(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のプロセスユニットは、前記第1のプロセスユニットが前記現像剤像を形成する前記記録媒体上の印刷可能領域内に、前記マーク画像を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記第2のプロセスユニットは、前記第1のプロセスユニットが前記現像剤像を形成する前記記録媒体上の印刷可能領域以外の余白領域に、前記マーク画像を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
《1》実施の形態1
《1−1》画像形成装置
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を概略的に示す正面図(部分的に縦断面図)である。
図1に示されるように、実施の形態1に係る画像形成装置1は、記録媒体としての用紙上に画像を形成する画像形成部(「印刷ユニット」とも言う)100と、画像を光学的に読み取ることによって読取画像データとしてのスキャナデータDsを生成し、このスキャナデータDsを画像形成部100に送信する画像読取部(「スキャナユニット」とも言う)200とを備えている。画像読取部200は、画像形成部100の筐体4に備えられた支持部材101によって、画像形成部100の上部に支持されている。ただし、画像形成部100と画像読取部200との位置関係は、
図1の例に限定されない。また、画像形成部100と画像読取部200とは、互いに別個のユニットである必要はなく、1つの筐体内に備えられてもよい。
【0010】
図1に示されるように、画像形成部100は、第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kと、第2のプロセスユニット2Vと、中間転写ベルト3とを有している。
【0011】
第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kは、電子写真法により、イエロー(Y)のトナー画像、マゼンタ(M)のトナー画像、シアン(C)のトナー画像、ブラック(K)のトナー画像を中間転写ベルト3上にそれぞれ形成する。
【0012】
第2のプロセスユニット2Vは、電子写真法により、発光トナー(V)のトナー画像(例えば、マーク画像)を中間転写ベルト3上に形成する。
【0013】
第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kは、使用される現像剤としてのトナーの色が互いに異なる点を除いて、互いに同じ構造を持つことができる。第2のプロセスユニット2Vは、使用される現像剤としてのトナーの種類が異なる点を除いて、第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kの構造と同じ構造を持つことができる。
【0014】
第2のプロセスユニット2Vと第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kとは、中間転写ベルト3の搬送方向(D1方向)に沿って、この順に配置(タンデム配置)されている。
図1には、中間転写ベルト3を用いる中間転写方式の画像形成装置1が示されているが、本発明は、中間転写ベルトを備えず、第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kと第2のプロセスユニット2Vとによって、記録媒体上に直接、トナー画像を転写する画像形成装置にも適用可能である。また、第2のプロセスユニット2Vと第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kとの配列の順番は、
図1の例に限定されない。さらに、
図1には、4つの第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kが示されているが、第1のプロセスユニットの台数は、1つ以上(少なくとも1つ)であれば、4つ以外の数であってもよい。
【0015】
第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kは、像担持体としての感光ドラム11Y,11M,11C,11Kと、帯電部としての帯電ローラ12Y,12M,12C,12Kと、露光部としてのLED(Light Emitting Diode)ヘッド13Y,13M,13C,13Kと、現像剤担持体としての現像ローラ14Y,14M,14C,14Kと、現像剤規制部材としての現像ブレード15Y,15M,15C,15Kと、現像剤供給部としての供給ローラ16Y,16M,16C,16Kと、現像剤除去部材としてのクリーニングブレード17Y,17M,17C,17Kと、現像剤供給部としてのトナーカートリッジ18Y,18M,18C,18Kとをそれぞれ有している。
【0016】
第2のプロセスユニット2Vは、像担持体としての感光ドラム11Vと、帯電部としての帯電ローラ12Vと、露光部としてのLEDヘッド13Vと、現像剤担持体としての現像ローラ14Vと、現像剤規制部材としての現像ブレード15Vと、現像剤供給部としての供給ローラ16Vと、現像剤除去部材としてのクリーニングブレード17Vと、現像剤供給部としてのトナーカートリッジ18Vとを有している。なお、第2のプロセスユニット2Vと第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kとを、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kとも言う。
【0017】
感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kは、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kにおいて、それぞれ回転可能に支持される。帯電ローラ12V,12Y,12M,12C,12Kは、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kに所定の電圧をそれぞれ印加することによって、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kの表面を一様に帯電させる。
【0018】
LEDヘッド13V,13Y,13M,13C,13Kは、主走査方向(
図1が描かれている紙面に垂直な方向であって、D1方向に直交する方向)に配列された複数の発光素子(LED)を有している。LEDヘッド13Y,13M,13C,13Kは、入力画像データ(後述する
図2におけるデータDi)に基づく光を感光ドラム11Y,11M,11C,11Kの表面にそれぞれ照射して、一様帯電している感光ドラム11Y,11M,11C,11Kの表面に静電潜像を形成する。LEDヘッド13Vは、マーク画像データ(例えば、後述する
図2における記憶部140に記憶されているデータ)に基づく光を感光ドラム11Vの表面に照射して、一様帯電している感光ドラム11Vの表面に静電潜像を形成する。
【0019】
現像ローラ14V,14Y,14M,14C,14Kは、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kの静電潜像にトナーを付着させて、トナー画像をそれぞれ形成する。現像ブレード15V,15Y,15M,15C,15Kは、現像ローラ14V,14Y,14M,14C,14K上に供給されるトナーの厚さを規制して、トナーの薄層をそれぞれ形成する。供給ローラ16V,16Y,16M,16C,16Kは、現像ローラ14V,14Y,14M,14C,14Kに接触して、トナーカートリッジ18V,18Y,18M,18C,18Kから現像ローラ14V,14Y,14M,14C,14Kにトナーをそれぞれ供給する。トナーカートリッジ18V,18Y,18M,18C,18Kには、トナーが貯蔵される。
【0020】
クリーニングブレード17V,17Y,17M,17C,17Kは、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kの表面に残留するカブリトナー及び転写残トナー、並びに中間転写ベルト3の搬送方向の上流に位置するプロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kからの逆転写トナーを拭き取る。
【0021】
画像形成部100は、1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kを有している。1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kは、中間転写ベルト3を挟んで、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kに対向するように、それぞれ配置されている。1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kは、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kとともに中間転写ベルト3を押圧し、中間転写ベルト3上(外周面)にトナー画像を転写させる。
【0022】
プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kには、アップダウンソレノイド20V,20Y,20M,20C,20Kがそれぞれ備えられてもよい。アップダウンソレノイド20V,20Y,20M,20C,20Kは、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kの感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kが中間転写ベルト3に対して当接又は離間するようにプロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kを(
図1における上下方向に)移動させる。アップダウンソレノイド20V,20Y,20M,20C,20Kは、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kを中間転写ベルト3に当接させた当接状態(使用状態)と、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kを中間転写ベルト3から離した離間状態(非使用状態)とを切り替える。
【0023】
中間転写ベルト3は、エンドレス状に形成されており、例えば、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムから形成される。中間転写ベルト3は、駆動ローラ21、従動ローラ22及び2次転写対向ローラ23により、所定のテンションで張架される。駆動ローラ21は、搬送ベルト駆動部としてのベルトモータにより回転され、中間転写ベルト3を矢印D1,D2方向に搬送(移動)する。従動ローラ22は、中間転写ベルト3に連れ回りする。中間転写ベルト3の上面部は、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kと1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kとの間に架け渡される。中間転写ベルト3は、1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kによって感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kに押し当てられている。中間転写ベルト3と感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11Kとが互いに接触している部分を1次転写ニップ部と言う。1次転写ニップ部では、1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19Kに、1次転写電圧発生部から所定の直流電圧が印加されることにより、感光ドラム11V,11Y,11M,11C,11K上のトナー画像を中間転写ベルト3上に転写する。
【0024】
画像形成部100は、搬送路10に用紙を供給する給紙機構5を有している。搬送路10は、
図1の例では、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2K及び中間転写ベルト3の下方に備えられている。給紙機構5は、媒体カセットとしての用紙収容カセット31と、給紙ローラとしてのホッピングローラ32と、搬送ローラ対を構成するピンチローラ33及びレジストローラ34と、ガイド35と、給紙センサ36とを有している。用紙収容カセット31には、記録媒体としての用紙が重ねて収容される。ホッピングローラ32は、用紙収容カセット31に収容される用紙をピンチローラ33及びレジストローラ34に送り出す。ピンチローラ33は、用紙がスキュー(用紙が斜め送りされた状態)された場合に、そのスキューを修正する。レジストローラ34は、中間転写ベルト3を挟んで2次転写対向ローラ23と対向する位置に配置される2次転写ローラ24に用紙を送り出す。ガイド35は、用紙を2次転写ローラ24へと案内する。給紙センサ36は、ピンチローラ33とレジストローラ34との間に用紙が到達したことを検知する。
【0025】
画像形成部100は、2次転写ローラ24と2次転写対向ローラ23とを有している。2次転写ローラ24は、中間転写ベルト3に連れ回りする。中間転写ベルト3は、2次転写ローラ24によって2次転写対向ローラ23に押し当てられている。2次転写ローラ24と中間転写ベルト3とが互いに接触する部分を2次転写ニップ部と言う。2次転写ニップ部では、2次転写ローラ24に、駆動制御部123により制御される2次転写電圧発生部から、所定の直流電圧が印加されることにより、中間転写ベルト3上のトナー画像(マーク画像を含む)を用紙上に2次転写する。
【0026】
画像形成部100は、定着器6を有している。
図1の例では、定着器6は、搬送路10における2次転写ニップ部の下流側に配置されている。また、画像形成部100は、2次転写ローラ24と定着器6との間に備えられた2次転写排出センサ25を有している。2次転写排出センサ25は、2次転写ローラ24への用紙の巻き付き及び中間転写ベルト3からの用紙の分離等を監視する。
【0027】
定着器6は、ヒートローラ41、加圧ローラ42、ヒータ43及びサーミスタ44を有している。ヒートローラ41は、ヒータモータなどの定着器駆動部により駆動される。加圧ローラ42は、ヒートローラ41とは搬送路10を挟むように配置され、ヒートローラ41に連れ回されてヒートローラ41を加圧する。ヒータ43は、熱源として機能するハロゲンランプ等であり、ヒートローラ41の内部に設けられ、ヒートローラ41を加熱する。サーミスタ44は、ヒートローラ41の表面近くに配置され、ヒートローラ41の表面温度を測定する。定着器6は、搬送路10に沿ってヒートローラ41と加圧ローラ42との間に搬送される用紙上のトナーを加熱及び溶解し、用紙上にトナー画像を定着させる。
【0028】
画像形成部100は、定着排出センサ26を有している。
図1の例では、定着排出センサ26は、搬送路10における定着器6より媒体搬送方向の下流側に配置されている。定着排出センサ26は、定着器6におけるジャム及び用紙のヒートローラ41への巻き付きなどを監視する。
【0029】
画像形成部100では、搬送路10における定着排出センサ26より媒体搬送方向の下流側に、用紙を筐体4の上部に設けられるスタッカ28へ搬送するガイド27が設けられ、印刷済みの用紙は、スタッカ28に排出される。
【0030】
また、画像形成部100では、中間転写ベルト3における2次転写ニップ部の下流側に、2次転写において用紙に転写されず中間転写ベルト3上に残留する2次転写残トナーを除去するクリーニングブレード51がクリーニングブレード対向ローラ52に対向して配置される。クリーニングブレード51は、可撓性のゴム材又はプラスチック材からなり、中間転写ベルト3上に残留する2次転写残トナーを廃トナータンク53に掻き落とす。
【0031】
画像形成部100は、環境状態としての温度及び湿度を測定する環境センサ7を備えてもよい。例えば、画像形成部100は、環境センサ7により測定される温度及び湿度に基づいて、中間転写ベルト3に対して当接及び離間を行うプロセスユニット(プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2Kのいずれか)を印刷動作開始前に決定し、当接状態と離間状態との切り替えを行う。
【0032】
図2は、実施の形態1に係る画像形成装置1の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。
図2に示されるように、画像読取部200は、原稿の画像を光学的に読み取ることによって読取画像データとしてのスキャナデータDsを生成するスキャナ部201と、画像読取部200の動作を制御するスキャナ制御部202と、スキャナ部201によって生成されたスキャナデータDsを画像形成部100に送信する送信部としてのスキャナ送受信部203とを備えている。また、画像読取部200は、画像形成部100の動作状態を管理するための状態管理部204(画像形成ユニット状態管理部)と、ユーザインタフェースとしての操作パネル205とを備えてもよい。
【0033】
また、
図1に示されるように、一般に、スキャナ部201は、読取対象となる原稿を載置可能とする原稿台ガラスとしてのコンタクトガラス206と、コンタクトガラス206上の原稿の画像を光学的に読み取る光学センサとしてのラインセンサ208と、原稿を照明する光源ランプ209とを有している。スキャナ部201は、原稿を移動させるオートフィーダ(自動原稿送り装置:ADF)207を備えてもよい。また、スキャナ部201は、ラインセンサ208及び光源ランプ209を移動させる移動機構を備えてもよい。
【0034】
操作パネル205は、例えば、液晶表示装置などのような表示機構とスイッチ(タッチパネル式の操作ボタン)とを有している。操作パネル205は、オペレータ(使用者)によって操作される。コンタクトガラス206は、読取対象となる原稿を1枚毎に載置可能とする。オートフィーダ207は、載置された原稿を1枚毎に繰り出し、スキャナ部201の読取可能位置へ搬送する。
【0035】
また、
図2に示されるように、画像形成部100は、外部装置から送信された外部画像データDe及び画像読取部200から送信されたスキャナデータDsのいずれかを入力画像データDiとして受信する送受信部110と、入力画像データDiに基づくトナー画像を用紙上に形成する第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kと、発光トナーのマーク画像を用紙上に形成する第2のプロセスユニット2Vと、入力画像データDiの送信元の種類に応じて第2のプロセスユニットにマーク画像を形成させるか否かを決定する制御部120とを有している。
【0036】
発光トナーは、基底状態から励起状態に遷移するときに可視光を放出する発光物質を含む。発光物質は、エネルギーが付与されることによって基底状態から励起状態に遷移する。例えば、発光物質は、紫外線(UV)を受けることによって基底状態から励起状態に遷移する。
【0037】
外部装置は、例えば、ファクシミリ、パーソナルコンピュータ(ホストPC)、及び情報記憶装置(例えば、USBメモリ)の内のいずれかである。
【0038】
制御部120は、例えば、入力画像データDiの送信元の種類を判断する判断部121(データ種別判断部)と、画像形成装置1の各部の構成を駆動させる駆動制御部123(印刷動作制御部)と、主制御部122とを有している。また、画像形成部100は、画像読取部200の動作状態を管理する状態管理部130(スキャナユニット状態管理部)と、マーク画像を画像形成領域(用紙上の印刷可能領域)に重畳して印刷するかしないかを示す情報である重畳情報(画像重畳設定)を記憶する記憶部140とを有してもよい。
【0039】
実施の形態1において、送信元の種類が画像読取部200である場合に、制御部120は、第2のプロセスユニット2Vにマーク画像を形成させることができる。また、このときに形成されるマーク画像は、送信元が画像読取部200であることを示す文字、図形、及び記号(例えば、「COPY」)、又はこれらの組み合わせを含む。
【0040】
実施の形態1において、入力画像データDiの送信元の種類が外部装置である場合に、制御部120は、第2のプロセスユニット2Vにマーク画像を形成させないこともできる。ただし、送信元の種類が外部装置である場合に、制御部120は、第2のプロセスユニット2Vに送信元である外部装置の種類を示すマーク画像を形成させるようにしてもよい。外部装置が、ファクシミリ、パーソナルコンピュータ、及び情報記憶装置である場合には、第2のプロセスユニットによって形成されるマーク画像は、送信元の種類が、ファクシミリ、パーソナルコンピュータ、及び情報記憶装置の内のいずれであるかを示す文字、図形、及び記号(例えば、「FAX」、「PC」、「USB」など)、又はこれらの組み合わせを含む画像としてもよい。
【0041】
画像形成部100の送受信部110は、外部装置(例えば、印刷情報を送信するパーソナルコンピュータとしてのホストコンピュータ300、及びファクシミリ(FAX)400)との間で、印刷動作の要求信号である印刷データの送受信を行う。また、画像形成部100の送受信部110は、画像読取部200のスキャナ送受信部203との間で、スキャンデータ(読取データ)の送受信を行う。
【0042】
判断部121は、送受信部110から受信した入力画像データDiの送信元の種類を判断する。
【0043】
制御部120は、画像形成部100の各部を制御する。制御部120の駆動制御部123は、印刷動作を制御するため、プロセスユニット2V,2Y,2M,2C,2K、1次転写ローラ19V,19Y,19M,19C,19K、2次転写ローラ24、及び定着器6等の各部を制御する。画像形成部100の状態管理部130は、画像読取部200の動作状態、すなわち、駆動中か待機中かの情報を保持する。主制御部122は、画像読取部200の動作状態に基づいて印刷速度を切り替えるよう、駆動制御部123に指示を出す。
【0044】
一方、画像読取部200において、スキャナ制御部202は、スキャナ読取動作を行うためスキャナ部201を制御するとともに、画像読取部200の各部を制御する。操作パネル205は、オペレータが操作するスキャナ読取動作及び印刷(複写)指示の要求を受け付ける。読取動作要求受信部としてのスキャナ送受信部203は、操作パネル205から受け付けた印刷(複写)要求を、画像形成部100の送受信部110に送信する。また、スキャナ送受信部203は、各種信号及びスキャナ制御部202を介してスキャナ部201から受信したスキャンデータ(読取データ)等を、画像形成部100の送受信部110との間で送受信する。スキャナ送受信部203と画像形成部100の送受信部110とは、例えば、支持部材101内の配線を介して、互いにデータの送受信が可能である。画像読取部200の状態管理部204は、画像形成部100の動作状態、すなわち駆動中か待機中かの情報を保持する。スキャナ制御部202は、画像形成部100の動作状態に基づいて、スキャナ部201の読取速度を切り替えるように制御することができる。
【0045】
《1−2》実施の形態における発光トナー
第2のプロセスユニット2Vで使用される発光トナーは、例えば、溶解懸濁法によって製造される。発光トナーの結着樹脂は、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などのような熱可塑性樹脂である。
【0046】
発光トナーを製造する際に、結着樹脂を溶解させる有機溶媒として使用可能な溶剤は、例えば、(A1)酢酸エチル、キシレン、ヘキサンなどのような炭化水素形溶剤、(A2)酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのようなエステル系溶剤、(A3)ジエチルエーテルなどのようなエーテル系溶剤、及び(A4)アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサンなどのようなケトン系溶剤である。
【0047】
発光トナーの離型剤は、例えば、(B1)高級脂肪酸及びその金属塩、(B2)脂肪酸アミド、(B3)エステルワックス、及び(B4)パラフィン・ポリオレフィン系ワックス及びその変性物のような脂肪族炭化水素系ワックスである。
【0048】
発光トナーの製造に用いられる無機粉体は、例えば、(C1)亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモンなどのような金属の金属酸化物、(C2)チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウムなどのような複合金属酸化物、(C3)硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウムなどのような金属塩、(C4)カオリンなどのような粘土鉱物、(C5)アパタイトなどのようなリン酸化合物、(C6)シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素などのようなケイ素化合物、及び(C7)カーボンブラック、グラファイトなどのような炭素粉末である。
【0049】
発光トナーの製造に用いられる懸濁安定剤は、例えば、分散後に粒子表面上に付着した状態でトナー粒子が造粒されるので溶媒と親和性が無い酸によって除去できるものであることが好ましい。好ましい懸濁安定剤は、例えば、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、炭化水素ナトリウム、炭化水素カリウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウムなどである。
【0050】
次に、発光トナーが、紫外線の照射によって発光する蛍光トナー(UVトナー)である場合の製造例を説明する。
(E1)樹脂材料として、酸価(油脂1g中に存在する遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数)が、2.9mgKOH/gであり、重量平均分子量(スチレン換算)が220000前後であるポリエステル樹脂(以下「ポリエステル樹脂材料」という)を用いる。
(E2)離型剤として、エステルワックスであるWEP−4(日油株式会社製)を用いる。
(E3)蛍光体として、EXL−A830F(シンロイヒ株式会社製)を用いる。EXL−A830Fは、酢酸エチルに対する溶解度が10%以上であり、発光時の色が青色である。
(E4)帯電制御樹脂(CCR)として、アクリベースFCA−726(藤倉化成株式会社製)を用いる。
(E5)溶媒として、酢酸エチルを用いる。
【0051】
蛍光体として、酢酸エチルに可溶なものを選定する理由は、通常の4色(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の顔料用に使用される顔料分散剤は、それ自体が印刷画像を着色するものであるため、印刷画像(発光トナーによるマーク画像)の透明性を確保するためには顔料分散剤を使用することができないからである。また、蛍光体として、酢酸エチルに可溶なものを選定する他の理由は、蛍光体が酢酸エチルに不溶な成分である場合にはトナー化して、印刷した際に印刷画像の透明性を確保することができなくなるからである。
【0052】
通常の4色(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)のトナーにおいては、顔料(色材)は結着樹脂に対して5〜10%程度添加されるのが一般的である。よって、使用する蛍光体は(酢酸エチルに対する結着樹脂の割合が、100:25の配合のとき)、酢酸エチルに対して2.5%以上溶解するものであれば、結着樹脂に対して蛍光体を10%以上添加することが可能である。しかしながら、酢酸エチルに対する溶解度が、例えば、2.5%であると、溶解懸濁法における酢酸エチルの除去工程において、蛍光体の析出が起こり、蛍光体の分散及び印刷画像の透明性の確保が困難となることが予想される。このことから、使用する蛍光体は、溶解度の余力を考慮して、酢酸エチルに対して5.0%以上溶解するものを選定することが望ましい。
【0053】
これらの混合液(以下「分散相」と呼ぶ)の配合は、例えば、以下の通りである。
E1:ポリエステル樹脂材料 145重量部
E2:離型剤としてのWEP−4 7.8重量部
E3:蛍光体としてのEXL−A830F 0.6重量部〜9.0重量部
(結着樹脂に対して0.41%〜6.21%)
E4:帯電制御樹脂としてのFCA−726 0.22重量部
E5:溶媒としての酢酸エチル 600重量部
なお、上記以外の材料、例えば、帯電制御剤及び無機粉体を、トナー粒子が着色しない程度に必要に応じて添加してもよい。また、上記分散相は、例えば、50℃で加熱撹拌し、固形物がなくなるまで調製する。
【0054】
一方、連続相の配合は、例えば、以下の通りである。
(連続相の配合)
・水 3000重量部
・リン酸三ナトリウム・12水和物 102重量部
上記連続相を混合し60℃に加温して溶解させた後、pH調整用の希硝酸を添加した。次いで、純水500重量部に、無水塩化カルシウム49.2重量部を溶解させて、60℃に加温した塩化カルシウム水溶液を添加して、ネオミクサー(プライミクス株式会社製)にて10000rpm、5分間高速撹拌することでリン酸カルシウムを含む水系媒体(懸濁安定剤液)を得る。
【0055】
この連続相に前述の分散相を投入し、さらに8000rpm、30秒間高速撹拌して造粒した。その後、減圧蒸留にて酢酸エチルを除去する。
【0056】
スラリーを冷却し、懸濁安定剤の除去のために酸洗浄と脱水を行い、水洗浄を行った後、脱水及び乾燥を行い、ベーストナーを得る。酸洗浄及び水洗浄において蛍光体の脱離及び溶出は、確認されなかった。
【0057】
ベーストナーが100重量部に、疎水性シリカR−8200(日本アエロジル社製、平均1次粒子径:12nm)1.0重量部を加えてヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で混合し外添トナーを作成した。
【0058】
UVトナーは、蛍光体の種類をEXL−A831F(シンロイヒ株式会社製、酢酸エチルに対する溶解度:10%以上、発光時の色:緑色)に変更してトナーを作製することも可能である。この場合、蛍光体の量としては、結着樹脂に対して0.41%から8.28%の範囲内であることが好ましい。
【0059】
UVトナーは、蛍光体の種類をSOM−5−0114(オリエント化学工業株式会社製、酢酸エチルに対する溶解度が10%以上であり、発光時の色が赤色であるもの)に変更してトナーを作製することも可能である。この場合、蛍光体の量としては、結着樹脂に対して0.41%から2.07%の範囲内であることが好ましい。
【0060】
《1−3》実施の形態の動作
図3は、実施の形態1に係る画像形成装置1の画像形成部100の動作の一例を示すフローチャートである。先ず、制御部120の判断部121は、送受信部110で受信された入力画像データ(受信データ)Diが画像読取部200を送信元とするスキャナデータDsであるか否かを判断する(ステップS1)。具体的に言えば、判断部121は、入力画像データDiが、スキャナデータDsであるか、又は、外部装置を送信元とする外部画像データDeであるかを判断する。
【0061】
ステップS1において、入力画像データDiがスキャナデータDsであると判断された場合は、制御部120の主制御部122は、スキャナデータDsを受信する(ステップS2)。
【0062】
次に、制御部120の主制御部122は、記憶部140に記憶されている画像重畳設定(発光トナーのマーク画像についての設定)に関するテーブル141を参照する(ステップS3)。
【0063】
図4は、テーブル141の一例を示す図である。テーブル141は、例えば、操作パネル205の操作によって記憶部140に設定される。テーブル141は、発光トナーのマーク画像を用紙に印刷する設定であるマーク画像「ON」設定と、発光トナーのマーク画像を用紙に印刷するか否かを使用者に尋ねるための表示を行う設定であるマーク画像「任意」設定と、発光トナーのマーク画像を用紙に印刷しない設定であるマーク画像「OFF」設定とを含む。
【0064】
次に、制御部120の主制御部122は、発光トナーのマーク画像の印刷(「特色印刷動作」とも言う。)を実行するか否かを判断する(ステップS4)。画像重畳設定がマーク画像「ON」設定である場合には、ステップS4の判断はYESになり、制御部120の主制御部122は、通常トナーでスキャナデータDsに基づく印刷を行うように駆動制御部123を制御するとともに、発光トナーのマーク画像を印刷するように駆動制御部123を制御する(ステップS5)。本出願において通常トナーとは、画像形成部100で用いられるトナーの内、発光トナー以外のトナーを指し、例えば、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、及びブラックトナーを指す。
【0065】
また、ステップS1において、入力画像データDiがスキャナデータDsではないと判断された場合(ステップS1においてNO)には、制御部120の主制御部122は、画像読取部200とは異なる外部装置を送信元とする外部画像データDe(例えば、ホストPCを送信元とする印刷データ、ファクシミリを送信元とするFAXデータ、又は、外部の情報記憶装置を送信元とする印刷データ)を受信する(ステップS6)。
【0066】
ステップS4における判断がNOの場合、又は、ステップS6の後、制御部120の主制御部122は、発光トナーのマーク画像の印刷を実行せずに通常トナーでスキャナデータDsに基づく印刷を実行するように駆動制御部123を制御する(ステップS7)。
【0067】
図5は、通常トナーによる画像71と発光トナーによる画像72(マーク画像)との合成画像(画像73)の一例を示す図である。画像71は、画像読取部200が原稿の画像を光学的に読み取ることによって得られた画像である。画像72は、記憶部140に予め記憶されている定型データに基づくマーク画像である。画像73は、用紙上に印刷された画像であり、画像71と画像72の合成画像である。
【0068】
画像73は、通常印刷動作において通常トナーを用いて印刷されたカラー画像(例えば、画像73における建物の画像)71aと、特色印刷動作において発光トナーを用いて印刷されたマーク画像としての画像(例えば、画像73における文字「COPY」)72aとを含む。発光トナーのマーク画像(画像72a)は、通常トナーの画像71aの上層として形成されることが望ましい。発光トナーとしてUVトナーが用いられる場合、用紙上に形成されたマーク画像(画像72a)は、可視光下(可視光線が照らされた状態)において透明であり、例えば、紫外線が照射されたときに、
図5の画像73のように、視認可能になる。
【0069】
画像73においてマーク画像としての画像72aである「COPY」等の定型データ画像は、例えば、UVトナー画像であり、紫外線を照射していないときには、透明であるため、使用者は、可視光下においては、通常、定型データ画像(マーク画像)を視認することができない。しかし、ブラックライト等の紫外線を照射することによって、定型データ画像は可視光を放射する(例えば、「COPY」の文字が発光する)ので、使用者は、定型データ画像を視認することができる。
【0070】
《1−4》実施の形態の効果
以上に説明したように、実施の形態1に係る画像形成装置1によれば、記録媒体上に発光トナー(例えば、UVトナー)によって形成されるマーク画像を印刷した場合に、記録媒体上に印刷された画像(すなわち、通常トナーによって画像71が形成された画像)の送信元の種類を識別することができる。
【0071】
また、画像形成装置1のコピー機能(複写物の作成)を用いる場合、画像読取部200で読み取った画像(原本の画像)に基づいて、通常トナーの画像71を記録媒体上に形成するとともに、記録媒体上に形成された画像71に、「COPY」等のマーク画像の印刷を行うことにより、スタッカ28に載置された印刷済み用紙が、画像形成装置1(具体的には、画像形成部100)から排出された印刷物(複写物)であることが分かる。したがって、原本と、その原本を複写することによって得られた印刷物(複写物)との判別が可能となる。
【0072】
また、通常トナーの画像71に重畳させるマーク画像は、UVトナーを用いて印刷されるため、通常トナーを用いた画像形成動作を阻害することなく、マーク画像が重畳された印刷物(複写物)の印刷品位(コピー品位)を確保することができる。
【0073】
さらに、画像読取部200で読み取った画像の種類にかかわらず、マーク画像は、定型とすることができる。
【0074】
《2》実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置は、画像形成部100の制御部120による処理の点において、実施の形態1に係る画像形成装置と異なる。他の点については、実施の形態2に係る画像形成装置は、実施の形態1に係る画像形成装置と同じである。したがって、実施の形態2の説明においては、
図1及び
図2をも参照する。
【0075】
図6は、実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成部100の動作の一例を示すフローチャートである。先ず、制御部120の判断部121は、送受信部110で受信された入力画像データ(受信データ)Diの送信元を判定する(ステップS11)。例えば、実施の形態2では、送信元が、画像読取部200(スキャナ)、ホストPC、及びファクシミリのいずれであるかを判定する。ただし、送信元の種類は、実施の形態2に示される例に限られない。
【0076】
ステップS11において、送信元がスキャナであると判断された場合(ステップS11:スキャナ)は、制御部120の主制御部122は、スキャナデータDsを受信する(ステップS21)。
【0077】
次に、制御部120の主制御部122は、記憶部140に記憶されている画像重畳設定(発光トナーのマーク画像についての設定)に関するテーブル141を参照する(ステップS22)。
【0078】
次に、制御部120の主制御部122は、特色印刷動作を実行するか否かを判断する(ステップS23)。画像重畳設定がマーク画像「ON」設定である場合には、ステップS23の判断はYESになり、制御部120の主制御部122は、通常トナーを用いて、スキャナデータDsに基づく印刷を行うように駆動制御部123を制御するとともに、発光トナーによるマーク画像を印刷するように駆動制御部123を制御する(ステップS51)。
【0079】
送信元がスキャナである場合、
図5に示されるように、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、記憶部140に記憶された複数の定型データ画像の内、送信元がスキャナである場合の定型データ画像(以下「スキャナ用マーク画像」とも言う)を選択し、スキャナ用マーク画像を印刷する(ステップS51)。例えば、送信元がスキャナである場合、
図5に示されるように、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、画像72aを選択し、画像72aを用紙に印刷する。
【0080】
また、ステップS11において、送信元がホストPCであると判断された場合(ステップS11:PC)は、制御部120の主制御部122は、ホストPCを送信元とする外部画像データDeを受信する(ステップS31)。
【0081】
次に、制御部120の主制御部122は、記憶部140に記憶されている画像重畳設定(発光トナーのマーク画像についての設定)に関するテーブル141を参照する(ステップS32)。
【0082】
次に、制御部120の主制御部122は、特色印刷動作を実行するか否かを判断する(ステップS33)。画像重畳設定がマーク画像「ON」設定である場合には、ステップS33の判断はYESになり、制御部120の主制御部122は、通常トナーを用いて、受信した印刷データに基づく印刷を行うように駆動制御部123を制御するとともに、発光トナーによるマーク画像を印刷するように駆動制御部123を制御する(ステップS51)。
【0083】
図7(a)及び(b)は、用紙の印刷可能領域P1内に印刷された発光トナーによるマーク画像の一例をそれぞれ示す図である。印刷可能領域P1は、少なくとも第1のプロセスユニット2Y,2M,2C,2Kが、トナー画像を形成する用紙上の領域である。
図7(a)に示されるマーク画像(画像81)は、送信元がホストPCである場合に用いられるマーク画像の一例を示す。
図7(b)に示されるマーク画像(画像82)は、送信元がファクシミリである場合に用いられるマーク画像の一例を示す。発光トナーとしてUVトナーが用いられる場合、用紙上に形成されたマーク画像(画像81,82)は、可視光下において透明であり、例えば、紫外線が照射されたときに、
図7(a)及び(b)に示されるように、視認可能になる。
【0084】
図8(a)及び(b)は、用紙の印刷可能領域P1以外の余白領域(領域P2)に印刷された発光トナーによるマーク画像の一例をそれぞれ示す図である。
図8(a)に示されるマーク画像(画像81)は、送信元がホストPCである場合に用いられるマーク画像の一例を示す。
図8(b)に示されるマーク画像(画像82)は、送信元がファクシミリである場合に用いられるマーク画像の一例を示す。発光トナーとしてUVトナーが用いられる場合、用紙上に形成されたマーク画像(画像81,82)は、可視光下において透明であり、例えば、紫外線が照射されたときに、
図8(a)及び(b)に示されるように、視認可能になる。
【0085】
送信元がホストPCである場合、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、記憶部140に記憶された複数の定型データ画像の内、送信元がホストPCである場合の定型データ画像(以下「ホストPC用マーク画像」とも言う)を選択し、ホストPC用マーク画像を印刷する(ステップS51)。例えば、送信元がホストPCである場合、
図7(a)に示されるように、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、画像81を選択し、画像81を用紙の印刷可能領域P1内に印刷する。また、マーク画像は、
図8(a)に示されるように、用紙の印刷可能領域P1以外の余白領域(領域P2)に印刷されてもよい。ただし、印刷されるマーク画像の数、及び位置は限定されない。
【0086】
また、ステップS11において、送信元がファクシミリであると判断された場合(ステップS11:FAX)は、制御部120の主制御部122は、ファクシミリを送信元とする外部画像データDeを受信する(ステップS41)。
【0087】
次に、制御部120の主制御部122は、記憶部140に記憶されている画像重畳設定(発光トナーのマーク画像についての設定)に関するテーブル141を参照する(ステップS42)。
【0088】
次に、制御部120の主制御部122は、特色印刷動作を実行するか否かを判断する(ステップS43)。画像重畳設定がマーク画像「ON」設定である場合には、ステップS43の判断はYESになり、制御部120の主制御部122は、通常トナーを用いて、受信したFAXデータに基づく印刷を行うように駆動制御部123を制御するとともに、発光トナーによるマーク画像を印刷するように駆動制御部123を制御する(ステップS51)。
【0089】
送信元がファクシミリである場合、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、記憶部140に記憶された複数の定型データ画像の内、送信元がファクシミリである場合の定型データ画像(以下「ファクシミリ用マーク画像」とも言う)を選択し、ファクシミリ用マーク画像を印刷する(ステップS51)。例えば、送信元がファクシミリである場合、
図7(b)に示されるように、制御部120の主制御部122は、マーク画像として、画像82を選択し、画像82を用紙の印刷可能領域P1内に印刷する。また、マーク画像は、
図8(b)に示されるように、用紙の印刷可能領域P1以外の余白(領域P2)に印刷されてもよい。ただし、印刷されるマーク画像の数、及び位置は限定されない。
【0090】
ステップS23、ステップS33、及びステップS43において、判断がNOの場合、制御部120の主制御部122は、発光トナーのマーク画像の印刷を実行せずに通常トナーを用いて印刷(通常印刷動作)を実行するように駆動制御部123を制御する(ステップS52)。
【0091】
以上に説明したように、実施の形態2に係る画像形成装置によれば、制御部120の主制御部122は、送信元の種類に応じて、発光トナーを用いたマーク画像を印刷するか否かを決定することができる。
【0092】
マーク画像を印刷する場合、制御部120の主制御部122は、送信元の種類に応じて、定型データ画像を選択し、マーク画像を印刷するので、画像形成装置(具体的には、画像形成部100)から排出された印刷済み用紙が、コピー機能による印刷物(複写物)なのか、プリント機能(ホストPCからの指示に基づく印刷)による印刷物なのか、又はFAX機能による印刷物なのかを判別することができる。言い換えると、記録媒体上に印刷された画像(すなわち、通常トナーによって画像71が形成された画像)の送信元の種類を識別することができる。
【0093】
複数の送信元の種類の内、特に、送信元がスキャナである場合(すなわち、コピー機能による印刷を行う場合)、発光トナーを用いたマーク画像を印刷することにより、画像形成装置の周辺(例えば、画像読取部200、スタッカ28など)に放置された印刷済み用紙が、原本及び複写物のいずれかであるかを判別することができる。