(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6465324
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】コンテンツを送信する方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20190128BHJP
H04M 3/487 20060101ALI20190128BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20190128BHJP
H04N 21/462 20110101ALI20190128BHJP
【FI】
G06F13/00 358C
H04M3/487
H04N21/436
H04N21/462
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-527584(P2017-527584)
(86)(22)【出願日】2014年12月5日
(65)【公表番号】特表2018-507452(P2018-507452A)
(43)【公表日】2018年3月15日
(86)【国際出願番号】CN2014093146
(87)【国際公開番号】WO2016086414
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2017年11月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ウェイ
【審査官】
小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−248165(JP,A)
【文献】
特開2012−138731(JP,A)
【文献】
特開2003−18576(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0235733(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04M 3/487
H04N 21/436
H04N 21/462
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスへ接続する中間デバイスでコンテンツを送信する方法であって、
第1レンダリングデバイスから、コンテンツの識別子を含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取ることと、
前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の第1接続、及び前記中間デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立することと、
前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送ることと、
前記コンテンツの識別子及び対象レンダリングデバイスを示す対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを前記第1レンダリングデバイスから受け取ることと、
第2レンダリングデバイスから、識別子を含む、前記コンテンツサーバに向けられた要求を受け取ることと、
前記第2レンダリングデバイスからの要求に含まれる識別子が、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記コンテンツの識別子と同じであり、且つ、前記第2レンダリングデバイスが、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記対象レンダリングデバイスと同じであると決定すると、前記中間デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立することと、
前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送ることと
を有する方法。
【請求項2】
前記コンテンツの識別子は、前記コンテンツについてのロケーションインジケータである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2レンダリングデバイスからの要求に含まれる識別子及び前記第2レンダリングデバイスが、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記コンテンツの識別子及び前記対象レンダリングデバイスと同じでないと決定すると、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送ることを更に有する
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているものと同じであるかどうかを判定し、当該要求に含まれるロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定することを更に有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第3接続を確立した後に、当該方法は、前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の前記第1接続を解放することを更に有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、
前記解放することは、前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を用いて前記第1接続を解放することを更に有する、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスへ接続し、前記コンテンツサーバからのコンテンツを送信するデバイスであって、
データを受信及び送信するトランシーバと、
前記トランシーバによって、第1レンダリングデバイスから、コンテンツの識別子を含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取り、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の第1接続、及び当該デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立し、前記トランシーバによって、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送り、前記トランシーバによって、前記コンテンツの識別子及び対象レンダリングデバイスを示す対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを前記第1レンダリングデバイスから受け取り、前記トランシーバによって、第2レンダリングデバイスから、識別子を含む、前記コンテンツサーバに向けられた要求を受け取り、前記第2レンダリングデバイスからの要求に含まれる識別子が、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記コンテンツの識別子と同じであり、且つ、前記第2レンダリングデバイスが、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記対象レンダリングデバイスと同じであると決定すると、当該デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るプロセッサと
を有するデバイス。
【請求項8】
前記コンテンツの識別子は、前記コンテンツについてのロケーションインジケータである、
請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第2レンダリングデバイスからの要求に含まれる識別子及び前記第2レンダリングデバイスが、前記第1レンダリングデバイスから受け取られた前記メッセージ内の前記コンテンツの識別子及び前記対象レンダリングデバイスと同じでないと決定すると、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送るために更に使用される、
請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記プロセッサは、要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているものと同じであるかどうかを判定し、要求に含まれるロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定するために更に使用される、
請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記第3接続を確立した後に、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の前記第1接続を解放するために更に使用される、
請求項7に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、
前記プロセッサは、前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を用いて前記第1接続を解放するために更に使用される、
請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の方法を実施するようプロセッサによって実行されるプログラムコード命令を有するコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の方法を実施するようプロセッサによって実行されるプログラムコード命令を有するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ処理に関係があり、より具体的には、コンテンツを送信する方法及びデバイスに関係がある。
【背景技術】
【0002】
オーバー・ザ・トップ(OTT;over-the-top)コンテンツは、複数のシステムオペレータがコンテンツの制御及び分配に関与することがないインターネット上のビデオ、オーディオ及び他のメディアの配信を指す。インターネット・サービス・プロバイダ(ISP;Internet service provider)は、インターネット・プロトコル・パケットのコンテンツを知り得るが、それらに関与せず、コンテンツの視聴能力、著作権、及び他の再分配を制御することもできない。これは、AT&T U−Verseのように、例えば、オンデマンドでの有料テレビ放送サービス又はIPTVビデオサービスのような、インターネット・サービス・プロバイダからのビデオ又はオーディオコンテンツの購入又はレンタルと対照的である。OTTは、例えば、NowTV、Netflix、WhereverTV、NetD、Hulu、Crackle、WWE Network、RPI TV又はmyTVのような、サードパーティから届くコンテンツを特に指し、IPパケットを運ぶことについてのみISPに責任を負わせながら、エンドユーザへ配信される。OTTボックス及びOTTボックスの機能を埋め込まれているテレビ受信機の汎用性によれば、ますます多くの人々が、PC、タブレット及びスマートフォンの代わりにOTTボックスを介して自宅のTVでオンラインのビデオ/映画を見たいと思う。そして、1つのレンダリングデバイスから他のレンダリングデバイスへ、例えば、リビングルームのTVから寝室のTVへ、又はタブレット/スマートフォンからリビングルームのTVへ、コンテンツのプレイバック又は再生を動的に切り替えるというユーザの要求が存在する。
【0003】
AirPlay、Miracast、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、などを含む、2つのデバイス間でコンテンツの再生を切り替えることを可能にする既存の技術がいくつかある。しかし、それらのインターネットに基づくオンラインメディア再生アプリケーションでは、いくつかの制限がある:
1)AirPlay:クライアントからAirPlay(例えば、AppleTV)へ再生されているコンテンツを切り替えようとするとき、クライアントは、コンテンツURL及びコンテンツの再生軸における現在の再生位置をAppleTVへ送る。それに応えて、AppleTVは、コンテンツURLを伴った要求を提起しコンテンツサーバへ送ることによってコンテンツサーバへの新しい接続をセットアップし、次いで、指定された再生位置を探し出す。コンテンツサーバへの接続が再確立される必要があるので、サーバは接続を新しいクライアント要求と見なす。よって、サーバは、前の再生進行中に行われたいくつかの繰り返し動作を再び行う。例えば、AppleTVは、広告ビデオクリップを再び再生する。他の動作は認証プロセスを含む。それはユーザ経験に悪影響を及ぼす。
【0004】
2)Miracast:コンテンツを再生しているデバイスは、ソースデバイスとして働く。それは、ローカルビデオを符号化し、それらを、選択された対象デバイスへWiFi−Direct接続を介して送る。ソースデバイスは、符号化されたビデオを対象デバイスに供給するときに、コンテンツサーバとのその接続を退去又は終了することができない。
【0005】
3)DLNA:それは、コンテンツをストリーミングするためにそれらをホスティングするようコンテンツサーバに要求する。インターネット上のオンラインによるメディア再生のシナリオでは、インターネット内のコンテンツサーバがDLNA DSM(Digital Media Server)対応デバイスであることは不可能である。
【0006】
従って、ユーザの視聴経験を悪化させることなしに、メディアコンテンツの再生中にレンダリングデバイスから他の選択されたレンダリングデバイスへメディアコンテンツを送信する方法及び装置が望まれる。
【発明の概要】
【0007】
本開示の態様に従って、それは、コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスへ接続する中間デバイス(例えば、ゲートウェイ)でコンテンツを送信する方法であって、第1レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられたコンテンツの要求を受け取るステップと、前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の第1接続、及び前記中間デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立するステップと、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送るステップと、第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取るステップと、前記中間デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立するステップと、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るステップとを有する方法を提供する。
【0008】
本開示の他の態様に従って、それは、コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスを接続し、前記コンテンツサーバからのコンテンツを送信するデバイスであって、データを受信及び送信するトランシーバと、前記トランシーバによって、第1レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられたコンテンツの要求を受け取り、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の第1接続、及び当該デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立し、前記トランシーバによって、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送り、前記トランシーバによって、第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取り、当該デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るプロセッサとを有するデバイスを提供する。
【0009】
本開示の更なる態様及び利点は、本開示の以下の詳細な説明において見つけられることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面は、本発明の更なる理解を提供するために含まれており、本願に組み込まれてその部分を構成するものであり、明細書によって説明される本発明の実施形態を表すために使用される。本発明は、実施形態に制限されない。
【
図1】本開示の実施形態に従って、メディア又はビデオコンテンツを送信するシステムを示すブロック図である。
【
図2】本開示の実施形態に従って、コンテンツを送信する方法を示すフローチャートである。
【
図3】本開示の実施形態に従って、コンテンツサーバ101からレンダリングデバイスA103へコンテンツを運ぶTCP接続を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態に従って、オンスクリーンのメニューの部分を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態に従って、コンテンツを送信する方法の実施を示すフローチャートである。
【
図6】本開示の実施形態に従う接続を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は、これより、図面とともに詳細に記載される。以下の記載において、既知の機能及び構成のいくつかの詳細な説明は、明りょうさ及び簡潔さのために省略されることがある。
【0012】
図1は、本開示の実施形態に従って、メディア又はビデオコンテンツを送信するシステムを示すブロック図である。システムは、コンテンツサーバ101、ゲートウェイ102、並びに2つ以上のレンダリングデバイス103及び104(図は2つのレンダリングデバイスしか示さない。)を有する。
【0013】
コンテンツサーバ101は、コンテンツ(例えば、ビデオ又はオーディオ)をデータパケットにおいて1つ以上のレンダリングデバイスへゲートウェイ102を介して供給する。コンテンツサーバ101は、一例において、インターネット内のサーバである。
【0014】
ゲートウェイ102は、コンテンツサーバ101とレンダリングデバイスとの間の中間デバイスである。一例において、それは、ユーザエンドに、例えば、ユーザ自宅内にあり、ルータである。本開示の目的を達成するために、プロキシ関数がゲートウェイ102においてサポート又は実装される必要がある。ゲートウェイ102は、トランスファー・プロトコル又はトランスファー・メッセージを自動的に認識し、次いで、レンダリングデバイスとコンテンツサーバ101との間の接続を確立するようプロトコル/メッセージのためにアプリケーションプロキシを適用することができる必要がある。通常、インターネット上の多くのコンテンツサーバは、ビデオ/オーディオコンテンツを自宅にいるエンドユーザへ転送するためにHTTPプロトコルを使用するので、アプリケーションプロキシは、インターネットとの関連でHTTPプロキシである。
【0015】
レンダリングデバイス103及び104は、メディアコンテンツ(例えば、ビデオ又はオーディオ)の要求をコンテンツサーバ101へ送り、データセッションの転送を要求し、コンテンツサーバからメディアコンテンツを受け取り、それを表示するために使用される。それらは、インターネット、TV、インターネット・セット・トップ・ボックスを備えたTV、タブレット、PC及びラップトップ、などを含む形態のうちの1つをとる。
【0016】
先行技術では、レンダリングデバイス間でメディアコンテンツのデータセッションを転送したいと、すなわち、ユーザがコンテンツをレンダリングデバイスAで見ているときにそのコンテンツをレンダリングデバイスBで見たいと、ユーザが望む場合に、レンダリングデバイスBとコンテンツサーバとの間の新しい接続が確立され、レンダリングデバイスAとの間の接続は終了される。しかし、コンテンツサーバは、インターネットプロトコルにおけるIPアドレス及びポート番号の組み合わせである新しいネットワークソケットアドレスを割り当てることを必要とするので、レンダリングデバイスBへの接続を新しい接続と見なす。
【0017】
しかし、本実施形態では、2つのTCP接続が、レンダリングデバイスの2つのエンドポイントとコンテンツサーバ101との間で確立される。すなわち、一方のTCP接続は、レンダリングデバイスとゲートウェイ102との間で確立され、他方のTCP接続は、ゲートウェイ102とコンテンツサーバ101との間で確立される。ここで、我々はUDP接続も使用することができる点が留意されるべきである。メディアコンテンツを運ぶメディアストリームのデータセッションをレンダリングデバイスA103からレンダリングデバイスB104へ転送する場合に、ゲートウェイ102とサーバ101との間のTCP接続は変わりがなく、レンダリングデバイスB104とゲートウェイ102との間の新しいTCP接続はセットアップされ、レンダリングデバイスA103とゲートウェイ102との間のTCP接続は解放される。ゲートウェイ102は、デバイスA以外の他のレンダリングデバイスB104へ、要求されているメディアコンテンツについてのデータセッションのデータパケットを自動転送する。ここで、「自動転送する(forward)」は、受信されたデータパケットについて、ゲートウェイがペイロードデータを変えずに、ソースデバイスのIPアドレス及びポート番号並びにゲートウェイとレンダリングデバイスBとの間の接続に対応するあて先デバイスのIPアドレス及びポート番号を変えることを意味する。加えて、レンダリングデバイスA103は、その現在再生しているコンテキストをレンダリングデバイスB104へ送り、レンダリングデバイスB104が、メディアコンテンツを再生するための同じコンテキストを有するようにする。
【0018】
図2は、本開示の実施形態に従って、コンテンツを送信する方法を示すフローチャートである。
【0019】
ステップ201で、レンダリングデバイスA103は、選択されたコンテンツの要求をコンテンツサーバ101へ送る。要求は、選択されたコンテンツのURLを含む。レンダリングデバイスAがメディアコンテンツの要求をコンテンツサーバ101へゲートウェイ102を介して送る場合に、2つのTCP接続が、コンテンツサーバ101とゲートウェイ102との間に及びゲートウェイ102とレンダリングデバイスAとの間に別々に確立される。
図3は、コンテンツサーバ101からレンダリングデバイスA103へコンテンツを運ぶTCP接続を示す図である。接続の確立中に、ゲートウェイ102は、ローカルで(メモリ又はローカルストレージにおいて)プロキシデータ、例えば、2つの接続を識別するために使用されるデータ、を記録する。一例において、それは、以下の情報を記憶する:
A.レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号:それらは組み合わせて、レンダリングデバイスで実行されるメディアレンダリング/再生アプリケーションに一意に対応する;
B.レンダリングデバイス内のレンダリングアプリケーションと接続するためのゲートウェイのIPアドレス及びポート番号;
C.コンテンツサーバと接続するためのゲートウェイのIPアドレス及びポート番号;並びに
D.要求されているメディアコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)。当業者は、例えば、要求されているメディアコンテンツの絶対パス(absolute path)(又は相対パス)及びファイル名のような、要求されているメディアコンテンツの場所を一意に識別するロケーションインジケータが使用され得る点に気付くはずである。
【0020】
ステップ202で、レンダリングデバイスA103は、要求されたコンテンツのデータストリームをデータパケットの形でコンテンツサーバ101からゲートウェイ102を介して受け取る。
【0021】
ステップ203で、レンダリングデバイスA103からレンダリングデバイスB104へデータストリームを転送したいとユーザが望む場合に、ユーザは、レンダリングデバイスAにおけるオンスクリーンのメニューから、レンダリングデバイスB104をあて先デバイスとして選択することができる。レンダリングデバイスAは、データストリームをレンダリングデバイスAからレンダリングデバイスBへ転送するプロセスを始動させる。
図4は、本開示の実施形態に従って、オンスクリーンのメニューの部分を示す図である。
図4から分かるように、メニュー「転送先(transfer to)」の下にはサブメニュー「レンダリングデバイスB」が存在する。コンテンツ転送のために利用可能な更なるレンダリングデバイスが存在する場合には、それらのレンダリングデバイスはメニュー「転送先」の下に載せられることが留意されるべきである。また、サブメニューは手動構成(IPアドレスを含む。)又は自動実装され得ることも留意されるべきである。自動実装に関して、それはUPnP(Universal Plug and Play)を使用することによって認識され得る。レンダリングデバイスB104が選択されると、レンダリングデバイスA103は、命令をゲートウェイ及びレンダリングデバイスBへ別々に送る。
図5は、本開示の実施形態に従って、コンテンツを送信する方法の実施を示すフローチャートである。
【0022】
ステップ501で、レンダリングデバイスAは、コンテンツ転送の用意をするようゲートウェイに命令するように、メッセージをゲートウェイへ送る。メッセージは:
A.現在のレンダリングデバイス、すなわち、レンダリングデバイスA、のIPアドレス及びポート番号;
B.要求されたメディアコンテンツのURL;並びに
C.対象のレンダリングデバイス、すなわち、レンダリングデバイスB、のIPアドレス
を有する。
【0023】
ゲートウェイの側では、それは、この切り替えメッセージをレンダリングデバイスAから受け取り、レンダリングデバイスBからこのURLへの要求を処理するのを待つよう用意する。具体的に、ゲートウェイは、レンダリングデバイスBのIPアドレス及びURLを含む1つのプレチェック項目を生成する。用意が終わった後、ゲートウェイは、用意が終わったことを示す応答メッセージをレンダリングデバイスAへ送る。
【0024】
ステップ502で、レンダリングデバイスAは、準備が終わったことを示す応答メッセージをゲートウェイから受け取る。
【0025】
ステップ503で、レンダリングデバイスAは、要求されたコンテンツを再生することをレンダリングデバイスBに続けさせるために、メッセージをレンダリングデバイスBへ送る。メッセージは、データセッションをレンダリングデバイスBへ転送するようレンダリングデバイスBに指示するために使用される。そして、メッセージは次のものを有する:
A.1つ以上のレンダリング・コンテキスト・パラメータ、例えば、再生進行(時点)、ステータス(例えば、一時停止又は再生)、ボリューム、メディアフォーマット(例えば、FLV、MOV、HTML5、など)、セッション情報(例えば、現在アクティブなHTTPメディアコンテンツ送信セッションのクッキー(cookie)及びセッションID、並びにセッションにおいて適用される関連するサーバ及びクライアントサイドの記述情報、並びにメディア再生ステータス、例えば、位置及びボリューム)、もしあれば、認証情報(例えば、メディアサーバと対話し且つメディアコンテンツを解読するために使用されるパスワード、トークン又は証明書)、など。この情報は、レンダリングデバイスBに、再生進行パラメータによって示されている位置から要求されたコンテンツの再生を続けるよう、レンダリングデバイスBにおけるレンダリングアプリケーションについてのコンテキストを初期化させることができる。例において、レンダリング・コンテキスト・パラメータは、レンダリングデバイスAがデータストリームをレンダリングデバイスAからレンダリングデバイスBへ転送するための命令を受け取る場合に現在の再生位置を示す再生進行しか含まない。
【0026】
B.URL。それは、それを用いて再生のためにメディアコンテンツを取り出すようレンダリングデバイスBに伝える。
【0027】
ステップ504で、レンダリングデバイスBは、レンダリングデバイスAからメッセージを受け取る。メッセージを受け取ると、レンダリングデバイスBは、URLを含む要求をコンテンツサーバへ送る。
【0028】
ステップ505で、ゲートウェイは、レンダリングデバイスBからの要求を受け取り、生成されたプレチェック項目とそれが一致するかどうかを判定する。具体的に、ゲートウェイは、プレチェック項目に含まれているIPアドレス(すなわち、レンダリングデバイスBのIPアドレス)にパケットが由来するかどうかと、要求に含まれているURLがプレチェック項目に含まれているURLと同じであるかどうかとを確認する。結果が否定的である場合には、ゲートウェイは、URLのためにコンテンツサーバへの新しいインターネットサイド接続を確立し、接続を介してコンテンツサーバへ要求を送る。ここで、接続は、メディアコンテンツを運ぶために後で使用され得る。他の例では、ゲートウェイは、接続を確立せずに、要求を送る。コンテンツサーバが要求を受け入れる場合に、接続はメディアコンテンツを運ぶために確立される。結果が肯定的である場合には、ゲートウェイは、要求を終了又は放棄し、アプリケーションプロキシを適用して、レンダリングデバイスBへのレンダリングサイド接続を最初にセットアップする。この接続は、通常、TCP接続である。ここで、言い換えれば、レンダリングデバイスBが要求をコンテンツサーバへ送った後、レンダリングデバイスBはゲートウェイへの接続を確立する。一方で、ゲートウェイのアプリケーションプロキシは、レンダリングデバイスBからのこのURL要求のためにインターネットサイド接続をセットアップする。この特定の、要求されたコンテンツのために、ゲートウェイとコンテンツサーバとの間に新しいインターネットサイド接続を構成する代わりに、ゲートウェイは、そもそもレンダリングデバイスAのためのURLの既存のインターネットサイド接続を使用する。具体的に、レンダリングデバイスBとゲートウェイとの間の接続の確立後、レンダリングデバイスBは、レンダリングデバイスBのレンダリングコンテキストを初期化する。レンダリングコンテキストの初期化に関して、それは、ボリュームを調整する動作、再生進行パラメータによって示されている再生位置を探す動作、などを有する。具体的に、初期化の間、レンダリングデバイスBは、元のレンダリングデバイスAから受け取られたコンテキストパラメータ、例えば、セッション情報、セキュリティ及び認証情報、を再利用し、それらを、レンダリングデバイスBから確立されるべき“新しい”セッションに適用し、コンテンツサーバと相互作用するときに認証情報を再利用し、メディアデータを解読する。レンダリングデバイスBが、コンテンツ再生が切り替えられるときに再生位置を探すよう要求メッセージをコンテンツサーバへ送る場合に、要求メッセージは、レンダリングデバイスBとゲートウェイとの間の接続及びゲートウェイとコンテンツサーバとの間の接続を介してコンテンツサーバへ送られる。コンテンツサーバは、あたかも要求メッセージが元のレンダリングデバイスAから伝来するかのように要求メッセージを受け取り、要求されたコンテンツをその再生時点からレンダリングデバイスBへ送る。ここで、レンダリングデバイスBからコンテンツサーバへ送られるデータパケットは、この既存のインターネットサイド接続を通じてコンテンツサーバへアプリケーションプロキシによって送られる。そして、コンテンツサーバから送られる要求されたコンテンツのデータパケットは、レンダリングデバイスAの代わりにレンダリングデバイスBへ送られる。更には、レンダリングデバイスBとゲートウェイとの間の接続の確立後、ゲートウェイは、例えば、レンダリングデバイスAの記憶されているIPアドレス及びポート番号を使用することによって、レンダリングデバイスAへの前のレンダリングサイド接続を解体又は解放する。
図6は、本開示の実施形態に従う接続を示す図である。
【0029】
インターネット上のコンテンツサーバに関して、再生切り替え/転送プロセスはコンテンツサーバにとってトランスペアレントである。要求コンテンツのための接続ソケットがコンテンツサーバの側で及びゲートウェイの側で依然として同じ(IPアドレス及びポート番号)であるから、コンテンツサーバは、ホーム側のレンダリングデバイスが変わることに気付かない。
【0030】
このように、インターネットコンテンツ再生は、レンダリングデバイスAからレンダリングデバイスBへ滑らかに途切れることなく切り替えられる。
【0031】
当業者は、コンテンツがメディアコンテンツに制限されないことを知っているはずである。コンテンツは、オンラインのゲームなどのデータを含むべきである。
【0033】
1.ユーザは、インターネット映画を選択し、それをレンダリングデバイスAで再生するようクリックする。映画コンテンツの前の最初の30秒は、スキップ不可能な広告を埋め込まれている。
【0034】
2.少しの間(例えば、20分)見た後で、ユーザは、再生進行をリビングルーム内のレンダリングデバイスBへ切り替えることに決める。当然、ユーザは、最初に埋め込まれた30秒の広告を再び待ちたくない。
【0035】
3.ユーザは、レンダリングデバイスAで、見つけられたレンダリングデバイスBを切り替え対象として選択し、切り替えボタンをクリックする。
【0036】
4.インターネット映画は、最初に埋め込まれた広告の再生を取り込むことなしに、再生が切り替えされる時点から連続してレンダリングデバイスBにおいて再生される。
【0037】
この実施形態は、レンダリングデバイス間でインターネットに基づくビデオの再生進行を動的に切り替える要件をサポートする新しい解決法を提案する。一方で、解決法は、一方のデバイスから他のデバイスへインターネットコンテンツ再生を切り替えることをユーザに可能にするだけでなく、ユーザに、例えば、映画が開始される前に挿入されている広告を見直させず、あるいは、元の再生デバイスを符号化及び転送ソースとして依然として動作させる必要がある。
【0038】
以下は、本開示の変形実施形態を紹介する。
【0039】
それは、コンテンツを送信する方法であって、コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスを接続する中間デバイス(例えば、ゲートウェイ)で、第1レンダリングデバイスから、コンテンツについてのロケーションインジケータを含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取るステップと、前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の第1接続、及び前記中間デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立するステップと、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送るステップと、第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツについてのロケーションインジケータを含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取るステップと、前記中間デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立するステップと、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るステップとを有する方法を提供する。
【0040】
加えて、改善として、前記第2レンダリングデバイスからの要求を受け取るステップの前に、当該方法は、ロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを前記第1レンダリングデバイスから受け取るステップを更に有し、前記第3接続を確立するステップの前に、当該方法は、前記第2レンダリングデバイスからの要求が前記メッセージに含まれているロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスのIPアドレスと一致するかどうかを判定するステップと、判定結果が肯定的である場合に、前記第3接続を確立するステップ、及び前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るステップへ進むステップとを更に有する。
【0041】
加えて、改善として、当該方法は、判定結果が否定的である場合に、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送るステップを更に有する。
【0042】
加えて、改善として、前記判定するステップは、要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているのと同じであるかどうかを判定し、前記要求に含まれているロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定するステップを更に有する。
【0043】
加えて、改善として、当該方法は、前記第3接続を確立した後に、前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の前記第1接続を解放するステップを更に有する。
【0044】
加えて、改善として、前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、前記解放するステップは、前記第1接続を解放するために前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を使用することを更に有する。
【0045】
それはまた、通信ネットワークからダウンロード可能な、且つ/あるいは、コンピュータによって読み出し可能な媒体上に記録された、且つ/あるいは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム製品であって、上記の方法ステップを実施するためのプログラムコード命令を有するコンピュータプログラム製品を提供する。
【0046】
それはまた、上記の方法ステップを実施するためのプログラムコード命令を含む、プロセッサによって実行されることが可能なコンピュータプログラム製品が記録されている非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。
【0047】
それはまた、コンテンツサーバからコンテンツを送信するデバイスであって、前記コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスを接続する前記デバイスにおいて、データを受信及び送信するトランシーバと、該トランシーバにより、第1レンダリングデバイスから、コンテンツについてのロケーションインジケータを含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取り、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の第1接続、及び当該デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立し、前記トランシーバにより、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送り、前記トランシーバにより、第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツについてのロケーションインジケータを含む、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取り、当該デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るプロセッサとを有するデバイスを提供する。ここで、前記トランシーバは、ハードウェア実装される(例えば、有線ネットワークインターフェイス(例えば、RJ45)又は無線ネットワークインターフェイス(例えば、Wi−Fi))。
【0048】
加えて、改善として、前記プロセッサは、前記第2レンダリングデバイスからの要求を受け取る前に、前記トランシーバにより、ロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを前記第1レンダリングデバイスから受け取り、前記第3接続を確立する前に、前記第2レンダリングデバイスからの要求が前記メッセージに含まれているロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスのIPアドレスと一致するかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合に、前記第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送ることへ進むために更に使用される。
【0049】
加えて、改善として、前記プロセッサは、判定結果が否定的である場合に、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送るために更に使用される。
【0050】
加えて、改善として、前記プロセッサは、要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているのと同じであるかどうかを判定し、前記要求を含まれているロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定するために更に使用される。
【0051】
加えて、改善として、前記プロセッサは、前記第3接続を確立した後、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の前記第1接続を解放するために更に使用される。
【0052】
加えて、改善として、前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、前記プロセッサは、前記第1接続を解放するために前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を使用するために更に使用される。
【0053】
多数の実施が記載されてきた。それでもなお、様々な変更が行われ得ることが理解されるだろう。例えば、異なった実施の要素は、他の実施を生じるよう結合、置換、変更、又は削除されてよい。加えて、当業者は、他の構造及びプロセスが、開示されているものに代用されてよく、結果として現れる実施が、開示されている実施と少なくとも実質的に同じ結果を達成するよう、少なくとも実質的に同じように、少なくとも実質的に同じ機能を実行することを理解するだろう。然るに、それら及び他の実施は、本願によって考えられており、添付の特許請求の範囲によって定義される発明の適用範囲内にある。
上記の実施形態に加えて、以下の付記を開示する。
(付記1)
コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスへ接続する中間デバイスでコンテンツを送信する方法であって、
第1レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられたコンテンツの要求を受け取ることと、
前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の第1接続、及び前記中間デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立することと、
前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送ることと、
第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取ることと、
前記中間デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立することと、
前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送ることと
を有する方法。
(付記2)
前記第2レンダリングデバイスからの要求を受け取る前に、当該方法は、前記第1レンダリングデバイスから、該第1レンダリングデバイスが受け取っている前記コンテンツについてのロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを受け取ることを更に有し、
前記第2レンダリングデバイスからの要求がコンテンツについてのロケーションインジケータを含み、前記第3接続を確立する前に、当該方法は、
前記第2レンダリングデバイスからの要求が前記メッセージに含まれているロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスのIPアドレスと一致するかどうかを判定することと、
判定結果が肯定的である場合には、前記第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送ることに進むことと
を更に有する、付記1に記載の方法。
(付記3)
判定結果が否定的である場合には、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送ることを更に有する
付記2に記載の方法。
(付記4)
前記判定することは、要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているものと同じであるかどうかを判定し、要求に含まれるロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定することを更に有する、
付記2に記載の方法。
(付記5)
前記第3接続を確立した後に、当該方法は、前記第1レンダリングデバイスと前記中間デバイスとの間の前記第1接続を解放することを更に有する、
付記2に記載の方法。
(付記6)
前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、
前記解放することは、前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を用いて前記第1接続を解放することを更に有する、
付記5に記載の方法。
(付記7)
コンテンツサーバ及び少なくとも2つのレンダリングデバイスへ接続し、前記コンテンツサーバからのコンテンツを送信するデバイスであって、
データを受信及び送信するトランシーバと、
前記トランシーバによって、第1レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられたコンテンツの要求を受け取り、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の第1接続、及び当該デバイスと前記コンテンツサーバとの間の第2接続を確立し、前記トランシーバによって、前記第2接続を介して受け取られた前記コンテンツのデータを前記第1レンダリングデバイスへ前記第1接続を介して送り、前記トランシーバによって、第2レンダリングデバイスから、前記コンテンツサーバに向けられた前記コンテンツの要求を受け取り、当該デバイスと前記第2レンダリングデバイスとの間の第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送るプロセッサと
を有するデバイス。
(付記8)
前記第2レンダリングデバイスからの要求は、コンテンツについてのロケーションインジケータを含み、
前記プロセッサは、
前記第2レンダリングデバイスからの要求を受け取る前に、前記トランシーバによって、前記第1レンダリングデバイスから、該第1レンダリングデバイスが受け取っている前記コンテンツについてのロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスインジケータを含むメッセージを受け取り、
前記第3接続を確立する前に、前記第2レンダリングデバイスからの要求が前記メッセージに含まれているロケーションインジケータ及び対象レンダリングデバイスのIPアドレスと一致するかどうかを判定し、判定結果が肯定的である場合には、前記第3接続を確立し、前記第2接続を用いて前記コンテンツのデータを受け取り、該データを前記第2レンダリングデバイスへ前記第3接続を介して送ることに進む
ために更に使用される、付記7に記載のデバイス。
(付記9)
前記プロセッサは、判定結果が否定的である場合には、前記第2レンダリングデバイスからの要求を前記コンテンツサーバへ送るために更に使用される、
付記8に記載のデバイス。
(付記10)
前記プロセッサは、要求を送る前記第2レンダリングデバイスが前記対象レンダリングデバイスインジケータによって示されているものと同じであるかどうかを判定し、要求に含まれるロケーションインジケータが前記第1レンダリングデバイスによって送られた前記メッセージに含まれているロケーションインジケータと同じであるかどうかを判定するために更に使用される、
付記8に記載のデバイス。
(付記11)
前記プロセッサは、前記第3接続を確立した後に、前記第1レンダリングデバイスと当該デバイスとの間の前記第1接続を解放するために更に使用される、
付記8に記載のデバイス。
(付記12)
前記第1レンダリングデバイスによって送られる前記メッセージは、前記第1接続に対応する前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を更に含み、
前記プロセッサは、前記第1レンダリングデバイスのIPアドレス及びポート番号を用いて前記第1接続を解放するために更に使用される、
付記11に記載のデバイス。