/mol、特に最大19000g/molである。
【0039】
化合物(A)の粘度は、すべてが20℃で測定されて、好ましくは少なくとも0.2Pas、より好ましくは少なくとも1Pas、さらに好ましくは少なくとも5Pas、および好ましくは最大700Pas、よりより好ましくは最大100Pasである。
【0040】
非ペースト状液体の粘度は、本発明の範囲内では、23℃に温度調節後、5Hzのスピンドル6を用いた、A.Paar製DV 3 P回転粘度計(ブルックフィールド方式)を用いて、ISO 2555に従って測定される。
【0041】
本発明により使用される化合物(A)は、市販されている製品であり、または化学的に常套の方法によって得られる。
【0042】
ポリマー(A)は、付加反応、例えば、ヒドロシリル化、マイケル付加、ディールス−アルダー付加、またはイソシアナート官能性化合物とイソシアナートとの反応性基を有する化合物との間の反応のような公知の方法によって得られる。
【0043】
本発明により使用される成分(A)は、1種だけの式(I)の化合物に加えて、異なる種の式(I)の化合物の混合物を含んでいてもよい。実際、成分(A)は、Y部分に結合されたすべてのシリル基の90%を超える、好ましくは95%を超えるおよびより好ましくは98%を超えるものが同一である、式(I)化合物を排他的に含んでいてもよい。しかし、1個のY部分に異なるシリル基が結合されている式(I)の化合物を、少なくとも部分的に含む成分(A)を使用することも可能である。最後に、成分(A)は、式(I)の様々な化合物のそれぞれにおいて、Y部分に結合された少なくとも総計2つの異なる種のシリル基が存在するが、いずれか1種のY部分に結合されたすべてのシリル基が同一である、化合物の混合物を含んでいてもよい。
【0044】
化合物(A)が本発明の組成物中に含まれている濃度は、好ましくは最大60wt%まで、より好ましくは最大40wt%まで、および好ましくは少なくとも10wt%、より好ましくは少なくとも15wt%である。
【0045】
成分(B)は、好ましくはフェニルトリメトキシシランを含む。
【0046】
本発明により好ましくは使用されるフェニルトリメトキシシランは、1013hPaにおいて210〜212℃の範囲の沸点および96℃の引火点(ISO 3679の通りに測定された)を有する。
【0047】
本発明により好ましくは使用されるフェニルトリメトキシシランは、pH7において1330s、およびpH9において72sの半減期を有する。
【0048】
成分(B)が本発明の組成物中に含まれている量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.5から50重量部、より好ましくは0.8から30重量部、特に1から20重量部である。
【0049】
本発明の組成物で使用される有機ケイ素化合物(C)は、シラン、即ち、c+d+e=4である式(III)の化合物だけでなく、シロキサン、即ち、c+d+e≦3である式(III)の単位を含有する化合物を含んでもよく、好ましくは本明細書ではシランを含む。
【0050】
R
4部分の例は、Rに対する例に示されている。
【0051】
R
4部分は、好ましくはハロゲンで置換されていてもよい、1から18個の炭素原子を有するヒドロカルビル部分を含み、より好ましくは1から5個の炭素原子を有するヒドロカルビル部分を含み、特にメチルを含む。
【0052】
置換されていてもよいヒドロカルビルR
5部分の例は、R部分に対して示された例である。
【0053】
R
5部分は、好ましくは水素原子およびハロゲンで置換されていてもよい、1から18個の炭素原子を有するヒドロカルビル部分を含み、より好ましくは水素原子および1から10個の炭素原子を有するヒドロカルビル部分を含み、特にメチルおよびエチルを含む。
【0054】
D部分の例は、式H
2N(CH
2)
3−、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
2NH(CH
2)
3−、H
3CNH(CH
2)
3−、C
2H
5NH(CH
2)
3−、C
3H
7NH(CH
2)
3−、C
4H
9NH(CH
2)
3−、C
5H
11NH(CH
2)
3−、C
6H
13NH(CH
2)
3−、C
7H
15NH(CH
2)
3−、H
2N(CH
2)
4−、H
2N−CH
2−CH(CH
3)−CH
2−、H
2N(CH
2)
5−、シクロ−C
5H
9NH(CH
2)
3−、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−、フェニル−NH(CH
2)
3−、(CH
3)
2N(CH
2)
3−、(C
2H
5)
2N(CH
2)
3−、(C
3H
7)
2N(CH
2)
3−、(C
4H
9)
2N(CH
2)
3−、(C
5H
11)
2N(CH
2)
3−、(C
6H
13)
2N(CH
2)
3−、(C
7H
15)
2N(CH
2)
3−、H
2N(CH
2)−、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)−、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
2NH(CH
2)−、CH
3NH(CH
2)−、C
2H
5NH(CH
2)−、C
3H
7NH(CH
2)−、C
4H
9NH(CH
2)−、C
5H
11NH(CH
2)−、C
6H
13NH(CH
2)−、C
7H
15NH(CH
2)−、シクロ−C
5H
9NH(CH
2)−、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−、フェニル−NH(CH
2)−、(CH
3)
2N(CH
2)−、(C
2H
5)
2N(CH
2)−、(C
3H
7)
2N(CH
2)−、(C
4H
9)
2N(CH
2)−、(C
5H
11)
2N(CH
2)−、(C
6H
13)
2N(CH
2)−、(C
7H
15)
2N(CH
2)−、(CH
3O)
3Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3−、(C
2H
5O)
3Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3−、(CH
3O)
2(CH
3)Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3−および(C
2H
5O)
2(CH
3)Si(CH
2)
3NH(CH
2)
3−の部分、ならびに上記の第一級アミノ基とエポキシ基または第一級アミノ基に対して反応性を有する二重結合を含有する化合物との反応生成物である。
【0055】
D部分は、好ましくはH
2N(CH
2)
3−、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−およびシクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−を含む。
【0056】
本発明により任意に使用される式(III)のシランの例は、H
2N(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、H
2N(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、H
2N(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
2CH
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
2CH
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OH)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OH)
2CH
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OH)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OH)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OH)
3、フェニル−NH(CH
2)
3−Si(OH)
2CH
3、HN((CH
2)
3−Si(OCH
3)
3)
2、HN((CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3)
2HN((CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3)
2、HN((CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
2CH
3)
2、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OCH
3)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OC
2H
5)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OCH
3)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OC
2H
5)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OH)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)−Si(OH)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)−Si(OCH
3)
3、フェニル−NH(CH
2)−Si(OC
2H
5)
3、フェニル−NH(CH
2)−Si(OCH
3)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)−Si(OC
2H
5)
2CH
3、フェニル−NH(CH
2)−Si(OH)
3およびフェニル−NH(CH
2)−Si(OH)
2CH
3、ならびにこれらの部分的加水分解物であり、これらの中、H
2N(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OC
2H
5)
3およびシクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、ならびにそれぞれの部分的加水分解物が好ましく、H
2N(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、H
2N(CH
2)
2NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3、シクロ−C
6H
11NH(CH
2)
3−Si(OCH
3)
2CH
3、ならびにそれぞれの部分的加水分解物が、特に好ましい。
【0057】
本発明により使用される窒素含有有機ケイ素化合物(C)は、市販されている製品および/または化学的に常套の方法によって得られる。
【0058】
本発明の組成物が含有する窒素含有有機ケイ素化合物(C)の量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.2から25重量部、より好ましくは0.3から20重量部、特に0.5から15重量部である。
【0059】
本発明による組成物のビニルトリメトキシシラン含量は、いずれも本発明による組成物の総重量に対して、好ましくは0.3wt%未満、より好ましくは0.1wt%未満、特に0.05wt%未満である。
【0060】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、ビニルトリメトキシシランを含まない。
【0061】
本発明による組成物のビニルトリアルコキシシラン含量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.3wt%未満、より好ましくは0.1wt%未満、特に0.05wt%未満の任意のビニルトリアルコキシシランである。
【0062】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、いずれのビニルトリアルコキシシランも含まない。
【0063】
使用される成分(A)、(B)および(C)に加えて、本発明による組成物は、従来、架橋性組成物に使用された任意の他の化学的実体であり、成分(A)、(B)および(C)以外のものをさらに含有してもよく、例には、非反応性可塑剤(D)、充填剤(E)、接着促進剤(F)、シリコーン樹脂(G)、触媒(H)、添加剤(I)および混合剤(J)がある。
【0064】
非反応性可塑剤(D)は、本発明の範囲内では、<80℃の温度において水とも成分(A)、(B)および(C)とも反応せず、20℃および1013hPaにおいて液体であり、1013hPaにおいて>250℃の沸点を有し、
・完全にエステル化された芳香族または脂肪族カルボン酸、
・完全にエステル化されたリン酸の誘導体、
・完全にエステル化されたスルホン酸の誘導体、
・分枝または非分枝の飽和炭化水素、
・ポリスチレン、
・ポリブタジエン、
・ポリイソブチレン、
・ポリエステル、および
・ポリエーテル
からなる化合物群から選択される任意の有機化合物である。
【0065】
非反応性可塑剤(D)の例は、フタル酸エステル、例えば、ジオクチルフタラート、ジイソドデシルフタラートおよびジウンデシルフタラート;ペルヒドロ化フタル酸エステル、例えば、ジイソノニル1,2−シクロヘキサンジカルボキシラートおよびジオクチル1,2−シクロヘキサンジカルボキシラート;アジピン酸エステル、例えば、ジオクチルアジパート;安息香酸エステル;トリメリト酸のエステル、グリコールエステル;飽和アルカンジオールのエステル、例えば、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチラートおよび2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチラート;リン酸エステル;スルホン酸エステル;ポリエステル;ポリエーテル、例えば、好ましくは200から22000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコール、ポリTHFおよびポリプロピレングリコール;ポリスチレン;ポリブタジエン;ポリイソブチレン;パラフィン系炭化水素;および高分子量分岐炭化水素である。
【0066】
成分(D)として、ペルヒドロ化フタル酸エステル、トリメリト酸のエステル、ポリエステルまたはポリエーテルのようなフタル酸を含まない可塑剤の使用が好ましい。
【0067】
200g/molを超える、より好ましくは500g/molを超える、特に900g/molを超えるモル質量、またはポリマーの可塑剤の場合は平均モル質量M
nを有する可塑剤(D)を使用することが好ましい。可塑剤(D)は、好ましくは20000g/mol以下、より好ましくは10000g/mol以下、特に最大8000g/molのモル質量および/または平均モル質量Mnを有する。
【0068】
可塑剤(D)は、より好ましくはポリエーテル、特にポリエチレングリコール、ポリTHFおよびポリプロピレングリコール、最も好ましくはポリプロピレングリコールを含む。好ましいポリエーテル(D)は、好ましくは400から22000g/molの間、より好ましくは800から12000g/molの間、特に1000から8000g/molの間のモル質量を有する。
【0069】
本発明の組成物が、可塑剤(D)を含有する場合、当該量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは10から200重量部、より好ましくは20から100重量部、特に30から80重量部である。本発明の組成物は、好ましくは可塑剤(D)を必ず含有する。
【0070】
本発明の組成物中で任意に使用される充填剤(E)は、任意の所望の従来技術の充填剤を含んでもよい。
【0071】
充填剤(E)の例は、非補強性充填剤(これらは、石英、ケイ藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、タルク、カオリン、ゼオライト、アルミニウムの酸化物、チタンの酸化物、鉄の酸化物、亜鉛の酸化物、および/またはこれらの混合酸化物のような金属酸化物粉末、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、ガラス粉末およびポリアクリロニトリル粉末のようなポリマー粉末のような、好ましくは最大50m
2/gまでのBET表面積を有する充填剤である);補強性充填剤(これらは、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、沈降チョーク、ファーネスブラックおよびアセチレンブラックのようなカーボンブラックのような、50m
2/g以下のBET表面積を有する充填剤である)、ならびに大きなBET表面積のケイ素−アルミニウム混合酸化物;三水酸化アルミニウム、セラミックマイクロビーズ、弾性ポリマービーズ、ガラスビーズまたは繊維状充填剤のような中空ビーズの形態の充填剤である。前掲の充填剤は、例えば、オルガノシランおよび/またはオルガノシロキサンもしくはステアリン酸による処理またはヒドロキシル基のアルコキシ基へのエーテル化により疎水化された充填剤であってもよい。
【0072】
任意に使用される充填剤(E)は、好ましくは、炭酸カルシウム、タルク、三水酸化アルミニウムおよびシリカを含む。好ましいタイプの炭酸カルシウムは、粉砕または沈降型であり、ステアリン酸またはその塩のような脂肪酸で任意に表面処理されている。好ましいシリカは、好ましくはヒュームドシリカを含む。
【0073】
任意に使用される充填剤(E)は、好ましくは1wt%未満、より好ましくは0.5wt%未満の含水率を有する。
【0074】
本発明の組成物が充填剤(E)を含有する場合、当該量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは10から1000重量部、より好ましくは40から500重量部、特に80から300重量部である。本発明の組成物は、好ましくは充填剤(E)を必ず含有する。
【0075】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明の組成物は、充填剤(E)として
a)シリカ、特にヒュームドシリカ、および
b)炭酸カルシウム、三水酸化アルミニウムおよび/またはタルク
の組合せを含有する。
【0076】
本発明の組成物が、様々な充填剤(E)のこの特に好ましい組合せを含有する場合、組成物は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは1から50重量部およびより好ましくは5から20重量部のシリカ、特にヒュームドシリカを含有し、好ましくは10から500重量部、より好ましくは50から300重量部の炭酸カルシウム、三水酸化アルミニウム、タルクまたはこれらの混合物を含有する。
【0077】
本発明の他の特に好ましい実施形態において、本発明の組成物は、充填剤(E)として排他的に炭酸カルシウム、三水酸化アルミニウムおよび/またはタルクを、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは総計10から500重量部、より好ましくは50から300重量部の量で含有する。
【0078】
本発明の組成物中で任意に使用される接着促進剤(F)は、シラン縮合によって硬化する系において今までに記載されている任意の所望の接着促進剤を含んでもよい。
【0079】
接着促進剤(F)の例は、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシランまたはグリシドキシプロピルメチルジエトキシシランのようなエポキシシラン、2−(3−トリエトキシシリルプロピル)マレイン酸無水物、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)尿素、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)尿素、N−(トリメトキシシリルメチル)尿素、N−(メチルジメトキシシリルメチル)尿素、N−(3−トリエトキシシリルメチル)−尿素、N−(3−メチルジエトキシシリルメチル)尿素、O−メチルカルバマトメチルメチルジメトキシシラン、O−メチルカルバマトメチルトリメトキシシラン、O−エチルカルバマトメチルメチルジエトキシシラン、O−エチルカルバマトメチルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルメチルジメトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロイルオキシメチルメチルジエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルオキシメチルトリメトキシシラン、アクリロイルオキシメチルメチルジメトキシシラン、アクリロイルオキシメチルトリエトキシシランおよびアクリロイルオキシメチルメチルジエトキシシランならびにこれらの部分的縮合物である。
【0080】
本発明の組成物が、接着促進剤(F)を含有する場合、当該量は、いずれも架橋性組成物の100重量部に対して、好ましくは0.5から30重量部およびより好ましくは1から10重量部である。
【0081】
本発明の組成物中で任意に使用されるシリコーン樹脂(G)は、好ましくはフェニルシリコーン樹脂を含む。
【0082】
より好ましくは、本発明により任意に使用されるシリコーン樹脂(G)は、いずれも単位の総数に対して、80%の程度まで、好ましくは90%の程度まで、特に排他的に式PhSiO
3/2、PhSi(OR
6)O
2/2および/またはPhSi(OR
6)
2O
1/2のT単位で構成されているシリコーン樹脂を含み、ここで、Phはフェニルを表し、R
6は、水素原子、または1から10個の炭素原子を有するハロゲンで置換されていてもよいアルキル部分、好ましくは1から4個の炭素原子を有する非置換アルキル部分を表す。
【0083】
本発明により任意に使用されるシリコーン樹脂(G)の平均モル質量(数平均)M
nは、好ましくは少なくとも400g/molおよびより好ましくは少なくとも600g/molである。平均モル質量M
nは、好ましくは最大400000g/mol、より好ましくは最大10000g/mol、特に最大3000g/molである。
【0084】
本発明により使用されるシリコーン樹脂(G)は、23℃および1000hPaにおいて固体だけでなく、液体であってもよく、シリコーン樹脂(G)は、好ましくは液体である。シリコーン樹脂(G)の粘度は、好ましくは10から100000mPas、好ましくは50から50000mPas、特に100から20000mPasの範囲である。
【0085】
シリコーン樹脂(G)は、純粋な形態だけでなく、適した溶媒との混合物の形態でも使用可能であるが、純粋な形態における使用が好ましい。
【0086】
成分(G)として有用なフェニルシリコーン樹脂の例は、市販されている製品、例えば、SILRES(登録商標)IC 368、SILRES(登録商標)IC 678またはSILRES(登録商標)IC 231、SILRES(登録商標)SY231のようなWacker Chemie AG製の様々なSILRES(登録商標)グレードである。
【0087】
本発明の組成物が成分(G)を含有する場合、当該量は、いずれも混合物(A)の100重量部に対して、好ましくは少なくとも1重量部、より好ましくは少なくとも5重量部、特に少なくとも10重量部および好ましくは最大1000重量部、より好ましくは最大500重量部、特に最大300重量部である。
【0088】
本発明の組成物中で任意に使用される触媒(H)は、シラン縮合によって硬化する組成物のための任意の所望の従来技術の触媒を含んでいてもよい。
【0089】
金属含有硬化触媒(H)の例は、チタンおよびスズの有機化合物であり、例は、テトラブチルチタナート、テトラプロピルチタナート、テトライソプロピルチタナートおよびチタンテトラアセチルアセトナートのようなチタン酸エステル;ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズマレアート、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジオクタノアート、ジブチルスズアセチルアセトナート、ジブチルスズオキシドおよび対応するジオクチルスズ化合物のようなスズ化合物である。
【0090】
金属を含まない硬化触媒(H)の例は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N,N−ビス(N,N−ジメチル−2−アミノエチル)メチルアミン、ペンタメチルグアニジン、テトラメチルグアニジンのような塩基性化合物ならびに他のグアニジン誘導体、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミンおよびN−エチルモルホリンである。
【0091】
触媒(H)は、同様に、リン酸およびその部分的エステル、トルエンスルホン酸、硫酸、硝酸または炭素の有機酸、例えば、酢酸および安息香酸のような酸性化合物を使用してもよい。
【0092】
本発明の一実施形態において、任意に使用される触媒(H)は、金属含有硬化触媒、好ましくはスズ含有触媒を含む。本発明のこの実施形態は、成分(A)が、全体的にまたは少なくとも一部は、即ち、少なくとも90%wt%まで、好ましくは少なくとも95wt%までの、bが1と等しくない式(I)の化合物から構成されている場合、特に好ましい。
【0093】
本発明の組成物が触媒(H)を含有する場合、当該量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.01から20重量部、より好ましくは0.05から5重量部である。
【0094】
成分(A)が全体的にまたは少なくとも一部は、即ち、少なくとも20wt%まで、好ましくは少なくとも40wt%までの、bが1と等しい式(I)の化合物からから構成されている場合、触媒(H)を使用しないことが好ましい。一方、成分(A)が、全体的にまたは少なくとも一部は、即ち、少なくとも90wt%まで、好ましくは少なくとも95wt%までの、bが1と等しくない式(I)の化合物から構成されている場合、触媒(H)を使用することが好ましい。
【0095】
本発明の組成物中で任意に使用される添加剤(I)は、シラン架橋系に対する典型的な任意の所望の従来技術の添加剤を含んでいてもよい。
【0096】
本発明により任意に使用される添加剤(I)は、好ましくは酸化防止剤、UV安定剤、例えば、HALS化合物、殺菌剤および顔料を含む。
【0097】
本発明の組成物が添加剤(I)を含有する場合、該当する量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.01から30重量部、より好ましくは0.1から10重量部である。本発明の組成物は、好ましくは添加剤(I)を必ず含有する。
【0098】
本発明により任意に使用される混合剤(J)は、好ましくはテトラアルコキシシラン、例えば、テトラエトキシシランおよび/またはその部分的縮合物、反応性可塑剤、レオロジー調整剤、難燃剤および有機溶媒を含む。
【0099】
好ましい反応性可塑剤(J)は、6から40個の炭素原子のアルキル鎖を含み、化合物(A)に対する反応性基を有する化合物、より好ましくは6から40個の炭素原子のSiC結合したアルキル基を有するトリアルコキシシランである。
【0100】
例は、イソオクチルトリメトキシシラン、イソオクチルトリエトキシシラン、N−オクチルトリメトキシシラン、N−オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシランならびにヘキサデシルトリエトキシシランである。
【0101】
レオロジー調整剤(J)は、好ましくはポリアミドワックス、硬化ヒマシ油またはステアラートを含む。
【0102】
難燃剤(J)は、接着剤およびシーラント系に対して典型的である任意の典型的な難燃剤、特にハロゲン化化合物および誘導体を使用してもよい。
【0103】
有機溶媒(J)の例は、低分子量のエーテル、エステル、ケトン、芳香族および脂肪族ならびに任意にハロゲンを含有する炭化水素およびアルコールであり、後者が好ましい。
【0104】
好ましくは、いかなる有機溶媒(J)も本発明の組成物には添加されない。
【0105】
本発明の組成物が、1種以上の成分(J)を含有する場合、いずれの場合も当該量は、いずれも成分(A)の100重量部に対して、好ましくは0.5から200重量部、より好ましくは1から100重量部、特に2から70重量部である。
【0106】
本発明の組成物は、好ましくは
(A)100重量部の式(I)の化合物、
(B)0.5から50重量部のフェニルトリメトキシシラン、
(C)0.2から25重量部の、式(III)の単位を含む窒素含有有機ケイ素化合物、
任意に
(D)可塑剤、
任意に
(E)充填剤、
任意に
(F)接着促進剤、
任意に
(G)フェニルシリコーン樹脂、
任意に
(H)触媒、
任意に
(I)添加剤、および
任意に
(J)混合剤
を含有するものを含み、ここで、本発明による組成物は、本発明による組成物の総重量に対して、0.3wt%未満のビニルトリメトキシシランを含有する。
【0107】
より好ましくは、本発明の組成物は、
(A)100重量部の式(I)の化合物、
(B)0.8から30重量部のフェニルトリメトキシシラン、
(C)0.3から20重量部の、式(III)の単位を含む窒素含有有機ケイ素化合物、
任意に
(D)可塑剤、
(E)50から500重量部の充填剤、
任意に
(F)接着促進剤、
任意に
(G)フェニルシリコーン樹脂、
任意に
(H)触媒、
任意に
(I)添加剤、および
任意に
(J)混合剤
を含有するものを含み、ここで、本発明による組成物は、本発明による組成物の総重量に対して、0.1wt%未満のビニルトリメトキシシランを含有する。
【0108】
本発明の組成物は、特に
(A)100重量部の式(I)化合物、(ここで、Yは、ポリウレタン部分またはポリオキシアルキレン部分を表す)、
(B)0.8から30重量部のフェニルトリメトキシシラン、
(C)0.3から10重量部の式(III)の窒素含有シラン、
任意に
(D)可塑剤、
(E)炭酸カルシウム、タルク、三水酸化アルミニウムおよびシリカから選択される、50から500重量部の充填剤、
任意に
(F)接着促進剤、
任意に
(G)フェニルシリコーン樹脂、
任意に
(H)触媒、
任意に
(I)添加剤、および
任意に
(J)混合剤
を含有するものを含み、ここで、本発明による組成物は、本発明による組成物の総重量に対して、0.1wt%未満のビニルトリアルコキシシランを含有する。
【0109】
列挙された成分(A)から(J)を除いて、本発明の組成物は好ましくは他の成分を含有しない。
【0110】
本発明により使用される成分は、いずれの場合も、1種の特定の成分に加えて、少なくとも2種のこのような成分の混合物を含んでもよい。
【0111】
本発明の組成物は、いずれも25℃において、好ましくは5000から1000000mPas、より好ましくは10000から500000mPasの粘度を有する液体からペースト状材料を好ましくは含む。
【0112】
本発明の組成物に対する所望の用途に応じて、異なる粘度測定方法が使用され、これらの組成物は、選択的にペースト状、または流動性の配合物を要求する。ペースト状組成物は、外部せん断応力がなければ、未硬化の状態においても、流動挙動および、したがって生成された組成物体の形状変化も示さないという点で流動性組成物と異なる。一方、流動性組成物は、外部せん断作用が不在であっても流動する。
【0113】
接着剤および目地材のようなペースト状組成物の粘度は、プレートコーン型粘度計(A.Paar製MCR3XX)により25℃でコンディショニングした後、10Hzの回転速度で、DIN EN ISO 3219に従って測定される。
【0114】
流動性組成物、好ましくはシーラント、特に広域密封材の粘度は、A.Paar製DV 3 P回転粘度計(ブルックフィールド方式)を用いて、23℃でコンディショニングした後、50Hzでスピンドル6の使用によって、ISO 2555に従って測定される。
【0115】
本発明の組成物は、任意の所望の従来の方法で、例えば、湿気硬化型組成物の製造における通例のタイプの方法および混合工程により得られる。様々な成分が相互に混合される順序は、任意の所望の方法で変化され得る。
【0116】
本発明は、個々の成分を任意の所望の順序で混合することによって、本発明による組成物を形成する方法をさらに提供する。
【0117】
この混合は、室温および大気圧、即ち、約900から1100hPaにおいて実施してもよい。しかし、所望により、この混合はまた、より高温、例えば30から130℃の範囲の温度で実施してもよい。揮発性化合物および/または空気を除去するために、減圧下、例えば30から500hPa絶対圧力において一時的にまたは連続的に混合することもさらに可能である。
【0118】
本発明の混合は、好ましくは湿気の不在下で行われる。
【0119】
本発明の方法は、連続式、半連続式またはバッチ式で実施してもよい。
【0120】
本発明の組成物は、好ましくは1成分架橋性組成物を含む。しかし、本発明の組成物はまた、水のようなOH含有化合物が第2の成分中に添加される、2成分架橋系の一部であってもよい。
【0121】
本発明の組成物は、水の不在下で貯蔵可能であり、水を加えると架橋性である。
【0122】
通例の空気の含水量は、本発明の組成物を架橋するのに十分な量である。本発明の組成物は、好ましくは室温で架橋される。本発明による組成物の架橋は、所望により室温より高温または低温、例えば−5°から15℃でまたは30°から50℃で、および/または通常の空気の含水量を超える水の濃度を用いて実施され得る。
【0123】
架橋は、好ましくは100から1100hPaの圧力で、特に大気圧、即ち、約900から1100hPaで実施される。
【0124】
本発明はさらに、本発明の組成物を架橋することによって得られた成形品を提供する。
【0125】
本発明の造形された物品は、任意の所望の造形された物品、例えば、ガスケット、圧縮成型品、押出しプロファイル、コーティング、含浸物、カプセル化物、レンズ、角柱、多角形構造物、積層物または接着層であってもよい。
【0126】
本発明は、複合材料を形成する方法をさらに提供し、この方法は、本発明による組成物を少なくとも1つの基体上に適用し、次いで架橋させることを含む。
【0127】
これらの例は、コーティング、カプセル化、成形品の製造、複合材料および複合成型品である。本明細書では複合成型品とは、複合材料から形成され、本発明による組成物の架橋された生成物および少なくとも1つの基体からなり、それによって2つの部材の間に堅固な、耐久性のある結合が存在する、一体の物品を意味する。
【0128】
本発明の方法で複合材料を形成する方法において、本発明の組成物はまた、例えば、接着物、積層物またはカプセル化物の場合のように、少なくとも2つの同一であるまたは異なる基体の間で硬化されてもよい。
【0129】
本発明により密封性または接着性である基体の例は、PVCを含めたプラスチック、コンクリート、木材、鉱物基体、金属、屋根用フェルト、織物、ガラス、セラミックスおよび塗装された表面である。
【0130】
本発明の組成物は、湿気の不在下で貯蔵可能であり、水を加えると室温で架橋して、エラストマーを形成する組成物が使用可能である任意の目的のために使用可能である。
【0131】
したがって、本発明の組成物は、例えば、垂直に延びる接合部、および例えば、建物および自動車、船舶および航空機における、例えば10から40mmの内のり幅(Clear width)の同様の隙間を含めた接合部のための閉鎖用材料として、極めて有用である。
【0132】
本発明の組成物は、水の浸透に備えて表面を密封するのにさらに有用である。本発明の組成物は、建物の外側上、建物の内側上(例えば、湿った部屋において、この場合、被覆された表面は、その後にまた、タイルまたは他の装飾材料で追加して重層されてもよい)、屋根等の表面を密封するのに有用である。表面を密封するために使用される場合、本発明の組成物は、好ましくは0.1から5mmの層厚または膜厚で適用される。このためには、組成物は、ブラシ、ローラー、スキージまたはエアレスガンのような市販のスプレー器具を用いて塗布され得るように好ましくは低粘度である。好ましくは、表面を密封するために使用される本発明の組成物はチキソトロピー性を示し、それゆえ組成物は水平だけでなく垂直の表面にも塗布され得る。
【0133】
本発明の組成物は、例えば、窓の組立における、またはガラスキャビネットの製造における、ならびに、例えば、保護膜もしくは滑り止め用上塗りまたは造形されたゴム状物品の製造における、ならびに電気もしくは電子装置の絶縁/断熱のための、接着剤または接合剤としてさらに有用である。
【0134】
本発明の組成物は、製造が容易であるという利点を有する。
【0135】
本発明の架橋性組成物は、極めて高い貯蔵の安定性および高速度の架橋という利点を有する。
【0136】
本発明の架橋性組成物は、密着性の優れたプロファイルという利点をさらに有する。
【0137】
本発明の架橋性組成物は、加工が容易であるという利点をさらに有する。
【0138】
本発明の組成物は、使用されるフェニルトリアルコキシシラン、特にフェニルトリメトキシシランが、高い反応性と低いレベルの揮発性を兼ね備えているという利点をさらに有する。
【0139】
別の規定がない限り、以下の実施例は、大気圧において、即ち、おおよそ1000hPaにおいて、および室温において、即ち、約23℃において、および/または反応物が室温で追加の加熱または冷却をせずに一緒に添加された際に達することになる温度において、ならびに約50%の相対湿度において実施される。別の規定がない限り、部および百分率は、すべて重量による。
【実施例】
【0140】
[実施例1]
高いショア硬さの弾性接着剤用組成物の形成
18000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−CH
2−SiCH
3(OCH
3)
2の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E30として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)135.0gを、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星式ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン8.0g、N−(メチルジメトキシシリル)メチル−O−メチルカルバマート(名称GENIOSIL(登録商標)XL 65として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)4.0g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン4.0gならびに安定剤混合物(20% Irganox(登録商標)1135(CAS登録番号125643−61−0)、40%Tinuvin(登録商標)571(CAS登録番号23328−53−2)および40% Tinuvin(登録商標)765(CAS登録番号41556−26−7)の混合物として、BASF SE、GermanyからTINUVIN(登録商標)B 75として市販されている)2.0gと共に、約25℃において、200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、約5m
2/gのBET表面積を有し、1.5%未満の、10μmを超える直径を有する粒子を含むチョーク(Imersysから「Carbital(商標)110」として市販されている)231.0gおよび約200m
2/gのBET表面積を有する疎水性ヒュームドシリカ(Wacker Chemie AG、D−MunichからHDK(登録商標)H18として市販されている)6.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン10.0gを200rpmで1分間混入させる。続いて最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0141】
配合物を310ml PEカートリッジ中に充填し、試験する前に25℃で1日間保管する。
【0142】
[比較例1]
高いショア硬さの弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例1を反復する。
【0143】
[実施例2]
中等のショア硬さの弾性接着剤用組成物の形成
12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−CH
2−SiCH
3(OCH
3)
2の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E10として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)50.0g、18000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E35として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)50.0gならびに2000g/molの平均モル質量M
nを有するポリプロピレングリコール50.8gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で約25℃において、フェニルトリメトキシシラン8.0gおよび安定化混合物(名称TINUVIN(登録商標)B75として、BASF SE、Germanyから市販されている)2.0gと共に200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、3m
2/gのBET表面積および0.45μmのd50値を有するチョーク(名称「Imerseal 50」として、Imerysから市販されている)223.2gならびに約200m
2/gのBET表面積を有する疎水性のヒュームドシリカ(名称HDK(登録商標)H18として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)12.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gを200rpmで1分間混入させる。これに続いて、最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0144】
配合物を310mlのPEカートリッジに充填し、試験の前に25℃で1日間保管する。
【0145】
[比較例2]
中等のショア硬さの弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例2を反復する。
【0146】
[実施例3]
低いショア硬さの透明な弾性接着剤用組成物の形成
12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−CH
2−SiCH
3(OCH
3)
2の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E10として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)101.0g、18000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E35として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)101gならびにジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシラート(BASF AGから「Hexamoll DINCH」として市販されている)139.6gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン8.0g、安定剤(BASF SE、GermanyからTINUVIN(登録商標)123として市販されている;CAS登録番号:129757−67−1)1.2gおよび安定剤(Clariant、SwitzerlandからHostavin(登録商標)3206として市販されている;CAS登録番号:82493−14−9)3.2gと共に約25℃において、200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、約200m
2/gのBET表面積を有する疎水性ヒュームドシリカ(Wacker Chemie AG、D−MunichからHDK(登録商標)H18として市販されている)19.0gおよび約200m
2/gのBET表面積を有する親水性ヒュームドシリカ(Wacker Chemie AG、D−MunichからHDK(登録商標)N20として市販されている)19.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン8.0gを200rpm1分間混入させる。これに続いて最後に、約100mbarの圧力において600rpmで2分間、および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0147】
配合物を310ml PEカートリッジに充填し、試験の前に25℃で1日間保管する。
【0148】
[比較例3]
低いショア硬さの透明な弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例3を反復する。
【0149】
接着剤の特性
実施例1から3ならびに対応する比較例1から3で得られた組成物を、架橋させておき、被膜形成性、機械的特性および貯蔵安定性に関して評価する。結果は表1に見られる。
【0150】
被膜形成時間(SFT)
組成物の被膜形成時間を測定するために、実施例において得られた架橋性組成物をPEフォイルの上面に2mm厚の層で塗布し、標準条件下(23℃および相対湿度50%)で保管する。硬化の間に、5分毎に被膜の形成を検査する。この目的のために、乾燥した実験室用スパチュラを試料の表面に慎重に置き、上方に引っ張る。試料が指にくっつく場合、被膜はまだ形成されてない。試料がもはや指にくっつかない場合、被膜が形成されており、その時間を記録する。
【0151】
未硬化接着剤の粘度
ペースト状およびチキソトロピー性接着剤の粘度は、プレートコーン型粘度計(A.Paar製MCR3XX)を用いて、25℃にコンディショニングした後、1Hzおよび10Hzの回転速度において、DIN EN ISO 3219に従って測定される。
【0152】
貯蔵安定性
当該カートリッジは、70℃においていずれの場合も報告された期間貯蔵された。その後、上記のように被膜形成時間が測定される。
【0153】
硬化された接着剤の機械的特性
組成物は、それぞれがミルドTeflonプレートの上面に2mmの深さで塗布され、23℃/相対湿度50%で2週間硬化された。
【0154】
ショアA硬さをDIN 53505の通りに測定する。
【0155】
引張接着強さをDIN 53504−S1の通りに測定する。
【0156】
破断時伸びをDIN 53504−S1の通りに測定する。
【0157】
【表1】
【0158】
比較例1から3(V1からV3)からの組成物は、塗布後ビニルトリメトキシシランの強い臭気が著しい。この臭気は、被膜形成が完了した後でも数時間明らかに目立ち続ける。一方、本発明による、実施例1から3からの組成物は実質的に無臭である。
【0159】
[実施例4]
寄木張りのための弾性接着剤用組成物の形成
12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−CH
2−SiCH
3(OCH
3)
2の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E10として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)40.0gならびにジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシラート(BASF AGから「Hexamoll DINCH」として市販されている)60.0gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン8.0gと共に、約25℃において、200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、約5μmの中央粒径(D50%)を有する大理石粉末(Shiraishi Omya GmbH、AT−Gummernから名称Omyacarb 5−GUとして市販されている)272.0gおよび約0.07μmの中央粒径(D50%)を有する脂肪酸被覆沈降チョーク(Shiraishi Omya GmbH、AT−Gummernから名称Hakuenka CCR S10として市販されている)16.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gを200rpmで1分間混入させる。これに続いて最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0160】
配合物を310ml PEカートリッジに充填し、試験の前に25℃において1日間保管する。
【0161】
[比較例4]
寄木張りのための弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例4を反復する。
【0162】
[実施例5]
寄木張りのための硬い弾性接着剤用組成物の形成
12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E15として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)56.0gならびに2000g/molの平均モル質量M
nを有するポリプロピレングリコール56.0gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン8.0gと共に約25℃において、200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、約5μmの中央粒径(D50%)を有する大理石粉末(Shiraishi Omya GmbH、AT−Gummernから、名称Omyacarb 5−GUとして市販されている)259.9g、および約0.07μmの中央粒径(D50%)を有する脂肪酸で被覆された沈降チョーク(Shiraishi Omya GmbH、AT−Gummernから、Hakuenka CCR S10として市販されている)16.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gおよびジオクチルスズジラウラート0.1gを200rpmで1分間混入させる。これに続いて最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0163】
配合物を310ml PEカートリッジに充填し、試験の前に25℃において1日間保管する。
【0164】
[比較例5]
寄木張りのための硬い弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例5を反復する。
【0165】
[実施例6]
寄木張りのための硬い弾性接着剤用組成物の形成
18000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E35として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)56.0gならびに2000g/molの平均モル質量M
nを有するポリプロピレングリコール60.0gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン8.0と共に、約25℃において200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、約5μmの中央粒径(50%)を有する大理石粉末(Shiraishi Omya GmbH、AT−Gummernから名称Omyacarb 5−GUとして市販されている)251.9gおよび約0.07μmの中央粒径(D50%)を有する脂肪酸で被覆された沈降チョーク(Shiraishi Omya GmbH、AT−GummernからHakuenka CCR S10として市販されている)20.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gおよびジオクチルスズジラウラート0.1gを200rpmで1分間混入させる。これに続いて最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0166】
配合物を310ml PEカートリッジに充填し、試験の前に25℃において1日間保管する。
【0167】
[比較例6]
寄木張りのための硬い弾性接着剤用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン8gの代わりにビニルトリメトキシシラン8gを使用することを除いて、実施例6を反復する。
【0168】
寄木張り用接着剤の特性
実施例4から6ならびに対応する比較例4から6で得られた組成物を、架橋させておき、被膜形成性および機械的特性に関して評価する。結果は表2に見られる。
【0169】
被膜形成時間、ショア硬さ、引張接着強さおよび破断時伸びを、実施例1から3に説明したように測定した。
【0170】
未硬化接着剤の粘度
ペースト状およびチキソトロピー性接着剤の粘度は、プレートコーン型粘度計(A.Paar製MCR3XX)を用いて、25℃にコンディショニングした後、0.89Hzおよび25Hzの回転速度において、DIN EN ISO 3219に従って測定される。
【0171】
引張せん断接着強さ
引張せん断接着強さは、DIN EN 204に記載されているように測定される。接着剤を、一緒に接合される両方のブナ材のスラットに適用し、次いで100μmのブレードで引き延ばす。次いで、2個の木片を、5kgの接触圧下、1×2cmの面積で一緒に連結させる。24時間一緒に押圧された状態にした後、木片を標準条件下(25℃、相対湿度50%)、報告された期間保管した後に測定する。
【0172】
【表2】
【0173】
比較例4から6(V4からV6)からの組成物は、塗布後ビニルトリメトキシシランの強い臭気が著しい。この臭気は、被膜形成が完了した後でも数時間明らかに目立ち続ける。一方、本発明による実施例4から6からの組成物は実質的に無臭である。
【0174】
[実施例7]
シーリングコーティング用組成物の形成
12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−CH
2−SiCH
3(OCH
3)
2の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E10として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)66.7g、12000g/molの平均モル質量(M
n)および式−O−C(=O)−NH−(CH
2)
3−Si(OCH
3)
3の末端基を有するシラン末端ポリプロピレングリコール(名称GENIOSIL(登録商標)STP−E15として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)33.3g、ヘキサデシルトリメトキシシラン(Wacker Chemie AG、D−Munichから、Silan 25013 VPとして市販されている)78.4gならびにN−(メチルジメトキシシリル)メチル−O−メチルカルバマート(名称GENIOSIL(登録商標)XL 65として、Wacker Chemie AG、D−Munichから市販されている)1.6gを混合し、2個のビームタイプミキサーを備えた、PC−Laborsystem製実験室タイプの遊星ミキサー中で、フェニルトリメトキシシラン7.6gならびにTINUVIN(登録商標)123(CAS登録番号:129757−67−1;BASF SE、Germanyから市販されている)0.8g、TINUVIN(登録商標)571(CAS登録番号23328−53−2、BASF SE、Germanyから市販されている)2.0gおよびIrganox(登録商標)1135(CAS登録番号125643−61−0;BASF SE、Germanyから市販されている)0.8gからなる安定剤混合物と共に200rpmで2分間ホモジナイズする。その後、3m
2/gのBET表面積および0.45μmのd50値を有するチョーク(Imerysから「Imerseal 50」として市販されている)156.0g、3〜5m
2/gのBET表面積および1.7〜2.1μmのd50値を有する三水酸化アルミニウム(Albemarle Corp.から、Martinal(登録商標)OL 104として市販されている)44.0gならびに約200m
2/gのBET表面積を有し、トリメチルシロキシ基で表面が修飾されたヒュームドシリカ(Wacker Chemie AG、D−Munichから、HDK(登録商標)H2000として市販されている)6.0gを、600rpmで1分間撹拌することによって崩壊させる。その後、アミノプロピルトリメトキシシラン2.8gを200rpmで1分間混入させる。これに続いて最後に、約100mbarの圧力において、600rpmで2分間および200rpmで1分間撹拌を行って、均質化させ、気泡を存在しなくする。
【0175】
配合物を310mlのPEカートリッジに充填し、試験の前に25℃において1日間保管する。
【0176】
[比較例7]
シーリングコーティング用組成物の形成
フェニルトリメトキシシラン7.6gの代わりにビニルトリメトキシシラン7.6gを使用することを除いて、実施例7を反復する。
【0177】
コーティングの特性
実施例7および対応する比較例7において得られた組成物を架橋させておき、被膜形成性および機械的特性に関して評価する。結果は表3に見られる。
【0178】
被膜形成時間、ショア硬さ、引張接着強さおよび破断時伸びを、実施例1から3で説明されたように測定する。
【0179】
未硬化接着剤の粘度
非ペースト状シーラントの粘度は、23℃でコンディショニングした後、ISO 2555に従ってA.Paar製DV 3 P回転粘度計(ブルックフィールド方式)で、5Hzおよび50Hzにおいてスピンドル6を使用することによって測定される。
【0180】
【表3】
【0181】
比較例7(V7)からの組成物は、塗布後ビニルトリメトキシシランの強い臭気が著しい。この臭気は、被膜形成が完了した後でも数時間明らかに目立ち続ける。一方、本発明による、実施例7からの組成物は実質的に無臭である。