(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)が、ウレタンウレア樹脂(C)100重量部に対して0.5〜200重量部であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物の製造方法。
α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)が、付加モル数3〜20のエチレンオキサイド骨格を有する化合物(d1)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
まず、本発明の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物の作製方法について説明する。
本発明の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物に使用されるウレタンウレア樹脂(C)は、ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)とを反応させてウレタン化反応を行い、少なくとも1つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)を作成する。次に、得られたウレタンプレポリマー(A)に鎖延長剤として、アミノ化合物(B)と必要に応じて反応停止剤であるモノアミンとを反応させてウレタンウレア樹脂(C)を作製することができる。この際、通常のウレタン化反応及び/又は鎖延長反応では樹脂の粘度が高いために溶媒としてトルエンや酢酸エチルなどの有機溶剤を使用し粘度を低下させて合成するが、本願では溶媒として有機溶剤の代わりにα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を使用する。これにより使用時に乾燥除去が必要となる有機溶剤を使用することなく、高分子量のウレタンウレア樹脂を低粘度で合成することができる。α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)はポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)と共に添加し、ウレタン化反応から用いても良いが、ウレタン化反応では使用せず、樹脂の粘度が高くなるウレタンプレポリマー(A)とアミノ化合物(B)とを反応させる鎖延長時に添加しても良い。
【0018】
<<化合物Dの説明>>
本発明に使用するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)について説明する。
本発明に使用するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)は、少なくとも一つ以上のα,β−不飽和二重結合基を有する化合物であり、後述する活性エネルギー線重合開始剤(E)により重合し、高分子量化及び架橋構造を形成することで接着剤に凝集力と高い耐久性を付与する。また上述の通り本発明において化合物(D)はウレタンウレア樹脂(C)合成の溶媒としても使用され、合成時及び塗工時の粘度制御に寄与している。
【0019】
α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)は、1個以上のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であれば、特に制限はなく使用できる。
【0020】
具体例として、以下の化合物が挙げられる。
【0021】
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸1−プロピル、(メタ)アクリル酸2−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリルiso−ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸iso−ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
【0022】
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
【0023】
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0024】
例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
【0025】
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
【0026】
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
【0027】
例えば、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.0
3,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
【0028】
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
【0029】
例えば、メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
【0030】
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
【0031】
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
【0032】
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
【0033】
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
【0034】
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とビニル基を有する単量体類;
【0035】
例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基とヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0036】
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
【0037】
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
【0038】
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類;
【0039】
例えば、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチレンオキサイド(エチレンオキサイド付加モル数:4〜10)、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピレンオキサイド(プロピレンオキサイド付加モル数:4〜10)等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0040】
例えば、(メタ)アクリロイルオキシジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウムサルフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸エステル類の金属塩やアンモニウム塩;
【0041】
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル、テトラメチルピペリジニルアクリレート等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0042】
例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β−(2−フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2−ビス(2−クロロエチル)ヒドラジド、p−ビニルベンズヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリロヒドラジド、4−ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2−[2−(5−ニトロ−2−フリル)ビニル]−4−-キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0043】
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0044】
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0045】
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0046】
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル等の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0047】
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0048】
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸iso−ボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.0
3,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸−o−2−プロペニルフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸フェニルグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
【0049】
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル、等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
【0050】
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、フェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
【0051】
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
【0052】
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸プロポキシ化トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ブトキシ化トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸プロポキシ化トリメチロールヘキサン、アクリル酸ブトキシ化トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸プロポキシ化トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸ブトキシ化トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
【0053】
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、オクタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールポリアルキレンオキサイド等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
【0054】
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
【0055】
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
【0056】
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
【0057】
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
【0058】
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホン酸含有の(メタ)アクリルアミド類;
【0059】
例えば、N−(4−カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β−(2−フリル)(メタ)アクリルアミド、2,3−ビス(2−フリル)アクリルアミド、N−(9H−フルオレン−2−イル)(メタ)アクリルアミド、N−[(R)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N−[(S)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)−N−メチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−3−フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)−N,N−ジメチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類
【0060】
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−[2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル] (メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
【0061】
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;
【0062】
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状単量体類;
【0063】
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;
【0064】
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1−ナフトイル酢酸ビニル、1−ナフトイルプロピオン酸ビニル、1−ナフトイル酪酸ビニル、1−ナフトイルバレリン酸ビニル、1−ナフトイルヘキサン酸ビニル、2−ナフトイル酢酸ビニル、2−ナフトイルプロピオン酸ビニル、2−ナフトイル酪酸ビニル、2−ナフトイルバレリン酸ビニル、2−ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2−フロイル酢酸ビニル、2−フロイルプロピオン酸ビニル、2−フロイル酪酸ビニル、2−フロイルバレリン酸ビニル、2−フロイルヘキサン酸ビニル、2−フロイルデカン酸ビニル、2−フロイルドデカン酸ビニル、3−フロイル酢酸ビニル、3−フロイルプロピオン酸ビニル、3−フロイル酪酸ビニル、3−フロイルバレリン酸ビニル、3−フロイルヘキサン酸ビニル、3−フロイルデカン酸ビニル、3−フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、4−(2−t−エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレン等のアシル基を有する芳香族系のビニル化合物類;
【0065】
例えば、4−ビニル安息香酸ヘキシル、4−ビニル安息香酸オクチル、4−ビニル安息香酸ノニル、4−ビニル安息香酸デシル、4−ビニル安息香酸ドデシル、4−ビニル安息香酸テトラデシル、4−ビニル安息香酸ヘキサデシル、4−ビニル安息香酸オクタデシル、4−ビニル安息香酸エイコシル、4−ビニル安息香酸ドコシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキシル、4−イソプロペニル安息香酸オクチル、4−イソプロペニル安息香酸ノニル、4−イソプロペニル安息香酸デシル、4−イソプロペニル安息香酸ドデシル、4−イソプロペニル安息香酸テトラデシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキサデシル、4−イソプロペニル安息香酸オクタデシル、4−イソプロペニル安息香酸エイコシル、4−イソプロペニル安息香酸ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
【0066】
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイドエステル;
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸メチルポリ(プロピレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸エチルポリ(プロピレンオキサイド)などのポリアルキレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
【0067】
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化ビニル類;
【0068】
例えば、ビニルアミン、メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン、2−ビニルイミダゾール、2−ビニルピペラジン、4−ビニルピペラジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、6−メチル−2−エテニルピリジン、2−ビニルピロール、2−メチル−5−ビニル−1H−ピロール、2−ビニルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−メチル−6−ビニルピラジン、2,5−ジメチル−3−ビニルピラジン、2−ビニルピリミジン、2−ビニルピリダジン、2−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニルインダゾール、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルイソキノリン、2−ビニルイソキサリン、2−ビニルキノキサリン、2−ビニルキナゾリン、2−ビニルシンノリン、2,3−ジビニルピリジン、2,4−ジビニルピリジン、2,5−ジビニルピリジン、2,6−ジビニルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有するビニル化合物類;
【0069】
例えば、1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−1H−ピラゾール、1−ビニル−3,5―ジメチル―1H−ピラゾール、3−メチル−5−フェニル−1−ビニルピラゾール、1−ビニルインドール、1−ビニル−2−メチル−1H−インドール、1−ビニルイソインドール、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−ビニルカルバゾール、1,1'−ジビニル−2,2'−ビ(1H−イミダゾール)、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、1−ビニル−2(1H)−ピリジンチオン等の窒素原子含有のヘテロ環を有するビニル基含有化合物類;
【0070】
例えば、1−ベンジル−2−ビニルピペラジン、1−ベンジル−3−ビニルピペラジン、1、4−ジメチル−3−ビニルピペラジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−ビニル−1,3,5―ジメチル―2,4−ジアミン、3−ビニル−1,2,4,5−テトラジン等の窒素原子含有の六員環を有するビニル基含有化合物類;
【0071】
例えば、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキノキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−(メタ)アリル−1H−ベンゾイミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−インダゾール、1−(メタ)アリル−4−メチル−1H−インダゾール、N−(メタ)アリルキノリン−4−アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2−ジ(メタ)アリル−1,2−ジヒドロイソキノリン等の窒素原子含有のヘテロ多環系エテニル基含有化合物類;
【0072】
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
【0073】
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、1−クロロ−4−イソプロペニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体類;
【0074】
例えば、スチレンスルホン酸、2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸等のアルケニル基含有環状スルホン酸類;
【0075】
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
【0076】
例えば、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸モノメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジメチルアンモニウム、スチレンゼンスルホン酸トリメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラメチルアンモニム、スチレンスルホン酸エチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸プロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ブチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ペンチルアンモニウムまたはスチレンスルホン酸ヘキシルアンモニウム等のスチレンスルホン酸のアンモニウム塩類;
スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸マグネシウム、スチレンスルホン酸亜鉛、スチレンスルホン酸鉄等のスチレンスルホン酸の金属塩類;
ビニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等のアルケニル基含有ビニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類等が挙げられる。
【0077】
例えば、2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチアゾール、2−[2−(1−ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2−[2−(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
【0078】
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサンデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールブチルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル類;
【0079】
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル(TMPEOTVE)、エペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
【0080】
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
【0081】
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル等の環状ビニルエーテル類;
【0082】
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルエーテル系単量体類;
【0083】
例えば、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、テトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロペンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)エテニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルビニルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類;
【0084】
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
【0085】
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類等のカルボニル基含有のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
【0086】
例えば、o−ジ(メタ)アリルビスフェノールA等芳香環構造が水素添加されたアリル基含有化合物類;
【0087】
例えば、1−(メタ)アリル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−2−メチル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム、1−(メタ)アリル−3−エチル−1H−イミダゾール−3−イウム、5−ブロモ−1−(メタ)アリル−1H−ピラゾール、1−(メタ)アリルピペラジン、1−(メタ)アリル−5,5−ジエチルピリミジン、N−(メタ)アリル−s−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N−(メタ)アリル−4,6−ジクロロ−1,3−5−トリアジン−2−アミン、等の窒素原子含有の六員環を有するアリル基含有化合物類;
【0088】
例えば、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン等の窒素原子含有のヘテロ環状構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
【0089】
例えば、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ多環構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
【0090】
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
【0091】
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
【0092】
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
【0093】
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニル系単量体類;
【0094】
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロペンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオキサイド部位を有するイソプロペニル系単量体類;
【0095】
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類のヘテロ環状のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
【0096】
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
【0097】
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1等などのアルケン類などが挙げられる。
【0098】
上記、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)としては、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく使用される。また、凝集力と濡れのバランスの観点からα,β−不飽和二重結合基を2〜3個有する(メタ)アクリル酸エステル類を使用することが好ましい。中でも、その構造中に付加モル数3〜20のポリエチレンオキサイド骨格を有する化合物(d1)を使用すると高温環境下での耐久性に優れるため好ましい。その中でも更に、下記化学式(d11)、(d12)で表される化合物を使用すると、接着力、耐久性、樹脂(C)との相溶性、粘度など総合的な物性バランスが優れるため特に好ましい。
(d11)トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物のトリアクリレート(ただし、エチレンオキサイド付加モル数3〜15モル)
(d12)ポリエチレンオキサイドジアクリレート(ただし、エチレンオキサイド付加モル4〜8モル)
上記の化合物は1種だけを使用してもよいし、又は複数種を組み合わせて使用してもよい。
【0099】
化合物(d1)としては、上記化合物(D)中から、
(d1−1)
エチレンオキサイドが繰り返し付加している末端にカルボキシル基を有するエチレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類の内、エチレンオキサイド付加モル数が3〜20であるもの。;
【0100】
(d1−2)
メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイドを繰り返し付加したエチレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの。;
【0101】
(d1−3)
トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するエチレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの。;
【0102】
(d1−4)
エチレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するエチレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの。;
【0103】
(d1−5)
(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチレンオキサイド(エチレンオキサイド付加モル数:3〜20)、等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0104】
(d1−6)
ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの;
【0105】
(d1−7)
ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド(付加モル数5〜20)、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールプロパン(付加モル数3〜20)、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールヘキサン(付加モル数3〜20)トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化トリメチロールオクタン(付加モル数3〜20)、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール(付加モル数3〜20)
【0106】
(d1−8)
コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリエチレン(付加モル数3〜20)オキサイドエステル;
【0107】
(d1−9)
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)などのポリエチレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの。;
【0108】
(d1−10)
トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル(TMPEOTVE)、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、などのポリエチレンオキサイド部位を有するイソプロペニル系単量体類の内、エチレンオキサイドの付加モル数3〜20であるもの。;
が挙げられる。
【0109】
その中でも更に、化学式(d11)、(d12)で表される化合物としては(d1−7)の中から、
(d11)
ジアクリル酸トリエチレンオキサイド、ジアクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジアクリル酸ポリエチレンオキサイド(付加モル数5〜15);
(d12)
トリアクリル酸エトキシ化トリメチロールプロパン(付加モル数3〜15)、
である。
【0110】
α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)は、ウレタンウレア樹脂(C)100重量部に対して0.5〜200重量部の範囲が好ましい。化合物(D)が0.5重量部未満である場合は硬化塗膜の凝集力が低下し、膜自体が柔軟になりすぎて、加工性や耐久性が低下するる場合がある。化合物(D)が200重量部を超えていえる場合であると、塗膜が硬くなりすぎて柔軟性を失い、接着力が低下したりウレタンウレア樹脂(C)との相溶性が悪化し塗膜が白化したりする場合がある。
【0111】
<<ウレタンウレアCの説明>>
次に、本発明のウレタンウレア樹脂(C)について説明する。
ウレタンウレア樹脂(C)は、ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)とを反応させて得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)に、ポリアミン(b−1)とα,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)とをマイケル付加反応させて得られるアミノ化合物(B)を反応させてなる樹脂である。本願のウレタンウレア樹脂(C)は骨格に不飽和二重結合基を含有しないため活性エネルギー線による重合において反応に関与しない。このため不飽和二重結合基を含有するウレタンウレア樹脂を使用した場合と比較して、ウレタンウレア樹脂の自由度が高くなり塗膜に柔軟性と濡れ性を与え、結果的に高温環境下における浮きや剥がれを抑制することが出来る。
【0112】
<<ポリオールa−1の説明>>
使用するポリオール(a−1)としてはポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、これらの共重合体、及びその他のグリコール類などが挙げられる。
【0113】
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、オキサシクロブタン、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、オキサシクロヘプタン等のアルキレンオキサイドの重合体、共重合体、及びグラフト共重合体;ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール若しくはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルポリオール類などの、水酸基を2個以上有するものを用いることができる。
更に、ビスフェノールA やビスフェノールF 等のビスフェノール類にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたグリコール類も使用することができる。
【0114】
ポリエステルポリオール類としては、例えば、多官能アルコール成分と二塩基酸成分とが縮合反応したポリエステルポリオールが挙げられる。
多官能アルコール成分としては、例えば、上記した2個または3個の水酸基を有するポリオール類が挙げられ、中でも、後述の、式量60〜1000のポリオールが主に用いられる。
【0115】
二塩基酸成分としては、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系が挙げられ、それぞれ特に制限が無く使用できる。脂肪族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらの脂肪族ジカルボン酸及びその無水物が利用できる。又、無水コハク酸の誘導体(メチル無水コハク酸物、2,2−ジメチル無水コハク酸、ブチル無水コハク酸、イソブチル無水コハク酸、ヘキシル無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、フェニル無水コハク酸等)、無水グルタル酸の誘導体(無水グルタル酸、3−アリル無水グルタル酸、2,4−ジメチル無水グルタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、ブチル無水グルタル酸、ヘキシル無水グルタル酸等)、無水マレイン酸の誘導体(2−メチル無水マレイン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸、ブチル無水マレイン酸、ペンチル無水マレイン酸、ヘキシル無水マレイン酸、オクチル無水マレイン酸、デシル無水マレイン酸、ドデシル無水マレイン酸、2,3−ジクロロ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、2,3−ジフェニル無水マレイン酸等)等の無水物誘導体も利用できる。.
【0116】
脂環族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、ダイマー酸、シクロプロパン−1α,2α−ジカルボン酸、シクロプロパン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロプロパン−1β,2α−ジカルボン酸、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3α−ジカルボン酸、(1R)−シクロペンタン−1β,2α−ジカルボン酸、trans−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,2β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,3β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1S,2S)−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,1−シクロヘプタンジカルボン酸、クバン−1,4−ジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和脂環属ジカルボン酸や、1−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロペンテン−1,3−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ヘキサジエン−1α,4α−ジカルボン酸等の環内に不飽和二重結合が1もしくは2個有した不飽和脂環族ジカルボン酸が挙げられ、これらの脂環族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
【0117】
また、ヘキサヒドロ無水フタル酸の誘導体(3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸)、テトラヒドロ無水フタル酸の誘導体(1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸等)等の水素添化した無水フタル酸誘導体も脂環族ジカルボン酸無水物として利用できる。
【0118】
芳香族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4´−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,2−アズレンジカルボン酸、1,3−アズレンジカルボン酸、4,5−アズレンジカルボン酸、(−)−1,3−アセナフテンジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−アントラセンジカルボン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、1,2−フェナントレンジカルボン酸、4,5−フェナントレンジカルボン酸、3,9−ペリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、無水フタル酸、4−メチル無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられ、これらの芳香族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
【0119】
さらに、無水クロレンド酸、無水ヘット酸、ビフェニルジカルボン酸無水物、無水ハイミック酸、エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,5−イソベンゾフランジカルボン酸無水物等の酸無水物類も多塩基酸として使用可能である。それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0120】
又、β−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタノラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン等のラクトン類等の、環状エステル化合物の開環重合により得られるポリエステルポリオールも使用できる。
【0121】
ポリカーボネートポリオール類は、下記一般式(1)で示される構造を、その分子中に有するものであり、公知のポリカーボネートポリオールを使用することができる。
一般式(1):
−[−O−R1−O−CO−]m−
(式中、R1は2 価の有機残基、mは1以上の整数を表す。)
【0122】
ポリカーボネートポリオールは、例えば、(1)グリコール又はビスフェノールと炭酸エステルとの反応、(2)グリコール又はビスフェノールにアルカリの存在下でホスゲンを作用させる反応などで得られる。
【0123】
(1)の製法で用いられる炭酸エステルとして具体的には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
【0124】
(1)及び(2)の製法で用いられるグリコール又はビスフェノールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール;あるいはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類;ビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたビスフェノール類;等も用いることができる。これらの化合物は、1種又は2 種以上の混合物として使用することができる。
【0125】
ポリカーボネートポリオールの市販品としては、クラレ株式会社のクラレポリオールCシリーズを用いることができる。そのなかでもPMHC−1050、PMHC−2050、C−1090、C−2090、C−1065N、C−2065N、C−1015N、C−2015N は柔軟性があり、ウレタンウレア樹脂(A)の原料として、ポリプロピレングリコール骨格を有するポリオールと好ましく併用することができる。
【0126】
その他のグリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオール、プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の、2個の水酸基を有する化合物が挙げられる。
【0127】
更に、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、メチルグルコシド等の、3個以上の水酸基を有する化合物も、ポリオール(a−1)として使用することができる。
【0128】
本発明のウレタンプレポリマー(A)の構成成分であるポリオール(a−1)は、上述のポリオールや多官能アルコール類は、特に制限なく使用することができ、それぞれの特徴に合わせて単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。例えば塗膜の透明性および耐湿熱性の面では、ポリエーテルポリオールの使用が好ましく、特にポリプロピレングリコール骨格を有するポリオールを主に使用することがより好ましい。また接着力、耐熱性の面ではポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールの使用が好ましい。
【0129】
<<ポリイソシアネートa−2の説明>>
本発明のウレタンプレポリマー(A)の構成成分であるポリイソシアネート(a−2)としては、従来公知のものを使用することができ、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート(a−2)のうち、芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4’−MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
【0130】
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0131】
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、2,4−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,4−TDI)、2,6−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,6−TDI)、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)等を挙げることができる。
【0132】
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:水添MDI)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0133】
また、ポリイソシアネート(a−2)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2−メチルペンタン−2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
【0134】
本発明に用いられるポリイソシアネート(a−2)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の無黄変型、又は難黄変型のポリイシソアネート化合物を用いると耐候性の点から好ましい。更に、上記記載のポリイソシアネート(a−2)として、樹脂組成物の透明性や反応性の制御の面でイソホロンジイソシアネート(別名:IPDI)を使用するのが好ましい。
【0135】
ポリイソシアネート(a−2)の使用量は、ウレタンウレア樹脂(C)100重量%中[ウレタンウレア樹脂(C)の合成に使用するポリオール(a−1)、ポリイソシアネート(a−2)、後述のアミノ化合物(B)の合計100重量%中]、8〜23重量%の割合が好ましく、更に好ましくは10〜21重量%である。8重量%未満であると樹脂組成物の凝集力が低下し、耐久性の付与が困難になる場合がある。又、23重量%を超えると樹脂組成物の柔軟性が低下することから、十分な接着力を得ることが困難となる場合がある。
【0136】
<<ポリアミノ化合物Bの説明>>
本発明に使用するポリアミノ化合物(B)について説明する。本発明では、使用するポリアミノ化合物(B)として、1級アミノ基を2個以上有するポリアミン(b−1)とα,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)とをマイケル付加反応させた化合物(以後、マイケル付加アミンと称す。)を使用することを特徴としている。このマイケル付加アミンはウレタンプレポリマー(A)の鎖延長剤としてウレタンウレア樹脂(C)の分子量や凝集力を制御するだけでなく、α,β−不飽和二重結合基含有化合物由来の構造により高い接着力と耐久性を実現する重要な役割を持っている。
このようなポリアミン(b−1)としては、より具体的に、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2−ジアミノプロパン又は1,2−プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3−ジアミノプロパン又は1,3−プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4−ジアミノブタン]、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5−ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6−ジアミノヘキサン]、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ダイマージアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ポリオキシアルキレングリコールジアミン(アルキレングリコールの付加モル数は2〜50の任意の整数)、フェニレンジアミン、、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス−(sec−ブチル)ジフェニルメタン、グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸、トリエチルテトラミン、ジエチレントリアミン等二つの1級アミノ基有するジアミン類等が挙げられる。
【0137】
また、ウレタンウレア樹脂(C)の合成においては前述のマイケル付加アミンとは別に他のポリアミンを併用しても良い。マイケル付加アミン以外のポリアミンとしては、前述の1級アミノ基を2個以上有するポリアミン(b−1)の他に、例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、及びN,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、ピペラジン等の二つの2級アミノ基有するジアミン類;
【0138】
例えば、N−メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N−エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N−メチル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−メチル−1,3−ジアミノプロパン又はメチルアミノプロピルアミン]、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン[別名:N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン又はイソプロピルアミノプロピルアミン]、及びN−ラウリル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−ラウリル−1,3−ジアミノプロパン又はラウリルアミノプロピルアミン]、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、等の2級アミノ基を有するポリアミン類;
【0139】
例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等のヒドラジド類;
【0140】
マイケル付加アミンを作製する1級アミノ基を2個以上有するポリアミン(b−1)としては、特にイソホロンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンは、マイケル付加反応の制御が容易であり、得られるマイケル付加反応させたマイケル付加アミンを使用して得られたウレタンウレア樹脂(C)の透明性が優れていることから好ましい。
【0141】
<<不飽和b−2の説明>>
マイケル付加アミンを作製するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)としては化合物(D)の中から単官能の不飽和二重結合基含有化合物が使用される。
【0142】
1級アミノ基を2個以上有するポリアミン(b−1)と、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)とのマイケル付加反応では、一級アミノ基を2個以上有するポリアミン中のアミノ基の活性水素1モルと、α,β−不飽和二重結合基含有化合物中のα,β−不飽和二重結合基1モルとが反応する。一級アミノ基を2個以上有するポリアミン中のアミノ基は、電子吸引性の基を持つ化合物のα,β−不飽和二重結合基に容易にマイケル付加をするため、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)としては(メタ)アクリロイル基含有化合物が好ましく、特にアクリル酸エステル類が、マイケル付加反応の効率の点から最も好ましい。
【0143】
<<マイケル付加アミンの作製方法の説明>>
ポリアミン(b−1)のうち、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンと、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)から得られるマイケル付加アミンの作成方法としては、マイケル付加反応に関する公知方法をそのまま利用できる。α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)が、(メタ)アクリロイル基含有化合物、特にアクリル酸エステル類等である場合、必要に応じてアルコール等の触媒下に10〜100℃で反応が進行する。使用する化合物(b−2)の種類にも因るが40〜80℃の反応温度が好ましい。反応温度が高すぎるとエステルアミド交換反応が生じるため好ましくない。又、化合物(b−2)が電子吸引性基を持たない場合には金属触媒の存在で反応が可能になり、この場合、触媒存在下で加熱しながら60〜100℃で反応させると適度な反応速度になり好ましい。反応時間としては、使用する化合物(b−2)の種類により異なるが、30分〜5時間で終了する。
【0144】
本発明のマイケル付加アミンを作成する際には、無溶剤で行うことが好ましいが、必要に応じて、少量の活性水素を有しない有機溶剤を用いることができる。
【0145】
本発明のマイケル付加アミンを作成する際には、1級アミノ基を2個以上有するポリアミン比率として、マイケル付加アミン中に少なくとも2個の1級又は2級のアミノ基が残存するように、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンに含有される1級アミノ基1モルに対して、好ましくは0.1〜1.0モル、更に好ましくは0.2〜1.0モルの割合で化合物(b−2)中のα,β−不飽和二重結合基を反応させることが好ましい。これより少ないと化合物(b−2)を導入した効果が得られない場合があり、更に保存安定性が低いことから好ましくない。これより多くても反応に寄与しない。
【0146】
ポリアミン(b−1)、及び/またはマイケル付加アミンの使用量は、ウレタンウレア樹脂(C)100重量%中[ウレタンウレア樹脂(C)の合成に使用するポリオール(a−1)、ポリイソシアネート(a−2)、ポリアミン(b−1)、及び/またはマイケル付加アミンの合計100重量%中]、0.5〜8重量%の割合が好ましく、更に好ましくは2〜5重量%である。0.5重量%未満であると凝集力が低下し、耐久性の付与が困難になる場合がある。又、8重量%を超えると樹脂の柔軟性が低下することから十分な接着性を得ることが困難になる場合がある。
【0147】
<<末端停止剤について説明>
本発明のウレタンウレア樹脂(C)は、末端がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(A)と、アミノ化合物(B)とを反応してなるが、更に必要に応じて反応停止剤としてとしてモノアミンを反応させることが好ましい。
【0148】
ウレタンウレア樹脂(C)を作成する際、分子量を制御したり、ウレタンウレア樹脂(C)末端の未反応で残るイソシアネート基と反応して樹脂の反応活性を安定化させたりする目的で反応停止剤としてモノアミンを使用することができる。反応停止剤として使用可能なモノアミンとしては、例えば、アミノメタン、アミノエタン、1−アミノプロパン、2−アミノプロパン、1−アミノブタン、2−アミノブタン、1−アミノペンタン、2−アミノペンタン、3−アミノペンタン、イソアミルアミン、1−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、2−オクチルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノドデカン(ラウリルアミン)、1−アミノトリデカン、1−アミノヘキサデカン、1−アミノテトラデデカン(ミリスチルアミン)、1−アミノペンタデカン、セチルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1−アミノ−2−エチルヘキサン、1−アミノ−2−メチルプロパン、2−アミノ−2−メチルプロパン、3−アミノ−1−プロペン、3−アミノメチルヘプタン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2−エチルヘキシロキシプロピルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−ラウリロキシプロピルアミン、3−ミリスチロキシプロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジイソノニルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノメチルテトラヒドロフラン、アニリン、o−アミノトルエン、m−アミノトルエン、p−アミノトルエン、o−ベンジルアニリン、p−ベンジルアニリン、1−アニリノナフタレン、1−アミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、5−アミノイソキノリン、o−アミノジフェニル、4−アミノジフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、o−アミノアセトフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p−メトキシフェネシルアミン、p−アミノアゾベンゼン、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、モノメチルヒドラジン、1,1−ジメチルヒドラジン、ベンジルヒドラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン等の1級アミン類;
【0149】
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−アミノピロリジン、、3−ピロリジノール、ジアミルアミン、ジアリルアミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン類等が挙げられる。
【0150】
上記の反応停止剤としてのモノアミンの中でも、本発明ではα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)をウレタンウレア樹脂(C)合成の溶媒として使用するため、モノアミンとしてα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)とのマイケル付加反応が起こり難い2級アミン類を使用することが好ましい。
【0151】
<<重合禁止剤の説明>>
本発明においてα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)の存在下でウレタンウレア樹脂(C)を合成する際には、ウレタン化及び鎖延長反応時に不飽和2重結合基がラジカル重合しないように、微量の重合禁止剤を添加するか、重合禁止作用のある酸素雰囲気化で行うことが好ましい。
【0152】
重合禁止剤としては、公知のものを使用することができ、特に制限はされないが、例えば、ヒドロキノン、メトキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,2'―メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、フェノチアジン等が挙げられる。これら重合禁止剤は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。使用する重合禁止剤の量としては、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)100重量部に対して、0.005〜5重量部が好ましく、0.03〜3重量部がさらに好ましく、0.05〜1.5重量部が最も好ましい。重合禁止剤の量が少なすぎると、重合禁止効果が十分でない場合があり、一方、多すぎると、活性エネルギー線重合性組成物としたときの露光感度が低下する恐れがある。
【0153】
<<ウレタン化触媒の説明>>
本発明のウレタンプレポリマー(A)を生成する上で、ポリイソシアネート(a−2)を使用する場合、反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独でもあるいは複数を使用することもできる。
【0154】
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)等が挙げられ、場合によっては単独、もしくは併用することもできる。
【0155】
有機金属系化合物としては、錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄2,4−ペンタジオネート、などの鉄系、安息香酸酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0156】
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジオクチル錫ジラウリレート(別名:DOTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
【0157】
上記3級アミン系化合物、有機金属系化合物等の触媒は、場合によっては単独でも使用できるが、併用することもでき、特にポリオール成分としてポリエステルジオール類とポリエーテルジオール類を併用する場合においては、ジブチル錫ジラウレートと2−エチルヘキサン酸錫を併用することにより安定に均一なウレタンプレポリマー(A)が得られるので好ましい。
【0158】
ウレタンプレポリマー(A)を作成するときに用いる有機金属化合物触媒は、ウレタンプレポリマーが、アミノ化合物(B)と反応するとき、反応を著しく促進する。イソシアネート基とアミノ基との反応は、元来、非常に早いが、有機金属化合物触媒の存在下では、更に反応が促進され、制御が困難になる場合がある。このとき、キレート化合物が存在していると、この有機金属化合物触媒とキレートを形成し、触媒能が調整され、アミノ化合物(B)との反応を制御しやすくする。
【0159】
当該キレート化合物としては、アセチルアセトン、ジメチルグリオキシム、オキシン、ジチゾン、エチレンジアミン四酢酸(別名:EDTA)のようなポリアミノオキシ酸、クエン酸のようなオキシカルボン酸、縮合リン酸等が挙げられる。キレート化合物の中では、アセチルアセトンが有機溶媒等に可溶であり、揮発性を有して必要で有れば除去することが容易であり好ましい。
【0160】
又、当該キレート化合物は、反応後もウレタンウレア樹脂(C)中に残留する。本発明のウレタンウレア樹脂(C)を含む活性エネルギー線重合性感圧式接着剤には、後述の光開始剤を添加する場合があるが、このとき、キレート化合物は、ウレタンウレア樹脂(C)と後述の活性エネルギー線重合開始剤(E)との反応速度をも調整し、結果的に保存安定性の優れた活性エネルギー線重合性感圧式接着剤を与えることができる。
【0161】
<<ウレタンウレアの合成方法>>
ポリオール(a−1)とポリイソシアネート(a−2)との配合比は、各成分の反応性、3価以上の化合物の存在比、得られた樹脂の用途などで大きく左右される。ウレタンプレポリマーが少なくとも1個のイソシアネート基を有するためには、ポリオール(a−1)中の水酸基の1モルに対して、ポリイソシアネート(a−2)中のイソシアネート基が1モルより多くなることが必要であり、好ましくは1.01〜4.00モル、更に好ましくは1.10〜2.00モルの範囲内が適当である。
【0162】
また、上記のようにして得られたイソシアネート基含有化合物であるウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基と、アミノ化合物(B)が有する1級、または2級のアミノ基との鎖延長反応であるウレア化反応は、以下の2つの方法に大別される。
1)ウレタンプレポリマーをフラスコに仕込み、アミノ化合物(B)を滴下する方法。
2)アミノ化合物(B)をフラスコに仕込み、ウレタンプレポリマーを滴下する方法。反応に問題がなければ、操作が容易な1)の方法が好ましい。本発明のウレア化反応の温度は、100℃以下が好ましい。更に好ましくは70℃以下である。70℃でも反応速度は大きく、制御できない場合は、50℃以下が更に好ましい。100℃より高くなると反応速度の制御が困難であり、所定の重量平均分子量と構造を有するウレタンウレア樹脂(C)を得ることは難しい。
【0163】
ウレア化反応の場合に用いられる反応停止剤としてのモノアミンの使用量は、アミノ化合物(B)と混合添加する場合と、単独で最後に添加する場合により異なるが、混合添加する場合にはウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、モノアミン中のアミノ基が、好ましくは0.5モル以下、更に好ましくは、0.3モル以下になる量を使用するのが望ましく、単独で最後に添加する場合には最終的に存在するイソシアネート基1モルに対して0.5〜3.0モルであり、特にウレタンウレア樹脂(C)の安定化を目的とした場合には1〜3.0モルが好ましい。この範囲外では成膜性が低下したり、変着色したりする等の悪影響が見られる場合がある。
さらに、反応の終点は、滴定に因るイソシアネート%測定、IR測定によるイソシアネートピークの消失により判断できる。
【0164】
また、ウレタンウレア樹脂(C)のうち、分子内にカルボキシル基や3級アミノ基を有する場合は、水に分散もしくは溶解せしめるためイオン化することもできる。
【0165】
<<ウレタンウレアの分子量>>
ウレタンウレア樹脂(C)の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜200,000の範囲である必要がある。好ましくは、10,000〜120,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)が5,000未満であると活性エネルギー線重合性樹脂組成物としての耐久性と光学機能維持特性とのバランスが悪化する。一方、200,000を超えると粘度が高すぎ扱いにくくなったりする。
【0166】
また、得られたウレタンウレア樹脂(C)の液状粘度には特に制限はなく、樹脂の用途により選択されるが、好ましくは、2,000〜25,000mPa・s(25℃)である。粘度が高すぎると塗工加工が困難になる可能性があり、また、低すぎると十分な分子量の樹脂ができていない場合がある。
【0167】
<<活性エネルギー線重合開始剤(E)の説明>>
次に活性エネルギー線重合開始剤(E)について説明する。
本発明の感圧式接着剤組成物は、各種活性化エネルギー線の照射によって重合反応が進行し、硬化可能である。しかし、上記感圧式接着剤組成物は樹脂(C)、化合物(D)の必須成分に加えて、必要に応じて活性エネルギー線重合開始剤(E)を含んでもよい。活性エネルギー線重合開始剤(E)を使用することによって、重合反応を促進することができる。本発明の一実施形態において、上記活性化エネルギーは紫外線であることが好ましく、紫外線の照射によって重合反応を進行させる場合、感圧式接着剤組成物は、活性エネルギー線重合開始剤(E)を含むことが好ましい。
【0168】
本発明では、上記成分(E)として、活性エネルギー線重合開始剤として公知の化合物から任意に選択した化合物を使用できる。
具体例として、例えば、以下が挙げられる。4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルオキサンソン等のチオキサンソン系開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系開始剤、ボレート系開始剤、カルバゾール系開始剤、イミダゾール系開始剤等のラジカル発生剤が用いられる。
具体的な製品名としては例えば、イルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369,261、DAROCUR−TPO(BASF社製) 2,4,6-トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ダロキュア−1173(メルク社製)、エザキュアーKIP150、TZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS、カヤキュアDMBI、(日本化薬社製)等が挙げられる。また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する光重合開始剤を使用することもできる。
【0169】
例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−110P(サンアプロ社製)、などのスルホニウム塩やIRGACURE250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、WPI−113(和光純薬社製)、Rp−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩等の酸発生剤(c2)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0170】
活性エネルギー線重合開始剤(E)は、単独で、または2種類以上組合せて使用することができ、活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部の量で用いることができる。開始剤(E)を20重量部以上添加すると、残存した開始剤によりマイグレーションを引き起こしたり、導電部材の腐食が起きる場合があり、0.1重量部未満であると重合の進行が悪く硬化不良となる場合がある。
【0171】
さらに、上記活性エネルギー線重合開始剤(E)の性能を向上させるために、活性エネルギー線増感剤を併用しても良い。活性エネルギー線増感剤の代表例として、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、及び、ニトリル類又はその他の含窒素化合物などが挙げられる。なかでも、アントラセン系又はベンゾフェノン系、チオキサントン系又はペリレン、フェノチアジン、及びローズベンガル等の化合物が好ましく使用され、例えば、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を使用することができる。増感剤は、活性エネルギー線重合開始剤(E)100重量部に対して、好ましくは0.1〜60重量部の量で用いることが可能であるが、黄変性の観点から全く使用しないのがより好ましい。
【0172】
<<その他添加剤(G)の説明>>
その他の成分(G):
本発明の感圧式接着剤組成物には、本発明による効果を損なわない範囲であれば、各種添加剤(G)を適宜配合することも可能である。例えば、基材や、ガラス、金属箔、金属板(または鋼板)、又は金属蒸着フィルム等の無機材料表面への密着を向上させる場合はシランカップリング剤を使用することが効果的である。また、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、チタネートカップリング剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、色材及び消泡剤等の、独立した充填剤としてではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、樹脂組成物中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
【0173】
<<性状の説明>>
次に、活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物の性状について説明する。
本発明の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物は、上記、樹脂(C)、化合物(D)を必須成分とし、更に、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(E)やその他の成分(G)を配合後、均一に混合することによって製造することができる。攪拌・混合する際には、減圧装置を備えた1軸または多軸エクストルーダー、ニーダー、ディソルバーのような汎用の機器を使用し攪拌・混合することにより調製してもよい。攪拌・混合する際の温度は、通常、10〜60℃に設定されるのが好ましい。調製時の設定温度が10℃未満では、粘度が高すぎて均一な撹拌・混合作業が困難になる場合があり、逆に、調製時の温度が60℃を超えると、熱による硬化反応が起きる場合があり、正常な樹脂組成物が得られない場合があるので、好ましくない。
【0174】
本発明の活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物は、液状、ペースト状及びフィルム状のいずれの形態でも使用することができる。
【0175】
<<接着剤層の説明>>
本発明における活性エネルギー線重合性感圧式接着剤組成物は、使用用途により代表的に0.1〜300μmの膜厚を有する接着剤層が形成される。0.1μm未満では十分な接着力が得られないことがあり、300μmを超えても接着力等の特性はそれ以上向上しない場合が多い。
【0176】
上記接着剤組成物の塗工方法は、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等の、周知の様々な方法を適用することができる。また、薄膜塗工又は厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
【0177】
本発明の感圧式接着剤組成物は、公知慣用の方法によって基材上に塗布することができ、次いで、形成された塗布層に活性エネルギー線を照射することによって、α,β−不飽和結合基を有する化合物の重合反応が進行し、硬化物を形成する。本発明の一実施形態において、活性エネルギー線は、紫外線を含む、150〜550nm波長域の光エネルギーを主体とすることが好ましい。このよう光エネルギーを提供する適切な光源として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ、及びメタルハライドランプなどが挙げられる。その他、本発明の別の実施形態では、レーザー光線、X線及び電子線などを露光用の活性エネルギー線として利用することもできる。
【0178】
活性エネルギー線の照射強度は、0.1〜500mW/cm
2であることが好ましい。光照射強度が0.1mW/cm
2未満であると、硬化に長時間を必要とし、500mW/cm
2を超えると、ランプから輻射される熱によって、各種基材における基材劣化が生じる可能性があるため、好ましくない。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は、0.1〜5,000mJ/cm
2であることが好ましい。積算照射量が0.1mJ/cm
2より少ないと、重合硬化に長時間を必要とし、5,000mJ/cm
2より大きいと、照射時間が非常に長くなり、生産性が劣るため、好ましくない。代表的な活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、一般的に、1,000mJ/cm
2以上の積算照射量を必要とする。しかし、本発明による上記接着剤組成物は、1,000mJ/cm
2未満の低い積算照射量であっても良好に重合化が進行する。
【0179】
本発明の積層体において、基材上の接着剤層は、活性エネルギー線の照射によって上記接着剤組成物が重合硬化することによって形成されたものであり、概ね−80℃〜50℃のガラス転移温度(以下、Tgという)を有する。上記積層体の打ち抜き加工性や折り曲げ性の観点から、接着剤層のTgは、−50〜20℃の範囲であることがより好ましく、−50〜10℃の範囲であることがさらに好ましい。
【0180】
上述の観点から、本発明の一実施形態において、感圧式接着剤層のTgが上記範囲内になるように、樹脂(C)、化合物(D)を必須成分とし、更に、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(E)、その他の成分(G)などの追加成分を適宜選択して、構成されることが好ましい。
【0181】
本発明の感圧式接着剤組成物は、常法にしたがい適当な方法で、基材の片面に塗工され、次いで重合硬化されることによって、接着層を形成する。この接着層をフィルム等の他の基材(F)に積層して感圧式接着剤フィルムを形成する。
したがって、本発明の一実施形態は、後述の基材(F)と、該基材(F)の少なくとも一方の面に設けられた、感圧式接着剤組成物からなる接着層とを有する、積層体に関する。本実施形態において、接着層の膜厚は、積層体の用途に応じて設定される。
【0182】
ここで、感圧式接着剤フィルムについて一般的な説明をする。
感圧式接着剤フィルムの基本的積層構成は、フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムのような片面感圧式接着剤フィルム、あるいは剥離性フィルム/接着剤層/フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムのような両面感圧式接着剤フィルムである。このように、剥離フィルムに積層された積層体を感圧式接着剤フィルムという。使用時に、剥離性フィルムが剥がされ、感圧式接着剤層が別の基材(被着体とも称す。)に貼付される。感圧式接着剤は、貼着の際、被着体に接着剤層が触れるその瞬間に接着剤層がタックを有すのみならず、感圧式接着剤以外の接着剤(以下、単に接着剤という)とは異なり、貼着中も完全に固化することなく、タックと適度な固さを有しつつ、貼着状態を維持するための凝集力を有することが必要である。凝集力は分子量に大きく依存する。このように、被着体に積層された積層体を貼着積層体という。貼着積層体が光学用途の場合、光学用積層体という。
【0183】
この際、活性エネルギー線照射は、フィルム状基材/接着剤層、あるいは剥離性フィルム/接着剤層の積層体に活性エネルギー線の照射をおこなって重合硬化を施し、剥離性フィルム、あるいはフィルム状基材を積層して感圧式接着剤フィルムを形成する場合でも良いし、予め、フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムの積層体を作成し、この積層体に活性エネルギー線の照射を行って重合硬化を施し、感圧式接着剤フィルムを形成する場合でも良い。活性エネルギー線による重合硬化は、使用用途により特に制限なく選択できる。
【0184】
本発明の樹脂組成物はタッチスクリーンパネル(TSP)向け高透明性接着転写シート(OCA)用感圧式接着剤(以下OCA用接着剤と称す)、あるいは偏光板固定用感圧式接着剤(以下、偏光板用接着剤と称す)として使用されることが好ましく、接着剤組成物は2つ以上の基材(F)を貼り合わせる接着層を形成する。上記基材(F)は木材、金属板、プラスチック板、フィルム状基材、ガラス板、紙加工品等であってよいが、活性エネルギー線の照射によって重合反応を進行させるために、プラスチック板、フィルム状基材、あるいはガラス板等、活性エネルギー線を透過し易い材料から構成する必要がある。但し、一方の基材として、透明フィルム又は透明ガラス板を使用すれば、他方の基材として活性エネルギー線が透過し難い基材、例えば、木材、金属板、プラスチック板、紙加工品等の材料からなる基材を使用することもできる。この場合、透明フィルム(H)又は透明ガラス板側から活性エネルギー線を照射することによって、接着剤組成物の重合硬化を行うことが可能である。貼り合わせに際しては、前記したように、感圧式接着剤フィルムを作成して、別の基材(被着体)に貼り付けるか、あるいは2つの基材の層間に直接、感圧式接着剤を注入して貼り付けるか、どちらの場合でも限定されないが、感圧式接着剤フィルムを経由して貼り付けた方が、ガラス面にフィルムを貼り付けた貼着積層体の貼り直し「リワーク」の点で好ましい。
【0185】
上述のように、剥離性フィルムとして使用される基材(F)としては、セロハン、各種プラスチックフィルム、紙等のフィルム状基材の表面を剥離処理したものが挙げられる。また、フィルム状基材としては、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。また、基材(F)のうち、剥離性フィルム以外の透明フィルム(H)を使用した場合、上記積層体は、光学用途で好適に使用することができる。良好な光学特性を得る観点から、上記積層体は光学用積層体と呼ばれ、使用する透明フィルム(H)は、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、及び等方性等の光学特性に優れる熱可塑性樹脂から構成される各種透明フィルム(H)であることが好ましい。このような各種透明フィルム(H)は、各種プラスチックフィルム又はプラスチックシートとも称される。具体例として、例えば、ポリビニルアルコールフィルム、ポリトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリビニル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、並びにポリオキシラン系フィルムなどが挙げられる。
【0186】
本発明の光学用積層体において、複数の透明フィルム(H)を積層して多層フィルムを構成する場合、使用する透明フィルム(H)は、同一組成であっても、異なっていてもよい。例えば、ポリシクロオレフィン系フィルムに接着層を介してポリアクリル系フィルムを積層してもよい。
【0187】
透明フィルム(H)の厚さは、適宜決定することができるが、一般には、強度又は取扱性等の作業性、及び薄層性などの観点から、1〜500μmであり、1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。光学用途においては、透明フィルム(H)の厚さは、5〜150μmの範囲が特に好適である。
【0188】
本発明による光学用積層体の一実施形態では、上記透明フィルム(H)として、主に光学用途にて用いられる光学フィルム(I)を使用することが好ましい。ここで、光学フィルム(I)とは、上記透明フィルム(H)自体に特殊な処理を施したものであり、光透過光拡散、集光、屈折、散乱、及びHAZE等の光学的機能を有するものを意図している。そのような光学フィルム(I)は、単独で、又は数種を組合せて使用することができる。本発明の一実施形態では、上記光学フィルム(I)の少なくとも一方の主面に、上記樹脂組成物からなる接着剤を塗布し、接着層を形成することによって、光学用積層体を構成することができる。光学フィルムとしては、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、酸化インジウム・錫スパッタ透明導電性フィルム(ITOフィルム)等が挙げられる。
偏光フィルムは、偏光板とも呼ばれ、ポリビニルアルコール系偏光子の両面を2枚のポリトリアセチルセルロース系保護フィルム(以下、「TACフィルム」という)や2枚のポリシクロオレフィ系フィルムやポリアクリル系フィルムで挟んだ多層構造フィルムである。
【0189】
このように、本発明の組成物は、感圧式接着剤として使用され、剥離フィルムとの積層体である感圧式接着剤フィルムの用途は、特に限定されないが、上記タッチパネルや液晶ディスプレイの他、プラズマディスプレイ、電極周辺部材等各種エレクトロニクス関連の部材やプロテクトフィルム用途にも光学用積層体として適応できる。
【実施例】
【0190】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例における「部」及び「%」は、特にことわらない限り「重量部」及び「重量%」を表す。
【0191】
《外観》
各合成例で得られた樹脂組成物の液体外観を目視にて評価した。
【0192】
《分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。試料をテトラヒドロフランに溶解して、テトラヒドロフランを展開溶剤として流速を0.6ml/min、カラム温度を40℃の条件にて、測定した。標準物質としての単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を作成し、後述する合成例4〜18の分子量を、オリゴマー成分であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)を除いたポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を測定した。
【0193】
《溶液粘度(Vis)の測定》
共重合体(A)の溶液、及び水酸基価を調整した共重合体(A')の溶液を23℃の雰囲気下でB型粘度計(東京計器社製)にて、#3のローターを使用して12rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
【0194】
<マイケル付加アミンの製造>
[合成例1〜3]
反応槽、滴下装置、攪拌機、温度計、還流冷却器、空気導入管を備えた重合反応装置の反応槽に、ポリアミン(b−1)を仕込み、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b−2)を室温で滴下開始した。滴下終了後、80℃で4時間反応させた後、室温まで冷却し、マイケル付加反応を終了し、マイケル付加アミンを得た。表1に成分の配合比を示した。
【0195】
【表1】
【0196】
例示化合物は以下の表1に具体的に示すが、これらに限られるものではない。尚、表1において、空欄は、配合なしを意味している。
・成分(b−1)
IPDA:イソホロンジアミンを示す。
・成分(b−2)
BA:アクリル酸ブチル、LA:アクリル酸ラウリル、2EHA:アクリル酸2エチルヘキシル、4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル
【0197】
[合成例4]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにPP2000(2官能ポリプロピレンポリオール、三洋化成工業株式会社製、数平均分子量:2000)878部、イソホロンジイソシアネート122部、BA240部、AA10部を仕込み、65℃で10時間反応を行った。イソシアネート基残量を確認した後、ジブチルアミン30.0部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタン樹脂 の重量平均分子量Mwは10,000であった。
【0198】
[合成例5]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニ
ックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)878部、イソホロンジイソシアネート122部、トルエン250部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.75部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、酢酸エチル750部、アセチルアセトン3部を加えた後、合成例(1)溶液48部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、ジブチルアミン5部及びα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)としてSR351を50部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂の重量平均分子量Mwは115,000、添加したSR351の重量はウレタンウレア樹脂100重量部に対して4.75重量部であった。
【0199】
[合成例6]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニ
ックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)878部、イソホロンジイソシアネート122部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.75部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、アセチルアセトン3部を加えた後、合成例(1)溶液16部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、アクリル酸2−ヒドロキシエチル17部及びα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)としてSR351を50部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂の重量平均分子量Mw は25,000、添加したSR351の重量はウレタンウレア樹脂100重量部に対して4.84重量部であった。
【0200】
[合成例7]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートを備えた4口フラスコにサンニ
ックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業株式会社製)878部、イソホロンジイソシアネート122部、触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.75部を仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行った。40℃まで冷却し、アセチルアセトン3部を加えた後、ヘキサメチレンジアミン溶液4部を1時間で滴下し、更に1時間熟成した。滴定でイソシアネート基残量を確認した後、ジブチルアミン5部及びα,β−不飽和二重結合基含有化合物(D)としてSR454を250部を加えて、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。このウレタンウレア樹脂の重量平均分子量Mw は25,000、添加したSR454の重量はウレタンウレア樹脂100重量部に対して24.76重量部であった。
【0201】
<ウレタンウレア樹脂(C)の製造>
[合成例8〜18]
反応槽、滴下装置、攪拌機、温度計、還流冷却器、空気導入管を備えた重合反応装置の反応槽に、ポリオール(a−1)、ポリイソシアネート(a−2)、触媒としてジオクチル錫ジラウレート又はジアザビシクロウンデセンを仕込み、100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行って、ウレタンプレポリマー(A)を作成した。さらに、40℃まで冷却し、化合物(D)とアセチルアセトンを加えた。その後、表1に示したアミノ化合物(B)を1時間で滴下して、さらに1時間熟成し、滴定でイソシアネート基残量を確認した後、ジブチルアミンを加え、感圧式接着剤組成物を得た。反応の終点は、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認することで判断した。
【0202】
得られた接着剤組成物と含有するウレタンウレア樹脂(C)について、外観、分子量、溶液粘度を前述の方法に従って求め、表2に結果を示した。
【0203】
【表2】
・成分(a−1)
PP2000:サンニックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業社製、数平均分子量:2000)
P2010:クラレポリオールP−2010(2官能ポリエステルポリオール、クラレ社製、数平均分子量:1962)
C2090:クラレポリオールC−2090(2官能ポリカーボネートポリオール、クラレ社製、数平均分子量:2011)、
・成分(a−2)
IPDI:イソホロンジイソシアネート、HMDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
・触媒
DOTDL:ジオクチル錫ジラウレート、DBU:ジアザビシクロウンデセン
・成分(b−1)
HMDA:ヘキサメチレンジアミン
・成分(B)
合成例1〜3。表1参照。
・末端停止剤
DBA:ジブチルアミン
・成分(D)
SR259:ジアクリル酸ポリエチレングリコール(エチレンオキサイド約4モル)
SR610:ジアクリル酸ポリエチレングリコール(エチレンオキサイド約9モル)
SR351:トリアクリル酸トリメチロールプロパン
SR454:エトキシ化トリアクリル酸トリメチロールプロパン(約3モル付加体)
SR502:エトキシ化トリアクリル酸トリメチロールプロパン(約9モル付加体)
SR492:プロポキシ化トリアクリル酸トリメチロールプロパン(約3モル付加体)
LA:アクリル酸ラウリル
【0204】
<積層体>
[実施例1〜11][比較例1〜4]
合成例4〜18で得られた感圧式接着剤組成物の溶液に各活性エネルギー線重合開始剤を添加、混合し、均一な溶液とした後、各基材に塗工、重合硬化を施し、積層体を形成し、各種性能を以下の方法で評価した。それぞれの結果を表3に示す。
【0205】
《厚膜塗工性の評価》
上述の合成例で得られた組成物に活性エネルギー線重合開始剤を加えた溶液を剥離処理されたポリエステルフィルム(厚さ38μm)(以下、「剥離性フィルム」という。)上に厚みが200μmになるようにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し(合成例5については100℃で2分間乾燥させた乾燥後の厚みが200μmとなるように塗工)、感圧式接着剤層に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 メタルハライドランプ)で最大照度500mW/cm2、積算光量800mJ/cm2の紫外線を照射し、重合硬化させて、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、感圧式接着剤フィルムを作製した。そして剥離フィルムを剥がした後の接着剤層表面(塗工面)の状態について目視にて観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:「平滑な塗工面が得られた。全く問題なし。」
△:「塗工面の端部に若干のハジキや発泡が認められるが、実用上問題無し。」
×:「塗工面にハジキ、発泡やスジ引きが認められ、実用上問題あり。」
【0206】
《剥離強度》
上記感圧式接着剤フィルムを幅25mmに裁断し、剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ100μmのガラス板に、23℃−50%RHの条件下で貼着し、JIS Z 0237に準じてロール圧着し、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/ガラス板」なる構成の光学用積層体を作成した。圧着24時間後、剥離試験器にて剥離強度(180度ピール、引っ張り速度300mm/分;単位mN/25mm幅)を測定した。この剥離強度を接着力として3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:剥離力が10.0(N/25mm)以上。
△:剥離力が5.0(N/25mm)以上〜10.0(N/25mm)未満。
×:剥離力が5.0(N/25mm)未満。
【0207】
《光学特性の評価》
上記同様、合成例で得られた組成物に活性エネルギー線重合開始剤を加えた溶液を剥離性フィルムにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し(合成例5については100℃で2分間乾燥させ)、次に紫外線を照射して、重合硬化させて、厚みが25μmの感圧式接着剤層を形成し、この接着剤層の表面に、さらに剥離性フィルムを貼り合わせ、「剥離性フィルム/感圧式接着剤層/剥離性フィルム」なる構成の剥離性フィルムに狭持された感圧式接着剤フィルムを作製した。
次に、両方の剥離性フィルムを取り除き、感圧式接着剤層単体の外観を目視判定するとともに、HAZEを「NDH−300A」[日本電色工業(株)社製]で測定した。
「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:実用上全く問題がなく、非常に良好である。HAZE:0.5未満。
△:曇り等は認められない、かつHAZE:0.5以上2未満、実用上問題無く使用できる。
×:若干曇りが認められる、またはHAZE:2以上。実用上問題がある。
【0208】
《耐発泡剥がれ性の評価》
上記同様、合成例で得られた組成物に活性エネルギー線重合開始剤を加えた溶液を剥離性フィルムにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し(合成例5については100℃で2分間乾燥させ)、次に紫外線を照射して、重合硬化させて、厚みが80μmの感圧式接着剤層を形成し、この接着剤層の表面に、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/剥離性フィルム」なる構成の剥離性フィルムに狭持された感圧式接着剤フィルムを作製した。
上記感圧式接着剤フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、剥離フィルムを剥離して、ポリカーボネート(PC)板に貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ20分間保持して「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/PC板」なる構成の層構造を有する試験片(光学用積層体)を作製した。上記試験片を80℃のオーブン中で24時間熱処理(耐熱性試験)を行った。この耐熱性試験後、試験片の接着界面(感圧式接着剤層とPC板との界面)を目視にて観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:気泡や浮きが全く見られず、全く問題なし。
△:気泡や浮きが若干認められるが、実用上、使用可能。
×:全面的に気泡や浮きが著しく発生し、実用不可。
【0209】
《耐腐食性の評価》
上記感圧式接着剤フィルムを、幅40mm、長さ100mmに裁断し、膜厚5μmのITO透明導電膜を有するPETフィルム(幅40mm、長さ160mm)のITO透明導電膜上に、剥離フィルムを剥離して貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけて20分間保持して、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/ITOフィルム」なる構成の層構造を有する試験片(タッチパネル用シート)を作製した。この試験片の両端に電極をつなぎ、初期の電気抵抗値を測定[三菱化学(株)製、Laresta−GP MCP−T600]した。更に試験片を85℃ 相対湿度90%で500時間放置した後、前記同様に経時後の電気抵抗値を測定し、以下のように3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:電気抵抗変化率(経時後の電気抵抗値/初期の電気抵抗値)が、1.2未満。全く問題なし。
△:電気抵抗変化率が1.2〜1.5、実用上、使用可能。
×:電気抵抗変化率が1.2未満、実用不可。
【0210】
《加工性の評価》
上記感圧式接着剤フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、40℃ 60Kg/cm2で1時間プレスした際の接着剤層のはみ出しの様子を以下のように3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:接着剤層のはみ出しが観測されない。全く問題なし。
△:0.3mm未満の接着剤層のはみ出しが観測されるが、実用上使用可能。
×:0.3mm以上の接着剤層のはみ出しが観測され実用上の問題がある。
【0211】
《再剥離性(リワーク性)の評価》
上記同様、合成例で得られた組成物に活性エネルギー線重合開始剤を加えた溶液を使用し、厚さ38μmの剥離性フィルム上に乾燥後の厚みが20μmになるように塗工し、上記同様、合成例で得られた組成物に活性エネルギー線重合開始剤を加えた溶液を厚さ38μmの剥離性フィルムにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し(合成例5については100℃で2分間乾燥させ)、次に紫外線を照射して、重合硬化させて、厚みが20μmの感圧式接着剤層を形成し、この接着剤層の表面に、ポリビニルアルコール(PVA)系偏光子の両面をトリアセチルセルロース(TAC)系保護フィルムで挟んだ多層構造の偏光フィルムの片面を貼り合せ、「剥離性フィルム/感圧式接着剤層/TACフィルム/PVA/TACフィルム」なる構成の積層フィルム(偏光板用感圧式接着剤フィルム)を得た。
得られた偏光板用感圧式接着剤フィルムを25mm×150mmの大きさに裁断し、剥離性フィルムを剥がし、厚さ1.1mmのフロートガラス板にラミネータを用いて貼り付け、50℃で5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて、偏光フィルムとガラス板との光学用積層体を得た。
この積層体を180度方向に300mm/分の速度で引き剥がし、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:曇りがなく、実用上全く問題がない、非常に良好である。
△:若干曇りが認められるが、実用上問題なく、良好である。
×:全面的に感圧式接着剤組成物の転着が認められ、実用不可である。
【0212】
《光漏れ現象の評価》
上記の偏光板用感圧式接着剤フィルムの吸収軸の軸方向が、長辺に対して45°の角度になるように、80mm×150mmに裁断した。次に、剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ0.4mmのガラス板の両面に、それぞれの吸収軸の軸方向が直交するように配置して、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した後に室温に戻し、四隅もしくは周辺端部からの光漏れ現象の有無を目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:光漏れが認められない。全く問題なし。
△:光漏れがやや目立つが、実用上問題なし。
×:光漏れが極めて顕著である。実用不可。
【0213】
《耐久性(耐熱性、耐湿熱性)の評価》
光漏れ現象の項に記載した偏光板用感圧式接着剤フィルムの剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ0.4mmのガラス板の片面に、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した(耐熱性試験)。また、同様にして、60℃−相対湿度90%の恒温恒湿槽に500時間放置した(耐湿熱性試験)。
放置後、室温に戻し、偏光板用感圧式接着剤フィルムの、浮き・剥がれ、発泡、クラックの発生状態を目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
発泡とは、感圧式接着剤層とガラスとの界面(周辺端部以外)に比較的大きな気泡が発生している状態である。
浮き・剥がれとは、偏光板用感圧式接着剤フィルムがガラスから浮き上がり、剥がれてしまっている状態である。
クラックとは、偏光板用感圧式接着剤フィルムの周辺端部に、直径1mm以下の細かい気泡がスジ状に連なるように発生している状態である。
それぞれの評価基準は以下の通りである。
○:発生せず。全く問題なし。
△:軽微な発生が認められるが、実用上使用可能。
×:顕著な発生が認められる。実用上、使用不可。
【0214】
【表3】
<活性エネルギー線重合開始剤>
SB−PI718:2、4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(株式会社ソート製)
SB−PI712:4−メチルベンゾフェノン(株式会社ソート製)
【0215】
本発明の感圧式接着剤は、表3の実施例1〜11に示すように、厚膜塗工可能で光学特性、接着性、耐久性、加工性、再剥離性などの特性において特に問題はない。これに対して比較例2は特性は比較的良好だが、粘度が高いため溶剤希釈が必須であり、そのため厚膜塗工に問題がある。また比較例1、3、4では、いずれの特性も劣ることがわかる。