【実施例】
【0038】
合成実施例
本発明の化合物の調製を実証する非限定実施例が以下に提示される。最適の反応条件及び反応時間は使用される特別な反応体に応じて変化してもよい。特に明記されない限り、溶媒、温度、圧力及びその他の反応条件は当業者によりすぐに選ばれてもよい。特別な操作が合成実施例部分に提示される。中間体及び生成物はシリカゲルによるクロマトグラフィー、再結晶及び/又は逆相HPLC (RHPLC)により精製されてもよい。別個の鏡像体がキラルHPLCを使用してラセミ生成物の分割により得られてもよい。RHPLC 精製方法はどこでも0.1 %のギ酸又は0.1 %のTFA を含む水中の0%から100 %までのアセトニトリルを使用し、下記のカラムの一つを使用した:
a)ウォーターズ・サンファイアーOBD C18 5 μM 30x150 mm カラム
b)ウォーターズ・エクスブリッジOBD C18 5 μM 30x150 mm カラム
c)ウォーターズ ODB C8 5 μM 19x150 mm カラム.
d)ウォーターズ・アトランチスODB C18 5 μM 19x50 mm カラム.
e)ウォーターズ・アトランチスT3 OBD 5 μM 30x100 mm カラム
f)フェノメネクス・ジェミニ・アキシアC18 5 μM 30x100 mm カラム。
HPLC方法:
分析LC/MS 分析方法 A:
カラム: ウォーターズ BEH 2.1x50mm C18 1.7um カラム
勾配:
【0039】
【表2】
【0040】
分析LC/MS 分析方法 B:
カラム: ウォーターズ BEH 2.1x50mm C18 1.7um カラム
勾配:
【表3】
【0041】
合成実施例に使用された略号のリスト:
【表4】
【0042】
方法 1:
中間体 Aの合成
【化4】
【0043】
n-ブタノール (10 mL)中のA-1 (3.00 g, 18.18 ミリモル) の撹拌懸濁液にA-2 (10.80 g,18.18 ミリモル) 続いてDIEA (6.46 mL, 36.58 ミリモル) を添加する。その混合物を120℃で17時間撹拌する。その反応液を周囲温度に冷却し、飽和NH
4Cl 水溶液の添加により反応停止する。次いでその反応液をEtOAc で希釈する。有機層を分離し、水、続いて食塩水で洗浄する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してA-3 を得る。
アセトン (100 mL) 中のA-3 (1.00 g, 5.00 ミリモル) の撹拌懸濁液にクロロオキソ酢酸エチル (0.88 g, 6.43 ミリモル) 続いてK
2CO
3 (1.85g, 13.39 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で18時間撹拌し、固体の沈澱を単離してA-4 を得る。
【0044】
CH
2Cl
2 (250 mL) 中のA-4 (1.14 g, 5.00 ミリモル) の撹拌懸濁液に塩化オキサリル (1 mL) 続いて5滴のDMF を添加する。その混合物を周囲温度で5時間撹拌する。次いでその混合物を減圧で濃縮してA-5 を得る。
THF (4 mL)中のA-5 (0.1 g, 0.39 ミリモル) の撹拌懸濁液にTEA (0.16 mL, 1.16 ミリモル) (又はDIEA) 、続いてAG (91 mg, 0.38 ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で18時間撹拌する。その反応を飽和NH
4Cl 水溶液により停止し、有機物をEtOAc で抽出する。有機層を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、真空で濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体 Aを得る。MS (ES+): m/z 423.0 [M+H]
+.
【0045】
方法 2:
中間体 Bの合成
【化5】
【0046】
-78 ℃のTHF (10 mL) 中のB-1 (1.80 g, 9.30 ミリモル) 及びB-2 (1.00 g, 9.30 ミリモル) の撹拌懸濁液にDIEA (3.29 mL, 18.59 ミリモル) を添加し、その反応液を25℃まで徐々に温める。揮発物を減圧で除去し、粗物質をEtOAc に再度溶解し、H
2O で洗浄する。有機層を分離し、H
2O でもう2回洗浄する。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してB-3 を得る。
EtOH (50 mL)中のB-3 (1.78 g, 7.79 ミリモル) の溶液にSnCl
2 (1.48 g, 7.79 ミリモル) を添加し、4時間にわたって加熱、還流する。その反応液を周囲温度に冷却し、次いで氷の上に注ぐ。その溶液を1N NaOH 水溶液で処理してpHを約9にし、次いでケイソウ土のパッドにより濾過する。有機相を分離し、H
2O 続いて食塩水で洗浄する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。粗生成物をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してB-4 を得る。
【0047】
相当するアミノピリミジンへのニトロピリミジンの還元のための別の操作として、下記の一般操作を同様の中間体について利用した。EtOH中のニトロピリミジンの溶液に触媒のRaNiを添加する。反応容器を排気し、N
2(g) でパージし、次いで排気し、H
2(g) で充満する。その反応を15時間にわたってH
2(g) 雰囲気下に維持する。容器を排気し、N
2(g) でパージする。その反応液をケイソウ土のパッドにより濾過してNi触媒を除去し、濾液を濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して相当するアミノピリミジンを得る。
アセトン (10 mL)中のB-4 (0.40 g, 2.01 ミリモル) の撹拌溶液にK
2CO
3 (0.70 g, 5.06 ミリモル) 続いてクロロオキソ酢酸エチル (0.27 mL, 2.43 ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で24時間撹拌する。次いでその反応液を濾過し、H
2O に再度溶解し、EtOAc で抽出する。水相を分離し、EtOAc でもう2回抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮してB-5 を得る。
CH
2Cl
2 (50 mL)中のB-5 (0.70 g, 2.77 ミリモル) の溶液に塩化オキサリル (0.47 mL, 5.54 ミリモル) 続いて5滴のDMF を添加する。その反応液を周囲温度で18時間撹拌する。揮発物を真空で除去する。粗物質をDCM に再度溶解し、H
2O に注ぐ。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してB-6 を得る。
THF (10 mL) 中のB-6 (0.83 g, 3.06 ミリモル) の撹拌溶液にDIEA (1.07 mL, 6.12 ミリモル) 続いてAF (0.72 g, 3.06 ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で18時間撹拌する。揮発物を真空で除去し、粗残渣をDCM 中で再度懸濁させ、H
2O に注ぐ。水相を分離し、DCM でもう2回抽出する。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体 Bを得る。MS (ES+): m/z 434.1 [M+H]
+.
【0048】
下記の中間体を同様の様式で調製する:
(注:方法34に記載されるように、A-3 (方法 1) 及びB-4 (方法 2) とクロロオキソ酢酸エチルの反応から生成されたオキサルアミド酸エチルエステル中間体は単離され、好適な溶媒、例えば、EtOH中で好適な塩基、例えば、TEA とともに好適な温度(例えば、130 ℃)で加熱されて相当する中間体A-3 及びB-5 をそれぞれ得てもよい)。
【0049】
【化6】
【0050】
方法 3:
中間体ABの合成
【化7】
【0051】
無水MeOH (15 mL)中のAB-1 (300 mg, 1.29 ミリモル) の溶液にNaOMe (208 mg, 3.86 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で1時間撹拌する。その溶液を濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体ABを得る。MS (ES+): m/z 230.8 [M+H]
+.
方法 4:
中間体ACの合成
【化8】
【0052】
ジオキサン (10 mL)中のAC-1 (320 mg, 2.07 ミリモル) 、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン (520 mg, 4.14 ミリモル) 、及びNa
2CO
3水溶液(2M, 3.1 mL, 6.21 ミリモル) の溶液にジクロロパラジウム 4-ジtert-ブチルホスファニル -N,N-ジメチル-アニリン (73 mg, 0.10 ミリモル) を添加する。その混合物をマイクロウェーブ反応器中で130 ℃に40分間加熱する。その混合物をMeOH (5 mL)で希釈し、濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAC-2を得る。
-10 ℃のEtOH (10 mL)中のAC-2 (363 mg, 2.71 ミリモル) の溶液にBr
2 (432 mg, 2.71ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体ACを得る。MS (ES+): m/z 214.3 [M+H]
+.
【0053】
方法 5:
中間体ADの合成
【化9】
【0054】
MeOH (2 L)中のAD-1 (100.0 g, 0.70モル) 、ホルムアミジン酢酸塩 (146 g, 1.4 モル) 及びNaOMe (266.0 g, 4.9 モル) の混合物を16℃で2日間撹拌する。その反応混合物を酢酸でpH 7に中和し、濾過する。濾液を減圧で濃縮し、粗生成物をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAD-2を得る。
0℃のDCM (1.5 L) 中のAD-2 (66.0 g, 0.48モル) 及びTEA (145.1 g, 1.44モル) の撹拌溶液にDCM (500 mL)中のTf
2O (164.2 g, 0.58 モル) の溶液を滴下して添加し、3時間撹拌する。その反応混合物をH
2O (200 mL)の添加により反応停止し、DCM (3 x 500 mL)で抽出する。合わせた有機相を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4)、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAD-3を得る。
無水THF (400 mL)中のAD-3 (17.0 g, 0.06モル) 、ビニルボロン酸ピナコールエステル(29.3 g, 0.09モル) 、K
2CO
3 (26.3 g, 0.19モル) 、Ag
2O (1.7 g, 10質量%) 及びPd(dppf)Cl
2 (1.7 g, 10%質量%) の混合物を窒素雰囲気下で還流して18時間撹拌する。その混合物を周囲温度に冷却し、濾過する。濾液を減圧で濃縮し、得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAD-4を得る。
EtOH (500 mL) 中のAD-4 (27.3 g, 0.28モル) 及びRaNi (30.0 g, 10質量%) の混合物を水素雰囲気下で16時間撹拌する。容器をN
2でパージし、内容物を濾過する。濾液を減圧で濃縮し、得られるAD-5 (19.6 g) を直接使用する。
-10 ℃のEtOH (300 mL) 中のAD-5 (19.6 g, 0.13モル) の撹拌溶液にBr
2 (52.9 g, 0.33 モル) を添加する。添加後に、その混合物を周囲温度で30分間撹拌する。その反応混合物を10% Na
2S
2O
3 水溶液の添加により反応停止し、10% Na
2CO
3 水溶液の添加により塩基性にしてpH約8に調節する。その混合物をEtOAc (3 x 200 mL)で抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体ADを得る。MS (ES+): m/z 228.9 [M+H]
+.
【0055】
方法 6:
中間体AEの合成
【化10】
【0056】
ジオキサン (30 mL)中のAC-1 (2.50 g, 16.17 ミリモル) 、シクロプロピルボロン酸 (4.17 g, 48.51 ミリモル) 及びNa
2CO
3水溶液 (2M, 24.26 mL, 48.51 ミリモル) の溶液にビス (ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (572.5 mg, 0.81 ミリモル) を添加する。容器をシールし、2時間にわたって130 ℃に加熱する。容器を周囲温度に冷却し、MeOHで希釈し、濾過する。濾液を濃縮し、SiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAE-1を得る。
-10 ℃のEtOH (15 mL)中のAE-1 (660 mg, 4.12 ミリモル) の溶液にBr
2 (658 mg, 4.12ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で3時間撹拌する。MeOH中のNH
3 溶液 (2N, 1 mL) を添加して中和する。その混合物を濃縮し、SiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体AEを得る。MS (ES+): m/z 240.9 [M+H]
+.
【0057】
方法 7:
中間体AFの合成
【化11】
【0058】
H
2O (200 mL)、アセトン (150 mL) 及びトルエン (150 mL) 中のAF-1 (100 g, 561 ミリモル) 、EtI (131 g, 842 ミリモル) 及びTBAB (18 g, 56 ミリモル) の混合物をシールされた容器中で80℃で18時間撹拌する。その混合物をH
2O とEtOAc の間に分配する。有機層を乾燥させ、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAF-2 を得る。
CCl
4 (1.40 L) 中のAF-2 (200 g, 1.09モル) 、NBS (425.02 g, 2.39モル) 及びAIBN (17.82 g, 108.54 ミリモル) の混合物を18時間還流する。その混合物をH
2O とDCM の間に分配する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮してAF-3を得る。
0℃のACN (500 mL)中のAF-3 (333 g, 974 ミリモル) 及びDIEA (129 g, 1 モル) の溶液にACN (150 mL)中のAF-4 (138 g, 1 モル) を滴下して添加する。その混合物を5時間撹拌し、次いで濃縮する。得られる残渣をMeOHから結晶化してAF-5を得る。
MeOH (200 mL) 中のAF-5 (50 g, 190 ミリモル) の溶液を-78 ℃のMeOH中のNH
3 の溶液(2N, 800 mL)に添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次いで濃縮する。
得られる残渣をEtOAc から結晶化してAF-6を得る。
MeOH中のHCl (1N, 250 mL)中のAF-6 (50 g, 250 ミリモル) の溶液を周囲温度で12時間撹拌し、次いで濃縮して中間体AFをHCl 塩として得る。MS (ES+): m/z 200.4 [M+H]
+.
【0059】
方法 8:
中間体AGの合成
【化12】
【0060】
窒素雰囲気下のNMP (60.0 mL) 中のAG-1 (8.0 g, 43.96 ミリモル) 、K
2CO
3 (7.88 g, 57.1 ミリモル) 及びナトリウムエタンチオレート (4.06 g, 48.3 ミリモル) の混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その反応混合物をH
2O に注ぎ、濾過する。固体をH
2O で洗浄し、真空で乾燥させてAG-2を得る。
AcOH (2.63 g, 43.8 ミリモル) 中のAG-2 (6.0 g, 36.6 ミリモル) の懸濁液にH
2O (20.0 mL) 中のKMnO
4 (5.78 g, 36.6 ミリモル) の溶液を滴下して添加する。その反応混合物を周囲温度で15時間撹拌する。その混合物を水で希釈し、EtOAc で抽出する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAG-3を得る。
MeOH (30 mL)中のAG-3 (3.3 g, 16.8 ミリモル) 及びPd/C (500 mg, 10% /カーボン触媒) の溶液を周囲温度でH
2 (3.5kg/cm
2(50 psi)) のもとに8時間撹拌する。容器をN
2でパージし、濾過し、濾液を濃縮してAG-4を得る。
EtOAc (30 mL) 中のAG-4 (2.5 g, 12.5 ミリモル) の撹拌溶液にEtOAc 中のHCl (2N, 20.0 mL) を添加する。その溶液を周囲温度で5時間撹拌し、次いで濾過して中間体AGを得る。MS (ES+): m/z 201.2 [M+H]
+.
【0061】
方法 9:
中間体AHの合成
【化13】
【0062】
DMF (2 L) 中のAH-1 (113 g, 0.62モル) 、K
2CO
3 (171 g, 1.24モル) 及びナトリウムエタンチオレート (67 g, 0.80モル) の混合物を周囲温度で窒素雰囲気下で18時間撹拌する。その混合物をH
2O で希釈し、EtOAc で抽出する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAH-2 を得る。
THF (600 mL)中のAH-2 (20.0 g, 0.12モル) 、RaNi (40 g) 、Boc
2O (31.7g, 0.14モル) 及びTEA (24.5 g, 0.24モル) の溶液を周囲温度でH
2 (3.5kg/cm
2(50 psi)) のもとに12時間撹拌する。その混合物を濾過し、濾液を減圧で濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAH-3を得る。
-10 ℃のAcOH (200 mL) 中のAH-3 (65 g, 0.24モル) の懸濁液に水 (500 mL) 中のKMnO
4 (45.8 g, 0.29 mL) の溶液を滴下して添加する。完全添加後に、その反応混合物を周囲温度で30分間撹拌する。その混合物をH
2O で希釈し、Na
2CO
3水溶液の添加によりpH約8に塩基性にし、EtOAc で抽出する。合わせた有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣を結晶化により精製してAH-4を得る。
MeOH (300 mL) 中の化合物AH-4 (46.5 g, 0.15モル) の撹拌溶液にMeOH (300 mL) 中の4M HClを周囲温度で添加し、15時間撹拌する。その混合物を減圧で濃縮する。得られる残渣を結晶化により精製して中間体AHを得る。MS (ES+): m/z 202.1 [M+H]
+.
【0063】
方法 10:
中間体AIの合成
【化14】
【0064】
1,4-ジオキサン (40 mL)中のAC (2 g, 9.4 ミリモル) 、AI-1 (4.8 g, 18.8 ミリモル)、KOAc (2.8 g, 28.2 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl
2 (1.15 g, 0.15 ミリモル) の懸濁液を100 ℃で18時間撹拌する。周囲温度に冷却した後、その混合物を水 (10 mL)で希釈し、EtOAc (2x50 mL) で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAIを得る。MS (ES+): m/z 262.2 [M+H]
+.
【0065】
方法 11:
中間体AJの合成
【化15】
【0066】
MeOH (4 mL) 中のQQ (509 mg, 1.1 ミリモル) の溶液にジオキサン中のHCl (4N, 1.1 mL, 4.4 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その混合物を減圧で濃縮する。得られる残渣をジエチルエーテルですり砕き、濾過して中間体AJ-1を得る。
DCM (3 mL)中のAJ-1 (200 mg, 0.55 ミリモル) の溶液にTEA (0.77 mL, 5.51 ミリモル) 、続いてAJ-2 (175 mg, 1.10 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで水 (5 mL) で希釈し、EtOAc (20 mL)で抽出する。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4)、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体AJを得る。MS (ES+): m/z 485.0 [M+H]
+.
【0067】
方法 12:
中間体AKの合成
【化16】
【0068】
THF (25 mL) 中のAK-1 (2.00 g, 13.1 ミリモル) の溶液にBoc
2O (3.45 mL, 15.0 ミリモル) 及びTEA (3.64 mL, 26.1 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次いでH
2O で希釈し、EtOAc で抽出する。有機層を濃縮してAK-2を得る。
AcOH (10 mL)中のAK-2 (3.3 g, 13.1 ミリモル) の溶液にH
2O
2 (1.37 mL, 13.7 ミリモル) を徐々に添加する。その反応混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次いで飽和Na
2SO
3水溶液で反応停止し、1N NaOH 水溶液で中和する。その混合物をEtOAc で抽出し、濃縮してAK-3を得る。
DCM (10 mL) 中のAK-3 (1.0 g, 3.7 ミリモル) 、MgO (600 mg, 14.9 ミリモル) 、トリフルオロアセトアミド (839 mg, 7.4 ミリモル) 、及び酢酸Rh(II) 二量体 (115 mg, 0.26 ミリモル) の混合物に (ジアセトキシヨード)ベンゼン (1.79 g, 5.6 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次いで減圧で濃縮する。得られる残渣をMeOHに溶解し、ケイソウ土のパッドにより濾過し、それに、K
2CO
3 (2.55 g, 18.6 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で18時間撹拌し、減圧で濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAK-4を得る。
DCM (2 mL)中の化合物AK-4 (585 mg, 2.1 ミリモル) の撹拌溶液にジオキサン中のHCl(4N, 2 mL)を添加する。その反応混合物を周囲温度で15時間撹拌し、次いで減圧で濃縮して中間体AKを得る。MS (ES+): m/z 185.0 [M+H]
+.
【0069】
方法 13:
中間体ALの合成
【化17】
【0070】
ACN (12 mL) 中のAL-1 (500 mg, 2.18 ミリモル) の溶液にDIEA (0.46 mL, 2.61 ミリモル) 、Boc
2O (1.02 g, 4.68 ミリモル) 、続いてDMAP (13.3 mg, 0.11 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で2.5 時間撹拌する。その反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc で希釈し、H
2O 次いで食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮する。
残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAL-2を得る。
トルエン (17 mL)中のAL-2 (250 mg, 0.85 ミリモル) 、Pd
2(dba)
3 (39 mg, 0.043 ミリモル) 、Xanphos (41 mg, 0.071 ミリモル) 、Josiphos (13 mg, 0.024 ミリモル) 及びTEA (0.83 mL, 0.97 ミリモル) の混合物を脱気し、1時間にわたって115 ℃に加熱する。次いでその反応混合物を周囲温度に冷却し、エタンチオール (0.076 mL, 1.02 ミリモル) を添加する。その反応混合物を3時間にわたって115 ℃に加熱する。その反応混合物を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAL-3を得る。
アセトン (14 mL)中のAL-3 (200 mg, 0.71 ミリモル) の溶液に水 (7 mL) 中のオキソン (961 mg, 1.56 ミリモル) の溶液を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その混合物を濃縮し、次いでH
2O で希釈し、DCM で2回抽出する。有機物を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮してAL-4を得る。
DCM (4 mL)中のAL-4 (206 mg, 0.67 ミリモル) の溶液にジオキサン中のHCl (4N, 1.68mL, 6.73ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で2時間撹拌する。その反応混合物を濃縮してALをHCl 塩として得る。MS (ES+): m/z 207.1 [M+H]
+.
【0071】
方法 14:
中間体AMの合成
【化18】
【0072】
0℃のTHF (40 mL) 中のAM-1 (1 g, 7.80 ミリモル) の溶液にDIEA (4.08 mL, 23.40 ミリモル) を添加し、続いてベンジルクロロホルメート (1.52 mL, 10.14 ミリモル) を滴下して添加する。その反応混合物を周囲温度に温め、一夜撹拌する。次いでその反応混合物を濃縮し、水で希釈し、次いでEtOAc で抽出する。次いで有機層を飽和NaHCO
3水溶液(2X)、H
2O (2X)、及び食塩水で洗浄し、MgSO
4 で乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAM-2を得る。
0℃のTHF (20 mL) 中のAM-2 (1 g, 3.81 ミリモル) の溶液にBr
2 (0.30 mL, 5.91 ミリモル) を滴下して添加する。その反応混合物を周囲温度に温め、一夜撹拌する。その反応混合物を水で希釈し、次いでEtOAc で抽出する。次いで有機層を飽和NaHCO
3水溶液(2X)、水 (2X) 及び食塩水で洗浄し、MgSO
4 で乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAM-3を得る。
AM-4を中間体AL-3と同様の様式で合成する。
AM-5を中間体AL-4と同様の様式で合成する。
EtOH (10 mL)中のAM-5 (146 mg, 0.41 ミリモル) の溶液に10% Pd/C (150 mg)を添加し、その混合物を周囲温度でH
2雰囲気下で18時間撹拌する。その反応混合物をセライトにより濾過し、EtOAc で洗浄する。濾液を濃縮し、次いで酢酸中のHBr (1.5 mL, 33 質量%) を添加する。その混合物を周囲温度で2.5 時間撹拌し、次いで濾過してAMをHCl 塩として得る。MS (ES+): m/z 221.1 [M+H]
+.
【0073】
方法 15:
中間体ANの合成
【化19】
【0074】
EtOH (60 mL)中のAN-1 (6 g, 3.99 ミリモル) の溶液にN
2H
4水和物 (31.1 ml)を添加する。その混合物を45分間にわたって加熱、還流する。その混合物を周囲温度に冷却し、次いで濃縮する。残渣をジエチレングリコール (20 mL)に溶解し、KOH (6.72 g, 120 ミリモル) を添加する。その混合物を120 ℃で18時間撹拌する。その混合物を周囲温度に冷却し、EtOAc で希釈し、pHを1N HClでpH4未満に調節する。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAN-2を得る。
DCM (20 mL) 中のAN-2 (1.3 g, 9.54 ミリモル) の溶液にBr
2 (1.53 g, 9.57 ミリモル) を0℃で滴下して添加する。その混合物を周囲温度で12時間撹拌する。その混合物をNaHSO
3水溶液で反応停止し、DCM で2回抽出する。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAN-3を得る。
AN-4を中間体AH-4と同様の様式で合成する。
NMP (10 mL) 中のAN-4 (800 mg, 3.24 ミリモル) の溶液にCuI (920 mg, 4.83 ミリモル) 及びCuCN (397 mg, 4.43 ミリモル) を添加する。そのマイクロウェーブ反応液を200℃で3時間加熱する。その混合物をH
2O に注ぎ、EtOAc で抽出する。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮する。残渣を再結晶により精製してAN-5を得る。
AN-6を中間体AH-3と同様の様式で合成する。
ANを中間体AHと同様の様式で合成する。MS (ES+): m/z 198.0 [M+H]
+.
【0075】
方法 16:
中間体AOの合成
【化20】
【0076】
20℃より下に保ったACN (150 mL) 中のナトリウム1-プロパンチオレート (12.8 g, 130ミリモル) の溶液にAG-1 (19.8 g, 108 ミリモル) を分けて添加する。次いでその混合物を周囲温度で16時間撹拌し、水 (300 mL) に注ぎ、EtOAc (300 mL)で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAO-1を得る。
10℃より下に保ったAcOH (150 mL)中のAO-1 (16.5 g, 83.0 ミリモル) の撹拌溶液にH
2O (150 mL)中のKMnO
4 (14.5 g, 92.0 ミリモル) の溶液を滴下して添加する。その反応混合物を30分間撹拌する。その混合物を水で希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液の添加により塩基性にし、EtOAc で抽出する。その溶液を濃縮し、残渣をSFC により精製してAO-2を得る。
MeOH (100 mL) 中のAO-2 (7.80 g, 37.0 ミリモル) 及びRa Ni (8.00 g) の混合物を周囲温度でH
2雰囲気下で18時間撹拌する。濾過及び濃縮後に残渣をMPLCにより精製してAO-3を得る。
固体のAO-3 (7.40 g, 35.0 ミリモル) にEtOAc (100 mL)中の酢酸エチルエステル (2 mL) 及びHCl を添加する。その溶液を周囲温度で5時間撹拌し、固体を濾過して中間体AOを得る。
【0077】
方法 17:
中間体APの合成
【化21】
【0078】
DMSO (150 mL) 中のAP-1 (12.8 g, 130 ミリモル) 、シクロプロパンスルホン酸ナトリウム (53.1 g, 369 ミリモル) 及びCuI (23.3 g, 123 ミリモル) の混合物を110 ℃で2時間撹拌する。周囲温度に冷却した後、その溶液を水に注ぎ、EtOAc で抽出する。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮する。得られる残渣をMPLCにより精製してAP-2 を得る。
MeOH (250 mL) 中のAP-2 (10.3 g, 49 ミリモル) 、Ra Ni (25.0 g) 、Boc
2O (16.2 g,74 ミリモル) 及びTEA (10.0 g, 99 ミリモル) の混合物をH
2雰囲気下で周囲温度で18時間撹拌する。濾過し、濃縮した後、残渣をMPLCにより精製してAP-3を得る。
MeOH (60 mL)中のAP-3 (6.90 g, 22 ミリモル) の溶液にEtOH (60 mL)中のHCl を添加する。その溶液を周囲温度で3時間撹拌し、濃縮し、再結晶して中間体APを得る。
【0079】
方法 18:
中間体AQの合成
【化22】
【0080】
ACN (1.0 L)中のAG-1 (82.0 g, 448 ミリモル) の溶液にナトリウムt-ブトキシド (64.5 g)を添加する。その混合物を0℃に冷却し、ナトリウムメタンチオレート (172.5 g, H
2O中20%)を滴下して添加する。次いでその反応混合物を周囲温度で16時間撹拌する。水 (800 mL) を添加し、その混合物をDCM で抽出する。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAQ-1を得る。
AcOH (500 mL) 中のAQ-1 (51.5 g, 343 ミリモル) の懸濁液にH
2O (500.0 mL)中のKMnO
4 (59.7 g, 36.6 ミリモル) の溶液を5℃で滴下して添加する。次いでその反応混合物を周囲温度で1時間撹拌する。その混合物をEtOAc で抽出し、NaHCO
3水溶液で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濃縮する。得られる残渣を再結晶により精製してAQ-2を得る。
MeOH (200 mL) 中のAQ-2 (15.0 g, 82 ミリモル) の溶液にRa Ni (10.0 g) 、TEA (34.4 mL) 及びBoc
2O (17.8 g)を添加する。その混合物を周囲温度でH
2 (3.5kg/cm
2(50 psi))雰囲気下で12時間撹拌する。容器をN
2でパージし、濾過し、濾液を濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAQ-3を得る。
MeOH (500 mL) 中のHCl 中のAQ-3 (30.0 g, 105 ミリモル) の溶液を周囲温度で12時間撹拌する。その混合物を濃縮し、再結晶して中間体AQを得る。MS (ES+): m/z 187 [M+H]
+ 中間体AR及び中間体AS (HCl 塩として; MS (ES+): m/z 202.1 [M+H]
+)を中間体AQと同様の様式で合成する。
【0081】
【化23】
【0082】
方法 19:
中間体ATの合成
【化24】
【0083】
DMSO (100 mL) 中のAT-1 (10.0 g, 55 ミリモル) 、N,N-ジメチル -エタン-1,2-ジアミン (0.96 g, 11 ミリモル) 及びトリフルオロメタンスルホン酸銅 (II) (1.98, 5 ミリモル) の混合物にAT-2 (8.27 g, 98 ミリモル) を周囲温度で添加する。次いでその混合物を30分間にわたって120 ℃に加熱し、H
2O で反応停止し、EtOAc で抽出する。有機層を乾燥させ、濃縮し、SiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAT-3を得る。
NH
4OH (30 mL)/EtOH (200 mL) 中のAT-3 (32.3 g, 165 ミリモル) 及びPd (3.50 g, 33ミリモル) の混合物を周囲温度でH
2(1.1kg/cm
2(15 psi)) 雰囲気下で15時間撹拌する。その混合物を濾過し、濃縮し、SiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAT-4を得る。
EtOH (100 mL) 中のAT-4 (17.5 g, 87 ミリモル) の撹拌溶液にEtOH (100 mL)中のHCl を添加する。その溶液を周囲温度で3時間撹拌し、次いで濃縮し、再結晶して中間体ATを得る。MS (ES+): m/z 201 [M+H]
+.
【0084】
方法 20:
中間体AUの合成
【化25】
【0085】
THF (50 mL) 中のAU-1 (7.15 g, 26.5 ミリモル) の溶液にBoc
2O (6.70 mL, 29.2 ミリモル) 及びTEA (7.40 mL, 53.1 ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で72時間撹拌する。その溶液を濃縮してAU-2を得る。
AU-2 (5.25 g, 15.8 ミリモル) 、ナトリウムt-ブトキシド (1.82 g, 18.9 ミリモル) 、Pd(OAc)
2 (177 mg, 0.79 ミリモル) 、及び1,1’-ビス (ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン (396 mg, 0.95 ミリモル) の混合物をアルゴンでパージされているシールされた容器に添加する。ジオキサン (35 mL) を添加し、その混合物を周囲温度で1時間撹拌する。トリイソプロピルシランチオール(3.72 mL, 17.3 ミリモル) を添加し、その溶液を1時間にわたって100 ℃に加熱する。次いでその反応液をEtOAc 及び水に注ぐ。有機層を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAU-3を得る。
THF (25 mL) 中のAU-3 (2.50 g, 6.32 ミリモル) の溶液を0℃に冷却し、アルゴンで脱気する。次いで臭化テトラブチルアンモニウム (2.12 g, 7.58 ミリモル) を添加し、その溶液を0℃で1時間撹拌する。次いでブロモアセトニトリル (660 uL, 9.48 ミリモル) を添加し、その溶液を0℃で5分間撹拌する。その溶液を濃縮し、ジエチルエーテルと水の間に分配する。有機層を濃縮してAU-4を得、更に操作しないでこれを先に進める。
ACN/H
2O (10 mL) 中のAU-4 (1.80 g, 6.47 ミリモル) の溶液に過ヨウ素酸ナトリウム (4.18 g, 19.5 ミリモル) 続いて塩化ルテニウム (III) (7.87 mg, 0.038 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で30分間撹拌し、次いで濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAU-5を得る。
DCM (3 mL)中のAU-5 (470 mg, 1.51 ミリモル) の撹拌溶液にジオキサン中のHCl (2.00mL, 8.00ミリモル) を添加する。その溶液を周囲温度で1時間撹拌し、濃縮して中間体AUを得る。MS (ES+): m/z 211.1 [M+H]
+.
【0086】
方法 21:
中間体AVの合成
【化26】
【0087】
AV-1 (20.0 g, 168 ミリモル) を0℃で濃HCl (200 mL)に添加し、続いて5℃未満の内部温度を維持しながらNaNO
2 水溶液(H2O 25 ml中25.5 g) を滴下して添加する。その溶液を0℃で15分間撹拌し、次いでAcOH中のSO
2 (108 g)とCuCl (84 mg) の混合物 (200 mL, >5当量) を5℃で徐々に添加する。その溶液を5℃で90分間撹拌する。その反応混合物をDCM (2x 500 mL) で抽出し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、AV-2の有機溶液を次の工程で直接使用する。
DCM (200 mL)中のAV-2 (20.0 g, 99 ミリモル) の溶液にMeOH (100 mL)中のアンモニアの溶液を0℃で添加し、周囲温度で30分間撹拌する。その混合物を濃縮、乾燥させ、得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAV-3を得る。
MeOH (200 mL) 中のAV-3 (15.0 g, 82 ミリモル) の溶液にRa Ni (10.0 g) 、TEA (34.4 mL) 及びBoc
2O (17.8 g)を添加する。その混合物を周囲温度でH
2 (3.5kg/cm
2)(50 psi))雰囲気下で12時間撹拌する。容器をN
2でパージし、濾過し、濾液を濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して AV-4を得る。
MeOH (500 mL)中のHCl 中のAV-4 (30.0 g, 105 ミリモル) の溶液を周囲温度で12時間撹拌する。その混合物を濃縮し、再結晶して中間体AVを得る。MS (ES+): m/z 188.1 [M+H]
+.
中間体AWを中間体AVと同様の様式で合成する。
【0088】
【化27】
【0089】
方法 22:
中間体 (S)- AX及び (R)-AXの合成
【化28】
【0090】
THF (30 mL) 中のAG-3 (2.40g, 12 ミリモル) の溶液に-30 ℃でMeMgBr (30 mL)を滴下して添加する。添加後に、その混合物を周囲温度で4時間撹拌する。その反応混合物を飽和NH
4Cl 水溶液(100 mL)の添加により反応停止し、EtOAc (3 x 100 mL)で抽出する。有機相を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧で濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してAX-1を得る。
MeOH (2 mL) 中のAX-1 (200 mg, 1.0 ミリモル) の溶液にNH
4OAc (723 mg) 及びNaBH
3CN (41 mg) を0℃で添加する。その混合物を周囲温度で16時間撹拌する。溶媒を減圧で除去し、水 (50 mL)を添加し、その混合物をpH > 12 に調節し、次いでDCM (50 mL) で抽出する。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮する。残渣を分取-TLCにより精製してAX-2を得る。
AX-2をSFC により分離して (S)-AX (67.9%ee) 及び (R)-AX (95.5%ee) を得る。
【0091】
方法 23:
中間体AYの合成
【化29】
【0092】
無水MeOH (15 mL)中のAY-1 (1.25g, 5.49 ミリモル) の溶液にNaOMe (2.37g, 43.89 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で1時間撹拌する。その溶液を濾過し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体AYを得る。MS (ES+): m/z 218.9 [M+H]
+.
【0093】
方法 24:
中間体AZの合成
【化30】
【0094】
DMF (10 mL) 中の水素化ナトリウム (342 mg, (60%), 8.57 ミリモル) の溶液に無水イソプロパノール (360 uL, 4.71 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で1時間撹拌する。次いでAB-1 (1.00 g, 4.28 ミリモル) を添加し、その混合物を更に1時間撹拌し、その後に氷に注ぐ。次いでその混合物をEtOAc で抽出し、濃縮する。残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体AZを得る。MS (ES+): m/z 258.8 [M+H]
+.
【0095】
方法 25:
中間体BAの合成
【化31】
【0096】
無水Et
2O (5 mL) 中のBA-1 (1.00 g, 7.78 ミリモル) 、及びNi(dppe)Cl
2 (82 mg, 0.16 ミリモル) の溶液を-10 ℃に冷却する。次いで、n-プロピルマグネシウムブロミドを滴下して添加し、その混合物を-10 ℃で2時間撹拌する。その混合物を飽和NH
4Cl で反応停止し、DCM で抽出し、濃縮する。粗BA-2を更に操作しないで先に進める。
0℃のEtOH (10 mL)中のBA-2 (1.0 g, 7.34 ミリモル) の溶液にBr
2 (379 uL, 7.34 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で2時間撹拌する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BAを得る。MS (ES+): m/z 217.4 [M+H]
+.
【0097】
方法 26:
中間体BCの合成
【化32】
【0098】
無水Et
2O (5 mL) 中のBA-1 (1.00 g, 7.78 ミリモル) 、及びNi(dppe)Cl
2 (82 mg, 0.16 ミリモル) の溶液を-10 ℃に冷却する。イソプロピルマグネシウムブロミドの溶液 (3.22 mL, 9.33 ミリモル) を滴下して添加し、その混合物を-10 ℃で1時間撹拌する。その混合物を飽和NH
4Cl で反応停止し、DCM で抽出し、濃縮する。粗BC-1をそのまま先に進める。
0℃のEtOH (10 mL)中のBC-1 (1.0 g, 7.34 ミリモル) の溶液にBr
2 (378 uL, 7.34 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で2時間撹拌する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BCを得る。MS (ES+): m/z 216.4 [M+H]
+.
【0099】
方法 27:
中間体BDの合成
【化33】
【0100】
無水Et
2O (5 mL)中のBA-1 (1.00 g, 7.78 ミリモル) 、及びNi(dppe)Cl
2 (82 mg, 0.16ミリモル) の溶液を-10 ℃に冷却する。シクロプロピルマグネシウムブロミド (1.36 g, 8.56 ミリモル) の溶液を滴下して添加し、その混合物を-10 ℃で2時間撹拌する。その混合物を飽和NH
4Cl 水溶液で反応停止し、DCM で抽出し、濃縮する。粗BD-1を更に操作しないで先に進める。
0℃のEtOH (10 mL)中のBD-1 (1.0 g, 6.74 ミリモル) の溶液にBr
2 (347 uL, 6.74 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BDを得る。MS (ES+): m/z 229.2 [M+H]
+.
【0101】
方法 28:
中間体BEの合成
【化34】
【0102】
THF (800 mL)中のBE-1 (40.0 g, 244 ミリモル) の溶液にPPh
3 (98.0 g) 及びNCS (160.0 g) を添加する。その反応混合物を80℃で10時間撹拌する。次いでその混合物を水で反応停止し、EtOAc で抽出する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してBE-2を得る。
トルエン及びDMF 中のBE-2 (3.00 g, 14.79 ミリモル) の撹拌溶液にPd(PPh
3)
4 (600 mg)、Pd(dppf)Cl
2 (600 mg)及びNa
2CO
3 (6.27 g, 59.17 ミリモル) を添加する。その混合物を90℃で5時間撹拌する。その混合物を水で反応停止し、EtOAc で抽出する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してBE-3を得る。
-10 ℃のEtOH (5 mL) 中のBE-3 (860 mg, 5.0 ミリモル) の溶液にBr
2 (347 uL, 6.74 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その溶液を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BEを得る。MS (ES+): m/z 267 [M+H]
+.
【0103】
方法 29:
中間体BFの合成
【化35】
【0104】
-78 ℃のトルエン (60 mL)及びTHF (18 mL) 中のAB (6.00 g, 26.2 ミリモル) 及びBF-1 (7.86 mL, 34.1 ミリモル) の溶液にn-ブチルリチウム (12.6 mL, 31.4 ミリモル) を30分間にわたって滴下して添加する。その溶液を-78 ℃で30分間撹拌し、次いで-20 ℃に徐々に温める。その溶液を1 N HCl (40 mL)で反応停止する。次いで層を分離し、水層を2M NaOHでpH約8に調節する。白色の固体が沈澱し始め、その混合物を冷蔵庫中で1時間冷却する。固体を濾過して中間体BFを得る。水層をMeTHF で抽出し、濃縮して追加の中間体BFを得る。MS (ES+): m/z 195.1 [M+H]
+.
中間体BGを中間体BFと同様の様式で合成する。
【0105】
【化36】
【0106】
方法 30:
中間体BHの合成
【化37】
【0107】
水 (50 mL)中の2-メチル-プロピオンアルデヒド (5 g, 69.34 ミリモル) 及びNH
4Cl (7.42 g, 138.69 ミリモル) の混合物にNaCN (4.08 g, 83.2 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で18時間撹拌する。その混合物をEtOAc (3x) で抽出する。有機物を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、粗中間体BHを得、これを更に操作しないで先に進める。
【0108】
方法 31:
中間体BIの合成
【化38】
【0109】
BI-1 (20 mL, 104 ミリモル) 及び2,2-ジメチルオキシラン (15 mL, 17 ミリモル) の混合物にLiBr (1.86 g, 21.4 ミリモル) を一度に添加する。その反応混合物を周囲温度で16時間撹拌する。追加の2,2-ジメチルオキシラン (2.0 mL, 23 ミリモル) を添加し、その混合物を60℃で2時間加熱する。その反応混合物を水で反応停止し、次いでEtOAc で2回抽出する。有機物を合わせ、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮してBI-2を得る。
-21 ℃のDCM (20 mL) 中のBI-2 (2.0 g, 7.4 ミリモル) の溶液にデオキソ−フルオル (1.51 mL, 8.17 ミリモル) を添加する。その添加後に、その反応混合物を-21 ℃で5分間撹拌し、次いでpH約8まで飽和NaHCO
3 水溶液で反応停止する。層を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機物を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮してBI-3を得る。
トルエン (30 mL)中のBI-3 (1.5 g, 5.5 ミリモル) の溶液にジオキサン中のHCl (4N, 1.45 mL, 5.80 ミリモル) を滴下して添加する。その反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで濾過してBI-4を得る。
BI-4 (500 mg, 1.62 ミリモル) 、5% Pd/C (103 mg) 及びMeOH (3 mL)の混合物を5時間にわたってエンデアバー(60
oC, 28kg/cm
2(400 psi))で水素化する。その反応混合物をセライトにより濾過し、MeOHですすぐ。濾液を濃縮して中間体BIをHCl 塩として得る。
MS (ES+): m/z 92.3 [M+H]
+.
【0110】
方法 32:
中間体BJの合成
【化39】
【0111】
DCM (100 mL)中のBJ-1 (7.40 mL, 99.0 ミリモル) の溶液に(R)-2-メチル2-プロパンスルフィンアミド (10.0 g, 82.5 ミリモル) 、MgSO
4 (49.66 g, 412 ミリモル) 及びピリジニウムp-トルエンスルホネート (1.04 g, 4.13 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で72時間撹拌する。次いでその反応混合物を濾過し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してBJ-2を得る。
THF (200 mL)中のBJ-2 (9.72 g, 56.1 ミリモル) の溶液にフッ化テトラメチルアンモニウム (6.27 g, 67.3 ミリモル) を添加する。その溶液をアルゴンで脱気し、次いで-55℃に冷却する。THF (250 mL)中のトリフルオロメチルトリメチルシラン (12.4 mL, 84.1 ミリモル) の溶液を添加ロートで滴下して添加し、その反応液を-55 ℃で2時間撹拌する。次いでその反応混合物を-10 ℃に徐々に温め、飽和NH
4Cl 水溶液で反応停止する。水層をEtOAc で抽出し、合わせた有機層を濃縮してBJ-3を得、これを更に操作しないで先に進める。
MeOH (30 mL)中のBJ-3 (9.00 g, 37.0 ミリモル) の溶液にジオキサン中の4M HCl (18.5 mL, 74.0 ミリモル) を添加する。その溶液を周囲温度で1時間撹拌する。次いでその反応混合物を半分の容積まで濃縮し、白色の沈澱が生成されるまでジエチルエーテルで希釈する。次いで固体を濾過して中間体BJを得る。
【0112】
方法 33:
中間体BKの合成
【化40】
【0113】
DCM (100 mL)中のBK-1 (9.47 g, 113 ミリモル) の溶液に(R)-2-メチル2-プロパンスルフィンアミド (10.5 g, 86.6 ミリモル) 、MgSO
4 (52.1 g, 433 ミリモル) 及びピリジニウムp-トルエンスルホネート (1.09 g, 4.33 ミリモル) を添加する。その反応混合物を周囲温度で18時間撹拌する。次いでその反応混合物を濾過し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してBK-2を得る。
-50 ℃のDCM (350 mL)中のBK-2 (8.60 g, 45.9 ミリモル) の溶液に、メチルマグネシウムブロミド (36.0 mL, 108 ミリモル) を添加する。その溶液を-50 ℃で3時間撹拌する。次いでその反応液を周囲温度に温め、18時間撹拌する。その溶液を飽和NH
4Cl 水溶液で反応停止し、EtOAc (2X)で抽出する。有機層を濃縮してBK-3を得、これを更に操作しないで先に進める。
MeOH (20 mL)中7のBK-3 (5.00 g, 24.6 ミリモル) の溶液にジオキサン中の4M HCl (12.3 mL, 49.2 ミリモル) を添加する。その溶液を周囲温度で1時間撹拌する。次いでその反応混合物を濃縮し、残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BKを得る。
中間体BLを中間体BKと同様の様式で合成する。
【0114】
【化41】
【0115】
中間体BM、BN、BO、BP、BQ、BR、BSを中間体AJと同様の様式で合成する。
【化42】
【0116】
方法 34:
中間体BTの合成
【化43】
【0117】
n-BuOH (40 mL)中の2,4-ジクロロ -ピリミジン-5-イルアミン (3.03 g, 18.1 ミリモル) の撹拌懸濁液に(1S,2S)-2-アミノ-シクロペンタノール塩酸塩 (2.50 g, 17.2 ミリモル) 及びDIEA (9.20 ml, 51.8 ミリモル) を添加する。その混合物を130 ℃で4時間撹拌する。次いでその反応混合物を減圧で濃縮し、粗生成物をEtOAc 及びヘプタン中で固体にすり砕き、濾過してBT-1を得る。
アセトン (200 mL) 中のBT-1 (3.61 g, 15.5モル) の撹拌溶液にK
2CO
3 (5.34 g, 38.6 ミリモル) 及びクロロ-オキソ-酢酸エチルエステル (1.94 mL, 17.0 ミリモル) を添加する。その混合物を周囲温度で1時間撹拌する。その反応混合物を濾過し、濾液を減圧で濃縮する。その粗ケトエステルを無水EtOH (50 mL)に溶解し、加圧フラスコに入れ、TEA (5.43 mL, 38.6 ミリモル) を添加する。これを130 ℃に1時間加熱する。その反応混合物を減圧で濃縮し、EtOAc (100 mL) に溶解する。有機層を水 (2 x 20 mL)次いで食塩水 (20 mL) で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4)、デカントし、濃縮する。得られる残渣をEtOAc 及びヘプタン中で固体にすり砕いてBT-2を得る。
【0118】
DCM (100 mL)中のBT-2 (500 mg, 1.73 ミリモル) の混合物にデス−マーチンペルヨージナン (2.25 g, 5.20 ミリモル) を添加し、その混合物を周囲温度で96時間撹拌する。その混合物を飽和NaHCO
3 (50 mL) で洗浄し、有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、減圧で濃縮する。固体の残渣をDCM (50 mL)中で2回懸濁させ、音波処理し、濾過する。得られる固体をEtOAc (20 mL) 中で再度懸濁させ、音波処理する。固体の生成物を濾過してBT-3を得る。
周囲温度のDCM (6 mL)中のBT-3 (124 mg, 0.442 ミリモル) の混合物に塩化オキサリル(0.076 mL, 0.88 ミリモル) を添加し、続いて乾燥DMF (0.30 mL, 3.9 ミリモル) を固体の溶解まで滴下して添加する。その混合物を周囲温度で30分間撹拌し、その後にLCMSが未反応の出発物質を示す。その混合物に塩化オキサリル (0.048 mL, 0.55 ミリモル) を更に添加し、その混合物を更に10分間撹拌する。その反応液を35℃で窒素の流れの下で1時間濃縮し、得られる残渣BT-4を直接使用する。
周囲温度のDMF (2 mL)中のBT-4 (132 mg, 0.442 ミリモル) 及びAG (105 mg, 0.442 ミリモル) の撹拌溶液にTEA (0.311 mL, 2.21 ミリモル) を添加し、その混合物を周囲温度で15分間撹拌する。その反応混合物に水 (50 mL)を添加し、これをEtOAc (3 x 50 mL) で抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体BTを得る。MS (ES+): m/z 463.1 [M+H]
+.
【0119】
方法 35:
実施例9の合成
【化44】
【0120】
中間体AB (27 mg, 0.12 ミリモル) 、ビス (ピナコラート)ジボロン (30 mg, 0.12 ミリモル) 、酢酸カリウム (35 mg, 0.36 ミリモル) 及び [1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (9 mg, 0.011 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL) の溶液中で合わせる。その容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 A (50 mg, 0.12 ミリモル) 、ビス (ピナコラート)ジボロン (30 mg, 0.12 ミリモル) 、KOAc (35 mg, 0.36 ミリモル)及びビス (ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (8 mg, 0.011 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、Na
2CO
3水溶液(2M, 1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例9を得る。MS (ES+): m/z 537.2 [M+H]
+.
【0121】
実施例11の合成
【化45】
【0122】
中間体AC (252 mg, 1.18 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (600 mg, 2.36 ミリモル) 、酢酸カリウム (348 mg, 2.36 ミリモル)及び[1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (95 mg, 0.118 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL) の溶液中で合わせる。その容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 A (500 mg, 1.18 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (600 mg, 2.36 ミリモル) 、酢酸カリウム (348 mg, 2.36 ミリモル) 及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (84 mg, 0.118 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、Na
2CO
3水溶液(2M, 1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例11を得る。MS (ES+): m/z 521.4 [M+H]
+.
【0123】
実施例15の合成
【化46】
【0124】
中間体 AE (283 mg, 1.18 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (600 mg, 2.36 ミリモル) 、酢酸カリウム (348mg, 3.54 ミリモル) 及び[1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (95 mg, 0.12 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL) の溶液中で合わせる。その容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 A (500 mg, 1.18 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (600 mg, 2.36 ミリモル) 、酢酸カリウム (348 mg, 3.54 ミリモル) 及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (84 mg, 0.12 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、2Mの重炭酸ナトリウム(1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例15を得る。MS (ES+): m/z 547.4 [M+H]
+.
【0125】
実施例17の合成
【化47】
【0126】
中間体 AB (52 mg, 0.23 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (58 mg, 0.23 ミリモル) 、KOAc (67mg, 0.23 ミリモル) 及び [1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (18 mg, 0.23 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL)の溶液中で合わせる。容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 G (100 mg, 0.23 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (58 mg, 0.23 ミリモル) 、KOAc (67 mg, 0.69 ミリモル) 及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (16 mg, 0.023 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、Na
2CO
3水溶液(2M, 1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例17を得る。MS (ES+): m/z 551.4 [M+H]
+.
【0127】
実施例63の合成
【化48】
【0128】
中間体 AB (105 mg, 0.46 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (175 mg, 0.69 ミリモル) 、酢酸カリウム (67mg, 0.69 ミリモル) 及び [1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (18 mg, 0.045 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL) の溶液中で合わせる。容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 B (100 mg, 0.23 ミリモル)、ビス(ピナコラート)ジボロン (175 mg, 0.69 ミリモル) 、KOAc (67 mg, 0.69 ミリモル) 及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (16 mg, 0.045 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、2Mの重炭酸ナトリウム (1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例63を得る。MS (ES+): m/z 548.0 [M+H]
+.
【0129】
実施例65の合成
【化49】
【0130】
中間体 AC(174 mg, 0.820 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (277 mg, 1.093 ミリモル) 、酢酸カリウム (161mg, 1.64 ミリモル) 及び [1,1'-ビスジフェニルホスフィノフェロセン]-パラジウム(II) ジクロリド (43 mg, 0.055 ミリモル) を脱気されたトルエン/DME/エタノール/水 (3:2:2:1, 3 mL) の溶液中で合わせる。容器をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。別の容器中で、中間体 X (247 mg, 0.547 ミリモル) 、ビス(ピナコラート)ジボロン (277 mg, 0.820 ミリモル) 、酢酸カリウム (161 mg, 1.64 ミリモル) 及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (43 mg, 0.055 ミリモル) を脱気された1,4 ジオキサン (3 mL) 中で合わせる。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で90℃に20分間加熱する。二つの容器の内容物を合わせ、Na
2CO
3水溶液(2M, 1 mL)を添加する。その反応液をマイクロウェーブ反応器中で120 ℃に30分間加熱する。その容器を周囲温度に冷却し、内容物を濾過し、濃縮する。得られる残渣をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製して実施例65を得る。MS (ES+): m/z 550.0 [M+H]
+.
下記の化合物を同様の様式で調製する:
実施例1-8 、10、12-14 、16、18-62 、64、66-92 、129 。
【0131】
方法 14:
実施例93の合成
【化50】
【0132】
1,4-ジオキサン (2 mL) 中のAJ (100 mg, 0.21 ミリモル) 、中間体 AI (83.7 mg, 0.32 ミリモル) 、K
3PO
4 (91 mg, 0.43 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl
2 (26 mg, 0.03 ミリモル) の混合物をアルゴンでパージし、次いでH
2O (0.25 mL)を添加する。その混合物を100℃で18時間撹拌する。周囲温度に冷却した後、その混合物を水 (2 mL) で希釈し、EtOAc (2x5 mL)で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣を逆相HPLCにより精製して実施例93を得る。MS (ES+): m/z 584.0 [M+H]
+.
【0133】
実施例 136の合成
【化51】
【0134】
1,4-ジオキサン (60 mL) 中のNNN (3500 mg, 8.05 ミリモル) 、中間体 BG (2149 mg, 12.07 ミリモル) 、K
3PO
4 (3417 mg, 16.09 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl
2 (986 mg, 1.21 ミリモル) の混合物をアルゴンでパージし、次いでH
2O (6 mL)を添加する。その混合物を100℃で18時間撹拌する。周囲温度に冷却した後、その混合物を水 (2 mL) で希釈し、EtOAc (2x5 mL)で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣を逆相HPLCにより精製して実施例 136を得る。MS (ES+): m/z 533.0 [M+H]
+.
【0135】
実施例 158の合成
【化52】
【0136】
1,4-ジオキサン (60 mL)中のMMM (3360 mg, 7.49 ミリモル) 、中間体 BG (2664 mg,14.97 ミリモル) 、K
3PO
4 (3177 mg, 14.97 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl
2 (916 mg, 1.12ミリモル) の混合物をアルゴンでパージし、次いでH
2O (6 mL)を添加する。その混合物を100℃で18時間撹拌する。周囲温度に冷却した後、その混合物を水 (2 mL) で希釈し、EtOAc (2x5 mL)で抽出する。合わせた有機相を乾燥させ (Na
2SO
4) 、デカントし、濃縮する。得られる残渣を逆相HPLCにより精製して実施例 158を得る。MS (ES+): m/z 539.3.0 [M+H]
+.
下記の化合物を同様の様式で調製する:
実施例94-128、130-132 、134 、137-144 、146-157 、159-199 、201-265 。
【0137】
実施例 133の合成:
【化53】
【0138】
DME/Tol/EtOH/H
2O (10:6:3:1) 中のAC (5.39 g, 25.3 ミリモル) 、ビス(ピナコラート) ジボロン (10.4 g, 40.5 ミリモル) 、酢酸カリウム (3.98 g, 40.5 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl
2 DCM 錯体 (0.83 g, 1.01 ミリモル) の混合物をアルゴンでパージし、シールし、80℃で30分間撹拌する。これをBU-1 (2.70 g, 10.1 ミリモル) 及びPd(アムフォス)Cl
2 (0.71 g, 1.01 ミリモル) のアルゴンでパージされた混合物に添加し、シールされた混合物を110 ℃に2時間加熱する。次いでその混合物を濃縮し、EtOAc で希釈し、濾過し、次いで再度濃縮する。粗物質をSiO
2フラッシュクロマトグラフィーにより精製してBU-2を得る。
DCM (15 ml) 中のBU-2 (856 mg, 2.35 ミリモル) の溶液に塩化オキサリル (596 mg, 4.70 ミリモル) 続いて5滴のDMF を添加する。その反応液を18時間撹拌する。次いでその反応液を濃縮し、残渣がBU-3を生じ、これをそのまま先に進める。
DMF 中のBU-3 (150 mg, 0.36 ミリモル) の撹拌溶液にDIEA (196 uL, 1.41 ミリモル) を周囲温度で添加する。10分後、BU-4 (84.1 mg, 0.42 ミリモル) を添加し、その反応液を周囲温度で10分間撹拌する。次いでその混合物を濃縮し、逆相HPLC (NH
4CO
3) により精製して実施例 133を得る。MS (ES+): m/z 509.1 [M+H]
+.
実施例 135及び 145 を実施例 133と同様の様式で合成する。
【0139】
【化54】
【0140】
方法 XX:
実施例 200の合成:
【化55】
【0141】
ジオキサン (2 mL)/水 (1 mL) 中の216 (100 mg, 0.195 ミリモル) の溶液にLiOH (28.0 mg, 1.17 ミリモル) を添加する。その反応液を周囲温度で16時間撹拌する。その混合物を濃縮し、水に溶解し、1N HCl でpH約5に酸性にし、濾過し、水で洗浄し、真空オーブン中で乾燥させて200 を得る。MS (ES+): m/z 498.1 [M+H]
+
生物学的活性
本発明の化合物はRORγ (レチノイド酸受容体関連オーファン受容体γ)のモジュレーターとしての活性を有する。
リポーター遺伝子アッセイ (RGA)
核受容体トランス作用アッセイを行なってルシフェラーゼリポーターのRORγ トランス作用を抑制する試験化合物の能力を定量する。同様のアッセイがKhanら著, Bioorganic &Medicinal Chemistry Letters 23 (2013), 532-536に記載されている。その系は2種のプラスミド(pGL4.3, luc2P/GAL4UAS/Hygro 、及びpBIND, Gal4DBD hRORC LBD1-3 )で同時トランスフェクトされた一時的にトランスフェクトされたHEK 293 細胞を使用する。陽性対照は両方のプラスミドで同時に一時的にトランスフェクトされ、陰性対照はpGL4.3プロモーター配列を含む。アッセイを384 ウェルプレート中で構成し、そこで一時的にトランスフェクトされた細胞及び種々の濃度の試験化合物を20-24 時間インキュベートする。翌日に、アッセイプレートを取り出し、周囲温度で20-30 分間平衡にする。Bright-Glo
TMルシフェラーゼアッセイ系を使用してルシフェラーゼ生成を検出する。Bright GLO検出試薬の添加後に、プレートを周囲温度で20分間インキュベートする。プレートをエンビジョンプレートリーダーで読み取って発光シグナルを測定する。RLU シグナルを対照ウェル及びブランクウェルに対してPOC に変換する。
【0142】
細胞接種培地:
RPMI 1640-インビトロゲン #11875135), 2.5% FBS-インビトロゲン # 26140, 1xペニシリン−ストレプトマイシン -ギブコ# 15140
化合物希釈緩衝液:
1X HBSS-インビトロゲン #14025126
アッセイプレート: グライナー#781080-020
Bright Gloルシフェラーゼアッセイ系: プロメガ#E2620
解凍溶解緩衝液がキット中に用意され、溶解緩衝液100 mLを基質粉末に添加する。
下記の表は本発明の化合物が上記アッセイで試験された場合に得られた結果を提示し、RORγ のモジュレーターとしてのそれらの活性を実証する。
【0143】
表II: リポーター遺伝子アッセイにおける生物学的活性の表
【表5】
【0144】
治療上の使用方法
本発明の式 (I)の化合物、又はそれらの互変異性体、ラセミ体、鏡像体、ジアステレオマー、これらの混合物並びに全ての上記形態の塩は、それらの生物学的性質に鑑みて、それらがRORγ に対する良好な変調効果を示す点で自己免疫疾患及びアレルギー性疾患を治療するのに適している。
それ故、本発明は一般式 (I)の化合物、及びこれらの医薬上許される塩、並びに全てのこれらの互変異性体、ラセミ体、鏡像体、ジアステレオマー、これらの混合物に関するものであり、これらはRORγ モジュレーターの活性が治療上有益である疾患及び/又は症状の治療(自己免疫疾患又はアレルギー性疾患の治療が挙げられるが、これらに限定されない)に有益である。
本発明の化合物により治療し得るこのような疾患として、例えば、慢性関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、全身性硬化症、脈管炎、硬皮症、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性湿疹、多発性硬化症、若年性慢性関節リウマチ、若年性突発性関節炎、I型糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、移植片対宿主疾患、乾癬性関節炎、反応性関節炎、強直性脊椎炎、アテローム硬化症、ブドウ膜炎及び非放射線写真脊椎関節症が挙げられる。
上記疾患及び症状の治療のために、治療有効用量は一般に本発明の化合物の投薬当り体重1kg当り約0.01 mg 〜約10 mg 、好ましくは投薬当り体重1kg当り約0.1 mg〜約5 mgの範囲であろう。例えば、70kgのヒトへの投与につき、用量範囲は本発明の化合物の投薬当り約0.7 mg〜約750 mg、好ましくは投薬当り約7.0 mg〜約350 mgであろう。或る程度のルーチンの用量最適化が最適の投薬レベル及びパターンを決めるのに必要とされるかもしれない。活性成分が1日1回から6回まで投与されてもよい。
【0145】
一般投与及び医薬組成物
医薬品として使用される場合、本発明の化合物は典型的には医薬組成物の形態で投与される。このような組成物は医薬業界で公知の操作を使用して調製でき、一般に本発明の少なくとも一種の化合物及び少なくとも一種の医薬上許される担体を含む。本発明の化合物はまた単独で投与されてもよく、又は本発明の化合物の安定性を高め、或る実施態様においてそれらを含む医薬組成物の投与を促進し、増大された溶解もしくは分散、増大されたアンタゴニスト活性を与え、補助治療を与える等のアジュバントと組み合わせて投与されてもよい。本発明の化合物はそれら自体で使用されてもよく、又は、必要によりまたその他の薬理学上活性な物質と連係して、本発明のその他の活性物質と連係して使用されてもよい。一般に、本発明の化合物は治療上又は医薬上有効な量で投与されるが、診断目的又はその他の目的のために一層少ない量で投与されてもよい。
純粋な形態又は適当な医薬組成物中の、本発明の化合物の投与は、医薬組成物の投与の許される様式のいずれかを使用して行ない得る。こうして、投与は、例えば、固体、半固体、凍結乾燥粉末、又は液体剤形、例えば、錠剤、座薬、ピル、軟質弾性カプセル及び硬質ゼラチンカプセル、粉末、溶液、懸濁液、又はエアロゾル等の形態で、好ましくは正確な用量の簡単な投与に適した単位剤形で、経口、頬内(例えば、舌下)、鼻内、非経口、局所、経皮、膣内、又は直腸内であってもよい。医薬組成物は一般に通常の医薬担体又は賦形剤及び活性薬剤としての本発明の化合物を含み、加えて、その他の医療物質、医薬物質、担体、アジュバント、希釈剤、ビヒクル、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。このような医薬上許される賦形剤、担体、又は添加剤だけでなく、種々の様式又は投与のための医薬組成物をつくる方法が当業者に公知である。その技術の状況が、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy,第20編, A.Gennaro(編集), Lippincott Williams & Wilkins, 2000; Handbook of Pharmaceutical Additives, Michael & Irene Ash(編集), Gower, 1995; Handbook of Pharmaceutical Excipients, A.H.Kibbe (編集), American Pharmaceutical Ass'n, 2000; H.C.Ansel 及びN.G.Popovish著, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,第5編, Lea and Febiger, 1990 により明らかにされており、これらのそれぞれがその技術の状況を一層良く記載するために参考として本明細書にそのまま含まれる。当業者が予想するように、特別な医薬製剤中に利用される本発明の化合物の形態は製剤が有効であるために必要とされる好適な物理的特性(例えば、水溶性)を有するように選ばれるであろう(例えば、塩)。
この出願に引用される全ての特許及び非特許の書類又は文献が参考として本明細書にそのまま含まれる。