(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の発光装置の絶縁体が互いに繋がった状態で前記工程4)を行った後、前記互いに繋がった絶縁体を切り離す個片化工程を備える請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであり、本発明の技術的範囲を限定することを意図したものではないことに留意されたい。1つの実施形態において説明する構成は、特段の断りがない限り、他の実施形態にも適用可能である。以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。
各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある点も留意されたい。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
【0010】
1.発光装置
本願発明の1つの実施形態に係る発光装置の製造方法を説明する前に、本願発明の1つの実施形態に係る発光装置について説明する。
図1(a)は、本発明の1つの実施形態に係る発光装置100を示す模式斜視図であり、
図1(b)は、
図1(a)のIb−Ib断面を示す模式断面図である。
発光装置100は、絶縁体2と、1組の接続端子4a、4bを備えた基体20と、発光素子10と、透光性部材8とを有する。
【0011】
1組の接続端子4a、4bは、絶縁体2の少なくとも1つの面(例えば、上面)に形成されていればよい。1組の接続端子4a、4bは、好ましくは絶縁体2の2つの面(例えば、上面と下面)に形成されており、より好ましくは
図1(a)、(b)に示すように3つの面(例えば、上面と、下面と、上面と下面とを接続する側面)に形成される。
なお、添付した図面においては、各図に示すZ方向が上方向を示す。従って、上面とは各図において、X−Y面に平行な面のうち、Z方向側に位置する面をいう。なお、発光装置100は任意の方向に回転した状態で使用可能であるから、例えば、
図1および詳細を後述する
図6に示す実施形態では、上面(すなわち、X−Y面に平行な面のうち、Z方向側に位置する面)は、図の上方に位置していない。このように、発光装置100の配置の仕方によって、上面が他の面よりも常に上方に位置しているわけではないことに留意されたい。
【0012】
接続端子4a、4bは、それぞれ、少なくとも一部分が外部に露出した露出部を有している。露出部は、絶縁体2の1つ以上の面上に形成される。好ましくは、絶縁体2の2つ以上の面上に形成される。詳細を後述するように、発光装置100を実装基板に実装する際に、実装基板上の配線層との電気的な接続をより確実に行うことができるからである。
図1(a)(b)に示す実施形態では、接続端子4aは、絶縁体2の上面と、下面と、上面と下面とを繋ぐ2つの側面(Y−Z面に平行な面)のうちの左側の側面と、に露出部を有しており、接続端子4bは、絶縁体2の上面と、下面と、上面と下面とを繋ぐ2つの側面のうちの右側の側面と、に露出部を有している。
接続端子4aは発光素子10の電極(第1電極)14aと電気的に接続されており、接続端子4bは、発光素子10の電極(第2電極)14bと電気的に接続されている。電極14aは正極(P側電極)および負極(N側電極)の一方であり、電極14bは、正極および負極の他方である。
【0013】
発光素子10は、基体20の1つの面、例えば上面(すなわち、絶縁体2の上面)に配置されている。
図1(b)に示すように、発光素子10は、基体20にフリップチップ実装されてよい。すなわち、基体20の接続端子4aと発光素子10の電極14aとは対向し、例えば、接合部材24aを介して、接合されている。さらに、基体20の接続端子4bと発光素子10の電極14bとは対向し、接合部材24bを介して、接合されている。接合部材24a、24bとして、錫−ビスマス系、錫−銅系、錫−銀系、金−錫系などの半田;共晶合金(AuとSnとを主成分とする合金、AuとSiとを主成分とする合金、AuとGeとを主成分とする合金等);銀、金、パラジウムなどの導電性ペースト;バンプ;異方性導電材;および低融点金属などのろう材を例示できる。
なお、
図1(b)に示す実施形態では、発光素子10の下面から電極14a、14bが下面に突出しているが、これに代えてまたはこれに加えて、接続端子4aおよび接続端子4bに、それぞれ、電極14aおよび電極14bと概ね同程度の平面視した面積(−Z方向から平面視した面積)を有し、上方(Z方向)に突出した突出部を形成してもよい。このような突出部を形成することにより、セルフアライメント効果で発光素子10の位置決め精度を向上させることができる。
しかし、発光素子10を、基体20の上面に実装する方法は、これに限定されるものではなく、任意の方法を用いてよい。
【0014】
発光素子10は、既知の任意の発光素子でよく、LEDチップであってよい。発光素子10は、半導体積層体を備えてよく、窒化物半導体積層体を備えることが好ましい。半導体積層体(好ましくは窒化物半導体積層体)は、順に、第1半導体層(例えば、n型半導体層)、発光層および第2半導体層(例えば、p型半導体層)を有してよい。
また、半導体積層体の同一面側(例えば、第2半導体層側の面)に、第1半導体層に電気的に接続された電極14aと、第2半導体層に電気的に接続された電極14bとの双方を有することが好ましい。
【0015】
第1半導体層、発光層及び第2半導体層の種類、材料は特に限定されるものではなく、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体等、種々の半導体が挙げられる。好ましい窒化物半導体材料として、具体的には、In
XAl
YGa
1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いてよい。各層の膜厚及び層構造は、当該分野で既知のものを用いてよい。
【0016】
発光素子10の4つの側面(
図1(a)(b)において、X−Z面に平行な2つの面とY−Z面に平行な2つの面)のうち、少なくとも1つの面は、その全てまたは一部分が遮光性部材6により覆われていることが好ましい。
好ましい実施形態の1つは、
図1(a)、(b)に示すように、遮光性部材6により4つの側面全てが覆われている。さらには、発光素子10の下面(X−Y面に平行な2つの面のうち、−Z方向側の面)のうち、電極14a、14b以外の部分を覆うことが好ましい。この実施形態は、とりわけ、遮光性部材6は発光素子10からの光が意図しない方向に出ていかないよう制御できるという効果を有する。
【0017】
遮光性部材6を形成する材料は、特に限定されるものではなく、セラミック、樹脂、誘電体、パルプ、ガラスまたはこれらの複合材料等を含む任意の材料であってよい。これらの中でも、任意の形状に容易に成形することができるという観点から、樹脂が好ましい。
遮光性部材6は、発光素子10からの光に対する反射率が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは90%以上の遮光性材料であることが好ましい。
遮光性部材6に遮光性を付与し、遮光性部材とするために、樹脂等の上述した材料に、酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト、酸化ニオブ、酸化亜鉛、硫酸バリウム、カーボンブラックおよび各種希土類酸化物(例えば、酸化イットリウム、酸化ガドリニウム)等のような光反射材、光散乱材または着色材等を含有させてよい。
【0018】
発光素子10の上面(すなわち、発光素子10の光取り出し面)には、発光素子10が発する光を透過可能な透光性部材8が形成されている。透光性部材8は、発光素子10の上面全体を覆うことが好ましい。また、発光素子10がその側面に遮光性部材6を有する場合、
図1(a)、(b)に示すように、遮光性部材6の上面(遮光性部材6のうち、発光素子10の側面を覆う部分の上面)の少なくとも一部(より好ましくは、遮光性部材6のうち、発光素子10の側面を覆う部分の上面全体)が透光性部材8により覆われていることが好ましい。発光素子10と遮光性部材6との界面近傍から上方(Z方向)に進む光を確実に透光性部材の内部に導くことができるからである。
透光性部材8は、発光素子10から出射され透光性部材8に入射した光のうち、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、80%以上または90%以上を透過する。
このような透光性部材8を構成する好ましい材料として、樹脂材料をあげることができる。好ましい樹脂材料として、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、TPX樹脂、ポリノルボルネン樹脂またはこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等の樹脂を挙げることができる。なかでもシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂が好ましく、特に耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂がより好ましい。また、透光性部材8はゾル・ゲル法により形成されたガラスであってもよい。
【0019】
透光性部材8は、発光素子10からの光により励起され、発光素子10からの光と異なる波長の光を発する蛍光体を含有することが好ましい。
このような蛍光体は、当該分野で既知のものを使用することができる。例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウムおよび/またはクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al
2O
3−SiO
2)系蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)
2SiO
4)系蛍光体、βサイアロン蛍光体、CASN系又はSCASN系蛍光体等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(K
2SiF
6:Mn)、硫化物系蛍光体を例示できる。
透光性部材8が蛍光体を含有することにより、発光装置100を可視波長の一次光及び二次光の混色光(例えば、白色系)を出射する発光装置または紫外光の一次光に励起されて可視波長の二次光を出射する発光装置とすることができる。発光装置100を液晶ディスプレイのバックライト等に用いた場合、青色光によって励起され、赤色発光する蛍光体(例えば、KSF系蛍光体)と、緑色発光する蛍光体(例えば、βサイアロン蛍光体)を用いることが好ましい。これにより、発光装置を用いたディスプレイの色再現範囲を広げることができる。照明等に用いられる場合、青緑色に発光する素子と赤色蛍光体とを組み合わせて用いることができる。
【0020】
蛍光体の中心粒径は、例えば、50μm以下、30μm以下または10μm以下であることが好ましい。中心粒径は、市販の粒子測定器または粒度分布測定器等によって測定及び算出することができる。なお、上記の粒径は、F.S.S.S.No(Fisher Sub Sieve Sizer's No)における空気透過法で得られる粒径を指す。
【0021】
蛍光体は、量子ドット(またはナノクリスタル)と呼ばれる発光物質であってもよい。量子ドットとしては、半導体材料、例えば、II−VI族、III−V族、IV−VI族半導体、具体的には、CdSe、コアシェル型のCdS
xSe
1−x/ZnS、GaP等のナノサイズの高分散粒子が挙げられる。このような蛍光体は、例えば、粒径(平均粒径)1〜20nm程度(原子10〜50個)である蛍光体が挙げられる。このような蛍光体を用いることにより、内部散乱を抑制することができ、光の透過率をより一層向上させることができる。内部散乱を抑制することにより、上面に対して垂直な方向への光の配光成分を増加させることができ、同時に、発光装置100の側面又は下面に向かう光を抑制することができる。これにより、光取り出し効率をより向上させることができる。このことは、発光装置100をディスプレイのバックライトとして用いる場合に、ディスプレイへの入光効率をさらに増加させることができることを意味する。
量子ドット蛍光体は、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの樹脂で表面修飾または安定化してもよい。
【0022】
透光性部材8は、粒子状の蛍光体を含む層が複数積層された層状部材であってもよい。これによって、透光性部材において、散乱をより一層低減させることができ、光の取り出し効率等をより一層向上させることができる。
【0023】
透光性部材8は、充填材(例えば、拡散剤、着色剤等)を含んでいてもよい。例えば、充填剤の具体例として、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、ガラス、蛍光体の結晶または焼結体、蛍光体と無機物の結合材との焼結体等が挙げられる。充填材は、例えば、1.8以上のような任意の屈折率を有してよい。
【0024】
充填剤の粒子を用いる場合、その形状は、破砕状、球状、中空及び多孔質等のいずれでもよい。粒子の平均粒径(メジアン径)は、高い効率で光散乱効果を得られる、0.08〜10μm程度が好ましい。
蛍光体および/または充填材は、例えば、透光性部材8の全重量に対して10〜80重量%程度であることが好ましい。
【0025】
このような構成を有する発光装置100は、例えば、実装基板等に実装され、実装基板の配線層等と、接続端子4a、4bとを電気的に接続することにより、電源と接続され発光する。
【0026】
なお、絶縁体2は、接続端子4aと接続端子4bとの間が短絡し、発光素子10に十分な電流が流れなくなるのを防止できる程度の絶縁性を有すればよい。このような絶縁性を実現するために、絶縁体2は、セラミック、樹脂、誘電体、パルプ、ガラス、紙またはこれらの複合材料(例えば、複合樹脂)、あるいはこれら材料と導電材料(例えば、金属、カーボン等)との複合材料等を含んでよい。
絶縁体2は樹脂を含有することが好ましい。
樹脂は、当該分野で使用されている任意の樹脂であってよい。具体的な樹脂として、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂等を例示できる。これらの中でも高耐熱性、低誘電性等の特性を持つビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂が好ましい。
【0027】
図6は、発光装置100を実装基板50に実装する実施形態を例示する模式斜視図である。発光装置100は、その側面または絶縁体2の側面(X−Z面に平行な面)が実装基板50の表面(主面)に対向するように実装基板50の上に載置されている。すなわち、実装基板50の表面には、
図6に図示しない外部電源と電気的に接続している配線層54a、54bが形成されている。
発光装置100の側面が実装面となっており、発光装置100の上面(発光素子10の上面)が光取り出し面となっている。すなわち、
図6に示す実施形態では発光装置100は、光取り出し面に隣接する面を実装面とする、いわゆるサイドビュー型と呼ばれる発光装置である。しかし、本発明に係る発光装置はこれに限定されるものでなく、光取り出し面と反対側の面を実装面とする(例えば、発光装置の上面を光り取り出し面とし、下面を実装面とする)トップビュー型と呼ばれる発光装置も包含するものである。
【0028】
発光装置100は、配線層54aの上部に接続端子4aの露出部の少なくとも一部分が位置し、配線層54bの上部に接続端子4bの露出部の少なくとも一部分が位置するように配置されている。
そして、配線層54aと接続端子4aの露出部とを例えば半田のような外部接合部材56aを介して接続することで外部電源と接続端子4aが電気的に接続される。また、配線層54bと接続端子4bの露出部とを例えば半田のような外部接合部材56bを介して接続することで外部電源と接続端子4bが電気的に接続される。この結果、外部電源から発光装置100に電力を供給することができ、発光装置100から所望の発光を得ることができる。
【0029】
接続端子4aが、絶縁体2の複数の面上(例えば、絶縁体2の上面、下面および側面のうちの2つ以上)に形成されている場合、外部接合部材56aが、これら複数の面上に亘って、露出部の少なくとも一部分を覆うように配置することが好ましい。外部接合部材56aと接続端子4aとの接触面積および外部接合部材56aと配線層54aとの接触面積を増加できること、およびフィレットを形成することができることにより、発光装置100の放熱性と実装安定性を向上させることができるからである。同様に、接続端子4bが、絶縁体2の複数の面上(例えば、絶縁体2の上面、下面および側面のうちの2つ以上)に形成されている場合、外部接合部材56bが、これら複数の面上に亘って、露出部の少なくとも一部分を覆うように配置することが好ましい。
図6に示す実施形態では、外部接合部材56aは、絶縁体2の上面、下面および1つの側面(Y−Z面に平行な2つ面の一方)上で接続端子4aの露出部と接触し、外部接合部材56bは、絶縁体2の上面、下面および別の1つの側面(Y−Z面に平行な2つ面の他方)上で接続端子4bの露出部と接触している。
【0030】
このような、構成を有する発光装置100は、樹脂パッケージに設けたキャビティー内に発光素子と、発光素子を封止するとともに、必要に応じて蛍光体を含む透光性の封止樹脂(透光性部材)とを備えた従来の発光装置と比べて小型化が容易である。従来の発光装置では、樹脂パッケージのキャビティーの側壁と発光素子との間に所定のクリアランスを必要としたが、発光装置100では、喩え、遮光性部材6を形成する場合であっても発光素子10に接触するように構成できるため、発光装置の小型化が容易である。また、従来発光装置では透光性部材は、キャビティー内で樹脂を硬化させて形成したため、ある程度の厚さが必要となるが、発光装置100では、透光性部材8をシート状の形態とすることができ、厚さを低減することができる。このことも発光装置の小型化に寄与する。
【0031】
2.発光装置の製造方法
次に、発光装置100の製造方法について説明する。
以下に説明する実施形態は、発光装置100を効率的に製造できる方法に関する。発光装置100の製造において、最も効率化が求められる部分は、透光性部材8の形成方法である。
上述のように従来の発光装置では、透光性部材は、例えば、樹脂パッケージのキャビティー内の封止樹脂の形態をとる。このような、透光性部材は、樹脂パッケージを形成したキャビティー内に発光素子を配置した後、必要に応じて蛍光体を含む溶融樹脂をキャビティー内に供給し、これを硬化させる(例えば、ポッティング等)ことにより、容易に得ることができる。これは、キャビティーの内壁により溶融樹脂を拘束できるからである。
【0032】
しかし、発光装置100においては、キャビティーを有する樹脂パッケージが存在しないことから、キャビティーの内壁による拘束はない。すなわち、発光素子10の上面に周囲を拘束されることなく透光性部材を形成する方法が必要となる。このような方法として、例えば、スプレー法により透光性部材形成材料を噴霧し、透光性部材を形成する方法が知られている。しかし、発光素子の上面は極めて狭い領域であるため、スプレー法を含む多くの方法では、発光装置の上面の全体および側面のように、透光性部材を形成する必要のない部分にも透光性部材が形成されてしまうという問題がある。そして、透光性部材は、多くの場合、絶縁材料から成るため、接続端子の露出部に透光性部材が形成され、そのまま実装すると導通不良を生じてしまうという問題がある。一方、金属等からなる接続部材の表面に接触して形成された透光性部材を除去することは容易ではない。このため、効率的な方法で、所望の部分にのみ透光性部材8を形成する方法への要望があった。
【0033】
一方、透光性部材8を設けることを除けば、発光装置100は、既知の方法を用いることにより効率的に生産することができる。
例えば、絶縁体2の上に金属めっきを施すことにより、接続端子4a、4bを形成し、基体20を得ることができる。そして、基体20上面の接続端子4a、4bと電気的に接続するように発光素子10をフリップチップ実装する。遮光性部材6を形成する場合は、さらに、上面に発光素子10が実装されている基体20を金型のキャビティー内に配置しトランスファー成形を行うことで、遮光性部材6を形成することができる。
このように、発光装置100の製造においては、透光性部材8以外の部分は既知の方法により比較的容易に高い効率で形成可能であるが、透光性部材8は、既知の方法では高い効率で形成することができない。
従って、以下では、透光性部材8の形成方法を中心に説明する。
【0034】
図2(a)〜(d)および
図3(e)(f)は、発光装置100の製造方法を説明する模式断面図である。これらの図に現れる符号のうち、「100A」、「100B」および「100C」と数字「100」の後ろに大文字のアルファベットが付された符号は、製造途上(未完成)の段階の発光装置100であることを示す。
【0035】
発光装置100は、個別に製造してもよいが、より高い生産効率を得るために、複数の発光装置100(とりわけ複数の絶縁体2)が、互いに繋がった状態を形成した後(すなわち、略同時に複数個の発光装置100を繋がった状態で形成した後)、個片化工程により1個1個の発光装置100に切り離して発光装置100の完成品を得ることが好ましい。
図4は、個片化前の複数の発光装置100、より正確には製造途上であり、所望の部分以外にも透光性部材8Aが形成された状態の発光装置100Cを示す模式上面図である。絶縁体2を構成する絶縁材料よりなる絶縁板2Aは所定の間隔で、上面から下面に貫通する(Z方向に貫通している)スリット22を有している。
なお、
図4では、個々の発光装置100Cが容易に認識できるように、発光装置100C同士の間の個片化時の切断ライン(発光装置100C同士の間で、スリット22から別のスリット22までX方向に延在する直線)を実示しているが、実際には、このような切断ラインは視認できないことに留意されたい。また、個々の発光装置100Cの絶縁体2は、個片化を行うまでは、絶縁板2Aの一部分となっている(すなわち、複数の発光装置100の絶縁体2が互いに繋がった状態となっている)。さらに、
図4に示される接続端子4a、4bおよび絶縁体2の上にも透光性部材8Aが形成されているが、これら部材の構成を容易に理解できるように、透光性部材8Aのうち、接続端子4a、4bおよび絶縁体2の上に形成されている部分については記載を省略している。
【0036】
例えば金属めっき等の方法を用いることにより、接続端子4aおよび接続端子4bを形成できる。絶縁板2Aの上面からスリット22の側面を通り絶縁板2Aの下面に至るめっき層を得ることで絶縁体2の上面、下面および側面に露出部を有する、
図1に示した接続端子4aおよび接続端子4bを形成できる。
【0037】
そして、接続端子4a、4bと電気的に接続するように発光素子10をフリップチップ実装する。さらに遮光性部材6を形成する場合は、トランスファー成形等により遮光性部材6を形成してよい。その後、以下に詳細を説明する方法により透光性部材8Aを形成し、互いに繋がった複数の発光装置100Cが完成する。
なお、
図4では、Y方向に7個、X方向に3個(一部分のみ表示されているものを除く)、合計21個の発光装置100Cが示されているが、より高い生産性効率を得るためには、例えば、数百〜数千個のように、より多くの発光装置100Cを絶縁板2A上に形成してよい。
【0038】
図2(a)〜(d)および
図3(e)、(f)には、発光装置100、100A、100Bおよび100Cの何れか1つが、3つずつ示されているが、これは、上述のように絶縁板2Aに形成された複数の中から選択した3つを示すものであり、
図2(a)〜(d)および
図3(e)については、
図4のIII−III断面に対応する。
【0039】
(被覆体形成工程)
図2(a)の発光装置100Aは、発光装置100の製造途上であって、透光性部材8以外の要素を既に備えた状態を示す。すなわち、発光装置100Aでは、既に接続端子4a、4bと絶縁体2とを含む基体20の上面に発光素子10が配置されている。
そして、発光装置100Aの上面のうち、透光性部材8を形成したい部分(発光素子10の上面の少なくとも一部分を含む)を被覆体30で覆う。発光素子10の上面の少なくとも一部分に加えて、遮光性部材の上面(例えば、遮光性部材6のうち、発光素子10の側面を覆う部分の上面)の少なくとも一部分を被覆体30により覆ってよい。
図2(a)に示す実施形態では、発光素子10の上面全体と遮光性部材6の上面全体(遮光性部材6のうち、発光素子10の側面を覆う部分の上面全体)が被覆体30により覆われている。
【0040】
被覆体30は、好ましくは、シート(テープ状の形状も含む)の形態を有している。より好ましくは、
図2(a)に示すように、被覆体30は1枚で複数の発光装置100Aの発光素子10の上面を覆うシート(テープ状の形状も含む)である。被覆体30は、任意の材料から構成されてよいが、好ましくはゴムまたは樹脂からなるシートである。樹脂の中でもポリイミドが好ましい。シート状の被覆体30は、発光素子10の上面等の被覆する部分に対して、密着性または粘着性を有することが好ましい。このため、被覆体30の発光装置100Aに対向する面(主面の1つ)には、接着層が形成されていることが好ましい。接着層を設ける場合、後述する
図2(d)に示す被覆体30を除去する工程において、接着層の大半が被覆体30側に残り、発光装置100B(詳細は後述)に実質的に接着層が残存しないことが好ましい。なお、製造方法によっては後の工程で、100〜200℃程度まで昇温する場合があるため、接着層は100〜200℃程度まで昇温された後も被覆体30を除去する工程において、接着層の大半が被覆体30側に残り、発光装置100B(詳細は後述)に実質的に接着層が残存しないことが好ましい。
【0041】
(保護層形成工程)
次に、
図2(c)に示すように接続端子4a、4bの露出部の少なくとも一部分を保護層32により覆う。
図2(c)に示した発光装置100Bは、その表面に保護層32を有する発光装置である。少なくとも、接続端子4a、4bの露出部のうち、発光装置100を実装基板に接合する際に、外部接合部材56a、56bと接触する部分を保護層32により覆う。保護層32の形成をより効率的に行うために、保護層32は、発光装置100Aの表面のうち、接続端子4a、4bの露出部以外の部分を含む、被覆体30に覆われていない任意の部分を覆ってよい。
【0042】
好適な保護層32として、水溶性レジストと離型剤と耐熱グリスの3つの形態がある。以下に、この3つの形態について詳述するが、保護層32は、この3つの形態に限定されるものでなく、その表面に形成された透光性部材8Aを容易に除去できる限り(保護層32から透光性部材8Aを除去してもよく、保護層32とともに透光性部材8Aを除去してもよい)任意の形態であってよい。
【0043】
・水溶性レジスト
水溶性レジストは、水溶性樹脂を主成分とする(水溶性樹脂のみから成ってもよく、また少なくとも水溶性樹脂を含んでいれば他の物質を含んでもよい)。水溶性レジストを含む保護層32は、水に溶解させることで除去可能である。
透光性部材8を形成する際に軟化した樹脂(本明細書において「軟化した樹脂」は溶融した樹脂を含む概念である。)等である透光性部材形成材料を硬化させるために100〜200℃程度まで昇温する場合があるため、水溶性レジストの保護層32は、100〜200℃程度まで昇温された後も水に溶解させることで除去可能であることが好ましい。好ましい水溶性樹脂として、ポリビニルピロリドン系樹脂を例示できる。分子量の異なるポリビニルピロリドン系樹脂(低分子のポリビニルピロリドン系樹脂と高分子のポリビニルピロリドン系樹脂)の配合比を調整することで硬化前の粘度や水への溶解性等を調整できる。
【0044】
水溶性レジストの保護層32は、例えば、
図2(b)に示す方法で形成できる。すなわち、液体の保護層形成材料36(本実施形態では、所定の粘度を有する水溶性レジストまたは水溶性レジスト溶液等)中に被覆体30を備えた発光装置100Aを浸漬する。次いで、必要に応じて乾燥等を行った後、発光装置100Aの表面に付着した水溶性レジストを例えば紫外線照射等の方法により硬化させる。
なお、発光装置100Aの表面に水溶性レジストを付着させる方法は、上述の浸漬法に限定されるものでなく、ディスペンス法、印刷、圧縮成型またはスプレーコーティング等の既知の他の方法を用いてよい。
【0045】
・離型剤
本明細書において、離型剤とは、その上に形成された透光性部材8Aを物理的手段(機械的手段とも言う)より除去できる(好ましくは比較的容易に)保護層32を意味する。より詳細には離型剤の上に形成された透光性部材8Aは、発光素子10の上に形成された透光性部材8Aよりも弱い力(物理的手段により印加される力)で除去することが可能である。すなわち、離型剤と透光性部材8Aとの間の接合力は発光素子10の上面と透光性部材8Aとの間の接合力より弱いため、保護層32のない部分に形成された透光性部材8Aを除去することなく保護層32の上に形成された透光性部材8Aを除去することが可能である。好ましくは、流体(例えば、水等の液体または空気等の気体)を透光性部材8Aに衝突させるという物理的手段により透光性部材8Aを除去できる(保護層32から透光性部材8Aを除去してもよく、保護層32とともに透光性部材8Aを除去してもよい)。また、別の好ましい実施形態では、磁気研磨により保護層32とともに透光性部材8Aを除去できる。磁気研磨法とは磁性素材をメディアとして金属加工時に発生する微細・微小バリを取り除き研磨、洗浄することができるバリ取り方法である。この方法を用いることにより、ダイシング時の発光装置100の切断面にできたバリを除去するとともに、同時に離型剤/水溶性レジストを除去することが出来る。
容易に所望の保護層32を形成できるように、および/または離型剤を除去する必要がある場合、容易に除去できるようにするため、離型剤は例えばアルコールまたはアルカリ溶液に溶解することが好ましい。
透光性部材8を形成する際に軟化した樹脂等である透光性部材形成材料を硬化させるために100〜200℃程度まで昇温する場合があるため、100〜200℃程度まで昇温された後もその上に形成された透光性部材8Aを物理的手段より比較的容易に除去できることが好ましい。好ましい離型剤として、一般的に市販されているものを用いることができ、フッ素系の離型剤(フッ素化合物を主成分(例えば、質量比で50%以上)とする離型剤)を例示できる。
【0046】
・耐熱グリス
耐熱グリスは、シリコーンオイルと、シリコーンオイルに加えた金属石鹸およびフィラーを含む。耐熱グリスは、必要に応じて油性向上材および/または酸化防止剤を含んでよい。
耐熱グリスは、その主な成分の1つであるシリコーンオイルが、トルエン、キシレン、ヘキサンまたは工業用ガソリンなどの有機溶媒に容易に溶解する特徴を有している。また、シリコーンオイルが耐熱性に優れることから、耐熱グリスは硬化しない(完全には硬化しない)という特徴を有している(好ましくは、耐熱グリスは蛍光体層の硬化温度でも完全には硬化しない)。この2つの特徴のため、耐熱グリスにより形成した保護層32は、有機溶剤を用いて短時間で除去できるという利点を有している。
また、耐熱グリスは、チクソ性が高い(高チクソ性)。このため、容易に、部分的に(局所的に)耐熱グリスを塗布することが可能であり、ライン塗装等において使用量を低減することができる。
【0047】
水溶性レジストの保護層32は、例えば、
図2(b)に示す方法で形成できる。すなわち、液体の保護層形成材料36(本実施形態では、例えば、アルコールもしくはアルカリ溶液に溶解させた離型剤、または液体の分散媒中に分散した離型剤)中に被覆体30を備えた発光装置100Aを浸漬する。次いで、乾燥等を行って離型剤の保護層32を形成する。
なお、発光装置100Aの表面に離型剤の層を形成する方法は、上述の浸漬法に限定されるものでなく、ディスペンス法、印刷、圧縮成型またはスプレーコーティング等の既知の他の方法を用いてよい。
また、耐熱グリスの保護層32は、例えば、エアディスペンサーを用いてライン塗布により形成することができる。
【0048】
(透光性部材の形成)
次に、
図2(d)に示すように被覆体30を除去する。被覆体30がシート状(テープ状の形態も含む)である場合は、シート状の被覆体30を剥がすことにより容易に除去できる。その後、
図3(d)以下に示すように透光性部材8Aを形成する。発光装置100Cは、被覆体30を除去した後の発光装置100Bに透光性部材8Aを形成した発光装置である。所定の場所(被覆体30により覆われていた場所)に確実に透光性部材8を形成するために、透光性部材8Aは、透光性部材8を形成する所定の場所以外の部分、すなわち保護層32の上にも形成される。
図3(f)に示す実施形態では、発光装置100Cの上面と側面の全体が透光性部材8Aにより覆われている。
【0049】
透光性部材8Aの形成は、発光素子の上面に確実に透光性部材8Aが形成されるように、透光性部材形成材料を基体20の上面側(すなわち、発光素子10の上面側)から供給することにより行う。透光性部材形成材料とは、発光装置100Cの表面に到達し、透光性部材8Aを形成する材料のことであり、例えば、軟化した樹脂を例示できる。また、透光性部材8A(透光性部材8)が蛍光体を含む場合、透光性部材形成材料は、軟化した樹脂またはバインダー樹脂と上述した蛍光体との混合物であってよい。また、この場合、蛍光体は上述の量子ドットであってよい。
【0050】
透光性部材形成材料を基体20の上面側から供給する方法は、スプレーコート法またはポッティング法等の既知の方法でよい。これらの方法の中でもスプレーコート法が好ましい。スプレーコート法によると、薄い蛍光体層を順次積み重ねることが可能であることから必要に応じて色調補正を行うことができ、発光装置100の白色化において色調バラつきを低減することができる。
このようにして供給された透光性部材形成材料を、例えば100〜200℃×4時間加熱する等適当な条件で加熱する等により透光性部材形成材料の樹脂成分が硬化し透光性部材8Aが形成される。
【0051】
(保護層上の透光性部材の除去)
次に保護層32がない部分に形成された透光性部材8Aを残し(すなわち、透光性部材8となる部分を残し)、保護層32上の透光性部材8Aを除去し、
図3(f)に示すように、発光装置100を得る。
保護層32上の透光性部材8Aの全てを除去することが好ましいが、少なくとも、発光装置100を実装基板に接合する際に、外部接合部材56a、56bと接触する部分の透光性部材8Aを除去する。なお、例えば、発光装置100を実装基板50に実装する際の半田接合(すなわち、外部接合部材56a、56bに半田を用いる)の熱により保護層32が蒸発する等の理由により、保護層32が発光装置100の実装性に悪影響を与えない限り、保護層32は、除去してもよく、残してもよい。一方、保護層32が発光装置100の実装性に悪影響を与える場合は、保護層32を除去する。
【0052】
保護層32の上の透光性部材8Aを除去する方法は、透光性部材8となるべき部分の透光性部材8A(保護層32がない部分に形成された透光性部材8A)を除去してしまわない限り、既知の任意の方法を用いてよい。また、この透光性部材8Aの除去は、複数の繋がった発光装置100または発光装置100Cの個片化の前に行ってもよく個片化の後に行ってもよい。しかし、好ましい実施形態の1つは、以下に詳細を例示するように、この透光性部材8Aの除去と個片化を同時に行う。
また、保護層32を除去する場合、透光性部材8となるべき部分の透光性部材8A(保護層32がない部分に形成された透光性部材8A)を除去してしまわない限り、既知の任意の方法を用いてよい。保護層32を除去する場合、保護層32の上の透光性部材8Aの除去と保護層32の除去は別々の工程で行ってもよく、同時に行ってもよい。
【0053】
保護層32として、水溶性レジストを用いた場合、個片化工程をダイシングにより行うことで、個片化と、保護層32の上に形成された透光性部材8Aの除去を同時に行うことができる。ダイシングは、回転刃等の切断治具を用いて切断を行うものであるが、通常、切断部分の発熱を抑えるともに、切断により生じた切り屑を取り除くためにワークに水を掛けながら(水を衝突させながら)行う。一方、水溶性レジストは上述のように水に容易に溶解する。従って、ダイシングを通常の条件で実施することで、水溶性レジストが溶解し、その上に形成された透光性部材8Aが除去される。
この場合、ダイシング工程により、個片化と透光性部材8Aの除去を同時に行えるだけでなく、保護層32の除去も同時に行える。
【0054】
保護層32として、離型剤を用いた場合、個片化工程をダイシングにより行い、発光装置100Cに衝突させる水圧等の水の供給条件を適宜調整することで、個片化と同時に、保護層32のない部分に形成された透光性部材8Aを除去することなく、保護層32の上に形成された透光性部材8Aの除去を行うことができる。
なお、離型剤は、通常、水溶性ではないため、ダイシング後も離型剤の保護層32は、発光装置100の表面に残存する。上述したように実装性等を考慮し、得られた発光装置100から離型剤を除去してよい。離型剤は、アルコール洗浄またはアルカリ溶液洗浄を含む既知の方法により除去することができる。
以上に説明した製造方法により、個片化された発光装置100を得ることができる。
【0055】
3.変形例
以上に説明した発光装置100は1つの発光素子10を含んでいる。しかし、本発明に係る発光装置はこれに限定されるものでなく、複数の発光素子10を含む発光装置も本発明の技術的範囲に含まれる。
そこで、変形例として、複数の発光素子10を含む発光装置を例示する。
図5は、複数の発光素子10を含む実施形態に係る発光装置200の模式断面図である。ここでは、発光装置100と異なる部分を中心に説明する。特に断りのない構成については、発光装置100と同じであってよい。
【0056】
発光装置200は、複数の発光素子10を含んでいる。
図5に示す実施形態では2つの発光素子10を含んでいる。発光装置200では、1つの透光性部材8が複数の発光素子10の上面を覆っているが、複数の透光性部材8を配置し、1つの透光性部材8が1つの発光素子、または2つ以上の発光素子10(発光素子10が3つ以上ある場合)の上面を覆ってよい。
【0057】
複数の発光素子10は、接続端子4a、4bが、それぞれ、露出部を有する限り任意の形態で接続端子4a、4bと電気的に接続されてよい。
図5に示す実施形態では、2つの接続端子4aと1つの接続端子4bを用いて電気的に接続している。より詳細には、2つの発光素子10の電極14aと電極14bの向きを反対にし、
図5の断面において、2つの発光素子10の電極14bが内側に位置し、電極14aが外側に位置している。そして、1つの接続端子4bが、2つの発光素子10のそれぞれの電極14bと電気的に接続されている。接続端子4bは、絶縁体2の上面を延在する部分に加えて、絶縁体2の内部を貫くビア42bと絶縁体2の下面上を延在する下面延在部44bを有している。そして、下面延在部44bが露出部となっている。従って、発光装置200を実装基板50に実装する際には、下面延在部44bに接合部材56bが接触する。
なお、発光装置100においても、接続端子4a、4bは、絶縁体2の側面上を延在する部分に加えてまたは代えてビア42bを有してよい。
一方、2つの接続端子4aは、それぞれ、異なる発光素子10の電極14aと電気的に接続されている。
【0058】
発光装置200も上述した発光装置100と同じ製造方法により製造することができる。