特許第6463236号(P6463236)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463236
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年1月30日
(54)【発明の名称】ロープ端末加工装置
(51)【国際特許分類】
   D07B 7/18 20060101AFI20190121BHJP
   D07B 9/00 20060101ALI20190121BHJP
【FI】
   D07B7/18
   D07B9/00
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-174886(P2015-174886)
(22)【出願日】2015年9月4日
(65)【公開番号】特開2017-48484(P2017-48484A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2017年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(72)【発明者】
【氏名】森 昭道
(72)【発明者】
【氏名】吉田 克彦
【審査官】 相田 元
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−037607(JP,A)
【文献】 特開2006−130550(JP,A)
【文献】 特開2002−346940(JP,A)
【文献】 米国特許第04773247(US,A)
【文献】 特開昭61−253135(JP,A)
【文献】 特開平07−113442(JP,A)
【文献】 特開平04−329220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D07B 1/00− 9/00
B21F 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロープの端末部におけるそれぞれがばらされて直線状に延びた複数のストランドを折り曲げるロープ端末加工装置であって、
前記ストランドの先端部が突出するように前記ストランドを保持する保持部と、
前記保持部に回動可能に設けられ、前記保持部から突出する前記ストランドの先端部における前記保持部に対して予め設定された折曲位置にある部分を折り曲げる折曲部と、
前記保持部に設けられ、複数の前記ストランドをまとめるシージングが前記ストランドの長手方向に当たるシージング当接部と
を備え、
前記折曲部には、前記ストランドの先端部から前記シージングまでの寸法が予め設定されたシージング寸法よりも大きい場合に、前記シージングが前記シージング当接部に当たることによって、前記ストランドの先端部から前記シージングまでの寸法から前記シージング寸法を引いた値だけ前記ストランドの先端部が突出する開口部が形成されているロープ端末加工装置。
【請求項2】
前記開口部は、前記折曲位置との間の寸法が変更可能となっている請求項に記載のロープ端末加工装置。
【請求項3】
前記開口部から突出する前記ストランドの先端部を切断する切断工具をさらに備えた請求項または請求項に記載のロープ端末加工装置。
【請求項4】
前記保持部に接続され、前記折曲部の回動中心から径方向外側に延びた保持部側グリップと、
前記折曲部に接続され、前記折曲部の回動中心から径方向外側に延び、前記保持部側グリップに対して回動可能に設けられた折曲部側グリップと
をさらに備え、
前記折曲部側グリップが前記保持部側グリップに対して回動することによって、前記折曲部が前記保持部に対して回動する請求項1から請求項までの何れか一項に記載のロープ端末加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロープの端末を折り曲げるロープ端末加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロープを構成する複数のストランドのそれぞれを1本ずつ折り曲げるロープ端末加工装置であって、ストランドの先端部が突出するようにストランドを保持する保持部と、保持部から突出するストランドの先端部を折り曲げる折曲部とを備えたロープ端末加工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−37607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のストランドの中でそれぞれのストランドにおける折曲位置にばらつきが発生してしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、複数のストランドの中でそれぞれのストランドにおける折曲位置にばらつきが発生することを抑制することができるロープ端末加工装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るロープ端末加工装置は、ロープの端末部におけるそれぞれがばらされて直線状に延びた複数のストランドを折り曲げるロープ端末加工装置であって、ストランドの先端部が突出するようにストランドを保持する保持部と、保持部に回動可能に設けられ、保持部から突出するストランドの先端部における保持部に対して予め設定された折曲位置にある部分を折り曲げる折曲部と、保持部に設けられ、複数のストランドをまとめるシージングがストランドの長手方向に当たるシージング当接部とを備え、折曲部には、ストランドの先端部からシージングまでの寸法が予め設定されたシージング寸法よりも大きい場合に、シージングがシージング当接部に当たることによって、ストランドの先端部からシージングまでの寸法からシージング寸法を引いた値だけストランドの先端部が突出する開口部が形成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るロープ端末加工装置によれば、ストランドの先端部がストランド当接部に当たることによって、ストランド当接部がストランドにおける保持部からの突出量を規制し、保持部から突出するストランドの先端部における保持部に対して予め設定された折曲位置にある部分を折曲部が折り曲げるので、複数のストランドの中でストランドの先端部から折曲位置までの寸法を均一にすることができる。その結果、複数のストランドの中でそれぞれのストランドにおける折曲位置にばらつきが発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係るロープ端末加工装置を示す側面図である。
図2図1のロープ端末加工装置を示す平面図である。
図3図1のロープ端末加工装置の側面図である。
図4図1のIV−IV線に沿った矢視断面図である。
図5図1のV−V線に沿った矢視断面図である。
図6図1のロープ端末加工装置によって加工されるロープを示す正面図である。
図7図2のストランドの先端部を90度だけ折り曲げた状態を示すロープ端末加工装置を示す側面図である。
図8図2のストランドの先端部を180度だけ折り曲げた状態を示すロープ端末加工装置を示す側面図である。
図9図8のロープ端末加工装置から引き抜かれたストランドを示す側面図である。
図10】この発明の実施の形態1に係るロープ端末加工装置の変形例を示す側面図である。
図11】この発明の実施の形態2に係るロープ端末加工装置を示す側面図。
図12図11のロープ端末加工装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るロープ端末加工装置を示す側面図、図2図1のロープ端末加工装置を示す平面図、図3図1のロープ端末加工装置の側面図、図4図1のIV−IV線に沿った矢視断面図、図5図1のV−V線に沿った矢視断面図である。図において、ロープ端末加工装置1は、ストランド100の先端部が外側に突出するようにストランド100を保持する保持部11と、保持部11に設けられた回動軸12と、回動軸12を中心に回動可能となるように保持部11に設けられ、ストランド100の先端部を折り曲げる折曲部13と、折曲部13に設けられ、保持部11から突出するストランド100の先端部がストランド100の長手方向に当たるストランド当接部14と、保持部11に設けられたシージング当接部15とを備えている。
【0010】
保持部11には、ストランド100の先端部が挿入される挿入溝111が形成されている。シージング当接部15には、ストランド100が挿入可能な貫通孔151が形成されている。挿入溝111は、保持部11における一方の面に形成されている。この例では、保持部11における一方の面とは、折曲部13と保持部11とが重ねられた場合に折曲部13と対向する保持部11の面であり、保持部11における他方の面とは、一方の面とは反対側の面である。挿入溝111は、一方の面から他方の面に向かうにつれて幅方向の寸法が小さくなるように断面半円形状に形成されている。挿入溝111の断面形状は、挿入溝111にストランド100が挿入された場合にストランド100が保持部11の一方の面から挿入溝111よりも外側に突出しないように形成されている。なお、挿入溝111の形状は、断面半円形状に限らず、ストランド100の断面形状に対応する形状であってもよい。貫通孔151は、保持部11の長手方向に延びて形成されている。貫通孔151における内壁面は、円筒形状に形成されている。貫通孔151の径方向の寸法は、ストランド100の径方向の寸法よりも大きくなっており、シージング101の径方向の寸法よりも小さくなっている。
【0011】
折曲部13には、ストランド100の先端部が挿入される挿入溝131が形成されている。挿入溝131は、折曲部13における一方の面に形成されている。この例では、折曲部13における一方の面とは、折曲部13と保持部11とが重ねられた場合に保持部11と対向する折曲部13の面であり、折曲部13における他方の面とは、一方の面とは反対側の面である。挿入溝131は、一方の面から他方の面に向かうにつれて幅方向の寸法が小さくなるように断面半円形状に形成されている。挿入溝131の断面形状は、挿入溝131にストランド100が挿入された場合にストランド100が折曲部13の一方の面から挿入溝131よりも外側に突出しないように形成されている。なお、挿入溝131の形状は、断面半円形状に限らず、ストランド100の断面形状に対応する形状であってもよい。ストランド当接部14は、挿入溝131に沿った方向について折曲部13における回動軸12から最も離れた位置に配置されている。
【0012】
図6図1のロープ端末加工装置1によって加工されるロープを示す正面図である。ロープの端末部は、それぞれがばらされて直線状に延びた複数のストランド100と、複数のストランド100の先端部をまとめるシージング101とを備えている。ストランド100の先端部からシージング101までの寸法が予め設定されたシージング寸法と同一の場合であって、ストランド100の先端部がストランド当接部14に当たる場合に、シージング当接部15がシージング101に当たるようになっている。
【0013】
次に、ストランド100の先端部の折り曲げ手順について説明する。まず、ロープの端末部における所定の位置にシージング101を取り付ける。シージング101が取り付けられる所定の位置とは、ストランド100の先端部からシージング101までの寸法が予め設定されたシージング寸法となる位置である。
【0014】
その後、複数のストランド100の先端部をばらばらにし、さらに、それぞれのストランド100の先端部を直線状に引き延ばす。その後、直線状に形成されたストランド100を貫通孔151、挿入溝111および挿入溝131の順に挿入する。
【0015】
図7図2のストランド100の先端部を90度だけ折り曲げた状態を示すロープ端末加工装置1を示す側面図、図8図2のストランド100の先端部を180度だけ折り曲げた状態を示すロープ端末加工装置1を示す側面図である。ストランド100の先端部をストランド当接部14に当てた状態で、回動軸12を中心に折曲部13を回動させる。このとき、作業者は、保持部11と折曲部13とを保持した状態で、保持部11を回動させる。
【0016】
折曲部13は、挿入溝111に挿入されているストランド100の部分と挿入溝131に挿入されているストランド100の部分とが互いに平行になるまで回動させる。これにより、ストランド当接部14がストランド100における保持部11からの突出量を規制した状態で、保持部11から突出するストランド100の先端部における保持部11に対して予め設定された折曲位置にある部分102を折曲部13が折り曲げる。このとき、挿入溝111に挿入されているストランド100の部分と挿入溝131に挿入されているストランド100の部分とが互いに押し付けられ、つぶされるように圧力が加えられる。したがって、折り曲げられたストランド100には、折り目が付けられる。
【0017】
図9図8のロープ端末加工装置1から引き抜かれたストランド100を示す側面図である。折り目が付けられたストランド100を貫通孔151、挿入溝111および挿入溝131から引き抜き、その後、まだ折り目が付けられていない他のストランド100を同様にして折り曲げる。全てのストランド100に折り目が付けられると、ストランド100の先端部の折り曲げ手順が終了する。
【0018】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るロープ端末加工装置1によれば、ストランド100の先端部が突出するようにストランド100を保持する保持部11と、保持部11に回動可能に設けられ、保持部11から突出するストランド100の先端部における保持部11に対して予め設定された折曲位置にある部分102を折り曲げる折曲部13と、折曲部13に設けられ、保持部11から突出するストランド100の先端部がストランド100の長手方向に当たるストランド当接部14とを備え、ストランド当接部14は、ストランド100の先端部がストランド当接部14に当たることによって、ストランド100における保持部11からの突出量を規制するので、ストランド100の先端部がストランド当接部14に当たることによって、ストランド当接部14がストランド100における保持部11からの突出量が規制され、保持部11から突出するストランド100の先端部における保持部11に対して予め設定された折曲位置にある部分102を折曲部13が折り曲げられる。これにより、複数のストランド100の中でストランド100の先端部から折曲位置までの寸法を均一にすることができる。その結果、複数のストランド100の中でそれぞれのストランド100における折曲位置にばらつきが発生することを抑制することができる。
【0019】
なお、上記実施の形態1では、ストランド当接部14とストランド100の折曲位置との間の寸法が一定の構成について説明したが、ストランド当接部14とストランド100の折曲位置との間の寸法が変更可能な構成であってもよい。これにより、予め設定された複数のシージング寸法に対応するように、ストランド当接部14とストランド100の折曲位置との間の寸法を調節することができる。
【0020】
また、上記実施の形態1では、作業者が保持部11および折曲部13を把持した状態で、折曲部13を保持部11に対して回動させる構成について説明したが、図10に示すように、保持部11に接続され、折曲部13の回動中心である回動軸12から径方向外側に延びた保持部側グリップ16と、折曲部13に接続され、折曲部13の回動中心である回動軸12から径方向外側に延び、保持部側グリップ16に対して回動可能に設けられた折曲部側グリップ17とをさらに備え、ペンチのように保持部11に対して折曲部13を回動させるロープ端末加工装置であってもよい。折曲部側グリップ17は回動軸12と同心の回動軸171を有しており、保持部側グリップ16は回動軸171に取り付けられている。作業者が保持部側グリップ16および折曲部側グリップ17を把持した状態で、折曲部側グリップ17を保持部側グリップ16に対して回動させることによって、折曲部13が保持部11に対して回動する。保持部側グリップ16および折曲部側グリップ17を力点とし、回動軸171を支点とし、保持部11および折曲部13を作用点とすることによって、作業者はより小さな力で折曲部13を保持部11に対して回動させることができる。
【0021】
実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2に係るロープ端末加工装置を示す側面図、図12図11のロープ端末加工装置を示す側面図である。保持部11は、シージング当接部15が設けられた保持基部112と、保持基部112に対して長手方向にスライド可能な保持可動部113とを有している。保持可動部113には、回動軸12が設けられている。保持可動部113が保持基部112に対してスライドすることによって、保持部11は、長手方向について伸縮する。挿入溝111は、保持基部112および保持可動部113に形成されている。
【0022】
折曲部13は、保持可動部113に対して回動軸12を介して連結される折曲基部132と、折曲基部132に対して長手方向にスライド可能な折曲可動部133とを有している。折曲可動部133が折曲基部132に対してスライドすることによって、折曲部13は、長手方向について伸縮する。挿入溝131は、折曲基部132および折曲可動部133に形成されている。
【0023】
折曲可動部133には、ストランド100の先端部からシージング101までの寸法が予め設定されたシージング寸法よりも大きい場合に、シージング101がシージング当接部15に当たることによって、ストランド100の先端部からシージング101までの寸法からシージング寸法を引いた値だけストランド100の先端部が外側に突出する開口部134が形成されている。開口部134は、折曲可動部133の長手方向に延びて形成されている。開口部134における内壁面は、円筒形状に形成されている。開口部134の径方向の寸法は、ストランド100の径方向の寸法よりも大きくなっている。また、ロープ端末加工装置は、ストランド100の先端部を切断する切断工具(図示せず)をさらに備えている。切断工具としては、例えば、ワイヤカッター等が挙げられる。なお、切断工具は、折曲可動部133における開口部134に隣り合う部分に取り付けられてもよい。実施の形態1に記載のストランド当接部14は、実施の形態2では設けられていない。その他の構成は、実施の形態1と同様である。なお、実施の形態1の変形例と同様に、このロープ端末加工装置1は、保持部側グリップ16および折曲部側グリップ17をさらに備えてもよい。
【0024】
次に、ストランド100の先端部の折り曲げ手順について説明する。実施の形態1と同様にロープの端末部にシージング101を取り付け、それぞれのストランド100の先端部を直線状に引き延ばす。
【0025】
その後、予め設定されたシージング寸法に対応するように、保持部11および折曲部13のそれぞれを伸縮させる。
【0026】
その後、貫通孔151、挿入溝111、挿入溝131および開口部134の順に、ストランド100の先端部を挿入する。
【0027】
開口部134から突出したストランド100の先端部は、切断工具を用いて切断する。その他の手順は、実施の形態1と同様である。
【0028】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係るロープ端末加工装置1によれば、ストランド100の先端部が突出するようにストランド100を保持する保持部11と、保持部11に回動可能に設けられ、保持部11から突出するストランド100の先端部における保持部11に対して予め設定された折曲位置にある部分102を折り曲げる折曲部13と、保持部11に設けられ、複数のストランド100をまとめるシージング101がストランド100の長手方向に当たるシージング当接部15とを備え、折曲部13には、ストランド100の先端部からシージング101までの寸法が予め設定されたシージング寸法よりも大きい場合に、シージング101がシージング当接部15に当たることによって、ストランド100の先端部からシージング101までの寸法からシージング寸法を引いた値だけストランド100の先端部が突出する開口部134が形成されているので、開口部134から突出するストランド100の先端部を切除することによって、複数のストランド100の中でストランド100の先端部から折曲位置までの寸法を均一にすることができる。その結果、複数のストランド100の中でそれぞれのストランド100における折曲位置にばらつきが発生することを抑制することができる。
【0029】
また、開口部134は、折曲位置との間の寸法が変更可能となっているので、予め設定された複数のシージング寸法に対応するように、ストランド当接部14とストランド100の折曲位置との間の寸法を調節することができる。
【0030】
また、このロープ端末加工装置1は、開口部134から突出するストランド100の先端部を切断する切断工具を備えているので、複数のストランド100の中でストランド100の先端部から折曲位置までの寸法が均一となるように、ストランド100を切断することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 ロープ端末加工装置、11 保持部、12 回動軸、13 折曲部、14 ストランド当接部、15 シージング当接部、16 保持部側グリップ、17 折曲部側グリップ、100 ストランド、101 シージング、102 部分、111 挿入溝、112 保持基部、113 保持可動部、131 挿入溝、132 折曲基部、133 折曲可動部、134 開口部、151 貫通孔、171 回動軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12