【実施例】
【0252】
以下に記載の実験は、AIDSの症状を効果的に低減させることができるHIV治療薬としてのホルボールエステルおよび誘導体化合物の新規の強力な用途を示す。例示的な臨床試験では、HIVおよびAIDSの従来の治療に無反応だった個体が、TPAを用いた治療に反応した。TPAを用いた治療は「コンパッショネート」として認められており、主治医の話によると数人の患者の回復は命を救うと思われた。以下に記載されている実験は、新生物疾患の治療における、化学保護剤、放射線防護剤としての、脳卒中、パーキンソン病、前立腺肥大、リウマチ性関節炎、腎疾患、尿失禁、および重症筋無力症の治療における、ホルボールエステルおよび誘導体化合物の有用性をさらに示す。ホルボールエステルは、さらに、隈の出現を減少させ、皮膚の若々しさを増大させるという形で、予想外の美容的結果をもたらした。これらおよびさらなる発見がさらに拡大され、以下の実施例内に解明される。
【0253】
実施例I
S180細胞を注射したマウスにおける末梢白血球(WBC)および
ヘモグロビン(Hb)数に対するTPAの効果
肉腫180(S180)細胞をKwen−Mingマウスに注射した。3日目に、マウスに、TPAを腹腔内に50、100、または200μg/kg/日で7日間にわたって与えた。治療完了後2日目に、血液試料を、WBCおよびHb分析のために治療マウスの尾から採取した。治療群(7日間にわたって50、100、または200μg/kg/日)のWBC数は、それぞれ、16.1±7.4、18.7±3.0、および20.7±3.4×10
9/Lであり、対照群のWBC数は、13.6±1.8×10
9/Lであった。治療群のHbは、136±11、149±12、および149±10g/Lであり、対照群のHbは、134+−15g/Lであった。結果は、TPAの腹腔内注射は、マウスにおける末梢WBC数を用量依存的に増加させ得るが、Hbレベルは、対照マウスと比較したとき、TPA治療マウスには大きく影響しなかったことを示す。
【0254】
実施例II
用量範囲試験
TPA適用により引き起こされる強い局所刺激のため、TPAは、静脈内注入により患者に与えた。静脈内注入用に、滅菌シリンジ中のTPA溶液を200mlの滅菌生理食塩水中に注入し、十分に混合した。
【0255】
臨床的に投与した異なるTPA用量の毒性および副作用:
(1)1mg/患者/週で与えたTPA:
16μg/分の速度で1時間で完了する静脈内注入用に、溶液中1mgのTPAを200mlの滅菌生理食塩水と十分に混合した。TPA投与の1時間後、患者は悪寒を感じ初め、これは30分間続き、続いて軽度から重度の発汗を伴って発熱した(患者の体温は、37.5〜39.5℃に達し、これは3〜5時間続いた後、正常に戻った)。上記の症状は、患者にグルココルチコイドを与えることで緩和させることができた。この用量のTPAは少数の患者の出血を引き起こし、数人の患者は、短期間の呼吸困難に苦しみ、Hbが尿中に検出された。しかしながら、これらの副作用は短期間であり、可逆的であった。心臓、肝臓、腎臓、および肺の機能は、全て正常であることが分かった。
【0256】
(2)0.5mg/患者×2/週で与えたTPA:(1週間に2用量)
8μg/分の速度で1時間で完了する静脈内点滴注入用に、溶液中0.5mgのTPAを200mlの生理食塩水と十分に混合した。投与後の反応は、1mgのTPA投薬のものと類似していたが、1mg用量よりも程度が少なかった。患者は低用量に対してより容易に耐容性を示した。時々、Hbが患者の尿中に検出された。呼吸困難は観察されなかった。心臓、肝臓、腎臓、および肺の機能は、全て正常であった。
【0257】
(3)0.25mg/患者/×4/週で与えたTPA:
4μg/分の速度で1時間で完了する静脈内点滴注入用に、溶液中0.25mgのTPAを200mlの生理食塩水と十分に混合した。投与後、悪寒および発熱等の症状も観察されたが、より高い投薬量のときよりも程度ははるかに少なかった。尿中にHbは検出されず、呼吸困難に苦しんだ患者はいなかった。心臓、肝臓、腎臓、および肺の機能は、全て正常であった。
【0258】
実施例III
TPAを用いて治療されるHIV陽性患者の第1の臨床試験
全員が輸血を通して1995年にHIVに感染し、標準的なHIV治療に対して難治性であった、症状のある35歳〜52歳の患者12人(男性5人および女性7人)をTPAで治療した。200mlの滅菌生理食塩水中、体重により投薬量を調節したTPA(75μg/sq m)を、1時間かけて静脈を通して各患者に投与した。この用量を治療の最初の3日間、1日1回投与した。次いで、各患者に、4日目〜18日目に1日おきにこの用量を与え、その後、同じプロトコルに従う第2の治療過程の前に6ヶ月の安静期間が続く。
【0259】
TPAの最初の用量の投与前、ならびに治療サイクルの4日目および40日目に血液試料を集めた。モノクローナル抗体(Becton Dickson Scientific Co.,Franklin Lakes,NJ)およびフローサイトメーター(B.D.Bioscience,San Diego,CA)を使用して、末梢血中のCD3、CD4、およびCD8のレベルを測定した。
【0260】
表1で見ることができるように、CD3、CD4、またはCD8レベルに、一貫した変化または相関関係は観察されなかった。
【表1】
【0261】
以下の表2で見ることができるように、HIVの増加を有する患者5人ではウイルス負荷の変化において、同様の一貫性のない結果があり、他の7人においては変化がないか、または減少した。
【表2】
【0262】
ウイルスレベルとCD3、CD4、およびCD9レベルとの相関関係の欠如にもかかわらず、患者のうち11人が治療後に著しい改善を示した。患者8人は、症状から解放され、その内5人が6〜12ヶ月で寛解に至った。さらなる患者3人が症状の低下を有した。
【0263】
実施例IV
TPAを用いて治療されるHIV陽性患者の第2の臨床試験
実施例IIIの患者のうち9人に、第2のTPA治療を与えた。これら9人のうち7人は、第2の試験の開始時に無症状であった。症状があり、これまでにTPAで治療されていない10人目の患者(患者番号2a)をこの試験に追加した。200mlの滅菌生理食塩水中、体重により投薬量を調節したTPA(75μg/sq m)を、1時間かけて静脈を通して各患者に投与した。この投薬量を、1日1回10日間連続で各患者に与え、その後第3のサイクルのための10日間の安静期間が続き、合計で30用量のTPAを与えた。患者5a、6a、および8aは、TPA治療開始の1ヶ月前に抗AIDS薬の服用を中止し、第3のサイクルの1ヶ月後に再開した。患者1〜4a、7a、および9a〜10aは、治療中ずっと抗AIDS薬の服用を続けた。
【0264】
血液試料を、治療を開始する3日前、第1の10日間のTPA注入サイクルの完了後、および最後のTPA注入後に再び採取し、CD3、CD4、CD8、WBC、RBC、HGB、および血小板を測定した。
【0265】
表3に示されるように、第1および第3のTPA注入後に、患者2人(5aおよび10a)を除き、全ての患者にCD3の増加があり、第3のサイクル後に最高値を生じた。CD8およびCD4においては増加の傾向があった。これらの結果は、TPA治療による免疫系の強化を示唆する。HIV数において異なる結果が得られた(表4)。一部の患者におけるHIV測定値は、本方法の検出限界を下回った(200未満)が、他の患者においては多少増加した。WBC、RBC、HGB、および血小板の測定値には、正常な変動があった(表5)。
【表3】
【表4】
【表5】
【0266】
第1の臨床試験において既にTPAで治療を受けた患者9人のうちの1人(番号9a)のみが、第2の臨床試験の開始前にいくつかのAIDS症状を呈した。第2の試験における3回のサイクルのTPAによる治療の後に、この患者と、これまでにTPAで治療されたことがない別の患者(番号2a)とが、AIDS症状の消滅を経験し、いずれも、正常な活動を再開するのに十分によくなった。他の患者8人は、AIDSの症状を有さずに試験を開始し、試験終了時には症状から解放された。全ての患者を観察下に置いた。抗AIDS薬での治療は、中断せずに継続した。
【0267】
表4で見ることができるように、全ての患者においてCD3、4、および8レベルの上昇があり、CD3レベルが最も著しく、一貫した上昇を有した。HIVのウイルス負荷は変動した。それは、患者3人においては検出不可能であり(200未満)、他6人においては多少増加し、1人においては減少した。
【0268】
実施例V
TPAを用いて治療されるHIV陽性患者の第3の臨床試験
37歳〜52歳の男性2人および女性4人の患者6人(患者番号13〜18)をTPAで治療した。これらの患者のうち4人が、2回の前の臨床試験において、既に抗HIV薬と組み合わせたTPA治療を受けている。残る2人の患者は、これまでにTPAでの治療を受けたことはなかったが、以前に抗HIV薬レジメンを受けていた。全ての治療は、第3の臨床試験の開始3日前に中止し、TPA治療の完了後60日までは再開されなかった。地域保健当局により、標準HIV治療の再開が必要とされた。
【0269】
この試験における各患者は、60日間にわたって毎日1.5〜2時間かけて静脈内注入により200mlの滅菌生理食塩水中、150μgのTPAを受容し、合計投与量は9.0mgであった。60日間のTPA療法の完了に続いて、これらの患者は、さらなる60日間の間観察下に置かれたが、さらなる治療は受けなかった。
【0270】
末梢血中のCD3、CD4、およびCD8レベルを、フローサイトメトリーおよびB.D.Bioscience,San Diego,CA.から入手した適切な抗体を使用して、治療の開始前、ならびに30日目および60日目に再び定量化した。ウイルス負荷は、中国、北京のKuang Ann men Hospitalで従来の方法を使用して判定した。患者のRBC、WBC、血小板、およびヘモグロビンレベルもまた測定した。
【0271】
表6で見ることができるように、患者6人におけるウイルス負荷は、試験初期では低いか、または検出不可能であるかのいずれかであり、従来の抗レトロウイルス療法の中断にもかかわらず、臨床試験期間を通して低いままであった。加えて、抗レトロウイルス治療の中止後6〜15日間のウイルスレベルに、1ml当たり50HIVコピー未満の血漿ウイルス負荷で患者において生じると以前報告されたようなリバウンドはなかった。(Harrigan et al.,AIDS 13,F59−F62(1999))。CD3、CD4、およびCD8レベルは、変動し、不確定であった。
【表6】
【0272】
白血球(WBC)、赤血球(RBC)、ヘモグロビン(Rb)、および血小板(PLt)を、TPA治療の開始前、TPA治療の開始から15、30、45、および60日後、ならびにTPA治療の中止から30日後に測定した。表7で見ることができるように、ほとんどの数値は正常範囲内であった。
【0273】
第3の臨床試験に参加した患者は、抗レトロウイルス療法を中断した際に通常見られるような、ウイルス負荷のリバウンドを経験しなかった。さらに、120日間の観察および治療期間の間、AIDS症状の再発を有さず、正常に感じ、通常の生活を行うことができた。
【表7】
【0274】
実施例VI
症例研究
実施例III、IV、およびVのプロトコルに従ってTPAで治療された初期症候性AIDS患者の治療の結果。複数の試験に参加した患者は、いくつかの症例において1つを超える患者番号によって識別される。全ての患者識別番号は、表1〜7の患者番号と一致する。
【0275】
患者番号1および15:H.L.Y.、女性、35歳、3つ全ての臨床試験に参加、2003年にAIDSと診断され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験開始時には、頻繁な発熱、下痢、口腔病変、食欲不振、体重減少、左眼の視力喪失(シンシチウム形成)、および咳嗽(結核)を有した。この患者は、2004年に抗ウイルス薬剤、スタブジン(D
4T)、ラミブジン(3TC)、ネビラピン(NVP)、およびジドブジン(AZT)の受容を開始した。抗AIDS薬にもかかわらず、CD4数が3であり、いかなる身体的作業も行うことができなかった。
【0276】
上記実施例IIIのプロトコルに従った第1の試験中、別々に4回、2〜4時間続く38〜39℃の体温の上昇を経験した。TPAでの治療後、症状の段階的な改善があった。食欲が改善し、下痢、口腔病変、および疲労が消えたが、視力は損なわれたままであった。体重がいくらか増加し、家事を再開することができたと報告された。抗ウイルス療法を受け続けた。症状の改善とCD3、4、8レベルおよびウイルス数の変化には相関関係がないように思われる。
【0277】
H.L.Y.は、上記実施例IVに記載の第2の試験に参加した。第2の試験の開始時には、AIDSの症状を有さなかった。この続くTPAでの治療の間、有害作用を経験しなかった。第1および第3のTPAでの治療サイクルの両方の後、CD3、CD4、およびCD8レベルは上昇し、白血球数もまた同様であった。HIV数は、いくらか高かったが、通常通りに働くことができ、AIDSの症状を有さないままであった。
【0278】
H.L.Y.は、上記実施例Vに記載の第3の試験に参加した。第3の試験の開始時には、依然として眼に問題を有していた。第3の試験の間、TPA注入の3日目および4日目の間に38〜38.5℃の発熱を経験した。試験または60日間の観察期間中のいずれの間においても、AIDS症状は再発しなかった。視力を除いては、症状から解放されたままであり、正常に感じ、正常な活動を行うことができた。60日間の観察期間の完了後、抗ウイルス療法を再開し、医師の管理下に置かれた。
【0279】
患者番号2:C.X.、女性、49歳、第1の臨床試験に参加、2004年にAIDSと診断され、この疾患の明らかな症状を有していた。軽度の口腔病変、疲労、皮膚鵞口瘡、発熱、および食欲低下を有した。これらの症状のいくつかは、ヘルペスウイルスに起因するものであった。AZT、DDI、およびNVPで治療されていたが、薬物治療は副作用のために終了された。TPA治療の前3ヶ月間は、薬物を受容しなかった。頻繁に入院させられ、働くことができなかった。治療前のCD4数は26であった。
【0280】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPA治療の間、別々に3回、1〜2時間続く摂氏37.5〜38度の体温上昇を経験した。TPAでの治療後、口腔病変、皮膚鵞口瘡、および発熱は消失した。食欲は十分に改善し、その結果、体重が増え、家事を再開するための十分な活力を有するようになった。5ヶ月間、症状から解放されたままであり、この期間中いかなる抗AIDS薬も与えられなかった。症状の改善とCD3、4、8レベルおよびウイルス数との間には相関関係がないように思われた。
【0281】
患者番号2aM.S.、男性、48歳、第2の臨床試験のみに参加、頻繁な発熱、下痢、体重減少、弱免疫系、重度の抑鬱状態を有し、働くことができなかった。
【0282】
実施例IVのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、体温が、5回、2〜4時間の間摂氏38.5〜39度まで上昇した。
【0283】
第3のTPA治療サイクル後、発熱および下痢は問題ではなくなった。CD3、CD4、およびCD8数は、増加傾向にあり、WBCおよびHIV数もまた同様であった。身体および精神状態は正常に戻り、働くことができた。
【0284】
患者番号3:Y.P.、男性、51歳、第1の臨床試験にのみ参加、2004年にAIDSと診断され、この疾患の明らかな症状を有していた。主要な症状は、下痢、疲労、体重減少、貧血、および両脚の皮膚上の紫色の跡であり、軽労働しかできなかった。AZT、DDI、およびNVPでの治療を受けていたが、TPAを与えられる4ヶ月前に重篤な貧血のために薬物治療を終了した。初期のCD4数は32であった。
【0285】
実施例IIIに記載のプロトコルに従ったTPA治療の間、3回、1〜2時間続く38〜39℃の体温の上昇を経験した。TPAでの治療後、症状に際立った改善があり、重労働を含む仕事に戻ることができ、正常な生活につながった。TPA療法後5ヶ月間、症状から解放されており、この期間中は抗ウイルス薬での治療を受けなかった。CD3、4、および8レベルと症状の改善との間には相関関係がないように思われたが、ウイルス数にいくらかの増加があった。
【0286】
患者番号4:L.W.、男性、34、第1の臨床試験にのみ参加、2004年にHIVに陽性と検査され、この疾患の明らかな症状を有していた。主要な症状は、下痢、発熱、体重減少、咳嗽(結核)、右頸部リンパ節腫大であり、働くことができなかった。治療に対する初期反応は不十分であった。3TC、DDI、およびNVPの抗ウイルス薬物療法のスケジュールは変則的であり、TPA療法中は中止された。初期のCD4数は173であった。
【0287】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、5回、0.5〜1時間続く38〜39℃の体温の上昇を経験した。治療後、時々の一時的な下痢は止痢薬で無事に治療された。食欲の改善は体重および活力の増加をもたらし、通常の仕事スケジュールに戻った。リンパ節は通常の大きさに戻った。抗ウイルス薬での治療を継続している。症状の改善とCD3、4、8レベルおよびウイルス数との間には相関関係がないように思われた。
【0288】
患者番号5および3a:H.S.、女性、37歳、最初の2つの臨床試験に参加、2004年にHIVに陽性と検査され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験開始の時点では、主要な症状は、皮膚鵞口瘡、抜毛、口腔感染、体重減少、および疲労であった。D
4T、DDI、およびNVPで治療されていたが、治療は腎機能の喪失により中止された。初期のCD4数は106であったが、通常の労働を行うことができていた。
【0289】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、5回、0.5〜1.0時間続く37.5〜38℃の体温の上昇を経験した。TPAでの治療後、症状に改善は生じなかった。抗ウイルス薬での治療は、以前の副作用が戻ることなく再開され、症状の強さは、1ヶ月後に低減された。この治療は継続しており、仕事に戻っている。症状の改善とCD3、4、および8レベルまたはHIV数の変化との間には相関関係がないように思われた。
【0290】
第2の試験の時点では、AIDSの症状を有しておらず、実施例IVに記載の治療過程に対する有害作用を被っていなかった。第2の試験の後、CD3、CD4、およびCD8レベルは上昇傾向にあり、白血球数および血小板レベルも同様であった。HIV数は、当初は検出不可能であったが、第3の治療サイクルの後に増加した。現在では働くことが可能である。
【0291】
患者番号6、番号4a、および番号17:H.S.C.、男性、36歳、3つ全ての臨床試験に参加、2004年にHIVに陽性と検査され、明らかであるが軽度の症状を有していた。第1の試験開始時点では、めまい、頭痛、食欲不振、および上気道感染症への易罹患性の増加を被っていたが、労働者として定期的に働くことができた。抗ウイルス薬AZT、DDI、およびNVPで治療されていたが、有害反応のためそれらの使用は中止された。初期のCD4レベルは232であった。
【0292】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、体温の上昇または任意の他の副作用を経験しなかった。治療後、症状は変化のないままであり、血小板の減少はTPA治療に無関係と見られた。抗ウイルス薬での治療を継続し、以前のように働くことができた。症状の改善とCD3、4、および8レベルならびにウイルス負荷との間には相関関係がないように思われた。
【0293】
第2の試験の時点では、症状を有しておらず、免疫系は正常に機能しているように見えた。実施例IVに従った第2の試験の間もまた、TPAでの治療による副作用を被ることはなかった。CD3、CD4、およびCD8数はいくらか増加し、白血球数もまた同様であった。ウイルス負荷は、当初は検出不可能であったが、第3の治療サイクルの後に増加した。しかしながら、AIDSのいかなる症状も有さず、仕事に戻っている。
【0294】
第3の臨床試験の開始時には、症状を有さなかった。実施例Vのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、32日目に、漏出した針による局所刺激を経験したが、3日間で無事に治療された。症状から解放されたままであり、正常に感じ、重労働を行うことができる。60日間の観察期間の完了後、抗ウイルス療法を開始し、医師の管理下に置かれている。
【0295】
患者番号7、番号5a、および番号16:H.C.L.、男性、49歳、3つ全ての臨床試験に参加、2004年にHIVに陽性と検査され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験の時点における主要な症状は、体重減少、皮膚鵞口瘡、疲労、食欲不振、および咳嗽(結核)であったが、軽労働を行うことができた。同時に、D
4T、DDI、NVP、および抗結核薬物療法での治療を受けた。初期のCD4数は10であった。
【0296】
実施例IIIに概説されるプロトコルに従ったTPAでの治療の間、2回、軽度のめまいおよび頭痛が付随して起こる38℃の体温の上昇を経験した。治療後、症状には変化がないままであり、抗ウイルス療法が1ヶ月後再開された。時間とともに、咳嗽、食欲、および活力レベルが改善し、働けるようになった。抗ウイルスおよび抗結核薬物療法の両方を継続した。症状の改善とCD3、4、および8レベルまたはウイルス負荷との間には相関関係がないように思われた。
【0297】
第2の臨床研究の時点では、AIDSの症状を有さず、免疫系は正常に機能しているように見えた。第2の臨床研究の間、治療のTPAによる有害作用を被っていなかった。治療後、CD4レベルは変化しなかったが、CD3およびCD8レベルは、上昇傾向にあり、白血球数もまた同様であった。ウイルス負荷は検出不可能であった。AIDSのいかなる症状も有しておらず、仕事に戻った。
【0298】
第3の臨床研究の開始時点において、AIDSの症状を経験していなかった。実施例Vに概説されるプロトコルに従った治療の間、一度発熱を被った。症状から解放されたままであり、正常に感じ、重労働を行うことができる。60日間の観察期間の完了後、抗ウイルス薬を再開し、医師の管理下に置かれている。
【0299】
患者番号8、番号6a、および18:Y.X.O.、女性、36歳、3つ全ての臨床試験に参加、2004にHIVに対して陽性と検査された。第1の試験の時点における主要な症状は、上気道感染症への易罹患性の上昇であった。AZT、DDI、およびNVPで治療された。この試験の開始時点において、CD4レベルは524であり、通常の労働を行うことができた。
【0300】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、一度、4時間続く38.5℃の体温の上昇を経験した。治療後、感冒の頻度は減少し、他の症状を有さなかった。抗ウイルス薬での治療を継続し、働くことができた。症状の改善とCD3、4、もしくは8レベル、またはウイルス負荷との間には相関関係がないように思われた。
【0301】
第2の臨床研究の時点においては、AIDSの症状を有さず、免疫系は正常に機能しているように見えた。実施例IVのプロトコルに従った第2の試験中、体温は一度、2時間摂氏38.5度まで再び上昇した。治療後、CD3およびCD8レベルはいくらか上昇したが、CD4および白血球数は変化のないままであった。ウイルス負荷は検出不可能であった。正常に見え、身体的に大変な職務を行うことができる。
【0302】
第3の臨床研究の時点で、症状から解放されていた。実施例Vのプロトコルに従った治療による唯一の副作用は、治療の2日目の2時間続く38〜39℃の発熱、および36日目の漏出した針による皮膚刺激であり、これは2日間で排除された。症状から解放されたままであり、正常に感じ、重労働を行うことができる。60日間の観察期間の完了後、抗ウイルス療法を再開し、医師の管理下に置かれている。
【0303】
患者番号9および番号7a:C.T.F.、男性、44歳、最初の2つの臨床試験に参加、2004年にHIVに対して陽性と検査され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験の開始時における症状は、持続性の下痢、めまい、頭痛、食欲不振、体重減少、および疲労が挙げられた。AZT、DDI、およびNVP治療に対して肯定的な反応を有し、血液HIV数は最低限度に近かった。肯定的な反応にもかかわらず、症状は持続し、20日間持続した下痢のため入院した。酷い抑鬱状態であり、いかなる仕事をすることもできなかった。
【0304】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの治療の間、6回、2〜4時間続く37.5〜38℃の体温の上昇を経験した。漏出した針は、一度TPAの投与中に重大な皮膚刺激を生じたが、無事に治療された。TPAでの8回の治療後、軽度のめまいおよび頭痛は持続されたが、下痢の発生率は減少し始め、食欲は改善された。1週間後、下痢は完全になくなり、正常な食欲を有した。仕事に戻ることができ、抗ウイルス薬療法を受けていた。CD3、4、8レベルの上昇傾向があるように思われ、HIV数は検出不可能であった。
【0305】
第2の臨床研究の時点で、AIDSの症状を有しておらず、免疫系は正常に機能しているように見えた。実施例IVのプロトコルに従ったTPA治療の間、有害作用を被らなかった。治療後、CD3、CD4、およびCD8レベルはいくらか上昇したが、白血球数は変化のないままであった。HIV数は、引き続き検出不可能であった。精力的に働くことができる。
【0306】
患者番号10および番号8a:W.F.W.、女性、47歳、最初の2つの試験に参加、2003年にHIVに対して陽性と検査され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験の開始時における症状には、低体温、下痢、低血小板数、喀血、血便、めまい、頭痛、食欲不振、体重減少、軽度の皮膚鵞口瘡を伴う疲労、および酷い抑鬱状態が挙げられた。血便のため、2ヶ月の間に一度入院させられた。酷い抑鬱状態であり、働くことができなかった。AZT、DDI、およびNVP治療に対して肯定的に反応せず、症状は制御されていなかった。
【0307】
実施例IIIのプロトコルに従ったTPAでの第1の治療の間、一度、4時間続く38.5℃の体温の上昇を経験した。TPA治療後、のめまい、頭痛、および下痢は、徐々に和らいだ。最終的に、食欲が、体重増加および活力レベルの改善へとつながった。血小板数は、1マイクロリットル当たり30,000から110,000に上昇し、皮膚鵞口瘡および下痢は解消された。再び働くことができ、抗ウイルス薬で治療された。時折発熱および下痢を有したが、薬物で制御することができた。
【0308】
6ヶ月後、軽度の頭痛およびめまいを患い、TPAでの第2の治療を受けた。TPAでの第2の治療の間、5回、2〜4時間続く37.5〜38℃の体温の上昇を経験した。TPAの13回目の注射の20時間後、体温は摂氏40.5度に達し、数時間続いた。温度の上昇は、TPA療法に関連しないという結論に至った。
【0309】
TPAでの第2の治療後、症状は消失し、食欲は改善し、体重が増えたことにより、活力を回復させ、仕事に戻り、正常な生活をもたらすことができた。第2のTPA治療後、1年間症状から解放され、最初の6ヶ月に数回の感冒を有した。CD3、4、および8レベル、ならびにHIV数の増加傾向があるように思われる。
【0310】
実施例IVのプロトコルに従った第2の臨床試験の時点において、この患者は、AIDSの症状を呈さないままであり、免疫系は正常に機能しているように見えた。治療の間、有害作用を被らなかった。治療後、CD3、CD4、およびCD8数は、いくらか増加し、WBCも同様であった。HIV数はいくらか増加した。この試験以来、健康であり、困難な仕事に従事している。
【0311】
患者番号11および9a:C.T.L.、女性、40歳、最初の2つの試験に参加、2003年にAIDSと診断され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験の開始時、持続性の下痢、低体温、口腔病変、重度の皮膚鵞口瘡、掻痒、顔および口唇上の黒斑病、めまい、頭痛、食欲不振、および疲労、ならびに抑鬱状態を有した。AZT、3TC、およびNVP治療への反応は不十分であった。症状は制御されておらず、働くことができなかった。初期のCD4数は40であった。
【0312】
TPAでの第1の治療の間、4回、2〜4時間続く38〜39℃の体温の上昇を経験した。それぞれ20〜30分間続く2度の息切れを有した。
【0313】
6回のTPA投与の後、皮膚鵞口瘡は消失し始め、治療が完了すると、めまい、頭痛、発熱、および皮膚鵞口瘡は改善していき、徐々に消失した。食欲、体調、および抑鬱状態は、仕事に戻るために十分に改善した。
【0314】
この患者は、軽度の皮膚鵞口瘡、下痢、およびめまいを含む症状の再発のため、18ヶ月後にTPAでの第2の治療を受けた。この第2の治療の間、3回、2〜4時間続く37.5〜38℃の体温の上昇を経験した。他の有害反応はなかった。TPAでの治療後、症状は完全に消失し、体調は、仕事に戻ることができるほど十分に改善した。1年間症状がなく、感冒を有することもほとんどない。CD3、4、および8レベルに上昇傾向があるように見えるが、HIV数は変化しなかった。
【0315】
実施例IVのプロトコルに従った第2の臨床試験の時点において、この患者は、頭痛、めまい、食欲不振、および弱い免疫機能を含むAIDSの症状を呈した。治療の間、有害作用を被らなかった。治療後、CD3およびCD8レベルは上昇したが、CD4数は変化しなかった。HIV数はわずかに増加したが、他の変化は観察されなかった。精神および身体状態はかなり改善され、精力的に肉体労働を行った。
【0316】
患者番号12および番号10a:C.C.L.、女性、39歳、最初の2つの試験に参加、2003年にAIDSと診断され、この疾患の明らかな症状を有していた。第1の試験の開始時、持続性の低体温、皮膚鵞口瘡、めまい、頭痛、食欲不振、口腔病変、疲労、および酷い抑鬱状態を有していた。AZT、3TC、およびNVPで治療されたが、不十分な結果を有し、働くことができなかった。初期のCD4数は84であった。
【0317】
この患者は、2005年3月〜2006年3月の間にTPAで2度治療された。TPAでの第1の治療の間、8回、2〜4時間続く38〜38.5℃の体温の上昇を経験した。15分間の息切れを一度経験し、漏出した針のための皮膚刺激を被った。
【0318】
7回目の注射後、口腔病変は消失した。全ての注射が完了すると、全ての症状が消失し、体調は、仕事に戻れるほど十分に改善した。
【0319】
6ヶ月後、この患者は、軽い下痢およびめまいの再発のためTPAで再び治療された。TPA投与に関連して、6回、2〜6時間続く摂氏37.5〜38℃の体温の上昇を経験した。8回目の注射から、用量をおよそ150μg〜250μgのTPAに増やした。有害作用は生じなかった。TPA療法を完了すると、全ての症状が消失した。体調は正常に回復し、仕事に戻り、正常な生活を送っている。1年間症状がなく、感冒を有することもほとんどない。CD3、4、または8レベルにおける変化はなかったが、HIV数は増加した。
【0320】
第2の臨床試験の時点において、この患者は、AIDSの症状を有さなかったが、免疫系が衰弱していた。実施例IVのプロトコルに従って治療され、有害作用を被らなかった。治療後、CD3、CD4、およびCD8にわずかな増加があり、WBC、RBC、およびHGBに中程度の上昇があったが、血小板は減少したように思われた。HIV数はいくらか減少された。治療以来、健康であり、精力的な肉体労働に従事している。
【0321】
患者番号13:L.F.L.、女性、53歳、2004年にAIDSであると診断され、第3の臨床試験のみに参加した。食欲不振および体重減少の軽度の症状を呈した。長期間の抗ウイルス薬は有効であり、ウイルス数を、検出可能レベルを下回るまで減少させ、CD3、CD4、およびCD8数を高いレベルまで増加させた。TPA治療の前には症状を有さず、その投与による副作用はなかった。症状から解放されたままであり、正常に感じ、正常な活動を行うことができた。60日間の観察期間の完了後、抗ウイルス薬療法を再開した。
【0322】
患者番号14:K.S.M.、女性、45歳、2004年にAIDSであると診断され、第3の臨床試験のみに参加した。症状は軽度であり、食欲不振および頻繁な感冒であった。抗ウイルス薬で治療されたが、重度の肝毒性のため中止された。TPA治療の前には症状を有さず、唯一のTPA副作用は43日目の漏出した針のための刺激であったが、それは容易に治療された。全治療および観察期間の間、AIDSの症状は生じなかった。正常に感じ、通常の活動を行うことができる。60日間の観察期間の完了後、研究から外され、抗ウイルス療法を再開することはなかった。
【0323】
実施例VII
TPAによる再発性/難治性悪性腫瘍の治療
組織学的に確認されている再発性/難治性血液系悪性腫瘍/骨髄障害を有する患者を、TPA(Xichuan Pharmaceuticals,Nan Yang,Henan,China)、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸の組み合わせにより治療する。急性骨髄型白血病(AML)の治療におけるTPAの治療用途を示すために下記に記載される同等の方法を適用して、他の新生物状態および悪性腫瘍を治療するためのTPAの用途を実証する。本発明の方法および組成物を使用する治療に適した他の新生物状態および悪性障害には、血液および骨の悪性腫瘍ならびに様々な種類の固形腫瘍を含む、種々の形態の癌が挙げられる。本明細書の特定のプロトコルに加えて、治療および/または寛解の成功は、多種多様な周知の癌検出および評価方法のいずれかを使用して、例えば、固形腫瘍の寸法縮小を判定すること、腫瘍の増殖、段階、転移の可能性、組織学的癌マーカーの存在/発現レベルを評価するための病理組織学的研究等によって、異なる標的新生物および悪性状態について判定される。
【0324】
AMLは、緊急および集中療法が一般に認められる侵襲性の疾患である。AMLが診断される平均的な患者の年齢は64〜68歳であり、標準的な化学療法により治療された60歳を超える患者は、その年代の20%未満が疾患を完治している。先行する血液障害または以前の白血病誘発性化学療法/放射線療法の後にAMLを発症した患者は、疾患が特定の有害な細胞遺伝学的および臨床的特徴と関連する患者と類似して、乏しい予後を有する。この理由により、AMLを診断された大部分の患者は、極めて悪い予後に関連付けられる、患者および/またはその疾患に関連する特徴を有する。再発性疾患を有する患者では、治癒する能力を示した標準的な非移植療法はない。これらの患者では、AMLは致死的疾患であることが多い。AMLの療法に対する新たなアプローチが必要である。
【0325】
本発明の方法および組成物を用いることにより、TPAは、細胞内シグナル経路の調節におけるTPAの新規な役割、細胞系における分化および/またはアポトーシスを誘発するその能力、ならびに新生物および骨髄性悪性腫瘍を含む悪性障害の治療におけるTPAの有効性を示す臨床データに基づいて、AMLの患者を治療するための治療剤として開発される。
【0326】
これまで、TPAの臨床評価は、TPAが、細胞生存率およびアポトーシスアッセイによって測定されるように、少なくともAML症例の1つのサブセットに直接的な治療的細胞毒性作用を及ぼすことを示していた。ウエスタン分析により分析された全ての初代培養物において、TPAは1時間で培養物にERKリン酸化を強く誘発した。初代AML細胞に対するTPAの細胞毒性作用は、24時間のエクスビボでの曝露後に続くホスホERK生存促進性シグナルの損失と関連する。この観察は、PD98059、U0126、およびPD184352等のMEK阻害剤によるERKシグナル伝達の薬理学的中断後の初代AML生存の減少を報告した他の研究と十分に一致する。本発明者らの研究では、ERKシグナル伝達の損失は、ERKホスファターゼの誘発に関連する。
【0327】
タンパク質キナーゼCおよびERK活性化に加えて、TPAは、多くの場合にAML芽球および白血病幹細胞において構成的に活性である生存促進転写因子であるNF−κBの既知の誘発因子である。本発明者らの研究室における最近の研究は、AML細胞のNF−κBが、デキサメタゾン+コリンマグネシウムトリサリチル酸(CMT)による48時間の治療によりインビボで阻害され得ることを実証している。加えて、本発明者らは、デキサメタゾンが、MKP−1ERKホスファターゼの発現を誘発し得ること、および初代AML試料に対するTPA細胞毒性を増強し得ることを示した。この文脈において、本発明者らは、下記の例示的な実施形態において、TPAによる治療の24時間前および24時間後に使用される補助薬物療法としてデキサメタゾンおよびCMTを使用することを選択した。これらの薬物療法は十分に耐容性であり、治療の炎症性有害作用を低減すること、およびERKホスファターゼ発現を増加し、NF−κBを阻害してTPA細胞毒性を増強することが予測される。加えて、デキサメタゾンおよびCMTは、これらが、抗炎症性であり、有害作用を改善し得、構成的NF−κB発現の抗アポトーシス作用の阻害およびシグナル伝達経路活性を減少するホスファターゼの誘発により、抗白血病活性を増強し得るため、補助薬物療法として使用される。
【0328】
初期TPA第1相研究に35人の患者が登録した[23人は再発性/難治性AMLを有し、2人は他の骨髄性悪性腫瘍(CML急性転化、過剰な芽球を有する骨髄形成異常症)を有し、3人はホジキン病を有し、3人は非ホジキンリンパ腫を有し、4人は固形腫瘍を有した]。大多数の患者は、再発性/難治性AMLを有した。臨床結果は、8回のTPA注入を受け、5ヶ月間を超えて安定した疾患を有したAML患者1人を含む。2人目のAML患者では、TPA投与の後に循環芽球の数に顕著な(5倍)低下が見られた。白血病芽球におけるこの低下は4週間続き、患者は、最終的に真菌感染により死亡した。最後に、再発性および難治性のホジキン病を有する患者は、自家幹細胞救出による高用量化学療法にもかかわらず、TPA投与の後に胸壁質量に部分的な寛解を有した。TPA用量漸増を完了し、最後のコホートにおいて、1〜5日目、8〜12日目に0.188mg/m2の用量で治療した3人中2人の患者は、第III級非血液用量制限毒性(DLT)を経験し、単一薬剤として1〜5日目および8〜12日目の0.125mg/m2/日で、最大耐容TPA用量を確立した。
【0329】
AMLおよび他の血液悪性腫瘍の場合では、患者は、6時間にわたる連続的/間欠的なパルス酸素計測法により投与される1mg/週×3週間(1、8、15日目)のTPAの初回用量を与えられる。TPA療法を開始する24時間前に、患者には、10mgのデキサメタゾンを6時間毎に与え、1500mgのコリンマグネシウムトリサリチル酸(CMT)を、TPA投与の24時間後まで8時間毎に連続して与える。初回用量のTPAを投与した後、患者は2週間の安静期間を有し、その後に再評価され得る。初回用量のTPAによる疾患反応または安定化を有する患者は、下記のプロトコルに従って最大28日間の6サイクル治療される。
【0330】
2週間の安静期間の後、患者は、TPA投与の30分前に650mgのタイレノールおよび25〜50mgのベナドリル(患者の寸法および年齢に応じて)を前投薬される。次に、中心静脈カテーテルによるTPAの静脈内注入を、1週間当たり5日間で2週間続けて毎日与え、その後2週間の安静期間をもたせる。TPAは、200mlの通常の生理食塩水中1mgの用量で1時間かけて投与される。TPA療法を開始する24時間前に、患者には、10mgのデキサメタゾンを6時間毎に与え、1500mgのコリンマグネシウムトリサリチル酸をTPA投与の24時間後まで8時間毎に連続して与える。
【0331】
TPAの血中レベルを、有機溶媒抽出可能分化活性を測定するバイオアッセイを用いて、注入の前および後に測定する。1mlの血液を5mlの酢酸エチルにより2回抽出し、抽出残渣を50μLのエタノール中に再溶解させ、アリコートのHL60細胞を加える。48時間後、接着細胞を測定する。
【0332】
試験は、TPAの注入の前および後に採取した血液試料においても実施して、白血球、血小板、および好中球のレベルを判定する。試料を骨髄芽球およびアウエル小体の存在についてさらに分析する。これらおよび継続実験は、TPAが、AML、ならびに他の新生物および悪性状態における新生物細胞に対して発揮する治療的細胞毒性および他の作用をさらに解明する。
【0333】
実施例VIII
ERK活性化の調節の測定
ホスホERKレベルを、白血病の患者における循環悪性細胞、およびリンパ腫/固形腫瘍の患者における末梢血単核球において、測定する。血液試料を、実施例VIIのプロトコルに従って治療された患者から、TPA投与の前および後の両方で採取する。
【0334】
WBCが1μL当たり1000以上である白血病患者において、フローサイトメトリーを、蛍光体(BD Biosciences,San Jose,CA)に直接結合した細胞表面抗原特異的およびホスホERK特異的抗体を使用して、血液試料に実施する。試料を実施例VIIのプロトコルによる初回治療の1、2、および11日目、ならびに続くサイクルの1および11日目に、TPAの投与前およびTPA注入の1時間後に採取する。絶対白血病芽球数が1μL当たり2500以上である白血病患者および他の非白血病患者において、末梢血試料を、実施例VIIのプロトコルに従った初回サイクルの1、8、および15日目に、注入の前ならびに1および4時間後に採取する。また、試料を、リン光体ERKについてウエスタンブロット分析、および総ERK1/2レベルを使用して分析し、フローサイトメトリーにより得られた臨床応答と相関する結果を確認した。
【0335】
前述の分析は、初代AML細胞により例示されている悪性細胞に対するTPAの細胞毒性作用、および関連するTPAによるリン光体ERK生存促進性シグナルの低減を含む、新生物および悪性状態の治療におけるTPAの役割をさらに解明する。
【0336】
実施例IX
NF−κB調節の測定
前の試験において、NF−κB活性が、TPAとデキサメタゾンの投与後に患者において調節され得ることを示した。加えて、デキサメタゾンは、MKP−1ERKホスファターゼ発現を誘発し、TPA細胞毒性を増強することが示されている。以下の研究は、NF−κB活性が、TPAに加えてデキサメタゾンで治療された患者においてどのように治療的に調節されるかをさらに解明するように設計されている。
【0337】
NF−κB結合を、ELISAに基づいたアッセイ(BD Bioscience,San Jose,USA)を使用して、ベースライン、ならびに実施例VIIに従ってTPAにより治療された患者の注入前および注入後に、患者末梢血試料において測定する。NF−κBレベルは、96ウェル形式を使用して、限定量の細胞抽出物における結合を検出する化学発光強度を用いて定量化する。さらに、電気泳動移動度シフトアッセイを実施して、1μL当たり2500以上の絶対白血病芽球数を有する白血病患者および正常な白血球細胞数を有する非白血病患者からの末梢血試料における、NF−κB結合を測定する。
【0338】
前述の研究は、さらに、PAがNF−κBの誘発因子であることを意図するが、しかしながら、これらの実験は、AML細胞のNF−κBがデキサメタゾンおよびコリンマグネシウムトリサリチル酸による治療で阻害され得ることを示す。
【0339】
実施例X
白血病の遺伝子発現における変化の判定
TPAは、生存促進性ERK経路シグナル伝達を終了することができる、いくつかの二重特異性ホスファターゼのRNAレベルを誘発する。実施例VIIに従ってTPAで治療されるAMLを有する患者から注入前および注入後に取得した血液試料を使用して、定量的リアルタイムRT−PCRおよびオリゴヌクレオチドマイクロアレイ解析を使用して、MAPK特異的DUSP等のAMLシグナル伝達成分のRNA発現を研究する。
【0340】
前述の発明は、明瞭な理解の目的で実施例によって詳細に記述したが、特定の変更および修正が、制限ではなく例示の目的で示される添付の特許請求の範囲内で実践され得ることが当業者には明らかである。この文脈において、様々な刊行物および他の参考文献が、記述の経済的理由のため前述の開示内で引用されてきた。これらの参考文献のそれぞれは、あらゆる目的において参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。しかしながら、本明細書で考察される様々な刊行物は、単に本出願の出願日以前のそれらの開示のために組み込まれ、本発明は先の発明によってそのような開示に先行する権利を有することに留意されたい。
【0341】
実施例XI
リンパ腫の治療
患者M.J.、60歳、男性、リンパ腫および直径3.5cmの腫瘤の再発が診断された。この患者に、1日おきに30日間、0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)の15回の注射を与え、腫瘤は消失した。2011年現在、3年間寛解状態である。
【0342】
実施例XII
乳癌の治療
患者M.L.、女性、50歳、末期の乳癌と診断された。放射線または化学療法のいずれに対しても無反応であり、癌は骨に転移しており、車椅子生活であった。週に3〜4回、0.18mgのTPA(1x0.125mg/m
2)から0.26mgのTPA(1.5x0.125mg/m
2)への漸増用量のTPAの注射を35回受け、現在は寛解し、正常に歩行することができる。
【0343】
実施例XIII
肺癌の治療
患者J.L.、男性、56歳、末期の肺癌と診断され、化学療法に対し難治性であった。癌は骨に転移し、歩行することができなかった。週に3〜4回、0.19mgのTPA(1x0.125mg/m
2)から0.26mgのTPA(1.5x0.125mg/m
2)への漸増用量のTPAの35回の注射後、寛解し、正常に歩行することができる。
【0344】
実施例XIV
肝臓癌の治療
患者X、男性、年齢不明、転移性肝臓癌と診断された。初期のαフェトプロテインレベルは、48,813であった。化学療法および放射線治療を受けたが、αフェトプロテインレベルは、50,000以上に上昇したままであった。次いで、0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)の3回の注射を受け、αフェトプロテインレベルは下がり始め、4ヶ月以内に正常レベルに戻った。
【0345】
実施例XV
従来の新生物治療の補助としてのTPA
患者N.K.、女性、54歳、末期の転移した膵臓癌と診断された。化学療法に加えて12週間、週に5回の0.18mgのTPA(0.125mg/m
2)の注射を受けた。治療は、膵臓内の腫瘍を6.3cmから2.4cmに縮小させた。患者は食欲を維持し、髪を失うことなく、TPAを用いない化学療法治療の前よりも著しく少ない嘔吐および嘔気を有した。
【0346】
患者P.T.、男性、42歳、非小細胞肺癌と診断された。癌は転移し、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)およびIressa(商標)(ゲフィチニブ)に対して難治性であった。患者は、8週間、各平日に0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)の注射を伴う標準プロトコルに従ってゲムシタビンおよびシスプラチンの組み合わせで治療された。組み合わせた化学療法およびTPA治療の間、髪を全く失わず、化学療法治療以前の間よりも著しく少ない嘔気を経験した。2010年6月30日以来、寛解状態にある。
【0347】
患者B.L.、男性、59歳、末期の上咽頭癌と診断され、化学療法および放射線療法の両方で治療された。放射線療法を始める前に5日間、1日に0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)のTPA、次いで1日おきに0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)の、合計20回の注射を受けた。2年半の間寛解しており、放射線治療による明らかな皮膚損傷を全く被らなかった。
【0348】
実施例XVI
TPAの化学的予防効果
DMEMおよび0.5%寒天が配合された半固形培地を含むコロニー形成アッセイを使用する。この培養物のため、単核細胞を約2.5x10
5細胞/mLの濃度で蒔き、GM−CSFおよびG−CSFを約100U/mLの濃度で添加する。細胞を、37℃で湿度100%の5%CO
2インキュベーターにおいて14日間培養する。培養期間の終了時点で、50以上の細胞のコロニーを2人の別々の観察者によって倒立顕微鏡を使用して計数する。(Hamburger,1977)
末梢幹細胞を、10%ウシ胎仔血清を補充したDMEM中5x10
5細胞/mLの濃度で4群に無作為化する。1群および4群は未治療対照であり、2群および3群は0.05μg/mLのTPAで24時間インキュベートする。24時間後、細胞をDMEM 10%ウシ胎仔血清で洗浄する。3群および4群を、次いで、フルオロウラシルの代謝物である25μg/mLの5−フルオロデオキシウリジン一リン酸で20時間インキュベートする。続いて、全ての群を2度洗浄し、細胞を半固形寒天培地に蒔く。コロニーを14日に計数する。
【0349】
実施例XVII
放射線損傷から保護するためのTPAの使用
3つの細胞系を使用して、放射線損傷に対するTPAの有効性を判定する:インターロイキン−3依存性マウス造血前駆細胞系、ヒト骨髄間質細胞系KM101、および気管支上皮(IB3)細胞。32D cl 3インターロイキン−3(IL−3)依存性マウス造血前駆細胞系は、Epperly,2008に記載のように、C3H/HeJマウスの長期骨髄培養物に由来する。細胞を15%WEHI−3細胞条件培地(IL−3の源として)、10%ウシ胎仔血清(FBS)(Hyclone Laboratories,Logan,UT)、およびMcCoyの補充培地で継代培養する。ヒト骨髄間質細胞系KM101細胞を10%FBS(Hyclone Laboratories,Logan,UT)を補充したMcCoyの5A修飾培地(GIBCO BRL,Gaithersburg,MD)で、24cm
3ファルコンプラスチックフラスコ内で1週間継代培養する。IB3細胞を、Rwigema,2011に記載のように80%の培養密度に達するように、37℃で48〜72時間、5%CO
2インキュベーター内で、コーティングされていない75cm
3組織培養ファルコンフラスコ上の10%FBS(Hyclone laboratories,Logan,UT)、1%L−グルタミン(GIBCO BRL,Gaithersburg,MD)、および1%ペニシリン−ストレプトマイシン(GIBCO BRL,Gaithersburg,MD)を補充した標準ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(Lonza,Allendale,NJ)で週2回継代培養する。
【0350】
各細胞系からの細胞を1×10
5細胞/mLで懸濁し、0〜8Gyに照射する。照射の10分後、照射された細胞にTPAを添加する。次いで細胞を四つ組に蒔き、37℃で95%空気/5%CO2の高湿度インキュベーターで7日間インキュベートし、その際、細胞はクリスタルバイオレットを使用して染色し、50個を上回る細胞のコロニーを計数する。各実験は、3つの異なる日に3回に分けて行う。データを線形二次および1ヒット多標的型モデルを使用して分析する(Epperley,2001を参照されたい)。TPAの線量減効率(DRF)を、治療群における50%細胞生存をもたらす線量を対照細胞群における50%生存での線量で除した割合として計算する。
【0351】
実施例XVIII
マウスにおける放射線による損傷に対するTPAの保護効果
成熟雌性C57BL/6NHsdマウス(20〜22g、Harlan Sprague Dawley,Chicago,IL)(1群当たりn=15)に、9.5Gy TBIで照射を行い、γβ照射線量率(74 cGy/分)を使用して線量(LD 50/30)を達成し、10分後に、0.125mg/m
2のTPAの腹腔内注射を受容させた。マウスは、生存について監視した(Rigwema,2011)。
【0352】
実施例XIX
脳卒中に罹患した個体の治療
患者N.C.、男性、68歳、TPAによる治療の18ヶ月前に脳卒中を罹患した。TPA治療を開始した時点では、杖なしでは歩行することができず、左手および左足の両方に困難を有し、疲労し、弱っていた。1日おきに4週間、0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)、次いで1日おきに2週間、0.24mgのTPA(1.25×0.125mg/m
2)、次いで1日おきにさらに3週間、0.26mgのTPA(1.5×0.125mg/m
2)を含有する1アンプルの注射を受けた。患者は完全に回復した。
【0353】
患者M.C.、男性、65歳、TPAによる治療を開始する7年前に脳卒中を罹患した。10週間にわたって、0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)の注射を、1週間当たり3〜4回、合計で35回受けた。顔面の可動性を回復し、右側の可動性に80%の改善を有した。
【0354】
実施例XX
TPAによる塞栓性脳卒中モデルの治療
それぞれ280〜350gの体重を有する雄性Sprague−Dawleyラット(Charles River Japan)を使用する。塞栓性脳卒中を、Kudoら(1982)による方法の修正に従って誘発する 血液の収集に使用されるラットに、自発呼吸させながら、1.0%のハロタン(Fluorothane
(商標)、Takeda,Osaka,Japan)で麻酔をかける。24ゲージのSurflo
(商標)(Terumo Medical Products,Elkton,MD)を大腿動脈に固定し、0.1mLの動脈血を1mLの注射用シリンジ(Terumo Medical Products,Elkton,MD)により採取する。シリンジ中の動脈血を、30℃で2日間インキュベートして、血餅を形成する。その後、0.1mLの生理食塩水を注射用シリンジに加え、26ゲージの注射針(Terumo Medical Products,Elkton,MD)に2回通過させて、血餅を粉砕する。
【0355】
大脳塞栓性脳卒中が誘発されたラットに、自発呼吸させながら、1.0%のハロタンで麻酔をかける。ラットの頸部を正中切開し、外頸動脈、上甲状腺動脈、後頭動脈、および翼口蓋動脈を双極凝固器(T−45;Keisei Medical Industrial Co.Ltd,Tokyo,Japan)により焼灼する。大脳塞栓症を、0.1mLの破砕された血餅を内頸動脈に注入することにより誘発する。
【0356】
レーザードップラー流速測定法(FloC1;Omegawave,Tokyo,Japan)を使用して、大脳塞栓症の形成の評価を実施する。30%以下のレベルまでの脳血流の減少を、塞栓形成の肯定的な証拠とする。脳血流は、血餅の注入の30分後に監視し、血流は、血餅の注入前の50%以下の流量が残っているように監視する。その後、医薬の投与用のカニューレ(PE50)を、頸静脈に固定し、動物を目覚めさせる。
【0357】
大脳塞栓症の形成に成功したラットを4つの群に分ける。第1群のラットには生理食塩水注射を1日おきに与える。第2〜4群には、0.125mg/m
2の注射を1日おきに4週間にわたって与える。次に第2群を屠殺する。第3〜4群には、さらに0.156mg/m
2の注射を1日おきに2週間にわたって与え、次に第3群を屠殺する。第4群には、0.18775mg/m
2の注射を1日おきに3週間にわたって与え、次いで屠殺する。
【0358】
動物を屠殺した後に脳を切除し、McIwain組織細断機(Mickle Laboratory Engineering,U.K.)を使用して1mm間隔で10枚の切片に薄切りし、2%のTTC(2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド、Tokyo Kasei)に37℃で20分間浸けることにより染色する。TTC染色切片の画像をデジタルカメラ(HC−2500、Fuji PhotoFilm)およびPhatograb−2500(Fuji Photo Film)の使用によりコンピューターにアップロードし、梗塞体積を、Mac Scope(Mitani,Japan)を使用して計算する。梗塞体積は、平均値±標準偏差により得られる。梗塞体積の結果の統計的検定に関して、評価は、対照群および対照群と比較したTPA投与群のそれぞれにダネット検定を実施し、次にTPA投与群にt検定を実施することによって行う。
【0359】
神経症状を屠殺されるまで毎日観察し、ラットを3つの検定に従って評価する:(1)ラットを尾により穏やかに保持し、床の上方1メートルに吊し、前肢の屈曲を観察する、(2)ラットを、鉤爪によりしっかりと掴むことができる大型の軟らかいプラスチック製被覆紙の上に置く。手で尾を保持しながら、前肢が数インチ移動するまで、穏やかな側圧をラットの肩部に適用する、(3)ラットを、自由に動き回らせて、旋回行動を観察する。神経症状のスコア付けは、Bedersonら(1986)により開発された以下のスケールに従って実施した:0:観察される欠陥なし、1:前肢の屈曲、2:旋回することなく、側面押しに対して抵抗が減少する、3:等級2と同じ行動であるが、旋回する。
【0360】
神経症状を、対照群および対照群と比較したTPA投与群のそれぞれについてスチール検定を使用して評価し、次にTPA投与群にウィルコクソン検定を実施して評価する。いずれの検定においても、p<0.05の値が統計的に有意であると定義される。
【0361】
実施例XXI
永続的な中大脳動脈閉塞モデルを使用する脳卒中の治療におけるTPAの有効性
雄性Wistar(250〜320g)ラットをこの研究に使用する。動物にイソフルラン(3%で導入、1〜2%で維持)により麻酔をかける。麻酔は、足指のピンチにより監視される。この研究の全ての手順において無菌技術を使用する。手術部位をクリップで挟み、アルコールおよび手術用スクラブで洗浄する。動物を温水加熱パッドに置いて、体温を維持する。正中傍切開を、頸動脈にわたって頸部に行う。組織を鈍的切開して、頸動脈および分岐点を露出させる。縫合糸を、近位部または総頸動脈および外頸動脈の周りに設置する。これらの縫合糸を結ぶ。切開を結紮の遠位にある総頸動脈に行う。予め調製したフィラメント(4−0モノフィラメント縫合糸または同様の材料)を動脈に設置し、内頸動脈に進める。フィラメントを、頸動脈分岐点を約20mm超えて、中大脳動脈の中に押し込むように僅かな抵抗を感じるまで進める。フィラメントの挿入の際に動脈を破裂させないように注意しなければならない。フィラメントをその場に結び、皮膚切開を閉じる。動物を、目覚めたときに、前述のBedersonスケールを使用して閉塞の成功について評価する。(Bederson et al.,(1986)Stroke,17:1304−1308を参照されたい。)体温を15分毎に計り、正常体温を維持する。中大脳動脈閉塞術を受けた動物は、手術の数時間後に体温調節に困難を有し得る 動物を体温によって冷却または加熱ボックスの中に置く。体温を37.5℃に維持する。動物を中大脳動脈後の6時間にわたって監視し、次いでケージに一晩置く。
【0362】
ラットを4群に分ける。第1群のラットには生理食塩水注射を1日おきに与える。第2〜4群には、0.125mg/m
2の注射を1日おきに4週間にわたって与える。次に第2群を屠殺する。第3〜4群には、さらに0.156mg/m
2の注射を1日おきに2週間にわたって与え、次に第3群を屠殺する。第4群には、0.18775mg/m
2の注射を1日おきに3週間にわたって与え、次に屠殺する。
【0363】
動物を屠殺した後に脳を切除し、McIwain組織細断機(Mickle Laboratory Engineering,U.K.)を使用して1mm間隔で10枚の切片に薄切りし、2%のTTC(2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド;Tokyo Kasei)に37℃で20分間浸けることにより染色する。TTC染色切片の画像をデジタルカメラ(HC−2500;Fuji PhotoFilm)およびPhatograb−2500(Fuji Photo Film)の使用によりコンピューターにアップロードする。脳切片を撮影し、梗塞の寸法、梗塞の体積、境界域、および浮腫について分析する。
【0364】
神経症状を屠殺されるまで毎日観察する。神経症状を屠殺されるまで毎日観察し、ラットを3つの検定に従って評価する。(1)ラットを尾により穏やかに保持し、床の上方1メートルに吊し、前肢の屈曲を観察する。(2)ラットを、鉤爪によりしっかりと掴むことができる大型の軟らかいプラスチック製被覆紙の上に置く。手で尾を保持しながら、前肢が数インチ移動するまで、穏やかな側圧をラットの肩部に適用させる。(3)ラットを、自由に動き回らせて、旋回行動を観察する。神経症状のスコア付けは、Bedersonら(1986)により開発された次のスケールに従って実施した:0:観察される欠陥なし、1:前肢の屈曲、2:旋回することなく、側面押しに対して抵抗が減少する、3:等級2と同じ行動であるが、旋回する。
【0365】
神経症状を、対照群および対照群と比較したTPA投与群のそれぞれにスチール検定を使用して評価し、次にTPA投与群にウィルコクソン検定を実施して評価する。いずれの検定においても、p<0.05の値が統計的に有意であると定義される。
【0366】
実施例XXII
一時的な中大脳動脈閉塞モデルを使用する脳卒中の治療におけるTPAの有効性
雄性C57B16マウス(25〜30g)をこの研究に使用する。マウスにイソフルラン(3%で導入、1〜2%で維持)により麻酔をかける。手術部位をクリップで挟み、アルコールおよび手術用スクラブで洗浄する。正中頸部切開を、頸動脈にわたって行い、動脈をその分岐点まで切開する。モノフィラメント縫合糸を内頸動脈に導入し、中大脳動脈で留まるまで進める。縫合糸を適所に結び、切開を閉じる。閉塞の2時間後、マウスに再び麻酔をかけ、縫合糸を中大脳動脈(MCA)から取り外す。手術の間および後の両方において、体温を加熱パッドの使用により維持する。動物を中大脳動脈閉塞後の4時間にわたって監視する。
【0367】
ラットを4群に分ける。第1群のラットには生理食塩水注射を1日おきに与える。第2〜4群には、0.125mg/m
2の注射を1日おきに4週間にわたって与える。次に第2群を屠殺する。第3〜4群には、さらに0.156mg/m
2の注射を1日おきに2週間にわたって与え、次に第3群を屠殺する。第4群には、0.18775mg/m
2のTPAの注射を1日おきに3週間にわたって与え、次に屠殺する。
【0368】
動物を屠殺した後に脳を切除し、McIwain組織細断機(Mickle Laboratory Engineering,U.K.)を使用して1mm間隔で10枚の切片に薄切りし、2%のTTC(2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド;Tokyo Kasei)に37℃で20分間浸けることにより染色する。TTC染色切片の画像をデジタルカメラ(HC−2500;Fuji PhotoFilm)およびPhatograb−2500(Fuji Photo Film)の使用によりコンピューターにアップロードする。脳切片を撮影し、梗塞の寸法、梗塞の体積、境界域、および浮腫について分析する。
【0369】
神経症状を、屠殺されるまで毎日観察し、ラットを3つの検定に従って評価する。(1)ラットを尾により穏やかに保持し、床の上方1メートルに吊し、前肢の屈曲を観察する。(2)ラットを、鉤爪によりしっかりと掴むことができる大型の軟らかいプラスチック製被覆紙の上に置く。手で尾を保持しながら、前肢が数インチ移動するまで、穏やかな側圧がラットの肩部に適用する。(3)ラットを、自由に動き回らせて、旋回行動を観察する。神経症状のスコア付けは、Bedersonら(1986)により開発された次のスケールに従って実施された:0:観察される欠陥なし、1:前肢の屈曲、2:旋回することなく、側面押しに対して抵抗が減少する、3:等級2と同じ行動であるが、旋回する。
【0370】
神経症状を対照群および対照群と比較したTPA投与群のそれぞれにスチール検定を使用して評価し、次にTPA投与群にウィルコクソン検定を実施して評価する。いずれの検定においても、p<0.05の値が統計的に有意であると定義される。
【0371】
実施例XXIII
脳卒中を治療するためのTPAの使用の臨床有効性
1ヶ月以内に脳卒中を罹患した年齢が30〜72歳の男性および女性を、TPAの10週間試験に参加するように動員する。
【0372】
動員された個人は、インフォームドコンセントのフォームに署名し、コンピューター断層撮影法(CT)、身体的および神経学的検査、神経学的チェック、鎮静レベル、国立衛生研究所の脳卒中アンケート(NIHSS)、12誘導心電図、心電図の遠隔測定、パルス酸素測定、バイタルサイン、体重、患者の背景、妊娠検査、尿中の薬物の測定、血液学的検査、凝固パネル、一般的臨床検査、尿検査を使用して評価される。臨床検査試験には、完全代謝パネル(Na、K、Cl、CO2、Glu、BUN、Cr、Ca、TP、Alb、TBili、AP、AST、ALT)、血液学CBC(Hgb、Hct、RBC、WBC、Plt、Diff)、および全ての女性に対しては血清hCGが含まれる。
【0373】
個体に、0.125mg/m
2のTPAまたはプラセボを1日おきに4週間にわたって、次に1.25×0.125mg/m
2またはプラセボを1日おきに5週目と6週目に、1.5×0.125mg/m
2またはプラセボを1日おきに7週目から9週目に、投与する。TPAまたはプラセボの投与中および投与後2時間にわたって個人を監視する。
【0374】
5週目および10週目に、対象をNIHSS(NIH脳卒中スケール)、Barthel ADL指数(Granger,1979)、および修正ランキンスケール(Farrell,1991)を使用して評価する。
【0375】
効能を、プラセボと比較して、TPAで治療された個人におけるNIHSSのベースラインからの変化を測定することによって判定する。二次効能変数は、Barthel ADL指数および修正ランキンスケールである。試験の全体を通して、安全基準を収集して評価し、特に、ベースライン来院から5週目までの変化を測定した。これらの基準には、有害事象の報告、身体検査、バイタルサイン、体重測定、ECG、臨床検査試験の結果、およびバイタルサイン、ならびに自殺行動および/または自殺念慮が含まれる。有害事象は、研究薬物と因果関係があるかどうかにかかわらず、研究薬物が投与された対象に生じるあらゆる有害な医療事象である。したがって、有害事象は、研究薬物と関連すると考えられるかどうかにかかわらず、研究薬物と一時的に関連するあらゆる有害または意図されない徴候(例えば、異常な検査所見)、症状、または障害であり得る。
【0376】
対象は、来院の全てを完了すると、試験を完了したと見なされる。組み入れ/除外規準を満たせていない、有害事象を罹患する、不十分な治療反応を有する、同意書を取り消す、プロトコルに違反する、来院を止める、または死亡する場合には、試験は終了となり得る。
【0377】
実施例XXIV
眼窩周囲色素沈着の低減
眼窩周囲色素沈着過剰を有する女性6人および男性1人を、TPAで治療した。治療は、眼窩周囲範囲における炎症および色素沈着を減少させた。
【0378】
実施例XXV
手根管症候群の治療
指に灼熱感、刺痛、疼痛、および痺れを有する50歳の女性患者。TPAで治療し、手の完全な使用を回復した。
【0379】
実施例XXVI
TPAの抗加齢特性
患者W.L、男性、82歳、1日おきに2ヶ月間、前立腺肥大を0.125mg/m
2の1.25アンプルで治療されていた。TPAでの治療後、皮膚は柔らかくなり、皺が少なくなった。
【0380】
実施例XXVII
パーキンソン病の治療
患者S.K.、55歳、パーキンソン病と診断された。4週間1日おきに0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)TPA、次いで2週間1日おきに0.24mgのTPA(1.25x0.125mg/m
2)、さらに3週間1日おきに0.26mgのTPA(1.5x0.125mg/m
2)を含有する1アンプルを注射した。患者は、振戦を示さなくなった。
【0381】
実施例XXVIII
前立腺肥大の治療
患者W.L、男性、82歳、前立腺肥大と診断された。4週間1日おきに0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)、次いで2週間1日おきに0.24mgのTPA(1.25x0.125mg/m
2)、さらに3週間1日おきに0.26mgのTPA(1.5x0.125mg/m
2)を含有する1アンプルを注射された。PSA指標は現在3.0を下回っている。患者はまた、より若い外見になった。
【0382】
実施例XXIX
リウマチ性関節炎の治療
患者はTPAの複数の注射を受け、関節の硬直の減少および手の機能性の向上が見られた。
【0383】
実施例XXX
TPAによるコラーゲン誘発関節炎の治療
コラーゲン誘発関節炎(CIA)を、少しの変更を伴い、前に記載のように(Rosloniec 2001)誘発させる。簡単には、雄性DBA/1Jマウスは、フロイント完全アジュバント(Difco,Detroit,MI)内で乳化された0.05M酢酸中の100μgのニワトリ2型コラーゲン(Chondrex,Redmond,WA)を尾の底部に皮内注射する。一次免疫の21日後、マウスに、同じ用量水準で2型コラーゲンの追加免疫の注射を投与する。
【0384】
マウスは、最初のコラーゲン注射後18日目から毎日、末梢関節の関節炎の出現に関して注意深く検査する。関節炎の臨床的重症度は次のようにスコア付ける:親指を除きそれぞれの腫れた手指に対して1点(最大4)、足根または手根関節に対して1点、ならびに中足骨または中手骨関節に対して1点であり、最大スコアは後肢に対して6、前肢に対して5である。各肢を個別に等級付けし、マウス1匹につき累積臨床関節炎スコアは、最大22点に達する。
【0385】
追加免疫注射を受けた後、マウスを2群に分け、0、2、4、6、および8日目に、それぞれ腹腔内にビヒクルまたは0.125mg/m
2のTPAを受容させた。最初の注射後30日に、マウスを屠殺し、膝を解剖し、10%緩衝ホルマリン中に7日間に固定した。固定した組織を、脱水しパラフィンに埋め込まれた15%EDTAにおいて3週間脱灰した。全膝関節の矢状切片(8μm)をサフラニン−Oで染色し、ファストグリーン/鉄ヘマトキシリンで対比染色する。組織学的切片を、動物治療に気付いていない2人の観察者によって、滑膜肥厚化(肥厚化なしの0から、最重度の肥厚化である3まで)および滑膜内の炎症細胞(炎症なしの0から、重度に炎症した関節である3まで)の確立されたスコア付けシステムを使用して、個別に等級付けする。軟骨損傷が、Marty,2001に記載のように、サフラニン−O染色(正常な非関節炎の膝関節から変化なしの0から、完全に染色された軟骨、サフラニン−O染色の全喪失である3まで)によって判定される。
【0386】
実施例XXXI
重症筋無力症の治療
患者C.L.、男性、63歳、40年を超えて重症筋無力症を患っていた。デキサメタゾンを服用し、同時に、1日おきに4週間、0.19mgのTPA(0.125mg/m
2)、次いで1日おきに2週間、0.24mgのTPA(1.25x0.125mg/m
2)、1日おきにさらに3週間、0.26mgのTPA(1.5x0.125mg/m
2)を含有する1アンプルのTPAの注射を合計35回注射した。デキサメタゾンを必要としなくなり、現在は無症状である。
【0387】
実施例XXXII
尿失禁の治療
患者W.C.、女性、61歳、30年を超えて尿失禁を患っている。0.18mgのTPA(0.125mg/m
2)の6回の注射を受け、正常な尿意頻数に回復した。
【0388】
患者L.J.、女性、48歳、15年を超えて尿失禁を患っている。0.18mgのTPA(0.125mg/m2)の9回の注射を受け、正常な尿意頻数に回復した。
本発明の実施形態として、例えば以下を挙げることができる。
(49) 哺乳動物対象における新生物を治療または予防する方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体であって、
【化21】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化22】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化23】
およびその置換誘導体から選択される、ホルボールエステルもしくは誘導体、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量と、前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における新生物の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤とを投与することを含む、前記方法。
(50) R
1またはR
2は
【化24】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化25】
であり、R
3は水素である、(49)に記載の方法。
(51) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(49)に記載の方法。
(52) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(49)に記載の方法。
(53) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(49)に記載の方法。
(54) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸からなる群から選択される、(49)に記載の方法。
(55) 2つの二次または補助治療剤が、前記対象に投与される、(49)に記載の方法。
(56) 前記2つの二次または補助治療剤は、デキサメタゾンおよびコリンマグネシウムトリサリチル酸である、(55)に記載の方法。
(57) 前記有効量は、1日につき約10〜1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(49)に記載の方法。
(58) 前記有効量は、1日につき約150〜500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(49)に記載の方法。
(59) 前記新生物は、血液系悪性腫瘍/骨髄障害によって引き起こされる、(49)に記載の方法。
(60) 前記血液系悪性腫瘍/骨髄障害は、白血病である、(59)に記載の方法。
(61) 前記白血病は、急性骨髄性白血病である、(60)に記載の方法。
(62) 前記新生物は、固形腫瘍である、(49)に記載の方法。
(63) 前記新生物は、再発性新生物である、(49)に記載の方法。
(64) 前記新生物は、難治性である、(49)に記載の方法。
(65) 哺乳動物対象における新生物疾患の1つ以上の症状または状態を予防または治療するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物であって、
【化26】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化27】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化28】
およびその置換誘導体から選択される、ホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量と、前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における新生物疾患の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤とを投与することを含む、前記方法。
(66) R
1またはR
2は
【化29】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化30】
であり、R
3は水素である、(65)に記載の方法。
(67) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(65)に記載の方法。
(68) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(65)に記載の方法。
(69) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(68)に記載の方法。
(70) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸からなる群から選択される、(68)に記載の方法。
(71) 前記新生物疾患の1つ以上の症状または状態は、貧血、慢性疲労、出血過剰または易出血性、易紫斑、息切れ、点状出血、回帰熱、歯肉腫脹、回復の遅い切創、骨関節の不快感、回帰感染、体重減少、掻痒、寝汗、リンパ節腫脹、発熱、腹痛および不快感、視覚障害、咳嗽、食欲喪失、胸部の疼痛、嚥下困難、腫脹、頻尿、排尿開始困難、排尿抑止困難、尿流の低下もしくは中断、排尿時疼痛もしくは灼熱痛、勃起困難、射精時疼痛、尿中もしくは精液中の血液、頻発する疼痛もしくは硬直、または衰弱である、(68)に記載の方法。
(72) 新生物疾患を患う哺乳動物対象において寛解を誘発するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物であって、
【化31】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化32】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化33】
およびその置換誘導体である、ホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量と、前記式Iの誘導体化合物のホルボールエステルとの組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における寛解の誘発に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤とを投与することを含む、前記方法。
(73) R
1またはR
2は
【化34】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化35】
であり、R
3は水素であり、少なくとも1つの二次または補助治療剤は、前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における寛解の誘発に有効である、(72)に記載の方法。
(74) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(72)に記載の方法。
(75) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(72)に記載の方法。
(76) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(72)に記載の方法。
(77) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸からなる群から選択される、(72)に記載の方法。
(78) 新生物疾患を患う哺乳動物対象において新生物のアポトーシスを誘発するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物であって、
【化36】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化37】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化38】
およびその置換誘導体である、ホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量と、前記式Iの誘導体化合物のホルボールエステルとの組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における新生物のアポトーシスの誘発に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤とを投与することを含む、前記方法。
(79) R
1またはR
2は
【化39】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化40】
であり、R
3は水素であり、少なくとも1つの二次または補助治療剤は、前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における悪性腫瘍の治療または予防に有効である、(78)に記載の方法。
(80) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(78)に記載の方法。
(81) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(78)に記載の方法。
(82) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(78)に記載の方法。
(83) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸からなる群から選択される、(82)に記載の方法。
(84) 哺乳動物対象における新生物疾患を予防または治療するための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物であって、
【化41】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化42】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化43】
およびその置換誘導体である、ホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量と、前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で前記対象における新生物の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤と、を含む、前記組成物。
(85) R
1またはR
2は
【化44】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化45】
であり、R
3は水素である、(84)に記載の組成物。
(86) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(84)に記載の組成物。
(87) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(84)に記載の組成物。
(88) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、およびコリンマグネシウムトリサリチル酸からなる群から選択される、(84)に記載の組成物。
(89) 前記組成物は、少なくとも2つの二次または補助治療剤を含有する、(84)に記載の組成物。
(90) 前記少なくとも2つの二次または補助治療剤は、デキサメタゾンおよびコリンマグネシウムトリサリチル酸である、(89)に記載の組成物。
(91) 哺乳動物対象における化学療法の1つ以上の副作用を予防または治療するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化46】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化47】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化48】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(92) R
1またはR
2は
【化49】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化50】
であり、R
3は水素である、(91)に記載の方法。
(93) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(91)に記載の方法。
(94) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(91)に記載の方法。
(95) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象の化学療法による治療の副作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(91)に記載の方法。
(96) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(95)に記載の方法。
(97) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ペグフィルグラスチム、エポエチンα、ダルベポエチンα、アレンドロン酸ナトリウム、リセドロネート、イバンドロネート、G−CSF、5−HT3受容体アンタゴニスト、NK1アンタゴニスト、オランザピン、コルチコステロイド、ドーパミンアンタゴニスト、セロトニンアンタゴニスト、ベンゾジアゼピン、アプレピタント、およびカンナビノイドからなる群から選択される、(96)に記載の方法。
(98) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(91)に記載の方法。
(99) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(98)に記載の方法。
(100) 前記化学療法治療の1つ以上の副作用は、脱毛症、嘔気、嘔吐、食欲不振、苦痛、好中球減少症、貧血、血小板減少症、めまい、疲労、便秘、口腔潰瘍、皮膚掻痒、剥皮、神経および筋肉のハンセン病、聴覚変化、体重減少、下痢、免疫抑制、紫斑、易出血傾向、心臓損傷、肝臓損傷、腎臓損傷、回転性めまい、または脳症である、(91)に記載の方法。
(101) 哺乳動物対象における化学療法の1つ以上の副作用を予防または治療するための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化51】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化52】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化53】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(102) R
1またはR
2は
【化54】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化55】
であり、R
3は水素である、(101)に記載の組成物。
(103) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(101)に記載の組成物。
(104) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(101)に記載の組成物。
(105) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前記対象における化学療法の副作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(101)に記載の組成物。
(106) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ペグフィルグラスチム、エポエチンα、ダルベポエチンα、アレンドロン酸ナトリウム、リセドロネート、イバンドロネート、G−CSF、5−HT3受容体アンタゴニスト、NK1アンタゴニスト、オランザピン、コルチコステロイド、ドーパミンアンタゴニスト、セロトニンアンタゴニスト、ベンゾジアゼピン、アプレピタント、またはカンナビノイドである、(105)に記載の組成物。
(107) 前記化学療法治療の1つ以上の副作用は、脱毛症、嘔気、嘔吐、食欲不振、苦痛、好中球減少症、貧血、血小板減少症、めまい、疲労、便秘、口腔潰瘍、皮膚掻痒、剥皮、神経および筋肉のハンセン病、聴覚変化、体重減少、下痢、免疫抑制、紫斑、易出血傾向、心臓損傷、肝臓損傷、腎臓損傷、回転性めまい、または脳症である、(101)に記載の組成物。
(108) 哺乳動物対象における放射線療法の1つ以上の副作用を予防または治療するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化56】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化57】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化58】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(109) R
1またはR
2は
【化59】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化60】
であり、R
3は水素である、(108)に記載の方法。
(110) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(108)に記載の方法。
(111) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(108)に記載の方法。
(112) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前記対象への放射線療法の副作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(108)に記載の方法。
(113) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(112)に記載の方法。
(114) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、ステロイド、アミホスチン、クロルヘキシジン、ベンジダミン、スクラルファート、KGF、パリフェルミン、Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼ、インターロイキン11、またはプロスタグランジンからなる群から選択される、(113)に記載の方法。
(115) 前記放射線療法の1つ以上の副作用は、湿性落屑、苦痛、下痢、嘔気、嘔吐、食欲喪失、便秘、皮膚掻痒、剥皮、口腔および咽頭痛、浮腫、不妊症、線維症、抜毛症、または粘膜乾燥である、(108)に記載の方法。
(116) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(108)に記載の方法。
(117) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(108)に記載の方法。
(118) 哺乳動物対象における放射線療法の1つ以上の副作用を予防または治療するための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化61】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化62】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化63】
およびその置換誘導体である、組成物。
(119) R
1またはR
2は
【化64】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化65】
であり、R
3は水素である、(118)に記載の組成物。
(120) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(118)に記載の組成物。
(121) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(118)に記載の組成物。
(122) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前記対象における化学療法の副作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(118)に記載の組成物。
(123) 前記1つ以上の二次または補助治療剤は、ステロイド、アミホスチン、クロルヘキシジン、ベンジダミン、スクラルファート、KGF、パリフェルミン、Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼ、インターロイキン11、またはプロスタグランジンである、(118)に記載の組成物。
(124) 前記放射線療法の1つ以上の副作用は、湿性落屑、苦痛、下痢、嘔気、嘔吐、食欲喪失、便秘、皮膚掻痒、剥皮、口腔および咽頭痛、浮腫、不妊症、線維症、抜毛症、または粘膜乾燥である、(118)に記載の組成物。
(125) 哺乳動物対象における脳卒中の作用のうちの1つ以上を予防または治療するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化66】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化67】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化68】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(126) R
1またはR
2は
【化69】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化70】
であり、R
3は水素である、(125)に記載の方法。
(127) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(125)に記載の方法。
(128) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(125)に記載の方法。
(129) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前記対象における脳卒中の作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(125)に記載の方法。
(130) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(129)に記載の方法。
(131) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、組織プラスミノーゲン活性化因子、抗凝固剤、スタチン、アンジオテンシンII受容体遮断剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β遮断剤、カルシウムチャネル遮断剤、または利尿剤である、(129)に記載の方法。
(132) 式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせで、前記対象における脳卒中の作用を治療または予防するための外科的介入をさらに含む、(125)に記載の方法。
(133) 前記外科的介入は、頸動脈内幕剥離術、血管形成術、ステント留置術、開頭術、血管内コイル閉栓術、または卵円孔開存閉鎖術である、(132)に記載の方法。
(134) 前記脳卒中の1つ以上の作用は、麻痺、空間障害、判断障害、左半側無視、記憶喪失、失語症、協調および平衡問題、嘔気、嘔吐、認知障害、知覚障害、見当識障害、同名半盲、または衝動性である、(125)に記載の方法。
(135) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(125)に記載の方法。
(136) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(135)に記載の方法。
(137) 哺乳動物対象における脳卒中の1つ以上の作用の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化71】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化72】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化73】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(138) R
1またはR
2は
【化74】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化75】
であり、R
3は水素である、(137)に記載の組成物。
(139) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(138)に記載の組成物。
(140) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(138)に記載の組成物。
(141) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前記対象における脳卒中の作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(138)に記載の組成物。
(142) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、組織プラスミノーゲン活性化因子、抗凝固剤、スタチン、アンジオテンシンII受容体遮断剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β遮断剤、カルシウムチャネル遮断剤、または利尿剤である、(138)に記載の組成物。
(143) 前記脳卒中の1つ以上の副作用は、麻痺、空間障害、判断障害、左半側無視、記憶喪失、失語症、協調および平衡問題、嘔気、嘔吐、認知障害、知覚障害、見当識障害、同名半盲、または衝動性である、(138)に記載の組成物。
(144) 哺乳動物対象におけるパーキンソン病の症状のうちの1つ以上を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化76】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化77】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化78】
およびその置換誘導体である、方法。
(145) R
1またはR
2は
【化79】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化80】
であり、R
3は水素である、(144)に記載の方法。
(146) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(144)に記載の方法。
(147) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(144)に記載の方法。
(148) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、パーキンソン病の症状の1つ以上の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(144)に記載の方法。
(149) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に投与される、(148)に記載の方法。
(150) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、レボドパ、カルビドパ、ピリドキシン、セレイリン、ラサギリン、トルカポン、ドーパミンアゴニスト、MAO−B阻害剤、アマンチジン、または抗コリン作用薬である、(148)に記載の方法。
(151) 式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせで、前記対象におけるパーキンソン病の症状を治療または予防するための外科的介入をさらに含む、(144)に記載の方法。
(152) 前記外科的介入は、脳深部刺激法または病変形成である、(151)に記載の方法。
(153) 前記パーキンソン病の1つ以上の症状は、安静時振戦、硬直、動作緩慢、強直、発語障害、認知障害、認知症、気分障害、傾眠、不眠症、および姿勢動揺である、(144)に記載の方法。
(154) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(144)に記載の方法。
(155) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(144)に記載の方法。
(156) 哺乳動物対象におけるパーキンソン病の1つ以上の症状の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化81】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化82】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化83】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(157) R
1またはR
2は
【化84】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化85】
であり、R
3は水素である、(156)に記載の組成物。
(158) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(156)に記載の組成物。
(159) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(156)に記載の組成物。
(160) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前記対象における脳卒中の作用の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(156)に記載の組成物。
(161) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、レボドパ、カルビドパ、ピリドキシン、セレイリン、ラサギリン、トルカポン、ドーパミンアゴニスト、MAO−B阻害剤、アマンチジン、または抗コリン作用薬である、(160)に記載の組成物。
(162) 前記パーキンソン病の1つ以上の症状は、安静時振戦、硬直、動作緩慢、強直、発語障害、認知障害、認知症、気分障害、傾眠、不眠症、または姿勢動揺である、(156)に記載の組成物。
(163) 哺乳動物対象における前立腺肥大の症状のうちの1つ以上を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化86】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化87】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化88】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(164) R
1またはR
2は
【化89】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化90】
であり、R
3は水素である、(163)に記載の方法。
(165) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(163)に記載の方法。
(166) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(163)に記載の方法。
(167) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、前立腺肥大の症状のうちの1つ以上の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(163)に記載の方法。
(168) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(167)に記載の方法。
(169) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、フィナステリド、デュタステリド、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン、またはα遮断剤である、(167)に記載の方法。
(170) 式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせで、前記対象における前立腺肥大疾患の症状の治療または予防のための外科的介入をさらに含む、(163)に記載の方法。
(171) 前記外科的介入は、経尿道的前立腺切除術、経尿道的前立腺切開術、レーザー手術、または前立腺切除術である、(170)に記載の方法。
(172) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(163)に記載の方法。
(173) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(163)に記載の方法。
(174) 前記前立腺肥大の1つ以上の症状は、排尿終了時の尿滴下、尿閉、不完全な排尿、失禁、頻尿、排尿痛、血尿、排尿減速もしくは遅延、尿流の停止および開始、排尿時の力み、尿流の低下、または強力かつ突然の尿意切迫感である、(163)に記載の方法。
(175) 哺乳動物対象における前立腺肥大の1つ以上の症状の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化91】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化92】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化93】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(176) R
1またはR
2は
【化94】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化95】
であり、R
3は水素である、(175)に記載の組成物。
(177) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(175)に記載の組成物。
(178) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(175)に記載の組成物。
(179) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、前立腺肥大の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(175)に記載の組成物。
(180) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、フィナステリド、デュタステリド、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン、またはα遮断剤である、(179)に記載の組成物。
(181) 前記前立腺肥大の1つ以上の症状は、排尿終了時の尿滴下、尿閉、不完全な排尿、失禁、頻尿、排尿痛、血尿、排尿減速または遅延、尿流の停止および開始、排尿時の力み、尿流の低下、または強力かつ突然の尿意切迫感である、(179)に記載の組成物。
(182) 哺乳動物対象におけるリウマチ性関節炎の症状のうちの1つ以上を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化96】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化97】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化98】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(183) R
1またはR
2は
【化99】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化100】
であり、R
3は水素である、(182)に記載の方法。
(184) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(182)に記載の方法。
(185) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(182)に記載の方法。
(186) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、リウマチ性関節炎の症状の1つ以上の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(182)に記載の方法。
(187) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(186)に記載の方法。
(188) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド、疾患修飾性抗リウマチ薬、免疫抑制剤、TNF−α阻害剤、アダリムマブ、アザチオプリン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、シクロスポリン、D−ペニシラミン、エタネルセプト、ゴリムマブ、金塩、インフリキシマブ、レフルノミド、メトトレキサート、ミノサイクリン、スルファサラジン、アナキンラ、アバタセプト、リツキシマブ、またはトシリズマブである、(187)に記載の方法。
(189) 前記リウマチ性関節炎の1つ以上の症状は、関節痛、朝硬直、腕の皮下組織の堅い瘤、疲労、活力の喪失、食欲不振、微熱、または筋肉および関節の痛みである、(182)に記載の方法。
(190) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(182)に記載の方法。
(191) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(182)に記載の方法。
(192) 哺乳動物対象におけるリウマチ性関節炎の1つ以上の症状の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化101】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化102】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化103】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(193) R
1またはR
2は
【化104】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化105】
であり、R
3は水素である、(192)に記載の組成物。
(194) 前記ホルボールエステルは、ホルボール13−ブチレート、ホルボール12−デカノエート、ホルボール13−デカノエート、ホルボール12,13−ジアセテート、ホルボール13,20−ジアセテート、ホルボール12,13−ジベンゾエート、ホルボール12,13−ジブチレート、ホルボール12,13−ジデカノエート、ホルボール12,13−ジヘキサノエート、ホルボール12,13−ジプロピオネート、ホルボール12−ミリステート、ホルボール13−ミリステート、ホルボール12,13,20−トリアセテート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート、12−デオキシホルボール13−アンゲレート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート、12−デオキシホルボール13−イソブチレート−20−アセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート、12−デオキシホルボール13−フェニルアセテート20−アセテート、12−デオキシホルボール13−テトラデカノエート、ホルボール12−チグリエート13−デカノエート、12−デオキシホルボール13−アセテート、ホルボール12−アセテート、またはホルボール13−アセテートである、(192)に記載の組成物。
(195) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(192)に記載の組成物。
(196) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、リウマチ性関節炎の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(192)に記載の組成物。
(197) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド、疾患修飾性抗リウマチ薬、免疫抑制剤、TNF−α阻害剤、アナキンラ、アバタセプト、アダリムマブ、アザチオプリン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、シクロスポリン、D−ペニシラミン、エタネルセプト、ゴリムマブ、金塩、インフリキシマブ、レフルノミド、メトトレキサート、ミノサイクリン、スルファサラジン、リツキシマブ、またはトシリズマブである、(196)に記載の組成物。
(198) 前記リウマチ性関節炎の1つ以上の症状は、関節痛、朝硬直、腕の皮下組織の堅い瘤、疲労、活力の喪失、食欲不振、微熱、または筋肉および関節の痛みである、(192)に記載の組成物。
(199) 哺乳動物対象における重症筋無力症の症状の1つ以上を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化106】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化107】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化108】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(200) R
1またはR
2は
【化109】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化110】
であり、R
3は水素である、(199)に記載の方法。
(201) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(199)に記載の方法。
(202) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、重症筋無力症の症状の1つ以上の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(199)に記載の方法。
(203) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(202)に記載の方法。
(204) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリンエステラーゼ、コルチコステロイド、または免疫抑止剤である、(202)に記載の方法。
(205) 前記重症筋無力症の1つ以上の症状は、眼瞼下垂症、複視、発語障害、易疲労性、筋力低下、嚥下障害、または構音障害である、(199)に記載の方法。
(206) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(199)に記載の方法。
(207) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(199)に記載の方法。
(208) 哺乳動物対象における重症筋無力症の1つ以上の症状の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化111】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化112】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化113】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(209) R
1またはR
2は
【化114】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化115】
であり、R
3は水素である、(208)に記載の組成物。
(210) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(208)に記載の組成物。
(211) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、重症筋無力症の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(208)に記載の組成物。
(212) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリンエステラーゼ、コルチコステロイド、または免疫抑止剤である、(211)に記載の組成物。
(213) 前記重症筋無力症の1つ以上の症状は、眼瞼下垂症、複視、発語障害、易疲労性、筋力低下、嚥下障害、または構音障害である、(208)に記載の組成物。
(214) 哺乳動物対象における腎疾患の症状を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化116】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化117】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化118】
およびその置換誘導体である、前記方法。
(215) R
1またはR
2は
【化119】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化120】
であり、R
3は水素である、(214)に記載の方法。
(216) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(214)に記載の方法。
(217) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、腎疾患の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(214)に記載の方法。
(218) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(217)に記載の方法。
(219) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリン作用薬、局所エストロゲン、イミプラミン、またはデュロキセチンである、(217)に記載の方法。
(220) 前記腎疾患の症状は、尿失禁、尿排泄の増加、尿毒症、または乏尿症である、(214)に記載の方法。
(221) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(214)に記載の方法。
(222) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(214)に記載の方法。
(223) 哺乳動物対象における腎疾患の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化121】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化122】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化123】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(224) R
1またはR
2は
【化124】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化125】
であり、R
3は水素である、(223)に記載の組成物。
(225) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(223)に記載の組成物。
(226) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、腎疾患の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(223)に記載の組成物。
(227) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリン作用薬、局所エストロゲン、イミプラミン、またはデュロキセチンである、(226)に記載の組成物。
(228) 前記腎疾患の症状は、尿失禁、尿排泄の増加、尿毒症、または乏尿症である、(223)に記載の組成物。
(229) 哺乳動物対象における尿失禁を治療または予防するための方法であって、前記対象に、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を投与することを含み、
【化126】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化127】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化128】
およびその置換誘導体である、方法。
(230) R
1またはR
2は
【化129】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化130】
であり、R
3は水素である、(229)に記載の方法。
(231) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホボール−13−アセテートである、(229)に記載の方法。
(232) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤または協調的治療レジメンにおいて、尿失禁の症状の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤を投与することをさらに含む、(229)に記載の方法。
(233) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、協調的投与プロトコルで、前記対象への前記ホルボールエステルの投与と同時、その前、またはその後に、前記対象に投与される、(232)に記載の方法。
(234) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリン作用薬、局所エストロゲン、イミプラミン、またはデュロキセチンである、(232)に記載の方法。
(235) 前記有効量は、1日につき約10μg〜約1500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(229)に記載の方法。
(236) 前記有効量は、1日につき約125μg〜約500μgの前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物を含む、(229)に記載の方法。
(237) 哺乳動物対象における尿失禁の予防または治療のための組成物であって、式Iのホルボールエステルもしくは誘導体化合物、またはその薬学的に許容される塩、異性体、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、多形体、もしくはプロドラッグの有効量を含み、
【化131】
式I
式中、R
1およびR
2は、水素、
【化132】
およびそれらの置換誘導体からなる群から選択され、R
3は、水素、
【化133】
およびその置換誘導体である、前記組成物。
(238) R
1またはR
2は
【化134】
であり、残りのR
1またはR
2は
【化135】
であり、R
3は水素である、(237)に記載の組成物。
(239) 前記ホルボールエステルは、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテートである、(237)に記載の組成物。
(240) 前記式Iのホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ製剤で、尿失禁の治療または予防に有効な少なくとも1つの二次または補助治療剤をさらに含む、(237)に記載の組成物。
(241) 前記少なくとも1つの二次または補助治療剤は、抗コリン作用薬、局所エストロゲン、イミプラミン、またはデュロキセチンである、(240)に記載の組成物。
【0389】
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