(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463677
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】拡張可能椎間ケージアセンブリおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20190128BHJP
A61F 2/46 20060101ALI20190128BHJP
【FI】
A61F2/44
A61F2/46
【請求項の数】28
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-526674(P2015-526674)
(86)(22)【出願日】2013年8月7日
(65)【公表番号】特表2015-525652(P2015-525652A)
(43)【公表日】2015年9月7日
(86)【国際出願番号】US2013053970
(87)【国際公開番号】WO2014025901
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】61/787,744
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/680,729
(32)【優先日】2012年8月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511296767
【氏名又は名称】ロビンソン, ジェームズ シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン, ジェームズ シー.
【審査官】
松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】
特表2002−523179(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0087947(US,A1)
【文献】
特表2004−525702(JP,A)
【文献】
米国特許第05653763(US,A)
【文献】
米国特許第5782832(US,A)
【文献】
国際公開第2013/095789(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/30 − 2/46
A61F 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間腔の中への挿入のための拡張可能ケージであって、前記拡張可能ケージは、
上部分および下部分を有するケージ本体であって、前記上部分は、実質的に平坦な上部分外面と上部分内面とを備え、前記下部分は、実質的に平坦な下部分外面と下部分内面とを備え、前記上部分および前記下部分は、ヒンジ点における前記下部分に対する前記上部分の垂直な移動を可能にする一方で、前記ヒンジ点の周りで前記上部分および前記下部分が回転することを可能にするように、前記ヒンジ点において互いにヒンジ連結して接続され、これにより、前記下部分に対する前記上部分の角度を変更し、前記上部分および前記下部分は、前記上部分と前記下部分との間に内部通路を画定する、ケージ本体と、
前記上部分と前記下部分との間に少なくとも部分的に位置付けられ、かつ、前記内部通路内に少なくとも部分的に位置付けられたモノリシックの細長い拡張器であって、前記拡張器は、第1の位置から第2の位置に前記上部分および前記下部分に対して近位方向に移動するように構成されており、前記拡張器は、遠位ノーズ部分を備え、前記第1の位置では、前記拡張可能ケージは、前記椎間腔の中への挿入を容易にするために拡張されていない状態であり、かつ、前記遠位ノーズ部分は、前記ケージ本体の遠位部分を少なくとも部分的に遠位方向に超えて延びており、前記第2の位置では、前記拡張可能ケージは、拡張されている状態であり、これにより、前記上部分外面と前記下部分外面との間の空間を増加させる、拡張器と
を備える、拡張可能ケージ。
【請求項2】
前記拡張器は、前記拡張器を近位方向に引くことによって、前記第1の位置から前記第2の位置に移動する、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項3】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分は、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つと相補的に成形された凹部を有し、前記拡張器を近位方向に引くことは、前記ケージ本体を拡張するように、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの前記少なくとも1つに対して前記拡張器の前記遠位ノーズ部分をカム作用させる、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項4】
非拡張位置で前記ケージ本体を保持し、前記椎間腔の中への前記拡張可能ケージの挿入中に拡張に抵抗する手段をさらに備える、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項5】
前記ケージ本体の近位部分は、前記内部通路と連通している開口を画定する、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項6】
前記開口内に相補的に嵌合し、かつ、前記第2の位置で前記拡張器を保持するように定寸および成形されている位置決めねじをさらに備える、請求項5に記載の拡張可能ケージ。
【請求項7】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分の一部分は、第1の側面と第2の側面とを備え、前記側面のうちの1つは、少なくとも1つの実質的に縦方向のスロットを画定する、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項8】
前記上部分の遠位端および前記下部分の遠位端のそれぞれは、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときに、前記少なくとも1つの実質的に縦方向のスロット内の相補的な嵌合のために定寸された凸部を備え、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記実質的に縦方向のスロットとの係合から脱するように前記凸部を移動させる、請求項7に記載の拡張可能ケージ。
【請求項9】
前記上部分の前記凸部および前記下部分の前記凸部は、両側の凸部である、請求項8に記載の拡張可能ケージ。
【請求項10】
前記上部分の遠位端および前記下部分の遠位端のそれぞれは、それぞれの内面上に位置付けられたフックを備える、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項11】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分は、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときに、それぞれのフックの相補的な受容のための凹部を画定し、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記凹部との係合から脱するように前記フックを移動させる、請求項10に記載の拡張可能ケージ。
【請求項12】
前記上部分の遠位端の一部分および前記下部分の遠位端の一部分は、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときにともに結合され、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記結合を壊し、前記ケージ本体が拡張位置に移動することを可能にする、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項13】
前記ケージ本体は、前記内部通路と連通する1つ以上の窓を画定する、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項14】
前記遠位ノーズ部分は、前記細長い拡張器と一体化されている、請求項1に記載の拡張可能ケージ。
【請求項15】
椎間腔の中に拡張可能ケージを挿入するための拡張可能ケージシステムであって、前記拡張可能ケージシステムは、
上部分および下部分を有するケージ本体であって、前記上部分は、実質的に平坦な上部分外面と上部分内面とを備え、前記下部分は、実質的に平坦な下部分外面と下部分内面とを備え、前記上部分および前記下部分は、ヒンジ点における前記下部分に対する前記上部分の垂直な移動を可能にする一方で、前記ヒンジ点の周りで前記上部分および前記下部分が回転することを可能にするように、前記ヒンジ点において互いにヒンジ連結して接続され、これにより、前記下部分に対する前記上部分の角度を変更し、前記上部分および前記下部分は、前記上部分と前記下部分との間に内部通路を画定する、ケージ本体と、
前記上部分と前記下部分との間に少なくとも部分的に位置付けられ、かつ、前記内部通路内に少なくとも部分的に位置付けられたモノリシックの細長い拡張器であって、前記拡張器は、第1の位置から第2の位置に前記上部分および前記下部分に対して近位方向に移動するように構成されており、前記拡張器は、遠位ノーズ部分を備え、前記第1の位置では、前記拡張可能ケージは、前記椎間腔の中への挿入を容易にするために拡張されていない状態であり、かつ、前記遠位ノーズ部分は、前記ケージ本体の遠位部分を少なくとも部分的に遠位方向に超えて延びており、前記第2の位置では、前記拡張可能ケージは、拡張されている状態であり、これにより、前記上部分外面と前記下部分外面との間の空間を増加させる、拡張器と、
前記拡張可能ケージの近位端に係合し、前記椎間腔内の所望の位置に前記近位端を挿入し、前記第1の位置から前記第2の位置に前記拡張器を移動させるように構成されている挿入ツールと
を備える、拡張可能ケージシステム。
【請求項16】
前記挿入ツールは、前記拡張器を近位方向に引くことによって、前記第1の位置から前記第2の位置に前記拡張器を移動させる、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項17】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分は、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つと相補的に成形された凹部を有し、前記拡張器を近位方向に引くことは、前記ケージ本体を拡張するように、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの前記少なくとも1つに対して前記拡張器の前記遠位ノーズ部分をカム作用させる、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項18】
非拡張位置で前記ケージ本体を保持し、前記椎間腔の中への前記拡張可能ケージの挿入中に拡張に抵抗する手段をさらに備える、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項19】
前記ケージ本体の近位部分は、前記内部通路と連通している開口を画定する、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項20】
前記開口内に相補的に嵌合し、かつ、前記第2の位置で前記拡張器を保持するように定寸および成形されている位置決めねじをさらに備える、請求項19に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項21】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分の一部分は、第1の側面と第2の側面とを備え、前記側面のうちの1つは、少なくとも1つの実質的に縦方向のスロットを画定する、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項22】
前記上部分の遠位端および前記下部分の遠位端のそれぞれは、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときに、前記少なくとも1つの実質的に縦方向のスロット内の相補的な嵌合のために定寸された凸部を備え、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記実質的に縦方向のスロットとの係合から脱するように前記凸部を移動させる、請求項21に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項23】
前記上部分の前記凸部および前記下部分の前記凸部は、両側の凸部である、請求項22に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項24】
前記上部分の遠位端および前記下部分の遠位端のそれぞれは、それぞれの内面上に位置付けられたフックを備える、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項25】
前記拡張器の前記遠位ノーズ部分は、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときに、それぞれのフックの相補的な受容のための凹部を画定し、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記凹部との係合から脱するように前記フックを移動させる、請求項24に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項26】
前記上部分の遠位端の一部分および前記下部分の遠位端の一部分は、前記ケージ本体が非拡張位置にあるときにともに結合され、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記結合を壊し、前記ケージ本体が拡張位置に移動することを可能にする、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項27】
前記ケージ本体は、前記内部通路と連通する1つ以上の窓を画定する、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【請求項28】
前記遠位ノーズ部分は、前記細長い拡張器と一体化されている、請求項15に記載の拡張可能ケージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(継続)
本出願は、2012年8月8日に出願された、「EXPANDABLE INTERVERTEBRAL CAGE ASSEMBLIES AND METHODS」という題名の米国出願第61/680,729号、および2013年3月15日に出願された、「EXPANDABLE INTERVERTEBRAL CAGE ASSEMBLIES AND METHODS」という題名の米国出願第61/787,744号の利益およびそれらに対して優先権を主張する。上記文献の両方は、その全体として本明細書において援用される。
【0002】
(背景)
以下の開示は、概して、例えば、腰椎椎体間固定術のためのシステムおよび方法を含む、医療デバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
患者の椎間生体構造の一部分が弱化した、罹患した、または破壊された場合において、椎間板置換材料の外科的埋込が、典型的には、脊柱に沿って支持を提供するために使用される。そのような支持システムはまた、椎間板が外科的に除去される、椎間板切除術後に一般的に使用される。
【0004】
より一般的に、既存の支持システムは、典型的には、隣接椎骨の間の正常な移動を阻止し、それによって、患者の脊柱に沿って必要な支持を提供する支持構造の機械的本体を用いて、相互に対する固定位置でこれらの椎骨を保持することによって動作する。そのような支持システムは、典型的には、ステンレス鋼、チタン、ポリマー(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の有機ポリマー熱可塑性物質)、炭素繊維、またはセラミックで作製され、それらは、患者の体内に永久に残るように設計されている。
【0005】
固定に加えて、隣接椎骨の間の骨成長を促進しようとすることが有益である。そうするために、脊椎外科医は、固定デバイスに加えて、骨移植材料を使用する。骨移植は、即時に脊椎を治癒または癒合させず、代わりに、骨移植は、患者の身体が新しい骨を成長させるための基礎または足場を提供する。骨移植は、新しい骨の産生を促進することができる。新しい骨が成長して凝固するときに、癒合が起こる。器具類(例えば、ねじ、ロッド)が、多くの場合、初期安定化(術後)に使用されるが、長期安定性を生成するように椎骨をともに密接に関連付けるのは骨の治癒である。2つの一般的な種類の骨移植、すなわち、本物の骨および代用骨移植片がある。本物の骨は、患者(自家移植片)またはドナー骨に由来し得る(同種移植片)。また、これらの種類の手術では、代用骨、骨誘導剤、および骨セメントも使用される。
【0006】
腰椎椎体間固定術のための改良型システムおよび方法の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要約)
椎間腔に挿入するための拡張可能アセンブリが開示される。アセンブリは、特定の側面では、上部分および下部分を備える、細長い本体を含み、細長い本体は、近位開口部から遠位空洞まで延在する内部縦チャネルを画定する。アセンブリは、遠位空洞に挿入するために定寸および成形され、それによって、下部分から離して上部分を選択的に拡張する、拡張器を含んでもよい。細長い本体はまた、1つ以上の骨移植窓と、近位開口部に挿入するために定寸および成形されるキャップとを含んでもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
椎間腔の中への挿入のための拡張可能ケージであって、前記拡張可能ケージは、
上部分および下部分を有するケージ本体であって、前記上部分は、上部分外面を備え、前記下部分は、下部分外面を備え、前記上部分の近位部分は、前記下部分の近位部分にヒンジ連結して接続され、前記上部分および前記下部分は、前記上部分と前記下部分との間に内部通路を画定し、前記上部分および下部分は、それぞれの上および下部分の遠位端の付近に遠位空洞を画定する、ケージ本体と、
前記遠位空洞内に受容されるように構成されたキー状遠位部分を有する拡張器であって、前記拡張器は、前記ケージ本体が拡張されない、前記遠位空洞から実質的に遠位にある第1の位置から、前記ケージ本体が前記上部分外面と前記下部分外面との間の距離を増加させるように拡張される、実質的に前記空洞内の第2の位置に移動するように構成されている、拡張器と
を備え、
前記ヒンジ連結した接続は、前記下部分に対する前記上部分の角度拡張、ならびに前記下部分に対する前記上部分の平行移動拡張を可能にして、前記下部分外面に対する前記上部分外面の高さおよび角度配向を増加させる、拡張可能ケージ。
(項目2)
前記拡張器は、前記拡張器を近位に引くことによって、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目3)
前記上部分は、上部分内面を有し、前記下部分は、下部分内面を有し、前記拡張器の前記遠位部分の複数部分は、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つと相補的に(complimentarily)成形され、前記拡張器を近位に引くことは、前記ケージ本体を拡張するように、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つに対して前記拡張器の前記遠位部分をカム作用させる、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目4)
前記非拡張位置で前記ケージ本体を保持し、前記椎間腔の中への前記拡張可能ケージの挿入中に拡張に抵抗する手段をさらに備える、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目5)
前記ケージ本体の前記近位部分は、内部通路と連通している開口を画定する、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目6)
前記開口内に相補的に嵌合し、前記第2の位置で前記拡張器を保持するように定寸および成形されている位置決めねじをさらに備える、項目5に記載の拡張可能ケージ。
(項目7)
前記拡張器の前記遠位部分の一部分は、第1の側面と、第2の側面とを備え、前記側面のうちの1つは、少なくとも1つの実質的に縦方向のスロットを画定する、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目8)
前記上部分の前記遠位端および前記下部分の前記遠位端はそれぞれ、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときに、前記少なくとも1つの実質的に縦方向のスロット内の相補的(complimentary)嵌合のために定寸された凸部を備え、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記凸部を前記実質的に縦方向のスロットとの係合から脱するように移動させる、項目7に記載の拡張可能ケージ。
(項目9)
前記上および下部分は、両側凸部を備える、項目8に記載の拡張可能ケージ。
(項目10)
前記上および下部分の前記遠位端はそれぞれ、それぞれの内面上に位置付けられたフックを備える、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目11)
前記拡張器の前記遠位部分は、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときに、それぞれのフックの相補的受容のための凹部を画定し、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記フックを前記凹部との係合から脱するように移動させる、項目10に記載の拡張可能ケージ。
(項目12)
前記上部分の前記遠位端の一部分、および前記下部分の前記遠位端の一部分は、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときにともに結合され、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記結合を壊し、前記ケージ本体が前記拡張位置に移動することを可能にする、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目13)
前記ケージ本体は、前記内部通路と連通する1つ以上の窓を画定する、項目1に記載の拡張可能ケージ。
(項目14)
椎間腔に拡張可能ケージを挿入するための拡張可能ケージシステムであって、前記拡張可能ケージシステムは、
上部分および下部分を有するケージ本体であって、前記上部分は、上部分外面を備え、前記下部分は、下部分外面を備え、前記上部分の近位部分は、前記下部分の近位部分にヒンジ連結して接続され、前記上部分および前記下部分は、前記上部分と前記下部分との間に内部通路を画定し、前記上部分および下部分は、それぞれの上および下部分の遠位端の付近に遠位空洞を画定する、ケージ本体と、
前記遠位空洞内に受容されるように構成されたキー状遠位部分を有する拡張器であって、前記拡張器は、前記ケージ本体が拡張されない、前記遠位空洞から実質的に遠位にある第1の位置から、前記ケージ本体が前記上部分外面と前記下部分外面との間の距離を増加させるように拡張される、実質的に前記空洞内の第2の位置に移動するように構成されている、拡張器と、
前記拡張可能ケージの近位端に係合し、前記椎間腔内の所望の位置に前記近位端を挿入し、前記第1の位置から前記第2の位置へ前記拡張器を移動させるように構成されている、挿入ツールと
を備え、
前記ヒンジ連結した接続は、前記下部分に対する前記上部分の角度拡張、ならびに前記下部分に対する前記上部分の平行移動拡張を可能にして、前記下部分外面に対する前記上部分外面の高さおよび角度配向を増加させる、拡張可能ケージシステム。
(項目15)
前記挿入ツールは、前記拡張器を近位に引くことによって、前記第1の位置から前記第2の位置へ前記拡張器を移動させる、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目16)
前記上部分は、上部分内面を有し、前記下部分は、下部分内面を有し、前記拡張器の前記遠位部分の複数部分は、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つと相補的に成形され、前記拡張器を近位に引くことは、前記ケージ本体を拡張するように、前記上部分内面および前記下部分内面のうちの少なくとも1つに対して前記拡張器の前記遠位部分をカム作用させる、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目17)
前記非拡張位置で前記ケージ本体を保持し、前記椎間腔の中への前記拡張可能ケージの挿入中に拡張に抵抗する手段をさらに備える、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目18)
前記ケージ本体の前記近位部分は、内部通路と連通している開口を画定する、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目19)
前記開口内に相補的に嵌合し、前記第2の位置で前記拡張器を保持するように定寸および成形されている位置決めねじをさらに備える、項目18に記載の拡張可能ケージ。
(項目20)
前記拡張器の前記遠位部分の一部分は、第1の側面と、第2の側面とを備え、前記側面のうちの1つは、少なくとも1つの実質的に縦方向のスロットを画定する、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目21)
前記上部分の前記遠位端および前記下部分の前記遠位端はそれぞれ、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときに、前記少なくとも1つの実質的に縦方向のスロット内の相補的嵌合のために定寸された凸部を備え、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記凸部を前記実質的に縦方向のスロットとの係合から脱するように移動させる、項目20に記載の拡張可能ケージ。
(項目22)
前記上および下部分は、両側凸部を備える、項目21に記載の拡張可能ケージ。
(項目23)
前記上および下部分の前記遠位端はそれぞれ、それぞれの内面上に位置付けられたフックを備える、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目24)
前記拡張器の前記遠位部分は、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときに、それぞれのフックの相補的受容のための凹部を画定し、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記フックを前記凹部との係合から脱するように移動させる、項目23に記載の拡張可能ケージ。
(項目25)
前記上部分の前記遠位端の一部分、および前記下部分の前記遠位端の一部分は、前記ケージ本体が前記非拡張位置にあるときにともに結合され、前記第2の位置に前記拡張器を移動させることは、前記結合を壊し、前記ケージ本体が前記拡張位置に移動することを可能にする、項目14に記載の拡張可能ケージ。
(項目26)
前記ケージ本体は、前記内部通路と連通する1つ以上の窓を画定する、項目14に記載の拡張可能ケージ。
【0008】
本発明の好ましい実施形態のこれらおよび他の特徴は、添付図面が参照される、発明を実施するための形態において、より明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1Aは、一側面による、ケージアセンブリおよび挿入ツールの一連の等角図である。
図1Bは、
図1Aに示されるケージアセンブリおよび挿入ツールの一連の等角図である。
【
図2】
図2は、特定の側面による、シムの斜視図である。
【
図3】
図3は、非拡張位置における上部分および下部分の分離を防止する手段を有する、ケージアセンブリの一側面の斜視図である。
【
図4】
図4は、拡張位置における
図3のケージアセンブリの斜視図である。
【
図5】
図5は、非拡張位置における
図3のケージアセンブリの部分的透明斜視図である。
【
図6】
図6は、拡大図における
図3のケージアセンブリの部分的透明斜視図である。
【
図7】
図7は、
図3のケージアセンブリのシムの斜視図である。
【
図8】
図8は、
図3のケージアセンブリの上部分の部分的分解斜視図である。
【
図9】
図9は、
図3のケージアセンブリの下部分の部分的分解斜視図である。
【
図10】
図10は、非拡張位置における上部分および下部分の分離を防止する手段を有する、ケージアセンブリの一側面の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(詳細な説明)
本システムおよび装置および方法は、以下の発明を実施するための形態、実施例、図面、および請求項、ならびにそれらの前述および後述の説明を参照することによって、より容易に理解される。しかしながら、本デバイス、システム、および/または方法が開示および説明される前に、本発明は、別様に特定されない限り、開示される特定のデバイス、システム、および/または方法に限定されず、したがって、当然ながら変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の側面を説明する目的のためにすぎず、限定的であることを目的としていないことも理解されたい。
【0011】
本発明の以下の説明は、本発明の実施可能教示として提供される。この目的を達成するために、当業者であれば、本発明の有益な結果を依然として得る一方で、本明細書で説明される本発明の種々の側面に多くの変更を行うことができると認識して理解するであろう。また、他の特徴を利用することなく、本発明の特徴のうちのいくつかを選択することによって、本発明の所望の利益のうちのいくつかを得ることができることが明白となるであろう。したがって、当業者であれば、本発明への多くの修正および適合が可能であり、ある状況では望ましくさえあり得、本発明の一部であることを認識するであろう。したがって、以下の説明は、本発明の制限ではなく、その原理の例証として提供される。
【0012】
全体を通して使用されるように、「1つの(a、an)」および「該(the)」という単数形は、文脈が別様に明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「1つの」構成要素という言及は、文脈が別様に示さない限り、2つ以上のそのような構成要素を含むことができる。また、「近位」および「遠位」という用語は、それぞれ、外科医等のユーザまたはオペレータにより近いものと、それらから離れて位置する、アイテムまたはアイテムの部分を説明するために使用される。したがって、例えば、デバイスの先端または自由端が、遠位端と称され得る一方で、略対向端またはハンドルは、近位端と称され得る。
【0013】
範囲は、「約」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして、本明細書で表すことができる。そのような範囲が表されるとき、別の側面は、一方の特定の値から、および/または他方の特定の値までを含む。同様に、「約」という先行詞の使用によって、値が近似値として表されるとき、特定の値が別の側面を形成することが理解されるであろう。範囲のそれぞれの終点が、他方の終点に関してと、かつ他方の終点から独立しての両方で有意であることがさらに理解されるであろう。
【0014】
本明細書で使用されるように、「随意的な」または「随意に」という用語は、後に説明される事象または状況が起こる場合もあり、起こらない場合もあること、ならびに説明が、該事象または状況が起こる場合、およびそれが起こらない場合を含むことを意味する。
【0015】
本明細書では、例えば、椎体間脊椎固定術の一部として、脊椎の隣接椎骨を支持するためのシステム、ツール、および方法が提示される。本システム、ツール、および方法は、後方腰椎椎体間固定術(PLIF)、直接側方椎体間固定術(DLIF)、および経椎間孔腰椎椎体間固定術(TLIF)と関連して本明細書で提示されるが、アセンブリおよび技法は、種々の治療的背景において有用であり得る。
【0016】
一側面では、脊椎固定術中の椎間腔の安定化のためのケージアセンブリが提示される。本明細書で使用されるように、ケージアセンブリは、挿入されたときに、ケージアセンブリの本体を所望のサイズまで選択的に拡張する、拡張ねじまたはシム等の拡張器を備えてもよい。ケージアセンブリは、骨癒合材料を受容するための1つ以上の開口部または窓を含んでもよい。骨癒合材料は、例えば、制限ではないが、自家骨、同種移植骨、代用骨、骨誘導剤、および/または骨セメントを含んでもよい。ケージアセンブリはまた、骨癒合材料を含有するように、および体重負荷においてケージの後側に強度を追加するように、プラグまたはキャップを含んでもよい。
【0017】
一側面では、ケージアセンブリ1000は、
図1Aに示されるように、概して細長いケージ本体1010と、拡張器1032と、挿入ツール1060とを含んでもよい。
【0018】
ケージ本体1010は、断面が略長方形であり得る。本体1010は、上部分1012と、下部分1018とを含んでもよい。2つの部分1012、1018の外面は、示されるように、横方向に隆起または溝付きであってもよい。2つの部分1012、1018は、近位端付近でピンインスロット継手または別の種類のヒンジ1070によってともに接合されてもよい。2つの部分1012、1018の間の空間は、ケージ本体1010を通って縦方向に延在する、内部通路またはチャネル1020を形成してもよい。ケージ本体1010はまた、骨癒合材料を受容するための1つ以上の開口部または窓1050を含んでもよい。
【0019】
図1Aおよび
図1Bで図示されるように、拡張器1032は、キー状シムであってもよい。
図1Aの斜視図を参照すると、シムは、その遠位部分上に「キー」を有する。この特定の側面では、キーは、ボルトの頭のように、長方形または正方形の端部を伴って断面が略円錐形であり、両側で先細である。遠位部分上のキー形状は、断面A−Aに示されるように、遠位空洞1030内に嵌合するように定寸および成形されてもよい。一側面では、拡張器1032は、一式のキー状シムを含んでもよく、各キーは、離散サイズおよび形状を有する。ケージ本体1010はまた、それぞれ異なるサイズおよび形状を有する遠位空洞1030を伴う、いくつかのケージ本体を含んでもよい。キーのサイズおよび形状は、その合致する遠位空洞1030とともに、所望の高さおよび角度配向まで開くケージ本体1010を作成するために使用されてもよい。
【0020】
図1Aの斜視図を再度参照すると、キー状シムの近位端は、上部分1012内の窓1050を通して見ることができる、近位部分1078を含んでもよい。シムの近位部分1078は、挿入ツール1060の遠位端を受容するためのソケットまたは他の特徴を含んでもよい。ツールは、キーが遠位空洞の中へ摺動するまで、キー状シム1032を近位に引くために使用されてもよい。キー状シム1032の一側面はまた、
図2でも図示されている。示されるように、近位部分1078は、形状が略円筒形であり得、かつ挿入ツールの遠位端によって把持するために好適であり得る。キー状シム1032はまた、示されるように、ケージ本体1010の内部と係合するように定寸および成形される、側面レールを含んでもよい。
【0021】
挿入ツール1060は、
図1Bに示されるように、カニューレ1062と、駆動ロッド1068とを含んでもよい。駆動ロッド1068の遠位端は、キー状シムの近位部分1078、例えば、ねじ山付き部分を把持するか、または別様にそれに係合するための特殊ヘッドまたは他のツールを含んでもよい。いったん係合されると、駆動ロッド1068は、所望の位置へ、キー状シムを近位に引くか、または遠位に押すために使用されてもよい。代替として、所望の位置への拡張器1032の位置の変化を作動させるために、ねじ山付きロッドが回転させられてもよい。
【0022】
図1Bに示されるように、拡張器1032またはキー状シムは、遠位空洞1030の中へ近位に引かれるとき、ケージ本体1010の2つの部分1012、1018を拡張させるか、または広げるであろう。ピンインスロット継手またはヒンジ1070は、2つの部分1012、1018が相互に対して垂直に拡張または移動することを可能にする一方で、また、2つの部分1012、1018がヒンジ1070の周囲で回転することも可能にし、それによって、本体の上部分1012および底部分1018の角度を変化させ得る。この側面で、キー状シム1032は、ケージ本体1010の遠位端が近位端よりも開く、角度関係を誘導してもよい。ケージ本体1010はまた、示されるように、キー状シムの近位部分1078に挿入するための位置決めねじ1042を含んでもよい。カニューレ1062を通して挿入される駆動ロッド1068または別のツールは、位置決めねじ1042を定位置に回転させるか、または別様に駆動するために使用されてもよい。拡張器1032が、ツールによって意図的に駆動されない限り、後退しない、または別様に「後方に引き戻されず」、また、ケージアセンブリ内の癒合材料の含有に役立ち、構造の近位壁を強化するように、位置決めねじ1042は、一側面では、その最終位置内でしっかりと拡張器1032を保持するように定寸および成形されてもよい。
【0023】
使用時に、ケージアセンブリ1000は、例えば、脊椎の腰椎領域中で、挿入ツール1060を使用して椎間腔に挿入されてもよい。拡張器1032の近位部分1078を把持するか、または別様にそれと係合し、その遠位「キー」が遠位空洞1030内に据付されるまで拡張器1032を近位に引くために、駆動ロッド1068または他のツールが使用されてもよい。
図1Bの断面B−Bは、遠位空洞1030内に据付された拡張器1042のキーを示す。
【0024】
ある例示された側面では、ケージアセンブリ1000は、拡張に先立って上部分1012および下部分1018の分離を防止する手段を備える。一側面では、シム1032の遠位部分1080は、少なくとも1つの実質的に縦方向のスロット、溝、または凹部1082を画定する。図に示されるように、シムの遠位部分は、いずれか一方の側面1084上にスロット、溝、または凹部を画定することができる。この側面では、上部分1012の遠位端1113および下部分1018の遠位端1119はそれぞれ、両方の凸部が、シムの遠位部分内に画定された凹部1082のうちの1つの中へ摺動し、その内側で保持されることができるように定寸される、凸部1120、1122を備える。上および下部分はまた、図に示されるように、両側凸部を有することもできる。
図5および6を参照すると、非拡張位置では、上および下部分の両方からの凸部は、シムの複数部分によって凹部内で保持される。これは、上および下部分の時期尚早な分離の可能性を伴わずに、ケージの挿入を可能にする。シムが近接して移動させられると、凹部が近接して移動させられる一方で、凸部は不動のままであり、凸部および凹部を本質的に係脱させる。いったんシムが十分に移動させられると、凸部は、凹部から係脱し、上および下部分が設計通りに拡張することを可能にする。
【0025】
別の例示された側面では、
図10および11で図示されるように、上および下部分は、それらの内面1114、1117のそれぞれの上に位置付けられた凸部、ピン、またはフック1120、1122を備えることができる。この側面では、シムの遠位部分は、ケージが非拡張位置にあるときに、上および下部分のフックがシムの遠位部分内のスロット内で保持されるように、各凸部、ピン、またはフックに対応する、凹部、スロット、または隙間を画定する。シムが近接して移動させられると、スロットも近接して移動させられる一方で、フックは不動のままであり、フックおよびスロットを本質的に係脱させ、上および下部分の拡張を可能にする。
【0026】
さらに別の側面では、上および下部分は、挿入中に広がらないように、一時的にともに結合されてもよい。例えば、下部分の一部分は、上部分の一部分に超音波で溶接され、接着され、または別様に結合されてもよい。したがって、挿入後に、結合は、上および下部分の拡張中に、かつ拡張によって壊されてもよい。また、結合が上および/または下部分と挿入物との間にあり得ることも考慮される。
【0027】
骨癒合材料は、癒合を助長するため、およびケージアセンブリ1000を定位置でさらに固着するために、ケージ本体1010の中へ、ならびに拡張器1078の近位端内の開口を通して、それによって、周辺骨構造の近傍の中へ、1つ以上の窓1050に挿入されてもよい。
【0028】
骨癒合材料の配置の前または後のいずれか一方で、キャップまたは位置決めねじ1042が、(カニューレ1062を通して挿入される駆動ロッド1068または別のツールを使用して)シムの近位部分1078に挿入されてもよい。位置決めねじ1042は、骨癒合材料を含有することに役立ち、また、ケージ本体1010の近位端壁を強化する。
【0030】
また、脊椎中の椎間腔内にケージアセンブリを挿入して拡張するための方法も本明細書で提示される。
【0031】
使用時に、ケージアセンブリ1000は、例えば、脊椎の腰椎領域中で、椎間腔に挿入されてもよい。拡張器1032が、本体1010内の近位開口部を通して挿入されてもよい。拡張器1032は、本体1010の2つの部分1012、1018を離して駆動するように、ツールによって駆動されてもよい。一側面では、本体1010が外科医によって所望されるサイズおよび形状を達成するまで、拡張器1032が挿入および/または逆挿入され得るため、本体1010は、選択的に拡張可能である。
【0032】
骨癒合材料は、ケージアセンブリ1000を定位置でさらに固着するために、本体1010の中へ、それによって、周辺骨構造の近傍の中へ、1つ以上の窓1050に挿入されてもよい。
【0033】
図2Bに示される押さえねじ等のキャップ1042が、本体1010の近位端に挿入されてもよい。キャップ1042は、骨癒合材料を含有することに役立ち、また、ケージ本体1010の近位端壁を強化する。
【0035】
本発明のいくつかの側面が前述の明細書で開示されているが、前述の説明および関連図面で提示される教示の利益を有する、本発明が関連する本発明の多くの修正および他の側面が想起されるであろうことが、当業者によって理解される。したがって、本発明は、本明細書の上記で開示される特定の側面に限定されず、多くの修正および他の側面が、添付の請求項の範囲内に含まれることを目的としていると理解される。また、特定の用語が、本明細書で、ならびに以下の請求項で採用されるが、それらは、説明された発明も以下の請求項も限定する目的ではなく、一般的かつ記述的な意味でのみ使用される。