(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記オクルージョン領域は、前記オクルージョン領域が属する前記深さレイヤに対するテクスチャー分析によって復元されることを特徴とする請求項8に記載の映像処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付する図面を参照しながら実施形態を詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0012】
ビューは、カメラによって撮影されたカラー映像及びデプスカメラによって撮影された深さ映像を含んでもよい。視点は、被写体のシーンに対する撮影地点の位置及び/又は方向を意味する。また、視点は、撮影の方向又は撮影の位置を示す。複数のビューの視点は、ビュー間の相対的な方向及び/又は相対的な位置を示す。
【0013】
下記で、カラー映像は、映像内のピクセルのカラー値を示す映像であってもよい。また、下記においてカラー映像は、カラー映像の情報又はカラー映像のデータを示す。
【0014】
例えば、カラー映像は、カラー映像内のピクセルのカラー値を含んでもよい。カラー映像のピクセルのカラー値は、撮影することによって生成されたカラー映像内で、ピクセルが示すシーン内のオブジェクトのカラーを示す。
【0015】
下記で、深さ映像は、映像内のピクセルの深さ値を示す映像であってもよい。また、下記で深さ映像は、深さ映像の情報又は深さ映像のデータを示す。「深さ映像」及び「深さマップ映像」に対する用語の意味は同一であってもよく、互いに交換して用いてもよい。
【0016】
例えば、深さ映像は、深さ映像内のピクセルの深さ値を含んでもよい。深さ映像のピクセルの深さ値は、シーンを撮影することによって生成された深さ映像内でピクセルが示すシーン内のオブジェクト、地点又は領域の深さを示す。小さい深さ値は、ピクセルが示すオブジェクト、地点又は領域が撮影の地点から遠く離れたことを示す。大きい深さ値は、ピクセルが示すオブジェクト、地点又は領域が撮影の地点に近いことを示す。反対に、大きい深さ値がピクセルが示すオブジェクト、地点又は領域が撮影の地点から遠く離れたことを示してもよく、小さい深さ値がピクセルが示すオブジェクト、地点又は領域が撮影の地点に近いことを示してもよい。
【0017】
カメラ及びデプスカメラによってある視点におけるシーンが撮影されたとき、シーン内の1つの所望の(又は代案的に所定の)地点又は領域に対応するピクセルに対してカラー値及び深さ値が生成されてもよい。生成されたピクセルのカラー値は、1つの所望の(又は代案的に所定の)地点のカラー値を示してもよく、生成されたピクセルの深さ値は1つの所望の(又は代案的に所定の)地点及び前記撮影の地点間の距離を示す。カラー映像は、生成されたピクセルのカラー値を含んでもよく、深さ映像は生成されたピクセルの深さ値を含んでもよい。
【0018】
カラー映像のピクセル及び深さ映像のピクセルは、互いに対応する関係を有してもよい。カラー映像のピクセル及び深さ映像のピクセルが互いに対応することは、両ピクセルがシーン内の同じオブジェクト、地点又は領域を示すことを意味する。カラー映像及び深さ映像内で同じ座標値を有するカラー映像のピクセル及び深さ映像のピクセルは互いに対応する。
【0019】
図1は、例示の実施形態に係る映像処理装置のブロック図である。映像処理装置100は、プロセッサ102及びメモリ104を含む。
【0020】
プロセッサ102は、算術的及び論理的、並びにび入/出力動作を行うことによってコンピュータプログラムの命令を実行するように構成される。プロセッサ102は、バス及び/又はネットワークインターフェースを介してメモリ104から命令を読み出す。プロセッサ102によって実行されるとき、命令はプロセッサを基底映像生成部110、オクルージョン領域復元部120、及び出力映像生成部130から構成される。基底映像生成部110、オクルージョン領域復元部120、及び出力映像生成部130の機能について
図2などを参照して下記で詳細に説明する。
【0021】
メモリ104は、コンピュータ読み出し可能な格納媒体であってもよい。メモリ104は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory;RAM)、読み出し専用メモリ(Read Only Memory;ROM)、及び/又はディスクドライブのような永久的な大容量ストレージデバイスを含んでもよい。プロセッサ100は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit;CPU)、コントローラ又は特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit;ASIC)のようなロジックチップであってもよく、メモリ104内に格納された命令を実行するとき、基底映像生成部110、オクルージョン領域復元部120、及び出力映像生成部130のような専用機械として構成される。
【0022】
図2は、本発明の幾つかの実施形態に係る映像処理方法のフローチャートである。
図2を参照すると、ステップS210において、基底映像生成部110は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像を受信する。多視点カラー映像は、互いに異なる視点を有する複数のカラー映像であってもよい。
【0023】
視点は1つのベースライン上の互いに異なる位置にそれぞれ対応する。
【0024】
深さ映像は、複数のカラー映像のそれぞれに対応する深さ映像であってもよい。言い換えれば、1つの視点におけるカラー映像及び深さ映像を含んでもよい。
【0025】
また、基底映像生成部110は、基底位置を受信してもよい。
【0026】
多視点カラー映像及び深さ映像について、
図11A〜
図11Fを参照して下記で詳細に説明する。
【0027】
ステップS220において、基底映像生成部110は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像に基づいて基底映像を生成する。
【0028】
基底映像は、多視点カラー映像及び深さ映像に基づいて生成される1つ以上のライトフィールド映像のオクルージョン領域を含む映像であってもよい。または、基底映像は、多視点カラー映像及び深さ映像に基づいて生成される1つ以上のライトフィールド映像の全てのオクルージョン領域を含む映像であってもよい。
【0029】
基底映像は、カラー映像及び深さ映像に基づいて生成され得る1つ以上のライトフィールド映像のうち、基底映像のオクルージョン領域を含む異なるライトフィールド映像が存在しない映像であってもよい。例えば、基底映像は、カラー映像及び深さ映像に基づいて生成される1つ以上のライトフィールド映像のオクルージョン領域の包含関係に基づいて決定されてもよい。
【0030】
基底映像は、多視点カラー映像及び深さ映像に基づいて生成される互いに異なる視点を有するカラー映像、及び深さ映像のうちオクルージョン領域の全部又は一部が復元された映像であってもよい。基底映像は、基底カラー映像及び基底カラー映像の深さ映像に対応する基底深さ映像を含んでもよい。基底カラー映像は基底映像のカラーを示す。基底深さ映像は基底映像の深さを示す。
【0031】
ステップS230において、オクルージョン領域復元部120は生成された基底映像内のオクルージョン領域を復元する。
【0032】
オクルージョン領域は、カラー値又は深さ値が知られていない領域であってもよい。カラー映像及び深さ映像は2次元の情報を含んでもよい。したがって、カラー映像及び深さ映像の視点が変更される場合、前景又はシーン内の前景によって隠された背景の部分が現れる。しかし、カラー映像及び深さ映像は、隠された部分に関する情報(例えば、隠された部分のカラー値及び深さ値)を含まなくてもよい。したがって、視点の変更に応じて生成されたカラー映像及び深さ映像内で、隠された部分はオクルージョン領域として現れてもよい。
【0033】
ステップS240において、出力映像生成部130は、オクルージョン領域が復元された基底映像に基づいて出力映像を生成する。
【0034】
出力映像は、入力された多視点カラー映像及び深さ映像の視点とは異なる視点を有する映像であってもよい。出力映像はカラー映像であってもよい。また、出力映像は、出力カラー映像及び出力深さ映像を含んでもよい。
【0035】
出力映像は、ライトフィールド映像であってもよい。言い換えれば、出力映像の視点は、入力された多視点カラー映像及び深さ映像の視点に比べて垂直方向及び水平方向に異なる視点であってもよい。垂直方向及び水平方向は、多視点カラー映像及び深さ映像が示すシーンに対する方向であってもよい。
【0036】
出力映像生成部130は、生成された複数の基底映像にビュー補間を適用することによって出力映像を生成してもよい。出力映像生成部130は、生成された出力映像を出力する。出力映像生成部130は、プロジェクターであってもよい。出力映像生成部130は、映像処理装置100の内部の構成要素であってもよく、ケーブル又はネットワークを介して映像処理装置100と接続された外部の構成要素であってもよい。
【0037】
図3は、幾つかの実施形態に係る基底映像生成部のブロック図である。
図3を参照すると、基底映像生成部110は、位置決定部310及び映像生成部320を備える。
【0038】
位置決定部310及び映像生成部320のそれぞれに対して
図4を参照して下記で詳細に説明する。
【0039】
図4は、幾つかの実施形態に係る基底映像生成方法のフローチャートである。
【0040】
図2〜4を参照して、
図2を参照して説明したステップS220は下記のステップS410及びS420を含んでもよい。
【0041】
ステップS410において、位置決定部310は基底映像の位置を決定する。基底映像の位置は基底映像の視点を示す。下記で、「基底映像(又は、映像)の位置」は「基底映像(又は映像)の視点」に代替してもよい。
【0042】
位置決定部310は、映像処理装置100によって生成される映像の位置のうち1つ以上の位置を基底映像の位置として決定してもよい。例えば、位置決定部310は、映像処理装置100によって生成される映像のうち基底映像として決定してもよく、決定された映像の位置を基底映像の位置として決定してもよい。
【0043】
位置決定部310は、入力されたカラー映像及び前記カラー映像に対応する深さ映像に基づいて、映像処理装置100によって生成される映像のうちオクルージョン情報が最も多い映像の位置を基底映像の位置として決定してもよい。例えば、位置決定部310は、入力されたカラー映像及び入力されたカラー映像に対応する深さ映像に基づいて、映像処理装置100によって生成される映像のオクルージョン領域に基づいて基底映像の位置を決定してもよい。
【0044】
オクルージョン情報は、オクルージョン領域に関する情報であってもよい。オクルージョン情報が最も多い映像は最も広いオクルージョン領域を含む映像を意味する。
【0045】
位置決定部310は、位置のうち両端のサイドの位置を基底映像の位置として選択してもよい。複数の基底映像は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像に基づいて生成される1つ以上の映像のうち、最左側のライトフィールド映像及び最右側のライトフィールド映像であってもよい。
【0046】
基底映像の位置決定において、出力映像を出力する出力映像生成部130の回転を反映してもよい。
【0047】
位置決定部310は、位置のうち光線の方向が最も多く歪んだ映像の位置を基底映像の位置として選択してもよい。ここで、光線の方向が最も多く歪んだ映像は2つであってもよい。基底映像は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像に基づいて生成される1つ以上の映像のうち、光線の方向が最も多く歪んだ映像であってもよい。例えば、基底映像は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像に基づいて生成される1つ以上の映像の光線の方向に基づいて選択されてもよい。
【0048】
基底映像は、同一の光源を有する透視投影光を1つの集合として映像化したものであってもよい。または、基底映像は光の方向は同一であり、光源は互いに異なる正投影光を1つの集合として映像化したものであってもよい。
【0049】
前述の映像処理装置100によって生成される映像は、ライトフィールド映像であってもよい。映像処理装置100によって生成される映像は、多視点カラー映像及び深さ映像によって決定されてもよい。例えば、位置決定部310は、多視点カラー映像及び深さ映像に基づいて生成される映像の位置のうち1つ以上の位置を基底映像の位置として決定してもよい。
【0050】
ステップS420において、映像生成部320は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像を用いて決定された位置の基底映像を生成する。生成された基底映像はライトフィールド映像であってもよい。
【0051】
基底映像の生成は、
図5及び
図6などを参照して下記で詳細に説明する。
【0052】
図5は、幾つかの実施形態に係る映像併合部のブロック図である。
図6は、幾つかの実施形態に係る基底映像を生成するための映像併合方法を示す。
図3〜6を参照して、映像併合部320は、映像変換部510及び映像併合部520を含んでもよい。
【0053】
映像変換部510及び映像併合部520のそれぞれに対して
図6などを参照して下記で詳細に説明する。
【0054】
図6は、幾つかの実施形態に係る映像併合方法のフローチャートである。
【0055】
ステップS610において、映像変換部510は、カラー映像及びカラー映像に対応する深さ映像をステップS410で決定された位置の視点における映像に変換することによって視点が変換された映像を生成する。視点が変換された映像は、決定された位置の視点を有するカラー映像及び深さ映像を含んでもよい。言い換えれば、視点が変換された映像は、視点が変換されたカラー映像及び視点が変換された深さ映像を含んでもよい。視点が変換された映像は複数であってもよい。複数の視点が変換された映像は、カラー及び深さにおいて互いに異なる情報を含んでもよい。
【0056】
映像変換部510は、多視点カラー映像及び多視点カラー映像に対応する深さ映像に対して、各カラー映像及び各カラー映像に対応する深さ映像をステップS410で決定された位置の視点における映像に変換することで、決定された位置の視点に視点の変換された複数の映像を生成してもよい。決定された位置の視点は基底映像の視点であってもよい。
【0057】
入力映像の多視点カラー映像及び深さ映像がそれぞれ3つの場合、3つの視点が変換されたカラー映像及び深さ映像を、
図12A〜
図12Fに基づいて下記で詳細に説明する。
【0058】
ステップS620において、映像併合部520は、複数の視点が変換された映像を併合することによって、ステップS410で決定された位置の併合された基底映像を生成する。視点が変換された映像併合は、視点が変換された映像情報を統合してもよい。
【0059】
視点が変換された映像は、互いに異なるオクルージョン領域を含んでもよい。映像併合部520は視点が変換された映像併合において、視点が変換された映像内で最も近い物体を選択してもよい。映像併合部520は、基底映像の各ピクセルに対して各ピクセルに対応する視点が変換された映像のピクセルのうち、深さ値が最も大きいピクセルのデータを各ピクセルに対して用いてもよい。例えば、映像併合部520は、基底映像の各ピクセルに対して各ピクセルに対応する視点が変換された映像のピクセルのうち、深さ値に基づいて選択されたピクセルのデータを各ピクセルに対して用いてもよい。
【0060】
例えば、映像併合部520は、基底映像の第1ピクセルのカラー値を決定する際に、第1ピクセルに対応する視点の変換された映像の第2ピクセルのうち最も近いピクセルを決定してもよい。映像併合部520は、第2ピクセルのうち最も近いピクセルを決定するために視点の変換された深さ映像を用いてもよい。映像併合部520は、決定された最も近いピクセルのカラー値を基底映像(又は、基底カラー映像)のピクセルのカラー値に設定してもよい。言い換えれば、映像併合部520は、視点が変換されたカラー映像の同じ位置のピクセルのうち、最も近いピクセルのカラー値を基底映像(又は、基底カラー映像)の位置のピクセルのカラー値に設定してもよい。
【0061】
例えば、映像併合部520は、基底映像の第1ピクセルの深さ値を決定する際に、第1ピクセルに対応する視点が変換された映像の第2ピクセルのうち最も近いピクセルを決定してもよい。映像併合部520は、第2ピクセルのうち最も近いピクセルを決定するために視点の変換された深さ映像を用いてもよい。映像併合部520は、決定された最も近いピクセルの深さ値を基底映像(又は、基底カラー映像)のピクセルの深さ値に設定してもよい。言い換えれば、映像併合部520は、視点が変換された深さ映像の同じ位置のピクセルのうち、最も近いピクセルの深さ値を基底映像(又は、基底カラー映像)の位置のピクセルの深さ値に設定してもよい。
【0062】
言い換えれば、映像併合部520は、視点の変換された映像を併合することにおいて、視点が変換された映像内で最も飛び出ているオブジェクトを選択してもよい。最も飛び出ているオブジェクトは視聴者の視点で最も近いオブジェクトを意味する。また、最も飛び出ているオブジェクトは深さが最も小さい(又は、最も大きい)オブジェクトであってもよい。
【0063】
併合によって生成された互い異なる視点を有する3つの基底映像が
図13A〜
図13Fを参照して下記で詳細に説明する。
【0064】
図7は、幾つかの実施形態に係る遠近法のライトフィールドに対する基底映像生成方法を示す。
図7に示す右側に、カメラ映像空間内の多視点の映像が示されている。多視点の映像として、3つの入力映像がそれぞれの点から出発する三角形のように示されている。3つの入力映像の視点は、ベースライン上の互いに異なる視点であってもよい。入力映像のそれぞれは、カラー映像及び深さ映像を含んでもよい。
【0065】
図7に示す左側に、ライトフィールド映像空間内の複数の基底映像が示されている。複数の基底映像として、第1基底映像及び第2基底映像がそれぞれの点から出発する三角形のように示されている。三角形は映像の光源を示す。
【0066】
入力映像を示す点と基底映像を示す点との間の線は入力映像及び基底映像間の依存関係を示す。入力映像を示す点と基底映像を示す点との間の線は、入力映像が基底映像の生成のために使用されることを示す。
【0067】
入力映像を示す点又は基底映像を示す点から出発する三角形は、入力映像又は基底映像が示す空間を意味する。
【0068】
複数の入力映像は、透視投影によって取得された映像であってもよい。遠近投射は、単一な点を介して見られるような表面上の投射である。また、複数の基底映像は、遠近投射によって生成されてもよい。
【0069】
図8は、幾つかの実施形態に係る情投影のライトフィールドに対する基底映像生成方法を示す。
図8に示す右側に、カメラ映像空間内の多視点の映像が示されている。多視点の映像として、3つの入力映像がそれぞれの点から出発するものと示されている。入力映像のそれぞれはカラー映像及び深さ映像を含んでもよい。
【0070】
図8に示す左側に、ライトフィールド映像空間内の複数の基底映像が示されている。複数の基底映像として、第1基底映像及び第2基底映像がそれぞれ平行四辺の面として示されている。第1基底映像及び第2基底映像の左側における垂直面は、平行する光源の線を示す。
【0071】
複数の入力映像は、透視投影法によって取得された映像であってもよい。複数の基底映像は、正投影法によって生成されてもよい。正投影法は、3次元のオブジェクトを2次元内に投射し、全ての投射ラインは投射平面に対して直交する。
【0072】
図9は、幾つかの実施形態に係るライトフィールドピクセルの算出方法を説明する。
【0073】
図5〜9を参照すると、映像変換部510は、カメラ内部パラメータを用いて入力映像のピクセル又はピクセルの座標をカメラ座標に変換してもよい。カメラ座標への変換に対して
図10Aを参照して下記で詳細に説明する。
【0074】
次に、映像変換部510は、カメラ外部パラメータを用いてカメラ座標をワールド座標に変換してもよい。ワールド座標への変換に対して
図10Bを参照して下記で詳細に説明する。
【0075】
次に、映像変換部510は、ライトフィールド外部パラメータを用いてワールド座標をライトフィールド座標に変換してもよい。ライトフィールド座標への変換に対して
図10Cを参照して下記で詳細に説明する。
【0076】
次に、映像変換部510は、ライトフィールド座標をライトフィールドピクセルに変換してもよい。映像変換部510は、ライトフィールド映像内のピクセルのうち算出されたライトフィールド座標に対応するピクセルを決定してもよい。
【0077】
映像変換部510は、ライトフィールドのタイプに応じて正投影法又は透視投影法を用いて算出されたライトフィールド座標をライトフィールド映像内の特定の座標にマッピングさせることができる。または、映像変換部510はライトフィールドのタイプに応じて正投影法又は透視投影法を用いて算出されたライトフィールド座標をライトフィールド映像内のピクセルのうち1つのピクセルにマッピングさせてもよい。マッピングによってライトフィールド映像内のライトフィールドピクセルが生成される。
【0078】
正投影法又は透視投影法を用いるピクセルでのマッピングについて、
図10D及び
図10Eを参照して下記でそれぞれ詳細に説明する。
【0079】
図10Aは、幾つかの実施形態に係るカメラ座標への変換を示す。
【0080】
図10A〜
図10Eにおいて、入力映像内のi
c、j
j、d
ijの位置のピクセル1011は、カメラ座標系1010におけるx
c、y
c、z
cの座標1012に変換されてもよい。
【0081】
入力映像内の位置i
c、j
j、d
ijのうちi
c、j
j、d
ijは、ピクセルの水平位置(又は、座標値)、ピクセルの垂直位置(又は、座標値)、及びピクセルの深さをそれぞれ示す。
【0082】
図10Aにおいて、三角形は入力映像の領域に対応する。
【0083】
図10Bは、幾つかの実施形態に係るワールド座標への変換を示す。
図10Bにおいて、カメラ座標系1010のxc、yc、zcの座標1012は、ワールド座標系1020におけるx、y、zの座標1021に変換されてもよい。
図10Bにおいて、三角形は入力映像の領域に対応する。
【0084】
図10Cは、幾つかの実施形態に係るライトフィールド座標への変換を示す。
図10Cにおいて、ワールド座標系1020のx、y、zの座標1021は、ライトフィールド座標系1030におけるx
LF、y
LF、z
LFの座標1031に変換されてもよい。
【0085】
図10Dは、幾つかの実施形態に係る情投影投射を用いるピクセルマッピングを説明する。
図10Dにおいて、ライトフィールド座標系1030におけるx
LF、y
LF、z
LFの座標1031は、正投影法によってライトフィールド映像内のi
LF、j
LF位置のピクセル1041にマッピングされる。
【0086】
入力映像内の位置i
LF、j
LFのうちi
LF及びj
LFは、ピクセルの水平位置及びピクセルの垂直位置をそれぞれ示す。
【0087】
図10Dに示す四角形1051は基底映像の領域に対応する。
【0088】
図10Eは、幾つかの実施形態に係る透視投影法を用いるピクセルマッピングを説明する。
図10Eにおいて、ライトフィールド座標系1030におけるx
LF、y
LF、z
LFの座標1051は、透視投影法によってライトフィールド映像内のi
LF、j
LFの位置のピクセル1031にマッピングされる。
【0089】
入力映像内の位置i
LF、j
LFのうちi
LF及びj
LFは、ピクセルの水平位置(又は、座標値)及びピクセルの垂直位置(又は、座標値)をそれぞれ示す。
【0090】
図10Eに示す三角形1052は基底映像の領域に対応する。
【0091】
図11A〜
図11Fは、幾つかの実施形態に係る3つの入力カラー映像及び3つの深さ映像を示す。
図11A〜
図11Fにおいて、多視点カラー映像は、第1入力カラー映像、第2入力カラー映像、及び第3入力カラー映像を含み、多視点の深さ映像は、第1入力深さ映像、第2入力深さ映像、及び第3入力深さ映像を含むものとして示されている。
【0092】
第1入力カラー映像及び第1入力深さ映像は、第1ビュー又は第1入力映像を構成してもよい。第2入力カラー映像及び第2入力深さ映像は、第2ビュー又は第2入力映像を構成してもよい。第2入力カラー映像及び第2入力深さ映像は、第2ビュー又は第1入力映像を構成してもよい。
【0093】
図11A〜
図11Fにおいて、前景のオブジェクトは円形又は球形を有するものとして示されている。背景は黒色に表示されている。
【0094】
図11Aは、幾つかの実施形態に係る第1入力カラー映像を示す。
図11Aを参照して、第1入力カラー映像は、多視点カラー映像のうち左側又は最左側の視点のカラー映像であってもよい。
【0095】
第1入力カラー映像で、円形に表示された前景のオブジェクトは右側に偏って表示されている。前景のオブジェクトは、深さ値がより大きいほど又は撮影の地点からより近いほどさらに右側に位置する。
【0096】
図11Bは、幾つかの実施形態に係る第1入力深さ映像を示す。
図11Bを参照して、第1入力深さ映像は、第1入力カラー映像に対応する深さ映像であってもよい。第1入力深さ映像は、多視点の深さ映像のうち左側又は最左側の視点の深さ映像であってもよい。
【0097】
第1深さ映像で、浅い部分は深さ値が大きい部分又は撮影の地点からより近い部分を示す。濃厚な部分は、深さ値が小さい部分又は撮影の地点からより近い部分を示す。
【0098】
図11Cは、幾つかの実施形態に係る第2入力カラー映像を示す。
図11Cを参照すると、第2入力カラー映像は、多視点カラー映像のうち中央の視点のカラー映像であってもよい。
【0099】
第1入力カラー映像で、円形に表示された前景のオブジェクトは第2カラー映像の中心部に表示されている。前景のオブジェクトのうち深さ値がさらに小さいオブジェクト(又は、撮影の地点からさらに遠いオブジェクト)は深さ、値がより大きいオブジェクト(又は、撮影の地点からより近いオブジェクト)によって隠されている。
【0100】
図11Dは、幾つかの実施形態に係る第2入力深さ映像を示す。
図11Dを参照すると、第2入力深さ映像は、2入力カラー映像に対応する深さ映像であってもよい。第2入力深さ映像は、多視点の深さ映像のうち中央の視点の深さ映像であってもよい。
【0101】
第2深さ映像で、浅い部分は深さ値が大きい部分又は撮影の地点からより近い部分を示す。濃厚な部分は、深さ値が小さい部分又は撮影の地点からより近い部分を示してもよい。
【0102】
図11Eは、幾つかの実施形態に係る第3入力カラー映像を示す。
図11Eを参照すると、第3入力カラー映像は、多視点カラー映像のうち右側又は最右側の視点のカラー映像であってもよい。
【0103】
第3入力カラー映像で、円形に表示された前景のオブジェクトは左側に偏って表示されている。前景のオブジェクトは、深さ値がより大きいほど又は撮影の地点からより近いほどさらに左側に位置する。
【0104】
図11Fは、幾つかの実施形態に係る第3入力深さ映像を示す。
図11Fを参照すると、第3入力深さ映像は、第3入力カラー映像に対応する深さ映像であってもよい。第3入力深さ映像は、多視点の深さ映像のうち右側又は最右側の視点の深さ映像であってもよい。
【0105】
第3深さ映像で、浅い部分は、深さ値が大きい部分又は撮影の地点からより近い部分を示す。濃厚な部分は、深さ値が小さい部分又は撮影の地点からより近い部分を示す。
【0106】
図12A〜
図12Fは、幾つかの実施形態に係る基底映像の視点に変更された視点が基底映像の視点に変換された3つのカラー映像及び3つの深さ映像を示す。
図12A〜
図12Fでは、3つの視点が変換されたカラー映像及び3つの視点が変換された深さ映像が示されている。ここで、変更された視点は、位置決定部310によって決定された位置に対応する視点であってもよい。
【0107】
映像変換部510は、視点が変換されたカラー映像及び視点が変換された深さ映像を生成してもよい。
【0108】
位置決定部310は、1つ以上の位置を生成される基底映像の位置として決定してもよい。
図12A〜
図12Fを参照して図示された3つの視点が変換されたカラー映像及び3つの視点が変換された深さ映像は、決定された3つの位置のうち左側又は最左側の位置に対応する視点であってもよい。言い換えれば、
図12A〜
図12Fに示す3つの視点が変換されたカラー映像及び3つの視点が変換された深さ映像の視点は第1基底映像視点であってもよい。
【0109】
視点が変換されたカラー映像は、入力された多視点カラー映像の数だけ生成されてもよい。また、視点が変換された深さ映像は、入力された多視点の深さ映像の数だけ生成されてもよい。
【0110】
基底映像の視点に変更された
図12A、
図12C及び
図12Eで、
図11A、
図11C及び
図11Eの多視点カラー映像の第1入力カラー映像、第2入力カラー映像、及び第3入力カラー映像がそれぞれ基底映像の視点に変更されたカラー映像が示されている。
【0111】
図12Aは、幾つかの実施形態に係る第1視点変更カラー映像を示す。
【0112】
第1視点変更カラー映像は、
図11Aに示す第1入力カラー映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0113】
第1入力カラー映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第1視点変更カラー映像内でオクルージョン領域が生成されている。オクルージョン領域は、第1視点変更カラー映像内の黒い色で表現されている。また、後述される
図12B〜
図12Fでもオクルージョン領域は黒い色で表現されている。
【0114】
図12Bは、幾つかの実施形態に係る第1視点変更された深さ映像を示す。
【0115】
第1視点変更深さ映像は、
図11Bにおける第1入力深さ映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0116】
第1入力深さ映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第1視点変更深さ映像内でオクルージョン領域が生成されている。
【0117】
図12Cは、幾つかの実施形態に係る第2視点変更カラー映像を示す。
【0118】
第2視点変更カラー映像は、
図11Cに示す第2入力カラー映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0119】
第2入力カラー映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第2視点変更カラー映像内でオクルージョン領域が生成されている。
【0120】
図12Dは、幾つかの実施形態に係る第2視点変更深さ映像を示す。
【0121】
第2視点変更深さ映像は、
図11Dに示す第2入力深さ映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0122】
第2入力深さ映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第2視点変更深さ映像内でオクルージョン領域が生成されている。
【0123】
図12Eは、幾つかの実施形態に係る第3視点変更カラー映像を示す。
【0124】
第3視点変更カラー映像は、
図11Eに示す第3入力カラー映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0125】
第3入力カラー映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第3視点変更カラー映像内でオクルージョン領域が生成されている。
【0126】
図12Fは、幾つかの実施形態に係る第3視点変更深さ映像を示す。
【0127】
第3視点変更深さ映像は、
図11Fに示す第3入力深さ映像の視点を基底映像の視点に変更することによって生成された映像であってもよい。
【0128】
第3入力深さ映像の前景のオブジェクト一部のオブジェクトは、他の前景のオブジェクトによって隠され、視点の変更によって第3視点変更深さ映像内でオクルージョン領域が生成されている。
【0129】
図13A〜
図13Fは、幾つかの実施形態に係る3つの基底映像を示す。
【0130】
前述されたように、位置決定部310は、1つ以上の位置を生成される基底映像の位置として決定してもよい。
図12A〜
図12Fでは、3つの位置が基底映像の位置として決定し、3つの位置に対応する基底映像がそれぞれ生成された場合を示す。
【0131】
透視投影法の基底映像において、位置決定部310は、基底映像の位置を最も外郭の光源及び中央の光源にそれぞれ対応する位置として決定する。最左側の光源、中央の光源、及び最右側の光源の位置が基底映像の位置として決定されてもよい。
【0132】
3つの位置のうち左測位置に対応する第1基底映像は、
図12Aに示す第1基底カラー映像及び
図12Bに示す第2基底深さ映像を含んでもよい。中央位置に対応する第2基底映像は、
図12Cに示す第2基底カラー映像及び
図12Dに示す第2基底深さ映像を含んでもよい。右測位置に対応する第3基底映像は、
図12Eに示す第3基底カラー映像及び
図12Fに示す第3基底深さ映像を含んでもよい。
【0133】
図13Aは、幾つかの実施形態に係る第1基底カラー映像を示す。
【0134】
第1基底カラー映像は第1基底映像のカラーを示す。
【0135】
映像併合部520は、
図13Aに示す第1視点変更カラー映像、
図13Cに示す第2視点変更カラー映像、及び
図13Eに示す第3視点変更カラー映像を併合することによって第1基底カラー映像を生成してもよい。
【0136】
図13Bは、幾つかの実施形態に係る第1基底深さ映像を示す。
【0137】
第1基底深さ映像は、第1基底映像の深さを示す。
【0138】
映像併合部520は、
図13Bに示す第1視点変更深さ映像、
図13Dに示す第2視点変更深さ映像、及び
図13Fに示す第3視点変更深さ映像を併合することによって第1基底深さ映像を生成してもよい。
【0139】
図13Cは、幾つかの実施形態に係る第2基底カラー映像を示す。
【0140】
第2基底カラー映像は、第2基底映像のカラーを示す。第2基底カラー映像は、第2基底映像の視点で視点が変換されたカラー映像を併合することによって生成されてもよい。
【0141】
図13Dは、幾つかの実施形態に係る第2基底深さ映像を示す。
【0142】
第2基底深さ映像は、第2基底映像の深さを示す。第2基底深さ映像は第2基底映像の視点で視点が変換された深さ映像を併合することによって生成されてもよい。
【0143】
図13Eは、幾つかの実施形態に係る第3基底カラー映像を示す。
【0144】
第3基底カラー映像は、第3基底映像のカラーを示す。第3基底カラー映像は、第3基底映像の視点で視点が変換されたカラー映像を併合することによって生成されてもよい。
【0145】
図13Fは、幾つかの実施形態に係る第3基底深さ映像を示す。
【0146】
第3基底深さ映像は、第3基底映像の深さを示す。第3基底深さ映像は、第3基底映像の視点で視点が変換された深さ映像を併合することによって生成されてもよい。
【0147】
図14は、幾つかの実施形態に係るオクルージョン領域復元部のブロック図である。
図15は、幾つかの実施形態に係るオクルージョン領域の復元方法を示す。
【0148】
図1、2、14及び15を参照すると、
図2を参照して議論されたように、ステップS230においてオクルージョン領域復元部120はオクルージョン領域を復元する。
【0149】
オクルージョン領域復元部120は、オクルージョン領域検出部1410、深さレイヤ生成部1420、及びオクルージョン領域推定部1430を備える。
【0150】
基底映像は、入力された多視点カラー映像及び深さ映像では情報が提供されていないオクルージョン領域を含んでもよい。
【0151】
映像処理装置100によって生成されるライトフィールド映像のうち、基底映像が最も多いオクルージョン領域を含む。したがって、基底映像のオクルージョン領域が復元されれば、復元された領域の情報が異なるライトフィールド映像を生成するためにも用いてもよい。
【0152】
ステップS1510において、オクルージョン領域検出部1410は基底映像内でオクルージョン領域を検出する。
【0153】
基底映像は、複数の視点が変換された映像に基づいて生成されるが、基底映像の視点において、ある視点が変換された映像によっても情報が提供されない領域が存在することがある。ここで、情報とは、領域又は領域内のピクセルのカラー値及び/又は深さ値を含んでもよい。オクルージョン領域は、基底映像内の情報が欠如した領域であってもよい。
【0154】
オクルージョン領域検出部1410は、基底映像のピクセルのうちカラー値及び/又は深さ値が設定されていないピクセルをオクルージョン領域として検出してもよい。基底映像のピクセルのカラー値及び/又は深さ値は、マッピングによって設定されてもよい。基底カラー映像の第1ピクセルにマッピングされるピクセルは、視点が変換されたカラー映像の第1ピクセルと同一の座標値を有する第2ピクセルのうち、最も近いピクセルであってもよい。基底深さ映像の第3ピクセルにマッピングされるピクセルは、視点が変換された深さ映像の第3ピクセルと同一の座標値を有する第4ピクセルのうち、最も近いピクセルであってもよい。
【0155】
ステップS1520において、深さレイヤ生成部1420は、基底映像の基底深さ映像を用いて基底映像に対する深さレイヤを生成又は決定してもよい。深さレイヤ生成部1420は、同一の深さ値又は類似の深さ値を有するピクセルを深さレイヤとしてグルーピングしてもよい。言い換えれば、深さレイヤは、同一の深さ値又は類似の深さ値を有するピクセルの領域をレイヤとして表現したものであってもよい。
【0156】
深さレイヤ生成部1420は、基底映像のピクセルを1つ以上のレイヤに分類してもよい。分類の際に、深さレイヤ生成部1420は基底映像のピクセルのうち同一の深さ値又は類似の深さ値を有する隣接するピクセルを1つの深さレイヤにグルーピングしてもよい。言い換えれば、1つ以上の深さレイヤは、同一の深さ値又は類似の深さ値を有する隣接するピクセルがレイヤとして分類されたものであってもよい。
【0157】
上述の説明のうち、類似の深さ値は所望の(又は代案的に所定の)範囲内の深さ値であってもよい。この範囲の中心は、深さレイヤに対応するピクセルの深さ値の平均値又は中間値であってもよい。所定の範囲は1つの深さレイヤにグルーピングするために適する範囲であってもよく、視聴者が同一の深さ感を感じる深さ値の範囲であってもよい。
【0158】
基底映像のうち、オクルージョン領域又はオクルージョン領域内のピクセルに対して深さ値が決定されないことがある。深さレイヤ生成部1420は、オクルージョン領域に対してオクルージョン領域に隣接するピクセルのうち最も小さい深さ値を有するピクセルを選択してもよく、ピクセルに対応する深さレイヤをオクルージョン領域の深さレイヤとして決定してもよい。ここで、隣接するピクセルは、オクルージョン領域に水平(parallax)に隣接するピクセルであってもよい。または、深さレイヤ生成部1420は、オクルージョン領域に対してオクルージョン領域に隣接する深さレイヤのうち最も小さい深さ値を有する深さレイヤを選択してもよく、オクルージョン領域を選択された深さレイヤに含ませてもよい。ここで、隣接する深さレイヤは、オクルージョン領域に水平に隣接する深さレイヤであってもよい。
【0159】
オクルージョン領域を含む深さレイヤの選択について
図16及び
図17を参照して詳細に説明する。
【0160】
ステップS1530において、オクルージョン領域推定部1430は、1つ以上の深さレイヤのうちオクルージョン領域が属する深さレイヤ又はオクルージョン領域に隣接する深さレイヤに基づいてオクルージョン領域に対して推定することでオクルージョン領域を復元する。
【0161】
オクルージョン領域に隣接する深さレイヤは複数であってもよい。オクルージョン領域推定部1430は、複数の深さレイヤのうち最も小さい深さ値を有する深さレイヤをオクルージョン領域の復元のために用いる。例えば、オクルージョン領域推定部1430は、複数の深さレイヤのうち深さ値に基づいて選択された深さレイヤをオクルージョン領域の復元のために用いてもよい。
【0162】
オクルージョン領域が属する深さレイヤ又はオクルージョン領域に隣接する深さレイヤは、カラー値及び深さ値を有するピクセルに対応する。または、オクルージョン領域が属する深さレイヤ又はオクルージョン領域に隣接する深さレイヤは、カラー値及び深さ値を有するピクセルを含んでもよい。オクルージョン領域推定部1430は、オクルージョン領域が属する深さレイヤのカラー値及び深さ値を有するピクセルに対してテクスチャー分析を適用することによってオクルージョン領域を復元する。例えば、オクルージョン領域推定部1430は、オクルージョン領域が属する深さレイヤのカラー値及び深さ値を有するピクセルに対してテクスチャー分析を適用することによって、ピクセルのカラー情報及び深さ情報をオクルージョン領域に拡張させ得る。
【0163】
深さレイヤのカラー値及び深さ値を有するピクセルは、シーンのオブジェクトを示す。言い換えれば、オクルージョン領域推定部1430は、オクルージョン領域が属する深さレイヤに現れるオブジェクトの情報に対してテクスチャー分析を適用することによって、深さレイヤを生成したオクルージョン領域の情報を復元してもよい。ここで、情報はカラー値及び深さ値を含んでもよい。
【0164】
図16は、幾つかの実施形態に係る基底カラー映像を説明する。
【0165】
基底カラー映像1600は、第1前景領域1610、第2前景領域1620及びオクルージョン領域1630を備える。オクルージョン領域1630は黒色に表示した。
【0166】
図17は、幾つかの実施形態に係る基底深さ映像を説明する。
【0167】
基底深さ映像1700は、
図16に示す基底カラー映像1600に対応する深さ映像であってもよい。基底深さ映像1700は、第1前景深さ領域1710、第2前景深さ領域1720、及びオクルージョン領域1730を備える。
【0168】
第2前景深さ領域1720は、第1前景深さ領域1710に比べて突出した。言い換えれば、第2前景深さ領域1720の深さ値は、第1前景深さ領域1710の深さ値に比べてより大きくてもよい。
【0169】
深さレイヤ生成部1420は、第1前景深さ領域1710の領域を第1深さレイヤに決定してもよく、第2前景深さ領域1720の領域を第2深さレイヤに決定してもよい。
【0170】
オクルージョン領域1730には、第1前景深さ領域1710及び第2前景深さ領域1720が隣接している。深さレイヤ生成部1420は、オクルージョン領域1730を第1深さレイヤ1710及び第2深さレイヤ1720のうち小さい深さ値を有する第1深さレイヤ1710に含ませてもよい。
【0171】
複数の深さレイヤがオクルージョン領域に隣接するとき、複数の深さレイヤは、背景に対応する深さレイヤ及び前景に対応する深さレイヤを含んでもよい。深さレイヤ生成部1420は、背景に対応する深さレイヤ及び前景に対応する深さレイヤのうち背景に対応する深さレイヤにオクルージョン領域を含ませてもよい。また、深さレイヤ生成部1420は、前景に対応する複数の深さレイヤのうち最も小さい値を有する深さレイヤにオクルージョン領域を含ませてもよい。
【0172】
図18は、幾つかの実施形態に係る出力映像生成部の構造図である。
図19は、幾つかの実施形態に係る出力映像生成方法を示す。
【0173】
図1、2、18及び19を参照すると、
図2を参照して議論されたように、ステップS240で、出力映像生成部130は出力映像を生成する。出力映像生成部130は、基底映像決定部1810、ライトフィールド映像生成部1820及びレンダリング部1830を備える。
【0174】
ステップS1910において、基底映像決定部1810は、生成された複数の基底映像のうち出力映像を生成するために用いられる基底映像を決定する。基底映像決定部1810は、複数の基底映像のうち出力映像を用いるために用いられるものと決定された基底映像を主基底映像として命名する。複数の基底映像のうち決定された基底映像の他に基底映像を補助基底映像として命名する。言い換えれば、複数の基底映像は、出力映像を生成するために用いられる主基底映像を含んでもよい。
【0175】
基底映像決定部1810は、生成された複数の基底映像のうちオクルージョン領域を最も多く含む基底映像を出力映像を生成するために用いられる基底映像として決定してもよい。例えば、基底映像決定部1810は、生成された複数の基底映像のうちオクルージョン領域の大きさに基づいて出力映像を生成するために用いられる基底映像を選択してもよい。
【0176】
また、基底映像決定部1810は、複数の基底映像のうち出力映像の視点に変換されたとき最も多いオクルージョン領域を表わす基底映像を、出力映像を生成するために用いられる基底映像として決定してもよい。
【0177】
基底映像決定部1810は、出力映像のライトフィールド映像が透視投影法の映像である場合、複数の基底映像のうち光源から最も近い基底映像を出力映像を生成するために用いられる基底映像として決定してもよい。例えば、基底映像決定部1810は、出力映像のライトフィールド映像が透視投影法の映像である場合、複数の基底映像のうち光源との距離に基づいて選択された基底映像を、出力映像を生成するために用いられる基底映像として決定してもよい。
【0178】
出力映像のライトフィールド映像が正投影法の映像である場合、基底映像決定部1810は、第1角度及び第2角度の差を算出する。第1角度は、基底映像の傾いた角度であってもよい。第2角度は、出力映像が出力されるディスプレイの法線ベクトルと光線との間の角度であってもよい。基底映像決定部1810は、生成された複数の基底映像のうち第1角度及び第2角度の差を最も小さくする基底映像を出力映像を生成するために用いられる基底映像として決定してもよい。例えば、決定された基底映像は、複数の基底映像のうち第2角度と最も近接した第1角度を有する基底映像であってもよい。または、決定された基底映像は、複数の基底映像のうち第2角度及び第1角度に基づいて選択された基底映像であってもよい。
【0179】
ステップS1920において、ライトフィールド映像生成部1920は、ステップS1910で決定された基底映像を用いて出力映像のライトフィールド映像を生成する。ライトフィールド映像の視点及び基底映像の視点は互いに異なってもよい。ライトフィールド映像生成部1920は、ステップS1910で決定された基底映像の基底カラー映像及び基底深さ映像を用いてライトフィールド映像を生成してもよい。
【0180】
ライトフィールド映像生成部1920は、決定された基底映像にビュー補間を適用することによってライトフィールド映像を生成する。
【0181】
ステップS1930において、レンダリング部1830は、複数の基底映像のうち決定された基底映像以外の基底映像を用いて生成された出力映像のライトフィールド映像内のオクルージョン領域をレンダリングする。レンダリング部1830は、1)補助基底映像の基底カラー映像のカラー値の情報、及び2)補助基底映像の基底深さ映像の深さ値の情報を用いて生成されたライトフィールド映像内のオクルージョン領域をレンダリングする。言い換えれば、ライトフィールド映像内のオクルージョン領域をレンダリングするために、複数の基底映像のうちライトフィールド映像を生成するために用いられた基底映像以外の残りの基底映像の情報を用いてもよい。基底映像の情報は、基底映像が含む基底カラー映像のカラー値の情報及び基底映像が含む基底深さ映像の深さ値の情報を含んでもよい。
【0182】
前述されたステップS1910において選択された基底映像は、オクルージョン領域を最も多く含む映像であってもよい。したがって、基底映像選択された基底映像以外の残りの基底映像を用いて生成されたライトフィールド映像は、新しいオクルージョン領域又は追加的なオクルージョン領域を含まないことがある。したがって、レンダリング部1830は、追加的なオクルージョン領域の復元方法を使用しないことがある。
【0183】
前述したように、出力映像は基底映像に対するビュー補間だけで生成されてもよい。したがって、出力映像生成部130は、基底映像のピクセルに対するピクセルシフト演算を行うことによって出力映像を生成してもよい。また、出力映像生成部130は、出力映像の生成において統一された1つのオクルージョン領域を用いてもよい。したがって、オクルージョン領域の復元において出力映像の間の一貫性を有し得る。
【0184】
図20Aは、幾つかの実施形態に係る第1基底映像を示す。
図20Aに示す第1基底映像2010は、出力映像が透視投影法によってディスプレイされるときの基底映像を示す。第1基底映像2010は、出力映像生成部130又はディスプレイ装置が透視投影方式の装置であるときの基底映像を示す。
【0185】
図20Aにおいて、第1基底映像2010は2つの前景のオブジェクトを含んでもよい。第1オブジェクトは、領域2011及び領域2012に表示されている。第2オブジェクトは、領域2013に表示されている。第2オブジェクトは相対的に前に飛び出ているオブジェクトであってもよく、第1オブジェクトは相対的に後に位置するオブジェクトであってもよい。
【0186】
図20Bは、幾つかの実施形態に係る第2基底映像を示す。
図20Bに示す第2基底映像2020は、出力映像が透視投影法によってディスプレイされるときの基底映像を示す。第2基底映像2020は、出力映像生成部130又はディスプレイ装置が透視投影方式の装置であるときの基底映像を示す。
【0187】
第1基底映像2010及び第2基底映像2020は互いに異なる視点を有してもよい。
【0188】
図20A及び
図20Bに示すように、第1基底映像2010及び第2基底映像2020におけるオクルージョン領域は互いに異なってもよい。
【0189】
図20Cは、幾つかの実施形態に係る第1基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像を示す。
【0190】
第1基底映像2010に基づいて生成されたライトフィールド映像2030は、図示したように、オクルージョン領域2032及び2033を含んでもよい。第1基底映像2010は、2つの前景のオブジェクトを含んでもよい。第1オブジェクトは、領域2011及び領域2012に表示されている。第2オブジェクトは、領域2013に表示されている。
【0191】
地点2031は、ライトフィールド映像2030の視点又は出力点に対応する。
【0192】
図20Dは、幾つかの実施形態に係る第2基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像を示す。
【0193】
第2基底映像2020に基づいて生成されたライトフィールド映像2040は、図示したように、オクルージョン領域2042及び2043を含んでもよい。
【0194】
地点2041は、ライトフィールド映像2040の視点又は出力点に対応する。
【0195】
図20C及び
図20Dに示すように、互いに異なる基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像のオクルージョン領域は互いに異なってもよい。
【0196】
例えば、第1基底映像2010が主基底映像に決定された場合、第1基底映像2010に基づいて生成されたライトフィールド映像2030内にはオクルージョン領域2032及び2033が存在する。前記オクルージョン領域2032及び2033に関する情報は、第2基底映像2020のような他の基底映像から取得されてもよい。
【0197】
図21Aは、幾つかの実施形態に係る第1基底映像を示す。
図21Aに示す第1基底映像2110は、出力映像が正投影法によってディスプレイされるときの基底映像を示す。第1基底映像2110は、出力映像生成部130又はディスプレイ装置が正投影方式の装置であるときの基底映像を示す。
【0198】
図21Aにおいて、第1基底映像2110は2つの前景のオブジェクトを含んでもよく、すなわち、第1オブジェクトは領域2111及び領域2112内に表示されている。第2オブジェクトは領域2113に表示されている。第2オブジェクトは相対的に前に飛び出ているオブジェクトであってもよく、第1オブジェクトは相対的に後に位置するオブジェクトであってもよい。
【0199】
図21Bは、幾つかの実施形態に係る第1基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像を示す。
【0200】
第1基底映像2110に基づいて生成されたライトフィールド映像2120は、図示したようにオクルージョン領域2121を含んでもよい。
【0201】
図21Cは、幾つかの実施形態に係る第2基底映像を示す。
【0202】
図21Dに示す第2基底映像2130は、出力映像が正投影方法によってディスプレイされるときの基底映像を示す。第2基底映像2030は、出力映像生成部130又はディスプレイ装置が正投影方式の装置であるときの基底映像を示す。
【0203】
第2基底映像2120も2つの前景のオブジェクトを含んでもよい。第1オブジェクトは、領域2131に表示されている。第2オブジェクトは、領域2132に表示されている。
【0204】
第1基底映像2110及び第2基底映像2130は互いに異なる視点を有してもよい。
【0205】
図21Dは、幾つかの実施形態に係る第2基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像を示す。
【0206】
第2基底映像2130に基づいて生成されたライトフィールド映像2140は、図示したようにオクルージョン領域2141を含んでもよい。
【0207】
地点2141は、ライトフィールド映像2140の視点又は出力点に対応する。
【0208】
図21B及び
図21Dに示すように、互いに異なる基底映像に基づいて生成されたライトフィールド映像のオクルージョン領域は互いに異なってもよい。
【0209】
第1オブジェクトが前に突出し、第2オブジェクトが後に位置すると、第1基底映像2110及び第2基底映像2130のオクルージョン領域は互いに異なってもよい。
図21Bに示すように、第1基底映像2110の基底深さ映像を用いてライトフィールド映像2120のような新しいライトフィールド映像が生成されてもよい。また、
図21Dに示すように、第2基底映像2130の基底深さ映像を用いてライトフィールド映像2140のような新しいライトフィールド映像が生成されてもよい。
【0210】
前述された実施形態で、多視点入力映像からライトフィールド映像が生成される。少ない数の入力映像が用いられるため、ライトフィールド映像を生成することにおいてメモリが節約され得る。また、ライトフィールド映像の生成のために要求されるオクルージョン領域についてのみ復元が行われるため、ライトフィールド映像の生成の複雑度が減少し得る。また、複数のライトフィールド映像の生成において単一の復元されたオクルージョン領域が用いられるため、生成された複数のライトフィールド映像の間の一貫性が保持され得る。また、基底映像にビュー補間を適用する方式を用いてライトフィールド映像が生成されるため、ピクセルシフトによってライトフィールド映像が生成され得る。
【0211】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうち1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。前記したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0212】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0213】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。