特許第6463902号(P6463902)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6463902眼科薬送達のための安定したリポソーム製剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6463902
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】眼科薬送達のための安定したリポソーム製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/5575 20060101AFI20190128BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20190128BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20190128BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20190128BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20190128BHJP
【FI】
   A61K31/5575
   A61K9/127
   A61K47/24
   A61P27/02
   A61P27/06
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-94096(P2014-94096)
(22)【出願日】2014年4月30日
(65)【公開番号】特開2015-129107(P2015-129107A)
(43)【公開日】2015年7月16日
【審査請求日】2017年3月28日
(31)【優先権主張番号】14/149,159
(32)【優先日】2014年1月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506076891
【氏名又は名称】ナンヤン テクノロジカル ユニヴァーシティー
(73)【特許権者】
【識別番号】508320723
【氏名又は名称】シンガポール ヘルス サービシーズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカトラマン,サブラマニアン
(72)【発明者】
【氏名】ナタラジャン ヴィ. ジャヤガネッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ハウデン,ティナ
(72)【発明者】
【氏名】ボイー,フレディー
【審査官】 小堀 麻子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/098578(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/021107(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00
A61K 9/00
A61K 47/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)のみで形成されてなるリポソームを含み、
前記リポソームがプロスタグランジンF2αを封入し、100〜300nmの直径を有し、
最大6月の間4℃で安定である、眼内送達のための安定したリポソーム製剤。
【請求項2】
前記プロスタグランジンF2αがラタノプロスト、ビマトプロスト、トラボプロストまたはカルボプロストである、請求項1に記載のリポソーム製剤。
【請求項3】
前記プロスタグランジンF2αがラタノプロストである、請求項2に記載のリポソーム製剤。
【請求項4】
ラタノプロストとPOPCとの比が0.01:1〜0.5:1のモル比を有する、請求項2または3に記載のリポソーム製剤。
【請求項5】
ラタノプロストとPOPCとの比が0.01:1〜0.175:1のモル比を有する、請求項4に記載のリポソーム製剤。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のリポソーム製剤を含む、眼の障害の治療のための治療剤。
【請求項7】
前記眼の障害が高眼圧症または緑内障である、請求項に記載の治療剤。
【請求項8】
結膜下注射により用いられる、請求項またはに記載の治療剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科薬送達のための安定したリポソーム製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明によれば、最小の頻度投与でIOPの長期的で安定的な管理を可能とする、眼内送達のための安定したリポソーム製剤が提供される。また、前記リポソーム製剤を含む眼の障害の治療のための治療剤も提供される。
【0003】
目における眼内圧(IOP)は、毛様体によって生み出される眼房水の連続流動によって維持されている。過剰な量の液体は、線維柱帯網(trabecular meshwork)を通して目から流出する。もし流出が妨げられると、眼内に眼房水が溜まり、IOPの増加および高眼圧症(ocular hypertension)に繋がる。高眼圧症は、視神経にダメージをあたえる可能性があり、視神経症および不可逆的な視力障害に繋がる。緑内障として知られるこの状態は、世界中で6000万人以上に影響を及ぼし、盲目の2番目の原因である。IOPの増加は緑内障の修正可能である重要な危険因子である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高眼圧症および緑内障の患者のための従来の治療は、目の手術および局部的な点眼薬を含む。これらの治療様式には欠点がある。例えば、すべての患者が手術の候補となる訳ではない。加えて、局部的な点眼薬は一般的に効果的であると考えられるが、患者の点眼の長期的な計画に対してのコンプライアンスは大きな問題である。もし患者が適当な局所的な点眼を計画通り行わない場合、高眼圧症および緑内障をうまくコントロールすることができない。
【0005】
局所的な点眼は、目による流体の生産を減らすこと、流出を増やすこと、または両方のメカニズムによって一般的には作用する、IOPをコントロールするための薬剤を含む。プロスタグランジン類似体(例えばラタノプロスト)は、ぶどう膜強膜流出路(uveoscleral pathway)を通して、水の流出を増加することによってIOPを減少することができる効能のある薬剤である。
【0006】
一般的には、点眼を介して角膜上皮に滴下される薬剤のうち、たった5%のみが角膜を通して浸透する。この結果を受けて、眼房水に届く薬剤の量は、しばしば治療に効果的な濃度を下回り、反復投与を必要とするという問題があった。加えて、薬剤の相当な部分は、結膜嚢を介して血液循環に取り込まれ、好ましくない全身性副作用を引き起こすという問題もあった。
【0007】
上記の局所的な点眼に代わるものとして、持続放出され、IOPを減少させる薬剤の結膜下注射を、局所的に処置が必要な部分に薬剤を輸送するために用いることができる。そのような輸送様式は、患者が点眼の計画に従わないこと、および角膜全体への非効率な薬剤の輸送といった問題を解決することができる。
【0008】
そこで、最小の頻度投与でIOPの長期的で安定的な管理を可能とする、眼内送達のための安定的な製剤へのニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、ある種のリポソームがプロスタグランジン類似体を含んでいることを特徴とするリポソーム製剤によって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明の上記目的は、ホスファチジルコリンを含む1つ以上の脂質二重層を含むリポソームを含み、前記リポソームがプロスタグランジンF2αを封入し、2μm未満の直径を持つ、眼内送達のための安定したリポソーム製剤によって達成される。
【0011】
また、本発明では上述の製剤を含む、眼の障害の治療のための治療剤も提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、最小の頻度投与でIOPの長期的で安定的な管理を可能とする、眼内送達のための安定したリポソーム製剤が提供される。また、前記リポソーム製剤を含む眼の障害の治療のための治療剤も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、対時間のパルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)リポソームからのラタノプロストの累積的な放出のプロットである。
図2A図2Aは、卵ホスファチジルコリン(PC)−含有リポソームおよびPOPC−含有リポソームのための、対時間のリポソームに留まるラタノプロストの開始時の量の割合のプロットである。
図2B図2Bは、4℃での保管の、対時間のリポソームのサイズのプロットである。
図3図3は、POPC−含有リポソームに封入されたラタノプロストの単一の結膜下注射の後の、対日数における、眼内圧のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明に係る1以上の実施例の詳細は、下記の図面と説明によって定める。発明の他の特徴、対象および長所は、説明から、および請求項から明らかである。この中のすべての引用文献は、完全に参照によってここに取り入れられる。
【0015】
本発明は、上記のように、眼内送達のための安定したリポソーム製剤を提供する。前記製剤はホスファチジルコリンを含む少なくとも1以上の脂質二重層を含む。一実施形態において、リポソームは単層リポソームである。好ましい実施形態においては、ホスファチジルコリンはパルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)である。
【0016】
前記製剤は、リポソームに封入されたプロスタグランジンF2αも含む。プロスタグランジンF2αは、ラタノプロスト、ビマトプロスト、トラボプロストまたはカルボプロストであり得る。好ましい実施形態においては、プロスタグランジンF2αは、ラタノプロストである。
【0017】
プロスタグランジンF2αとPOPCとのモル比は、0.01:1から0.5:1であり得る。一実施形態においては、モル比は0.01:1から0.35:1である。好ましい実施形態においては、安定したリポソーム製剤は、0.01:1から0.175:1のモル比でラタノプロストおよびPOPCを含む。加えて、リポソームはプロスタグランジンF2αの2〜25重量%を含むように調製されうる。
【0018】
リポソームは2μm未満の直径を有している。一実施形態において、リポソームの直径は100〜300nm(例えば、100nm、150nm、200nm、250nm、300nm)である。好ましい実施形態においては、直径は100nmである。これらのナノサイズの薬剤を含有したリポソームは時間と共にゆっくりとプロスタグランジンF2αを放出することができる。
【0019】
一実施形態において、上記のリポソーム製剤は予め構成することができ、結膜下注射のための水溶性製剤として準備し、注射することができる。
【0020】
また、上記のリポソーム製剤を投与することによる目の障害の治療方法や、上記製剤を含む目の障害の治療剤もまた、本発明の範囲内のものである。ここで、目の障害は、高眼圧症または緑内障であり得る。好ましくは、障害は緑内障である。一実施形態において、リポソーム製剤は結膜下注射によって投与される。
【0021】
上記のリポソーム製剤の投与は、注射の1時間後においてIOPを顕著に減少させることができる。より具体的には、リポソーム製剤の投与は、処理前のIOPと比較して、少なくとも30%(例えば30%、40%、および50%)のIOPを減少させる結果となる。有利には、IOPは一回の注射の後、4〜6ヶ月もの間、減少した状態を保つ。
【0022】
上述の通り、注射されたリポソーム製剤は数か月の間、プロスタグランジンF2α(例えば、ラタノプロスト)を緩やかに放出することができる。例えば、リポソームにおける薬剤の初期量の50%は、製剤の目への注射の後、10日以内に放出されうる。好ましくは、薬剤の65%が注射から28日以内に放出される。抗緑内障の薬剤の慢性的な局所投与は、眼表面疾患をしばしば誘発する。リポソーム製剤が有する緩効性の特徴は、これらの薬剤の日常的な投与の必要性を排除し、これによって付随する副作用を軽減または除去する。
【0023】
一般的に、安定でない薬剤は、時間経過と共に活性を失うことを防ぐため、−20℃またはそれより低い温度で、凍結乾燥または凍結される。特に、薬剤を含有した徐放性リポソーム製剤を凍結乾燥または凍結することは、薬剤の放出様態(release profile)に影響を与え、薬剤効果に予期せぬ変化をもたらす可能性がある。
【0024】
有利に、本発明に係るリポソーム製剤は、長期間安定である。例えば、本発明に係る製剤はリポソームの凝集または、それらからの薬剤の消失を引き起こすことなく、最大6月(例えば、1、2、3、4、5および6ヶ月)の間、4℃で保存することができる。この様に、本発明に係るリポソーム製剤は長期間4℃でバイアル中に保存することができ、そしてバイアルから直接注射することが可能である。
【0025】
更なる詳述を要せず、当業者は、上述の説明に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。以下の実施例は、単に具体的な例として解釈され、発明をなんら制限するものではない。
【実施例】
【0026】
実施例1:薬剤放出研究のための大単ラメラ小胞(LUV)の作製
薄膜水和技術(thin film hydration technique)を使用して、薬剤放出研究のためのラタノプロスト含有POPCリポソームを作製した。簡潔に言うと、POPCを計量し、クロロホルム:メタノール(2:1 v/v)溶媒混合液に溶解した。ラタノプロスト(アセトニトリル中の保存溶液、2mg/ml)を薬剤:脂質が0.175:1のモル比である脂質溶媒混合液へ加え、40℃で放置した。溶媒混合液を40℃に保たれた水浴に結合したロータリー・エバポレーター中の丸底フラスコへ加えた。前記フラスコを、1時間、減圧下100rpmで回転して溶媒を除去し、薄い薬剤を含有した脂質膜を形成した。等張リン酸緩衝塩類溶液(PBS;150mM、pH5.5)をこの膜へ加え、多層状の小胞(multilamellar vesicles (MLV))を形成した。MLVはポリカーボネートフィルター(0.2μm〜0.08μm)を通して、10回押し出した。押し出し加工によって直径0.09〜0.12μmの粒度分布を有するLUVが形成された。
【0027】
実施例2:薬剤の安定性研究のためのLUVの作製
安定性の研究の目的で、薬剤を含有したLUVをも作製した。POPCをpH6.7のPBS中に溶解し、2時間室温で一定にかき混ぜ、MLVを形成した。MLVをベンチ・トップ押出機(bench top extruder)上で、積層された3つの80nmサイズのポリカーボネート膜を使用して3〜5回押し出して、POPC LUVを形成した。ラタノプロストをエタノール中に溶解し、その溶液を水浴中50℃で丸底フラスコ中に保持し、窒素ガスのガス流下で乾燥して、薄い薬剤の膜を形成した。薬剤の膜は、油滴がフラスコの側面に観察されなくなるまで、2〜3時間、室温でPOPC LUVで水和した。ラタノプロスト:POPCは0.175:1のモル比で、薬剤を含有したLUVの作製に用いた。ラタノプロスト含有POPC LUVは、0.2μm注射器フィルタ(syringe filter)を用いて室温でろ過し、分析されるまで4℃で保存した。同様の方法で、ラタノプロスト含有卵PCリポソーム(egg PC liposome)の作製のために用いた。
【0028】
実施例3:薬剤含有POPCリポソームの特性
薬剤放出研究は、pH7.4のPBSに対して上記の実施例1で述べられたように作製したラタノプロスト含有POPCリポソームを透析によって分離し、さらにHPLCにより放出されたラタノプロストの量を測定することによって実施した。結果は図1に示した。28日の間、ラタノプロストのおおよそ65%が、時間依存的な様式でラタノプロスト含有POPCリポソームから放出された。
【0029】
ラタノプロスト含有POPCリポソームの物理的特性は、基本的には国際公開第2012/021107号パンフレット(ベンカトラマンら)に開示された通りに決定され、その内容は完全に参照によってここに取り入れられる。
【0030】
上記の実施例2の記載の通り作製されたラタノプロスト含有POPCリポソームの安定性を評価し、同類のラタノプロスト含有卵黄PC(eggPC;卵黄ホスファチジルコリン)リポソームと比較した。4℃で保管されたリポソームの安定性は6〜9ヶ月の期間評価した。安定性は、リポソームの平均サイズを計測し、同様にHPLCによってリポソーム中のラタノプロストの濃度を計測することによって評価した。結果は、図2Aおよび図2Bに示した。図2Aに示した通り、ラタノプロストの相当量は時間の経過と共に卵黄PCリポソームから失われ、4℃で保存された3ヶ月後のラタノプロストの量は最初に比べ45%減少した。驚くべきことに、ラタノプロストの量は4℃で保存された6ヶ月の後でも、POPCリポソームから失われなかった。粒度の変化については、図2Bに示した。図2Bはラタノプロスト含有卵黄PCリポソームの平均サイズは4℃での9ヶ月にわたる保存において次第に小さくなった。さらに驚くべきことに、ラタノプロスト含有POPCリポソームは4℃で6ヶ月後でも変化が計測されなかった。特に、薬剤含有リポソームのサイズの変化は薬剤の放出動態を大きく変化させる。
【0031】
実施例4:ラタノプロストリポソーム製剤のin vivo活性
上述のラタノプロストリポソーム製剤の効能は緑内障のモデル動物、すなわち、IOP>18mmHgとして定義される高眼圧症のカニクイザル(Macaca fascicularis)で検証した。動物実験は、視覚と眼科学研究協会会議(ARVO)によって承認された目および視力の研究における動物の使用のための生命に従って実行した。更に、国際実験動物管理公認協会のためのシングヘルス(Singhealth)シンガポール協会の動物倫理委員会のガイドラインも適用した。
【0032】
カニクイザルを硫酸アトロピン(0.125mg/kg体重)の皮下注射と共に、ケタミン(5〜10mg/kg体重)およびマレイン酸アセプロマジン(0.25mg/kg体重)を含む混合薬を筋肉注射することで麻酔した。カニクイザルの気道、呼吸および脈はすべての工程の間、監視した。結膜下注射の間、可能性のある不快を軽減するための局所麻酔として、1〜2滴の1%キシロカインを使用した。動物の瞳孔は、2.5%フェニレフリン塩酸および1%トロピカミド(アルコン ラボラトリーズ, フレンチ フォレスト, NSW, オーストラリア)を滴下して広げた。
【0033】
ラタノプロスト含有POPCリポソームは上記の実施例2に記載した技術によって作製した。0.175:1の初期の薬剤/脂質のモル比を有するラタノプロストリポソーム製剤(100μl)は3つの動物の両目へ結膜下注射によって導入した。IOPは、注射の前、および注射後に日ごとおよび週ごとの間隔で計測した。
【0034】
IOPの測定の前に、サルをケタミン(5mg/kg体重)でわずかに麻酔した。また、測定工程の間、可能性がある不快を軽減するため、1〜2滴の1%キシロカインを使用した。IOPは調整したトノメータ(Tono―Pen(登録商法)XL, Reichert Technologies, Depew, NY)を使用して計測した。IOPは、注射前3日間および注射後120日間、監視した。結果は図3に示した。一回の結膜下注射により、注射後1日目に眼圧の急激な低下がもたらされた。減少したIOPは、少なくとも注射後120日の間安定な状態を維持した。
【0035】
他の実施形態
この明細書で明らかにされる特徴のすべては、どんな組み合わせによっても組合すことができる。明細書中に開示されたそれぞれの特徴は、同様であるか、等しいか、類似した選択的な特徴によって取り換えることができる。この様、明示的に別段の定めをした場合を除き、明らかにされるそれぞれの特徴は、等しいまたは類似した特徴の一般的な一連の実施例のみである。
【0036】
上記の明細書から、当業者は簡単にこの発明に必須の特性を簡単に確かめることができ、その精神および範囲を逸脱しない範囲で、それを様々な用途と状況に適応させるために、発明の様々な変更及び修正を行うことができる。このように、他の実施形態は、以下の請求項の範囲内でもある。
図1
図2A
図2B
図3