特許第6463847号(P6463847)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463847
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】センサ状態を決定するシステム
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/00 20060101AFI20190128BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20190128BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20190128BHJP
【FI】
   G01F23/00 A
   G05B19/418 Z
   G05B23/02 Z
【請求項の数】20
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-543715(P2017-543715)
(86)(22)【出願日】2015年10月8日
(65)【公表番号】特表2017-537330(P2017-537330A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】US2015054617
(87)【国際公開番号】WO2016073130
(87)【国際公開日】20160512
【審査請求日】2017年5月2日
(31)【優先権主張番号】14/533,434
(32)【優先日】2014年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チャトパディヤイ,リタ
【審査官】 大森 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−055545(JP,A)
【文献】 特開平10−073468(JP,A)
【文献】 特開2000−249588(JP,A)
【文献】 特開2013−140548(JP,A)
【文献】 特開2002−366201(JP,A)
【文献】 特開2014−096050(JP,A)
【文献】 特開2003−303017(JP,A)
【文献】 特開2012−150820(JP,A)
【文献】 特開2012−009064(JP,A)
【文献】 特開2011−230634(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0303611(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 23/00
G05B 19/418,23/00−23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ状態を決定するデバイスであって、
少なくともセンサと相互作用する通信モジュールと、
前記通信モジュールを介して前記センサからセンサ信号を受信する監視モジュールであって、該センサ信号に基づいて、前記センサ状態を決定するセンサ状態決定モジュールを含む、監視モジュールと、を含み、
前記センサ状態決定モジュールは、少なくとも、前記センサ信号から特徴を抽出する特徴抽出エンジンと、抽出された該特徴に少なくとも基づいて前記センサ状態を決定するためのセンサ状態モデルと、を含み、
前記センサ状態モデルは、予めサンプリングされたセンサ信号から抽出された特徴のうちから選択されたセンサ状態の決定に分別的な特徴及びサンプリングされた該センサ信号の各々に対応するセンサ状態の対応アノテーションを関連づけることによって、選択された該特徴に基づいて前記センサ状態を決定できるように学習したサポートベクターマシンを含む、デバイス。
【請求項2】
前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記センサがタンクレベルセンサであり、前記センサ信号がタンクレベル信号である、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記監視モジュールは、さらに、前記センサ状態に基づいたセンサ状態通知を生成するものである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記センサ状態決定モジュールは、前記センサ信号にのみ基づいて、前記センサが正常状態、異常状態又はスタック状態にあることを決定するものである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記特徴抽出エンジンは、前記センサ信号から少なくとも時間領域特徴及び周波数領域特徴を抽出するものである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
センサ状態を決定するためのモデルを学習させる方法であって、
センサから少なくとも1つのセンサ信号と、正常状態、異常状態又はスタック状態のうちの1つを含むセンサ状態の対応アノテーションとを受信するステップと、
前記少なくとも1つのセンサ信号を処理するステップと、
前記少なくとも1つのセンサ信号から特徴を抽出するステップと、
抽出された前記特徴から、センサ状態の決定に分別的な特徴を選択するステップと、
選択された前記特徴及び前記対応アノテーションを関連付けて、センサ状態を決定するためのモデルを構築するステップを含み、
前記モデルを構築するステップは、選択された前記特徴に基づいてセンサ状態を決定することができるようにサポートベクターマシンを学習させるステップを含む、を含む方法。
【請求項8】
前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
センサ状態を決定する方法であって、
センサからセンサ信号を受信するステップと、
前記センサ信号から特徴を抽出するステップと、
抽出された前記特徴を、センサ状態を決定するためのモデルに入力するステップと、
前記モデルに基づいてセンサ状態を決定するステップと、
前記センサ信号を受信する前に、予めサンプリングされたセンサ信号から抽出された特徴のうちから選択されたセン状態の決定に分別的な特徴及びサンプリングされた該センサ信号の各々に対応するセンサ状態の対応アノテーションを関連づけることによって、選択された該特徴に基づいて前記センサ状態を決定できるようにサポートベクターマシンに学習させるステップと、を含む方法。
【請求項11】
前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記センサ状態を決定するステップは、前記センサ信号にのみ基づいて、前記センサが正常状態、異常状態又はスタック状態にあることを決定するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記センサ状態に基づいたセンサ状態通知を生成するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも前記センサ及びデバイスを含むシステムであって、当該システムは、請求項7から14のいずれか一項に記載の方法を実行するようにアレンジされている、システム。
【請求項16】
請求項7から14のいずれか一項に記載の方法を実行するようにアレンジされているチップセット。
【請求項17】
コンピューティングデバイス上で実行されることに応答して、該コンピューティングデバイスに、請求項7から14のいずれか一項に記載の方法を実行させる複数の命令を含むプログラム。
【請求項18】
前記センサ状態を決定するように構成されているデバイスであって、当該デバイスは、請求項7から14のいずれか一項に記載の方法を実行するようにアレンジされているデバイス。
【請求項19】
請求項7から14のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を有するデバイス。
【請求項20】
請求項17に記載のプログラムを記憶した少なくとも1つの機械読み取り可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、監視システムに関連する。より具体的には、センサが、そのセンサにより生成された信号にのみ基づいて正常に動作しているかどうかを決定するシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
センサは、プロセスを制御するためのフィードバックを提供する様々なアプリケーションで採用されることが多い。例えば、容器内の材料体積を決定するために体積監視が利用されることがある。これは、容器を充填するときは容器を空にする、容器が空であるときは容器に充填する、容器内の漏れを検出する等のためである。伝統的には、容器(例えば、タンク)がサービス(例えば、空にする又は充填する)を必要としたときは、顧客は、サービス提供者に必要なサービスを要求することになっていた。サービス提供者は、次いで、従業員の可用性、材料の可用性、経路効率等に基づいて必要なサービスをスケジュールすることができる。このビジネスモデルの問題は、顧客が必要なサービスを待つことを余儀なくされ、生産性、収益性、サービス提供者への満足度に影響を与える可能性があることである。顧客により良好なサービスを提供するため、必要に応じて正確に顧客にサービスを提供するためのジャストインタイム配送モデルが開発され、顧客は原材料を気にすることなくビジネスに専念することが可能になった。ジャストインタイムモデルでは、サービス提供者と顧客の両方にとってうまくいくかどうかは、在庫データの正確さと最新性に依存し得る。例えば、石油会社は、顧客の石油供給タンク内のレベルを追跡して、タンクを再充填するためにいつトラックを発送する必要があるかを決定したり、顧客の廃油タンク内の石油のレベルを追跡して、いつまでにタンクを空にしなければならないかを決定したり、タンクの漏れを監視したりする等のことができる。
【0003】
最新の設備では、リアルタイムベースで充填レベルを自動的に報告する、各タンク上の体積センサによって、遠隔測定データが提供されることができる。正確に機能するときは、体積センサは、サービス提供者が材料とスケジュールの最適化を通じて利益を最大化できるようにしながら、顧客のニーズを満たす、サービス提供者によって要求されたデータを提供する。しかし、正常に動作しないときは、体積センサが顧客とサービス提供者の両方に問題を引き起こす可能性がある。体積センサが、誤ってタンクの状態が満杯又は空であると報告すると、顧客のところで材料不足又は廃棄物オーバーフローの状態を引き起こす可能性があり、生産性、収益性及び顧客満足度に悪影響を与える可能性がある。さらに、正確な体積レベルのデータがないと、サービス提供者は、リソースが不必要に消費されることがあり得る(例えば、トラックが必要とされていないときに送出され得る)、又はリソースが偶発的に消費され得る(例えば、緊急顧客の要求に対応する)という、顧客に確実にサービスをする、採算性がある形でサービスする等のサービス提供者の能力に影響を与え得る、オペレーションのやり方を余儀なくされる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
特許請求の範囲に記載された主題の様々な実施形態の特徴及び利点は、図面を参照し、以下の発明を実施するための形態が進行するうちに明らかになるであろう。図面においては、類似の符号は類似する部分を示す。
【0005】
図1A図1Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定する例示のシステムを示す。
図1B図1Bは、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、体積監視アプリケーションに利用された、図1の例示のシステムを示す。
図2図2は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、使用可能なデバイスの例示の構成を示す。
図3図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態決定モジュール(SCDM)の例示の実装を示す。
図4図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、正常なセンサ状態に一致する抽出された特徴の例示のチャートを示す。
図5図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、異常なセンサ状態に一致する抽出された特徴の例示のチャートを示す。
図6図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、スタックしたセンサ状態に一致する抽出された特徴の例示のチャートを示す。
図7図7は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定するためのモデルを学習させるための例示の動作を示す。
図8図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定するための例示の動作を示す。 以下の発明を実施するための形態は、例示的な実施形態を参照して進行するが、それの多くの代替、修正及び変形が当業者には明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、センサ状態を決定するシステムに向けられている。センサにより監視されている態様の現在の状態を伝達するセンサにより生成されたセンサ信号は、センサそれ自体の状態を決定するのにも採用されることができる。センサ状態が正常であるか正常でない(例えば、異常、スタック等)か、を決定することができるデバイスは、センサ信号を受信する監視モジュール(MM)を含むことができる。MMは、センサ状態を決定するセンサ状態決定モジュール(SCDM)を有することができる。SCDMは、センサ信号の様々な特徴を決定する(例えば、センサ信号から「特徴を抽出する」)特徴抽出エンジンと、抽出された特徴に基づいてセンサ状態を決定するためのモデルとを含むことができる。モデルは、センサ状態のアノテーションに関連したサンプルされたセンサ信号を利用してセンサ状態を決定するように学習したサポートベクターマシン(SVM)を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、センサは、体積レベル信号を生成する体積センサであることができる。同一又は他の実施形態では、MMはまた、センサ状態通知を生成してもよい。
【0007】
少なくとも1つの実施形態では、センサ状態を決定するデバイスは、少なくとも通信モジュール及びMMを含むことができる。通信モジュールは、少なくともセンサと相互作用することができる。MMは、通信モジュールを介してセンサからセンサ信号を受信することができるものである。MMは、センサ信号に基づいてセンサの状態を決定するSCDMを少なくとも含むことができる。
【0008】
少なくとも1つの例示の実装では、センサは、体積センサ(例えば、タンクレベルセンサ)であってもよく、センサ信号は、体積レベル信号(例えば、タンクレベル信号)であることができる。MMはさらに、その状態に基づいたセンサ状態通知を生成することができるものである。SCDMは、センサ信号のみに基づいて、センサが正常状態、異常状態又はスタック状態であると決定することができるものである。例示のSCDMは、少なくとも、センサ信号から特徴を抽出する1つの特徴抽出エンジンと、抽出された特徴に少なくとも基づいて状態を決定するためのセンサ状態モデルと、を含むことができる。特徴抽出エンジンは、例えば、センサ信号から少なくとも時間領域特徴及び周波数領域特徴を抽出することができるものである。センサ状態モデルは、例えば、センサ信号のサンプリングと、サンプリングされたセンサ信号の各々に対するセンサ状態の対応アノテーションに基づいて状態を決定するように学習したSVMを含むことができる。
【0009】
本開示と整合して、センサ状態を決定するためのモデルを学習させる例示の方法は、少なくとも1つのセンサ信号と、正常状態、異常状態又はスタック状態のうちの1つを含むセンサ状態の対応アノテーションとを受信することと、少なくとも1つのセンサ信号を処理することと、少なくとも1つのセンサ信号から特徴を抽出することと、抽出された特徴から特徴を選択することと、選択された特徴及び対応アノテーションに少なくとも基づいて、センサ状態を決定するためのモデルを構築することと、を含むことができる。センサ状態を決定する例示の方法は、センサからセンサ信号を受信することと、センサ信号から特徴を抽出することと、抽出された特徴を、センサ状態を決定するためのモデルに入力することと、モデルに基づいてセンサ状態を決定することと、を含むことができる。
【0010】
図1Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定する例示のシステムを示す。システム100は、態様108を監視するアプリケーション106内にセンサ102を含むことができる。センサ102は、監視される態様108に関してセンサ信号110を生成することができ、次いで、センサ信号110を(例えば、有線及び/又は無線通信を介して)少なくともデバイス104に送信することができる。デバイス104は、SCDM114を含み得るMM112を少なくとも含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、SCDM114は、MM112からセンサ信号110を受信することができ、センサ信号110に基づいてセンサ102の状態を決定することができる。本開示と整合して、MM112は、センサ信号110に基づいてSCDM114によって決定されたセンサ102の状態を伝達するセンサ状態通知116をさらに生成することができる。
【0011】
センサ102は、アプリケーション106での任意の態様108を監視するように構成された決定するためにほぼ任意のセンサ102に対応することができる。例えば、センサ102は、電子的、電気機械的、電磁的又は電気化学的技術に基づくことができ、これらに限定されるものではないが、温度、体積、化学成分、流速、粘度、発光、接触、存在、近接、加速、位置、距離、品目数等、アプリケーション106の任意の態様108を決定するのに利用されることができる。態様108の監視は、センサ102がセンサ信号110を生成することをもたらすことができ、それは、監視される態様108の検出、量、強度に対応することができる。一般に、本明細書で開示されるシステム、教示及び方法論は、監視される態様108に対応する電子信号を生成することができる任意のセンサ102に適用可能であることができる。
【0012】
センサ102は、デバイス104からの要求に応答して、周期的(例えば、毎秒、毎分、毎日等)にセンサ信号110を送信することができる(例えば、バッテリ駆動型のセンサ102の電力を節約するためである)。センサ信号110は、有線及び/又は無線通信媒体を介して送信されることができる。有線及び無線の両方の通信は、所定の実装形式で利用されることができる。例えば、現場(worksite)は、センサ信号110を現場アキュムレータ(例えば、有線及び無線ネットワークの両方で動作するローカルデータサーバ)に無線で送信する複数のセンサ102を含む。現場アキュムレータは、次いで、有線通信を介して蓄積されたセンサ信号110を遠隔地(例えば、サービス提供者)に送信することができる。
【0013】
デバイス104は、本明細書に開示される様々な実施形態に関連して以下で記載されるものなどのアクティビティを実行することができる処理リソースを含む任意のデバイスであることができる。特定の機能及び特徴が図2に開示されるが、デバイス104の様々な例は、これらに限定されるわけではないが、Google社のAndroid(登録商標)オペレーティングシステム(OS)、Apple社のiOS(登録商標)、Microsoft社のWindows(登録商標)OS、Apple社のMac OS(登録商標)、Linux(登録商標)ファウンデーションのTizen(登録商標)OS、MozillaプロジェクトのFirefox(登録商標)OS、Blackberry社の Blackberry(登録商標)OS、Hewlett−Packard社のPalm(登録商標)OS、SymbianファウンデーションのSymbian(登録商標)OS等をベースとするセルラハンドセット、スマートフォン等の移動通信デバイス、Apple社のiPad(登録商標)、Microsoft社のSurface(登録商標)、Samsung社のGalaxy Tab(登録商標)、Amazon社のKindle Fire(登録商標)等のタブレットコンピュータ、Intel社製の低電力チップセットを含むUltrabook(登録商標)、ネットブック、ノートブック、ラップトップ、パームトップ等の移動コンピューティングデバイス、Samsung社のGalaxy Gear(登録商標)のような腕時計型コンピューティングデバイス、Google社のGoogle Glass(登録商標)の眼鏡型インタフェース等のウェアラブルデバイス、デスクトップコンピュータ、サーバ、スマートテレビジョン、Intel社のNext Unit of Computing(NUC)プラットフォームのような小型コンピューティングソリューション(例えば、限られたスペースのコンピューティング用途に対する、TVのセットトップボックス等)等の通常定置型のコンピューティングデバイスを含むことができる。上記の例と整合して、デバイス104は、センサ102に近接して(例えば、同じデバイス内、同一の現場内等に)、又はセンサ102から遠隔に(例えば、サービス提供者において)配置されることができる。少なくとも1つの実装例では、デバイス104は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)、グローバルエリアネットワーク(GAN)等を介してセンサ102にアクセス可能なコンピューティングデバイスとすることができる。そのような1つの実装例としては、クラウドコンピューティングアーキテクチャの一部として動作するように構成された少なくとも1つのデータサーバを含むことができる。例示のクラウドコンピューティングアーキテクチャにおいては、センサ102はセンサ信号110をクラウドサーバに(例えば、直接的に、現場アキュムレータなどを介して)提供することができ、サービス提供者は、次いで、クラウドサーバにアクセスして、センサ信号110、つまり、センサ102の状態に関して示すものを得てもよいし、又は単にセンサ状態通知116を受信してもよい。この場合、第三者(例えば、データサービス提供者)が、顧客(例えば、石油消費者)及びサービス提供者(例えば、石油会社)の両者のために、クラウドベースのデータ処理サービスを提供することが可能であり得る。
【0014】
デバイス104は、例えば、少なくとも監視モジュール(MM)112を含むことができる。MM112は、少なくともセンサ102からセンサ信号110を受信し、センサ状態通知116を生成するように構成されたイクイップメント及び/又はソフトウェアを含むことができる。センサ状態通知116は、周期ベースで生成されるデータ(例えば、ステータスレポート等)、必要ベースで生成されるデータ(例えば、アラートメッセージ又は報告)等を含むことができる。MM112はまた、センサ信号110により報告された態様108を監視し、それゆえ、態様108に関するサービスを提供することに関するメッセージ、アラート等を発行する(例えば、態様108が低すぎる、高すぎる等のアラート)ように構成されていることができる。MM112は、センサ102の状態を決定するSCDM114を含むことができる。本開示と整合して、センサ102は、0から100までの範囲の非負数に対応するセンサ信号110を出力することができる(例えば、態様108の現在のステータスを表す)。場合によっては、センサ102の体積感知部分が外れるような状態(becoming dislodged)、不安定な電圧調整器、不完全に組み立てられた同軸ケーブルアセンブリ、非常な低温により引き起こされた電子コンポーネントのドリフト等の状態によって、センサ102が正常に動作しなくなり始め、「異常(erratic)」信号を生成することがある。例えば、センサ102内の感知機構が損傷している(例えば、異物がプローブワイヤ上に落下)、使用していないことにより動かなくなっている等、同じセンサ信号110を生成する「スタック」になることもある。異常状態で動作するセンサ102だと、センサ信号110は非常に急速に変化し、かなり高い周波数成分を生成することがある一方、スタックしたセンサ102からのセンサ信号110は、長期間一定のままであり得る。スタックしたセンサ102からのデータの振幅は、異常又は正常なセンサ102におけるよりもかなり低いことが多い。SCDM114は、例えば、様々な時間領域及び/又は周波数領域の特徴(例えば、フィーチャ)をセンサ信号110から抽出して、次いで、リアルタイムでセンサ102の状態を識別するモデル採用することによって、センサ信号110内のこの挙動を活用することができる。センサ102の状態がSCDM114で決定された後、MM112は、有線及び/又は無線通信等を介した送信のために提示用(例えば、可聴/可視/触覚相互作用を使用した)のセンサ状態通知116を生成することができる。例えば、センサ状態通知116を見る、効く、感じる又は受信するサービス提供者は、センサ102の状態、センサ102が態様108の正確な測定結果を報告しているかどうか、センサ102がサービスを必要としているかどうか等を理解することができる。
【0015】
本開示と整合して、センサ102の状態は、センサ信号110のみを利用して決定されることができることに留意することが重要である。既存の監視ソリューションは、例えば、異なる技術を使用する二次センサなどの冗長感知を採用することが多い。これらの解決策では、システム100に関連する複雑性、費用等を増加させる可能性がある。しかし、本明細書に開示される様々な実施形態では、通常の動作過程でMM112に既に提供されているセンサ信号110のみに基づいてセンサの状態を決定することができる。結果として、センサ102の状態を決定するための特別なイクイップメント又は手順は必要とされず、新規又は既存の監視システムに対する実装の容易さという観点から望ましい。
【0016】
図1Aのシステム100は、本開示と整合する一般化された実施形態を示しているが、理解を助けるため、システム100をより実用的な状況に置くことが有益であり得る。例えば、図1Bのシステム100´は、体積レベル監視の例を開示している。センサ102´は、例えば、タンク106´内部の液体108´の体積を決定するように構成されたタンク106´に結合されたセンサとすることができる。タンク106´は、液体108´を保持することができる任意のアイテム又は構造とすることができる。センサ102´は、タンク106´内部の液体108´の充填レベルを決定することに限定されず、タンク106´内に他の充填可能な材料(例えば、砂、ゆるい凝集物、気体等)の充填レベルを決定することを任務とすることができる。センサ102´は、レベル決定のための電気機械的技術(例えば、フロートセンサ、ロードセル等)、電子技術(例えば、マイクロパワーインパルスレーダ)等を採用してタンク106´内の液体108´の充填レベルを決定することができる。
【0017】
動作の例では、体積センサ102´は、タンク106´内の液体108´の充填レベルを感知することができ、次いで、感知された充填レベルに基づいて体積レベル信号110´を送信することができる。図1と同様に、MM112は、体積センサ102´から体積レベル信号110´を受信することができる。少なくとも1つの実施形態では、MM112は、体積レベル信号110´に反応することができ、例えば、体積レベル信号110´が、タンク106´が空であるか満杯であるか(例えば、タンク106´が供給材料タンクであるか、廃棄材料タンクであるかに基づく)を示すときは、サービス提供者にアラートする。体積レベル信号110´はまた、MM112内のSCDM114に提供されることができる。SCDM114は、体積レベル信号110´に基づいて、体積センサ102´が正常に機能しているか、又は体積センサ102´が正常ではない動作をしているか(例えば、異常、スタック等)を決定することができる。MM112は、次いで、SCDM114によるセンサ状態の決定に基づくセンサ状態通知116を生成することができる。少なくとも1つの実施形態では、センサ状態通知116は、定期的に(例えば、報告として)生成されることができる。あるいは、センサ状態通知116は、体積センサ102´が正常ではない動作をしていると決定された場合にのみ生成されてもよい(例えば、タンク106´内の液体108´のレベルの測定がおそらく不正確であること、体積センサ102´がサービスを必要としていること等のサービス提供者へのアラートとして)。
【0018】
図2は、本開示の少なくとも1つの実施形態で使用可能なデバイスの例示の構成を示す。具体的には、例示的なデバイス104´は、図1に開示される任意のアクティビティを実行することができる。しかし、デバイス104´は、単に本開示に整合した実施形態で使用可能なデバイスの例として意図されているに過ぎず、これらの様々な実施形態をいかなる特定の実装方法に限定するものでもない。
【0019】
デバイス104´は、例えば、デバイスの動作を管理するように構成されたシステムモジュール200を含むことができる。システムモジュール200は、例えば、処理モジュール202と、メモリモジュール204と、パワーモジュール206と、ユーザインタフェースモジュール208と、通信インタフェースモジュール210と、を含むことができる。デバイス104´は、通信モジュール212と、MM112´とをさらに含んでもよい。通信モジュール212及びMM112´は、システムモジュール200から分離して図示されているが、図2に示す実装例は、単に説明することを目的として提供されているに過ぎない。通信モジュール212及び/又はMM112´に関連する機能の一部又は全てが、システムモジュール200に組み込まれていてもよい。
【0020】
デバイス104´では、処理モジュール202は、別個のコンポーネント内に位置する1つ以上のプロセッサ、又は単一のコンポーネント内(例えば、システムオンチップ(SoC)構成)に統合された1つ以上の処理コアと、任意のプロセッサ関連サポート回路(例えば、ブリッジングインタフェース等)と、を含むことができる。例示のプロセッサは、これらに限定されるわけではないが、Pentium(登録商標)、Xeon(登録商標)、Itanium(登録商標)、Celeron(登録商標)、Atom、Core iシリーズ、Quark製品ファミリにあるものを含む様々なIntel社製のx86ベースマイクロプロセッサ、Advanced RISC(例えば、縮小命令セットコンピューティング)Machine、ARMプロセッサ等を含むことができる。サポート回路の例は、処理モジュール202が、デバイス104´内において、異なる速度、異なるバス上で動作し得る他のシステム構成要素と相互作用できるようにするインタフェースを提供するように構成されたチップセット(例えば、Intel社製のNorthbridge、Southbridge等)を含むことができる。サポート回路と一般に関連付けられる機能のうちの一部又は全ては、プロセッサと同じ物理的パッケージ内(例えば、Intel社製のSandy Bridgeファミリのプロセッサ内等)に含まれることもある。
【0021】
処理モジュール202は、デバイス104´内で様々な命令を実行するように構成されることができる。命令は、データの読取り、データの書込み、データの処理、データの定式化、データの変換、データの変形等に関係するアクティビティを処理モジュール202に実行させるように構成されているプログラムコードを含むことができる。情報(例えば命令、データ等)は、メモリモジュール204に記憶され得る。メモリモジュール204は、固定された、又は取外し可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又は読取り専用メモリ(ROM)を含むことができる。RAMは、例えばスタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)等であり、デバイス104´の動作中に情報を保持するように構成された揮発性メモリを含むことができる。ROMは、デバイス104´が起動されるときに命令を提供するBIOS、UEFI等に基づいて構成された不揮発性(NV)メモリモジュール、電気的プログラマブルROM(EPROM)、Flash等のプログラマブルメモリを含むことができる。その他の固定/取外し可能メモリとしては、これらに限定されるわけではないが、例えば、フロッピーディスク、ハードドライブ等の磁気メモリ、ソリッドステートフラッシュメモリ(例えば、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)等)等の電子メモリ、取外し可能メモリカード又はスティック(例えばマイクロ記憶デバイス(uSD)、USB等)、コンパクトディスクベースのROM(CD−ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)、Blu−ray(登録商標)ディスク等の光学メモリを含むことができる。
【0022】
パワーモジュール206は、内部電源(例えばバッテリ、燃料電池等)及び/或いは外部電源(例えば、電気機械的又は太陽発電機、送電網、外部燃料電池等)と、動作するために必要な電力をデバイス104´に供給するように構成された関連回路と、を含むことができる。ユーザインタフェースモジュール208は、例えば、様々な入力機構(例えば、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、ノブ、キーボード、スピーカ、タッチセンサー式面、画像を取り込む、及び/又は近接度、距離、動き、身振り、向き等を感知するように構成された1つ以上のセンサ等)及び様々な出力機構(例えば、スピーカ、ディスプレイ、発光/フラッシュインジケータ、振動や動きを生じる電気機械的コンポーネント等)等、デバイス104´とユーザが相互作用できるようにするハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができる。ユーザインタフェースモジュール208のハードウェアは、デバイス104´内に組み込まれてよく、及び/又は有線又は無線通信媒体を介してデバイス104´に結合されてもよい。
【0023】
通信インタフェースモジュール210は、有線及び/又は無線通信をサポートするように構成されたリソースを含み得る通信モジュール212のパケット経路指定及びその他の制御機能を管理するように構成されることができる。いくつかの場合には、デバイス104´は、集中型の通信インタフェースモジュール210によって管理される複数の通信モジュール212(例えば、有線プロトコル及び/又は無線通信機用に別個の物理的インタフェースモジュールを含む)を含むことができる。有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)、USB、Firewire(登録商標)、Thunderbolt(登録商標)、デジタルビデオインタフェース(DVI)、高精細度マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))等、シリアル及びパラレルの有線媒体を含むことができる。無線通信は、例えば、近接無線媒体(例えば、RFアイデンティフィケーション(RFID)、近距離場通信(NFC)標準等に基づく無線周波数(RF)、赤外線(IR)等)、短距離無線媒体(例えば、Bluetooth(登録商標)、WLAN、Wi−Fi(登録商標)等)、長距離無線媒体(例えば、セルラ広域無線通信技術、衛星通信等)、音波を介した電子通信等を含むことができる。1つの実施形態では、通信インタフェースモジュール210は、通信モジュール212でアクティブである無線通信どうしが互いに干渉し合うことを防止するように構成され得る。この機能を実行する際には、通信インタフェースモジュール210は、例えば、送信を待機しているメッセージの相対優先度に基づいて、通信モジュール212のアクティビティをスケジューリングすることができる。図2に開示される実施形態は、通信モジュール212から分離している通信インタフェースモジュール210を図示しているが、通信インタフェースモジュール210及び通信モジュール212の機能を同じモジュール内に組み込むことが可能であることもある。
【0024】
本開示と整合して、MM112´は、少なくとも通信モジュール212と相互作用することができ、任意で、ユーザインタフェースモジュール208と相互作用することができる。動作の例においては、MM112´は、通信モジュール212を介してセンサ102からセンサ信号110を受信し得る。センサ信号110に基づくSCDM114によるセンサ102の状態の決定に続いて、MM112´は、次いで、センサ状態通知116を生成することができる。少なくとも1つの実施形態では、MM112´は、通信モジュール212に有線及び又は無線通信を介してセンサ状態通知116を送信させることができる(例えば、サービス提供者へ)。通信モジュール212を介してセンサ状態通知116を送信することに加えて、又はその代わりに、MM112´は、デバイス104´のユーザに提示するために、センサ状態通知116をユーザインタフェースモジュール208に提供することができる。提示は、例えば、視覚的通知を表示すること、聴覚的及び/又は触覚的通知を生成すること等を含むことができる。提示は、例えば、センサ102が正常な状態にあると決定されたか、正常ではない状態(例えば、異常、スタック等)にあると決定されたかを示すことができる。
【0025】
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、SCDMの例示の実装を示す。SCDM114´は、例えば、特徴抽出エンジン300と、センサ状態モデル302と、を含むことができる。特徴抽出エンジンは、センサ信号110から特徴を抽出する(例えば、それに基づいて特性を計算する)ことができる。抽出された特徴は、センサ状態304を決定する際にセンサ状態モデル302によって採用されることができる(例えば、センサ状態通知116を生成するときにMM112によって利用されることができる)。
【0026】
特徴抽出エンジン300によって抽出された特徴は、例えば、時間領域特徴306及び周波数領域特徴308を含むことができる。例示の時間領域特徴306は、これらに限られるものではないが、平均値、標準偏差、「歪度」(例えば、尖度平均)、二乗平均平方根(RMS)、ゼロ交差の数、最大ピーク値の生の数、ピーク間の平均距離等を含むことができる。平均値、標準偏差、歪度及びRMSは統計的に決定することができる。ゼロクロッシングの数は、所定の時間ウィンドウにおいて、センサ信号110が平均値を横切る回数を数えることによって、決定することができる。ピーク値は、センサ信号110が各ウィンドウで得た最大値によって決定することができる。
【0027】
例示の周波数領域特徴308は、これらに限られるものではないが、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープ(envelope)の平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含むことができる。メジアン周波数(mf)は、パワースペクトルでの歪度の尺度であり、パワースペクトルを2つの等しい部分に分割する周波数として定義され得り、次のように得られる。
【0028】
【数1】

ここで、nは周波数ビンの総数(例えば、0.5*512=256)、Iはi番目のビンでのスペクトルの振幅又は強度であり、メジアン周波数(mf)=f(m)は、m番目のビンにおけるスペクトルの周波数である。平均周波数(Mean Frequency)は、正規化した一次スペクトルモーメントとして定義することができる。次のように、スペクトログラムの振幅及び強度の積(product)の和を、スペクトログラムの振幅又は強度の総和で割ったものとして計算することができる。
【0029】
【数2】

ここで、fiは、n個の周波数ビンのi番目のビンにおけるスペクトルの周波数である。スペクトルエネルギー(Spectral energy)は、以下の関係式に基づいて得ることができる。
【0030】
【数3】

パワースペクトルにおけるエントロピーを規定することができるスペクトルエントロピー(Spectral entropy)は、以下の関係に基づいて得ることができる。
【0031】
【数4】
【0032】
【数5】

残りの周波数領域特徴308は、線形エンベロープを利用して導出することができる。線形エンベロープは、3つの異なる状態及び最も適切には異常な状態の下でのセンサ信号110のパターンを研究するために抽出することができる信号の低周波表現である。センサ信号110の線形エンベロープは、例えば、センサ信号110の帯域幅の2%のカットオフ周波数を有する3次のバターワース(Butterworth)ローパスフィルタを利用して決定することができる。
【0033】
センサ状態モデル302は、時間領域特徴306及び/又は周波数領域特徴308に基づいてセンサ状態304を決定することができる。センサ状態モデル302は、サポートベクターマシン(SVM)に限らず、判別式分析、K−近傍等のような機械学習方法論に基づくことができる。機械学習タイプの選択は、試験(例えば、特定のアプリケーション106内の特定のセンサ102)に基づくことができる。例えば、試験データ収集(例えば、観察されたセンサ102の状態のセンサ信号110及び対応アノテーションの収集)に続いて、すべての状態に属する特徴を試験のためのグループにランダムに分割することができる(例えば、トレーニングのために65%及び試験のために35%)。分類モデルフィット(%精度)を、次いで、試験データにわたって計算することができる。最も適切な分類方法を特定するために、平均分類モデルフィット(例えば、そのようなラウンド10回以上)が考慮され得る。
【0034】
本明細書での説明の目的のため、センサ状態モデル302をSVMとして説明する。機械学習において、SVMは、分類及び回帰分析に利用されるパターンを生成するためにデータを分析することができる関連する学習アルゴリズムを備えた教師付き学習モデルである。各トレーニングの例が所定のカテゴリに属するものとしてマークされているトレーニングの例のセットが与えられると、SVMトレーニングアルゴリズムは、新しい例を各カテゴリに割り当てるモデルを構築することができる。SVMモデルは、別々のカテゴリの例が明確なギャップで分けられるようにマッピングされた空間における点としての例の表現であることができる。ギャップが大きいほど、欠陥検出のあいまいさは小さくなる。新しい例は、次いで、同じ空間にマッピングされ、ギャップのどちら側に入るかに基づいてカテゴリに属すると予測されることができる。線形分類を行うことに加えて、SVMは、「カーネルトリック」と呼ばれるものを用いて非線形分類を効率的に実行し、入力を高次元の特徴空間に暗黙的にマッピングすることができる。SVMは、例えば、カーネル関数のタイプ、カーネル関数の標準偏差(例えば、ガウス関数がカーネル関数として使用される場合)、エラーペナルティ及び誤差耐性等のパラメータによって特徴付けられることができる。これらのパラメータは、トライアンドエラー方式に基づいて選択することができ、それぞれSVMモデルの性能に大きな影響を与え得る。本開示と整合して、最良の性能をもたらすために経験的に示されたパラメータは、「ガウスカーネル関数」、「標準偏差=0.25」、「エラーペナルティ=10」及び「エラー許容値=0.00005」である。
【0035】
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、正常なセンサ状態と整合する抽出された特徴の例示のチャートを示す。例示の正常特徴抽出400は、センサ信号110が正常な動作に関連するときに決定するための基準とみなされることができる。逆に、図5の例示の異常特徴抽出500は、異常な挙動を呈する特徴値を開示している。一般に、図5に開示された特徴は、より高い/低いピークの分化(differentiation)を備えたより多くのピークを含むより多くの活動を示している。図6の例示のスタック特徴抽出は、センサ102がスタックしたときに関連する状態を呈する特徴の例を開示している。この場合もやはり、抽出600と抽出400及び500との間の相違は、高/低振幅、波形等の変化によって明らかである。
【0036】
図7は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定するためのモデルを学習させるための例示的な動作を示す。センサ状態モデル302の定式化は、モデル構築に使用するために利用可能な特徴の全体から関連する特徴のサブセットを選択することを伴い得る特徴選択で開始することができる。センサ信号110に基づく時間領域及び周波数領域特徴の生成に続いて、例えば、RELIEF又はRELIEFF特徴選択アルゴリズムのような選択方法を使用して、最も弁別的な特徴(例えば、正確な状態決定を生成するのに最も大きく影響する特徴)を選択する。RELIEFアルゴリズムは、同じカテゴリに属するサンプル間の値の類似性に基づいて特徴をランク付けし、他のカテゴリに属するサンプル間の値の相違性をランク付けすることができる。少なくとも1つの実施形態では、時間領域特徴306及び周波数領域特徴308が、非常に弁別的な特徴として選択された。
【0037】
SVMは、分類及び回帰分析に使用されるパターンを生成するためにデータを分析することができる、関連する学習アルゴリズムを備えた教師あり学習モデルであることができる。特定のカテゴリ(例えば、状態)に属するものとしてマークされたトレーニングの例のセットが与えられると、SVMトレーニングアルゴリズムは、カテゴリにサンプルを割り当てることができるモデルを構築することができる。図7は、センサ状態モデル302が訓練され得る例示の動作を開示する。動作700において、センサ信号110は、観察されたセンサ状態の対応アノテーションと共にサンプリングされることができる。例えば、センサ102は、各状態の発生中にセンサ信号110をサンプリングすることができるように、意図的に異常な状態又はスタックした状態にされることができる。センサ信号110は、次いで、動作702において、処理されることができる。処理は、センサ信号110をフィルタリングしてノイズを除去すること(例えば、直前及び/又は直後の値に適合しない値についてデータをスキャンし、完全に範囲外である値を除去することによってなど)、異なる状態で動作する異なるセンサ102から受信されたセンサ信号110内の差異に対する補償を行う等を含むことができる。動作704において、サンプリングされたセンサ信号110から特徴を抽出することができる。動作704で抽出された特徴は、利用可能な特徴の全体を包含することができる。そこから、動作706において、センサ状態の決定に最も分別的な特徴が選択されることができる。上述したように、特徴選択アルゴリズムを使用して、動作706において、抽出された特徴のサブセット(最良の差別化につながる抽出された特徴)を選択することができる。動作708において、センサ状態モデル302は次いで、抽出された特徴に基づいて構築されることができる。例えば、選択された特徴を使用して、センサ状態モデル302を訓練することができる(例えば、センサ状態を正常、異常又はスタックと決定する際に使用される特徴空間を構築する)。
【0038】
機械学習モデルの性能は、モデルを訓練するために使用されるデータの品質に依存することがある。ラベル付け間違い、データ内のノイズ、サンプルレートの変化などのファクタは、パフォーマンスの低下又は誤った予測を引き起こす可能性がある。サンプリングされたセンサ信号110のアノテーションが非常に正確であることが重要である。サンプルのラベル付け間違いは不適切な特徴選択をもたらすだけでなく、センサ状態モデル302の性能に悪影響を与える不正確なデータ境界につながる可能性がある。センサ状態モデル302の動作は、パターン認識に基づくことができる。それゆえ、そのリアルタイム性能は、それが訓練されたデータに大きく依存する。センサ状態モデル302を訓練するために使用されるサンプルは、すべての使用パターン及び失敗パターン(fault pattern)を包含するように選択されるべきである。サンプルが全てを包含していない場合、センサ状態モデル302のリアルタイム性能は低下する可能性がある。別の誤差要因は、センサデータ内のノイズである。電子工学では、ノイズは電気信号内のランダムな変動であり、これはすべての電子回路の特性である。電子デバイス内で見られるノイズは、いくつかの異なる影響によって生成される可能性があるため、大きく変動することがある。非ゼロ温度では熱雑音は避けられない。例えば、体積センサ102´がタンク106´内の液体108´(例えば、石油)の体積を測定しているシステム100´の例が与えられると、センサ102´とタンク106´の両方とも地面の上方に位置され、タンクヤード内の外部環境に晒されることがある。極端な温度、特に深刻に暑い気候はセンサ102の電子機器に影響を与え、センサ信号110にランダムノイズを加えることがある。ノイズは、信号処理を通じた学習中に対処され得る(例えば、平滑化又はフィルタリング技術を用いてセンサ信号110をノイズ除去する)。サンプリングレートのばらつきも問題となる可能性がある。例えば、いくつかのシナリオでは、センサ信号110のサンプリングレートは、顧客によって設定されることがある。サンプリングレートの変化は、センサ信号110のパターンを変更し、分類空間がセンサ状態モデル302内でどのように構築されるかに影響を及ぼす可能性がある。サンプリングレートの変化は、データがセンサ状態モデル302に供給される前に、アップサンプリング法又はダウンサンプリング法を展開することによる信号キャリブレーションを必要とし得る。
【0039】
図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従った、センサ状態を決定するための例示の動作を示す。動作800では、センサ信号110は、有線/無線通信を介してセンサ102からMM112内に受信されてもよい。動作802において、センサ信号110から様々な特徴を抽出することができる。抽出された特徴は、例えば、時間領域特徴306及び周波数領域特徴308を含むことができる。
【0040】
抽出された特徴は、次いで、動作804において、センサ状態モデル302に入力されることができる。センサ状態モデル302は、抽出された特徴を利用して、本明細書で前述したようにセンサ102の状態を決定する。動作806は、本開示に整合した通知が生成され得る複数の方法がある点で任意である。例えば、動作806は、センサ102が動作を要求すると決定された場合(例えば、異常な状態又はスタックした状態にある場合)にのみ通知が生成される場合に含まれてよい。センサ状態モデル302の決定に基づいて、センサが異常な状態にあるか、又はスタックした状態にあるかについて、動作806において決定がなされることができる。動作806において、センサ102が異常な状態でもスタックした状態にないと決定されると、動作800が続き、監視が続く。動作806において、センサ102が異常な状態又はスタックした状態にあると決定された場合、動作808において、センサ102の状態が異常な状態又はスタックした状態であることを示すこと、センサ102がサービスを必要とすることの通知等が生成され得る。センサ102がサービスを必要とすることなどを示す通知が生成され得る。別の実施形態においては、通知は、例えば、センサ102の一般的な調子に関して動作808で定期的に生成されることができる、例えば、動作808は、常に動作804の後に発生する可能性があり、動作808に動作800への任意のリターンが続き、センサ102の監視は続行することができる。
【0041】
なお、 図7及び図8は、異なる実施形態に従った動作を示しているが、図7に示された動作のすべてが、必ずしも他の実施形態に必要ではないと理解されるべきである。実際に、本開示の他の実施形態では、図7及び図8に示された動作及び/又は本明細書に記載の他の動作は、図面のいずれにも具体的に示されていない方法で組み合わせることができるが、依然として本開示とは十分に整合する。したがって、1つの図面に正確には示されていない特徴及び/又は動作に向けられた請求項でも、本開示の範囲及び内容内にあるとみなされる。
【0042】
本願及び特許請求の範囲で使用される用語「及び/又は」で結びつけられた項目のリストは、列挙された項目の任意の組み合わせを意味することができる。例えば、表現「A、B及び/又はC」は、A、B、C、A及びB、A及びC、B及びCあるいはA、B及びCを意味することができる。本願及び特許請求の範囲で使用される用語「のうちの少なくとも1つ」で結びつけられた項目のリストは、列挙された項目の任意の組み合わせを意味することができる。例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」という表現は、A、B、C、A及びB、A及びC、B及びCあるいはA、B及びCを意味することができる。
【0043】
本明細書の任意の実施形態で使用される用語「モジュール」は、前述の動作のいずれかを実行するように構成されたソフトウェア、ファームウェア及び/又は回路を指すことができる。ソフトウェアは、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、及び/又はデータとして具体化されることができる。ファームウェアは、メモリデバイスにハードコード化された(例えば、不揮発性の)コード、命令、命令セット及び/又はデータとして具体化されることができる。本明細書の任意の実施形態で使用される「回路」は、例えば、ハードワイヤード回路、1つ以上の個別の命令処理コアを備えるコンピュータプロセッサ等のプログラマブル回路、状態機械回路及び/又はプログラマブル回路によって実行される命令を格納するファームウェアを、単独で、又は任意の組み合わせで、含むことができる。モジュールは、例えば、集積回路(IC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォン等、より大きなシステムの一部を構成する回路として、集合的に又は個別に、具体化されることができる。
【0044】
本明細書に記載される動作はいずれも、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに本方法を実行する命令を、個別に、又は組み合わせて記憶した1つ以上の記憶媒体(例えば、非一時的な記憶媒体)を含むシステム中に実装されることができる。ここで、プロセッサは、例えば、サーバCPU、モバイルデバイスCPU及び又は他のプログラマブル回路を含むことができる。また、本明細書に記載される動作は、複数の異なる物理的位置の処理構造等、複数の物理デバイスにわたって分散され得ることが意図されている。記憶媒体は、例えばハードディスク、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)、書換え型コンパクトディスク(CD−RW)及び光磁気ディスクを含む任意のタイプのディスク、読取り専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM及びスタティックRAM等のランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートディスク(SSD)、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、セキュアデジタル入出力(SDIO)カード、磁気又は光学カード等の半導体デバイス、或いは電子命令を記憶するのに適した任意のタイプの媒体等、任意のタイプの有形媒体を含むことができる。他の実施形態は、プログラマブル制御デバイスによって実行されるソフトウェアモジュールとして実装されることができる。
【0045】
ゆえに、本開示は、センサ状態を決定するシステムに向けられている。センサにより監視されている態様の現在の状態を伝達するセンサにより生成されたセンサ信号は、センサそれ自体の状態を決定するのにも採用されることができる。センサ状態が正常であるか正常でない(例えば、異常、スタック等)か、を決定することができるデバイスは、センサ信号を受信する監視モジュール(MM)を含むことができる。MMは、センサ状態を決定するセンサ状態決定モジュール(SCDM)を有することができる。SCDMは、センサ信号の様々な特徴を決定する(例えば、センサ信号から「特徴を抽出する」)特徴抽出エンジンと、抽出された特徴に基づいてセンサ状態を決定するためのモデルとを含むことができる。モデルは、センサ状態のアノテーションに関連したサンプルされたセンサ信号を利用してセンサ状態を決定するように学習したサポートベクターマシン(SVM)を含むことができる。
【0046】
以下の例は、さらなる実施形態に関する。本開示の以下の例は、デバイス、方法、実行されたときにこの方法に基づいて機械にアクションを実行させる命令を記憶する少なくとも1つの機械読み取り可能媒体、この方法に基づいてアクションを実行する手段、及び/又はセンサ状態を決定するシステム等の主題を含むことができる。
【0047】
例1によれば、センサ状態を決定するデバイスが提供される。当該デバイスは、少なくともセンサと相互作用する通信モジュールと、前記通信モジュールを介して前記センサからセンサ信号を受信する監視モジュールであって、該センサ信号に基づいて、前記センサの状態を決定するセンサ状態決定モジュールを含む、監視モジュールと、を含むことができる。
【0048】
例2は、前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、例1に記載の要素を含むことができる。
【0049】
例3は、前記センサがタンクレベルセンサであり、前記センサ信号がタンクレベル信号である、例2に記載の要素を含むことができる。
【0050】
例4は、前記監視モジュールは、さらに、前記状態に基づいたセンサ状態通知を生成するものである、例1から例3のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0051】
例5は、前記センサ状態決定モジュールは、前記センサ信号にのみ基づいて、前記センサが正常状態、異常状態又はスタック状態にあることを決定するものである、例1から例4のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0052】
例6は、前記センサ状態決定モジュールは、少なくとも、前記センサ信号から特徴を抽出する特徴抽出エンジンと、抽出された該特徴に少なくとも基づいて前記状態を決定するためのセンサ状態モデルと、を含む、例1から例5のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0053】
例7は、前記特徴抽出エンジンは、前記センサ信号から少なくとも時間領域特徴及び周波数領域特徴を抽出するものである、例6に記載の要素を含むことができる。
【0054】
例8は、前記時間領域特徴は、少なくとも、平均値、標準偏差、歪度、二乗平均平方根、ゼロ交差の数、最大ピーク(maximum peaks raw)値の生の数及びピーク間平均距離を含む、例7の要素を含むことができる。
【0055】
例9は、前記周波数領域特徴は、少なくとも、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープの平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含む、例7から例8のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0056】
例10は、前記センサ状態モデルは、センサ信号のサンプリング及びサンプリングされた該センサ信号の各々に対するセンサ状態の対応アノテーションに基づいて前記状態を決定するように学習したサポートベクターマシンを含む、例6から例9のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0057】
例11は、前記通信モジュールが無線通信を介して前記センサと相互さようする、例1から例10のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0058】
例12は、前記通信モジュールは、前記通信モジュールに前記センサ信号を提供するように構成された現場アキュムレータを介して前記センサと相互作用する、例1から例11のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0059】
例13は、前記センサは当該デバイス内に位置している、例1から例12のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0060】
例14は、当該デバイスは、少なくとも、クラウドコンピューティングアーキテクチャで動作するように構成された少なくとも1つのデータサーバを含む、例1から例13のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0061】
例15によれば、センサ状態を決定するためのモデルを学習させる(teaching)方法が提供される。当該方法は、センサから少なくとも1つのセンサ信号と、正常状態、異常状態又はスタック状態のうちの1つを含むセンサ状態の対応アノテーションと、を受信することと、前記少なくとも1つのセンサ信号を処理することと、前記少なくとも1つのセンサ信号から特徴を抽出することと、抽出された前記特徴から特徴を選択することと、選択された前記特徴及び前記対応アノテーションに少なくとも基づいて、センサ状態を決定するためのモデルを構築することと、を含むことができる。
【0062】
例16は、前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、例15に記載の要素を含むことができる。
【0063】
例17は、抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、例15から例16のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0064】
例18は、前記時間領域特徴は、少なくとも、平均値、標準偏差、歪度、二乗平均平方根、ゼロ交差の数、最大ピーク値の生の数及びピーク間平均距離を含む、例17の要素を含むことができる。
【0065】
例19は、前記周波数領域特徴は、少なくとも、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープの平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含む、例17から例18のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0066】
例20は、前記モデルを構築することは、選択された前記特徴に基づいてセンサ状態を決定するための前記モデルでサポートベクターマシンを学習させることを含む、例15から例19のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0067】
例21によれば、センサ状態を決定する方法が提供される。当該方法は、センサからセンサ信号を受信することと、前記センサ信号から特徴を抽出することと、抽出された前記特徴を、センサ状態を決定するためのモデルに入力することと、前記モデルに基づいてセンサ状態を決定することと、を含むことができる。
【0068】
例22は、前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、例21に記載の要素を含むことができる。
【0069】
例23は、前記センサ状態を決定することは、前記センサ信号にのみ基づいて、前記センサが正常状態、異常状態又はスタック状態にあることを決定することを含む、例21から例22のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0070】
例24は、抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、例21から例23のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0071】
例25は、前記時間領域特徴は、少なくとも、平均値、標準偏差、歪度、二乗平均平方根、ゼロ交差の数、最大ピーク値の生の数及びピーク間平均距離を含む、例24の要素を含むことができる。
【0072】
例26は、前記周波数領域特徴は、少なくとも、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープの平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含む、例24から例25のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0073】
例27は、例21から例26のいずれか1つに記載の要素を含むことができ、前記状態に基づいたセンサ状態通知を生成することをさらに含むことができる。
【0074】
例28は、例21から例27のいずれか1つに記載の要素を含むことができ、前記センサ信号を受信する前に、センサ信号のサンプリング及びサンプリングされた該センサ信号の各々に対するセンサ状態の対応アノテーションに基づいて前記状態を決定するための前記モデルでサポートベクターマシンを学習させることをさらに含むことができる。
【0075】
例29によれば、少なくともセンサ及びデバイスを含むシステムであって、当該システムは、上記の例15から例28のいずれか1つに記載の方法を実行するようにアレンジされている、システムが提供される。
【0076】
例30によれば、上記の例15から例28のいずれか1つに記載の方法を実行するようにアレンジされているチップセットが提供される。
【0077】
例31によれば、コンピューティングデバイス上で実行されることに応答して、該コンピューティングデバイスに、上記の例15から例28のいずれか1つに記載の方法を実行させる複数の命令を含む少なくとも1つの機械読み取り可能媒体が提供される。
【0078】
例32は、センサ状態を決定するように構成されているデバイスであって、当該デバイスは、例15から例28のいずれか1つに記載の方法を実行するようにアレンジされているデバイスが提供される。
【0079】
例33によれば、センサ状態を決定するためのモデルを学習させるシステムが提供される。当該システムは、センサから少なくとも1つのセンサ信号と、正常状態、異常状態又はスタック状態のうちの1つを含むセンサ状態の対応アノテーションと、を受信する手段と、前記少なくとも1つのセンサ信号を処理する手段と、前記少なくとも1つのセンサ信号から特徴を抽出する手段と、抽出された前記特徴から特徴を選択する手段と、選択された前記特徴及び前記対応アノテーションに少なくとも基づいて、センサ状態を決定するためのモデルを構築する手段と、を含むことができる。
【0080】
例34は、前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、例33に記載の要素を含むことができる。
【0081】
例35は、抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、例33から例34のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0082】
例36は、前記時間領域特徴は、少なくとも、平均値、標準偏差、歪度、二乗平均平方根、ゼロ交差の数、最大ピーク値の生の数及びピーク間平均距離を含む、例35の要素を含むことができる。
【0083】
例37は、前記周波数領域特徴は、少なくとも、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープの平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含む、例35から例36のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0084】
例38は、前記モデルを構築する手段は、選択された前記特徴に基づいてセンサ状態を決定するための前記モデルでサポートベクターマシンを学習させる手段を含む、例33から例37のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0085】
例39によれば、センサ状態を決定するシステムが提供される。当該システムは、センサからセンサ信号を受信する手段と、前記センサ信号から特徴を抽出する手段と、抽出された前記特徴を、センサ状態を決定するためのモデルに入力する手段と、前記モデルに基づいてセンサ状態を決定する手段と、を含むことができる。
【0086】
例40は、前記センサは体積センサであり、前記センサ信号は体積レベル信号である、例39に記載の要素を含むことができる。
【0087】
例41は、前記センサ状態を決定する手段は、前記センサ信号にのみ基づいて、前記センサが正常状態、異常状態又はスタック状態にあることを決定する手段を含む、例39から例40のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0088】
例42は、抽出された前記特徴は、前記センサ信号から抽出された時間領域特徴及び周波数領域特徴を含む、例39から例41のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0089】
例43は、前記時間領域特徴は、少なくとも、平均値、標準偏差、歪度、二乗平均平方根、ゼロ交差の数、最大ピーク値の生の数及びピーク間平均距離を含む、例42の要素を含むことができる。
【0090】
例44は、前記周波数領域特徴は、少なくとも、メジアン周波数、平均周波数、スペクトルエネルギー、スペクトルエントロピー、線形エンベロープの平均、線形エンベロープのピーク、線形エンベロープの分散及び線形エンベロープの立ち上がり時間を含む、例42から例43のいずれか1つに記載の要素を含むことができる。
【0091】
例45は、例39から例44のいずれか1つに記載の要素を含むことができ、前記状態に基づいたセンサ状態通知を生成する手段をさらに含むことができる。
【0092】
例46は、例39から例45のいずれか1つに記載の要素を含むことができ、前記センサ信号を受信する前に、センサ信号のサンプリング及びサンプリングされた該センサ信号の各々に対するセンサ状態の対応アノテーションに基づいて前記状態を決定ための前記モデルでサポートベクターマシンを学習させることをさらに含むことができる。
本明細書で採用されている用語及び表現は、限定のための用語としてではなく説明のための用語として使用されているものであり、これらの用語及び表現の使用において、図示及び説明される特徴(又はその一部分)のいかなる均等物も排除する意図はなく、特許請求の範囲内で様々な修正が可能であることが認識される。したがって、特許請求の範囲は、このような均等物を全てカバーすることが意図されている。
図1A
図1B
図2
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図8