(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463233
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】乗客コンベアの乗降口清掃装置および乗降口清掃方法
(51)【国際特許分類】
B66B 31/00 20060101AFI20190121BHJP
【FI】
B66B31/00 F
B66B31/00 C
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-166605(P2015-166605)
(22)【出願日】2015年8月26日
(65)【公開番号】特開2017-43452(P2017-43452A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2017年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 一馬
【審査官】
今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−219828(JP,A)
【文献】
特開2010−024023(JP,A)
【文献】
特開平09−077448(JP,A)
【文献】
特開2015−016952(JP,A)
【文献】
特開2014−091626(JP,A)
【文献】
実開昭58−192870(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 21/00 − 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗降口間を循環移動する踏段と、前記踏段の幅方向両側に設けられたスカートガードと、前記乗降口に設けられた乗降板と、を備えた乗客コンベアに適用される乗客コンベアの乗降口清掃装置であって、
前記乗降口において、前記スカートガードよりも前記踏段から離れた位置に設けられ、前記乗降板の上を通って前記乗降板の外へ向けて送風する第1送風機と、
前記第1送風機と前記踏段との間に設けられ、前記乗降板上の前記第1送風機側に向けて送風する第2送風機と、
前記乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に、前記第2送風機を駆動した後に前記第1送風機を駆動する制御部と、を備えた
乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項2】
前記乗降口には、前記乗客コンベアの乗客を検出して自動運転を行うための光電ポストが設けられ、
前記制御部は、前記乗客コンベアの運転状態として、前記光電ポストによる検出結果を用いる
請求項1に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項3】
前記第1送風機は、前記光電ポストに設けられ、前記第2送風機は、前記スカートガードに設けられている
請求項2に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項4】
前記第1送風機は、前記光電ポストに設けられ、前記第2送風機は、前記光電ポストと前記踏段との間に配置された支柱に設けられている
請求項2に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項5】
前記第1送風機は、前記光電ポストと前記踏段との間に配置された支柱に設けられ、前記第2送風機は、前記スカートガードに設けられている
請求項2に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項6】
前記乗降板上における異物の状態を検出する異物状態検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記乗客コンベアの運転状態と併せて、前記乗降板上における異物の状態に基づいて、前記第1送風機または前記第2送風機を駆動する
請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項7】
前記異物状態検出部は、前記乗降板上を撮像する撮像部、降水の有無を検出する降水検出部および前記乗降板上の湿度を検出する湿度検出部の少なくとも1つである
請求項6に記載の乗客コンベアの乗降口清掃装置。
【請求項8】
乗降口間を循環移動する踏段と、前記踏段の幅方向両側に設けられたスカートガードと、前記乗降口に設けられた乗降板と、を備えた乗客コンベアに適用され、前記乗降口において、前記スカートガードよりも前記踏段から離れた位置に設けられ、前記乗降板の上を通って前記乗降板の外へ向けて送風する第1送風機と、前記第1送風機と前記踏段との間に設けられ、前記乗降板上の前記第1送風機側に向けて送風する第2送風機とを備えた乗客コンベアの乗降口清掃装置によって実現される乗降口清掃方法であって、
前記乗客コンベアの運転状態を検出する運転状態検出ステップと、
前記乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に、前記第2送風機を駆動した後に前記第1送風機を駆動する駆動ステップと、
を有する乗客コンベアの乗降口清掃方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばエスカレータや動く歩道等の乗客コンベアに設けられる乗客コンベアの乗降口清掃装置および乗降口清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、屋外に設置されるエスカレータでは、乗降口の乗降板上に落ち葉や塵埃が堆積したり、雪が付着したり、雨水が広がったりすることがある。以下、落ち葉や塵埃、雪、雨水を総称する場合には、異物と称する。このように、乗降板上に異物が存在すると、乗客が滑って転倒したり、乗降口の見た目が悪くなったりするという問題があった。
【0003】
ここで、乗客コンベアの乗降口において、踏段上からくしを通って乗降板上へと流れる空気流を供給することで、くしの近傍にある塵埃等を乗降板上に移動させる空気流供給手段と、この空気流供給手段の作動を制御する制御手段とを備えた乗客コンベアが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この乗客コンベアによれば、踏段上からくしを通って乗降板上へと流れる空気流を供給することで、乗降口のくし近傍に滞留している塵埃等を乗降板上に移動させることにより、これらの塵埃等がくし近傍に次第に蓄積して、徐々に機械室の内部に浸入することを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−219828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
すなわち、特許文献1に記載の乗客コンベアでは、塵埃等が機械室の内部に浸入することは防止できるものの、くし近傍に滞留している塵埃等を乗降板上に移動させるだけなので、異物を乗降板上から外に出すことができず、乗客の転倒や乗降口の見た目の悪化を防止することができないという問題がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗降板上から異物を取り除いて、乗客の転倒を防止しつつ、乗降口の見た目を良好に保つことができる乗客コンベアの乗降口清掃装置および乗降口清掃方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置は、乗降口間を循環移動する踏段と、踏段の幅方向両側に設けられたスカートガードと、乗降口に設けられた乗降板と、を備えた乗客コンベアに適用される乗客コンベアの乗降口清掃装置であって、乗降口において、スカートガードよりも踏段から離れた位置に設けられ、乗降板の上を通って乗降板の外へ向けて送風する第1送風機と、
第1送風機と踏段との間に設けられ、乗降板上の第1送風機側に向けて送風する第2送風機と、乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に、
第2送風機を駆動した後に第1送風機を駆動する制御部と、を備えたものである。
【0009】
また、この発明に係る乗客コンベアの乗降口清掃方法は、乗降口間を循環移動する踏段と、踏段の幅方向両側に設けられたスカートガードと、乗降口に設けられた乗降板と、を備えた乗客コンベアに適用され、乗降口において、スカートガードよりも踏段から離れた位置に設けられ、乗降板の上を通って乗降板の外へ向けて送風する第1送風機
と、第1送風機と踏段との間に設けられ、乗降板上の第1送風機側に向けて送風する第2送風機とを備えた乗客コンベアの乗降口清掃装置によって実現される乗降口清掃方法であって、乗客コンベアの運転状態を検出する運転状態検出ステップと、乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に、
第2送風機を駆動した後に第1送風機を駆動する駆動ステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置および乗降口清掃方法によれば、乗降口において、スカートガードよりも踏段から離れた位置に設けられ、乗降板の上を通って乗降板の外へ向けて送風する第1送風機は、乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に駆動される。
そのため、乗降板上から異物を取り除いて、乗客の転倒を防止しつつ、乗降口の見た目を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータを示す斜視図である。
【
図2】この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータを示す側面図である。
【
図3】この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータの乗降口を示す平面図である。
【
図4】この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置を示すブロック構成図である。
【
図5】この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置および乗降口清掃方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。なお、下記の実施の形態では、乗客コンベアとしてエスカレータを例に挙げて説明するが、これに限らず、乗客コンベアは動く歩道であってもよい。
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータを示す斜視図である。
図1において、このエスカレータは、互いに隣接する第1エスカレータ1と第2エスカレータ2とが、パネル3で連結されている。第1エスカレータ1と第2エスカレータ2とを総称してエスカレータ10とする。
【0014】
第1エスカレータ1および第2エスカレータ2のそれぞれは、乗降口間を循環移動する踏段11と、踏段11の幅方向両側に設けられたスカートガード12と、乗降口に設けられた乗降板13とを有している。また、乗降口には、エスカレータ10の乗客を検出して自動運転を行うための一対の光電ポスト14が設けられている。
【0015】
ここで、エスカレータ10の自動運転は、省エネルギーを実現することを目的として、光電ポスト14で乗客が検出されない場合に、エスカレータ10を停止するかまたは乗客輸送時よりも低速度で運転し、光電ポスト14で乗客が検出された場合に、乗客を輸送するために定格速度でエスカレータ10を運転するものである。
【0016】
一対の光電ポスト14には、それぞれ図示しない投光部および受光部が設けられている。光電ポスト14は、投光部から投光された光が受光部で受光される場合に、乗客がいないことを検出し、投光部から投光された光が受光部で受光されない場合に、乗客がいることを検出する。
【0017】
また、光電ポスト14と踏段11の間には、支柱15と横桟16とによって構成された柵が設けられている。また、光電ポスト14の下部には、乗降板13の上を通って乗降板13の外へ向けて送風する第1送風機17が設けられている。また、スカートガード12には、乗降板13上の所定の領域に向けて送風する第2送風機18が設けられている。なお、第1送風機17の吹き出し口は、より高い位置に設けられてもよい。
【0018】
図2は、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータを示す側面図である。
図2において、建物の上階床と下階床との間に、エスカレータ10が設置されている。また、エスカレータ10のトラス構造体の上部には、機械室20が設けられている。機械室20の中には、エスカレータの駆動を制御する制御盤が収められている。
【0019】
また、エスカレータ10の天井には、上方から乗降板13上を撮像するカメラ(撮像部)21が設けられている。カメラ21は、定期的(例えば、1秒間隔)で乗降板13上の設定可能な任意の領域を撮像する。カメラ21を用いることにより、乗降板13上に落ち葉や塵埃が堆積していることを検出することができる。
【0020】
また、エスカレータ10の天井には、降水の有無を検出する雨水センサ(降水検出部)22が設けられている。雨水センサ22を用いることにより、乗降板13上に雪が付着したり、雨水が広がったりしていることを検出することができる。
【0021】
図3は、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置が適用されたエスカレータの乗降口を示す平面図である。
図3において、乗降板13には、乗降板13上の湿度を検出する湿度センサ(湿度検出部)23が設けられている。湿度センサ23を用いることにより、乗降板13上に雪が付着したり、雨水が広がったりしていることを検出することができる。
【0022】
なお、湿度センサ23の位置は、図示した位置に限定されるものではなく、スカートガード12や光電ポスト14、支柱15等に設けられてもよい。また、
図2で示した雨水センサ22は、湿度センサ23と同様に、乗降板13上に雪が付着したり、雨水が広がったりしていることを検出するものであることから、雨水センサ22および湿度センサ23の何れか一方のみを用いてもよい。
【0023】
ここで、第1送風機17および第2送風機18の送風の仕方について具体的に説明する。まず、第2送風機18は、第1送風機17側に向けて、乗降板13上の異物を集めるように送風する。続いて、第1送風機17は、第2送風機18側に向けて、第2送風機18からの送風によって集められた異物を、乗降板13から外に押し出すように送風する。
【0024】
このように、第2送風機18の送風によって集められた異物を、第1送風機17の送風によって乗降板13から外に押し出すことにより、効率的に異物を押し出すことができる。また、第1送風機17が、第2送風機18側に向けて送風することにより、光電ポスト14で乗客が検出され、送風を止める場合であっても、乗客に風を当てることがない。
【0025】
また、
図1〜3では、光電ポスト14に第1送風機17が設けられ、スカートガード12に第2送風機18が設けられている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。すなわち、光電ポスト14に第1送風機17を設け、支柱15に第2送風機18を設けてもよい。この場合には、スカートガード12に送風機の取り付けスペースがないエスカレータに対しても、乗降口清掃装置を後付けすることができる。
【0026】
また、支柱15に第1送風機17を設け、スカートガード12に第2送風機18を設けてもよい。この場合には、エスカレータ10の配置上、光電ポスト14がスカートガード12から遠くなる場合であっても、支柱15から送風することで、乗降板13上の異物を外に押し出すことができる。なお、第2送風機18を設けることなく、第1送風機17のみを設けた場合であっても、乗降板13上の異物を外に押し出すことができる。
【0027】
図4は、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置を示すブロック構成図である。
図4において、この乗客コンベアの乗降口清掃装置は、光電ポスト14、第1送風機17、第2送風機18、カメラ21、雨水センサ22、湿度センサ23および制御部30から構成されている。
【0028】
ここで、制御部30は、エスカレータ10の運転状態を示す光電ポスト14による検出結果、並びに乗降板13上における異物の状態を示すカメラ21、雨水センサ22および湿度センサ23による検出結果に基づいて、第1送風機17および第2送風機18を駆動する。
【0029】
以下、制御部30が第1送風機17および第2送風機18からの送風を開始する条件について具体的に説明する。制御部30は、光電ポスト14により、乗客がいないことが検出された場合に、送風の開始が可能であると判断する。また、制御部30は、カメラ21、雨水センサ22および湿度センサ23の何れかにより乗降板13上の異物が検出された場合に、送風が必要であると判断する。
【0030】
すなわち、制御部30は、乗客がいないことが検出され、乗降板13上の異物が検出された場合に、第1送風機17および第2送風機18による送風を開始する。このとき、制御部30は、第2送風機18による送風の後、第1送風機17による送風を行い、これを繰り返す。なお、制御部30は、第1送風機17および第2送風機18による送風によっても異物がなくならない場合には、風量を上げたり、第2送風機18から断続的に送風した後に、第1送風機17から断続的に送風したりしてもよい。
【0031】
また、制御部30は、エスカレータ10の運転状態のみに基づいて、第1送風機17および第2送風機18を駆動してもよい。この場合には、制御部30は、光電ポスト14により、乗客がいないことが検出されてから所定時間が経過した後に、一度第1送風機17および第2送風機18を駆動させてもよいし、定期的に第1送風機17および第2送風機18を駆動させてもよい。
【0032】
次に、制御部30が第1送風機17および第2送風機18からの送風を停止する条件について具体的に説明する。まず、制御部30は、光電ポスト14により、乗客がいることが検出された場合に、送風を停止する。また、制御部30は、カメラ21、雨水センサ22および湿度センサ23の何れからも、乗降板13上の異物が検出されなくなった場合に、送風を停止する。
【0033】
すなわち、制御部30は、乗客がいることが検出されるか、または乗降板13上の異物が検出されなくなった場合に、第1送風機17および第2送風機18による送風を停止する。なお、制御部30は、エスカレータ10の運転状態のみに基づいて、第1送風機17および第2送風機18の駆動を停止してもよい。この場合には、制御部30は、送風開始から所定時間が経過したとき、または第1送風機17および第2送風機18からの送風回数が所定回数を超えたときに、送風を停止する。
【0034】
図5は、この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの乗降口清掃装置の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、第1送風機17および第2送風機18による送風開始から所定時間が経過した後、乗降板13上の異物の状態に応じて送風を停止する場合を例に挙げて説明し、送風停止までの間に、乗客が検出されないものとする。
【0035】
まず、制御部30は、光電ポスト14によって、乗客が検出されたか否かを判定する(ステップS1)。
【0036】
ステップS1において、乗客が検出されていない(すなわち、No)と判定された場合には、カメラ21、雨水センサ22および湿度センサ23の何れかにより乗降板13上の異物が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。
【0037】
ステップS2において、異物が検出された(すなわち、Yes)と判定された場合には、制御部30は、第2送風機18から送風を行い(ステップS3)、続いて第1送風機17から送風を行う(ステップS4)。
【0038】
一方、ステップS1において、乗客が検出された(すなわち、Yes)と判定された場合、またはステップS2において、異物が検出されていない(すなわち、No)と判定された場合には、そのまま
図5の処理を終了する。
【0039】
続いて、制御部30は、送風開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS5)。
【0040】
ステップS5において、所定時間が経過した(すなわち、Yes)と判定された場合には、制御部は、カメラ21、雨水センサ22および湿度センサ23の何れかにより乗降板13上の異物が検出されたか否かを判定する(ステップS6)。
【0041】
ステップS6において、異物が検出されていない(すなわち、No)と判定された場合には、制御部30は、第1送風機17および第2送風機18からの送風を停止して(ステップS7)、
図5の処理を終了する。
【0042】
一方、ステップS5において、所定時間が経過していない(すなわち、No)と判定された場合、またはステップ6において、異物が検出された(すなわち、Yes)と判定された場合には、ステップ3に移行する。
【0043】
以上のように、実施の形態1によれば、乗降口において、スカートガードよりも踏段から離れた位置に設けられ、乗降板の上を通って乗降板の外へ向けて送風する第1送風機は、乗客コンベアの運転状態があらかじめ設定された条件を満たした場合に駆動される。
そのため、乗降板上から異物を取り除いて、乗客の転倒を防止しつつ、乗降口の見た目を良好に保つことができる。
【符号の説明】
【0044】
1 第1エスカレータ、2 第2エスカレータ、3 パネル、10 エスカレータ、11 踏段、12 スカートガード、13 乗降板、14 光電ポスト、15 支柱、16 横桟、17 第1送風機、18 第2送風機、20 機械室、21 カメラ、22 雨水センサ、23 湿度センサ、30 制御部。