【文献】
マンション住戸専用の「緊急遮断弁」で特許を取得,News Release DAIKYO,大京グループ,2012年 3月 7日,頁1−3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一次側給水管と前記水道用メータとの間に水道水の流れを止めるための止水栓が配置され、前記水道用メータと前記二次側給水管との間に前記給水管用遮断弁が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の給水管構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、地震が発生すると、本管用遮断弁が閉じられ、本管から需要者への給水が停止して断水になる。そして、自治体の職員は、自治体管轄全域において断水をすばやく復旧するため、自治体が管轄する本管を優先して破損等がないか検査していく。具体的には、地震が沈静化した後、閉じられている本管用遮断弁の下流側に位置する仕切弁を手動により閉じる。この後、本管用遮断弁と仕切弁との間の本管に通水をして水圧検査を行う。その水圧検査の結果が合格であれば、続いて、前記仕切弁とこの仕切弁よりも下流側に位置する仕切弁を手動により閉じて、これら2つの仕切弁間の本管の水圧検査を行い、これを繰り返していく。
【0006】
しかしながら、閉じられている水圧検査の対象となる本管用遮断弁と仕切弁との間又は仕切弁と仕切弁との間の本管から分岐(接続)している給水管において、例えば需要者宅内の給水管(二次側給水管)の破損が生じている場合には、水圧検査で合格となる良好な検査結果が得られない。そればかりか、本管(自治体管轄)で破損しているのか、二次側給水管(需要者所有物)で破損しているのかを特定できない。
【0007】
そこで、ボックス内の止水栓の回転ハンドルを手動で回転させて止水栓を閉じることにより、本管及び本管から一次側給水管までの水圧検査を行うことができる。この水圧検査の結果が、合格である場合には、二次側給水管に破損があることが考えられる。また、前記本管から一次側給水管までの水圧検査が不合格であった場合には、少なくとも本管又は一次側給水管あるいはそれら両方の管に破損があることを特定できる。しかしながら、止水栓が設置されている各需要者宅まで移動して各止水栓を一つずつ閉じなければならず、その閉じる作業が非常に時間のかかる煩わしい作業で断水時間の長期化になり、改善の余地があった。
【0008】
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、本管の復旧作業を効率よく行って断水をいち早く解消することができる給水管構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の給水管構造は、前述の課題解決のために、本管に接続される一次側給水管と、前記一次側給水管の水道水の流出側端部に接続される水道用メータの水道水の流出側端部に接続される二次側給水管と、前記一次側給水管と前記水道用メータとの間又は前記水道用メータと前記二次側給水管との間に配置され、地震検知器を
収納し、地震により発生する所定の大きさの振動を前記地震検知器が検出することで作動して水道水の流れを遮断する給水管用遮断弁と、該給水管用遮断弁及び前記水道用メータを収容可能であり地中に埋設されるボックスと、を設け
、前記給水管用遮断弁が、電動弁からなり、前記電動弁が、水道水の流れを遮断する弁体を備える弁箱部と、前記弁体に連結された弁軸を介して該弁体を前記弁箱部内で開閉操作させる駆動機構が収納され、かつ、前記地震検知器を備える駆動機構部とを備え、前記駆動機構部の厚み方向の寸法が左右幅方向の寸法よりも小さな寸法に構成され、前記駆動機構部の厚み方向が水道水の流れ方向に向き、左右幅方向が水道水の流れ方向と直交する方向に向くように、該駆動機構部を前記弁箱部の上方に配置していることを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、地震により所定の大きさの振動が発生すると、給水管用遮断弁が水道水の流れを遮断し、二次側給水管への水道水の供給が停止する。
この状態で、本管から一次側給水管へ通水して、本管から一次側給水管までの間の水圧検査を行うことができる。水圧検査の結果が合格であれば、本管及び一次側給水管が良好であることがわかる。また、水圧検査結果が不合格であれば、本管又は一次側給水管あるいはそれら両方が不良である(例えば破損している)ことがわかる。また、二次側給水管へ通水して水圧検査を行うことによって、二次側給水管の良否(例えば破損しているか否か)がわかる。
また上記のように、左右幅方向の寸法よりも小さな寸法に構成されている駆動機構部の厚み方向が水道水の流れ方向に向くように、駆動機構部を弁箱部の上方に配置しておけば、水道水の流れ方向における駆動機構部のスペースを小さく抑えることができ、給水管用遮断弁をボックス内に収容し易くなる。
【0011】
又、本発明の給水管構造は、前記給水管用遮断弁を、その下面が前記水道用メータの下面よりも上方に位置するように配置していてもよい。
【0012】
上記のように、給水管用遮断弁を、その下面が前記水道用メータの下面よりも上方に位置するように配置しておけば、給水管用遮断弁を取り付ける際に、給水管用遮断弁の下面がボックスの底部の上面に当接することがなく、取り付け作業を確実に、かつ容易に行うことができる。
【0013】
又、本発明の給水管構造は、前記一次側給水管と前記二次側給水管とが同軸高さ位置となるように配置されていてもよい。
【0014】
上記のように、一次側給水管と二次側給水管とを同軸高さ位置となるように配置しておけば、一次側給水管と二次側給水管とを高さ方向で異なる位置に配置する場合に比べて、ボックス内での高さ方向における収容空間を小さくすることができ、高さ方向におけるボックスの小型化を図ることができる。
【0015】
又、本発明の給水管構造は、前記一次側給水管と前記水道用メータとの間に水道水の流れを止めるための止水栓が配置され、前記水道用メータと前記二次側給水管との間に前記給水管用遮断弁が配置されていてもよい。
【0016】
又、本発明の給水管構造は、前記給水管用遮断弁における水道水の流れ方向の寸法を200mm以内に設定していることが好ましい。
【0017】
上記のように、給水管用遮断弁における水道水の流れ方向の寸法を200mm以内に設定しておけば、既存の水道用メータを収容するボックス内に水道用メータと給水管用遮断弁の双方を収容することが可能になる。
【0022】
又、本発明の給水管構造は、前記駆動機構部の水道水の流れ方向における中心位置が、前記弁箱部に対して前記水道用メータ側にずれていてもよい。
【0023】
上記のように、駆動機構部の水道水の流れ方向における中心位置が、弁箱部に対して水道用メータ側にずれていれば、ボックスの端に位置する一次側給水管又は二次側給水管に給水管用遮断弁を接続する際に、ボックスの端から駆動機構部を少しでも遠ざけることができ、接続作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、地震により所定の大きさの振動が発生すると、ボックス内に設けた給水管用遮断弁が閉じるので、自治体が管轄している配管の不良箇所を直ちに把握することができ、本管の復旧作業を効率よく行って断水をいち早く解消することができる給水管構造を提供することができる。また、水道用メータを収容可能なボックスに給水管用遮断弁を納めることで、新たな掘削が不要で、設置費用を安くできる利点がある。更にまた、給水管用遮断弁が水道用メータの直近にあることで、自治体が維持管理を容易に行え、需要者も遮断状況の確認を容易にできる利点もある。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に、本発明の給水管構造を有する水道設備の概略平面図を示している。この水道設備は、図示していない配水池からの水道水を流すための本管1と、本管1の上流側に設けられた本管用遮断弁2と、本管用遮断弁2に対して下流側に設けられた手動式の仕切弁2Aと、本管用遮断弁2と仕切弁2Aとの間に分水栓(図示せず)を介して接続される多数(
図3では4個)の給水管構造3とを備えている。給水管構造3へ供給される水道水は、需要者宅(戸建て住宅又は集合住宅等)Hが利用できる。
図1では、1個の仕切弁2Aのみを示しているが、
図1に示した仕切弁2Aよりも下流側の本管1にも仕切弁を設けてもよい。
【0027】
給水管構造3は、
図1〜
図3に示すように、本管1に分水栓(図示せず)を介して接続される一次側給水管4と、収容空間を有するボックス5と、ボックス5内に収容される止水栓6と、給水管用遮断弁7と、給水管用遮断弁7の水道水の流出側端部に接続される二次側給水管8とを備えている。尚、
図2では、
図3の蓋9を取り外した状態を示している。
【0028】
止水栓6と給水管用遮断弁7との間には、自治体の管轄の末端にある水道用メータMが配置される。水道用メータMに対して水道水の流入側となる一次側に止水栓6が配置され、水道用メータMに対して水道水の流出側となる二次側に給水管用遮断弁7が配置されている。従って、ボックス5の長手方向において、水道用メータMをほぼ中央部に配置することができ、ボックス5の蓋9(後述する)を開けて水道用メータMの検針やメンテナンスを行い易い利点がある。また、止水栓6と給水管用遮断弁7の高さが、水道用メータMの高さよりも高くなっていることから、止水栓6の回転ハンドル18の操作や給水管用遮断弁7の手動操作ハンドル27の操作がし易いという利点がある。また、水道用メータMには、メータの目盛り等を覆うべくヒンジにより開閉揺動可能な蓋(カバー)が取り付けられている。このことから、蓋(カバー)を開けた時のスペースが水道用メータMの上方に必要となるため、その上方のスペースも考慮して水道用メータMの高さをできるだけ低く設定することが好ましい。更にまた、給水管用遮断弁7を止水栓6よりも少し高くなるように設定することによって、後述の第2ケース26Kに備える電源供給機構のメンテナンス作業を行い易いだけでなく、地中に埋設されているボックス5内に水が溜まっている場合でも、高い位置にある電源供給機構に水が浸かることを回避し易い。
【0029】
ボックス5は、上方が開放され、平面視において矩形状(
図1では長方形)の底壁10と、底壁10の外周縁から上方に立ち上げられた側壁11とを備えている。側壁11は、4つの縦壁である前壁12、後壁13、左側壁14、右側壁15を備えている。前壁12が水道水の流れ方向上流側に位置し、後壁13が水道水の流れ方向下流側に位置している。また、
図3に示すように、側壁11の上端に、上方開口11Aを閉じる蓋9を開閉可能に備えている。前壁12及び後壁13の内側には、水道水の流れ方向と直交する左右幅方向に沿って間隔を置いて水道用メータM側へ突出する複数の壁補強用の板状の縦リブ12A,13Aが形成されている。この縦リブ12A,13Aの水道用メータM側の端面12a,13aは、上方に向うほど水道用メータM側に位置する傾斜面に構成されている。
【0030】
底壁10は、水道水の流れ方向上流側端部分と下流側端部分と略中央部分の3箇所に、他の部分よりも上面が低くなる第1凹部10A,第2凹部10B,第3凹部10Cを備えている。そして、3つの凹部10A,10B,10Cの厚みが同一の大きさに構成され、第1凹部10Aと第2凹部10Bとの間の前側平坦部10D及び第2凹部10Bと第3凹部10Cとの間の後側平坦部10Eの厚みが、3つの凹部10A,10B,10Cの厚みよりも厚く(具体的には凹部10A,10B,10Cの厚みの2倍以上に)構成されている。このように構成することによって、ボックス5の重量増大を抑制しながらも、強度が必要となる部分の強度アップを図ることができる。
【0031】
前壁12の下端部における左右方向中央部に、本管1に接続される一次側給水管4を挿通可能な前側貫通孔16が形成されている。また、後壁13の下端部における左右方向中央部に、給水管用遮断弁7の流出側端が接続される二次側給水管8を挿通可能な後側貫通孔17が形成されている。
【0032】
また、一次側給水管4と二次側給水管8とが同軸高さ位置となるように配置されている。このように配置することによって、一次側給水管4と二次側給水管8とが高さ方向で異なる位置に配置される場合に比べて、ボックス5内での高さ方向における収容空間を小さくすることができ、高さ方向におけるボックス5の小型化を図ることができる。更に、
図3においては、一次側給水管4と水道用メータMと二次側給水管8とが同軸高さ位置となるように配置されており、一次側給水管4から水道用メータMを通って二次側給水管8へ流れる水道水に抵抗を与えることをできるだけ少なくできる利点もある。
【0033】
止水栓6は、内部に備える弁(図示せず)を手動で開閉操作する回転ハンドル18を備えている。回転ハンドル18を一方向に回転操作することにより一次側給水管4からの水道水が水道用メータM側へ流れることを阻止するように弁を閉じ操作できる。また、回転ハンドル18を他方向に回転操作することにより一次側給水管4からの水道水が水道用メータM側へ流れるように弁を開放操作できる。
【0034】
ボックス5の水道水の流れ方向上流側に配置される止水栓6と一次側給水管4とが継ぎ手19により接続されている。また、止水栓6は、下部に備えた台座20を介して底壁10の前側平坦部10Dに載置支持されている。この前側平坦部10Dは、前述したように、3つの凹部10A,10B,10Cの厚みよりも厚くなっているので、止水栓6の重量で変形することがなく、止水栓6を良好に支持することができる。また、水道用メータMの下面MAが厚みのある後側平坦部10Eに載置支持されているので、後側平坦部10Eが、水道用メータMの重量で変形することがなく、水道用メータMを良好に支持することができる。
【0035】
水道用メータMの水道水の流れ方向上流側端が、止水栓6の水道水の流れ方向下流側端に備える伸縮継ぎ手21に接続されるとともに、水道用メータMの水道水の流れ方向下手側端が、給水管用遮断弁7の水道水の流れ方向上流側端に備える継ぎ手22に接続される。詳述すれば、水道用メータMの水道水流れ方向両端の外面には、螺子部が形成されており、上流側の一方の螺子部に伸縮継ぎ手21がねじ込まれて接続され、下流側の他方の螺子部に継ぎ手22がねじ込まれて接続される。
【0036】
また、給水管用遮断弁7と二次側給水管8とが二次側給水管8の上流側端に備えた継ぎ手23を介して接続されている。詳述すれば、給水管用遮断弁7の弁箱部24の水道水流れ方向下流側端部の外面には、螺子部が形成されており、この螺子部に二次側給水管8の継ぎ手23がねじ込まれて接続される。そして、水道用メータMの水道水流れ方向下流側の螺子部及び給水管用遮断弁7の弁箱部24の水道水流れ方向下流側端部の螺子部が、ボックス5の内部に位置していることから、一方の螺子部に継ぎ手23をねじ込んで接続した後、他方の螺子部に継ぎ手22をねじ込んで接続する作業がし易く、給水管用遮断弁7の取り付けを容易に行える利点がある。また、水道用メータMは、ボックス5の後側平坦部10Eに載置支持され、二次側給水管8は、上下方向に僅かに移動できるように浮いている状態であるため、給水管用遮断弁7の下流側端の継ぎ手23を二次側給水管8にねじ込んで接続してから、固定状態の水道用メータMの螺子部に位置合わせしながら、ねじ込んで接続することができ、給水管用遮断弁7の接続作業を迅速に行うことができる。
【0037】
給水管用遮断弁7は、
図2〜
図5に示すように、水道水の流れを遮断する弁体28を内装し、流路を形成する配管に相当する弁箱部24と、弁体28に連結された弁軸29を介して開放位置の弁体28を閉じ位置へ操作する駆動機構25が収納される駆動機構部30と、閉じ位置へ操作された弁体28を開放位置まで強制的に操作するための手動操作ハンドル27とを備えている。
【0038】
駆動機構25は、弁体28を操作する動力伝達機構(図示せず)と電源供給機構(図示せず)とを備えている。動力伝達機構は、弁体28を開放位置から閉じ位置へ操作する電動モータ(図示せず)と、電動モータに動力を伝達するギヤ機構(図示せず)とを備えている。電源供給機構は、地震により発生する所定の振動を検出する地震検知器(図示せず)と、地震検知器からの出力信号に基づいて電動モータへ電力の供給を行う電池等の電源部と、電動モータの駆動を制御する電子部品が実装された基板を有する制御部とを備えている。
【0039】
動力伝達機構のほとんどは、弁箱部24とは異なる直方体形状の第1ケース25Kに収納され、動力伝達機構の一部(動力を伝達するモータ)及び電源供給機構は、弁箱部24及び第1ケース25Kとは異なる直方体形状の第2ケース26Kに収納されている。これら第1ケース25Kと第2ケース26Kとから、駆動機構部30を構成している。電源供給機構は、水に弱い多数の電子部品を有しているため、
図5に示すように、第2ケース26Kの内側に更に第3ケース31を備え、その第3ケース31内に電源供給機構を収納している。また、第2ケース26Kを第3ケース31ごと、第1ケース25Kにねじ込んで固定するためのネジ杆(図示せず)を第2ケース26K内に備えている。このネジ杆の上端が、第2ケース26Kの上端から上方へ突出している。そして、ネジ杆の突出端を覆う覆壁32を第2ケース26Kの上端に備えている。尚、覆壁32の上端の開口部には、開口部を閉じるための取り外し可能なキャップ33が嵌められている。
【0040】
図2、
図4及び
図5に示すように、駆動機構部30の厚み方向の寸法D1が左右幅方向の寸法S1よりも小さな寸法に構成され、駆動機構部30の厚み方向が水道水の流れ方向に向くように、駆動機構部30を弁箱部24の上面24aに配置している。実際には、駆動機構部30の厚み方向の寸法D1を左右幅方向の寸法S1の半分以下に構成している。また、駆動機構部30の高さ方向(上下方向)の寸法S2が左右幅方向の寸法S1よりも小さな寸法に構成され、かつ、駆動機構部30の高さ方向(縦方向)の寸法S2よりも厚み方向の寸法D1が小さな寸法に構成されている。
【0041】
実際には、給水管用遮断弁7における水道水の流れ方向の寸法、つまり駆動機構部30の厚み方向の寸法D1を200mm以内に設定している。更に詳述すれば、弁箱部24の流入口の端面から流出口の端面までの寸法L1を、68.5mmに設定している。また、弁箱部24の上方に配置した駆動機構部30の厚み方向(
図3では水道水の流れ方向)の第1寸法D1を、67mmに設定し、駆動機構部30の厚み方向二次側給水管8側端面から弁箱部24の流出口側端面までの第2寸法D2を、13mmに設定している。従って、水道水の流れ方向における給水管用遮断弁7の寸法が最大となる寸法、第1寸法D1+第2寸法D2を、80mmに設定しており、200mmの半分よりも小さな寸法になっている。また、この給水管用遮断弁7の寸法に対して、ボックス5の水道水の流れ方向の内部寸法L2が、460mm(水道用メータMの口径が20mmの場合)になっている。このボックス5の内部寸法L2は、水道用メータ8の口径寸法によって変更される。
【0042】
例えば口径寸法が13mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が100mm)に対して320mmの内部寸法のボックス5が用いられる。また、口径寸法が20mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が190mm)及び口径寸法が25mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が225mm)に対して460mmの内部寸法のボックス5が用いられる。また、口径寸法が30mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が230mm)及び口径寸法が40mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が245mm)に対して520mmの内部寸法のボックス5が用いられ、口径寸法が50mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が420mm)に対して850mmの内部寸法のボックス5が用いられる。また、口径寸法が75mmの水道用メータM(水道水の流れ方向の寸法が630mm)に対して1100mmの内部寸法のボックス5が用いられる。従って、ボックス5の内部寸法から各水道用メータMの寸法を差し引いても200mmを超える寸法となるため、給水管用遮断弁7の寸法を200mm以内に設定することによって、前記範囲となる320mm〜1100mmの範囲の内部寸法のボックス5であれば、水道用メータMと給水管用遮断弁7をボックス5内に確実に収容することができる。このように、水道水の流れ方向における給水管用遮断弁の寸法を200mm以内に設定することで、既存の水道用メータを収容するボックスが使用でき、専用ボックスを作るよりも資材費用を安くできる利点がある。因みに、内部寸法が、320mm〜1100mmの範囲のボックスは、左右幅寸法が、170mm〜650mmの範囲で、高さ寸法が180mm〜650mmの範囲となる。
【0043】
また、
図4に示すように、駆動機構部30の水道水の流れ方向における中心位置C1が、弁箱部24の水道水の流れ方向における中心位置C2に対して水道用メータM側に位置ずれている。このずれ量としては、実際には13mmに設定しているが、どのような値に設定してもよい。このようにボックス5の端に位置する二次側給水管8に給水管用遮断弁7を接続する際に、ボックス5の二次側給水管8側の端から駆動機構部30を少しでも遠ざけることができ、接続作業を容易に行うことができる。また、第2ケース26Kの二次側給水管8側の端面26Tを上方に向うほど水道用メータM側に位置する傾斜面に構成していることによって、
図3に示すように、ボックス5の縦リブ13Aから更に遠ざけることができる。
【0044】
また、給水管用遮断弁7は、その下面、具体的には弁箱部24の下面24Aが、水道用メータMの下面MAよりも上方に位置するように配置されている。従って、給水管用遮断弁7を取り付ける際に、給水管用遮断弁7の下面24Aがボックス5の底部である底壁10の上面に当接することがなく、取り付け作業を確実に、かつ容易に行うことができる。具体的には、
図2に示すように、ボックス5の底壁10の凹部10Cの上面10Uが、水道用メータMの下面MAが当接している後側平坦部10Eよりも下方に位置しているため、弁箱部24の下面24Aとボックス5の凹部10Cの上面10Uとの距離を大きく確保することができ、給水管用遮断弁7の取り付け作業をより一層容易に行うことができる利点がある。
【0045】
前記のように構成された給水管用遮断弁7について説明すれば、地震により所定の大きさの振動が発生して地震検知器が検知すると、制御部は、駆動機構25に駆動信号を出力する。すると、給水管用遮断弁7の弁が閉じることによって、水道水の流れを遮断し、断水となる。自治体の職員は、遮断後に本管1の復旧を行う前に、本管1の水圧検査を行う。このとき、水圧が本管1から一次側給水管4(水道用メータM)までの間に加わる。これによって、本管1又は一次側給水管4あるいはそれら両方の良否(損傷しているか否か)を直ちに確認することができる。尚、水圧検査は、所定の水圧を加えて所定時間経過しても所定圧よりも低い圧力である場合に、不合格と判断し、所定の水圧を加えて所定時間経過しても所定圧を維持している場合には、合格と判断する。または、上流側から通水し管内を満水にし、水の流れが止まらなければ不合格と判断し、止まれば合格と判断してもよい。
【0046】
即ち、水圧検査結果が合格である場合には、本管1から一次側給水管4(水道用メータM)までの間には、管の破損がなく良好であることを確認できる。また、水圧検査結果が不合格である場合には、本管1から一次側給水管4までの間には、管の破損があり不良であることを確認できる。尚、水圧検査結果が合格である場合に、二次側給水管8(需要者宅内の給水管)側の良否を確認したい場合には、二次側給水管8に水圧を加えて水圧検査を行うことによって確認できる。
【0047】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0048】
例えば、前記実施形態では、水道用メータMと二次側給水管8との間に給水管用遮断弁7を設けたが、一次側給水管4と水道用メータMとの間に給水管用遮断弁7を設けてもよい。
【0049】
また、前記実施形態では、止水栓6を設けたが、省略してもよい。この場合、給水管用遮断弁7を地震時以外の何時でも止水することができるように開放位置から閉じ位置へ操作できる構成にしておくことが好ましい。この給水管用遮断弁7の開放位置から閉じ位置への操作は、電動力又は手動操作力を用いることになる。
【0050】
また、前記実施形態では、給水管用遮断弁7をバッテリや電池等の電力を用いて駆動機構25を駆動して開放位置から閉じ位置へ切り替えるように電動式に構成したが、渦巻きバネからなるゼンマイ式に構成してもよい。
【0051】
また、前記実施形態では、給水管用遮断弁7を、それの下面24Aが水道用メータMの下面MAよりも上方に位置するように配置したが、給水管用遮断弁7の下面24Aが、ボックス5の底壁10の上面に当たることがないように、給水管用遮断弁7の下面24Aに相当する底壁10の上面を下方へ位置させることによって、給水管用遮断弁7を、それの下面24Aが水道用メータMの下面MAと同じ位置又は水道用メータMの下面MAよりも下方に位置するように配置することもできる。
【0052】
また、前記実施形態では、一次側給水管4と二次側給水管8とを同軸高さ位置となるように配置したが、両方の給水管4.8を高さが異なるように配置してもよい。
【0053】
また、前記実施形態では、平面視において矩形状のボックス5を設けたが、楕円状、小判状、台形状、円形状、多角形状等、どのような形状のボックス5であってもよい。
【0054】
また、前記実施形態では、弁体28を開放位置まで強制的に操作するための手動操作ハンドル27を設けたが、省略して、弁体28を開放位置まで動力を用いて操作する電動モータや電磁ソレノイド等のアクチュエータを設けて実施することになる。また、
図5では、左右幅方向の寸法S1や高さ方向(縦方向)の寸法S2を、手動操作ハンドル27を含めず、第2ケース26Kの左右幅方向の寸法や第1ケース25Kと第2ケース26Kの寸法のみとしたが、手動操作ハンドル27の寸法も含めた寸法としてもよい。このように、手動操作ハンドル27の寸法も含めた左右幅方向の寸法S1や高さ方向(縦方向)の寸法S2とした場合でも、給水管用遮断弁7をボックス内に収容することができる。
【0055】
また、前記実施形態では、給水管用遮断弁7を、弁箱部24と駆動機構部30とを別々の部分から構成したが、一体化して1つの部分から構成してもよい。また、駆動機構部30を、弁箱部24の上面24aに配置した第1ケース25Kと、第1ケース25Kの上面に配置した第2ケース26Kの2つのケースから構成したが、
図6に示すように、1つの(
図6では、直方体状になっているが、どのような形状であってもよい)ケース34から構成されていてもよい。このケース34の厚み方向の寸法D1、左右幅方向の寸法S1、高さ方向の寸法S2は、前記実施形態と同様に、D1<S2<S1に設定されている。図に示す24Kは、弁箱部24に形成した流入口である。また、
図6では、弁箱部24の上面24aに、駆動機構部30を配置したが、
図7に示すように、弁箱部24の横一側(左右幅方向左側又は右側)に駆動機構部30を収納するケース35を駆動機構部30の厚み方向が水道水の流れ方向に向くように配置してもよい。このケース35の厚み方向の寸法D1、左右幅方向の寸法S1、高さ方向の寸法S2は、前記実施形態と同様に、D1<S2<S1に設定されている。また、弁箱部24の横一側(左右幅方向左側又は右側)に弁箱部24と略同一高さに構成された第1ケースと第1ケース及び弁箱部24上に跨る第2ケースとから駆動機構部30を構成してもよい。
【0056】
また、前記実施形態では、給水管用遮断弁7の端部に螺子部を設けて継手に接続したが、フランジを設けて接続したり、筒状部を設けて嵌合し止め輪やクリップ状部品やビスなどで接続してもよい。