(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、管理システム10の一例を概略的に示す。本実施形態に係る管理システム10は、管理装置100及び通信端末200を備える。通信端末200は、情報処理装置の一例であってよい。
【0015】
図1で例示する通信端末200は、会計事務所20の通信端末である。通信端末200は、通信機能を有していればどのような端末であってもよく、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、及びスマートフォン等の携帯電話等である。本実施形態に係る通信端末200は、会計事務所20による顧問先50に対する記帳代行業務に関連する処理を実行する。
【0016】
管理装置100は、会計事務所20による顧問先50に対する記帳代行業務を支援する記帳代行支援サービスを提供する。管理装置100は、通信端末200と連携して、記帳代行支援サービスを会計事務所20に対して提供してよい。管理装置100と通信端末200とは、会計ソフトウェアによって連携してよい。会計ソフトウェアとしては、いわゆるデスクトップ型の会計ソフトウェア及びいわゆるクラウド型会計ソフトウェアを例示できる。
【0017】
管理装置100は、例えば、記帳代行業務における入力業務を支援する。具体例として、管理装置100は、紙証憑の入力代行に関連する処理を実行する。管理装置100は、入力代行センター30と連携して、紙証憑の入力代行を実現してよい。また、管理装置100は、顧問先50のインターネットバンキングとの連動に関連する処理を実行する。管理装置100は、例えば、銀行サーバ400が管理する顧問先50の口座明細データにアクセスするための認証情報を通信端末200から受信して、当該認証情報を用いて顧問先50の口座明細データを銀行サーバ400から自動的に取り込んでよい。また、管理装置100は、顧問先50の出納帳の電子データの取り込みに関連する処理を実行する。
【0018】
また、管理装置100は、例えば、記帳代行業務における確認業務を支援する。具体例として、管理装置100は、紙証憑の入力代行、インターネットバンキングとの連動、及び出納帳の電子データの取り込み等によって入力された取引データに対して自動仕訳処理を実行する。また、管理装置100は、自動仕訳処理における学習処理を実行してよい。そして、管理装置100は、記帳代行業務の一連の業務を会計ソフトウェア上で管理してよい。
【0019】
管理装置100、通信端末200、入力代行センター30、銀行サーバ400、及び顧問先50の通信端末500の間の通信は、ネットワーク80を介して行われてよい。ネットワーク80は、任意のネットワークであってよい。例えば、ネットワーク80は、インターネットと、いわゆる3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の携帯電話網と、公衆無線LAN(Local Area Network)と、専用網との少なくともいずれかを含んでよい。
【0020】
図2は、管理装置100によって提供されるサービスの全体の流れを概略的に示す。管理装置100は、
図2に示すように、口座連携、電子ファイルの取込、紙証憑の入力代行と取込、及び紙証憑のOCR(Optical Character Recognition)と取込、といった複数の種類の入力に対応する。
【0021】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)12では、管理装置100が、口座連携設定を行う。管理装置100は、通信端末200から、銀行サーバ400が管理する顧問先の口座明細データにアクセスするための認証情報を受信して、当該認証情報を用いて口座連携設定を行ってよい。S14では、管理装置100が、銀行サーバ400から、顧問先の口座明細データを取り込む。
【0022】
S22では、管理装置100が、通信端末200から、顧問先50の出納帳データを受信する。S24では、管理装置100が、S22において受信した出納帳データを取り込む。
【0023】
S32では、会計事務所20が、顧問先50から紙証憑の書類を回収/受領する。S34では、会計事務所20が、回収/受領した書類を整理する。
【0024】
S42では、管理装置100が、紙証憑をスキャンして証憑画像を生成する。S44では、管理装置100が、証憑画像を入力代行センター30に送信する。そして、管理装置100は、入力代行センター30において入力された入力データを受信する。
【0025】
S52では、管理装置100が、紙証憑をスキャンして証憑画像を生成する。S54では、管理装置100が、証憑画像を文字認識する。
【0026】
S62では、管理装置100が、上述した複数の入力形態で入力された取引データに対して、自動仕訳処理を実行する。管理装置100は、公知の任意の自動仕訳技術を用いて、自動仕訳処理を実行してよい。管理装置100は、例えば、推論又はルールベースの自動仕訳技術を用いて、自動仕訳処理を実行する。S64では、管理装置100が、自動仕訳の結果を会計ソフトウェアに連携させる。
【0027】
S66では、仕訳の結果と証憑画像とを会計事務所20の担当者や、顧問先50の担当者等に提示して、確認及び修正等を行う。S68では、S66における確認及び修正の結果に基づいて、仕訳の学習処理や、仕訳ルールの登録等を行う。S70では、管理装置100が、処理結果を会計事務所20にレポートする。
【0028】
上述したように、管理装置100は、口座連携及び電子ファイルの取込はもちろん、紙証憑のデータ化にも対応するので、会計事務所20の記帳代行入力業務を大幅に効率化することができる。
【0029】
図3は、管理装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、管理装置100が、会計事務所20の顧問先50の口座明細データを取得する処理の流れについて説明する。
【0030】
S102では、通信端末200が、管理装置100に、銀行サーバ400が管理する顧問先50の口座明細データにアクセスするための認証情報を送信する。認証情報は、銀行サーバ400が提供するサービスにログインするためのID及びパスワードであってよい。
【0031】
S104では、管理装置100が、S102において受信した認証情報を用いて、顧問先50の口座明細データを銀行サーバ400に要求する。S106では、銀行サーバ400が、S104における要求に応じて、顧問先50の口座明細データを管理装置100に送信する。
【0032】
S108では、管理装置100が、予め設定されたタイミングに従って、顧問先50の口座明細データを銀行サーバ400に要求する。S110では、銀行サーバ400が、S108における要求に応じて、顧問先50の口座明細データを管理装置100に送信する。
【0033】
図4は、管理装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、管理装置100が、入力代行センター30に入力代行を行わせる場合の処理の流れを説明する。
【0034】
S202では、通信端末200が、証憑をスキャンすることによって生成された証憑画像を管理装置100に送信する。証憑のスキャンは、通信端末200によって実行されてもよいし、通信端末500によって実行されてもよい。
【0035】
S204では、管理装置100が、S202において受信した証憑画像に含まれる複数の項目のそれぞれに対応する部分画像を抽出し、複数の項目毎に部分画像をまとめて部分画像集を生成して、代行サーバ300に送信する。
【0036】
S206では、代行サーバ300が、複数の部分画像集を、複数の項目のそれぞれに対応する情報端末310に送信する。
【0037】
S208では、情報端末310において、オペレータ312によって入力された入力データを、情報端末310が代行サーバ300に送信する。S210では、代行サーバ300が、S208において受信した入力データを管理装置100に送信する。
【0038】
図5は、通信端末200の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末200は、格納部212、顧問先通信部214、認証情報送信部216、読取画像取得部218、送信データ取得部220、及び送信部250を備える。
【0039】
顧問先通信部214は、顧問先50の通信端末500と通信する。顧問先通信部214は、通信端末500から各種情報を受信してよい。顧問先通信部214は、受信した情報を格納部212に格納してよい。
【0040】
例えば、顧問先通信部214は、銀行サーバ400が管理する顧問先50の口座明細データにアクセスするための認証情報を通信端末500から受信する。また、例えば、顧問先通信部214は、通信端末500が紙証憑をスキャンすることによって生成した証憑画像を通信端末500から受信する。紙証憑の例としては、領収書、レシート、通帳、カード明細、現金出納帳、請求書、及び伝票等が挙げられる。
【0041】
また、例えば、顧問先通信部214は、出納帳データを通信端末500から受信する。顧問先通信部214は、例えば、CSV(Comma−Separated Values)形式の出納帳データを通信端末500から受信する。顧問先通信部214は、CSV形式の出納帳データにおける各項目の位置の指定を受け付けてもよい。項目の例としては、日付、金額、摘要等が挙げられる。
【0042】
認証情報送信部216は、格納部212に格納されている認証情報を管理装置100に送信する。
【0043】
読取画像取得部218は、通信端末200に直接接続されたスキャナや、通信端末200とネットワークを介して接続されたスキャナによる読取画像を取得する。読取画像取得部218は、例えば、会計事務所20が顧問先50から受領した紙証憑をスキャンすることによって生成された証憑画像を取得する。読取画像取得部218は、取得した読取画像を格納部212に格納してよい。
【0044】
送信データ取得部220は、管理装置100に対して送信する送信データを取得する。送信データ取得部220は、例えば、格納部212に格納されている出納帳データを取得する。また、送信データ取得部220は、例えば、格納部212に格納されている読取画像を取得する。送信部250は、送信データ取得部220が取得した送信データを管理装置100に送信する。
【0045】
図6は、送信データ取得部220の機能構成の一例を概略的に示す。送信データ取得部220は、画像取得部222、通帳識別情報取得部224、領域選択部226、領域送信部228、履歴格納部230、指定受付部232、選択受付部242、明細画像送信部244、データ取得部246、及びデータ送信部248を備える。
【0046】
画像取得部222は、格納部212から、画像を取得する。画像取得部222は、紙証憑をスキャンすることによって生成された証憑画像を取得する。画像取得部222は、例えば、通帳をスキャンすることによって生成された通帳画像を取得する。画像取得部222は、通帳画像取得部の一例であってよい。また、画像取得部222は、例えば、クレジットカードのカード明細をスキャンすることによって生成された明細画像を取得する。画像取得部222は、明細画像取得部の一例であってよい。
【0047】
通帳識別情報取得部224は、通帳を識別する通帳識別情報を取得する。通帳識別情報取得部224は、例えば、画像取得部222が通帳画像を取得する場合に、当該通帳画像に対応する通帳の通帳識別情報を取得する。通帳識別情報取得部224は、例えば、顧問先50又は会計事務所20によって入力された通帳識別情報を取得する。また、通帳画像に通帳識別情報が含まれている場合、通帳識別情報取得部224は、通帳画像から通帳識別情報を取得してもよい。
【0048】
領域選択部226は、画像取得部222が取得した通帳画像のうちの送信対象領域を選択する。領域選択部226は、例えば、画像取得部222が取得した通帳画像の全体を送信対象領域として選択してよい。また、領域選択部226は、画像取得部222が取得した通帳画像のうちの文字が含まれる領域を送信対象領域として選択してもよい。
【0049】
領域送信部228は、領域選択部226によって選択された送信対象領域を送信する。領域送信部228は、送信部250を介して、送信対象領域を管理装置100に送信してよい。
【0050】
履歴格納部230は、領域送信部228によって送信された送信対象領域の履歴を、通帳識別情報取得部224が取得した通帳識別情報と対応付けて格納してよい。
【0051】
領域選択部226は、画像取得部222が取得した通帳画像の通帳識別情報に対応する送信対象領域の履歴が履歴格納部230に格納されている場合、画像取得部222が取得した通帳画像のうちの送信対象領域の履歴と一致する領域以外の領域から送信対象領域を選択してよい。これにより、例えば、通帳画像のうち、前回送信した領域を除外して、新たな印字内容が含まれる領域を送信対象領域として選択することができる。
【0052】
指定受付部232は、画像取得部222が取得した通帳画像のうちの送信対象から除外する除外領域の指定を受け付ける。指定受付部232は、例えば、顧問先50又は会計事務所20におけるオペレータによる指定を受け付ける。領域選択部226は、画像取得部222が取得した通帳画像のうちの除外領域以外の領域から送信対象領域を選択してよい。
【0053】
領域送信部228は、送信対象領域と送信対象領域以外の領域とを識別した通帳画像を送信してよい。また、領域送信部228は、通帳画像のうち送信対象領域のみを送信してもよい。
【0054】
選択受付部242は、画像取得部222が明細画像を取得した場合に、クレジットカードの明細における利用日と支払日のいずれを登録日にするかの選択を受け付ける。選択受付部242は、例えば、顧問先50又は会計事務所20におけるオペレータによる選択を受け付ける。
【0055】
明細画像送信部244は、画像取得部222が取得した明細画像と、選択受付部242が受け付けた選択の内容とを送信する。明細画像送信部244は、送信部250を介して、明細画像及び選択の内容を管理装置100に送信してよい。このように、利用日と支払日のいずれを登録日とするかを選択可能にすることによって、現金主義及び発生主義のいずれにも対応可能にできる。
【0056】
データ取得部246は、各種データを取得する。データ取得部246は、例えば、口座明細データを取得する。データ取得部246は、口座明細データ取得部の一例であってよい。データ取得部246は、格納部212に格納されている認証情報を用いて、銀行サーバ400から口座明細データを受信してよい。データ取得部246は、例えば、履歴格納部230に格納されている送信対象領域の履歴を参照して、領域送信部228によって管理装置100に既に送信された送信対象領域の続きに対応する口座明細データを銀行サーバ400に要求して、当該口座明細データを銀行サーバ400から受信する。データ送信部248は、データ取得部246が取得した口座明細データを管理装置100に送信する。データ送信部248は、口座明細データ送信部の一例であってよい。これにより、例えば、システムトラブル及び人的トラブル等によって通帳の読み込みができない状況に陥った場合であっても、その代わりとして口座明細データを管理装置100に送信することができる。
【0057】
データ取得部246は、管理装置100から口座明細データを受信してもよい。例えば、管理装置100は、
図3に示す処理によって口座明細データを定期的に取得している状況において、銀行サーバ400のシステムトラブルや、回線トラブル等によって、口座明細データの取得ができなくなった場合に、取得済みの口座明細データを通信端末200に送信する。データ取得部246が当該口座明細データを取得した場合に、領域選択部226は、画像取得部222が取得する通帳画像のうち、当該口座明細データの続きに対応する領域を送信対象領域として選択する。そして、領域送信部228が、当該送信対象領域を管理装置100に送信する。これにより、管理装置100による口座明細データの取得が不能になった場合であっても、その代わりとして通帳画像の一部領域を管理装置100に送信することができる。
【0058】
また、例えば、データ取得部246は、電子ファイルを取得する。データ取得部246は、例えば、出納帳データを取得する。データ取得部246は、通信端末500から出納帳データを受信してよい。データ取得部246は、例えば、履歴格納部230に格納されている送信対象領域の履歴を参照して、領域送信部228によって管理装置100に既に送信された送信対象領域の続きに対応する出納帳データを通信端末500に要求して、当該出納帳データを通信端末500から受信する。データ取得部246は、既に送信された送信対象領域の続きに対応する出納帳データが、既に格納部212に格納されている場合には、当該出納帳データを取得してもよい。データ送信部248は、データ取得部246が取得した出納帳データを管理装置100に送信する。これにより、例えば、システムトラブル及び人的トラブル等によって通帳の読み込みができない状況に陥った場合であっても、その代わりとして出納帳データを管理装置100に送信することができる。
【0059】
データ取得部246は、例えば、システムトラブルや、回線トラブル等によって、顧問先通信部214が、通信端末500から出納帳データを取得できなくなった場合に、取得済みの出納帳データを格納部212から読み出す。データ取得部246が当該出納帳データを取得した場合に、領域選択部226は、画像取得部222が取得する通帳画像のうち、当該出納帳データの続きに対応する領域を送信対象領域として選択する。そして、領域送信部228が、当該送信対象領域を管理装置100に送信する。これにより、通信端末500からの出納帳データの取得が不能になった場合であっても、その代わりとして通帳画像の一部領域を管理装置100に送信することができる。
【0060】
図7は、通信端末200による表示例を概略的に示す。
図7は、読取画像取得部218が取得した読取画像160を例示している。
図7に例示する読取画像160には、複数の証憑画像162が含まれる。
【0061】
通信端末200は、読取画像160のうち、複数の証憑画像162のそれぞれの領域の指定を受け付けてよい。通信端末200は、例えば、ポインティング入力による範囲選択によって、複数の証憑画像162のそれぞれの領域の指定を受け付ける。読取画像取得部218は、指定された領域を切り出すことによって、複数の証憑画像162を取得してよい。
【0062】
また、読取画像取得部218は、読取画像160から、複数の証憑画像162を自動的に切り出してもよい。読取画像取得部218は、複数の証憑画像162のエッジを抽出したり、証憑画像162中の文字を認識したりすること等によって、複数の証憑画像162を自動的に切り出してよい。
【0063】
図8は、通信端末200による表示例を概略的に示す。
図8は、画像取得部222が取得した通帳画像を例示している。
図8に示す表示例は、前回結果欄170及び今回結果欄180を含む。
【0064】
前回結果欄170では、通帳画像172上に、取込済み領域174が重畳して表示される。取込済み領域174は、領域選択部226によって決定されてよい。領域選択部226は、履歴格納部230に格納されている、通帳画像172に対応する通帳識別情報に対応する送信対象領域の履歴を参照して、通帳画像172のうちの送信対象領域の履歴と一致する領域を取込済み領域174として決定する。
【0065】
今回結果欄180では、通帳画像172上に、取込範囲外領域184が重畳して表示される。取込済み領域174は、領域選択部226によって決定されてよい。領域選択部226は、取込済み領域174と同一の領域を取込範囲外領域184として決定してよい。また、領域選択部226は、指定受付部232が指定を受け付けた除外領域を取込範囲外領域184として決定してよい。
【0066】
領域送信部228は、取込範囲外領域184と、それ以外の領域とを識別した通帳画像182を管理装置100に送信してよい。また、領域送信部228は、通帳画像182のうちの取込範囲外領域184を除外した領域のみを管理装置100に送信してもよい。
【0067】
図9は、管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。管理装置100は、認証情報受信部112、口座明細受信部114、出納帳受信部116、証憑画像受信部118、文字認識部120、代行処理実行部130、データ収集部150、自動仕訳処理実行部152、及び連携処理部154を備える。
【0068】
認証情報受信部112は、認証情報を受信する。認証情報受信部112は、認証情報送信部216によって送信された認証情報を受信してよい。
【0069】
口座明細受信部114は、認証情報受信部112が受信した認証情報を用いて、銀行サーバ400から口座明細データを受信する。口座明細受信部114は、予め設定されたタイミングで、口座明細データを繰り返し受信してよい。当該タイミングは任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってよい。口座明細受信部114は、受信した口座明細データをデータ収集部150に出力してよい。口座明細受信部114は、銀行サーバ400のシステムトラブルや、回線トラブル等によって、銀行サーバ400から口座明細データを受信できなくなった場合に、受信済みの口座明細データを通信端末200に送信してよい。
【0070】
出納帳受信部116は、出納帳データを受信する。出納帳受信部116は、送信部250によって送信された出納帳データを受信してよい。出納帳受信部116は、受信した出納帳データをデータ収集部150に出力してよい。
【0071】
証憑画像受信部118は、証憑画像を受信する。証憑画像受信部118は、送信部250によって送信された証憑画像を受信してよい。証憑画像受信部118は、領域送信部228によって送信された送信対象領域を受信してよい。また、証憑画像受信部118は、明細画像送信部244によって送信された明細画像を受信してよい。
【0072】
文字認識部120は、証憑画像受信部118が受信した証憑画像を文字認識する。文字認識部120は、文字認識結果の認識データをデータ収集部150に出力してよい。
【0073】
代行処理実行部130は、証憑画像受信部118が受信した証憑画像に対する入力代行処理を実行する。代行処理実行部130は、証憑画像を外部装置に送信し、外部装置においてオペレータが証憑画像に含まれる情報を入力した入力データを受信してよい。代行処理実行部130は、受信した入力データをデータ収集部150に出力してよい。
【0074】
代行処理実行部130は、部分画像抽出部132、部分画像集生成部134、部分画像集送信部136、入力データ受信部138、一致判定部140、及び文字認識部142を有してよい。
【0075】
部分画像抽出部132は、証憑画像受信部118から取得した証憑画像に含まれる複数の項目のそれぞれに対応する部分画像を証憑画像から抽出する。部分画像抽出部132は、例えば、証憑画像を文字認識することによって、複数の項目を特定してよい。
【0076】
部分画像集生成部134は、部分画像抽出部132が、複数の証憑画像から抽出した複数の部分画像を、複数の項目毎にまとめた部分画像集を生成する。部分画像集生成部134は、例えば、日付の部分画像のみをまとめた部分画像集、金額の部分画像のみをまとめた部分画像集、支払先の部分画像のみをまとめた部分画像集等を生成する。
【0077】
部分画像集送信部136は、部分画像集生成部134によって生成された部分画像集を、複数の項目のそれぞれに対応する外部装置に送信する。部分画像集送信部136は、例えば、複数の項目のそれぞれに対応する複数の情報端末310に対して、対応する項目の部分画像集を送信する。これにより、例えば、日付の入力に慣れているオペレータに、日付の部分画像のみをまとめた部分画像集を送信し、金額の入力に慣れているオペレータに、金額の部分画像のみをまとめた部分画像集を送信し、支払先の入力に慣れているオペレータに、支払先の部分画像のみをまとめた部分画像集を送信することができる。
【0078】
入力データ受信部138は、外部装置から、オペレータが部分画像集に含まれる情報を入力した入力データを受信する。入力データ受信部138は、受信した入力データをデータ収集部150に出力してよい。
【0079】
部分画像集送信部136は、一の部分画像集を複数の外部装置に送信してもよい。この場合、入力データ受信部138は、同一の部分画像集を送信した複数の外部装置から受信した入力データを、一致判定部140に出力してよい。一致判定部140は、当該複数の外部装置から受信した入力データ同士を比較して、一致するか否かを判定してよい。一致する場合、一致判定部140は、受信した入力データの少なくともいずれかをデータ収集部150に出力する。一致しない場合、部分画像集送信部136は、当該部分画像集を他の複数の外部装置に送信してよい。これらの処理は、入力データが一致するまで繰り返されてよい。
【0080】
部分画像集送信部136は、一の部分画像集を外部装置に送信するとともに、文字認識部142に出力してもよい。文字認識部142は、受信した部分画像集を文字認識して、認識データを一致判定部140に出力してよい。一致判定部140は、当該部分画像集に対する入力データと、認識データとを比較して、一致するか否かを判定してよい。一致する場合、一致判定部140は、入力データ及び認識データの少なくともいずれかをデータ収集部150に出力する。一致しない場合、部分画像集送信部136は、当該一の部分画像集を他の外部装置に送信してよい。これらの処理は、入力データと認識データが一致するまで繰り返させてよい。
【0081】
自動仕訳処理実行部152は、データ収集部150が収集したデータに対して、自動仕訳処理を実行する。連携処理部154は、自動仕訳処理実行部152による自動仕訳処理の結果を、会計ソフトウェアに連携する。
【0082】
図10は、通信端末200又は管理装置100として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、DVDドライブ1070及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
【0083】
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ1090上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0084】
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1070は、DVD−ROM1072からプログラム又はデータを読み取り、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供する。
【0085】
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
【0086】
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、DVD−ROM1072、又はICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
【0087】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を通信端末200又は管理装置100として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、通信端末200又は管理装置100の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である格納部212、顧問先通信部214、認証情報送信部216、読取画像取得部218、送信データ取得部220、及び送信部250として機能する。また、これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である認証情報受信部112、口座明細受信部114、出納帳受信部116、証憑画像受信部118、文字認識部120、代行処理実行部130、データ収集部150、自動仕訳処理実行部152、及び連携処理部154として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の通信端末200又は管理装置100が構築される。
【0088】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0089】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【解決手段】通帳をスキャンすることによって生成された通帳画像を取得する通帳画像取得部と、通帳画像のうちの送信対象領域を選択する領域選択部と、送信対象領域を送信する領域送信部と、通帳を識別する通帳識別情報に対応付けて送信対象領域の履歴を格納する履歴格納部とを備え、領域選択部は、通帳画像取得部が取得した通帳画像の通帳識別情報に対応する送信対象領域の履歴が履歴格納部に格納されている場合、通帳画像のうち送信対象領域の履歴と一致する領域以外から、送信対象領域を選択する情報処理装置を提供する。