特許第6464024号(P6464024)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6464024
(24)【登録日】2019年1月11日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】行動分析システム及び行動分析方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20190128BHJP
【FI】
   G06Q30/02 312
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-90202(P2015-90202)
(22)【出願日】2015年4月27日
(65)【公開番号】特開2016-207059(P2016-207059A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2017年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233055
【氏名又は名称】株式会社日立ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】特許業務法人藤央特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢田 智揮
(72)【発明者】
【氏名】大江 直哉
(72)【発明者】
【氏名】日高 恵司
【審査官】 塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−309280(JP,A)
【文献】 特開2009−048229(JP,A)
【文献】 特開2010−002997(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/203386(WO,A1)
【文献】 特開2009−134688(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F19/00
G06Q10/00−10/10
30/00−30/08
50/00−50/20
50/26−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリを有する計算機で構成される行動分析システムであって、
位置測定装置によって測定された人の移動の履歴を含む動線情報と、商品の取り引きの決済の情報を含む取引情報と、所定の領域における停留を判定するための条件を含む通路エリア情報と、商品棚に定められた区画毎に陳列された商品が記録された棚割情報と、商品の在庫数を時系列に記録する在庫情報とにアクセス可能であり、
前記動線情報から人の行動を可視化した情報を生成する行動可視化部を有し、
前記行動可視化部は、
前記通路エリア情報を参照して前記動線情報を分析し、店舗内のエリア毎に停留を判定し、
前記取引情報及び前記棚割情報を参照して、前記商品棚の区画毎に商品の購入数又は購入金額を集計し、
前記エリア毎の停留数及び前記集計された前記購入数又は前記購入金額を店舗レイアウトに重畳して図式的に表示するための画面データを出力可能であり、
前記動線情報から所定の条件に一致する即退店者を抽出し、
前記在庫情報を参照して、前記即退店者が目的とした商品棚毎に、即退店者の数及び前記在庫情報が所定の条件を満たす場合、オペレータに注意を促すための所定の表示を店舗レイアウトの当該商品棚の位置に重畳して表示するための画面データを出力可能であることを特徴とする行動分析システム。
【請求項2】
請求項1に記載の行動分析システムであって、
当該動線情報を発生させる行動をした人の性別、年令及び店舗滞在時間の少なくとも一つのフィルタリング条件を受け付け、
前記行動可視化部は、前記フィルタリング条件に合致する停留数、及び商品の購入数又は購入金額を表示するための画面データを出力することを特徴とする行動分析システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の行動分析システムであって、
前記行動可視化部は、前記商品棚の区画の前の停留数が多く、当該商品棚の区画に陳列されている商品の購入数又は購入金額が少ない場合、オペレータに注意を促すための所定の表示を店舗レイアウトに重畳して表示するための画面データを出力することを特徴とする行動分析システム。
【請求項4】
請求項3に記載の行動分析システムであって、
前記行動可視化部は、前記所定の表示が操作されると、当該商品の統計情報を表示するための画面データを出力することを特徴とする行動分析システム。
【請求項5】
請求項1に記載の行動分析システムであって、
前記行動可視化部は、前記所定の表示が操作されると、前記抽出された即退店者の動線、該商品の過去の購入データの統計値、及び当該商品の購入数と当該商品の商品棚の前の停留数との関係を示すグラフの少なくとも一つを表示するための画面データを出力することを特徴とする行動分析システム。
【請求項6】
プロセッサとメモリを有する計算機で実行される行動分析方法であって、
前記計算機は、位置測定装置によって測定された人の移動の履歴を含む動線情報と、商品の取り引きの決済の情報を含む取引情報と、所定の領域における停留を判定するための条件を含む通路エリア情報と、商品棚に定められた区画毎に陳列された商品が記録された棚割情報と、商品の在庫数を時系列に記録する在庫情報とにアクセス可能であり、
前記行動分析方法は、
前記プロセッサが、前記通路エリア情報を参照して前記動線情報を分析し、店舗内のエリア毎に停留を判定し、前記判定の結果を前記メモリに格納する手順と、
前記プロセッサが、前記取引情報及び前記棚割情報を参照して、前記商品棚の区画毎に商品の購入数又は購入金額を集計し、前記集計の結果を前記メモリに格納する手順と、
前記プロセッサが、前記エリア毎の停留数及び前記集計された数又は金額を店舗レイアウトに重畳して図式的に表示するための画面データを出力する手順と、
前記動線情報から所定の条件に一致する即退店者を抽出し、前記抽出された即退店者の情報を前記メモリに格納する手順と、
前記在庫情報を参照して、前記即退店者が目的とした商品棚毎に、即退店者の数及び前記在庫情報が所定の条件を満たす場合、オペレータに注意を促すための所定の表示を店舗レイアウトの当該商品棚の位置に重畳して表示するための画面データを出力する手順とを含むことを特徴とする行動分析方法。
【請求項7】
請求項6に記載の行動分析方法であって、
前記プロセッサが、前記所定の表示が操作されると、前記抽出された即退店者の動線、該商品の過去の購入データの統計値、及び当該商品の購入数と当該商品の商品棚の前の停留数との関係を示すグラフの少なくとも一つを表示するための画面データを出力する手順とを含むことを特徴とする行動分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動線情報を分析して、人の行動を可視化する行動分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なセンサの低価格化やネットワークの進化に伴い、店舗内にカメラや位置測定装置を設置して、店舗の売上向上やコスト削減の施策を講じるため、店舗内で回遊する顧客の情報を分析している。
【0003】
従来、店舗内に設置された測域センサから照射されるレーザ光を用いて人の動きを追跡する方法が知られている。これにより、レーザ光が当たっている人の動き(動線)を得ることができる。一方、店舗ではレジ等での顧客の取引情報をデータベースに蓄積している。前述した動線情報と取引情報とを関連付けることによって、どのような顧客が店舗内をどのように回遊して、どのような商品を購入したかという情報を得ることができる。さらに、店舗内に設置したカメラ等を用いて、カメラの前を通過した顧客の顔映像を用いて、当該顧客の属性(年齢や性別)を推定する技術が知られている。この属性情報と動線情報とを対応付けることによって、どの属性を持った顧客がどのように店舗を回遊し、どのような商品を購入したか又は何も購入しなかったかなどが分析できる。
【0004】
本技術の背景技術として、特開2009−134688号公報(特許文献1)がある。特許文献1は、動線情報から店舗内の停留状態を算出し、停留状態のヒートマップを作成して表示装置に表示する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−134688号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「複数のレーザレンジスキャナを用いた歩行者トラッキングとその信頼性評」、中村克行他、電子情報通信学会論文誌 D−II VOL.J88−D−II、pp1143−1152、2005年7月1日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、動線情報はデータ量が多く、個々の動線情報から店舗運営の示唆を得ることは困難である。また、特許文献1に記載された技術では、店舗の販売情報とヒートマップとが対応しておらず、画面を見ただけでは、例えば店舗レイアウトの改善点などの示唆を得ることができない。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、動線情報を加工して得られる情報と販売情報等などを組み合せて画面に表示することによって、店舗改善のための施策の検討に有用な情報を提供する行動可視化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、プロセッサとメモリを有する計算機で構成される行動分析システムであって、位置測定装置によって測定された人の移動の履歴を含む動線情報と、商品の取り引きの決済の情報を含む取引情報と、所定の領域における停留を判定するための条件を含む通路エリア情報と、商品棚に定められた区画毎に陳列された商品が記録された棚割情報と、商品の在庫数を時系列に記録する在庫情報とにアクセス可能であり、前記動線情報から人の行動を可視化した情報を生成する行動可視化部を有し、前記行動可視化部は、前記通路エリア情報を参照して前記動線情報を分析し、店舗内のエリア毎に停留を判定し、前記取引情報及び前記棚割情報を参照して、前記商品棚の区画毎に商品の購入数又は購入金額を集計し、前記エリア毎の停留数及び前記集計された前記購入数又は前記購入金額を店舗レイアウトに重畳して図式的に表示するための画面データを出力可能であり、前記動線情報から所定の条件に一致する即退店者を抽出し、前記抽出された即退店者の動線を表示するための画面データを出力可能であり、前記在庫情報を参照して、前記即退店者が目的とした商品棚毎に、即退店者の数及び前記在庫情報が所定の条件を満たす場合、オペレータに注意を促すための所定の表示を店舗レイアウトの当該商品棚の位置に重畳して表示するための画面データを出力可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の代表的な実施の形態によれば、動線情報から得られた情報と取引情報とを関連付けて見ることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の行動可視化装置の論理的な構成を示す図である。
図2】本実施形態の行動可視化装置の物理的な構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態の動線情報の構成例を示す図である。
図4】本実施形態の店舗レイアウト情報の構成例を示す図である。
図5】本実施形態の取引情報の構成例を示す図である。
図6】本実施形態の通路エリア情報の構成例を示す図である。
図7】本実施形態の棚割情報の構成例を示す図である。
図8】本実施形態の在庫情報の構成例を示す図である。
図9】第1実施例の行動可視化装置が生成する画面の一例を示す図である。
図10】第1実施例の画面生成処理のフローチャートである。
図11】第2実施例の行動可視化装置が生成する画面の一例を示す図である。
図12】第2実施例の画面生成処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態の行動可視化装置101の論理的な構成を示す図である。
【0013】
行動可視化装置101は、表示装置102と、行動可視化部103と、指示装置104と、ネットワーク接続部105と、記憶部106とを有する。
【0014】
記憶部106は、動線情報107、店舗レイアウト情報108、取引情報109、通路エリア情報110、棚割情報111及び在庫情報112などを格納する。
【0015】
本実施例の行動可視化装置101は、スマートフォン、タブレット型端末、業務用端末、PC、仮想マシンなどの計算機で構成することができる。また、図1は行動可視化装置101の構成を示すが、各構成要素は異なる行動可視化装置101に実装されてもよい。例えば、タブレット型端末の場合、必要な情報をネットワーク接続部105を介して受け取り、表示装置102(例えば、タブレット型端末の画面)に表示してもよい。
【0016】
図2は、行動可視化装置101の物理的な構成を示すブロック図である。
【0017】
本実施形態の行動可視化装置101は、プロセッサ(CPU)1、メモリ2、補助記憶装置3及び通信インターフェース4を有する計算機によって構成される。
【0018】
プロセッサ1は、メモリ2に格納されたプログラムを実行する。メモリ2は、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、プロセッサ1が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
【0019】
補助記憶装置3は、記憶部106を構成し、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ1が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置3から読み出されて、メモリ2にロードされて、プロセッサ1によって実行される。
【0020】
通信インターフェース4は、ネットワーク接続部105を構成し、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインターフェース装置である。
【0021】
行動可視化装置101は、入力インターフェース5及び出力インターフェース8を有する。入力インターフェース5は、指示装置104を構成し、オペレータからの入力を受けるインターフェースである。具体的には、入力インターフェース5は、マウス、キーボード、タッチパネル、ペン、加速度センサ、マイクなどである。加速度センサは、例えば、行動可視化装置101がスマートフォンである場合に、スマートフォンを特定パターンで振動させることなどによって情報を入力できる。また、マイクは、利用者の声などに応じて情報を入力できる。出力インターフェース8は、ディスプレイ装置9やプリンタなどであり、プログラムの実行結果をオペレータが視認可能な形式で出力するインターフェースである。
【0022】
プロセッサ1が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して行動可視化装置101に提供され、非一時的記憶媒体である不揮発性の補助記憶装置3に格納される。このため、行動可視化装置101は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインターフェースを有するとよい。
【0023】
行動可視化装置101は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で構成される計算機システムであり、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。また、行動可視化装置101の各機能部は異なる計算機上で実現されてもよい。
【0024】
<動線情報の構成例>
図3は、動線情報107の構成例を示す図である。
【0025】
図3に示す動線情報107は、例えば非特許文献1に開示されている技術を用いて得ることができる。図3に示す例では、動線情報107は、顧客を一意に識別するための顧客ID201と、顧客の位置が測定された時刻202と、顧客の店舗内における二次元的な位置(x座標203、y座標204)とが、例えば時系列で記憶されている。
【0026】
従って、動線情報107から、同じ顧客ID201のデータを選択して、時系列に並べることによって、一人の顧客が、どの時刻に店舗内のどの位置に存在したかに関する一連の情報、すなわち動線情報が得られる。
【0027】
なお、図示は省略したが、動線情報107は、顧客の属性(例えば、性別、年令)を含んでもよい。例えば、顧客の属性は、店舗の入口で撮影した顔画像を解析して性別、年令を得ることができる。又は、店舗の会員カードに登録した性別、年令を利用することもできる。
【0028】
<店舗レイアウト情報の構成例>
図4は、店舗レイアウト情報108の構成例を示す図である。
【0029】
店舗レイアウト情報108は、店舗の出入口302、通路301、商品棚304、レジ303などの場所が記録された情報であり、例えば画像ファイルの形式である。
【0030】
<取引情報の構成例>
図5は、取引情報109の構成例を示す図である。
【0031】
取引情報109は、顧客がレジ等で商品を購入した場合に作成される取引の内容を記録する。取引情報109は、レコード毎に、取引日時401、取引番号402、レジ番号403及び合計金額404を含む。また、一つのレコード内に、一つ以上の購入商品のデータ、すなわち、商品ID405、商品名406、商品分類ID407、商品分類名408、数量409及び単価410を含む。
【0032】
取引日時401は、レジ等で取り引きを行った日付及び時刻が記録される。図示した例では、2015年2月10日11時22分であり、時刻が分単位で記録されている。これは、レジによっては取引日時を分単位までしか記録しない場合があるので、取引情報は、レジの記録単位に合わせて時刻を記録するとよい。なお、時刻の記録単位は、分ではなく、秒以下の時刻を記録してもよい。
【0033】
取引番号402は、複数の取引を区別するための番号であり、図示した例では、1234である。取引番号402は、例えば、1から始めて取り引きごとに1ずつ加算するとよいが、これ以外のルールで取引番号402を定めてもよい。
【0034】
レジ番号403は、レジを識別するための識別子である。図示した例では、1である。
【0035】
合計金額404は、購入した商品の価格の合計である。
【0036】
商品ID405は、購入した商品を識別するための識別子である。図示した例では、P0001、P0002、P0003と、購入した商品毎に記録される。
【0037】
商品名406は、購入した商品の名称である。図示した例では、おにぎりA、お茶、おにぎりBである。
【0038】
商品分類ID407は、商品の特徴により商品を分類するための識別子である。図示した例では、「おにぎりA」と「おにぎりB」は「米飯」に分類できるため、両者は同じ商品分類ID407「C00A」である。
【0039】
商品分類名408は、商品分類の名称である。図示した例では、米飯、飲料である。
【0040】
数量409は、各商品を購入した数である。単価410は、商品1個あたりの価格である。
【0041】
図示は省略したが、取引情報109は、顧客の会員番号を含んでもよい。例えば、レジで会員カード(例えば、ポイントカード)を提示した顧客は、その属性(例えば、性別、年令、居住地)を知ることができる。
【0042】
<通路エリア情報の構成例>
図6は、通路エリア情報110の構成例を示す図である。
【0043】
通路エリア情報110は、通路の場所情報及び当該通路に停留したか判定する情報で構成され、通路エリア名称501、通路エリア領域502及び停留判定条件503を含む。
【0044】
通路エリア名称501は、通路エリアの名称である。通路エリア領域502は、停留を判定する領域である。停留判定条件503は、通路エリア領域502内に存在する動線について、停留したかを判定するための条件である。
【0045】
図6の1行目のデータを例にして具体的に説明する。通路エリア名称501が「エリア1」であり、通路エリア領域502は、「エリア1」を示す矩形の領域(X1,Y1)−(X2,Y2)である。なお、通路エリア領域502は矩形ではなく、任意の形状でもよい。また、停留と判断するための停留判定条件503は「エリア1内に5秒以上滞在」と定義されている。
【0046】
通路エリア情報110は、図示したものの他、エリア内の最低速度で停留を判定する条件を含んでもよい。また、商品棚に設けたセンサが取得した情報を併用して、顧客が棚の方を向いていることを停留の判定条件に利用してもよい。
【0047】
<棚割情報の構成例>
図7は、棚割情報111の構成例を示す図である。
【0048】
棚割情報111は、店舗内の商品棚における区画の位置と、各商品区画に陳列される商品の商品分類ID407とを対応付ける情報であり、商品区画名称601、商品分類602及び商品区画領域603を含む。
【0049】
商品区画名称601は、商品区画の名称である。商品分類602は、当該商品区画に陳列される商品の商品分類ID407であり、複数の商品分類ID407を含んでもよい。商品区画領域603は、店舗内の商品区画の位置を示す。なお、商品区画領域603は矩形でなく、任意の形状でもよい。
【0050】
<在庫情報の構成例>
図8は、在庫情報112の構成例を示す図である。
【0051】
在庫情報112は、商品ごとに各時刻に商品の在庫数を記録した情報であり、商品ID405、日付1001及び時刻別在庫数1002を含む。
【0052】
日付1001は、在庫数を記録した日付である。時刻別在庫数1002は、商品ID405で指定される商品の、各時刻における在庫数を示す。例えば、商品ID405が「P0001」の商品の在庫は、0時に1個、1時に5個である。1個から5個に在庫が増えたのは、0時から1時の間に商品が納品され在庫が増えたことを表している。
【0053】
<第1の実施例>
以下に、本発明の第1の実施例について説明する。
【0054】
<行動可視化装置101の動作の説明>
ユーザが、アプリケーションやウェブブラウザ等から行動可視化部103の処理を開始させる。
【0055】
図10のフローチャートを用いて、行動可視化部103の処理を説明する。本明細書で説明する画面の表示は一例であり、図示したものに限定されない。必要に応じて、既存の画面に重なるように表示してもよい。例えば、スマートフォンは画面の解像度が低いため、複数の画面を横に並べて表示することが困難な場合がある。このため、前述したように複数の画面を重なるように表示してもよい。
【0056】
図9は、行動可視化部103が生成する画面の一例を示す図である。
【0057】
図9に示す画面例は、性別選択領域701、年代選択領域702、滞在時間選択領域703、店舗レイアウト情報表示領域704、男女比率グラフ709、平均統計情報710及び停留人数・購入率グラフ711を含む。店舗レイアウト情報表示領域704には、合計数量又は合計金額を用いたヒートマップ705、停留人数を用いたヒートマップ706、アラートアイコン707及びアラート内容708が表示される。なお、男女比率グラフ709、平均統計情報710及び停留人数・購入率グラフ711は、全てが表示されなくても、少なくとも一つが示されればよい。
【0058】
性別選択領域701は、性別、すなわち、男性か女性かを選択するための領域である。性別選択領域701の選択結果に従って、動線情報107のうち指定された性別と一致する情報のみにフィルタリングする。なお、性別を選択する際の指標になれば、「男性」「女性」のような文字ではなく、画像等によって選択肢を識別させてもよい。
【0059】
年代選択領域702は、年令の範囲、すなわち、「10代」「20代」「30代」「40代」「50代」「60以上」を選択するための領域である。年代選択領域702の選択結果に従って、動線情報107のうち指定された範囲の年令と一致する情報のみにフィルタリングする。なお、年令の範囲を選択する際の指標になれば、「10代」のような文字ではなく、画像等によって選択肢を識別させてもよい。また、年代の区分は図示のもの以外に任意に変更できてもよい。例えば、「20歳未満」「20歳以上40歳未満」「40歳以上」でもよい。
【0060】
滞在時間選択領域703は、店内の滞在時間、すなわち、「1分未満」「5分未満」「5分以上」店内に滞在した顧客を選択するための領域である。滞在時間選択領域703の選択結果によって、動線情報107のうち指定された範囲の滞在時間と一致する情報のみにフィルタリングする。なお、滞在時間を選択する際の指標になれば、「1分未満」のような文字ではなく、画像等によって選択肢を識別させてもよい。また、滞在時間の区分は図示のもの以外に任意に変更できてもよい。例えば、「3分未満」「3分以上」の区分でもよい。
【0061】
図10は、行動可視化部103が図9の画面を生成する処理のフローチャートである。なお、ユーザは、性別選択領域701、年代選択領域702、滞在時間選択領域703、アラートアイコン707などをいつでも選択可能であり、選択されたタイミングで適切な箇所から処理を実行する。
【0062】
ステップS901では、通路エリア情報110及び動線情報107を用いて、通路エリア領域502毎に、停留した顧客の人数を算出し、店舗レイアウト情報表示領域704に重畳して表示する。このとき、性別選択領域701、年代選択領域702及び滞在時間選択領域703で設定された条件に従って停留した顧客をフィルタリングして、条件に合致した人のみをヒートマップ706に表示する。具体的には、性別及び年代については、不図示だが動線情報107に含まれる性別及び年代(又は、年令)と、性別選択領域701で指定された性別及び/又は年代選択領域702で指定された年代とを比較し、一致する行のみを抽出する。また、滞在時間については、動線情報107から顧客ID201ごとのデータを抽出し、各顧客ID201について、データの出現する時刻が最も遅いものと最も早いものの差を滞在時間として、滞在時間選択領域703で指定された滞在時間と比較し、条件に合致する顧客ID201のデータのみを抽出する。
【0063】
ステップS902では、取引情報109及び棚割情報111を用いて、商品区画領域603ごとに、当該商品区画領域603に陳列されている商品が取り引きされた合計数量及び合計金額を算出し、店舗レイアウト情報表示領域704に重畳して表示する。表示は、合計数量と合計金額の両方、又は、どちらか一方でもよい。このとき、性別選択領域701、年代選択領域702及び滞在時間選択領域703で設定された条件に従って顧客をフィルタリングして、条件に合致した人のみをヒートマップ705に表示する。フィルタリングの方法はステップS901で説明した処理と同じでよい。
【0064】
ステップS903では、ステップS901及びステップS902で算出した情報に基づいて、ヒートマップを作成する。ステップS903では、合計数量又は合計金額を用いたヒートマップ705及び停留人数を用いたヒートマップ706の二つを作成する。なお、図示したように、作成した二つのヒートマップを重畳して表示してもよいし、切り替えて表示してもよい。
【0065】
以下、停留人数のヒートマップを表示する例を説明する。
【0066】
通路エリア領域502毎に、停留人数に応じて表示態様(例えば、色、明るさ、模様など)を変えて表示する。例えば、停留人数が多い程、色を黒くし、少ないほど白に近づけることができる。また、予め定めた階調によって様々な色を用いてもよい。
【0067】
商品区画領域603毎のヒートマップも、合計数量又は合計金額を用いて、前述と同様に生成できる。
【0068】
ステップS904では、商品区画領域603毎に、動線情報107及び取引情報109から指標を算出し、算出された指標が予め定めた閾値を超える場合に、停留人数が多く、商品購入者が少ないと判定し、オペレータに注意を促すためのアラートを表示する。以下に指標の例を示す。
購入率=商品の前の通路に設定された通路エリア領域502内の停留人数のうち、当該商品を購入した人数の割合
【0069】
例えば、アラートは、閾値を超えた商品の陳列位置に対応した店舗レイアウト情報表示領域704上の位置に重畳してアラートアイコン707を表示する。
【0070】
ステップS905は、ユーザがアラートアイコン707を選択した場合に実行され、アラート内容708を表示する。アラート内容708は、アラートの表示対象となった商品、当該商品の前の通路エリアの停留人数、当該商品の購入率を表示するとよい。
【0071】
ステップS906では、男女比率グラフ709を表示する。男女比率グラフ709は、取引情報109に基づいて、アラート表示対象となった商品を購入した顧客の男女構成比を示すグラフである。図9では、円グラフによって表したが、他の形式のグラフや数値で表示してもよい。このとき、性別選択領域701、年代選択領域702及び滞在時間選択領域703で設定された条件に従って顧客をフィルタリングして、条件に合致した人のみを男女比率グラフ709に表示する。フィルタリングの方法はステップS901で説明した処理と同じでよい。
【0072】
ステップS907では、平均統計情報710を表示する。平均統計情報710は、予め定めた期間におけるアラート表示対象となった商品の平均購入金額、平均購入点数、当該商品の前の通路エリアの平均停留数、平均購入率など、当該商品の過去の購入データの統計値である。このとき、性別選択領域701、年代選択領域702及び滞在時間選択領域703で設定された条件に従って顧客をフィルタリングして、条件に合致した人の購入データのみを平均統計情報710に表示する。フィルタリングの方法はステップS901で説明した処理と同じでよい。
【0073】
ステップS908では、停留人数・購入率グラフ711を表示する。停留人数・購入率グラフ711は、予め定めた期間において、アラート表示対象となった商品の日別に購入率、及び当該商品の商品棚の前の通路エリアの停留数を示すグラフである。図9では、棒グラフ及び折れ線グラフで表したが、他の形式のグラフや数値で表示してもよい。このとき、性別選択領域701、年代選択領域702及び滞在時間選択領域703で設定された条件に従って顧客をフィルタリングして、条件に合致した人のみを停留人数・購入率グラフ711に表示する。フィルタリングの方法はステップS901で説明した処理と同じでよい。
【0074】
<第2の実施例>
以下に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例では、前述した第1の実施例と異なる構成及び処理のみを説明し、第1の実施例と同じ構成及び処理の説明は省略する。
【0075】
<行動可視化装置101の動作の説明>
まず、ユーザが、アプリケーションやウェブブラウザ等から行動可視化部103の処理を開始する。
【0076】
図12のフローチャートを用いて、行動可視化部103の処理を説明する。本明細書で説明する画面の表示は一例であり、図示したものに限定されない。必要に応じて、既存の画面に重なるように表示してもよい。例えば、スマートフォンは画面の解像度が低いため、複数の画面を横に並べて表示することが困難な場合がある。このため、前述したように複数の画面を重なるように表示してもよい。
【0077】
図11は、行動可視化部103が生成する画像の一例を示す図である。
【0078】
図11に示す画面例は、性別選択領域701、年代選択領域702、店舗レイアウト情報表示領域704を含む。店舗レイアウト情報表示領域704には、即退店者動線801、アラートアイコン707、時間帯ごとの即退店者数・在庫量グラフ802が表示される。即退店者動線801及び即退店者数・在庫量グラフ802は、全てが表示されなくても、少なくとも一つが示されればよい。
【0079】
即退店者とは、特定の商品棚に立ち寄ったが、商品を購買せず、且つ店内を回遊せずに退店した顧客である。回遊したと判断するかは、店舗特性に応じて予め定義しておく。即退店動線801A、801Bは、即退店した顧客の店内の動線である。
【0080】
図10は、行動可視化部103が図9の画面を生成する処理のフローチャートである。なお、ユーザは、性別選択領域701、年代選択領域702、アラートアイコン707などをいつでも選択可能であり、選択されたタイミングで適切な箇所から処理を実行する。
【0081】
ステップS1101では、商品区画毎に動線情報107から算出された指標に基づいて、即退店者を探索する。例えば、動線情報107の顧客ID201毎に次の指標を算出し、算出された各指標を予め定めた閾値と比較することによって、即退店か否かを判断することができる。このとき、性別選択領域701及び年代選択領域702で設定された条件に従って停留した動線情報をフィルタリングして、条件に合致した動線のみを抽出する。具体的には、性別及び年代については、不図示だが動線情報107に含まれる性別及び年代(又は、年令)と、性別選択領域701で指定された性別及び/又は年代選択領域702で指定された年代とを比較し、一致する行のみを抽出する。
(1)入店から退店までの時間
(2)動線の長さ
(3)停留したエリアの数
(4)特定商品棚の前でUターンしているか
例えば、入店から退店までの時間が1分以内、動線の長さが30メートル以下など、店舗内での滞在が短く、特定商品が陳列されているエリアのみに停留し、出口に戻ったことが分かれば、特定商品目当てで来店したものの、該当商品を購入せずに退店したと判断できる。
【0082】
ステップS1102では、商品区画領域603毎に在庫量を算出し、在庫量と当該商品区画領域603における即退店者数とを比較して所定の指標を算出し、算出された指標と予め定めた閾値との比較結果に基づいて、店舗レイアウト情報表示領域704にオペレータに注意を促すためのアラートアイコン707を重畳して表示する。例えば、指標を即退店者数÷在庫量とすれば、即退店者が多く、商品棚に陳列された商品が少ない場合に指標が大きくなる。よって、指標が予め定めた閾値を超える場合に、アラートアイコン707を表示する。なお、在庫量が予め定めた閾値より小さく、即退店者数が予め定めた閾値を超える場合に、アラートアイコン707を表示してもよい。
【0083】
在庫量は、当該商品区画領域603における在庫情報112に基づいて、各時刻ごとに当該商品区画領域603内の合計在庫数を求め、1日のうちで最も合計在庫数が多い時刻を100%とした各時刻の合計在庫数の割合で定義するとよい。但し、前述した在庫量の定義は一例であり、他の定義を用いてもよい。例えば、商品棚の複数の列に同一商品が陳列されている場合、当該商品の陳列面積を考慮して、重み付きで在庫数を加算してもよい。
【0084】
ステップS1103では、ユーザがアラートアイコン707を選択した場合に実行され、当該商品区画領域603における即退店者の代表的ないくつかの(又は、一つの)動線を表示する。代表的な即退店者の動線は、例えば、全ての即退店者の動線のうち類似点が多い動線(主動線)を抽出して表示すればよいが、他の方法で代表的な動線を定めてもよい。
【0085】
ステップS1104では、時間帯ごとの即退店者数・在庫量グラフ802を店舗レイアウト情報表示領域704に重畳して表示する。このとき、性別選択領域701及び年代選択領域702で設定された条件に従って動線情報をフィルタリングして、条件に合致した人のみを即退店者数・在庫量グラフ802に表示する。フィルタリングの方法はステップS1101で説明した処理と同じでよい。ステップS1101及びS1102で算出した当該商品区画領域603における即退店者数及び在庫量を時間帯別を横軸としたグラフに表示する。図11では、折れ線グラフによって表したが、他の形式のグラフや数値で表示してもよい。
【0086】
以上に説明したように、図9及び図11で示された画面をユーザが操作することによって、どの商品で機会ロスが発生しているか定量的に把握することが可能となる。更に、即退店者の経路が分かることによって、特定の商品の在庫が切れている場合に、代替商品を探すことなく退店している等の、退店理由に関する示唆を得ることができる。この場合、例えば、発注量を適切に調節して、在庫切れを生じさせないことによって、機会ロスを回避するなどの施策をとることが可能となる。
【0087】
具体的には、本発明の実施例によると、行動可視化部103は、通路エリア情報110を参照して動線情報107を分析し、店舗内のエリア毎に停留を判定し、取引情報109及び棚割情報111を参照して、商品棚の区画毎に商品の購入数又は購入金額を集計し、エリア毎の停留数及び集計された商品の購入数又は購入金額を店舗レイアウトに重畳して図式的に表示するので(図9)、動線情報から得られた情報と取引情報とを関連付けて見ることができる。そして、店舗改善の施策を検討することができる。具体的には、以下のビジネス価値が生まれる。(1)発注の最適化による廃棄コストの削減、(2)店舗内で顧客が寄り付かない場所へ顧客を誘導することによる売上の向上、(3)死に筋商品の入れ替えによる売上の向上、(4)欠品状態を回避することによる機会損失の減少、(5)顧客の店舗内の回遊量を最適化することによる売上の向上、(6)店舗レイアウトの改善。
【0088】
また、当該動線情報を発生させる行動をした人の性別、年令及び店舗滞在時間の少なくとも一つのフィルタリング条件(701、702、703)を受け付けると、行動可視化部103は、受け付けたフィルタリング条件に合致する停留数、及び商品の購入数又は購入金額を表示するので(図9)、ターゲット層を絞って顧客動向を分析することができる。
【0089】
また、行動可視化部103は、商品棚の区画の前の停留数が多く、当該商品棚の区画の商品に陳列されている購入数又は購入金額が少ない場合、アラートアイコン707を店舗レイアウトに重畳して表示する(図9)。すなわち、購入率(販売数÷停留数、販売金額÷停留数)が所定の閾値を超えた場合、停留が多いが販売数や販売金額が少ないと判定するので、店舗内で問題のある箇所を発見することができる。
【0090】
また、行動可視化部103は、アラートアイコンが操作されると、当該商品の統計情報を表示する(図9)。すなわち、当該商品の購入者の男女比709、当該商品の過去の購入データの統計値710及び当該商品の購入数と当該商品の商品棚の前の停留数との関係を示すグラフ711の少なくとも一つを表示するので、ターゲットとする商品の詳細な情報を得ることができる。
【0091】
また、行動可視化部103は、動線情報107から所定の条件に一致する即退店者を抽出し、抽出された即退店者の動線801A、801Bを表示する(図11)。すなわち、顧客の入店から退店までの滞在時間、動線の長さ、停留したエリアの数、及び特定の商品棚でUターンしているかなどの組み合わせによって即退店者を判定するので、売り上げに繋がらない即退店者の情報を得ることができる。
【0092】
また、行動可視化部103は、在庫情報112を参照して、即退店者が目的とした商品棚毎に、即退店者の数及び在庫情報112が所定の条件を満たす場合、アラートアイコン707を店舗レイアウトの当該商品棚の位置に重畳して表示する(図11)。すなわち、商品の在庫量を定量化し、在庫量と即退店者数とを比較してアラートを表示するので、欠品状態を回避することによる機会損失を減少することができる。
【0093】
また、行動可視化部103は、前記所定の表示が操作されると、前記即退店者の動線、該商品の過去の購入データの統計値、及び当該商品の購入数と当該商品の商品棚の前の停留数との関係を示すグラフの少なくとも一つを表示するので(図11)、即退店者が関係する商品の詳細な情報を得ることができる。
【0094】
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
【0095】
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
【0096】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
【0097】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
【符号の説明】
【0098】
101 行動可視化装置
102 表示装置
103 行動可視化部
104 指示装置
105 ネットワーク接続部
106 記憶部
107 動線情報
108 店舗レイアウト情報
109 取引情報
110 通路エリア情報
111 棚割情報
112 在庫情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12