特許第6463223号(P6463223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463223
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び、ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20190121BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20190121BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20190121BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20190121BHJP
【FI】
   A63F13/69 520
   A63F13/5375
   A63F13/79
   A63F13/30
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-116715(P2015-116715)
(22)【出願日】2015年6月9日
(62)【分割の表示】特願2015-21019(P2015-21019)の分割
【原出願日】2015年2月5日
(65)【公開番号】特開2016-140749(P2016-140749A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2018年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】大友 崇弘
【審査官】 目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5526278(JP,B2)
【文献】 特許第5526294(JP,B2)
【文献】 特許第5588571(JP,B2)
【文献】 ドラゴンポーカー,月刊アプリスタイル,株式会社イースト・プレス,2013年 6月28日,第1巻 第7号,P8-P13
【文献】 パズル&ドラゴンズ,月刊アプリスタイル,株式会社イースト・プレス,2013年 6月28日,第1巻 第7号,P22-P25
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F9/24
13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の素材コンテンツ、合成後のコンテンツ、メインパラメーター、及び、前記メインパラメーターを所定値まで上昇させるために必要となるサブパラメーターを、複数のコンテンツのそれぞれに予め関連付けて記憶すると共に、プレイヤーが所有するコンテンツを記憶する記憶部と、
合成元となるベースコンテンツに合成させる第1の素材コンテンツが、プレイヤーの操作によって指定されたことに応答して、前記第1の素材コンテンツに予め関連付けられた第2の素材コンテンツすべてを前記プレイヤーが所有していることである第1条件、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターが所定値に達していることである第2条件、及び、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させるのに必要となるサブパラメーターを与える少なくとも1つ以上の第3の素材コンテンツを、前記プレイヤーが所有していることである第3条件のそれぞれを満たすか否かを判定する判定処理部と、
前記第1条件及び前記第3条件を満たし、かつ、前記第2条件を満たしていないと判定された場合に、合成元となる前記第1の素材コンテンツに対し、少なくとも1つ以上の前記第3の素材コンテンツを合成することによって、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させる第1合成と、前記第1合成によって所定値まで上昇した後のメインパラメーターが設定された合成元となる前記第1の素材コンテンツに対し、前記第2の素材コンテンツすべてを合成することによって、前記第1の素材コンテンツに予め関連付けられた合成後のコンテンツに変化させる第2合成とを一括で行なう第3合成が前記第1の素材コンテンツについて実行できることを、画面表示するための画面データを生成する画面データ生成部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記画面データ生成部は、前記第1条件及び前記第2条件を満たしていると判定された場合に、所定値に達しているメインパラメーターが設定された合成元となる前記第1の素材コンテンツに対し、前記第2の素材コンテンツすべてを合成することによって、前記第1の素材コンテンツに予め関連付けられた合成後のコンテンツに変化させる第2合成が前記第1の素材コンテンツについて実行できることを、画面表示するための画面データを生成する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記画面データ生成部は、前記第1条件を満たし、かつ、前記第2条件及び前記第3条件を満たしていないと判定された場合に、前記ベースコンテンツに対し前記第1の素材コンテンツ合成させるための画面データを生成する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記画面データ生成部は、前記第1条件を満たしていないと判定された場合に、前記ベースコンテンツに対し前記第1の素材コンテンツ合成させるための画面データを生成する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
コンピューターに、
1又は複数の素材コンテンツ、合成後のコンテンツ、メインパラメーター、及び、前記メインパラメーターを所定値まで上昇させるために必要となるサブパラメーターを、複数のコンテンツのそれぞれに予め関連付けて記憶すると共に、プレイヤーが所有するコンテンツを記憶部に記録する処理と、
合成元となるベースコンテンツに合成させる第1の素材コンテンツが、プレイヤーの操作によって指定されたことに応答して、前記第1の素材コンテンツに予め関連付けられた第2の素材コンテンツすべてを前記プレイヤーが所有していることである第1条件、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターが所定値に達していることである第2条件、及び、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させるのに必要となるサブパラメーターを与える少なくとも1つ以上の第3の素材コンテンツを、前記プレイヤーが所有していることである第3条件のそれぞれを満たすか否かを判定する判定処理と、
前記第1条件及び前記第3条件を満たし、かつ、前記第2条件を満たしていないと判定された場合に、合成元となる前記第1の素材コンテンツに対し、少なくとも1つ以上の前記第3の素材コンテンツを合成することによって、前記第1の素材コンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させる第1合成と、前記第1合成によって所定値まで上昇した後のメインパラメーターが設定された合成元となる前記第1の素材コンテンツに対し、前記第2の素材コンテンツすべてを合成することによって、前記第1の素材コンテンツに予め関連付けられた合成後のコンテンツに変化させる第2合成とを一括で行なう第3合成が前記第1の素材コンテンツについて実行できることを、画面表示するための画面データを生成する画面データ生成処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
合成元となるゲームコンテンツに対し、合成素材となるゲームコンテンツを合成することによって、その合成元となるゲームコンテンツに設定されたパラメーターを変動させたり、その合成元となるゲームコンテンツに関連付けられた複数の合成素材となるゲームコンテンツを合成することによって、異なるキャラクターIDを持つ新たなゲームコンテンツに進化させたりするゲームを実行する情報処理装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5439626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームでは、複数種類の合成方法が存在するため、プレイヤーは、合成元となるゲームコンテンツと合成素材となるゲームコンテンツとの組合せ等を考慮して、合成方法を使い分け、それぞれに応じた操作を行う必要がある。しかしながら、合成元となるゲームコンテンツと合成素材となるゲームコンテンツとの組合せ等を考慮しても、複数種類の合成方法の中から適切な合成方法を選択することがプレイヤーにとって難しい場合がある。かかる場合には、プレイヤーは、他の適切な合成方法を選択できるにもかかわらず、それに気付かず見逃してしまう虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、適切な合成方法をプレイヤーに知らせることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
合成元となるゲームコンテンツに対し合成素材となるゲームコンテンツを合成させることが可能なゲームを実行する情報処理装置であって、
1又は複数の合成素材となるゲームコンテンツ、合成後のゲームコンテンツ、メインパラメーター、及び、前記メインパラメーターを所定値まで上昇させるために必要となるサブパラメーターを、複数のゲームコンテンツのそれぞれに予め関連付けて記憶すると共に、プレイヤーが所有するゲームコンテンツを記憶する記憶部と、
合成元となるゲームコンテンツに対し、いずれかの合成素材となるゲームコンテンツを合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツのメインパラメーター又はサブパラメーターを上昇させる第1合成、
前記第1合成によって上昇した後のメインパラメーターが設定された合成元となるゲームコンテンツに対し、予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツをすべて合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツを予め関連付けられた合成後のゲームコンテンツに変化させる第2合成、及び、
前記第1合成及び前記第2合成が一括して行なわれる第3合成、のそれぞれを行う合成処理部と、
前記第1合成が行われる際に、合成元となるゲームコンテンツに合成させるゲームコンテンツが、プレイヤーの操作によって指定されたことに応答して、
その指定されたゲームコンテンツに予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツすべてを、前記プレイヤーが所有していることである第1条件、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターが所定値に達していることである第2条件、及び、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させるのに必要となるサブパラメーターを与える少なくとも1つ以上の合成素材となるゲームコンテンツを、前記プレイヤーが所有していることである第3条件、のそれぞれを満たすか否かを判定する判定処理部と、
その判定結果に基づき、その指定されたゲームコンテンツについて第1合成のみならず、第2合成又は第3合成が実行できることを、画面表示するための画面データを生成する画面データ生成部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】ゲームシステム1の全体構成例を示す図である。
図2】サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。
図3】キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。
図4】合成情報のデータ構造例を示す図である。
図5】ゲームステージ情報のデータ構造例を示す図である。
図6】プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。
図7】所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。
図8】図鑑情報のデータ構造例を示す図である。
図9】プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。
図10】キャラクター合成における合成画面表示に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
図11】第1合成画面50の一例を示す図である。
図12】第2合成画面60の一例を示す図である。
図13】第3合成画面70の一例を示す図である。
図14】進化合成画面80の一例を示す図である。
図15】一括進化合成画面90の一例を示す図である。
図16】第4合成画面100の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、合成元となるゲームコンテンツに対し合成素材となるゲームコンテンツを合成させることが可能なゲームを実行する情報処理装置であって、
1又は複数の合成素材となるゲームコンテンツ、合成後のゲームコンテンツ、メインパラメーター、及び、前記メインパラメーターを所定値まで上昇させるために必要となるサブパラメーターを、複数のゲームコンテンツのそれぞれに予め関連付けて記憶すると共に、プレイヤーが所有するゲームコンテンツを記憶する記憶部と、
合成元となるゲームコンテンツに対し、いずれかの合成素材となるゲームコンテンツを合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツのメインパラメーター又はサブパラメーターを上昇させる第1合成、
前記第1合成によって上昇した後のメインパラメーターが設定された合成元となるゲームコンテンツに対し、予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツをすべて合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツを予め関連付けられた合成後のゲームコンテンツに変化させる第2合成、及び、
前記第1合成及び前記第2合成が一括して行なわれる第3合成、のそれぞれを行う合成処理部と、
前記第1合成が行われる際に、合成元となるゲームコンテンツに合成させるゲームコンテンツが、プレイヤーの操作によって指定されたことに応答して、
その指定されたゲームコンテンツに予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツすべてを、前記プレイヤーが所有していることである第1条件、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターが所定値に達していることである第2条件、及び、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させるのに必要となるサブパラメーターを与える少なくとも1つ以上の合成素材となるゲームコンテンツを、前記プレイヤーが所有していることである第3条件、のそれぞれを満たすか否かを判定する判定処理部と、
その判定結果に基づき、その指定されたゲームコンテンツについて第1合成のみならず、第2合成又は第3合成が実行できることを、画面表示するための画面データを生成する画面データ生成部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、複数種類の合成方法のうち、第1合成のみならず、第2合成又は第3合成が実行できることが画面表示されるため、他にも適切な合成方法を選択できることをプレイヤーに知らせることが可能となる。
【0008】
かかる情報処理装置であって、前記画面データ生成部は、
前記第1条件及び前記第3条件を満たし、前記第2条件を満たしていないと判定された場合に、その指定されたゲームコンテンツについて第3合成が実行できることを、画面表示するための画面データを生成し、
前記第1条件及び前記第2条件を満たすと判定された場合には、その指定されたゲームコンテンツについて第2合成が実行できることを、画面表示するための画面データを生成する、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、各々の合成条件に応じた適切な合成方法を選択できることを、プレイヤーに知らせることが可能となる。
【0009】
かかる情報処理装置であって、前記合成処理部は、
前記第1条件及び前記第3条件を満たし、前記第2条件を満たしていないと判定された場合に、前記第3合成を行なうことにより、その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させ、かつ、前記メインパラメーターが所定値となった当該ゲームコンテンツを予め関連付けられた合成後のゲームコンテンツに変化させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、複数種類の合成方法が一度にまとめて行われることになるため、合成に関する操作を行うプレイヤーの手間を軽減することが可能となる。
【0010】
かかる情報処理装置であって、前記合成処理部は、
前記第1条件及び前記第2条件を満たすと判定された場合に、前記第2合成を行なうことにより、その指定されたゲームコンテンツを予め関連付けられた合成後のゲームコンテンツに変化させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、条件に合った合成方法が行われるため、プレイヤーは有利にゲームを進めることが可能となる。
【0011】
次に、合成元となるゲームコンテンツに対し合成素材となるゲームコンテンツを合成させることが可能なゲームを、コンピューターに実行させるためのゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
1又は複数の合成素材となるゲームコンテンツ、合成後のゲームコンテンツ、メインパラメーター、及び、前記メインパラメーターを所定値まで上昇させるために必要となるサブパラメーターを、複数のゲームコンテンツのそれぞれに予め関連付けて記憶すると共に、プレイヤーが所有するゲームコンテンツを記憶部に記録する処理と、
合成元となるゲームコンテンツに対し、いずれかの合成素材となるゲームコンテンツを合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツのメインパラメーター又はサブパラメーターを上昇させる第1合成、
前記第1合成によって上昇した後のメインパラメーターが設定された合成元となるゲームコンテンツに対し、予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツをすべて合成することによって、前記合成元となるゲームコンテンツを予め関連付けられた合成後のゲームコンテンツに変化させる第2合成、及び、
前記第1合成及び前記第2合成が一括して行なわれる第3合成、のそれぞれを行う合成処理と、
前記第1合成が行われる際に、合成元となるゲームコンテンツに合成させるゲームコンテンツが、プレイヤーの操作によって指定されたことに応答して、
その指定されたゲームコンテンツに予め関連付けられた合成素材となるゲームコンテンツすべてを、前記プレイヤーが所有していることである第1条件、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターが所定値に達していることである第2条件、及び、
その指定されたゲームコンテンツのメインパラメーターを所定値まで上昇させるのに必要となるサブパラメーターを与える少なくとも1つ以上の合成素材となるゲームコンテンツを、前記プレイヤーが所有していることである第3条件、のそれぞれを満たすか否かを判定する判定処理と、
その判定結果に基づき、その指定されたゲームコンテンツについて第1合成のみならず、第2合成又は第3合成が実行できることを、画面表示するための画面データを生成する画面データ生成処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、適切な合成方法をプレイヤーに知らせることが可能となる。
【0012】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成について>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20と、を含んで構成される。
【0013】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)を用いて行なうキャラクター対戦や、合成元となるキャラクター(以下、「ベースキャラクター」とも呼ぶ)に対して合成素材となるキャラクター(以下、「素材キャラクター」とも呼ぶ)を合成するキャラクター合成を、プレイヤーに提供することができる。
【0014】
本実施形態に係るキャラクター対戦は、プレイヤーが所有するプレイヤーキャラクターを、ゲームステージ毎に出現するエネミーキャラクターと対戦させるゲームである。プレイヤーは、複数のゲームステージの中から選択したいずれかのゲームステージにて対戦プレイを行なう。プレイヤーは、ゲームステージにて対戦プレイを行った結果、出現したエネミーキャラクター(以下、「出現キャラクター」とも呼ぶ)を獲得できる場合がある。プレイヤーは、出現キャラクターを獲得できた場合には、その出現キャラクターを用いてキャラクター合成を行うことができる。
【0015】
本実施形態に係るキャラクター合成は、ベースキャラクターに対して1又は複数の素材キャラクターを合成させるゲームである。プレイヤーは、強化合成、進化合成、一括進化合成のように、複数種類の合成方法の中からいずれかを選択してキャラクター合成を行なうことができる。強化合成は、素材キャラクターから与えられるサブパラメーター(例えば、経験値)に基づき、ベースキャラクターに設定されたメインパラメーター(例えば、レベル)を上昇させることにより、そのベースキャラクターを強化することができる。進化合成は、強化合成によってメインパラメーターを所定値(例えば、最大値)にさせた後のベースキャラクターを、異なるキャラクターIDを持つ新たなベースキャラクターに進化させることができる。一括進化合成は、強化合成及び進化合成を一括して行なうことにより、ベースキャラクターを強化させた上で、一気に新たなベースキャラクターに進化させることができる。このため、キャラクター合成に関する操作を行うプレイヤーの手間を軽減することが可能となる。
【0016】
<<サーバー装置10の構成について>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有する。
【0017】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共に、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部11は、少なくとも、対戦処理部111、合成処理部112、判定処理部113、プレイ種目選択部114、画面データ生成部115を備える。
【0018】
対戦処理部111は、キャラクター対戦に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における対戦処理部111は、プレイヤーの操作入力を受け付けると、その操作に基づきキャラクター対戦を進行させる。
【0019】
合成処理部112は、キャラクター合成に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における合成処理部112は、第1合成の一例として、ベースキャラクターに対し少なくとも1つの素材キャラクターを合成することにより、そのベースキャラクターに設定されたパラメーターを変動させる強化合成を行なう。また、合成処理部112は、第2合成の一例として、ベースキャラクターに対し特定の素材キャラクターを全て合成することにより、異なるキャラクターIDを持つ新たなベースキャラクターに進化させる進化合成を行なう。さらに、合成処理部112は、第3合成の一例として、強化合成及び進化合成を一括する一括進化合成を行なう。
【0020】
判定処理部113は、判定に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における判定処理部113は、第1条件として、プレイヤーによって指定されたキャラクターに予め関連付けられた全ての素材キャラクターを、そのプレイヤーが所有しているか否かを判定する。また第2条件として、その指定されたキャラクターのレベルが最大値に達しているか否かを判定する。また第3条件として、その指定されたキャラクターのレベルが最大値まで上昇させるのに必要となる経験値を与える少なくとも1つ以上の素材キャラクターを、そのプレイヤーが所有しているか否かを判定する。本実施形態では、強化合成を開始する前に、第1条件及び第2条件の双方を満たす場合には、強化合成のみならず、進化合成を行なうことが可能となる。また、第1条件及び第3条件を満たし、第2条件を満たさない場合には、強化合成のみならず、一括進化合成を行なうことが可能となる。
【0021】
プレイ種目選択部114は、予め設定された複数のプレイ種目の中からいずれかのプレイ種目を選択する処理を実行する機能を有している。プレイ種目は、プレイヤーがゲームプレイできるエリアやアクション等を種類別に分けた単位のことである。本実施形態におけるプレイ種目選択部114は、プレイ種目の一例としてのゲームステージを選択する処理を実行する。
【0022】
画面データ生成部115は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面データ生成部115は、ゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0023】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともキャラクター情報(ゲームコンテンツ情報)、ゲームステージ情報、及び、プレイヤー情報を記憶する。なお、これら各種情報については追って詳述する。
【0024】
入力部13は、システム管理者等がゲームサービスに関する各種データ(例えば、キャラクター情報やゲームステージ情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0025】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0026】
通信部15は、プレイヤー端末20との間で通信を行うためのものであり、プレイヤー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0027】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくとも、キャラクター名、キャラクター画像、レアリティ、スキル、タイプ、初期攻撃力、初期防御力、初期体力、最大攻撃力、最大防御力、最大体力、最大レベル、最大スキルレベル、進化後キャラクター、最大レベルに必要な経験値、合成情報が設定されている。スキルは、そのキャラクターが対戦時に発動する特殊攻撃等の能力を示す情報である。タイプは、そのキャラクターが持つ能力特性を示す情報である。「強化合成タイプ」のキャラクターは、「体力タイプ」等の他の一般のキャラクターよりも、強化合成時に大きな経験値を与えることができる。最大レベルは、そのキャラクターのレベルに設定された最大値を示す情報である。最大スキルレベルは、そのキャラクターのスキルに関するレベルに設定された最大値を示す情報である。本実施形態では、スキルレベルが高いほど、対戦時にそのスキルが発動され易くなるように設定されている。なお、全キャラクターのレベル及びスキルレベルの初期値はレベル1に設定されている。進化後キャラクターは、進化後の新たなキャラクターに対応付けられたキャラクターIDを示す情報である。最大レベルまでに必要な経験値は、そのキャラクターのレベルを初期値(レベル1)から最大値まで上昇させるために必要となる経験値を示す情報である。合成情報は、キャラクター合成に用いられるベースキャラクターと素材キャラクターとの関連性を定めた情報である。
【0028】
図4は、合成情報のデータ構造例を示す図である。この合成情報は、ベースキャラクターに関連付けられた素材キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、その個数が設定されている。本実施形態では、予め関連付けられた各々の素材キャラクターをその個数分だけベースキャラクターにすべて合成させることにより、新たなベースキャラクターに進化させることができる。
【0029】
図5は、ゲームステージ情報のデータ構造例を示す図である。このゲームステージ情報には、ステージIDに対応付けて、少なくとも、ステージ名、出現キャラクターが設定されている。出現キャラクターは、そのステージに出現するエネミーキャラクターを示す情報であって、その出現キャラクターのキャラクターIDに対応付けて出現率が設定された情報である。出現率は、そのゲームステージでプレイ中に出現キャラクターに遭遇する確率を示す情報である。
【0030】
図6は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくとも、プレイヤー名、ゲームポイント、所有キャラクター情報、図鑑情報が設定されている。ゲームポイントは、プレイヤーが所持するポイント量を示す情報であり、プレイヤーがキャラクター合成を行なう際に消費される。
【0031】
図7は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。所有キャラクター情報は、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」とも呼ぶ)に関する情報である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、現時点におけるレベル、経験値、攻撃力、防御力、体力、スキルレベル等の各種パラメーターや、一括進化フラグが設定されている。レベルは、キャラクターの強さを示すパラメーターであり、経験値に基づき上昇するように設定されている。経験値は、強化合成時に素材キャラクターから与えられ、所定量を蓄積する度にレベルを段階的に上昇させることができるパラメーターである。また、その時点でのレベルが高いほど、ベースキャラクターに大きな経験値を与えることができる。一括進化フラグは、一括進化合成による進化後キャラクターであるか否かを示すフラグ情報である。
【0032】
図8は、図鑑情報のデータ構造例を示す図である。図鑑情報は、プレイヤーがこれまでに遭遇したことのあるキャラクターの履歴を示す履歴情報である。この図鑑情報には、キャラクターIDに対応付けて、ゲームステージでの対戦中にプレイヤーがこれまでに遭遇したことのあるキャラクターであるか否かを示すフラグ情報が設定されている。
【0033】
<<プレイヤー端末20の構成について>>
図9は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、タブレット端末、携帯電話端末、スマートフォン等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末操作部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行う端末通信部25を有している。
【0034】
<<ゲームシステム1の動作について>>
<キャラクター合成における合成画面表示>
図10は、キャラクター合成における合成画面表示に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0035】
先ず始めに、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データに基づいて、メニュー画面を端末表示部24に表示させる(ステップS101)。
【0036】
次いで、プレイヤー端末20は、メニュー画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによる選択操作により、強化合成を開始するための操作ボタンが指定されると、かかる操作情報に基づき強化合成の開始を要求するコマンド(強化合成開始要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS102)。
【0037】
次いで、プレイヤー端末20は、かかる強化合成開始要求に応答してサーバー装置10から送信された画面データに基づいて、プレイヤー自らが所有する複数キャラクターの中からベースキャラクターを選択するためのベースキャラクター選択画面を、端末表示部24に表示させる(ステップS103)。
【0038】
次いで、プレイヤー端末20は、そのベースキャラクター選択画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによる選択操作により、一覧表示された複数の所有キャラクターの中からいずれかのベースキャラクターが指定されると、かかる操作情報に基づき素材キャラクターの選択画面を要求するコマンド(素材キャラクター選択画面要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS104)。
【0039】
次いで、プレイヤー端末20は、かかる素材キャラクター選択画面要求に応答してサーバー装置10から送信された画面データに基づいて、プレイヤー自らが所有する複数キャラクターの中から素材キャラクターを選択するための素材キャラクター選択画面を、端末表示部24に表示させる(ステップS105)。
【0040】
次いで、プレイヤー端末20は、その素材キャラクター選択画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによる選択操作により、一覧表示された複数の所有キャラクターの中から少なくとも1つ以上の素材キャラクターが指定されると、かかる操作情報に基づき強化合成画面を要求するコマンド(強化合成画面要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS106)。
【0041】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された強化合成画面要求を受信すると、キャラクター合成に関する第1条件が成立するか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、判定処理部113は、その第1条件として、プレイヤーの所有キャラクターの中に、その指定された素材キャラクターに予め関連付けられた素材キャラクターが全て揃っているか(全て存在しているか)否かを判定する。すなわち、判定処理部113は、プレイヤー端末20からの強化合成画面要求と共に送信されたプレイヤーID及びキャラクターIDに基づき、図3に示すキャラクター情報、図4に示す合成情報、及び図7に示す所有キャラクター情報を参照することにより、その指定された素材キャラクターの中に、予め関連付けられた素材キャラクター(以下、「第2素材キャラクター」とも呼ぶ)が全て揃っている所有キャラクター(以下、「第1素材キャラクター」とも呼ぶ)が存在しているか否かを判定する。
【0042】
次いで、サーバー装置10は、予め関連付けられた第2素材キャラクターが全て揃っている第1素材キャラクターが存在していないと判定された場合に(ステップS107:NO)、強化合成を行なうための第1合成画面のデータを画面データ生成部115に生成させる。そして、サーバー装置10は、画面データ生成部115によって生成された第1合成画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、第1合成画面を端末表示部24に表示させる(ステップS108)。
【0043】
図11は、第1合成画面50の一例を示す図である。この第1合成画面50には、その指定されたベースキャラクターを表示したベースキャラクター表示領域51と、その指定された素材キャラクターを表示した素材キャラクター表示領域52と、操作ボタン53が含まれている。プレイヤーによって操作ボタン53を選択されると、ベースキャラクター表示領域51に表示されたベースキャラクターに対し、素材キャラクター表示領域52に表示された素材キャラクターを合成させる強化合成処理が実行される。
【0044】
その一方、サーバー装置10は、第1条件が成立する、つまり、予め関連付けられた第2素材キャラクターが全て揃っている第1素材キャラクターが存在すると判定された場合に(ステップS107:YES)、キャラクター合成に関する第2条件が成立するか否かを判定する(ステップS109)。具体的には、判定処理部113は、その第2条件として、第1素材キャラクターのレベルが最大値である否かを判定する。すなわち、判定処理部113は、プレイヤー端末20からの強化合成画面要求と共に送信されたプレイヤーID及びキャラクターIDに基づき、図3に示すキャラクター情報及び図7に示す所有キャラクター情報を参照することにより、第1素材キャラクターの現時点におけるレベルと最大レベルとを比較することにより、その第1素材キャラクターのレベルが既に最大値に達しているか否かを判定する。
【0045】
次いで、サーバー装置10は、その第1素材キャラクターのレベルが既に最大値に達していると判定された場合には(ステップS109:YES)、第1条件及び第2条件が成立することになるため、進化合成も可能であることを示す第2合成画面のデータを画面データ生成部115に生成させる。そして、サーバー装置10は、画面データ生成部115によって生成された第2合成画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、第2合成画面を端末表示部24に表示させる(ステップS110)。
【0046】
図12は、第2合成画面60の一例を示す図である。この第2合成画面60には、その指定されたベースキャラクターが表示されるベースキャラクター表示領域61と、その指定された素材キャラクターが表示される素材キャラクター表示領域62と、操作ボタン63と、操作ボタン64が含まれている。操作ボタン63は、ベースキャラクター表示領域61に表示されたベースキャラクターについての強化合成を開始させるためのボタンである。操作ボタン64は、素材キャラクター表示領域62の素材キャラクターに対応付けて表示されており、その素材キャラクターについての進化合成を開始させるためのボタンである。このように、第2合成画面60には、ベースキャラクター表示領域61に表示されたベースキャラクターについての強化合成の他にも、素材キャラクター表示領域62に表示された素材キャラクターについての進化合成を実行できることが画面表示されることになる。
【0047】
その一方、サーバー装置10は、第2条件が成立しない、つまり、その第1素材キャラクターのレベルが未だ最大値に達していないと判定された場合には(ステップS109:NO)、キャラクター合成に関する第3条件が成立するか否かを判定する(ステップS111)。具体的には、判定処理部113は、第3条件として、強化合成によってその第1素材キャラクターのレベルを最大値まで上昇させるのに必要となる経験値を与える少なくとも1以上の素材キャラクターを、そのプレイヤーが所有しているか否かを判定する。すなわち、判定処理部113は、プレイヤー端末20からの強化合成画面要求と共に送信されたプレイヤーID及びキャラクターIDに基づき、図3に示すキャラクター情報及び図7に示す所有キャラクター情報を参照することにより、そのプレイヤーが所有する複数キャラクターの中のいずれかの素材キャラクター(以下、「第3素材キャラクター」とも呼ぶ)の経験値を、第1素材キャラクターの経験値に加算したときに、その第1素材キャラクターの最大レベルまでに必要な経験値に達するか否かを判定する。
【0048】
次いで、サーバー装置10は、第3条件が成立しない、つまり、強化合成によってその第1素材キャラクターのレベルを最大値まで上昇させることができる第3素材キャラクターを所有していないと判定された場合に(ステップS111:NO)、上述したステップS108の処理に進み、図11に示す第1合成画面のデータを画面データ生成部115に生成させる。
【0049】
その一方で、サーバー装置10は、強化合成によってその第1素材キャラクターのレベルを最大値まで上昇させることができる第3素材キャラクターを所有していると判定された場合に(ステップS111:YES)、第2条件が成立せず、第1条件及び第3条件が成立することになるため、一括進化合成も可能であることを示す第3合成画面のデータを画面データ生成部115に生成させる。そして、サーバー装置10は、画面データ生成部115によって生成された第3合成画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、第3合成画面を端末表示部24に表示させる(ステップS112)。
【0050】
図13は、第3合成画面70の一例を示す図である。この第3合成画面70には、その指定されたベースキャラクターを表示したベースキャラクター表示領域71と、その指定された素材キャラクターを表示した素材キャラクター表示領域72と、操作ボタン73と、操作ボタン74が含まれている。操作ボタン73は、ベースキャラクター表示領域61に表示されたベースキャラクターについての強化合成を開始させるためのボタンである。操作ボタン74は、素材キャラクター表示領域72の素材キャラクターに対応付けて表示されており、その素材キャラクターについての一括進化合成を開始させるためのボタンである。このように、第3合成画面70には、ベースキャラクター表示領域71に表示されたベースキャラクターについての強化合成の他にも、素材キャラクター表示領域72に表示された素材キャラクターについての一括進化合成を実行できることが画面表示されることになる。
【0051】
<強化合成>
本実施形態に係るゲームシステム1では、図11に示す第1合成画面50の操作ボタン53、図12に示す第2合成画面60の操作ボタン63、及び、図13に示す第3合成画面70の操作ボタン73のそれぞれが、プレイヤーによって選択されると、強化合成が実行される。
【0052】
具体的には、合成処理部112は、ベースキャラクター表示領域51、61、71に表示されたベースキャラクターに対し、素材キャラクター表示領域52、62、72に表示された素材キャラクターを合成させることにより、その素材キャラクターの経験値に基づいて、そのベースキャラクターのレベルを上昇させる(又は経験値のみ上昇させる)。
【0053】
この際、合成処理部112は、そのベースキャラクターのレベル又は経験値が上昇後の値となり、かつ、その素材キャラクターがプレイヤーの所有しないキャラクターとなるように、図7に示す所有キャラクター情報を更新する。
【0054】
<進化合成>
また本実施形態に係るゲームシステム1では、図12に示す第2合成画面60の操作ボタン64が、プレイヤーによって選択されると、その第2合成画面60から進化合成画面80へと画面遷移する。
【0055】
図14は、進化合成画面80の一例を示す図である。この進化合成画面80には、ベースキャラクター表示領域81と、素材キャラクター表示領域82と、進化後キャラクター表示領域83と、操作ボタン84が含まれている。ベースキャラクター表示領域81には、ベースキャラクターとしての第1素材キャラクターが表示されている。素材キャラクター表示領域82には、プレイヤーの所有する複数キャラクターのうち、図4に示す合成情報に基づき、第1素材キャラクターに予め関連付けられた全ての第2素材キャラクターが表示されている。進化後キャラクター表示領域83には、図3に示すキャラクター情報に基づき、第1素材キャラクターに予め関連付けられた進化後キャラクターが表示されている。
【0056】
そして、進化合成画面80が表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン84が選択されると、第1素材キャラクターについての進化合成が実行される。具体的には、合成処理部112は、ベースキャラクターとしての第1素材キャラクターに対し、その第1素材キャラクターに関連付けられた全ての第2素材キャラクターを合成することにより、図3に示すキャラクター情報に基づく進化後キャラクターに第1素材キャラクターを進化させる。
【0057】
この際、合成処理部112は、進化後キャラクターがプレイヤーの所有するキャラクターとなり、かつ、第1素材キャラクター、第2素材キャラクターがプレイヤーの所有しないキャラクターとなるように、図7に示す所有キャラクター情報を更新する。
【0058】
このようにして、進化合成によって第1素材キャラクターが進化後キャラクターに変化すると、画像データ生成部115は、図16に示す第4合成画面100のデータを生成する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データに基づいて、第2合成画面から遷移した第4合成画面を端末表示部24に表示させる。
【0059】
<一括進化合成>
また本実施形態に係るゲームシステム1では、図13に示す第3合成画面70の操作ボタン74が、プレイヤーによって選択されると、その第3合成画面70から一括進化合成画面90へと画面遷移する。
【0060】
図15は、一括進化合成画面90の一例を示す図である。この一括進化合成画面90には、ベースキャラクター表示領域91と、強化合成用素材キャラクター表示領域92と、進化合成用素材キャラクター表示領域93と、進化後キャラクター表示領域94と、操作ボタン95が含まれている。ベースキャラクター表示領域91には、ベースキャラクターとしての第1素材キャラクターが表示されている。強化合成用素材キャラクター表示領域92には、プレイヤーの所有する複数キャラクターのうち、第3素材キャラクターが表示されている。進化合成用素材キャラクター表示領域93には、プレイヤーの所有する複数キャラクターのうち、第1素材キャラクターに予め関連付けられた全ての第2素材キャラクターが表示されている。進化後キャラクター表示領域94には、第1素材キャラクターに予め関連付けられた進化後キャラクターが表示されている。
【0061】
そして、一括進化合成画面90が表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン95が選択されると、第1素材キャラクターについての一括進化合成が実行される。具体的には、先ず、合成処理部112は、ベースキャラクターとしての第1素材キャラクターに対して第3素材キャラクターを強化合成することにより、第3素材キャラクターの経験値に基づいて、第1素材キャラクターのレベルを最大値まで上昇させる。それに引き続き、レベルが最大値にまで上昇した第1素材キャラクターに対して、その第1素材キャラクターに関連付けられた全ての第2素材キャラクターを進化合成することにより、図3に示すキャラクター情報に基づく進化後キャラクターに第1素材キャラクターを進化させる。このようにして、強化合成と進化合成が一括して行なわれる。
【0062】
この際、合成処理部112は、進化後キャラクターがプレイヤーの所有するキャラクターとなり、かつ、第1素材キャラクター、第2素材キャラクター、第3素材キャラクターがプレイヤーの所有しないキャラクターとなるように、図7に示す所有キャラクター情報を更新する。
【0063】
このように、一括進化合成によって第1素材キャラクターが進化後キャラクターに変化すると、画像データ生成部115は、図16に示す第4合成画面100のデータを生成する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データに基づいて、第3合成画面から遷移した第4合成画面を端末表示部24に表示させる。
【0064】
<進化合成・一括進化合成後における合成画面表示>
図16は、上述した進化合成又は一括進化合成が行われたことにより、第2合成画面又は第3合成画面から遷移した第4合成画面100の一例を示す図である。この第4合成画面100には、ベースキャラクター表示領域101と、素材キャラクター表示領域102と、操作ボタン103が含まれている。ベースキャラクター表示領域101には、図12のベースキャラクター表示領域61又は図13のベースキャラクター表示領域71に表示されたベースキャラクターがそのまま表示される。これに対し、素材キャラクター表示領域102には、図12の素材キャラクター表示領域62又は図13の素材キャラクター表示領域72に表示された素材キャラクター(第1素材キャラクター)の代わりに、進化合成又は一括進化合成よって進化した後の進化後キャラクターが合成素材となることが表示される。そして、プレイヤーによって操作ボタン103を選択されると、そのベースキャラクターに対して進化後キャラクターを合成させる強化合成が実行される。この強化合成では、進化前の第1素材キャラクターではなく、進化後キャラクターを素材に用いて合成することで、進化前の第1素材キャラクターが与える経験値よりも多くの経験値がベースキャラクターに与えられることになるため、ベースキャラクターのレベルが上昇し易くなる。
【0065】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、強化合成を行なう際、プレイヤーに指定された素材キャラクターの中に進化合成又は一括進化合成を行なうことのできるキャラクターが存在すると判定された場合には、強化合成のみならず、進化合成又は一括進化合成が実行できることが画面表示される。これにより、強化合成の他にも適切な合成方法が選択できることをプレイヤーに知らせることが可能となる。
【0066】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0067】
<強化合成で余った経験値の利用>
上記の本実施形態では、合成処理部112は、一括進化合成のうち強化合成を行なう際、図15の強化合成用素材キャラクター表示領域92に表示された第3素材キャラクターの経験値を、図15のベースキャラクター表示領域91に表示された第1素材キャラクターの経験値に加算して、第1素材キャラクターの最大レベルまでに必要な経験値に到達させることができれば、その第1素材キャラクターのレベルを最大にすることができる。この際、第1素材キャラクターの最大レベルまでに必要な経験値を超えた分の経験値を、一括進化合成によって進化した進化後キャラクターに与えても良い。具体的には、合成処理部112は、第3素材キャラクターから与えられる経験値(複数の第3素材キャラクターが選択されている場合には、その合計値)から、第1素材キャラクターのレベルを最大値まで上昇させるために必要となる経験値を減算し、その残り分の経験値を進化後キャラクターの経験値に加算しても良い。
【0068】
<一括進化合成の対象となるベースキャラクター>
上記の本実施形態では、一括進化合成の対象となるベースキャラクター(第1素材キャラクター)を特定のキャラクターのみに制限しても良い。例えば、強化合成に用いられる一般の素材キャラクター(例えば、「体力タイプ」のキャラクター)よりも、ベースキャラクターのレベル又は経験値を大きく上昇させることできる特殊な素材キャラクター(例えば、強化合成時に大きな経験値を与えることのできる「強化合成タイプ」のキャラクター)のみに制限しても良い。
【0069】
<ゲームステージへの誘導>
上記の本実施形態では、図10のステップS107の処理にて、第1条件が成立しない、つまり、予め関連付けられた第2素材キャラクターが全て揃っていない第1素材キャラクターが存在すると判定された場合に、その揃っていない残りの第2素材キャラクターを獲得できるゲームステージへ、プレイヤーを誘導しても良い。具体的には、プレイ種目選択部114は、図5に示すゲームステージ情報を参照して、その揃っていない第2素材キャラクターが出現し得るゲームステージを、予め設定された複数のゲームステージの中から選択する。そして、画面データ生成部115は、その選択されたゲームステージへプレイヤーを誘導するためのゲームステージ誘導画面を生成する。これにより、プレイヤーの求める素材キャラクターを自らが探索する手間を軽減することが可能となる。
【0070】
<ゲームシステム>
上記の本実施形態では、ゲームステージでキャラクター対戦が行われる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上記の本実施形態に係るゲームシステム1では、アクションゲーム、育成ゲーム、パズルゲーム等にも適用することができる。
【0071】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、キャラクターカードを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクター自体、フィギア、ゲームで使用される道具・アビリティ等のアイテムなどであっても良い。
【0072】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。なお、サーバー装置10はコンピューターの一例である。
【0073】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。
【符号の説明】
【0074】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10 サーバー装置、11 制御部、12 記憶部、13 入力部、14 表示部、15 通信部、20 プレイヤー端末、21 端末制御部、22 端末記憶部、23 端末入力部、24 端末表示部、25 端末通信部、50 第1合成画面、51 ベースキャラクター表示領域、52 素材キャラクター表示領域、53 操作ボタン、60 第2合成画面、61 ベースキャラクター表示領域、62 素材キャラクター表示領域、63 操作ボタン、64 操作ボタン、70 第3合成画面、71 ベースキャラクター表示領域、72 素材キャラクター表示領域、73 操作ボタン、74 操作ボタン、80 進化合成画面、81 ベースキャラクター表示領域、82 素材キャラクター表示領域、83 進化後キャラクター表示領域、84 操作ボタン、90 一括進化合成画面、91 ベースキャラクター表示領域、92 強化合成用素材キャラクター表示領域、93 進化合成用素材キャラクター表示領域、94 進化後キャラクター表示領域、95 操作ボタン、100 第4合成画面、101 ベースキャラクター表示領域、102 素材キャラクター表示領域、103 操作ボタン、111 対戦処理部、112 合成処理部、113 判定処理部、114 プレイ種目選択部、115 画面データ生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16